JP3595749B2 - Fermentation processing equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水処理場、浄化槽、農業集落排水処理施設で生成する有機汚泥を発酵処理し、有機肥料を製造する発酵処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より下水汚泥、畜産汚泥に代表される有機汚泥に対しては、脱水後埋め立て、焼却、海洋投棄等の処理がなされてきた。しかし、処分用地の不足のため、処理費用が高くなってきている。また、埋め立てや、海洋投棄は地球環境保全上ふさわしい方法とはいえない。
【0003】
一般に、有機汚泥は生物細菌を含むため、バイオマス資源として再利用が可能であり、その一方法として有機汚泥を発酵させ有機肥料として緑地、農地に還元する方法が近年注目されている。
【0004】
有機汚泥を発酵し有機肥料化する方法としては、下水汚泥、浄化槽、農業集落排水処理施設で生成する有機汚泥を汚泥乾燥機で脱水、乾燥し、微生物による発酵に適した含水率60%程度に調整して、通気性の良好な発酵室に保管して発酵させる方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の方法では、有機汚泥を発酵させ有機肥料化するために、約1ケ月の時間を要するという問題点がある。また、有機汚泥の発酵に伴い強烈な悪臭を放つメルカプタン等の硫黄化合物、アンモニア、窒素酸化物等の臭気成分が発生するため、発酵室内で作業する作業員の効率を低下させたり、周囲環境を悪化させるという問題点がある。
【0006】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、有機汚泥の発酵を促進し、肥料化に要する時間を短縮するとともに、発酵に伴い発生する臭気成分が外方へ排出することを防止できる発酵処理装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、空気供給口と排気口とを有し、有機汚泥を収納して有機汚泥を発酵させる発酵槽と、発酵槽の空気供給口に接続され、発酵槽へ空気を供給する通気装置と、通気装置の入側または出側に配置され、発酵槽へオゾンを注入するオゾン発生装置と、を備え、発酵槽の排気口に、排気口からの排気ガス中に水を注入する水注入機構を設け、発酵槽の入側と、水注入機構の出側との間に、空気を発酵槽を経ないで水注入機構の出側へバイパスするバイパス経路を設けたことを特徴とする発酵処理装置である。
【0008】
本発明によれば、通気装置により空気供給口を介して発酵槽内へ空気を供給することができるので、発酵槽内において有機汚泥の発酵効率を向上させて有機肥料化までの所要時間を短縮することができる。また、発酵槽内において、発酵過程で有機汚泥から発生する臭気成分をオゾン発生装置から注入されるオゾンにより分解、除去することができるため、排気口から排出される排気ガスによって周囲環境を悪化させることはない。
【0009】
また本発明は、空気供給口と排気口とを有し、有機汚泥を収納して有機汚泥を発酵させる発酵槽と、発酵槽の空気供給口に接続され、発酵槽へ空気を供給する通気装置と、通気装置の入側または出側に配置され、発酵槽へオゾンを注入するオゾン発生装置と、発酵槽内に設けられ有機汚泥を撹拌する撹拌装置と、発酵槽の排気口と通気装置の入側との間に設けられ、排気口からの排ガスを通気装置を出側へ戻す循環経路と、発酵槽の排気口に設けられ、排気口からの排気ガス中に水を注入する水注入機構と、水注入機構の出側に設けられ、排気ガスに紫外線を照射して残留オゾンを分解する紫外線照射装置と、発酵槽、通気装置、オゾン発生装置、循環経路、水注入機構および紫外線照射装置を覆う収納容器と、を備えたことを特徴とする発酵処理装置である。
【0010】
本発明によれば、発酵槽、通気装置、オゾン発生装置、循環経路、水注入機構および紫外線照射装置は収納容器内に収納されているので、全体の設置スペースをコンパクトにすることができる。また排気ガスが周囲に放出されることを防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態
以下、図面を参照して本発明による発酵処理装置の第1の実施の形態について説明する。
【0012】
図1は、本発明による発酵処理装置の第1の実施の形態を示す図である。
【0013】
図1に示すように、発酵処理装置は空気供給口7と排気口8とを有し、有機汚泥4を収納して有機汚泥4を発酵させる発酵槽1と、発酵槽1の空気供給口7に接続され発酵槽1へ空気を供給する通気装置2と、通気装置2と発酵槽1との間の空気供給経路2aに(通気装置2の出側に)接続され発酵槽1へオゾンを注入するオゾン発生装置3とを備えている。また発酵槽1には、有機汚泥4を発酵槽1内へ投入するための汚泥投入口5と、発酵が完了し有機肥料化して汚泥を発酵槽1外方へ取出すための汚泥排出口6とが各々設けられている。さらにオゾン発生装置3は、図示しない放電管を有している。
【0014】
図1において、下水、浄化槽、農業集落排水処理施設等から回収され、汚泥乾燥機等で脱水、乾燥し、微生物による発酵に適した含水率60%程度に調整された有機汚泥4が汚泥投入口5から発酵槽1内へ投入され、有機汚泥4内に生息している好気性菌によって発酵反応が行われる。このとき、好気性菌が活発し発酵反応を行なうため必要な空気は、通気装置2によって常時空気供給口7から発酵槽1内へ供給される。
