JP3596685B2 - 燃料フィルタカートリッジ及び燃料フィルタ組立体 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、全体的には液体を濾過し分離するための装置に係り、更に詳細には内燃機関の燃料供給系や潤滑オイル系のためのフィルタであって、燃料やオイルより異物粒子を除去し水を分離するためのフィルタに係る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
供給されるディーゼル燃料に関し品質制御の高い基準が存在しないので、効果的な燃料フィルタがディーゼル機関の燃料供給系に組込まれなければならない。一般にディーゼル燃料は多量の研摩性粒子及び水を含有している。研摩性粒子は燃料噴射ポンプの構成部品を永久的に損傷する虞れを有する。また研摩性粒子は燃料を正確に計量し高圧にて燃料を供給するという燃料噴射ポンプの能力を損うことにより燃料噴射ポンプの性能に悪影響を及ぼすことがある。またディーゼル燃料中に水が存在すると、内燃機関の構成部品が腐食したり冷寒時には燃料噴射装置を遮断したり可動部品を固着させたりすることがある。同様に内燃機関の部品の摩耗を低減するためには、潤滑オイルに含まれる水や研摩性粒子も除去されなければならない。
【0003】
一般にフィルタには使い捨てのフィルタカートリッジが使用されており、フィルタカートリッジはフィルタが所定の期間使用される毎に交換される。カートリッジは内燃機関のヘッダ又は他の一定の位置に固定的に取付けられるベース組立体に固定される。
【0004】
現在のフィルタ組立体に於てはカートリッジをベース組立体にシールするために複数個のシールが必要である。カートリッジ及びベース組立体は、濾過される液体がカートリッジ内にてフィルタ要素を迂回して流れることがないようシールされる。液体がカートリッジ内の内部通路を短絡的に流れることを防止すべく追加のシールが使用されることもある。かくして多数のシールが使用されることにより部品の数が増大され、これにより製造コストが増大される。更に多数のシールが使用されることにより液体の漏洩の虞れが増大される。
【0005】
全てではないにしても大抵のディーゼル燃料供給装置に於ては、燃料が燃料フィルタを通過すると、燃料フィルタ内にエアポケットが形成される。一般にエアポケットは燃料フィルタの上端に形成される。燃料が圧力変化に曝された場合に気化することにより燃料中に気泡が発生する。加圧式の燃料供給装置に於ては、エアポケットは時間の経過と共に崩壊し、また燃料中に存在する気泡の流れは比較的軽微である。部分的には加圧された燃料の蒸気圧に起因して、エアポケットは一般には供給燃料中に大きい気泡を生成しない。従って加圧式の燃料供給装置に於ては燃料フィルタ中のエアポケットは燃料フィルタ内に於ける燃料の循環や内燃機関への燃料の供給に対し重大な問題や障害を惹起さない。
【0006】
しかし真空式の燃料供給装置の場合には、フィルタを通過する燃料中にエアポケットが形成されると重大な問題を惹起すことがある。真空式の燃料供給装置に於てはエアポケットは時間が経過しても吸収されにくい。更に真空吸入により燃料中に細かい気泡、即ち気化が生成されることがある。かかる現象は、フィルタ要素がその有効な使用寿命の終期に近付き、フィルタ要素を横切る圧力降下が高くなった場合に特に生じ易い。かくして燃料の流れに対する絞り度合が増大すると、フィルタ要素の清浄な側と汚れた側との間に於ける差圧が増大するので、燃料より吸引される空気の量が多くなる。かかる細かい気泡は燃料噴射ポンプにより容易に消去されるので、細かい気泡自体は通常の車輌の運転に対し問題とはならない。細かい気泡はポンプの変化する圧力に曝されると燃料により再度吸収される。
【0007】
真空吸入式の燃料供給装置に於ける問題は、細かい気泡が不可避的に集合し合体してエアポケット、例えば大きい気泡を形成するフィルタ要素の清浄な側に於てまず発生する。大きい気泡の発生は、車輌の操縦等に起因してフィルタ要素の物理的姿勢が変化するまである時間に亘り継続する。これらのエアポケット、即ち比較的大きい気泡が燃料の流れに流入すると、それらの気泡は容易には消去されず、内燃機関の停止や着火不良の如き内燃機関の運転上の問題を惹起すことがある。
【0008】
【発明の概要】
