JP3600028B2 - X線画像検出器及びその製造方法 - Google Patents

X線画像検出器及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マトリクス状に配置された複数のX線センサを有するX線画像検出器、及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
X線画像検出器は、従来より、医療用の診断装置として用いられている。X線画像検出器には、主に直接変換方式と間接変換方式の2方式がある。
直接変換方式は、X線変換層にX線を照射して電荷を発生させて、この電荷を電荷蓄積キャパシタと各電荷蓄積キャパシタに接続されたスイッチング素子を介して読み出す方式である。直接変換方式のX線画像検出器は、例えば特開平6−342098号公報に記載されている。
【0003】
また、間接変換方式は、X線変換層にX線を照射して可視光に変換し、該可視光を、フォトダイオードと各フォトダイオードに接続されたスイッチング素子を介して読み出す方式である。間接変換方式のX線画像検出器は、例えば特開平8−51195号公報に記載されている。
【0004】
以下に、特開平6−342098号公報に記載されている直接変換方式のX線画像検出器(X線イメージ捕獲エレメント)の構成を説明する。図11は、上記公報に記載されているX線画像検出器の概略断面図である。図11においては、1画素に対応する1X線センサ部分を示している。
【0005】
X線画像検出器116は、ガラス基板112を有しており、このガラス基板112上に、容量電極118、静電容量誘電層119、コレクティング電極104、及び電荷阻止層110がこの順に形成されている。
【0006】
上記容量電極118は金属からなり、静電容量誘電層119はSiO,SiN等からなる。コレクティング電極104は、アルミニウムやITO(Indium Tin Oxide)等からなる。また、電荷阻止層110は、コレクティング電極104をアルミニウムから形成した場合、コレクティング電極104表面に形成された酸化アルミニウム層を電荷阻止層110とすることができる。
【0007】
上記の容量電極118とコレクティング電極104、及びこれらに挟持された静電容量誘電層119にて、電荷蓄積キャパシタ106が構成される。1つの電荷蓄積キャパシタ106が、後述するX線変換層108に書き込まれるX線の強度分布にて表わされる画像を解像できる最小単位の1画素に相当し、X線変換層108とで1X線センサを構成する。
【0008】
このような電荷蓄積キャパシタ106は、図12に示すように、ガラス基板112上に複数配設され、各電荷蓄積キャパシタ106を構成するコレクティング電極104は、ガラス基板112上をマトリクス状に配設されている。なお、図12は、図11に示すX線画像検出器116の駆動回路も含めた等価回路図である。
【0009】
上記電荷阻止層110は、下層に形成されたコレクティング電極104と上層に形成されるX線変換層108とで、阻止ダイオードとして機能するもので、一方の型の電荷が一方の方向に流れることを禁止するようになっている。
【0010】
一方、上記ガラス基板112上には、図11に示すように、各電荷蓄積キャパシタ106に対応して、スイッチング素子である薄膜トランジスタ(以下、TFT(Thin Film Transistor) )105が各々形成されている。
【0011】
各TFT105は、ガラス基板112側から順に、ゲート電極111a、該ゲート電極111aを被覆するゲート絶縁膜120、a−si層115、ソース電極113a及びドレイン電極114が積層されてなる。
【0012】
各TFT105におけるソース電極113aは、図12に示すように、マトリクス状に設けられた複数のコレクティング電極104間を、図において上下方向に走る複数のソースバスライン113…の何れかと接続されている。また、各TFT105におけるゲート電極111aは、複数のコレクティング電極104間を、図において左右方向に走る複数のゲートバスライン111…の何れかと接続されている。これらソースバスライン113…とゲートバスライン111…とは、前述のゲート絶縁膜120を介在して互いに直交するように配設されている。そして、各TFT105におけるドレイン電極114は、上記複数のコレクティング電極104の何れかと接続されている。
【0013】
各TFT105は、バイアス電圧がゲートバスライン111を介してゲート電極111aに印加されるとONして、ソースバスライン113と電荷蓄積キャパシタ106との間を導通させる。
【0014】
また、図11に示すように、各TFT105は、パッシベーション層121で被覆され、電荷蓄積キャパシタ106も該パッシベーション層121にて被覆されている。
【0015】
さらに、ガラス基板112上には、上記したTFT105…、電荷蓄積キャパシタ106…、ゲートバスライン111…、ソースバスライン113…を覆うように、X線変換層108が形成され、このX線変換層108上に、誘電層117及びX線放射を透過する導電物質からなる前面導電層109が順に形成されている。
【0016】
上記X線変換層108は、高い暗抵抗を示すものが好ましく、アモルファス・セレニウム、酸化鉛、硫化カドミウム、ヨウ化第二水銀等、その他の同種物質から構成される。
【0017】
上記した容量電極118、静電容量誘電層119、コレクティング電極104、電荷阻止層110、X線変換層108、誘電層117、及び前面導電層109は、ガラス基板112上に連続して形成される。