【0015】
また、好気性菌による発酵反応の際には臭気成分、例えば(i) アンモニア等と、(ii)微量でも強烈な悪臭を発するメチルメルカプタン等の硫黄化合物とからなる臭気成分が発生する。
【0016】
一方、通気装置2からの供給空気は、オゾン発生装置3からオゾンが注入される。このオゾンは、強力な酸化力を発揮することが知られており、発酵反応に伴って発生した臭気成分の内、特に微量でも悪臭を発するメチルメルカプタン等の硫黄化合物がオゾンの酸化反応により分解除去される。
【0017】
このように本実施の形態によれば、通気装置2により、有機汚泥の発酵に必要な酸素を含む空気が常時強制的に発酵槽1内に供給されるので、発酵槽1内での発酵反応が良好に行われる。このため発酵槽1内で汚染を有機肥料化するために要する時間を短縮することができ、さらに発酵反応に伴って発生する臭気成分が、オゾン発生装置3から注入されるオゾンにより分解除去されるので、臭気成分の周囲環境への拡散を防止することができる。
【0018】
第2の実施の形態
次に図2により本発明による実施形態について説明する。図2に示す第2の実施形態は、通気装置2と空気供給口7との間の空気供給経路2aにオゾン発生装置3を設置したものであり、オゾン発生装置3は内部にオゾン発生ランプ9を複数本有している。各オゾン発生ランプ9は、上側と下側が互い違いに開放された仕切り板10によって仕切られ、単パスの流路が形成され、このため、空気はオゾン発生ランプ9の発光面に沿って流れるようになっている。
【0019】
図2において、その他の構成は図1に示す第1の実施の形態と略同一である。
【0020】
図2において、図1に示す第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0021】
図2において、オゾン発生装置3のオゾン発生ランプ9は、波長185nmの紫外線を発光するランプであって、空気中の酸素分子の一部を解離してオゾンを生成する。このようにオゾン発生装置3がオゾン発生ランプ9を有するので、従来の放電等を利用したオゾン発生装置に比べて安価にオゾンを得ることができる。また発光特性の低下したランプ9を交換することにより発酵処理装置のメンテナンスを簡略化することができる。
【0022】
第3の実施の形態
次に図3により本発明による第3の実施形態について説明する。図3に示す第3の実施形態は、発酵槽1内に装置11を設けたものであり、この撹拌装置11は撹拌パドル軸管14と、撹拌パドル軸管14に固着されたパドル11aとからなり、撹拌装置11の撹拌パドル軸管14は発酵槽1の下部に設置された駆動用モータ12とベルト13によって連結されている。
【0023】
図3において、その他の構成は図2に示す第2の実施形態と略同一である。
【0024】
図3において、図2に示す第2の実施形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0025】
図3において、発酵槽1に収納された有機汚泥4は、撹拌装置11のパドル11aによって撹拌され、好気性菌による発酵反応に必要な酸素を含む空気が有機汚泥4全体にまんべんなく供給される。このため有機汚泥4全体を均一に発酵させることができ、有機肥料化するまでの時間を短縮することができる。
【0026】
さらに、空気供給口7から供給される空気には、オゾン発生装置3で発生したオゾンが含まれており、有機汚泥4の発酵反応に伴い発生する臭気成分をこのオゾンによる酸化分解反応によって除去する。この場合、有機汚泥4がパドル11aによって撹拌され、発酵反応に伴って発生した臭気成分は、有機汚泥4の堆積層内に閉じ込められることなく排出される。このためオゾンによる酸化分解反応の効率を向上させることができる。オゾンは濃度が増加すると人体に悪影響を及ぼすことが知られているが、本実施形態によれば、注入されたオゾンを有効に消費できるので、外方へ排出されるオゾン量を軽減することができる。
【0027】
なお、図3において、撹拌パドル軸管14は中空管となっているが、撹拌パドル軸管14の代わりに中実棒を用いてもよい。
【0028】
第4の実施の形態
次に図4により本発明による第4の実施形態について説明する。図4に示す第4の実施形態は、撹拌装置11が中空管状の撹拌パドル軸管14を有し、撹拌パドル軸管14に空気吹出しノズル15を複数設けたものである。撹拌パドル軸管14は、軸受け16を介して空気供給口7と連通している。
【0029】
図4において、その他の構成は図3に示す実施形態と略同一である。
【0030】
図4において、図3に示す第3の実施形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0031】
図4において、通気装置2により送られる空気は、オゾン発生装置3、および空気供給口7を経て撹拌パドル軸管14へ送られる。その後、空気は撹拌パドル軸管14の空気吹出しノズル15を通って発酵槽1内へ供給され、排気口8から発酵槽1の外方へ排出される。
【0032】
この間、好気性菌による発酵反応に必要な酸素と、臭気成分を酸化分解するのに必要なオゾンを含む空気は、撹拌パドル軸管14に形成された吹出しノズル15から有機汚泥4の堆積層内部へ直接供給される。このため、有機汚泥4の発酵反応の効率を高め、有機汚泥4の有機肥料化するために要する時間を短縮することができる。このため注入されたオゾンを効率的に酸化分解反応により消費することができ、これによりオゾンの排出量を低減することができる。