端的に言えば、本発明はその好ましい形態に於ては、気泡の形成及びその悪影響を制御する内部バッフル及び内部通気手段を有するフィルタカートリッジが組込まれた燃料フィルタ組立体に係る。本発明はフィルタより流出する燃料中の気泡の流れを計量する制御された抽気通路をフィルタカートリッジ内に形成する改良されたシールを設けるものである。
【0009】
本発明の燃料フィルタ組立体は燃料入口と燃料出口とを有するベースを含む型式のものであることが好ましい。第一の導管がその内部に入口と連通する第一の軸線方向通路を郭定している。また第二の導管が第一の導管を囲繞し、第二の軸線方向通路を郭定している。第二の軸線方向通路は出口と連通している。
【0010】
ベースに取付け可能なフィルタカートリッジは少くとも一つのプリーツ状のフィルタ要素を含んでいることが好ましい。フィルタカートリッジは第一及び第二の導管を受入れる大きさに設定された軸線に沿う中央ボアを有している。中央ボアに取付けられた第一のシールグロメットが第二の導管に当接して径方向に流体的にシールしている。フィルタカートリッジの中央ボア内に配置された管状構造体が中間プレートより上方へ延在している。管状構造体の上端は第一のシールグロメットの下方部分を受けるフランジを郭定している。このフランジの内面は第一のシールグロメットの周方向の外側畝部に当接してシールしている。管状構造体の上端に隣接して取付けられた第二のシールグロメットが第一の導管に当接して径方向にシールしている。管状構造体の外面に角方向に互いに隔置された状態にて設けられた長溝状のバッフルが第一のシールグロメットに隣接して第二の導管と流体的に連通している。通気オリフィスが第二のシールグロメットに隣接して管状構造体を貫通して半径方向に延在している。このオリフィスは気泡の流量及び大きさを制限し制御する大きさ及び位置にて設けられている。気泡はバッフルの周りにて下方へ流れることがないので、バッフルは燃料より気泡を分離し、これによりカートリッジ内の上方部分に気泡収集領域を形成する流路を郭定する。
【0011】
本発明の一つの目的は、内燃機関へ供給される燃料や潤滑オイルを濾過するために使用される新規にして改良された燃料フィルタ組立体を提供することである。
【0012】
本発明の他の一つの目的は、効果的で低廉なシールを有する新規にして改良された燃料フィルタ組立体を提供することである。
【0013】
本発明の他の一つの目的は、特に真空式に作動する燃料供給装置に組込まれるよう構成された効率的で低廉な構造を有する新規にして改良された燃料フィルタ組立体を提供することである。
【0014】
本発明の更に他の一つの目的は、フィルタより流出する燃料中の気泡の流量、漏れ量及び大きさを制御する改良された装置を含む使い捨てのフィルタカートリッジを有する新規にして改良された燃料フィルタ組立体を提供することである。
【0015】
【実施例】
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例について詳細に説明する。
【0016】
添付の図に於て、本発明による燃料フィルタ組立体が符号10にて全体的に示されている。燃料フィルタ組立体10は燃料やオイルより粒状物質を除去し燃料やオイルより水を分離すべく、ディーゼル機関の如き図には示されていない内燃機関の燃料供給系又は潤滑オイル系に組込まれるよう構成される。特に図示の燃料フィルタ組立体10は真空式に作動する燃料供給系に組込まれるよう構成されている。
【0017】
燃料フィルタ組立体10はベース組立体20と使い捨てのフィルタカートリッジ50とを含んでいる。ベース組立体20は内燃機関のヘッダ又は車輌の他の一定の位置に固定的に取付けられる。フィルタカートリッジ50はリテーナカラー100によりベース組立体20に固定される。
【0018】
ベース組立体20及びフィルタカートリッジ50は広範囲の種々の形態をなしていてよい。図示の実施例に於ては、ベース組立体はフィルタカートリッジの上方部分を受入れる下部キャビティを郭定するスカートを有する逆カップ形の容器である。細長いスリーブ状の第一の導管24及びこれと同心をなし軸線方向端部28を有する外側のスリーブ状の第二の導管26が、ベース組立体とフィルタカートリッジとを実質的に同軸にて流体的に連通接続している。
【0019】
