JP3597922B2 - Self-propelled crane - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば伸縮可能な多段式ブームと、このブームに着脱自在に取り付けられるジブとを備えた自走式クレーンに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自走式クレーンは、ブームの長さを補うためのジブを備えている。このジブは、通常、その不使用時において、その基端がブームの先端側に向けられ且つ先端がブームの基端側に向けられた状態で、ブームの長手方向に沿って格納される。
【0003】
ジブのこのような格納方法としては、従来から様々な方法が知られている。例えば、図6は自走式クレーンの一例であるホイールクレーン(ラフテレーンクレーン)を示しているが、この図の二点鎖線で示すように、ジブ100をブーム102の下面に沿わせて格納する方法や、図中実線で示すように、ジブ100をブーム102の側面に沿わせて格納する方法がある。また、図示しないが、ジブ100をブーム102の上面に取り付けたり、ジブ100をブーム102の内部に収納する方法もある。
【0004】
なお、図中、104は走行運転とクレーン操作の両方を兼用できる兼用運転室、105は旋回台、106は伸縮自在なブーム102を起伏させる起伏シリンダ、107はアウトリガ、108は車体フレームである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ジブ100をブーム102の下面に沿わせて格納する自走式クレーンは、ジブ100の基端をブーム102の先端に回動自在に支持するとともにジブ100をブーム102下において垂直方向(図中a方向)に回動させることによって、ジブ100をブーム102の前方に張り出すことができる。したがって、狭い場所でもジブ100の張り出しを行なえるという利点を有する。しかしながら、このような自走式クレーンは、ジブ100を格納した状態でクレーン作業を行なうと、キャブ104からの視界がブーム102下のジブ100によって妨げられてしまうため、広い視野でクレーン作業を行なうことができないといった欠点を有している。また、ブーム102の下面に取り付けられたブーム起伏シリンダ106に対してジブ100が干渉しないように、ジブ100の全長を短くしたり、あるいは、ブーム起伏シリンダ106に対してジブ100をずらして取り付けるなど、ブーム102に対してジブ100を取り付ける際の自由度が制限されるといった問題がある。
【0006】
また、このような自走式クレーンにおいては、収縮させたブーム102をキャブ104の上側まで倒伏させた状態(図6の状態)で走行する際に、キャブ104からの視界がブーム102下のジブ100によって妨げられるため、キャブ104からの視界を広くするにはブーム102の取り付け位置を高くしてブーム102の下面に沿って格納されるジブ100の位置を高くしなければならない。しかし、ブーム102の取り付け位置を高くすると、クレーン車の重心位置が高くなってしまい、走行時における車体の安定性が悪くなってしまうという問題がある。
【0007】
一方、ジブ100をブーム102の側面に沿わせて格納する自走式クレーンは、ブーム102下にジブ100がないため、キャブ104からの視界を広くとるためにブーム102の取り付け位置を高くする必要がなく、したがって、走行時の車体の安定性が良好になるとともに、走行時およびクレーン作業時において十分な視界を確保することができるといった利点を有する。よって、キャブ104からの視界だけを考えると、ジブ100をブーム102の下面に沿わせて格納するものよりも有利である。しかしながら、このような自走式クレーンは、従来、ブーム102の側面に沿って格納されているジブ100がそのまま水平方向(図中b方向)に回動されることによってブーム102の前方に張り出されるため、ブーム102の側方にジブ100の長さ以上の空間がない場所ではジブ100の張り出しを行なうことができないといった欠点を有している。
【0008】
また、ジブ100をブーム102の上面に取り付けて格納する自走式クレーンは、視界が妨げられるといった問題がないが、重心位置が高くなるため、車体の安定性が悪化するという問題がある。
【0009】