【0018】
また、図12に示すように、上記した各ゲートバスライン111の終端には、各ゲートバスライン111を第1位置Aと第2位置Bとに切り替える作用をするスイッチ132がそれぞれ接続されている。
【0019】
上記各TFT105をONするバイアス電圧は、各スイッチ132が第1位置Aにあるとき、ライン133を経由して全てのゲートバスライン111…に同時に印加される一方、各スイッチ32が第2位置Bにあるときは、各ゲートバスライン111はそれぞれ独立に駆動され、ライン135経由でバイアス電圧が異なるタイミングで印加される。なお、各スイッチ132の切り替えは、ライン137より入力される信号にて一斉に行われる。
【0020】
各ソースバスライン113の終端には、電荷増幅検出器136がそれぞれ接続されている。各電荷増幅検出器136は演算増幅器で構成でき、電荷蓄積キャパシタ106から出力される電荷に比例した電圧出力を発生する静電容量回路における電荷を測定するように配線される。各電荷増幅検出器136の検出出力を順次にサンプリングすることによって、各X線センサで獲得した情報を含む出力信号を得ることができる。
【0021】
また、上記各静電容量回路が、X線画像検出器116のパネル部、およびゲートバスライン111…とソースバスライン113…のアドレス手段に接続されているほかに、図11に示すように、各前面導電層109と複数の各容量電極118とをアクセスして、一連のプログラマブル可変電圧を供給する電源127に前面導電層109と複数の容量電極118を電気的に接続するための、別の接続路が設けられている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来のX線画像検出器の構成では、TFT及び電荷蓄積キャパシタを構成したと同じ基板上に、X線変換層108、誘電層117、及び前面導電層109を形成している。
【0023】
そのため、例えばX線変換層108を形成した時点でX線変換層108が損傷を受けると、TFT105及び電荷蓄積キャパシタ106には何ら問題無いにも係わらずこの基板自体、つまりX線画像検出器自体が使用できないものになってしまい、歩留りを低下させる。
【0024】
しかも、TFT105及び電荷蓄積キャパシタ106を形成し、さらにこの上にX線変換層108、誘電層117、前面導電層109形成していく工程は長く、このような長い工程を経た後に一切使用できなくなると、甚だ非コスト的な結果となる。
【0025】
また、TFT105及び電荷蓄積キャパシタ106を構成したと同じ基板上に、X線変換層108、誘電層117、及び前面導電層109を形成した構成では、前面導電層109側が露呈するため、たとえ問題なく前面導電層109まで完成したとしても、その後にX線画像検出器116を駆動回路等を有する装置本体に組み込む際に、前面導電層109、或いはその下層側のX線変換層108までもが損傷を受けてしまい、結局、歩留り低下を招来する結果となる。
【0026】
本願発明は、このような課題に鑑み成されたものであって、高歩留りで得ることのできるX線画像検出器の構成及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載のX線画像検出器は、上記の課題を解決するために、X線が照射されることでX線の強度に応じた電荷或いは光を発生するX線変換層と、マトリクス状に配列され、上記X線変換層にて発生した電荷、或いは発生した光量に応じた電荷を取り込む複数のコレクティング電極と、各コレクティング電極毎に設けられたスイッチング素子とを有するX線画像検出器において、上記X線変換層、複数のコレクティング電極、及び複数のスイッチング素子が、一対の基板間に挟持されてなることを特徴としている。
【0028】
これによれば、スイッチング素子及びX線変換層が一対の基板間に挟持されているので、従来のX線変換層側が露呈していた構成のように、X線画像検出器を駆動回路等を有する他の装置に組み込む際にこれらスイッチング素子及びX線変換層が損傷を受けるようなことがない。
【0029】
本発明の請求項2記載のX線画像検出器は、上記の課題を解決するために、X線が照射されることでX線の強度に応じた電荷或いは光を発生するX線変換層と、マトリクス状に配列され、上記X線変換層にて発生した電荷、或いは発生した光量に応じた電荷を取り込む複数のコレクティング電極と、各コレクティング電極毎に設けられたスイッチング素子とを有するX線画像検出器において、一対の基板が貼り合わされてなり、そのうちの一方の基板に、上記X線変換層が形成され、他方の基板に、上記複数のコレクティング電極と複数のスイッチング素子とが形成されており、かつ、これらのコレクティング電極は、各スイッチング素子上に形成されたスイッチング素子形成面を平坦化する平坦化膜上に形成されていることを特徴としている。
【0030】
また、本発明の請求項7記載のX線画像検出器の製造方法は、上記の課題を解決するために、X線が照射されることでX線の強度に応じた電荷或いは光を発生するX線変換層と、マトリクス状に配列され、上記X線変換層にて発生した電荷、或いは発生した光量に応じた電荷を取り込む複数のコレクティング電極と、各コレクティング電極毎に設けられたスイッチング素子とを有するX線画像検出器の製造方法において、基板上に、上記複数のスイッチング素子と、各スイッチング素子上に形成されるスイッチング素子形成面を平坦化する平坦化膜と、該平坦化膜上に配置される上記複数のコレクティング電極とを形成する第1の工程と、上記基板とは別の基板上に、上記X線変換層を形成する第2の工程と、上記第1の工程で得た第1の基板と上記第2の工程で得た第2の基板とを、コレクティング電極形成面とX線変換層形成面とを対向させて貼り合せる第3の工程とを含むことを特徴としている。
