JP3603658B2 - Manufacturing method of forged member - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半溶融射出成形法で成形され一定以上の高速で鍛造されるマグネシウム合金製の鍛造用素材を用いた鍛造部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばマグネシウム(以下、適宜、その元素記号Mgで表示する。)及びその合金あるいはアルミニウム(以下、適宜、その元素記号Alで表示する。)及びその合金などの軽金属を材料とした軽金属製部材を製造する方法としては、鋳造法をベースにしたものが最も一般的である。この鋳造法の一種として、軽金属溶湯を高圧で鋳型内へ注入充填することにより鋳造プロセスの高速化を実現し、その生産性の大幅な向上を図ることができるようにした、所謂、ダイキャスト法は、従来から良く知られている。
また、軽金属溶湯をその融点以上の完全溶融状態で鋳型内に注入充填する通常の溶解鋳造法に対して、軽金属溶湯を(基本的にはその融点未満の)半溶融状態で鋳型内に注入充填するようにした半溶融鋳造法も公知である。
【0003】
更に、近年では、特にМg及びその合金等について、射出成形法を用いた軽金属製部材の製造方法が実用化されつつある。この方法は、溶融状態の軽金属溶湯を射出成形装置を用いてその射出ノズルから成形型の成形キャビティ内に射出充填するもので、鋳造法に比して短いサイクルタイムで効率良く成形品(軽金属製部材)を製造することができる。また、この射出成形法は、例えばダイキャスト法などの鋳造法に比べた場合、作業環境面では比較的クリーン(清浄)で安全性もより高く、また、品質面においても、引け巣などの欠陥が少なく、かつ高精度で均質な軽金属成形品を得ることができるプロセスとして知られている。
この射出成形法においても、軽金属溶湯を(基本的にはその融点未満の)半溶融状態にして射出ノズルから成形キャビティ内に射出充填するようにした、所謂、半溶融射出成形方法が知られている(例えば、特公平2−15620号公報参照)。
【0004】
上記射出成形法においてのみならず鋳造法においても、半溶融状態の金属溶湯を用いた場合、溶湯温度(以下、完全に溶融した状態ではなく半溶融状態のものであっても「溶湯」と称する。)が低いので、所謂「バリ」が出にくくなり高速および/または高圧での射出にも適しており、生産性の向上を図る上でも有利となる。
更に、金属溶湯を半溶融状態として成形キャビティに充填することにより、完全に溶解した液相部分中に未溶解の固相部分が混在した溶湯がそのまま充填されるので、層流に近い状態で充填されるようになり、ガスの巻き込みが比較的少なくて済み、比較的均質な組織が得られる。これにより、得られた部材全体としての機械的特性を高めることが可能になる。
【0005】
尚、本明細書において、「固相」とは「軽金属溶湯が半溶融状態である場合において溶融されずに固体状態を維持している部分」を言い、また、「液相」とは「完全に溶融されて液体状態となっている部分」を言う。上記「固相」は、得られた軽金属製部材の凝固組織を観察することにより、「半溶融の金属溶湯状態で溶融されずに固体状態を維持していた部分」として、「半溶融の金属溶湯状態で完全に溶融されて液体状態となっていた」液相部分とは、容易に識別することができる。得られた部材について「固相」という場合は、「半溶融の軽金属溶湯状態で溶融されずに固体状態を維持していた(固相であった)部分」を言う。
また、本明細書において、「固相率」とは、「半溶融状態の金属溶湯において溶湯全体(固相+液相)に対する固相の割合」を言い、射出後の成形品の凝固組織を観察することにより、観察領域全体に対する「固相」であった部分の割合(面積比率)として、数値的に求めることができる。
【0006】
更に、本明細書において、軽金属溶湯について「半溶融状態」とは、基本的には、「固体状態の原料(固相)と溶融して液体状態となった原料(液相)とが共存している状態」を言い、通常、原料をその融点未満に加熱することによって得られる状態である。但し、軽金属溶湯の温度が実質的にその融点もしくは融点直上で、固相率が実質的に0(零)%に等しい場合も、この「半溶融状態」に含まれるものとする。
尚、軽金属溶湯自体がこのような実質的に固相率0%の場合でも、例えば半溶融射出成形法において現実の射出成形工程を考えれば、射出ノズルから型内への1回(1ショット)の射出が終って次回(次ショット)の射出が行われるまでの間に、射出ノズルの溶湯供給経路内の金属溶湯が冷やされてノズル先端側に凝固部分(所謂、コールドプラグ)や固相率の高い高固相部分が生じるので、実際に成形キャビティ内に射出される軽金属溶湯には、不可避的に固相部分が含まれることになる。
【0007】
一方、上述の鋳造法や射出成形法に比してより高強度の軽金属製部材を得ることが求められる場合には、最も一般的には鍛造法が採用される。また、この鍛造法で軽金属製部材を製造する製造法の一種として、例えば特開平6−297127号公報に開示されているように、鍛造加工に先立って鋳造法によりその鍛造加工に適した素材(鍛造用素材)を成形し、この素材を所定の鍛造型にセットして鍛造加工を行うようにした、所謂、鋳造鍛造法が知られている。
【0008】
この鋳造鍛造法によれば、鋳造(素材)段階で鍛造加工による完成品(鍛造部材)の形状に比較的近似した半製品形状に成形することができる。これにより、鍛造工程を仕上鍛造の1工程のみに簡略化することが可能になり、また、複雑な形状の部材でも鍛造できるようになる。更に、鍛造性の余り良くない材料でも支障無く鍛造加工を行えるように素材の組織を調整することも可能になる。
尚、この鋳造鍛造法における鍛造用素材の成形を、鋳造法の代わりに射出成形法で行うこともできる。
【0009】
また、上記Mg合金等の軽合金は、例えば自動車においてもホイールなどの材料として既に実用に供されているのであるが、このMg合金を、温度的あるいは強度的により使用条件が厳しい例えば内燃機関(エンジン)周りの機構部品(例えばエンジン吸排気バルブのバルブリフタ等)などの材料として適用することを考えた場合、常温での強度特性はもとより、例えば、150℃程度の高温においても一定以上(例えば220MPa程度以上)の高い引張強度や優れた耐クリープ特性が求められる。
このような場合、特に、鋳造や射出成形などの成形加工では所要の特性を安定して得ることは一般に難しく、加工時に緻密な材料組織が得られる塑性加工、特に、一定以上の鍛造率で鍛造することが最も好ましく、従って、良好な鍛造性を確保する必要がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、所要の機械的特性を得るために鍛造用素材を鍛造する場合、実用的には、量産時の生産性を確保する観点から、鍛造プロセスにおけるサイクルタイムをできるだけ短くすることが求められる。このため、サイクルタイムに関係した鍛造条件としては、一般に、大略100[mm/s]以上の鍛造速度で行う高速鍛造で行うことが要求される。
しかしながら、鍛造速度が低い範囲(100[mm/s]未満の範囲)では支障無く鍛造が行え、塑性加工による強度向上効果が有効に得られる材料であっても、高速鍛造を行うと、容易に割れが発生したり、あるいは、鍛造率を高めても却って強度低下傾向が生じ場合があるなど、十分な機械的特性の向上効果を得ることができない場合が生じるという問題があった。
【0011】
この発明は、上記技術的課題に鑑みてなされたもので、高速鍛造を行っても、割れなどの不具合を発生することなく、また、十分な機械的特性を得ることができるマグネシウム合金製の鍛造部材の製造方法を提供することを基本的な目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本願発明者らは、上記の技術的課題に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、半溶融成形法または半溶融鋳造法で形成された軽合金製の鍛造用素材について、一定以上(2重量%以上)のAlを含有せしめることにより、室温強度の向上および/または鋳造性の確保を有効に達成でき、また、他の元素(カルシウム:Ca)を併せて添加することにより、高温(150℃)でも高い引張強度(220MPa程度以上)が確保できること、また、固相率が高くなると、引張強度は一般に低下するのであるが、鍛造による強度向上効果は大きくなること、更に、低固相率では、鍛造率がある程度以上高くなると引張強度が却って低くなるという現象が生じるが、固相率を一定以上(10%以上)に高く設定した場合には、かかる強度低下傾向は生じないこと、また更に、Al及びカルシウム(Ca)を含有したMg合金製の鍛造用素材においては、Ca量が一定以下(4重量%以下)の範囲においてはこのCa含有量が高いほど耐クリープ特性が向上すること、また、Ca/Al比(Al含有量(重量)に対するCa含有量(重量)の比率)が一定以下(0.8以下)の範囲では所要の鍛造率を確保した上で高速鍛造における割れ発生率を極めて低く抑制できることを見出した。
【0026】
本願の請求項1の発明(以下、第1の発明という)に係る鍛造部材の製造方法は、2重量%以上で10重量%以下のアルミニウムと4重量%以下のカルシウムを含有し、アルミニウム含有量に対するカルシウム含有量の比率が0 . 8以下に設定されたマグネシウム合金を材料に用い半溶融射出成形法で形成されたマグネシウム合金製の鍛造用素材を用い、鍛造率の最大値を40%以上に設定して、この最大鍛造率で鍛造される部分の固相率が10%以上かつ60%以下に設定された鍛造用素材を、100[mm/s]以上の鍛造速度で鍛造することを特徴としたものである。
ここに、Al含有量の下限値を2重量%としたのは、この値以上のAlを含有させることにより、鍛造速度が100[mm/s]以上の高速鍛造を行った場合でも、室温強度の向上および/または鋳造性の確保を有効に達成でき、また、他の元素 ( カルシウム:Ca ) を併せて添加することにより、高温(150℃)において十分な引張強度(220MPa程度以上)を確保することができるからであり、一方、Al含有量の上限値を10重量%としたのは、Al量がこの値を越えて増加してもAl添加の効果が飽和するからである。
