JP3604471B2 - サブバンド符号化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像の伝送または、記録のための画像データのサブバンド符号化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、従来3次元情報を持つ画像データの圧縮は、動き補償予測と離散コサイン変換(DCT)を組み合わせて行われていた。すなわち、画像の水平方向と垂直方向の2次元の空間的情報量の圧縮に関しては離散コサイン変換(DCT)を使用して、また時間的情報量の圧縮に関しては動き補償予測を使用して、それぞれの空間でデータの圧縮を行っている。
【0003】
また、空間的情報量の圧縮には、2次元のサブバンド符号化方式を用いることも可能である。2次元情報を持った画像信号のサブバンド符号化においては、画像の水平方向、及び垂直方向に対して、それぞれ独立に帯域分割を行う。各方向に対して多段分割を行う場合は、水平方向と垂直方向について一段ずつ交互に分割する必要がある。つまり、水平方向に対して分割を行った後で、垂直方向に対して分割を行い、垂直方向の低域について水平方向の分割を行い、この分割を繰り返す。
【0004】
一例として図9に2次元の10帯域分割サブバンドフィルタのブロック図を示す。図示のように、各段は互いに同様な構成であり、ハイパスフィルタ(HPF)29、ローパスフィルタ(LPF)30、2対1サブサンプラー31および走査変換メモリ32を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
離散コサイン変換を用いて空間的情報量の圧縮を行うと、ブロック歪みや、モスキートノイズなど画質に関わる歪みが生じやすい。
【0006】
また2次元のサブバンド符号化方式を用いる場合は、画像の水平方向と垂直方向をそれぞれ独立に帯域分割する。また、各方向について多段分割を行う場合は水平方向と垂直方向を交互に帯域分割する必要がある。従って図9に示すように、フィルタバンクの各フィルタと次段のフィルタとの間で、水平から垂直又は垂直から水平に走査変換するための走査変換メモリ32が必要となり、フィルタバンクの構成が複雑となる。
【0007】
また、両者とも動き補償予測回路が必要となるため、回路規模が大きくなってしまう。
【0008】
本発明の目的は、上記のような問題に鑑みて、回路規模が大きくならず、フィルタバンクの構成が簡単であり、ブロック歪みやモスキートノイズのないサブバンド符号化装置を提案することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記のような問題を解決するために、本発明は、ブロック歪みやモスキートノイズなど、画質に関わる歪みを発生しにくいサブバンド符号化を採用した。また回路規模の大きくなる、動き補償回路を用いないで、3次元ブロック構成を採用することにより動画像の符号化効率を良くした。さらに、フィルタバンクの構成を簡単にするため、3次元の画像信号を走査変換する事によって、1次元の信号に変換した。
【0010】
すなわち、請求項1にかかる発明は、所定数のフレーム画像から構成され時間軸の奥行きを持つ3次元画像を水平方向、垂直方向及び時間方向にそれぞれ一定の長さを持つ複数の3次元ブロックに分割し、前記各3次元ブロック内の全画素を水平垂直平面内、水平時間平面内および垂直時間平面内の順序で走査変換して前記画像信号を連続する1次元のデータ列に変換する走査変換手段と、前記1次元のデータ列を、1次元多段分割サブバンドフィルタにより、複数のサブバンド成分に分割する分割手段と、前記分割された複数のサブバンド成分を符号化する符号化手段とを具えたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項2にかかる発明は、請求項1において、前記1次元多段分割サブバンドフィルタは、各段が、入力された1次元データを4分割されたサブバンド成分として取り出す、低域通過フィルタ、第1の帯域通過フィルタ、第2の帯域通過フィルタおよび高域通過フィルタの4つのフィルタから構成され、最終段を除く各段の低域通過フィルタから取り出された成分を次段の各フィルタに並列的に供給することを特徴とする。
【0012】