また、ジブ100をブーム102の内部に格納する自走式クレーンは、以上説明してきた問題が殆ど生じないが、ブーム102内に設けられた伸縮シリンダやワイヤなどに対してジブ100が干渉しないように、ジブ100を細くしたり、ジブ100の長さを短くしたりせねばならず、ジブ100が強度的に弱くなったり、ジブ100を思うように長くすることができないなど、ジブ100の設計の自由度が制限されるといった問題がある。
【0010】
いずれにしても、ジブ100をブーム102に取り付けて格納する場合には、その格納位置に応じて様々な問題が生じ、また、格納状態のジブ100をブーム102の先端に張り出して取り付ける作業を動力や複雑な機構によって行なわなければならず、大きな労力とコストを強いられている。しかも、これらの各格納方法において共通する問題は、装着されるジブ100の重量によってブーム102の吊り上げ能力が制限されるという点である。
【0011】
すなわち、ジブ100を格納状態で保持するブーム102は、それ自体の重量もさることながら、これによって吊り上げる荷の負荷とともにジブ100の重量をも支えなければならない。したがって、ジブ100を装着していなければその分の重量の荷をさらに吊り上げることができるにもかかわらず、実際には、ジブ100によってブーム102の自重が増加し、ジブ100の重量によって奪われた分だけ吊り上げ能力が低下してしまっている。
【0012】
ジブ100をブーム102に取り付けて格納する場合に生じるこのような問題は、一部の大型クレーンにおいて行なわれているように、ジブ100を車体フレーム108上に載置して格納することによってほぼ解決される。しかし、この場合、ジブ100は車体フレーム108上に単に載置されて固定されているだけであり、ジブ100をブーム102の先端に取り付ける際には別のクレーンなどによって車体フレーム108上のジブ100を吊り上げてブーム102の先端位置まで移動させなくてはならず、その作業は非常に繁雑かつ労力を要する。
【0013】
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、ジブの設計の自由度を制約することなく、視界や車体の安定性を損なうことなく、また、ブームの吊り上げ能力を低下させることなくジブを格納でき、しかも、複雑な機構や動力を用いることなくジブをブームに対して容易に着脱することができる自走式クレーンを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1に係る発明は、車体フレーム上に起伏可能に取り付けられたブームの先端にジブを着脱自在に取り付けるようにした自走式クレーンにおいて、
前記車体フレーム上に設けられ、前記ジブを車体フレーム上のキャブと前記ブームとの間に配置すると共に、前記ブームの長手前後方向に沿って先端を前記ブームの前方へ向けて配置した格納位置の前記ジブを支持する支持部と、
前記支持部に対して前記ジブを固定する固定手段と、
前記格納位置に向けて前記ジブを移動させるときと、前記ブームの前方へ向けて前記ジブを引き出し移動するとき、前記ブームの長手前後方向に沿ってスライド可能に前記ジブを案内する案内手段と、を具備することを特徴とするものである。
本願の請求項2に係る発明は、前記案内手段が、前記ジブの移動を補助するローラを有したものであることを特徴とする請求項1に記載の自走式クレーンである。
本願の請求項3に係る発明は、前記案内手段が、前記ジブ自身に、前記ジブの搬送を補助するローラを有したものであることを特徴とする請求項1に記載の自走式クレーンである。
本願の請求項4に係る発明は、前記車体フレーム上における前記ジブの格納位置が、前記車体フレーム上に設けられた運転室の下方部位を含むことを特徴とする、請求項1、請求項2または請求項3に記載の自走式クレーンである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。
図1はホイールクレーン(ラフテレーンクレーン)1を示している。このホイールクレーン1は、クレーン作業と走行運転の両方を兼用できる兼用運転室(以下、キャブという。)14を備え、ブーム18を運転室14の下側まで傾斜させた状態に倒伏させて走行することができる。これにより、走行時における側方の視界を十分に確保でき、また、車体の重心が低くなるため、走行時における車体の安定性が良好となる。
【0016】
また、ホイールクレーン1は、走行車体としてのキャリア10を備えており、キャリア10上には旋回台12が載置されている。また、旋回台12上には、キャブ14と伸縮ブーム18とを備えた旋回体16が回転自在に搭載されている。この場合、伸縮ブーム18は、複数段のブームが伸縮自在に連結されて成り、図示しない伸縮シリンダによって伸長可能であるとともに、旋回体16と基端側ブーム18aの下面との間に掛け渡された図示しない起伏シリンダにより起伏動作されるようになっている。
