JP3597085B2 - Double bearing reel for fishing - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クラッチのON/OFF切換を安定して且つスムーズに行うことが可能なクラッチ機構を備えた魚釣用両軸受型リールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、魚釣用両軸受型リールには、スプール軸に対してピニオンを係合及び非係合させることによって、釣糸巻取可能状態(クラッチON)と釣糸繰出可能状態(クラッチOFF)とに選択的に切り換えることが可能なクラッチ機構が設けられている。
【0003】
このようなクラッチ機構において、例えば実開昭57−158372号公報や特開平10−136848号公報には、釣糸繰出可能状態(クラッチOFF)でのスプールのフリー回転性を向上させるために、スプール軸を2分割してスプールに対する回転抵抗を軽減させる技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したようなクラッチ機構では、スプールに高負荷が掛かったとき(例えば、魚が掛かったとき、仕掛けが重いとき)、2分割したスプール軸の分割部分が撓んでしまうため、釣糸巻取時の抵抗となり、その結果、スプールを円滑に回転させることが困難になってしまう。
【0005】
かかる不具合を解消するために、例えばピニオンの両端を軸受で支持するように構成(実開昭57−158372号公報参照)することも考えられるが、このような構成では、スプール軸に対してピニオンを非係合させた釣糸繰出可能状態(クラッチOFF)において、ピニオンが軸受から外れてしまう。この場合、釣糸巻取可能状態(クラッチON)に切り換える際に、スプール軸に対してピニオンを安定して且つスムーズに係合させるためには、ピニオンと軸受とスプール軸との間に機械的な高い芯出し精度が要求され、その結果、魚釣用両軸受型リールの製造コストが上昇してしまう。
【0006】
そこで、例えばクラッチON/OFF切換時にピニオンを常時支持していられるような寸法に軸受を長めに構成(特開平10−136848号公報参照)することも考えられるが、このような構成では、スプール軸方向に軸受の長さ寸法を確保するためのスペースが別途必要となり、その結果、魚釣用両軸受型リールが大型化してしまう。
【0007】
この場合、魚釣用両軸受型リールの大型化を防止しようとすれば、軸受の長さ寸法を短くして、その短めの軸受寸法内でピニオンを係合及び非係合させることも考えられるが、このような構成では、クラッチON時のスプール軸に対するピニオンの係合状態が浅い半クラッチ状態となり易くなる。この場合、例えば魚釣時の負荷が大きい大型リールや電動リールに、半クラッチ状態となり易いクラッチ機構を用いると、安定した釣糸巻取動作を行うことができなくなると共に、クラッチ機構自体が破損してしまう場合もある。
【0008】
特に、電動リールにおいて、クラッチON時に、ピニオンは、スプールに固定された軸受部で支持されるものが一般的であり、クラッチOFF時のスプールのフリー回転性を確保するためには、クラッチONからクラッチOFFに切り換えた際に、ピニオンを軸受部から完全に離脱させて、軸受部に対してピニオンを非接触状態にさせることが好ましい。従って、電動リールでは、短めの軸受寸法内でピニオンを係合及び非係合させるような構成を適用することはできない。
【0009】
本発明は、上述したような課題を解決するために成されており、その目的は、クラッチOFF時のスプールの回転性に影響を与えること無く、クラッチのON/OFF切換を安定して且つスムーズに行うことが可能なクラッチ機構を備えた低価格で小型の魚釣用両軸受型リールを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明は、リール本体に回転可能に支持されたスプール軸と、このスプール軸の回転に連動して回転可能なスプールと、このスプールを釣糸巻取駆動する巻取駆動機構と、この巻取駆動機構の一部であるピニオンのスプール軸方向への移動によって、巻取駆動機構の動力をスプールに伝達可能な釣糸巻取可能状態と、スプールを釣糸巻取状態から釣糸放出可能なスプールフリー回転可能状態とに選択的に切換可能なクラッチ機構と、スプールを釣糸巻取可能状態とフリー回転可能状態とに切り換える間、常時、ピニオンを軸受することが可能な軸受機構とを備えた魚釣用両軸受型リールであって、
軸受機構は、釣糸巻取可能状態においてピニオンの一端部分を軸受可能な第1の軸受ユニットと、フリー回転可能状態においてピニオンの他端部分を軸受可能な第2の軸受ユニットとを備えて構成されていると共に、
第1の軸受ユニットは、スプールと共に回転可能に構成されかつスプールとピニオンとの係合部側に位置し、また、第2の軸受ユニットは、スプールを釣糸巻取可能状態とフリー回転可能状態とに切り換える間、常時、ピニオンの他端部分を軸受することが可能な主軸受体と、フリー回転可能状態においてピニオンの他端部分を軸受することが可能な従軸受体とから構成されかつピニオンの他端部側に位置し
スプールのフリー回転可能状態において、ピニオンは、その一端部分が第1の軸受ユニットに対して非接触状態となり、第2の軸受ユニットによって片持ち軸受される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態に係る魚釣用両軸受型リールについて、添付図面を参照して説明する。
【0012】
図1に示すように、リール本体2の左右フレーム4a,4bの間には、スプール軸6が軸受を介して回転可能に支持されており、このスプール軸6を囲繞するようにスプール8が配置されている。なお、左右フレーム4a,4bには、左右側板10a,10bが取り付けられている。
【0013】
左右フレーム4a,4bの間には、スプール8(スプール軸6)よりも前側(釣糸繰出方向側)にスプール駆動モータ12{以下、モータという(図2及び図3参照)}が保持されていると共に、このモータ12の上方側には、スプール8に対して釣糸(図示しない)を平行に巻回させるレベルワインド機構(図示しない)が配置されている。
【0014】
モータ12は、連動歯車機構(図示しない)を介してスプール駆動用歯車14に連結されており、このスプール駆動用歯車14は、スプール軸6の一端側(左フレーム4a側)に回り止め嵌合されている。
【0015】
レベルワインド機構は、モータ12によってスプール8を釣糸巻取方向に回転させたときに、或いは、後述するハンドル操作によってスプール8を釣糸巻取方向に回転させたときに、その回転運動に連動して駆動させることができるように構成されている。
【0016】
また、スプール軸6の他端側(右フレーム4b側)には、第1及び第2の遊星ギヤ機構16,18から成る減速機構20が設けられており、この減速機構20は、スプール軸6の回転運動を第1の遊星ギヤ機構16で減速させた後、更に、第2の遊星ギヤ機構18で減速させてスプール8に伝達するように構成されている。
【0017】
図2(b)及び図3(b)に示すように、第1の遊星ギヤ機構16は、スプール軸6に回り止め嵌合された第1の太陽歯車22と、この第1の太陽歯車22に噛合した複数の第1の遊星歯車24と、これら第1の遊星歯車24が常時噛合するようにスプール8の端面に刻設された内歯歯車26(図1参照)とを備えている。
【0018】
第2の遊星ギヤ機構18は、スプール軸6に対してフリー回転可能に設けられた第2の太陽歯車28と、この第2の太陽歯車28に噛合した複数の第2の遊星歯車30とを備えており、複数の第2の遊星歯車30は、上記の内歯歯車26に常時噛合するようになっている。
【0019】
複数の第1の遊星歯車24は、夫々、第1のキャリア32に支持されており、この第1のキャリア32は、第2の太陽歯車28に連結されている。複数の第2の遊星歯車30は、夫々、第2のキャリア34に支持されており、この第2のキャリア34は、スプール8に取り付けられたブラケット36に嵌合し且つ軸受を介してスプール軸6に回転可能に支持されている。なお、ブラケット36は、他の軸受を介して右フレーム4bに回転可能に支持されている。
【0020】
更に、図1〜図3に示すように、スプール軸6の他端側において、右フレーム4bと右側板10bとの間には、クラッチレバー38のON/OFF切換操作に連動するクラッチ機構40が配置されており、このクラッチ機構40には、スプール軸6方向にスライドさせることが可能であって且つ上述の減速機構20(具体的には、第2のキャリア34)に対して係合又は非係合させることが可能なピニオン42が設けられている。
【0021】
本実施の形態において、ピニオン42は、クラッチレバー38のON/OFF切換操作によって、減速機構20(第2のキャリア34)を介して間接的にスプール軸6に係合又は非係合させることができるようになっているが、例えばスプール軸6の他端側に減速機構20を配置しないような魚釣用両軸受型リール(図示しない)では、ピニオン42は、クラッチレバー38のON/OFF切換操作によって、直接的にスプール軸6に係合又は非係合させることができるようになっている。
【0022】
ピニオン42には、その外周面に円周溝42aが形成されており、この円周溝42aには、クラッチレバー38のON/OFF切換操作によってスプール軸6方向にスライドさせることが可能なスライド片44が係合している。