【0033】
第5の実施の形態
次に図5および図6により本発明による第5の実施形態について説明する。図5に示す第5の実施形態は、オゾン発生装置3を通気装置2の入側の空気供給経路2aに設置するとともに、発酵槽1の排気口8を出た排気空気の一部を分岐してオゾン発生装置3と通気装置2の間の空気供給経路2aに戻るように循環経路17を設けたものである。発酵槽1の排気口8の出側において、循環経路17と分岐する排気経路19には、排気ファン18が設置されでいる。また、循環経路17と、排気経路19と、オゾン発生装置3の入側の空気供給経路2aにはそれぞれ流量調整バルブ20が設置されており、発酵槽1から排出された空気のほとんどが循環経路17を通って通気装置2の入側へ戻されるように各流量調整バルブ20の開度が調整される。また、オゾン発生装置3を通る空気量と、排気経路19を通る排気ガスの量は同一になっており、その量は好気性菌による有機汚泥4の発酵に必要な酸素量を供給できる程度となっている。さらに、オゾン発生装置3から供給されるオゾン量は、発酵槽1内で臭気成分の酸化分解反応に使われたオゾン量を補充する程度とする。
【0034】
図5において他の構成は、図4に示す第4の実施形態と略同一である。図5において、図4に示す第4の実施形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0035】
他方図6はオゾンによる臭気成分の酸化分解反応の時間的特性を示している。図6において横軸は経過時間を示しており、縦軸は臭気成分の官能臭気強度を示している。
【0036】
図6に示すように、オゾンによる臭気成分の酸化分解反応は比較的遅く、数十秒単位で進行する反応である。このため、発酵槽1に供給されるオゾンを含む空気をすぐに排気すると、十分に臭気成分との酸化分解反応に使わないままオゾンを無駄に外方へ排出してしまうことになる。
【0037】
これに対して本実施形態によれば、オゾンと臭気成分を含む空気を発酵槽1の入側と出側との間で循環することにより、臭気成分の酸化分解反応に必要な時間を確保することができる。このため注入したオゾンを有効に酸化分解反応させるために使うことができ、より確実に臭気成分を分解除去することができる。従って、排気経路19から外方へ排出される排気ガス中のオゾン量を大幅に低減することができる。
【0038】
第6の実施の形態
次に図7により本発明による第6の実施形態について説明する。図7に示す第6の実施形態は、オゾン発生装置3を通気装置2の入側の空気供給経路2aに設置する代わりに、循環経路17に設置したものであり、他の構成は図5に示す第5の実施形態と略同一である。
【0039】
図7において、図5に示す第5の実施形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0040】
図7において、発酵槽1から排出された空気の大部分を循環経路17を通すことにより、臭気成分を含む空気とオゾンを発酵槽1の入側と出側との間で循環させ、これによりオゾンを有効に利用して臭気成分を分解することができる。
【0041】
さらにオゾン発生手段としてオゾン発生ランプ9を用いていることにより、オゾン発生ランプ9から照射される波長185nmの紫外線光によって臭気成分を解離分解することができる。このため、臭気成分の分解除去性能が向上し、注入オゾン量を低減することができる。
【0042】
第7の実施の形態
次に図8により本発明による第7の実施形態について説明する。図8に示す第7の実施形態は、排気口8と排気ファン18との間の排気経路19に、排気口8からの排気ガス中に水を注入する水注入機構21を設けたものである。水注入機構21は内部にシャワーノズル22を有し、このシャワーノズル22に給水管23から水流量計24および水流量調整バルブ25を介して所定流量に設定された水が供給される。水注入機構21からの排水は、水注入機構21に設けられた排水管26から排出されるようになっている。図8において、他の構成は図7に示す第6の実施形態と略同一である。
【0043】
図8において、図7に示す第6の実施形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0044】
図8に示すように、発酵槽1内において、有機汚泥4の発酵反応に伴って発生する臭気成分のうち、メチルメルカプタン等の硫黄化合物等に比べてアンモニアが多量に発生することがある。有機汚泥4の発酵反応の進行に伴ってアンモニアの量が増加すると、発酵槽1からの排気ガス中に含まれるアンモニア濃度が増大し強い刺激臭を発することになる。臭気成分のうち硫黄酸化物等は、オゾン発生装置3から注入されるオゾンの酸化分解反応によって分解除去されるが、アンモニアをオゾンにより酸化分解することはむずかしい。
【0045】
アンモニアは水溶解性の高い物質なので、図8に示すように、排気経路19の途中に水注入機構21を設置し、排出ガス中に水を注入することによって、排気ガス中に含まれるアンモニアを水に溶解させてアンモニア水を生成し、このアンモニア水を排水管26から放出することにより、アンモニア臭の発散を防止することができる。
【0046】
