JP3604046B2 - 使い捨てシリンジを備えた圧縮空気駆動式歯科洗浄吸引用ハンドピース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科処置において歯牙の窩洞や根管や歯周を薬液で洗浄したりこの洗浄液を吸引したりするための歯科洗浄吸引用ハンドピースに関する。より詳しくは、本発明は、使い捨て型のシリンジを装着することが可能で、圧縮空気の作用によりこのシリンジを駆動して薬液の吸引と送出を行うようになった圧縮空気駆動式歯科洗浄吸引用ハンドピースに関する。
【0002】
【従来の技術】
特公平3−30369号には、エジェクタ型の吸引ポンプを備え、圧縮空気の作用により発生させた負圧により薬液などを先端の吸引チューブから吸引するようになった歯科用吸引ハンドピースが開示されている。このハンドピースには逆流弁が設けてあり、エジェクタ・ポンプの圧縮空気を吸引チューブに逆流させることにより吸引チューブの詰まりを吹き飛ばすようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この吸引ハンドピースにおいては、吸引通路はハンドピースの内部を延長しているので、感染した窩洞や根管などを薬液で洗浄し使用済みの薬液を吸引したときには、ハンドピース内部の吸引通路が細菌や膿などで汚染される。従って、使用後は、ハンドピース全体をオートクレーブ消毒器で滅菌しなければならず、管理に手数を要していた。
【0004】
この吸引ハンドピースの他の難点は、逆流弁の操作ボタンはハンドピースの円周方向に関し所定の角位置に配置されているので、歯科医の姿勢とは関係なく吸引チューブを所望の任意の角位置に指向させるためには、ハンドピースの先端部をスイベル継ぎ手を介してハンドピースに連結しなければならない。このため、構造が複雑で部品点数が多く、ハンドピースが高価であった。
【0005】
他方、従来技術においては、使い捨て型の手動シリンジが知られている。この種の手動シリンジは患者毎に使い捨てにされるので、患者間の感染を避けることができ、衛生的であるという利点がある。使い捨て手動シリンジは、プラスチックなどで形成されたシリンダとプランジャを備えている。
【0006】
手動シリンジを用いて過酸化水素水や次亜塩素酸ナトリウム溶液のような薬液をその容器から吸引するには、通常、左手でシリンダを保持し、右手でプランジャを引っ張る。次に、薬液の送出は、シリンジを右手に持ち換え、右手の親指でプランジャを押すことにより行われる。更に、このように薬液で洗浄された窩洞や根管などから使用済みの薬液を吸引して窩洞や根管を乾燥させるためには、再び手を持ち換え、左手でシリンダを保持し、右手でプランジャを引っ張らなければならない。従って、操作に両手を要するので操作が面倒であると共に、シリンジを持ち換えなければならないので歯科処置を迅速に行うのが困難である。
【0007】
本発明の目的は、内部空気経路が汚染されることがなく、従って、滅菌処理を省略し或いは低減することが可能な圧縮空気駆動式歯科洗浄吸引用ハンドピースを提供することにある。
本発明の他の目的は、片手の操作だけで薬液の吸引と射出を行うことの可能な圧縮空気駆動式歯科洗浄吸引用ハンドピースを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、薬液の吸引と射出を迅速かつ容易に行うことの可能な圧縮空気駆動式歯科洗浄吸引用ハンドピースを提供することにある。
