JP3589232B2 - Biaxially stretch coated polyester film roll - Google Patents

Biaxially stretch coated polyester film roll Download PDF

Info

Publication number
JP3589232B2
JP3589232B2 JP2002163106A JP2002163106A JP3589232B2 JP 3589232 B2 JP3589232 B2 JP 3589232B2 JP 2002163106 A JP2002163106 A JP 2002163106A JP 2002163106 A JP2002163106 A JP 2002163106A JP 3589232 B2 JP3589232 B2 JP 3589232B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
coating
roll
thickness
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002163106A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JP2004010670A (en
Inventor
文男 西村
地加男 森重
克彦 野瀬
泰弘 西野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2002163106A priority Critical patent/JP3589232B2/en
Publication of JP2004010670A publication Critical patent/JP2004010670A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3589232B2 publication Critical patent/JP3589232B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルム幅が400〜1500mm、巻き長が400〜10000mである工業的規模で製造される二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールに関する。さらに詳しくは、OHPなどの記録媒体用基材、ポスター、看板などのディスプレイ用表面基材、印刷ラベル基材および建材用表面基材などの一般工業用途に幅広く用いることができる、長さ方向の塗膜厚さのバラツキが小さい、インラインコート法で得た二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、未延伸または一軸延伸ポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗膜を形成後、二軸延伸される、いわゆるインラインコート法により塗布層を設けたポリエステルフィルムは、例えば、特公昭61−2528号公報、特公昭63−115748号公報、特公平2−50835号公報、特開平11−125926号公報に開示されている。
【0003】
しかし、近年の電子写真方式の複写機による印字加工速度の向上、または転写される画像トナー層の薄膜化に対して、これらの方法を採用した場合、フィルムロール上の長さ方向の塗膜厚さのバラツキが大きければ、塗膜上に付与されるトナーなどの機能層との密着性のバラツキも大きくなり、このトナーなどの機能層との密着性がフィルムロールの長さ方向で実用上不十分な密着性を示す問題が、最近の加工生産性の向上に伴って発生している。
【0004】
さらに、電子写真方式の複写機による印字などの後加工時に、幅方向の任意の位置で得られたフィルムロールを用いた場合、印字などの生産性向上のために、印字速度を増速させると、付与された転写トナー密着性のバラツキ変動がフィルムロールの幅方向の位置に依存して、不十分な転写トナー密着性を示すばかりか、長さ方向における塗膜厚さのバラツキ変動も不十分な密着性を示すことが新たな問題として、印字生産性向上に伴って発生している。
【0005】