【0017】
キャリア10の前後の両側にはそれぞれアウトリガ26が取り付けられている(図1にはキャリア10の前側のアウトリガ26のみが示されている)。これらのアウトリガ26は、クレーン作業時にキャリア10の側方にビームを張り出し、ビームの先端に取着されたシリンダ・ピストン構造のジャッキ部26aを伸長させることにより、ジャッキ部26aの下端に取り付けられた接地板26cを地面に圧接させて、キャリア10を支えるようになっている。
【0018】
また、旋回体16にはウインチ(図示せず)が設けられており、このウインチによりワイヤが巻き取られ、或いは、繰り出されるようになっている。ウインチから繰り出されたワイヤは、ブーム18のブームヘッド25に取着されたシーブ24と荷吊りフックを有するフックブロック(図示しない)のシーブとの間で多索巻回されて、ブーム18の先端から荷吊りフックを昇降自在に垂下させることができるようになっている。
【0019】
また、ブームヘッド25の先端には、補助シーブ29を備えたシーブブラケット15が好ましくは突没自在に設けられている。また、シーブブラケット15の両側方には、補助シーブ29のシーブシャフト29aが突出している。したがって、特に軽荷重のクレーン作業時には、ブームヘッド25のシーブ24に掛けられた別個の単索ワイヤ22を補助シーブ29に掛け渡して、吊り上げ速度の速い単索クレーン作業を行なうことが可能となる。
【0020】
また、キャリア10の車体フレーム11上には、伸縮ブーム18の長さを補うためのジブ20がブーム18の側方に並んで格納されている。この場合、ジブ20は、運転室14とブーム18との間、特に運転室14の下方に位置し、その基端部がキャブ14の下側に潜り込むようにして配置されている。また、ジブ20の側方にはジブ20と並行して一対のテンションロッド19が格納されている。
【0021】
次に、ジブ20とテンションロッド19とについて図2を参照しながら説明する。なお、図2の(a)はジブ20が格納状態で設置された車体フレーム11を上方から見た平面図であり、図2の(b)は図2の(a)のA方向から車体フレーム11を見た側面図である。
【0022】
図示のように、ジブ20は複数の連結部32a〜32cによって互いに連結された一対の脚部30,31によって構成され、脚部30,31はジブ20の基端側に向かって二股状に外側に広がって延在している。つまり、ジブ20はその基端側から先端側に向かって先細りに形成されている。
【0023】
また、ジブ20は、その先端にシーブ37を備えたシーブブロック40を有している。シーブブロック40の両側の下縁部にはローラ38,38が回転可能に取り付けられている。また、各脚部30,31の基端部には、車体フレーム11上でジブ20の基端側を支持する支持ローラ80,80がジブ20の外側に向かって回転可能に突設されている。なお、各脚部30,31の基端は、二股に広がるフォーク状の係合部30a,31aとして形成されている。
【0024】
一方、ブーム18の前方に張り出されたジブ20の先端とブーム18の先端とを連結するためのテンションロッド19は、長尺な棒状部材として形成されており、その両端がフォーク状の固定部19aとして形成されている(図2の(a)にはテンションロッド19の一端側の固定部19aのみが示されている)。なお、固定部19aにはピン穴42が設けられている。
【0025】
また、ジブ20の先端部上面には、テンションロッド19の固定部19aが取り付けられるロッド取付部材35が設けられている。このロッド取付部材35は、例えば高さの異なる3つの取付部35a,35b,35cをその長手方向に沿って有しており、各取付部35a,35b,35cにはそれぞれ固定用のピンを挿通させるためのピン穴39が穿設されている。
【0026】
次に、以上の構成をなすジブ20とテンションロッド19とを車体フレーム11上に格納するための手段について図2及び図3を参照しながら説明する。
