JP3597521B2 - External preparation for skin - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、細胞賦活剤、抗酸化剤、メラニン産生抑制剤、及び老化防止効果と美白効果に優れた皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、皮膚の美観を保つことに対する女性の関心は非常に高く、シワ、シミ、タルミなどは女性の肌に対する悩みの上位に常に位置する。これらの悩みのうち、シワやタルミは、加齢等による真皮線維芽細胞の機能低下や、それに伴うコラーゲンやエラスチン等の真皮マトリックスの減少や変性、さらには紫外線等の外来ストレスによる酸化障害などが重要な要因となっている。また、もう一方の大きな悩みである、皮膚の色黒は一部不明な点もあるがホルモンの異常や日光の紫外線の刺激によるメラニン色素の産生が原因であり、その中でも、シミやソバカスはメラニン色素が異常沈着することが、その要因である。これまでの皮膚外用剤の分野では、上述の皮膚の美観を損なうような諸症状を防止、或いは改善するために、さまざまな細胞賦活剤や抗酸化剤及びメラニン産生抑制剤の検索及び配合検討が成されてきた。
【0003】
例えば、細胞賦活剤としては、ポンカンのエッセンス(特開2001−131045)、ツリガネニンジン属、クサギ及びそれらの抽出物(特開2000−178198)、有機溶媒によるクロレラ抽出物(特開平11−335293)等、抗酸化剤としては、キク科ヘテロテカ属植物抽出物(特開平11−180886)やカユンアンギンの抽出物(特開平10−182413)等、さらにメラニン産生抑制剤としては、ホンダワラの抽出物(特開平10−330220)、ショウガ属植物の抽出物(特開2000−159626)等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、既に報告されている上記の有効成分を含有する皮膚外用剤はいずれにおいてもその老化防止効果、美白効果は必ずしも十分ではなく、より優れた有効成分の開発が求められていた。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものである。すなわち、優れた効果を有する細胞賦活剤、抗酸化剤、メラニン産生抑制剤を見出し、老化防止効果および美白効果に優れた皮膚外用剤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、老化防止効果および美白効果に優れた有効成分を見出すために、様々な物質について細胞賦活効果、抗酸化効果、メラニン産生抑制効果に関する検討を鋭意加えた結果、ナツノハナワラビ属(Botrypus)、ヒメハナワラビ属(Botrychium)、オオハナワラビ属(Sceptridium)、アリサンハナワラビ属(Japanobotrychium)、ミヤコジマハナワラビ属(Helminthostachys)に属する植物の抽出物が、優れた細胞賦活効果、抗酸化効果及びメラニン産生抑制効果に優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、ナツノハナワラビ属(Botrypus)、ヒメハナワラビ属(Botrychium)、オオハナワラビ属(Sceptridium)、アリサンハナワラビ属(Japanobotrychium)、ミヤコジマハナワラビ属(Helminthostachys)に属する植物の抽出物を含有する細胞賦活剤、抗酸化剤、メラニン産生抑制剤、及び老化防止用皮膚外用剤さらには美白用皮膚外用剤を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0008】
本発明にかかるナツノハナワラビ属(Botrypus)、ヒメハナワラビ属(Botrychium)、オオハナワラビ属(Sceptridium)、アリサンハナワラビ属(Japanobotrychium)、ミヤコジマハナワラビ属(Helminthostachys)は、真嚢シダ類であるハナヤスリ科(Ophioglossaceae)に属し、ハナヤスリ属(Ophioglossum)を加えて計6属に分類される。この6属のうち、本発明にかかる前5属は、ハナワラビ属(Botrychium)として、まとめて分類される場合もある。なお、ハナヤスリ科の名称の由来は、胞子葉の形が鑢に似て垂直に立ち、一見すると花に見えることにちなむ。
【0009】
ナツノハナワラビ属は、ナツノハナワラビ(Botrypus virginianus)、ナガホノナツノハナワラビ(B. strictus)など3種からなり、主に温帯域に分布する。中でも、ナツノハナワラビの根つきの全草は、「シュンフケン(春不見)」と呼ばれる生薬のひとつで、煎じて飲用されたり、つぶして外用されていが、その抽出物を皮膚外用剤に配合することは知られていなかった。
【0010】
ヒメハナワラビ属は、ボトリキウム・パラドクスム(Botrychium paradoxum)、ヒメハナワラビ(B. lunaria)など、約20種類の種からなり、北半球の周極地方、北アメリカ、および温帯の高山域に分布する。
【0011】
オオハナワラビ属は、アカハナワラビ(Sceptridium nippo nicum)、オオハナワラビ(S. japonicum)、フユノハナワラビ(S. ternatum)等の約20種類の種からなり、亜寒帯から亜熱帯に分布し、日当たりの良い草原から薄暗い照葉樹林の林床まで多様な環境に生育する。また、このフユノハナワラビの根つきの全草は、「インジケツ(陰地蕨)」と呼ばれる生薬のひとつで、煎じて飲用されたり、つぶして外用されている。さらに、同植物を入浴剤として使用することが、特開平2−237932に記載されているが、その抽出物を皮膚外用剤に配合することに関しては、これまで全く知られていなかった。
【0012】
アリサンハナワラビ属は、アリサンハナワラビ(Japanobotrychium langinosum)等、6種が知られており、そのうち5種までが東南アジアと西太平洋の島嶼に分布し、1種だけがアフリカ中部に隔離分布する。中でもアリサンハナワラビは、ハナヤスリ科の中では唯一、地上のみならず樹上でも生育できることで知られている。また、このアリサンハナワラビの根つきの全草は、「ドッケツキ(独蕨箕)」と呼ばれる生薬のひとつで、煎じて飲用されたり、つぶして外用されているが、その抽出物を皮膚外用剤に配合することは知られていなかった。
【0013】
ミヤコジマハナワラビ属は、ミヤコジマハナワラビ(Helminthostachys zeylanica)の1種のみからなる単型属であり、日本の西南諸島を北限とし、東南アジア、オセアニアに分布する。
【0014】
以下、本発明の明細書中においては、本発明にかかるナツノハナワラビ属、ヒメハナワラビ属、オオハナワラビ属、アリサンハナワラビ属、ミヤコジマハナワラビ属の5属をまとめて、「ハナワラビ属」の名称を採用し、詳細な説明に使用する。
【0015】
本発明にかかる植物の抽出物は、ハナワラビ属植物の胞子、胞子嚢穂、葉、茎、根等の何れの部分を用いて抽出しても良く、さらにはその全草を用いて抽出しても良い。また、その抽出方法は常法であればよく、各部位を生のまま、或いは乾燥・粉砕後に、各種溶媒により抽出することができる。
【0016】