他の観点においては、本発明の目的は、使い捨てシリンジを装着することが可能で、圧縮空気を利用してこの使い捨てシリンジを駆動して薬液の吸引と射出を行うことが可能で、構造簡素で安価な圧縮空気駆動式歯科洗浄吸引用ハンドピースを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、ハンドピースの後端には歯科用ユニットからの圧縮空気供給ホースが接続される。ハンドピースの他端には使い捨てシリンジが着脱自在に装着される。この使い捨てシリンジは、シリンダとその内部に摺動可能に嵌合された遊動ピストンとを備え、遊動ピストンはシリンダ内部を液体室と空気室とに分割している。ハンドピースには圧縮空気の噴射により負圧を発生させるエジェクタ・ポンプが内蔵してある。このエジェクタ・ポンプは、圧縮空気供給ホースに連通する噴射ノズルと、大気に連通する排気通路と、シリンジの空気室に連通する吸引通路を有する。ハンドピースにはエジェクタ・ポンプの排気通路を開閉する遮断弁が設けてある。
【0009】
遮断弁を操作することにより排気通路を開放したときには、吸引通路に発生した負圧の作用によりシリンジの遊動ピストンが後退してシリンジの液体室内に液体を吸引させる。反対に、排気通路を閉鎖したときには、噴射ノズルから噴射された圧縮空気は吸引通路を介して空気室に逆流して遊動ピストンを前進させ、液体室内の液体を射出する。
【0010】
使用後は、使い捨てシリンジをハンドピースから取り外し、廃棄すればよい。使い捨てシリンジのシリンダの内部は遊動ピストンによって液体室と空気室とに分離されているので、液体室に薬液と共に膿などを吸引しても、空気室やハンドピース内部の空気系統が汚染されることがない。従って、使用済みのシリンジを新たなシリンジに交換しさえすれば、ハンドピースを滅菌することなく直ちに次の患者の処置に着手することができる。
【0011】
薬液の吸引と射出は、片手でハンドピースを保持しながら遮断弁の操作部材を指で操作することにより行うことができるので、薬液の吸引、射出、再吸引の一連の処置は片手の操作だけで迅速かつ容易に行うことができる。
【0012】
好ましい実施態様においては、遮断弁はハンドピースの外周に沿って円周方向に延長する環状の操作部材を有する。このような構成にすれば、ハンドピースの回転角位置に関係なく遮断弁を操作することができ、従来技術のスイベル継ぎ手を廃止することができる。従って、本発明のハンドピースは、構造簡素で部品点数が少なく、安価に製造することができる。
本発明の上記特徴や効果、ならびに、他の特徴や利点は、以下の実施例の記載に従い明らかにする。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1および図2を参照するに、圧縮空気駆動式洗浄・吸引用歯科用ハンドピース装置10はハンドピース12を備え、このハンドピース12の先端には使い捨てシリンジ14が着脱自在に取り付けられ、後端には歯科用ユニット(図示せず)からの圧縮空気供給ホース16が着脱自在に連結される。このため、ハンドピースの後端には従来型のワンタッチ継ぎ手の雌部材18が形成してあり、圧縮空気供給ホース16の先端に装着されたワンタッチ継ぎ手の雄部材20を周知のやり方で嵌合できるようになっている。
【0014】
シリンジ14としては、ニプロ医工株式会社のルアーロック型使い捨てシリンジを好適に使用することができる。図3に示したように、同社の使い捨てシリンジは、プラスチック製のシリンダ22とプラスチック製のプランジャ24を備え、プランジャ24の先端にはエラストマー製のピストン26が装着されている。シリンダ22の先端には歯科処置用の使い捨てニードル28(同社からクリーン・ウォッシング・ニードルの名称で市販されている)を螺合により装着することができる。このニードル28は、図1に示したように所望の任意の角度に折り曲げて使用することができる。或いは市販の他の任意の使い捨て型歯科用ニードルを使用してもよい。
【0015】
本発明の目的のためには市販の使い捨てシリンジの手動操作用プランジャ24は必要ではなく、ピストン26のみを遊動ピストンとして利用する。このため、プランジャ24からピストン26を分離し、図4に示したようにピストン26のみを遊動可能な状態でシリンダ22内に装着する。或いは、鋏などによりプランジャ24の先端とピストン26とを切断して使用してもよい。シリンダ22内に遊動ピストン26を嵌合することにより、シリンダの内部は液体室30と空気室32とに分割される。
