JP3605975B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式による複写機やレーザプリンタなどに用いられる画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、感光体ドラムなどの上に形成された未定着トナー像を中間転写体を介して用紙などの記録媒体に転写する中間転写方式の画像形成装置が広く知られている。例えば、特公昭49−209号公報、特開昭62−206567号公報などには、図6に示すような中間転写方式の画像形成装置が開示されている。
【0003】
図6は、従来の、中間転写方式のカラー画像形成装置の概略構成図である。
図6に示す画像形成装置には、感光体ドラム100と、ブラック(Bk)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)およびシアン(C)の各色に対応する現像器103〜106と、ベルト状の中間転写体101と、コロナ放電器107と、バイアスロール108とが備えられている。感光体ドラム100上には静電潜像が形成されるが、図示の煩雑さを避けるため、静電潜像を形成するための装置構成は図示が省略されている。
【0004】
矢印A方向に回転する感光体ドラム100上に形成された静電潜像は現像器103〜106により現像され感光体ドラム100上に未定着トナー像Tが形成される。未定着トナー像Tは一次転写位置P1においてコロナ放電器107により中間転写体101上に一次転写され、未定着トナー像Tは中間転写体101とともに矢印B方向に搬送され、二次転写位置P2において中間転写体101上から記録媒体102上へ二次転写され、記録媒体102上に画像が形成される。
【0005】
この画像形成装置では、感光体ドラム100の一回転毎に、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色用の現像器103〜106により形成された各色の未定着トナー像が中間転写体101上で重ね合わせられ、この重ね合わされた合成トナー像が二次転写位置P2で記録媒体102へ一括転写される。
一方、中間転写体を用いずに、像担持体上に形成された未定着トナー像を記録媒体に直接転写する方式の画像形成装置も従来から広く用いられている。中間転写体を用いない方式では、カラー画像形成装置の場合、複数色の未定着トナー像を記録媒体に直接多重転写するので、記録媒体の厚さや表面特性、像担持体に対する記録媒体の搬送特性などの多くの不安定要因によって、記録媒体上に形成されるカラー画像の画質が左右される。それに比べ、図6に示すような中間転写方式のカラー画像形成装置では、中間転写体上に多重転写された合成トナー像を記録媒体102に一括転写するので、上記の記録媒体に関する不安定要因の影響を排除することができ、多重転写時における画像の乱れや色ずれの発生を効果的に防止することができるという利点を有している。
【0006】
しかし、この中間転写方式の画像形成装置にも次に説明するような問題点がある。図6に示す画像形成装置において、感光体ドラム100から中間転写体101への未定着トナー像Tの転写、および、中間転写体101から記録媒体102への未定着トナー像Tの転写には、いずれにも一般に静電転写法が採用される。感光体ドラム100から中間転写体101への一次転写では、中間転写体101の裏面側に配設されたコロナ放電器107にトナーと逆極性の電圧が印加されることにより未定着トナー像Tが感光体ドラム100から中間転写体101へ転写される。また、中間転写体101から記録媒体102への二次転写では、二次転写位置P2において記録媒体102の裏面側に配設されたバイアスロール108にトナーと逆極性の電圧が印加されることにより未定着トナー像Tが中間転写体101から記録媒体102へ転写される。このような画像形成装置において、ライン画像を形成する場合、感光体ドラム100上に形成されたライントナー像Tを、コロナ放電器107の帯電によって中間転写体101上に多重転写する際に、中間転写体101上のライントナー像の上に重ねて転写しようとするライントナー像が激しく飛散するという問題点がある。これは、一般に次のような原因によるものと考えられている。
