JP3599173B2 - 光学ピックアップ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学ピックアップ、特に、2種以上の記録媒体に記録されたディジタルデータの読み取りに用いられる光学ピックアップに関する。
【0002】
【従来の技術】
CD(コンパクトディスク)やDVD(ディジタルビデオディスク)等の記録媒体の読み取りに用いられる光学ピックアップには、特開平10−233036号公報、特開平10−49905号公報に記載されるようなものがある。
特開平10−233036号公報に記載されている光学ピックアップは、半導体レーザと、対物レンズと、記録媒体に照射されるレーザ光の開口率を切り換えるための偏光光学素子とを備えている。この偏光光学素子は、レーザ光を透過させる透過領域と、レーザ光の光路を曲げて実質的にデータの読み取りに寄与しないようにする回折領域とを有する。そして、CDを読みとる場合には、偏光光学素子を半導体レーザと対物レンズとの間に配置して、対物レンズに入射する光束を絞り、対物レンズを通過して記録媒体に照射されるレーザ光の開口率を小さくする。一方、DVDを読みとる場合は、偏光光学素子を半導体レーザと対物レンズとの間から離脱させて光束を絞ることなく、またCDを読む場合よりも対物レンズを記録媒体に接近させて、記録媒体に照射されるレーザ光の開口率を大きくする。このように、光学偏光素子をレーザ光の光路に配置または光路から離脱させ、対物レンズの記録媒体からの距離を調節し、CDからもDVDからもデータを読みとることができる。
【0003】
特開平10−49905号公報に記載されている光学ピックアップは、基板厚や記録密度の異なるCDを読みとるための装置であり、半導体レーザと、TN型液晶と、偏光フィルタとを備えている。TN型液晶は、電圧を印加するか否かにより通過するレーザ光を偏光させまたは偏光させず通過させる。偏光フィルタは、偏光フィルムが透明ガラスに挟まれて形成されており、中央部には偏光フィルタが配置されない領域を有する。基板厚0.6mmの光ディスクを読みとる場合は、
TN型液晶に電圧を印加しない。このとき、レーザ光は液晶により偏光方向を90°変えられ進行方向に垂直な方向に偏光するようになり、偏光フィルタで遮光されず全面的に透過し、対物レンズに入射する。この場合、レーザ光は対物レンズまでの光路上で光束を狭められることなく、対物レンズを通過したレーザ光は開口率0.6で記録媒体に集光する。一方、基板厚1.2mmの光ディスクを読みとる場合は、TN液晶に電圧を印加する。このとき、レーザ光は液晶により偏光方向を変えられることなく透過し、偏光フィルタの偏光フィルムで遮光されて内周部のみが対物レンズに入射し、開口率0.35で記録媒体に集光する。このようにTN型液晶に電圧を印加するか否かによってレーザ光の開口率を切り換えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した公報に記載されている光学ピックアップは、光束を狭めるために偏光光学素子またはTN型液晶及び偏光フィルムを使用している。偏光光学素子は、レーザ光を透過させる透過領域と、レーザ光の光路を曲げて実質的にデータの読み取りに寄与しないようにする回折領域とを形成する必要があり、製造工程が複雑である。また、TN液晶及び偏光フィルムの場合は、液晶の劣化により光束の正確な制御が困難になるおそれがあり、信頼性に問題がある。
【0005】
本発明の目的は、光学ピックアップにおいて、簡易な手段によりかつ高い信頼性により、レーザ光の光束を調節できるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光学ピックアップは、所定波長の光を出射する半導体レーザと、前記半導体レーザからの光が透過可能な第1透過部と、この第1透過部の周囲に設けられて前記半導体レーザからの光のうち所定の振動方向の光のみが透過可能である第1偏光部とを有する第1偏光板と、前記第1偏光板からの光が入射するよう配置され、前記第1透過部より小さい形状であって前記第1偏光板からの光が透過可能な第2透過部と、この第2透過部の周囲に設けられて前記第1偏光板からの光のうち所定の振動方向の光のみが透過可能である第2偏光部とを有する第2偏光板と、前記第1偏光板または前記第2偏光板の少なくとも何れか一方を前記半導体レーザのレーザ光軸を中心として回転させて、前記第1偏光部および前記第2偏光部の各々の偏光方向が互いに平行および直交となる2位置に択一的に配置させる偏光板駆動手段と、前記第2偏光板を透過した光を複数種類のうちから選択された記録媒体に集光させる集光手段と、前記記録媒体からの反射光を検出して電気信号に変換する光検出手段と、前記記録媒体の種類に応じて前記偏光板駆動手段による前記第1偏光板または前記第2偏光板の駆動を制御する制御部と、を備えたことを特徴としている。
【0007】