第8の実施の形態
次に図9により本発明による第8の実施形態について説明する。図9に示す第8の実施形態は、排気経路19の水注入機構21の後方に、紫外線照射装置27を設置したものである。
【0047】
紫外線照射装置27は、その内部に好ましくは波長253.7nmの紫外線を中心に発光する紫外線ランプ28を複数本有しており、各紫外線ランプ28の間は上側と下側が互い違いに開放された照射室仕切り板29によって仕切られ、単パスの流路が形成されている。図9において、その他の構成は図8に示す第7の実施形態と略同一である。
【0048】
図9において、図8に示す第7の実施形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0049】
図9に示すように、発酵槽1内部においてオゾンによる酸化分解反応が行なわれ、水注入機構21によりアンモニアの回収が行われる。しかしながら水注入機構21から放出される排ガス中の臭気成分を完全に除去することはむずかしく、またオゾン発生装置3から注入したオゾンを完全に分解反応用に消費し尽すことは難しい。したがって、排気ファン18から放出される排気ガス中には、残留臭気成分および残留オゾンが含まれることも考えられる。
【0050】
本実施形態によれば、紫外線照射装置27に内蔵された紫外線ランプ28がオゾン吸収に適した波長253.7nmの紫外線光(hν)を発生させるので、水注入機構21から放出される排気ガス中のオゾン(O3 )を分解し、排気ガス中の水分(H2 O)と反応してOHラジカルを生成することができる。この反応は、以下の式で表される。
【0051】
O3 +hν→O2 +O*
H2 O+O* →2・OH
ここで、O* は酸素の励起原子を表している。
【0052】
このオゾン分解反応で生成されたOHラジカルは、オゾンよりも強力な酸化力を発揮するため、排気中に残った稀薄な臭気成分を酸化分解することができ、残留オゾンも低減することができる。
【0053】
第9の実施の形態
次に図10により本発明による第9の実施形態について説明する。図10に示す第9の実施形態は、空気供給経路2aから吸込んだ空気の一部を循環経路17との合流部よりも上流側においてバイパス経路30の一端側で分岐し、バイパス経路30の他端側を排気経路19に設置された水注入機構21の出側に接続したものであり、他の構成は図8に示す第7の実施形態と略同一である。
【0054】
図10において、図8に示す第7の実施形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0055】
図10に示すように、空気供給経路2aから吸込んだ空気の一部をバイパス経路30により水注入機構21の出側の排気経路19へ送り込み、排気経路19内の排気ガスと混合することにより、排気ガス中の残留臭気成分と残留オゾンの濃度を低減することができる。この場合、バイパス経路30に設置された流量調整バルブ20により、バイパス経路30内のバイパス流量を調整することによって、排気ファン18から放出される排気ガス中の臭気成分やオゾンの残留濃度を調整することができる。
【0056】
第10の実施の形態
次に図11および図12により本発明による第10の実施形態について説明する。図11に示す第10の実施形態は発酵槽1、通気装置2、オゾン発生装置3、循環経路17、水注入機構21、紫外線照射装置27をはじめとして図9に示す第8の実施形態の構成要素を全て同一の収納容器31内に収納したものである。また、水注入機構21と紫外線照射装置27とにより排気処理装置32が構成されている。
【0057】
図11および図12において、その他の構成は図9に示す第8の実施の形態と略同一である。図11および図12において、図9に示す第8の実施形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0058】
図11および図12に示すように、同一の収納容器30の中に全構成要素が収納されているため、装置の設置スペースを軽減でき、移動および運搬を容易に行なうことができる。特に、小規模処理施設が地域に分散している場合には、場所も取らず、運搬の容易な本実施形態による発酵処理装置が有効となる。
【0059】
なお、本実施形態では、同一の収納容器30に、図9に示す第8の実施形態の構成要素を収納した場合について説明したが、同一の収納容器30に他の実施形態の構成要素をすべて収納してもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、発酵槽内へ空気を供給することにより、有機汚泥の発酵効率を向上させて有機肥料化までの所要時間を短縮することができ、かつ発酵過程で発生する臭気成分を分解、除去することができる。このため周囲環境を悪化させることなく、有用な有機肥料を効率よく製造することができる。また全体の設置スペースをコンパクトにすることができ、かつ排気ガスが周囲へ放出されることを防止することができるので、より確実に周囲環境の悪化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による発酵処理装置の第1の実施形態を示す構成図。
【図2】本発明による発酵処理装置の第2の実施形態を示す構成図。
【図3】本発明による発酵処理装置の第3の実施形態を示す構成図。
【図4】本発明による発酵処理装置の第4の実施形態を示す構成図。
