JP3605323B2 - Exhaust gas treatment catalyst, method for producing the same, and exhaust gas treatment method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排ガス中の窒素酸化物と有害なハロゲン化芳香族化合物を従来の触媒よりも低温で効率良く浄化できる排ガス処理触媒及びその製造方法、排ガス処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボイラ、ゴミ焼却炉等の排ガス中の窒素酸化物(NOx)は環境汚染物質の一つである。環境浄化のためのNOx無害化方法としては、例えば特許第2633316号公報に開示された酸化チタン(TiO2)に5酸化バナジウム(V2O5)および三酸化タングステン(WO3)を担持させた触媒を用い、アンモニア(NH3)を還元剤としてNOxを還元する接触還元法がある。しかし、この従来方法では、排ガス温度が約200℃よりも低くなると脱硝率が大きく低下するという問題がある。また、TiO2に三酸化二クロム(Cr2O3)を担持させた触媒を用いる方法もおこなわれているが、この触媒は低温であっても脱硝性能が高い反面、劣化が大きいという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
さらに近時、ゴミ焼却炉や産業廃棄物焼却炉ではダイオキシンの生成が新たな問題となってきている。ダイオキシンは人体にとって有害な高毒性の芳香族系塩素化合物からなり、ゴミ焼却時の二次生成化合物として生成され、環境汚染物質として大きな社会問題となっている。
【0004】
ダイオキシンを除去するためには、その蒸気圧が低くなる200℃以下の低温に排ガス温度を下げる必要がある。そのため従来の技術では、排ガスを冷却し、150℃程度の低温でダイオキシンを除去した後、TiO2−V2O5系触媒で脱硝するために、再び排ガス温度を200℃以上に加熱しなければならないという問題がある。
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、上記技術レベルを考慮して、担体を複合化させることにより適正化し、活性体の組成を絞り込むことにより安定性に優れたさらに活性の高い高性能の新規な高比表面積の排ガス処理触媒及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
本発明の目的は、ダイオキシン等のハロゲン化芳香族化合物の分解性能を明らかにし、酸化窒素とハロゲン化芳香族化合物の有害物質を同時に無害化できる排ガス処理触媒を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
従来の触媒が低温で脱硝率が低いという原因は、含浸法で製造されるために、比表面積が50〜90m2/gと小さい触媒しか得られないことが考えられる。
【0008】
本発明者らは、低温であっても脱硝活性が高く、しかも劣化の小さい優れた脱硝触媒とその製造方法を開発すべく、鋭意研究を重ねた。その結果、本発明者らは、NH3吸着能が高いバナジウム(V)とNO吸着能が高いクロム(Cr)とを複合化したVとCrとの複合酸化物を触媒活性体として用いることにより、かかる問題が解決されることを見出した。さらに、脱硝触媒の製造方法として、従来用いられていた含浸法ではなく、高比表面積の触媒を得ることができる共沈法とバナジウムの価数を3価から5価に変える原子価制御法とを組合せることにより、かかる問題が解決されることを見出した。このような知見に基づいて本発明者らは本発明を完成するに至った。
【0009】
本発明に係る排ガス処理触媒は、二酸化チタンを担体とし、3価のバナジウム塩を原料として共沈法および共同沈殿物を酸化雰囲気中で300〜550℃の温度に熱処理する原子価制御法を用いて生成されたV4Cr2O13、V7Cr3O22およびVCrO4からなる群より選択される複合酸化物単体又は2種以上の複合酸化物の混合物、又は前記複合酸化物のうちの少なくとも1つと酸化バナジウムもしくは酸化クロムとの混合物からなる酸化物微粒子を活性体として、前記担体に3〜30質量%の該活性体を担持し、比表面積が100m2/g以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る排ガス処理触媒は、二酸化チタンに酸化珪素および酸化スズの少なくとも一方を添加した二酸化チタン系複合酸化物を担体とし、3価のバナジウム塩を原料として共沈法および共同沈殿物を酸化雰囲気中で300〜550℃の温度に熱処理する原子価制御法を用いて生成されたV 4 Cr 2 O 13 、V 7 Cr 3 O 22 およびVCrO 4 からなる群より選択される複合酸化物単体又は2種以上の複合酸化物の混合物、又は前記複合酸化物のうちの少なくとも1つと酸化バナジウムもしくは酸化クロムとの混合物からなる酸化物微粒子を活性体として、前記担体に3〜30質量%の該活性体を担持し、比表面積が100m 2 /g以上であることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る排ガス処理触媒の製造方法は、四塩化チタン又は硫酸チタンを含有するチタン水溶液に、3価のバナジウムイオンとクロムイオンを含有する溶液を添加し、さらに水又は水と水溶性アルコールを加えて水溶液中のチタンイオンの濃度が0.5〜0.05モル/リットルになるように調製した後、この水溶液に濃度0.5〜3規定のアンモニア水を滴下して中和することにより、二酸化チタンと、3価のバナジウム及びクロムの水酸化物との共同沈澱物を生成させ、この共同沈澱物を洗浄、乾燥した後、酸化雰囲気中で300〜550℃の温度で熱処理することにより前記共同沈殿物中のバナジウムの価数を3価から5価に変え、二酸化チタンを担体とし、V4Cr2O13、V7Cr3O22およびVCrO4からなる群より選択される複合酸化物単体又は2種以上の複合酸化物の混合物、又は前記複合酸化物のうちの少なくとも1つと酸化バナジウムもしくは酸化クロムとの混合物からなる酸化物微粒子を活性体として前記担体に3〜30質量%を担持させ、比表面積が100m2/g以上である触媒を得ることを特徴とする。
また、本発明に係る排ガス処理触媒の製造方法は、四塩化チタン又は硫酸チタンを含有するチタン水溶液に、3価のバナジウムイオンとクロムイオンを含有する溶液を添加し、珪素化合物およびスズ化合物のうちの少なくとも一方を前記チタン水溶液にさらに添加し、さらに水又は水と水溶性アルコールを加えて水溶液中のチタンイオンの濃度が0.5〜0.05モル/リットルになるように調製した後、この水溶液に濃度0.5〜3規定のアンモニア水を滴下して中和することにより、二酸化チタンに酸化珪素および酸化スズの少なくとも一方が添加された二酸化チタン系複合酸化物と、3価のバナジウム及びクロムの水酸化物との共同沈澱物を生成させ、この共同沈澱物を洗浄、乾燥した後、酸化雰囲気中で300〜550℃の温度で熱処理することにより前記共同沈殿物中のバナジウムの価数を3価から5価に変え、二酸化チタンに酸化珪素および酸化スズの少なくとも一方が添加された二酸化チタン系複合酸化物を担体とし、V 4 Cr 2 O 13 、V 7 Cr 3 O 22 およびVCrO 4 からなる群より選択される複合酸化物単体又は2種以上の複合酸化物の混合物、又は前記複合酸化物のうちの少なくとも1つと酸化バナジウムもしくは酸化クロムとの混合物からなる酸化物微粒子を活性体として前記担体に3〜30質量%を担持させ、比表面積が100m 2 /g以上である触媒を得ることを特徴とする。
【0011】
このようにして得られた触媒は、二酸化チタンを担体とし、バナジウムとクロムの複合酸化物であるV4Cr2O13もしくはVCrO4又はそれらの混合物、又は上記複合酸化物と酸化バナジウムもしくは酸化クロムとの混合物からなる酸化物微粒子を活性体として、該担体に3〜30重量%の該活性体を担持し、比表面積が100m2/g以上である。さらに、上記水溶性アルコールにはエタノールを用いることができる。
【0012】
本発明者らは、上記技術レベルを考慮して、新規な高比表面積の触媒を、3価のバナジウム化合物を原料とする新規な共沈及び原子価制御法により得ることができ、また、現用のTiO2−V2O5系触媒よりも低温で脱硝活性が高い触媒を得ることができることを明らかにした。
【0013】
ところで、この組成系の触媒は触媒活性体の組成や担体の適正化によりさらに性能が向上する可能性が見込まれる。また、この組成系の触媒は芳香族化合物に対する酸化能力が高いことが期待されるので、ダイオキシン等のハロゲン化芳香族化合物の分解触媒として機能する可能性がある。本発明はかかる知見に基づいてなされたものである。
【0014】
上記の二酸化チタン担体は、二酸化チタンに酸化珪素および酸化スズの少なくとも一方を添加した二酸化チタン系複合酸化物とすることができる。このような二酸化チタン系複合酸化物は、珪素化合物およびスズ化合物のうちの少なくとも一方を3価のバナジウムイオンとクロムイオンを含有する溶液とともに所定のチタン水溶液に添加し、これを濃度調整した後に、水酸化物を共沈させ、沈殿物を洗浄し、乾燥させ、所定熱処理条件の原子価制御法を用いて沈殿物中のバナジウムの価数を3価から5価に変えることにより生成される。なお、酸化珪素および酸化スズの添加量は、特に制限されるものではないが、0〜20質量%とすることが好ましい。これらの20質量%を超える過剰添加は二酸化チタンの優れた担体効果を減じるからである。
【0015】
このような触媒は、アンモニアの存在下で窒素酸化物を選択的に還元して分解することができるとともに、排ガス中の有害物質としてダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニール、クロロフェノール等のハロゲン化芳香族化合物を分解して無害化することができる。
【0016】
なお、担体に含まれる酸化チタンはアナターゼ型構造をなすものである。また、活性体は、担持量が3〜30重量%であり、比表面積が100m2/g以上であることが望ましい。
【0017】
また、活性体は、V7Cr3O22又はV4Cr2O13複合酸化物であるか又は該複合酸化物と酸化バナジウムの混合物、該複合酸化物とVCrO4の混合物、さらにはVCrO4複合酸化物又はVCrO4と酸化クロムの混合物であることが望ましい。
【0018】
さらに、活性体として担持した酸化バナジウム−酸化クロム系複合酸化物中のCrモル濃度/(Crモル濃度+Vモル濃度)比が0.2〜0.4である組成にすることにより、主要な活性体がV7Cr3O22又はV4Cr2O13複合酸化物であることが好ましい。
【0019】
本発明に係る排ガス処理触媒の製造方法は、4塩化チタン、硫酸チタン等のチタン化合物と珪素化合物、スズ化合物の群から一種以上を含有する水溶液に、3〜30重量%活性体を担持させるのに必要な3価のバナジウムイオンとクロムイオンを含有する溶液を添加し、さらに水又は水と水溶性アルコールを加えて溶液中のチタン化合物の濃度が0.5〜0.05モル/リットルの水溶液になるように調製し、続いてこの溶液に濃度3〜0.5モル/リットルのアルカリ性水溶液を滴下して中和することにより、酸化チタンとバナジウムとクロムの水酸化物との沈澱物を共沈させ、この共沈させた沈澱物を洗浄し乾燥させた後に、300〜550℃の温度域の酸化雰囲気中で熱処理することにより、バナジウムの価数を3価から5価に変えて該当する複合酸化物を担体に担持させた触媒を調製することを特徴とする。
【0021】
本発明に係る排ガス処理方法は、排ガスを浄化する排ガス処理方法であって、上記の触媒に対して110℃から250℃までの温度域で排ガスを接触させ、排ガス中の有害物質を処理することを特徴とする。
【0023】
