JP3590332B2 - 化学処理装置およびそれを用いた化学処理方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、メッキ処理やエッチング処理等を行う化学処理装置およびそれを用いた化学処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
化学処理装置の1つであるメッキ処理装置には、BGA、CSP、COF等の半導体技術において、表面に銅やアルミニウム等からなるリード配線等の表面層を有する長尺なテープを縦にしてつまりテープ幅方向を垂直にして搬送しながら、テープの表面層に対して金や銅、ニッケル等の電解メッキ処理を行うようにしたものがある。
【0003】
図12は従来のこのようなメッキ処理装置の一例の概略構成図を示したものである。このメッキ装置では、複数のメッキ処理部1が直列に配置されている。メッキ処理部1は、図13および図14に示すように、外部処理槽2を備えている。外部処理槽2内の中央部には内部処理槽3が設けられ、外部処理槽2の上部には蓋4が設けられている。この場合、外部処理槽2の底部は内部処理槽3の底部を兼ねている。外部処理槽2の図13および図14における左側壁および右側壁の各所定の箇所には縦長の矩形孔からなるスリット5、6が設けられている。内部処理槽3の図13および図14における左側壁および右側壁の各所定の箇所には縦長の溝からなるスリット7、8が設けられている。内部処理槽3の図14における上側壁および下側壁は左側壁および右側壁よりもやや低くなっており(図13参照)、これらの低くなった部分はオーバーフロー部9となっている。内部処理槽3内の所定の箇所にはアノード電極10が設けられている。
【0004】
各外部処理槽2間および図12における最も左側の外部処理槽2の左側に設けられたローラ室(図示せず)内には搬送ローラ11および電極ローラ(カソード電極)12が互いに対向して設けられている。図12における最も左側のローラ室の左側には供給リール(図示せず)が設けられている。供給リールには、銅やアルミニウム等の金属箔からなり、回路パターンおよび回路パターンを接続するメッキ用パターンが表面層として形成されたテープ13が巻回されている。
【0005】
供給リールから繰り出されたテープ13は、複数のメッキ処理部1を順次通過した後、図12における最も右側のメッキ処理部1の右側に設けられた巻取リール(図示せず)に巻き取られるようになっている。この場合、テープ13は、各メッキ処理部1において、ローラ室内の搬送ローラ11と電極ローラ12との間、外部処理槽2のスリット5、内部処理槽3のスリット7、8および外部処理槽2のスリット6を順次通過するようになっている。また、図示していないが、電極ローラ12によるテープ13の表面層に対する接触不良を防止してスパークが発生しないようにするために、純水タンク内の純水をポンプで汲み上げてシャワーで電極ローラ12とテープ13との接触部に吹き付け、ローラ室内の吹き付け後の純水をドレイン管を介して純水タンク内に回収するようになっている。
【0006】
内部処理槽3の底部中央部には供給管21の一端部が接続されている。各供給管21の途中には流量センサ22およびポンプ23が介在されている。ポンプ23は、流量センサ22の流量信号に基づく制御部24の制御により駆動されるようになっている。各供給管21の他端部は、共通供給管25を介して共通メッキ液タンク26に接続されている。共通メッキ液タンク26内にはメッキ液27が収容されている。外部処理槽2のスリット5、6と内部処理槽3のスリット7、8との間における外部処理槽2の底部にはドレイン管28、29の一端部が接続されている。各ドレイン管28、29の他端部は、共通ドレイン管30を介して共通メッキ液タンク26に接続されている。
【0007】
次に、このメッキ処理装置の動作について説明する。供給リールから繰り出されたテープ13は、複数の搬送ローラ11が所定の方向に回転されると、複数の内部処理槽3内を順次通過して巻取リールに巻き取られる。このとき、各ポンプ23が駆動すると、共通メッキ液タンク26内のメッキ液27は共通供給管25および各供給管21を介して各内部処理槽3内に噴出され、各内部処理槽3内を通過中のテープ13の表面層に当てられる。そして、アノード電極10と電極ローラ12との間にメッキ電流が流れると、各内部処理槽3内を通過中のテープ13の表面層にメッキが施される。各内部処理槽3内に噴出されたメッキ液27は、各内部処理槽3のオーバーフロー部9からオーバーフローして各外部処理槽2内に流出し、各ドレイン管28、29および共通ドレイン管30を介して共通メッキ液タンク26内に回収される。
【0008】
ここで、外部処理槽2のスリット5、6および内部処理槽3のスリット7、8の幅は、テープ13の厚さよりもかなり大きく、例えば10mm程度となっている。このようにスリット5〜8の幅を大きくしているのは、テープ13が内部処理槽3内に噴出されたメッキ液27中で踊っても、テープ13の表面層がスリット5〜8の各内壁面に接触しないようにするためである。この結果、各内部処理槽3内に噴出されたメッキ液27は、各内部処理槽3のオーバーフロー部9からオーバーフローして外部処理槽2内に流出するばかりでなく、各内部処理槽3のスリット7、8からも各外部処理槽2内に流出する。
【0009】
一方、テープ13としては、一般的に、幅35mm、48mm、70mmのものを用いている。このようなテープ13の場合には、幅が比較的小さいので、内部処理槽3の高さ(深さ)は比較的低く(浅く)てよく、スリット7、8の上下方向の長さも比較的短くてよい。このため、内部処理槽3のスリット7、8から外部処理槽2内に流出するメッキ液27の量が比較的少なくて流出の勢いも比較的弱く、外部処理槽2のスリット5、6からローラ室内に流出することはほとんどない。
【0010】
ところで、最近では、テープとして、例えば幅158mmと比較的幅広のものを用いることが試みられている。しかしながら、このようなテープの場合には、幅が比較的大きいので、内部処理槽3の高さ(深さ)が比較的高く(深く)なり、スリット7、8の上下方向の長さも比較的長くなる。この結果、内部処理槽3のスリット7、8から外部処理槽2内に流出するメッキ液27の量が比較的大きくて流出の勢いも比較的強くなり、外部処理槽2のスリット5、6からローラ室内に流出してしまう。ローラ室内にメッキ液27が流入すると、メッキ液27が無駄となり、コスト高となるばかりでなく、純水タンク内の純水にメッキ液27が混入し、この混入液の吹き付けにより電極ローラ12の表面がメッキされ、電気的接触に不具合が生じてしまう。
【0011】
また、テープ13の幅が比較的大きく、内部処理槽3の高さ(深さ)が比較的高く(深く)、スリット7、8の上下方向の長さも比較的長い場合には、内部処理槽3のスリット7、8から外部処理槽2内に流出するメッキ液27の量が比較的大きくて流出の勢いも比較的強くなるばかりでなく、内部処理槽3のオーバーフロー部9から外部処理槽2内にオーバーフローするときの高低差が比較的大きくなり、いずれにしても、酸素等を含む気泡を巻き込みやすくなる。一方、例えば表面層のメッキが金メッキの場合、メッキ液としては、シアン系メッキ液と非シアン系メッキ液とがあるが、非シアン系メッキ液の場合には、酸素等を含有する気泡を巻き込むと、寿命が著しく短くなってしまう。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の課題は、メッキ液等の化学液が外部処理槽のスリットから流出しないようにすることである。
この発明の他の課題は、内部処理槽の高さ(深さ)が比較的高く(深く)ても、メッキ液等の化学液に酸素等を含む気泡が巻き込まれにくいようにすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明に係る化学処理装置は、外部処理槽に設けられたテープ搬入用およびテープ搬出用の開口および内部処理槽に設けられたテープ搬入用およびテープ搬出用の開口を挿通するテープの表面層を、前記内部処理槽内に噴出される化学液により化学処理を行う化学処理装置において、前記内部処理槽の外側に第1および第2の中間槽を設け、前記外部処理槽の底部および前記第1の中間槽の底部に外部ドレイン孔および中間ドレイン孔を設け、前記第2の中間槽内に流量規制手段を設けたものである。
請求項15に記載の発明に係る化学処理方法は、外部処理槽に設けられたテープ搬入用およびテープ搬出用の開口および内部処理槽に設けられたテープ搬入用およびテープ搬出用の開口にテープを挿通して、該テープの表面層を、前記内部処理槽内に噴出される化学液により化学処理を行う化学処理方法において、前記内部処理槽の外側に第1および第2の中間槽を設け、前記外部処理槽の底部および前記第1の中間槽の底部に外部ドレイン孔および中間ドレイン孔を設け、前記第2の中間槽内に流量規制手段を設け、前記流量規制手段により前記第2の中間槽から前記外部処理槽への化学液の流出量を規制し、前記内部処理槽内に噴出して前記テープの表面層を処理した化学液を前記外部ドレイン孔および前記中間ドレイン孔から回収するようにしたものである。