図4に於て、ベースの上面側に設けられた入口コネクタ30が図には示されていない燃料導管に接続され、これにより第一の導管24により郭定された内部通路と燃料導管とが流体的に連通接続される。またベースの上面側に設けられた出口コネクタ32も燃料導管に接続され、これにより第一の導管24と第二の導管26との間に郭定された流体通路と燃料導管とが流体的に連通接続される。
【0020】
図1に示されている如く、ベースよりこれと一体に突出するブラケット34がベースを横切る方向に延在しており、ベースを内燃機関のヘッダに固定するための一対の孔36を有している。ベースは上述のブラケット構造を有するのではなく、締結装置を受入れる一対の締結装置用孔を有していてもよい。またベースは外部への通気口38を有している。
【0021】
ベース組立体20は内部キャビィティ22を郭定している。肩部45及びこれより軸線に沿って突出する軸部46がそれぞれキャビティ22及び第一の導管24の実質的な部分を占有するよう、プラグ44がベース組立体20内に配置される。プラグ44の軸部46は第一の導管24の全長に亘り延在し、導管24の下端を僅かに越えて突出する。プラグ44はプラスチック又は他の適当な材料にて構成され、充実又は中空のコアを有していてよい。本願出願人に譲渡された米国特許第5,312,546号に記載されている如く、プラグはカートリッジ内の予め設定された容積を占有する。フィルタカートリッジ50がベースより軸線方向に取外されると、カートリッジ50は実質的に自由空間を得る。この自由空間によりフィルタカートリッジ50はベースより流出する燃料を受入れることができる。
【0022】
図2に於て、使い捨てのフィルタカートリッジ50は互いに対向するカップ状の上部半体52及び下部半体54により形成された缶形の容器を含んでいる。上部半体及び下部半体は周方向に延在するロールシーム56に沿って互いに接合されている。下部本体54よりも小さい直径を有する上部半体52はベースの窪みに受入れられる。上部半体52はベースの窪みに密に受入れられる大きさに設定されている。上部半体には軸線に沿う中央孔58が設けられており、中央孔58は導管24及び26を受入れる大きさに設定されている。中央孔58に取付けられたシールグロメット60が第二の導管26に当接してこれに対し径方向に流体的にシールしている。グロメット60の内面62は周方向に延在する浅い溝64を有しており、この溝64は周方向に延在する一対の畝状のシール面66を郭定している。グロメット60の外面68はグロメット60の下方部分72に周方向の畝部70を有している。
【0023】
フィルタカートリッジの構造は二段フィルタの構造又は図1及び図2に示されている如き一段フィルタの構造の何れであってもよい。連続的なファン形のプリーツ状をなすフィルタ要素74がカートリッジ内に配置されている。フィルタ要素74の下端は中央孔78を有する中間プレート76に係合している。管状構造体80が中間プレート76より上方へ延在している。管状構造体80の上端82はグロメット60の下方部分72を受入れる大きい直径の喉部を郭定している。管状構造体80の上端82の内面84はグロメット60の周方向の外側畝部70に当接しこれによりシールされている。
【0024】
第二の導管26はフィルタカートリッジ50が軸線に沿って挿入されると第一のシールグロメット60により受入れられる。第二の導管26の外面には第一のシールグロメット60のシール面66が係合し、これにより第二の導管26及びフィルタカートリッジ50がシールされる。第二の導管26と第一のシールグロメット60とが係合することにより発生される軸線方向の力により、第一のシールグロメット60の周方向の外側畝部70が管状構造体80の上端82の内面84に一層強固に係合せしめられる。
【0025】