本発明に係る排ガス処理触媒の製造方法に用いられる共沈及び原子価制御法は、従来は原料として着目されていなかった3価のバナジウム化合物である3塩化バナジウム(VCl3)を原料として用い、共沈法により水酸化バナジウム(3価)と水酸化クロムの固溶体をTiO2粒子に担持でき、その後これを酸化雰囲気で熱処理して、水酸化物を酸化物に、バナジウムの価数を3価から5価に変えること(原子価制御)により、バナジウムの5価を含む複合酸化物を担持させた触媒を合成する手法にあたる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の脱硝触媒は、TiO2を担体とし、後述する複合酸化物を活性体として3〜30重量%担持した脱硝触媒であり、その比表面積が100m2/g以上であるものである。
【0025】
本発明で用いる担体は、TiO2であり、好ましくはアナターゼ型構造のTiO2である。TiO2は3種の結晶型、つまり金紅石(ルチル)型、鋭錐石(アナターゼ)型、板チタン(ブルッカイト)型がある。ルチル型は高温安定型であり、アナターゼ型は低温安定型であるといった特徴がある。
【0026】
また、本発明で用いる活性体は、バナジウムとクロムの複合酸化物であるV4Cr2O13もしくはVCrO4である。なお上記活性体は、V4Cr2O13とVCrO4との混合物も用いることができる。さらに上記活性体は、上記複合酸化物と酸化バナジウムもしくは酸化クロムとの共存状態、例えばV4Cr2O13とV2O5、VCrO4とCr2O3等といった2相混合状態の酸化物も用いることができる。
【0027】
バナジア(V2O5系)の脱硝機構としては、バナジアにNH3が吸着し、その上にNOが吸着することによって、反応中間体を形成した後、N2とH2Oに分解して脱離することが知られている。しかし、この反応は200℃以下では反応速度が遅くなるという欠点がある。一方、クロミア(Cr2O3系)は低温でもNO吸着力があり、まずNOが吸着してから、その上にNH3が吸着することによって脱硝反応が進む。よって、低温での脱硝率を向上させ、劣化の小さい優れた脱硝触媒を作製するためには、従来のV2O5系およびCr2O3系触媒のみでは困難である。
【0028】
そこで、両者の特徴を活かして、バナジウムとクロムの複合酸化物であるV4Cr2O13もしくはVCrO4を合成することで、結晶のなかにVとCrが均質に組み込まれ、一つの結晶粒子上でNH3とNOが同時に吸着可能となり、低温における脱硝性能が向上する。
【0029】
上述した活性体の担持量の範囲は3〜30重量%であり、より好ましい担持量の範囲は5〜15重量%である。活性体の担持量を3重量%未満にすると触媒の脱硝性能が著しく低下するので、活性体の担持量の下限値は3重量%とする。一方、活性体の担持量を30重量%より多くしても、脱硝率がある値までしか向上せず、逆に、熱処理により粒成長し、比表面積が小さくなる等の不具合が生じるので、活性体の担持量の上限値は30重量%とする。
【0030】
また、本発明の脱硝触媒は、比表面積が100m2/g以上のものである。従来の脱硝触媒は、比表面積が50〜90m2/gと小さく、そのため低温での脱硝率が低い。
【0031】
次に、本発明の脱硝触媒の製造方法について説明する。
【0032】
四塩化チタン又は硫酸チタンを含有する水溶液に、活性体を3〜30重量%担持させるのに必要な量の3価のバナジウムイオンとクロムイオンを含有する溶液を添加し、さらに、水又は水と水溶性アルコールを加えて、水溶液中のチタンイオンの濃度が0.05〜0.5モル/リットルになるように調製した。次に、この水溶液に濃度0.5〜3規定のアンモニア水を滴下して中和することにより、酸化チタンと、バナジウム及びクロムの水酸化物との共同沈澱物を生成させる。この沈澱物を洗浄、乾燥した後に、酸化雰囲気中で300〜550℃の温度で熱処理する。これにより、二酸化チタンを担体とし、後述する複合酸化物を活性体として3〜30重量%担持した、比表面積が100m2/g以上である脱硝触媒が得られる。
【0033】
本発明の脱硝触媒の製造方法では、先ず、四塩化チタン(TiCl4)を含有する水溶液に、活性体を3〜30重量%担持させるのに必要な量の3価のバナジウムイオンとクロムイオンを含有する溶液を添加する。
【0034】
均一な複合酸化物の微粒子を調製するためには、金属イオンが均一に固溶した水酸化物沈澱を合成する必要がある。このため原料としては、3価のバナジウム及びクロムの化合物である三塩化バナジウム(VCl3)及び硝酸クロム(Cr(NO3)3)等を用いる必要がある。
【0035】
従来では、5価のバナジウムであるメタバナジン酸アンモニウム(NH4VO3)を原料として用いている。しかし、これを原料とする限り含浸法しか方法がなく、含浸法で触媒を調製した場合、高温での熱処理によっても、V2O5とCr2O3の粒子が不均一に担持され、均一な複合酸化物を得ることはできない。また、5価のバナジウムを用いると、バナジウムとクロムが固溶した水酸化物を合成することはできない。
【0036】
これに対し、本発明では、3価のバナジウムであるVCl3を原料として用いることによって、後述する共沈法により、3価のバナジウムである水酸化バナジウムをTiO2粒子に担持することができる。その後、これを酸化雰囲気中で熱処理して、バナジウムの価数を3価から5価に変えることにより、5価のバナジウムを含む触媒を合成することができる。
【0037】
この方法は、共沈および原子価制御法と命名されるものであり、本手法によって、高比表面積の複合酸化物系触媒を得ることができる。
【0038】
また、沈澱を作製するときの水溶液中のV、Cr遷移金属イオンの濃度は、TiO2に対し活性体を何%担持させるかという担持量で決まるものである。さらにまた、上記TiCl4の代りに硫酸チタン(Ti(SO4)2)を用いることもできる。
【0039】
次いで、上記チタンとバナジウムとクロムとを含有する水溶液に水を加えて、水溶液中のチタンイオンの濃度が0.05〜0.5モル/リットル、より好ましくは0.05〜0.3モル/リットルになるように調製する。
【0040】
水溶液中のチタンイオンの濃度が0.5モル/リットルより大きい場合は、濃度が濃すぎて、沈澱が生成した時に液が糊状になり攪拌しにくくなる等と、取扱い困難になるので好ましくない。また、濃度が0.05モル/リットルより小さい場合は、水溶液が薄いため、触媒を作るのに多量の水溶液が必要となり、実用的でなく好ましくない。
【0041】
また、TiCl4濃度を上記範囲に調製するには水で希釈するが、メタノール、エタノール等の水溶性アルコールと水との混合物で希釈することもできる。特にエタノールと水との混合物を用いた場合は、水のみで希釈した場合に比べて、比表面積が大きくなる傾向がある。
【0042】
続いてこの水溶液に、濃度0.5〜3規定のアンモニア水、好ましくは濃度0.5〜2規定のアンモニア水を滴下して中和することにより、酸化チタンと、バナジウム及びクロムの水酸化物との共同沈澱物を生成させる。
【0043】
アンモニア水の濃度が0.5〜3規定であれば、中和により水溶液の色が次第に変化し、均一に沈澱が生成する。アンモニア水の濃度が3規定よりも大きい場合は、滴下したアンモニア水のまわりに固まって沈澱が生成する。そのため不均一となり、粗大化して沈澱の比表面積が小さくなるので好ましくない。また、刺激臭も発生するので、局所排気設備が必要になる。一方、アンモニア水の濃度が0.5規定未満の場合は、沈澱は均一に生成するが、中和のために多量のアンモニア水を加える必要があり、水溶液の体積が増えすぎて実用的でなく好ましくない。
【0044】
最後に、この沈澱物を洗浄、乾燥した後、酸化雰囲気中で300〜550℃の温度で熱処理することにより、二酸化チタンを担体とし、後述する複合酸化物を活性体として3〜30重量%担持した、比表面積が100m2/g以上である脱硝触媒を得ることができる。
【0045】
アンモニア水で中和し沈澱を作製すると、多量のNH4Clが生成するため、これを洗浄により除去する必要がある。
【0046】
得られた沈澱はVとCrの固溶した水酸化物であり、酸化雰囲気中での加熱により約200℃で水酸化物から酸化物に変わる。この酸化物は非晶質であり、さらに加熱すると約300℃で発熱し結晶化して結晶質の複合酸化物に変わる。すなわち、Vの価数を3価から5価に変え、V4Cr2O13又はVCrO4といった複合酸化物を得るためには、約300℃以上に加熱する必要がある。300℃よりも低温の場合は、非晶質の酸化物が含有し、目的とする結晶質の複合酸化物が得られず好ましくない。また、550℃よりも高温の場合は、触媒中の酸化物粒子が粒成長し、比表面積が低くなり低温での活性が落ち、好ましくない。より好ましい熱処理温度は350〜500℃である。熱処理時間は特に制限する必要はなく、1〜2時間で十分である。
【0047】
最終的に得られる複合酸化物は、最初に添加したVとCrの組成比によって異なる。VとCrの組成比が約2対1の場合は、V4Cr2O13が生成し、また、約1対1の場合はVCrO4が生成する。さらに、それ以外のVとCrの組成比の場合は、上記複合酸化物を含む2相混合状態の酸化物、例えばV4Cr2O13とVCrO4、V4Cr2O13とV2O5、VCrO4とCr2O3等が生成する。
【0048】
なお、本発明の脱硝触媒は、NH3を還元剤として用いることにより、窒素酸化物を高性能に無害化できるものであるが、炭化水素等を還元剤として用いることもできる。
【0049】
以下、各実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0050】
【実施例】
(実施例1)
VCl3とCr(NO3)3を種々の組成比で0.1モル/リットル含む水溶液を調製し、1規定のアンモニア水で中和し沈澱を作製した。
【0051】
得られた沈澱は水酸化物であり、加熱により200℃で水酸化物から酸化物に変わった。この酸化物は非晶質であり、さらに加熱すると約300℃で発熱し結晶化して結晶質の複合酸化物に変わることが熱分析とX線回折により明らかになった。
【0052】
さらに、大気圧中で1時間、400℃で熱処理し、種々の組成の酸化物粒子の結晶構造をX線回折で調べた結果、V/Cr比が約2/1でV4Cr2O13が生成し、約1/1でVCrO4が生成することと、それ以外のV/Cr比の組成では2相混合状態の酸化物が生成することとが確認できた。3価のV化合物を原料としても、酸化雰囲気で熱処理することにより5価のVの複合酸化物であるV4CrO13及びVCrO4を提供できることが実証できた。
【0053】
(実施例2、比較例1)
TiCl4水溶液を、後述する所定の濃度に調製し、1規定のアンモニア水で中和し、TiO2の沈澱を生成させた。得られた沈澱は、300℃で1時間熱処理し、TiO2微粒子の比表面積を測定した。各濃度に対する比表面積の結果を表1に示す。
【0054】
TiCl4水溶液の濃度が0.05〜0.3モル/リットルの範囲で、高比表面積の触媒が得られ、かつ水溶液の取扱い易さも良好であった。濃度が濃すぎると沈澱が生成した時に液が糊のようになり、取扱いは困難であった(比較例1)。
【0055】
また、TiCl4のかわりに硫酸チタンを原料とし、他の条件は上記と同様にしてTiO2微粒子を作製した。その結果が表1の試料番号S1である。硫酸チタンを用いた場合でも、TiCl4とほぼ同じ比表面積が得られた。また、結晶構造は、X線回折により、鋭錐石(アナターゼ)型であることが明らかになった。
【0056】
さらにまた、TiCl4水溶液を調製する際、水と同時にエタノールを5容量%加え、他の条件は上記と同様にして、TiO2微粒子を作製した。その結果を表1の試料番号A1及びA2に示す。
【0057】
エタノールを加えて調製することにより、TiO2微粒子の比表面積が増える傾向にあることが認められた。
【0058】
【表1】
【0059】
(実施例3、比較例2)
TiCl4水溶液に、後述する組成になる量のVCl3及びCr(NO3)3を加え、さらに水を加えて水溶液中のTiCl4濃度を0.2モル/リットルに調製した。これを1規定のアンモニア水で中和し、得られた沈澱を120℃で20時間乾燥し、さらに温度300〜550℃、2時間、大気圧中で熱処理して、TiO2担持複合酸化物系触媒を得た。得られた触媒の比表面積を測定し、各組成に対してまとめたものが表2である。
【0060】