本発明において使用する植物抽出物を調製する方法について、さらに述べるが、これらの抽出溶媒および抽出方法に限定されるものではない。抽出溶媒としては、水、エタノール、メタノール、イソプロパノール、イソブタノール、n−ヘキサノール、メチルアミルアルコール、2−エチルブタノール、n−オクチルアルコールなどのアルコール類、グリセリン、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等の多価アルコール又はその誘導体、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−プロピルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸イソプロピルなどのエステル類、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル等のエーテル類などの極性溶媒から選択される1種又は2種以上の混合溶媒が好適に使用でき、また、リン酸緩衝生理食塩水や尿素水溶液を用いることができる。
【0017】
なお、上記溶媒のうち、水、アルコール及び多価アルコール又はその誘導体類(エタノール、メタノール、イソプロパノール、イソブタノール、n−ヘキサノール、メチルアミルアルコール、2−エチルブタノール、n−オクチルアルコール、グリセリン、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等)およびそれらの混合溶媒については、その溶媒を留去せずに抽出物として構わない。
【0018】
或いは、石油エーテル、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−ブタン、n−オクタン、シクロヘキサン、流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、トリクロロエチレン、ベンゼン、トルエンなどの低極性もしくは無極性溶媒から選択される1種又は2種以上の混合溶媒も好適に使用することもできる。
【0019】
なお、これらの低極性、無極性の溶媒のうち流動パラフィンやスクワランなどに関しては、その溶媒を留去せずに抽出物として構わない。
【0020】
さらには、水や二酸化炭素、エチレン、プロピレン、エタノール、メタノール、アンモニアなどの1種または2種以上の超臨界流体や亜臨界流体も用いることもできる。
【0021】
抽出方法としては、常圧、若しくは加圧,減圧下で、室温、冷却又は加熱した状態で含浸させて抽出する方法、水蒸気蒸留などの蒸留法を用いて抽出する方法、本発明にかかる植物を圧搾して抽出物を得る圧搾法などが例示され、これらの方法を単独で、又は2種以上を組み合わせて抽出を行うこともできる。
【0022】
このようにして得られた植物抽出物は、抽出物をそのまま用いることもできるが、その効果を失わない範囲で、脱臭、脱色、濃縮などの精製操作を加えたり、さらにはカラムクロマトグラフィーなどを用いて分画物として用いてもよい。これらの抽出物や、その精製物、分画物は、これらから溶媒を除去することによって乾固物とすることもでき、さらに、アルコールなどの溶媒に可溶化した形態、或いは乳剤の形態で用いることができる。
【0023】
本発明により、ハナワラビ属に属する植物の抽出物を配合することにより、優れた効果を有する細胞賦活剤、抗酸化剤、メラニン産生抑制剤、老化防止効果および美白効果に優れた皮膚外用剤を提供することができる。
【0024】
本発明にかかる植物抽出物の皮膚外用剤への配合量としては、乾燥物として一般的に0.0001重量%〜10.0重量%であり、好ましくは、0.001重量%〜5.0重量%、さらに好ましくは、0.001重量%〜1.0重量%である。
【0025】
本発明の植物抽出物を有効成分として使用する場合、洗浄剤、クリーム、軟膏、ローション、乳液、固形状、散剤など任意の剤型とすることができる。その際、本発明の効果を損なわない範囲内で、油性成分、界面活性剤、保湿剤、顔料、紫外線吸収剤、本発明以外の抗酸化剤、香料、防菌防黴剤等の一般的な医薬品及び化粧料用原料や、本発明以外の細胞賦活剤、抗炎症剤、本発明以外の美白剤等の生理活性成分をも含有させることができる。
【0026】
【実施例】
以下に、本発明にかかる植物抽出物の製造の実施例、皮膚外用剤としての実施例、および試験例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の技術範囲はこれによって何ら限定されるものではない。
【0027】
はじめに、本発明で用いたハナワラビ属植物抽出物の調製方法を例示する。また、表1に、本発明で用いることのできるハナワラビ属植物の具体例と、抽出物の製造の実施例を、その使用部位および抽出方法とともに示す。
【0028】
<抽出方法1>
乾燥・粉砕したハナワラビ属植物を、10重量倍量の50重量%エタノール水溶液に7日間室温にて浸漬した。これをろ過し、ナツノハナワラビ属植物抽出物を得る。
【0029】
<抽出方法2>
乾燥・粉砕したハナワラビ属植物を、10重量倍量の50重量%1,3−ブチレングリコール水溶液に7日間室温にて浸漬した。これを、ろ過し、ハナワラビ属植物抽出物を得る。
【0030】
<抽出方法3>
乾燥・粉砕したハナワラビ属植物を、超臨界抽出装置を用いて、加圧条件下二酸化炭素を溶媒に抽出した。これを減圧し、ハナワラビ属植物抽出物を得る。
【0031】
【表1】
【0032】
表1に基づいて得られた実施例1から実施例9のハナワラビ属植物の抽出物を用いて本発明にかかる皮膚外用剤の有効性について実施した試験の内容とその結果を以下に述べる。
【0033】
<細胞賦活効果の評価1>
正常ヒト真皮線維芽細胞を1穴あたり2.0×104個となるように96穴プレートに播種した。播種培地は5%牛胎児血清(FBS)を添加した市販培地であるダルベッコ改変イーグル培地(D−MEM)(日研生物医学研究所製)を用いた。24時間培養後、任意の濃度のハナワラビ属植物抽出物(実施例5)を添加した1重量%FBS添加D−MEM培地に交換し、さらに48時間培養を行った。その後、3−(4,5−ジメチル−2−チアゾリル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)を400μg/mL添加したD−MEM培地に交換して2時間培養し、テトラゾリウム環の開環により生じるフォルマザンを2−プロパノールにて抽出し、550nmの吸光度をマイクロプレートリーダーにて測定した。同時に、濁度として650nmにおける吸光度を測定し,両測定値の差により真皮線維芽細胞賦活作用を評価した。評価ではサンプル培養液の他にネガティブコントロールとして、1重量%FBS添加D−MEM培地を、ポジティブコントロールとして5重量%FBS添加D−MEM培地を用いた。評価はコントロールにおける細胞賦活作用を100としたときの相対値を求めて行った。その結果を表2に示す。なお、実施例5の抽出液の溶媒は減圧下留去して、試験に供した。
【0034】
【表2】
【0035】
表2より明らかなように、コントロールに対して真皮線維芽細胞に対する賦活効果が有意に向上することが明らかとなった。実施例5の乾燥残分の添加濃度がそれぞれ7.8μg/mL以上で危険率5%、31.3μg/mL以上の濃度で危険率が1%で、コントロールに対して有意に真皮線維芽細胞の賦活効果が認められた。
【0036】
<細胞賦活の効果の評価2>