一つの好ましい実施例に於ては、図2に示されている如く、第二のシールグロメット86が上端82と中間プレート76との間にて管状構造体80の内面より延在している。第二のシールグロメット86は熱可塑性樹脂にて管状構造体80と一体に成型されている。尚第二のシールグロメット86はエラストマ材料にて形成され、上端82と中間プレート76との間にて管状構造体80の内面に取付けられてもよい。第二のシールグロメット86は第一の導管24に当接して径方向にシールしている。軸線方向に延在する少くとも一つの長溝状のバッフル88が管状構造体80の外面に一体的に設けられている。バッフル88は第一のシールグロメット60に隣接して設けられた第一の開口89を介して管状構造体80の上方部分と流体的に連通している。バッフルはその下端に開口90を有し、最終的にはベースの第二の導管26と連通する軸線方向の流体通路として機能する。図3に示された実施例に於ては、角方向に互いに隔置された三つのバッフル88、88′、88″が設けられている。バッフル88、88′、88″はフィルタを通過する燃料の流れより気泡を分離する流路を郭定している。気泡はバッフルの下端を経て開口90へ流入しない。従ってフィルタ要素74の清浄な側にてフィルタカートリッジ50の上方部分には気泡収集領域が形成され継続的に維持される。かくしてバッフル88、88′、88″はフィルタ要素よりの気泡の流れに対し障壁として機能する。
【0026】
図5及び図6に於て、少くとも一つの通気オリフィス92が第二のシールグロメット86とバッフルの第一の開口89との間にて管状構造体80を貫通して半径方向に延在している。オリフィス92は気泡の大きさを制限すると共に管状構造体80の上端及び第二の導管26へ至る収集された気泡の流れを計量するような大きさ及び位置にて設けられている。第一の通気オリフィス92が栓塞された状態になった場合に計量オリフィスとして機能する追加の通気オリフィスが第一のオリフィス92より軸線方向に隔置された位置に設けられていてよい。一つの実施例に於けるオリフィス92の直径は約0.015インチ(0.38mm)である。
【0027】
図1に示されている如く、ベースは径方向に互いに対向する位置にて一体的に外方へ突出する傾斜凸部40及び42を有している。これらの傾斜凸部はベースの周りに螺旋状に延在している。傾斜凸部の上端は面取りされている。リテーナカラー100は径方向に互いに対向する位置に螺旋状の傾斜凸部102及び104を有しており、これらの傾斜凸部はカラーより半径方向内方へ一体的に突出している。ベースがカラーに整合されこれに対し回転されると、傾斜凸部102及び104が傾斜凸部40及び42に摺接してこれに沿って変位するよう、傾斜凸部102及び104は傾斜凸部40及び42に係合する大きさ及び位置にて設けられている。以上の傾斜凸部及びばねの構造は1991年8月16日付にて出願され本願出願人に譲渡された米国特許出願第746,693号に記載されたものと同一であり、その開示内容が参照により組込まれたものとする。リテーナカラー100は内方へ突出する環状の肩部106を有し、肩部106はフィルタカートリッジ50をベースに取外し可能に固定すべくカートリッジのロールシーム56に係合している。
【0028】
燃料は燃料入口通路を経て燃料フィルタ組立体10内へ流入し、出口通路を経て燃料フィルタ組立体より流出する。フィルタ組立体内に於ける燃料の一般的な流路が図1に於て矢印により示されている。燃料はまず第一の導管24の内部を流れ、次いで実質的に軸線方向上方へ流れ、フィルタ要素74を通過して実質的に半径方向内方へ流れ、しかる後バッフル88内を通過し、更に第一の導管24と第二の導管26との間を流れる。
【0029】
図5に於て、燃料Fのレベルがオリフィス92よりも高いときには、燃料は導管24と26との間のリターン通路内へ流出し、リターン通路の下方部分が燃料にて充填される。フィルタ組立体内に於ける燃料Fのレベルがオリフィス92の高さと同一又はそれよりも高い場合には、オリフィス92はフィルタ要素74により形成される内側室及び管状構造体80の上方部分と導管26の下端との間を経て燃料が実質的に連続的に流れることを許す。フィルタ組立体がハンドプライマにて最初に充填される場合には、燃料のレベルがオリフィス92よりも高い位置に来るまで、燃料のレベルはフィルタカートリッジ内にて一定の状態を維持しない。従って燃料Fより上方の空隙Aはオリフィス92の位置及びダイナミックスにより制限される。
【0030】