【0007】
(1)転写プレニップ部において、感光体と中間転写体が密着していない領域で転写電界が作用するため。
(2)感光体と中間転写体が剥離する際に放電を発生するため。
従来より、これらの問題を改善するために種々の工夫がなされているが、十分な改善効果が得られていない。
【0008】
しかし、本発明者らの研究により、中間転写体として半導体材料を用いた場合に、トナー像の飛散が顕著となることが確かめられた。この原因の一つは、中間転写体の電気抵抗が低いと、転写電荷が中間転写体を通って転写プレニップまで広がり、感光体と中間転写体が密着していない領域で転写電界がトナー像に作用するためと考えられる。しかし、この現象以外に、所定の電荷を持つトナー層を静電的に中間転写体に転写した後、転写の原動力となるコロナ放電器107から供給された電荷が中間転写体から減衰するため、トナーに対する保持能力が減少し、トナーの持つ電荷同士の反発によりトナーが飛散するという現象があり、こちらの現象による効果の方が大きい比重を占めていることがわかった。従って、トナー飛散を防ぐためには、中間転写体101からの電荷減衰を防げばよいことがわかる。しかし、中間転写体101から記録媒体102へトナー像を2次転写する際に、多重転写された高密度なトナー像を一括で転写するためには、高転写電界を必要とする。しかし、電荷減衰がない中間転写体を使用すると中間転写体と記録媒体間で放電を発生し画質欠陥を起こし易い。
【0009】
このような画質欠陥を防止するためには、特公平3−63758号公報に開示されているように、トナー像の2次転写には静電転写手段を用いずに、加熱・圧力手段を用いてトナー像を溶融して転写することにより、一括転写時の中間転写体・記録媒体間の放電を防止するのが有効である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように2次転写の際に加熱・圧力手段によりトナー像を溶融して転写する方式を採用した画像形成装置では、次のような問題が発生することがある。
記録媒体102への2次転写後に中間転写体に残留するトナーは中間転写体に強固に付着し、また、通常、中間転写体は柔らかい表面層を有しているため、例えば、米国特許明細書第364992号や特公平4−45829号公報などに開示されているように、金属円筒製のクリーニングローラを中間転写体に接触回転させながら、加熱・圧力手段によりトナーを溶融し、クリーニングローラと中間転写体の溶融トナーに対する付着力の差を利用して溶融トナーをクリーニングローラに付着させる方法が有効であることが知られている。
【0011】
しかし、この方法では、紙詰まりなどにより、大量のトナーが中間転写体上に残留した場合、十分なクリーニングが行われず中間転写体上にトナーが残留したまま、次の画像形成動作に移行すると、トナーが残留した部分に残像が生じ、次に形成される画像を劣化させることがある。この問題を改善するため、特開平3−102381号公報には、紙詰まりが発生したとき、一時、転写圧力を解放することにより画像形成動作を停止して不完全な画像が形成されるのを防止する方法が提案されている。しかし、この方法は本質的な解決法ではない上、画像形成の生産性が犠牲にされるという問題もある。
【0012】
本発明は、上記の事情に鑑み、中間転写方式の画像形成装置において、転写の際のトナー像の飛散や放電に起因する画質劣化を防止し、紙詰まりなどにより大量の残留トナーが発生した場合にも十分なクリーニングが行われ残像などによる画像劣化を起こすことの少ない画像形成装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明の第1の画像形成装置は、
トナー像が形成される像担持体と、像担持体上に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、像担持体上に形成されたトナー像を上記中間転写体上へ静電的に転写する静電転写手段と、上記中間転写体上に転写されたトナー像を加熱するとともに中間転写体上から所定の記録媒体へ二次転写する、加熱部材および加圧部材を有する加熱転写手段とを備えた画像形成装置において、