【0031】
上記請求項2,7の構成によれば、請求項1の構成と同様に、スイッチング素子及びX線変換層が一対の基板間に挟持されているので、従来のX線変換層側が露呈していた構成のように、X線画像検出器を駆動回路等を有する他の装置に組み込む際にこれらスイッチング素子及びX線変換層が損傷を受けるようなことがない。
【0032】
しかも、平坦化膜によりスイッチング素子形成面が平坦化されているので、X線変換層が形成されている側の基板と貼り合わせる際に、スイッチング素子が損傷を受けることもない。
【0033】
また、スイッチング素子もしくはX線変換層に欠陥があった場合、従来の方法では長い工程で作成したX線画像検出器自体が欠陥となってしまうが、これによれば、X線変換層とスイッチング素子とが別々の基板上に形成されているので、X線変換層が形成される側の基板も、スイッチング素子が形成される側の基板のそれぞれ作成工程は短く、また欠陥がある場合は欠陥のある方の基板のみ使用しなければ良いため、X線画像検出器自体が欠陥となるようなことはない。
【0034】
本発明の請求項3記載のX線画像検出器は、請求項2記載の構成において、上記平坦化膜が有機材料であることを特徴としている。
【0035】
平坦化膜上部に形成されるコレクティング電極は、感度向上を図る上でできるだけ大きく形成したほうが望ましく、その場合、コレクティング電極は上記のスイッチング素子を駆動する例えばソースバスラインやゲートバスラインとオーバーラップした構造となる。そのため、コレクティング電極の寄生容量を極小とし、平坦性を実現するために、この平坦化膜は比誘電率が3.5以下の小さいものが望ましく、有機材料が適している。
【0036】
また、平坦化膜は、スイッチング素子形成面の段差を解消する目的からある程度厚く形成する必要があるが、有機材料は、スピンコート法により容易に厚膜に形成できるといった利点もある。
【0037】
本発明の請求項4記載のX線画像検出器は、請求項3の構成において、上記平坦化膜の膜厚が2.5〜10μmであることを特徴としている。
【0038】
これによれば、有機材料を用いてコレクティング電極の寄生容量を極小としながら、確実にスイッチング素子形成面の段差を解消して平坦化することができる。
【0039】
本発明の請求項5記載のX線画像検出器は、請求項1、2、3又は4記載の構成において、上記X線変換層がコレクティング電極に対応して分離されていることを特徴としている。
【0040】
本発明の請求項8記載のX線画像検出器の製造方法は、請求項7記載の構成において、上記第2の工程に、X線変換層をコレクティング電極に対応させて分離する工程が含まれることを特徴としている。
【0041】
上記請求項5,8の構成によれば、コレクティング電極の形状に合わせて、X線変換層を分離形成したので、隣接したコレクティング電極間で横方向のリーク電流が発生せず、分解能低下を回避できる。
【0042】
本発明の請求項6記載のX線画像検出器は、請求項1、2、3、4又は5記載の構成において、上記X線変換層が形成される基板がX線変換層としての機能も有していることを特徴としている。
【0043】
これによれば、X線画像検出器の良否に深く係わるX線変換層が硬質の基板からなるので、X線変換層が損傷する可能性をより一層低減でき、歩留りのさらなる向上が図れる。
【0044】
本発明の請求項9記載のX線画像検出器の製造方法は、請求項7又は8記載の構成において、上記第3の工程に、異方性導電材料を用いることを特徴としている。
【0045】
これによれば、第1の基板と第2の基板とを異方性導電材料を用いて貼り合わせるので、第1及び第2の基板が大きい大型のX線画像検出器においても容易にこれら2枚を貼り合わせることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明に係る実施の一形態を、図1〜図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0047】
本実施の形態のX線画像検出器は、電荷蓄積キャパシタを備えた直接変換方式のX線画像検出器である。図2は、本実施の形態のX線画像検出器の1X線センサ部分の平面図である。また、図1は、図2のY−Y’線矢視断面図である。但し、図2においては簡略化のため、図1において部材番号21にて示す電荷阻止層から上の薄膜、並びにゲート絶縁膜11a、静電容量誘電層11bは記載していない。
【0048】
このX線画像検出器は、その特徴として、スイッチング素子3が形成される基板1の他に、X線変換層5の外面側にも基板2を備えており、これら一対の絶縁性の基板1・2間に、スイッチング素子3、電荷蓄積キャパシタ4、電荷阻止層21、X線変換層5、誘電層6、及び前面導電層7が挟持された構造である。
【0049】
尚、ここでは説明の便宜上、1X線センサ部分のみ説明するが、上記電荷蓄積キャパシタ4及びスイッチング素子3は、前述の従来技術で説明した毎く、マトリクス状に複数個配列されており、後述するゲートバスライン10及びソースバスライン13もそれぞれ互いに交差しながら複数本配設されている。