表2の組成は、VはV2O5を、CrはCr2O3を表し、TiO2との合計を100とした場合の、V2O5及びCr2O3の各重量%を示したものである。また、*印があるものは、水にエタノールを添加し、エタノール濃度2容量%の水溶液から共沈させて作製した触媒である。さらにまた、試料番号S2、S3は硫酸チタンを原料として作製した触媒である。なお、試料番号R1は、比較例2として、従来のNH4VO3を原料とする含浸法によるバナジア系触媒のデータを付記したものである。
【0061】
脱硝率の評価は、得られた触媒をガラス管中に充填し、一定組成の反応ガス(NO:100ppm、NH3:100ppm,SO2:10ppm、CO2:10%、H2O:20%、O2:10%、N2:残部)を空間速度5000h−1で流し、150℃及び130℃で100時間継続して行った。NO濃度はNOx計を用いて計測し、150℃での脱硝率の結果を表2の150℃脱硝率に、また130℃での脱硝率の結果を130℃脱硝率に示した。
【0062】
また、表2の活性体は、符合Aが活性体としてV4Cr2O13を担持した触媒、符合DがVCrO4を担持した触媒、符合BがV4Cr2O13とV2O5の混合状態を担持した触媒、符合CがV4Cr2O13とVCrO4の混合状態を担持した触媒、符合EがVCrO4とCr2O3の混合状態を担持した触媒であったことを示す。また、符合Fは従来のV2O5を含浸法で担持した触媒を示す。
【0063】
表2に示すように、本発明によって得られた触媒の比表面積は、117〜305m2/gであり、比較材の58m2/gよりも顕著に大きいことがわかった。これは、共沈法で作製することにより複合酸化物粒子がTiO2担体粒子上に均一に高分散したためと考えられる。
【0064】
また、表2の試料番号11〜13に示されるように、熱処理温度が高くなると比表面積は減少した。これは高温では触媒粒子が粒成長するためと考えられる。600℃以上に加熱すると酸化物は組成により溶融する危険性があるので(例えばV2O5、V4Cr2O13組成等)、これ以上の高温での熱処理は好ましくない。
【0065】
さらにまた、表2の試料番号19〜23に示されるように、V2O5及びCr2O3の各重量%の合計の増減によって脱硝率は変化し、その合計が3重量%未満に減少すると脱硝率は著しく低下した(比較例2)。
【0066】
したがって、実施例3より、TiO2にバナジウムとクロムの複合酸化物であるV4Cr2O13又はVCrO4を3〜30重量%担持した触媒は、従来の触媒に比べて、比表面積が大きく、従来の触媒では性能が低かった150℃以下、特に130℃程度の低温でも高い脱硝率を持つことがわかった。よって、本発明により、低温領域でも使用できる脱硝触媒を提供することができる。
【0067】
【表2】
【0068】
次に、更に改良された本発明の触媒について説明する。
【0069】
(1)本発明の触媒は、排ガス中の有害物質を接触的に還元又は分解し無害化できる高比表面積の共沈及び原子価制御法による複合金属酸化物系触媒である。沈澱を作製する時の溶液中のチタン化合物(TiCl4 )の濃度は0.5〜0.05モル/リットルの範囲とすることが望ましく、より好ましくは0.05〜0.3モル/リットルの範囲とする。TiCl4濃度をこの範囲にするためには水で希釈するが、メタノール、エタノール等の水溶性アルコールと水との混合物で希釈することもできる。沈澱を作製する時の溶液中のTiCl4濃度が0.5モル/リットルより大きいと、濃度が高すぎて沈澱が糊状になり攪拌しにくくなる等、取扱いにくくなるので、該チタン化合物の濃度の上限値は0.5モル/リットルとする。なお、該チタン化合物の濃度を0.3モル/リットル以下にすると、さらに沈殿物の攪拌性が向上して取扱いが容易になる。一方、該チタン化合物の濃度が0.05モル/リットルよりも小さいと、溶液が薄くなりすぎて触媒を製造するのに多量の溶液が必要になり実用的でないので、該チタン化合物の濃度の下限値は0.05モル/リットルとする。
【0070】
(2)アルカリ性水溶液の濃度は0.5〜3モル/リットルの範囲とすることが望ましく、より好ましくは0.5〜2モル/リットルの範囲とする。中和に使用するアルカリ性水溶液としては、アンモニア水、苛性ソーダ水溶液等を用いることができるが、本発明の実施例ではアンモニア水を用いた。アルカリ性水溶液としてのアンモニア水の濃度が3モル/リットルよりも濃い場合は、滴下したアンモニア水のまわりに沈澱が固まって生成するため不均一となり、粗大化して沈澱の比表面積が小さくなるので、アンモニア水の濃度は3規定以下とすることが望ましい。さらにアンモニア水の濃度を2モル/リットルよりも小さくすると、沈殿物の均一性および微細化が促進されるので一層好ましい。一方、アルカリ性水溶液としてのアンモニア水の濃度が0.5モル/リットルよりも薄い場合は、多量のアンモニア水を中和のために加える必要があり、溶液の体積が増えすぎて実用的でないので、アンモニア水の濃度は0.5規定以上とすることが望ましい。なお、中和剤としてアンモニア水の代わりに尿素を用いても本発明の例外とするものでは無い。
【0071】
(3)アナターゼ型の酸化チタン又は酸化チタンに酸化珪素、酸化スズから一種以上を添加した酸化チタン系複合酸化物を担体とする。添加した酸化珪素と酸化スズは酸化チタンに一部固溶し複合酸化物を形成するので、酸化チタン担体の酸点量を増加させるとともに、NOの中間還元生成物であるN2Oの吸着力を弱くするので、触媒の活性向上、N2生成反応の選択性向上と劣化抑制による安定性向上に有効であるからである。酸化珪素と酸化スズの添加量は、特に制限するものではないが、0〜20重量%の範囲とすることが好ましい。酸化珪素と酸化スズを20重量%を超えて過剰に添加すると、酸化チタンの優れた担体効果が減じられるからである。複合酸化物を得るための珪素化合物、スズ化合物としては、珪酸エチル、メタ珪酸エチル、塩化スズ等を用いることができる。珪酸エチルは加水分解しにくいので、エタノールに溶かし酸を加え加水分解させてから原料水溶液に加えることがより好ましい実施態様である。メタ珪酸ソーダ水溶液はアルカリ性であるので、透明な塩酸酸性溶液にしてから原料水溶液に加えることがより好ましい実施態様である。
【0072】
(4)担体に対し酸化バナジウム−酸化クロム系複合酸化物微粒子又はこの複合酸化物と酸化バナジウムとの混合酸化物微粒子を活性体として3〜30重量%担持させる。活性体としてV7Cr3O22,V4Cr2O13,VCrO4等のバナジウムとクロムの複合酸化物を用いる理由を次に述べる。
【0073】
酸化バナジウムの脱硝機構としては、酸化バナジウムにNH3が吸着し、その上にNOが吸着し、反応中間体を形成した後、N2とH2Oに分解して脱離することが知られているが、この反応は200℃以下では反応速度が遅くなる。一方、酸化クロムは低温でNO吸着力があり、NOがまず吸着しその上にNH3が吸着し、脱硝反応が進むことが考えられる。そこで両者の特徴を活かして複合酸化物とし、結晶のなかにVとCrを均質に取り込むことにより、一つの結晶粒子上でNH3とNOが同時に吸着可能となり、低温でも脱硝性能が向上すると考えられる。TiO2担体に対し担持させる触媒の担持量を3重量%未満にすると、脱硝性能が低下するので、活性体の担持量の下限値は3重量%とする。一方、30重量%より多くしても脱硝率はある値以上には増えなくなり(効果が飽和する)、逆に熱処理により粒成長し比表面積が小さくなる等の不具合が生ずるので、活性体の担持量の上限値は30重量%とする。なお、より好ましい活性体の担持量の範囲は5〜15重量%である。
【0074】
(5)活性体として担持した酸化バナジウム−酸化クロム系複合酸化物中のCr/(Cr+V)モル濃度比は0.2〜0.4である。触媒の脱硝率の組成依存性を詳細に調べた結果、この組成範囲で活性が130℃〜150℃の低温でも最も高いことが判明した。これは、この組成領域であれば、次に示す複合酸化物が最も活性が高い活性相として存在するためである。
【0075】
(6)触媒の主要な活性体はV7Cr3O22又はV4Cr2O13で表せられる複合酸化物である。なお、触媒活性体としては、V7Cr3O22,V4Cr2O13以外にこれら複合酸化物とV2O5,VCrO4との共存状態を用いることもできる。従来のV2O5−Cr2O3系状態図ではV4Cr2O13とVCrO4の複合酸化物が存在することが知られている。本発明者らは、共沈法により均質な試料を合成し、X線回折と示差熱分析により状態図を検討し、存在する化合物はV7Cr3O22とVCrO4であるとの実験結果を得た。即ち、従来V4Cr2O13と言われていた化合物は正確にはV7Cr3O22組成の化合物であり、従来の文献では固相反応で試料を合成していたため均質な試料が得られず、両者の組成を誤認していた可能性がある。両者のX線回折図形はほぼ同じであるので、組成式は異なってもV7Cr3O22とV4Cr2O13は本来同じ複合酸化物であると考えられる。
【0076】
(7)触媒の調製方法として共沈及び原子価制御法を採用する。均一な複合酸化物の微粒子を調製するためには、金属イオンが均一に固溶した水酸化物沈澱を合成する必要がある。このため原料としては、VCl3,Cr(NO3)3等のV(3価)とCr(3価)の化合物を用いる必要がある。従来の5価のV化合物を用いるとVとCrが固溶した均質な水酸化物を合成できない。共沈法で得た沈澱物は3価の金属化合物であり、活性が無いので、酸化雰囲気中で熱処理し、バナジウムの価数を3価から5価にかえること(原子価制御)が必要である。沈澱を作製するときの水溶液中のV,Cr遷移金属イオンの濃度は、TiO2に対し何%活性体を担持させるかという担持量で決まるものであり、特に制限するものではない。なお、酸化チタン担体を共沈法で作成した後、バナジウム化合物とクロム化合物の溶液を含浸させ、酸化雰囲気中で熱処理する方法を用いることも可能である。
【0077】
(8)沈澱を洗浄し乾燥した後、酸化雰囲気中で300〜550℃の温度で熱処理する。アンモニア水で中和し沈澱を作製すると多量のNH4Clが生成するため、これを洗浄により除去する必要がある。得られた沈澱はVとCrの固溶した水酸化物であるので、これを加熱し酸化物粒子に変えるとともに、300〜550℃の温度で酸化雰囲気中で熱処理し、Vの価数を3価から5価に変え、V7Cr3O22,VCrO4の複合酸化物にする必要がある。300℃よりも低温では、非晶質の酸化物が含まれ、目的とする結晶質の複合酸化物が得られない。550℃よりも高温では触媒中の酸化物粒子が粒成長し、比表面積が低くなり、低温での活性が落ちるからである。原子価制御するためのより好ましい熱処理温度は350〜500℃である。熱処理時間は得に制限する必要はないが、1〜2時間で十分である。
【0078】
(9)ダイオキシン等のハロゲン化芳香族化合物を分解できる。種々の試験を行った結果、クロロフェノール、クロロトルエン等のハロゲン化芳香族化合物は、本発明の触媒により一部分塩酸と炭酸ガスにまで分解されるのが確認され、これら化合物に対しても分解能力があることが判明した。これは、共沈法による本発明の触媒が、比表面積が大きいため芳香族化合物に対しても酸化力が大きいためと考えられる。本発明の触媒で分解できる排ガス中の有害物質は、窒素酸化物とハロゲン化芳香族化合物であるが、本触媒の酸化作用により分解できる化合物であれば、これらに限定されるものではない。
【0079】
(10)110℃から250℃の温度で排ガスと接触させ、排ガス中の有害物質を分解する。排ガス温度が250℃よりも高いと、排ガス中の塩素化合物によりダイオキシン類が再合成される危険性があるので、排ガス温度の上限値は250℃とする。さらに安全側を見込み、排ガス温度を200℃以下とすることが望ましい。これによりダイオキシン類の再合成のおそれがなくなる。一方、排ガス温度が110℃よりも低いと、触媒の活性が低くなりすぎて実用的でなくなるので、排ガス温度の下限値は110℃とする。さらに安全側を見込み、排ガス温度を130℃以上とすることが望ましい。これにより腐食性成分を含んだ水が凝縮し結露するおそれがなくなる。このように排ガス中の窒素酸化物とハロゲン化芳香族化合物とを同時に分解するためには、排ガス温度を110〜250℃の範囲とする必要があり、さらに130〜200℃の範囲とすることが一層好ましい。