上記静電転写手段から上記加熱転写手段に至るまでの間に設けられ、上記中間転写体上のトナーを静電的に吸着除去する第1のクリーニング手段、および
上記静電転写手段から、上記加熱部材と上記加圧部材とのニップ部に至るまでの間の、上記中間転写体を挟んで上記加熱部材と対向する位置に設けられ、上記中間転写体に接離自在に当接して、中間転写体に付着したトナーを溶融させて吸着除去する第2のクリーニング手段を備えたことを特徴とする。
【0014】
ここで、上記第1のクリーニング手段が、異常動作後正常動作への復帰時にのみ動作するものであってもよく、また、上記第1のクリーニング手段が金属ロールを有するものであってもよい。
また、上記第2のクリーニング手段が、所定枚数の画像を形成する毎に設定されたクリーニングサイクル時に上記中間転写体に当接する位置に保持され、上記クリーニングサイクル時以外の時は上記中間転写体から離れた位置に保持されるものであってもよい。
【0015】
また、上記の目的を達成する本発明の第2の画像形成装置は、
トナー像がそれぞれ形成される複数の像担持体と、複数の像担持体上に形成された各トナー像が転写される中間転写体と、複数の像担持体それぞれに形成された各トナー像を上記中間転写体上へ静電的に順次転写する複数の静電転写手段と、上記中間転写体上に転写されたトナー像を加熱するとともに中間転写体上から所定の記録媒体へ二次転写する、加熱部材および加圧部材を有する加熱転写手段とを備えた画像形成装置において、
上記複数の静電転写手段が、転写用バイアス電圧の極性を、上記トナー像を上記中間転写体上へ静電的に転写するための、上記トナー像の極性とは逆極性の第1の極性と、上記中間転写体上に残留しているトナーを上記像担持体に静電的に移動させるための、上記トナー像の極性と同一極性の第2の極性とのいずれの極性にも切換え自在に構成されたものであり、さらに、
上記静電転写手段から、上記加熱部材と上記加圧部材とのニップ部に至るまでの間の、上記中間転写体を挟んで上記加熱部材と対向する位置に設けられ、上記中間転写体に接離自在に当接して、中間転写体に付着したトナーを溶融させて吸着除去するクリーニング手段を備えたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の第1の実施形態の概略構成図である。
図1に示す概略構成図は、本発明の画像形成装置をカラー電子写真複写機に適用した場合の概略構成である。図1に示すように、この画像形成装置には、トナー像が形成される像担持体1と、像担持体1の周囲に配備された、ブラック(Bk)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、およびシアン(C)の各色に対応した現像器5〜8と、現像器5〜8により像担持体1に形成されたトナー像Tの転写を受ける、複数のロールに張架されて矢印B方向に回動するベルト状の中間転写体2と、像担持体1と中間転写体2とが互いに接する一次転写位置P1で像担持体1上のトナー像Tを中間転写体2上へ静電的に順次転写するコロナ放電器9と、中間転写体2上に転写されたトナー像Tを加熱するとともに中間転写体2から記録媒体3へ二次転写する、加熱ロール4aおよび加圧ロール4bを有する加熱転写手段4と、記録媒体3を中間転写体から剥離する剥離爪14と、剥離爪14により中間転写体から剥離された記録媒体3を搬出する搬出ベルト15と、記録媒体3を収納するトレイ13と、記録媒体3をトレイ13から搬出するフィードローラ12と、二次転写工程終了後の中間転写体2上に残留したトナーを溶融させて吸着除去する第2のクリーニング手段である粘着クリーニングローラ16と、大量の残留トナーが発生したときに粘着クリーニングローラ16によるクリーニングに先立ち粉体状態のトナーを除去する、第1のクリーニング手段である静電クリーニングローラ17とが備えられている。
【0017】
なお、本実施形態には、加熱ロール4aおよび加圧ロール4bを有する加熱転写手段4が用いられているが、加熱転写手段は、このようなロールタイプの加熱部材および加圧部材を有するものに限らず、ベルトタイプの加熱部材、加圧部材、あるいは固定式の加熱部材、加圧部材などを用いて構成してもよい。