また、Caを含有せしめたのは耐クリープ特性を向上させるためであり、また、Ca含有量の上限値を4重量%としたのは、Ca量がこの値を越えて増加しても耐クリープ特性向上の効果が飽和するからである。特に、Al含有量に対するCa含有量の比率(Ca/Al比)を0 . 8以下としたのは、この範囲であれば、所要の鍛造率(50%)を確保した上で、高速鍛造においても割れ発生率を極めて低く抑えることができるからである。
更に、鍛造率の最大値を40%以上とし、また、この最大鍛造率で鍛造される部分の固相率を10%以上としたのは、固相率をこの値以上に設定することにより、40%以上の高い鍛造率においても引張強度の低下傾向が生じることを防止でき、また、得られた鍛造部材の強度バラツキを小さく抑えることができるからである。一方、固相率の上限値を60%としたのは、固相率がこの値を上回ると、半溶融状態の溶湯の粘性が高くなりすぎて、かかる溶湯を用いた成形もしくは鋳造が難しくなり、特に、射出成形法を用いた連続した製造プロセスによる鍛造用素材の製造を行うことが実際上極めて難しくなるからである。
【0030】
また、本願の請求項2に係る発明(以下、第2の発明という)は、上記第1の発明において、250℃〜400℃の鍛造温度で鍛造することを特徴としたものである。
【0031】
ここに、鍛造温度の下限値を250℃としたのは、鍛造温度がこの値以上であれば、鍛造性が良好で高い限界据え込み率(70%以上)を確保して、例えばエンジン回りの機構部品(例えばバルブリフタ)など一定以上の高い強度を要する部材・部品等にも適用することが可能だからであり、また、鍛造温度の上限値を400℃としたのは、鍛造温度がこの値を越えると、鍛造温度の上昇による鍛造性向上効果が飽和し、しかも、素材表面が酸化したり、素材の一部分に溶融が生じて鍛造割れを招く場合があり、また、高温保持中に材料組織内で粒成長が生じて鍛造性の悪化を招く惧れがあるからである。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、鍛造用素材の成形に半溶融射出成形法を採用した場合を例にとって、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本実施の形態に係る鍛造用素材の成形について説明する。図1は、本実施の形態に係る軽金属製鍛造用素材の射出成形を行う射出成形装置の概略構成を示す部分断面説明図である。
この図に示すように、上記射出成形装置1は、所謂スクリュー式のもので、先端部にノズル3を有し外周に配置されたヒータ4で加熱されるシリンダ2と、該シリンダ2及びそれに連接された成形機本体内5で回転可能に支持されたスクリュー6と、例えばモータ機構および減速機構等を備えスクリュー6を回転駆動する回転駆動装置7と、原料が投入され貯えられるホッパ8と、ホッパ8内の原料を計量して成形機本体5内に送給するフィーダ9とを備えている。
【0033】
また、上記成形機本体5内には、具体的には図示しなかったが、スクリュー6をノズル3側に前進させる高速射出機構が設けられている。この高速射出機構は、所定のタイミングでスクリュー6を前進させるとともに、該スクリュー6が予め設定された距離だけ後退するとそれを検知してスクリュー6の回転を停止させ、同時にその後退動作も停止させるように構成されている。
【0034】
上記射出成形装置1は、ノズル3の内部通路と成形キャビティ11に繋がるランナ部12とが連通するように位置設定された上で、シリンダ2の先端側を金型10に結合して用いられる。
上記ホッパ8に投入されてその内部に貯えられた原料は、フィーダ9で所定量が計量されて成形機本体5内に供給され、スクリュー6の回転によって加熱状態のシリンダ2内に送給される。送給された原料は、このシリンダ2の内部でスクリュー6の回転により十分に攪拌・混錬されながら所定温度に加熱される。本実施の形態では、かかるプロセスによって、より好ましくは、原料の融点未満の半溶融状態の軽金属溶湯を得るようにした
【0035】
このようにして得られた半溶融状態の軽金属溶湯がスクリュー6の前方に押し出されるに連れて、その圧力で該スクリュー6が後退して行く。尚、他の手法として、スクリューを所望の速度で強制的に後退させるようにしても良い。
スクリュー6が予め設定された距離だけ後退すると、成形機本体5内の上記高速射出機構(不図示)がそれを検知してスクリュー6の回転を停止させ、同時にその後退動作も停止させる。尚、原料の計量を、スクリュー6の後退距離を設定することによって行うようにしても良い。
【0036】
そして、回転が停止し後退位置にあるスクリュー6を、高速射出機構(不図示)によって前進させ所定の力で押し出すことより、ノズル3から金型10内に半溶融状態の軽金属溶湯が射出される。つまり、ノズル3からランナ部12を介して成形キャビティ11内に軽金属溶湯が射出充填されるようになっている。
本実施の形態では、原料として軽金属の一種であるマグネシウム(Мg)合金を用い、これを例えば切り粉状のペレットの形態で射出成形装置1のホッパ8に供給するようにした。上記ホッパ8から成形機本体5内に通じる通路には、より好ましくは不活性ガス(例えばアルゴンガス)が充填され、原料(Mg合金ペレット)の酸化反応の防止が図られている。
【0037】
上記金型10の成形キャビティ11は、より好ましくは、この射出成形の後に行われる鍛造加工に用いられる鍛造型(不図示)の成形キャビティと近似した形状に形成されており、後工程で得られるべき製品である鍛造部材と近似した半製品形状の射出成形品(鍛造用素材)を得ることができる。
これにより、鍛造工程を仕上鍛造の1工程のみに簡略化することが可能になり、また、複雑な形状の部材でも鍛造できるようになる。更に、鍛造性の余り良くない材料でも支障無く鍛造加工を行えるのである。
【0038】
また、上記射出成形装置1のスクリュー6の前進速度(好ましくは、後退速度も)が1[m/s]以上になるように設定した。尚、上述の半溶融射出成形法ではなく、完全溶融状態の溶湯を用いて行う射出成形法によって鍛造用素材を成形する場合においても、スクリュー速度を1[m/s]以上になるように設定することが好ましい。また、鍛造用素材の製造を、これら射出成形法ではなくダイカスト鋳造法で行う場合でも、プランジャ速度を1[m/s(メートル/秒)]以上に設定することがより好ましい。
ここに、ダイカスト鋳造法におけるプランジャ速度および射出成形法におけるスクリュー速度の下限値を1[m/s]としたのは、この値未満では、鍛造用素材製造時のガス巻き込みによるガス欠陥の発生を低減できるものの、製造時のサイクルタイムが長くなり過ぎて、実用性に欠けるからである。
【0039】
更に、本実施の形態では、上記射出成形装置1を用いて軽合金製の鍛造用素材を射出成形するに際して、固相率を60%以下に設定して成形を行った。ここに、固相率の上限値を60%としたのは、固相率がこの値を上回ると、半溶融状態の溶湯の粘性が高くなりすぎて、かかる溶湯を用いて連続した射出成形プロセスによる製造を行うことが実際上極めて難しくなるからである。
尚、このような射出成形以外の例えば半溶融鋳造などのプロセスを適用する場合においては、固相率を80%以下に設定することが好ましい。この場合、固相率の上限値を80%としたのは、固相率がこの値を上回ると、半溶融状態の溶湯の粘性が高くなりすぎて、かかる溶湯を用いた成形もしくは鋳造を行うことが実際上極めて難しくなるからである。
【0040】
上記射出成形装置1を用いて射出成形された軽合金製の鍛造用素材について、鍛造速度が100[mm/s]を越える高速鍛造を行っても、割れなどの不具合を発生することなく、また、十分な機械的特性を得ることができるようにするために、種々の試験を行った。以下、これらの試験について説明する。
図2〜図4は、本実施の形態に係る軽合金製の鍛造素材を用いて鍛造部材のサンプルを得る方法を模式的に示したものである。本実施の形態では、図2に示すように、縦A1×横B1×長さL1の直方体状のマグネシウム合金製鍛造素材M1を用意し、図3に示すように、この素材Mの例えば横方向を一対の固定プレートP1で挟んで拘束し、この状態で縦方向(図3における紙面方向)に圧縮荷重を加えて塑性加工(鍛造)を行い、図4に示すような鍛造部材のサンプルを作成した。
【0041】
この結果、素材M1の縦方向寸法は、初期のA1からA2に変化し(短くなり)、また、長さは初期のL1からL2に変化する(長くなる)。この場合、この鍛造による鍛造率は次式▲1▼で算出される。
鍛造率=(A1−A2)/A1×100[%]…▲1▼
尚、本実施の形態では、マグネシウム合金鍛造素材M1の初期(図11参照)の基本寸法を、例えば、A1=A2=12[mm],L1=50[mm]とした。
このようにして得られた鍛造部材サンプルをそれぞれ供試材とし、これら供試材から各種試験に適応した寸法・形状の試験片を切り出して作成し、以下に述べるような各種の試験を行った。尚、以下の各試験において、鍛造速度は100〜400[mm/s]とした。
これら一連の試験において試料として用いた合金の化学組成を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
まず、鍛造による強度向上効果に及ぼす固相率の影響を調べる試験を行った。この試験では、射出成形のみによる(鍛造用素材のままの)サンプルと、射出成形後に25%の鍛造率で鍛造加工を行ったサンプルとについて、それぞれ固相率を10〜50%の範囲で変化させ、各々の引張強度を測定した。尚、この試験において、鍛造用素材のままのサンプルは、内部欠陥がほとんど無い高品質のものであった。
【0044】
試験結果を図7に示す。この図7のグラフから分かるように、鍛造前および鍛造後のいずれのものにおいても、固相率が高くなるほど引張強度は低下しているが、鍛造したものの場合には、その低下の度合いが少ない。つまり、固相率が高くなるほど、鍛造による強度向上の効果が大きくなることが分かった。
従って、高固相率で使用するものについては、鍛造加工を施すことがより有利に作用することになる。
【0045】
次に、鍛造部材の引張強度に及ぼす固相率と鍛造率の影響をを調べる試験を行った。この試験では、固相率が異なる3種の鍛造用素材(固相率:7%,13%及び45%)について、鍛造率を0〜50%の範囲で変化させ、各々の引張強度を測定した。
【0046】