図2に示すように、車体フレーム11上にはジブ20を支持する2つの支持体50,81が設けられている。このうち、車体フレーム11の先端に設けられた第1の支持体50は、車体フレーム11に対するジブ20の格納および引出し動作を案内するとともに、ジブ20の先端側を支持してこれを車体フレーム11に対して固定し、車体フレーム11の長手方向に沿うジブ20の移動を規制する。なお、この第1の支持体50はジブ20とともにテンションロッド19をも支持可能となっている。また、車体フレーム11の基端側に設けられた第2の支持体81は、ジブ20の基端部を支持し、車体フレーム11の幅方向に沿うジブ20の移動、すなわち、ジブ20の横振れを規制する。
【0027】
図示のように、第2の支持体81は、車体フレーム11の幅方向に延び且つジブ20の脚部30,31の係合部30a,31aと係合する棒状体81aと、この棒状体81aの長手方向に沿う係合部30a,31aの移動を規制してジブ20の横振れを防止する一対の横振れ規制部81b,81bとを備えており、棒状体81aと横振れ規制部81b,81bとは車体フレーム11上に固着されたフレーム81cによって支持されている。
【0028】
また、第1の支持体50は、図3(図2の(a)のB方向から見た斜視図)に詳細に示すように、ジブ20の先端側を支持する支持部55と、車体フレーム11に対するジブ20の格納および引出し動作を案内する回転ローラ54とを備えており、支持部55と回転ローラ54は、車体フレーム11上に固着された一対のフレーム52a,52bによってその両側が支持されている。なお、支持部55には、ジブ20の先端側を支持部55に対して固定する固定ボルト60が螺着可能なねじ穴62が形成されている。また、このねじ穴62に対応して、ジブ20の先端側の連結部32aには、固定ボルト60が貫通可能なボルト穴36が形成されている(図2および図5参照)。なお、固定ボルト60の頭部には、固定ボルト60を容易に回転させることができるように、ハンドル59が取り付けられている。
【0029】
また、一方のフレーム52bの側面には、テンションロッド19の先端側を固定するためのロッド固定部48が設けられている。このロッド固定部48は、2本のテンションロッド19を固定できるようにフレーム52bの高さ方向の2か所に設けられており、テンションロッド19の側方に突設された突出部90を挟持する一対の挟持体53a,53b(54a,54b)から構成されている。各挟持体53a,53b(54a,54b)には、テンションロッド19をロッド固定部48に対して固定するための固定ピンが挿通可能なピン穴92が設けられている。また、これに対応して、テンションロッド19の突出部90にもピン穴91が設けられている。
【0030】
次に、車体フレーム11上に固定して格納されたジブ20とテンションロッド19とをブーム18の先端に取り付ける場合について説明する。
まず、ジブ20を車体フレーム11上に格納した格納状態において、ジブ20は、図2に示すように、その先端側が第1の支持体50の支持部55によって支持され、その基端側が第2の支持体81によって支持されている。また、ジブ20の先端側の連結部32aのボルト穴36と第1の支持体50の支持部55のねじ穴62とが軸方向に一致され、ボルト穴36を通じて固定ボルト60がねじ穴62に捩じ込まれている。この場合、車体の走行によって固定ボルト60が緩んで抜けないように、固定ボルト60には緩み止めのナット70と抜け止めピン71とが取り付けられている。
【0031】
また、この格納状態で、ジブ20は、その基端部が図4の実線に示すようにキャブ14の下側に潜り込むようにして位置しており、基端に形成されたU字型の係合部30a,31aが第2の支持体81の棒状体81aに係合されて車体フレーム後方への移動が規制されるとともに、横振れ規制部81b,81bによって横振れが防止されている。
【0032】
また、このような格納状態にあるジブ20と並行するように2本のテンションロッド19,19も第1の支持体50のロッド固定部48,48に固定されている。すなわち、各テンションロッド19の突出部90がロッド固定部48の挟持体53a,53b(54a,54b)間に位置されて挟持体53a,53b(54a,54b)のピン穴92と突出部90のピン穴91とが一致されるとともに、これらピン穴91,92を通じて図示しない固定ピンが挿入されている。なお、前記固定ピンにはこの固定ピンの抜けを防止するための抜け止めピンが挿入されている。
【0033】
以上のような格納状態から、ジブ20をブーム18の先端に取り付ける場合には、まず、ハンドル59を回して固定ボルト60を取り外し、ジブ20を車体フレーム11の前方に引き出して、ジブ20の係合部30a,31aと第2の支持体81の棒状体81aとの係合を解除する。ジブ20のこのような引き出し動作は、ジブ20に取り付けられた支持ローラ80,80と、第1の支持体50に設けられた回転ローラ54とによって案内される。