このような光学ピックアップでは、半導体レーザからの光は第1偏光板板に入射し、透過部では光が透過し、偏光部では特定方向の振動方向を有する光のみが通過する。この第1偏光板からの光は第2偏光板に入射する。第2偏光板の偏光部と第1偏光板の偏光部とが同じ振動方向の光を出力するように配置されている場合、第1偏光板からの光は、第2偏光板をそのまま通過する。一方、第2偏光板の偏光部と第1偏光板の偏光部とが、振動方向が直交する光を出力するようにに配置されている場合は、第1偏光板の透過部からの光のみが第2偏光板を通過することができる。第2偏光板からの光は、集光手段に入射し、記録媒体に集光される。
【0008】
この場合、第2偏光板と第1偏光板の位置関係を変えることにより、レーザ光の光束を調節することができ、記録媒体に集光される光の開口率を切り換えることができる。したがって、2枚の偏光板と一方の偏光板の方向を変更する手段を備えるという簡易な構成によりレーザ光の光束を変更することができる。また、液晶を用いて光束を調節する場合に比べて、高い信頼性で光束を正確に制御できる。
【0009】
上記発明において、前記光検出手段による検出信号に基づいて前記集光手段を前記記録媒体に対し接離する方向に移動させて、前記集光手段の前記記録媒体に対する距離を、前記記録媒体に集光される光が所定の開口率となるようにフィードバック制御する集光制御手段を備えていることが好ましい。この構成によれば、記録媒体の種類に応じて集光手段の記録媒体に対する距離を調整して、記録媒体に集光されるレーザ光が所定の開口率となるように高精度に設定するとができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
〔全体構成〕
本発明の一実施形態に係る光学ピックアップを図1および図2に示す。この光学ピックアップは、コンパクトディスク(CD)及びディジタルビデオディスク(DVD)の両方を読み取ることが可能である。CDを読み取る場合における光学ピックアップの状態を図1に、DVDを読み取る場合における光ピックアップの状態を図2にそれぞれ示す。
【0011】
この光学ピックアップは、光学モジュール1と、第1偏光板2と、第2偏光板3と、集光手段としての対物レンズ4とを備えており、記録媒体5に記録されているディジタルデータを読み取る。また、この光学ピックアップは、レーザ点灯回路11と、信号生成回路12と、偏光板駆動回路13と、これらの回路に接続されている制御部16と、AFサーボ信号生成回路14と、TRサーボ生成回路15とを備えている。
【0012】
この光学モジュール1は、図示しない半導体レーザと光検出手段とを備えている。半導体レーザは、例えば波長650μmのレーザ光ビームを出射する光源である。光検出手段は、記録媒体5から反射する光を検出して電気信号を出力する。光学モジュール1には、レーザ点灯回路11と信号生成回路12とが接続されている。レーザ点灯回路11は、制御部16からの信号により、光学モジュール1の半導体レーザに電流を供給して、そのレーザ光の強度を調節する。信号生成回路12は、光学モジュール1の光検出手段が出力する電気信号を再生信号に変換し、スピーカ等に出力する。
【0013】
第1偏光板2は、略矩形の部材であり、図3に示すように第1透過部2aと第1偏光部2bとを備えている。第1透過部2aは、略円形の領域に形成され、レーザ光をそのまま透過させる。第1偏光部2bは、第1透過部2aの周囲に形成される領域であり、所定の振動方向のレーザ光のみを透過させる。本発明実施形態の第1偏光部2bは、同図に平行線で示した方向(偏光方向という)に振動するレーザ光のみを透過させる。
【0014】
第2偏光板3は、略矩形の部材であり、第2透過部3aと第2偏光部3bとを備えている。第2透過部3aは、上記第1透過部2aよりも小さく形成され、レーザ光をそのまま透過させる。第2偏光部3bは、第2透過部3aの周囲に形成される領域であり、所定の振動方向のレーザ光のみを透過させる。本実施形態の第2偏光部3bは、同図に平行線で示した方向に振動するレーザ光のみを透過させる。第2偏光板3には、アクチュエータ(図示せず)と偏光板駆動回路13とが接続されている。偏光板駆動回路13は,制御部16からの信号に基づきアクチュエータを駆動し、第2偏光板3をレーザ光軸を中心として回転させる。
【0015】
対物レンズ4は、記録媒体5の記録面5a上にレーザ光を集光させるための集光レンズである。この対物レンズ4には、AFサーボ信号回路14とTRサーボ信号回路15とが接続されている。また、AFサーボ信号回路14とTRサーボ信号回路15とは、光学モジュール1に接続されており、光検出手段で検出される信号がフィードバックされるようになっている。AFサーボ信号回路14は、フィードバックされる信号に基づいて、記録媒体5に集光されるレーザ光が所定の開口率になるように、アクチュエータを駆動して対物レンズ4の記録媒体5からの距離を調節する。TRサーボ信号回路15は、フィードバックされる信号に基づいてレーザ光が記録媒体5上の所定の位置に集光されるように、アクチュエータを駆動して対物レンズ4を調節する。
【0016】
〔読み取り動作〕