試験結果を図8に示す。この図8のグラフから分かるように、固相率が10%以上(固相率:13%及び45%)のものについては、鍛造率が高いほど引張強度も高くなる。一方、固相率が10%未満(固相率:7%)のものについては、鍛造率が40%程度までの範囲では、鍛造率が高いほど引張強度も高くなるが、鍛造率が40%程度を越えると、引張強度は却って低下することが分かった。
【0047】
次に、鍛造部材の引張強度およびそのバラツキに及ぼす固相率と鍛造率の影響を調べる試験を行った。この試験では、射出成形後に行う鍛造加工の鍛造率25%の場合と鍛造率が50%の場合について、それぞれ固相率を7〜45%の範囲で変化させ、各々の引張強度(最大強度および最小強度)を測定した。
【0048】
試験結果を図9(鍛造率:25%)及び図10(鍛造率:50%)に示す。これらのグラフから分かるように、固相率が10%以上の範囲では、引張強度の最大値と最小値のバラツキ幅は略一定であるが、固相率が10%未満の範囲では、このバラツキ幅が急激に大きくなっている。つまり、引張強度のバラツキをできるだけ小さく抑えるには、固相率を10%以上に設定することが好ましいことが分かった。
【0049】
以上より、この40%以上の高い鍛造率においても引張強度の低下傾向が生じないようし、更に、得られた鍛造部材の強度バラツキを小さく抑えるようにするには、固相率を10%以上に設定すれば良いことが分かった。
【0050】
次に、本実施の形態に係るМg合金製の鍛造用素材の主要な添加元素であるアルミニウム(Al)及びカルシウム(Ca)の含有量が鍛造部材の機械的性質(特に、高温での機械的性質)に及ぼす影響を調べる試験を行った。
表2は、本実施の形態に係るマグネシウム合金鍛造素材の特性を調べるための各種試験に用いた試料(本発明実施例1〜7並びに比較例1及び2)の化学成分およびCa/Al比(アルミニウム含有量に対するカルシウム含有量の比率)を示している。
つまり、表1に示した各試料(鍛造素材)を用いてそれぞれ鍛造部材のサンプルを製作し、以下に述べるような各種試験に供した。尚、表2において、各数値は重量%を示しており、また、Al(アルミニウム),Ca(カルシウム),Mn(マンガン),Si(珪素)及びその他(不純物)以外の残部は、Mg(マグネシウム)である。
【0051】
【表2】
【0052】
図11は、Ca含有量が鍛造部材の定常クリープ速度に及ぼす影響を調べた試験結果を示している。尚、このクリープ試験の試験条件および供試材の設定条件は、以下の通りとした。
・試験温度:150℃
・荷重条件:100MPa
・供試材の鍛造率:50%
【0053】
図11の試験結果に示されるように、定常クリープ速度は、Ca量が0.5重量%(本発明実施例2)から4重量%(本発明実施例5)の範囲では、Ca量が増加するに連れて低下しており、この範囲ではCa含有量の増加に伴なって耐クリープ特性が向上することが分かった。一方、Ca量が4重量%を越えると(比較例2)、定常クリープ速度は略一定となっており、Ca含有量の増加による耐クリープ特性向上の効果がこの値(4重量%)を超えると飽和することが分かった。
尚、Caを全く含まない比較例1の場合には、クリープ速度が定常状態に至らず、試験開始後10[hr](時間)で試験片が破断しており、対クリープ特性が著しく劣っていることが分かった。
【0054】
また、図12は、鍛造部材の高温での引張強度に及ぼすAl含有量の影響を示している。この高温引張試験の試験条件および供試材の設定条件は、以下の通りとした。
・試験温度:150℃
・供試材の鍛造率:50%
【0055】
この図12の試験結果から良く分かるように、高温での引張強度はAl量が3重量%(本発明実施例1:Al量2.9重量%)以上の範囲では略一定の高い値に維持され、Al量がこの値を下回って2重量%(本発明実施例7)になると若干の低下傾向を示すようになるが、依然として高い値(220MPa以上)を保っている。尚、本試験における「本発明実施例」はいずれもCaを含有している。
すなわち、Al含有量が2重量%以上であれば、高温(150℃)でも十分な引張強度を確保することができ、更に、より好ましくは、3重量%以上であれば、より高い引張強度をより安定して維持できることが分かった。また、Al含有量が3重量%を越えると、含有量の比較的低い範囲でも高温での引張強度向上の効果はほぼ飽和傾向を示しており、従って、10重量%を越えれば確実に効果が飽和することが確認できた。
【0056】
この高温引張強度としては、鍛造部材を例えばエンジンのバルブリフタなど、150℃程度の高温雰囲気下で一定以上の高い強度を要する部材・部品等に用いる場合には、実用上、少なくとも220MPa以上を確保することが好ましい。図12の高温引張試験で用いた各試料の場合には、いずれも、150℃の高温雰囲気下で220MPa以上の引張強度を確保することができ、上記のような一定以上の高い強度を要する部材・部品等に対しても十分に適用することができる。
【0057】
次に、Ca/Al比がMg合金鍛造素材の鍛造性に及ぼす影響を調べる試験を行った。
図13は、高速鍛造を行った場合における割れ発生率に及ぼすCa/Al比の影響を示している。尚、本明細書中において、「高速鍛造」とは、略100[mm/秒]以上の鍛造速度で行う鍛造を言うものとする。
上記図13の高速鍛造試験の試験条件および供試材の設定条件は、以下の通りとした。
・鍛造温度:350℃
・鍛造速度:400[mm/秒]
・鍛造率:10%,25%,50%の3種類
【0058】
図13の試験結果から良く分かるように、Ca/Al比が0.8(本発明実施例4)以下の範囲では、鍛造率の如何に拘わらず、割れ発生率は最高でも0.1%以下と極めて低い値に抑制することができる。一方、Ca/Al比が0.8を越えると(本発明実施例5)、鍛造率が25%及び50%のものについては割れ発生率が急速に高くなる。しかし、鍛造率が10%のものについては、Ca/Al比が0.8以下の場合と同じく、割れの発生は全く認められなかった。
以上より、実用性は比較的低いものの鍛造率が10%であれば、Ca/Al比の如何に拘わらず高速鍛造においても割れは発生せず、また、鍛造率が25%以上(25%及び50%)の場合には、Ca/Al比を0.8以下とすることにより、高速鍛造における割れ発生率を極めて低く抑制して、十分な鍛造性を確保できることが分かった。
【0059】
尚、上記の高速鍛造試験とは別に、略10[mm/秒]の低速での鍛造試験(鍛造温度:350℃)を行ったところ、鍛造率が10%の場合は勿論のこと、鍛造率が25%及び50%の場合でも、Ca/Al比の如何に拘わらず割れの発生は全く認められなかった。
すなわち、鍛造速度が低い場合には、鍛造率およびCa/Al比の如何に拘わらず割れ発生はなく、鍛造性に何ら問題が無いことが分かった。
【0060】
次に、限界据え込み率に及ぼす鍛造温度の影響を調べる試験を行った。
ここに、限界据え込み率とは、図5に模式的に示すように、直径D×長さL3の円柱状の試験片M2を用意し、この試験片M2に対しその長手方向に圧縮荷重を加えて、図6に模式的に示すように試験片を圧縮変形(変形後の長さL4)させた場合に、当該試験片にクラック(割れ)が発生する限界の据え込み率を言う。
上記図5および図6の例で、初期長さL3の試験片M2を長さL4まで圧縮変形させたときに微小クラックが発生したとすると、この場合の限界据え込み率は、次式▲2▼で算出される。
限界据え込み率=(L3‐L4)/L3×100[%]…▲2▼
尚、本実施の形態では、上記試験片M2の初期(図14参照)の基本寸法を、D=16[mm],L3=24[mm]とした。
【0061】
図14は、鍛造温度および鍛造前熱処理が鍛造時の限界据え込み率に及ぼす影響を示している。この図14に示した限界据え込み率試験の試験条件および供試材の設定条件は、以下の通りとした。
・供試材の種類:本発明実施例4
・供試材の熱処理条件:熱処理無し/鍛造前に410℃で16時間保持した後に空冷
【0062】
図14の試験結果から良く分かるように、熱処理の有無に拘わらず、鍛造温度が略400℃以下の範囲では、鍛造温度が上昇するに連れて限界据え込み率は高くなっており、この範囲では、鍛造温度を高めることによる鍛造性向上の効果を確認することができた。
一方、鍛造温度が400℃を越えると鍛造性向上の効果は飽和し、しかも、素材表面が酸化したり、素材の一部分に溶融が生じて鍛造割れを招く場合があり、また、高温保持中に材料組織内で粒成長が生じて鍛造性の悪化を招く惧れがある。従って、鍛造温度としては、400℃以下が好ましく、酸化防止の観点からは350℃以下であることがより好ましい。
また、鍛造前に熱処理を施した場合には、熱処理を行わなかった場合に比べて、限界据え込み率が上昇しており、鍛造前の熱処理による限界据え込み率度向上の効果を確認することができた。
【0063】
尚、この限界据え込み率としては、一般に、実用上、少なくとも50%以上を確保することが好ましく、特に、鍛造部材を例えばエンジンのバルブリフタなどの一定以上の高い強度を要する部材・部品等に用いる場合には、70%以上を確保することがより好ましい。本発明実施例4の試料の場合には、鍛造前に熱処理を施さなくても、250℃を下回る鍛造温度でも70%以上の限界据え込み率を確保することができ、上記のような一定以上の高い強度を要する部材・部品等に対しても十分に適用することができる。
【0064】
上記の鍛造前の熱処理における加熱温度および保持時間としては、上記鍛造素材に、300℃〜500℃の温度範囲で5時間〜50時間保持する熱処理を施すことが好ましい。
この場合、熱処理温度の下限値を300℃としたのは、それ未満では、熱処理による鍛造成形性の向上効果が小さいからであり、また、熱処理温度の上限値を500℃としたのは、それより高くしても鍛造成形性の向上効果が飽和する上に、酸化や部分的な溶解の起こることが有り、メリットが無いからである。一方、熱処理温度保持時間の下限値を5時間としたのは、それ未満では、熱処理による鍛造成形性の向上効果が小さいからであり、また、熱処理温度保持時間の上限値を50時間としたのは、それより長時間熱処理しても鍛造成形性の向上効果は飽和するからである。
【0065】
尚、本発明は、以上の実施態様に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更あるいは設計上の改良等が可能であることは言うまでもない。
【0073】
【発明の効果】
