JP3592292B2 - リニアモータを有するステージ装置、露光装置 - Google Patents

リニアモータを有するステージ装置、露光装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、半導体露光装置や高精度加工機など精密な位置決めを行うための装置などに好適に使用されるリニアモータを有するステージ装置や露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体露光装置や高精度加工機などで使用されるナノメートルオーダーの位置決め装置では、駆動源であるリニアモータからの発熱が位置決めに悪影響を及ぼす。発熱による構造体の熱変形あるいは空気温度の上昇による位置計測のレーザ干渉計の計測誤差などの要因によって、リニアモータの搭載された装置の位置決め精度が悪化する。例えば、1℃の温度変化であっても100mmの低熱膨張材(熱膨張係数1×10−6)は100nmだけ変形するし、また、光干渉式測長計の光路における空気温度の変化が1℃以下であっても測定値に100nmの誤差が生じ得る。従って、これらの温度変化の防止策としてリニアモータの冷却、特にリニアモータから発生する熱の回収が必要となっている。
【0003】
一方、装置の高性能化に伴い、リニアモータの高出力化が要求されており、そのためにコイルに流れる電流を増やすと発熱量も大きく増大する。よってさらなる冷却能力の増強が必要とされる。また、コイル温度の上昇によるコイル抵抗の増加やコイル線の破損を防ぐためにも、コイルの冷却能力を高めることは重要である。
【0004】
コイルの冷却手段を備えたリニアモータの例は、例えば特開平7−302124号、特開平7−302747号、特開平8−167554号に記載されている。
【0005】
図17は冷却手段を備えた従来のリニアモータの構成を示す図である。同図において、コイル1とその両側のヨーク2に固定された永久磁石3により構成され、コイル1は肉薄のシート4、4′およびフレーム5で構成されたジャケット8で覆われている。コイル1は固定具7によってフレーム5に固定されている。ここでジャケット8の内部空間6に冷媒を流すことにより、コイルからの発生熱を回収している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来例では、冷却能力を上げるために冷媒の流量を増加させると冷媒の圧力上昇によってジャケットの肉薄部分が外方向へ変形して、永久磁石に接触したりジャケットが破損する恐れがあるため、これを防ぐためにはジャケットの肉薄部の強度の確保が必要である。一方で、リニアモータの高出力化のためには、永久磁石の間の距離を小さくして磁束密度を上げることが必要となり、このために肉薄部分をできるだけ薄くしてジャケットを小型化したいという背反する要求もある。
【0007】
本発明は上記課題を解決すべくなされたもので、冷媒の圧力を増大させてもあるいはジャケットを小型化してもジャケットの変形や破損を抑えて、従来以上に高出力化を果たしたリニアモータを使用した優れたステージ装置や露光装置、デバイス製造方法などを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の好ましい形態の一つは、コイルと、該コイルを覆い内部空間に冷媒が供給されるジャケットとを有するリニアモータにおいて、該冷媒の圧力に対して該ジャケットを補強する補強部材を、ジャケット内部の該コイルの空芯部に、該空芯部を貫通し且つ前記ジャケットの前記コイルを挟んで対向する箇所に固定ないし一体化した形で、設けたリニアモータを駆動機構として有することを特徴とするステージ装置である。
【0009】
本発明の露光装置は上記ステージ装置で基板を搭載して、該基板に露光を行う手段を有することを特徴とするものである。また本発明のデバイス製造方法は上記露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
<実施例1>
図1は本発明の一実施形態のステージ装置に適用される単相リニアモータを表す図である。図2は内部構造を説明する分解図、図3はリニアモータの斜視図である。