このような光学ピックアップによる記録媒体5の読み取り動作について、以下に説明する。まず、記録媒体5としてCDを読み取る動作について、図1を参照しながら説明する。この場合には、偏光板駆動回路13によりアクチュエータを駆動して、第1偏光部2bと第2偏光部3bとの各々の偏光方向が互いに直交するように第2偏光板3を回転させ、また、AFサーボ信号回路14により対物レンズ4をCD5から所定の距離に調節する。次に、レーザ点灯回路11により半導体レーザを点灯させると、レーザ光は第1偏光板2に入射する。第1偏光板2の第1透過部2aに入射されたレーザ光はそのまま透過し、第2偏光部2bに入射されたレーザ光は図中a方向のレーザ光のみが透過し、これらのレーザ光は第2偏光板3に入射する。第2偏光板3では、第2透過部3aに入射したレーザ光がそのまま透過する。一方、第2偏光部3bに入射したレーザ光のうち第1透過部2aからのものは、図中b方向のレーザ光のみが透過し、第2偏光部2bからのものは、第2偏光部3bと第1偏光部2bの偏光方向が互いに直交するために、遮断される。そのため、第2偏光板3を透過したレーザ光は、図1に示すように狭められることになる。この狭められたレーザ光は、対物レンズ4を透過して、CDの記録面5a上に集光される。そして、記録面5aから反射したレーザ光は、対物レンズ4、第2偏光板3、第1偏光板2を介して光学モジュール1に戻り、光検出手段で検出される。
【0017】
次に、記録媒体5としてDVDを読み取る動作について、図2を参照しながら説明する。この場合には、偏光板駆動回路13がアクチュエータを駆動し、第1偏光部2bと第2偏光部3bとの各々の偏光方向が互いに平行となるように第2偏光板3を回転させ、また、AFサーボ信号回路14により対物レンズ4をDVD5から所定の距離に調節する。この場合、対物レンズ4とDVD5との距離は、CD読み取り時よりも小さくなるように調節される。次に、レーザ点灯回路11により半導体レーザを点灯させると、レーザ光は第1偏光板2に入射する。第1偏光板2の第1透過部2aに入射されたレーザ光はそのまま透過し、第2偏光部2bに入射されたレーザ光は図中a方向のレーザ光のみが透過し、これらのレーザ光は第2偏光板3に入射する。第2偏光板3では、第2透過部3aに入射したレーザ光はそのまま透過する。一方、第2偏光部3bに入射したレーザ光のうち第1透過部2aからのものは、図中b方向のレーザ光のみが透過し、第1偏光部2bからのものは、第2偏光部3bと第1偏光部2bの各々の偏光方向が互いに平行であるため、そのまま図中b方向のレーザ光が透過する。したがって、レーザ光は光束を狭められることなく第2偏光板3を透過する。このレーザ光が対物レンズ4を透過して、DVDの記録面5a上に集光される。そして、記録面5aから反射したレーザ光は、対物レンズ4、第2偏光板3、第1偏光体2を介して光学モジュール1に戻り、光検出手段で検出される。
【0018】
この光学ピックアップでは、第2偏光体3の第1偏光板2に対する位置関係を変更するのみで、レーザ光の光束を調節することができ、記録媒体(CDまたはDVD)に集光される光の開口率を切り換えることができる。2枚の偏光板2,3と第2偏光板3の偏光方向を変更するアクチュエータを備えるだけの簡易な構成により、レーザ光の光束を切り換えることができる。また、従来の液晶を用いて光束を切り換える場合に比べて、高い信頼性で光束を正確に設定できる。
【0019】
上記実施形態では、第1偏光板2および第2偏光板3を矩形に形成し、その透過部2a,3aを略円形に形成したが、偏光板2,3および透過部2a,3aの形状はこれに限定されるものではない。図3に示すように、第2透過部3aが第1透過部2aよりも小さくなるという条件を満たせば、他の形状でもよい。また、上記実施形態では、第2偏光板3をアクチュエータで回転させたが、第1偏光板2をアクチュエータで回転させてもよいし、第1偏光板2及び第2偏光板3の両方を回転させて位置関係を変更してもよい。さらに、上記実施形態では、CDおよびDVDを読み取る場合を例示したが、これらに限らず、膜厚や記録密度の異なる複数種類の記録媒体を読み取れるように、半導体レーザや偏光板2,3を設計することができる。
【0020】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る光学ピックアップによれば、第2偏光板と第1偏光板との相対位置関係を変えることにより、レーザ光の光束を調節することができ、記録媒体に集光される光の開口率を切り換えることができる。したがって、2枚の偏光板とこれの一方の偏光板の偏光方向を変更する手段を備えるだけの簡易な構成により、レーザ光の光束を変更することができる。また、従来の液晶を用いて光束を調節する場合に比べて、高い信頼性で光束を正確に制御することができる。
【0021】