次に、このように構成された画像形成装置の動作について説明する。
【0018】
周知の電子写真プロセスに基づく静電潜像形成手段(図示せず)により画像情報に応じた静電潜像が像担持体1上に形成される。像担持体1に形成された静電潜像が例えばイエローの画像情報に対応したものであれば、その静電潜像はイエロー(Y)のトナーを内包する現像器6で現像され、像担持体1上にはイエローのトナー像が形成される。このように像担持体1に形成された静電潜像はその画像情報に対応する色のトナーを内包する現像器5〜8のうちのいずれか一つの現像器により現像される。像担持体1に形成された未定着トナー像Tは像担持体1の矢印A方向への回転に伴い像担持体1と中間転写体2とが接する一次転写位置P1に搬送される。一次転写位置P1には、中間転写体2の裏面側に転写バッフル10により転写プレニップへの帯電が防止されたコロナ放電器9(一次転写手段)が配設されている。コロナ放電器9にはトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されており、一次転写位置P1に搬送された像担持体1上の未定着トナー像Tは、コロナ放電器9により中間転写体2上に静電的に一次転写される。この一次転写手段は、静電力を利用したものであれば、コロナ放電器に限られるものではなく、電圧が印加された導電性ロールや導電性ブラシなどでもよい。一次転写手段として静電力を利用した転写手段を用いる理由は、熱や圧力によるトナーの粘着力を一次転写に利用すると、感光体を損傷させる恐れがあるからである。
【0019】
単色画像を形成する場合には、中間転写体2に一次転写された未定着トナー像Tは直ちに記録媒体3に二次転写されるが、複数色のトナー像を重ね合わせたカラー画像を形成する場合には、像担持体1上へのトナー像形成工程並びにそのトナー像の一次転写工程が色数分だけ繰り返される。例えば、4色のトナー像を重ね合わせたフルカラー画像を形成する場合には、像担持体1上にはその一回転毎にブラック、イエロー、マゼンタ、およびシアンの未定着トナー像Tが形成され、これら未定着トナー像Tは順次中間転写体2に一次転写される。中間転写体2に最初にブラックの一次転写が行われた後、中間転写体2はブラックの未定着トナー像Tを担持したまま、像担持体1と同一周期で回動し、中間転写体2上のブラックの未定着トナー像Tの上に次のイエローの一次転写が行われ、さらに、マゼンタおよびシアンの未定着トナー像Tがブラックおよびイエローの未定着トナー像Tの上に重ねて転写される。
【0020】
このようにして中間転写体2上に静電転写された未定着トナー像Tは矢印B方向に回動する中間転写体2とともに、加熱ロール4aおよび加圧ロール4bを有する加熱転写手段4の配備された二次転写位置P2に搬送される。二次転写位置P2には、セラミックヒータやハロゲンランプなどの熱源を内蔵し、表面に薄層のシリコンゴムをコーティングした加熱ロール4aと、中間転写体2を挟んで加熱ロール4aと対向する加圧ロール4bとが配備されている。加圧ロール4bは、加熱ロール4aと同様、熱源を内蔵したものであってもよい。
【0021】
フィードローラ12によって所定のタイミングでトレイ13から搬出された記録媒体3はこの加圧ロール4bと中間転写体2との間に挟み込まれる。また、加熱ロール4aと加圧ロール4bの間に電圧を印加してもよい。中間転写体2に担持された未定着トナー像Tは二次転写位置P2において加熱され、記録媒体3に溶融転写される。この画像形成装置では、加熱転写手段によりトナー像を溶融して転写しているので、電荷減衰がない中間転写体を使用しても、中間転写体と記録媒体間の放電の発生が防止され、画質欠陥の恐れが解消される。
【0022】