【0080】
(11)本発明の触媒の使用形態としては、顆粒状で用いる、成形してペレット状にして用いる、触媒粉末をバグフイルターに担持させて用いる、触媒粉末をハニカム状に押出し成形してハニカム形状触媒として用いる、ハニカムの上に触媒粉末を含むスラリーをかけて塗布(ウォッシュコート)して用いる等の使用形態が可能である。
【0081】
(実施例4)
初めに、VCl3とCr(NO3)3を0.1モル/リットル含む水溶液を調製し、アンモニア水を滴下して沈澱を作製し、適正なアンモニア水の濃度を把握する試験を行った。アンモニア水の濃度が3規定よりも大きいと、中和により沈澱が局所的に生成し、不均質に反応が起こるとともに、刺激臭のため局所排気設備が必要である。アンモニア水の濃度が0.5〜3規定であれば、中和により溶液の色が次第に変化し、均一に沈澱が生成するのが観察された。なお、アンモニア水の濃度が0.5規定よりも薄いと、多量のアンモニア水を加える必要があり、実用的でない。
【0082】
本実施例4の触媒は、共沈及び原子価制御法により粗大化することなく均一に沈殿する生成物として得られた。
【0083】
(実施例5)
VCl3とCr(NO3)3を種々の組成比で0.1モル/リットル含む水溶液を調製し、1規定のアンモニア水で中和し沈澱を作製した。得られた沈澱は水酸化物であり、加熱により200℃で水酸化物から酸化物に変わる。この酸化物は非晶質であり、さらに加熱すると約300℃で発熱し結晶化して結晶質の複合酸化物に変わることが熱分析とX線回折により明らかになった。すなわち、結晶質の複合酸化物を得るためには、約300℃以上に加熱する必要がある。500℃で2時間大気中で熱処理した種々の組成の酸化物粒子の結晶構造をX線回折で調べた結果、Cr/(Cr+V)比0.3でV7Cr3O22組成の化合物1相のみが、Cr/(Cr+V)比0.33即ちV4Cr2O13組成ではV7Cr3O22とVCrO4の2相共存状態が、Cr/(Cr+V)比0.5でVCrO4組成の化合物が生成することが明らかになった。Cr/(Cr+V)比が、0と0.3の間ではV2O5+V7Cr3O22,0.3と0.5の間ではV7Cr3O22+VCrO4,0.5と1の間ではVCrO4+Cr2O3の2相共存状態であった。3価のV化合物を原料としても、酸化雰囲気で熱処理することにより5価のVの複合酸化物であるV7Cr3O22とVCrO4を提供できることが実証できた。本試験により、V4Cr2O13組成の化合物は、正確にはV7Cr3O22組成に存在することが明らかになったが、それらのX線回折図形は良く似ているので、実質的には両者は同じ化合物を示すと考えてよい。
【0084】
(実施例6)
TiCl4とその1/20量の珪酸エチル、珪酸ソーダ、SnCl4の添加剤の1種以上を含む塩酸酸性水溶液に酸化バナジウム−酸化クロム系(V−Cr系と略記)複合酸化物を調製するのに必要な組成のVCl3とCr(NO3)8を所定濃度担持するのに必要な量だけ加え、さらに水を加えて溶液中のTiCl4濃度を0.2モル/リットルに調製し、1規定のアンモニア水で中和し、得られた沈澱を洗浄後120℃で20時間乾燥し、さらに300〜550℃で2時間大気中で熱処理してTiO2担持V−Cr系複合酸化物の触媒を得た。得られた触媒の比表面積は表3に示すように実施例の触媒(サンプル31〜46)は何れも100〜310m2/gの範囲内であり、従来のNH4VO3を原料とする含浸法によるバナジア系触媒(比較例サンプルR1)よりも大きいことが判明した。これは、共沈法で作製することにより複合酸化物粒子がTiO2担体粒子上に均一に高分散したためと考えられる。熱処理温度が高くなると比表面積は減少するが、これは高温で触媒粒子が粒成長するためと考えられる。600℃以上に加熱すると酸化物は組成により溶融する危険性があるので(例:V2O5,V7Cr3O22組成)、これ以上の高温での熱処理は好ましくない。
【0085】
なお、表3中の記号*は、原料水溶液にエタノールを添加してエタノール濃度2容量%の水溶液から共沈させて調製した触媒である。また、サンプルS1,S2は硫酸チタンを原料としてそれぞれ調製した触媒である。
【0086】
(実施例7)
4塩化チタンを0.1モル/リットル含有する水溶液に濃度1モル/リットルのアンモニア水を滴下して中和し、酸化チタン又は酸化チタン系複合酸化物の沈澱物を形成させ、この沈澱物を洗浄、乾燥した後、活性体を13重量%担持させるのに必要なVCl3とCr(NO3)3を含有する溶液を添加して含浸させ、400℃の温度で酸化雰囲気中で熱処理することにより、該当する複合酸化物を担体に担持させた触媒を調製した。この実施例7の触媒を表3中に記号K1で示した。
【0087】
(実施例8)
脱硝率の評価は、得られた顆粒状の触媒をガラス管中に充填し、一定組成の反応ガス(NO:100ppm、NH3:100ppm、SO2:10ppm、CO2:10%、H2O:20%、O2:10%、N2:残部)を空間速度5000h−1で流し、150℃及び130℃で200時間継続して行った。その結果を表3に示す。NO濃度はNOx計を用いて計測した。活性体として主としてV7Cr3O22を担持した触媒は、130℃程度の低温でも活性が80%以上と非常に高いことがわかった。TiO2にV7Cr3O22を主成分とする複合酸化物を3〜30重量%担持した触媒は、比表面積が大きく、従来の触媒では性能が低かった130℃〜150℃の低い温度領域でも高い脱硝率を備えていることが確認された。
【0088】
このように本実施例8の触媒は、低温度領域であっても安定して優れた脱硝性能を有する。
【0089】
【表3】
【0090】
(実施例9)
実施例8と同じ方法で代表的な触媒の脱硝率を130〜250℃で測定した。反応時間は各200時間である。その結果を表4に示す。得られた触媒(サンプル32,34,40,42)は、この温度範囲で比較例サンプルR1よりも脱硝率が高いことが確認された。
【0091】
【表4】
【0092】
(実施例10)
ハロゲン化芳香族化合物の一例としてオルソクロロフェノールを用い、触媒によるその分解率を試験した。空気をキャリアーガスとしてオルソクロロフェノールを顆粒状の触媒を入れたマイクロリアクターに空間速度5000h−1で流通させ、出てきたガスをガスクロマトグラフで分析した。
【0093】
その結果、表5に示すように、本実施例10の触媒(サンプル32,34,40,42)は何れも150℃における分解率の初期性能が80%以上であり、従来の含浸法による触媒(サンプルR1)よりも低温でも分解活性が高いことが判明した。共沈法により高比表面積の触媒が得られたので、触媒の酸化力が向上し、ハロゲン化芳香族化合物の分解性能が向上したと考えられる。
【0094】
【表5】
【0095】
(実施例11)
ゴミ焼却炉において150℃の除塵装置を通過した後の排ガスの一部を分岐させ、ハニカム状にした本発明の触媒を充填した排ガス処理装置に流通させ、装置の入り口と出口における酸化窒素とダイオキシン類の濃度を測定した。装置入り口のNO濃度は110ppm、ダイオキシン類の濃度は1.2ng−TEQ/Nm3であり、空間速度は9000h−1であった。NOの還元剤として添加したNH3量は排ガス中のNO量と当量である。その結果を表6に示す。本発明の触媒(サンプル34,40)を用いることにより150℃の低温度領域でも脱硝率が従来の触媒(サンプルR1)よりも高く80%以上となることが判明した。
【0096】
本実施例11の触媒を用いた場合は、ダイオキシン類の濃度が150℃の低温であっても0.1ng−TEQ/Nm3以下を達成しており、本発明の触媒により排ガス温度が従来の排ガス処理よりも低い200℃以下でも酸化窒素とハロゲン化芳香族化合物の同時分解ができることが明らかになった。なお、TEQは、2,3,6,7−テトラクロロジベンゾダイオキシンを基準物質として換算した毒性当量値を示す。
【0097】
【表6】
【0098】
【発明の効果】
本発明の触媒は、バナジウムとクロムとの複合酸化物を活性体として用いることにより、従来の触媒よりも低温での脱硝性能が顕著に高く、さらに劣化が小さい。
【0099】
さらに、本発明の触媒の製造方法によれば、共沈法を用いることにより、従来の含浸法に比べて、触媒の比表面積を著しく大きくすることができ、低温での脱硝性能を顕著に高くすることができる。
【0100】
本発明により、窒素酸化物とハロゲン化芳香族化合物等の有害物質を含む排ガスに対して従来の触媒よりも低温で分解処理活性が高い高比表面積の排ガス処理触媒を提供することができ、環境浄化に寄与することができ、産業上の利用価値が高い。特にゴミ焼却炉等の排ガス処理においては、排ガスを150℃程度の低い温度域で除塵装置を通過させた後、200℃以上に再加熱することなく、そのままの低温で有害物質を分解できるので、排ガス処理装置の小型化や低コスト化ができ、環境浄化に有効である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an exhaust gas treatment catalyst capable of efficiently purifying nitrogen oxides and harmful halogenated aromatic compounds in exhaust gas at a lower temperature than conventional catalysts, a production method thereof, and an exhaust gas treatment method.
[0002]
[Prior art]
Nitrogen oxides (NOx) in exhaust gas from boilers, waste incinerators, and the like are one of the environmental pollutants. As a method for detoxifying NOx for environmental purification, for example, a titanium oxide (TiO 2) disclosed in Japanese Patent No. 2633316 is disclosed.2) To vanadium pentoxide (V2O5) And tungsten trioxide (WO3) Supported on ammonia (NH3) Is used as a reducing agent to reduce NOx. However, this conventional method has a problem that when the exhaust gas temperature is lower than about 200 ° C., the denitration rate is greatly reduced. Also, TiO2Dichromic trioxide (Cr2O3) Is also used, but this catalyst has a high denitration performance even at a low temperature, but has a problem of great deterioration.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Recently, dioxin generation has become a new problem in garbage incinerators and industrial waste incinerators. Dioxin is composed of a highly toxic aromatic chlorine compound that is harmful to the human body, is produced as a secondary product when incinerating garbage, and is a major social problem as an environmental pollutant.