さらに、請求項3にかかる発明は、請求項1または2において、前記1次元多段分割サブバンドフィルタのn段目フィルタには連続する2 (n-1) フレーム枚の成分のみが含まれるように、前記走査変換手段における走査をするようにしたことを特徴とする。
【0013】
さらに、請求項4にかかる発明は、請求項1,2または3において、前記分割手段は、前記1次元多段分割サブバンドフィルタから取り出された全てのサブバンド成分を、画像の動きの速さに関連付けた複数のブロックにまとめて、前記画像すべてに共通に対応する成分のブロック、速い動きを持った画像に対応する成分のブロック、静止画像に対応する成分のブロック、前記速い動きを持った画像に対応する成分のブロックおよび前記静止画像に対応する成分のブロックの中間に対応する成分のブロックの順序に、前記複数のデータブロックの順序を変更する手段を有し、前記符号化手段は、前記順序変更されたそれぞれのサブバンド成分を、量子化し、ランレングス符号化し、ハフマン符号化する手段を有することを特徴とする。
【0014】
さらに請求項5にかかる発明は、請求項1または2において、前記走査変換手段は、前記各3次元ブロック内の走査変換において、水平垂直平面内のそれぞれ異なった4画素について走査を行い、前記4画素についての走査を1つの領域として、水平時間平面の4つの領域の16画素について走査を行い、前記16画素についての走査を1つの領域として、垂直時間平面の4つの領域の64画素について走査を行う手段を有することを特徴とする。
【0015】
さらに請求項6にかかる発明は、請求項2において、前記1次元多段分割サブバンドフィルタの各段の各フィルタは、出力データを1/4にサブサンプリングする手段を有することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明においては、所定数のフレーム画像から構成され時間軸の奥行きを持つ3次元画像は、3次元ブロック内の全画素を連続したデータ列として取り出す走査変換を繰り返すことによって、1次元のデータ列に変換される。なお、このとき走査変換は、この後に1次元段分割サブバンドフィルタによって周波数成分に分割されたとき、n段目の分割フィルタの出力に2(n−1) フレーム内の成分のみが含まれるように構成することができる。
【0017】
1次元に変換されたデータ列は、1次元多段分割サブバンドフィルタに入力される。1次元多段分割サブバンドフィルタは、各段がその基本構成を、低域通過フィルタ、第1の帯域通過フィルタ、第2の帯域通過フィルタ、高域通過フィルタの4つのフィルタを以て構成することができる。そしてこの4つのフィルタで構成された複数の段を、各段の低域通過フィルタの出力が、次段の4つのフィルタへ並列的に供給されるように構成する。これにより多段のサブバンド分割を行った場合、例えば、絵柄によって特定のいくつかの帯域成分に出力が集中する。
【0018】
各帯域成分は、フレーム内相関が小であり、かつフレーム間相関が大である時、フィルタ出力の絶対値の大きな成分を連続してまとめて伝送し、またフレーム内相関が大であり、かつフレーム間相関が小である時、フィルタ出力の絶対値の大きな成分を連続してまとめて量子化器へ送る。ここでフレーム内相関が小であり、かつフレーム間相関が大である時とは、静止画像が入力された時のことである。一般的な静止画は、フレーム間は、同一データが連続するため相関が非常に大きく、フレーム内では、動画像に比べ解像度が高く、画素間の相関が小さくなっている。また、フレーム内相関が大であり、かつフレーム間相関が小である時とは、動画像が入力された時の事であり、一般的な動画像では、フレーム間は、動きが速くなる程、相関が小さくなり、フレーム内では、動きが速くなるほど、解像度が低下して相関が大きくなる。
【0019】
従って、絶対値の小さいデータは、量子化によって0データすなわち無効データとなる確率が大きく、並び替えられ量子化されたデータは、データ列の中で有効データと無効データが散乱せず、それぞれ連続する状態となり、ランレングス符号、ハフマン符号によって効率の良いデータ圧縮が行える。
【0020】
以下本発明にかかるサブバンド符号化装置の一例を、図面を参照して詳細に説明する。図1に3段構成時における1次元分割フィルタの構成図を、図2に本発明のサブバンド符号化装置の概略構成図を示す。
【0021】