【0016】
図3に示したように、市販のルアーロック型の使い捨てシリンジ14においては、指を係合させるためのフランジ34は直径方向に対向する周縁部が弦状に切欠いてあり、直径方向に対向する円弧状周縁部36とそれらに隣接する弦状側辺38が形成してある。本発明の好ましい実施態様においては、市販の使い捨てシリンジ14はフランジ34のこのような形状を利用して極めて簡単にハンドピース12に着脱自在に装着される。
【0017】
このため、ハンドピース12の先端にはシリンジ・ホルダー40が設けてある。図4、図5および図6から良く分かるように、このシリンジ・ホルダー40にはフランジ34の弦状切欠きに対して相補的な直径方向に対向する一対の爪42が設けてある。夫々の爪42は、フランジ34の円弧状周縁部36に微小なクリアランスをもって外接する部分円筒形の壁44と、前記壁44から半径方向内側に延長する三日月形の壁46とで構成されている。シリンジ・ホルダー40の端面48には環状溝が形成してあり、Oリング50が嵌合してある。
【0018】
従って、図5に示したようにOリング50を圧縮しながらシリンジ14のフランジ34をシリンジ・ホルダー40の端面48に圧接し、シリンジ14を90度回転させれば、図6に示したようにフランジ34の円弧状周縁部36は爪42に係合し、使い捨てシリンジ14はハンドピース12に簡単に装着される。使用済みのシリンジ14の廃棄に際しては、シリンジ14を90度回転させ、シリンジ・ホルダー40から外せばよい。
【0019】
図7にはハンドピース12の構成の一例を示す。図7を参照するに、ハンドピース12内には、エジェクタ型のジェット・ポンプ52が配置してある。図示した実施例では、ハンドピース12は略円柱形の本体54とこの本体に固定されたノズル形成部材56を有し、本体54とノズル形成部材56とによりエジェクタ・ポンプ52が形成されている。ノズル形成部材56の肩部を本体54の肩部58に当接させ、本体54に外ねじ付きカラー60を螺合し、ノズル形成部材56のフランジ62に当接する固定リング64をカラー60の後部の内ねじに螺合することにより、ノズル形成部材56は本体54に対して位置決めされる。
【0020】
ノズル形成部材56にはハンドピース12の軸線に沿った圧縮空気噴射ノズル66が形成してある。ノズル形成部材56の後部には軸孔68が形成してあり、ワンタッチ継ぎ手の雄部材20(図2)を嵌合するようになっている。前述したワンタッチ継ぎ手の雌部材18はこの軸孔68と固定リング64とにより構成される。図2に示した一般的なワンタッチ継ぎ手においては、ワンタッチ継ぎ手の雄部材20は、軸線方向の通路から圧力水が供給され、圧縮空気は側方に開口したポート70から供給されるように構成されている。このような普及型のワンタッチ継ぎ手に適合させるため、ノズル形成部材56には、その軸線から半径方向外側にオフセットされた軸方向通路72と、この軸方向通路72に連通する直径方向通路74が形成してある。圧縮空気噴射ノズル66はこの直径方向通路74に連通しており、直径方向通路74の上端は盲栓で封鎖されている。従って、図1に示したようにハンドピース12の後端にワンタッチ継ぎ手の雄部材20を接続し、歯科用ユニットから圧縮空気供給ホース16に圧縮空気を送ると、圧縮空気は噴射ノズル66から噴射される。
【0021】
エジェクタ・ポンプ52は、噴射ノズル66から噴射された圧縮空気により負圧を発生させたり、圧縮空気の圧力をそのままシリンジ14の空気室32に伝えたりするようになっている。このため、本体54には、噴射ノズル66に整列対向した軸方向排気通路76と、この軸方向排気通路76に連通する半径方向排気通路78が形成してある。軸方向排気通路76は噴射ノズル66の直径よりも大きな直径を有し、その入口はテーパ状に形成してある。
【0022】