正常ヒト表皮ケラチノサイトを1穴あたり2.0×104個となるように96穴プレートに播種した。播種培地は市販培地のKG−2(クラボウ製)を用いた。24時間培養後、任意の濃度のハナワラビ属植物抽出物(実施例5)(溶媒は減圧下留去したもの)を添加したKG−2培地に交換し、さらに24時間培養を行った。その後、3−(4,5−ジメチル−2−チアゾリル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)を100μg/mL添加したKG−2培地に交換して2時間培養し、テトラゾリウム環の開環により生じるフォルマザンを2−プロパノールにて抽出し、550nmの吸光度を測定した。同時に、濁度として650nmにおける吸光度を測定し,両測定値の差により表皮細胞賦活作用を評価した。その結果をハナワラビ属植物抽出物(実施例5)が無添加の場合の表皮細胞賦活作用を100とした相対値として表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】
表3より明らかなように、200μg/mLの濃度でハナワラビ属植物抽出物(製造例5)の乾燥残分を添加した場合、無添加と比較して危険率1%で有意に表皮細胞賦活作用が向上することが認められた。
【0039】
<抗酸化効果の評価>
0.10重量%の濃度に希釈したハナワラビ属植物(実施例5)の乾燥残分の50重量%エタノール溶液を96穴プレートに100μL添加した。次に0.2mMの安定ラジカルである1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル(DPPH)エタノール溶液を、96穴マイクロプレートに100μL添加した。室温、暗所にて24時間放置後、DPPHラジカルに由来する波長516nmの光の吸光度を測定した。サンプルが無添加の場合の吸光度を(A)、サンプルを添加したときの吸光度を(B)としたとき、ラジカル消去率は次の式(1)で表すことができる。その結果は、表4に示す。
ラジカル消去率=[1−(B)/(A)]×100 式(1)
【0040】
【表4】
【0041】
表4より明らかなように、ハナワラビ属植物抽出物(実施例5)の乾燥残分を1.00重量%の濃度で添加した場合、DPPHラジカルの消去率は90%を上回った。このことから、ハナワラビ属植物の成分の優れた抗酸化効果が明らかとなった。
【0042】
<メラニン産生抑制効果の評価>
B16マウスF0ストレイン(B16F0)細胞を90mmディッシュに1ディッシュあたり15000個にて播種した。24時間後、ハナワラビ属植物抽出物(実施例5)の乾燥残分を任意の濃度となるように添加した5重量%ウシ胎児血清(FCS)添加ダルベッコ改変イーグル培地(D−MEM)に交換した。7日間培養静置後、0.25%トリプシンにて細胞を収獲し、1.5mLマイクロチューブに移して遠心操作して細胞沈殿物を得た。最後に沈殿物の色を表5に示す判定表を基に肉眼判定した。
【0043】
さらに、試験サンプルの変わりに、5重量%FCS添加D−MEM培地を用いたものをコントロールとし、試験の妥当性を確認するために50mMの乳酸ナトリウムと5重量%のFCSを添加したD−MEM培地を用いたものをポジティブコントロールとし、それぞれについても判定を行った。肉眼判定は表5に示す通り、5段階評価を実施した。評価結果を表6に示す。
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】
表6より明らかなように、ハナワラビ属植物(実施例5)の乾燥残分を20μg/mL以上の濃度で添加した培地を用いた場合、メラニン産生抑制効果が認められ、特に、添加濃度が100μg/mLの培地を用いた場合にはその効果は顕著であり、B16マウスF0ストレイン(B16F0)細胞の黒化は認められなかった。このことから、ハナワラビ属植物の成分の優れたメラニン産生抑制効果が明らかとなった。
【0047】
以下、処方例を示すが、製法は常法により製造したものでよく、各処方におけるハナワラビ属植物抽出物とは上述の実施例1から実施例9に該当する成分であり、50重量%エタノールおよび50重量%1,3−ブチレングリコールにて抽出される成分に関しては溶媒は留去せずに用いた。
【0048】
<シワ、タルミ、ハリの改善効果>
次に示す乳液の処方例1に、下表7に示すハナワラビ属植物より得られる成分を配合し、それぞれ実施例10から実施例14および比較例1として行なった試験について以下に説明する。試験は、シワ、タルミの形成、ハリの低下が顕著に認められる40歳代から60歳代の女性パネラー20名を一群とし、各群に実施例及び比較例のそれぞれを1日2回、2ヶ月間連続で使用させて評価した。シワの程度については、肉眼観察及び写真撮影により評価し、タルミ及びハリについては肉眼観察及び手で触れることにより評価し、それぞれ使用試験開始前及び終了後の状態を比較し、「改善」、「やや改善」、「変化なし」の3段階で評価した。結果は、各評価を得たパネラー数にて表8に示した。
【0049】
<処方例1> 乳液
(1)ジステアリン酸ポリグリセリル 2.50(重量%)
(2)トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 8.00
(3)水素添加大豆リン脂質 0.50
(4)親油型モノステアリン酸グリセリン 0.50
(5)ベヘニルアルコール 0.50
(6)ハナワラビ属植物抽出物 表7に示した量
(7)グリセリン 7.50
(8)精製水 100とする残部
(9)キサンタンガム(1重量%水溶液) 40.00
(10)エタノール 8.00
製法:(1)〜(5)及び(6)〜(9)の成分をそれぞれ70℃に加熱し混合、溶解した後、両成分を混合してホモミキサーで乳化する。撹拌しながら冷却し、40℃で(10)の成分を添加し、混合、均一化する。
【0050】
【表7】
【0051】
【表8】
【0052】
表8より明らかなように、本発明の実施例使用群では、シワ、タルミ及びハリについてほとんどのパネラーで「やや改善」以上の改善効果が見られた。その割合は、シワについては90%以上、タルミとハリに関しては85%以上であり、比較例使用群のそれ(シワ/30%、タルミ/40%、ハリ/20%)よりも顕著であった。なお、上記の使用期間において、いずれの実施例を使用した群においても、痛み,痒み等の皮膚刺激感やアレルギー反応などの皮膚症状を訴えたパネラーはいなかった。また乳化状態の悪化や配合成分の沈降、変質なども認められなかった。
【0053】
<美白効果>
次に示すクリームの処方例2に、表9に示したハナワラビ属植物より得られる成分を配合し、それぞれ実施例15から実施例19および比較例2として、色素沈着症状の改善効果を評価した。色素沈着症状の改善効果は、顕著なシミ、ソバカス等の色素沈着症状を有する成人女性パネラー20名を一群とし、各群に実施例15から実施例19及び比較例2をそれぞれブラインドにて1日2回、3ヶ月間連続で使用させ、3ヶ月後の皮膚の色素沈着の状態を観察して使用前と比較して評価した。色素沈着の状態は、表10に示す判定基準に従って評価した。20名の平均値を算出した結果を表11に示した。
【0054】
<処方例2> クリーム
(1)スクワラン 10.00(重量%)
(2)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.00
(3)水素添加大豆リン脂質 0.20
(4)バチルアルコール 3.00
(5)硬化油 2.00
(6)ステアリン酸 1.50
(7)親油型モノステアリン酸グリセリン 1.50
(8)モノステアリン酸ポリグリセリル 1.50
(9)ベヘニルアルコール 0.80