そして、請求項1または15に記載の発明によれば、内部処理槽から第1の中間槽を経て第2の中間槽内に流入された化学液の外部処理槽への流量を流量規制手段で規制し、内部処理槽内の化学液の一部を中間ドレイン孔を介して回収し、残りを外部ドレイン孔を介して回収することになるので、外部処理槽内に流入する化学液の流量を低減することができ、したがって外部処理槽のスリットからの化学液の流出を防止することができる。また、内部処理槽から第1の中間槽を経て第2の中間槽内に流入された化学液の外部処理槽への流量を流量規制手段で規制し、内部処理槽内の化学液の一部を中間ドレイン孔を介して回収し、残りを外部ドレイン孔を介して回収することにより、内部処理槽の高さ(深さ)が比較的高く(深く)ても、メッキ液等の化学液に酸素等を含む気泡が巻き込まれにくいようにすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の第1実施形態におけるメッキ処理装置の概略構成図を示したものである。このメッキ処理装置では、複数のメッキ処理部41が直列に配置されている。メッキ処理部41は、図2にも示すように、外部処理槽42を備えている。外部処理槽42内の中央部には内部処理槽43が設けられている。この場合、外部処理槽42の底部、図2における上側壁および下側壁は内部処理槽43の底部、上側壁および下側壁を兼ねている。内部処理槽43の左側壁および右側壁の各中央部の外側には第1〜第3の中間槽44〜46が設けられている。外部処理槽42の上部には蓋47が設けられている。内部処理槽43内の所定の箇所にはアノード電極48が設けられている。
【0015】
外部処理槽42の図2における左側壁および右側壁の各所定の箇所には縦長の矩形孔からなるスリット(開口)51(図4参照)が設けられている。内部処理槽43の図2における左側壁および右側壁の各所定の箇所には縦長の矩形孔からなるスリット52(図4参照)が設けられている。第2の中間槽45の図2における左側壁および右側壁の各所定の箇所には縦長の矩形孔からなるスリット53(図4参照)が設けられている。第3の中間槽46の所定の箇所には縦長の溝からなるスリット54(図4参照)が設けられている。
【0016】
各外部処理槽42間および図1における最も左側の外部処理槽42の左側に設けられたローラ室(図示せず)内には搬送ローラ55および電極ローラ(カソード電極)56が互いに対向して設けられている。図1における最も左側のローラ室の左側には供給リール(図示せず)が設けられている。供給リールには、銅やアルミニウム等の金属箔からなり、回路パターンおよび回路パターンを接続するメッキ用パターンが表面層として形成されたテープ57が巻回されている。
【0017】
供給リールから繰り出されたテープ57は、複数のメッキ処理部41を順次通過した後、図1における最も右側のメッキ処理部41の右側に設けられた巻取リール(図示せず)に巻き取られるようになっている。この場合、テープ57は、各メッキ処理部41において、ローラ室内の搬送ローラ55と電極ローラ56との間および各槽42、43、45、46のスリット51、52、53、54を通過するようになっている。また、図示していないが、電極ローラ55によるテープ57の表面層に対する接触不良を防止してスパークが発生しないようにするために、純水タンク内の純水をポンプで汲み上げてシャワーで電極ローラ56とテープ57との接触部に吹き付け、ローラ室内の吹き付け後の純水をドレイン管を介して純水タンク内に回収するようになっている。
【0018】
各外部処理槽42の下側にはメッキ液タンク61が設けられている。メッキ液タンク61内にはメッキ液62が収容されている。内部処理槽43の底部の中央部には供給孔が設けられ、この供給孔には供給管63の一端部が接続されている。各供給管63は対応するメッキ液タンク61の底部(または側壁)を液密に貫通してメッキ液タンク61の外部に延出され、この延出部の途中には流量センサ64およびポンプ65が介在されている。ポンプ65は、流量センサ64の流量信号に基づく制御部66の制御により駆動されるようになっている。各供給管63の他端部は、対応するメッキ液タンク61の底部に接続されている。
【0019】
ところで、図2に示すように、メッキ処理部41は左右対称な構造となっている。そこで、次に、代表として、図2の右側の部分について、図3〜図6を参照して説明する。内部処理槽43のスリット52の内側における底部には内部ドレイン孔が設けられ、この内部ドレイン孔には内部ドレイン管70の上端部が接続されている。内部ドレイン管70の下端部は、対応するメッキ液タンク61内のメッキ液62中に浸されるようになっている。外部処理槽42の底部の所定の箇所には外部ドレイン孔が設けられ、この外部ドレイン孔には外部ドレイン管71の一端部が接続されている。外部ドレイン管71の途中にはバルブ72が設けられている。外部ドレイン管71の他端部は、対応するメッキ液タンク61の側壁においてその内部に収容されているメッキ液62の液面よりも下側となる部分に接続されている。
【0020】
第1の中間槽44は、外部処理槽42の底部と、内部処理槽43の右側壁と、第2の中間槽45の左側壁と、第2の中間槽45の左側壁と内部処理槽43の右側壁との間に設けられた一対の仕切り壁73とからなっている。この場合、仕切り壁73の高さは内部処理槽43の高さと同じとなっている。中間槽44の底部の中央部には中間ドレイン孔が設けられ、この中間ドレイン孔には中間ドレイン管74の一端部が接続されている。中間ドレイン管74の途中にはバルブ(ドレイン量調整手段)75が設けられている。中間ドレイン管74の他端部は、対応するメッキ液タンク61の側壁においてその内部に収容されているメッキ液62の液面よりも下側となる部分に接続されている。
【0021】
第2の中間槽45は、角筒状部76の上下部に上部支持板77および下部支持板78が設けられた構造となっている。この場合、第2の中間槽45の高さは内部処理槽43の高さよりもやや低くなっている。角筒状部76内においてテープ搬送路の両側には一対の流量規制ローラ79が配置されている。一対の流量規制ローラ79のテープ57に対応する部分は小径部79aとなっており、全体としてほぼI字状となっている。一方の流量規制ローラ79の上軸79bおよび下軸79cは、本体部が角筒状部76の壁面76aにほぼ接触するように近接した位置で、上部支持板77および下部支持板78に回転可能に支持されている。他方の流量規制ローラ79の上軸79bおよび下軸79cは、本体部が中間槽44の壁面76aにほぼ接触するように近接した位置で、上部支持板77および下部支持板78に設けられた長円孔77a、78aに回転可能に且つ図6において左右方向に移動可能に支持されている。
【0022】
つまり、一対の流量規制ローラ79の一方は、テープ57に対して相対的に固定された位置で回転可能に設けられ、他方は、テープ57に対して近接および離間可能に且つ回転可能に設けられている。このような構成により、他方の流量規制ローラ79を、一方の流量規制ローラ79から離間させた位置に保持して、テープ57を一対の流量規制ローラ79間に挿通することができる。ここで、他方の流量規制ローラ79を一方の流量規制ローラ79に圧接させた状態において、一対の流量規制ローラ79の小径部79a間の間隔は、テープ57の厚さよりも1mm程度大きくなっている。
【0023】
第3の中間槽46は、外部処理槽42の底部と、第2の中間槽45の右側壁と、平面ほぼコ字状の堰き止め壁81とからなっている。この場合、堰き止め壁81の高さは、第3の中間槽46のスリット53の上下方向のほぼ中央部に対応する高さとなっている。堰き止め壁81の図3における上側壁および下側壁の下部の所定の箇所には方形状の開口部82が設けられ、その外側にはシャッタ(流出量調整手段)83が上下動可能に設けられている。シャッタ83は、それ自体に設けられた縦長のスリット84に挿通されたねじ85が堰き止め壁81にねじ込まれることにより、任意の高さ位置に固定され、開口部82の開口量を調整することができるようになっている。
【0024】
ここで、テープ57の幅は例えば158mmと比較的大きくなっている。このため、内部処理槽43の高さ(深さ)は比較的高く(深く)、スリット52の上下方向の長さも比較的長くなっている。また、外部処理槽42および第2の中間槽45のスリット51、53の上下方向の長さは内部処理槽43のスリット52の長さと同じとなっている。また、第3の中間槽46のスリット54の底面の高さ位置は他のスリット51〜53の底面の高さ位置と同じとなっている。さらに、外部処理槽42のスリット51の幅は10〜12mm程度となっており、内部処理槽43のスリット52の幅は5〜6mm程度となっており、第2の中間槽45の左側のスリット53の幅は2〜3mm程度となっており、第2の中間槽45の右側のスリット53の幅は4〜5mm程度となっており、第3の中間槽46のスリット54の幅は5〜6mm程度となっている。
【0025】
次に、このメッキ処理装置の動作について説明する。供給リールから繰り出されたテープ57は、複数の搬送ローラ55が所定の方向に回転されると、複数の内部処理槽43内を順次通過して巻取リールに巻き取られる。このとき、各ポンプ65が駆動すると、各メッキ液タンク61内のメッキ液62は各供給管63を介して各内部処理槽43内に噴出され、各内部処理槽43内を通過中のテープ57の表面層に当てられる。そして、アノード電極49と電極ローラ56との間にメッキ電流が流れると、各内部処理槽43内を通過中のテープ57の表面層にメッキが施される。
【0026】