【0023】
スライド片44は、特に図2(a)及び図3(a)に示すように、スプール軸6方向に延出した一対のガイド棒46にガイドされながら、スプール軸6方向にスライドするようになっており、このスライド片44をスプール軸方向にスライドさせるための構成として、クラッチ機構40には、クラッチレバー38のON/OFF切換操作に連動して一定方向にスライド可能なスライドプレート48が設けられている。
【0024】
この場合、クラッチON状態(ピニオン42が減速機構20の第2のキャリア34に対して係合した状態:図2(b)参照)からクラッチOFF操作(クラッチレバー38を下方に押圧操作)すると、そのクラッチOFF操作に連動してスライドプレート48がスライドする。そして、このスライドプレート48のスライド動作に連動して、スライド片44は、一対のガイド棒46にガイドされながら、スプール軸6方向にスライドする。このとき、スライド片44が係合しているピニオン42は、スライド片44のスライド動作に連動して、第2のキャリア34から離脱する。この結果、ピニオン42を第2のキャリア34に対して非係合状態即ちスプール8をフリー回転可能状態(クラッチOFF状態:図3(b)参照)にすることができる。
【0025】
これに対して、クラッチOFF状態(ピニオン42が減速機構20の第2のキャリア34に対して非係合となっている状態:図3(b)参照)からクラッチON操作(クラッチレバー38を上方に引上操作)すると、そのクラッチON操作に連動してスライドプレート48がスライドする。そして、このスライドプレート48のスライド動作に連動して、スライド片44は、一対のガイド棒46にガイドされながら、スプール軸6方向にスライドする。このとき、スライド片44が係合しているピニオン42は、スライド片44のスライド動作に連動して、第2のキャリア34に係合する。この結果、ピニオン42を第2のキャリア34に対して係合状態(クラッチON状態:図2(b)参照)にすることができる。
【0026】
なお、スライドプレート48には、位置決め保持用バネ(図示しない)が取り付けられており、この位置決め保持用バネの付勢力によって、スライドプレート48をクラッチON状態(図2参照)とクラッチOFF状態(図3参照)に夫々位置決め保持させることができるようになっている。
【0027】
また、図1〜図3に示すように、ピニオン42には、ハンドル軸50に取り付けられたドライブギヤ52が噛合しており、このドライブギヤ52とハンドル軸50との間には、魚釣時にスプール8から釣糸(図示しない)が繰り出された際に、スプール8に所望のドラグ力を与えることが可能な周知のドラグ機構54が配置されている。
【0028】
なお、魚釣時に、モータ12によってスプール8を釣糸巻取方向に回転させた際、これに連動してハンドル軸50が回転するのを防止するために、ハンドル軸50には、逆転防止機構が設けられている。
【0029】
この逆転防止機構は、外周面にラチェット爪56aが所定ピッチで形成されたラチェット56と、ラチェット爪56aに対して一定の付勢力で常時係合しているストッパ58とを備えており、ラチェット56は、ハンドル軸50に回り止め嵌合されている。
【0030】
このような逆転防止機構によれば、モータ12によってスプール8を釣糸巻取方向に回転させる際には、ラチェット爪56aにストッパ58が係合することによって、モータ12の回転に連動してハンドル軸50が回転するのを防止することができる。但し、ハンドル軸50に取り付けられた手動ハンドル60を回転操作して、スプール8を釣糸巻取方向に回転させる場合には、手動ハンドル60の回転操作に連動して、ハンドル軸50を回転させることができるようになっている。
【0031】
ここで、クラッチレバー38のON/OFF切換操作によって、釣糸をスプール8から繰り出す動作及び釣糸をスプール8に巻き取る動作について、図1〜図3を参照して説明する。
【0032】
まず、クラッチレバー38をOFF操作すると(図3参照)、ピニオン42が減速機構20の第2のキャリア34に対して非係合状態となるため、スプール8は、フリー回転可能状態に維持される。この状態において、釣糸は、仕掛けの自由落下によってスプール8から繰り出される。
【0033】
そして、釣糸が所望量繰り出されたとき(例えば、仕掛けが所望の棚に到達したとき)、クラッチレバー38をON操作すると(図2参照)、ピニオン42が第2のキャリア34に対して係合状態となるため、スプール8は、釣糸巻取可能状態に維持される。
【0034】
この状態において、魚が掛かったとき、モータ12を駆動させて、若しくは、手動ハンドル60を回転操作して、スプール8を釣糸巻取方向に駆動させる。
【0035】
まず、モータ12を駆動させた場合、モータ12の駆動力は、連動歯車機構(図示しない)を介してスプール駆動用歯車14に伝達され、スプール軸6を釣糸繰出方向(釣糸巻取方向とは逆方向)に回転させる。そして、このスプール軸6の回転運動は、減速機構20(第1の遊星ギヤ機構16、第2の遊星ギヤ機構18)を介してスプール8に伝達される。
【0036】
第1の遊星ギヤ機構16に伝達されたスプール軸6の回転運動は、スプール軸6に回り止め嵌合された第1の太陽歯車22を釣糸繰出方向に回転させる。このとき、第1の太陽歯車22に噛合している複数の第1の遊星歯車24は、釣糸巻取方向に自転しながら同時に、第1の太陽歯車22の回りを釣糸繰出方向に公転する。
【0037】
この状態において、複数の第1の遊星歯車24の自転運動は、スプール8の端面に刻設された内歯歯車26に伝達され、この内歯歯車26を釣糸巻取方向に回転させる。この結果、内歯歯車26が刻設されたスプール8を、第1の遊星ギヤ機構16によって減速させた状態で釣糸巻取方向に回転させることができる。
【0038】
また、複数の第1の遊星歯車24が釣糸繰出方向に公転すると、その公転運動に引きずられて、これら第1の遊星歯車24を支持している第1のキャリア32が釣糸繰出方向に回転し、その回転運動は、第2の遊星ギヤ機構18に伝達される。
【0039】
第2の遊星ギヤ機構18に伝達された第1のキャリア32の回転運動は、この第1のキャリア32に連結し且つスプール軸6に対してフリー回転可能な第2の太陽歯車28に伝達されて、この第2の太陽歯車28を釣糸繰出方向に回転させる。このとき、第2の太陽歯車28に噛合し且つ第2のキャリア34に支持されている複数の第2の遊星歯車30には、これら第2の遊星歯車30を釣糸巻取方向に自転させながら同時に、第2の太陽歯車28の回りを釣糸繰出方向に公転させる力が働き、その公転運動によって、第2のキャリア34には、釣糸繰出方向に回転させる力が作用する。
【0040】
しかしながら、上述した逆転防止機構によってハンドル軸6の回転が規制されているため、このハンドル軸6にドライブギヤ52を介して連結したピニオン42の回転も規制される。この結果、このピニオン42が係合した第2のキャリア34は、回転すること無く一定位置に静止した状態に維持される。
【0041】
従って、第2の太陽歯車28が釣糸繰出方向に回転したとき、第2のキャリア34に支持された複数の第2の遊星歯車30は、第2の太陽歯車28の回りを公転すること無く、一定位置で釣糸巻取方向に自転する。
【0042】
この状態において、複数の第2の遊星歯車28の自転運動は、スプール8の端面に刻設された内歯歯車26に伝達され、この内歯歯車26を釣糸巻取方向に回転させる。この結果、内歯歯車26が刻設されたスプール8を、第2の遊星ギヤ機構18によって減速させた状態で釣糸巻取方向に回転させることができる。
【0043】
このように、スプール軸6の回転運動を減速機構20(第1の遊星ギヤ機構16、第2の遊星ギヤ機構18)を介してスプール8に伝達して、このスプール8を釣糸巻取方向に回転させている間、同時に、レベルワインド機構(図示しない)が駆動することによって、釣糸をスプール8に対して平行に巻回させることができる。
【0044】
これに対して、手動ハンドル60を回転操作した場合、手動ハンドル60の回転運動は、ハンドル軸6からドラグ機構54を介してドライブギヤ52に伝達された後、ピニオン42から減速機構20(具体的には、第2のキャリア34)に伝達され、この第2のキャリア34を釣糸巻取方向に回転させる。
【0045】
第2のキャリア34には、複数の第2の遊星歯車30が支持されているため、第2のキャリア34が釣糸巻取方向に回転すると、この回転運動は、複数の第2の遊星歯車30から第2の太陽歯車28を介して第1のキャリア32に伝達された後、この第1のキャリア32に支持されている複数の第1の遊星歯車24を介して第1の太陽歯車22に伝達され、この第1の太陽歯車22を回転させようとする。
【0046】
しかしながら、第1の太陽歯車22が回り止め嵌合したスプール軸6は、図示しない回転規制機構によって、その回転が停止された状態になっているため、第1の太陽歯車22は、回転することは無い。従って、複数の第1の遊星歯車22は、非回転状態の第1の太陽歯車22の回りを自転しながら釣糸巻取方向に公転する。
【0047】
このとき、複数の第1の遊星歯車22の回転運動は、ロス無く内歯歯車26に伝達され、この内歯歯車26を釣糸巻取方向に回転させる。この結果、内歯歯車26が刻設されたスプール8を釣糸巻取方向に回転させることができる。この間同時に、レベルワインド機構が駆動することによって、釣糸をスプール8に対して平行に巻回させることができる。