本願の第1の発明に係る鍛造部材の製造方法によれば、2重量%以上で10重量%以下のアルミニウムを含有し半溶融射出成形法で形成されたマグネシウム合金製の鍛造用素材を鍛造するので、鍛造速度が100[mm/s]以上の高速鍛造を行った場合でも、室温強度の向上および/または鋳造性の確保を有効に達成でき、また、他の元素(カルシウム:Ca)を併せて添加することにより、高温(150℃)においても十分な引張強度(220MPa程度以上)を効果的に確保することができる。
この場合、4重量%以下のCa含有したМg合金を材料に用いて形成されているので、高速鍛造で得られた鍛造部材の耐クリープ特性を向上させることができ、また、Ca量増加による耐クリープ特性向上の効果を得る上で経済的である。特に、Al含有量に対するCa含有量の比率(Ca/Al比)が0 . 8以下に設定されているので、所要の鍛造率(50%)を確保した上で、高速鍛造においても割れ発生率を極めて低く抑えることができ、良好な鍛造性を得ることができる。特に、鍛造用素材が射出成形にて成形されているので、鍛造用素材を半溶融射出成形で製造することによるメリットを享受できる。
また、鍛造率の最大値を40%以上に設定し、この最大鍛造率で鍛造される部分の固相率を10%以上に設定した鍛造用素材を鍛造するので、40%以上の高い鍛造率においても引張強度の低下傾向が生じることを防止でき、しかも、得られた鍛造部材の強度バラツキを小さく抑えることができる。
更に、固相率が80%以下に設定されているので、半溶融状態の溶湯の粘性が高くなり過ぎることを防止でき、かかる溶湯を用いた成形もしくは鋳造を支障無く行え、特に、射出成形法を用いた連続した製造プロセスによる鍛造用素材の製造を支障無く行うことができる。
【0077】
また、本願の第2の発明によれば、基本的には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができる。特に、上記鍛造における鍛造温度を250℃〜400℃の範囲としたので、良好な限界据え込み率(70%以上)を確保して、例えばエンジンのバルブリフタなど一定以上の高い強度を要する部材・部品等にも適用することができ、また、鍛造温度の上限値を400℃であるので、鍛造温度の上昇による鍛造性向上の効果を得る上で経済的であり、しかも、高温保持に起因する素材表面の酸化や鍛造性の悪化などによる悪影響も有効に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る射出成形装置の概略構成を示す部分断面説明図である。
【図2】本実施の形態に係るマグネシウム合金鍛造素材の斜視図である。
【図3】上記マグネシウム合金鍛造素材の鍛造工程を模式的に示す説明図である。
【図4】上記鍛造工程後のマグネシウム合金鍛造部材サンプルの説明図である。
【図5】本実施の形態に係るマグネシウム合金製鍛造素材の限界据え込み率試験の初期状態を示す説明図である。
【図6】上記限界据え込み率試験の鍛造時におけるマグネシウム合金製鍛造素材を模式的に示す説明図である。
【図7】鍛造による強度向上効果に及ぼす固相率の影響を示すグラフである。
【図8】鍛造部材の引張強度に及ぼす固相率と鍛造率の影響を示すグラフである。
【図9】鍛造部材(鍛造率:25%)の引張強度およびそのバラツキに及ぼす固相率と鍛造率の影響を示すグラフである。
【図10】鍛造部材(鍛造率:50%)の引張強度およびそのバラツキに及ぼす固相率と鍛造率の影響を示すグラフである。
【図11】マグネシウム合金鍛造部材の定常クリープ速度に及ぼすカルシウム含有量の影響を示すグラフである。
【図12】マグネシウム合金鍛造部材の高温引張強度に及ぼすアルミニウム含有量の影響を示すグラフである。
【図13】高速鍛造における割れ発生率に及ぼすCa/Al火の影響を示すグラフである。
【図14】限界据え込み率に及ぼす鍛造温度の影響を示すグラフである。
【符号の説明】
1…射出成形装置
M1,M2…Mg合金鍛造用素材[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
This invention is semi-solidInjectionMoldingBy lawFormed and forged at a certain high speedmagnesiumAlloy forging elementLumberThe present invention relates to a method for manufacturing a used forged member.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a light metal member made of a light metal such as, for example, magnesium (hereinafter appropriately represented by its element symbol Mg) and its alloy or aluminum (hereinafter appropriately represented by its element symbol Al) and its alloy The most common method of producing is based on a casting method. As one type of this casting method, a so-called die-casting method has been realized, in which the casting process is accelerated by injecting and filling a light metal melt into a mold at a high pressure, and the productivity can be greatly improved. Is well known in the art.
Also, in contrast to the normal melting and casting method in which a light metal melt is poured into a mold in a completely molten state above its melting point, a light metal melt is poured into a mold in a semi-molten state (basically below its melting point). A semi-solid casting method is also known.
[0003]
Furthermore, in recent years, a method of manufacturing a light metal member using an injection molding method, particularly for Δg and its alloy, has been put to practical use. In this method, a molten light metal in a molten state is injected and filled into a molding cavity of a molding die from an injection nozzle using an injection molding apparatus. Component) can be manufactured. In addition, this injection molding method is relatively clean (clean) in terms of the working environment and higher in safety when compared with a casting method such as a die casting method, and also has a defect such as shrinkage cavities in quality. It is known as a process capable of obtaining a highly accurate and uniform light metal molded product with less heat.
Also in this injection molding method, there is known a so-called semi-molten injection molding method in which a light metal melt is made into a semi-molten state (basically less than its melting point) and is injected and filled into a molding cavity from an injection nozzle. (For example, see Japanese Patent Publication No. 15620/1990).
[0004]
Not only in the injection molding method but also in the casting method, when a molten metal in a semi-molten state is used, the temperature of the molten metal (hereinafter referred to as “molten metal” even if the molten metal is not in a completely molten state but in a semi-molten state) ) Is low, so-called "burrs" are less likely to appear, which is suitable for high-speed and / or high-pressure injection, which is advantageous in improving productivity.