半径方向排気通路78は本体54の外周に開口しており、本体54の外周に摺動可能に嵌合された操作リング80によって開閉されるようになっている。操作リング80の内周には、半径方向排気通路78に対向する環状溝82が形成してあり、この環状溝82は操作リング80に円周方向等間隔に形成された複数の軸方向通路84を介して大気に連通している。この操作リング80は本体54と協働して、半径方向排気通路78を開閉する遮断弁86を構成する。図7に示したように、操作リング80の環状溝82が半径方向排気通路78に整合する位置に操作リング80があるときには、噴射ノズル66から軸方向排気通路76に噴射された圧縮空気流は半径方向排気通路78と環状溝82と軸方向通路84を介して大気に排出される。図8に示したように、操作リング80を図中左方に変位させると、操作リング80の内周壁88により半径方向排気通路78の開口は閉鎖される。本体54の右端の外周にはストッパリング90が螺合してあり、操作リング80の休止位置を規制するようになっている。操作リング80はコイルばね92によりストッパリング90に向かって付勢されている。
【0023】
本体54とノズル形成部材56との間には円盤形の吸引通路94が形成してあり、この吸引通路94は軸方向排気通路76に対して半径方向外側にオフセットして本体54に形成された軸方向吸引通路96を介して本体54の軸孔98に連通している。吸引抵抗を低減するため、軸方向吸引通路96は複数個形成するのが好ましい。図4から良く分かるように、シリンジ14をハンドピース12に装着したときには、ハンドピース本体54の軸孔98はシリンジの空気室32と連通する。
【0024】
次に、このハンドピース12の使用の態様と動作を説明するに、前述したように、市販の使い捨てシリンジのプランジャ24からピストン26を分離してシリンダ22の奥まで装入した後、使い捨てシリンジ14をハンドピース12に装着し、ハンドピースに圧縮空気ホース16を連結する。このハンドピース12とシリンジ14との組立体からなる装置10は、図1に示したように片手のみで把持することができる。このように片手で把持した状態では、歯科医は図1に示したように親指を操作リング80に掛け、親指のみで操作リングを前方に押すことができる。親指による操作を容易にするため、操作リング80の外形は先太テーパ状に形成してあると共に、操作リング80の外周には一連の溝又はローレット加工が施してある。
【0025】
シリンジ14のニードル28の先端を薬液容器内の薬液に浸し、歯科用ユニットのフットペダル(図示せず)の操作により圧縮空気の供給を開始すると、圧縮空気はエジェクタ・ポンプ52の噴射ノズル66から軸方向排気通路76に向かって噴射され、エジェクタ・ポンプ52の吸引通路94には負圧が発生する。この負圧は吸引通路96および軸孔98を介してシリンジの空気室32に伝達され、遊動ピストン26を負圧の作用により後退させるので、図4に示したように液体室30には薬液が吸引される。ストッパリング90を回して操作リング80の休止位置を調節し、従って半径方向排気通路78の開度を調節することにより、薬液の吸引速度を調節することができる。所望量の薬液がシリンジに吸引されると、歯科医はフットペダルの操作により圧縮空気の供給を一旦停止することができる。
【0026】
シリンジ14のニードル28を歯牙の窩洞や根管や歯周などに挿入した上で、図8に示したように親指で操作リング80を前方に移動させて遮断弁86を閉じ、圧縮空気の供給を再開する。エジェクタ・ポンプ52の半径方向排気通路78は操作リング80によって閉鎖されているので、噴射ノズル66から噴射された圧縮空気は図8に矢印で示したように吸引通路を逆流し、圧縮空気の圧力はシリンジ14の空気室32に印可される。その結果、遊動ピストン26は前進し、シリンダ内の薬液をニードル28から射出する。
【0027】