【0048】
なお、上述の動作説明では、クラッチレバー38によってクラッチOFFからONに復帰操作する場合について説明したが、手動ハンドル60を回転操作することによってクラッチOFFからONに復帰操作させることもできる。
【0049】
図2(a)及び図3(a)に示すように、ハンドル軸50に回り止め嵌合されたラチェット56には、クラッチ復帰用ピン62が取り付けられており、クラッチOFF状態(図3参照)において、手動ハンドル60を回転操作すると、その回転運動は、ハンドル軸50からラチェット56に伝達され、このラチェット56を図3中矢印S方向に回転させる。このとき、ラチェット56に取り付けられたクラッチ復帰用ピン62が、矢印S方向に移動してスライドプレート48に当接し、このスライドプレート48を位置決め保持用バネ(図示しない)の付勢力に抗してスライドさせる。この結果、クラッチOFF状態(図3参照)に位置決め保持されていたスライドプレート48は、クラッチON状態(図2参照)に位置決め保持され、それによって、クラッチOFFからONへの復帰操作が完了する。
【0050】
ところで、クラッチOFF時(スプール8のフリー回転可能状態)において、釣糸をスプール8から繰り出す際、モータ12は、停止させておくことが一般的である。この場合、モータ12に機械的に連結しているスプール軸6は、非回転状態に維持されているため、このスプール軸6に回り止め嵌合された第1の太陽歯車22も非回転状態に維持されている。
【0051】
この状態で、スプール8を釣糸繰出方向にフリー回転させると、スプール8には、非回転状態の第1の太陽歯車22を含んだ減速機構20(第1及び第2の遊星ギヤ機構16,18)のギヤ抵抗が作用してしまう。このようなギヤ抵抗を無くする或いは軽減する方法としては、スプール8のフリー回転による釣糸繰出時に、例えばスプール8に対して所定の回転力を付加する方法が挙げられる。
【0052】
そこで、本実施の形態の魚釣用両軸受型リールには、モータ12の駆動力を釣糸繰出時(クラッチOFF時)に利用することによって、釣糸繰出時のスプール8に加わるギヤ抵抗を軽減或いは無くして釣糸繰出動作を円滑に行うための糸送り機構が設けられている。
【0053】
図1に示すように、糸送り機構には、スプール軸6の外周面に配置された遠心カラー64が設けられており、この遠心カラー64は、スプール軸6の回転運動(回転速度)に応じた遠心力によって、その外径寸法が拡大して、スプール8の内周面8aに最適な摩擦力で接触するように設計されている。
【0054】
遠心カラー64としては、例えばOリングやブレーキシュー等を適用することが可能であり、スプール軸6が非回転状態にあるとき、遠心カラー64の外周面とスプール8の内周面8aとの間に若干の隙間が形成されるように、遠心カラー64は、その形状及び配置が規定されている。
【0055】
このような糸送り機構を始動させるタイミングは、クラッチOFF時の釣糸繰出前に予め又は事後的に任意に設定することが可能である。
【0056】
例えば予め糸送りを設定した場合において、仕掛けの自由落下によってスプール8から釣糸が繰り出されて、スプール8が所定の回転速度に達したとき(例えば、仕掛けの落下速度が安定したとき)、モータ12を駆動させると、スプール軸6は、釣糸繰出時のスプール8の回転方向と同一方向に回転し始める。
【0057】
そして、スプール軸6の回転速度が上昇すると、遠心カラー64に働く遠心力が増加する。この結果、遠心カラー64は、その外径寸法が拡大して、スプール8の内周面8aに接触する。このとき、スプール軸6の回転運動が、遠心カラー64を介してスプール8に伝達され、スプール8に対して最適な回転力が付加される。
【0058】
また、本実施の形態に適用したクラッチ機構には、クラッチON/OFF切換操作中、常時、ピニオン42を一定の精度で軸受して且つ安定して円滑にスライドさせることが可能な軸受機構が設けられている。
【0059】
図2〜図4に示すように、軸受機構は、クラッチON時(図2参照)にピニオン42の一端部分P1(減速機構20の第2のキャリア34に係合される部分)を軸受可能な第1の軸受ユニット66と、クラッチOFF時(図3参照)にピニオン42の他端部分P2を軸受可能な第2の軸受ユニット68とを備えて構成されている。
【0060】
第1の軸受ユニット66は、スプール8と共に回転することができるように構成されており、この場合、スプール8と一体的に形成したり、或いは、スプール8とは別体で形成することができる。第1の軸受ユニット66をスプール8とは別体で形成する場合、第1の軸受ユニット66は、接続部材(例えば、上述したブラケット36)を介してスプール8にネジ止めすれば良い。
【0061】
また、第1の軸受ユニット66は、ピニオン42を第2のキャリア34に係合させたとき(クラッチON時)、ピニオン42の一端部分P1をガタ付くこと無く軸受することができるように構成されていると共に、その先端側(ピニオン42の一端部分P1に対向した側)には、ピニオン42を第2のキャリア34に係合させて行く間(クラッチOFFからONへの移行時、即ち、ピニオン42の一端部分P1を第1の軸受ユニット66で軸受する際)、ピニオン42の一端部分P1を第1の軸受ユニット66内(具体的には、第2のキャリア34方向)に安定して誘導することが可能な誘導傾斜部66aが形成されている。
【0062】
誘導傾斜部66aは、先端側に向かうに従って太径化した先広がり状のテーパが施されており、クラッチOFFからONへの移行時には、この誘導傾斜部66aによってピニオン42の一端部分P1を第2のキャリア34方向に安定して誘導できるように構成されていると共に、クラッチOFF時(図3参照)には、第2のキャリア34から離脱したピニオン42の一端部分P1が、誘導傾斜部66aから完全に離間した非接触状態となるように構成されている。即ち、このクラッチOFF時には、ピニオン42の一端部分P1は、スプール8と共に回転する第1の軸受ユニット66から完全に外れた非接触状態となる。
【0063】
一方、第2の軸受ユニット68は、右側板10bに取り付けられており、クラッチON/OFF切換操作中、常時、ピニオン42の他端部分P2を軸受することが可能な主軸受体70と、クラッチOFF時にピニオン42の他端部分P2を軸受することが可能な従軸受体72とから構成されている。
【0064】
主軸受体70は、ピニオン42寄りに配置され、従軸受体72は、右側板10b寄りに配置されており、従軸受体72には、その先端側(ピニオン42の他端部分P2に対向した側)に、ピニオン42を第2のキャリア34に対して非係合状態にして行く間(クラッチONからOFFへの移行時、即ち、ピニオン42に他端部分P2を第2の軸受ユニット68で軸受する際)、ピニオン42の他端部分P2を第2の軸受ユニット68内(具体的には、従軸受体72内)に安定して誘導することが可能な誘導傾斜部72aが形成されている。
【0065】
誘導傾斜部72aは、その先端側に向かうに従って太径化した先広がり状のテーパが施されており、クラッチONからOFFへの移行時には、この誘導傾斜部72aによってピニオン42の他端部分P2を安定して従軸受体72内に誘導することができるようになっている。
【0066】
なお、第2の軸受ユニット68において、主軸受体70と従軸受体72とは、必ずしも別体で構成する必要は無く、互いに一体化させて構成しても良い。
【0067】
このような軸受機構によれば、クラッチON時(図4(a)参照)には、ピニオン42は、その両端が第1及び第2の軸受ユニット66,68で軸受される。具体的には、ピニオン42の一端部分P1が、第1の軸受ユニット66で軸受され、同時に、ピニオン42の他端部分P2が、第2の軸受ユニット68(具体的には、主軸受体70)で軸受される。
【0068】
続いて、クラッチONからOFFへの移行時(図4(b)参照)には、ピニオン42は、その両端が第1及び第2の軸受ユニット66,68で軸受されながら移動する。具体的には、ピニオン42は、その一端部分P1が第1の軸受ユニット66で軸受され且つその他端部分P2が主軸受体70で軸受されながら移動して行き、その他端部分P2が従軸受体72の誘導傾斜部72aによって誘導される。
【0069】
そして、図4(c)に示すように、ピニオン42の一端部分P1が第2のキャリア34から離脱する前後において(別の言い方をすると、ピニオン42の一端部分P1が第1の軸受ユニット66から外れる前後において)、ピニオン42の他端部分P2は、従軸受体72で軸受される。この状態において、ピニオン42の他端部分P2は、第2の軸受ユニット68を構成する主軸受体70と従軸受体72とによって軸受される。
【0070】
その後、クラッチOFF時(図4(d)参照)において、第2のキャリア34から離脱したピニオン42の一端部分P1は、第1の軸受ユニット66(誘導傾斜部66a)から完全に離間した非接触状態となると同時に、ピニオン42の他端部分P2は、第2の軸受ユニット68を構成する主軸受体70と従軸受体72とによって軸受される。この状態において、ピニオン42は、第2の軸受ユニット68によって片持ち軸受された状態となるが、このピニオン42の他端部分P2は、主軸受体70と従軸受体72とによって2箇所で軸受される。このような軸受状態によれば、ピニオン42の両端(一端部分P1、他端部分P2)を軸受した状態と同一の軸受状態で、ピニオン42を片持ち軸受することができる。
