JP3600316B2 - 建設機械の制御回路 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、油圧ショベル等の建設機械に備えられ、複数のアクチュエータの中に、作動に際して主油圧ポンプが吐出可能な最大流量よりも大きな流量を必要とする特定アクチュエータを含むとともに、複数のアクチュエータのそれぞれを制御する流量制御弁に供給される流量を、油圧ポンプの吐出圧力と最大負荷圧との差圧であるロードセンシング差圧に応じて制御するロードセンシングシステムを有する制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、この種の従来の建設機械の制御回路の一例を示す回路図である。
この図3に示す従来技術は、例えば油圧ショベルに備えられるものであり、原動機1と、主油圧ポンプを構成する可変容量油圧ポンプ2と、この油圧ポンプ2から吐出される圧油によって駆動する複数のアクチュエータ、例えば図示しないアームの先端にアタッチメントとして装着される破砕機を駆動する油圧シリンダ61、及び旋回モータ等の油圧モータ62などのアクチュエータと、これらのアクチュエータに対応して設けられ、該当するアクチュエータに供給される圧油の流れを制御する流量制御弁、例えば油圧シリンダ61を制御する流量制御弁51、及び油圧モータ62を制御する流量制御弁52などの流量制御弁とを備えている。なお、上述した油圧シリンダ61は、油圧ポンプ2の最大吐出可能流量よりも要求流量が大きく、負荷圧が油圧モータ62を含む他のアクチュエータよりも大きくなる特定アクチュエータを構成している。
【0003】
また、この従来技術は、上記アクチュエータのそれぞれに対応して設けられ、該当するアクチュエータの負荷圧を検出する負荷圧検出管路、例えば油圧シリンダ61の負荷圧PLを検出する負荷圧検出管路30、及び油圧モータ62の負荷圧を検出する負荷圧検出管路31などの負荷圧検出管路と、これらの負荷圧検出管路の圧力のうちの最大負荷圧PLmaxを取り出すシャトル弁32,33と、シャトル弁33で取り出された最大負荷圧PLmaxを導く最大負荷圧検出管路70と、油圧ポンプ2の吐出圧力PSを検出するポンプ圧検出管路80とを備えている。なお、上記した負荷圧検出管路30は特定アクチュエータである油圧シリンダ61の負荷圧を検出する特定負荷圧検出管路を構成している。なお、上記した流量制御弁51は、特定アクチュエータである油圧シリンダ61を制御する特定流量制御弁を構成している。負荷圧検出管路30は流量制御弁51の負荷圧検出ポート30aに接続されている。また、負荷圧検出管路30と上述のシャトル弁32とは、負荷圧検出管路30の圧を最大負荷圧の検出のために取り出す負荷圧取り出し管路30bによって接続されている。
【0004】
また、同図3に示すように、流量制御弁51,52等のそれぞれに対応して設けられ、該当する流量制御弁に係る負荷圧検出管路で導かれる負荷圧に応じて駆動し、該当する流量制御弁の上流側の圧力と下流側の圧力との差である前後差圧を制御可能な圧力補償弁41,42等とを備えている。油圧シリンダ61を制御する流量制御弁51に係る圧力補償弁41は、上流圧検出管路34で導かれる流量制御弁51の上流側の圧力と、負荷圧検出管路30で導かれる油圧シリンダ61の負荷圧PLとの差である前後差圧が、ポンプ圧検出管路80で導かれる油圧ポンプ2の吐出圧力PSと、最大負荷圧検出管路70で導かれる最大負荷圧PLmaxとの差に等しくなるように制御される。同様に、例えば油圧モータ62を制御する流量制御弁52に係る圧力補償弁42は、上流圧検出管路35で導かれる流量制御弁52の上流側の圧力と、負荷圧検出管路31で導かれる油圧モータ62の負荷圧との差である前後差圧が、ポンプ圧検出管路80で導かれる油圧ポンプ2の吐出圧力PSと、最大負荷圧検出管路70で導かれる最大負荷圧PLmaxとの差であるロードセンシング差圧Δに等しくなるように制御される。すなわち、各圧力補償弁41,42等を介して、該当する流量制御弁51,52等の前後差圧が、共通のロードセンシング差圧Δ(=PS−PLmax)によって制御されるようになっている。