【0011】
図1において、1は駆動用の電流が流れるコイル、2は磁気回路を構成する2つのヨーク、3は各ヨーク2に固定され異なる磁極同士が互いに対向して配置された永久磁石である。4、4′はコイル1を挟んで配されたシート、5は2枚のシート4、4′同士を支持するフレームであり、該シート4、4′とフレーム5によって、コイル1を内包するジャケットを構成している。シート4、4′とフレーム5との接合は接着剤やボルトなどで固定されている。6は該ジャケットの内部空間であり、7はコイル1をジャケットに固定している固定具である。8は本実施形態の特徴的部材である補強部材であり、シート4および4′の両方に接着あるいはボルト固定され両者の間の広がりを防止する耐圧具として機能する。補強部材8は巻線されたコイル1の空芯部分に位置している。シート4、4′、フレーム5及び補強部材8の材質は非磁性体材料、例えば高分子樹脂材料(PEEK)又はセラミックス材料が好ましい。
【0012】
図2及び図3において、10はコイル1のリード線(2本)、11はリード線10をジャケット内部から外部へ引き出すための小孔である。この小孔11から冷媒が漏れ出さないように、リード線を引き出した後に接着材等で小孔が気密に封止されている。12、13はジャケットに接続された冷媒の供給管及び回収管である。冷媒は供給管12から供給されてジャケット内を流れコイルの発生熱を受け取り、回収管13から排出されて回収される。なおコイル1の導線自体が直接冷媒に触れないようにコイル表面には表面処理がなされている。冷媒は液体又は気体であって、特に不活性なものが好ましい。
【0013】
上記構成において、固定磁界を発生している永久磁石3の間の空間に位置するコイル1に電流を流すとローレンツ力が働き、コイル1と永久磁石3は上下方向に相対的に運動する。例えば、同図の上側半分においては、磁界は紙面の左から右方向へ、電流が紙面の奥から手前方向に流れると、電流の大きさに応じた力がコイル1には紙面の上方向へ永久磁石3には下方向へ働き、それぞれが相対的に移動する。このようにコイルに所定の電流を流すことにより、ヨークおよびコイルがそれぞれ固定されている構造物を駆動するものである。なお、本実施例ではコイル側が固定子、永久磁石が保持されたヨーク側が可動子となったいわゆるムービングマグネット型のリニアモータとなっているが、固定子と可動子が逆であっても良い。
【0014】
ジャケットの内部空間6に温度制御された冷媒を供給して流すことにより、コイルに通電したときに発生する熱を回収し、コイル自体の温度上昇やリニアモータの搭載されている装置やその雰囲気の温度上昇を抑えている。この際、補強部材8があるために、冷媒の圧力でシート4、4′が外側に膨らんで変形するのを抑えている。
【0015】
なお、図1ではコイル1は固定具7によってフレーム5に固定しているが、シート4、4′に固定するようにしてもよい。また、補強部材8はコイル1に直接固定されてはいないが、補強部材8にコイル1を固定して固定具7を省略するようにしてもよい。また固定具7および補強部材8の数は1つに限らず複数に分割して設けてもよい。
【0016】
以上の本実施例によれば、冷媒の圧力を上げるあるいはジャケットのシートを薄くしてもジャケットの変形や破損が抑えられるので、冷媒の流量を上げ冷却効率を向上させることができると共にジャケットの小型化が図れ、ひいてはリニアモータの推力を向上させることができる。
【0017】
<実施例2>
図4は本発明の別の実施形態のステージ装置に用いられるリニアモータのジャケット部分の構成を表した図であり、ジャケットの外側の可動子(ヨークや永久磁石)の配置は先の図1と同一である。
【0018】
先の実施例では別部材のフレームとシートによってジャケットを構成したが、本実施例では、2つのジャケットカバー14、14′それぞれがフレーム部とシート部が一体になったものを使用して、これらジャケットカバー同士を接合している。ジャケット内部でコイル1の空芯部に設けた補強部材8は、ジャケットカバー14、14′のそれぞれの肉薄部分に接着剤もしくはボルトを使用して固定している。コイル1は固定具7を介して補強部材8の周囲に固定されている。
【0019】