【0071】
また、クラッチをOFF(図4(d)参照)からON(図4(a)参照)に復帰させる場合、そのクラッチOFFからONへの移行時(図4(c),(b)参照)において、ピニオン42の一端部分P1は、第1の軸受ユニット66の誘導傾斜部66aによって第2のキャリア34方向に誘導される。この移行時において、ピニオン42の一端部分P1が第1の軸受ユニット66に軸受されるまで、ピニオン42の他端部分P2は、第2の軸受ユニット68を構成する主軸受体70と従軸受体72とによって軸受される。
【0072】
そして、図4(a)に示すように、ピニオン42の一端部分P1が第1の軸受ユニット66に軸受されたとき(クラッチON時)、ピニオン42は、その両端(一端部分P1、他端部分P2)が第1及び第2の軸受ユニット66,68で軸受される。具体的には、ピニオン42の一端部分P1が、第1の軸受ユニット66で軸受され、同時に、ピニオン42の他端部分P2が、第2の軸受ユニット68(具体的には、主軸受体70)で軸受される。
【0073】
また、上述したようなクラッチON/OFF切換操作中、ピニオン42を更に円滑に第1及び第2の軸受ユニット66,68に誘導させるために、ピニオン42の一端部分P1及び他端部分P2に夫々面取りを施して、先細りテーパ状の誘導傾斜部R(図4(b),(c)参照)を形成しても良い。
【0074】
このように本実施の形態に適用した軸受機構によれば、クラッチON/OFF切換操作中、常時、ピニオン42を一定の精度で軸受して且つ安定して円滑にスライドさせることができる。従って、従来、右側板10bにインサート成形されていたピニオン軸受用軸体(図示しない)が不要となる。右側板10bにピニオン軸受用軸体がインサート成形されている場合、右側板10bをリール本体2に組み付ける際には、ピニオン軸受用軸体をピニオン42に挿通させるように、リール本体2に対する右側板10bの組み付け角度や組み付け方法が限定されていた。しかし、本実施の形態に適用した軸受機構によれば、クラッチON/OFF切換操作中、常時、ピニオン42は、第1及び第2の軸受ユニット66,68で軸受されるため、ピニオン軸受用軸体が不要となり、その結果、リール本体2に対する右側板10bの組み付けが容易になる。
【0075】
また、ピニオン42を第1及び第2の軸受ユニット66,68だけで軸受できるため、リール本体2内の省スペース化が実現され、その結果、魚釣用両軸受型リールのコンパクト化を図ることが可能となる。
【0076】
更に、このようにピニオン軸受用軸体が不要となった結果、魚釣用両軸受型リールの部品点数を削減することができるため、リールの軽量化と共に低価格化を図ることができる。
【0077】
また、本実施の形態に適用した軸受機構によれば、クラッチOFF時(図3及び図4(d)参照)には、ピニオン42の一端部分P1は、スプール8と共に回転する第1の軸受ユニット66から完全に外れた非接触状態となる。この結果、スプール8のフリー回転性を更に向上させることができる。
【0078】
更に、軸受機構の第1及び第2の軸受ユニット66,68に夫々誘導傾斜部66a,72aを形成したことによって、クラッチON/OFF切換操作時に、ピニオン42を第1及び第2の軸受ユニット66,68に安定して円滑に誘導することができる。
【0079】
なお、上述した実施の形態において、第1の軸受ユニット66をスプール8と共に回転するように構成しているが、これに限定されることは無く、例えば、スプール8とピニオン42との係合部側において、第1の軸受ユニット66をベアリングを介してリール本体2に軸支させるように構成しても良い。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、クラッチOFF時のスプールの回転性に影響を与えること無く、クラッチのON/OFF切換を安定して且つスムーズに行うことが可能なクラッチ機構を備えた低価格で小型の魚釣用両軸受型リールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る魚釣用両軸受型リールの構成を示す図。
【図2】クラッチON状態のクラッチ機構の構成を示す図であって、(a)は、図1のA−A線に沿う部分断面図、(b)は、ピニオンが減速機構に係合した状態を示す断面図。
【図3】クラッチOFF状態のクラッチ機構の構成を示す図であって、(a)は、図1のA−A線に沿う部分断面図、(b)は、ピニオンが減速機構に対して非係合となった状態を示す断面図。
【図4】クラッチON/OFF切換操作中、常時、ピニオンが軸受機構によって軸受されている状態を示す図であって、(a)は、クラッチON状態を示す断面図、(b)及び(c)は、クラッチON/OFF切換の移行状態を示す断面図、(d)は、クラッチOFF状態を示す断面図。
【符号の説明】
42 ピニオン
66 第1の軸受ユニット
68 第2の軸受ユニット
70 主軸受体
72 従軸受体
P1 ピニオンの一端部分
P2 ピニオンの他端部分
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a dual-bearing fishing reel provided with a clutch mechanism capable of stably and smoothly switching ON / OFF of a clutch.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, a dual-bearing fishing reel has a pinion engaged and disengaged with respect to a spool shaft so that a fishing line can be wound (clutch ON) and a fishing line can be fed (clutch OFF). A clutch mechanism that can be selectively switched is provided.
[0003]
In such a clutch mechanism, for example, Japanese Unexamined Utility Model Publication No. 57-158372 and Japanese Unexamined Patent Application Publication No. 10-136848 disclose a spool shaft for improving the free rotation of the spool in a fishing line dispensable state (clutch OFF). Is divided into two to reduce the rotational resistance to the spool.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the clutch mechanism as described above, when a high load is applied to the spool (for example, when a fish is applied, or when a mechanism is heavy), the split portion of the spool shaft divided into two parts is bent, so that the fishing line winding is performed. This makes it difficult to smoothly rotate the spool.
[0005]
In order to solve such a problem, for example, a configuration may be considered in which both ends of the pinion are supported by bearings (see Japanese Utility Model Laid-Open No. 57-158372). In the state in which the line is disengageable (the clutch is OFF), the pinion comes off the bearing. In this case, in order to stably and smoothly engage the pinion with the spool shaft at the time of switching to the fishing line take-up enable state (clutch ON), a mechanical connection between the pinion, the bearing, and the spool shaft is required. High centering accuracy is required, and as a result, the manufacturing cost of the double-bearing reel for fishing increases.