オリフィス92は、特に例えば車輌の運動やフィルタカートリッジ50の姿勢変化等に起因してフィルタカートリッジ内に於ける燃料のレベルが変化する場合に、燃料通路内に於て気泡が形成されることを制御する通気口として機能する。内燃機関が始動されると、燃料が真空により導管24と26との間のリターン通路を経て上方へ吸引される。図6に示されている如くオリフィス92が少くとも部分的に燃料の液面より上方に現れる位置まで燃料のレベルが低下すると、空気が制御された態様にてオリフィス92を経てリターン通路内を流れる濾過された燃料に流入する。気泡Bの大きさは比較的小さいので、気泡Bの間欠的な流れは燃料の供給に全く又は殆ど影響を及ぼさない。オリフィス92はリターン通路へ空気を抽気することによって燃料のレベルよりも高い位置に於て細かい気泡の流れを計量する機能を果す。バッフルはフィルタ要素の清浄な側より流れる燃料の流出流へ気泡が流れることを制限する障壁として機能し、フィルタ要素の清浄な側にてフィルタカートリッジの上方部分に気泡を収集し実質的に保持する。
【0031】
以上に於ては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明はかかる実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施例による燃料フィルタ組立体を示す断面図である。
【図2】図1に示された燃料フィルタ組立体のフィルタカートリッジを示す断面図である。
【図3】図1の線3−3に沿うフィルタカートリッジの部分平断面図である。
【図4】図1に示された燃料フィルタ組立体のベースを示す斜視図である。
【図5】図1に示された燃料フィルタ組立体の一部を燃料のレベルが第一のレベルにある場合について示す拡大部分断面図である。
【図6】図1に示された燃料フィルタ組立体の一部を燃料のレベルが第二のレベルにある場合について示す拡大部分断面図である。
【符号の説明】
10…燃料フィルタ組立体
20…ベース組立体
24…第一の導管
26…第二の導管
40、42、102、104…傾斜凸部
50…フィルタカートリッジ
52…上部半体
54…下部半体
74…フィルタ要素
88、88′、88″…バッフル
92…オリフィス
100…リテーナカラー
Claims (15)
- 軸線に沿う孔(58)を郭定する第一の端部とこれより軸線方向に隔置された第二の端部とを有するハウジング(52、54)と、前記軸線に沿う孔(58)に取付けられた第一のシール(60)であって、軸線に沿う孔を郭定し内面(62)及び外面(68)を有するエラストマ部材を含む第一のシール(60)と、前記ハウジング(52、54)内に配置され第一の端部とこれより軸線方向に隔置された第二の端部とを有し一方の側に内側領域を郭定し他方の側に外側領域を郭定するフィルタ要素(74)と、前記フィルタ要素の前記第二の端部に取付けられ中央孔(78)を郭定するエンドキャップ(76)とを有する燃料フィルタカートリッジ(50)に於て、
前記第一のシール(60)の前記外面(68)は第一の周方向のシール面(70)を含んでいることと、
前記フィルタ要素(74)の前記内側領域に配置された管状構造体(80)であって、軸線方向両側の第一の端部及び第二の端部を有し、前記エンドキャップ(76)に取付けられており、前記第二の端部(82)は前記第一のシール(60)の前記第一の周方向のシール面(70)に対しシールする内周面(84)を有する環状フランジを郭定する管状構造体(80)と、
前記第一の端部と前記第二の端部(82)との間にて前記管状構造体(80)内に配置され、導管を受入れてこれに対しシールするシール手段(86)と、
前記管状構造体(80)に取付けられ、軸線方向通路を郭定し、前記管状構造体の前記第二の端部(82)と前記シール手段(86)との間にて前記管状構造体(80)と流体的に連通するバッフル手段(88)と、
前記管状構造体(80)の前記第二の端部(82)と前記シール手段(86)との間にて前記管状構造体(80)に設けられ第一の通気オリフィスを郭定する通気手段(92)と、
を含んでいることを特徴とする燃料フィルタカートリッジ。 - 請求項1の燃料フィルタカートリッジに於て、前記シール手段(86)は前記管状構造体(80)と一体的に成型されたグロメットを含んでいることを特徴とする燃料フィルタカートリッジ。
- 請求項1又は2の燃料フィルタカートリッジに於て、前記シール手段(86)は内方へ突出するシール面を含んでいることを特徴とする燃料フィルタカートリッジ。
- 請求項1乃至3の何れかの燃料フィルタカートリッジに於て、前記シール面(70)は前記外面(68)の下方部分(72)より延在していることを特徴とする燃料フィルタカートリッジ。