(10)モノミリスチン酸ポリグリセリル 0.70
(11)サラシミツロウ 0.30
(12)混合脂肪酸トリグリセリド 0.10
(13)d−δ−トコフェロール 0.05
(14)ハナワラビ属植物抽出物 表9に示した量
(15)精製水 100とする残部
(16)キサンタンガム(1重量%水溶液) 20.00
(17)1,3−ブチレングリコール 15.00
(18)パラオキシ安息香酸エステル 0.10
(19)水酸化ナトリウム(10重量%水溶液) 2.00
(20)エタノール 2.00
製法:(1)〜(14)の油相成分及び(15)〜(18)の水相成分をそれぞれ80℃に加熱し、混合均一化した後、水相に油相を添加する。(19)を加えてホモミキサーにて乳化する。撹拌しながら冷却し、40℃で(20)を添加し、撹拌、均一化する。
【0055】
【表9】
【0056】
【表10】
【0057】
【表11】
【0058】
表11において明らかなように、ハナワラビ属植物より得られる成分を配合した実施例15から実施例19を使用した群では、使用試験終了後の色素沈着症状は軽度と評価される程度にまで改善され、明確な色素沈着症状の改善が認められた。これに対し、各種ハナワラビ属植物より得られる成分を精製水に代替した比較例2使用群では色素沈着症状の改善は認められなかった。なお、上記の使用期間において、いずれの実施例を使用した群においても、痛み,痒み等の皮膚刺激感やアレルギー反応などの皮膚症状を訴えたパネラーはいなかった。また乳化状態の悪化や配合成分の変質なども認められなかった。
【0059】
以下に、本発明にかかるその他の皮膚外用剤の実施例を示す。
【0060】
<実施例20> ジェル状化粧水
(1)精製水 100とする残部(重量%)
(2)ハナワラビ属植物抽出物(製造例6) 6.00
(3)エタノール 8.00
(4)パラオキシ安息香酸メチル 0.05
(5)カルボキシビニルポリマー(1重量%水溶液) 20.00
(6)キサンタンガム(1重量%水溶液) 5.00
(7)1,3−ブチレングリコール 3.00
(8)濃グリセリン 6.00
(9)L−アルギニン(10重量%水溶液) 4.00
製法:(1)に予め混合しておいた成分(2)〜(4)を加え、(5)〜(9)の成分を順次添加して、混合、溶解、均一化する。
【0061】
【0062】
<実施例22> W/O乳化型クリーム
(1)スクワラン 15.00(重量%)
(2)デカメチルシクロペンタシロキサン 15.00
(3)架橋型メチルポリシロキサン 1.00
(4)ジメチコンコポリオール 3.00
(5)クオタニウム−18ヘクトライト 1.00
(6)ハナワラビ属植物抽出物(製造例9) 10.00
(7)1,3−ブチレングリコール 3.00
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.20
(9)精製水 100とする残部
(10)香料 0.10
製法:(1)〜(5)を混合した油相に、(6)〜(9)の水相を攪拌しながら徐々に添加しホモミキサーにて乳化する。乳化後、(10)を添加し混合する。
【0063】
【0064】
<実施例24> 洗顔料
(1)ステアリン酸 10.00(重量%)
(2)パルミチン酸 10.00
(3)ミリスチン酸 12.00
(4)ラウリン酸 4.00
(5)オレイルアルコール 1.50
(6)ラノリンアルコール 1.00
(7)水酸化カリウム 6.00
(8)精製水 100とする残部
(9)濃グリセリン 20.00
(10)パラオキシ安息香酸メチル 0.20
(11)ハナワラビ属植物抽出物(製造例5) 3.00
(12)香料 0.10
製法:(1)〜(6)の油相及び(7)〜(10)の水相をそれぞれ混合し、75℃まで加熱溶解した後、油相に水相を加えてケン化する。冷却後40℃で(11)および(12)を添加して混合する。
【0065】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明にかかるナツノハナワラビ属(Botrypus)、ヒメハナワラビ属(Botrychium)、オオハナワラビ属(Sceptridium)、アリサンハナワラビ属(Japanobotrychium)、ミヤコジマハナワラビ属(Helminthostachys)に属する植物の抽出物は優れた細胞賦活効果、抗酸化効果、メラニン産生抑制効果を有し、これを有効成分として配合することで、効果に秀でた細胞賦活剤、抗酸化剤、メラニン産生抑制剤、老化防止用皮膚外用剤、美白用皮膚外用剤を提供することができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a cell activator, an antioxidant, a melanin production inhibitor, and an external preparation for skin excellent in anti-aging effect and whitening effect.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, women's interest in maintaining skin aesthetics has been extremely high, and wrinkles, stains, and tarmi have always been at the top of women's concerns about skin. Among these concerns, wrinkles and tarmi are associated with the deterioration of the function of dermal fibroblasts due to aging, the reduction and denaturation of the dermal matrix such as collagen and elastin, and the oxidative damage caused by external stress such as ultraviolet rays. It is an important factor. The other major problem, the darkness of the skin, is partly unknown, but it is caused by hormonal abnormalities and the production of melanin pigments due to the stimulation of ultraviolet rays from sunlight. This is due to abnormal pigment deposition. In the field of skin external preparations so far, various cell activators, antioxidants and melanin production inhibitors have been searched for and studied in order to prevent or ameliorate the above-mentioned various symptoms that impair the beauty of the skin. Has been achieved.
