JP3594207B2 - 異結晶接合型光アイソレータ - Google Patents

異結晶接合型光アイソレータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単結晶膜光導波路を用いた異結晶接合型光アイソレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光通信用の導波路型光アイソレータとして各種の原理に基づく構造が提案されてきた。
【0003】
そのひとつに、Wernerによって考案されたガーネット結晶と光学結晶を組み合わせた光アイソレータがある[IEEE J. Quantum Electron. QE−9, 919 (1975)]。
【0004】
このアイソレータはガーネット結晶のファラデー効果に基づく偏光面の非相反的な回転と光学結晶の光複屈折現象に基づく偏光面の相反的な回転を利用している。
【0005】
図3にその原理を示す。ここでは、光学結晶としてLN結晶(組成:LiNbO)を用いた例を示す。
【0006】
図3中、符号1はGGG単結晶基板、2はGGG基板上にエピタキシャル成長させたYIGガーネットの単結晶膜(YIG膜:光導波層)を各々図示する。また、符号3,4は入射光および出射光を図示し、いずれも直線偏波光である。符号5はプリズムを図示し、入射光3をYIG導波路中に導き、また、導波光を導波路中より取り出し出射光4とする働きをする。なお、符号6はLN単結晶を図示する。
【0007】
上面および下面はXカット面(X軸に垂直)で、YIG膜2とは光学的接触ができるように設置されている。
【0008】
また、光軸(C軸)は光の導波方向のθの角度を向けて置かれており、TE,TM導波モード光の位相整合を行う。
これは、薄膜導波路では光学的に等方的な材質であっても、TE,TM導波モード光に対する屈折率が一般に異なり、光アイソレータのモード変換率が劣化するので、位相整合により変換率を改善するためである。
【0009】
YIG膜2の屈折率はプリズム5以外の隣接する材料よりも大きくしてあるため、入射光が膜中に閉じ込められ、YIG膜の上面と下面とで全反射を繰り返して導波する。
この際、磁場は光の進行方向に平行に印加されている。
したがって、YIG膜中を進行中の光の偏光面はファラデー効果により非相反的に回転する。
すなわち、磁場方向に依存した特定の方向に回転する。
【0010】
一方、YIG膜とGGG,LN結晶との境界では、波動光学的には光の電界の一部がYIG膜の外にしみ出るように分布を示す。
これに伴って、光は境界を越えてGGG基板1およびLN結晶6中に回り込みながらも全反射する。
この導波路両サイドへ洩れ出した回り込み光のうち、光学的異方性のないGGG基板1を通過する光は偏波方向に依存する位相変化も受けない。
【0011】
しかし、LN結晶中を通過する光は、常光と異常光成分に対する屈折率が異なる方向(光軸にほぼ垂直の方向)に進み位相が変化するため、偏光面が相反的に回転する。
すなわち、全反射を繰り返す毎に進行方向に依存する特定の方向に少しずつ回転する。
導波路全体では非相反,相反の偏光面の回転が各50%づつ45°回転するように設定されている。
【0012】
図3において、順方向(右方向)に進む光は、非相反と相反の回転が反対方向になるように設定されているため、両効果が打ち消し合って入射光の偏光面はそのまま回転することなく出射される。
【0013】
一方、逆方向(左方向)に進む光は非相反と相反の効果が加算されるので、偏光面が90°回転して出射される。
したがって、入射,出射端に偏光フィルターを置けば、順方向のみに光を通す光アイソレータとなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、Warnerらが作製した光アイソレータは成功しなかった。
その理由はYIG膜と光学結晶との接触が精密研磨による加工面を密着させたものであったため、微視的サイズで良好な光学的接触か取れなかったからである。
【0015】