【0050】
上記スイッチング素子3として、ここでは薄膜トランジスタ(以下、TFT)を採用している。TFT3は、基板1上に、ゲート電極10a、ゲート絶縁膜11a、半導体層12、ソース電極13a及びドレイン電極14aがこの順に積層された構成を有する。
【0051】
ゲート電極10aは、図2に示すように、ゲートバスライン10が分岐してなり、該ゲートバスライン10よりバイアス電圧が印加されるとTFT3はONし、ソース電極13aとドレイン電極14aとの間を導通させる。ソース電極13aは、ソースバスライン13の一部であり、ドレイン電極14aより流れる電荷を駆動回路の図示しない電荷検出器へと出力する。ドレイン電極14aは、電荷蓄積キャパシタ4の上部容量電極14bと接続されている。
【0052】
電荷蓄積キャパシタ4は、図1に示すように、基板1上に、下部容量電極15、静電容量誘電層11b、上部容量電極14b、及び該上部容量電極14bと接続されたコレクティング電極18が順に積層された構造を有する。
【0053】
ここで、コレクティング電極18は上部容量電極14b上に形成された平坦化膜20上に形成されており、平坦化膜20に形成したコンタクトホール20aを介して接続されている。平坦化膜20は、TFT3の上にも形成されており、この平坦化膜20を設けることで、電荷蓄積キャパシタ4とTFT3との構造的(積層膜数等)違いによる段差(高さの差)を解消し、電荷蓄積キャパシタ4とTFT3との高さを揃えることができる。
【0054】
そして、このような平坦化膜20を設けることで、図2に示すように、コレクティング電極18を、ソースバスライン13及びゲートバスライン10とオーバーラップさせて大きく形成できる。これにより、コレクティング電極18に対応するX線変換層5の面積が大きくなり、X線変換層5にて発生しコレクティング電極18にて取り込まれる電荷量も多くなり、X線画像検出器の感度向上が図れる。
【0055】
以下に、上記X線画像検出器の製造工程を、図3ないし図5に示す各工程における概略断面図を用いて説明する。
【0056】
上記X線画像検出器の製造工程は、大きく分けて、基板1上にTFT3や電荷蓄積キャパシタ4を形成する第1の基板作成工程、基板2上に誘電層6やX線変換層5を形成する第2の基板作成工程、及びこれら第1及び第2の基板を貼り合わせる基板貼り合わせ工程の3つからなる。
【0057】
第1の基板作成工程においては、まず、図3(a)に示すように、ガラス等からなる絶縁性の基板1上にAl,Ta等をスパッタリング法等を用いて約500nmの厚みで成膜し、これをエッチング等でパターニングすることで、ゲートバスライン10、ゲート電極10a、及びゲートバスライン10と平行を成す下部容量電極15を形成する(図2参照)。
【0058】
次に、ゲートバスライン10、ゲート電極10a、及び下部容量電極15まで形成された基板1上面を覆うように、Al,SiO,SiN等をCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって約300nmの厚みで成膜してゲート絶縁膜11a及び静電容量誘電層11bを形成する。
続いて、a−Si,p−Si等をCVD法によって約100nmの厚みで成膜し、これをエッチング等でパターニングすることで半導体層12を形成する。また、オーミックコンタクトのためにドレイン電極14aと半導体層12との接続部分にはna−SiをCVD法によって約40nmで成膜し、パターニングする。
【0059】
次に、Al,Ta等をスパッタリング法等を用いて約600nmの厚みで成膜し、これをエッチング等でパターニングすることで、ソースバスライン13、ソース電極13a、ドレイン電極14a、上部容量電極14bを形成する。
【0060】
こうしてソースバスライン13、ソース電極13a、ドレイン電極14a、上部容量電極14bまでが形成されると、図3(b)に示すように、それらを覆うように、感光性性のアクリルやポリイミド等の樹脂材料を用いてスピンコート法により2.5〜10μmの厚みで膜を形成し、TFT3の段差を解消するための平坦化膜20を形成する。その後、露光及び現像を行って平坦化膜20にコンタクトホール20aを形成する。
【0061】
上記平坦化膜20上部にはコレクティング電極18が形成されるが、該コレクティング電極18は、感度向上を図る上でできるだけ大きく形成したほうが望ましく、その場合、コレクティング電極18はソースバスライン13及びゲートバスライン10とオーバーラップした構造となる。そのため、コレクティング電極18の寄生容量を極小とし、平坦性を実現するために、この平坦化膜20は比誘電率が3.5以下の小さいものが望ましく、膜厚としては、2.5μm以上10μm以下程度に形成することが望ましい。
【0062】
その後、図3(c)に示すように、A1もしくはITOをスパッタリング法等を用いて約200nmの厚みで成膜し、これをゲートバスライン10及びソースバスライン13とオーバーラップするようにパターニングし、コレクティング電極18を形成し(図2参照)、これにて、第1の基板Aが作成される。
【0063】
第2の基板作成工程においては、まず、図4に示すように、ガラス等からなる基板2上面に、ITOをスパッタリング法等を用いて約300nmの厚みで成膜して前面導電層7を形成し、次いで、その上に例えば約20μmのポリエチレン・テレフタル酸塩フィルムを貼り付けることで、誘電層6を形成する。
【0064】
