JP3590301B2 - 異常波形の自動的検出に反応する方法 - Google Patents
異常波形の自動的検出に反応する方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル・オシロスコープで取り込んだ波形から異常波形を検出して、この異常波形検出に反応する方法、特に、かかる異常波形を明るくしたり、カラーなどを用いて強調したりする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル・オシロスコープは、一般にラスタ走査表示器を用いて、電気信号のアクティビティをユーザに示している。コンピュータ・スクリーン上で日々見ているような各ラスタ走査表示器は、ピクセルの2次元配列から構成されており、各ピクセルの位置は、行番号及び列番号により唯一無二に定まる。かかる表示の内、最も簡単で安価なものは、「単一ビット」表示である。この単一ビット表示では、メモリから表示すべき情報を導出するが、このメモリでは、各ピクセルに関連した輝度情報は、1ビットである。かかる表示においては、情報の単一ビットは、そのビットに関連したピクセルが「オン」であるか又は「オフ」であるかを決定する。「オン」は、所定値の輝度を用いてピクセルを明るくすることを示し、「オフ」は、ピクセルが全く明るくされないことを示す。
【0003】
単一ビット表示の代わりの一層複雑で高価な表示は、マルチビット表示である。このマルチビット表示は、輝度を可変できるし(「グレー・スケール」としても知られている)、又は、明るさの指標の代わりに色を可変することもできる。可変輝度表示の各ピクセルに関連したメモリの記憶位置には、輝度情報の多数ビットが蓄積されている。この輝度情報は、可変輝度レベルの番号を示し、これらレベルに応じてピクセルが照明される。単一ビット表示のピクセルと同様に、マルチビット表示のピクセルは、「オフ」、即ち、暗い状態を示すが、単一値の明るさの代わりに、ピクセルは、多数の値(ピクセル値)を有する。典型的には、利用可能な値の数は、2N−1である。なお、Nは、ラスタ・メモリの各アドレスにおけるメモリの深さである。よって、例えば、深さが4ビットのラスタ走査メモリは、最大の明るさまでの部分的明るさとしての15レベルと、暗い状態、即ち、「オフ」状態とを維持できる。ピクセル輝度は、輝度又は明るさと同様に、異なる色にも変換できる。
【0004】
この膨大な量のデータにより、マルチビット表示は、特に、被観測電気信号が完全な繰り返しではなく、ある部分のアクティビティが他の部分よりも少ない場合、この電気信号波形の動きに関してより多くの情報を知らせることができる。カタヤマ等のアメリカ合衆国特許第4940931号「シェーディング・トーン表示を行うデジタル波形表示装置」は、デジタル可変輝度表示を行うシステムを記載している。
【0005】
典型的には、デジタル・オシロスコープは、回路ノードに現れた電圧を周期的にサンプリングすることにより、そのノードにおける動きに関する情報を取り込む。オシロスコープのプローブ先端をこのノードに接触させ、このオシロスコープのプローブ及びフロント・エンドは、その信号、若しくはこの信号の所定の分圧値又は倍数値を正確に写し取り、アナログ・デジタル変換器に供給する。このアナログ・デジタル変換器の出力は、一連のマルチビット・データ・ワードであり、取込みメモリに蓄積される。連続的に取り込まれたサンプルは、取込みメモリ内の連続した関連アドレスに蓄積され、時間軸に関連付けられる。これらアドレスは、最後には、時間軸に戻される。なお、これらアドレスの1つずつが、オシロスコープのラスタ走査表示のx軸に沿った水平距離として表される。
【0006】
典型的なデジタル・オシロスコープにおいて、取込みメモリ記憶位置のデータ内容から導出した電圧振幅値は、明るくされたピクセルの垂直位置(行番号)を決定する一方、この取込みメモリのアドレスから導出した時間値は、水平位置(列番号)を決定する。2次元ラスタ・メモリの内容を形成するために、取込みメモリの記憶内容及びアドレスを展開する処理は、「ラスタ化」として知られている。
【0007】
多ビット輝度情報は、また、アナログ状の「残像(パーシステンス:persistence)」効果、即ち、時間経過に伴って信号輝度を減衰することも可能にする。古いアナログ・オシロスコープにおいて、残像は、陰極線管(CRT)の明るさの減衰であった。なお、この減衰は、CRTの構成に用いた蛍光体と、CRTの異なる要素に供給した電圧との関数であった。デジタル・オシロスコープにおいて、残像減衰機能は、あるアルゴリズムにより、照明された各ピクセルに関連した輝度値を減少させることにより実現できる。ハントン等のアメリカ合衆国特許第4504827号「ラスタ走査表示用合成残像」は、ラスタ走査表示における輝度データ値を疑似ランダムで減少させる方法を記載している。ロング等のアメリカ合衆国特許第5245983号「ラスタ走査オシロスコープ表示用のデジタル合成グレー・スケール」は、デジタル番号として蓄積した取込み波形の残像状減衰のあるアプローチを記載している。アルパット等のアメリカ合衆国特許第5387896号「適応減衰によるラスタ走査表示」は、ピクセルの初期値を基本にした計算に応じて、2つの方法の一方で、局部的ピクセルに対して動作するラスタ用システムを記載している。