この構成によれば、ジャケットの部品点数が減り組立が容易になるほかに、結合箇所がジャケットカバー14、14′同士の間だけなので、結合部から冷媒が漏れ出す可能性が小さいという利点がある。
【0020】
<例1>
図5は本発明を説明する上での例としてのジャケット部分の構成を表した図であり、ジャケットの外側の可動子(ヨークや永久磁石)の配置は先の図1と同一である。
【0021】
本例では、補強部材8はコイル1の空芯部は貫通せず、2つの補強部材がコイル側面とジャケットカバー14、14′の肉薄部との間をそれぞれ固定したことを特徴としている。なお補強部材8をジャケットカバー14、14′と一体化して同一部材としてもよい。また、補強部材8によってコイル1とジャケットカバー14、14′を固定しているので固定具7を省略することもできる。
【0022】
この構成によれば、補強部材がコイルの空芯部分に存在しない。
【0023】
<実施例3>
図6は本発明の別の実施形態のステージ装置におけるリニアモータのジャケット部分の構成を示した図であり、ジャケットの外側の可動子(ヨークや永久磁石)の配置は先の図1と同一である。
【0024】
本実施例はジャケットのジャケットカバー自体に補強部材を設けたことを特徴とする。14、14′はコイル1のジャケットを構成し、コイル形状のリング状に彫り込まれたジャケットカバーである。ジャケットカバー14、14′はコイル1の空芯部分でも互いに結合されている。該空芯部分での結合は接着剤やボルトを使用して行い、冷媒圧力でジャケットカバーの肉薄部が外側に広がろうとするのを抑えている。つまりジャケットカバー14、14′内面の対向する突起部が、ジャケットを補強して変形を防止する補強部材となっている。コイル1は固定具7を介して補強部材の周囲に固定されている。
【0025】
この構成によれば、ジャケットの部品点数がさらに減るため信頼性がより向上する。特に肉薄部のシートに比べてコイル空芯部での結合部分の肉厚があるため、ここを接合するボルトおよびネジ部のスペースを確保しやすくボルト締結の設計が容易である。
【0026】
<実施例4>
図7は本発明の別の実施形態のステージ装置におけるリニアモータのジャケット部分の構成を表した図であり、ジャケットの外側の可動子(ヨークや永久磁石)の配置は先の図1と同一である。
【0027】
本実施例は先の図6の構成の固定具7までもジャケットカバー14と一体化し同一部材としたものである。コイル1はジャケットカバー14に形成された型に嵌められて固定され、ジャケットカバー14、14′同士が接着剤やボルト等で結合される。コイル1の空芯部分でも互いに接着剤やボルト等で結合されて補強部材が形成される。
【0028】
この構成によれば、部品点数が最小限で済むため高い信頼性が得られると共に、ジャケットカバーの加工でコイルの位置決めができるので組立が非常に容易である。
【0029】
<実施例5>
図8は本発明の別の実施形態であるステージ装置における多相リニアモータにおけるジャケット部分の内部構造を説明する図である。
【0030】
図8において、1a〜1cは駆動用の電流が流れるコイル、4、4′は各コイルを挟んで配されたシート、5は2枚のシート4、4′同士を支持するフレームであり、該シート4、4′とフレーム5によって、コイル1a〜1cを内包するジャケット42を構成している。シート4、4′とフレーム5との接合は接着剤やボルトなどで固定されている。7はコイル1a〜cを固定している固定具である。8a〜8cおよび8a′、8b′は本実施形態の特徴的部材である補強部材であり、シート4および4′の両方に接着あるいはボルト固定され両者の間の広がりを防止する耐圧具として機能する。補強部材8a〜cは巻線されたコイル1の空芯部分に、補強部材8a′、8b′は配列されたコイルとコイルの間に位置している。シート4、4′、フレーム5及び補強部材8の材質は非磁性体材料、例えば高分子樹脂材料(PEEK)又はセラミックス材料が好ましい。ジャケット内部から外部へ引き出されるコイル1a〜cのリード線(各2本)は図示されていない。また、冷媒は図示されていない供給管から供給されてジャケット内を流れコイルの発生熱を受け取り、図示されていない回収管から排出されて回収される。なおコイル1の導線自体が直接冷媒に触れないようにコイル表面には表面処理がなされている。冷媒は液体又は気体であって、特に不活性なものが好ましい。