[0006]
Therefore, for example, it is conceivable to make the bearing longer so that the pinion is always supported at the time of clutch ON / OFF switching (see Japanese Patent Application Laid-Open No. H10-136848). A space for securing the length of the bearing in the direction is required separately, and as a result, the size of the dual-bearing fishing reel is increased.
[0007]
In this case, in order to prevent an increase in the size of the dual-bearing fishing reel, it is conceivable to shorten the length of the bearing and engage and disengage the pinion within the shorter bearing dimension. However, in such a configuration, the engagement state of the pinion with the spool shaft when the clutch is ON tends to be a shallow half-clutch state. In this case, for example, if a clutch mechanism that is likely to be in a half clutch state is used for a large reel or an electric reel with a large load during fishing, it is not possible to perform a stable fishing line winding operation, and the clutch mechanism itself is damaged. In some cases.
[0008]
In particular, in the electric reel, when the clutch is turned on, the pinion is generally supported by a bearing fixed to the spool, and in order to ensure the free rotation of the spool when the clutch is turned off, the pinion must be turned on from the clutch ON. When the clutch is switched to the OFF state, it is preferable that the pinion be completely disengaged from the bearing so that the pinion is not in contact with the bearing. Therefore, in the electric reel, a configuration in which the pinion is engaged and disengaged within a shorter bearing dimension cannot be applied.
[0009]
The present invention has been made to solve the above-described problems, and an object of the present invention is to stably and smoothly switch the ON / OFF of the clutch without affecting the rotation of the spool when the clutch is OFF. Another object of the present invention is to provide a low-cost and small-sized dual-bearing reel for fishing provided with a clutch mechanism that can be carried out at low cost.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve such an object, the present invention provides a spool shaft rotatably supported on a reel body, a spool rotatable in conjunction with the rotation of the spool shaft, and a drive for winding the spool on a fishing line. A take-up drive mechanism and a fishing line take-up state in which the power of the take-up drive mechanism can be transmitted to the spool by moving the pinion, which is a part of the take-up drive mechanism, in the spool axial direction, A clutch mechanism that can be selectively switched from a state to a spool free rotatable state where the fishing line can be released, and a pinion can be always carried while the spool is switched between the fishing line windable state and the free rotatable state. A double-bearing fishing reel with a bearing mechanism,
The bearing mechanism includes a first bearing unit capable of bearing one end of the pinion in a state where the fishing line can be wound, and a second bearing unit capable of bearing the other end of the pinion in a freely rotatable state. Along with
The first bearing unit isIt is configured to be rotatable with the spool andThe second bearing unit is located on the side of the engagement portion between the spool and the pinion,A main bearing body capable of always bearing the other end of the pinion while the spool is switched between the fishing line windable state and the free rotatable state, and bearing the other end of the pinion in the free rotatable state. And a supporting bearing body capable ofLocated at the other end of the pinion,
In the free rotation state of the spool, one end of the pinion is brought into a non-contact state with the first bearing unit, and the pinion is cantilevered by the second bearing unit.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a double-bearing fishing reel according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0012]
As shown in FIG. 1, a spool shaft 6 is rotatably supported via bearings between the left and right frames 4a, 4b of the reel body 2, and a spool 8 is arranged so as to surround the spool shaft 6. Have been. Note that left and right side plates 10a, 10b are attached to the left and right frames 4a, 4b.
[0013]
Between the left and right frames 4a and 4b, a spool drive motor 12 # or less, referred to as a motor (see FIGS. 2 and 3), is held in front of the spool 8 (spool shaft 6) (on the fishing line payout direction side). At the same time, a level wind mechanism (not shown) for winding a fishing line (not shown) around the spool 8 is disposed above the motor 12.
[0014]
The motor 12 is connected to a spool driving gear 14 via an interlocking gear mechanism (not shown), and the spool driving gear 14 is non-rotatably fitted to one end of the spool shaft 6 (the left frame 4a side). Have been.
[0015]
When the spool 8 is rotated in the fishing line winding direction by the motor 12, or when the spool 8 is rotated in the fishing line winding direction by a handle operation to be described later, the level wind mechanism is interlocked with the rotation. It is configured to be able to be driven.
[0016]
Further, on the other end side (the right frame 4b side) of the spool shaft 6, a speed reduction mechanism 20 including first and second planetary gear mechanisms 16 and 18 is provided. Is reduced by the first planetary gear mechanism 16 and then further reduced by the second planetary gear mechanism 18 and transmitted to the spool 8.
[0017]
As shown in FIGS. 2B and 3B, the first planetary gear mechanism 16 includes a first sun gear 22 fitted around the spool shaft 6 in a non-rotating manner, and the first sun gear 22. , And an internal gear 26 (see FIG. 1) engraved on the end face of the spool 8 so that the first planetary gears 24 always mesh with each other.
[0018]
The second planetary gear mechanism 18 includes a second sun gear 28 provided rotatably with respect to the spool shaft 6 and a plurality of second planetary gears 30 meshed with the second sun gear 28. The plurality of second planetary gears 30 always mesh with the internal gear 26 described above.
[0019]
Each of the plurality of first planetary gears 24 is supported by a first carrier 32, and the first carrier 32 is connected to a second sun gear 28. Each of the plurality of second planetary gears 30 is supported by a second carrier 34, which is fitted on a bracket 36 attached to the spool 8 and is connected to a spool shaft via a bearing. 6 rotatably supported. The bracket 36 is rotatably supported by the right frame 4b via another bearing.
[0020]
Further, as shown in FIGS. 1 to 3, a clutch mechanism 40 interlocking with the ON / OFF switching operation of the clutch lever 38 is provided between the right frame 4 b and the right plate 10 b on the other end side of the spool shaft 6. The clutch mechanism 40 is slidable in the direction of the spool shaft 6 and is engaged with or disengaged from the speed reduction mechanism 20 (specifically, the second carrier 34). A pinion 42 that can be engaged is provided.
[0021]
In the present embodiment, the pinion 42 can be indirectly engaged or disengaged with the spool shaft 6 via the speed reduction mechanism 20 (the second carrier 34) by the ON / OFF switching operation of the clutch lever 38. For example, in a dual-bearing fishing reel (not shown) in which the speed reduction mechanism 20 is not disposed on the other end side of the spool shaft 6, the pinion 42 switches ON / OFF of the clutch lever 38. By operation, the spool shaft 6 can be directly engaged or disengaged.
[0022]
A circumferential groove 42 a is formed on the outer peripheral surface of the pinion 42, and a slide piece that can slide in the direction of the spool shaft 6 by an ON / OFF switching operation of the clutch lever 38 is formed in the circumferential groove 42 a. 44 are engaged.
[0023]
2A and 3A, the slide piece 44 slides in the direction of the spool shaft 6 while being guided by a pair of guide rods 46 extending in the direction of the spool shaft 6. As shown in FIG. As a configuration for sliding the slide piece 44 in the spool axis direction, the clutch mechanism 40 is provided with a slide plate 48 that can slide in a fixed direction in conjunction with the ON / OFF switching operation of the clutch lever 38. ing.
[0024]
In this case, when the clutch is turned off (the clutch lever 38 is pressed downward) from the clutch ON state (the state in which the pinion 42 is engaged with the second carrier 34 of the reduction mechanism 20: see FIG. 2B), The slide plate 48 slides in conjunction with the clutch OFF operation. In conjunction with the sliding operation of the slide plate 48, the slide piece 44 slides in the direction of the spool shaft 6 while being guided by the pair of guide rods 46. At this time, the pinion 42 with which the slide piece 44 is engaged separates from the second carrier 34 in conjunction with the slide operation of the slide piece 44. As a result, the pinion 42 can be disengaged from the second carrier 34, that is, the spool 8 can be freely rotated (clutch OFF state: see FIG. 3B).