【0034】
ジブ20を車体フレーム11の前方に所定量引き出すと、図4に二点鎖線で示すように、ジブ20の先端側がその自重によって路面に向けて傾斜するとともに、支持ローラ80,80がジブ20の基端側とともに車体フレーム11上から浮き上がって、ジブ20の先端に設けられたローラ38,38が路面に接地される。この状態では、以後、回転ローラ54とローラ38,38とによる案内によってジブ20の前方への引き出しが可能となる。
【0035】
回転ローラ54とローラ38,38との案内によってジブ20を前方へ十分に引き出したら、ジブ20の基端側を手で支持しながらローラ38,38を路面上で走らせて、ジブ20の基端部をブーム18の先端まで移動させる。この場合、ジブ20の基端部をブーム18の先端に容易に取り付けることができるように、ブーム18をキャブ14の下側まで十分に傾斜させた状態に倒伏させておく。
【0036】
ローラ38,38の案内によってジブ20の基端部をブーム18の先端まで移動させたら、図5に示すように、ジブ20の基端の係合部30a,31aを、ブームヘッド25の先端のシーブブラケット15から突出するシーブシャフト29aに係合させる。そして、係合部30a,31aに固定ピン99を挿入して、シーブシャフト29と係合部30a,31aとの係合状態を固定する。なお、この場合、固定ピン99には、このピン99の抜けを防止する図示しない抜け止めピンが挿入される。
【0037】
また、これと同時に、テンションロッド19を第1の支持体50のロッド固定部48,48から取り外し、ブーム18の前方に張り出されたジブ20の先端とブーム18の先端との間をテンションロッド19によって連結する。この場合、ジブ20とテンションロッド19との連結は、テンションロッド19の固定部19aのピン穴42をジブ20のいずれかの取付部35a,35b,35cのピン穴39に一致させてこれらのボルト穴39,42に図示しない固定ピンを取り付けることにより行なわれる。また、テンションロッド19とブーム18との連結もこれと同様の手段によって行なわれる。したがって、このような連結状態では、ジブ30がテンションロッド34の突張り作用によってブーム18の先端に剛体状に延長して取り付けられることとなる。
【0038】
なお、テンションロッド19の固定部19aを取り付けるべき取付部35a,35b,35cを選択することによって、ジブ20に対するテンションロッド19の取り付け角を変化させることができ、これによって、ブーム18に対するジブ20の取り付け角度を変化させることができる。なお、ブーム18に対するジブ20の取り付け角度を変化させる手段としては、これ以外にも、例えば実公昭58ー23838号公報に示すような手段が考えられる。
【0039】
また、この取り付け状態からジブ30を車体フレーム11上に格納する場合は、前述した動作と逆の動作を行なえば良い。すなわち、ブーム18をキャブ14の下側まで十分に倒伏させた状態でジブ30をブーム18の先端から取り外し、ジブ20の基端側を手で支持しながらローラ38,38を路面上で走らせて、ジブ20の基端部を第1の支持体50まで移動させる。そして、第1の支持体50の回転ローラ54上にジブ20の基端側を支持させた状態で、回転ローラ54とローラ38,38とによる案内によってジブ20を車体フレーム11上に向けて押し上げる。ジブ20の基端側の支持ローラ80,80が車体フレーム11と接触した段階で、支持ローラ80,80と回転ローラ54との案内によってジブ20をさらに車体フレーム11の奥へと押し込み、係合部30a,31aと第2の支持体81の棒状体81aとを係合させる。その後、固定ボルト60によってジブ20を第1の支持体50に固定すれば、ジブ20を車体フレーム11上に固定状態で格納することができる。
【0040】
以上説明したように、本実施形態の自走式クレーンは、ジブ20をブーム18ではなく車体フレーム11上に格納するため、ジブ20の設計の自由度を制約することなく、視界や車体の安定性を損なうことなく、また、ブーム18の吊り上げ能力を低下させることなくジブ20を格納することができる。
【0041】
また、本実施形態の自走式クレーンでは、車体フレーム11上に対するジブ20の格納と引き出しとがローラ38,80と回転ローラ54といった案内手段による案内によって行なわれるため、複雑な機構や動力を用いることなくジブ20の格納と引き出しとを効率良く且つ容易に行なうことができる。