[0004]
In order to remove dioxin, it is necessary to lower the exhaust gas temperature to a low temperature of 200 ° C. or lower at which the vapor pressure decreases. Therefore, in the conventional technology, the exhaust gas is cooled, dioxin is removed at a low temperature of about 150 ° C., and then TiO 2 is removed.2-V2O5In order to denitrate with a system catalyst, there is a problem that the exhaust gas temperature must be heated to 200 ° C. or more again.
[0005]
The present invention has been made in order to solve the above-mentioned problems, and the object thereof is to optimize the composition of the carrier in consideration of the above technical level and to improve the stability by narrowing down the composition of the active substance. It is still another object of the present invention to provide a novel, high activity, high performance, high specific surface area exhaust gas treatment catalyst and a method for producing the same.
[0006]
An object of the present invention is to clarify the decomposition performance of halogenated aromatic compounds such as dioxin and to provide an exhaust gas treatment catalyst capable of simultaneously detoxifying harmful substances of nitric oxide and halogenated aromatic compounds.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The reason that the conventional catalyst has a low denitration rate at low temperature is that the specific surface area is 50 to 90 m2It is conceivable that only a catalyst as small as / g can be obtained.
[0008]
The present inventors have intensively studied to develop an excellent denitration catalyst having a high denitration activity even at a low temperature and a small deterioration, and a method for producing the same. As a result, the present inventorsThreeIt has been found that such a problem can be solved by using a composite oxide of V and Cr, which is a composite of vanadium (V) having a high adsorption capacity and chromium (Cr) having a high NO adsorption capacity, as a catalytic activator. . Furthermore, as a method for producing a denitration catalyst, a coprecipitation method capable of obtaining a catalyst having a high specific surface area is used instead of the conventionally used impregnation method.And valence control method to change vanadium valence from trivalent to pentavalentHas solved such a problem. Based on such findings, the present inventors have completed the present invention.
[0009]
The exhaust gas treatment catalyst according to the present invention uses titanium dioxide as a carrier, a trivalent vanadium salt as a raw material, a coprecipitation method, and a valence control method of heat-treating the coprecipitate to a temperature of 300 to 550 ° C. in an oxidizing atmosphere. V generatedFourCrTwoO13, V7CrThreeOtwenty twoAnd VCrOFourOr a mixture of two or more composite oxides selected from the group consisting of, or an oxide fine particle comprising a mixture of at least one of the composite oxides and vanadium oxide or chromium oxide as an activator. 3 to 30% by mass of the active substance is supported on the carrier, and the specific surface area is 100 mTwo/ G or more.
Further, the exhaust gas treatment catalyst according to the present invention uses a titanium dioxide-based composite oxide obtained by adding at least one of silicon oxide and tin oxide to titanium dioxide as a carrier, and uses a trivalent vanadium salt as a raw material in a coprecipitation method and a coprecipitation method. Generated by using a valence control method of heat-treating to a temperature of 300 to 550 ° C. in an oxidizing atmosphere. Four Cr Two O 13 , V 7 Cr Three O twenty two And VCrO Four A single oxide of a complex selected from the group consisting of or a mixture of two or more complex oxides, or an oxide fine particle comprising a mixture of at least one of the complex oxides and vanadium oxide or chromium oxide as an activator. 3 to 30% by mass of the active substance is supported on the carrier, and the specific surface area is 100 m Two / G or more.
[0010]
The method for producing an exhaust gas treatment catalyst according to the present invention comprises adding a solution containing trivalent vanadium ions and chromium ions to a titanium aqueous solution containing titanium tetrachloride or titanium sulfate, and further adding water or water and a water-soluble alcohol. In addition, after adjusting the concentration of titanium ions in the aqueous solution to be 0.5 to 0.05 mol / liter, the aqueous solution is neutralized by dropwise addition of aqueous ammonia having a concentration of 0.5 to 3 N. Forming a co-precipitate of titanium dioxide and trivalent vanadium and chromium hydroxide, washing and drying the co-precipitate, followed by heat treatment at a temperature of 300 to 550 ° C. in an oxidizing atmosphere. The valence of vanadium in the coprecipitate is changed from trivalent to pentavalent, and titanium dioxide is used as a carrier;FourCrTwoO13, V7CrThreeOtwenty twoAnd VCrOFourOr a mixture of two or more composite oxides selected from the group consisting of, or an oxide fine particle comprising a mixture of at least one of the composite oxides and vanadium oxide or chromium oxide as an activator. 3 to 30% by mass is supported on the carrier, and the specific surface area is 100 m.Two/ G or more.
In addition, the method for producing an exhaust gas treatment catalyst according to the present invention includes the steps of: adding a solution containing trivalent vanadium ions and chromium ions to a titanium aqueous solution containing titanium tetrachloride or titanium sulfate; Is further added to the titanium aqueous solution, and water or water and a water-soluble alcohol are further added to adjust the concentration of titanium ions in the aqueous solution to 0.5 to 0.05 mol / L. By neutralizing the aqueous solution by dropwise addition of 0.5 to 3 N aqueous ammonia, titanium dioxide composite oxide in which at least one of silicon oxide and tin oxide is added to titanium dioxide, trivalent vanadium and A coprecipitate with chromium hydroxide is formed, which is washed, dried and then heated in an oxidizing atmosphere at a temperature of 300-550 ° C. The valence of vanadium in the joint precipitate by physical change from trivalent to pentavalent, titanium dioxide-based composite oxide in which at least one of which is the addition of silicon oxide and tin oxide in the titanium dioxide as a carrier, V Four Cr Two O 13 , V 7 Cr Three O twenty two And VCrO Four Or a mixture of two or more composite oxides selected from the group consisting of, or an oxide fine particle comprising a mixture of at least one of the composite oxides and vanadium oxide or chromium oxide as an activator. 3 to 30% by mass is supported on the carrier, and the specific surface area is 100 m. Two / G or more.
[0011]
The catalyst thus obtained uses titanium dioxide as a carrier, and V is a composite oxide of vanadium and chromium.4Cr2OThirteenOr VCrO4Or a mixture thereof, or an oxide fine particle comprising a mixture of the above-mentioned composite oxide and vanadium oxide or chromium oxide, as an active substance, 3 to 30% by weight of the active substance on the carrier, and a specific surface area of 100 m2/ G or more. Further, ethanol can be used as the water-soluble alcohol.
[0012]
In view of the above technical level, the present inventors can obtain a novel high specific surface area catalyst by a novel coprecipitation and valence control method using a trivalent vanadium compound as a raw material. TiO2-V2O5It has been clarified that a catalyst having higher denitration activity can be obtained at a lower temperature than the base catalyst.
[0013]
Incidentally, it is expected that the performance of the catalyst of this composition system can be further improved by optimizing the composition of the catalytically active substance and the carrier. Further, since the catalyst of this composition system is expected to have a high oxidizing ability for aromatic compounds, it may function as a catalyst for decomposing halogenated aromatic compounds such as dioxin. The present invention has been made based on such findings.
[0014]
aboveTitanium dioxide carrierAdded at least one of silicon oxide and tin oxide to titanium dioxideTitanium dioxide typeIt can be a composite oxide. like thisTitanium dioxide typeThe composite oxide is prepared by adding at least one of a silicon compound and a tin compound together with a solution containing trivalent vanadium ions and chromium ions to a predetermined titanium aqueous solution, adjusting the concentration thereof, and co-precipitating the hydroxide. The precipitate is washed, dried, and produced by changing the valence of vanadium in the precipitate from trivalent to pentavalent using a valence control method under a predetermined heat treatment condition. In addition, the addition amount of silicon oxide and tin oxide is not particularly limited, but is preferably 0 to 20% by mass. Excess addition of more than 20% by mass of thesetitanium dioxideThis is because the excellent carrier effect is reduced.
[0015]
Such a catalyst can selectively reduce and decompose nitrogen oxides in the presence of ammonia and, as harmful substances in exhaust gas, halogenated aromatic compounds such as dioxins, polychlorinated biphenyls, and chlorophenol. Can be decomposed and made harmless.
[0016]
The titanium oxide contained in the carrier has an anatase structure. The active substance has a loading amount of 3 to 30% by weight and a specific surface area of 100 m.2/ G or more.
[0017]
The active form is V7Cr3O22Or V4Cr2OThirteenA composite oxide or a mixture of the composite oxide and vanadium oxide;4Mixture, and also VCrO4Complex oxide or VCrO4And a mixture of chromium oxide.
[0018]
Further, by providing a composition in which the Cr mole concentration / (Cr mole concentration + V mole concentration) ratio in the vanadium oxide-chromium oxide composite oxide supported as an activator is 0.2 to 0.4, the main activity is obtained. Body is V7Cr3O22Or V4Cr2OThirteenIt is preferably a composite oxide.
[0019]
In the method for producing an exhaust gas treatment catalyst according to the present invention, 3 to 30% by weight of an activator is supported in an aqueous solution containing a titanium compound such as titanium tetrachloride and titanium sulfate, and at least one member selected from the group consisting of a silicon compound and a tin compound. A solution containing trivalent vanadium ions and chromium ions necessary for the addition of water, and water or water and a water-soluble alcohol are further added, so that the concentration of the titanium compound in the solution is 0.5 to 0.05 mol / L. Then, an alkaline aqueous solution having a concentration of 3 to 0.5 mol / liter is added dropwise to the solution to neutralize the solution, thereby precipitating the precipitate of titanium oxide, vanadium and chromium hydroxide. The precipitate is washed and dried, and then heat-treated in an oxidizing atmosphere at a temperature range of 300 to 550 ° C. to change the valence of vanadium from trivalent to pentavalent. A composite oxide equivalent to be characterized by preparing a catalyst supported on a carrier.
[0021]
An exhaust gas treatment method according to the present invention is an exhaust gas treatment method for purifying exhaust gas, in which the exhaust gas is brought into contact with the catalyst in a temperature range of 110 ° C to 250 ° C to treat harmful substances in the exhaust gas. It is characterized by.
[0023]
The coprecipitation and valence control method used in the method for producing an exhaust gas treatment catalyst according to the present invention uses vanadium trichloride (VCl 3), which is a trivalent vanadium compound which has not been focused on as a raw material.3) As a raw material, a solid solution of vanadium hydroxide (trivalent) and chromium hydroxide2The particles can be supported, and then heat-treated in an oxidizing atmosphere to convert the hydroxide to an oxide and change the valence of vanadium from trivalent to pentavalent (valence control), thereby forming a composite containing pentavalent vanadium. This corresponds to a technique for synthesizing a catalyst supporting an oxide.
[0024]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The denitration catalyst of the present invention is TiO2Is a denitration catalyst carrying 3 to 30% by weight of a composite oxide described later as an activator as a carrier and having a specific surface area of 100 m2/ G or more.
[0025]
The carrier used in the present invention is TiO2And preferably TiO having an anatase type structure2It is. TiO2There are three kinds of crystal types, namely, a red stone (rutile) type, an anatase (anatase) type, and a plate titanium (brookite) type. The rutile type is a high-temperature stable type, and the anatase type is a low-temperature stable type.