[0025]
On the other hand, from the clutch OFF state (the state where the pinion 42 is disengaged with the second carrier 34 of the speed reduction mechanism 20: see FIG. 3B), the clutch ON operation (the clutch lever 38 is moved upward) Then, the slide plate 48 slides in conjunction with the clutch ON operation. In conjunction with the sliding operation of the slide plate 48, the slide piece 44 slides in the direction of the spool shaft 6 while being guided by the pair of guide rods 46. At this time, the pinion 42 with which the slide piece 44 is engaged engages with the second carrier 34 in conjunction with the slide operation of the slide piece 44. As a result, the pinion 42 can be brought into engagement with the second carrier 34 (clutch ON state: see FIG. 2B).
[0026]
A spring for positioning and holding (not shown) is attached to the slide plate 48. The biasing force of the spring for positioning and holding moves the slide plate 48 to the clutch ON state (see FIG. 2) and the clutch OFF state (see FIG. 2). 3) can be positioned and held.
[0027]
As shown in FIGS. 1 to 3, a drive gear 52 attached to a handle shaft 50 meshes with the pinion 42, and a gap between the drive gear 52 and the handle shaft 50 during fishing is provided. A well-known drag mechanism 54 that can apply a desired drag force to the spool 8 when a fishing line (not shown) is paid out from the spool 8 is provided.
[0028]
During fishing, when the motor 8 rotates the spool 8 in the fishing line winding direction, the handle shaft 50 is provided with a reverse rotation prevention mechanism to prevent the handle shaft 50 from rotating in conjunction with the rotation. Is provided.
[0029]
The reverse rotation preventing mechanism includes a ratchet 56 having a ratchet pawl 56a formed on the outer peripheral surface at a predetermined pitch, and a stopper 58 which is constantly engaged with the ratchet pawl 56a with a constant urging force. Is fitted around the handle shaft 50 in a non-rotating manner.
[0030]
According to such a reverse rotation prevention mechanism, when the motor 12 rotates the spool 8 in the fishing line winding direction, the stopper 58 is engaged with the ratchet pawl 56a, so that the handle shaft is interlocked with the rotation of the motor 12. The rotation of 50 can be prevented. However, when the spool 8 is rotated in the fishing line winding direction by rotating the manual handle 60 attached to the handle shaft 50, the handle shaft 50 is rotated in conjunction with the rotation of the manual handle 60. Can be done.
[0031]
Here, an operation of feeding the fishing line from the spool 8 and an operation of winding the fishing line around the spool 8 by the ON / OFF switching operation of the clutch lever 38 will be described with reference to FIGS. 1 to 3.
[0032]
First, when the clutch lever 38 is turned off (see FIG. 3), the pinion 42 is disengaged from the second carrier 34 of the speed reduction mechanism 20, so that the spool 8 is maintained in a freely rotatable state. . In this state, the fishing line is paid out from the spool 8 by the free fall of the device.
[0033]
When the fishing line is paid out by a desired amount (for example, when the tackle reaches a desired shelf), when the clutch lever 38 is turned on (see FIG. 2), the pinion 42 is engaged with the second carrier 34. In this state, the spool 8 is maintained in a state in which the fishing line can be wound.
[0034]
In this state, when a fish catches, the spool 8 is driven in the fishing line winding direction by driving the motor 12 or rotating the manual handle 60.
[0035]
First, when the motor 12 is driven, the driving force of the motor 12 is transmitted to the spool driving gear 14 via an interlocking gear mechanism (not shown) to move the spool shaft 6 in the fishing line unwinding direction (the fishing line winding direction). (Reverse direction). Then, the rotational motion of the spool shaft 6 is transmitted to the spool 8 via the speed reduction mechanism 20 (the first planetary gear mechanism 16 and the second planetary gear mechanism 18).
[0036]
The rotational movement of the spool shaft 6 transmitted to the first planetary gear mechanism 16 rotates the first sun gear 22 fitted and fitted to the spool shaft 6 in the fishing line payout direction. At this time, the plurality of first planetary gears 24 meshing with the first sun gear 22 revolve around the first sun gear 22 in the fishing line payout direction while rotating in the fishing line winding direction at the same time.
[0037]
In this state, the rotation of the plurality of first planetary gears 24 is transmitted to the internal gear 26 engraved on the end face of the spool 8, and rotates the internal gear 26 in the fishing line winding direction. As a result, the spool 8 on which the internal gear 26 is engraved can be rotated in the fishing line winding direction while being decelerated by the first planetary gear mechanism 16.
[0038]
Further, when the plurality of first planetary gears 24 revolve in the fishing line payout direction, they are dragged by the revolving motion, and the first carrier 32 supporting these first planetary gears 24 rotates in the fishing line payout direction. The rotational motion is transmitted to the second planetary gear mechanism 18.
[0039]
The rotational motion of the first carrier 32 transmitted to the second planetary gear mechanism 18 is transmitted to the second sun gear 28 which is connected to the first carrier 32 and can rotate freely with respect to the spool shaft 6. Then, the second sun gear 28 is rotated in the fishing line payout direction. At this time, the plurality of second planetary gears 30 meshed with the second sun gear 28 and supported by the second carrier 34 rotate the second planetary gears 30 in the fishing line winding direction while rotating. At the same time, a force acts to revolve around the second sun gear 28 in the fishing line payout direction, and a force for rotating the second carrier 34 in the fishing line payout direction is exerted on the second carrier 34 by the revolving motion.
[0040]
However, since the rotation of the handle shaft 6 is regulated by the above-described reverse rotation prevention mechanism, the rotation of the pinion 42 connected to the handle shaft 6 via the drive gear 52 is also regulated. As a result, the second carrier 34 with which the pinion 42 is engaged is kept stationary at a fixed position without rotating.
[0041]
Therefore, when the second sun gear 28 rotates in the fishing line payout direction, the plurality of second planetary gears 30 supported by the second carrier 34 do not revolve around the second sun gear 28, It rotates in the fishing line winding direction at a certain position.
[0042]
In this state, the rotation of the plurality of second planetary gears 28 is transmitted to the internal gear 26 engraved on the end face of the spool 8, and rotates the internal gear 26 in the fishing line winding direction. As a result, the spool 8 on which the internal gear 26 is engraved can be rotated in the fishing line winding direction while being decelerated by the second planetary gear mechanism 18.
[0043]
In this manner, the rotational motion of the spool shaft 6 is transmitted to the spool 8 via the speed reduction mechanism 20 (the first planetary gear mechanism 16 and the second planetary gear mechanism 18), and the spool 8 is moved in the fishing line winding direction. During the rotation, the fishing line can be wound in parallel to the spool 8 by driving the level wind mechanism (not shown) at the same time.
[0044]
On the other hand, when the manual handle 60 is rotated, the rotational motion of the manual handle 60 is transmitted from the handle shaft 6 to the drive gear 52 via the drag mechanism 54, and then transmitted from the pinion 42 to the speed reduction mechanism 20 (specifically, Is transmitted to the second carrier 34), and the second carrier 34 is rotated in the fishing line winding direction.
[0045]
Since the plurality of second planetary gears 30 are supported by the second carrier 34, when the second carrier 34 rotates in the fishing line winding direction, the rotational motion is caused by the plurality of second planetary gears 30. Is transmitted to the first carrier 32 via the second sun gear 28, and then to the first sun gear 22 via the plurality of first planetary gears 24 supported by the first carrier 32. Transmitted to attempt to rotate this first sun gear 22.
[0046]
However, since the rotation of the spool shaft 6 to which the first sun gear 22 is non-rotatably fitted is stopped by a rotation restricting mechanism (not shown), the first sun gear 22 may not rotate. There is no. Therefore, the plurality of first planetary gears 22 revolve in the fishing line winding direction while rotating around the first sun gear 22 in a non-rotating state.
[0047]
At this time, the rotational motion of the plurality of first planetary gears 22 is transmitted to the internal gear 26 without loss, and rotates the internal gear 26 in the fishing line winding direction. As a result, the spool 8 provided with the internal gear 26 can be rotated in the fishing line winding direction. By driving the level wind mechanism at the same time, the fishing line can be wound in parallel with the spool 8.
[0048]
In the above description of the operation, the case where the clutch lever 38 is used to perform the operation of returning from the clutch OFF to the ON state is described. However, by rotating the manual handle 60, the operation of returning the clutch OFF to the ON state may be performed.