ここで、メッキ処理部41が複数に分離されている理由について説明する。テープ57を所定のスピードで搬送してメッキするには形成するメッキ厚に対応したメッキ時間が必要であり、テープ57のメッキ処理長さはこのメッキ時間に対応する長さとなる。しかして、テープ57に形成されたパターンへの電圧の印加は電極ローラ(カソード電極)56により行うのでテープ57のメッキ処理長さが長くなると、パターンの抵抗値により電極ローラ56近傍と電極ローラ56間の中央部側との電圧の差が大きくなり、メッキ厚のばらつきが大きくなるので、メッキ処理部41を複数に分離し、電極ローラ56間を短くするためである。
【0027】
内部処理槽43内に噴出されたメッキ液62の大部分は、内部ドレイン管70を介してメッキ液タンク61内に回収される。この場合、内部処理槽43の高さが比較的高くても、内部処理槽43内に噴出されたメッキ液62の大部分は内部処理槽3の外側にオーバーフローすることなくメッキ液タンク61内に回収されるので、酸素等を含む気泡を巻き込むことはほとんどない。また、内部ドレイン管70の下端部はメッキ液タンク61内のメッキ液62中に浸されているので、ここにおいても気泡を巻き込むことはほとんどない。
【0028】
一方、内部処理槽43内に噴出されたメッキ液62の一部は、内部処理槽43のスリット52を介して第1の中間槽44内に流入し、後述する一対の流量規制ローラ79による流量規制により、第1の中間槽44内に一時的に貯えられる。そして、第1の中間槽44内に流入されたメッキ液62の一部は中間ドレイン管74を介してメッキ液タンク61内に回収される。この際、中間ドレイン管74内に貯えられるメッキ液62の量が少なすぎると、中間ドレイン管74内にメッキ液62が充満されず一部に空気が存在することとなり、メッキ液62中に気泡が巻き込まれる。また、第1の中間槽44内に貯えられるメッキ液62の量が多すぎると、スリット53から第2の中間槽45に流入する量が多くなり、これは、後述する如く、第2の中間槽45からメッキ液62が流出する際の気泡の巻き込み量を増大することになる。このため、この第1の中間槽44内には常に適切な量のメッキ液62が貯えられる必要がある。中間ドレイン管74の途中に設けられたバルブ75は、この第1の中間槽44内に貯えられるメッキ液62の量を調節するためのものであり、このバルブ75の操作により第1の中間槽44内に貯えられるメッキ液62が適切な量に維持される。
【0029】
この結果、内部処理槽43の高さが比較的高くても、図7において一点鎖線で示すように、内部処理槽43内のメッキ液62はスリット52を介して第1の中間槽44内に比較的緩慢に流入して一時的に貯えられることになり、ここにおいて気泡を巻き込むとしてもその量をかなり少なくすることができるまた、中間ドレイン管74の他端部はメッキ液タンク61内の側壁においてその内部に収容されているメッキ液62の液面よりも下側となる部分に接続されているので、ここにおいて気泡を巻き込むことはほとんどない。
【0030】
一方、第1の中間槽44内に流入されたメッキ液62の残りは、第2の中間槽45の左側のスリット53を介して第2の中間槽45内に流入する。第2の中間槽45内に流入されたメッキ液62は、一対の流量規制ローラ79によって右側のスリット53に向かう流量を規制される。
【0031】
ここで、一対の流量規制ローラ79の機能について述べる。上述した如く、第1の中間槽44から流出するメッキ液62に巻き込まれる気泡を低減するために、第1の中間槽44内には、常に、適切な量のメッキ液62が貯えられる必要がある。このため、第1の中間槽44から第2の中間槽45には左側のスリット53を介して常にメッキ液62が流入している。スリット53のほぼ中央にはテープ57が搬送されており、メッキ液62はこのテープ57を中心として勢いよく流入するため、そのまま、第2の中間槽45の右側のスリット53から勢いよく流出し、その際、多くの気泡を巻き込むことになる。一対の流量規制ローラ79の機能は、第2の中間槽45の右側のスリット53から流出するメッキ液62を低減して気泡の巻き込み量を低減することにある。この際、テープ57の表面層が、金属泊からなるリード配線等である場合には、供給リールから繰り出したテープ57の先端を一対の流量規制ローラ79間に挿通する際、該一対の流量規制ローラ79の間隔が小さいと、挿通作業が困難となり、またテープ57の表面層が一対の流量規制ローラ79に接触して変形、変質してしまう。このため、上述した如く、一対の流量規制ローラ79の他方は、テープ57に対して近接および離間可能になされており、他方の流量規制ローラ79を、一方の流量規制ローラ79から離間させた位置に保持して、テープ57を一対の流量規制ローラ79間に挿通することができる。
【0032】
そして、この状態で、第1の中間槽44から第2の中間槽45内に流入されたメッキ液62は、各流量規制ローラ79の小径部79aと角筒状部76の壁面76bとの間を流れ、このメッキ液62の流圧により、一対の流量規制ローラ79の他方は、一方の流量規制ローラ79側に移動され、一方の流量規制ローラ79に圧接される。したがって、第2の中間槽45内に流入されたメッキ液62は、一対の流量規制ローラ79の小径部79a間の隙間および各流量規制ローラ79と角筒状部76の壁面76aとの間の隙間を通った後、右側のスリット53から第3の中間槽46内に流出する。
【0033】
しかして、他方の流量規制ローラ79が一方の流量規制ローラ79に圧接された状態では、メッキ液62は、このメッキ液62の流れに沿って、各流量規制ローラ79を、それぞれ、図3において矢印で示す方向に回転させながら一対の流量規制ローラ79の小径部79a間の隙間を流れるが、一対の流量規制ローラ79の小径部79a間の隙間が小さくなっている分、ここを流れるメッキ液62の流量は少なくなる。また、各流量規制ローラ79は壁面76aにほぼ接触する位置とされているので、各流量規制ローラ79と壁面76aとの間を流れるメッキ液62の流量も少なくなる。したがって、図7において一点鎖線で示すように、内部処理槽43のスリット52から第1の中間槽44に流入されたメッキ液62のうち大部分は中間ドレイン管74を介してメッキ液タンク61内に回収され、第2の中間槽45の右側のスリット53から流出する流量はかなり少なくなる。この結果、当該スリット53から第3の中間槽46内に流出するメッキ液62の液面の高さが低くなり、流出の勢いも弱くなり、これに伴って、当該スリット53から流出するメッキ液62中に巻き込まれる気泡が低減する。
【0034】
第3の中間槽46内に流入されたメッキ液62は、スリット54および2つの開口部82を介して外部処理槽42内に流入する。このとき、シャッタ83の高さ位置を調整し、2つの開口部82から流出するメッキ液62の量を調整することにより、第3の中間槽46のスリット54から外部処理槽42のスリット51に向かって直接流出するメッキ液62の量を低減する。この結果、第3の中間槽46のスリット54から流出するメッキ液62中に巻き込まれる気泡が低減する。また、内部処理槽43内に噴出されたメッキ液62の大部分は既に内部ドレイン管70および中間ドレイン管74を介して回収されている上、第3の中間槽46のスリット54から外部処理槽42のスリット51に向かって直接流出するメッキ液62の量を低減することができるので、外部処理槽42のスリット51からローラ室内へのメッキ液62の流出が防止される。
【0035】
外部処理槽42内に流入されたメッキ液62は、外部ドレイン管71を介してメッキ液タンク61内に回収される。このとき、バルブ72を調整し、外部ドレイン管71を介してのメッキ液62の回収量を調整することにより、外部処理槽42内に一時的に貯えられるメッキ液62の量が極端に少なくならないようにする。この結果、外部ドレイン管71の一端部に吸い込まれるメッキ液62中に気泡が巻き込まれにくいようにすることができる。また、外部ドレイン管71の他端部はメッキ液タンク61内の側壁においてその内部に収容されているメッキ液62の液面よりも下側となる部分に接続されているので、ここにおいて気泡を巻き込むことはほとんどない。
【0036】
以上のように、このメッキ処理装置では、外部処理槽42のスリット51からローラ室内へのメッキ液62の流出を防止することができるので、メッキ液62が無駄とならないようにすることができ、ひいてはコストを低減することができる。また、ローラ室内にメッキ液62が流入しないようにすることができるので、ローラ室にドレイン管を介して接続された純水タンク内の純水にメッキ液62が混入することがなく、ひいては電極ローラ56の表面がメッキされることがなく、テープ搬送機能が損なわれないようにすることができる。また、このメッキ処理装置では、回収されるメッキ液62中に気泡が巻き込まれにくいようにすることができるので、メッキ液62が非シアン系メッキ液であっても、メッキ液全体としての寿命を長くすることができる。
【0037】
さらに、このメッキ処理装置では、各外部処理槽42の下側にメッキ液タンク61を設けているので、供給管63、内部ドレイン管70、外部ドレイン管71および中間ドレイン管74の長さを可及的に短くすることができる。この結果、メッキ液62が非シアン系メッキ液である場合、これらの配管内に自然に析出される金の量を可及的に少なくすることができ、ひいては極めて高価な金の無駄な使用を可及的に少なくすることができ、コストを低減することができる。
【0038】
