JP3606430B2 - 画像整合性判定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像の認識技術に関し、特に、平面画像同士の整合性を判定する画像整合性判定技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハードウェア技術やソフトウェア技術の著しい発展を背景として、大容量データである画像データが情報処理対象として幅広く用いられるようになってきた。
例えば、画像データが相当量集められ一括管理された画像データベースが医療用、オフィス業務用、学術研究用その他の様々な用途に利用されている。
【0003】
このような画像データベース等に蓄積された多量の画像データの中から必要なものを探し出す方法には、予め画像データに付加しておいた文字や数字からなる情報を検索用のキーとして探す方法、一枚一枚目視により探す方法、検索用のキーとして画像データを用いて、これを画像データベース等に蓄積されている多量の画像データと順次照合することにより目的の画像を探す方法等がある。
【0004】
なお、検索用のキーとして画像データを用いて目的の画像を探す方法は、撮像された画像等を検索用のキーとして用いることにより、その撮像された画像等を認識する用途にも利用できる。その撮像された画像等は、予め画像データベースに登録されている画像のうち検索された画像と同じであるとして認識されることになる。
【0005】
以下、上述の検索用のキーとして画像データを用いて目的の画像を検索する方法において必要となる画像照合に関する従来技術を説明する。
図17は、従来技術における画像同士の照合の概念を示す図である。
画像901と画像902と画像903とはそれぞれ32×32個の画素データからなる画像であり、拡大画像910は画像901の一部を拡大して画素のイメージを示したものである。なお、それぞれの画像は白黒8階調の画素データからなるものであり実際は濃淡等があるが、同図においては濃淡は省略して示している。また、画素データの数値の大きさ、即ち各画素に対応する画像データの数値の大きさは、当該画素の輝度の高さを表す。
【0006】
画像901を検索用のキーとして、画像902及び画像903は画像データベースに蓄積されている画像のうちの2つであるとして説明する。
従来の画像照合技術では、画像901と画像902とを照合する場合は、画像901を構成する画素データC、C、C、・・・、C1024と、画像902を構成する画素データD、D、D、・・・、D1024とについて次の演算を行い、ηが1に近い場合に画像901と画像902とは整合していると判定する。
【0007】
η=(ΣC・D)/(√ΣC ・√ΣD ) [j=1〜1024]
画像901と画像903とを照合する場合も、画像901と画像902との照合と同様の演算で整合性を判定する。
ところで、画像認識の用途等においては、認識すべき画像の撮像の仕方等の影響により整合性を判定しようとする画像中の対象物等同士が単に相似的であるのみの関係、いわば拡大縮小及び回転の関係が生じる。
【0008】
図18は、拡大縮小、回転関係にある2つの画像の例を示した図である。
同図に示すように整合性を判定しようとする2つの画像が相互に拡大又は縮小の関係にある場合や回転の関係にある場合には、上述の画像照合技術では一方の画像に様々な拡大、縮小、回転を施して何回も他方の画像と照合を行うことによって、2つの画像が同一対象を示す画像であるかどうか、即ち画像同士の整合性を判定する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、画像データの利用の拡大に伴う画像同士の整合性判定に対するニーズの多様化に鑑み、上述のような従来技術とは異なった方法により、2つの画像の整合性を判定する画像整合性判定装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る画像整合性判定装置は、xy2次元座標平面に配置された画素データの集合である第1の2次元画像と第2の2次元画像との整合性を判定する画像整合性判定装置であって、前記第1の2次元画像中の複数の位置それぞれについて、前記画素データを用いて作成された2次元ベクトルであってx方向に関連する成分とy方向に関連する成分とで当該位置における画像の特徴を表す2次元ベクトルを格納する第1の2次元ベクトル群格納手段と、前記第2の2次元画像中の複数の位置それぞれについて、前記画素データを用いて作成された2次元ベクトルであってx方向に関連する成分とy方向に関連する成分とで当該位置における画像の特徴を表す2次元ベクトルを格納する第2の2次元ベクトル群格納手段と、前記第1の2次元ベクトル群格納手段に格納されている複数の2次元ベクトルのxy2次元座標平面上の分布と、前記第2の2次元ベクトル群格納手段に格納されている複数の2次元ベクトルのxy2次元座標平面上の分布とが所定の整合性条件を満たす関係にある場合に、前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とは整合すると判定する整合性判定手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
上記構成により、拡大縮小、回転関係にある2つの画像の整合性を判定することが可能となる。即ち、まず、2次元画像をxy2次元平面における複数の位置についての画像特徴情報で表すことができる。ここで、画像特徴情報とは、例えば2次元画像に対して2次元の直交ウェーブレット分解を施すことにより求められる各画素位置における画素データの水平及び垂直方向の空間的勾配等の情報、即ち画素データの周囲との変化の大きさを示す情報をいい、画像特徴情報は、例えばx成分とy成分とからなる2次元ベクトルで表すことができる。
【0012】
従って、2つの2次元画像についての画像特徴情報同士を比較するという従来と異なる手法により、画像の整合性を簡単に判定することができるようになる。
また、複数の前記位置の一つを基準位置を定めると、当該基準位置に対応する2次元ベクトルの向きによって基準方向を定めることができる。
従って、当該基準位置以外の他の複数の位置それぞれは、当該基準位置からの距離rと、当該基準方向に基づき当該基準位置からみた角度αとで表せ、また当該他の位置についての画像特徴情報もx成分とy成分とからなる2次元ベクトルであるため当該基準方向となす角度βにより表すことができる。
【0013】
このことから、距離rと角度αと角度βとから導き出せる成分からなるベクトル情報の集合で2次元画像を表現するならば、この画像は回転していても同一の前記集合で表すことができる。
このため、回転関係にある2つの2次元画像それぞれを前記集合で表した場合、2つの集合の分布がある程度一致するならば、2つの2次元画像は整合していると判定可能となる。
【0014】
また、回転に加えてさらに拡大縮小関係にある2つの2次元画像それぞれを前記集合で表した場合、2つの集合の分布が、距離rの成分についてのみ比例的であれば2つの画像が整合すると判定できる。
なお、ここで、集合の分布とは、集合の要素である前記ベクトル情報の成分を距離r、角度α、角度βの3つとし、各ベクトル情報を成分に応じて3次元座標空間に配置した場合における各ベクトル情報の3次元座標空間中の分布、又は集合の要素である前記ベクトル情報の成分を距離r、角度(α−β)の2つとし、各ベクトル情報を成分に応じて2次元座標空間に配置した場合における各ベクトル情報の2次元座標空間中の分布をいう。
【0015】
【発明の実施の形態】
<実施の形態1>
以下、本発明に係る画像整合性判定装置の実施の形態1に係る画像認識システム1000について、図面を用いて説明する。
<機能構成>
図1は、実施の形態1に係る画像認識システム1000の機能構成図である。
【0016】
画像認識システム1000は、撮像することにより得た画像データと、予め記憶している基本画像のデータとを照合することにより、撮像した画像と基本画像との整合性を判定して画像を認識するシステムであり、撮像装置1100と、第1フレームメモリ1200と、ウェーブレット変換部1300と、第2フレームメモリ1400と、基本画像データメモリ1500と、画像データ選択部1600と、第3フレームメモリ1700と、マッチング部1800とを備える。
【0017】
ここで、基本画像データメモリ1500は、画像照合のための画像データを予め複数格納しているメモリであり、当該メモリに予め格納されている画像データは、画像照合用の画像である基本画像について後述する2次元の直交ウェーブレット分解を施した後の画像データである。なお、本説明中では、画像データに対して演算を施したデータをも、画像そのものに直接的に関係のあるデータであるという意味において画像データという語を用いる。
【0018】
また、第1フレームメモリ1200は画像データを格納するためのメモリであり、第2フレームメモリ1400及び第3フレームメモリ1700は、2次元直交ウェーブレット分解後の画像データを格納するためのメモリである。
撮像装置1100は、物体等を撮像し、標本化、量子化によりディジタルデータ化した画像データを第1フレームメモリ1200に格納するディジタルカメラ等の装置である。
【0019】
画像認識システム1000は、撮像装置1100以外は、コンピュータにより実現されており、その中でもウェーブレット変換部1300と、画像データ選択部1600と、マッチング部1800とは、メモリに格納されたプログラムがCPUにより実行されることによって、即ちソフトウェアの制御により実現されている。
【0020】
ウェーブレット変換部1300は、第1フレームメモリ1200に格納された画像データについて、後述するハール基底(図2参照)で2次元の直交ウェーブレット分解を行うことにより空間的勾配を算出して第2フレームメモリ1400に格納する機能を有する。
画像データ選択部1600は、基本画像データメモリ1500中の複数の画像データのうち照合対象とする画像を1つずつ必要に応じて逐次選択して第3フレームメモリ1700に格納する機能を有する。
【0021】
マッチング部1800は、第2フレームメモリ1400内の画像データと第3フレームメモリ1700内の画像データとを照合し、撮像した画像と基本画像との整合性を判定する機能を実現するものであり、メモリである第1データ記憶部1840及び第2データ記憶部1850と、第2フレームメモリ1400と第3フレームメモリ1700とに格納されている2つの画像データについて後述する2次元特徴情報を作成して第1データ記憶部1840又は第2データ記憶部1850に格納する2次元特徴情報作成部1810と、後述する3次元ベクトル群を作成する3次元ベクトル作成部1820と、2つの画像データに対応する3次元ベクトル群同士を比較することにより2つの画像データの整合性を判定する整合性判定部1830とを有する。
【0022】
<ウェーブレット変換>
ここで、ウェーブレット変換部1300による2次元の直交ウェーブレット分解について説明する。
図2は、本発明の実施形態で利用するハール(Haar)基底を示す図である。
【0023】
ウェーブレット変換部1300による2次元の直交ウェーブレット分解は、同図に示すスケーリング関数とマザーウェーブレット関数とであらわされるハール基底を利用して行われる。
図3は、ウェーブレット変換部1300による2次元の直交ウェーブレット分解前のデータの様子を示した図であり、図4は、ウェーブレット変換部1300による2次元の直交ウェーブレット分解を1回施した後のデータの様子を示した図である。
【0024】
なお、図3及び図4は、2n×2nの画素について示しており、A1,1、A1,2等は画素データの値である輝度値を示す。また、図4中の値については、実際は1/4を掛けたものであるが、図4中では1/4という係数を省略して示している。
2次元の直交ウェーブレット分解によれば、画像データは、多重解像度近似(Multi Resolution Approximation:MRA)と呼ばれる低周波成分と、多重解像度表現(Multi Resolution Representation:MRR)と呼ばれる高周波成分に分解される。
【0025】
以下、図3に示す画像データを図4に示すものに分解する2次元の直交ウェーブレット分解について、さらに詳細に説明する。
まず、2×2個の画素データは水平、垂直方向とも0〜1の間で等間隔に割り付けられるとして、任意の1行、例えば図3のv行目のデータはスケーリング関数φ(t)を利用すると以下のように表現できる。
[数1]f(x)=ΣAv,uφ(2x−u)
但し、0≦u≦(2−1)の整数で総和をとる。
【0026】
数1をウェーブレット分解すると、以下に示すfn−1(x)とgn−1(x)に分かれる。
[数2]f(x)=fn−1(x)+gn−1(x)
但し、fn−1(x)及びgn−1(x)は、数3及び数4で、さらにその中の係数Cv,u及びDv,uは、数5及び数6で表わされる。
Figure 0003606430
上記のウェーブレット分解は行方向(垂直方向)についてであるが、列方向(水平方向)についても同様であり、u列目の中の水平座標xにおけるv行目で垂直座標yのデータはスケーリング関数φ(t)を利用すると以下のように表現できる。
[数7]f(x,y)=f(x)φ(2y−v)
但し、座標yはv行目座標の範囲内とする。
【0027】
これを、さらに一般化すると数8で表わされる。
[数8]f(x,y)=Σf(x)φ(2y−v)
但し、0≦v≦(2−1)の整数で総和をとる。
数8をウェーブレット分解すると、上記同様以下に示すfn−1(x,y)とgn−1(x,y)に分かれる。
[数9]f(x,y)=fn−1(x,y)+gn−1(x,y)
但し、fn−1(x,y)及びgn−1(x,y)は数10及び数11で、さらにその中の係数CCv,u及びDDv,uは数12及び数13で表わされる。
Figure 0003606430
数12及び数13は、数2、数3及び数4により以下に示す数14〜数19のように記述できる。
【0028】
数14〜数19ではv行、u列が既知であれば総和する必要がないので、Σは不要である。
Figure 0003606430
結局、数9は、v行、u列が任意とすれば、数10、数11、数16、数19を利用することにより数20で表わされる。
Figure 0003606430
さらに数20をまとめると数25となり、その中の係数k11〜k22は、数26〜数29で表わされる。
Figure 0003606430
数26に示すk11は4画素の画像データの大きさの平均値であり言わば画像信号に水平、垂直方向にローパスフィルタをかけることに相当し、数27に示すk12、数28に示すk21は、水平あるいは垂直方向の差分をとっているため、それぞれ画像データの大きさの水平方向、垂直方向の空間的勾配を意味し、数29に示すk22は4画素の画像データの大きさに関する歪みのようなものを表わしている。
【0029】
即ち、図4は、図3の4画素単位ごとに2次元直交ウェーブレット分解後のMRA成分と、水平方向のMRR成分(空間的勾配)と、垂直方向のMRR成分(空間的勾配)と、斜め方向のMRR成分とを求めたものを、それぞれの成分ごとにまとめて示したものである。
<動作>
以下、画像認識システム1000の動作について説明する。
【0030】
図5は、画像認識システム1000の動作を示すフローチャートである。
画像認識システム1000は、撮像装置1100により撮像した画像について2次元の直交ウェーブレット分解を施した後に当該画像の特徴を示すデータである2次元特徴情報を作成するステップS2100、S2200及びS2300と、予め2次元の直交ウェーブレット分解を施した後の照合すべき基本画像を1つずつ選択して同様に2次元特徴情報を作成するステップS2400及びS2500と、撮像した画像と1つの基本画像とについて前記2次元特徴情報を用いて整合性を判定するステップS2600及びS2700とからなる動作を行う。
【0031】
以下、動作を順を追って説明する。
撮像装置1100は、画像を撮像し、画像データを第1フレームメモリ1200に格納する(ステップS2100)。
ウェーブレット変換部1300は、撮像装置1100により第1フレームメモリ1200に格納された画像データにウェーブレット分解を施して得た画像データを第2フレームメモリ1400に格納する(ステップS2200)。但し、図4に示した状態はウェーブレット分解を1回施した結果であるが、ステップS2200では、ウェーブレット変換部1300は、ウェーブレット分解をm回施す。
【0032】
ここで、ウェーブレット分解をm回施すとは、ウェーブレット分解した結果のMRA成分を対象としてさらにウェーブレット分解を行うという処理をm回繰り返すことをいう。
また、ここでm回は、撮像装置1100が撮像により生成する画像データのサイズと基本画像のデータサイズとの相違等を考慮して予め定めてある回数である。例えば、基本画像データメモリ1500に格納されている1つの基本画像のウェーブレット分解後の水平方向のMRR成分と垂直方向のMRR成分とのデータ量と、撮像した画像のウェーブレット変換部1300によるm回のウェーブレット分解後の水平方向のMRR成分と垂直方向のMRR成分とのデータ量とがある程度同等となるようにmの値を定める。
【0033】
ウェーブレット変換部1300により画像データに所定回ウェーブレット分解を施した後、2次元特徴情報作成部1810は、第2フレームメモリ1400に格納された画像データ中のm回ウェーブレット分解された結果である水平方向のMRR成分と、垂直方向のMRR成分とに基づき、2次元特徴情報作成処理を行う(ステップS2300)。
【0034】
ここで、図6〜図8を用いて2次元特徴情報作成処置を説明する。