厚さが38〜75μmのフィルムは主に印字ラベル用トナー易接着フィルムとして用いられ、厚さが100〜188μmのフィルムは主にOHP用トナー易接着フィルムとして電子写真方式の複写機による印字または画像を付与される。この電子写真方式の複写機による印字または画像の付与は、近年、複写のスピードアップ化が印字または画像におけるトナーの優れた密着性を要求しているので、厚さが100〜188μmのフィルムは、厚さが38〜75μmのフィルムに比べて、塗膜厚さのバラツキをより小さくすることが強く求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、上記従来の問題を解決し、印字などの後加工時に積層される他の機能付与層との密着性の品質変動を小さくできる、例えば、実用上十分なトナー画像転写性とトナー密着性のバラツキを低減することで、加工歩留まりを改善できる二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、未延伸または一軸延伸ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、水分散性または水溶性のアクリル樹脂を含む塗布液を塗工し、さらに乾燥後、少なくとも一方向に延伸して得られる、厚さが38〜300μm、幅が400〜1500mm、巻き長が400〜10000mである二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールであって、下記式(1)
塗膜厚さのバラツキ(%)=(塗膜厚さ(nm)の最大値と最小値との差)/平均塗膜厚さ(nm)×100 …(1)
で定義される長さ方向の塗膜厚さのバラツキが90%以下であることを特徴とする二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールは、未延伸または一軸延伸ポリエステルフィルム(以下、基材フィルムという)の少なくとも片面に、水分散性または水溶性のアクリル樹脂を含む塗布液を塗工し、塗膜(以下、被覆樹脂層という)を乾燥後、少なくとも一方向に延伸して得られる。
【0009】
本明細書において、「ポリエステル」とは、エステル結合によって高分子化された結晶性熱可塑性樹脂化合物を意味する。このようなポリエステルは、通常、ジカルボン酸成分とグリコール成分とを重縮合することにより得られる。
【0010】
ポリエステルを構成するジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロへキサンジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸が挙げられる。好ましいジカルボン酸成分は、テレフタル酸、ナフタレン−2,6―ジカルボン酸である。また、グリコール成分としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロへキサンジメタノールが挙げられる。好ましいグリコール成分は、エチレングリコールである。これらのジカルボン酸成分およびグリコール成分は、後述の被覆樹脂層を構成するウレタン樹脂を含む塗布液の成分として含有されることがある。
【0011】
本発明に用いるポリエステルは、その極限粘度が0.5dl/g以上、好ましくは0.6dl/g以上である。極限粘度が大きいほど、機械特性および耐熱性に優れるが、重合触媒として、アンチモンが100ppm未満で有れば、その極限粘度が0.5dl/g以上にならず、溶融押出による製膜が困難であり、アンチモンが250ppm越えると、混入異物の発生量が多く、フィルムの外観欠点を引き起こす。
【0012】
水分散性または水溶性のアクリル樹脂とは、アクリレートおよび/またはメタクリレート樹脂、あるいは、これらと、スチレンなどの不飽和二重結合を有する、アクリル樹脂と共重合可能な脂肪族化合物または芳香族化合物との共重合体が挙げられる。トナー転写性とトナー密着性の優れた被覆樹脂層として親水性に優れたアクリル−スチレン共重合樹脂として、乳化重合による水分散性アクリル−スチレンランダム共重合樹脂が最も好ましい。
【0013】
さらに、水分散性アクリル−スチレン共重合樹脂は、単独で基材フィルムに対する接着性は有するが、水分散性アクリル−スチレン共重合樹脂を基材フィルムにより強固に接着させようとする場合、該共重合樹脂以外に対し、ポリエステル樹脂を10〜90重量%併用するのが効果的である。好ましくは、水分散性スルホン酸金属塩基含有ポリエステル共重合樹脂を水分散性アクリル−スチレン共重合樹脂塗布液中に混合して、基材フィルムに塗工するのが適している。
【0014】