Furthermore, by filling the molding cavity with the molten metal in a semi-molten state, the molten metal in which the undissolved solid phase part is mixed in the completely dissolved liquid phase part is filled as it is, so it is filled in a state close to laminar flow And relatively little gas is entrained, resulting in a relatively homogeneous tissue. This makes it possible to enhance the mechanical properties of the obtained member as a whole.
[0005]
In the present specification, the “solid phase” refers to “a part that is not melted and maintains a solid state when the light metal melt is in a semi-molten state”, and the “liquid phase” refers to “complete Portion that has been melted into a liquid state ". The “solid phase” is obtained by observing the solidified structure of the obtained light metal member, and as a “part that has been maintained in a solid state without being melted in a semi-molten molten metal state”, is referred to as “semi-molten metal” The liquid phase portion, which was completely melted in the molten state to be in the liquid state, can be easily identified. When the obtained member is referred to as a “solid phase”, it refers to “a portion that was maintained in a solid state without being melted in a semi-molten light metal melt” (is a solid phase).
Further, in the present specification, the “solid phase ratio” refers to “the ratio of the solid phase to the entire molten metal (solid phase + liquid phase) in the metal melt in a semi-molten state”. By observing, the ratio (area ratio) of the portion that was the “solid phase” to the entire observation region can be obtained numerically.
[0006]
Further, in this specification, the “semi-molten state” of the light metal melt basically means “the solid-state raw material (solid phase) and the molten raw material (liquid phase) coexist. "Is a state obtained by heating a raw material to below its melting point. However, the case where the temperature of the light metal melt is substantially at or just above its melting point and the solid fraction is substantially equal to 0 (zero)% is also included in the "semi-molten state".
Even when the light metal melt itself has such a substantially solid phase ratio of 0%, one shot (one shot) from the injection nozzle into the mold, for example, in consideration of the actual injection molding process in the semi-solid injection molding method. Between the end of the injection and the next (next shot) injection, the molten metal in the molten metal supply path of the injection nozzle is cooled and a solidified portion (so-called cold plug) or solid phase ratio is formed at the nozzle tip side. Therefore, the solid metal portion is inevitably included in the light metal melt actually injected into the molding cavity.
[0007]
On the other hand, when it is required to obtain a light metal member having higher strength than the above-described casting method or injection molding method, the forging method is most generally employed. Further, as a kind of manufacturing method for manufacturing a light metal member by this forging method, for example, as disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-297127, a material suitable for the forging process by a casting method prior to the forging process ( A so-called casting forging method is known in which a forging material is formed, and the material is set in a predetermined forging die to perform forging.
[0008]
According to this casting and forging method, it is possible to form a semi-finished product having a shape relatively similar to the shape of a finished product (forged member) by forging at the casting (material) stage. As a result, the forging process can be simplified to only one process of finish forging, and a member having a complicated shape can be forged. Further, it is possible to adjust the structure of the material so that forging can be performed without difficulty even with a material having poor forgeability.
In addition, the molding of the forging material in the casting forging method can be performed by an injection molding method instead of the casting method.
[0009]
Further, light alloys such as the above-mentioned Mg alloys have already been put to practical use as materials for wheels and the like in automobiles, for example. When considering application as a material for a mechanical part (for example, a valve lifter of an engine intake / exhaust valve) around an engine, not only strength characteristics at room temperature but also a certain level (for example, 220 MPa) even at a high temperature of about 150 ° C. High tensile strength) and excellent creep resistance.