【0008】
多くのユーザにとって、特に、アナログ・オシロスコープにいくらかの経験があるユーザにとって、可変輝度(明度)は、被観測信号のアクティビティに関する情報を有効に伝えるものである。これらユーザの多くは、アナログ・オシロスコープに似ているいくつかの反応を非常に好む。例えば、アナログ・オシロスコープは、水平掃引期間中に垂直偏倚(偏向)を行って、プローブ先端における信号のアクティビティの実時間画像を表示する。よって、垂直偏倚は、これら偏倚によって発生したライン(輝線)の傾斜の逆関数として、本質的に表示輝度を可変する。このようになるのは、CRTの陰極電子銃が「輝度」制御器の設定に依存する一定量の電子を発生すると共に、単位時間当たりのトレースの長さが、任意の特定掃引速度に関連したx軸距離により最小に決まるが、任意及び総てのy軸平均偏倚により増加するためである。また、y軸偏倚は、対応するx軸距離の大きな倍数にできるので、電子ビームが長い距離にわたって拡がると、一定の利用可能な電子ビーム・エネルギーは、大きな係数で減少したように見える。よって、アナログ・オシロスコープでは、描くラインの輝度が、そのラインの傾斜の逆関数として本質的に変化する。
【0009】
アナログ・オシロスコープや、波形スループットの高いデジタル・オシロスコープでの更により望ましい他の特徴は、他の点では繰り返しである信号内に生じる間欠性信号異常を検出する能力である。「ライブ・タイム」が短い古いデジタル・オシロスコープでは、少なくともある種の間欠性信号アクティビティを検出するように設計された特別トリガ・モードがないと、間欠性信号アクティビティの観測は不可能であった。アナログ・オシロスコープでは、この間欠性異常信号の動きがあることを示す微かなトレースを示す。もちろん、信号も間欠性ならば、そのトレースの輝度が弱くなり、オシロスコープの操作者は完全に見失ってしまうかもしれない。
【0010】
残像減衰機能をオフにすると、即ち、無限残像にすると、単一ビット(オン/オフ)輝度情報のデジタル・オシロスコープでは、繰り返しの高い波形と同じ輝度で、即ち、オンの輝度で、稀な又は異常な波形を表示する。多ビット・ラスタ・メモリを有するデジタル・オシロスコープ、即ち、可変輝度(又は可変カラー)の表示を行えるデジタル・オシロスコープでは、稀な波形と、繰り返し波形とを視覚的に区別できる。しかし、残像機能がオフになっていると、これらオシロスコープは、操作者が間欠性アクティビティに気づき分析するのに充分な長期間にわたって、充分な輝度で、稀な事象を正確に照明できない。
【0011】
本願出願人のテクトロニクスが発売している最近のオシロスコープ製品では、操作者が、最新の個別波形取込みと、以前に取り込んだ古い波形とを区別できるようになっている。TDS300型及びTDS200型オシロスコープは、両方とも、2レベルの「オン 」と「オフ」とを用いる。なお、2レベルの「オン」の各レベルは、異なる輝度レベルである。最も新しく描画された波形は、「オン」輝度の最高レベルで示される。この最高レベルは、TDS300型オシロスコープでは明るく、TDS200型オシロスコープでは黒である。古い「履歴」波形は、低い2次輝度のレベル(TDS300型では、ほのかに暗く、TDS200型では、グレイ)で表示される。履歴的な情報は、一連の取込みの全期間にわたって、又は所定の残像時間にわたって、2次輝度レベルに留まる。(本明細書で用いる用語「一連の取込み」とは、同じ設定で、一連の独立したトリガに応答して、時間と共に、一連の個別の波形取込みを行うことである。単一又は個別の「取込み」とは、単一のトリガに応答して、1つの波形レコードを取り込むことを言う。)
【0012】
残像モードの簡単な形式は、比較的安価なデジタル・オシロスコープにも含まれており、単一のスクリーン上で信号の履歴を集めるのを容易にする。また、簡略化したものでも、グリッチや、他の稀な事象を見つけるのに、非常に役立つ。TDS300型は、残像を集め消去する簡単な形式であり、これら総てを1個の表示面で行う。ユーザは、所望の残像時間pを秒で設定し、オシロスコープは、個別の波形取込みのラスタ化の結果を、同じ表示面上に、ある時間だけ集める。時間pが経過すると、最新の取込みが最高輝度で表示される一方、他の取込みの総てが、輝度の低下した他の信号レベルで表示される。残像間隔pが満了した後、表示面全体がクリアされて、同じ処理が繰り返される。このアプローチの欠点は、残像間隔p内の任意特定の時点tにおいて、その時までの履歴の観察可能な期間が、ユーザが選択した時間間隔の最大に制限されること、即ち、tモジューロp(t modulo p:時間間隔pの内の時点t以後の期間)に過ぎないことである。この間隔の終了付近で集めた情報は、それを解析できる前に消えてしまう。よって、表示スクリーンがクリアにされた後は、履歴情報を全く見ることができない。
【0013】