図6は、2次元特徴情報作成処理を示すフローチャートであり、図7は、ある空間的位置P(x,y)についての水平方向のMRR成分と垂直方向のMRR成分とを示す概念図である。
2次元特徴情報作成部1810は、同じ空間的位置P(x,y)の水平方向のMRR成分(k12)と垂直方向のMRR成分(k21)との組(図7参照)の1つに着目し(ステップS2510)、k12かk21のいずれかが予め定めているしきい値Tより大きい場合に(ステップS2520)、空間的位置P(x,y)と2次元ベクトルV(k12,k21)とを組としてデータ記憶部に格納する(ステップS2530)。また、着目した組のk12とk21のいずれもがしきい値Tより小さい場合にはデータ記憶部へは何も格納しない。この結果、データ記憶部には複数の2次元ベクトルV(k12,k21)と空間的位置P(x,y)との組が格納されることになる。
【0035】
ここで、データ記憶部とは、第1データ記憶部1840又は第2データ記憶部1850であり、2次元特徴情報作成部1810は、第2フレームメモリ1400の画像データに基づいて2次元特徴情報作成処理を行う場合には第1データ記憶部1840を選択し、第3フレームメモリ1700の画像データに基づいて2次元特徴情報作成処理を行う場合には第2データ記憶部1850を選択する。
【0036】
また、ここで、2次元ベクトルV(k12,K21)は、ある空間的位置P(x,y)に対応する水平方向のMRR成分(k12)と垂直方向のMRR成分(k21)とを成分としたベクトルである。以下、空間的位置P(x,y)をPとも表現し、また、2次元ベクトルV(k12,k21)をVとも表現し、複数の2次元ベクトルVを2次元ベクトル群Vとも表現する。
【0037】
上述の処理(ステップS2510、S2520、S2530)を、x又はyを変化させることにより別の空間的位置Pに着目して同様に行い、全ての空間的位置Pについて着目した時点で2次元特徴情報作成処理は完了する(ステップS2540)。
図8は、文字「E」の一部についての空間的勾配を示した図である。
【0038】
同図の拡大部分3011に、矢印で示すのが、あるしきい値より成分の値が大きい2次元ベクトル群V(k12,k21)であり、それぞれ対応する空間的位置P(x,y)に配置して示している。同図に示すように、文字「E」の輪郭上の2次元ベクトルVがあるしきい値より成分の値が大きいものとなる。
即ち、2次元特徴情報作成処理は、水平方向の空間的勾配又は垂直方向の空間的勾配がしきい値より大きいものだけを抽出することにより、画像の特徴を示すデータ、即ち画像のエッジ部分に関するデータのみをデータ記憶部に格納する処理である。
【0039】
2次元特徴情報作成部1810による第2フレームメモリ1400に格納された画像データに基づく2次元特徴情報作成処理(ステップS2300)の後、画像データ選択部1600は、基本画像データメモリ1500に格納されている複数の基本画像のウェーブレット変換後の画像データのうちの1つを選択して第3フレームメモリ1700に格納する(ステップS2400)。
【0040】
画像データ選択部1600により第3フレームメモリ1700に画像データが格納されたのちに、2次元特徴情報作成部1810は、第3フレームメモリ1700内の画像データに基づいて2次元特徴情報作成処理(図6参照)を行う(ステップS2500)。
2次元特徴情報作成部1810により、画像の空間的位置P(x,y)と2次元ベクトルV(k12,k21)とを組とした情報が第1データ記憶部1840及び第2データ記憶部1850に格納された後(ステップS2300、S2500)、マッチング部1800は3次元ベクトル作成部1820及び整合性判定部1830を用いて撮像した画像と基本画像との整合性判定処理を行い(ステップS2600)、整合性がなければ他の基本画像を選択してステップS2400、S2500、S2600の処理を繰り返す(ステップS2700)。但し、全ての基本画像を選択した後には、処理の繰り返しは行わず、撮像した画像と整合する画像はなかったと判定して図5に示す動作を終了する。
【0041】
また、整合性判定処理(ステップS2600)により撮像した画像と基本画像の整合性があると判定された場合には(ステップS2700)、図5に示す動作を終了する。
なお、図5には、整合性を判定した後の画像認識システム1000の動作は示していないが、画像認識システム1000は、整合性判定後には撮像画像の認識ができたか否かを表示装置等を介して表示する等の処理を行う。
【0042】
以下、上述の整合性判定処理について図9〜図11を用いて説明する。
図9は、整合性判定処理を示すフローチャートである。
3次元ベクトル作成部1820は、第1データ記憶部1840内の2次元ベクトル群V(k12,k21)と、第2データ記憶部1850内の2次元ベクトル群V(k12,k21)とのうち数の少ない方を判断する。以下、第1データ記憶部1840内の2次元ベクトル群Vの方が少ないとし、第1データ記憶部1840内の(N1+1)個の2次元ベクトル群Vを2次元ベクトル群Vaj(k12,k21)(j=1〜N1+1)とし、第2データ記憶部1850内の(N2+1)個の2次元ベクトル群Vを2次元ベクトル群Vbk(k12,k21)(k=1〜N2+1)とし、2次元ベクトルVと組をなす空間的位置P(x,y)に関しては、2次元ベクトルVaj(k12,k21)に対し空間的位置Paj(x,y)、2次元ベクトルVbk(k12,k21)に対し空間的位置Pbk(x,y)が対応するものとして説明する。
【0043】
なお、以下、Vaj(k12,k21)をVajとも表現し、Vbk(k12,K21)をVbkとも表現し、Paj(x,y)をPajとも表現し、Pbk(x,y)をPbkとも表現する。
3次元ベクトル作成部1820は、2次元ベクトル群Vajの1つを基準ベクトルVaoとし、2次元ベクトル群Vbkの1つを基準ベクトルVboとする(ステップS2601)。
【0044】
ここで、3次元ベクトル作成部1820は、2次元ベクトル群Vaj(k12,k21)の中で|k12|+|k21|が最大のもののうちの1つを選択して基準ベクトルVaoとして、2次元ベクトル群Vbk(k12,k21)の中で|k12|+|k21|が最大のもののうちの1つを選択して基準ベクトルVboとする。
なお、2次元特徴情報作成処理(図6)では、しきい値Tを用いて、2次元ベクトル群Vの要素数を制限するという効果を有しているが、これは、整合性の判定対象となる2つの画像それぞれにおいての画像の特徴が際立っている部分同士の組み合わせうち少なくとも1つは、2つの画像中に表された対象物等の同一点を示すことになることに着目したものである。
【0045】
従って、ステップS2601は、前記同一点に対応するそれぞれの画像中の空間的位置を特定する基準ベクトルVao、Vboを、その同一点の候補となる空間的位置それぞれを特定するベクトル群Vaj、Vbkの中から仮に定めたという意義を有する。
以下、基準ベクトルVaoと対応する空間的位置をPao(x,y)と表現し、基準ベクトルVboと対応する空間的位置をPbo(x,y)と表現する。
【0046】
3次元ベクトル作成部1820は、基準ベクトルVao及び基準ベクトルVboを定めた後、Vboと、Vbo以外の2次元ベクトル群VbkからN2個の3次元ベクトル群Rbk(|Rok|,αk,βk)(k=1〜N2)を作成する(ステップS2602)。
また、3次元ベクトル作成部1820は、基準ベクトルVaoと、Vao以外の2次元ベクトル群VajからN1個の3次元ベクトル群Raj(|Roj|,αj,βj)(j=1〜N1)を作成する(ステップS2603)。
【0047】
以下、3次元ベクトルRaj(|Roj|,αj,βj)及び3次元ベクトルRbk(|Rok|,αk,βk)をそれぞれ3次元ベクトルRaj、3次元ベクトルRbkとも表現する。
3次元ベクトル作成部1820が作成した3次元ベクトル群Raj、Rbkはそれぞれ第1データ記憶部1840、第2データ記憶部1850に格納される。
【0048】
ここで、3次元ベクトルRajの作成手順について説明する。
図10は、基準ベクトルVaoとある2次元ベクトルVajとを示す図である。
同図は、空間的位置Pao(x,y)に存在する基準ベクトルVao(k12,k21)と、空間的位置Paj(x,y)に存在する1つの2次元ベクトルVaj(k12,k21)とを示しており、空間的位置Paj、Paoの成分であるx座標と2次元ベクトルVaj、Vaoの水平方向の空間的勾配である成分k12とを第1方向のベクトル成分として、空間的位置Paj、Paoの成分であるy座標と2次元ベクトルVaj、Vaoの垂直方向の空間的勾配である成分k21とを前記第1方向と垂直な第2方向のベクトル成分として表している。また、同図には、PaoからPajへ向かうベクトルRojをも示している。
【0049】
3次元ベクトルRajは、このベクトルRojの大きさである|Roj|と、基準ベクトルVaoとベクトルRojとのなす角αjと、基準ベクトルVaoと1つの2次元ベクトルVajとのなす角βjとを成分とする3次元ベクトルRaj(|Roj|,αj,βj)である。
ここで、αj、βjは数30、数31により求められる。
[数30]αj=arctan((|Roj×Vao|)/(Roj・Vao))
[数31]βj=arctan((|Vaj×Vao|)/(Vaj・Vao))
但し、−π/2<αj≦π/2、−π/2<βj≦π/2であり、数30で分母が0になる場合は、αj=π/2とし、数31で分母が0になる場合は、βj=π/2とする。なお、数30、数31でarctanは逆正接、×はベクトル外積、・はベクトル内積を表わす。
【0050】
図11は、基準ベクトルVaoと複数の2次元ベクトルVajとを示す図である。
同図に示すように、基準ベクトルVaoの起点から2次元ベクトルVa1の起点に向かうベクトルをRo1とすると、3次元ベクトルRa1は、|Ro1|と、VaoとRo1とのなす角α1と、VaoとVa1とのなす角β1とを成分とする3次元ベクトルであり、3次元ベクトルRa2は、|Ro2|とα2とβ2とを成分とする3次元ベクトルであり、これと同様に他の3次元ベクトルも作成できる。
【0051】
即ち、3次元ベクトル群Rajは、空間的位置Paoに位置する基準ベクトルVaoを、基準点及び基準方向として、他の複数の空間的位置Pajに位置する他の複数の2次元ベクトルVajを表したものとなる。但し、3次元ベクトル群Rajには、各2次元ベクトルVajの大きさに関する情報は含まれない。
なお、3次元ベクトルRbkの作成手順についても、上述の3次元ベクトルRajの作成手順と同様である。
【0052】
3次元ベクトル作成部1820が、3次元ベクトル群Raj及び3次元ベクトル群Rbkを作成した後、整合性判定部1830は、3次元ベクトル群Raj(j=1〜N1)と3次元ベクトル群Rbk(k=1〜N2)とについて、まず角度的に整合しているかを判断し、次に比例的であるかを判断することで整合性を判定する。この判定手順を以下に示す。なお、角度的に整合しているとは、対比する2つの3次元ベクトル群が、角度に関する成分に関しては整合していることを意味する。
【0053】
整合性判定部1830は、3次元ベクトル群Raj(j=1〜N1)のうちの1つの3次元ベクトルRajと、3次元ベクトル群Rbk(k=1〜N2)のうちの1つの3次元ベクトルRbkとの組み合わせのうちで、|αj−αk|<T1かつ|βj−βk|<T2を満たす組に着目し(ステップS2604)、その組の数がN1のT3倍以上ならば(ステップS2605)、3次元ベクトル群Rajと3次元ベクトル群Rbkとは角度的に整合したと判断する。
【0054】
ここで、T1、T2及びT3は予め定めてあるしきい値であり、例えばT1、T2はともにπ/18、T3は0.9等の値が用いられる。なお、ステップS2604の処理は、Rajのjの値を定めて、Rbkのkの値を1からN2まで順次変更して前記不等式を満たす組を探し、前記不等式を満たす組が見つかったならば、jの値を変更して同様の処理を繰り返す。即ち、1つの3次元ベクトルRajと組となる3次元ベクトルRbkを1つ探し出しさえすればよいこととしている。
【0055】
整合性判定部1830は、3次元ベクトル群Rajと3次元ベクトル群Rbkとが角度的に整合したと判断した場合は、ステップS2604において、前記不等式を満たすことにより着目したすべての組について、3次元ベクトルの1つの成分である|Roj|と|Rok|とが比例的であるかを判断する(ステップS2606)。
【0056】
ここで比例的とは、2つの3次元ベクトル群で表される2つの画像が拡大縮小関係にあることを意味し、ステップS2604の不等式を満たす3次元ベクトルRajとRbkとの組についての|Roj|と|Rok|とが、C1とD1、C2とD2、C3とC4、・・・、CnとDnであるとした場合に、数32の演算を行ってγが1に近ければ比例的という。
【0057】
ここで1に近いとは、例えば0.9〜1.1の範囲内をいい、整合性判定部1830が予め基準を定めておくことにより比例的か否かの判断をする。
[数32]γ=(ΣC・D)/(√ΣC ・√ΣD ) [i=1〜n]
以下、上述の比例的な場合を、3次元ベクトル群同士が比例的関係にあると表現する。
【0058】
整合性判定部1830は、3次元ベクトル群Rajと3次元ベクトル群Rbkとが比例的関係にあると判断すると、整合性ありと判定し(ステップS2607)、整合性判定処理を終了する。
即ち、上述の整合性の判定は、3次元ベクトル群Rajの構成要素である複数の3次元ベクトルRajと、3次元ベクトル群Rbkの構成要素である複数の3次元ベクトルRbkとが、角度に関する成分αj、αk、βj、βkに関してはある程度一致し、大きさに関する成分|Roj|、|Rok|に関してある程度比例的であるように分布している場合に、整合すると判定するものといえる。
【0059】
また、整合性判定部1830は、3次元ベクトル群Rajと3次元ベクトル群Rbkとが角度的に整合しないと判断した場合(ステップS2605)、又は3次元ベクトル群Rajと3次元ベクトル群Rbkとが拡大縮小関係にないと判断した場合には(ステップS2606)、整合性判定処理において基準ベクトルVaoを決定してから一度も基準ベクトルを変更していない場合に(ステップS2608)、すべての3次元ベクトルRaj(j=1〜N1)を角度的に変形し、3次元ベクトル群Rajのうち1つの3次元ベクトルRaj(j=1〜N1)と、3次元ベクトル群Rbkのうち1つの3次元ベクトルRbk(k=1〜N2)との組み合わせのうち|αj−αk|<T1かつ|βj−βk|<T2となることのなる組についてのjの値をすべて第1データ記憶部1840に保存する(ステップS2609)。
【0060】
ここで、すべての3次元ベクトルRajを角度的に変形するとは、N1個のRajのそれぞれについて元の(π+αj−βj)を新たなαjとし、元の−βjを新たなβjとすることをいう。
ステップS2609の処理において上述の不等式を満たすjの値が1つもない場合は(ステップS2610)、整合性なしと判定して(ステップS2613)、整合性判定処理を終了する。
【0061】
また、上述の不等式を満たすjが1以上ある場合には(ステップS2610)、1つのjの値に着目し、そのjで特定される2次元ベクトルVajと基準ベクトルVaoを入れ替えて、元の2次元ベクトルVajを新たな基準ベクトルVaoとし(ステップS2611)、ステップS2603に戻り再度3次元ベクトル群Rajを作成して、3次元ベクトル群Rajと3次元ベクトル群Rbkとの整合性を判定する(ステップS2603〜S2606)。この場合に、3次元ベクトル群Rajと3次元ベクトル群Rbkとが角度的に整合しないか、又は比例的関係にないときには、整合性判定処理において基準ベクトルの変更をした後であるため(ステップS2608)、既にステップS2609により基準ベクトルの候補となる2次元ベクトルVajを特定するためのjの値を保存しているので、別のjに着目し(ステップS2612)、別のjがあるならば(ステップS2610)、そのjで特定される2次元ベクトルVajと基準ベクトルVaoを入れ替えて、元の2次元ベクトルVajを新たな基準ベクトルVaoとし(ステップS2611)、再度ステップS2603の処理に戻る。
【0062】
このように、順次保存しているjの値で特定される2次元ベクトルVajを基準ベクトルVaoとして3次元ベクトル群Rajを作成し、作成した3次元ベクトル群Rajと、3次元ベクトル群Rbkとが角度的に整合しているか比例的関係であるかを判断する。
こうして、整合性判定部1830は、保存している全てのjに着目し終えると、もう着目すべきjの値はないので(ステップS2610)、撮像した画像と基本画像とは整合性なしと判定し(ステップS2613)、整合性判定処理を終了する。
【0063】
以下、ステップS2611の基準ベクトルを交換する処理の意義について説明する。
上述のように、3次元ベクトル群は、2次元ベクトル群のうち1つの2次元ベクトルを基準ベクトルと決定することにより求められるものであり、撮像した画像に関する3次元ベクトル群Raj(j=1〜N1)については、空間的位置Paoに位置する基準ベクトルVaoを、基準点及び基準方向として、他の複数の空間的位置Pajに位置する複数の2次元ベクトルVajを表したものとなり、基本画像に関する3次元ベクトル群Rbk(k=1〜N2)についても同様に、基準ベクトルVboの空間的位置と方向を、基準点及び基準方向として、他の複数の2次元ベクトルVbkを表したものとなるため、撮像した画像が基本画像に拡大縮小、回転を施したものと概略一致する関係にある場合には、両画像中で一致する点に対応するそれぞれ1つの2次元ベクトルVaj、Vbkを基準ベクトルVao、VboとしたならばステップS2605及びステップS2606の判断の結果、整合性ありと判定される。