続いて、その上に、SeをCVD法により約300〜500μmの厚みで成膜してX線変換層5を形成した後、さらにAl等をCVD法を用いて約20nmの厚みで成膜し、電荷阻止層21を形成する。
【0065】
その後、第2の基板Bにおける、第1の基板Aと貼り合わされた際にコレクティング電極18が存在しない領域22の誘電層6、X線変換層5及び電荷阻止層21をエッチング等の手法を用い除去する。これにて、第2の基板Bが作成される。
【0066】
こうして作成された第1の基板Aと第2の基板Bとを、基板貼り合わせ工程で貼り合わせる。基板貼り合わせ工程でにおいては、図5に示すように、第1の基板Aもしくは第2の基板Bの周辺部にシール材(図示せず)を配置し、それぞれの基板に設けられたアライメントマーク(図示せず)を使用して、TFT3及び電荷蓄積キャパシタ4が形成された第1の基板A上に、X線変換層5を有する側を対向させて第2の基板Bを貼り合せる。これにて、X線画像検出器が完成する。
【0067】
ここで、第1の基板Aにおける第2の基板Bとの対向面は平坦化膜20により平坦化されているので、貼り合わせ面が両方とも平坦であり、貼り合わせ時にTFT3が損傷を受けるようなことがない。
【0068】
このようにして得たX線画像検出器は、従来よりある例えば前述の図12に示されると同様の駆動回路を用いて電荷を検出してX線にてX線変換層5に書き込まれた画像を読み出すことができる。
【0069】
以上のように、本実施の形態のX線画像検出器は、TFT3及び電荷蓄積キャパシタ4、X線変換層5等が一対の基板1・2の間に挟持された構成であるので、X線画像検出器を装置本体に組み込む際にTFT3、前面導電層7、及びX線変換層5が損傷を受け難くなる。
【0070】
しかも、平坦化膜20によりTFT3と電荷蓄積キャパシタ4との間の段差が解消され、第1の基板Aも第2の基板Bも貼り合わせ面が平坦化されているので、第1の基板Aと第2の基板Bとを貼り合わせる際に、TFT3が損傷を受けることもない。
【0071】
また、もしもTFT3やX線変換層5に欠陥があることが判明した場合、従来の全て同じ基板に形成していた構成では、長い工程で作成したX線画像検出器自体が欠陥となってしまうが、本実施の形態のX線画像検出器のように、一対の基板1・2を有する構成の場合、各々別々に作成した第1の基板Aと第2の基板Bとを貼り合わせることでX線画像検出器を得られるので、第1の基板A、及び第2の基板Bの各作成工程は短く、また欠陥の存在する基板側のみ使用しなければよいので、良品率の向上が可能となる。
【0072】
また、上記の構成においては、コレクティング電極18の形状に合わせて、X線変換層5を分離形成したので、隣接したコレクティング電極18間で横方向のリーク電流が発生しないので、分解能低下の虞れがない。
【0073】
〔実施の形態2〕
本発明に係る実施の他の形態を、図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記実施例にて示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0074】
図6に示すように、本実施の形態のX線画像検出器は、電荷蓄積キャパシタ4を備えた直接変換方式のX線画像検出器であり、図1にその概略断面構造を示した実施の形態1のX線画像検出器とほぼ同じ構成を有している。異なる点は、第1の基板Aと第2の基板Bとが、全面に配置された異方性導電接着剤33を介して貼り合わされている点である。
【0075】
異方性導電接着剤33は、例えば絶縁性の接着剤33a中に導電性粒子33bが分散されてなるもので、垂直方向にのみ導電性を有する異方性導電材料の一種である。
【0076】
上記構成のX線画像検出器は、前述の第2の基板Bにおける電荷阻止層21の上に、さらに突起している接続電極23が形成された構成の第2の基板B’を前述の第1の基板Aと、異方性導電接着剤33を使用して貼り合わせている。接続電極23は、例えばCr,Al,ITO等からなる。
【0077】
ここで、接続電極23が突起しているので、貼り合わせる際にこの接続電極23に圧力が集中し貼り合わせに必要な圧力を低減できる。また、余分な接着剤33aを接続電極23・23同士の隙間24から逃がすことができ信頼性の高い接続構造とすることができる。
【0078】
異方性導電接着剤33のような異方性導電材料を用いた貼り合わせは、例えば2枚の貼り合わせる第1及び第2の基板A・B’が大画面の基板である場合等に適しており、容易に基板同士の貼り合わせを行うことができる。
【0079】
〔実施の形態3〕
本発明に係る実施の他の形態を、図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記実施例にて示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0080】
図7に示すように、本実施の形態のX線画像検出器は、電荷蓄積キャパシタ4を備えた直接変換方式のX線画像検出器であり、図1にその概略断面構造を示した実施の形態1のX線画像検出器とほぼ同じ構成を有している。異なる点は、図1の構成では、第2の基板Bにおいて基板2の上にX線変換層5を形成していたが、ここでは、CdTeもしくはCdZnTeといった化合物半導体材料を用いてなる基板25を使用して、基板25自体にX線変換層の機能を兼ねさせた第2の基板B”を有した点である。
【0081】