この例では、3次元ブロックを4水平方向画素×4ライン×4フレームの(すなわち、1フレーム内では4水平方向画素×4垂直方向画素=16画素となり、この16画素×4フレーム=64となる)、64画素の立体ブロックとする(後述の図3〜図4を参照)。また1次元多段分割フィルタは、各帯域ともに4タップのディジタルフィルタで構成されており、4帯域の分割フィルタ3段構成で、合計10帯域の帯域成分に分割するものとする。ここでは、図1に示すように、10帯域の成分データを低域側、すなわち3段目の低域フィルタ出力より順番にLLL,LLB1,LLB2,LLH,LB1,LB2,LH,B1,B2,Hとする。
【0022】
図2に示すように、画像信号は入力端子10より入力され、A/D変換器11によりディジタルデータに変換される。この時一般的な画像信号は、画面の水平方向、垂直方向、および時間方向へ走査されるため、3次元の情報を持っている。このデータはA/D変換器11から出力された順番に、3−1次元走査変換メモリ12に蓄えられる。次にデータが4フレーム分だけ、3−1次元走査変換メモリ12に蓄えられると、アドレス発生器13により、4水平方向画素×4ライン×4フレームの64画素を一つの3次元ブロックとして、3次元ブロック内の全画素を連続したデータ列として取り出す走査を行うように、3−1次元走査変換メモリ12に、読み出しアドレスが与えられる。これにより1次元に変換された画像データが、3−1次元走査変換メモリ12より読み出される。
【0023】
3−1次元走査変換メモリ12より読み出された1次元のデータ列は、分割フィルタバンク14に入力される。この分割フィルタバンク14は、図1に示すように、各段が低域通過フィルタ(LPF)6、第1の帯域通過フィルタ(BPF1)5、第2の帯域通過フィルタ(BPF2)4、高域通過フィルタ(HPF)3の4つのフィルタで基本構成されており、これを3段縦続接続して1次元多段分割フィルタを構成している。すなわち、各段の低域通過フィルタ6の出力を次段の低域通過フィルタ(LPF)6、第1の帯域通過フィルタ(BPF1)5、第2の帯域通過フィルタ(BPF2)4、高域通過フィルタ(HPF)3に並列に供給するように構成されている。また、ここでは、各フィルタのZ変換により表された伝達関数を以下のように設定した。
【0024】
低域通過フィルタ6のZ変換により表された伝達関数を
【0025】
【数1】
Figure 0003604471
とし、
第1の帯域通過フィルタ5のZ変換により表された伝達関数を
【0026】
【数2】
Figure 0003604471
とし、
第2の帯域通過フィルタ4のZ変換により表された伝達関数を
【0027】
【数3】
Figure 0003604471
とし、
高域帯域通過フィルタ3のZ変換により表された伝達関数を
【0028】
【数4】
Figure 0003604471
とする。これによって10帯域分の成分出力が得られるようになっている。また、各フィルタの出力は、4:1サブサンプラ7によって4:1のサブサンプリングが行われる。
【0029】
このとき入力画像のうち、速い動きを持った画像(フレーム内相関が大であり、かつフレーム間相関が小である)に対応する成分は、LLB2,LB1,B1に大きな出力が集中する。そして静止した画像(フレーム内相関が小であり、かつフレーム間相関が大である)に対応する成分は、LLH,LB2,B2に大きな出力が集中する。
【0030】
フィルタ出力成分が前記のような特性を持つため、これらの大きな出力が集中した帯域成分をまとめる。そしてここでは、速い動きをもった画像の視覚を重視して成分の並び替えを行う。すなわち、一次元多段分割フィルタより出力された各帯域成分を、すべて共通に対応する成分LLL、速い動きを持った画像(フレーム内相関が大であり、かつフレーム間相関が小である)に対応する成分LLB2,LB1,B1、静止した画像(フレーム内相関が小であり、かつフレーム間相関が大である)に対応する成分LLH,LB2,B2、両者の中間に対応する成分LLB1,LH,Hの順番に並び替える。この並び替えはマルチプレクサ8において行う。
【0031】
前記のごとく並び替えられマルチプレクサ8から取り出された各帯域成分は、量子化器16によって量子化される。ここで入力画像によって大きな出力が集中した成分以外の成分については、量子化器16によって大部分が0データとなる。また、LLLとLLB2及びLB1の帯域成分データについては、前後の3次元ブロックの同一成分のデータ間における相関が大きくなっている。従って直接量子化は行わず、DPCM15によって前の3次元ブロックの同一成分の出力値との差分値を伝送することとする。ただしこのとき8ブロック間隔ごとに真値を伝送する。