TDS200型は、やや優れた多数プレーンでの収集及び消去を行うモデルである。このモデルは、個別の波形取込みを単一の表示プレーンに集め、それを消去して、再びそのプレーンを用いる代わりに、個別の波形取込みを、選択した時間pの期間中に、N個の独立した表示プレーンの内の1個に集める。そして、N個の表示プレーンの総てを論理和処理して表示を行う。p/N秒ごとに、最も古い波形取込みを蓄積しているプレーンをクリアし、次の取込みの組(セット)を、最も最近にクリアしたプレーンに集める。このアプローチが優れているのは、任意の所定時間tにおいて、(p−p/N+(t mod p/N))秒の履歴をユーザが見ることができるためである。(なお、modは、moduloの略である。)最新の波形取込み結果を蓄積しているプレーンを最大レベルの輝度で表示する一方、他の論理和処理されたプレーンを、単一の他の低いレベルの輝度で表示する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、異常波形の取込み及び検出に反応して、操作者がこれら異常波形に容易に気づき、分析又は記録できる方法が望まれている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、特別な輝度、又は異なるカラーを用いて、自動的に発見した異常又は変則的な波形を強調するので、オシロスコープ操作者がこれら異常に気づくのが容易である。高レベルの輝度(又は対応するカラー)を異常波形ピクセルに適用したり、比較的長時間にわたって異常波形ピクセルを高レベル輝度(又は対応するカラー)に維持して、異常波形のピクセルを強調できる。他の形式の反応においては、単一異常波形の検出及び表示、又は、所定時間間隔内の特定数のかかる波形の検出及び表示により、現在の一連の個別取込みをこれ以上行うのを停止し、操作者の分析のために表示を凍結する。さらに別の実施では、異常又は変則的な波形の動きを含んだ波形の総ての取込みを長期間波形蓄積領域に蓄積して、オシロスコープ操作者が後で試験できるようにするか、又は分析ソフトウェアにより操作者が更に分析しながら一連の取込みを持続することができる。
【0016】
本発明に関連した技術によれば、異常又は変則的な波形が影響した新たなピクセルの数により、これら異常又は変則的な波形を、より正常で高い繰り返しの波形から自動的に区別する。「新たな」ピクセルの定義は変動するが、その定義は、現在の一連の取込みの初めから取り込んだピクセルの内、以前の取込みで描かれたピクセルと異なる任意の波形ピクセルのことであるか、又は、ラスタ・メモリに蓄積されたピクセル値(輝度値又はカラー値)を減衰させる時間間隔の間において減衰の影響を受けない波形ピクセルのことをいう(新たなピクセルは減衰されないため)。ユーザ入力が「新たな」ピクセルを定義する際に影響し、更に、ラスタ・メモリ内に蓄積された値に適用される減衰レートにも影響して、異常波形の定義自体に影響する。ラスタ・メモリに蓄積された値を用いて、経過時間を測定できると共に、表示内の特定ピクセルの輝度又はカラーを測定できる。
【0017】
本発明と関連した別の技術によれば、ピクセル輝度に変換するために、ラスタ走査メモリに蓄積できる値の全体範囲を2個以上の領域にセグメント化する。各領域は、異なる残像減衰関数に関連する。どの残像減衰関数を適用するかは、予め減衰(pre−decay)した輝度値が存在する領域に依存する。多数の減衰関数が、種々の用途に適用できる。あるアプローチでは、頂部(トップ)及び底部(ボトム)レベルの減衰レートが、中間(ミドル)レベルの減衰レートよりも遅く、頂部レベルは、異常波形で用いるために確保しておく。頂部レベル又は底部レベル又はこれらの両方を、実際の表示で見えないようにできるが、その際もタイマー/カウンタとして機能できる。どのピクセルが比較的最近のアクティビティを受けたかを知らせる方法を設けることによって、ピクセルを「新たな」分類及び「古い」分類に分ける処理において、底部レベルをカウンタ/タイマーに使用できる。頂部レベルをカウンタ/タイマーとして動作させて、異常波形の一部であるピクセルを最大輝度に維持する時間の長さを特定したり、カラー表示においては、最大輝度に対応するカラーで示される時間の長さを特定できる。ラスタ・メモリ内の値の異なる領域と、これらの異なる減衰関数とを用いて、頂部領域の輝度を比較的迅速に減衰させる一方、底部領域内の輝度を非常に遅く減衰させることができる。これにより、履歴的な波形が漸次消えていく期間を調整可能で比較的長くできると共に、これら履歴的な波形が公称輝度からわずかに識別できる輝度に変化していく。中間レベルを用いて、頂部レベル及び底部レベルの間の遷移を滑らかにできる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明をどのように従来のデジタル・オシロスコープの取込み機能、ラスタ化機能及び表示機能を結合して実施するかを示す概念的ブロック図である。ここで、図1は、概念的ブロック図を示すのみであり、その種々の部分は、本発明の要旨を逸脱することなく、ハードウェア又はソフトウェアで実現できるし、機能及び内部動作を異ならせることもできる点に留意されたい。