[0003]
For example, as the cell activator, the essence of Ponkan (Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-31045), the genus Trichinella, the heron and its extract (Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-178198), the chlorella extract with an organic solvent (Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-335293), and the like As an antioxidant, an extract of a plant belonging to the genus Heterococcus of the family Asteraceae (JP-A-11-180886) and an extract of Kayunangin (JP-A-10-182413), and as an inhibitor of melanin production, an extract of Honda straw (Japanese Patent Laid-Open 10-330220), an extract of a plant of the genus Ginger (JP-A-2000-159626), and the like.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, any of the skin external preparations containing the above-mentioned active ingredients which have already been reported are not always sufficient in their anti-aging effect and whitening effect, and there has been a demand for the development of better active ingredients. The present invention has been made in view of the above circumstances. That is, an object of the present invention is to find a cell activator, an antioxidant, and a melanin production inhibitor having excellent effects, and to provide a skin external preparation excellent in an antiaging effect and a whitening effect.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have intensively studied various substances for cell activating effect, antioxidant effect, and melanin production inhibitory effect in order to find an active ingredient excellent in anti-aging effect and whitening effect. (Botrypus), Himehanawarabi genus (Botrychium), Oohanawarabi genus (Sceptridium), Alishan Hana Pteridium aquilinum (Japanobotrychium), extracts of plants belonging to helminthostachys zeylanica genus (Helminthostachys) has excellent cell activating effect, antioxidant effect and The inventors have found that the present invention has an excellent melanin production inhibitory effect, and have completed the present invention.
[0006]
That is, the present invention may contain Natsunohanawarabi genus (Botrypus), Himehanawarabi genus (Botrychium), Oohanawarabi genus (Sceptridium), Alishan Hana Pteridium aquilinum (Japanobotrychium), helminthostachys zeylanica genus (Helminthostachys) belonging to the plant extracts The present invention provides a cell activator, an antioxidant, a melanin production inhibitor, a skin external preparation for preventing aging, and a skin external preparation for whitening.
[0007]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
[0008]
Natsunohanawarabi according to the present invention genus (Botrypus), Himehanawarabi genus (Botrychium), Oohanawarabi genus (Sceptridium), Alishan Hana Pteridium aquilinum (Japanobotrychium), helminthostachys zeylanica genus (Helminthostachys) is Hanayasuri family is Ma嚢ferns ( Ophioglossaceae ), and is classified into six genera in total, including the genus Ophioglossum . Of the six genera, the preceding five genera according to the present invention may be collectively classified as a genus Botrychium . The name of the scorpion family is derived from the fact that the shape of spores stands vertically like a file and looks like a flower at first glance.
[0009]
The genus Natsunohanarabi is composed of three species, such as Botrypus virginianus and B. strictus , and is mainly distributed in the temperate zone. Above all, the whole plant with roots of Natsunohanarabi is one of the crude drugs called "Shunfuken (Harushimi)", which is decocted for drinking or crushed for external use. Was not known.
[0010]
The genus Brassica is composed of about 20 species, such as Botrychium paradoxum and B. lunaria , and is distributed in the polar regions of the Northern Hemisphere, North America, and alpine regions of temperate zones.
[0011]
Oohanawarabi genus Akahana bracken (Sceptridium nippo nicum), Oohanawarabi (S. Japonicum), Fuyunohanawarabi (S. Ternatum) consists of about 20 different species, such as, distributed in subtropical from subarctic, dim laurel forest from sunny meadow Growing in various environments up to the forest floor. In addition, this rooted whole plant of Fuyunohana bracken is one of herbal medicines called "Indiketsu (Yinji Warabi)", which is either decocted for drinking or crushed for external use. Furthermore, the use of the plant as a bathing agent is described in JP-A-2-23732, but there has been no known compounding of the extract into an external preparation for skin.
[0012]
There are six known species of the genus Alisan serrata, such as the genus Alisanophyllum langinosum , of which up to five are distributed on islands in Southeast Asia and the West Pacific, and only one is isolated and distributed in central Africa. Among them, Alisan Hanawarabi is known to be the only member of the Anopheles family that can grow not only on the ground but also on trees. In addition, this rooted whole plant of Arisan hanarababi is one of the herbal medicines called "dokketsuki (Dokuwarabi mino)", which is decocted for drinking or crushing and used externally. It was not known to mix.
[0013]
The genus Miyakojima-nabarabi is a monogeneic genus consisting of only one species of Helminthostachys zelanica , distributed in Southeast Asia and Oceania, with the southwestern island of Japan as the northern limit.
[0014]
Hereinafter, in the specification of the present invention, the five genera of the genus Natsunohanarabi, the genus Himehanawarabi, the genus Osanawarabi, the genus Arisanhanawarabi, and the genus Miyakojima hanawarabi according to the present invention are collectively referred to as the genus Hanawarababi. Adopted and used for detailed description.
[0015]
The extract of the plant according to the present invention may be extracted using any part of spores, sporangium, leaves, stems, roots, etc. of the plant of the genus Brassica, and further extracted using the whole plant. Is also good. In addition, the extraction method may be any method as long as it is a conventional method, and each part can be extracted with various solvents as it is or after drying and pulverization.