- 請求項1乃至4の何れかの燃料フィルタカートリッジに於て、前記バッフル手段(88)は角方向に互いに隔置され軸線方向に延在する複数個の長溝状のバッフルを含んでいることを特徴とする燃料フィルタカートリッジ。
- 請求項1乃至5の何れかの燃料フィルタカートリッジに於て、前記燃料フィルタカートリッジは更に前記第一の通気オリフィス(92)より軸線方向に隔置された第二の通気オリフィスを含んでいることを特徴とする燃料フィルタカートリッジ。
- 請求項1乃至6の何れかの燃料フィルタカートリッジに於て、前記第一のシール(60)の内面(62)は軸線方向に互いに隔置された第二及び第三のシール面(66)を郭定するグロメットを含んでいることを特徴とする燃料フィルタカートリッジ。
- 請求項1乃至7の何れかの燃料フィルタカートリッジに於て、前記通気手段(92)は前記シール手段(86)と前記第一のシール(60)との間に設けられていることを特徴とする燃料フィルタカートリッジ。
- 請求項1乃至4の何れかの燃料フィルタカートリッジに於て、前記バッフル手段(88)は軸線方向の孔(89、90)を有し角方向に互いに隔置された複数個の長溝状構造体を含んでいることを特徴とする燃料フィルタカートリッジ。
- ベース(20)と、燃料を濾過すべく前記ベース(20)に取付けられるフィルタカートリッジ(50)と、前記フィルタカートリッジ(50)を前記ベース(20)に保持するリテーナ(100)とを有し、前記ベース(20)は燃料入口(30)と、燃料出口(32)と、前記入口(30)と流体的に連通する第一の軸線方向通路を内部に郭定する第一の導管(24)と、前記出口(32)と流体的に連通する第二の軸線方向通路を郭定する第二の導管(26)とを有し、前記フィルタカートリッジ(50)は少くとも一つのフィルタ要素(74)と、前記第一の導管(24)及び前記第二の導管(26)を受ける軸線に沿う孔(58)を郭定する端部と、前記第二の導管(26)を前記フィルタカートリッジの前記端部にシールする第一のシール(60)とを有し、前記第一の軸線方向通路及び前記第二の軸線方向通路と連通し前記フィルタ要素(74)を通る燃料通路を郭定する燃料フィルタ組立体(20)に於て、前記フィルタカートリッジ(50)は更に
前記第一のシール(60)は周方向のシール面(70)を有する外面(68)を有していることと、
軸線方向通路を郭定し、前記第一の導管(24)と連通し、前記燃料通路の一部を郭定する管状構造体(80)であって、前記第一のシール(60)の外面(68)を囲繞し且つ前記外面(68)に係合するシール面(84)を有する第一の部分(82)を含む管状構造体(80)と、
第一の通気オリフィスを郭定する通気手段(92)と、
前記フィルタカートリッジ(50)が前記ベース(20)に取付けられると前記第一の導管(24)を前記管状構造体(80)にシールする第二のシール手段(86)と、
少くとも一つの軸線方向に延在するバッフルを含み、前記管状構造体(80)と流体的に連通し、前記燃料通路の一部を郭定するバッフル手段(88)と、
を含んでいることを特徴とするモジュール式フィルタ組立体。 - 請求項10の燃料フィルタ組立体に於て、前記管状構造体(80)は第二及び第三の部分を含み、前記第二の部分は前記第一の軸線方向通路と流体的に連通し、前記第三の部分は前記第二の軸線方向通路と流体的に連通していることを特徴とする燃料フィルタ組立体。
- 請求項10の燃料フィルタ組立体に於て、前記少くとも一つのバッフル(88)は軸線方向に互いに隔置された一対の孔(89、90)を有し、軸線方向通路を郭定していることを特徴とする燃料フィルタ組立体。
- 請求項10の燃料フィルタ組立体に於て、前記通気手段は前記第一の通気オリフィス(92)より軸線方向に隔置された第二の通気オリフィスを含んでいることを特徴とする燃料フィルタ組立体。
- 請求項10の燃料フィルタ組立体に於て、前記第二のシール手段(86)は前記管状構造体(80)と一体的に成型されたグロメットを含んでいることを特徴とする燃料フィルタ組立体。
- 請求項10の燃料フィルタ組立体に於て、前記第二のシール手段(86)は前記管状構造体(80)の内面に取付けられたシールを含んでいることを特徴とする燃料フィルタ組立体。
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