この構成によれば、前面導電層7及び静電容量誘電層6が基板25の外面に露出するものの、X線変換層が硬質の基板25からなるので、X線変換層が損傷する可能性をより一層低減できる。
【0082】
なお、このような第2の基板B”と第1の基板Aとの貼り合わせは、実施の形態2で説明したように、接続電極23を設けて異方性導電接着剤33を用いて行ってもよい(図6参照)。
【0083】
〔実施の形態4〕
本発明に係る実施の一形態を、図8〜図10に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記実施例にて示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0084】
実施の形態1のX線画像検出器では、X線変換層5としてセレニウムを用いてX線がX線変換層5に照射され、発生した電荷をTFT3を介して読み出す直接変換方式のX線画像検出器であってが、本実施の形態においては、X線が例えばX線変換層のCsIに照射され光が発生し、例えばP型a−Si、ノンドーブa−Si,n型a−Siから構成されるフォトダイオードを介して電荷をTFT3から読み出す間接変換方式のX線画像検出器について説明を行う。
【0085】
図9は、本実施の形態のX線画像検出器の1Xセンサ部分の平面図であり、図8は、そのZ−Z’線矢視断面図である。但し、図9においては簡略化のため、図8において部材番号31にて示すフォトダイオードから上の薄膜、並びにゲート絶縁膜11aは記載していない。
【0086】
図8に示すように、このX線画像検出器も、その特徴として、スイッチング素子3が形成される基板1の他に、X線変換層26の外面側にも基板2を備えており、これら一対の絶縁性の基板1・2間に、TFT3、フォトダイオード31、X線変換層26が挟持された構造である。
【0087】
TFT3が形成された第1の基板A’は、図1に示した実施の形態1における第1の基板Aとほぼ同様の断面形状である。但し、実施の形態1で形成している下部容量電極15は、本実施形態においては必要ではない。また、ここでは、ドレイン電極14aの形状を、実施の形態1で示した上部容量電極14bまでも一体に形成されたと同じ形状としているが、ここでは容量を形成する必要はないので、必ずしも図8に示すような形状とする必要ない。
【0088】
第2の基板Cは、基板2上にCsIからなるX線変換層26、ITOからなる透明導電膜27、P型a−Si層28、ノンドーブa−Si層29、n型a−Si層30から構成されるフォトダイオード31を順次形成してなる。
【0089】
そしてここでも、第1の基板A’のコレクティング電極18が無い領域32のP型a−Si層28、ノンドーブa−Si層29、n型a−Si層30を除去した。これにより、X線変換層26で発生した光が隣接するコレクティング電極18へ照射されてリーク電流が発生し、分解能が低下するようなことがない。
【0090】
フォトダイオード31を構成する3層の形成方法の一例を挙げると、P型a−Si層28はCVD法により例えば50nmの厚みで、ノンドーブa−Si層29はCVD法により例えば300nmの厚みで、また、n型a−Si層30はCVD法により例えば50nmの厚みでそれぞれ形成する。
【0091】
上記第1及び第2の基板A’・Cも、前述の実施の形態1のX線画像検出器と同様に、図10に示すように、第1の基板A’側、もしくは第2の基板C側の周辺部に配置したシール材(図示せず)を介して行っているが、ここでも、それぞれの基板表面は平坦でありTFT3を損傷させることなく、貼り合せが可能である。
【0092】
また、本実施の形態のX線画像検出器の場合も、前述の実施の形態2と同様に、貼り合わせる第1及び第2の基板A’・Cが大画面の基板である場合に、異方性導電材料を基板全面に配置してそれにより基板同士の貼りあわせを行えば、容易に基板同士の貼り合わせを行うことができる。
【0093】
そして、このようにして得たX線画像検出器は、従来よりある例えば前述の図12に示されると同様の駆動回路を用いて電荷を検出してX線にてX線変換層26に書き込まれた画像を読み出すことができる。
【0094】
以上のように、本実施の形態のX線画像検出器は、TFT3、コレクティング電極18、フォトダイオード31、X線変換層26等が一対の基板1・2の間に挟持された構成であるので、X線画像検出器を装置本体に組み込む際にTFT3、X線変換層5が損傷を受け難くなる。
【0095】
しかも、平坦化膜20によりTFT3とコレクティング電極18の間の段差が解消され、第1の基板A’も第2の基板Cも貼り合わせ面が平坦化されているので、第1の基板A’と第2の基板Cとを貼り合わせる際に、TFT3が損傷を受けることもない。
【0096】
また、もしもTFT3やX線変換層26に欠陥があることが判明した場合、従来の全て同じ基板に形成していた構成では、長い工程で作成したX線画像検出器自体が欠陥となってしまうが、本実施の形態のX線画像検出器のように、一対の基板1・2を有する構成の場合、各々別々に作成した第1の基板A’と第2の基板Cとを貼り合わせることでX線画像検出器を得られるので、第1の基板A’、及び第2の基板Cの各作成工程は短く、また欠陥の存在する基板側のみ使用しなければよいので、良品率の向上が可能となる。
【0097】