【0019】
取込み回路10は、オシロスコープがモニタ(観察)する入力信号に追従し、この入力信号を周期的にサンプリングする。このオシロスコープの総ての回路、又はその代わりのソフトウェアを部分的に図1に示す。アナログ・デジタル(A/D)変換器11は、その出力端に、取込み回路10が追跡した入力信号の振幅を表す2進値のストリームを発生する。これら振幅値は、取込みメモリ12内の連続した関連アドレスに蓄積される。その結果のデータ/アドレスの対は、その後、プロセッサ制御器13からの指示に応じて、ラスタライザ(ラスタ化回路)14に送られる。
【0020】
ラスタライザ14は、単一のデータ/アドレス対をドットに変換するか、又は、データ/アドレス対の一連の対をベクトルに変換して、その結果の点を行及び列の2次元配列にマッピングする。この2次元配列は、ラスタ走査表示器20で表示される。ラスタライザ14は、典型的には、一度にラスタの1つの列に対して動作し、発生する現在のドット又はベクトルに影響されるラスタ・メモリ16内の各メモリ記憶位置にて、読出し・変更・書込み動作を実行する。この回路の動作に関する別の詳細説明は、例えば、1998年2月19日に出願されたアメリカ合衆国特許出願第09/026185号「散在するベクトルのラスタ化」(特願平11−37818号に対応)に記載されている。
【0021】
プロセス制御器13は、従来技術の周知の多くの方法の1つにより、取込みメモリ12、ラスタライザ14及びラスタ・メモリ16のアクティビティを調整するように動作すると共に、本発明のいくつかの概念によるいくつかの機能も実行する。「新たな」ピクセル・カウンタ15は、それ自体が新規であり、後述の本発明に応じて動作する。多機能ラスタ減衰手段17は、従来の単一機能ラスタ減衰発生器を変更したものである。同様に、輝度又はカラー・マッピング手段(マッパ)18は、本発明での使用に適合するように、従来回路を変更したものである。しきい値計算器24及び異常波形検出器19も新規であり、本発明の1つの概念又は他の概念の一部である。長期間波形蓄積メモリのラスタ・メモリ・バージョン22及び取込み記録メモリ・バージョン22’の両方は、従来技術でも利用可能であったが、ここでは、本発明の1つ又は他の概念に応じて、異なった動作をする。
【0022】
本発明の1つの概念によれば、「新たな」ピクセル・カウンタ15は、波形ラスタ化パス(処理)が「ヒット」した(ラスタ化処理した)ピクセルで、現在の一連の波形取込みの内で前にヒットしたことがないピクセルがいくつであるかを追跡し続ける。このアプローチは、使用されたピクセルの総ての追跡に関わる1ビット・ピクセル・マップを用いて実現できる。かかる単一ビット・マップは、メイン・ラスタ・メモリ内に確保されたビットを使用することにより実施できる。
【0023】
本発明の同じ概念の他の実施例において、この波形のラスタ化パスによるピクセル値が、これらのラスタ・メモリ記憶位置内に蓄積された最小の(ピクセル値に対する)新たなしきい値より小さい期間中に、「新たな」ピクセル・カウンタ15は、新たにヒットされたピクセルがいくつあるかを追跡し続ける。この実施例において、ラスタライザ14が読出し・変更・書込み動作を実行すると、ラスタ・メモリ16から読み出したピクセル値を試験して、そのピクセルが「新たな」であるか否かの判断を行う。この際、ラスタ・メモリ16から読出したピクセル値が、(ピクセル値に対する)新たなしきい値よりも小さいと、関連したピクセルを「新たな」ピクセルとして計数する。この新たなしきい値は、ゼロ又は正にすることができ、メモリ記憶位置からのピクセル値は、種々の方法において、ゼロ又は正未満の値にできる。例えば、この記憶位置の記憶内容(ピクセル値)は、この一連の取込み以前の波形により影響されることがないので、その値をゼロのままにもできる。また、波形のピクセルは、「軽く」且つ稀にヒットされて、その後、少ない数の減衰サイクルを経て、そのピクセル値がしきい値未満になる。また、波形のピクセルは、「重く」多数回ヒットされて、その後、多数の減衰サイクルを経て、しきい値レベルよりも下の低レベルに達する。また、波形のピクセルは、後の2つの可能性を合わせたものを経て、時間経過に従って加算及び減算がランダムに行われた結果、ピクセル値がしきい値よりも低い状態になる。よって、新たなピクセルを検出するとは、ピクセル値がある時間にわたって影響されないが、この影響されない時間長が、新たなピクセル検出に応じて大幅に変化することを意味する。
【0024】
詳細に後述するように、輝度又はカラー・マッピング手段18は、あるしきい値未満の値でラスタ位置に蓄積されたピクセル値を、ラスタ走査表示器20内にゼロ輝度値にマッピングするようにプログラムできる。これは、典型的には、多機能ラスタ減衰発生器17の使用に関連して行われる。この動作は、更に後述する。この動作モードにおいて、ラスタライザ14が最小値を加算して「ヒット」が行われたことを示すが、この最小値が最新の所望サイクルにおける所定値よりも大きくなる。かかる最小値よりも大きい値を加算することにより、その値のいくつかを使用して、ラスタ減衰サイクルを見ることができ、残りは、「見えない」減衰サイクルに用いる。これは、表示を明るくすることなく、カウンタ/タイマー機能として働く。目に見えない領域内の値は、輝度又はカラー・マッピング手段18により、総てゼロ輝度にマッピングされる。多機能ラスタ減衰発生器17のこの及び他の使用については、更に詳細に後述する。