二次転写位置P2を通過した記録媒体3および記録媒体3上のトナー像は、中間転写体2と密着した状態で搬送されることにより冷却され、剥離爪14によって中間転写体2から剥離される。次いで搬送ベルト15によって定着器(図示せず)に搬送され、そこで未定着トナー像の定着処理が行われる。定着器により定着処理を行う代わりに、加熱転写手段に定着を兼ねさせるようにしてもよい。上記のように、記録媒体3と中間転写体2とを密着させた状態で搬送することにより記録媒体3および記録媒体3上のトナー像を冷却した後に記録媒体3を中間転写体2から剥離するのは、高温状態で記録媒体3を中間転写体2から剥離すると、溶融状態におけるトナーの凝集力が弱く、トナー層が分断しオフセットとなり、画像の濃度ムラを発生する恐れがあるからである。
【0023】
未定着トナー像の二次転写が終了した中間転写体2は回動の後、加熱ロール4aの位置に到達する。中間転写体2上に残留したトナーは、加熱ロール4aと対向して配備された第2のクリーニング手段(粘着クリーニングローラ16)により加熱ロール4aに押し付けられて溶融され、溶融トナーに対する粘着クリーニングローラ16と中間転写体2との付着力の差により除去される。溶融熱源としては加熱ロール4aの熱源を兼用させることできるので省電力化、省スペース化を達成することができる。
【0024】
本実施形態における粘着クリーニングローラ16としては、ステンレス、アルミニウム、あるいは真鍮などの金属ロールが用いられる。粘着クリーニングローラ16は、クリーニング時にのみ中間転写体2に当接し従動回転するが、クリーニング時以外の時には中間転写体2から離れた待避位置に保持される。
本実施形態の画像形成装置は、記録媒体3への転写効率が極めて高く中間転写体2に残留するトナーが少ないので、画像形成動作ごとに粘着クリーニングローラ16によるクリーニングを行う必要はなく、所定枚数の画像を形成する毎にクリーニングを行うようにすればよい。そのため、本実施形態のように、粘着クリーニングローラ16を二次転写位置P2の上流側に配置しても、画像形成の生産性が損なわれるようなことはない。
【0025】
ところで、画像形成時に紙詰まりなどの異常動作が起きて中間転写体2上に大量のトナーが残留した場合、上記の第2のクリーニング手段(粘着クリーニングローラ16)だけでは十分なクリーニング効率が得られないことがある。中間転写体2上にトナーが残留したまま、次の画像形成動作に移行すると、次に形成される画像に残像が発生して画質を劣化させる原因となりやすい。
【0026】
図2は、粘着クリーニングローラによるトナー粒子に働く力とクリーニング後の状態を示す模式図である。
中間転写体上の残留トナー層が薄い場合は、粘着クリーニングローラによりトナーを完全に除去することができるが、紙詰まりなどにより厚いトナー層となって中間転写体上に残留した場合はトナーを完全に除去することができない。図2(a)に示すように、粘着クリーニングローラがトナー粒子を吸着する力F3は十分に強く、また、中間転写体と最下層のトナー粒子との間の付着力F1もある程度強いが、個々のトナー粒子間の付着力F2は弱いため、図2(b)に示すように、トナー層中に分断が生じ、粘着クリーニングローラに接している最上層のトナー粒子のみが粘着クリーニングローラに吸着除去され、残りの大量のトナー粒子は中間転写体に残留する。
【0027】
そこで、上記のような、紙詰まりなどの異常動作により大量の残留トナーが発生した場合には、第1のクリーニング手段(静電クリーニングローラ17)を用い、粘着クリーニングローラ16によるクリーニングに先立ち、静電的クリーニングを行う。このような大量の残留トナーは、加熱転写手段による加熱を受けていないため、溶融しておらず粉体状態のままである。従って静電的クリーニング手段により有効に除去することができる。静電クリーニングローラ17にはトナーと逆極性の電圧が印加される。
【0028】
図3は、本実施形態の静電クリーニングローラへの印加電圧とクリーニング効率との関係を示すグラフである。
図3に示すように、静電クリーニングローラ17への印加電圧としては、500V以下では十分なクリーニング効率が得られず、1500以上ではニップ部で放電を起こしクリーニング効率が低下するので、500〜1500Vが好適である。
【0029】
静電クリーニングローラ17では、個々のトナーに静電気力が働くため、大量の残留トナーのほとんどを除去することができる。静電クリーニングローラ17としては、粘着クリーニングローラ16と同様、ステンレス、アルミニウム、あるいは真鍮などのローラを用いることができる。