【0031】
図9は多相リニアモータ全体の構成を表す斜視図である。同図において、1は複数のコイル列、42はジャケット、43はジャケットを固定する固定部材、2、2′は磁気回路を構成するヨーク、3はヨーク2、2′に固定され異なる磁極同士が互いに対向して配置された永久磁石である。23はヨークを固定する固定部材である。
【0032】
上記構成において、固定磁界を発生している永久磁石3の間の空間に位置するコイル1に所定の電流を流すとローレンツ力が働き、コイル1を含むジャケット42と永久磁石3が相対的に運動する。また、複数のコイルが駆動方向に配列されているため、コイル個数に応じてリニアモータのストロークを変えることができる。本実施例ではコイル側が固定子、永久磁石が保持されたヨーク側が可動子となったいわゆるムービングマグネット型のリニアモータとなっているが、固定子と可動子が逆であっても良い。
【0033】
ジャケットの内部空間に温度制御された冷媒を供給して流すことにより、コイルに通電したときに発生する熱を回収し、コイル自体の温度上昇やリニアモータの搭載されている装置やその雰囲気の温度上昇を抑えている。この際、補強部材8a〜8cおよび8a′、8b′があるために、冷媒の圧力でシート4、4′が外側に膨らんで変形するのを抑えている。
【0034】
なお、図8ではコイル1は固定具7によって補強部材8a〜8cに固定しているが、シート4、4′もしくは補強部材8a′、8b′に固定するようにしてもよい。また、補強部材8a〜8cはコイル1a〜1cに直接固定されてはいないが、補強部材8a〜8cにコイル1a〜1cを固定して固定具7を省略するようにしてもよい。また固定具7、補強部材8a〜8cおよび8a′、8b′の数は1つに限らず複数に分割して設けてもよい。
【0035】
以上の本実施例によれば、冷媒の圧力を上げるあるいはジャケットのシートを薄くしてもジャケットの変形や破損が抑えられるので、冷媒の流量を上げ冷却効率を向上させることができると共にジャケットの小型化が図れ、ひいてはリニアモータの推力を向上させることができる。
【0036】
<実施例6>
図10は本発明の別の実施形態のステージ装置におけるリニアモータのジャケット部分の構成を表した図であり、ジャケットの外側の可動子(ヨークや永久磁石)の配置は先の図9と同一である。
【0037】
先の実施例では別部材であったフレームとシート、固定具および補強部材の一部もしくは全部を一体化するもので、本実施例では、2つのジャケットカバー14、14′がコイルを固定し覆い、これらジャケットカバー同士を接合している。ジャケットカバーはコイル形状に彫り込まれ、コイル1a〜1cはそれぞれの空芯部でジャケットカバー14′に固定されている。ジャケットカバー14、14′はコイル1の空芯部分およびコイルとコイルの間でも互いに結合されている。該空芯部分および該コイル間部分での結合は接着剤やボルトを使用して行い、冷媒圧力でジャケットカバーの肉薄部が外側に広がろうとするのを抑えている。つまりジャケットカバー14、14′内面の対向する突起部がジャケットを補強して変形を防止する補強部材となっている。
【0038】
この構成によれば、ジャケットの部品点数が減り組立が容易になるほかに、結合箇所がジャケットカバー14、14′同士の間だけなので、結合部から冷媒が漏れ出す可能性が小さいという利点がある。特に肉薄部のシートに比べてコイル空芯部での結合部分の肉厚があるため、ここを接合するボルトおよびネジ部のスペースを確保しやすくボルト締結の設計が容易である。
【0039】
<例2>
図11は本発明を説明する上での例としてのジャケット部分の構成を表した図であり、ジャケットの外側の可動子(ヨークや永久磁石)の配置は先の図9と同一である。
【0040】