【0025】
ある実施においては、特に、単一の表示プレーン及び補助用ラスタ・メモリのみを用いる実施においては、「目に見えない」領域を使用することにより、複雑化し、望ましくない点に留意されたい。特に、従来技術により、単一のプレーン内に多数波形が描画されて、優先度の低い波形が優先度の高い波形により上書きされ、個別領域を特別な場合として扱わない場合、最高優先度の波形内の個別領域では、下になった波形がブランク領域となる。これら下側の波形は、そうでなければ、これらブランク領域を通じて表示される。
【0026】
いくつかのラスタ走査表示器20では、明るい背景上に暗い波形を発生することに留意されたい。したがって、この表示形式では、本明細書で用いる表現「ゼロ輝度」は、表示器における最も暗い表示ではなく、最も明るい可能な値を意味する。
【0027】
各波形ラスタ化の後、「新たな」ピクセル・カウンタ15は、「新たな」ピクセルの数をしきい値計算器24及び異常波形検出器19に供給する。しきい値計算器24は、異常波形検出器19に供給する(「新たな」ピクセルに対する)新らしいしきい値を処理するのに、ユーザ入力を用いてもよいし、用いなくてもよい。異常波形検出器19は、「新たな」ピクセル・カウンタ15から受けた「新たな」ピクセル情報(新たにヒットしたピクセルの数)を、しきい値計算器24から受けた新しいしきい値と比較する。この比較により、新しい波形が現れたかを判断する。その場合、アクティブ状態である新波形信号は、プロセス制御器13にこの事象を知らせる。
【0028】
プロセス制御器13へのアクティブな新波形信号の存在により、いくつかの動作を行う。これら動作のいくつかは、ユーザの選択で決まる。動作の1つは、最大輝度値を用いて、異常波形を再ラスタ化する。ここで、「最大」とは、いくつかの意味の内の1つ、又はそれらの組み合わせを意味する。「最大」の意味の1つは、通常用いるピクセル輝度の最大値を単に用いることである。他の意味は、「最高の最大」を用いることであり、その値は、通常波形を表示するのに用いる値よりも明るい値の領域の頂部における値である。「最大」の他の意味は、ドットからベクトルに切り替えることであり、より多くのピクセルが照明されると共に、上述の定義のいずれか1つによる最大輝度のピクセルを照明することである。さらに「最大」の別の意味は、可能なドットのサブセットの照明により定義されたベクトルから、より多くの又は総ての可能なドットにより照明されたベクトルに切り替えられることである。
【0029】
さらに、又は代わりに、異常波形の輝度を増加して、プロセス制御器13により、取込みメモリ12は、異常波形を発生したデータ・レコードを長期間波形(取込み)蓄積メモリ22’に供給する。代わりに、プロセス制御器13により、ラスタ・メモリ16は、アンド・ゲート21を介して、異常波形を含むラスタ・メモリ画像を長期間波形蓄積(ラスタ)メモリ22に供給できる。望むならば、波形を両方の方法で蓄積できる。一般的には、長期間ラスタ波形蓄積メモリ22に蓄積する前に、異常波形を再取込みし、最大の輝度(明るさ)にするのが望ましい。プロセス制御器13は、特に、異常波形を最大の輝度で再取込みした後に、これ以上の取込みを停止し、表示を「凍結」することもできる。
【0030】
「新たな」ピクセル・データの初期セットを先ず無視して、波形ラスタ化の典型的なサンプル・セットに関連した「新たな」ピクセル・データをセーブして、新たな一連の取込みの開始に応答してしきい値計算器24を制御したり、予めプログラムすることができる。このデータは、新たな一連の取込みでラスタ化された第1波形からである。第1波形に関連したデータを放棄する目的は、波形が一層後で一層典型的な波形よりも多くの一層「新たな」ピクセルを有するという理解に基づいている。これは、比較的ブランク状態の表示に対して波形が描画されるためである。最初に気づいたデータを放棄し、単位波形当たり典型的な数の予測された「新たな」ピクセルを定義するのに、充分且つ「通常の」波形を用いると、次にこのデータを用いて平均値を計算し、この平均値から標準偏差を計算し、これら値を用いて、異常波形検出器19に送るための適切に新しいしきい値を発生する。
【0031】
他のアルゴリズムのアプローチでは、通常波形セットからのデータ及びユーザ入力を異なる方法で処理できるが、申し分なく新しいしきい値も発生する。しきい値計算器24へのユーザ入力を用いて、多くの方法で、新しいしきい値に影響させる。これは、直接的に設定する。また、これは、放棄する波形の最初のセット、及び/又は、平均値及び標準偏差を計算するのに用いる典型的な波形のセットのサイズを決定できる。または、これを用いて、新しいしきい値の値を決定する際に、いくつの標準偏差又はその小数部を「通常」と考慮すべきかを平均値から決定できる。または、これを用いて、(平均値及び標準偏差ではなく)あるいくつかのアルゴリズムのいくつかのパラメータに影響させて、「正常」を特徴付けると共に新しいしきい値を定める。1個の手段又はその他の手段により、ユーザ入力を適合させて、新しいしきい値を制御して、「いくつの「新たな」ピクセルが異常波形を作るのに使用されたか」という疑問に答える。