ところで、第1〜第3の中間槽44、45、46を設けない場合、内部処理槽43通過後のテープ57の表面に付着したメッキ液62が自然落下して次のローラ室内の電極ローラ56に付着しないようにするためには、内部処理槽43の後段のスリット52と外部処理槽42の後段のスリット51との間隔を、テープ搬送速度が1m/分程度である場合、500mm程度とする必要がある。これに対して、第1〜第3の中間槽44、45、46を設けた場合、当該間隔を上記の半分の250mm程度としても、内部処理槽43通過後のテープ57の表面に付着したメッキ液62を強制落下させて次のローラ室内の電極ローラ56に付着しないようにすることができる。この結果、当該間隔を250mm程度と比較的小さくすることができ、ひいては装置全体の長さを比較的短くすることができる。
【0039】
次に、図8はこの発明の第2実施形態における図3同様の平面図を示し、図9はそのA−A線に沿う断面図を示し、図10はそのB−B線に沿う断面図を示し、図11はそのC−C線に沿う断面図を示したものである。これらの図において、図3〜図6と同一部分には同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
【0040】
このメッキ処理部41は、内部ドレイン管70を設けずに、その代わりに、内部処理槽43の右側壁の両端部に、内部処理槽43、外部処理槽42および第1の中間槽45の各所定の一部を利用して、オーバーフロー案内部90を形成したものである。すなわち、オーバーフロー案内部90は、内部処理槽43の右側壁の上面両端部に形成された切欠部91と、当該右側壁の外側に設けられた、高さが内部処理槽43の高さと同じである案内壁92とを有し、オーバーフローしたメッキ液62を切欠部91から流入して、当該右側壁と案内壁92との間に導くものである。オーバーフロー案内部90の案内壁92の下部の所定の箇所には方形状の開口部93が設けられ、その外側にはシャッタ(オーバーフロー量調整手段)94が上下動可能に設けられている。シャッタ94は、それ自体に設けられた縦長のスリット95に挿通されたねじ96が案内壁92にねじ込まれることにより、任意の高さ位置に固定され、開口部93の開口量を調整することができるようになっている。
【0041】
つまり、このメッキ処理部41では、内部処理槽43内に噴出されたメッキ液62の一部を切欠部91からオーバーフロー案内部90内に導き、このオーバーフロー案内部90の開口部93から外部処理槽42内に流出し、外部ドレイン管71を介してメッキ液タンク61内に回収される。この場合、シャッタ94で開口部93の開口量を調整することにより、オーバーフロー案内部90内におけるメッキ液62の液面が切欠部91の底面よりも下がらないようにする。つまり、オーバーフロー案内部90内が常にメッキ液62により充満されている状態を維持するよう調整することが可能となるので、このオーバーフロー案内部90に流出するメッキ液62中に気泡が巻き込まれないようにすることができる。
【0042】
また、内部処理槽43内に噴出されたメッキ液62の大部分をオーバーフロー案内部90から流出させることにより、内部処理槽43内のメッキ液圧を低減するので、スリット52から流出するメッキ液62の量をその分少なくすることができ、また流出の勢いもやや弱くすることができる。この結果、スリット52から流出するメッキ液62中に気泡がより一層巻き込まれにくいようにすることができる。この場合、図8〜図10に示すように、内部処理槽43の右側壁の内側に、スリット52の幅を実質的に小さくするための一対のスリット幅調整板97を位置調整可能に設けるようにしてもよい。
【0043】
なお、上記各実施形態において、一対の流量規制ローラ79は小径部79aを有するものとしたが、テープ57のパターンが形成されていない面側に配置される流量規制ローラ79は小径部79aを設けなくてもよい。また、この発明は、メッキ処理に限らず、脱脂処理、酸化膜除去処理、メッキ前処理等の他の化学処理にも適用することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、内部処理槽から第1の中間槽を経て第2の中間槽内に流入された化学液の外部処理槽への流量を流量規制手段で規制し、内部処理槽内の化学液の一部を中間ドレイン孔を介して回収し、残りを外部ドレイン孔を介して回収することになるので、外部処理槽内に流入する化学液の流量を低減することができ、したがって外部処理槽のスリットからの化学液の流出を防止することができる。また、内部処理槽から第1の中間槽を経て第2の中間槽内に流入された化学液の外部処理槽への流量を流量規制手段で規制し、内部処理槽内の化学液の一部を中間ドレイン孔を介して回収し、残りを外部ドレイン孔を介して回収することにより、内部処理槽の高さ(深さ)が比較的高く(深く)ても、メッキ液等の化学液に酸素等を含む気泡が巻き込まれにくいようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態におけるメッキ処理装置の概略構成図。
【図2】図1に示すメッキ処理部のうち蓋を省略した状態の要部の平面図。
【図3】図2に示すメッキ処理部の右側の部分の拡大平面図。
【図4】図3のA−A線に沿う断面図。
【図5】図3のB−B線に沿う断面図。
【図6】図3のC−C線に沿う断面図。
【図7】メッキ液の液位を説明するために示す断面図。
【図8】この発明の第2実施形態における図3同様の平面図。
【図9】図8のA−A線に沿う断面図。
【図10】図8のB−B線に沿う断面図。
【図11】図8のC−C線に沿う断面図。
【図12】従来のメッキ処理装置の一例の概略構成図。
【図13】図12に示すメッキ処理部の一部の断面図。
【図14】図13に示すメッキ処理部のうち蓋を省略した状態の平面図。
【符号の説明】
41 メッキ処理部
42 外部処理槽
43 内部処理槽
44 第1の中間槽
45 第2の中間槽
46 第3の中間槽
51〜54 スリット
57 テープ
61 メッキ液タンク
62 メッキ液
64 供給管
66 ポンプ
70 内部ドレイン管
71 外部ドレイン管
72 バルブ
74 中間ドレイン管
75 バルブ
79 流量規制ローラ
82 開口部
83 シャッタ
90 オーバーフロー案内部
91 切欠部
93 開口部
94 シャッタ
【発明の属する技術分野】
この発明は、メッキ処理やエッチング処理等を行う化学処理装置およびそれを用いた化学処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
化学処理装置の1つであるメッキ処理装置には、BGA、CSP、COF等の半導体技術において、表面に銅やアルミニウム等からなるリード配線等の表面層を有する長尺なテープを縦にしてつまりテープ幅方向を垂直にして搬送しながら、テープの表面層に対して金や銅、ニッケル等の電解メッキ処理を行うようにしたものがある。
【0003】
図12は従来のこのようなメッキ処理装置の一例の概略構成図を示したものである。このメッキ装置では、複数のメッキ処理部1が直列に配置されている。メッキ処理部1は、図13および図14に示すように、外部処理槽2を備えている。外部処理槽2内の中央部には内部処理槽3が設けられ、外部処理槽2の上部には蓋4が設けられている。この場合、外部処理槽2の底部は内部処理槽3の底部を兼ねている。外部処理槽2の図13および図14における左側壁および右側壁の各所定の箇所には縦長の矩形孔からなるスリット5、6が設けられている。内部処理槽3の図13および図14における左側壁および右側壁の各所定の箇所には縦長の溝からなるスリット7、8が設けられている。内部処理槽3の図14における上側壁および下側壁は左側壁および右側壁よりもやや低くなっており(図13参照)、これらの低くなった部分はオーバーフロー部9となっている。内部処理槽3内の所定の箇所にはアノード電極10が設けられている。
【0004】
各外部処理槽2間および図12における最も左側の外部処理槽2の左側に設けられたローラ室(図示せず)内には搬送ローラ11および電極ローラ(カソード電極)12が互いに対向して設けられている。図12における最も左側のローラ室の左側には供給リール(図示せず)が設けられている。供給リールには、銅やアルミニウム等の金属箔からなり、回路パターンおよび回路パターンを接続するメッキ用パターンが表面層として形成されたテープ13が巻回されている。
【0005】
供給リールから繰り出されたテープ13は、複数のメッキ処理部1を順次通過した後、図12における最も右側のメッキ処理部1の右側に設けられた巻取リール(図示せず)に巻き取られるようになっている。この場合、テープ13は、各メッキ処理部1において、ローラ室内の搬送ローラ11と電極ローラ12との間、外部処理槽2のスリット5、内部処理槽3のスリット7、8および外部処理槽2のスリット6を順次通過するようになっている。また、図示していないが、電極ローラ12によるテープ13の表面層に対する接触不良を防止してスパークが発生しないようにするために、純水タンク内の純水をポンプで汲み上げてシャワーで電極ローラ12とテープ13との接触部に吹き付け、ローラ室内の吹き付け後の純水をドレイン管を介して純水タンク内に回収するようになっている。
【0006】