本例では、シート4、4′とフレーム5が冷却ジャケットを構成し、積層されたコイル1a〜1cを補強部材8a〜dによって、またコイル1d〜1fを補強部材8e〜8hよってそれぞれシート4および4′に接着剤などで固定したことを特徴としている。シート4、4′はコイル1の部分でコイル1および補強部材8を介して結合されているので、コイル1および補強部材8が耐圧具として機能する。なおシート4、4′と補強部材8は一体化してもよく、またシート4、4′とフレーム5と一体化して同一部材としてもよい。コイルの空芯部やコイル間に補強部材を設けることなく、冷媒圧力でシートが外側に広がろうとするのを抑えている。
【0041】
この構成によれば、補強部材がコイルの空芯部分などに存在しない。
【0042】
<実施例7>
図12は本発明の別の実施形態のステージ装置におけるリニアモータのジャケット部分の構成を表した図であり、ジャケットの外側の可動子(ヨークや永久磁石)の配置は先の図9と同一である。
【0043】
先の例では補強部材がコイルの空芯部分などに存在しない構成であったが、本実施例ではずらして積層したコイルの空芯部などにコイル本体を避けるように補強部材を設置し、シート4と4′とを補強部材8a〜eが直接結合している。同図ではコイル列は補強部材に固定されている。なおシート4、4′とフレーム5と一体化して同一部材としてもよい。また同図では補強部材とコイルは接着もしくは一体成形などにより直接結合されているが、固定具などを介して結合してもよい。補強部材が冷媒圧力でシートが外側に広がろうとするのを抑えている。
【0044】
以上の本実施例によれば、冷媒の圧力を上げるあるいはジャケットのシートを薄くしてもジャケットの変形や破損が抑えられるので、冷媒の流量を上げ冷却効率を向上させることができると共にジャケットの小型化が図れ、ひいてはリニアモータの推力を向上させることができる。
【0045】
<例3>
図13は本発明を説明する上での例としてのジャケット部分の構成を表した図であり、ジャケットの外側の可動子(ヨークや永久磁石)の配置は先の図9と同一である。
【0046】
先の例では別部材であったフレームとシート、固定具および補強部材の一部もしくは全部を一体化するもので、本例では、2つのジャケットカバー14、14′がコイルを固定し覆い、これらジャケットカバー同士を接合している。ジャケットカバーはコイル形状に彫り込まれ、コイル1a、1d、1gはそれぞれの空芯部でジャケットカバー14に固定され、コイル1c、1fはそれぞれの空芯部でジャケットカバー14′に固定され、コイル1b、1eはそれぞれの空芯部でジャケットカバー14、14′の両方に固定されている。ジャケットカバー14、14′はコイル1b、1eなどを介して互いに結合され、冷媒圧力でジャケットカバーの肉薄部が外側に広がろうとするのを抑えている。つまりジャケットカバー14、14′内面の突起部が、ジャケットを補強して変形を防止する補強部材となっている。
【0047】
<構成>
図14は上記説明した各実施例のリニアモータを用いたウエハステージを有する露光装置の構成を示す。同図において、21はあおり機構を有するウエハステージであり、上面に半導体ウエハ23を搭載している。ウエハステージ21の上方には、光源や照明光学系を有する照明系27、ウエハに転写すべきパターンを備えたレチクル28、該レチクル28のパターンを所定の倍率で縮小投影する縮小投影光学系29が設けられている。
【0048】
ウエハステージの構成について説明する。24はあおりステージを水平方向のみ規制するガイドであり、例えば静圧軸受を用いることによって、Z方向、傾斜方向およびZ軸回転方向の運動を許容している。26はベースである。25は上記説明したいずれかの実施例の構成を備えたリニアモータであり、3個のリニアモータ(残りの1個は図示せず)の駆動によって、ステージ21の重力方向であるZ方向の位置あるいは傾きをベース26に対して調節することができる。また、ステージ21のZ方向の位置および傾きを計測することにより、ステージのZ方向の位置および傾きを制御できる。
【0049】
本発明の各実施例によれば、リニアモータの冷却効率が上がりコイルから発生する熱を回収しているので、リニアモータからの発熱がウエハステージに伝わって温度上昇させたり、雰囲気温度を上昇させることがないため、ウエハステージの位置決め精度を飛躍的に向上させることができ、ひいては従来以上に高精度な露光転写が可能となる。