【0042】
こうした作用効果は、特に、本実施形態のように小型軽量なホイールクレーン1において非常に有益となる。すなわち、ホイールクレーン1では、一般に車体フレーム11の上面が人間の腰から肩の高さに位置し、また、ジブ20も小型軽量であることから、ジブ20の上記手段による格納および引き出し作業を作業者1人で手動により簡単に行なうことが可能である。また、特に、本実施形態のようにブーム18をキャブ14の下側まで倒伏させることが可能なホイールクレーン1では、ローラ38,80と回転ローラ54とによって案内されて移動されたジブ20をブーム18の先端に取り付ける作業が非常に楽となる。
【0043】
また、本実施形態の自走式クレーンは、ジブ20の係合部30a,31aをシーブブラケット15の両側方から突出する補助シーブ29のシーブシャフト29aに固定しているため、従来のようにブームヘッド25に設けられたシーブ24(特に、図示されていない下側のシーブ24)のシーブシャフト24aに係合部30a,31aを固定した場合に比べて、ジブ20をブーム18のより前方側に張り出すことが可能となる。すなわち、シーブ24のシーブシャフト24aと補助シーブ29のシーブシャフト29aとの間の距離分だけ従来よりもジブ20を前方に延長して突き出すことができる。このようなジブ20の延長作用は、特にブーム18の引き伸し全長が比較的短いホイールクレーン1において非常に大きな効果をもたらす。また、補助シーブ29のシーブシャフト29aは、それ自体、強度部材として形成されていることから、ここにジブ20の係合部30a,31aを取り付けるようにすることで、新たにジブ20の取付部を設けないで済むため、非常に有益である。
【0044】
さらに、本実施形態の自走式クレーンは、ブーム18を堺としてジブ20をキャブ14側に格納するようにしたため、ジブ20の先端が運転者の視界内に入り、万が一のジブ20の前方への飛び出しをキャブ14から監視することができる。したがって、走行上安全である。
【0045】
なお、本実施形態では、ジブ20の係合部30a,31aを補助シーブ29のシーブシャフト29aに固定したが、シーブシャフト29aに限らず、例えばシーブブラケット15に別個に取付部を設け、この取付部に係合部30a,31aを固定するようにしても良い。無論、ブームヘッド25に設けられたシーブ24(特に、図示されていない下側のシーブ24)のシーブシャフト24aに係合部30a,31aを固定することも可能である。
また、本実施形態は、本発明の構成をホイールクレーン1に適用した例を示したが、本発明の構成を他の自走式クレーンに適用できることは言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の自走式クレーンによれば、ジブの設計の自由度を制約することなく、視界や車体の安定性を損なうことなく、また、ブームの吊り上げ能力を低下させることなくジブを格納でき、しかも、複雑な機構や動力を用いることなくジブをブームに対して容易に着脱することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る自走式クレーンの斜視図である。
【図2】(a)はジブが格納状態で設置された車体フレームを上方から見た平面図、(b)は(a)のA方向側面図である。
【図3】図2の(a)のB方向から見た第1の支持体の斜視図である。
【図4】ジブの格納状態と引き出し状態とを示す自走式クレーンの要部側面図である。
【図5】ブームの先端にジブとテンションロッドとを取り付けた状態を示す斜視図である。
【図6】従来の自走式クレーンのジブ格納状態を示す側面図である。
【符号の説明】
11…車体フレーム、14…キャブ(運転室)、18…ブーム、20…ジブ、38…ローラ(案内手段)、50…第1の支持体(支持部)、54…回転ローラ(案内手段)、60…固定ボルト(固定手段)、80…支持ローラ(案内手段)、81…第2の支持体(支持部)。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a self-propelled crane provided with, for example, a telescopic multi-stage boom and a jib detachably attached to the boom.
[0002]
[Prior art]