[0026]
The activator used in the present invention is a composite oxide of vanadium and chromium, V4Cr2OThirteenOr VCrO4It is. Note that the active substance is V4Cr2OThirteenAnd VCrO4Can also be used. Further, the activator is in a coexistence state of the composite oxide and vanadium oxide or chromium oxide, for example, V4Cr2OThirteenAnd V2O5, VCrO4And Cr2O3For example, an oxide in a two-phase mixed state can be used.
[0027]
Vanadia (V2O5The denitration mechanism of system3Is adsorbed and NO is adsorbed thereon to form a reaction intermediate.2And H2It is known to decompose and desorb to O. However, this reaction has a disadvantage that the reaction rate is slow at 200 ° C. or lower. On the other hand, chromia (Cr2O3System) has NO adsorbing power even at low temperatures, and after NO is first adsorbed, NH3Adsorption promotes the denitration reaction. Therefore, in order to improve the denitration rate at a low temperature and to produce an excellent denitration catalyst with little deterioration, the conventional V2O5System and Cr2O3It is difficult only with a system catalyst.
[0028]
Therefore, taking advantage of both features, V is a composite oxide of vanadium and chromium.4Cr2OThirteenOr VCrO4Is synthesized, V and Cr are homogeneously incorporated in the crystal, and NH is formed on one crystal particle.3And NO can be simultaneously adsorbed, and the denitration performance at low temperatures is improved.
[0029]
The range of the loading amount of the above-mentioned activator is 3 to 30% by weight, and the more preferable range of the loading amount is 5 to 15% by weight. If the amount of the activated body is less than 3% by weight, the denitration performance of the catalyst is significantly reduced. Therefore, the lower limit of the amount of the activated body is set to 3% by weight. On the other hand, even if the loading amount of the active substance is more than 30% by weight, the denitration rate is improved only to a certain value, and conversely, a problem such as grain growth due to heat treatment and a decrease in specific surface area occurs. The upper limit of the amount of body carried is 30% by weight.
[0030]
The denitration catalyst of the present invention has a specific surface area of 100 m.2/ G or more. A conventional denitration catalyst has a specific surface area of 50 to 90 m.2/ G, so that the denitration rate at low temperatures is low.
[0031]
Next, a method for producing the denitration catalyst of the present invention will be described.
[0032]
To an aqueous solution containing titanium tetrachloride or titanium sulfate, a solution containing trivalent vanadium ions and chromium ions in an amount necessary to support 3 to 30% by weight of the active substance is added. A water-soluble alcohol was added to adjust the concentration of titanium ions in the aqueous solution to 0.05 to 0.5 mol / L. Next, a coprecipitate of titanium oxide and hydroxides of vanadium and chromium is formed by neutralizing the aqueous solution by dropwise addition of 0.5 to 3 N aqueous ammonia. After the precipitate is washed and dried, it is heat-treated at a temperature of 300 to 550 ° C. in an oxidizing atmosphere. As a result, 3 to 30% by weight of a composite oxide described later was supported as an activator using titanium dioxide as a carrier, and the specific surface area was 100 m.2/ G or more.
[0033]
In the method for producing a denitration catalyst of the present invention, first, titanium tetrachloride (TiCl4) Is added to a solution containing trivalent vanadium ions and chromium ions in an amount necessary to support 3 to 30% by weight of the active substance.
[0034]
In order to prepare uniform composite oxide fine particles, it is necessary to synthesize a hydroxide precipitate in which metal ions are uniformly dissolved. Therefore, as a raw material, vanadium trichloride (VCl 3) which is a compound of trivalent vanadium and chromium is used.3) And chromium nitrate (Cr (NO3)3) Must be used.
[0035]
Conventionally, pentavalent vanadium ammonium metavanadate (NH4VO3) Is used as a raw material. However, as long as this is used as a raw material, there is only a method of impregnation. When a catalyst is prepared by the impregnation method, V2O5And Cr2O3Particles are unevenly supported, and a uniform composite oxide cannot be obtained. Further, when pentavalent vanadium is used, a hydroxide in which vanadium and chromium are dissolved in a solid solution cannot be synthesized.
[0036]
On the other hand, according to the present invention, VCl which is trivalent vanadium is used.3Is used as a raw material, and vanadium hydroxide, which is trivalent vanadium, is converted into TiO 2 by a coprecipitation method described later.2It can be carried on particles. Thereafter, this is heat-treated in an oxidizing atmosphere to change the valence of vanadium from trivalent to pentavalent, whereby a catalyst containing pentavalent vanadium can be synthesized.
[0037]
This method is called a coprecipitation and valence control method, and a composite oxide catalyst having a high specific surface area can be obtained by this method.
[0038]
The concentration of V, Cr transition metal ions in the aqueous solution at the time of preparing the precipitate was TiO 22% Of the active substance is determined based on the amount of the active substance. Furthermore, the above TiCl4Instead of titanium sulfate (Ti (SO4)2) Can also be used.
[0039]
Next, water is added to the aqueous solution containing titanium, vanadium, and chromium so that the concentration of titanium ions in the aqueous solution is 0.05 to 0.5 mol / L, more preferably 0.05 to 0.3 mol / L. Make up to liters.
[0040]
If the concentration of titanium ions in the aqueous solution is more than 0.5 mol / liter, the concentration is too high, and when the precipitate is formed, the solution becomes paste-like and becomes difficult to stir. . On the other hand, when the concentration is less than 0.05 mol / liter, since the aqueous solution is thin, a large amount of the aqueous solution is required to prepare a catalyst, which is not practical and not preferable.
[0041]
Also, TiCl4The concentration is adjusted to the above range by diluting with water, but may also be diluted with a mixture of water and a water-soluble alcohol such as methanol or ethanol. In particular, when a mixture of ethanol and water is used, the specific surface area tends to be larger than when diluted with water alone.
[0042]
Subsequently, 0.5 to 3 normal ammonia water, preferably 0.5 to 2 normal ammonia water is dropped into the aqueous solution to neutralize the aqueous solution, whereby titanium oxide and hydroxides of vanadium and chromium are neutralized. To form a coprecipitate.
[0043]
If the concentration of the aqueous ammonia is 0.5 to 3N, the color of the aqueous solution gradually changes due to the neutralization, and a uniform precipitate is formed. When the concentration of the aqueous ammonia is higher than 3N, the aqueous solution solidifies around the dropped aqueous ammonia to form a precipitate. This is not preferable because it becomes non-uniform, coarsens and the specific surface area of the precipitate becomes small. Further, since a pungent odor is also generated, a local exhaust system is required. On the other hand, when the concentration of the aqueous ammonia is less than 0.5 normal, the precipitate is uniformly formed, but it is necessary to add a large amount of aqueous ammonia for neutralization, and the volume of the aqueous solution becomes too large to be practical. Not preferred.
[0044]
Finally, the precipitate is washed and dried, and then heat-treated at a temperature of 300 to 550 ° C. in an oxidizing atmosphere to support 3 to 30% by weight of a titanium oxide as a carrier and a complex oxide described later as an activator. The specific surface area is 100m2/ G or more can be obtained.
[0045]
When a precipitate is produced by neutralization with aqueous ammonia, a large amount of NH4Since Cl is generated, it needs to be removed by washing.
[0046]
The obtained precipitate is a hydroxide in which V and Cr are dissolved in a solid solution, and changes from hydroxide to oxide at about 200 ° C. by heating in an oxidizing atmosphere. This oxide is amorphous, and when further heated, generates heat at about 300 ° C., crystallizes, and changes to a crystalline composite oxide. That is, the valence of V is changed from trivalent to pentavalent, and V4Cr2OThirteenOr VCrO4In order to obtain such a composite oxide, it is necessary to heat to about 300 ° C. or higher. If the temperature is lower than 300 ° C., an amorphous oxide is contained, and the desired crystalline composite oxide cannot be obtained, which is not preferable. On the other hand, when the temperature is higher than 550 ° C., the oxide particles in the catalyst are grown, and the specific surface area is decreased, and the activity at a low temperature is lowered. A more preferred heat treatment temperature is 350 to 500 ° C. The heat treatment time does not need to be particularly limited, and 1 to 2 hours is sufficient.
[0047]
The composite oxide finally obtained depends on the composition ratio of V and Cr added first. When the composition ratio of V and Cr is about 2: 1, V4Cr2OThirteenIs generated, and in the case of about one-to-one, VCrO4Is generated. Further, in the case of other composition ratios of V and Cr, oxides in a two-phase mixed state containing the above-mentioned composite oxide, for example, V4Cr2OThirteenAnd VCrO4, V4Cr2OThirteenAnd V2O5, VCrO4And Cr2O3Etc. are generated.
[0048]
Note that the denitration catalyst of the present invention has a3By using as a reducing agent, nitrogen oxides can be rendered harmless with high performance, but hydrocarbons and the like can also be used as a reducing agent.
[0049]
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to Examples, but the present invention is not limited to these Examples.
[0050]
【Example】
(Example 1)
VCl3And Cr (NO3)3Was prepared at various composition ratios and neutralized with 1N aqueous ammonia to produce a precipitate.
[0051]
The resulting precipitate was a hydroxide, which changed from hydroxide to oxide at 200 ° C. upon heating. The thermal analysis and X-ray diffraction revealed that this oxide was amorphous, and when heated further, it generated heat at about 300 ° C. and crystallized to change into a crystalline composite oxide.
[0052]
Furthermore, heat treatment was performed at 400 ° C. for 1 hour under atmospheric pressure, and the crystal structure of oxide particles having various compositions was examined by X-ray diffraction. As a result, V / Cr ratio was about 2/1 and V4Cr2OThirteenIs generated, and the VCrO4Was generated, and that oxides in a two-phase mixed state were generated with compositions having other V / Cr ratios. Even when a trivalent V compound is used as a raw material, a heat treatment in an oxidizing atmosphere is performed to obtain a pentavalent V compound oxide V4CrOThirteenAnd VCrO4Can be provided.
[0053]
(Example 2, Comparative Example 1)
TiCl4The aqueous solution is adjusted to a predetermined concentration described below, neutralized with 1N aqueous ammonia,2A precipitate formed. The obtained precipitate was heat-treated at 300 ° C. for 1 hour,2The specific surface area of the fine particles was measured. Table 1 shows the results of the specific surface area for each concentration.
[0054]
TiCl4When the concentration of the aqueous solution was in the range of 0.05 to 0.3 mol / liter, a catalyst having a high specific surface area was obtained, and the handleability of the aqueous solution was good. When the concentration was too high, the liquid became like paste when a precipitate was formed, and handling was difficult (Comparative Example 1).
[0055]
Also, TiCl4Instead of using titanium sulfate as the raw material, other conditions2Fine particles were produced. The result is sample number S1 in Table 1. Even when titanium sulfate is used, TiCl4The same specific surface area was obtained. The crystal structure was found to be anatase by an X-ray diffraction.
[0056]
Furthermore, TiCl4When preparing the aqueous solution, 5% by volume of ethanol was added at the same time as the water, and the other conditions were the same as described above.2Fine particles were produced. The results are shown in Table 1 as sample numbers A1 and A2.
[0057]
By preparing by adding ethanol, TiO2It was recognized that the specific surface area of the fine particles tended to increase.
[0058]
[Table 1]
[0059]
(Example 3, Comparative Example 2)
TiCl4In an aqueous solution, VCl is added in an amount to give a composition described below.3And Cr (NO3)3Is added, and water is further added to the solution so that TiCl in the aqueous solution is added.4The concentration was adjusted to 0.2 mol / l. This was neutralized with 1N aqueous ammonia, and the obtained precipitate was dried at 120 ° C. for 20 hours, and further heat-treated at a temperature of 300 to 550 ° C. for 2 hours under atmospheric pressure to obtain TiO 2.2A supported composite oxide catalyst was obtained. Table 2 shows the specific surface areas of the obtained catalysts, which are summarized for each composition.