【0064】
このため、基準ベクトルVao及びVboを両画像中において一致する点に対応するものとなるように定める必要があり、最初は仮に空間的勾配の大きなものを基準ベクトルとする(ステップS2601)。これは、画像中のエッジ部分で最も特徴があらわれている部分は、両画像において一致する点を示している可能性が高いからである。
【0065】
その後は、一方の画像に対する基準ベクトルを別のものに変化させて、両方の基準ベクトルが一致するように試みなければならない。基準ベクトルの候補となる2次元ベクトルの数の少ない方を、変化させる対象とした方が効率的であり、N1<N2とすると、基準ベクトルVboは固定して、基準ベクトルVboと対応させるべくVaj(j=1〜N1+1)から最適なものを探し基準ベクトルVaoを決定する必要がある。
【0066】
従って、基準ベクトルを効率的に探すために整合性判定部1830はステップS2609の処理を行う。
図10、図11に示す基準ベクトルVao、2次元ベクトルVaj、ベクトルRojを複素数表現すると、次のようになる。
[数33]Vao=eδ
[数34]Vaj=eδ
[数35]Roj=|Roj|eδ
なお、数33〜数35でeのベキ乗部分のjは虚数を示している。
【0067】
数33〜数35を用いると、3次元ベクトルRaj(|Roj|,αj,βj)の成分βjは、基準ベクトルVaoに対する2次元ベクトルVajの角度であり、(δ2−δ1)で表せ、成分αjは、基準ベクトルVaoに対するベクトルRojの角度であり、(δ3−δ1)で表せる。
一方、2次元ベクトルVajに対する基準ベクトルVaoの角度は、(δ1−δ2)で表せ、これは−βjと等価であり、2次元ベクトルVajに対してのベクトルRojを逆方向にしたベクトルRjoの角度は、Rjo自体がRojに対して位相がπずれていることも含めて(π+δ3−δ2)で表せ、これは(π+δ3−δ1−δ2+δ1)、即ち(π+αj−βj)と等価である。
【0068】
従って、各2次元ベクトルVajについて、当該2次元ベクトルVajを基準として基準ベクトルを表したものである3次元ベクトルは(|Roj|,π+α−β,−β)となり、これは上記3次元ベクトルと大きさは同じで、角度をβ→−β、α→π+α−βとしたものである。
これにより、角度的に変形した後のRajは、元のRajが基準ベクトルVaoを基準として他のN1個の2次元ベクトルVajを位置的・角度的に表していたのと逆に、N1個の2次元ベクトルVajそれぞれを基準として、基準ベクトルVaoを位置的・角度的に表した意味を持つ。
【0069】
ステップS2609では、このように3次元ベクトル群Rajを角度的に変形しており、この結果、角度的に変形した後の3次元ベクトル群Rajのうち1つの3次元ベクトルRajと、3次元ベクトル群Rbkのうちの1つの3次元ベクトルRbkとの組で|αj−αk|<T1かつ|βj−βk|<T2を満たす場合のjの値で特定される2次元ベクトルVajが基準ベクトルとすべきものの1つであるのでjの値を保存し、これにより基準ベクトルVaoとなるべき候補を絞り込んでいる。
<実施の形態2>
以下、本発明に係る画像整合性判定装置の実施の形態2に係る画像認識システム5000について、図面を用いて説明する。
【0070】
画像認識システム5000は、実施の形態1において示した画像認識システム1000の一部を変形したものであり、特に撮像した画像と基本画像とのサンプリングに際しての状況の相違により生ずる誤差の影響を抑えて、両画像の整合性判定を行うようにしたものである。
<機能構成>
図12は、実施の形態2に係る画像認識システム5000の機能構成図である。
【0071】
画像認識システム5000は、撮像することにより得た画像データと、予め記憶している基本画像のデータとを照合することにより、撮像した画像と基本画像との整合性を判定して画像を認識するシステムであり、撮像装置1100と、第1フレームメモリ1200と、ウェーブレット変換部1300と、第2フレームメモリ1400と、基本画像データメモリ1500と、画像データ選択部1600と、第3フレームメモリ1700と、マッチング部5800とを備える。
【0072】
画像認識システム5000は、撮像装置1100以外は、コンピュータにより実現されており、その中でもウェーブレット変換部1300と、画像データ選択部1600と、マッチング部5800とは、ソフトウェアの制御により実現されている。
なお、画像認識システム5000の構成要素のうち、実施の形態1で説明した画像認識システム1000の構成要素と同等なものについては、図12中において同じ符号を付しており、ここでは詳細な説明は省略する。
【0073】
マッチング部5800は、第2フレームメモリ1400内の画像データと第3フレームメモリ1700内の画像データとを照合し、撮像した画像と基本画像との整合性を判定する機能を実現するものであり、メモリである第1データ記憶部1840及び第2データ記憶部1850と、第2フレームメモリ1400と第3フレームメモリ1700とに格納されている2つの画像データについて2次元特徴情報を作成して第1データ記憶部1840又は第2データ記憶部1850に格納するものであって実施の形態1において説明したものと同等である2次元特徴情報作成部1810と、第1データ記憶部1840及び第2データ記憶部1850に格納されいている2次元特徴情報を参照して後述する対比用2次元ベクトル群を作成する対比用2次元ベクトル作成部5820と、2つの画像データに対応する対比用2次元ベクトル群同士を比較することにより2つの画像データの整合性を判定する整合性判定部5830とを有する。
【0074】
<動作>
以下、画像認識システム5000の動作について説明する。
画像認識システム5000の動作は、実施の形態1において示した画像認識システム1000の動作(図5参照)と、ほとんど同等であり、異なるのは、ステップS2600における2つの画像データについての整合性判定処理の内容のみである。
【0075】
従って、ここでは、2次元特徴情報作成部1810により2次元特徴情報作成処理(図5のステップS2500及び図6参照)がなされた後に行われる整合性判定処理について詳細に説明する。
2次元特徴情報作成部1810により、画像の空間的位置P(x,y)と2次元ベクトルV(k12,k21)とを組とした情報が第1データ記憶部1840及び第2データ記憶部1850に格納されている状態において、主として対比用2次元ベクトル作成部5820及び整合性判定部5830により、撮像した画像と基本画像との整合性を判定する整合性判定処理が実行される。
【0076】
以下、この整合性判定処理について図13〜図15を用いて説明する。
図13は、画像認識システム5000における整合性判定処理を示すフローチャートである。
対比用2次元ベクトル作成部5820は、第1データ記憶部1840内の2次元ベクトル群V(k12,k21)と、第2データ記憶部1850内の2次元ベクトル群V(k12,k21)とのうち数の少ない方がいずれかを判断する。
【0077】
以下、第1データ記憶部1840内の2次元ベクトル群Vの方が少ないとし、第1データ記憶部1840内の(N1+1)個の2次元ベクトル群Vを2次元ベクトル群Vaj(k12,k21)(j=1〜N1+1)とし、第2データ記憶部1850内の(N2+1)個の2次元ベクトル群Vを2次元ベクトル群Vbk(k12,k21)(k=1〜N2+1)とし、2次元ベクトルVと組をなす空間的位置P(x,y)に関しては、2次元ベクトルVaj(k12,k21)に対し空間的位置Paj(x,y)、2次元ベクトルVbk(k12,k21)に対し空間的位置Pbk(x,y)が対応するものとして説明する。
【0078】
対比用2次元ベクトル作成部5820は、2次元ベクトル群Vbkのうちの2つを基準ベクトルVbp及び基準ベクトルVbqとする(ステップS6601)。
ここで、対比用2次元ベクトル作成部5820は、2次元ベクトル群Vbk(k12,k21)の中で|k12|+|k21|が最大のもののうちの1つを選択して基準ベクトルVbpとし、また2次元ベクトル群Vbkの中で基準ベクトルVbpの空間的位置から最も離れた空間的位置に存在するものを選択して基準ベクトルVbqとする。以下、基準ベクトルVbpと対応する空間的位置をPbp(x,y)と表現し、基準ベクトルVbqと対応する空間的位置をPbq(x,y)と表現する。
【0079】
対比用2次元ベクトル作成部5820は、基準ベクトルVbp、Vbqを定めた後、第2データ記憶部1850内のVbpとVbp以外の2次元ベクトル群Vbkとから、N2個の対比用2次元ベクトル群Rbpk(|Rpk|,αpk−βpk)(k=1〜N2)を作成し、また、基準ベクトルVbqと、Vbq以外の2次元ベクトル群VbkとからN2個の対比用2次元ベクトル群Rbqk(|Rqk|,αqk−βqk)(k=1〜N2)を作成する(ステップS6602)。
【0080】
以下、対比用2次元ベクトルRbpk(|Rpk|,αpk−βpk)及び対比用2次元ベクトルRbqk(|Rqk|,αqk−βqk)をそれぞれ対比用2次元ベクトルRbpk、対比用2次元ベクトルRbqkとも表現する。
ここで、対比用2次元ベクトル作成部5820が作成した対比用2次元ベクトル群Rbpk、Rbqkは第2データ記憶部1850に格納される。
【0081】
以下、対比用2次元ベクトル群Rbpkの作成手順について説明する。
図14は、基準ベクトルVbpとある2次元ベクトルVbkとを示す図である。
同図は、空間的位置Pbp(x,y)に存在する基準ベクトルVbp(k12,k21)と、空間的位置Pbk(x,y)に存在する1つの2次元ベクトルVbk(k12,k21)とを示しており、空間的位置Pbp、Pbkの成分であるx座標と2次元ベクトルVbp、Vbkの水平方向の空間的勾配である成分k12とを第1方向のベクトル成分として、空間的位置Pbp、Pbkの成分であるy座標と2次元ベクトルVbp、Vbkの垂直方向の空間的勾配である成分k21とを前記第1方向と垂直な第2方向のベクトル成分として表している。また、同図には、PbpからPbkへ向かうベクトルRpkをも示している。
【0082】
対比用2次元ベクトルRbpkは、このベクトルRpkの大きさである|Rpk|を1つの成分とし、また、基準ベクトルVbpとベクトルRpkとのなす角をαpkとして、基準ベクトルVbpと1つの2次元ベクトルVbkとのなす角をβpkとした場合におけるαpk−βpkの値を他の1つの成分とすることにより作成される2次元ベクトルである。
【0083】
ここで、αpk、βpkは数36、数37により求められる。
[数36]αpk=arctan((|Rpk×Vbp|)/(Rpk・Vbp))
[数37]βpk=arctan((|Vbk×Vbp|)/(Vbk・Vbp))
但し、−π/2<αpk≦π/2、−π/2<βpk≦π/2であり、数36で分母が0になる場合は、αpk=π/2とし、数37で分母が0になる場合は、βpk=π/2とする。なお、数36、数37でarctanは逆正接、×はベクトル外積、・はベクトル内積を表わす。
【0084】
図15は、基準ベクトルVbpと複数の2次元ベクトルVbkとを示す図である。
同図に示すように、基準ベクトルVbpの起点から2次元ベクトルVb1の起点に向かうベクトルをRp1とすると、対比用2次元ベクトルRbp1は、|Rp1|を1つの成分とし、VbpとRp1とのなす角αp1と、VbpとVb1とのなす角βp1との差である(αp1−βp1)を他の1つの成分とする2次元ベクトルであり、対比用2次元ベクトルRbp2は、|Rp2|と(αp2−βp2)とを成分とする2次元ベクトルであり、これと同様に他の対比用2次元ベクトルRbpkも作成できる。
【0085】
なお、対比用2次元ベクトルRbqk群の作成手順についても、上述の対比用2次元ベクトルRbpk群の作成手順と同様である。
対比用2次元ベクトル群Rbpk、Rbqkを作成した後、対比用2次元ベクトル作成部5820は、2次元ベクトル群Vajのうちの1つを基準ベクトルVapとして定める(ステップS6603)。
【0086】
ここで、対比用2次元ベクトル作成部5820は、2次元ベクトル群Vaj(k12,k21)の中で|k12|+|k21|が最大のもののうちの1つを選択して基準ベクトルVapとする。
ステップS6603は、1つの画像において基準ベクトルVbpにより特定される空間的位置Pbpと同一点に相当する他の画像中の空間的位置に、存在するであろう基準ベクトルVapを、ベクトル群Vajの中から仮に定めたという意義を有する。
【0087】
対比用2次元ベクトル作成部5820は、基準ベクトルVapを定めた後、VapとVap以外の2次元ベクトル群Vajとから、N1個の対比用2次元ベクトル群Rapj(|Rpj|,αpj−βpj)(j=1〜N1)を作成し第1データ記憶部1840に格納する(ステップS6604)。なお、Rapjの作成手順は、上述したRbpkの作成手順と同等である。
【0088】
対比用2次元ベクトル作成部5820が、対比用2次元ベクトル群Rapjを作成した後、整合性判定部5830は、対比用2次元ベクトル群Rapj(j=1〜N1)と対比用2次元ベクトル群Rbpk(k=1〜N2)とについて、まず角度的に整合しているかを判断し、次に比例的であるかを判断することで整合性を判定する。この判定手順を以下に示す。
【0089】
整合性判定部5830は、対比用2次元ベクトル群Rapj(j=1〜N1)のうちの1つの対比用2次元ベクトルRapjと、対比用2次元ベクトル群Rbpk(k=1〜N2)のうちの1つの対比用2次元ベクトルRbpkとの組み合わせのうちで、|(αpj−βpj)−(αpk−βpk)|<T4を満たす組に着目し(ステップS6605)、その組の数がN1のT5倍以上ならば(ステップS6606)、対比用2次元ベクトル群Rapjと対比用2次元ベクトル群Rbpkとは、角度に関する成分に関しては整合した、即ち角度的に整合したと、判断する。
【0090】
ここで、T4及びT5は予め定めてあるしきい値であり、例えばT4はπ/18、T5は0.9等の値が用いられる。なお、ステップS6605の処理は、Rapjのjの値を定めて、Rbpkのkの値を1からN2まで順次変更して前記不等式を満たす組を探し、前記不等式を満たす組が見つかったならば、jの値を変更して同様の処理を繰り返すものである。即ち、1つの対比用2次元ベクトルRapjと組となる対比用2次元ベクトルRbpkを1つ探し出しさえすればよいこととしている。
【0091】
整合性判定部5830は、対比用2次元ベクトル群Rapjと対比用2次元ベクトル群Rbpkとが角度的に整合したと判断した場合は、ステップS6605において、前記不等式を満たすことにより着目したすべての組について、対比用2次元ベクトルの1つの成分である|Rpj|と|Rpk|とが比例的であるかを判断する(ステップS6607)。
【0092】
ここで比例的とは、2つの対比用2次元ベクトル群で表される2つの画像が拡大縮小関係にあることを意味し、ステップS6605の不等式を満たす3次元ベクトルRajとRbkとの組についての|Rpj|と|Rpk|とが、C1とD1、C2とD2、C3とC4、・・・、CnとDnであるとした場合に、上述した数32の演算を行ってγが1に近ければ比例的という。
【0093】
ここで1に近いとは、例えば0.9〜1.1の範囲内をいい、整合性判定部5830が予め基準を定めておくことにより比例的か否かの判断をする。この比例的である場合を、以下、対比用2次元ベクトル群同士が比例的関係にあると表現する。
整合性判定部5830が、対比用2次元ベクトル群Rapjと対比用2次元ベクトル群Rbpkとが比例的関係にないと判断した場合(ステップS6607)、又は、対比用2次元ベクトル群Rapjと対比用2次元ベクトル群Rbpkとが角度的に整合しないと判断した場合には(ステップS6606)、2次元ベクトル群Vajの中に、ここまでの処理過程において定めていた基準ベクトルVap以外のもので新たに基準ベクトルVapとして定めることができるもの、即ち基準ベクトルVapの候補が、あるか否かを判断し(ステップS6608)、あればそれを前のものに代えて新たに基準ベクトルVapとして定める(ステップS6609)。新たな基準ベクトルVapが定められると、これを受けて対比用2次元ベクトル作成部5820は対比用2次元ベクトルRapjの作成処理を再度行う(ステップS6604)。
【0094】
ステップS6608における整合性判定部5830による基準ベクトルVapの候補となるものがあるか否かの判断は、2次元ベクトル群Vaj(k12,k21)の中で|k12|+|k21|の値が、最大のものに対して例えば80%以上であるものが候補となることとして、値の大きい順に候補として抽出することによって行う。従って、上述の対比用2次元ベクトル同士が角度的に整合しない又は比例的関係にない限り、ステップS6609により2次元ベクトル群Vaj中の要素で|k12|+|k21|の値が大きいものから順に基準ベクトルVapと定められて試されることになる。このことは、基準ベクトルVbpに対応するものである基準ベクトルVapを、Vajの中から順次切り替えて探すという意味をもつ。
【0095】
ここで、ステップS6608において、基準ベクトルVapとなる候補がないと判断された場合には、整合性判定部5830は、撮像した画像と基本画像とには整合性がないと判定し(ステップS6618)、これで整合性判定処理は終了する。
また、ステップS6607において整合性判定部5830が対比用2次元ベクトル群Rapjと対比用2次元ベクトル群Rbpkとが比例的関係にあると判断すると、次に、2次元ベクトル群Vajのうちの1つを基準ベクトルVaqとする(ステップS6610)。
【0096】