【図5】本発明による発酵処理装置の第5の実施形態を示す構成図。
【図6】オゾンによる臭気成分の酸化分解反応の時間的特性を示す構成図。
【図7】本発明による発酵処理装置の第6の実施形態を示す構成図。
【図8】本発明による発酵処理装置の第7の実施形態を示す構成図。
【図9】本発明による発酵処理装置の第8の実施形態を示す構成図。
【図10】本発明による発酵処理装置の第9の実施形態を示す構成図。
【図11】本発明による発酵処理装置の第10の実施形態を示す構成図。
【図12】本発明による発酵処理装置の第10の実施形態の発酵処理装置を示す構成図。
【符号の説明】
1 発酵槽
2 通気装置
3 オゾン発生装置
4 有機汚泥
7 空気供給口
8 排気口
11 撹拌装置
14 撹拌パドル軸管
15 空気吹出しノズル
17 循環経路
18 排気ファン
19 排気経路
20 流量調整バルブ
21 水注入機構
27 紫外線照射装置
30 バイパス経路
31 収納容器[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a fermentation treatment apparatus for producing organic fertilizer by fermenting organic sludge generated in a sewage treatment plant, a septic tank, and an agricultural settlement wastewater treatment facility.
[0002]
[Prior art]
BACKGROUND ART Conventionally, organic sludge typified by sewage sludge and livestock sludge has been treated such as landfilling after dehydration, incineration, and ocean dumping. However, due to the shortage of disposal sites, disposal costs are increasing. In addition, landfill and ocean dumping are not appropriate methods for global environmental protection.
[0003]
In general, since organic sludge contains biological bacteria, it can be reused as a biomass resource. As one of the methods, a method of fermenting organic sludge and reducing it to green lands and agricultural lands as organic fertilizer has attracted attention in recent years.
[0004]
As a method of fermenting organic sludge and turning it into organic fertilizer, the organic sludge generated in sewage sludge, septic tanks and agricultural settlement wastewater treatment facilities is dewatered and dried in a sludge dryer, and the water content is about 60% suitable for fermentation by microorganisms. There is a method in which the fermentation is adjusted, stored in a fermentation room having good air permeability, and fermented.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional method as described above has a problem that it takes about one month to ferment organic sludge and convert it to organic fertilizer. In addition, sulfur compounds such as mercaptan and odor components such as ammonia and nitrogen oxides that emit a strong odor accompanying the fermentation of organic sludge are generated, which lowers the efficiency of workers working in the fermentation chamber and reduces the surrounding environment. There is a problem of worsening.