[0049]
As shown in FIGS. 2A and 3A, a ratchet 56 fitted non-rotatably to the handle shaft 50 is provided with a clutch return pin 62, and the clutch is in an off state (see FIG. 3). When the manual handle 60 is rotated, the rotation is transmitted from the handle shaft 50 to the ratchet 56, and the ratchet 56 is rotated in the direction of arrow S in FIG. At this time, the clutch return pin 62 attached to the ratchet 56 moves in the direction of arrow S and abuts against the slide plate 48, and the slide plate 48 is pressed against the urging force of the positioning and holding spring (not shown). Slide. As a result, the slide plate 48 positioned and held in the clutch OFF state (see FIG. 3) is positioned and held in the clutch ON state (see FIG. 2), thereby completing the operation of returning from the clutch OFF to the ON state.
[0050]
By the way, when the fishing line is paid out from the spool 8 when the clutch is OFF (the spool 8 can freely rotate), the motor 12 is generally stopped. In this case, since the spool shaft 6 mechanically connected to the motor 12 is maintained in a non-rotating state, the first sun gear 22 fitted to the spool shaft 6 so as not to rotate is also in a non-rotating state. Has been maintained.
[0051]
In this state, when the spool 8 is freely rotated in the fishing line unwinding direction, the spool 8 is provided with the speed reduction mechanism 20 (the first and second planetary gear mechanisms 16 and 18) including the non-rotating first sun gear 22. ) Gear resistance acts. As a method of eliminating or reducing such gear resistance, for example, a method of applying a predetermined rotational force to the spool 8 at the time of feeding the fishing line by free rotation of the spool 8 can be mentioned.
[0052]
Therefore, in the dual-bearing fishing reel of the present embodiment, the driving force of the motor 12 is used at the time of feeding the fishing line (when the clutch is OFF) to reduce the gear resistance applied to the spool 8 at the time of feeding the fishing line. A line feed mechanism is provided for smoothing out the fishing line unwinding operation.
[0053]
As shown in FIG. 1, the yarn feed mechanism is provided with a centrifugal collar 64 arranged on the outer peripheral surface of the spool shaft 6, and the centrifugal collar 64 is adapted to the rotational movement (rotational speed) of the spool shaft 6. Due to the centrifugal force, the outer diameter dimension is enlarged, and the spool 8 is designed to come into contact with the inner peripheral surface 8a of the spool 8 with an optimal frictional force.
[0054]
As the centrifugal collar 64, for example, an O-ring, a brake shoe, or the like can be applied. The shape and arrangement of the centrifugal collar 64 are defined so that a slight gap is formed in the centrifugal collar 64.
[0055]
The timing for starting such a line feed mechanism can be arbitrarily set before or after the fishing line is fed when the clutch is off.
[0056]
For example, in a case where the line feed is set in advance, when the fishing line is unwound from the spool 8 due to the free fall of the device and the spool 8 reaches a predetermined rotation speed (for example, when the falling speed of the device is stabilized), the motor 12 Is driven, the spool shaft 6 starts to rotate in the same direction as the rotation direction of the spool 8 at the time of feeding the fishing line.
[0057]
When the rotation speed of the spool shaft 6 increases, the centrifugal force acting on the centrifugal collar 64 increases. As a result, the outer diameter of the centrifugal collar 64 is enlarged, and the centrifugal collar 64 contacts the inner peripheral surface 8a of the spool 8. At this time, the rotational movement of the spool shaft 6 is transmitted to the spool 8 via the centrifugal collar 64, and an optimal rotational force is applied to the spool 8.
[0058]
Further, the clutch mechanism applied to the present embodiment is provided with a bearing mechanism that can always stably and smoothly slide the pinion 42 while the clutch ON / OFF switching operation is being performed. Have been.
[0059]
As shown in FIGS. 2 to 4, the bearing mechanism can bear one end portion P <b> 1 of the pinion 42 (the portion engaged with the second carrier 34 of the speed reduction mechanism 20) when the clutch is ON (see FIG. 2). It comprises a first bearing unit 66 and a second bearing unit 68 capable of bearing the other end portion P2 of the pinion 42 when the clutch is off (see FIG. 3).
[0060]
The first bearing unit 66 is configured to be able to rotate together with the spool 8. In this case, the first bearing unit 66 can be formed integrally with the spool 8 or can be formed separately from the spool 8. . When the first bearing unit 66 is formed separately from the spool 8, the first bearing unit 66 may be screwed to the spool 8 via a connecting member (for example, the bracket 36 described above).
[0061]
Further, the first bearing unit 66 is configured so that when the pinion 42 is engaged with the second carrier 34 (when the clutch is ON), the one end portion P1 of the pinion 42 can be bearing without rattling. At the front end (the side facing the one end portion P1 of the pinion 42), the pinion 42 is engaged with the second carrier 34 (when the clutch is switched from OFF to ON, that is, when the pinion 42 is engaged). When the one end portion P1 of the pinion 42 is bearing by the first bearing unit 66), the one end portion P1 of the pinion 42 is stably guided into the first bearing unit 66 (specifically, in the direction of the second carrier 34). A guiding inclined portion 66a is formed.
[0062]
The guide inclined portion 66a is tapered so as to have a tapered shape with the diameter gradually increasing toward the distal end side. When the clutch is switched from OFF to ON, the guide inclined portion 66a causes the one end portion P1 of the pinion 42 to move to the second position. In addition, when the clutch is OFF (see FIG. 3), one end portion P1 of the pinion 42 disengaged from the second carrier 34 is moved from the guiding inclined portion 66a. It is configured to be in a completely separated non-contact state. That is, when the clutch is OFF, the one end portion P1 of the pinion 42 is in a non-contact state completely disengaged from the first bearing unit 66 that rotates together with the spool 8.
[0063]
On the other hand, the second bearing unit 68 is attached to the right side plate 10b, and is capable of always bearing the other end portion P2 of the pinion 42 during the clutch ON / OFF switching operation; And a secondary bearing 72 capable of bearing the other end portion P2 of the pinion 42 when the pinion 42 is OFF.
[0064]
The main bearing 70 is disposed near the pinion 42, and the sub-bearing 72 is disposed near the right side plate 10b, and the front end of the sub-bearing 72 is opposed to the other end portion P2 of the pinion 42. Side), while the pinion 42 is disengaged from the second carrier 34 (at the time of transition from clutch ON to OFF, that is, the other end portion P2 of the pinion 42 is connected to the second bearing unit 68). At the time of bearing), a guide inclined portion 72a capable of stably guiding the other end portion P2 of the pinion 42 into the second bearing unit 68 (specifically, within the slave bearing body 72) is formed. I have.
[0065]
The guide inclined portion 72a is tapered so as to have a tapered shape with a larger diameter toward the front end side, and when the clutch is switched from ON to OFF, the guide inclined portion 72a causes the other end portion P2 of the pinion 42 to move. It can be guided stably into the sub-bearing body 72.
[0066]
In the second bearing unit 68, the main bearing body 70 and the sub-bearing body 72 do not necessarily need to be formed separately, but may be formed integrally with each other.
[0067]
According to such a bearing mechanism, when the clutch is ON (see FIG. 4A), both ends of the pinion 42 are supported by the first and second bearing units 66 and 68. Specifically, one end portion P1 of the pinion 42 is supported by the first bearing unit 66, and at the same time, the other end portion P2 of the pinion 42 is connected to the second bearing unit 68 (specifically, the main bearing body 70). ).
[0068]
Subsequently, at the time of the transition from the clutch ON to the OFF (see FIG. 4B), the pinion 42 moves while both ends thereof are supported by the first and second bearing units 66 and 68. Specifically, the pinion 42 moves while one end portion P1 of the pinion 42 is supported by the first bearing unit 66 and the other end portion P2 is supported by the main bearing body 70, and the other end portion P2 is It is guided by the 72 guiding inclined portions 72a.
[0069]
Then, as shown in FIG. 4C, before and after the one end portion P1 of the pinion 42 separates from the second carrier 34 (in other words, the one end portion P1 of the pinion 42 is moved from the first bearing unit 66 to the first bearing unit 66). Before and after detachment), the other end portion P <b> 2 of the pinion 42 is supported by the secondary bearing body 72. In this state, the other end portion P2 of the pinion 42 is supported by the main bearing 70 and the sub-bearing 72 that constitute the second bearing unit 68.