なお、ステップS6607において対比用2次元ベクトル同士が比例的関係にあると判断されたならば、基準ベクトルVapと対応する空間的位置をPap(x,y)と表現するとき、PbpとPapとが対比する2つの画像中の同一点に相当する可能性が高いという意味をもつ。
ステップS6610において、整合性判定部5830は、2次元ベクトル群Vajの中で基準ベクトルVapの空間的位置Papから最も離れた空間的位置に存在するものを選択して基準ベクトルVaqとする。即ち、対比用2次元ベクトルRapjの成分である|Rpj|の値が最も大きいものとなるjについてのVajをVaqとする。
このステップS6610は、1つの画像において基準ベクトルVbqにより特定される空間的位置Pbqと同一点に相当する他の画像中の空間的位置に、存在するであろう基準ベクトルVaqを、ベクトル群Vajの中から仮に定めたという意義を有する。
【0097】
基準ベクトルVaqが定められた後、対比用2次元ベクトル作成部5820は、VaqとVaq以外の2次元ベクトル群Vajとから、N1個の対比用2次元ベクトル群Raqj(|Rqj|,αqj−βqj)(j=1〜N1)を作成し第1データ記憶部1840に格納する(ステップS6611)。
対比用2次元ベクトル作成部5820が、対比用2次元ベクトル群Raqjを作成した後、整合性判定部5830は、対比用2次元ベクトル群Raqj(j=1〜N1)と対比用2次元ベクトル群Rbqk(k=1〜N2)とについて、まず角度的に整合しているかを判断し、次に比例的であるかを判断することで整合性を判定する。この判定手順を以下に示す。
【0098】
整合性判定部5830は、対比用2次元ベクトル群Raqj(j=1〜N1)のうちの1つの対比用2次元ベクトルRaqjと、対比用2次元ベクトル群Rbqk(k=1〜N2)のうちの1つの対比用2次元ベクトルRbqkとの組み合わせのうちで、|(αqj−βqj)−(αqk−βqk)|<T4を満たす組に着目し(ステップS6612)、その組の数がN1のT5倍以上ならば(ステップS6613)、対比用2次元ベクトル群Raqjと対比用2次元ベクトル群Rbqkとは、角度的に整合したと判断する。
【0099】
なお、ステップS6612の処理は、Raqjのjの値を定めて、Rbqkのkの値を1からN2まで順次変更して前記不等式を満たす組を探し、前記不等式を満たす組が見つかったならば、jの値を変更して同様の処理を繰り返すものである。即ち、1つの対比用2次元ベクトルRaqjと組となる対比用2次元ベクトルRbqkを1つ探し出しさえすればよいこととしている。
【0100】
整合性判定部5830は、対比用2次元ベクトル群Raqjと対比用2次元ベクトル群Rbqkとが角度的に整合したと判断した場合は、ステップS6612において、前記不等式を満たすことにより着目したすべての組について、対比用2次元ベクトルの1つの成分である|Rqj|と|Rqk|とが比例的であるかを判断する(ステップS6614)。
【0101】
対比用2次元ベクトル群Raqjと対比用2次元ベクトル群Rbqkとが比例的関係にあると判断した場合には(ステップS6614)、整合性判定部5830は、撮像した画像と基本画像とには整合性があると判定し(ステップS6617)、これで整合性判定処理は終了する。
また、整合性判定部5830が、対比用2次元ベクトル群Raqjと対比用2次元ベクトル群Rbqkとが比例的関係にないと判断した場合(ステップS6614)、又は、対比用2次元ベクトル群Raqjと対比用2次元ベクトル群Rbqkとが角度的に整合しないと判断した場合には(ステップS6613)、2次元ベクトル群Vajの中に、ここまでの処理過程において定めていた基準ベクトルVaq以外のもので、新たに基準ベクトルVaqとして定めることができるもの、即ち基準ベクトルVaqの候補が、あるか否かを判断し(ステップS6615)、あればそれを前のものに代えて新たに基準ベクトルVaqとして定める(ステップS6616)。
【0102】
新たな基準ベクトルVaqが定められると、これを受けて対比用2次元ベクトル作成部5820は対比用2次元ベクトルRaqjの作成処理を再度行う(ステップS6611)。
なお、ステップS6615における整合性判定部5830による基準ベクトルVaqの候補となるものがあるか否かの判断は、2次元ベクトル群Vajの中で、基準ベクトルVapの空間的位置Papから、ある2次元ベクトルVajの空間的位置Pajまでが、Papから最も離れた空間的位置までの距離の80%以上の距離にあるものが候補となることとして、距離の大きい順に候補として抽出することによって行う。従って、上述の対比用2次元ベクトル同士が角度的に整合しない又は比例的関係にない限り、ステップS6616により2次元ベクトル群Vaj中の要素で、空間的位置がPapから最も遠いものから近いものへという順に基準ベクトルVaqと定められて試されることになる。このことは、基準ベクトルVbqに対応するものである基準ベクトルVaqを、Vajの中から順次切り替えて探すという意味をもつ。
【0103】
ここで、ステップS6615において、基準ベクトルVaqとなる候補がないと判断された場合には、整合性判定部5830は、撮像した画像と基本画像とには整合性がないと判定し(ステップS6618)、これで整合性判定処理は終了する。
<考察>
以下、実施の形態2における画像認識システム5000が、実施の形態1において示した画像認識システム1000と比較して、撮像した画像と基本画像とのサンプリングに際しての状況の相違により生ずる誤差の影響を抑えたものであることについて説明する。
【0104】
撮像した画像と基本画像とではサンプリングする各画素データの位置が完全に一致することは考えにくく、通常、撮像状況の相違等によりサンプリング点は両画像において異なる。
実施の形態1で示した3次元ベクトル、例えばRaj(|Roj|,αj,βj)の各成分のうち、αj及びβjには、基準ベクトルVaoの角度に関する誤差が同等に影響する。これに対して、実施の形態2で示した対比用2次元ベクトル、例えばRapj(|Rpj|,αpj−βpj)においては、αpj及びβpjには、いずれにも基準ベクトルVapの角度に関する誤差(以下、Δapという。)が含まれるが、(αpj−βpj)という成分においては、誤差Δapは消去される。
【0105】
従って、画像認識システム5000のように、対比用2次元ベクトルを用いて画像の整合性判定を行えば、基準ベクトルの角度に関する誤差による影響を受けず、精度の高い整合性判定が可能となる。
なお、例えば、2次元ベクトル群Vajにおけるある2次元ベクトルVajが、基準ベクトルをVapとした場合のRapj(|Rpj|,αpj−βpj)と、基準ベクトルをVaqとした場合のRaqj(|Rqj|,αqj−βqj)との2つが特定されることにより一意に定まることから、画像認識システム5000においては、撮像した画像の画像データから作成した2組の対比用2次元ベクトル群を、基本画像の画像データから作成した2組の対比用2次元ベクトル群と対比、即ち、RapjとRbpkとを対比しかつRaqjとRbqkとを対比することにより、両画像の整合性を判定している。
【0106】
<変形例>
以下、実施の形態2で示した画像認識システム5000における対比用2次元ベクトル作成部5820による基準ベクトルVapを定める処理(ステップS6603)の変形例について説明する。実施の形態2で示したステップS6603の処理は、以下に示すものに置き換えることができる。
【0107】
対比用2次元ベクトル作成部5820は、画像中においてそれぞれが2次元座標Paj(x,y)に存在する2次元ベクトル群Vaj(k12,k21)の(N2+1)個の各要素について、1つのxy2次元座標空間をメモリ領域中に設ける。画像データがN×Mの画素データからなる2次元画像である場合、1つのxy2次元座標空間はN×Mビットのメモリ領域に対応付けられる。
【0108】
対比用2次元ベクトル作成部5820は、まず、各Vaj(Va1、Va2、・・・)に対応するメモリ領域、即ちxy2次元座標空間を予め0に初期化し、次に、Paj(x,y)を通り、Vajに対して傾きが(αpk−βpk)である直線上に対応する全ての点を0から1に更新する。ここで、xy2次元座標空間におけるVajの傾きは、Vajの成分k12をx座標の成分、Vajの成分k22をy座標の成分としたものである。また、(αpk−βpk)は、対比用2次元ベクトル群Rbpkの(αpk−βpk)という角度成分であり、ここでkは1〜N1であるため、前記の直線はN1本引かれることになる。
【0109】
これにより、N1本の直線が引かれたxy2次元座標空間が(N2+1)個作成されるので、対比用2次元ベクトル作成部5820は、各xy2次元座標空間における同一座標の点の値(0又は1)を合計し、最も合計値の大きい座標を求め、Pajのうちその座標に最も近い位置のものに対応するVajを、基準ベクトルVapとする。
【0110】
図16は、実施の形態2に係る画像認識システム5000の変形例による基準ベクトルVapの導出方法を示す概念図である。
同図では、説明の簡略化のために、対比用2次元ベクトル群Rbpkの要素数が2であり、2次元ベクトルVajの要素数は3であることとしている。なお、ここでは、Rbpkのもととなる画像としては、図15に示したVbpとVb1とVb3とのみを特徴とする画像を想定しており、この画像と対比する画像は、180度回転させ70%に縮小した画像であり、この特徴を示す2次元ベクトルがVa1〜Va3であることとしている。
【0111】
Rbp1の角度成分(αp1−βp1)はθ1、Rbp2の角度成分(αp2−βp2)はθ2とすると、xy2次元座標空間7001では、Pa1を通り、Va1に対してθ1の傾きの直線及びVa1に対してθ2の傾きの直線上の点に相当するメモリ領域中の全ビットが1になり、xy2次元座標空間7002では、Pa2を通り、Va2に対してθ1の傾きの直線及びVa2に対してθ2の傾きの直線上の点に相当するメモリ領域中の全ビットが1になり、またxy2次元座標空間7003では、Pa3を通り、Va3に対してθ1の傾きの直線及びVa3に対してθ2の傾きの直線上の点に相当するメモリ領域中の全ビットが1になる。これらを重ね合わせたイメージを同図中ではxy2次元座標空間7004として表しているが、xy2次元座標空間7001〜7003における同一座標の点の値の合計値の最も大きい座標の近傍にある2次元ベクトルはVa3であるため、Va3が、図15のVbpに対応する基準ベクトルVapとして定められることになる。
【0112】
<補足>
以上、本発明に係る画像整合性判定装置について、実施の形態1及び2に基づいて説明したが、本発明はこれら実施の形態に限られないことは勿論である。即ち、
(1)実施の形態1では、3次元ベクトル群Raj(j=1〜N1)と3次元ベクトル群Rbk(k=1〜N2)とが角度的に整合したかどうかの判断を、|αj−αk|<T1かつ|βj−βk|<T2となる3次元ベクトルRajと3次元ベクトルRbkとの組の数で判断することとし(ステップS2604、S2605)、ここで1つの3次元ベクトルRajと組となる3次元ベクトルRbkを1つ探し出しさえすればよいこととしていたが、これに限定されることはない。
【0113】
例えば、3次元ベクトルRaj、Rbkのαj、αkをα成分、βj、βkをβ成分と呼ぶと、α成分とβ成分とをそれぞれ角度を36分割することにより分類し、α成分が0以上π/18未満でβ成分が0以上π/18未満である区分、α成分が0以上π/18未満でβ成分がπ/18以上2π/18未満である区分、・・・というように、36×36の区分を設け、同一の区分に1つ以上の3次元ベクトルRajと1つ以上の3次元ベクトルRbkとが存在する区分の総数がN1に対して一定割合以上あれば、3次元ベクトル群Raj(j=1〜N1)と3次元ベクトル群Rbk(k=1〜N2)とは角度的に整合していると判断することとしてもよい。この場合、角度の分割は36分割以外であってもよい。また、この場合や実施の形態1に示したステップS2605において、N1に対して一定割合以上である場合に限らず、例えば、予め定めた値以上である場合や、N1、N2から所定の演算により算出できる値以上である場合に角度的に整合していると判断することとしてもよい。
【0114】
また、比例的であるか否かの判断も(ステップS2606)、実施の形態1で示したものに限られず、角度的に整合した3次元ベクトル同士の|Roj|と|Rok|とが総合的にある程度の比例的関係にあるかを判定するものであればよい。
例えば、角度を分割することにより定めた前記区分の数をn個とし各区分に1番〜n番と番号を付して表せば、i番目の区分内の複数の3次元ベクトルRajについての|Roj|の値の平均値をCiとし、同一区分内の複数の3次元ベクトルRbkについての|Rok|の値の平均値をDiとした場合に、数32で表されるγの値が1に近い場合に、3次元ベクトル群Rajと3次元ベクトル群Rbkとは比例的関係にあると判断するようにしてもよい。
【0115】
これらのことは、実施の形態2における対比用2次元ベクトル群Rapjと対比用2次元ベクトル群Rbpkとの整合性の判断と、対比用2次元ベクトル群Raqjと対比用2次元ベクトル群Rbqkとの整合性の判断とにおいても同様である。
(2)実施の形態1では、2次元ベクトル群Vajから基準ベクトルVaoを決定するために3次元ベクトル群Rajを角度的に変形する方法を用いることとしたが、これに限定されることはなく、例えば、2次元ベクトルVaj(k12,k21)の成分について|k12|+|k21|の値が大きいものから順次基準ベクトルとして整合性を判定することにしてもよい。
【0116】
また、実施の形態1では最初に基準ベクトルを決める場合(ステップS2601)において、|k12|+|k21|の最大な2次元ベクトルVaj(k12,k21)、Vbk(k12,k21)をそれぞれ基準ベクトルとすることとしたが、これに限定されることはなく、例えば、2次元ベクトル群Vajに対応するすべての空間的位置Pajについての平均値に最も近い空間的位置に位置する2次元ベクトルを基準ベクトルとすることとしてもよい。
(3)両実施の形態では、撮像した画像へのウェーブレット変換部1300によるウェーブレット分解を施す回数mは、基本画像に関するデータとの量的関係を考慮して定めることとしたが、これに限定されることはない。なお、mの値を増加させるにつれて、m回目のウェーブレット分解により得られる水平方向及び垂直方向のMRR成分のデータ量は減少するので、整合性判定が高速に行えるようになる。
(4)両実施の形態では、基本画像に対しては、予め2次元直交ウェーブレット分解が施された結果が、基本画像データメモリ1500に格納されていることとしたが、これに限定されることはなく、画像認識システムは、整合性を判断する対象となる2つの画像について、2次元直交ウェーブレット分解によって得られる水平方向及び垂直方向の空間的勾配を用いて整合性が判定できるような構成であれば、例えば、基本画像についても随時2次元直交ウェーブレット分解を施すような構成としてもよい。
(5)両実施の形態では、2次元特徴情報作成処理(図5、図6参照)として、しきい値Tを用いたが(ステップS2520)、このしきい値Tは、第2フレームメモリの画像データについて当該処理を行う場合と(ステップS2300)、第3フレームメモリの画像データについて当該処理を行う場合とで(ステップS2500)、異なった値を用いることとしてもよい。また、ステップS2520において、水平方向のMRR成分(k12)と比較するしきい値と、垂直方向のMRR成分(k21)と比較するしきい値を異なる値のものとしてもよい。さらに、2次元特徴情報作成処理は、K12の大きさとK21の大きさとの和が最大のものから順に、所定数個、例えば20個のみについて、空間的位置P(x,y)と2次元ベクトルV(k12,k21)とを組としてデータ記憶部に格納することとしてもよい。即ち、画像中のエッジ部分等の画像の特徴を示す点を何らかの基準を用いて絞り込むこととすればよく、これによれば、整合性判定のための対比要素数を削減できるため、演算量及び処理時間を小さくすることができる。
(6)両実施の形態では、画像データは白黒8階調としたが、これに限定されることはなく、カラーであってもよい。この場合には、画像データの大きさを、輝度の高さのみではなく、色成分の量をも加味したものとすることとしてもよく、何らかの演算を行い画像中の各位置における画像データの大きさの水平方向及び垂直方向の空間的勾配を算出することによって2次元ベクトル群を作成し、これを画像の特徴を示す情報として用いて、画像同士の整合性を判定することとしてもよい。また、画像同士の整合性判定を赤、青、緑等の色成分別に分けて行うこととしてもよい。
(7)実施の形態2では、基準ベクトルVbp及びVbqは、|k12|+|k21|の値が最大のもの及びそれからの最大距離のものとしたが、これに限定されることはなく、例えば、値について最大のものから順に2つをVbp及びVbqとしてもよいし、相互の距離が所定値以上であるようにVbpとVbqと定めることとしてもよい。但し、VbpとVbqとは同一であってはならない。
【0117】
なお、Vap及びVaqの仮決定の方法や、Vajの中からVap及びVaqの候補となるものを逐次選定する方法については、Vbp及びVbqの定め方に対応したものとすればよい。例えば、Vbpが|k12|+|k21|の値が最大のものであり、Vbqが、Vbpから距離rだけ離れた位置に存在する2次元ベクトルであることとしている場合には、これに対応して仮決定するVapは|k12|+|k21|の値が最大のものとし、また、Vapを求める過程において、対比用2次元ベクトル群Rapjの成分|Rpj|の平均値と対比用2次元ベクトル群Rbpkの成分|Rpk|の平均値との比を求めて、この比にrを乗じて得られる値r’に最も近い距離だけ、Vapから離れた位置に存在する2次元ベクトルを仮のVaqとして決定してもよい。この場合はVaqの次なる候補は、次にr’に近い距離だけVapから離れた位置に存在する2次元ベクトルとしてもよい。