[0006]
The present invention has been made in view of such points, and promotes the fermentation of organic sludge, shortens the time required for fertilization, and discharges odor components generated during fermentation to the outside. It is an object of the present invention to provide a fermentation treatment apparatus that can prevent such a phenomenon.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has an air supply port and an exhaust port, a fermenter for storing organic sludge and fermenting organic sludge, and a ventilation device connected to the air supply port of the fermenter and supplying air to the fermenter. A water injection mechanism for injecting water into the exhaust gas from the exhaust port to the exhaust port of the fermenter , comprising: an ozone generator that is disposed on the inlet side or the outlet side of the aeration apparatus and injects ozone into the fermenter tank. A fermentation process, wherein a bypass path is provided between the inlet side of the fermenter and the outlet side of the water injection mechanism to bypass air to the outlet side of the water injection mechanism without passing through the fermenter. Device.
[0008]
According to the present invention, since air can be supplied into the fermenter through the air supply port by the aeration device, the fermentation efficiency of the organic sludge in the fermenter is improved, and the time required for conversion to organic fertilizer is reduced. can do. Further, in the fermenter, the odor component generated from the organic sludge in the fermentation process can be decomposed and removed by the ozone injected from the ozone generator, so that the exhaust gas discharged from the exhaust port deteriorates the surrounding environment. Never.
[0009]
The present invention also provides a fermenter having an air supply port and an exhaust port, for storing organic sludge and fermenting organic sludge, and a ventilation device connected to the air supply port of the fermenter to supply air to the fermenter. And an ozone generator that is disposed on the inlet side or the outlet side of the aeration apparatus and injects ozone into the fermenter, a stirrer provided in the fermenter to stir organic sludge, and an exhaust port and a ventilator for the fermenter. A circulation path that is provided between the inlet side and returns exhaust gas from the exhaust port to the vent side, and a water injection mechanism that is provided at the exhaust port of the fermenter and injects water into the exhaust gas from the exhaust port. And an ultraviolet irradiation device provided on the outlet side of the water injection mechanism to irradiate exhaust gas with ultraviolet light to decompose residual ozone, and a fermenter, an aeration device, an ozone generation device, a circulation path, a water injection mechanism, and an ultraviolet irradiation device And a storage container for covering the It is a processing apparatus.
[0010]
According to the present invention, since the fermenter, the aeration device, the ozone generator, the circulation path, the water injection mechanism, and the ultraviolet irradiation device are housed in the housing container, the entire installation space can be made compact. Further, it is possible to prevent the exhaust gas from being released to the surroundings.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
First Embodiment Hereinafter, a first embodiment of a fermentation treatment apparatus according to the present invention will be described with reference to the drawings.
[0012]
FIG. 1 is a diagram showing a first embodiment of a fermentation treatment apparatus according to the present invention.
[0013]
As shown in FIG. 1, the fermentation treatment apparatus has an
[0014]
In FIG. 1, an
[0015]
Further, during the fermentation reaction by the aerobic bacteria, an odor component such as (i) ammonia and the like and (ii) a sulfur compound such as methyl mercaptan which emits a strong odor even in a small amount are generated.
[0016]
On the other hand, the supply air from the
[0017]
As described above, according to the present embodiment, the air containing oxygen required for fermentation of organic sludge is always forcibly supplied into
[0018]
Second Embodiment Next, an embodiment according to the present invention will be described with reference to FIG. In the second embodiment shown in FIG. 2, an
[0019]
2, the other configuration is substantially the same as that of the first embodiment shown in FIG.
[0020]
In FIG. 2, the same parts as those in the first embodiment shown in FIG.
[0021]
In FIG. 2, an
[0022]
Third Embodiment Next, a third embodiment according to the present invention will be described with reference to FIG. In the third embodiment shown in FIG. 3, a
[0023]
3, the other configuration is substantially the same as that of the second embodiment shown in FIG.
[0024]
3, the same parts as those in the second embodiment shown in FIG. 2 are denoted by the same reference numerals, and detailed description is omitted.
[0025]
In FIG. 3, the
[0026]
Further, the air supplied from the
[0027]
In FIG. 3, the stirring
[0028]
Fourth Embodiment Next, a fourth embodiment according to the present invention will be described with reference to FIG. In the fourth embodiment shown in FIG. 4, the stirring
[0029]
4, the other configuration is substantially the same as the embodiment shown in FIG.