【0005】
また、油圧ポンプ2の吐出管路2bにロードセンシング差圧Δに応じて制御されるアンロード弁3を備えているとともに、流量制御弁51,52等のそれぞれに供給される流量を、ロードセンシング差圧Δに応じて制御する流量制御手段、例えば油圧ポンプ2の傾転量を制御し、ロードセンシング差圧Δが目標とする設定差圧となるように、油圧ポンプ2の吐出流量Qを制御するレギュレータ2aを備えている。図4は図3に示す従来技術で得られる特性を示している。この図4に示すように、ロードセンシング差圧Δとポンプ吐出流量Qとの相関関係を示す特性線90は、右上がりの曲線となっている。また、ロードセンシング差圧Δの設定差圧に対応するポンプ吐出流量をQpで示してある。レギュレータ2aは、例えば油圧ポンプ2の吐出圧力PSにより油圧ポンプ2の最大吐出流量を制御する定トルク制御をおこなうものである。
【0006】
この従来技術では、図示しない破砕機の単独駆動時には、油圧ポンプ2の全量が圧力補償弁41、流量制御弁51を介して特定アクチュエータである油圧シリンダ61に供給される。また、図示しない破砕機と図示しない旋回体等の複合駆動時には、油圧ポンプ2の吐出流量Qpが該当する各圧力補償弁41,42等に分流されて、各流量制御弁51,52等を介して油圧シリンダ61、油圧モータ62等に供給される。
【0007】
なお、この種のロードセンシングシステムを含む制御回路を備えた公知技術としては、例えば特開昭60−11706号公報に記載のものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来技術では、油圧シリンダ61の要求流量が油圧ポンプ2の最大可能吐出流量よりも大きく、したがって、破砕機のみの単独駆動に際し、油圧ポンプ2から最大の流量を油圧シリンダ61に供給しても破砕機を望ましい作動速度で駆動し得ない場合があり、破砕機を介しておこなわれる作業の能率の向上を見込み難い問題がある。また、破砕機と他の作業機等の複合操作にあっては、これがより著しくなり、油圧シリンダ61に供給される流量がさらに小さくなることから、破砕機を介しておこなわれる作業の作業性が低下しやすい。
【0009】
なお、上述では特定アクチュエータを破砕機を駆動する油圧シリンダ61として説明したが、特定アクチュエータが他の作業機を駆動するものであっても同様の問題がある。
【0010】
本発明は、上記した従来技術における実情に鑑みてなされたもので、
その第1の目的は、要求流量が主油圧ポンプの最大可能吐出流量よりも大きな特定アクチュエータの単独操作時に、この特定アクチュエータに主油圧ポンプの吐出流量よりも大きな流量を供給することができる建設機械の制御回路を提供することにある。
【0011】
また、第2の目的は、特定アクチュエータと、この特定アクチュエータの負荷圧よりも小さな負荷圧となる他のアクチュエータとの複合操作時に、主油圧ポンプの吐出流量よりも総和が大きくなる流量を各アクチュエータに供給できるとともに、特定アクチュエータに流量を優先して供給できる建設機械の制御回路を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明は、主油圧ポンプと、この主油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動する複数のアクチュエータと、これらのアクチュエータに対応して設けられ、該当するアクチュエータに供給される圧油の流れを制御する流量制御弁と、上記アクチュエータのそれぞれに対応して設けられ、該当するアクチュエータの負荷圧を検出する負荷圧検出管路と、これらの負荷圧検出管路の圧力のうちの最大負荷圧を検出する最大負荷圧検出管路と、上記主油圧ポンプの