また、従来のように、同一基板上にTFTやコレクティング電極、フォトダイオード、透明導電膜、X線変換層を形成する構成の場合、フォトダイオードを形成しその上部に透明導電膜を形成するため、フォトダイオードの段差によりこの透明導電膜の段切れが起こってしまう。そこで、これを解消するために、フォトダイオード間にこの段差を解消する膜を形成していたが、上記のように第2の基板C側にこれらを形成する場合には、透明導電膜27をフォトダイオード31より先に形成できるため段切れの心配は無く、段差を吸収する膜を形成する必要がない。
【0098】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載のX線画像検出器は、以上のように、X線が照射されることでX線の強度に応じた電荷或いは光を発生するX線変換層と、マトリクス状に配列され、上記X線変換層にて発生した電荷、或いは発生した光量に応じた電荷を取り込む複数のコレクティング電極と、各コレクティング電極毎に設けられたスイッチング素子とを有するX線画像検出器において、上記X線変換層、複数のコレクティング電極、及び複数のスイッチング素子が、一対の基板間に挟持されてなる構成である。
【0099】
これにより、従来のX線変換層側が露呈していた構成のように、X線画像検出器を駆動回路等を有する他の装置に組み込む際にこれらスイッチング素子及びX線変換層が損傷をを受けることがない。
【0100】
その結果、X線画像検出器を備えた装置の製造歩留りを向上できるという効果を奏する。
【0101】
本発明の請求項2記載のX線画像検出器は、以上のように、X線が照射されることでX線の強度に応じた電荷或いは光を発生するX線変換層と、マトリクス状に配列され、上記X線変換層にて発生した電荷、或いは発生した光量に応じた電荷を取り込む複数のコレクティング電極と、各コレクティング電極毎に設けられたスイッチング素子とを有するX線画像検出器において、一対の基板が貼り合わされてなり、そのうちの一方の基板に、上記X線変換層が形成され、他方の基板に、上記複数のコレクティング電極と複数のスイッチング素子とが形成されており、かつ、これらのコレクティング電極は、各スイッチング素子上に形成されたスイッチング素子形成面を平坦化する平坦化膜上に形成されている構成である。
【0102】
また、本発明の請求項7記載のX線画像検出器の製造方法は、以上のように、X線が照射されることでX線の強度に応じた電荷或いは光を発生するX線変換層と、マトリクス状に配列され、上記X線変換層にて発生した電荷、或いは発生した光量に応じた電荷を取り込む複数のコレクティング電極と、各コレクティング電極毎に設けられたスイッチング素子とを有するX線画像検出器の製造方法において、基板上に、上記複数のスイッチング素子と、各スイッチング素子上に形成されるスイッチング素子形成面を平坦化する平坦化膜と、該平坦化膜上に配置される上記複数のコレクティング電極とを形成する第1の工程と、上記基板とは別の基板上に、上記X線変換層を形成する第2の工程と、上記第1の工程で得た第1の基板と上記第2の工程で得た第2の基板とを、コレクティング電極形成面とX線変換層形成面とを対向させて貼り合せる第3の工程とを含む構成である。
【0103】
これにより、X線画像検出器を駆動回路等を有する他の装置に組み込む際にスイッチング素子及びX線変換層が損傷を受けることを回避すると共に、平坦化膜によりX線変換層が形成されている側の基板と貼り合わせる際のスイッチング素子の損傷も回避でる。
【0104】
また、X線変換層とスイッチング素子とが別々の基板上に形成されているので、欠陥がある場合は欠陥のある方の基板のみ使用しなければ良く、かつ、X線変換層が形成される側の基板も、スイッチング素子が形成される側の基板のそれぞれ作成工程は短く、使用できなかったとしても時間的ロスは従来の長い作成工程を経たものに比べ小さい。
【0105】
その結果、X線画像検出器を備えた装置の製造歩留りを向上できるという効果を奏する。
【0106】
本発明の請求項3記載のX線画像検出器は、請求項2記載の構成において、上記平坦化膜が有機材料である構成である。
【0107】
これにより、コレクティング電極をソースバスラインやゲートバスラインとオーバーラップさせた構造としながらも、容易にコレクティング電極の寄生容量を極小とできる。しかも、スピンコート法により容易に厚膜に形成できる。
【0108】
その結果、請求項2記載のX線画像検出器を容易に実現できると共に、高感度なものとできるという効果を奏する。
【0109】
本発明の請求項4記載のX線画像検出器は、請求項3の構成において、上記平坦化膜の膜厚が2.5〜10μmである構成である。
【0110】
これにより、有機材料を用いてコレクティング電極の寄生容量を極小としながら、確実にスイッチング素子形成面の段差を解消して平坦化することができる。
【0111】
その結果、請求項2記載のX線画像検出器をさらに容易に実現できると共に、高感度なものとできるという効果を奏する。
【0112】
本発明の請求項5記載のX線画像検出器は、請求項1、2、3又は4記載の構成において、上記X線変換層がコレクティング電極に対応して分離されている構成である。
【0113】
また、本発明の請求項8記載のX線画像検出器の製造方法は、請求項7記載の構成において、上記第2の工程に、X線変換層をコレクティング電極に対応させて分離する工程が含まれる構成である。
【0114】
これにより、隣接したコレクティング電極間で横方向のリーク電流が発生しないので、分解能低下を回避できる。
【0115】
その結果、請求項1、2、3又は4記載の構成による効果に加えて、分解能を向上できるという効果を奏する。
【0116】