[0060]
In the composition of Table 2, V is V2O5And Cr is Cr2O3Represents TiO2V when the sum of2O5And Cr2O3Are shown by weight%. Those marked with * are catalysts prepared by adding ethanol to water and coprecipitating from an aqueous solution having an ethanol concentration of 2% by volume. Furthermore, sample numbers S2 and S3 are catalysts prepared using titanium sulfate as a raw material. In addition, the sample number R1 is a comparative example 2,4VO3The data of the vanadia-based catalyst by the impregnation method using as a raw material are added.
[0061]
To evaluate the denitration rate, the obtained catalyst was filled in a glass tube, and a reaction gas having a constant composition (NO: 100 ppm, NH3: 100 ppm, SO2: 10 ppm, CO2: 10%, H2O: 20%, O2: 10%, N2: The rest) at a space velocity of 5000h-1At 150 ° C. and 130 ° C. for 100 hours. NO concentration is NOxThe results of the denitration at 150 ° C. are shown in Table 2 at 150 ° C. denitration rate, and the results of the denitration rate at 130 ° C. are shown at 130 ° C. denitration rate.
[0062]
In addition, in the active forms in Table 2, the symbol A indicates V4Cr2OThirteen, The symbol D is VCrO4, A catalyst supporting B4Cr2OThirteenAnd V2O5A catalyst supporting a mixed state of4Cr2OThirteenAnd VCrO4A catalyst supporting a mixed state of4And Cr2O3This indicates that the catalyst supported the mixed state of. The symbol F is the same as the conventional V2O5Is shown by the impregnation method.
[0063]
As shown in Table 2, the specific surface area of the catalyst obtained by the present invention was 117 to 305 m2/ G, 58 m of the comparative material2/ G was found to be significantly larger. This is because the composite oxide particles are made of TiO2This is probably because the particles were uniformly and highly dispersed on the carrier particles.
[0064]
Further, as shown in Sample Nos. 11 to 13 in Table 2, the specific surface area decreased as the heat treatment temperature increased. This is thought to be because catalyst particles grow at high temperatures. If the oxide is heated to 600 ° C. or more, the oxide may be melted depending on the composition (for example, V2O5, V4Cr2OThirteenComposition, etc.), heat treatment at a higher temperature than this is not preferred.
[0065]
Furthermore, as shown in Sample Nos. 19 to 23 in Table 2, V2O5And Cr2O3The denitration rate was changed by the increase / decrease of the total of each weight%, and the denitration rate was significantly reduced when the total was reduced to less than 3% by weight (Comparative Example 2).
[0066]
Therefore, from Example 3, TiO2V, a composite oxide of vanadium and chromium4Cr2OThirteenOr VCrO4The catalyst carrying 3 to 30% by weight of has a large specific surface area as compared with the conventional catalyst, and has a high denitration rate even at a low temperature of about 150 ° C. or lower, particularly about 130 ° C., which was low in performance of the conventional catalyst. Was. Therefore, according to the present invention, a denitration catalyst that can be used even in a low temperature range can be provided.
[0067]
[Table 2]
[0068]
Next, a further improved catalyst of the present invention will be described.
[0069]
(1) The catalyst of the present invention is a composite metal oxide-based catalyst by a coprecipitation and valence control method with a high specific surface area capable of catalytically reducing or decomposing harmful substances in exhaust gas to make them harmless. The titanium compound (TiCl) in the solution when preparing the precipitate4 )Is preferably in the range of 0.5 to 0.05 mol / l, more preferably in the range of 0.05 to 0.3 mol / l. TiCl4The concentration is adjusted to this range by diluting with water, but it can also be diluted with a mixture of water and a water-soluble alcohol such as methanol or ethanol. TiCl in solution when making a precipitate4If the concentration is more than 0.5 mol / l, the concentration is too high and the precipitate becomes paste-like, and it becomes difficult to stir, and the handling becomes difficult. Therefore, the upper limit of the concentration of the titanium compound is 0.5 mol / l. I do. When the concentration of the titanium compound is 0.3 mol / liter or less, the sedimentability of the precipitate is further improved and handling becomes easy. On the other hand, if the concentration of the titanium compound is less than 0.05 mol / liter, the solution becomes too thin and a large amount of solution is required to produce a catalyst, which is not practical. The value is 0.05 mol / liter.
[0070]
(2) The concentration of the alkaline aqueous solution is desirably in the range of 0.5 to 3 mol / l, more preferably in the range of 0.5 to 2 mol / l. As the alkaline aqueous solution used for neutralization, ammonia water, caustic soda aqueous solution and the like can be used. In the embodiment of the present invention, ammonia water was used. When the concentration of the aqueous ammonia as an alkaline aqueous solution is higher than 3 mol / liter, the precipitate is solidified around the dropped aqueous ammonia and becomes non-uniform, and becomes coarse, and the specific surface area of the precipitate becomes small. It is desirable that the concentration of water be 3N or less. Further, when the concentration of the aqueous ammonia is smaller than 2 mol / liter, uniformity and fineness of the precipitate are promoted, which is more preferable. On the other hand, when the concentration of aqueous ammonia as an alkaline aqueous solution is less than 0.5 mol / liter, it is necessary to add a large amount of aqueous ammonia for neutralization, and the volume of the solution becomes too large to be practical. It is desirable that the concentration of the aqueous ammonia be 0.5 normal or more. The use of urea instead of ammonia water as a neutralizing agent is not an exception of the present invention.
[0071]
(3) An anatase type titanium oxide or a titanium oxide-based composite oxide obtained by adding one or more of silicon oxide and tin oxide to titanium oxide is used as a carrier. Since the added silicon oxide and tin oxide partially dissolve in titanium oxide to form a composite oxide, the amount of acid sites on the titanium oxide carrier is increased and N, which is an intermediate reduction product of NO, is increased.2Since the adsorption power of O is weakened, the activity of the catalyst is improved,2This is because it is effective for improving the selectivity of the production reaction and improving the stability by suppressing deterioration. The addition amounts of silicon oxide and tin oxide are not particularly limited, but are preferably in the range of 0 to 20% by weight. This is because when silicon oxide and tin oxide are added in excess of 20% by weight, the excellent carrier effect of titanium oxide is reduced. As the silicon compound and the tin compound for obtaining the composite oxide, ethyl silicate, ethyl metasilicate, tin chloride and the like can be used. Since ethyl silicate is not easily hydrolyzed, it is a more preferred embodiment to dissolve it in ethanol, add an acid, hydrolyze the mixture, and then add it to the raw material aqueous solution. Since the aqueous sodium metasilicate solution is alkaline, it is a more preferable embodiment to add a transparent hydrochloric acid solution to the raw material aqueous solution.
[0072]
(4) The carrier is loaded with 3 to 30% by weight of an active substance of vanadium oxide-chromium oxide composite oxide fine particles or mixed oxide fine particles of this composite oxide and vanadium oxide. V as active7Cr3O22, V4Cr2OThirteen, VCrO4The reason for using a composite oxide of vanadium and chromium, such as described above, will be described below.
[0073]
The vanadium oxide denitration mechanism includes vanadium oxide with NH3Is adsorbed, NO is adsorbed thereon to form a reaction intermediate, and then N2And H2It is known that it decomposes and desorbs to O, but the reaction rate of this reaction becomes slow at 200 ° C. or lower. On the other hand, chromium oxide has NO adsorbing power at low temperature, NO is adsorbed first, and NH3Is adsorbed, and the denitration reaction may proceed. Therefore, by taking advantage of both features to form a composite oxide, V and Cr are homogeneously incorporated into the crystal, so that NH on one crystal particle is obtained.3And NO can be adsorbed simultaneously, and it is considered that the denitration performance is improved even at a low temperature. TiO2If the amount of the catalyst supported on the carrier is less than 3% by weight, the denitration performance is reduced. Therefore, the lower limit of the amount of the activated body is set to 3% by weight. On the other hand, even if it is more than 30% by weight, the denitration rate does not increase to a certain value or more (the effect is saturated), and on the contrary, the heat treatment causes problems such as grain growth and a decrease in the specific surface area. The upper limit of the amount is 30% by weight. A more preferable range of the amount of the active substance to be carried is 5 to 15% by weight.
[0074]
(5) The molar concentration ratio of Cr / (Cr + V) in the vanadium oxide-chromium oxide composite oxide supported as an activator is 0.2 to 0.4. As a result of a detailed examination of the composition dependency of the denitration rate of the catalyst, it was found that the activity was the highest even at a low temperature of 130 ° C to 150 ° C in this composition range. This is because, in this composition region, the following composite oxide exists as the active phase having the highest activity.
[0075]
(6) The main active form of the catalyst is V7Cr3O22Or V4Cr2OThirteenIs a composite oxide represented by In addition, as a catalyst active body, V7Cr3O22, V4Cr2OThirteenOther than these composite oxides and V2O5, VCrO4Can also be used. Conventional V2O5−Cr2O3V in the system state diagram4Cr2OThirteenAnd VCrO4Is known to exist. The present inventors synthesized a homogeneous sample by the coprecipitation method, examined the phase diagram by X-ray diffraction and differential thermal analysis, and found that the compound present was V7Cr3O22And VCrO4Was obtained. That is, the conventional V4Cr2OThirteenThe compound that was said to be exactly V7Cr3O22It is a compound having a composition. In the conventional literature, since a sample was synthesized by a solid-phase reaction, a homogeneous sample could not be obtained, and there was a possibility that both compositions were misidentified. Since both X-ray diffraction patterns are almost the same, V7Cr3O22And V4Cr2OThirteenAre originally considered to be the same composite oxide.
[0076]
(7) Co-precipitation and valence control methods are employed as catalyst preparation methods. In order to prepare uniform composite oxide fine particles, it is necessary to synthesize a hydroxide precipitate in which metal ions are uniformly dissolved. Therefore, the raw material is VCl3, Cr (NO3)3It is necessary to use a compound of V (trivalent) and Cr (trivalent). When a conventional pentavalent V compound is used, a homogeneous hydroxide in which V and Cr are dissolved cannot be synthesized. The precipitate obtained by the coprecipitation method is a trivalent metal compound and has no activity. Therefore, it is necessary to heat-treat in an oxidizing atmosphere to change the valence of vanadium from trivalent to pentavalent (valence control). is there. The concentration of the V, Cr transition metal ion in the aqueous solution when preparing the precipitate is TiO 22% Of the active substance is determined based on the amount of the active substance, and is not particularly limited. It is also possible to use a method in which a titanium oxide carrier is prepared by a coprecipitation method, then impregnated with a solution of a vanadium compound and a chromium compound, and heat-treated in an oxidizing atmosphere.
[0077]
(8) After the precipitate is washed and dried, heat treatment is performed at a temperature of 300 to 550 ° C. in an oxidizing atmosphere. When neutralized with aqueous ammonia to form a precipitate, a large amount of NH4Since Cl is generated, it needs to be removed by washing. Since the obtained precipitate is a hydroxide in which V and Cr are dissolved in a solid solution, the precipitate is heated to be converted into oxide particles, and is heat-treated in an oxidizing atmosphere at a temperature of 300 to 550 ° C. to reduce the valence of V to 3 Change from valence to pentavalent, V7Cr3O22, VCrO4Need to be a composite oxide of At a temperature lower than 300 ° C., an amorphous oxide is contained, and a target crystalline composite oxide cannot be obtained. If the temperature is higher than 550 ° C., the oxide particles in the catalyst grow grains, the specific surface area decreases, and the activity at low temperatures decreases. A more preferred heat treatment temperature for controlling valence is 350 to 500 ° C. The heat treatment time does not need to be particularly limited, but 1-2 hours is sufficient.