次に、記録媒体としてDVDを読み取る動作について図2を参照して説明する。この場合、偏光板駆動回路13によりアクチュエータを駆動し、偏光方向が互いに平行になるように第2偏光板3を回転させ、またAFサーボ回路14により対物レンズ4を器DVD5から所定の距離に調節する。この場合、対物レンズ4とDVD5との距離は、CD読み取り時よりも小さくなるように調節される。次に、レーザ点灯回路11により半導体レーザを点灯させると、レーザ光は第1偏光板2に入射する。第1偏光板2の透過部2aに入射されたレーザ光はそのまま透過し、偏光部2bに入射されたレーザ光は図中a方向のレーザ光のみが通過し、これらのレーザ光は第2偏光板3に入射する。第2偏光板3では、透過部3aに入射したレーザ光はそのまま透過する。一方、偏光部3bに入射したレーザ光のうち透過部2aからのものは、図中b方向のレーザ光のみが通過し、偏光部2bからのものは、偏光部3bと偏光部2bの偏光方向が互いに平行であるため、そのまま図中b方向のレーザ光が通過する。したがって、レーザ光は光束を狭められることなく偏光板3を通過する。このレーザ光が対物レンズ4を通過して、DVDの記録面5a上に集光される。そして、記録面5aから反射したレーザ光は、対物レンズ4、第2偏光板3、第1偏光板2を介して光学モジュール1に戻り、光検出手段で検出される。
【0022】
この光学ピックアップでは、第2偏光板3の第1偏光板2に対する位置関係を変更するのみで、レーザ光の光束を調節することができ、記録媒体(CDまたはDVD)に集光される光の開口率を切り換えることができる。
2枚の第1偏光板2及び第2偏光板3と第2偏光板3の方向を変更するアクチュエータを備えるという簡易な構成により、レーザ光の光束を切り換えることができる。また、液晶を用いて光束を切り換える場合に比べて、高い信頼性で光束を正確に制御できる。
【0023】
〔他の実施形態〕
(a)上記実施形態では、1台の半導体レーザを用いてCD及びDVDの両方を読みとったが、それぞれの読み取り用に専用のレーザを設けても良い。具体的には、波長が異なる光を照射する半導体レーザを備えた光学モジュールと、それぞれの半導体レーザからの光路を切り換えてレーザ光を記録媒体(CDまたはDVD)に導くためのプリズムとを備えても良い。
【0024】
このような光学ピックアップでは、記録媒体(CDまたはDVD)の種類に応じて別々のレーザを配置して、プリズムによりどちらのレーザからも記録媒体にレーザ光が到達できるように光路を変更しうる。この場合、記録媒体の種類に応じて、最適な波長の光を照射するレーザを用いるため、より正確なデータの読み取りが可能である。
(b)上記実施形態では、第1偏光板及び第2偏光板を略矩形に形成し、その透過部を略円形に形成したが、偏光板及びその透過部の形状はこれに限定されるものではない。図3に示すように、透過部3aが透過部3bより小さくなるという条件を満たせば、他の形状でもよい。
(c)上記実施形態では第2偏光板をアクチュエータで回転させたが、第1偏光板をアクチュエータで回転させてもよいし、第1偏光板及び第2偏光板の両方を回転させて位置関係を変更してもよい。
(d)上記実施形態ではCD及びDVDを読みとる場合を示したが、これらに限られず、膜厚や記録密度の異なる複数の記録媒体を読みとれるように、半導体レーザや偏光板を設計することもできる。例えば、1台の光学ピックアップを用いて異なる規格のCDを読みとることができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明の光学ピックアップによれば、第2偏光板と第1偏光板との位置関係を変えることにより、レーザ光の光束を調節することができ、記録媒体に集光される光の開口率を切り換えることができる。したがって、2枚の偏光板と一方の偏光板の方向を変更する手段を備えるという簡易な構成により、レーザ光の光束を変更することができる。また、液晶を用いて光束を調節する場合に比べて、高い信頼性で光束を正確に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光学ピックアップにおけるCDの読み取り状態の光学図である。
【図2】同上の光学ピックアップにおけるDVDの読み取り状態の光学図である。
【図3】同上の光学ピックアップにおける偏向板の説明図である。
【符号の説明】
1 光学モジュール(半導体レーザおよび光検出手段)
2 第1偏向板
2a 第1透過部
2b 第1偏向部
3 第2偏向板
3a 第2透過部
3b 第2偏向部
4 対物レンズ(集光手段)
5 記録媒体
13 偏向板駆動手段(偏光板駆動手段)
14,15 サーボ信号回路(集光制御手段)
16 制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学ピックアップ、特に、2種以上の記録媒体に記録されたディジタルデータの読み取りに用いられる光学ピックアップに関する。
【0002】
【従来の技術】
CD(コンパクトディスク)やDVD(ディジタルビデオディスク)等の記録媒体の読み取りに用いられる光学ピックアップには、特開平10−233036号公報、特開平10−49905号公報に記載されるようなものがある。