本発明の請求項6記載のX線画像検出器は、請求項1、2、3、4又は5記載の構成において、上記X線変換層が形成される基板がX線変換層としての機能も有している構成である。
【0117】
これにより、請求項1、2、3、4又は5記載の構成による効果に加えて、X線変換層が損傷する可能性をより一層低減でき、歩留りのさらなる向上が図れるという効果を奏する。
【0118】
本発明の請求項9記載のX線画像検出器の製造方法は、請求項7又は8記載の構成において、上記第3の工程に、異方性導電材料を用いることを特徴としている。
【0119】
これにより、第1及び第2の基板が大きい大型のX線画像検出器においても容易にこれら2枚を貼り合わせることができ、その結果、上記請求項1、2、5と同じ構成のX線画像検出器がたとえ大型であっても、高い歩留りで問題なく製造できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すもので、X線画像検出器の1Xセンサ部分の構成を示す概略断面図である。
【図2】図1に示すX線画像検出器の平面図である。
【図3】図3(a)〜(c)共に、図1に示すX線画像検出器の製造工程を示す概略断面図である。
【図4】図1に示すX線画像検出器の製造工程を示す概略断面図である。
【図5】図1に示すX線画像検出器の製造工程を示す概略断面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態を示すもので、X線画像検出器の1Xセンサ部分の構成を示す概略断面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施の形態を示すもので、X線画像検出器の1Xセンサ部分の構成を示す概略断面図である。
【図8】本発明のさらに他の実施の形態を示すもので、X線画像検出器の1Xセンサ部分の構成を示す概略断面図である。
【図9】図8に示すX線画像検出器の平面図である。
【図10】図8に示すX線画像検出器の製造工程を示す概略断面図である。
【図11】従来例のX線画像検出器の概略断面図である。
【図12】図11に示すX線画像検出器の等価回路図である。
【符号の説明】
1,2 基板
3 スイッチング素子
4 電荷蓄積キャパシタ
5,26 X線変換層
18 コレクティング電極
20 平坦化膜
25 基板(X線変換層を兼ねる基板)
33 異方性導電接着剤(異方性導電材料)
A,A’ 第1の基板
B,B’,B”,C 第2の基板

Claims (7)

  1. 一対の基板間に、X線が照射されることでX線の強度に応じた電荷或いは光を発生するX線変換層と、マトリクス状に配列され、上記X線変換層にて発生した電荷、或いは発生した光量に応じた電荷を取り込む複数のコレクティング電極と、各コレクティング電極毎に設けられたスイッチング素子とが挟持されてなるX線画像検出器において、
    上記一対の基板のうち、一方の基板、上記X線変換層が上記コレクティング電極に対応して分離されて形成され、他方の基板、上記複数のコレクティング電極と複数のスイッチング素子とが形成されており、かつ、これらのコレクティング電極は、各スイッチング素子上に形成されたスイッチング素子形成面を平坦化する平坦化膜上で、且つ、上記スイッチング素子に接続されたソースバスライン及びゲートバスラインとオーバーラップして形成されていることを特徴とするX線画像検出器。
  2. 上記平坦化膜が有機材料であることを特徴とする請求項1記載のX線画像検出器。
  3. 上記平坦化膜の膜厚2.5〜10μmであることを特徴とする請求項2記載のX線画像検出器。
  4. 上記X線変換層形成される基板がX線変換層としての機能も有していることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のX線画像検出器。
  5. 一対の基板間に、X線が照射されることでX線の強度に応じた電荷或いは光を発生するX線変換層と、マトリクス状に配列され、上記X線変換層にて発生した電荷、或いは発生した光量に応じた電荷を取り込む複数のコレクティング電極と、各コレクティング電極毎に設けられたスイッチング素子とを挟持してなるX線画像検出器の製造方法において、
    基板上に、上記複数のスイッチング素子と、各スイッチング素子上に形成されるスイッチング素子形成面を平坦化する平坦化膜と、該平坦化膜上に配置される上記複数のコレクティング電極とを形成する第1の工程と、
    上記基板とは別の基板上に、上記X線変換層を形成後、上記コレクティング電極が存在しない領域の該X線変換層を除去する第2の工程と、
    上記第1の工程で得た第1の基板と上記第2の工程で得た第2の基板とを、コレクティング電極形成面とX線変換層形成面とを対向させて貼り合せる第3の工程とを含み、
    上記第1の工程において、コレクティング電極を、平坦化膜上で、且つ、上記スイッチング素子に接続されたソースバスライン及びゲートバスラインとオーバーラップして形成されていること特徴とするX線画像検出器の製造方法
  6. 上記X線変換層は、CVD法により形成されることを特徴とする請求項5記載のX線画像検出器の製造方法。
  7. 上記第3の工程に異方性導電材料を用い、X線変換層を有する方の基板の接着面に突起した接続電極を形成することを特徴とする請求項5又は6記載のX線画像検出器の製造方法。
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