図4は、中間転写体上に大量の残留トナーが発生した場合の静電クリーニングローラによるトナー除去前後の状態を示す模式図である。
【0030】
図4(a)に示すように、中間転写体上に残留したトナー粒子のうち、最下層部のトナー粒子は一部溶融し中間転写体との強い付着力F1により中間転写体に強固に付着している。一方、上層部のトナー粒子は粉体のままであり、個々のトナー粒子に、静電クリーニングローラに向かう静電気力F2が作用し大部分のトナー粒子は、図4(b)に示すように静電クリーニングローラに吸着除去することができる。このように、この静電クリーニングローラは紛状の残留トナーの除去には極めて有効である。
【0031】
しかし、図4(b)に示すように中間転写体表面に固着したトナー粒子の中間転写体との付着力F1は、静電的クリーニングローラによる静電気力F2よりも大きいため、静電クリーニングローラだけでは、中間転写体表面に薄層化して固着したトナーをクリーニングすることはできない。
そこで、このような場合、中間転写体表面に薄層化して固着したトナーは前述の第2のクリーニング手段(図1:粘着クリーニングローラ16)を用いて溶融しローラに粘着させて除去する。
【0032】
なお、大量の残留トナー発生を伴う異常動作時以外の、正常動作時においては、粘着クリーニングローラ16だけでも十分なクリーニング機能を発揮させることができるので、第1のクリーニング手段は異常動作後の正常動作への復帰時にのみ動作するようにすることが好ましい。
このように、本実施形態の画像形成装置においては、第1および第2のクリーニング手段を組み合わせて動作させることにより、残留トナー量の大小に関わらず十分なクリーニング効率を得ることができる。
【0033】
なお、図1に示した加圧ロール4bおよび剥離爪14は、中間転写体2とは接離自在に配備されており、最終色の未定着トナーが中間転写体2に一次転写されるまで、これらの部材は中間転写体2から離間した待避位置に保持される。
本実施形態では、中間転写体2は、耐熱性に優れたポリイミド樹脂、アラミド樹脂などの表面に、トナー離型性の優れたフッ素樹脂、シリコンゴム、フッ素ゴムなどを積層して形成するか、または、フッ素樹脂、シリコンゴム、フッ素ゴムなどの耐熱性、トナー離型性のよい材料を用いて形成する。中間転写体2の電気抵抗値は、一次転写後の電荷減衰と転写プレニップへの電荷拡散を防ぎ、トナー像の飛散を改善するために、体積抵抗率は1013Ω・cm以上、表面抵抗率および裏面抵抗率はともに1012〜1015Ω/口に調整されている。これは、体積抵抗率が1013Ω・cm以上になると電荷減衰の時定数が10秒以上となり中間転写体2が1回転しても電荷を十分に保持することができるからである。なお、体積抵抗率が高過ぎると像担持体1と中間転写体2との離間時に放電を起こしトナー像の飛散が発生するので、体積抵抗率が1016Ω/口以下とすることが望ましい。
【0034】
なお、中間転写体2の電気抵抗率は、高抵抗抵抗率計(ハイレスタIP、三菱油化製)にHR100プローブ(内側電極直径50mm、リング電極内極53mm、三菱油化製)を接続し、電極間に500Vの電圧を印加してから1分間経過後の値として示している。または、上記の高抵抗抵抗率計を用いる代わりに、上記と同一のプローブを使用し微小電流計の測定値から電気抵抗率に換算して求めてもよい。
【0035】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。この第2の実施形態は本発明の第2の画像形成装置についての実施形態である。
図5は、本発明の画像形成装置の第2の実施形態の概略構成図である。
図5に示すように、この画像形成装置には、ブラック、イエロー、マゼンタ、およびシアンの各色のトナー像が形成される像担持体21a,21b,21c,21dと、これらの各像担持体に配備されたブラック、イエロー、マゼンタ、およびシアンの各色用の現像器25,26,27,28と、各像担持体上に形成されたトナー像の転写を受ける中間転写体22と、各像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体22上へ静電的に順次転写する静電転写手段29a,29b,29c,29dと、転写バッフル30a,30b,30c,30dと、中間転写体22上に転写されたトナー像を加熱するとともに中間転写体22上から記録媒体23へ二次転写する、加熱ロール24aおよび加圧ロール24bと、中間転写体22に付着したトナーを溶融させて吸着除去するクリーニング手段(粘着クリーニングローラ36)とが備えられている。