また、KirschはWarnerらの方法を改良し、半漏洩型と呼ばれる光アイソレータを製作した(光学結晶にLN単結晶を用いた)が、消光比10dB程度と性能が悪く、実用には至らなかった[J. Appl. Phys.,52, 5 p.3190 (1981)]。
【0016】
Kirschらは密着を良くするためにセリウムの蒸着膜を膜と結晶の間に入れて改善を図ったが十分な効果が得られなかった。
したがって、これまでガーネット結晶のファラデー効果に基づく偏光面の非相反的な回転と光学結晶の光複屈折現象に基づく偏光面の相反的な回転を利用した実用的な光アイソレータは実現されていなかった。
【0017】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決する本発明の第1の異結晶接合型光アイソレータは、LiNbO3(以下「LN」と略す。)又は、LiTaO3(以下「LT」と略す。)光学単結晶の光軸方向に垂直な面を基板面とし、その面上に組成式がR1X1R2X2R33-X1-X2InY1Y2Fe5-Y1-Y212(ただし、In,Fe,Oは元素名で、R1,R2はY,Lu,Yb,Tm,Er,Ho,Dy,Tb,Gd,Eu,Sm,Pm,Nd,Pr,Ce,Laを表わし、R3はBi,Ba,Ca,Na元素を表わし、MはGa,Al元素を表わし、ユニットセルの1/8当りの原子数を示すX1,X2,Y1,Y2は0≦X1≦3,0≦X2≦3,0≦X1+X2≦3,0<Y1≦2,0≦Y2≦5,0≦Y1+Y2<5の範囲とする)から成り、<111>面の正三角形の格子の原子距離が17.837〜17.851オングストロームであり、偏光面の相反回転と非相反回転とを回路全体として50%ずつ行わせる組成(ただし、Y3Fe5O12、(Bi,Y)3(Al,Fe)5O12を除く)である立方晶系のガーネット単結晶膜の光導波層を形成したことを特徴とする。
【0018】
本発明の第2の異結晶接合型光アイソレータは、LiNbO3(あるいは、LiTaO3)光学単結晶の光軸方向に垂直な面を基板面とし、その面上に組成式がLiNbZTa1-Z3(0≦Z≦1)から成る混晶膜を成膜し、さらに、その膜上に組成式がR1X1R2X2R33-X1-X2InY1Y2Fe5-Y1-Y212(ただし、In,Fe,Oは元素名で、R1,R2はY,Lu,Yb,Tm,Er,Ho,Dy,Tb,Gd,Eu,Sm,Pm,Nd,Pr,Ce,Laを表わし、R3はBi,Ba,Ca,Na元素を表わし、MはGa,Al元素を表わし、ユニットセルの1/8当りの原子数を示すX1,X2,Y1,Y2は0≦X1≦3,0≦X2≦3,0≦X1+X2≦3,0<Y1≦2,0≦Y2≦5,0≦Y1+Y2<5の範囲とする)から成り、<111>面の正三角形の格子の原子距離が17.837〜17.851オングストロームであり、偏光面の相反回転と非相反回転とを回路全体として50%ずつ行わせる組成(ただし、Y3Fe5O12、(Bi,Y)3(Al,Fe)5O12を除く)である立方晶系のガーネット単結晶膜の光導波層を形成したことを特徴とする。
【0019】
これらの材料はファラデー回転を起こすためのFe3+イオンを含む鉄ガーネットである。ここで、ガーネット結晶のユニットセルにはCサイト(希土類,Biアルカリ土類元素が入る)に原子3個、Aサイト(ホウ素族、Fe元素が入る)に原子5個が入る。ただし、In元素はAサイトに最大2個しか入らない。したがって、0≦X1≦3,0≦X2≦3,0≦X1+X2≦3,0<Y1≦2,0≦Y2≦5,0≦Y1+Y2<5の範囲となる。また、Biはファラデー回転能を高めるため、Ba,Ca,Naはアイソレータの温度特性を改善するために一般に添加する元素である。
【0020】
以下にこのガーネット膜の成膜原理を説明する。
LNおよびLT結晶は三方晶に属し、ガーネット結晶は立方晶に属して結晶系が異なるので、本来はエピタキシャル成長が出来ない。
しかし、特殊な面を選べば、疑似的に格子整合することが可能である。
【0021】
図2は光学結晶の光軸に垂直な面上の格子原子の配置を示した図である。白丸はLN結晶のLi原子を示し、黒丸はガーネット結晶の希土類元素を示すものとする。LN結晶の光軸に垂直な面は六方晶のC面と等価であり、図のように、Li原子の結合は6角形の格子の組合せで表わすことができる。Li原子面間距離は5.149オングストロームである。