[0030]
In FIG. 4, the same portions as those of the third embodiment shown in FIG. 3 are denoted by the same reference numerals, and detailed description is omitted.
[0031]
In FIG. 4, the air sent by the
[0032]
During this time, oxygen necessary for the fermentation reaction by the aerobic bacteria and air containing ozone necessary for oxidatively decomposing the odor components are supplied from the blowing
[0033]
Fifth Embodiment Next, a fifth embodiment according to the present invention will be described with reference to FIGS. In the fifth embodiment shown in FIG. 5, the
[0034]
The other configuration in FIG. 5 is substantially the same as the fourth embodiment shown in FIG. In FIG. 5, the same portions as those of the fourth embodiment shown in FIG. 4 are denoted by the same reference numerals, and detailed description is omitted.
[0035]
On the other hand, FIG. 6 shows the temporal characteristics of the oxidative decomposition reaction of the odor component by ozone. In FIG. 6, the horizontal axis indicates elapsed time, and the vertical axis indicates the functional odor intensity of the odor component.
[0036]
As shown in FIG. 6, the oxidative decomposition reaction of the odor component by ozone is relatively slow, and is a reaction that proceeds in units of tens of seconds. Therefore, if the air containing ozone supplied to the
[0037]
On the other hand, according to the present embodiment, the time necessary for the oxidative decomposition reaction of the odor component is secured by circulating the air containing the ozone and the odor component between the inlet and the outlet of the
[0038]
Sixth Embodiment Next, a sixth embodiment according to the present invention will be described with reference to FIG. In the sixth embodiment shown in FIG. 7, the
[0039]
7, the same components as those of the fifth embodiment shown in FIG. 5 are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof will be omitted.
[0040]
In FIG. 7, most of the air discharged from the
[0041]
Further, since the
[0042]
Seventh Embodiment Next, a seventh embodiment according to the present invention will be described with reference to FIG. In the seventh embodiment shown in FIG. 8, a
[0043]
8, the same parts as those of the sixth embodiment shown in FIG. 7 are denoted by the same reference numerals, and the detailed description is omitted.
[0044]
As shown in FIG. 8, in the odor components generated by the fermentation reaction of the
[0045]
Since ammonia is a substance having high water solubility, as shown in FIG. 8, a
[0046]
Eighth Embodiment Next, an eighth embodiment according to the present invention will be described with reference to FIG. In the eighth embodiment shown in FIG. 9, an
[0047]
The
[0048]
9, the same parts as those of the seventh embodiment shown in FIG. 8 are denoted by the same reference numerals, and the detailed description will be omitted.
[0049]
As shown in FIG. 9, an oxidative decomposition reaction by ozone is performed inside the
[0050]
According to the present embodiment, the
[0051]
O 3 + hν → O 2 + O *
H 2 O + O * → 2 ・ OH
Here, O * represents an excited atom of oxygen.
[0052]
Since the OH radicals generated by the ozonolysis reaction exert stronger oxidizing power than ozone, the odor components remaining in the exhaust can be oxidized and decomposed, and the residual ozone can be reduced.
[0053]
Ninth Embodiment Next, a ninth embodiment according to the present invention will be described with reference to FIG. In the ninth embodiment shown in FIG. 10, a part of the air sucked from the
[0054]
10, the same parts as those of the seventh embodiment shown in FIG. 8 are denoted by the same reference numerals, and the detailed description is omitted.
[0055]
As shown in FIG. 10, a part of the air sucked from the
[0056]
Tenth embodiment Next, a tenth embodiment according to the present invention will be described with reference to FIGS. The tenth embodiment shown in FIG. 11 includes a
[0057]
11 and 12 are substantially the same as those of the eighth embodiment shown in FIG. In FIGS. 11 and 12, the same parts as those in the eighth embodiment shown in FIG. 9 are denoted by the same reference numerals, and detailed description will be omitted.
[0058]
As shown in FIGS. 11 and 12, all the components are stored in the
[0059]
In the present embodiment, the case where the components of the eighth embodiment shown in FIG. 9 are stored in the
[0060]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, by supplying air into the fermentation tank, it is possible to improve the fermentation efficiency of organic sludge and reduce the time required for conversion to organic fertilizer, and in the fermentation process. Odor components generated can be decomposed and removed. Therefore, a useful organic fertilizer can be efficiently produced without deteriorating the surrounding environment. Further, since the entire installation space can be made compact and exhaust gas can be prevented from being released to the surroundings, deterioration of the surrounding environment can be more reliably prevented.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram showing a first embodiment of a fermentation treatment apparatus according to the present invention.