[0016]
The method for preparing the plant extract used in the present invention will be further described, but the present invention is not limited to these extraction solvents and extraction methods. As an extraction solvent, water, ethanol, methanol, isopropanol, isobutanol, n-hexanol, methylamyl alcohol, 2-ethylbutanol, alcohols such as n-octyl alcohol, glycerin, ethylene glycol, ethylene glycol monomethyl ether, ethylene glycol Polyethyl alcohol such as monoethyl ether, propylene glycol, propylene glycol monomethyl ether, propylene glycol monoethyl ether, triethylene glycol, 1,3-butylene glycol, hexylene glycol or derivatives thereof, acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, methyl Ketones such as n-propyl ketone; esters such as ethyl acetate and isopropyl acetate; ethyl ether; Pills ether, one or more mixed solvents selected from polar solvents such as ethers such as n- butyl ether can be preferably used, also can be used in phosphate buffered saline or an aqueous urea solution.
[0017]
Among the above solvents, water, alcohols and polyhydric alcohols or derivatives thereof (ethanol, methanol, isopropanol, isobutanol, n-hexanol, methylamyl alcohol, 2-ethylbutanol, n-octyl alcohol, glycerin, ethylene glycol) , Ethylene glycol monomethyl ether, ethylene glycol monoethyl ether, propylene glycol, propylene glycol monomethyl ether, propylene glycol monoethyl ether, triethylene glycol, 1,3-butylene glycol, hexylene glycol, etc.) and their mixed solvents. An extract may be used without distilling off the solvent.
[0018]
Alternatively, hydrocarbons such as petroleum ether, n-hexane, n-pentane, n-butane, n-octane, cyclohexane, liquid paraffin, and squalane; and low polarities such as carbon tetrachloride, chloroform, dichloromethane, trichloroethylene, benzene, and toluene. Alternatively, one or a mixture of two or more solvents selected from nonpolar solvents can also be suitably used.
[0019]
Among these low-polar and non-polar solvents, liquid paraffin and squalane may be used as an extract without distilling off the solvent.
[0020]
Further, one or more supercritical fluids or subcritical fluids such as water, carbon dioxide, ethylene, propylene, ethanol, methanol, and ammonia can also be used.
[0021]
Examples of the extraction method include a method of extracting by impregnation at room temperature, cooling or heating under normal pressure, or under pressure and reduced pressure, a method of extracting using a distillation method such as steam distillation, and a method of extracting a plant according to the present invention. A squeezing method or the like for obtaining an extract by squeezing is exemplified. These methods may be used alone or in combination of two or more.
[0022]
The plant extract obtained in this manner can be used as it is, but within a range that does not lose its effect, it may be subjected to purification operations such as deodorization, decolorization, and concentration, or may be further subjected to column chromatography, etc. And may be used as a fraction. These extracts, their purified products, and fractionated products can be dried by removing the solvent therefrom, and further used in the form of a solution solubilized in a solvent such as alcohol or in the form of an emulsion. be able to.
[0023]
According to the present invention, there is provided a skin activator, an antioxidant, a melanin production inhibitor, an anti-aging effect and a skin external preparation excellent in whitening effect, which have excellent effects by blending an extract of a plant belonging to the genus Anopheles. can do.
[0024]
The blending amount of the plant extract according to the present invention in the external preparation for skin is generally 0.0001% by weight to 10.0% by weight as a dry product, and preferably 0.001% by weight to 5.0% by weight. % By weight, more preferably 0.001% to 1.0% by weight.
[0025]
When the plant extract of the present invention is used as an active ingredient, it can be in any form such as a detergent, a cream, an ointment, a lotion, an emulsion, a solid, and a powder. At that time, as long as the effects of the present invention are not impaired, oily components, surfactants, humectants, pigments, ultraviolet absorbers, antioxidants other than the present invention, fragrances, antibacterial and antifungal agents, etc. Raw materials for pharmaceuticals and cosmetics, as well as physiologically active ingredients such as cell activators other than the present invention, anti-inflammatory agents, and whitening agents other than the present invention can be contained.
[0026]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples of the production of a plant extract according to the present invention, Examples as an external preparation for skin, and Test Examples, but the technical scope of the present invention is not limited thereto. It is not done.
[0027]
First, a method for preparing the plant extract of the genus Anopheles used in the present invention will be described. Table 1 shows specific examples of plants of the genus Anopheles which can be used in the present invention, and examples of the production of the extract, together with the site of use and the extraction method.
[0028]
<Extraction method 1>
The dried and crushed Brassica plants were immersed in a 10% by weight 50% by weight aqueous ethanol solution at room temperature for 7 days. This is filtered to obtain an extract of a plant belonging to the genus Natsunohana-rabi.
[0029]
<Extraction method 2>
The dried and ground plants of the genus Brassica were immersed in a 10-fold weight of a 50% by weight aqueous solution of 1,3-butylene glycol for 7 days at room temperature. This is filtered to obtain a plant extract of the genus Anopheles.
[0030]
<Extraction method 3>
The dried and pulverized plants of the genus Brassica were extracted with carbon dioxide into the solvent under pressure using a supercritical extraction device. The pressure is reduced to obtain a plant extract of the genus Anopheles.
[0031]
[Table 1]
[0032]
The contents and results of tests performed on the effectiveness of the external preparation for skin according to the present invention using the extracts of the genus Anopheles of Examples 1 to 9 obtained based on Table 1 are described below.
[0033]
<Evaluation of cell activation effect 1>
Normal human dermal fibroblasts were seeded in a 96-well plate at 2.0 × 10 4 cells / well. As a seeding medium, Dulbecco's modified Eagle's medium (D-MEM) (manufactured by Nikken Biomedical Research Institute), which is a commercially available medium supplemented with 5% fetal bovine serum (FBS), was used. After culturing for 24 hours, the medium was replaced with a D-MEM medium supplemented with 1% by weight of FBS supplemented with a plant extract of the genus Brassica (Example 5) at an arbitrary concentration, and further cultured for 48 hours. Then, the medium was replaced with a D-MEM medium containing 400 μg / mL of 3- (4,5-dimethyl-2-thiazolyl) -2,5-diphenyltetrazolium bromide (MTT) and cultured for 2 hours to open the tetrazolium ring. Was extracted with 2-propanol, and the absorbance at 550 nm was measured with a microplate reader. At the same time, the absorbance at 650 nm was measured as turbidity, and the dermal fibroblast activation activity was evaluated based on the difference between the two measured values. In the evaluation, a D-MEM medium containing 1% by weight of FBS was used as a negative control in addition to the sample culture solution, and a D-MEM medium containing 5% by weight of FBS was used as a positive control. The evaluation was performed by obtaining a relative value when the cell activating effect in the control was set to 100. Table 2 shows the results. In addition, the solvent of the extract of Example 5 was distilled off under reduced pressure and used for the test.