[0070]
Thereafter, when the clutch is OFF (see FIG. 4D), the one end portion P1 of the pinion 42 detached from the second carrier 34 is completely separated from the first bearing unit 66 (induction inclined portion 66a) in a non-contact manner. At the same time, the other end portion P2 of the pinion 42 is supported by the main bearing 70 and the sub-bearing 72 that constitute the second bearing unit 68. In this state, the pinion 42 is in a state of being cantilevered by the second bearing unit 68, and the other end portion P <b> 2 of the pinion 42 is supported at two places by the main bearing body 70 and the sub-bearing body 72. Is done. According to such a bearing state, the pinion 42 can be cantilevered in the same bearing state as the state where both ends (one end portion P1 and the other end portion P2) of the pinion 42 are bearing.
[0071]
When returning the clutch from OFF (see FIG. 4D) to ON (see FIG. 4A), when the clutch is switched from OFF to ON (see FIGS. 4C and 4B). , One end portion P1 of the pinion 42 is guided in the direction of the second carrier 34 by the guide inclined portion 66a of the first bearing unit 66. At this time, until the one end portion P1 of the pinion 42 is supported by the first bearing unit 66, the other end portion P2 of the pinion 42 includes the main bearing body 70 and the sub-bearing body constituting the second bearing unit 68. 72.
[0072]
Then, as shown in FIG. 4A, when one end portion P1 of the pinion 42 is bearing on the first bearing unit 66 (when the clutch is ON), the pinion 42 has both ends (one end portion P1 and the other end portion). P2) is carried by the first and second bearing units 66, 68. Specifically, one end portion P1 of the pinion 42 is supported by the first bearing unit 66, and at the same time, the other end portion P2 of the pinion 42 is connected to the second bearing unit 68 (specifically, the main bearing body 70). ).
[0073]
In order to guide the pinion 42 to the first and second bearing units 66 and 68 more smoothly during the clutch ON / OFF switching operation as described above, one end portion P1 and the other end portion P2 of the pinion 42 are respectively provided. A chamfer may be formed to form a tapered guiding inclined portion R (see FIGS. 4B and 4C).
[0074]
As described above, according to the bearing mechanism applied to the present embodiment, the pinion 42 can be always stably and smoothly slid while bearing the pinion 42 with constant accuracy during the clutch ON / OFF switching operation. Accordingly, a pinion bearing shaft (not shown) conventionally formed by insert molding on the right side plate 10b becomes unnecessary. When the pinion bearing shaft is insert-molded on the right side plate 10b, when the right side plate 10b is assembled to the reel body 2, the right side plate with respect to the reel body 2 is inserted so that the pinion bearing shaft is inserted into the pinion 42. The mounting angle and the mounting method of 10b are limited. However, according to the bearing mechanism applied to the present embodiment, the pinion 42 is always supported by the first and second bearing units 66 and 68 during the clutch ON / OFF switching operation. No body is required, and as a result, the right plate 10b can be easily attached to the reel body 2.
[0075]
In addition, since the pinion 42 can be supported only by the first and second bearing units 66 and 68, the space within the reel body 2 can be saved, and as a result, the dual-bearing reel for fishing can be made compact. Becomes possible.
[0076]
Further, as a result of eliminating the need for the shaft for the pinion bearing, the number of parts of the dual-bearing fishing reel can be reduced, so that the weight and price of the reel can be reduced.
[0077]
Further, according to the bearing mechanism applied to the present embodiment, when the clutch is OFF (see FIGS. 3 and 4D), one end portion P1 of the pinion 42 is rotated by the first bearing unit that rotates together with the spool 8. 66 is completely out of contact. As a result, the free rotation of the spool 8 can be further improved.
[0078]
Further, the guide inclined portions 66a and 72a are formed in the first and second bearing units 66 and 68 of the bearing mechanism, respectively, so that the pinion 42 is connected to the first and second bearing units 66 at the time of clutch ON / OFF switching operation. , 68 can be guided stably and smoothly.
[0079]
In the above-described embodiment, the first bearing unit 66 is configured to rotate together with the spool 8. However, the present invention is not limited to this. For example, the first bearing unit 66 engages with the spool 8 and the pinion 42. On the side, the first bearing unit 66 may be configured to be supported by the reel body 2 via a bearing.
[0080]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the low-priced and small fish provided with the clutch mechanism which can perform ON / OFF switching of a clutch stably and smoothly, without affecting the rotation property of the spool at the time of a clutch OFF. A double-bearing reel for fishing can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a configuration of a dual-bearing fishing reel according to an embodiment of the present invention.
2A and 2B are diagrams illustrating a configuration of a clutch mechanism in a clutch ON state, in which FIG. 2A is a partial cross-sectional view taken along line AA of FIG. 1, and FIG. 2B is a diagram in which a pinion is engaged with a speed reduction mechanism. Sectional drawing which shows a state.
3A and 3B are diagrams illustrating a configuration of a clutch mechanism in a clutch OFF state, in which FIG. 3A is a partial cross-sectional view taken along line AA of FIG. 1, and FIG. Sectional drawing which shows the state which became the engagement.
4A and 4B are diagrams showing a state in which a pinion is always supported by a bearing mechanism during a clutch ON / OFF switching operation, wherein FIG. 4A is a cross-sectional view showing a clutch ON state, and FIGS. () Is a cross-sectional view showing a transition state of clutch ON / OFF switching, and (d) is a cross-sectional view showing a clutch OFF state.
[Explanation of symbols]
42 Pinion
66 First bearing unit
68 Second bearing unit
70 Main bearing
72 Secondary bearing body
One end of P1 pinion
The other end of the P2 pinion

Claims (1)

リール本体に回転可能に支持されたスプール軸と、
このスプール軸の回転に連動して回転可能なスプールと、
このスプールを釣糸巻取駆動する巻取駆動機構と、
この巻取駆動機構の一部であるピニオンのスプール軸方向への移動によって、巻取駆動機構の動力をスプールに伝達可能な釣糸巻取可能状態と、スプールを釣糸巻取状態から釣糸放出可能なスプールフリー回転可能状態とに選択的に切換可能なクラッチ機構と、
スプールを釣糸巻取可能状態とフリー回転可能状態とに切り換える間、常時、ピニオンを軸受することが可能な軸受機構とを備えた魚釣用両軸受型リールであって、
軸受機構は、釣糸巻取可能状態においてピニオンの一端部分を軸受可能な第1の軸受ユニットと、フリー回転可能状態においてピニオンの他端部分を軸受可能な第2の軸受ユニットとを備えて構成されていると共に、
第1の軸受ユニットは、スプールと共に回転可能に構成されかつスプールとピニオンとの係合部側に位置し、また、第2の軸受ユニットは、スプールを釣糸巻取可能状態とフリー回転可能状態とに切り換える間、常時、ピニオンの他端部分を軸受することが可能な主軸受体と、フリー回転可能状態においてピニオンの他端部分を軸受することが可能な従軸受体とから構成されかつピニオンの他端部側に位置し、
スプールのフリー回転可能状態において、ピニオンは、その一端部分が第1の軸受ユニットに対して非接触状態となり、第2の軸受ユニットによって片持ち軸受されることを特徴とする魚釣用両軸受型リール。
A spool shaft rotatably supported by the reel body,
A spool that can rotate in conjunction with the rotation of this spool shaft,
A winding drive mechanism for driving the spool to wind the fishing line,
By moving the pinion, which is a part of the winding drive mechanism, in the spool axis direction, a fishing line can be wound and the spool can be released from the fishing line winding state. A clutch mechanism that can be selectively switched to a spool-free rotatable state;
A dual-bearing fishing reel comprising a bearing mechanism capable of always bearing a pinion while the spool is switched between a fishing line windable state and a free rotatable state,
The bearing mechanism includes a first bearing unit capable of bearing one end of the pinion in a state where the fishing line can be wound, and a second bearing unit capable of bearing the other end of the pinion in a freely rotatable state. Along with
The first bearing unit is configured to be rotatable with the spool and is located on the side of the engagement portion between the spool and the pinion, and the second bearing unit is configured to switch the spool between a fishing line windable state and a free rotatable state. During switching, the main bearing body is capable of always bearing the other end of the pinion, and the slave bearing body capable of bearing the other end of the pinion in a freely rotatable state. Located on the other end side,
In a freely rotatable state of the spool, one end portion of the pinion is brought into a non-contact state with the first bearing unit, and the pinion is cantilevered by the second bearing unit. reel.
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