[0078]
(9) A halogenated aromatic compound such as dioxin can be decomposed. As a result of various tests, it was confirmed that halogenated aromatic compounds such as chlorophenol and chlorotoluene were partially decomposed into hydrochloric acid and carbon dioxide gas by the catalyst of the present invention, and the decomposition ability was also confirmed for these compounds. It turned out that there is. This is presumably because the catalyst of the present invention obtained by the coprecipitation method has a large specific surface area and thus has a large oxidizing power even for aromatic compounds. The harmful substances in the exhaust gas that can be decomposed by the catalyst of the present invention are nitrogen oxides and halogenated aromatic compounds, but are not limited to these as long as they can be decomposed by the oxidizing action of the present catalyst.
[0079]
(10) Contact with exhaust gas at a temperature of 110 ° C. to 250 ° C. to decompose harmful substances in the exhaust gas. If the exhaust gas temperature is higher than 250 ° C., there is a risk that dioxins may be resynthesized by chlorine compounds in the exhaust gas. Therefore, the upper limit of the exhaust gas temperature is set to 250 ° C. Further, considering the safe side, it is desirable that the exhaust gas temperature be 200 ° C. or lower. This eliminates the risk of resynthesis of dioxins. On the other hand, if the exhaust gas temperature is lower than 110 ° C., the activity of the catalyst becomes too low to be practical, so the lower limit of the exhaust gas temperature is 110 ° C. Further, considering the safe side, it is desirable that the exhaust gas temperature be 130 ° C. or higher. This eliminates the risk that water containing corrosive components will condense and condense. In order to simultaneously decompose the nitrogen oxide and the halogenated aromatic compound in the exhaust gas, the exhaust gas temperature must be in the range of 110 to 250 ° C, and more preferably in the range of 130 to 200 ° C. More preferred.
[0080]
(11) The catalyst of the present invention may be used in the form of granules, formed into pellets, used by supporting the catalyst powder on a bag filter, or formed by extruding the catalyst powder into a honeycomb to form a honeycomb. Use forms such as use as a catalyst, application of a slurry containing catalyst powder on a honeycomb, and application (wash coating) are possible.
[0081]
(Example 4)
First, VCl3And Cr (NO3)3An aqueous solution containing 0.1 mol / l was prepared, ammonia water was added dropwise to form a precipitate, and a test was conducted to ascertain an appropriate concentration of aqueous ammonia. If the concentration of the aqueous ammonia is higher than 3N, a precipitate is locally formed due to the neutralization, the reaction occurs heterogeneously, and a local exhaust facility is required due to a pungent odor. When the concentration of the aqueous ammonia was 0.5 to 3N, it was observed that the color of the solution gradually changed due to the neutralization, and a uniform precipitate was formed. If the concentration of ammonia water is lower than 0.5N, a large amount of ammonia water must be added, which is not practical.
[0082]
The catalyst of Example 4 was obtained as a product which was uniformly precipitated without coarsening by a coprecipitation and valence control method.
[0083]
(Example 5)
VCl3And Cr (NO3)3Was prepared at various composition ratios and neutralized with 1N aqueous ammonia to produce a precipitate. The precipitate obtained is a hydroxide, which changes from hydroxide to oxide at 200 ° C. upon heating. The thermal analysis and X-ray diffraction revealed that this oxide was amorphous, and when heated further, it generated heat at about 300 ° C. and crystallized to change into a crystalline composite oxide. That is, in order to obtain a crystalline composite oxide, it is necessary to heat to about 300 ° C. or more. As a result of examining the crystal structures of oxide particles having various compositions heat-treated at 500 ° C. for 2 hours in the air by X-ray diffraction, it was found that V was obtained at a Cr / (Cr + V) ratio of 0.3.7Cr3O22Only the compound 1 phase of the composition has a Cr / (Cr + V) ratio of 0.33 or V4Cr2OThirteenV in composition7Cr3O22And VCrO4The two-phase coexistence state of VCrO with a Cr / (Cr + V) ratio of 0.54It was found that a compound having the composition was formed. When the Cr / (Cr + V) ratio is between 0 and 0.3, V2O5+ V7Cr3O22, Between 0.3 and 0.57Cr3O22+ VCrO4, Between 0.5 and 1, VCrO4+ Cr2O3Was in a two-phase coexistence state. Even when a trivalent V compound is used as a raw material, a heat treatment in an oxidizing atmosphere is performed to obtain a pentavalent V compound oxide V7Cr3O22And VCrO4Can be provided. According to this test, V4Cr2OThirteenThe compound of composition is exactly V7Cr3O22Although they were found to be present in the composition, their X-ray diffraction patterns are very similar, so that it may be considered that they both show substantially the same compound.
[0084]
(Example 6)
TiCl4And ethyl silicate, sodium silicate, SnCl in 1/20 amount thereof4VCl having a composition necessary for preparing a vanadium oxide-chromium oxide (abbreviated as V-Cr) composite oxide in an aqueous hydrochloric acid solution containing at least one of the following additives:3And Cr (NO3)8Is added in an amount necessary to support a predetermined concentration, and water is further added to the TiCl in the solution.4The concentration was adjusted to 0.2 mol / L, neutralized with 1N aqueous ammonia, and the obtained precipitate was washed, dried at 120 ° C. for 20 hours, and further heat-treated at 300 to 550 ° C. for 2 hours in the air. TiO2A supported V-Cr-based composite oxide catalyst was obtained. As shown in Table 3, the specific surface area of the obtained catalyst was 100 to 310 m for all of the catalysts of the examples (samples 31 to 46).2/ G and conventional NH 34VO3It was found to be larger than a vanadia-based catalyst prepared by using an impregnation method (Comparative Sample R1). This is because the composite oxide particles are made of TiO2This is probably because the particles were uniformly and highly dispersed on the carrier particles. Although the specific surface area decreases as the heat treatment temperature increases, it is considered that catalyst particles grow at high temperatures. If the oxide is heated to 600 ° C. or more, there is a risk that the oxide may melt depending on the composition (eg, V2O5, V7Cr3O22Composition), heat treatment at a higher temperature than this is not preferred.
[0085]
The symbol * in Table 3 is a catalyst prepared by adding ethanol to a raw material aqueous solution and co-precipitating from an aqueous solution having an ethanol concentration of 2% by volume. Samples S1 and S2 are catalysts prepared using titanium sulfate as a raw material.
[0086]
(Example 7)
Aqueous ammonia having a concentration of 1 mol / l is dropped into an aqueous solution containing 0.1 mol / l of titanium tetrachloride to neutralize the solution, thereby forming a precipitate of titanium oxide or a titanium oxide-based composite oxide. After washing and drying, VCl necessary to carry 13% by weight of the active substance was used.3And Cr (NO3)3Was added and impregnated, and heat-treated at a temperature of 400 ° C. in an oxidizing atmosphere to prepare a catalyst having the corresponding composite oxide supported on a carrier. The catalyst of Example 7 is shown in Table 3 by the symbol K1.
[0087]
(Example 8)
The denitration rate was evaluated by filling the obtained granular catalyst in a glass tube and reacting a reaction gas having a constant composition (NO: 100 ppm, NH3: 100 ppm, SO2: 10 ppm, CO2: 10%, H2O: 20%, O2: 10%, N2: The rest) at a space velocity of 5000h-1At 150 ° C. and 130 ° C. for 200 hours. Table 3 shows the results. The NO concentration was measured using a NOx meter. Mainly V7Cr3O22It was found that the activity of the catalyst loaded with was extremely high at 80% or more even at a low temperature of about 130 ° C. TiO2To V7Cr3O22The catalyst supporting 3 to 30% by weight of a composite oxide containing as a main component has a large specific surface area and has a high denitration rate even in a low temperature range of 130 ° C. to 150 ° C., which was low in performance of the conventional catalyst. Was confirmed.
[0088]
As described above, the catalyst of Example 8 has stable and excellent denitration performance even in a low temperature range.
[0089]
[Table 3]
[0090]
(Example 9)
The denitration ratio of a representative catalyst was measured at 130 to 250 ° C. in the same manner as in Example 8. The reaction time is 200 hours each. Table 4 shows the results. It was confirmed that the obtained catalysts (samples 32, 34, 40, and 42) had a higher denitration rate than the comparative sample R1 in this temperature range.
[0091]
[Table 4]
[0092]
(Example 10)
Orthochlorophenol was used as an example of a halogenated aromatic compound, and its catalytic decomposition rate was tested. Space velocity of 5000 h in a microreactor containing orthochlorophenol and granular catalyst using air as carrier gas-1And the gas that came out was analyzed by gas chromatography.
[0093]
As a result, as shown in Table 5, all of the catalysts (samples 32, 34, 40, and 42) of Example 10 had an initial performance of the decomposition rate at 150 ° C. of 80% or more. It was found that the decomposition activity was higher even at a lower temperature than (Sample R1). It is considered that since the catalyst having a high specific surface area was obtained by the coprecipitation method, the oxidizing power of the catalyst was improved, and the decomposition performance of the halogenated aromatic compound was improved.
[0094]
[Table 5]
[0095]
(Example 11)
A part of the exhaust gas after passing through a dust remover at 150 ° C. in a garbage incinerator is branched and passed to an exhaust gas treatment device filled with a catalyst of the present invention in a honeycomb shape, and nitric oxide and dioxin at an entrance and an exit of the device. Were measured. The NO concentration at the entrance of the device is 110 ppm, and the concentration of dioxins is 1.2 ng-TEQ / Nm.3And the space velocity is 9000h-1Met. NH added as a reducing agent for NO3The amount is equivalent to the amount of NO in the exhaust gas. Table 6 shows the results. It has been found that the use of the catalyst of the present invention (samples 34 and 40) has a denitration ratio higher than that of the conventional catalyst (sample R1) and is 80% or more even in a low temperature range of 150 ° C.
[0096]
When the catalyst of Example 11 was used, even when the concentration of dioxins was as low as 150 ° C., 0.1 ng-TEQ / Nm3The following results have been achieved, and it has been clarified that the catalyst of the present invention can simultaneously decompose nitrogen oxide and a halogenated aromatic compound even at an exhaust gas temperature of 200 ° C. or lower, which is lower than conventional exhaust gas treatment. In addition, TEQ shows the toxic equivalent value converted using 2,3,6,7-tetrachlorodibenzodioxin as a reference substance.
[0097]
[Table 6]
[0098]
【The invention's effect】
Since the catalyst of the present invention uses a composite oxide of vanadium and chromium as an activator, the denitration performance at a lower temperature is remarkably higher than that of a conventional catalyst, and the deterioration is further reduced.
[0099]
Furthermore, according to the method for producing a catalyst of the present invention, by using the coprecipitation method, the specific surface area of the catalyst can be significantly increased as compared with the conventional impregnation method, and the denitration performance at a low temperature is significantly increased. can do.
[0100]
Advantageous Effects of Invention According to the present invention, it is possible to provide an exhaust gas treatment catalyst having a high specific surface area that has higher decomposition treatment activity at a lower temperature than conventional catalysts for exhaust gas containing harmful substances such as nitrogen oxides and halogenated aromatic compounds, and It can contribute to purification and has high industrial utility value. Especially in the exhaust gas treatment of garbage incinerators, etc., after passing the exhaust gas through a dust removing device in a low temperature range of about 150 ℃, it is possible to decompose harmful substances at low temperature without reheating to 200 ℃ or more, The exhaust gas treatment device can be reduced in size and cost, and is effective for environmental purification.
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