In such a case, in particular, it is generally difficult to obtain the required characteristics stably in molding processes such as casting and injection molding, and plastic working in which a dense material structure is obtained at the time of working, in particular, forging with a forging ratio of a certain level or more Most preferably, it is necessary to ensure good forgeability.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, when forging a forging material to obtain required mechanical properties, it is practically necessary to shorten the cycle time in the forging process as much as possible from the viewpoint of securing productivity during mass production. For this reason, as forging conditions related to the cycle time, it is generally required to perform high-speed forging performed at a forging speed of about 100 [mm / s] or more.
However, in a range where the forging speed is low (a range of less than 100 [mm / s]), forging can be performed without any trouble, and even if the material can effectively improve the strength by plastic working, it is easy to perform high-speed forging. There has been a problem in that a sufficient effect of improving mechanical properties cannot be obtained, such as occurrence of cracks or a tendency of a decrease in strength even when the forging ratio is increased.
[0011]
The present invention has been made in view of the above technical problem, and even when high-speed forging is performed, it is possible to obtain sufficient mechanical characteristics without generating a defect such as a crack.Made of magnesium alloyIt is a basic object of the present invention to provide a method for manufacturing a forged member.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present application have conducted intensive studies in view of the above technical problem, and as a result, a light alloy forging material formed by a semi-solid molding method or a semi-solid casting method has a certain or more (2% by weight or more) )), The improvement of room temperature strength and / or the securing of castability can be effectively achieved, and the addition of other elements (calcium: Ca) at high temperatures (150 ° C.) When a high tensile strength (about 220 MPa or more) can be ensured, and when the solid fraction increases, the tensile strength generally decreases, but the strength improving effect by forging increases, and when the solid fraction is low, forging occurs. When the ratio increases to a certain degree or more, the tensile strength decreases rather. However, when the solid phase ratio is set to a certain value or higher (10% or more), such a tendency for the strength to decrease does not occur. Furthermore, in a forging material made of a Mg alloy containing Al and calcium (Ca), as the Ca content increases within a certain range (4% by weight or less), the higher the Ca content, the better the creep resistance. When the Ca / Al ratio (the ratio of the Ca content (weight) to the Al content (weight)) is within a certain range (0.8 or less), the required forging ratio is secured and the high-speed forging is performed. It has been found that the rate of occurrence of cracks can be extremely low.
[0026]
BookClaim of application1Invention (hereinafter, referred to asFirstThe invention relates to a method for manufacturing a forged member, which comprises not less than 2 wt% and not more than 10 wt%And less than 4% by weight of calciumContains, The ratio of the calcium content to the aluminum content is 0 . Using a magnesium alloy set to 8 or less for the materialSemi-moltenInjectionMoldingBy lawBeen formedmagnesiumAlloy forging materialUse,The maximum value of the forging rate is set to 40% or more, and the forging material in which the solid phase ratio of the portion forged at the maximum forging rate is set to 10% or more and 60% or less,The forging is performed at a forging speed of 100 [mm / s] or more.
Here, the lower limit of the Al content is 2% by weight.The reason for this is that by containing Al at a value higher than this value, it is possible to effectively achieve improvement in room temperature strength and / or securing of castability even when a forging speed is 100 [mm / s] or higher. And also other elements ( Calcium: Ca ) Is also added, it is possible to secure a sufficient tensile strength (about 220 MPa or more) at a high temperature (150 ° C.). On the other hand, the upper limit of the Al content is set to 10% by weight. This is because even if the amount of Al exceeds this value, the effect of Al addition is saturated.
Also, Ca was included to improve the creep resistance, and the upper limit of the Ca content was set to 4% by weight even if the Ca content exceeded this value. This is because the effect of improving characteristics is saturated. In particular, the ratio of the Ca content to the Al content (Ca / Al ratio) is set to 0. . The reason for setting the ratio to 8 or less is that if the range is within this range, the required forging rate (50%) can be ensured, and the rate of occurrence of cracks can be extremely low even in high-speed forging.
Further, the maximum value of the forging ratio is set to 40% or more, and the solid phase ratio of the portion forged at the maximum forging ratio is set to 10% or more, by setting the solid phase ratio to this value or more. This is because, even at a high forging rate of 40% or more, it is possible to prevent a tendency of a decrease in tensile strength from occurring, and to suppress a variation in strength of the obtained forged member. On the other hand, when the upper limit of the solid phase ratio is set to 60%, if the solid phase ratio exceeds this value, the viscosity of the molten metal in a semi-molten state becomes too high, so that molding or casting using such molten metal becomes difficult. In particular, it is practically extremely difficult to manufacture a forging material by a continuous manufacturing process using an injection molding method.
[0030]
Also,BookClaim of application2The invention according to (hereinafter, referred to asSecondOf the invention)FirstThe invention is characterized in that forging is performed at a forging temperature of 250C to 400C.
[0031]
Here, the reason why the lower limit of the forging temperature is set to 250 ° C. is that if the forging temperature is equal to or higher than this value, the forging property is good and a high critical upsetting rate (70% or more) is ensured. This is because the present invention can be applied to members and parts that require a certain strength or higher such as mechanical parts (for example, valve lifters), and the upper limit of the forging temperature is set to 400 ° C. If it exceeds, the effect of improving the forgeability due to the increase in the forging temperature is saturated, and furthermore, the material surface may be oxidized, or a part of the material may be melted to cause forging cracks. This is because there is a concern that grain growth may occur to deteriorate forgeability.
[0032]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings, taking as an example a case where a semi-solid injection molding method is used for molding a forging material.
First, the forming of the forging material according to the present embodiment will be described. FIG. 1 is a partial cross-sectional explanatory view showing a schematic configuration of an injection molding apparatus for performing injection molding of a light metal forging material according to the present embodiment.
As shown in this figure, the
[0033]
Although not specifically shown, a high-speed injection mechanism for advancing the
[0034]
The
The raw material charged into the hopper 8 and stored therein is measured in a predetermined amount by a feeder 9 and supplied into the molding machine
[0035]
As the light metal melt in the semi-molten state obtained in this way is pushed out to the front of the
When the
[0036]
Then, the
In the present embodiment, a magnesium (Δg) alloy, which is a kind of light metal, is used as a raw material, and is supplied to the hopper 8 of the
[0037]
The
As a result, the forging process can be simplified to only one process of finish forging, and a member having a complicated shape can be forged. In addition, forging can be performed without difficulty even with a material having poor forging properties.
[0038]
The forward speed (and preferably also the retreat speed) of the
Here, the lower limit of the plunger speed in the die casting method and the screw speed in the injection molding method is set to 1 [m / s]. If the value is less than this value, the generation of gas defects due to gas entrainment during the production of a forging material is considered. Although it can be reduced, the cycle time at the time of manufacture becomes too long, and thus lacks practicality.
[0039]
Further, in the present embodiment, when the light alloy forging material is injection-molded using the
When a process other than injection molding, such as semi-solid casting, is applied, the solid phase ratio is preferably set to 80% or less. In this case, the upper limit of the solid phase ratio is set to 80%. If the solid phase ratio exceeds this value, the viscosity of the molten metal in a semi-molten state becomes too high, and molding or casting using the molten metal is performed. Because it becomes extremely difficult in practice.
[0040]
The light alloy forging material injection-molded using the above-described
2 to 4 schematically show a method of obtaining a sample of a forged member using the light alloy forged material according to the present embodiment. In the present embodiment, as shown in FIG. 2, a rectangular parallelepiped magnesium alloy forging material M1 having a length A1 × width B1 × length L1 is prepared, and as shown in FIG. Is sandwiched between a pair of fixed plates P1, and a plastic load (forging) is performed by applying a compressive load in the vertical direction (the paper surface direction in FIG. 3) in this state, thereby creating a sample of a forged member as shown in FIG. did.
[0041]
As a result, the vertical dimension of the material M1 changes (becomes shorter) from the initial A1 to A2, and the length changes (becomes longer) from the initial L1 to L2. In this case, the forging rate by this forging is calculated by the following equation (1).
Forging rate = (A1−A2) / A1 × 100 [%] (1)
In the present embodiment, the initial basic dimensions of the forged magnesium alloy material M1 (see FIG. 11) are, for example, A1 = A2 = 12 [mm] and L1 = 50 [mm].