水分散性スルホン酸金属塩基含有ポリエステル共重合樹脂を構成するポリエステルの好ましい例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリ−1,4―シクロへキサンジメチレンテレフタレートが挙げられる。かかるポリエステルは、必要に応じて、30モル%以下、好ましくは15モル%以下の上記酸成分またはグリコール成分を共重合したものでもよく、あるいは、このようなモル比で、上記酸成分およびグリコール成分から得られるポリエステルとブレンドしたものでもよい。
【0015】
さらに、被覆樹脂層は、水分散性アクリル−スチレン共重合樹脂に水分散性スルホン酸金属塩基含有ポリエステル共重合樹脂を混合した塗布液に、水分散性または水溶性のウレタン樹脂、好ましくは水分散性で3個以上の官能基を有するブロックイソシアネート樹脂を添加することにより、水分散性アクリル−スチレン共重合樹脂と水分散性スルホン酸金属塩基含有ポリエステル共重合樹脂との架橋反応により、トナー密着性を低下させることなく、塗膜表面の硬さを向上することができる。
【0016】
ポリエステル共重合樹脂のジカルボン酸成分として、基材フィルムのポリエステルについて上述したもの以外に、樹脂の水分散性を付与するために、スルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸としてのスルホテレフタル酸を用いてもよい。また、グリコール成分として、基材フィルムのポリエステルについて上述したもの以外に、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、グリセリンなどを用いてもよい。これらのジカルボン酸成分およびグリコール成分は、それぞれ単独で、または、任意の適切な2種以上を任意の適切な量で組み合わせて用いられる。
【0017】
トナーによる印字がシート状フィルムで行われる際、シート状フィルム間の静電気による印字走行不良、例えば、トナー印字の際の電子写真方式の複写機による重層送り込みが発生するトラブルがある。このトラブル防止用として、被覆樹脂層に静電気防止剤が含有されているが、被覆樹脂層を構成する樹脂と反応せずに、樹脂中の相溶性が優れ、少量の添加により帯電防止性を発揮するものとして、スルホン酸金属塩を配合してもよい。かかるスルホン酸金属塩の配合により、表面抵抗率が20℃×40%RHで1.0×1013Ω・cm未満(JIS C2151に準拠して測定)、好ましくは1.0×1010Ω・cm〜1.0×1012Ω・cmの帯電防止性を付与しながら、優れたトナー易接着性を達成することができる。
【0018】
帯電防止性を発揮するために配合するスルホン酸金属塩としては、例えば、ラウリルスルホン酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムなどの脂肪族または芳香族のスルホン酸金属塩が挙げられる。被覆樹脂層に0.5〜10%の割合で配合するで、帯電防止性が発揮され、トナーを印字する電子写真方式の複写機での重層送り込みを防止することができる。
【0019】
さらに、塗布液には、その性能を阻害しない範囲で、その他の成分を配合してもよい。例えば、被覆樹脂層に耐ブロッキング性および滑り性を付与する目的で、滑剤として不活性粒子および/またはワックス類を含有させてもよい。被覆樹脂層に含まれる樹脂に対する滑剤の配合割合は、通常、1.0〜15重量%の範囲である。好ましくは、フィルムの透明性を85%以上にするために、共重合ポリエステル樹脂に対して3.0〜7.0重量%の割合で滑剤を配合する。
【0020】
不活性粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ−シリカ複合酸化物、酸化チタン、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、シリカ、カオリナイト、タルク、マイカ、ゼオライトなどの無機粒子;ベンゾグアナミン樹脂架橋体、スチレン樹脂などの有機粒子が挙げられる。
【0021】
ワックス類としては、高級脂肪酸エステル類、カルナバワックス、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンなどの水分散性または水溶性のワックス類が挙げられる。
【0022】