【0032】
図2は、ラスタ・メモリ記憶位置内に蓄積された可能な値の範囲の3個の領域にわたって動作する3個の残像減衰関数を示す図である。3個の領域に分割されたラスタ・メモリの記憶位置に蓄積された輝度関連値が判る。各領域は、個別の簡単な減衰関数を有する。本明細書の説明を通じて、「異なる減衰関数」という用語を用いるが、用語「簡単」で限定されている。2個以上のかかる簡単な異なる減衰関数は、異なる領域に対する異なる特性を有する一層複雑な減衰関数に組み合わせできるが、本明細書で述べている目的のために、任意のかかる減衰関数を、多数の簡単な異なる減衰関数と等しくし、変換しようとしていることが理解できよう。
【0033】
輝度しきい値IAより上で、最大値MAXまでで、ピクセル記憶位置に蓄積できる頂部領域は、異常波形を示すために確保でき、通常、即ち、「正常」波形用に用いる最大輝度は、IAの最大値に制限できる。しかし、輝度の総合ダイナミック・レンジは、信号アクティビティを操作者と通信する際に、汎用性が乏しいので、頂部範囲の総ての値は、圧縮されて、ラスタ走査表示器(図1の20)上で実際に表示される最大輝度値にマッピングされる(図1の18)。このアプローチは、頂部範囲を用いると共に、マッピングされたピクセル輝度がその最大値に維持される期間中に生じるカウンタ/タイマーとして減衰関数FTを用いる。
【0034】
マッピングされたピクセル輝度を最大値又はその付近に維持する期間を拡大するために、頂部領域用の減衰関数FTは、図2に示すように、遅い比率の減衰にできるので、異常波形は最大輝度になるだけでなく、時間量が大幅に長くなる、即ち、T0からT1になる。これとは対比的に、より多くの正常波形は、明るくない輝度から開始するばかりでなく、中間領域で用いる減衰関数FMにより、T1からT2に輝度が迅速に減衰する。しかし、正常波形に関連したヒットがどの程度相対的に多いかによって、最大輝度よりも低いレベルを補償する。異常波形は、比較的稀であると定義されているので、これら異常波形は、オシロスコープ操作者が適切に知覚するのに充分に目立つようにするために、一層明るく、且つ一層ゆっくりと減衰する必要がある。
【0035】
多くのオシロスコープ表示スクリーン、例えば、1998年2月19日に出願されたアメリカ合衆国特許出願第09/026185号「散在ベクトル・ラスタ化」(特願平11−37818号に対応)に記載されたような表示スクリーンにおいて、特定のラスタ化サイクルによりラスタ化メモリに蓄積された数に加算される最大値は、かかる記憶位置に保持できる最大量ほど大きくないことに留意されたい。これにより、記憶位置に保持された実際の最大値に達するために、繰り返し波形は、ある期間中にほぼ連続的にそのピクセルへのヒットを維持しなければならない。同じピクセルに対する多数の「ヒット」を強調することは、レベルIAが最大値に限定される一方、IAからマッピングされた同じ最大輝度レベルか、これにほぼ等しい値により生じた同じ輝度に、異常波形に関連したピクセルを維持するためである。なお、タイマーとして作用するために、頂部領域が確保される。
【0036】
図2の底部領域は、しきい値IBよりも下の輝度値が蓄積されたラスタ位置の領域であり、比較的遅い関数FBにより減衰されて、非常にゆっくりと減衰する比較的グレイの履歴背景を与える。新たなしきい値INEWより上の輝度関連値を含んだラスタ・メモリ記憶位置に関係したピクセルは、その記憶位置に蓄積された値がINEWよりも下のある値に減衰するまで、「古い」として扱うことができ、「新しいピクセル」と見なされない。もちろん、INEWは、ゼロに設定できる。いずれの場合でも、レベルINEWへの減衰に関連した時点TNEWは、ピクセルを最近使用したとして識別し、「新たなピクセル」として限定しない時点である。
【0037】
図1の輝度又はカラー・マッピング手段18は、ゼロ以外の値をラスタ走査表示器20上で最小輝度値にマッピングする。例えば、IB、又はIB及びINEWの間の他の値は、(総て小さな値となって)ゼロ輝度にマッピングされた値にできる。ゼロにマッピングされた値と、INEWに割り当てられた値との間の底部領域の部分は、カウンタ/タイマー機能を与えて、いつ特定のピクセルが「新たな」に戻る遷移になるかを決定する。なお、これは、操作者には見えない。
【0038】