吐出圧を検出するポンプ圧検出管路と、上記流量制御弁のそれぞれに対応して設けられ、該当する流量制御弁に係る負荷圧検出管路で導かれる負荷圧に応じて駆動し、該当する流量制御弁の上流側の圧力と下流側の圧力との差である前後差圧を制御可能な圧力補償弁とを備え、上記複数のアクチュエータが、上記主油圧ポンプが吐出可能な最大流量よりも大きい流量を要求する特定アクチュエータを含み、上記流量制御弁のうちの上記特定アクチュエータを制御する特定流量制御弁と、この特定流量制御弁の負荷圧検出ポートに接続され、上記特定アクチュエータに係る特定負荷圧検出管路と、この特定負荷圧検出管路に接続され、この特定負荷圧検出管路の圧を上記最大負荷圧の検出のために取り出す負荷圧取り出し管路とを備え、
上記流量制御弁のそれぞれに供給される流量を、上記ポンプ圧検出管路によって導かれる上記主油圧ポンプの吐出圧力と、上記最大負荷圧検出管路によって導かれる最大負荷圧との差圧であるロードセンシング差圧に応じて制御する流量制御手段とを備えた建設機械の制御回路において、上記特定負荷圧検出管路と上記負荷圧取り出し管路との接続点と、上記特定流量制御弁の上記負荷圧検出ポートとの間に位置する上記特定負荷圧検出管路部分に設けた抵抗要素と、補助ポンプと、この補助ポンプの吐出流量を、上記抵抗要素と上記接続点との間に位置する上記特定負荷圧検出管路部分に供給する補助管路とを備えた構成にしてある。
【0013】
【作用】
本発明の請求項1に係る発明は、特定アクチュエータの単独操作時には、主油圧ポンプの最大吐出流量が圧力補償弁、流量制御弁を介して特定アクチュエータに供給されるとともに、補助ポンプの流量が補助管路、抵抗要素、特定負荷圧検出管路を介して特定アクチュエータに供給される。すなわち、特定アクチュエータには、主油圧ポンプの最大吐出流量よりも総和が大きくなる主油圧ポンプ、補助ポンプの合流流量が供給される。これにより、特定アクチュエータの増速を実現できる。
【0014】
また、特定アクチュエータと、この特定アクチュエータの負荷圧よりも小さな負荷圧となる他のアクチュエータとの複合操作に際しては以下のように作用する。すなわち、特定負荷圧検出管路に設けた抵抗要素を補助ポンプの流量が通過するときに圧損が生じるが、この圧損が特定アクチュエータの負荷圧に加算され、特定負荷圧検出管路の圧力が負荷圧よりも高くなり、これに伴って、最大負荷圧検出管路で検出される圧力も特定アクチュエータの負荷圧に対応する最大負荷圧よりも、前述の抵抗要素の圧損分だけ高くなる。この大きくなった見かけ上の最大負荷圧により、ロードセンシング差圧が一旦小さくなり、流量制御手段により、所定の設定差圧を保持しようとして流量制御弁に供給される流量を増量させる制御がおこなわれる。したがって、特定アクチュエータと他のアクチュエータに供給される流量の総和は、増量させた流量制御弁への供給流量と、補助ポンプの流量との合流流量となる。また、このとき特定負荷圧検出管路の圧力が特定アクチュエータの負荷圧よりも高くなることから、特定アクチュエータを駆動する流量制御弁を制御する圧力補償弁の制御部に、特定負荷圧検出管路を介して特定アクチュエータの負荷圧よりも高い圧力が与えられ、他のアクチュエータに係る圧力補償弁の制御部には自己の負荷圧検出管路を介して、特定アクチュエータの負荷圧よりも小さな自己の負荷圧が与えられる。したがって、特定アクチュエータに係る圧力補償弁は、他のアクチュエータに係る圧力補償弁よりも開口量が大きくなるように制御される。これにより、特定アクチュエータに他のアクチュエータに比べて優先して大きな流量を供給する複合操作を実現できる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の建設機械の制御回路の実施例を図に基づいて説明する。
図1は本発明の建設機械の制御回路の請求項1,2,3,4,5に係る発明に相当する一実施例を示す回路図である。図2は図1に示す実施例で得られる特性を示す図である。