内部処理槽3の底部中央部には供給管21の一端部が接続されている。各供給管21の途中には流量センサ22およびポンプ23が介在されている。ポンプ23は、流量センサ22の流量信号に基づく制御部24の制御により駆動されるようになっている。各供給管21の他端部は、共通供給管25を介して共通メッキ液タンク26に接続されている。共通メッキ液タンク26内にはメッキ液27が収容されている。外部処理槽2のスリット5、6と内部処理槽3のスリット7、8との間における外部処理槽2の底部にはドレイン管28、29の一端部が接続されている。各ドレイン管28、29の他端部は、共通ドレイン管30を介して共通メッキ液タンク26に接続されている。
【0007】
次に、このメッキ処理装置の動作について説明する。供給リールから繰り出されたテープ13は、複数の搬送ローラ11が所定の方向に回転されると、複数の内部処理槽3内を順次通過して巻取リールに巻き取られる。このとき、各ポンプ23が駆動すると、共通メッキ液タンク26内のメッキ液27は共通供給管25および各供給管21を介して各内部処理槽3内に噴出され、各内部処理槽3内を通過中のテープ13の表面層に当てられる。そして、アノード電極10と電極ローラ12との間にメッキ電流が流れると、各内部処理槽3内を通過中のテープ13の表面層にメッキが施される。各内部処理槽3内に噴出されたメッキ液27は、各内部処理槽3のオーバーフロー部9からオーバーフローして各外部処理槽2内に流出し、各ドレイン管28、29および共通ドレイン管30を介して共通メッキ液タンク26内に回収される。
【0008】
ここで、外部処理槽2のスリット5、6および内部処理槽3のスリット7、8の幅は、テープ13の厚さよりもかなり大きく、例えば10mm程度となっている。このようにスリット5〜8の幅を大きくしているのは、テープ13が内部処理槽3内に噴出されたメッキ液27中で踊っても、テープ13の表面層がスリット5〜8の各内壁面に接触しないようにするためである。この結果、各内部処理槽3内に噴出されたメッキ液27は、各内部処理槽3のオーバーフロー部9からオーバーフローして外部処理槽2内に流出するばかりでなく、各内部処理槽3のスリット7、8からも各外部処理槽2内に流出する。
【0009】
一方、テープ13としては、一般的に、幅35mm、48mm、70mmのものを用いている。このようなテープ13の場合には、幅が比較的小さいので、内部処理槽3の高さ(深さ)は比較的低く(浅く)てよく、スリット7、8の上下方向の長さも比較的短くてよい。このため、内部処理槽3のスリット7、8から外部処理槽2内に流出するメッキ液27の量が比較的少なくて流出の勢いも比較的弱く、外部処理槽2のスリット5、6からローラ室内に流出することはほとんどない。
【0010】
ところで、最近では、テープとして、例えば幅158mmと比較的幅広のものを用いることが試みられている。しかしながら、このようなテープの場合には、幅が比較的大きいので、内部処理槽3の高さ(深さ)が比較的高く(深く)なり、スリット7、8の上下方向の長さも比較的長くなる。この結果、内部処理槽3のスリット7、8から外部処理槽2内に流出するメッキ液27の量が比較的大きくて流出の勢いも比較的強くなり、外部処理槽2のスリット5、6からローラ室内に流出してしまう。ローラ室内にメッキ液27が流入すると、メッキ液27が無駄となり、コスト高となるばかりでなく、純水タンク内の純水にメッキ液27が混入し、この混入液の吹き付けにより電極ローラ12の表面がメッキされ、電気的接触に不具合が生じてしまう。
【0011】
また、テープ13の幅が比較的大きく、内部処理槽3の高さ(深さ)が比較的高く(深く)、スリット7、8の上下方向の長さも比較的長い場合には、内部処理槽3のスリット7、8から外部処理槽2内に流出するメッキ液27の量が比較的大きくて流出の勢いも比較的強くなるばかりでなく、内部処理槽3のオーバーフロー部9から外部処理槽2内にオーバーフローするときの高低差が比較的大きくなり、いずれにしても、酸素等を含む気泡を巻き込みやすくなる。一方、例えば表面層のメッキが金メッキの場合、メッキ液としては、シアン系メッキ液と非シアン系メッキ液とがあるが、非シアン系メッキ液の場合には、酸素等を含有する気泡を巻き込むと、寿命が著しく短くなってしまう。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の課題は、メッキ液等の化学液が外部処理槽のスリットから流出しないようにすることである。
この発明の他の課題は、内部処理槽の高さ(深さ)が比較的高く(深く)ても、メッキ液等の化学液に酸素等を含む気泡が巻き込まれにくいようにすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明に係る化学処理装置は、外部処理槽に設けられたテープ搬入用およびテープ搬出用の開口および内部処理槽に設けられたテープ搬入用およびテープ搬出用の開口を挿通するテープの表面層を、前記内部処理槽内に噴出される化学液により化学処理を行う化学処理装置において、前記内部処理槽の外側に第1および第2の中間槽を設け、前記外部処理槽の底部および前記第1の中間槽の底部に外部ドレイン孔および中間ドレイン孔を設け、前記第2の中間槽内に流量規制手段を設けたものである。
請求項15に記載の発明に係る化学処理方法は、外部処理槽に設けられたテープ搬入用およびテープ搬出用の開口および内部処理槽に設けられたテープ搬入用およびテープ搬出用の開口にテープを挿通して、該テープの表面層を、前記内部処理槽内に噴出される化学液により化学処理を行う化学処理方法において、前記内部処理槽の外側に第1および第2の中間槽を設け、前記外部処理槽の底部および前記第1の中間槽の底部に外部ドレイン孔および中間ドレイン孔を設け、前記第2の中間槽内に流量規制手段を設け、前記流量規制手段により前記第2の中間槽から前記外部処理槽への化学液の流出量を規制し、前記内部処理槽内に噴出して前記テープの表面層を処理した化学液を前記外部ドレイン孔および前記中間ドレイン孔から回収するようにしたものである。
そして、請求項1または15に記載の発明によれば、内部処理槽から第1の中間槽を経て第2の中間槽内に流入された化学液の外部処理槽への流量を流量規制手段で規制し、内部処理槽内の化学液の一部を中間ドレイン孔を介して回収し、残りを外部ドレイン孔を介して回収することになるので、外部処理槽内に流入する化学液の流量を低減することができ、したがって外部処理槽のスリットからの化学液の流出を防止することができる。また、内部処理槽から第1の中間槽を経て第2の中間槽内に流入された化学液の外部処理槽への流量を流量規制手段で規制し、内部処理槽内の化学液の一部を中間ドレイン孔を介して回収し、残りを外部ドレイン孔を介して回収することにより、内部処理槽の高さ(深さ)が比較的高く(深く)ても、メッキ液等の化学液に酸素等を含む気泡が巻き込まれにくいようにすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の第1実施形態におけるメッキ処理装置の概略構成図を示したものである。このメッキ処理装置では、複数のメッキ処理部41が直列に配置されている。メッキ処理部41は、図2にも示すように、外部処理槽42を備えている。外部処理槽42内の中央部には内部処理槽43が設けられている。この場合、外部処理槽42の底部、図2における上側壁および下側壁は内部処理槽43の底部、上側壁および下側壁を兼ねている。内部処理槽43の左側壁および右側壁の各中央部の外側には第1〜第3の中間槽44〜46が設けられている。外部処理槽42の上部には蓋47が設けられている。内部処理槽43内の所定の箇所にはアノード電極48が設けられている。
【0015】
外部処理槽42の図2における左側壁および右側壁の各所定の箇所には縦長の矩形孔からなるスリット(開口)51(図4参照)が設けられている。内部処理槽43の図2における左側壁および右側壁の各所定の箇所には縦長の矩形孔からなるスリット52(図4参照)が設けられている。第2の中間槽45の図2における左側壁および右側壁の各所定の箇所には縦長の矩形孔からなるスリット53(図4参照)が設けられている。第3の中間槽46の所定の箇所には縦長の溝からなるスリット54(図4参照)が設けられている。
【0016】
各外部処理槽42間および図1における最も左側の外部処理槽42の左側に設けられたローラ室(図示せず)内には搬送ローラ55および電極ローラ(カソード電極)56が互いに対向して設けられている。図1における最も左側のローラ室の左側には供給リール(図示せず)が設けられている。供給リールには、銅やアルミニウム等の金属箔からなり、回路パターンおよび回路パターンを接続するメッキ用パターンが表面層として形成されたテープ57が巻回されている。
【0017】
供給リールから繰り出されたテープ57は、複数のメッキ処理部41を順次通過した後、図1における最も右側のメッキ処理部41の右側に設けられた巻取リール(図示せず)に巻き取られるようになっている。この場合、テープ57は、各メッキ処理部41において、ローラ室内の搬送ローラ55と電極ローラ56との間および各槽42、43、45、46のスリット51、52、53、54を通過するようになっている。また、図示していないが、電極ローラ55によるテープ57の表面層に対する接触不良を防止してスパークが発生しないようにするために、純水タンク内の純水をポンプで汲み上げてシャワーで電極ローラ56とテープ57との接触部に吹き付け、ローラ室内の吹き付け後の純水をドレイン管を介して純水タンク内に回収するようになっている。
【0018】