[0034]
[Table 2]
[0035]
As is clear from Table 2, the activation effect on dermal fibroblasts was significantly improved as compared with the control. 5% risk factor when the concentration of the dried residue added in Example 5 was 7.8 μg / mL or more, and 1% risk factor when the concentration was 31.3 μg / mL or more. Activating effect was observed.
[0036]
<Evaluation of effect of cell activation 2>
Normal human epidermal keratinocytes were seeded on a 96-well plate at 2.0 × 10 4 per well. As a seeding medium, a commercially available medium KG-2 (manufactured by Kurabo Industries) was used. After culturing for 24 hours, the culture medium was replaced with a KG-2 medium to which a plant extract of the genus Brassicae of any concentration (Example 5) (the solvent was distilled off under reduced pressure) was added, and culturing was further performed for 24 hours. Thereafter, the medium was replaced with a KG-2 medium supplemented with 100 μg / mL of 3- (4,5-dimethyl-2-thiazolyl) -2,5-diphenyltetrazolium bromide (MTT) and cultured for 2 hours to open the tetrazolium ring. Was extracted with 2-propanol, and the absorbance at 550 nm was measured. At the same time, the absorbance at 650 nm was measured as turbidity, and the epidermal cell activation was evaluated by the difference between the two measured values. The results are shown in Table 3 as relative values, with the epidermal cell activation effect in the case where the plant extract of the genus Brassicae (Example 5) was not added as 100.
[0037]
[Table 3]
[0038]
As is clear from Table 3, when the dried residue of the plant extract of the genus Brassica (Production Example 5) was added at a concentration of 200 μg / mL, the epidermal cell activation was significantly enhanced at a 1% risk factor as compared with no addition. Was found to improve.
[0039]
<Evaluation of antioxidant effect>
100 μL of a 50% by weight ethanol solution of the dried residue of the plant of the genus Anopheles (Example 5) diluted to a concentration of 0.10% by weight was added to a 96-well plate. Next, 100 μL of a 0.2 mM ethanol solution of 1,1-diphenyl-2-picrylhydrazyl (DPPH), which is a stable radical, was added to a 96-well microplate. After standing at room temperature for 24 hours in a dark place, the absorbance of light having a wavelength of 516 nm derived from DPPH radical was measured. When the absorbance when no sample is added is (A) and the absorbance when a sample is added is (B), the radical scavenging rate can be expressed by the following equation (1). Table 4 shows the results.
Radical scavenging rate = [1− (B) / (A)] × 100 Equation (1)
[0040]
[Table 4]
[0041]
As is clear from Table 4, when the dried residue of the plant extract of the genus Brassica (Example 5) was added at a concentration of 1.00% by weight, the elimination rate of the DPPH radical exceeded 90%. From this, the excellent antioxidant effect of the components of the plant belonging to the genus Anopheles was clarified.
[0042]
<Evaluation of melanin production inhibitory effect>
B16 mouse F0 strain (B16F0) cells were seeded on a 90 mm dish at 15,000 cells per dish. Twenty-four hours later, the dried residue of the plant extract of the genus Brassica (Example 5) was replaced with Dulbecco's modified Eagle's medium (D-MEM) supplemented with 5% by weight of fetal calf serum (FCS) to an arbitrary concentration. . After culturing and standing for 7 days, the cells were harvested with 0.25% trypsin, transferred to a 1.5 mL microtube, and centrifuged to obtain a cell precipitate. Finally, the color of the precipitate was visually judged based on the judgment table shown in Table 5.
[0043]
Further, instead of the test sample, a D-MEM medium containing 5% by weight of FCS-added D-MEM was used as a control, and D-MEM to which 50 mM sodium lactate and 5% by weight of FCS were added to confirm the validity of the test. The control using the medium was used as a positive control, and the determination was also performed for each. As shown in Table 5, the naked eye judgment was carried out on a five-point scale. Table 6 shows the evaluation results.
[0044]
[Table 5]
[0045]
[Table 6]
[0046]
As is evident from Table 6, when the medium containing the dried residue of the plant of the genus Brassica (Example 5) at a concentration of 20 μg / mL or more was used, an inhibitory effect on melanin production was observed. The effect was remarkable when a medium of / mL was used, and blackening of B16 mouse F0 strain (B16F0) cells was not observed. From this, the excellent melanin production inhibitory effect of the components of the plant belonging to the genus Brassica was revealed.
[0047]
In the following, formulation examples are shown, but the manufacturing method may be a conventional one. The plant extract of the genus Anopheles in each formulation is a component corresponding to Examples 1 to 9 described above, and 50% by weight of ethanol and The solvent was used without distilling off the components extracted with 50% by weight of 1,3-butylene glycol.
[0048]
<Improvement effect of wrinkles, tarmi, firmness>
Ingredients obtained from plants of the genus Anopheles shown in Table 7 below were added to Formulation Example 1 of the following emulsion, and tests performed as Examples 10 to 14 and Comparative Example 1 are described below. The test consisted of a group of 20 female panelists in their 40s and 60s in which wrinkles, formation of walnuts, and reduction of firmness were remarkably observed. Each group was given the examples and comparative examples twice a day for 2 days. It was evaluated by using it continuously for months. The degree of wrinkles was evaluated by visual observation and photography, and tarmi and firmness were evaluated by visual observation and touching with hands. "Slight improvement" and "No change" were evaluated on three levels. The results are shown in Table 8 by the number of panelists who obtained each evaluation.
[0049]
<Formulation Example 1> Emulsion (1) Polyglyceryl distearate 2.50 (% by weight)
(2) Glyceryl tri-2-ethylhexanoate 8.00
(3) Hydrogenated soybean phospholipid 0.50
(4) Lipophilic glyceryl monostearate 0.50
(5) Behenyl alcohol 0.50
(6) Anopheles plant extract Amount shown in Table 7 (7) Glycerin 7.50
(8) The balance with purified water 100 (9) Xanthan gum (1% by weight aqueous solution) 40.00
(10) Ethanol 8.00
Production method: After each of the components (1) to (5) and (6) to (9) is heated to 70 ° C. and mixed and dissolved, both components are mixed and emulsified by a homomixer. Cool while stirring, add the component (10) at 40 ° C., mix and homogenize.