【0022】
一方、ガーネット結晶は立方晶で<111>方向の面は図のように正三角形の組合せから成る格子を形成している。鉄ガーネット材料の<111>面の2原子間の距離はおおよそ17.38〜17.98オングストローム(格子定数換算で12.29〜12.71オングストローム)の範囲にある。したがって、図2に示すように、Li原子間距離が17.837オングストロームとなる飛び飛びの周期を選べば、ガーネットの2原子間距離に相当する正三角形の格子形成が可能である。基板をLT結晶とした場合も同様なことが成立し、正三角形の2原子間距離は17.851オングストロームになる。
【0023】
上記のガーネット材料では組成を調整することにより正三角形の格子の原子距離を17.837〜17.851オングストロームに合わせることが容易である。したがって、ヘテロエピタキシャル結晶成長により、光軸に垂直な面方位のLN,LT基板およびLNとLTの混晶基板上に上記材料を成膜することが可能である(注:逆にガーネット基板上にLN,LTの成膜は出来ない)。
【0024】
成膜法としてはLPE法,スパッタ法,CVD法などの従来の単結晶膜成長法が利用できる。
このように、光学結晶とガーネット膜との原子結合による接合界面が得られるため、良好な光学的接触を行うことができる。
【0025】
次に、光導波路材料としての特徴を以下に説明する。
光導波路材料として、上記組成のガーネット材料はLN,LT結晶よりも屈折率が最大4%程度大きく取ることができる。
したがって、基板結晶をクラッド層に、ガーネット材料をコア層にした光導波路の構成が可能である。
【0026】
また、偏光面の相反回転と非相反回転とを交互に行い、回路全体として50%ずつ行わせるためには、光学結晶とガーネット結晶の結晶寸法の整合が取れなければならない。
上記ガーネット材料は、Bi元素の添加量を変えることにより、一定の飽和磁化に対するファラデー回転係数を1〜10倍変えられるので、相反,非相反作用に必要な結晶寸法の整合を取るのも容易である。
【0027】
さらに、薄膜構造では図3のような光学結晶回転による位相整合はできないが、光軸より0〜2°傾けた基板上に成膜するか、あるいは、ガーネット膜と光学的に接触する基板または下地膜にLNとLTの混晶結晶を用いれば、洩れ出し光の常光,異常光成分に対する屈折率が変化するので、TE,TM導波モード光の位相のずれを補正することができる。
【0028】
すなわち、光学結晶に相反的偏光面回転と位相整合の2役を行わせることができる。
特に、混晶を用いた場合は複屈折率差が自由に変えられるので、ガーネット膜側のガーネット膜の組成と寸法(厚み,長さ)の可変範囲が広がり光アイソレータの製作が容易になる。
【0029】
以上説明した効果により、光学結晶による相反の偏光面の回転およびガーネット膜による非相反の偏光面の回転が効果的に行われる光アイソレータとなる。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、光アイソレータの原理はすでに説明したので、構造のみを説明する。
【0031】
(実施例1)
本実施例は、LN単結晶基板上に光導波路構造を作製するために、組成がY0.1 Gd2.1 Bi0.8 In0.7 Fe4.3 12から成るコア層膜を成膜し、それをリッジ状に加工し、さらに、そのコア層膜の上にオーバークラッド層として組成がY1.2 Gd1.8 In2.0 Ga3.0 12から成る膜を成膜した構造の導波路型光アイソレータである。
【0032】
コア層組成は、導波路長を約3mmとして相反,非相反作用による偏光面の45°回転が行えるように、光学結晶との寸法の整合が取れる組成のひとつを選んだ。
クラッド層組成は請求項の組成より光吸収のあるFe元素を除いたもので、コア層よりも屈折率が小さくなる組成のひとつを選んだ。
【0033】
構造断面を図1(a)に、光の導波の様子を図1(b)に示す。
図1中、符号11はLN単結晶基板、12はコア層、13はオーバークラッド層及び14はモード選択器を各々図示する。