Generally, self-propelled cranes are equipped with a jib to supplement the length of the boom. The jib is normally stored along its length when not in use, with its proximal end facing the boom distal end and its distal end facing the boom proximal end.
[0003]
Various methods for storing the jib are conventionally known. For example, FIG. 6 shows a wheel crane (rough terrain crane) which is an example of a self-propelled crane, and stores the
[0004]
In the drawing,
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, a self-propelled crane that stores the
[0006]
Further, in such a self-propelled crane, when the
[0007]
On the other hand, the self-propelled crane that stores the
[0008]
Further, the self-propelled crane in which the
[0009]
Also, the self-propelled crane that stores the
[0010]
In any case, when the
[0011]
That is, the
[0012]
Such a problem that occurs when the
[0013]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and its purpose is to limit the freedom of the jib design, without impairing the visibility and stability of the vehicle body, and to lift the boom. It is an object of the present invention to provide a self-propelled crane that can store a jib without lowering its capacity and can easily attach and detach the jib to and from a boom without using a complicated mechanism or power.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to
The storage position is provided on the vehicle body frame, and the jib is disposed between the cab on the vehicle body frame and the boom, and the tip is disposed toward the front of the boom along the longitudinal front and rear direction of the boom. A support for supporting the jib,
Fixing means for fixing the jib to the support portion,
When moving the jib toward the storage position, and when pulling out and moving the jib toward the front of the boom, guiding means for guiding the jib so as to be slidable along the longitudinal direction of the boom, It is characterized by having.