【0032】
量子化器16およびDPCM15により出力されたデータはランレングス符号化器17によってランレングス符号化される。ランレングス符号化とは、有効データと0データの個数のデータを一組のペアデータとする符号化である。従って0データの個数が多くなれば、0データ自身は伝送しないため、データの圧縮効率が上がる。LLLとLLB2及びLB1の帯域成分データは相関の大きなデータ間で差分値をとって量子化されているため、0データの個数が多く得られる。従ってここで圧縮率が上がることとなる。
【0033】
ランレングス符号化されたペアデータは、ハフマン符号化器18によってハフマン符号化される。ハフマン符号化とは、全体のデータの中で出現確率の高いデータから順番に短い符号長の符号を割り当てていくもので、出現確率の低いデータについては、長い符号長の符号が割り当てられる。これにより全体のデータの内、短い符号長のデータが多くを占めることとなるため、全体では符号量が小さくなりデータ圧縮が行える。
【0034】
ハフマン符号化されたデータは、伝送線路記録機器等19に合わせ変調された後、伝送又は記録される。復号時には、ハフマン復号化器20、ランレングス復号化器21、逆量子化器22、逆DPCM23、合成フィルタバンク24、1−3次元走査変換メモリ25、アドレス発生器26、D/A変換器27、によって、上記とほぼ逆の処理がそれぞれ行われ、映像信号が、出力端子28より出力される。
【0035】
ここで3−1次元走査変換メモリ12における3次元ブロック内の全画素を連続したデータ列として取り出す走査の一例を図面を参照して詳細に説明する。図3〜図4に3次元ブロックの走査の一例を示す。
【0036】
図3は、画像信号の水平方向、垂直方向、時間方向にそれぞれ4画素の長さを持つ3次元ブロック内の走査の一例を示す。1つのブロック内の画素数は4水平方向画素×4ライン×4フレームの64画素である。円内の数字で0番の画素から順番に63番の画素まで走査してゆく。
【0037】
図4の(A)は、分割フィルタバンク14の一次元多段分割フィルタの1段目の分割フィルタ出力に関する走査の一例を示す。まず水平垂直平面内で正方形の隣接4画素を一つのブロックとし、各画素を1度だけ通るように走査する。この例では、左下の画素からまず右方向に走査し、次に上方向に走査し、最後に左方向に走査を行い4画素に対してコの字型の走査を行う。結果、同一フレーム内の4画素(例:図3の0〜3)によって1段目の分割フィルタの成分出力が得られる。
【0038】
図4の(B)は、分割フィルタバンク14の1次元多段分割フィルタの2段目のフィルタ出力に関する走査であり、前記の4画素で構成されたブロックを1個のデータとして、水平時間平面内の隣接したデータ4個に対して、各データを1度だけ通るように走査する。この例では、まず水平方向に走査し、次に時間方向に走査し、最後に水平方向に走査を行う。すなわち各4画素で構成されたデータ4個に対してコの字型の走査を行う。結果、2フレーム内の16画素(例:図3の0〜15)で構成されたブロックより2段目の分割フィルタの成分出力が得られる。
【0039】
図4の(C)は、分割フィルタバンク14の1次元多段分割フィルタの3段目のフィルタ出力に関する走査であり、前記の16画素で構成されたブロックを1個のデータとして、垂直時間平面内の隣接したデータ4個に対して、各データを1度だけ通るように走査する。この例では、まず垂直方向に走査すると同時に時間軸方向にも走査し、次に垂直方向に走査し、最後に垂直方向に走査すると同時に時間軸方向にも走査を行う。結果、4フレーム内の64画素(例:図3の0〜63)で構成されたブロックより3段目の分割フィルタの成分出力が得られる。以上、図3および図4で示された3次元ブロックと分割フィルタの成分出力の関係を図5に示す。
【0040】
以上のようにして、分割フィルタバンク14から取り出された10帯域の成分出力(LLL〜H:図1参照)の並べ替えによる、圧縮率の向上について、図6〜図8に示す表1〜表3を参照して詳細に説明する。
【0041】
10帯域の成分出力を通常行われるように、低域側から順番に並べると以下のようになる。ここでアンダーラインの付いた成分は、大きな出力が集中している成分を表している。
【0042】