特開平10−233036号公報に記載されている光学ピックアップは、半導体レーザと、対物レンズと、記録媒体に照射されるレーザ光の開口率を切り換えるための偏光光学素子とを備えている。この偏光光学素子は、レーザ光を透過させる透過領域と、レーザ光の光路を曲げて実質的にデータの読み取りに寄与しないようにする回折領域とを有する。そして、CDを読みとる場合には、偏光光学素子を半導体レーザと対物レンズとの間に配置して、対物レンズに入射する光束を絞り、対物レンズを通過して記録媒体に照射されるレーザ光の開口率を小さくする。一方、DVDを読みとる場合は、偏光光学素子を半導体レーザと対物レンズとの間から離脱させて光束を絞ることなく、またCDを読む場合よりも対物レンズを記録媒体に接近させて、記録媒体に照射されるレーザ光の開口率を大きくする。このように、光学偏光素子をレーザ光の光路に配置または光路から離脱させ、対物レンズの記録媒体からの距離を調節し、CDからもDVDからもデータを読みとることができる。
【0003】
特開平10−49905号公報に記載されている光学ピックアップは、基板厚や記録密度の異なるCDを読みとるための装置であり、半導体レーザと、TN型液晶と、偏光フィルタとを備えている。TN型液晶は、電圧を印加するか否かにより通過するレーザ光を偏光させまたは偏光させず通過させる。偏光フィルタは、偏光フィルムが透明ガラスに挟まれて形成されており、中央部には偏光フィルタが配置されない領域を有する。基板厚0.6mmの光ディスクを読みとる場合は、
TN型液晶に電圧を印加しない。このとき、レーザ光は液晶により偏光方向を90°変えられ進行方向に垂直な方向に偏光するようになり、偏光フィルタで遮光されず全面的に透過し、対物レンズに入射する。この場合、レーザ光は対物レンズまでの光路上で光束を狭められることなく、対物レンズを通過したレーザ光は開口率0.6で記録媒体に集光する。一方、基板厚1.2mmの光ディスクを読みとる場合は、TN液晶に電圧を印加する。このとき、レーザ光は液晶により偏光方向を変えられることなく透過し、偏光フィルタの偏光フィルムで遮光されて内周部のみが対物レンズに入射し、開口率0.35で記録媒体に集光する。このようにTN型液晶に電圧を印加するか否かによってレーザ光の開口率を切り換えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した公報に記載されている光学ピックアップは、光束を狭めるために偏光光学素子またはTN型液晶及び偏光フィルムを使用している。偏光光学素子は、レーザ光を透過させる透過領域と、レーザ光の光路を曲げて実質的にデータの読み取りに寄与しないようにする回折領域とを形成する必要があり、製造工程が複雑である。また、TN液晶及び偏光フィルムの場合は、液晶の劣化により光束の正確な制御が困難になるおそれがあり、信頼性に問題がある。
【0005】
本発明の目的は、光学ピックアップにおいて、簡易な手段によりかつ高い信頼性により、レーザ光の光束を調節できるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光学ピックアップは、所定波長の光を出射する半導体レーザと、前記半導体レーザからの光が透過可能な第1透過部と、この第1透過部の周囲に設けられて前記半導体レーザからの光のうち所定の振動方向の光のみが透過可能である第1偏光部とを有する第1偏光板と、前記第1偏光板からの光が入射するよう配置され、前記第1透過部より小さい形状であって前記第1偏光板からの光が透過可能な第2透過部と、この第2透過部の周囲に設けられて前記第1偏光板からの光のうち所定の振動方向の光のみが透過可能である第2偏光部とを有する第2偏光板と、前記第1偏光板または前記第2偏光板の少なくとも何れか一方を前記半導体レーザのレーザ光軸を中心として回転させて、前記第1偏光部および前記第2偏光部の各々の偏光方向が互いに平行および直交となる2位置に択一的に配置させる偏光板駆動手段と、前記第2偏光板を透過した光を複数種類のうちから選択された記録媒体に集光させる集光手段と、前記記録媒体からの反射光を検出して電気信号に変換する光検出手段と、前記記録媒体の種類に応じて前記偏光板駆動手段による前記第1偏光板または前記第2偏光板の駆動を制御する制御部と、を備えたことを特徴としている。
【0007】
このような光学ピックアップでは、半導体レーザからの光は第1偏光板板に入射し、透過部では光が透過し、偏光部では特定方向の振動方向を有する光のみが通過する。この第1偏光板からの光は第2偏光板に入射する。第2偏光板の偏光部と第1偏光板の偏光部とが同じ振動方向の光を出力するように配置されている場合、第1偏光板からの光は、第2偏光板をそのまま通過する。一方、第2偏光板の偏光部と第1偏光板の偏光部とが、振動方向が直交する光を出力するようにに配置されている場合は、第1偏光板の透過部からの光のみが第2偏光板を通過することができる。第2偏光板からの光は、集光手段に入射し、記録媒体に集光される。
【0008】
この場合、第2偏光板と第1偏光板の位置関係を変えることにより、レーザ光の光束を調節することができ、記録媒体に集光される光の開口率を切り換えることができる。したがって、2枚の偏光板と一方の偏光板の方向を変更する手段を備えるという簡易な構成によりレーザ光の光束を変更することができる。また、液晶を用いて光束を調節する場合に比べて、高い信頼性で光束を正確に制御できる。