図3は、ラスタ・メモリ記憶位置内に蓄積された可能な値の範囲の2個の領域にわたって動作する2個の残像減衰関数を示す図である。この図は、多数の残像減衰関数及び領域を用いる非常に異なる方法を示している。ここでは、蓄積した輝度に関連した値の2個の領域である頂部及び底部のみがあり、これらに関連した減衰関数は、FT及びFBである。この場合、頂部減衰関数FTは、比較的迅速な指数関数であり、底部領域で用いる線形減衰関数FBは、比較的遅い。正常か「異常」である総ての新たな波形は、頂部領域のある部分にマッピングされ、そこで、波形が比較的迅速に減衰する。底部領域内の輝度に関連した値に達する唯一の方法は、頂部領域からの減衰による。よって、このアプローチを用いた場合、頂部領域に描画された新たな波形は、これら波形が底部領域に減衰するまで、明るく且つ「活発に」現れる。ここでは、これら値は、低い輝度を表し、いくらかグレイで遅くフェードする履歴背景の部分になる。これと同じ効果を、カラー及び輝度の組み合わせ、並びにカラーにより達成できる。これにより、ユーザは、迅速に変化する最新の波形を識別し評価できる一方、同時に、古い波形の履歴を観察できる。わずか2つのカラーを用いて、一方のカラーを頂部領域内の輝度値用にし、他方のカラーを底部領域内の輝度値用にすると、適切なカラーが選択されれば、有用且つ美的になる。例えば、黄色を明るくアクティブな頂部領域用に用い、オレンジを低い輝度でアクティブでない底部領域に用いることができる。
【0039】
頂部及び底部領域がある上述の例において、IA及びIBをわずかに離して、図4に示すように第3領域、即ち、中間領域を作成すれば、補正できる小さな問題がある。2個の領域アプローチのある問題は、頂部領域用の減衰の急な傾斜に関連した減衰が最小の増分であることである。頂部領域が底部領域に隣接した場合、減衰の最小の増分が、時々、次の増分値を、頂部の代わりに底部領域に動かす。どの程度の動きが生じるかは、減衰の最小増分の大きさと、開始点が頂部及び底部領域を離すラインにどの程度近いかに依存する。このオーバーシュートの視覚効果が表示にわずかなアーティファクトを生じることに気づいたので、中間領域を生成して、頂部及び底部領域間でのバッファとして作用する。
【0040】
IA及びIBの間の間隔は、頂部領域に用いる減衰関数FTにより生じる減衰の最小増分に等しく選択される。図4において、この減衰関数FTは、線形であるが高速であるので、図3に示す範囲の頂部領域内で用いる高速指数減衰関数FTと大きく異なっていない。中間領域、即ち、IA及びIBの間隔は、底部領域ではなく中間領域に、減衰する頂部値を確実に減衰させるために、FTで生じた減衰の最小増分の値を必要とするだけである。そして、減衰関数FTで生じた中間領域内の総ての減衰が行われて、次の値が値IBに等しくなる。これは、任意の視覚的アーティファクトを除去し、頂部及び底部領域の間の遷移を滑らかにする1つの方法である。2色符号化のために、中間領域は、好ましくは、頂部領域と同じ着色が行われる。
【0041】
中間領域の総ての値は、中間領域の底部で且つ底部領域の頂部であるIBに減衰するので、任意のピクセルが、中間領域を介して減衰するのにかかる最大時間は、T2マイナスT1であり、これは、1ラスタ減衰サイクルに必要な時間に等しい。
【0042】
頂部領域において用いる高速指数減衰関数FTに対して、ユーザが制御できる。これにより、新たな取り込み波形が明るく且つ活発に現れる時間に対して制御が可能になる。また、底部領域に関連した一層遅い残像減衰関数FBに対して、ユーザが制御できる。これにより、IB及び真のゼロの間の値の領域に関連した一層低い輝度及び/又は異なるカラーによって生じた背景内に、どのように履歴データが現れるかを制御できる。
【0043】
図5は、ラスタ・メモリ記憶位置内に蓄積された可能な値の範囲の4個の領域にわたって動作する4個の残像減衰関数を示す図である。この図から、ラスタ・メモリ記憶位置に蓄積された可能な輝度関連値の範囲の4個の領域にわたって、4個の残像減衰関数が動作していることが判る。頂部減衰関数FTは、遅く線形である。次の領域である高い中間領域の減衰関数FHM(左側は、FEXPで示す)は、高速で指数である。次の領域である低い中間領域での中間速度の減衰関数FLM(左側は、FTRANSで示す)は、線形で遷移である。底部領域の減衰関数FB(左側はFLINEARで示す)は、再び比較的低速で線形である。左側に示したこれら関数のバージョンである高速指数FEXP、遷移線形FTRANS及び底部線形FLINEARの減衰関数は、頂部領域の頂部における最大値の代わりに、INにて公称最大である高い中間領域の頂部に値を初めに描画したとき、どうやって且つどうして総合公称時間TNOMINALが異なるかを示している。T0からTAは、T1からT2に等しく、TAからTBは、T2からT3に等しく、TBからTNOMINALは、T3からTMAXに等しい。また、ラスタ・メモリ内に蓄積できる最大輝度関連値(頂部領域の頂部)にて最初に開始する総合減衰時間TMAXは、高い中間領域の頂部における公称値での最初に開始する総合減衰時間TNOMINALと、FTに応じて頂部領域を通過して減衰に要する時間T0からT1までをプラスしたものに等しい。頂部領域をカウンタ/タイマーとして用い、その内の総ての輝度関連値をラスタ走査表示スクリーン輝度の最大値であって、INがマッピングされるのと同じ値にマッピングする場合、FTに応じて頂部領域を通過して減衰に要する後者の時間T0からT1は、異常波形に関連したピクセルが輝度の最大レベルに維持される余分な時間に等しい。