The thus obtained forged member samples were used as test materials, and test specimens having dimensions and shapes adapted to various tests were cut out from these test materials, and various tests as described below were performed. . In the following tests, the forging speed was 100 to 400 [mm / s].
Table 1 shows the chemical compositions of the alloys used as samples in these series of tests.
[0042]
[Table 1]
[0043]
First, a test was conducted to examine the effect of the solid fraction on the strength improvement effect of forging. In this test, the solid phase ratio was changed in a range of 10 to 50% for each of the sample obtained by injection molding only (as is for forging material) and the sample forged at a forging rate of 25% after injection molding. Then, each tensile strength was measured. In this test, the sample as forged material had high quality with almost no internal defects.
[0044]
The test results are shown in FIG. As can be seen from the graph of FIG. 7, the tensile strength decreases as the solid phase ratio increases before and after forging, but in the case of forged one, the degree of the decrease is small. . That is, it was found that the higher the solid fraction, the greater the effect of forging to improve the strength.
Therefore, for those used at a high solid phase ratio, forging works more advantageously.
[0045]
Next, a test was conducted to examine the effects of the solid phase ratio and the forging ratio on the tensile strength of the forged member. In this test, for three kinds of forging materials (solid phase ratio: 7%, 13% and 45%) having different solid phase ratios, the forging ratio was changed in the range of 0 to 50%, and the tensile strength of each was measured. did.
[0046]
The test results are shown in FIG. As can be seen from the graph of FIG. 8, for those having a solid fraction of 10% or more (solid fractions: 13% and 45%), the higher the forging rate, the higher the tensile strength. On the other hand, for those having a solid fraction of less than 10% (solid fraction: 7%), up to a forging rate of about 40%, the higher the forging rate, the higher the tensile strength, but the forging rate is 40%. Above this level, the tensile strength was found to decrease rather.
[0047]
Next, a test was conducted to examine the effects of the solid phase ratio and the forging ratio on the tensile strength of the forged member and its variation. In this test, the solid phase ratio was changed in the range of 7% to 45% for the forging rate of 25% and the forging rate of 50% for the forging performed after injection molding, and the tensile strength (maximum strength and Minimum strength).
[0048]
The test results are shown in FIG. 9 (forging rate: 25%) and FIG. 10 (forging rate: 50%). As can be seen from these graphs, in the range where the solid phase ratio is 10% or more, the variation width of the maximum value and the minimum value of the tensile strength is substantially constant, but in the range where the solid phase ratio is less than 10%, this variation is obtained. The width is increasing rapidly. That is, it has been found that the solid phase ratio is preferably set to 10% or more in order to minimize the variation in tensile strength.
[0049]
As described above, in order to prevent the tendency of the tensile strength from decreasing even at the high forging ratio of 40% or more and to suppress the variation in strength of the obtained forged member, the solid phase ratio should be 10% or more. It turned out that it should be set to.
[0050]
Next, the content of aluminum (Al) and calcium (Ca), which are the main additive elements of the forging material made of the Мg alloy according to the present embodiment, depends on the mechanical properties of the forged member (particularly, mechanical properties at high temperatures). A test was conducted to investigate the effect on the properties.
Table 2 shows the chemical components and Ca / Al ratios of the samples (Examples 1 to 7 of the present invention and Comparative Examples 1 and 2) used in various tests for examining the characteristics of the forged magnesium alloy material according to the present embodiment. (A ratio of calcium content to aluminum content).
That is, samples of forged members were manufactured using the respective samples (forged materials) shown in Table 1, and subjected to various tests as described below. In Table 2, each numerical value represents% by weight, and the remainder other than Al (aluminum), Ca (calcium), Mn (manganese), Si (silicon) and other (impurities) is Mg (magnesium). ).
[0051]
[Table 2]
[0052]
FIG. 11 shows a test result of examining the effect of the Ca content on the steady-state creep rate of a forged member. In addition, the test conditions of this creep test and the setting conditions of the test material were as follows.
・ Test temperature: 150 ° C
・ Load condition: 100MPa
・ Forging rate of test material: 50%
[0053]
As shown in the test results of FIG. 11, the steady creep rate shows that the Ca amount increases when the Ca amount is in the range of 0.5% by weight (Example 2 of the present invention) to 4% by weight (Example 5 of the present invention). As the Ca content increased in this range, the creep resistance was improved. On the other hand, when the Ca amount exceeds 4% by weight (Comparative Example 2), the steady-state creep rate is substantially constant, and the effect of improving the creep resistance characteristics by increasing the Ca content exceeds this value (4% by weight). Was found to be saturated.
In the case of Comparative Example 1 containing no Ca, the creep rate did not reach a steady state, the test piece broke at 10 [hr] (time) after the start of the test, and the creep characteristics were extremely poor. I knew it was there.
[0054]
FIG. 12 shows the effect of the Al content on the tensile strength of the forged member at a high temperature. The test conditions of the high-temperature tensile test and the setting conditions of the test material were as follows.
・ Test temperature: 150 ° C
・ Forging rate of test material: 50%
[0055]
As can be clearly understood from the test results shown in FIG. 12, the tensile strength at a high temperature is maintained at a substantially constant high value when the Al content is 3% by weight or more (Example 1 of the present invention: 2.9% by weight of Al). When the amount of Al falls below this value and becomes 2% by weight (Example 7 of the present invention), a slight downward tendency is shown, but the value still remains high (220 MPa or more). It should be noted that all of the "Examples of the present invention" in this test contain Ca.
That is, if the Al content is 2% by weight or more, sufficient tensile strength can be ensured even at a high temperature (150 ° C.). More preferably, if the Al content is 3% by weight or more, higher tensile strength is obtained. It turned out that it can be maintained more stably. Further, when the Al content exceeds 3% by weight, the effect of improving the tensile strength at a high temperature shows an almost saturated tendency even at a relatively low range of the content. Saturation was confirmed.
[0056]
As for the high-temperature tensile strength, in the case where the forged member is used for a member or a component that requires a certain or higher strength under a high-temperature atmosphere of about 150 ° C., such as an engine valve lifter, for example, at least 220 MPa or more is practically secured. Is preferred. In the case of each of the samples used in the high-temperature tensile test of FIG. 12, a member that can secure a tensile strength of 220 MPa or more in a high-temperature atmosphere of 150 ° C. and requires a certain high strength as described above -It can be sufficiently applied to parts and the like.
[0057]
Next, a test was conducted to examine the effect of the Ca / Al ratio on the forgeability of the forged Mg alloy material.
FIG. 13 shows the influence of the Ca / Al ratio on the crack generation rate when high-speed forging is performed. In this specification, "high-speed forging" refers to forging performed at a forging speed of about 100 [mm / sec] or more.
The test conditions of the high-speed forging test in FIG. 13 and the setting conditions of the test material were as follows.
・ Forging temperature: 350 ° C
・ Forging speed: 400 [mm / sec]
-Forging rate: 10%, 25%, 50%
[0058]
As can be clearly understood from the test results in FIG. 13, when the Ca / Al ratio is in the range of 0.8 (Example 4 of the present invention) or less, the crack occurrence rate is at most 0.1% or less regardless of the forging rate. And an extremely low value. On the other hand, when the Ca / Al ratio exceeds 0.8 (Example 5 of the present invention), the crack generation rate rapidly increases for the forging rates of 25% and 50%. However, when the forging ratio was 10%, no cracking was observed at all, as in the case where the Ca / Al ratio was 0.8 or less.
As described above, if the forging ratio is 10%, although practicality is relatively low, no crack occurs even in high-speed forging regardless of the Ca / Al ratio, and the forging ratio is 25% or more (25% or more). In the case of (50%), it was found that by setting the Ca / Al ratio to 0.8 or less, the rate of occurrence of cracks in high-speed forging can be suppressed to an extremely low level, and sufficient forgeability can be secured.