【0016】
図1は前述した図3に対応させて描いたものであり、油圧ショベルに適用させた実施例を示している。この図1において前述した図3に示したものと同等のものは、同じ符号で示してある。すなわち、この図1に示す実施例にあっても、原動機1と、主油圧ポンプを構成する可変容量油圧ポンプ2と、複数のアクチュエータ、例えば破砕機を駆動する油圧シリンダ61、及び旋回モータ等の油圧モータ62などのアクチュエータと、これらのアクチュエータに対応して設けた流量制御弁、例えば油圧シリンダ61を制御する流量制御弁51、及び油圧モータ62を制御する流量制御弁52などの流量制御弁とを備えている。なお、油圧シリンダ61は、油圧ポンプ2の最大吐出可能流量よりも要求流量が大きく、負荷圧が油圧モータ62を含む他のアクチュエータよりも大きくなる特定アクチュエータを構成している。前述したように流量制御弁51は、特定アクチュエータである油圧シリンダ61を制御する特定流量制御弁を構成している。
【0017】
また、該当するアクチュエータの負荷圧を検出する負荷圧検出管路、例えば油圧シリンダ61の負荷圧PLを検出する負荷圧検出管路30、及び油圧モータ62の負荷圧を検出する負荷圧検出管路31などの負荷圧検出管路と、これらの負荷圧検出管路30,31等の圧力のうちの最大負荷圧αPLmaxを取り出すシャトル弁32,33と、シャトル弁33で取り出された最大負荷圧αPLmaxを導く最大負荷圧検出管路70と、油圧ポンプ2の吐出圧力PSを検出するポンプ圧検出管路80とを備えている。なお、上記した負荷圧検出管路30は特定アクチュエータである油圧シリンダ61の負荷圧を検出する特定負荷圧検出管路を構成している。前述したように、この負荷圧検出管路30は、流量制御弁51の負荷圧検出ポート30aに接続されている。また、負荷圧検出管路30とシャトル弁32とは、負荷圧検出管路30の圧を最大負荷圧の検出のために取り出す負荷圧取り出し管路30bによって接続されている。
【0018】
また、同図1に示すように、該当する流量制御弁に係る負荷圧検出管路で導かれる負荷圧に応じて駆動し、該当する流量制御弁の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧である前後差圧を制御可能な圧力補償弁41,42等とを備えている。油圧シリンダ61を制御する流量制御弁51に係る圧力補償弁41は、上流圧検出管路34で導かれる流量制御弁51の上流側の圧力と、負荷圧検出管路30で導かれる油圧シリンダ61の負荷圧PLとの差圧である前後差圧が、ポンプ圧検出管路80で導かれる油圧ポンプ2の吐出圧力PSと、最大負荷圧検出管路70で導かれる最大負荷圧αPLmaxとの差圧に等しくなるように制御される。同様に、例えば油圧モータ62を制御する流量制御弁52に係る圧力補償弁42は、上流圧検出管路35で導かれる流量制御弁52の上流側の圧力と、負荷圧検出管路31で導かれる油圧モータ62の負荷圧との差である前後差圧が、ポンプ圧検出管路80で導かれる油圧ポンプ2のポンプ圧PSと、最大負荷圧検出管路70で導かれる最大負荷圧αPLmaxとの差圧であるロードセンシング差圧αΔに等しくなるように制御される。すなわち、各圧力補償弁41,42等を介して、該当する流量制御弁51,52等の前後差圧が、共通のロードセンシング差圧αΔ(=PS−αPLmax)によって制御されるようになっている。
【0019】
また、油圧ポンプ2の吐出管路2bにロードセンシング差圧αΔに応じて制御されるアンロード弁3を備えているとともに、流量制御弁51,52等のそれぞれに供給される流量を、ロードセンシング差圧αΔに応じて制御する流量制御手段、例えば油圧ポンプ2の傾転量を制御し、ロードセンシング差圧αΔが目標とする設定差圧となるように、油圧ポンプ2の吐出流量Qを制御するレギュレータ2aを備えている。このレギュレータ2aは、例えば吐出圧力PSにより油圧ポンプ2の最大吐出流量を制御する定トルク制御をおこなうものである。