【0118】
さらに、Vbp及びVbqは、画像認識システムの操作者に2次元ベクトル群Vbkの中から任意に指定又は所定の特徴に着目して指定させることとしてもよい。
また、基準ベクトルVapの候補となるか否かの判断については、|k12|+|k21|の値が最大から80%以上であるか否かによって判断することに限定されないし、基準ベクトルVaqの候補となるか否かの判断についても同様に実施の形態2で示した判断基準に限定されることはない。従って、無条件にVap或いはVaqの候補となることとしてもよい。なお、無条件ではなく、値が最大値から80%以上まで等の条件を満たすもののみを候補とする方法には、整合性判定のための演算量が増加し処理時間が長くなるのを防止するという意義がある。
(8)実施の形態2では、ある基準ベクトルVapを定めることによって作成される対比用2次元ベクトル群Rapjと、対比用2次元ベクトル群Rbpkとの比較において整合性があると判定した場合(図13中、ステップS6607におけるYESへの分岐)、基準ベクトルVapは以後変更されないものとしたが、この他に、例えばステップS6608の判断における基準ベクトルVapの候補となり得るものについては、いずれについてもステップS6604〜ステップS6607の処理を行い、対比用2次元ベクトル群同士が角度的に整合しかつ比例的関係にあれば、それらのもの全てを順次、基準ベクトルVapとしてステップS6610以後の処理を行うこととしてもよい。即ち、図13に示したステップS6615においてNOの判断がなされた場合に、ステップS6618に分岐する代わりに、ステップS6608に分岐することとしてもよい。
(9)実施の形態2の変形例による基準ベクトルVapの導出方法における各Pajの点を通る直線の幅については、数画素分の幅をもたせてもよい。また、全xy2次元座標空間における0又は1の値についての合計値の高い点が複数ある場合は、そのうちの1つを仮に基準ベクトルVapとし、その他のものをステップS6608の処理において基準ベクトルVapの候補として扱うこととしてもよい。また、基準ベクトルVaqについても実施の形態2の変形例による基準ベクトルVapの導出方法と同様の方法によって、ステップS6610において特定することとしてもよい。
(10)両実施の形態における画像認識システムの処理手順(図5、図6、図9、図13のフローチャートの手順)等を機械語プログラムにより実現し、これを記録媒体に記録して流通・販売の対象にしても良い。このような記録媒体には、ICカードや光ディスク、フロッピーディスク、ROM等があるが、これらに記録された機械語プログラムは、汎用コンピュータ等のプログラム実行能力を有する装置内にインストールされることにより利用に供される。即ち、プログラム実行能力を有する装置は、インストールされた上記機械語プログラムを逐次実行することにより、画像認識を実現することができるようになる。
【0119】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る画像整合性判定装置は、xy2次元座標平面に配置された画素データの集合である第1の2次元画像と第2の2次元画像との整合性を判定する画像整合性判定装置であって、前記第1の2次元画像中の複数の位置それぞれについて、前記画素データを用いて作成された2次元ベクトルであってx方向に関連する成分とy方向に関連する成分とで当該位置における画像の特徴を表す2次元ベクトルを格納する第1の2次元ベクトル群格納手段と、前記第2の2次元画像中の複数の位置それぞれについて、前記画素データを用いて作成された2次元ベクトルであってx方向に関連する成分とy方向に関連する成分とで当該位置における画像の特徴を表す2次元ベクトルを格納する第2の2次元ベクトル群格納手段と、前記第1の2次元ベクトル群格納手段に格納されている複数の2次元ベクトルのxy2次元座標平面上の分布と、前記第2の2次元ベクトル群格納手段に格納されている複数の2次元ベクトルのxy2次元座標平面上の分布とが所定の整合性条件を満たす関係にある場合に、前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とは整合すると判定する整合性判定手段とを備えることを特徴とする。
【0120】
これにより、2次元画像をxy2次元平面における複数の位置についての画像特徴情報で表すことができる。ここで、画像特徴情報とは、例えば2次元画像に対して2次元の直交ウェーブレット分解を施すことにより求められる各画素位置における画素データの水平及び垂直方向の空間的勾配等の情報、即ち画素データの周囲との変化の大きさを示す情報をいい、画像特徴情報は、例えばx成分とy成分とからなる2次元ベクトルで表すことができる。
【0121】
従って、2つの2次元画像についての画像特徴情報同士を比較するという従来と異なる手法により、画像の整合性を簡単に判定することができるようになる。また、複数の前記位置の一つを基準位置を定めると、当該基準位置に対応する2次元ベクトルの向きによって基準方向を定めることができる。また、当該基準位置以外の他の複数の位置それぞれは、当該基準位置からの距離rと、当該基準方向に基づき当該基準位置からみた角度αとで表せ、また当該他の位置についての画像特徴情報もx成分とy成分とからなる2次元ベクトルであるため当該基準方向となす角度βにより表すことができる。従って、距離rと角度αと角度βとから導き出せる成分からなるベクトル情報の集合で2次元画像を表現するならば、この画像は回転していても同一の前記集合で表すことができる。
【0122】
このため、回転関係にある2つの2次元画像それぞれを前記集合で表した場合、2つの集合の分布がある程度一致するならば、2つの2次元画像は整合していると判定可能となる。また、回転に加えてさらに拡大縮小関係にある2つの2次元画像それぞれを前記集合で表した場合、2つの集合の分布が、距離rの成分についてのみ比例的であれば2つの画像が整合すると判定できる。
【0123】
即ち、拡大縮小、回転関係にある2つの画像の整合性を判定することが可能となる。
なお、ここで、集合の分布とは、集合の要素である前記ベクトル情報の成分を距離r、角度α、角度βの3つとし、各ベクトル情報を成分に応じて3次元座標空間に配置した場合における各ベクトル情報の3次元座標空間中の分布、又は集合の要素である前記ベクトル情報の成分を距離r、角度(α−β)の2つとし、各ベクトル情報を成分に応じて2次元座標空間に配置した場合における各ベクトル情報の2次元座標空間中の分布をいう。
【0124】
このことは、上述した従来技術のように一方の画像に様々な回転や拡大縮小を施して整合性の判定を繰り返すことをしないで、回転・拡大縮小関係にある2画像の整合性を判定することを可能とするため、画像の整合性判定に要する演算量をある程度一定化する効果も有する。
ここで、前記第1の2次元ベクトル群格納手段は、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置それぞれについて、前記画素データが示す大きさについてのx方向の空間的勾配をx成分とし、y方向の空間的勾配をy成分とした2次元ベクトルVaを格納し、前記第2の2次元ベクトル群格納手段は、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置それぞれについて、x方向の空間的勾配をx成分とし、y方向の空間的勾配をy成分とした2次元ベクトルVbを格納し、前記整合性判定手段は、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置のうち一の位置を特定する第1基準特定部と、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置のうち一の位置を特定する第2基準特定部と、前記第1の2次元画像中における前記第1基準特定部により特定された前記一の位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記一の位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRoaの大きさrと、当該2次元ベクトルRoaが前記一の位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度αと、当該他の位置についての2次元ベクトルVaが前記一の位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度βとをそれぞれ成分r、成分α、成分βとする3次元ベクトルRaを作成する第1の3次元ベクトル群作成部と、前記第2の2次元画像中における前記第2基準特定部により特定された前記一の位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記一の位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRobの大きさrと、当該2次元ベクトルRobが前記一の位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度αと、当該他の位置についての2次元ベクトルVbが前記一の位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度βとをそれぞれ成分r、成分α、成分βとする3次元ベクトルRbを作成する第2の3次元ベクトル群作成部と、前記第1の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRaの集合と、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRbの集合とが、それぞれの要素である3次元ベクトルについて、角度に関する成分α及びβに関してある程度一致し、大きさに関する成分rに関してある程度比例的であるように分布している場合に、前記整合性条件を満たすとして、前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とは整合すると判定する判定部とを有することとしてもよい。
【0125】
これにより、2つの2次元画像それぞれについて基準となる位置を定めて3次元ベクトル群を作成し、この3次元ベクトル群の比較によって2つの2次元画像の整合性を判定するため、基準となる位置を変更しながら2つの2次元画像を照合することにより、回転・拡大縮小関係にある2つの2次元画像の整合性を判定することができる。
【0126】
また、前記判定部は、前記第1の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRaのうち、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRbのいずれかと、3次元ベクトルの成分α及び成分βの両方についてある程度一致するものの数が所定数以上である場合であって、前記一致に係る3次元ベクトルの組それぞれについての3次元ベクトルの成分rの比が、前記一致に係る3次元ベクトルの組すべてについてある程度一致するときに、前記整合性条件を満たすとして、前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とは整合すると判定することとすることもできる。
【0127】
これにより、角度の成分αと成分βとが一致するもの同士についての大きさの成分rの比に着目するため、3次元ベクトル群同士が大きさの成分rに関して比例的かどうかの判断を簡単に行うことができる。
また、前記第1の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルに係る前記空間的勾配は、前記第1の2次元画像にハール基底を用いた2次元直交ウェーブレット分解を第1の回数施して求められたものであり、前記第2の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルに係る前記空間的勾配は、前記第2の2次元画像にハール基底を用いた2次元直交ウェーブレット分解を第2の回数施して求められたものであることとすることもできる。
【0128】
これにより、所定回数の2次元直交ウェーブレット分解を用いるので、所定回数が小さいと画像の微細な局所的特徴に着目した整合性判定を可能とし、所定回数を増加させると画像の概略的な特徴に着目した整合性判定を少ない演算量にて可能とするという効果が得られる。
また、前記第1の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルそれぞれに対応する、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置は、当該位置におけるx方向の空間的勾配又はy方向の空間的勾配のいずれかが第1所定値より大きいものとなるように定められたものであり、前記第2の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルそれぞれに対応する、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置は、当該位置におけるx方向の空間的勾配又はy方向の空間的勾配のいずれかが第2所定値より大きいものとなるように定められたものであることとすることもできる。
【0129】
これにより、2次元画像を当該画像の特徴が際立つ部分に関する少量の情報のみで表すことができるため、画像同士の整合性判定に必要な比較判断の回数を削減することができる。即ち、画像同士の整合性判定に要する演算量を削減することができる。
また、前記整合性判定手段はさらに、前記第1の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRaの集合と、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRbの集合とが、それぞれの要素である3次元ベクトルについて、角度に関する成分α及びβに関してあまり一致しないか、又は大きさに関する成分rに関してあまり比例的でないように分布している場合に、前記第1の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRaそれぞれについて成分αとして元の成分α及びβに基づく(π+α−β)を用い、成分βとして元の成分βに基づく(−β)を用いるように変更して、前記変更後の複数の前記3次元ベクトルRaのうち、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRbのいずれかと角度に関する成分α及びβに関してある程度一致するものについての前記第1の3次元ベクトル群作成部による作成の基礎に係る前記他の位置を、新たな一の位置とすると、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置のうち当該一の位置以外の複数の他の位置それぞれについて、当該一の位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRoaの大きさrと、当該2次元ベクトルRoaが前記一の位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度αと、当該他の位置についての2次元ベクトルVaが前記一の位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度βとをそれぞれ成分r、成分α、成分βとする3次元ベクトルRcを作成する第3の3次元ベクトル群作成部と、前記第3の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRcの集合と、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRbの集合とが、それぞれの要素である3次元ベクトルについて、角度に関する成分α及びβに関してある程度一致し、大きさに関する成分rに関してある程度比例的であるように分布している場合に、前記整合性条件を満たすとして、前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とは整合すると判定する第2判定部とを有することとしてもよい。
【0130】
これにより、2つの画像中に表された対象物等の同一点を示すようにそれぞれの画像中の基準位置を定めるために必要となる処理手順を簡単化することができる。即ち、候補位置の中からいずれを基準位置とするかの選択試行の回数を削減することができる。
また、前記判定部は、前記第1の3次元ベクトル群作成部により作成された3次元ベクトルRaの数と、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された3次元ベクトルRbの数とを比較することにより、前記第1の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRaからなる集合と、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRbからなる集合とのうち、要素数の大きくない方を3次元ベクトル群R1と定義した場合に、前記3次元ベクトル群R1に含まれる3次元ベクトルの数に対して所定の割合となる数を前記所定数として定めて前記判定を行うこととしてもよい。
【0131】