速い動きを持った画像の場合
Figure 0003604471
静止した画像の場合
Figure 0003604471
次に10帯域の成分出力を並び替えると以下のようになる。ここで同様にアンダーラインの付いた成分は、大きな出力が集中している成分を表している。
【0043】
速い動きを持った画像の場合
Figure 0003604471
静止した画像の場合
Figure 0003604471
ここでアンダーラインの付いた成分以外は、量子化器16によって0データとなる確率が大きい。このため並び替えられた10帯域のデータを1つのデータ列として扱うと0データが連続する確率が大きくなる。
【0044】
次に速い動きを持った画像で、上記の場合について、ランレングス符号化を行う場合の1例を述べる。このときアンダーラインの付いた成分以外は、すべて量子化器16によって0データになったと仮定する。成分出力の並び替え前と並び替え後についてランレングス符号化による、ペアデータを求めると以下のようになる。
【0045】
並び替え前
Figure 0003604471
並び替え後
Figure 0003604471
並び替え前後のぺアデータを比較すると、ペアデータの数自体には変化はないが、3組のペアデータにおいて、0データの数が違ってきている(増加している)。次にそれぞれのペアデータを、ハフマン符号化した場合の符号長を、表1〜表3より比較すると以下のようになる。符号長を比較する場合、同一のペアデータについては、符号長は変化しないので、0データの数に変化があったものについてのみ、符号長の差を求める。
【0046】
(1,LLB2)の符号長は、(0,LLB2)より2〜6bit 長い
(1,LB1) の符号長は、(0,LB1) より2〜6bit 長い
(8,B1) の符号長は、(0,B1) より6〜10bit 長い
従って、成分出力を量子化、ランレングス符号化を経て、ハフマン符号化すると、成分出力を並び替えした方が10〜22bit短く符号化できることとなる。
【0047】
同様に静止した画像で、上記の場合について、ランレングス符号化を行う場合の1例を述べる。このときアンダーラインの付いた成分以外は、すべて量子化器16によって0データになったと仮定する。成分出力の並び替え前と並び替え後についてランレングス符号化による、ペアデータを求めると以下のようになる。
【0048】
並び替え前
Figure 0003604471
並び替え後
Figure 0003604471
並び替え前後のペアデータを比較すると、データの数自体には変化はないが、3組のペアデータにおいて、0データの数が違ってきている。次にそれぞれのペアデータを、ハフマン符号化した場合の符号長を、表1〜表3より比較すると以下のようになる。符号長を比較する場合、同一のペアデータについては、符号長は変化しないので、0データの数に変化があったものについてのみ、符号長の差を求める。
【0049】
(2,LLH) の符号長は、(5,LLH) より1〜3bit 短い
(4,LB2) の符号長は、(0,LB2) より4〜8bit 長い
(4,B2)の符号長は、(0,B2)より4〜8bit 長い
従って、成分出力を量子化、ランレングス符号化を経て、ハフマン符号化すると、成分出力を並び替えした方が5〜15bit短く符号化できることとなる。
【0050】
以上の理由により、10帯域の成分出力を並べ替えることにより、ハフマン符号化時、4水平方向画素×4ライン×4フレームのブロック内での符号長を短縮することができ、圧縮効率を向上させることができる。
【0051】
【発明の効果】
本発明においては、走査変換を行うことにより、時間軸方向を含んで符号化している。従って画像の静止画部分と動画部分それぞれにおいて適した符号化を選択して行う必要が無くなる。例えば、動き検出を行い、動き部分に対してフレーム間処理や、フレーム間差分による符号化を行う必要が無くなる。また入力画像が持つフレーム内相関とフレーム間相関の性質が符号化データに現れるので、これを利用し並べ替え処理を行うことにより効率的な符号化が行える。また4分割フィルタを用いて1/4のサブサンプリングを行うことにより符号化データの増加を妨げ効率的な符号化装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】分割フィルタバンクのブロック図である。
【図2】本発明にかかるサブバンド符号化装置の一例を示すブロック図である。