このようにして窩洞や根管などの洗浄と消毒が終わると、余剰の薬液をスピットンに廃棄し或いは廃棄することなく操作リング80を釈放すると、操作リング80はコイルばね92の作用により図7に示した位置に復帰する。その結果、遊動ピストン26はエジェクタ・ポンプ52が発生した負圧の作用により再び後退し、窩洞や根管内の使用済みの薬液をシリンジに吸引させ、窩洞や根管などを乾燥させる。こうして窩洞や根管の洗浄と消毒および乾燥が終わると、歯科医は使い捨てシリンジ14をハンドピース12から取り外し、廃棄することができる。次の患者の処置に際しては、新たなシリンジ14を使用することができる。
【0028】
以上には本発明の特定の実施例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の修正や変更を施すことができる。例えば、操作リングやシリンジ・ホルダーの構造や外形、空気通路の配置は適宜変更することができる。
【0029】
【発明の効果】
本発明の歯科洗浄吸引用ハンドピース装置10およびハンドピース12においては、市販の使い捨てシリンジ14が使い捨て方式で使用され、しかもハンドピース内部の空気系統が汚染されることがないので、ハンドピースを滅菌しなくても患者間の感染を防止することができる。従って、消毒やメンテナンスが著しく簡単で衛生的な歯科洗浄吸引用ハンドピース装置およびハンドピースを提供することができる。使い捨てシリンジは非常に安価に入手することができる。
【0030】
薬液の吸引、射出、再吸引の一連の操作は、片手でハンドピースを保持しながら遮断弁86の操作リング80を指で操作することにより行うことができるので、歯科処置を片手だけで迅速かつ容易に行うことができる。
【0031】
市販の使い捨てシリンジ14のシリンダ22は透明なプラスチックで形成されており、内容物を眼で容易に確認することができるので、歯科処置は極めて容易かつ的確に行うことができる。
【0032】
好ましい実施態様に従い、遮断弁86の操作部材を環状の操作リング80で構成した場合には、ハンドピースの回転角位置に関係なく遮断弁を操作することができ、従来のスイベル継ぎ手を廃止することができる。従って、本発明のハンドピースは、構造簡素で部品点数が少なく、安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハンドピース装置の使用状態を示す側面図である。
【図2】図1に示したハンドピース装置の分解図である。
【図3】市販の使い捨てシリンジの分解斜視図である。
【図4】図6のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】図3に示した市販の使い捨てシリンジをハンドピースに装着するところを示す斜視図である。
【図6】図3に示した市販の使い捨てシリンジをハンドピースに装着したところを示す斜視図である。
【図7】図1および図2に示したハンドピースの軸方向断面図で、操作リングが休止位置にあるところを示す。
【図8】図7同様の断面図で、操作リングを前方に変位させたところを示す。
【符号の説明】
10: 歯科用洗浄吸引用ハンドピース装置
12: ハンドピース
14: 使い捨てシリンジ
22: 使い捨てシリンジのシリンダ
26: 使い捨てシリンジの遊動ピストン
28: 使い捨てシリンジのニードル
34: 使い捨てシリンジのフランジ
40: ハンドピースのシリンジ・ホルダー
52: エジェクタ・ポンプ
66: エジェクタ・ポンプの噴射ノズル
80: 操作リング
Claims (8)
- 一端に圧縮空気供給ホースを接続可能なハンドピースと前記ハンドピースの他端に着脱自在に装着された使い捨てシリンジとを備え、
前記使い捨てシリンジはシリンダとその内部に摺動可能に嵌合された遊動ピストンとを備え、前記遊動ピストンはシリンダの内部を液体室と空気室とに分割しており、
前記ハンドピースは圧縮空気の噴射により負圧を発生させるエジェクタ・ポンプを内蔵しており、
前記エジェクタ・ポンプは、圧縮空気供給ホースに連通する噴射ノズルと、大気に連通する排気通路と、シリンジの空気室に連通する吸引通路を備え、
前記ハンドピースはエジェクタ・ポンプの前記排気通路を開閉する遮断弁を備え、