被覆樹脂層の形成は、上記の成分を含有する塗布液を基材フィルムの少なくとも片面に塗工し、乾燥させることにより行われる。例えば、水分散性アクリル−スチレン共重合樹脂、好ましくはアクリレートおよび/またはメタクリレート樹脂とスチレンとのランダム共重合樹脂、および、水分散性ポリエステル共重合樹脂としての水分散性スルホン酸金属塩基含有ポリエステル共重合樹脂を固形分換算で3:2〜1:1の重量比率で配合した樹脂を含む塗布液の場合、固形分濃度は4〜15重量%、粘度は4〜60cps(B型粘度計により25℃で測定)である。
【0023】
この場合、塗膜厚さバラツキの小さい二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを得るには、塗工および乾燥の条件を調整する必要がある。以下、その条件について詳しく説明する。
【0024】
塗布液を塗工するには、「最新コーティング技術の進歩」(原崎勇次著、(株)総合技術センター発行)に記載されているごく一般的な装置を用いることができる。ロールの直径はアプリケーターロールおよびメタリングロールともに10cm〜50cmであり、アプリケーターロール/メタリングロールの直径比は0.5〜2.0の範囲であることが好ましい。アプリケーターロールおよびメタリングロール配置は、水平または垂直など種々な配置が考えられる、塗布液の供給方法は数多くの方法があるが、重要な点はアプリケーターロールとメタリングロールとの間隙間が十分な塗布液で満たされるだけの供給量が最低限必要である。
【0025】
基材フィルムの少なくとも片面に塗布液を塗工するには、アプリケーターロールに基材フィルムを水平または垂直など種々な配置により接触させて、塗布液が形成するメニスカスにより、アプリケーターロール上の塗布液が基材フィルムに転写される方法が取られる。
【0026】
工業的規模の製造においては、塗布液の塗工速度は基材フィルムの製膜速度に依存する。基材フィルムの製膜速度はポリエステル樹脂を溶融押出する設備能力により決定される。例えば、溶融押出機の最大能力で二軸延伸フィルムを製膜する場合、溶融押出機の能力は厚さ100〜300μmのフィルムより厚さ38〜75μmのフィルムの方が一定であるので、製膜速度は厚さ100〜300μmのフィルムより厚さ38〜75μmのフィルムの方が早くなる。この製膜速度に合わせて目標塗膜厚さに保持するように、塗工時のアプリケーターロールの回転速度も製膜速度に比例して早くする必要がある。
【0027】
この際、アプリケーターロールの回転速度が早ければ、上記のような低粘度の塗布液では、ロール上でウネ状筋が発生する。このウネ状筋を除去しようとしてメタリングロールの回転速度を上げると、ウネ状筋の除去に効果を示すが、その結果、メタリングロールによる塗布液の液切れが悪くなる(塗布液のスヌケ現象の発生)。そこで、ロール間隙を狭くして、塗布液の液切れを防止する。
【0028】
逆に、溶融押出機の最大能力で二軸延伸フィルムを製膜する場合、製膜速度は厚さ38〜75μmのフィルムより厚さ100〜300μmのフィルムの方が遅くなる。塗膜厚さを等しく保持するためには、当然塗工速度も遅くなり、アプリケーターロールの回転速度も製膜速度に比例して遅くなる。アプリケーターロールの回転速度が遅いと、ロール上で塗布液のウネ状筋が発生せず、メタリングロールの回転速度も遅くなり、アプリケーターロール上の塗布液切れは十分である。それゆえ、目標塗膜厚さを保持するために、ロール間隙をより広くして塗膜の厚さを確保することになる。
【0029】
従来より上記のようなアプリケーターロールとメタリングロールとの回転速度およびロール間隙の関係は知られていた。従来、二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールの塗膜厚さのバラツキを小さくするために、アプリケーターロールの精度(真円度と円筒度)を向上することは考慮されていなかったが、本発明では、現在入手できるアプリケーターロールの精度(真円度と円筒度)を向上させることで、フィルムロールの長さ方向の塗膜厚さのバラツキを90%以下にすることに成功した。
【0030】
すなわち、JIS B 0621で示されているように、ロール精度に関する真円度は、記録式真円度測定器を用いて決定された最小領域法による二つの同心円の各半径の差で表され、その単位はmmである。また、円筒度は、ロールを定盤上に置いた測微器付きスタンドを軸線方向に移動して、円筒上面に測定子を当てた状態で、全長にわたって種々の測定平面中で測定を実施し、そのときの読みの最大差の1/2で表され、その単位はmmである。
【0031】