【0020】
以上の構成については、前述した図3に示したものとほぼ同等である。
【0021】
そして特に、本実施例では、特定負荷圧検出管路を構成する負荷圧検出管路30と、負荷圧取り出し管路30bとの接続点30cと、流量制御弁51の負荷圧検出ポート30aとの間に位置する負荷圧検出管路30部分に圧損PPを生じさせる抵抗要素、例えば絞り106を設けるとともに、原動機1により油圧ポンプ2と同期して駆動する補助ポンプ100を設け、この補助ポンプ100から吐出される流量Qsを、上述した絞り106と、接続点30cとの間に位置する負荷圧検出管路30部分に供給する補助管路104を設けてある。また、補助管路104には、補助ポンプ100方向への圧油の逆流を防止する逆止弁105を設けてあるとともに、補助ポンプ圧検出管路102を介して導かれる補助ポンプ圧、すなわち絞り106の上流圧と、負荷圧検出管路103を介して導かれる油圧シリンダ61の負荷圧PL、すなわち絞り106の下流圧との差圧(絞り106の圧損PP)に応じて制御される補助ポンプ用アンロード弁101を設けてある。
【0022】
このように構成した実施例では、要求流量が主油圧ポンプである油圧ポンプ2の最大可能吐出流量よりも大きい特定アクチュエータ、すなわち図示しない破砕機を駆動する油圧シリンダ61の単独操作時には、流量制御弁51の切換えに伴って、油圧ポンプ2の吐出流量が圧力補償弁41、流量制御弁51を介して油圧シリンダ61に供給されるとともに、補助ポンプ100の流量Qsが、補助管路104、逆止弁105、絞り106を介して負荷圧検出管路30に供給され、さらに流量制御弁51を介して油圧シリンダ61に供給される。すなわち、油圧シリンダ61には、油圧ポンプ2の最大吐出流量よりも大きい油圧ポンプ2、補助ポンプ100の合流流量が供給される。これにより、油圧シリンダ61の増速を実現させることができる。
【0023】
また、特定アクチュエータである油圧シリンダ61と、この油圧シリンダ61の負荷圧PLよりも小さな負荷圧である図示しない旋回体を駆動する旋回モータ62、あるいは図示しない他のアクチュエータとの複合操作に際しては以下のようになる。
【0024】
すなわち、特定負荷圧検出管路を構成する負荷圧検出管路30に設けた絞り106を、補助ポンプ100の流量が通過するときに圧損PPが生じるが、この圧損PPが油圧シリンダ61の負荷圧PLに加算され、負荷圧検出管路30の圧力が負荷圧PLよりも高くなる(PL+PP)。この圧力(PL+PP)が、シャトル弁32,33を介して取り出され、最大負荷圧αPLmax(=PL+PP)として最大負荷圧検出管路70に導かれる。前述した最大負荷圧PLmax(このような複合操作時にはPLに等しい)よりも絞り106の圧損PP分だけ最大負荷圧が大きくなったことから、一旦ロードセンシング差圧αΔが小さくなり(αΔ=PS−αPLmax)、レギュレータ2aは、ロードセンシングαΔを所定の設定差圧とするように油圧ポンプ2の吐出量を増加させるように駆動する。図2に示す特性図は、このときのロードセンシング差圧αΔと油圧ポンプ2の吐出流量Qとの相関関係を示している。同図2中、特性線90は前述した図4に示した特性線であり、例えば油圧シリンダ61を除く他のアクチュエータの複合操
作に活用される。今のように、油圧シリンダ61と他のアクチュエータの複合操作時には、絞り106の圧損PPにより、上述のように増加した吐出流量αQpの得られる特性線91となる。したがって、油圧シリンダ61と他のアクチュエータに供給される流量の総和は、同図2の特性線92で示される油圧ポンプ2の増加した吐出流量αQpと、補助ポンプ100の流量Qsの合流流量(αQp+Qs)となる。
【0025】