【0009】
上記発明において、前記光検出手段による検出信号に基づいて前記集光手段を前記記録媒体に対し接離する方向に移動させて、前記集光手段の前記記録媒体に対する距離を、前記記録媒体に集光される光が所定の開口率となるようにフィードバック制御する集光制御手段を備えていることが好ましい。この構成によれば、記録媒体の種類に応じて集光手段の記録媒体に対する距離を調整して、記録媒体に集光されるレーザ光が所定の開口率となるように高精度に設定するとができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
〔全体構成〕
本発明の一実施形態に係る光学ピックアップを図1および図2に示す。この光学ピックアップは、コンパクトディスク(CD)及びディジタルビデオディスク(DVD)の両方を読み取ることが可能である。CDを読み取る場合における光学ピックアップの状態を図1に、DVDを読み取る場合における光ピックアップの状態を図2にそれぞれ示す。
【0011】
この光学ピックアップは、光学モジュール1と、第1偏光板2と、第2偏光板3と、集光手段としての対物レンズ4とを備えており、記録媒体5に記録されているディジタルデータを読み取る。また、この光学ピックアップは、レーザ点灯回路11と、信号生成回路12と、偏光板駆動回路13と、これらの回路に接続されている制御部16と、AFサーボ信号生成回路14と、TRサーボ生成回路15とを備えている。
【0012】
この光学モジュール1は、図示しない半導体レーザと光検出手段とを備えている。半導体レーザは、例えば波長650μmのレーザ光ビームを出射する光源である。光検出手段は、記録媒体5から反射する光を検出して電気信号を出力する。光学モジュール1には、レーザ点灯回路11と信号生成回路12とが接続されている。レーザ点灯回路11は、制御部16からの信号により、光学モジュール1の半導体レーザに電流を供給して、そのレーザ光の強度を調節する。信号生成回路12は、光学モジュール1の光検出手段が出力する電気信号を再生信号に変換し、スピーカ等に出力する。
【0013】
第1偏光板2は、略矩形の部材であり、図3に示すように第1透過部2aと第1偏光部2bとを備えている。第1透過部2aは、略円形の領域に形成され、レーザ光をそのまま透過させる。第1偏光部2bは、第1透過部2aの周囲に形成される領域であり、所定の振動方向のレーザ光のみを透過させる。本発明実施形態の第1偏光部2bは、同図に平行線で示した方向(偏光方向という)に振動するレーザ光のみを透過させる。
【0014】
第2偏光板3は、略矩形の部材であり、第2透過部3aと第2偏光部3bとを備えている。第2透過部3aは、上記第1透過部2aよりも小さく形成され、レーザ光をそのまま透過させる。第2偏光部3bは、第2透過部3aの周囲に形成される領域であり、所定の振動方向のレーザ光のみを透過させる。本実施形態の第2偏光部3bは、同図に平行線で示した方向に振動するレーザ光のみを透過させる。第2偏光板3には、アクチュエータ(図示せず)と偏光板駆動回路13とが接続されている。偏光板駆動回路13は,制御部16からの信号に基づきアクチュエータを駆動し、第2偏光板3をレーザ光軸を中心として回転させる。
【0015】
対物レンズ4は、記録媒体5の記録面5a上にレーザ光を集光させるための集光レンズである。この対物レンズ4には、AFサーボ信号回路14とTRサーボ信号回路15とが接続されている。また、AFサーボ信号回路14とTRサーボ信号回路15とは、光学モジュール1に接続されており、光検出手段で検出される信号がフィードバックされるようになっている。AFサーボ信号回路14は、フィードバックされる信号に基づいて、記録媒体5に集光されるレーザ光が所定の開口率になるように、アクチュエータを駆動して対物レンズ4の記録媒体5からの距離を調節する。TRサーボ信号回路15は、フィードバックされる信号に基づいてレーザ光が記録媒体5上の所定の位置に集光されるように、アクチュエータを駆動して対物レンズ4を調節する。
【0016】
〔読み取り動作〕
このような光学ピックアップによる記録媒体5の読み取り動作について、以下に説明する。まず、記録媒体5としてCDを読み取る動作について、図1を参照しながら説明する。この場合には、偏光板駆動回路13によりアクチュエータを駆動して、第1偏光部2bと第2偏光部3bとの各々の偏光方向が互いに直交するように第2偏光板3を回転させ、また、AFサーボ信号回路14により対物レンズ4をCD5から所定の距離に調節する。次に、レーザ点灯回路11により半導体レーザを点灯させると、レーザ光は第1偏光板2に入射する。第1偏光板2の第1透過部2aに入射されたレーザ光はそのまま透過し、第2偏光部2bに入射されたレーザ光は図中a方向のレーザ光のみが透過し、これらのレーザ光は第2偏光板3に入射する。第2偏光板3では、第2透過部3aに入射したレーザ光がそのまま透過する。一方、第2偏光部3bに入射したレーザ光のうち第1透過部2aからのものは、図中b方向のレーザ光のみが透過し、第2偏光部2bからのものは、第2偏光部3bと第1偏光部2bの偏光方向が互いに直交するために、遮断される。そのため、第2偏光板3を透過したレーザ光は、図1に示すように狭められることになる。この狭められたレーザ光は、対物レンズ4を透過して、CDの記録面5a上に集光される。そして、記録面5aから反射したレーザ光は、対物レンズ4、第2偏光板3、第1偏光板2を介して光学モジュール1に戻り、光検出手段で検出される。