コア層12の膜厚みはTEモードとTMモードの位相整合が取れ易いように5μmとし、クラッド層13の厚みは10〜30μmとした。
なお、入射と出射側のクラッド層の一部はエッチングにより除去し、2μm以下の巾の金属膜を蒸着してTEモード光のみを通すモード選択器14とした。
ガーネットの単結晶膜作製にはLPE(液相エピタキシャル成長)法を用いた。フラックスにはLN基板が溶解しない組成のものを調製した。
【0034】
原料には各元素の酸化物を用い、その分量は偏析係数、すなわち、固相と液相の濃度比を考慮して決定した。LN基板にヘテロエピタキシャル成長させるため、ガーネット結晶の格子定数が12.61オングストロームとなる組成を選び、精度良く二層のエピタキシャル膜の格子整合を行うことができた。
【0035】
製作したコア層は、一般的なアイソレータ材料であるYIG(YFe12)に比べ格子定数が大きいので結晶場が弱くなり、波長1μm以上でのFeイオンによる光吸収を抑えることができた。
また、波長1μmでファラデー回転係数も−400deg/cm程度の良好な値を得ることができた。
【0036】
さらに、ガーネット結晶膜とLN結晶とをエピタキシャル成長で接合したため、良好な光学的接触を行わせることができた。
これらの結果、ガーネット膜による非相反作用とLN結晶による相反作用による消光比20dBの光アイソレータを実現することができた。
また、LT基板を用いた場合も同様に良好な結果が得られた。
【0037】
(実施例2)本実施例は、実施例1において、TEモードとTMモードの位相整合をとるため光軸より2°以内傾けたLN結晶基板を用いた構造の導波路型光アイソレータである。ガーネットの単結晶膜作製にはLPE法を用いた。LN基板は光軸より2°傾いているにもかかわらず、基板の正三角形の組合せから成る格子面の変形が無視できるほど小さいため、ガーネット結晶の格子定数が12.61オングストロームとなる組成を選んでも、精度良く二層のエピタキシャル膜の格子整合を行うことができた。この結果、基板の屈折率は0.2%まで変化し、TEモードとTMモードの位相整合が取れ易くなった。
【0038】
この位相整合により、ガーネット膜による非相反作用とLN結晶による相反作用によるモード変換効率の高い光アイソレータを実現することができた。
また、2°以内傾けたLT基板を用いた場合も同様に良好な結果が得られた。
【0039】
(実施例3)本実施例は、実施例1において、基板結晶に組成式がLiNbZTa1-Z3(0≦Z≦1)のLN結晶とLT結晶の混晶を用いて、基板の屈折率を調整した導波路型光アイソレータである。波長6328オングストロームの場合、LN結晶およびLT結晶の常光屈折率(n0)と異常光屈折率(ne)はそれぞれ、n0=2.29,ne=2.21(LN),n0=2.175,ne=2.180(LT)であるが、n0−ne=0〜0.08の範囲で変化させることができた。
【0040】
この結果、位相整合が取れ易くなり、膜組成および膜厚の可変範囲が広がり光アイソレータの製作を容易にすることができた。
この位相整合により、ガーネット膜による非相反作用とLN結晶による相反作用によるモード変換効率の高い光アイソレータを膜組成および膜厚の広い範囲にわたって実現することができた。
【0041】
(実施例4)本実施例は、実施例1において、基板結晶とコア層ガーネット膜との間に組成式がLiNbZTa1-Z3(0≦Z≦1)のLN結晶とLT結晶の混晶結晶を用いて、光学結晶膜の屈折率を調整した導波路光アイソレータである。波長6328オングストロームの場合、LN結晶およびLT結晶の常光屈折率(n0)と異常光屈折率(ne)はそれぞれ、n0=2.29,ne=2.21(LN),n0=2.175,ne=2.180(LT)であるので、n0−ne=0〜0.08の範囲で変化させることができた。
【0042】
この結果、位相整合が取れ易くなり、膜組成および膜厚の可変範囲が広がり光アイソレータの製作を容易にすることができる。
この位相整合により、ガーネット膜による非相反作用とLN結晶による相反作用によるモード変換効率の高い光アイソレータを膜組成および膜厚の広い範囲にわたって実現することができた。