また、このとき、油圧シリンダ61に係る負荷圧検出管路30の圧力は、前述のように負荷圧PLよりも絞り106の圧損PPだけ高い圧力(PL+PP)であり、油圧シリンダ61に係る圧力補償弁41の制御部には流量制御弁51の下流圧として、この圧力(PL+PP)が供給され、他のアクチュエータである油圧モータ62に係る流量制御弁52の制御部には流量制御弁52の下流圧として、油圧シリンダ61の負荷圧PLよりも小さい油圧モータ62の負荷圧が与えられる。したがって、油圧シリンダ61に係る圧力補償弁41は、油圧モータ62に係る圧力補償弁42に比べて開口量が大きくなるように制御される。これにより、上述した合流流量の分流に際して、圧力補償弁41側に、より大きい流量が優先して供給され、油圧シリンダ61に比較的大きな流量が供給される。すなわち、油圧シリンダ61のある程度の作動速度を確保した複合操作を実現させることができる。
【0026】
このように構成した実施例にあっては、特定アクチュエータである油圧シリンダ61の単独操作に際しては、この油圧シリンダ61に油圧ポンプ2の流量よりも大きな流量を供給でき、油圧シリンダ61を増速させて図示しない破砕機を速く作動させ、その作業能率を向上させることができる。
【0027】
また、油圧シリンダ61と他のアクチュエータとの複合操作に際しては、油圧ポンプ2の吐出流量を増加させることにより大きな合流流量を各アクチュエータに供給できるとともに、他のアクチュエータよりも油圧シリンダ61に流量を優先して供給でき、この油圧シリンダ61のある程度の速い作動速度を確保した複合操作を実現させることができ、破砕機と、旋回体の旋回等を含む他の作業機の複合駆動にあたって、破砕機による良好な作業能率を得ることができる。
【0028】
なお、上記実施例では特定アクチュエータとして、破砕機を駆動する油圧シリンダ61を挙げたが、本発明はこのような油圧シリンダ61には限定されず、各種の作業機を駆動するアクチュエータに適用可能である。
【0029】
また、上記実施例では、負荷圧検出管路30に抵抗を付与する抵抗要素として、絞り106を挙げたが、この絞り106に代えて、負荷圧検出管路30の一部の管径を抵抗を付与し得る程度に小さく設定する構成にしてもよい。
【0030】
また、上記実施例では、適用される建設機械として油圧ショベルを挙げたが、本発明は、この油圧ショベルに適用することに限られない。要求流量が主油圧ポンプの最大可能吐出流量よりも大きい特定クアチュエータを有し、基本的に主油圧ポンプの吐出圧力が最大負荷圧よりも目標とする設定差圧だけ大きくなるように、流量制御弁に供給される流量を制御するロードセンシングシステムを有する建設機械であれば適用可能である。
【0031】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成してあるので、要求流量が主油圧ポンプの最大可能吐出流量よりも大きな特定アクチュエータの単独操作時に、この特定アクチュエータに主油圧ポンプの最大吐出可能流量よりも大きな流量を供給でき、従来技術に比べて特定アクチュエータを増速させてこの特定アクチュエータで駆動する作業機等を速く作動させ、その作業能率を従来よりも向上させることができる。
【0032】
また、特定アクチュエータと、この特定アクチュエータの負荷圧よりも小さな負荷圧となる他のアクチュエータとの複合操作時に、主油圧ポンプの吐出流量よりも総和が大きくなる流量を各アクチュエータに供給できるとともに、特定アクチュエータに流量を優先して供給でき、特定のアクチュエータのある程度の速い作動速度を確保した複合操作を実現させることができ、他のアクチュエータよりも特定のアクチュエータで駆動する作業機等と、他のアクチュエータで駆動する他の作業機等の複合駆動にあたって、特定のアクチュエータで駆動する作業機等の良好な作業能率を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建設機械の制御回路の一実施例を示す回路図である。
【図2】図1に示す実施例で得られる特性を示す図である。
【図3】従来の建設機械の制御回路の一例を示す回路図である。