【0017】
次に、記録媒体5としてDVDを読み取る動作について、図2を参照しながら説明する。この場合には、偏光板駆動回路13がアクチュエータを駆動し、第1偏光部2bと第2偏光部3bとの各々の偏光方向が互いに平行となるように第2偏光板3を回転させ、また、AFサーボ信号回路14により対物レンズ4をDVD5から所定の距離に調節する。この場合、対物レンズ4とDVD5との距離は、CD読み取り時よりも小さくなるように調節される。次に、レーザ点灯回路11により半導体レーザを点灯させると、レーザ光は第1偏光板2に入射する。第1偏光板2の第1透過部2aに入射されたレーザ光はそのまま透過し、第2偏光部2bに入射されたレーザ光は図中a方向のレーザ光のみが透過し、これらのレーザ光は第2偏光板3に入射する。第2偏光板3では、第2透過部3aに入射したレーザ光はそのまま透過する。一方、第2偏光部3bに入射したレーザ光のうち第1透過部2aからのものは、図中b方向のレーザ光のみが透過し、第1偏光部2bからのものは、第2偏光部3bと第1偏光部2bの各々の偏光方向が互いに平行であるため、そのまま図中b方向のレーザ光が透過する。したがって、レーザ光は光束を狭められることなく第2偏光板3を透過する。このレーザ光が対物レンズ4を透過して、DVDの記録面5a上に集光される。そして、記録面5aから反射したレーザ光は、対物レンズ4、第2偏光板3、第1偏光体2を介して光学モジュール1に戻り、光検出手段で検出される。
【0018】
この光学ピックアップでは、第2偏光体3の第1偏光板2に対する位置関係を変更するのみで、レーザ光の光束を調節することができ、記録媒体(CDまたはDVD)に集光される光の開口率を切り換えることができる。2枚の偏光板2,3と第2偏光板3の偏光方向を変更するアクチュエータを備えるだけの簡易な構成により、レーザ光の光束を切り換えることができる。また、従来の液晶を用いて光束を切り換える場合に比べて、高い信頼性で光束を正確に設定できる。
【0019】
上記実施形態では、第1偏光板2および第2偏光板3を矩形に形成し、その透過部2a,3aを略円形に形成したが、偏光板2,3および透過部2a,3aの形状はこれに限定されるものではない。図3に示すように、第2透過部3aが第1透過部2aよりも小さくなるという条件を満たせば、他の形状でもよい。また、上記実施形態では、第2偏光板3をアクチュエータで回転させたが、第1偏光板2をアクチュエータで回転させてもよいし、第1偏光板2及び第2偏光板3の両方を回転させて位置関係を変更してもよい。さらに、上記実施形態では、CDおよびDVDを読み取る場合を例示したが、これらに限らず、膜厚や記録密度の異なる複数種類の記録媒体を読み取れるように、半導体レーザや偏光板2,3を設計することができる。
【0020】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る光学ピックアップによれば、第2偏光板と第1偏光板との相対位置関係を変えることにより、レーザ光の光束を調節することができ、記録媒体に集光される光の開口率を切り換えることができる。したがって、2枚の偏光板とこれの一方の偏光板の偏光方向を変更する手段を備えるだけの簡易な構成により、レーザ光の光束を変更することができる。また、従来の液晶を用いて光束を調節する場合に比べて、高い信頼性で光束を正確に制御することができる。
【0021】
次に、記録媒体としてDVDを読み取る動作について図2を参照して説明する。この場合、偏光板駆動回路13によりアクチュエータを駆動し、偏光方向が互いに平行になるように第2偏光板3を回転させ、またAFサーボ回路14により対物レンズ4を器DVD5から所定の距離に調節する。この場合、対物レンズ4とDVD5との距離は、CD読み取り時よりも小さくなるように調節される。次に、レーザ点灯回路11により半導体レーザを点灯させると、レーザ光は第1偏光板2に入射する。第1偏光板2の透過部2aに入射されたレーザ光はそのまま透過し、偏光部2bに入射されたレーザ光は図中a方向のレーザ光のみが通過し、これらのレーザ光は第2偏光板3に入射する。第2偏光板3では、透過部3aに入射したレーザ光はそのまま透過する。一方、偏光部3bに入射したレーザ光のうち透過部2aからのものは、図中b方向のレーザ光のみが通過し、偏光部2bからのものは、偏光部3bと偏光部2bの偏光方向が互いに平行であるため、そのまま図中b方向のレーザ光が通過する。したがって、レーザ光は光束を狭められることなく偏光板3を通過する。このレーザ光が対物レンズ4を通過して、DVDの記録面5a上に集光される。そして、記録面5aから反射したレーザ光は、対物レンズ4、第2偏光板3、第1偏光板2を介して光学モジュール1に戻り、光検出手段で検出される。