The invention according to claim 2 of the present application is the self-propelled crane according to
The invention according to claim 3 of the present application is the self-propelled crane according to
The invention according to claim 4 of the present application is characterized in that the storage position of the jib on the vehicle body frame includes a portion below a driver's cab provided on the vehicle body frame. Or a self-propelled crane according to claim 3.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 shows a wheel crane (rough terrain crane) 1. The
[0016]
The
[0017]
[0018]
The revolving
[0019]
A
[0020]
A
[0021]
Next, the
[0022]
As shown in the figure, the
[0023]
The
[0024]
On the other hand, the
[0025]
A
[0026]
Next, means for storing the
As shown in FIG. 2, two
[0027]
As shown in the figure, the
[0028]
As shown in detail in FIG. 3 (a perspective view seen from the direction B in FIG. 2A), the
[0029]
Further, a
[0030]
Next, a case where the
First, in a stored state in which the
[0031]
In this stored state, the
[0032]
The two
[0033]
When attaching the
[0034]
When the
[0035]
When the
[0036]
When the proximal end of the
[0037]
At the same time, the
[0038]
The mounting angle of the
[0039]
When the
[0040]
As described above, the self-propelled crane according to the present embodiment stores the
[0041]
Further, in the self-propelled crane of the present embodiment, since the
[0042]
Such an effect is particularly beneficial in the small and
[0043]
In the self-propelled crane according to the present embodiment, the engaging
[0044]
Further, the self-propelled crane of the present embodiment uses the
[0045]
In the present embodiment, the engaging
Further, in the present embodiment, an example in which the configuration of the present invention is applied to the
[0046]
【The invention's effect】
As described above, according to the self-propelled crane of the present invention, it is possible to reduce the lifting ability of the boom without restricting the freedom of design of the jib, without impairing the visibility and the stability of the vehicle body. The jib can be stored in the boom without using a complicated mechanism or power.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a self-propelled crane according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2A is a plan view of a vehicle body frame in which a jib is installed in a retracted state as viewed from above, and FIG. 2B is a side view in the A direction of FIG.
FIG. 3 is a perspective view of a first support as viewed from a direction B in FIG. 2A.
FIG. 4 is a side view of a main part of the self-propelled crane, showing a stored state and a drawn state of the jib.
FIG. 5 is a perspective view showing a state where a jib and a tension rod are attached to a tip of a boom.
FIG. 6 is a side view showing a jib retracted state of a conventional self-propelled crane.
[Explanation of symbols]
11 ... body frame, 14 ... cab (operator's cab), 18 ... boom, 20 ... jib, 38 ... roller (guide means), 50 ... first support (support portion), 54 ... rotating roller (guide means), 60: fixing bolt (fixing means), 80: support roller (guide means), 81: second support (supporting portion).
Claims (4)
前記車体フレーム上に設けられ、前記ジブを車体フレーム上のキャブと前記ブームとの間に配置すると共に、前記ブームの長手前後方向に沿って先端を前記ブームの前方へ向けて配置した格納位置の前記ジブを支持する支持部と、
前記支持部に対して前記ジブを固定する固定手段と、
前記格納位置に向けて前記ジブを移動させるときと、前記ブームの前方へ向けて前記ジブを引き出し移動するとき、前記ブームの長手前後方向に沿ってスライド可能に前記ジブを案内する案内手段と、
を具備することを特徴とする自走式クレーン。In a self-propelled crane in which a jib is detachably attached to the tip of a boom that is mounted on a body frame so that it can be raised and lowered,
The storage position is provided on the vehicle body frame, and the jib is disposed between the cab on the vehicle body frame and the boom, and the tip is disposed toward the front of the boom along the longitudinal front and rear direction of the boom. A support for supporting the jib,
Fixing means for fixing the jib to the support portion,
When moving the jib toward the storage position, and when pulling out and moving the jib toward the front of the boom, guiding means for guiding the jib so as to be slidable along the longitudinal direction of the boom,
A self-propelled crane comprising:
Priority Applications (1)
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JP31434095A JP3597922B2 (en) | 1995-12-01 | 1995-12-01 | Self-propelled crane |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31434095A JP3597922B2 (en) | 1995-12-01 | 1995-12-01 | Self-propelled crane |
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JPH09151078A JPH09151078A (en) | 1997-06-10 |
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Families Citing this family (1)
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JP7044370B2 (en) * | 2018-10-04 | 2022-03-30 | 有限会社甲新クレーン | Attachments for installing high-altitude structures and mobile cranes |
-
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- 1995-12-01 JP JP31434095A patent/JP3597922B2/en not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH09151078A (en) | 1997-06-10 |
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