[0059]
In addition to the above-described high-speed forging test, when a forging test (forging temperature: 350 ° C.) was performed at a low speed of about 10 [mm / sec], the forging rate was not limited to 10%. Was 25% and 50%, no cracking was observed at all regardless of the Ca / Al ratio.
That is, it was found that when the forging speed was low, no cracking occurred regardless of the forging ratio and the Ca / Al ratio, and there was no problem in the forgeability.
[0060]
Next, a test was conducted to examine the effect of the forging temperature on the critical upsetting ratio.
Here, the critical upsetting ratio is, as schematically shown in FIG. 5, a column-shaped test piece M2 having a diameter D × length L3, and a compressive load applied to the test piece M2 in the longitudinal direction. In addition, as shown schematically in FIG. 6, when the test piece is subjected to compression deformation (length L4 after deformation), it refers to the limit upsetting rate at which cracks (cracks) occur in the test piece.
In the examples of FIGS. 5 and 6, if a small crack occurs when the test piece M2 having the initial length L3 is compressed and deformed to the length L4, the critical upsetting ratio in this case is given by the following equation (2). It is calculated by ▼.
Limit upsetting rate = (L3−L4) / L3 × 100 [%] (2)
In the present embodiment, the initial basic dimensions of the test piece M2 (see FIG. 14) are D = 16 [mm] and L3 = 24 [mm].
[0061]
FIG. 14 shows the effect of the forging temperature and the pre-forging heat treatment on the critical upsetting rate during forging. The test conditions of the limit upsetting ratio test and the setting conditions of the test material shown in FIG. 14 were as follows.
-Type of test material: Example 4 of the present invention
・ Heat treatment condition of test material: no heat treatment / air cooling after holding at 410 ° C for 16 hours before forging
[0062]
As can be clearly understood from the test results in FIG. 14, regardless of the presence or absence of the heat treatment, in the range where the forging temperature is approximately 400 ° C. or lower, the limit upsetting ratio increases as the forging temperature increases. Thus, the effect of improving the forgeability by increasing the forging temperature could be confirmed.
On the other hand, if the forging temperature exceeds 400 ° C., the effect of improving the forgeability is saturated, and furthermore, the material surface may be oxidized or a part of the material may be melted to cause forging cracks. There is a fear that grain growth occurs in the material structure and forgeability deteriorates. Therefore, the forging temperature is preferably 400 ° C. or lower, and more preferably 350 ° C. or lower from the viewpoint of preventing oxidation.
In addition, when heat treatment was performed before forging, the marginal upsetting rate increased compared to the case without heat treatment, and the effect of improving the marginal upsetting rate by heat treatment before forging was confirmed. Was completed.
[0063]
In general, it is preferable to secure at least 50% or more in practical use as the critical upsetting ratio. In particular, forged members are used for members and parts that require a certain or higher strength such as engine valve lifters, for example. In this case, it is more preferable to secure 70% or more. In the case of the sample of Example 4 of the present invention, a critical upsetting rate of 70% or more can be secured even at a forging temperature lower than 250 ° C. without performing a heat treatment before forging, and the above-mentioned certain level or more can be secured. It can be sufficiently applied to members and parts that require high strength.
[0064]
As the heating temperature and the holding time in the heat treatment before forging, it is preferable to perform a heat treatment for holding the forged material in a temperature range of 300 ° C. to 500 ° C. for 5 hours to 50 hours.
In this case, the reason why the lower limit of the heat treatment temperature is set to 300 ° C. is that if it is less than that, the effect of improving the forging formability by the heat treatment is small, and the upper limit of the heat treatment temperature is set to 500 ° C. This is because, even if it is higher, the effect of improving the forgeability is saturated, and oxidation or partial dissolution may occur, and there is no merit. On the other hand, the reason why the lower limit value of the heat treatment temperature holding time is set to 5 hours is that if it is less than that, the effect of improving the forging formability by the heat treatment is small, and the upper limit value of the heat treatment temperature holding time is set to 50 hours. This is because the effect of improving the forgeability is saturated even if the heat treatment is performed for a longer time.
[0065]
still,BookThe invention is not limited to the embodiments described above, and it goes without saying that various changes or design improvements can be made without departing from the scope of the invention.
[0073]
【The invention's effect】
BookWishFirstAccording to the method for manufacturing a forged member according to the invention of the present invention, the aluminum alloy contains not less than 2 wt% andInjectionMoldingBy lawBeen formedmagnesiumSince the forging material made of an alloy is forged, even when a forging speed of 100 [mm / s] or more is performed, improvement in room temperature strength and / or ensuring castability can be effectively achieved. By adding the element (calcium: Ca) together, sufficient tensile strength (about 220 MPa or more) can be effectively ensured even at a high temperature (150 ° C.).
In this case, since the Мg alloy containing 4% by weight or less of Ca is used as a material, the creep resistance of the forged member obtained by high-speed forging can be improved, and the resistance due to the increase in the amount of Ca can be improved. It is economical in obtaining the effect of improving the creep characteristics. Particularly, the ratio of the Ca content to the Al content (Ca / Al ratio) is 0. . Since it is set to 8 or less, the required forging rate (50%) is ensured, and even in high-speed forging, the rate of occurrence of cracks can be extremely suppressed, and good forgeability can be obtained. In particular, since the forging material is formed by injection molding, the advantage of manufacturing the forging material by semi-solid injection molding can be enjoyed.
In addition, since the forging rate is set to a maximum value of 40% or more and the solid phase ratio of the portion forged at the maximum forging rate is set to 10% or more, a forging material having a high forging rate of 40% or more is forged. In this case, it is possible to prevent a tendency of a decrease in tensile strength from occurring, and to suppress a variation in strength of the obtained forged member.
Further, since the solid phase ratio is set to 80% or less, the viscosity of the molten metal in a semi-molten state can be prevented from becoming too high, and molding or casting using the molten metal can be performed without any trouble. The forging material can be manufactured by a continuous manufacturing process using the forging without any trouble.
[0077]
Also,BookWishSecondAccording to the invention of the above, basically,With the first inventionSimilar effects can be obtained. In particular, since the forging temperature in the forging is set in the range of 250 ° C. to 400 ° C., a good limit upsetting rate (70% or more) is ensured, and for example, a member / part requiring a certain high strength such as an engine valve lifter. Also, since the upper limit of the forging temperature is 400 ° C., it is economical to obtain the effect of improving the forgeability by increasing the forging temperature, and moreover, the material caused by the high temperature holding Adverse effects due to oxidation of the surface and deterioration of forgeability can also be effectively avoided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partial sectional explanatory view showing a schematic configuration of an injection molding apparatus according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view of a forged magnesium alloy material according to the present embodiment.
FIG. 3 is an explanatory view schematically showing a forging step of the magnesium alloy forging material.
FIG. 4 is an explanatory view of a magnesium alloy forged member sample after the forging step.
FIG. 5 is an explanatory view showing an initial state of a critical upsetting test of a forged material made of a magnesium alloy according to the present embodiment.
FIG. 6 is an explanatory view schematically showing a forged material made of a magnesium alloy at the time of forging in the limit upsetting ratio test.
FIG. 7 is a graph showing the effect of solid fraction on the strength improvement effect of forging.
FIG. 8 is a graph showing the influence of the solid phase ratio and the forging ratio on the tensile strength of a forged member.
FIG. 9 is a graph showing the influence of the solid phase ratio and the forging ratio on the tensile strength of a forged member (forging ratio: 25%) and its variation.
FIG. 10 is a graph showing the influence of the solid phase ratio and the forging ratio on the tensile strength of a forged member (forging ratio: 50%) and its variation.
FIG. 11 is a graph showing the effect of the calcium content on the steady-state creep rate of a forged magnesium alloy member.
FIG. 12 is a graph showing the effect of aluminum content on the high-temperature tensile strength of a forged magnesium alloy member.
FIG. 13 is a graph showing the influence of Ca / Al fire on the crack occurrence rate in high-speed forging.
FIG. 14 is a graph showing the effect of forging temperature on the critical upsetting ratio.
[Explanation of symbols]
1. Injection molding equipment
M1, M2 ... Material for forging Mg alloy
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