【0022】
この光学ピックアップでは、第2偏光板3の第1偏光板2に対する位置関係を変更するのみで、レーザ光の光束を調節することができ、記録媒体(CDまたはDVD)に集光される光の開口率を切り換えることができる。
2枚の第1偏光板2及び第2偏光板3と第2偏光板3の方向を変更するアクチュエータを備えるという簡易な構成により、レーザ光の光束を切り換えることができる。また、液晶を用いて光束を切り換える場合に比べて、高い信頼性で光束を正確に制御できる。
【0023】
〔他の実施形態〕
(a)上記実施形態では、1台の半導体レーザを用いてCD及びDVDの両方を読みとったが、それぞれの読み取り用に専用のレーザを設けても良い。具体的には、波長が異なる光を照射する半導体レーザを備えた光学モジュールと、それぞれの半導体レーザからの光路を切り換えてレーザ光を記録媒体(CDまたはDVD)に導くためのプリズムとを備えても良い。
【0024】
このような光学ピックアップでは、記録媒体(CDまたはDVD)の種類に応じて別々のレーザを配置して、プリズムによりどちらのレーザからも記録媒体にレーザ光が到達できるように光路を変更しうる。この場合、記録媒体の種類に応じて、最適な波長の光を照射するレーザを用いるため、より正確なデータの読み取りが可能である。
(b)上記実施形態では、第1偏光板及び第2偏光板を略矩形に形成し、その透過部を略円形に形成したが、偏光板及びその透過部の形状はこれに限定されるものではない。図3に示すように、透過部3aが透過部3bより小さくなるという条件を満たせば、他の形状でもよい。
(c)上記実施形態では第2偏光板をアクチュエータで回転させたが、第1偏光板をアクチュエータで回転させてもよいし、第1偏光板及び第2偏光板の両方を回転させて位置関係を変更してもよい。
(d)上記実施形態ではCD及びDVDを読みとる場合を示したが、これらに限られず、膜厚や記録密度の異なる複数の記録媒体を読みとれるように、半導体レーザや偏光板を設計することもできる。例えば、1台の光学ピックアップを用いて異なる規格のCDを読みとることができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明の光学ピックアップによれば、第2偏光板と第1偏光板との位置関係を変えることにより、レーザ光の光束を調節することができ、記録媒体に集光される光の開口率を切り換えることができる。したがって、2枚の偏光板と一方の偏光板の方向を変更する手段を備えるという簡易な構成により、レーザ光の光束を変更することができる。また、液晶を用いて光束を調節する場合に比べて、高い信頼性で光束を正確に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光学ピックアップにおけるCDの読み取り状態の光学図である。
【図2】同上の光学ピックアップにおけるDVDの読み取り状態の光学図である。
【図3】同上の光学ピックアップにおける偏向板の説明図である。
【符号の説明】
1 光学モジュール(半導体レーザおよび光検出手段)
2 第1偏向板
2a 第1透過部
2b 第1偏向部
3 第2偏向板
3a 第2透過部
3b 第2偏向部
4 対物レンズ(集光手段)
5 記録媒体
13 偏向板駆動手段(偏光板駆動手段)
14,15 サーボ信号回路(集光制御手段)
16 制御部
Claims (2)
- 所定波長の光を出射する半導体レーザと、
前記半導体レーザからの光が透過可能な第1透過部と、この第1透過部の周囲に設けられて前記半導体レーザからの光のうち所定の振動方向の光のみが透過可能である第1偏光部とを有する第1偏光板と、
前記第1偏光板からの光が入射するよう配置され、前記第1透過部より小さい形状であって前記第1偏光板からの光が透過可能な第2透過部と、この第2透過部の周囲に設けられて前記第1偏光板からの光のうち所定の振動方向の光のみが透過可能である第2偏光部とを有する第2偏光板と、
前記第1偏光板または前記第2偏光板の少なくとも何れか一方を前記半導体レーザのレーザ光軸を中心として回転させて、前記第1偏光部および前記第2偏光部の各々の偏光方向が互いに平行および直交となる2位置に択一的に配置させる偏光板駆動手段と、
前記第2偏光板を透過した光を複数種類のうちから選択された記録媒体に集光させる集光手段と、
前記記録媒体からの反射光を検出して電気信号に変換する光検出手段と、
前記記録媒体の種類に応じて前記偏光板駆動手段による前記第1偏光板または前記第2偏光板の駆動を制御する制御部と、
を備える光学ピックアップ。 - 前記光検出手段による検出信号に基づいて前記集光手段を前記記録媒体に対し接離する方向に移動させて、前記集光手段の前記記録媒体に対する距離を、前記記録媒体に集光される光が所定の開口率となるようにフィードバック制御する集光制御手段を備えている請求項1に記載の光ピックアップ。
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