従って、二軸延伸被覆フィルムロールに関して、厚さ38〜300μmの場合、ロール間隙をδ(μm)、ロール精度(真円度と円筒度)をγ/1000(mm)とすると、±γ÷δ×100(%)が長さ方向の塗膜厚さのバラツキを示す最小幅であり、この最小幅に塗工時の諸条件と塗膜厚さの測定誤差を含ませることで、塗膜厚さのバラツキを90%以下にすることが可能であることを見出した。
【0032】
すなわち、現在入手できる技術でロール精度(真円度と円筒度)を向上させることにより、長さ方向の塗膜厚さのバラツキを最小幅にできることから、具体的には、ロール精度(真円度と円筒度)を5/1000mm未満にすることで、本発明の二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールは、トナー印字などの後加工のトナー印字層との転写外観トラブルおよび密着トラブルを防止するだけではなく、トナー印字時の電子写真方式の複写機による走行トラブルも防止できる。
【0033】
塗膜厚さのバラツキが90%以下の範囲で最小値に近い値では、今後、アプリケーターロールの精度(真円度と円筒度)の向上と塗工時の諸条件と塗膜厚さの測定精度による誤差を含む塗膜厚さのバラツキが10%より小さくなっても、塗膜厚さのバラツキによるトナー印字層との転写外観と密着性の安定効果がこれ以上期待できないので、塗膜厚さバラツキが10%〜90%である二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールが目的とする課題を解決できる範囲となる。
【0034】
さらに、厚さ100〜188μmのフィルムは、主に電子写真方式の複写機による印字または画像を表示するOHP用フィルムなどに用いられ、塗膜厚さのバラツキを小さくすることが要求される。現在入手できる優れたロール精度(真円度と円筒度)γ/1000(mm)を有する塗工設備により塗工する場合、厚さ100〜188μmのフィルムは、厚さ38〜75μmのフィルムに比べて、ロール間隙δ(μm)が小さくなることから、±γ÷δ×100(%)がさらに小さくなる。それゆえ、本発明の二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールは、近年の複写スピードがより早くなっている電子写真方式による印字または画像を表示するOHP用途としてトナーの密着性のトラブル防止を目的とする課題を工業的規模で解決できる。
【0035】
また、塗布液の塗工に際し、リバースコーターの各ロールの表面仕上げを0.3S以下にし、かつ、アプリケーターロールおよびメタリングロールの精度(真円度と円筒度)を5/1000未満2/1000以上にすることにより、ウェット塗工量の変動を押さえ、かつ、塗膜のバラツキも押さえることができる。好ましくは、精度(真円度と円筒度)が3/1000である塗工ロールを用いるのがよい。
【0036】
さらに、アプリケーターロールとメタリングロールとの間隙は、フィルムの厚さにより異なるが、目標とする塗膜厚さを保持するには、厚さ38〜100μmのフィルムの場合、20μmであり、厚さ100〜300μmのフィルムの場合、30〜50μmに調整すればよい。
【0037】
また、塗工時のフィルムテンションを4000〜10000N/原反幅(原反幅は1〜2m)にすることにより、工業的規模でフィルムの平面性が保持され(テンションはフィルムの厚さにより異なり、比較的薄いフィルムはより低いテンションを掛けることで平面性が保持される)、塗布液の転写量がフィルムの長さ方向で均一となる。10000N/原反幅を超えると、フィルム原反が変形するか、破断することがある。4000N/原反幅未満では、塗工時のフィルムの平面性が不十分となり、特にフィルムの蛇行も発生することがあり、塗布液の転写量がフィルムの長さ方向で不均一となり、フィルムのウェット塗工量が大きく変動することにより、塗膜厚さのバラツキもより大きくなる。
【0038】
次に、リバースロールで塗工直後、フィルムの両端面のみを把持するピンチロールを付与する。このピンチロールにフィルム両端部を把持させることにより、工業的規模では、フィルムの幅方向の平面性を向上させて、フィルム幅方向のウェット塗工量の安定化に寄与させ、それにより、フィルムロールの幅方向の塗膜厚さのバラツキと長さ方向の塗膜のバラツキとを小さくする。ピンチロールにフィルム両端部を把持させない場合は、フィルムの幅方向および長さ方向のウェット塗工量が大きく変動し、塗膜厚さのバラツキもより大きくなる。
【0039】