【図4】図3に示す従来例で得られる特性を示す図である。
【符号の説明】
1 原動機
2 可変容量油圧ポンプ(主油圧ポンプ)
2a レギュレータ(流量制御手段)
2b 吐出管路
3 主ポンプ用アンロード弁
30 負荷圧検出管路(特定負荷圧検出管路)
30a 負荷圧検出ポート
30b 負荷圧取り出し管路
30c 接続点
41 圧力補償弁
42 圧力補償弁
51 流量制御弁(特定流量制御弁)
52 流量制御弁
61 油圧シリンダ(特定アクチュエータ)
62 油圧モータ
70 最大負荷圧検出管路
80 ポンプ圧検出管路
100 補助ポンプ
101 補助ポンプ用アンロード弁
102 補助ポンプ圧検出管路
103 負荷圧検出管路
104 補助管路
105 逆止弁
106 絞り(抵抗要素)

Claims (5)

  1. 主油圧ポンプと、この主油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動する複数のアクチュエータと、これらのアクチュエータに対応して設けられ、該当するアクチュエータに供給される圧油の流れを制御する流量制御弁と、
    上記アクチュエータのそれぞれに対応して設けられ、該当するアクチュエータの負荷圧を検出する負荷圧検出管路と、これらの負荷圧検出管路の圧力のうちの最大負荷圧を検出する最大負荷圧検出管路と、上記主油圧ポンプの吐出圧を検出するポンプ圧検出管路と、
    上記流量制御弁のそれぞれに対応して設けられ、該当する流量制御弁に係る負荷圧検出管路で導かれる負荷圧に応じて駆動し、該当する流量制御弁の上流側の圧力と下流側の圧力との差である前後差圧を制御可能な圧力補償弁とを備え、
    上記複数のアクチュエータが、上記主油圧ポンプが吐出可能な最大流量よりも大きい流量を要求する特定アクチュエータを含み、
    上記流量制御弁のうちの上記特定アクチュエータを制御する特定流量制御弁と、この特定流量制御弁の負荷圧検出ポートに接続され、上記特定アクチュエータに係る特定負荷圧検出管路と、この特定負荷圧検出管路に接続され、この特定負荷圧検出管路の圧を上記最大負荷圧の検出のために取り出す負荷圧取り出し管路とを備え、
    上記流量制御弁のそれぞれに供給される流量を、上記ポンプ圧検出管路によって導かれる上記主油圧ポンプの吐出圧力と、上記最大負荷圧検出管路によって導かれる最大負荷圧との差圧であるロードセンシング差圧に応じて制御する流量制御手段とを備えた建設機械の制御回路において、
    上記特定負荷圧検出管路と上記負荷圧取り出し管路との接続点と、上記特定流量制御弁の上記負荷圧検出ポートとの間に位置する上記特定負荷圧検出管路部分に設けた抵抗要素と、
    補助ポンプと、
    この補助ポンプの吐出流量を、上記抵抗要素と上記接続点との間に位置する上記特定負荷圧検出管路部分に供給する補助管路とを備えたことを特徴とする建設機械の制御回路。
  2. 上記主油圧ポンプが可変容量油圧ポンプであるとともに、上記流量制御手段が、上記可変容量油圧ポンプの傾転量を制御するレギュレータであることを特徴とする請求項1記載の建設機械の制御回路。
  3. 上記主油圧ポンプの吐出管路に、上記ロードセンシング差圧に応じて駆動する主ポンプ用アンロード弁を設けるとともに、上記補助管路に補助ポンプ用アンロード弁を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の建設機械の制御回路。
  4. 上記抵抗要素が絞りであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の建設機械の制御回路。
  5. 建設機械が油圧ショベルであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の建設機械の制御回路。
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