[0050]
[Table 7]
[0051]
[Table 8]
[0052]
As is evident from Table 8, in the group using the examples of the present invention, almost all panelists showed an improvement effect of "slight improvement" or more with respect to wrinkles, tarmi and firmness. The ratio was 90% or more for wrinkles and 85% or more for walnuts and firmness, which were more remarkable than those of the group using the comparative example (wrinkles / 30%, talmy / 40%, firmness / 20%). . During the above-mentioned period of use, none of the groups using any of the examples reported any skin irritation such as pain or itchiness or skin symptoms such as allergic reaction. In addition, no deterioration of the emulsified state, no sedimentation of the compound components, and no alteration were observed.
[0053]
<Whitening effect>
Ingredients obtained from the plants of the genus Anopheles shown in Table 9 were added to Formulation Example 2 of the following cream, and the effects of improving the symptoms of pigmentation were evaluated as Examples 15 to 19 and Comparative Example 2, respectively. The effect of improving the pigmentation symptom was as follows: 20 adult female panelers having remarkable pigmentation symptoms such as spots and freckles were grouped as a group, and each group was blinded with Example 15 to Example 19 and Comparative Example 2 for one day. The skin was used twice and continuously for 3 months, and the state of pigmentation of the skin after 3 months was observed and compared with that before use. The state of pigmentation was evaluated according to the criteria shown in Table 10. Table 11 shows the result of calculating the average value of the 20 subjects.
[0054]
<Prescription example 2> Cream (1) squalane 10.00 (% by weight)
(2) Octyldodecyl myristate 5.00
(3) Hydrogenated soybean phospholipid 0.20
(4) Bacyl alcohol 3.00
(5) Hardened oil 2.00
(6) Stearic acid 1.50
(7) Lipophilic glyceryl monostearate 1.50
(8) Polyglyceryl monostearate 1.50
(9) Behenyl alcohol 0.80
(10) Polyglyceryl monomyristate 0.70
(11) White beeswax 0.30
(12) Mixed fatty acid triglyceride 0.10
(13) d-δ-tocopherol 0.05
(14) Anopheles plant extract Amount shown in Table 9 (15) Purified water 100 and the balance (16) Xanthan gum (1% by weight aqueous solution) 20.00
(17) 1,3-butylene glycol 15.00
(18) Paraoxybenzoate 0.10
(19) Sodium hydroxide (10% by weight aqueous solution) 2.00
(20) Ethanol 2.00
Production method: After heating the oil phase components (1) to (14) and the aqueous phase components (15) to (18) to 80 ° C. and mixing and homogenizing, the oil phase is added to the aqueous phase. Add (19) and emulsify with a homomixer. Cool while stirring, add (20) at 40 ° C., stir and homogenize.
[0055]
[Table 9]
[0056]
[Table 10]
[0057]
[Table 11]
[0058]
As is clear from Table 11, in the group using Examples 15 to 19 in which the components obtained from the plants of the genus Anopheles were mixed, the pigmentation symptom after the end of the use test was improved to a level evaluated as mild. However, a clear improvement in pigmentation symptoms was observed. In contrast, no improvement in pigmentation symptoms was observed in the group using Comparative Example 2 in which components obtained from various plants of the genus Anopheles were replaced with purified water. During the above-mentioned period of use, none of the groups using any of the examples reported any skin irritation such as pain or itchiness or skin symptoms such as allergic reaction. In addition, no deterioration of the emulsified state or alteration of the components was observed.
[0059]
Examples of other skin external preparations according to the present invention will be described below.
[0060]
<Example 20> Gel lotion (1) Remaining amount (% by weight) of purified water 100
(2) Anopheles plant extract (Production Example 6) 6.00
(3) Ethanol 8.00
(4) Methyl paraoxybenzoate 0.05
(5) Carboxyvinyl polymer (1% by weight aqueous solution) 20.00
(6) Xanthan gum (1% by weight aqueous solution) 5.00
(7) 1,3-butylene glycol 3.00
(8) Concentrated glycerin 6.00
(9) L-arginine (10% by weight aqueous solution) 4.00
Production method: Components (2) to (4), which have been previously mixed, are added to (1), and components (5) to (9) are sequentially added to mix, dissolve, and homogenize.
[0061]
[0062]
<Example 22> W / O emulsified cream (1) squalane 15.00 (% by weight)
(2) Decamethylcyclopentasiloxane 15.00
(3) Cross-linked methylpolysiloxane 1.00
(4) Dimethicone copolyol 3.00
(5) Quaternium-18 hectorite 1.00
(6) Anopheles plant extract (Production Example 9) 10.00
(7) 1,3-butylene glycol 3.00
(8) Methyl paraoxybenzoate 0.20
(9) Remaining water to be purified water 100 (10) Fragrance 0.10
Production method: The aqueous phases (6) to (9) are gradually added to the oil phase obtained by mixing (1) to (5) with stirring, and emulsified by a homomixer. After emulsification, add (10) and mix.
[0063]
[0064]
<Example 24> Face wash (1) Stearic acid 10.00 (% by weight)
(2) Palmitic acid 10.00
(3) myristic acid 12.00
(4) Lauric acid 4.00
(5) Oleyl alcohol 1.50
(6) Lanolin alcohol 1.00
(7) Potassium hydroxide 6.00
(8) Remaining water to be purified water 100 (9) Concentrated glycerin 20.00
(10) Methyl paraoxybenzoate 0.20
(11) Anopheles plant extract (Production Example 5) 3.00
(12) Fragrance 0.10
Production method: The oil phase of (1) to (6) and the aqueous phase of (7) to (10) are respectively mixed and dissolved by heating to 75 ° C., and then the aqueous phase is added to the oil phase for saponification. After cooling, add (11) and (12) at 40 ° C. and mix.
[0065]
【The invention's effect】
As described above in detail, Natsunohanawarabi according to the present invention genus (Botrypus), Himehanawarabi genus (Botrychium), Oohanawarabi genus (Sceptridium), Alishan Hana Pteridium aquilinum (Japanobotrychium), plants belonging to helminthostachys zeylanica genus (Helminthostachys) The extract has excellent cell activating effect, antioxidant effect, melanin production inhibitory effect, and by combining it as an active ingredient, cell activator, antioxidant, melanin production inhibitor with excellent effect, An external preparation for preventing aging skin and an external preparation for whitening skin can be provided.
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