各外部処理槽42の下側にはメッキ液タンク61が設けられている。メッキ液タンク61内にはメッキ液62が収容されている。内部処理槽43の底部の中央部には供給孔が設けられ、この供給孔には供給管63の一端部が接続されている。各供給管63は対応するメッキ液タンク61の底部(または側壁)を液密に貫通してメッキ液タンク61の外部に延出され、この延出部の途中には流量センサ64およびポンプ65が介在されている。ポンプ65は、流量センサ64の流量信号に基づく制御部66の制御により駆動されるようになっている。各供給管63の他端部は、対応するメッキ液タンク61の底部に接続されている。
【0019】
ところで、図2に示すように、メッキ処理部41は左右対称な構造となっている。そこで、次に、代表として、図2の右側の部分について、図3〜図6を参照して説明する。内部処理槽43のスリット52の内側における底部には内部ドレイン孔が設けられ、この内部ドレイン孔には内部ドレイン管70の上端部が接続されている。内部ドレイン管70の下端部は、対応するメッキ液タンク61内のメッキ液62中に浸されるようになっている。外部処理槽42の底部の所定の箇所には外部ドレイン孔が設けられ、この外部ドレイン孔には外部ドレイン管71の一端部が接続されている。外部ドレイン管71の途中にはバルブ72が設けられている。外部ドレイン管71の他端部は、対応するメッキ液タンク61の側壁においてその内部に収容されているメッキ液62の液面よりも下側となる部分に接続されている。
【0020】
第1の中間槽44は、外部処理槽42の底部と、内部処理槽43の右側壁と、第2の中間槽45の左側壁と、第2の中間槽45の左側壁と内部処理槽43の右側壁との間に設けられた一対の仕切り壁73とからなっている。この場合、仕切り壁73の高さは内部処理槽43の高さと同じとなっている。中間槽44の底部の中央部には中間ドレイン孔が設けられ、この中間ドレイン孔には中間ドレイン管74の一端部が接続されている。中間ドレイン管74の途中にはバルブ(ドレイン量調整手段)75が設けられている。中間ドレイン管74の他端部は、対応するメッキ液タンク61の側壁においてその内部に収容されているメッキ液62の液面よりも下側となる部分に接続されている。
【0021】
第2の中間槽45は、角筒状部76の上下部に上部支持板77および下部支持板78が設けられた構造となっている。この場合、第2の中間槽45の高さは内部処理槽43の高さよりもやや低くなっている。角筒状部76内においてテープ搬送路の両側には一対の流量規制ローラ79が配置されている。一対の流量規制ローラ79のテープ57に対応する部分は小径部79aとなっており、全体としてほぼI字状となっている。一方の流量規制ローラ79の上軸79bおよび下軸79cは、本体部が角筒状部76の壁面76aにほぼ接触するように近接した位置で、上部支持板77および下部支持板78に回転可能に支持されている。他方の流量規制ローラ79の上軸79bおよび下軸79cは、本体部が中間槽44の壁面76aにほぼ接触するように近接した位置で、上部支持板77および下部支持板78に設けられた長円孔77a、78aに回転可能に且つ図6において左右方向に移動可能に支持されている。
【0022】
つまり、一対の流量規制ローラ79の一方は、テープ57に対して相対的に固定された位置で回転可能に設けられ、他方は、テープ57に対して近接および離間可能に且つ回転可能に設けられている。このような構成により、他方の流量規制ローラ79を、一方の流量規制ローラ79から離間させた位置に保持して、テープ57を一対の流量規制ローラ79間に挿通することができる。ここで、他方の流量規制ローラ79を一方の流量規制ローラ79に圧接させた状態において、一対の流量規制ローラ79の小径部79a間の間隔は、テープ57の厚さよりも1mm程度大きくなっている。
【0023】
第3の中間槽46は、外部処理槽42の底部と、第2の中間槽45の右側壁と、平面ほぼコ字状の堰き止め壁81とからなっている。この場合、堰き止め壁81の高さは、第3の中間槽46のスリット53の上下方向のほぼ中央部に対応する高さとなっている。堰き止め壁81の図3における上側壁および下側壁の下部の所定の箇所には方形状の開口部82が設けられ、その外側にはシャッタ(流出量調整手段)83が上下動可能に設けられている。シャッタ83は、それ自体に設けられた縦長のスリット84に挿通されたねじ85が堰き止め壁81にねじ込まれることにより、任意の高さ位置に固定され、開口部82の開口量を調整することができるようになっている。
【0024】
ここで、テープ57の幅は例えば158mmと比較的大きくなっている。このため、内部処理槽43の高さ(深さ)は比較的高く(深く)、スリット52の上下方向の長さも比較的長くなっている。また、外部処理槽42および第2の中間槽45のスリット51、53の上下方向の長さは内部処理槽43のスリット52の長さと同じとなっている。また、第3の中間槽46のスリット54の底面の高さ位置は他のスリット51〜53の底面の高さ位置と同じとなっている。さらに、外部処理槽42のスリット51の幅は10〜12mm程度となっており、内部処理槽43のスリット52の幅は5〜6mm程度となっており、第2の中間槽45の左側のスリット53の幅は2〜3mm程度となっており、第2の中間槽45の右側のスリット53の幅は4〜5mm程度となっており、第3の中間槽46のスリット54の幅は5〜6mm程度となっている。
【0025】
次に、このメッキ処理装置の動作について説明する。供給リールから繰り出されたテープ57は、複数の搬送ローラ55が所定の方向に回転されると、複数の内部処理槽43内を順次通過して巻取リールに巻き取られる。このとき、各ポンプ65が駆動すると、各メッキ液タンク61内のメッキ液62は各供給管63を介して各内部処理槽43内に噴出され、各内部処理槽43内を通過中のテープ57の表面層に当てられる。そして、アノード電極49と電極ローラ56との間にメッキ電流が流れると、各内部処理槽43内を通過中のテープ57の表面層にメッキが施される。
【0026】
ここで、メッキ処理部41が複数に分離されている理由について説明する。テープ57を所定のスピードで搬送してメッキするには形成するメッキ厚に対応したメッキ時間が必要であり、テープ57のメッキ処理長さはこのメッキ時間に対応する長さとなる。しかして、テープ57に形成されたパターンへの電圧の印加は電極ローラ(カソード電極)56により行うのでテープ57のメッキ処理長さが長くなると、パターンの抵抗値により電極ローラ56近傍と電極ローラ56間の中央部側との電圧の差が大きくなり、メッキ厚のばらつきが大きくなるので、メッキ処理部41を複数に分離し、電極ローラ56間を短くするためである。
【0027】
内部処理槽43内に噴出されたメッキ液62の大部分は、内部ドレイン管70を介してメッキ液タンク61内に回収される。この場合、内部処理槽43の高さが比較的高くても、内部処理槽43内に噴出されたメッキ液62の大部分は内部処理槽3の外側にオーバーフローすることなくメッキ液タンク61内に回収されるので、酸素等を含む気泡を巻き込むことはほとんどない。また、内部ドレイン管70の下端部はメッキ液タンク61内のメッキ液62中に浸されているので、ここにおいても気泡を巻き込むことはほとんどない。
【0028】
一方、内部処理槽43内に噴出されたメッキ液62の一部は、内部処理槽43のスリット52を介して第1の中間槽44内に流入し、後述する一対の流量規制ローラ79による流量規制により、第1の中間槽44内に一時的に貯えられる。そして、第1の中間槽44内に流入されたメッキ液62の一部は中間ドレイン管74を介してメッキ液タンク61内に回収される。この際、中間ドレイン管74内に貯えられるメッキ液62の量が少なすぎると、中間ドレイン管74内にメッキ液62が充満されず一部に空気が存在することとなり、メッキ液62中に気泡が巻き込まれる。また、第1の中間槽44内に貯えられるメッキ液62の量が多すぎると、スリット53から第2の中間槽45に流入する量が多くなり、これは、後述する如く、第2の中間槽45からメッキ液62が流出する際の気泡の巻き込み量を増大することになる。このため、この第1の中間槽44内には常に適切な量のメッキ液62が貯えられる必要がある。中間ドレイン管74の途中に設けられたバルブ75は、この第1の中間槽44内に貯えられるメッキ液62の量を調節するためのものであり、このバルブ75の操作により第1の中間槽44内に貯えられるメッキ液62が適切な量に維持される。
【0029】
この結果、内部処理槽43の高さが比較的高くても、図7において一点鎖線で示すように、内部処理槽43内のメッキ液62はスリット52を介して第1の中間槽44内に比較的緩慢に流入して一時的に貯えられることになり、ここにおいて気泡を巻き込むとしてもその量をかなり少なくすることができるまた、中間ドレイン管74の他端部はメッキ液タンク61内の側壁においてその内部に収容されているメッキ液62の液面よりも下側となる部分に接続されているので、ここにおいて気泡を巻き込むことはほとんどない。
【0030】
一方、第1の中間槽44内に流入されたメッキ液62の残りは、第2の中間槽45の左側のスリット53を介して第2の中間槽45内に流入する。第2の中間槽45内に流入されたメッキ液62は、一対の流量規制ローラ79によって右側のスリット53に向かう流量を規制される。
【0031】