【0044】
また、図5の低い中間遷移領域(IA及びIBの間の値)に用いる減衰関数FTRANS(FLMでもある)は、図4の中間領域に用いる遷移関数FMと同じ関数として作用するが、同じではない点に留意されたい。図5において、遷移関数FTRANSは、その上及び下の関数FEXP及びFLINEARの傾きの中間である傾きを用いる一方、図4のFM関数は、全体的に異なる原理、即ち、総てのポイントが終了ポイントにマッピングされている原理で動作する。
【0045】
上述の如く、操作者入力を種々の方法で用いて、図1のしきい値計算器24の新たなしきい値出力を決めるのを助ける。また、操作者入力を用いて、伝達関数の総て、及び/又は図2〜図5に示す領域間の境界を決めるのに用いるしきい値を決めること又は影響させることができる。
【0046】
実施において用いる他の値に応じて、蓋然性のある関数により、1単位ずつ減少させたり、1単位よりも大きい整数で減少させたり、2のべき乗の分数で減少させたり、1単位又は2のべき乗の分数で減少させたりして、線形傾斜を実施できる。後者では、1未満の数又は特定の分数未満の数により、減少させる。これは、しきい値発生器及び比較器に連動した乱数発生器を用いて達成できる。しきい値発生器は、しきい値数を発生することにより蓋然性を決める。次に、これを乱数は積の出力と比較して、蓋然性を満足したか否かを決める。反復的及び循環的に[新たな値]=[古い値]×(X/16)を実施して、種々のレートの指数減衰を達成できる。なお、Xは、操作者入力によって影響される。
【0047】
本発明の好適実施例を図示し説明したが、本発明の要旨を逸脱することなく種々の変形変更が可能である。例えば、用語「輝度関連値」又は「輝度に関係した値」」を用いたが、この代わりに又はこれと同様に、用語「カラー(色)関係値」を用いることもできる。
【0048】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、デジタル・オシロスコープが取り込んだ波形から異常波形を自動的に取り込むと、それに反応して、輝度、カラー、又は輝度及びカラーの両方を変化させるので、操作者がこれら異常波形に容易に気づき、分析又は記録できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をどのように従来のデジタル・オシロスコープの取込み機能、ラスタ化機能及び表示機能を結合して実施するかを示す概念的ブロック図である。
【図2】ラスタ・メモリ記憶位置内に蓄積された可能な値の範囲の3個の領域にわたって動作する3個の残像減衰関数を示す図であり、値は、表示用の種々の輝度レベル又はカラーの選択にマッピングされている。
【図3】ラスタ・メモリ記憶位置内に蓄積された可能な値の範囲の2個の領域にわたって動作する2個の残像減衰関数を示す図であり、頂部の減衰関数は、指数で比較的に早く、底部の減衰関数は、線形で比較的に遅い。
【図4】ラスタ・メモリ記憶位置内に蓄積された可能な値の範囲の3個の領域にわたって動作する3個の残像減衰関数を示す図であり、中間減衰関数は、頂部減衰関数及び底部減衰関数の間の遷移として機能する。
【図5】ラスタ・メモリ記憶位置内に蓄積された可能な値の範囲の4個の領域にわたって動作する4個の残像減衰関数を示す図であり、頂部減衰関数は、遅く線形であり、次の関数は、迅速で指数であり、3番目は、中間速度で、中間速度で、線形な遷移であり、4番目の関数は、再び、比較的遅く線形である。
【符号の説明】
10 取り込み回路
11 A/D変換器
12 取り込みメモリ
14 ラスタライザ
15 「新たな」ピクセル・カウンタ
16 ラスタ・メモリ
17 多機能ラスタ減衰手段
18 輝度又はカラー・マッピング手段
19 異常波形検出器
20 ラスタ走査表示器
22 長期間波形(ラスタ)蓄積メモリ
22’ 長期間波形(取り込み)蓄積メモリ
24 しきい値計算器
Claims (2)
- ほぼ繰り返しの電気信号をデジタル・オシロスコープで観察する期間中における異常波形の自動的検出に反応する方法であって、
異常波形を自動的に検出し、
波形のこれ以上の取込みを停止し、
表示を凍結し、
上記異常波形を強調した輝度、異なるカラー、又は強調した輝度及び異なるカラーの両方で再ラスタ化し、
この再ラスタ化した上記異常波形を強調した輝度、異なるカラー、又は強調した輝度及び異なるカラーの両方で表示する
ことを特徴とする方法。 - ほぼ繰り返しの電気信号をデジタル・オシロスコープで観察する期間中における異常波形の自動的検出に反応する方法であって、
異常波形を自動的に検出し、
上記異常波形を強調した輝度、異なるカラー、又は強調した輝度及び異なるカラーの両方で再ラスタ化し、
上記異常波形の強調した輝度のレベルが維持される時間は、通常波形の輝度レベルが維持される期間よりも長いことを特徴とする方法。
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