遮断弁の操作により排気通路を開放したときには吸引通路に発生した負圧の作用によりシリンジの遊動ピストンが後退してシリンジの前記液体室内に液体を吸引させ、
遮断弁の操作により排気通路を閉鎖したときには噴射ノズルから噴射された圧縮空気が前記吸引通路を介して前記空気室に逆流して遊動ピストンを前進させて液体室内の液体を射出するようになっていることを特徴とする圧縮空気駆動式歯科洗浄吸引用ハンドピース装置。 - 前記遮断弁はハンドピースの外周に沿って円周方向に延長する環状の操作部材を備え、ハンドピースの回転角位置に関係なく遮断弁を操作できるようになっていることを特徴とする請求項1に基づくハンドピース装置。
- 前記使い捨てシリンジは直径方向に対向する周縁部が切り欠かれたフランジを備え、前記ハンドピースは前記フランジを掴持するべく直径方向に対向する一対の爪を備え、ハンドピースに対してシリンジを回転させることによりシリンジがハンドピースに着脱されるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に基づくハンドピース装置。
- 一端に圧縮空気供給ホースを接続可能なハンドピースと前記ハンドピースの他端に着脱自在に装着されたシリンジとを備え、
前記シリンジはシリンダとその内部に摺動可能に嵌合された遊動ピストンとを備え、前記遊動ピストンは前記シリンダの内部を液体室と空気室とに分割しており、
前記ハンドピースは圧縮空気の噴射により負圧を発生させるエジェクタ・ポンプを内蔵しており、
前記エジェクタ・ポンプは、圧縮空気供給ホースに連通する噴射ノズルと、大気に連通する排気通路と、シリンジの空気室に連通する吸引通路を備え、
前記ハンドピースはエジェクタ・ポンプの前記排気通路を開閉する遮断弁を備え、
遮断弁の操作により排気通路を開放したときには吸引通路に発生した負圧の作用によりシリンジの遊動ピストンが後退してシリンジの前記液体室内に液体を吸引させ、
排気通路を閉鎖したときには噴射ノズルから噴射された圧縮空気が前記吸引通路を介して前記空気室に逆流して遊動ピストンを前進させて液体室内の液体を射出するようになっていることを特徴とする圧縮空気駆動式歯科洗浄吸引用ハンドピース装置。 - 前記シリンジはプラスチック製シリンダを備えた使い捨てシリンジからなることを特徴とする請求項4に基づくハンドピース装置。
- ハンドピースの一端に使い捨てシリンジを着脱自在に装着可能な装着部を形成し、
ハンドピースの他端を圧縮空気供給ホースに接続可能に形成し、
前記使い捨てシリンジはシリンダとその内部に摺動可能に嵌合された遊動ピストンとを備え、前記遊動ピストンはシリンダの内部を液体室と空気室とに分割しており、
前記ハンドピース内に圧縮空気の噴射により負圧を発生させるエジェクタ・ポンプを配置し、
前記エジェクタ・ポンプは、圧縮空気供給ホースに連通する噴射ノズルと、大気に連通する排気通路と、シリンジの空気室に連通する吸引通路を備え、
前記ハンドピースはエジェクタ・ポンプの前記排気通路を開閉する遮断弁を備え、
遮断弁の操作により排気通路を開放したときには吸引通路に発生した負圧の作用によりシリンジの遊動ピストンが後退してシリンジの前記液体室内に液体を吸引させ、遮断弁の操作により排気通路を閉鎖したときには噴射ノズルから噴射された圧縮空気が前記吸引通路を介して前記空気室に逆流して遊動ピストンを前進させて液体室内の液体を射出するようになっていることを特徴とする圧縮空気駆動式歯科洗浄吸引用ハンドピース。 - 前記遮断弁はハンドピースの外周に沿って円周方向に延長する環状の操作部材を備え、ハンドピースの回転角位置に関係なく遮断弁を操作できるようになっていることを特徴とする請求項6に基づくハンドピース。
- 前記環状操作部材は先太に形成してあり、使用者の指を容易に係合できることを特徴とする請求項7に基づくハンドピース。
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