これにより、2つの画像について、整合性判定に用いるためにそれぞれの画像データから抽出した画像の特徴を示す情報の数が相違している場合に、少ない方の数だけ角度的整合性を判断するため整合性の判定に必要な演算数を削減できる。
また、前記第1の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルそれぞれに対応する、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置は、第1所定個数以下となるように定められたものであり、前記第2の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルそれぞれに対応する、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置は、第2所定個数以下となるように定められたものであることとしてもよい。
【0132】
これにより、2次元画像を少量の情報のみで表すため、画像同士の整合性判定に必要な比較判断の回数を削減することができ、画像同士の整合性判定に要する演算量を削減することができる。
また、前記第1の2次元ベクトル群格納手段は、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置それぞれについて、前記画素データが示す大きさについてのx方向の空間的勾配をx成分とし、y方向の空間的勾配をy成分とした2次元ベクトルVaを格納し、前記第2の2次元ベクトル群格納手段は、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置それぞれについて、x方向の空間的勾配をx成分とし、y方向の空間的勾配をy成分とした2次元ベクトルVbを格納し、前記整合性判定手段は、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置のうち第1位置を特定する第1基準特定部と、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置のうち第2位置を特定する第2基準特定部と、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置のうち第3位置を特定する第3基準特定部と、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置のうち第4位置を特定する第4基準特定部と、前記第1の2次元画像中における前記第1基準特定部により特定された前記第1位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記第1位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRoapの大きさをrと、当該2次元ベクトルRoapが前記第1位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度をαと、当該他の位置についての2次元ベクトルVaが前記第1位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度をβとすると、r及び(α−β)をそれぞれ成分とする対比用2次元ベクトルRapを作成する第1の対比用2次元ベクトル群作成部と、前記第2の2次元画像中における前記第2基準特定部により特定された前記第2位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記第2位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRobpの大きさをrと、当該2次元ベクトルRobpが前記第2位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度をαと、当該他の位置についての2次元ベクトルVbが前記第2位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度をβとすると、r及び(α−β)をそれぞれ成分とする対比用2次元ベクトルRbpを作成する第2の対比用2次元ベクトル群作成部と、前記第1の2次元画像中における前記第3基準特定部により特定された前記第3位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記第3位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRoaqの大きさをrと、当該2次元ベクトルRoaqが前記第3位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度をαと、当該他の位置についての2次元ベクトルVaが前記第3位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度をβとすると、r及び(α−β)をそれぞれ成分とする対比用2次元ベクトルRaqを作成する第3の対比用2次元ベクトル群作成部と、前記第2の2次元画像中における前記第4基準特定部により特定された前記第4位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記第4位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRobqの大きさをrと、当該2次元ベクトルRobqが前記第4位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度をαと、当該他の位置についての2次元ベクトルVbが前記第4位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度をβとすると、r及び(α−β)をそれぞれ成分とする対比用2次元ベクトルRbqを作成する第4の対比用2次元ベクトル群作成部と、前記第1の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRapの集合と、前記第2の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRbpの集合とが、それぞれの要素である対比用2次元ベクトルについて、角度に関する成分(α−β)に関してある程度一致し、大きさに関する成分rに関してある程度比例的であるように分布している場合において、前記第3の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRaqの集合と、前記第4の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRbqの集合とが、それぞれの要素である対比用2次元ベクトルについて、角度に関する成分(α−β)に関してある程度一致し、大きさに関する成分rに関してある程度比例的であるように分布しているときには、前記整合性条件を満たすとして、前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とは整合すると判定する判定部とを有することとすることもできる。
【0133】
これにより、2つの2次元画像それぞれについて2つの基準となる位置を定めて2組の対比用2次元ベクトル群を作成し、両画像についての対比用2次元ベクトル群同士の比較によって2つの2次元画像の整合性を判定するため、基準となる位置を変更しながら2つの2次元画像を照合することにより、回転・拡大縮小関係にある2つの2次元画像の整合性を判定することができる。また、対比用2次元ベクトル群同士の対比により、基準となる位置における2次元ベクトルである基準ベクトルの方向に含まれる、サンプリング状況の相違等による誤差の影響を受けずに整合性の判定を行うことが可能になる。
【0134】
また、前記第3基準特定部は、前記第1の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRapのうち、前記第2の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRbpのいずれかと、対比用2次元ベクトルの成分(α−β)についてある程度一致するものの数が所定数以上である場合であって、前記一致に係る対比用2次元ベクトルの組それぞれについての対比用2次元ベクトルの成分rの比が、前記一致に係る対比用2次元ベクトルの組すべてについてある程度一致する場合に、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置のうち、前記第1基準特定部により特定された前記第1位置から最も離れた位置を、前記第3位置として特定することとすることもできる。
【0135】
これにより、対比する画像同士において同一点に相当する基準点が求められた場合に、その基準点からの距離が最大である点をもう1つの基準点とすることにより、そのもう1つの基準点の性質が画像の拡大縮小等の影響を受けない方法で簡易に限定できるため、整合性判定に要する演算量を削減できる可能性が高まる。
【0136】
また、前記第2基準特定部は、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置のそれぞれについて、当該位置を通り、当該位置についての2次元ベクトルVbに対して傾き角度が、前記第1の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRapそれぞれの角度に関する成分(α−β)となる複数の直線を引き、前記第2の2次元画像の各画素のうち最も多くの前記複数の直線が通る画素の座標を求め、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置のうち、前記座標に最も近い位置を、前記第2位置として特定することとすることもできる。
【0137】
これにより、一の画像における基準点に対応する他の画像における基準点を選出することが容易になる場合があると考えられ、この場合には整合性判定に要する演算量を削減できる。
このように、本発明は、簡易な演算処理により回転・拡大縮小された関係にある2つの画像の整合性を判定する実用的な技術であり、画像認識の高速化のために有用な技術である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像認識システムの機能構成図である。
【図2】本発明の実施形態で利用するハール(Haar)基底を示す図である。
【図3】ウェーブレット変換部1300による2次元の直交ウェーブレット分解前のデータの様子を示した図である。
【図4】ウェーブレット変換部1300による2次元の直交ウェーブレット分解を1回施した後のデータの様子を示した図である。
【図5】画像認識システム1000の動作を示すフローチャートである。
【図6】2次元特徴情報作成処理を示すフローチャートである。
【図7】ある空間的位置P(x,y)についての水平方向のMRR成分と垂直方向のMRR成分とを示す概念図である。
【図8】文字「E」の一部についての空間的勾配を示した図である。
【図9】整合性判定処理を示すフローチャートである。
【図10】基準ベクトルVaoとある2次元ベクトルVajとを示す図である。
【図11】基準ベクトルVaoと複数の2次元ベクトルVajとを示す図である。
【図12】本発明の実施の形態2に係る画像認識システム5000の機能構成図である。
【図13】画像認識システム5000における整合性判定処理を示すフローチャートである。
【図14】基準ベクトルVbpとある2次元ベクトルVbkとを示す図である。
【図15】基準ベクトルVbpと複数の2次元ベクトルVbkとを示す図である。
【図16】画像認識システム5000の変形例による基準ベクトルVapの導出方法を示す概念図である。
【図17】従来技術における画像同士の照合の概念を示す図である。
【図18】拡大縮小、回転関係にある2つの画像の例を示した図である。
【符号の説明】
1000、5000 画像認識システム
1100 撮像装置
1200 第1フレームメモリ
1300 ウェーブレット変換部
1400 第2フレームメモリ
1500 基本画像データメモリ
1600 画像データ選択部
1700 第3フレームメモリ
1800、5800 マッチング部
1810 2次元特徴情報作成部
1820 3次元ベクトル作成部
1830、5830 整合性判定部
1840 第1データ記憶部
1850 第2データ記憶部
5820 対比用2次元ベクトル作成部

Claims (20)

  1. xy2次元座標平面に配置された画素データの集合である第1の2次元画像と第2の2次元画像との整合性を判定する画像整合性判定装置であって、
    前記第1の2次元画像中の複数の位置それぞれについて、前記画素データを用いて作成された2次元ベクトルであってx方向に関連する成分とy方向に関連する成分とで当該位置における画像の特徴を表す2次元ベクトルを格納する第1の2次元ベクトル群格納手段と、
    前記第2の2次元画像中の複数の位置それぞれについて、前記画素データを用いて作成された2次元ベクトルであってx方向に関連する成分とy方向に関連する成分とで当該位置における画像の特徴を表す2次元ベクトルを格納する第2の2次元ベクトル群格納手段と、
    前記第1の2次元ベクトル群格納手段に格納されている複数の2次元ベクトルのxy2次元座標平面上の分布と、前記第2の2次元ベクトル群格納手段に格納されている複数の2次元ベクトルのxy2次元座標平面上の分布とが所定の整合性条件を満たす関係にある場合に、前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とは整合すると判定する整合性判定手段とを備え、
    前記第1の2次元ベクトル群格納手段は、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置それぞれについて、前記画素データが示す大きさについてのx方向の空間的勾配をx成分とし、y方向の空間的勾配をy成分とした2次元ベクトルVaを格納し、
    前記第2の2次元ベクトル群格納手段は、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置それぞれについて、x方向の空間的勾配をx成分とし、y方向の空間的勾配をy成分とした2次元ベクトルVbを格納し、
    前記整合性判定手段は、
    前記第1の2次元画像中の複数の前記位置のうち一の位置を特定する第1基準特定部と、
    前記第2の2次元画像中の複数の前記位置のうち一の位置を特定する第2基準特定部と、
    前記第1の2次元画像中における前記第1基準特定部により特定された前記一の位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記一の位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRoaの大きさrと、当該2次元ベクトルRoaが前記一の位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度αと、当該他の位置についての2次元ベクトルVaが前記一の位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度βとをそれぞれ成分r、成分α、成分βとする3次元ベクトルRaを作成する第1の3次元ベクトル群作成部と、
    前記第2の2次元画像中における前記第2基準特定部により特定された前記一の位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記一の位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRobの大きさrと、当該2次元ベクトルRobが前記一の位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度αと、当該他の位置についての2次元ベクトルVbが前記一の位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度βとをそれぞれ成分r、成分α、成分βとする3次元ベクトルRbを作成する第2の3次元ベクトル群作成部と、
    前記第1の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRaの集合と、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRbの集合とが、それぞれの要素である3次元ベクトルについて、角度に関する成分α及びβに関してある程度一致し、大きさに関する成分rに関してある程度比例的であるように分布している場合に、前記整合性条件を満たすとして、前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とは整合すると判定する判定部とを有する
    ことを特徴とする画像整合性判定装置。
  2. 前記判定部は、
    前記第1の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRaのうち、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRbのいずれかと、3次元ベクトルの成分α及び成分βの両方についてある程度一致するものの数が所定数以上である場合であって、前記一致に係る3次元ベクトルの組それぞれについての3次元ベクトルの成分rの比が、前記一致に係る3次元ベクトルの組すべてについてある程度一致するときに、前記整合性条件を満たすとして、前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とは整合すると判定する