【0036】
上記の静電転写手段29a,29b,29c,29dは、転写用バイアス電圧の極性を、トナー像を中間転写体22上へ静電的に順次転写するための、トナー像の極性とは逆極性の第1の極性と、中間転写体22上に残留しているトナーを像担持体21a,21b,21c,21dに静電的に移動させるための、トナー像の極性と同一極性の第2の極性とのいずれの極性にも切換え自在に構成されている。
【0037】
さらに、この画像形成装置には、第1の実施形態(図一参照)と同様、記録媒体23を中間転写体22から剥離する剥離爪34と、剥離爪34により中間転写体22から剥離された記録媒体23を搬出する搬出ベルト35と、記録媒体23を収納するトレイ33と、記録媒体23をトレイ33から搬出するフィードローラ32とが備えられている。
【0038】
このように構成された画像形成装置において、紙詰まりなどの異常動作が起きて中間転写体22上に大量の残留トナーが発生した場合、静電転写手段29a,29b,29c,29dのバイアス電圧をトナー像の極性と同一極性に切り替え、残留トナーを像担持体21a,21b,21c,21dへ戻すことにより、中間転写体22上に残留した大量の粉体状態のトナーを効果的に除去することができる。すなわち、異常動作後の正常動作への復帰時に、極性切替された静電転写手段29a,29b,29c,29dによる第1のクリーニングと、後続の粘着クリーニングローラ36による第2のクリーニングとによって大量の残留トナーが完全に除去される。なお、像担持体21a,21b,21c,21dに戻されたトナーは、像担持体21a,21b,21c,21dに設けられたクリーナで回収される。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の第1の画像形成装置によれば、中間転写体に接離自在に当接してトナーを溶融し粘着除去する第2のクリーニング手段と、第2のクリーニング手段によるクリーニングに先立ち、静電的にトナーを吸着除去する第1のクリーニング手段を設けたことにより、紙詰まりなどの異常動作が起きて大量の残留トナーが発生した場合でも、十分なクリーニング効率が得られ画像に残像などが発生して画質を劣化させることの防止された画像形成装置を実現することができる。
【0040】
また、本発明の第2の画像形成装置によれば、転写用バイアス電圧の極性をトナー像の極性とは逆極性の第1の極性と、中間転写体上に残留しているトナーを像担持体に静電的に移動させるための、トナー像の極性と同一極性の第2の極性とのいずれの極性にも切換え自在に構成された静電転写手段を設けたことにより、紙詰まりなどの異常動作が起きて中間転写体上に大量の残留トナーが発生した場合でも、静電転写手段のバイアス電圧をトナーと同極性に切り替えることにより静電転写手段を第1のクリーニング手段として用い、後続の、加熱部材と対向して設けられた、トナーを溶融し吸着除去する第2のクリーニング手段と併用することにより、中間転写体上に残留した大量のトナーを完全に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の第1の実施形態の概略構成図である。
【図2】粘着クリーニングローラによるトナー粒子に働く力とクリーニング後の状態を示す模式図である。
【図3】本実施形態の静電クリーニングローラへの印加電圧とクリーニング効率との関係を示すグラフである。
【図4】中間転写体上に大量の残留トナーが発生した場合の静電クリーニングローラによるトナー除去前後の状態を示す模式図である。
【図5】本発明の画像形成装置の第2の実施形態の概略構成図である。
【図6】従来の、中間転写方式のカラー画像形成装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 像担持体