ここで、一対の流量規制ローラ79の機能について述べる。上述した如く、第1の中間槽44から流出するメッキ液62に巻き込まれる気泡を低減するために、第1の中間槽44内には、常に、適切な量のメッキ液62が貯えられる必要がある。このため、第1の中間槽44から第2の中間槽45には左側のスリット53を介して常にメッキ液62が流入している。スリット53のほぼ中央にはテープ57が搬送されており、メッキ液62はこのテープ57を中心として勢いよく流入するため、そのまま、第2の中間槽45の右側のスリット53から勢いよく流出し、その際、多くの気泡を巻き込むことになる。一対の流量規制ローラ79の機能は、第2の中間槽45の右側のスリット53から流出するメッキ液62を低減して気泡の巻き込み量を低減することにある。この際、テープ57の表面層が、金属泊からなるリード配線等である場合には、供給リールから繰り出したテープ57の先端を一対の流量規制ローラ79間に挿通する際、該一対の流量規制ローラ79の間隔が小さいと、挿通作業が困難となり、またテープ57の表面層が一対の流量規制ローラ79に接触して変形、変質してしまう。このため、上述した如く、一対の流量規制ローラ79の他方は、テープ57に対して近接および離間可能になされており、他方の流量規制ローラ79を、一方の流量規制ローラ79から離間させた位置に保持して、テープ57を一対の流量規制ローラ79間に挿通することができる。
【0032】
そして、この状態で、第1の中間槽44から第2の中間槽45内に流入されたメッキ液62は、各流量規制ローラ79の小径部79aと角筒状部76の壁面76bとの間を流れ、このメッキ液62の流圧により、一対の流量規制ローラ79の他方は、一方の流量規制ローラ79側に移動され、一方の流量規制ローラ79に圧接される。したがって、第2の中間槽45内に流入されたメッキ液62は、一対の流量規制ローラ79の小径部79a間の隙間および各流量規制ローラ79と角筒状部76の壁面76aとの間の隙間を通った後、右側のスリット53から第3の中間槽46内に流出する。
【0033】
しかして、他方の流量規制ローラ79が一方の流量規制ローラ79に圧接された状態では、メッキ液62は、このメッキ液62の流れに沿って、各流量規制ローラ79を、それぞれ、図3において矢印で示す方向に回転させながら一対の流量規制ローラ79の小径部79a間の隙間を流れるが、一対の流量規制ローラ79の小径部79a間の隙間が小さくなっている分、ここを流れるメッキ液62の流量は少なくなる。また、各流量規制ローラ79は壁面76aにほぼ接触する位置とされているので、各流量規制ローラ79と壁面76aとの間を流れるメッキ液62の流量も少なくなる。したがって、図7において一点鎖線で示すように、内部処理槽43のスリット52から第1の中間槽44に流入されたメッキ液62のうち大部分は中間ドレイン管74を介してメッキ液タンク61内に回収され、第2の中間槽45の右側のスリット53から流出する流量はかなり少なくなる。この結果、当該スリット53から第3の中間槽46内に流出するメッキ液62の液面の高さが低くなり、流出の勢いも弱くなり、これに伴って、当該スリット53から流出するメッキ液62中に巻き込まれる気泡が低減する。
【0034】
第3の中間槽46内に流入されたメッキ液62は、スリット54および2つの開口部82を介して外部処理槽42内に流入する。このとき、シャッタ83の高さ位置を調整し、2つの開口部82から流出するメッキ液62の量を調整することにより、第3の中間槽46のスリット54から外部処理槽42のスリット51に向かって直接流出するメッキ液62の量を低減する。この結果、第3の中間槽46のスリット54から流出するメッキ液62中に巻き込まれる気泡が低減する。また、内部処理槽43内に噴出されたメッキ液62の大部分は既に内部ドレイン管70および中間ドレイン管74を介して回収されている上、第3の中間槽46のスリット54から外部処理槽42のスリット51に向かって直接流出するメッキ液62の量を低減することができるので、外部処理槽42のスリット51からローラ室内へのメッキ液62の流出が防止される。
【0035】
外部処理槽42内に流入されたメッキ液62は、外部ドレイン管71を介してメッキ液タンク61内に回収される。このとき、バルブ72を調整し、外部ドレイン管71を介してのメッキ液62の回収量を調整することにより、外部処理槽42内に一時的に貯えられるメッキ液62の量が極端に少なくならないようにする。この結果、外部ドレイン管71の一端部に吸い込まれるメッキ液62中に気泡が巻き込まれにくいようにすることができる。また、外部ドレイン管71の他端部はメッキ液タンク61内の側壁においてその内部に収容されているメッキ液62の液面よりも下側となる部分に接続されているので、ここにおいて気泡を巻き込むことはほとんどない。
【0036】
以上のように、このメッキ処理装置では、外部処理槽42のスリット51からローラ室内へのメッキ液62の流出を防止することができるので、メッキ液62が無駄とならないようにすることができ、ひいてはコストを低減することができる。また、ローラ室内にメッキ液62が流入しないようにすることができるので、ローラ室にドレイン管を介して接続された純水タンク内の純水にメッキ液62が混入することがなく、ひいては電極ローラ56の表面がメッキされることがなく、テープ搬送機能が損なわれないようにすることができる。また、このメッキ処理装置では、回収されるメッキ液62中に気泡が巻き込まれにくいようにすることができるので、メッキ液62が非シアン系メッキ液であっても、メッキ液全体としての寿命を長くすることができる。
【0037】
さらに、このメッキ処理装置では、各外部処理槽42の下側にメッキ液タンク61を設けているので、供給管63、内部ドレイン管70、外部ドレイン管71および中間ドレイン管74の長さを可及的に短くすることができる。この結果、メッキ液62が非シアン系メッキ液である場合、これらの配管内に自然に析出される金の量を可及的に少なくすることができ、ひいては極めて高価な金の無駄な使用を可及的に少なくすることができ、コストを低減することができる。
【0038】
ところで、第1〜第3の中間槽44、45、46を設けない場合、内部処理槽43通過後のテープ57の表面に付着したメッキ液62が自然落下して次のローラ室内の電極ローラ56に付着しないようにするためには、内部処理槽43の後段のスリット52と外部処理槽42の後段のスリット51との間隔を、テープ搬送速度が1m/分程度である場合、500mm程度とする必要がある。これに対して、第1〜第3の中間槽44、45、46を設けた場合、当該間隔を上記の半分の250mm程度としても、内部処理槽43通過後のテープ57の表面に付着したメッキ液62を強制落下させて次のローラ室内の電極ローラ56に付着しないようにすることができる。この結果、当該間隔を250mm程度と比較的小さくすることができ、ひいては装置全体の長さを比較的短くすることができる。
【0039】
次に、図8はこの発明の第2実施形態における図3同様の平面図を示し、図9はそのA−A線に沿う断面図を示し、図10はそのB−B線に沿う断面図を示し、図11はそのC−C線に沿う断面図を示したものである。これらの図において、図3〜図6と同一部分には同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
【0040】
このメッキ処理部41は、内部ドレイン管70を設けずに、その代わりに、内部処理槽43の右側壁の両端部に、内部処理槽43、外部処理槽42および第1の中間槽45の各所定の一部を利用して、オーバーフロー案内部90を形成したものである。すなわち、オーバーフロー案内部90は、内部処理槽43の右側壁の上面両端部に形成された切欠部91と、当該右側壁の外側に設けられた、高さが内部処理槽43の高さと同じである案内壁92とを有し、オーバーフローしたメッキ液62を切欠部91から流入して、当該右側壁と案内壁92との間に導くものである。オーバーフロー案内部90の案内壁92の下部の所定の箇所には方形状の開口部93が設けられ、その外側にはシャッタ(オーバーフロー量調整手段)94が上下動可能に設けられている。シャッタ94は、それ自体に設けられた縦長のスリット95に挿通されたねじ96が案内壁92にねじ込まれることにより、任意の高さ位置に固定され、開口部93の開口量を調整することができるようになっている。
【0041】
つまり、このメッキ処理部41では、内部処理槽43内に噴出されたメッキ液62の一部を切欠部91からオーバーフロー案内部90内に導き、このオーバーフロー案内部90の開口部93から外部処理槽42内に流出し、外部ドレイン管71を介してメッキ液タンク61内に回収される。この場合、シャッタ94で開口部93の開口量を調整することにより、オーバーフロー案内部90内におけるメッキ液62の液面が切欠部91の底面よりも下がらないようにする。つまり、オーバーフロー案内部90内が常にメッキ液62により充満されている状態を維持するよう調整することが可能となるので、このオーバーフロー案内部90に流出するメッキ液62中に気泡が巻き込まれないようにすることができる。
【0042】
また、内部処理槽43内に噴出されたメッキ液62の大部分をオーバーフロー案内部90から流出させることにより、内部処理槽43内のメッキ液圧を低減するので、スリット52から流出するメッキ液62の量をその分少なくすることができ、また流出の勢いもやや弱くすることができる。この結果、スリット52から流出するメッキ液62中に気泡がより一層巻き込まれにくいようにすることができる。この場合、図8〜図10に示すように、内部処理槽43の右側壁の内側に、スリット52の幅を実質的に小さくするための一対のスリット幅調整板97を位置調整可能に設けるようにしてもよい。