FIG. 2 is a configuration diagram showing a second embodiment of the fermentation treatment device according to the present invention.
FIG. 3 is a configuration diagram showing a third embodiment of the fermentation treatment device according to the present invention.
FIG. 4 is a configuration diagram showing a fourth embodiment of the fermentation treatment apparatus according to the present invention.
FIG. 5 is a configuration diagram showing a fifth embodiment of the fermentation treatment apparatus according to the present invention.
FIG. 6 is a configuration diagram showing the time characteristics of the oxidative decomposition reaction of the odor component by ozone.
FIG. 7 is a configuration diagram showing a sixth embodiment of the fermentation treatment apparatus according to the present invention.
FIG. 8 is a configuration diagram showing a seventh embodiment of the fermentation treatment apparatus according to the present invention.
FIG. 9 is a configuration diagram showing an eighth embodiment of the fermentation treatment apparatus according to the present invention.
FIG. 10 is a configuration diagram showing a ninth embodiment of the fermentation treatment apparatus according to the present invention.
FIG. 11 is a configuration diagram showing a tenth embodiment of the fermentation treatment apparatus according to the present invention.
FIG. 12 is a configuration diagram showing a fermentation treatment apparatus according to a tenth embodiment of the fermentation treatment apparatus according to the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
発酵槽の空気供給口に接続され、発酵槽へ空気を供給する通気装置と、
通気装置の入側または出側に配置され、発酵槽へオゾンを注入するオゾン発生装置と、
を備え、
発酵槽の排気口に、排気口からの排気ガス中に水を注入する水注入機構を設け、
発酵槽の入側と、水注入機構の出側との間に、空気を発酵槽を経ないで水注入機構の出側へバイパスするバイパス経路を設けたことを特徴とする発酵処理装置。A fermenter having an air supply port and an exhaust port, containing organic sludge and fermenting organic sludge,
A ventilator connected to the air supply port of the fermenter and supplying air to the fermenter;
An ozone generator that is arranged on the inlet or outlet side of the aeration device and injects ozone into the fermenter;
Equipped with a,
A water injection mechanism is provided at the exhaust port of the fermenter to inject water into the exhaust gas from the exhaust port,
A fermentation treatment apparatus, wherein a bypass path for bypassing air to an outlet side of a water injection mechanism without passing through a fermenter is provided between an inlet side of the fermenter tank and an outlet side of the water injection mechanism .
発酵槽の空気供給口に接続され、発酵槽へ空気を供給する通気装置と、
通気装置の入側または出側に配置され、発酵槽へオゾンを注入するオゾン発生装置と、
発酵槽内に設けられ有機汚泥を撹拌する撹拌装置と、
発酵槽の排気口と通気装置の入側との間に設けられ、排気口からの排ガスを通気装置を出側へ戻す循環経路と、
発酵槽の排気口に設けられ、排気口からの排気ガス中に水を注入する水注入機構と、
水注入機構の出側に設けられ、排気ガスに紫外線を照射して残留オゾンを分解する紫外線照射装置と、
発酵槽、通気装置、オゾン発生装置、循環経路、水注入機構および紫外線照射装置を覆う収納容器と、
を備えたことを特徴とする発酵処理装置。 A fermenter having an air supply port and an exhaust port, containing organic sludge and fermenting organic sludge,
A ventilator connected to the air supply port of the fermenter and supplying air to the fermenter;
An ozone generator that is arranged on the inlet or outlet side of the aeration device and injects ozone into the fermenter;
A stirrer provided in the fermenter to stir organic sludge,
A circulation path that is provided between the exhaust port of the fermenter and the inlet side of the ventilator, and that returns the exhaust gas from the exhaust port to the outlet side of the ventilator,
A water injection mechanism that is provided at an exhaust port of the fermenter and injects water into exhaust gas from the exhaust port;
An ultraviolet irradiation device that is provided on the outlet side of the water injection mechanism and irradiates the exhaust gas with ultraviolet light to decompose residual ozone;
A storage container that covers the fermenter, aeration device, ozone generator, circulation path, water injection mechanism, and ultraviolet irradiation device,
A fermentation treatment device comprising:
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