2 中間転写体
3 記録媒体
4 加熱転写手段
4a 加熱ロール
4b 加圧ロール
5,6,7,8 現像器
9 コロナ放電器
10 転写バッフル
12 フィードローラ
13 トレイ
14 剥離爪
15 搬出ベルト
16 粘着クリーニングローラ
17 静電クリーニングローラ
21a,21b,21c,21d 像担持体
22 中間転写体
23 記録媒体
24 加熱転写手段
24a 加熱ロール
24b 加圧ロール
25,26,27,28 現像器
29a,29b,29c,29d 静電転写手段
30a,30b,30c,30d 転写バッフル
32 フィードローラ
33 トレイ
34 剥離爪
35 搬出ベルト
36 粘着クリーニングローラ
100 像担持体
101 中間転写体
102 記録媒体
103,104,105,106 現像器
107 コロナ放電器
108 バイアスロール

Claims (5)

  1. トナー像が形成される像担持体と、該像担持体上に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、該像担持体上に形成されたトナー像を前記中間転写体上へ静電的に転写する静電転写手段と、前記中間転写体上に転写されたトナー像を加熱するとともに該中間転写体上から所定の記録媒体へ二次転写する、加熱部材および加圧部材を有する加熱転写手段とを備えた画像形成装置において、
    前記静電転写手段から前記加熱転写手段に至るまでの間に設けられ、前記中間転写体上のトナーを静電的に吸着除去する第1のクリーニング手段、および
    前記静電転写手段から、前記加熱部材と前記加圧部材とのニップ部に至るまでの間の、前記中間転写体を挟んで前記加熱部材と対向する位置に設けられ、前記中間転写体に接離自在に当接して、該中間転写体に付着したトナーを溶融させて吸着除去する第2のクリーニング手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1のクリーニング手段が、異常動作後正常動作への復帰時にのみ動作するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記第1のクリーニング手段が金属ロールを有するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記第2のクリーニング手段が、所定枚数の画像を形成する毎に設定されたクリーニングサイクル時に前記中間転写体に当接する位置に保持され、前記クリーニングサイクル時以外の時は前記中間転写体から離れた位置に保持されるものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. トナー像がそれぞれ形成される複数の像担持体と、該複数の像担持体上に形成された各トナー像が転写される中間転写体と、該複数の像担持体それぞれに形成された各トナー像を前記中間転写体上へ静電的に順次転写する複数の静電転写手段と、前記中間転写体上に転写されたトナー像を加熱するとともに該中間転写体上から所定の記録媒体へ二次転写する、加熱部材および加圧部材を有する加熱転写手段とを備えた画像形成装置において、
    前記複数の静電転写手段が、転写用バイアス電圧の極性を、前記トナー像を前記中間転写体上へ静電的に転写するための、前記トナー像の極性とは逆極性の第1の極性と、前記中間転写体上に残留しているトナーを前記像担持体に静電的に移動させるための、前記トナー像の極性と同一極性の第2の極性とのいずれの極性にも切換え自在に構成されたものであり、さらに、
    前記静電転写手段から、前記加熱部材と前記加圧部材とのニップ部に至るまでの間の、前記中間転写体を挟んで前記加熱部材と対向する位置に設けられ、前記中間転写体に接離自在に当接して、該中間転写体に付着したトナーを溶融させて吸着除去するクリーニング手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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