    ことを特徴とする請求項記載の画像整合性判定装置。
  3. 前記第1の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルに係る前記空間的勾配は、前記第1の2次元画像にハール基底を用いた2次元直交ウェーブレット分解を第1の回数施して求められたものであり、
    前記第2の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルに係る前記空間的勾配は、前記第2の2次元画像にハール基底を用いた2次元直交ウェーブレット分解を第2の回数施して求められたものである
    ことを特徴とする請求項記載の画像整合性判定装置。
  4. 前記第1の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルそれぞれに対応する、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置は、当該位置におけるx方向の空間的勾配又はy方向の空間的勾配のいずれかが第1所定値より大きいものとなるように定められたものであり、
    前記第2の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルそれぞれに対応する、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置は、当該位置におけるx方向の空間的勾配又はy方向の空間的勾配のいずれかが第2所定値より大きいものとなるように定められたものである
    ことを特徴とする請求項記載の画像整合性判定装置。
  5. 前記整合性判定手段はさらに、
    前記第1の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRaの集合と、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRbの集合とが、それぞれの要素である3次元ベクトルについて、角度に関する成分α及びβに関してあまり一致しないか、又は大きさに関する成分rに関してあまり比例的でないように分布している場合に、
    前記第1の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRaそれぞれについて成分αとして元の成分α及びβに基づく(π+α−β)を用い、成分βとして元の成分βに基づく(−β)を用いるように変更して、
    前記変更後の複数の前記3次元ベクトルRaのうち、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRbのいずれかと角度に関する成分α及びβに関してある程度一致するものについての前記第1の3次元ベクトル群作成部による作成の基礎に係る前記他の位置を、新たな一の位置とすると、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置のうち当該一の位置以外の複数の他の位置それぞれについて、当該一の位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRoaの大きさrと、当該2次元ベクトルRoaが前記一の位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度αと、当該他の位置についての2次元ベクトルVaが前記一の位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度βとをそれぞれ成分r、成分α、成分βとする3次元ベクトルRcを作成する第3の3次元ベクトル群作成部と、
    前記第3の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRcの集合と、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRbの集合とが、それぞれの要素である3次元ベクトルについて、角度に関する成分α及びβに関してある程度一致し、大きさに関する成分rに関してある程度比例的であるように分布している場合に、前記整合性条件を満たすとして、前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とは整合すると判定する第2判定部とを有する
    ことを特徴とする請求項記載の画像整合性判定装置。
  6. 前記判定部は、前記第1の3次元ベクトル群作成部により作成された3次元ベクトルRaの数と、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された3次元ベクトルRbの数とを比較することにより、前記第1の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRaからなる集合と、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRbからなる集合とのうち、要素数の大きくない方を3次元ベクトル群R1と定義した場合に、前記3次元ベクトル群R1に含まれる3次元ベクトルの数に対して所定の割合となる数を前記所定数として定めて前記判定を行う
    ことを特徴とする請求項記載の画像整合性判定装置。
  7. 前記第1の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルそれぞれに対応する、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置は、第1所定個数以下となるように定められたものであり、
    前記第2の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルそれぞれに対応する、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置は、第2所定個数以下となるように定められたものである
    ことを特徴とする請求項記載の画像整合性判定装置。
  8. 前記判定部は、前記第1の3次元ベクトル群作成部により作成された3次元ベクトルRaの数と、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された3次元ベクトルRbの数とを比較することにより、前記第1の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRaからなる集合と、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRbからなる集合とのうち、要素数の大きくない方を3次元ベクトル群R1と定義した場合に、前記3次元ベクトル群R1に含まれる3次元ベクトルの数に対して所定の割合となる数を前記所定数として定めて前記判定を行う
    ことを特徴とする請求項記載の画像整合性判定装置。
  9. 前記第1の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルそれぞれに対応する、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置は、当該位置におけるx方向の空間的勾配又はy方向の空間的勾配のいずれかが第1所定値より大きいものとなるように定められたものであり、当該空間的勾配は、前記第1の2次元画像にハール基底を用いた2次元直交ウェーブレット分解を第1の回数施して求められたものであり、
    前記第2の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルそれぞれに対応する、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置は、当該位置におけるx方向の空間的勾配又はy方向の空間的勾配のいずれかが第2所定値より大きいものとなるように定められたものであり、当該空間的勾配は、前記第2の2次元画像にハール基底を用いた2次元直交ウェーブレット分解を第2の回数施して求められたものである
    ことを特徴とする請求項記載の画像整合性判定装置。
  10. 前記整合性判定手段はさらに、
    前記第1の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRaの集合と、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRbの集合とが、それぞれの要素である3次元ベクトルについて、角度に関する成分α及びβに関してあまり一致しないか、又は大きさに関する成分rに関してあまり比例的でないように分布している場合に、
    前記第1の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRaそれぞれについて成分αとして元の成分α及びβに基づく(π+α−β)を用い、成分βとして元の成分βに基づく(−β)を用いるように変更して、
    前記変更後の複数の前記3次元ベクトルRaのうち、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRbのいずれかと角度に関する成分α及びβに関してある程度一致するものについての前記第1の3次元ベクトル群作成部による作成の基礎に係る前記他の位置を、新たな一の位置とすると、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置のうち当該一の位置以外の複数の他の位置それぞれについて、当該一の位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRoaの大きさrと、当該2次元ベクトルRoaが前記一の位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度αと、当該他の位置についての2次元ベクトルVaが前記一の位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度βとをそれぞれ成分r、成分α、成分βとする3次元ベクトルRcを作成する第3の3次元ベクトル群作成部と、
    前記第3の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRcの集合と、前記第2の3次元ベクトル群作成部により作成された複数の3次元ベクトルRbの集合とが、それぞれの要素である3次元ベクトルについて、角度に関する成分α及びβに関してある程度一致し、大きさに関する成分rに関してある程度比例的であるように分布している場合に、前記整合性条件を満たすとして、前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とは整合すると判定する第2判定部とを有する
    ことを特徴とする請求項記載の画像整合性判定装置。
  11. xy2次元座標平面に配置された画素データの集合である第1の2次元画像と第2の2次元画像との整合性を判定する画像整合性判定装置であって、
    前記第1の2次元画像中の複数の位置それぞれについて、前記画素データを用いて作成された2次元ベクトルであってx方向に関連する成分とy方向に関連する成分とで当該位置における画像の特徴を表す2次元ベクトルを格納する第1の2次元ベクトル群格納手段と、
    前記第2の2次元画像中の複数の位置それぞれについて、前記画素データを用いて作成された2次元ベクトルであってx方向に関連する成分とy方向に関連する成分とで当該位置における画像の特徴を表す2次元ベクトルを格納する第2の2次元ベクトル群格納手段と、
    前記第1の2次元ベクトル群格納手段に格納されている複数の2次元ベクトルのxy2次元座標平面上の分布と、前記第2の2次元ベクトル群格納手段に格納されている複数の2次元ベクトルのxy2次元座標平面上の分布とが所定の整合性条件を満たす関係にある場合に、前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とは整合すると判定する整合性判定手段とを備え、
    前記第1の2次元ベクトル群格納手段は、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置それぞれについて、前記画素データが示す大きさについてのx方向の空間的勾配をx成分とし、y方向の空間的勾配をy成分とした2次元ベクトルVaを格納し、
    前記第2の2次元ベクトル群格納手段は、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置それぞれについて、x方向の空間的勾配をx成分とし、y方向の空間的勾配をy成分とした2次元ベクトルVbを格納し、
    前記整合性判定手段は、
    前記第1の2次元画像中の複数の前記位置のうち第1位置を特定する第1基準特定部と、
    前記第2の2次元画像中の複数の前記位置のうち第2位置を特定する第2基準特定部と、
    前記第1の2次元画像中の複数の前記位置のうち第3位置を特定する第3基準特定部と、
    前記第2の2次元画像中の複数の前記位置のうち第4位置を特定する第4基準特定部と、
    前記第1の2次元画像中における前記第1基準特定部により特定された前記第1位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記第1位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRoapの大きさをrと、当該2次元ベクトルRoapが前記第1位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度をαと、当該他の位置についての2次元ベクトルVaが前記第1位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度をβとすると、r及び(α−β)をそれぞれ成分とする対比用2次元ベクトルRapを作成する第1の対比用2次元ベクトル群作成部と、
    前記第2の2次元画像中における前記第2基準特定部により特定された前記第2位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記第2位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRobpの大きさをrと、当該2次元ベクトルRobpが前記第2位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度をαと、当該他の位置についての2次元ベクトルVbが前記第2位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度をβとすると、r及び(α−β)をそれぞれ成分とする対比用2次元ベクトルRbpを作成する第2の対比用2次元ベクトル群作成部と、
    前記第1の2次元画像中における前記第3基準特定部により特定された前記第3位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記第3位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRoaqの大きさをrと、当該2次元ベクトルRoaqが前記第3位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度をαと、当該他の位置についての2次元ベクトルVaが前記第3位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度をβとすると、r及び(α−β)をそれぞれ成分とする対比用2次元ベクトルRaqを作成する第3の対比用2次元ベクトル群作成部と、
    前記第2の2次元画像中における前記第4基準特定部により特定された前記第4位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記第4位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRobqの大きさをrと、当該2次元ベクトルRobqが前記第4位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度をαと、当該他の位置についての2次元ベクトルVbが前記第4位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度をβとすると、r及び(α−β)をそれぞれ成分とする対比用2次元ベクトルRbqを作成する第4の対比用2次元ベクトル群作成部と、
    前記第1の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRapの集合と、前記第2の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRbpの集合とが、それぞれの要素である対比用2次元ベクトルについて、角度に関する成分(α−β)に関してある程度一致し、大きさに関する成分rに関してある程度比例的であるように分布している場合において、前記第3の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRaqの集合と、前記第4の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRbqの集合とが、それぞれの要素である対比用2次元ベクトルについて、角度に関する成分(α−β)に関してある程度一致し、大きさに関する成分rに関してある程度比例的であるように分布しているときには、前記整合性条件を満たすとして、前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とは整合すると判定する判定部とを有する