【図3】4水平方向画素×4ライン×4フレームの3次元ブロック内の走査の一例を示す図である。
【図4】分割フィルタバンクの1次元多段分割サブバンドフィルタの各段に対応する分割フィルタ出力に関する走査の一例を示す図である。
【図5】4水平方向画素×4ライン×4フレームの3次元ブロックと分割フィルタ出力の関係の一例を示す図である。
【図6】符号長一覧を表す表1からなる図である。
【図7】0データの数の差による符号長の差を表す表2からなる図である。
【図8】0データの数の差による符号長の差を表す表3からなる図である。
【図9】従来技術での2次元の10帯域分割サブバンドフィルタのブロック図である。
【符号の説明】
1,10,33 入力端子
2 分割フィルタ
3,29 高域通過フィルタ
4 第2の帯域通過フィルタ
5 第1の帯域通過フィルタ
6,30 低域通過フィルタ
7 4対1サブサンプラ
8 マルチプレクサ
9,28 出力端子
11 A/D変換器
12 3−1次元走査変換メモリ
13,26 アドレス発生器
14 分割フィルタバンク
15 DPCM
16 量子化器
17 ランレングス符号化器
18 ハフマン符号化器
19 伝送線路記録機器等
20 ハフマン復号化器
21 ランレングス復号化器
22 逆量子化器
23 逆DPCM
24 合成フィルタバンク
25 1−3次元走査変換メモリ
27 D/A変換器
31 2対1サブサンプラ
32 走査変換メモリ

Claims (6)

  1. 所定数のフレーム画像から構成され時間軸の奥行きを持つ3次元画像を水平方向、垂直方向及び時間方向にそれぞれ一定の長さを持つ複数の3次元ブロックに分割し、前記各3次元ブロック内の全画素を水平垂直平面内、水平時間平面内および垂直時間平面内の順序で走査変換して前記画像信号を連続する1次元のデータ列に変換する走査変換手段と、前記1次元のデータ列を、1次元多段分割サブバンドフィルタにより、複数のサブバンド成分に分割する分割手段と、前記分割された複数のサブバンド成分を符号化する符号化手段とを具えたサブバンド符号化装置。
  2. 請求項1において、
    前記1次元多段分割サブバンドフィルタは、各段が、入力された1次元データを4分割されたサブバンド成分として取り出す、低域通過フィルタ、第1の帯域通過フィルタ、第2の帯域通過フィルタおよび高域通過フィルタの4つのフィルタから構成され、最終段を除く各段の低域通過フィルタから取り出された成分を次段の各フィルタに並列的に供給するサブバンド符号化装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記1次元多段分割サブバンドフィルタのn段目フィルタには連続する2 (n-1) フレーム枚の成分のみが含まれるように、前記走査変換手段における走査をするようにしたことを特徴とするサブバンド符号化装置。
  4. 請求項1,2または3において、
    前記分割手段は、前記1次元多段分割サブバンドフィルタから取り出された全てのサブバンド成分を、画像の動きの速さに関連付けた複数のブロックにまとめて、前記画像すべてに共通に対応する成分のブロック、速い動きを持った画像に対応する成分のブロック、静止画像に対応する成分のブロック、前記速い動きを持った画像に対応する成分のブロックおよび前記静止画像に対応する成分のブロックの中間に対応する成分のブロックの順序に、前記複数のデータブロックの順序を変更する手段を有し、
    前記符号化手段は、前記順序変更されたそれぞれのサブバンド成分を、量子化し、ランレングス符号化し、ハフマン符号化する手段を有するサブバンド符号化装置。
  5. 請求項1または2において、
    前記走査変換手段は、前記各3次元ブロック内の走査変換において、水平垂直平面内のそれぞれ異なった4画素について走査を行い、前記4画素についての走査を1つの領域として、水平時間平面の4つの領域の16画素について走査を行い、前記16画素についての走査を1つの領域として、垂直時間平面の4つの領域の64画素について走査を行う手段を有するサブバンド符号化装置。
  6. 請求項2において、
    前記1次元多段分割サブバンドフィルタの各段の各フィルタは、出力データを1/4にサブサンプリングする手段を有するサブバンド符号化装置。
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