【0043】
なお、上記各実施形態において、一対の流量規制ローラ79は小径部79aを有するものとしたが、テープ57のパターンが形成されていない面側に配置される流量規制ローラ79は小径部79aを設けなくてもよい。また、この発明は、メッキ処理に限らず、脱脂処理、酸化膜除去処理、メッキ前処理等の他の化学処理にも適用することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、内部処理槽から第1の中間槽を経て第2の中間槽内に流入された化学液の外部処理槽への流量を流量規制手段で規制し、内部処理槽内の化学液の一部を中間ドレイン孔を介して回収し、残りを外部ドレイン孔を介して回収することになるので、外部処理槽内に流入する化学液の流量を低減することができ、したがって外部処理槽のスリットからの化学液の流出を防止することができる。また、内部処理槽から第1の中間槽を経て第2の中間槽内に流入された化学液の外部処理槽への流量を流量規制手段で規制し、内部処理槽内の化学液の一部を中間ドレイン孔を介して回収し、残りを外部ドレイン孔を介して回収することにより、内部処理槽の高さ(深さ)が比較的高く(深く)ても、メッキ液等の化学液に酸素等を含む気泡が巻き込まれにくいようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態におけるメッキ処理装置の概略構成図。
【図2】図1に示すメッキ処理部のうち蓋を省略した状態の要部の平面図。
【図3】図2に示すメッキ処理部の右側の部分の拡大平面図。
【図4】図3のA−A線に沿う断面図。
【図5】図3のB−B線に沿う断面図。
【図6】図3のC−C線に沿う断面図。
【図7】メッキ液の液位を説明するために示す断面図。
【図8】この発明の第2実施形態における図3同様の平面図。
【図9】図8のA−A線に沿う断面図。
【図10】図8のB−B線に沿う断面図。
【図11】図8のC−C線に沿う断面図。
【図12】従来のメッキ処理装置の一例の概略構成図。
【図13】図12に示すメッキ処理部の一部の断面図。
【図14】図13に示すメッキ処理部のうち蓋を省略した状態の平面図。
【符号の説明】
41 メッキ処理部
42 外部処理槽
43 内部処理槽
44 第1の中間槽
45 第2の中間槽
46 第3の中間槽
51〜54 スリット
57 テープ
61 メッキ液タンク
62 メッキ液
64 供給管
66 ポンプ
70 内部ドレイン管
71 外部ドレイン管
72 バルブ
74 中間ドレイン管
75 バルブ
79 流量規制ローラ
82 開口部
83 シャッタ
90 オーバーフロー案内部
91 切欠部
93 開口部
94 シャッタ
Claims (26)
- 外部処理槽に設けられたテープ搬入用およびテープ搬出用の開口および内部処理槽に設けられたテープ搬入用およびテープ搬出用の開口を挿通するテープの表面層を、前記内部処理槽内に噴出される化学液により化学処理を行う化学処理装置において、前記内部処理槽の外側に第1および第2の中間槽が設けられ、前記外部処理槽の底部および前記第1の中間槽の底部に外部ドレイン孔および中間ドレイン孔が設けられ、前記第2の中間槽内に流量規制手段が設けられていることを特徴とする化学処理装置。
- 請求項1に記載の発明において、前記内部処理槽の底部に内部ドレイン孔が設けられていることを特徴とする化学処理装置。
- 請求項1に記載の発明において、前記内部処理槽に、該内部処理槽からオーバーフローする化学液を前記外部処理槽に流出するオーバーフロー案内部が設けられていることを特徴とする化学処理装置。
- 請求項3に記載の発明において、前記オーバーフロー案内部の内部には、前記テープの表面層の化学処理中、化学液が充満されることを特徴する化学処理装置。
- 請求項3または4に記載の発明において、前記オーバーフロー案内部は、前記外部処理槽に流出する化学液の量を調整する流量調整手段を有することを特徴とする化学処理装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記中間ドレイン孔に接続された中間ドレイン管には、該中間ドレイン管から流出する化学液の量を調節するドレイン量調整手段が設けられていることを特徴とする化学処理装置。
- 請求項6に記載の発明において、前記ドレイン量調整手段により、前記テープの表面層の化学処理中、前記第1の中間槽内に化学液を所定量貯え、前記中間ドレイン管内に化学液が充満されるように調整されていることを特徴とする化学処理装置。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、前記流量規制手段はテープ搬送路の両側に設けられた一対の流量規制ローラを備えていることを特徴とする化学処理装置。
- 請求項8に記載の発明において、前記一対の流量規制ローラのうち少なくとも一方はほぼI字状であり、前記一対の流量規制ローラの少なくとも一方は他方に対して接離可能に設けられていることを特徴とする化学処理装置。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の発明において、前記外部ドレイン孔に接続された外部ドレイン管には、該外部ドレイン管から流出する化学液の量を調節するドレイン量調整手段が設けられていることを特徴とする化学処理装置。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の発明において、前記第2の中間槽の外側に、テープ搬送路に対して直交する方向の両側に流出部を有する第3の中間槽が設けられていることを特徴とする化学処理装置。
- 請求項11に記載の発明において、前記流出部は、前記外部処理槽に流出する化学液の量を調整する流出量調整手段を有することを特徴とする化学処理装置。
- 請求項1〜12のいずれかに記載の発明において、前記化学液はメッキ液であることを特徴とする化学処理装置。
- 請求項13に記載の発明において、前記メッキ液は非シアン系メッキ液であることを特徴とする化学処理装置。
- 外部処理槽に設けられたテープ搬入用およびテープ搬出用の開口および内部処理槽に設けられたテープ搬入用およびテープ搬出用の開口にテープを挿通して、該テープの表面層を、前記内部処理槽内に噴出される化学液により化学処理を行う化学処理方法において、前記内部処理槽の外側に第1および第2の中間槽を設け、前記外部処理槽の底部および前記第1の中間槽の底部に外部ドレイン孔および中間ドレイン孔を設け、前記第2の中間槽内に流量規制手段を設け、前記流量規制手段により前記第2の中間槽から前記外部処理槽への化学液の流出量を規制し、前記内部処理槽内に噴出して前記テープの表面層を処理した化学液を前記外部ドレイン孔および前記中間ドレイン孔から回収することを特徴とする化学処理方法。
- 請求項15に記載の発明において、前記内部処理槽の底部に内部ドレイン孔を設け、前記内部処理槽内に噴出して前記テープの表面層を処理した化学液を前記内部ドレイン孔から回収することを特徴とする化学処理方法。
- 請求項15に記載の発明において、前記内部処理槽にオーバーフロー案内部を設け、前記内部処理槽からオーバーフローする化学液を前記外部処理槽に流出することを特徴とする化学処理方法。
- 請求項17に記載の発明において、前記オーバーフロー案内部の内部に化学液を充満して前記テープの表面層を化学処理することを特徴する化学処理方法。
- 請求項17または18に記載の発明において、前記オーバーフロー案内部に流量調整手段を設け、前記内部処理槽から流出する化学液の量を調整可能となしたことを特徴とする化学処理方法。
- 請求項15〜19のいずれかに記載の発明において、前記中間ドレイン孔に接続された中間ドレイン管にドレイン量調整手段を設け、該ドレイン量調整手段により前記中間ドレイン管から流出する化学液の量を調節可能となしたことを特徴とする化学処理方法。
- 請求項20に記載の発明において、前記ドレイン量調整手段により、化学液が前記第1の中間槽内に所定量貯えられ、前記中間ドレイン管内に化学液が充満された状態に調整して前記テープの表面層に化学処理を行うことを特徴とする化学処理方法。
- 請求項15〜21のいずれかに記載の発明において、前記外部ドレイン孔に接続された外部ドレイン管にドレイン量調整手段を設け、該ドレイン量調整手段により前記外部ドレイン管から流出する化学液の量を調節可能となしたことを特徴とする化学処理方法。
- 請求項15〜21のいずれに記載の発明において、前記第2の中間槽の外側に、テープ搬送路に対して直交する方向の両側に流出部を有する第3の中間槽を設け、該第3の中間槽により前記外部処理槽のスリットからの前記化学液の流出を防止することを特徴とする化学処理方法。
- 請求項23に記載の発明において、前記流出部に流量調整手段を設け、前記流出部から流出する化学液の量を調整可能となしたことを特徴とする化学処理方法。
- 請求項15〜24のいずれかに記載の発明において、前記化学処理は電解メッキ処理であることを特徴とする化学処理方法。
- 請求項25に記載の発明において、前記電解メッキ処理のメッキ液は非シアン系メッキ液であることを特徴とする化学処理方法。
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