【0050】
<デバイス製造方法>
図15は上記露光装置を使用した半導体デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、あるいは液晶パネルやCCD等)の生産フローを示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0051】
図16は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハに電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記説明した露光によってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、冷媒の圧力を上げるもしくはジャケットの肉薄部分を薄くしても、ジャケットの変形や破損を抑えられるので、冷媒の流量を上げ冷却効率を向上させることができると共に、ジャケットの小型化によりリニアモータの推力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リニアモータを説明する上面図
【図2】リニアモータのジャケット構成を示す分解図
【図3】リニアモータの外観を表す斜視図
【図4】別の形態のリニアモータのジャケットを表す図
【図5】本発明を説明する上での例としてのリニアモータのジャケットを表す図
【図6】別の形態のリニアモータのジャケットを表す図
【図7】別の形態のリニアモータのジャケットを表す図
【図8】別の形態のリニアモータのジャケットを表す図
【図9】別の形態のリニアモータの構成を示す図
【図10】別の形態のリニアモータのジャケットを表す図
【図11】本発明を説明する上での例としてのリニアモータのジャケットを表す図
【図12】別の形態のリニアモータのジャケットを表す図
【図13】本発明を説明する上での例としてのリニアモータのジャケットを表す図
【図14】ステージを有する露光装置の構成図
【図15】半導体デバイスの製造フローを示す図
【図16】ウエハプロセスの詳細なフローを示す図
【図17】従来例のリニアモータを説明する図
【符号の説明】
1 コイル
2 ヨーク
3 永久磁石
4、4′ シート
5 フレーム
7 固定具
8 補強部材
14、14′ ジャケットカバー

Claims (10)

  1. コイルと、該コイルを覆い内部空間に冷媒が供給されるジャケットとを有するリニアモータであって、該冷媒の圧力に対して該ジャケットを補強する補強部材を、ジャケット内部の該コイルの空芯部に、該空芯部を貫通し且つ前記ジャケットの前記コイルを挟んで対向する箇所に固定ないし一体化した形で設けたリニアモータを駆動機構として有することを特徴とするステージ装置。
  2. 前記ジャケットを挟んで磁石が取り付けられたヨークが設けられていることを特徴とする請求項1記載のステージ装置。
  3. 前記ジャケットはフレームと該フレームを挟んで2枚のシートを接合したものである請求項1記載のステージ装置。
  4. 前記ジャケットは2つのジャケットカバーを接合したものである請求項1記載のステージ装置。
  5. 前記ジャケット及び補強部材は非磁性体材料からなることを特徴とする請求項1記載のステージ装置。
  6. 前記ジャケット及び補強部材はセラミックス材料からなることを特徴とする請求項5記載のステージ装置。
  7. 前記補強部材はジャケットの一部として構成された突起部であることを特徴とする請求項1記載のステージ装置。
  8. ジャケットの構成部材がコイルを固定することを特徴とする請求項1記載のステージ装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか記載のステージ装置で基板を搭載して、該基板に露光を行う手段を有することを特徴とする露光装置。
  10. 請求項9記載の露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴とするデバイス製造方法。
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