    ことを特徴とする画像整合性判定装置。
  12. 前記判定部は、
    前記第1の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRapのうち、前記第2の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRbpのいずれかと、対比用2次元ベクトルの成分(α−β)についてある程度一致するものの数が所定数以上である場合であって、前記一致に係る対比用2次元ベクトルの組それぞれについての対比用2次元ベクトルの成分rの比が、前記一致に係る対比用2次元ベクトルの組すべてについてある程度一致する場合において、
    前記第3の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRaqのうち、前記第4の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRbqのいずれかと、対比用2次元ベクトルの成分(α−β)についてある程度一致するものの数が前記所定数以上であるときであって、前記一致に係る対比用2次元ベクトルの組それぞれについての対比用2次元ベクトルの成分rの比が、前記一致に係る対比用2次元ベクトルの組すべてについてある程度一致するときに、
    前記整合性条件を満たすとして、前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とは整合すると判定する
    ことを特徴とする請求項11記載の画像整合性判定装置。
  13. 前記第1の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルに係る前記空間的勾配は、前記第1の2次元画像にハール基底を用いた2次元直交ウェーブレット分解を第1の回数施して求められたものであり、
    前記第2の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルに係る前記空間的勾配は、前記第2の2次元画像にハール基底を用いた2次元直交ウェーブレット分解を第2の回数施して求められたものである
    ことを特徴とする請求項12記載の画像整合性判定装置。
  14. 前記第1の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルそれぞれに対応する、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置は、当該位置におけるx方向の空間的勾配又はy方向の空間的勾配のいずれかが第1所定値より大きいものとなるように定められたものであり、
    前記第2の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルそれぞれに対応する、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置は、当該位置におけるx方向の空間的勾配又はy方向の空間的勾配のいずれかが第2所定値より大きいものとなるように定められたものである
    ことを特徴とする請求項13記載の画像整合性判定装置。
  15. 前記判定部は、前記第1の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRapからなる集合と、前記第2の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRbpからなる集合とのうち、要素数の大きくない方を対比用2次元ベクトル群Rp1と定義した場合に、前記対比用2次元ベクトル群Rp1に含まれる対比用2次元ベクトルの数に対して所定の割合となる数を前記所定数として定めて前記判定を行う
    ことを特徴とする請求項14記載の画像整合性判定装置。
  16. 前記第1の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルそれぞれに対応する、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置は、第1所定個数以下となるように定められたものであり、
    前記第2の2次元ベクトル群格納手段に格納された2次元ベクトルそれぞれに対応する、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置は、第2所定個数以下となるように定められたものである
    ことを特徴とする請求項15記載の画像整合性判定装置。
  17. 前記第3基準特定部は、
    前記第1の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRapのうち、前記第2の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRbpのいずれかと、対比用2次元ベクトルの成分(α−β)についてある程度一致するものの数が所定数以上である場合であって、前記一致に係る対比用2次元ベクトルの組それぞれについての対比用2次元ベクトルの成分rの比が、前記一致に係る対比用2次元ベクトルの組すべてについてある程度一致する場合に、
    前記第1の2次元画像中の複数の前記位置のうち、前記第1基準特定部により特定された前記第1位置から最も離れた位置を、前記第3位置として特定する
    ことを特徴とする請求項11記載の画像整合性判定装置。
  18. 前記第2基準特定部は、
    前記第2の2次元画像中の複数の前記位置のそれぞれについて、当該位置を通り、当該位置についての2次元ベクトルVbに対して傾き角度が、前記第1の対比用2次元ベクトル群作成部により作成された複数の対比用2次元ベクトルRapそれぞれの角度に関する成分(α−β)となる複数の直線を引き、
    前記第2の2次元画像の各画素のうち最も多くの前記複数の直線が通る画素の座標を求め、
    前記第2の2次元画像中の複数の前記位置のうち、前記座標に最も近い位置を、前記第2位置として特定する
    ことを特徴とする請求項11記載の画像整合性判定装置。
  19. プログラム実行可能な装置に、xy2次元座標平面に配置された画素データの集合である第1の2次元画像と第2の2次元画像との整合性を判定させるための画像整合性判定制御プログラムを記録した記録媒体であって、
    前記画像整合性判定プログラムは、
    前記第1の2次元画像中の複数の位置それぞれについて、前記画素データを用いて、x方向に関連する成分とy方向に関連する成分とで当該位置における画像の特徴を表す2次元ベクトルを作成する第1の2次元ベクトル群作成ステップと、
    前記第2の2次元画像中の複数の位置それぞれについて、前記画素データを用いて、x方向に関連する成分とy方向に関連する成分とで当該位置における画像の特徴を表す2次元ベクトルを作成する第2の2次元ベクトル群作成ステップと、
    前記第1の2次元ベクトル群作成ステップにより作成された複数の2次元ベクトルのxy2次元座標平面上の分布と、前記第2の2次元ベクトル群作成ステップにより作成された複数の2次元ベクトルのxy2次元座標平面上の分布とが所定の整合性条件を満たす関係にある場合に、前記第1の2次元画像と第2の2次元画像とは整合すると判定する整合性判定ステップとを含み、
    前記第1の2次元ベクトル群作成ステップは、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置それぞれについて、前記画素データが示す大きさについてのx方向の空間的勾配をx成分とし、y方向の空間的勾配をy成分とした2次元ベクトルVaを作成するものであり、
    前記第2の2次元ベクトル群作成ステップは、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置それぞれについて、x方向の空間的勾配をx成分とし、y方向の空間的勾配をy成分とした2次元ベクトルVbを作成するものであり、
    前記整合性判定ステップは、
    前記第1の2次元画像中の複数の前記位置のうち一の位置を特定する第1基準特定サブステップと、
    前記第2の2次元画像中の複数の前記位置のうち一の位置を特定する第2基準特定サブステップと、
    前記第1の2次元画像中における前記第1基準特定サブステップにより特定された前記一の位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記一の位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRoaの大きさrと、当該2次元ベクトルRoaが前記一の位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度αと、当該他の位置についての2次元ベクトルVaが前記一の位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度βとをそれぞれ成分r、成分α、成分βとする3次元ベクトルRaを作成する第1の3次元ベクトル群作成サブステップと、
    前記第2の2次元画像中における前記第2基準特定サブステップにより特定された前記一の位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記一の位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRobの大きさrと、当該2次元ベクトルRobが前記一の位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度αと、当該他の位置についての2次元ベクトルVbが前記一の位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度βとをそれぞれ成分r、成分α、成分βとする3次元ベクトルRbを作成する第2の3次元ベクトル群作成サブステップと、
    前記第1の3次元ベクトル群作成サブステップにより作成された複数の3次元ベクトルRaのうち、前記第2の3次元ベクトル群作成サブステップにより作成された複数の3次元ベクトルRbのいずれかと、3次元ベクトルの成分α及び成分βの両方についてある程度一致するものの数が所定数以上である場合であって、前記一致に係る3次元ベクトルの組それぞれについての3次元ベクトルの成分rの比が、前記一致に係る3次元ベクトルの組すべてについてある程度一致するときに、前記整合性条件を満たすとして、前記第1の2次元画像と第2の2次元画像とは整合すると判定する判定サブステップとを含む
    ことを特徴とする記録媒体。
  20. プログラム実行可能な装置に、xy2次元座標平面に配置された画素データの集合である第1の2次元画像と第2の2次元画像との整合性を判定させるための画像整合性判定制御プログラムを記録した記録媒体であって、
    前記画像整合性判定プログラムは、
    前記第1の2次元画像中の複数の位置それぞれについて、前記画素データを用いて、x方向に関連する成分とy方向に関連する成分とで当該位置における画像の特徴を表す2次 元ベクトルを作成する第1の2次元ベクトル群作成ステップと、
    前記第2の2次元画像中の複数の位置それぞれについて、前記画素データを用いて、x方向に関連する成分とy方向に関連する成分とで当該位置における画像の特徴を表す2次元ベクトルを作成する第2の2次元ベクトル群作成ステップと、
    前記第1の2次元ベクトル群作成ステップにより作成された複数の2次元ベクトルのxy2次元座標平面上の分布と、前記第2の2次元ベクトル群作成ステップにより作成された複数の2次元ベクトルのxy2次元座標平面上の分布とが所定の整合性条件を満たす関係にある場合に、前記第1の2次元画像と第2の2次元画像とは整合すると判定する整合性判定ステップとを含み、
    前記第1の2次元ベクトル群作成ステップは、前記第1の2次元画像中の複数の前記位置それぞれについて、前記画素データが示す大きさについてのx方向の空間的勾配をx成分とし、y方向の空間的勾配をy成分とした2次元ベクトルVaを作成するものであり、
    前記第2の2次元ベクトル群作成ステップは、前記第2の2次元画像中の複数の前記位置それぞれについて、x方向の空間的勾配をx成分とし、y方向の空間的勾配をy成分とした2次元ベクトルVbを作成するものであり、
    前記整合性判定ステップは、
    前記第1の2次元画像中の複数の前記位置のうち第1位置を特定する第1基準特定サブステップと、
    前記第2の2次元画像中の複数の前記位置のうち第2位置を特定する第2基準特定サブステップと、
    前記第1の2次元画像中の複数の前記位置のうち第3位置を特定する第3基準特定サブステップと、
    前記第2の2次元画像中の複数の前記位置のうち第4位置を特定する第4基準特定サブステップと、
    前記第1の2次元画像中における前記第1基準特定サブステップにより特定された前記第1位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記第1位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRoapの大きさをrと、当該2次元ベクトルRoapが前記第1位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度をαと、当該他の位置についての2次元ベクトルVaが前記第1位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度をβとすると、r及び(α−β)をそれぞれ成分とする対比用2次元ベクトルRapを作成する第1の対比用2次元ベクトル群作成サブステップと、
    前記第2の2次元画像中における前記第2基準特定サブステップにより特定された前記第2位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記第2位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRobpの大きさをrと、当該2次元ベクトルRobpが前記第2位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度をαと、当該他の位置についての2次元ベクトルVbが前記第2位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度をβとすると、r及び(α−β)をそれぞれ成分とする対比用2次元ベクトルRbpを作成する第2の対比用2次元ベクトル群作成サブステップと、
    前記第1の2次元画像中における前記第3基準特定サブステップにより特定された前記第3位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記第3位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRoaqの大きさをrと、当該2次元ベクトルRoaqが前記第3位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度をαと、当該他の位置についての2次元ベクトルVaが前記第3位置についての2次元ベクトルVaを基準としてなす角度をβとすると、r及び(α−β)をそれぞれ成分とする対比用2次元ベクトルRaqを作成する第3の対比用2次元ベクトル群作成サブステップと、
    前記第2の2次元画像中における前記第4基準特定サブステップにより特定された前記第4位置以外の複数の他の位置それぞれについて、前記第4位置から当該他の位置へ向かう2次元ベクトルRobqの大きさをrと、当該2次元ベクトルRobqが前記第4位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度をαと、当該他の位置についての2次元ベクトルVbが前記第4位置についての2次元ベクトルVbを基準としてなす角度をβとすると、r及び(α−β)をそれぞれ成分とする対比用2次元ベクトルRbqを作成する第4の対比用2次元ベクトル群作成サブステップと、
    前記第1の対比用2次元ベクトル群作成サブステップにより作成された複数の対比用2次元ベクトルRapの集合と、前記第2の対比用2次元ベクトル群作成サブステップにより作成された複数の対比用2次元ベクトルRbpの集合とが、それぞれの要素である対比用2次元ベクトルについて、角度に関する成分(α−β)に関してある程度一致し、大きさに関する成分rに関してある程度比例的であるように分布している場合において、前記第3の対比用2次元ベクトル群作成サブステップにより作成された複数の対比用2次元ベクトルRaqの集合と、前記第4の対比用2次元ベクトル群作成サブステップにより作成された複数の対比用2次元ベクトルRbqの集合とが、それぞれの要素である対比用2次元ベクトルについて、角度に関する成分(α−β)に関してある程度一致し、大きさに関する成分rに関してある程度比例的であるように分布しているときには、前記整合性条件を満たすとして、前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とは整合すると判定する判定サブステップとを含む
    ことを特徴とする記録媒体。
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