【0043】
【発明の効果】
以上、実施例とともに説明したように、本発明によれば、ガーネット膜による非相反の偏光面回転とLN結晶による相反の偏光面回転を利用したモード変換効率の高い光アイソレータを実現する提供することが可能で、下記の効果が実現できる。
【0044】
1)偏光子としては導波路上面に蒸着した金属膜のモード選択器で良く、偏光板が不要になるので、導波路型光アイソレータ製作に適した簡単な構造になる。
【0045】
2)磁気光学効果のみを用いた導波路型光アイソレータでは磁場の向きが2方向必要で製作が困難であるが、本発明では磁場は1方向のみで良いので製作が容易である。
【0046】
3)エピタキシャル成長用基板にLNまたはLT結晶を用いるため、既にこれらの基板上に形成されたデバイスとして実用化されている光スイッチ、光変調器、レーザーなどとの集積化が可能なため、高性能な光集積デバイスが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は実施例1の断面構造を示す。(b)は実施例1の構造における光導波の様子を示す。ここでは基板結晶(光学結晶)内の洩れ光を強調して示す。
【図2】光学結晶の光軸に垂直な面上の格子原子の配置を示した図である。ここで白丸はLN結晶のLi原子を示し、黒丸はガーネット結晶の希土類元素を示す。
【図3】ガーネット結晶のファラデー効果に基づく偏光面の非相反的な回転と光学結晶の光複屈折現象に基づく偏光面の相反的な回転を利用した光アイソレータの原理図を示す。
【符号の説明】
1 GGG単結晶基板
2 YIG膜
3 入射光
4 出射光
5 プリズム
6 LN単結晶
11 LN単結晶基板
12 コア層
13 オーバークラッド層
14 モード選択器

Claims (2)

  1. LiNbO3(あるいは、LiTaO3)光学単結晶の光軸方向に垂直な面を基板面とし、
    その面上に組成式がR1X1R2X2R33-X1-X2InY1Y2Fe5-Y1-Y212(ただし、In,Fe,Oは元素名で、R1,R2はY,Lu,Yb,Tm,Er,Ho,Dy,Tb,Gd,Eu,Sm,Pm,Nd,Pr,Ce,Laを表わし、R3はBi,Ba,Ca,Na元素を表わし、MはGa,Al元素を表わし、ユニットセルの1/8当りの原子数を示すX1,X2,Y1,Y2は0≦X1≦3,0≦X2≦3,0≦X1+X2≦3,0<Y1≦2,0≦Y2≦5,0≦Y1+Y2<5の範囲とする)から成り、
    <111>面の正三角形の格子の原子距離が17.837〜17.851オングストロームであり、偏光面の相反回転と非相反回転とを回路全体として50%ずつ行わせる組成(ただし、Y3Fe5O12、(Bi,Y)3(Al,Fe)5O12を除く)である立方晶系のガーネット単結晶膜の光導波層を形成したことを特徴とする異結晶接合型光アイソレータ。
  2. LiNbO3(あるいは、LiTaO3)光学単結晶の光軸方向に垂直な面を基板面とし、
    その面上に組成式がLiNbZTa1-Z3(0≦Z≦1)から成る混晶膜を成膜し、
    さらに、その膜上に組成式がR1X1R2X2R33-X1-X2InY1Y2Fe5-Y1-Y212(ただし、In,Fe,Oは元素名で、R1,R2はY,Lu,Yb,Tm,Er,Ho,Dy,Tb,Gd,Eu,Sm,Pm,Nd,Pr,Ce,Laを表わし、R3はBi,Ba,Ca,Na元素を表わし、MはGa,Al元素を表わし、ユニットセルの1/8当りの原子数を示すX1,X2,Y1,Y2は0≦X1≦3,0≦X2≦3,0≦X1+X2≦3,0<Y1≦2,0≦Y2≦5,0≦Y1+Y2<5の範囲とする)から成り、
    <111>面の正三角形の格子の原子距離が17.837〜17.851オングストロームであり、偏光面の相反回転と非相反回転とを回路全体として50%ずつ行わせる組成(ただし、Y3Fe5O12、(Bi,Y)3(Al,Fe)5O12を除く)である立方晶系のガーネット単結晶膜の光導波層を形成したことを特徴とする異結晶接合型光アイソレータ。
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