また、塗工時のロールとフィルムのキス長さをフィルムの幅方向で3〜10mmとすることにより、フィルムロールの幅方向および長さ方向の塗膜厚さのバラツキを小さくすることができる。ロールとフィルムのキス長さが10mmを超えると、ロールへのフィルム接触が強すぎて、フィルムに微小なキズが多数入り、フィルム外観不良となる。ロールとフィルムのキス長さが3mm未満であると、幅方向にエアー混入も発生して均一な塗工を達成することが困難になる。
【0040】
さらに、塗工直後の塗布液の乾燥温度は70〜140℃とする必要がある。乾燥温度が140℃を超えると、塗膜の過剰乾燥により塗膜が異常に収縮して、ヒビワレなどの塗膜亀裂が発生して、フィルム外観不良となることがある。乾燥温度が70℃未満であると、塗膜の乾燥が不十分になり、一軸方向への延伸前のガイドロールと接触する際に塗膜剥がれによる塗膜抜けが起きることにより、フィルム外観不良となる。
【0041】
以下、本発明の二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールの製造方法の一例について説明する。
【0042】
まず、不活性粒子を含有しないポリエステルをその融点を越える温度で押出機から溶融押出し、ガラス転移温度以下に冷却して、未延伸シートを得る。この未延伸シートを長さ方向に3〜5倍に、好ましくは3.5〜4.5倍に一軸延伸する。
【0043】
この一軸延伸フィルムに、真円度と円筒度が3/1000であるリバース塗工ロールを用いたロールキス塗工方式により、不活性粒子を含有する共重合ポリエステル樹脂の水分散性塗布液を塗工する。ウェット塗工量は、2g/m以上14g/m未満で、好ましくは4g/m以上10g/m未満である。
【0044】
塗布液を塗工した後、塗布液の溶媒を乾燥により除去するために、水および有機溶媒を蒸発させるのに適当な温度(例えば、100〜130℃)で熱風乾燥を行う。この塗工フィルムを幅方向に3〜5倍に、好ましくは3.5〜4.5倍に延伸し、熱固定処理および必要に応じて緩和処理を行った後、ワインダーでフィルムを巻き上げる。
【0045】
あるいは、ポリエステル樹脂の融点を越える温度で押出機から溶融押出し、ガラス転移温度以下に冷却して未延伸シートを得て、この未延伸シートに真円度と円筒度が3/1000であるリバース塗工ロールを用いて不活性粒子を含有するアクリル樹脂および共重合ポリエステル樹脂の水分散性塗布液を塗工し、塗布液溶媒を乾燥により除去した後、同時二軸方向の延伸を行う方法がある。長さ方向および幅方向の延伸倍率は、通常、それぞれ3〜5倍、好ましくは3.5〜4.5倍である。
【0046】
ワインダーで巻き上げた塗工フィルムをスリッターで切断することにより、厚さが38〜300μm、幅が400〜1500mm、巻き長が400〜10000mの二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを得る。
【0047】
このようにして得られる本発明の二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールは、例えば、OHPなどの記録媒体用基材、ディスプレィ用表面基材、印刷ラベル基材、建材用表面基材に用いられる。
【0048】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0049】
実施例および比較例で用いられた物性測定方法と塗工条件に関わる方法は以下の通りである。
【0050】
(1)二軸延伸フィルムの厚さ
二軸延伸フィルムの厚さは、JIS C 2151に準じて、フィルムロールの長さ方向にマイクロメーター(ONO S0KKI社製 ST−022 GAUGESTAND)で測定する。
【0051】
(2)ロールの精度(真円度と円筒度)
基材フィルムに塗布液を塗工するロールの真円度および円筒度は、JIS B0621に準じて測定する。真円度はロールを旋盤にチャックで固定してダイアルゲージを当てることにより測定し、円筒度も同様にダイアルゲージでX、Y方向を5点測定して評価する。
【0052】
(3)塗工キス長さ
塗工フィルムがリバースコートロールと接触することにより、接触フィルム面に塗布液溜まりができるが、この塗布液溜まりを塗工キス部と呼び、このキス長さは金尺で測定して幅(mm)で示す。
【0053】
(4)フィルムロールの塗膜厚さのバラツキ
塗膜厚さのバラツキは、フィルムロールの中央位置で長さ方向に捲き始め10mと捲き終わり10mを除き、長さ方向にロールを4等分した位置において、20cmのピッチおきに10cm×10cmのサンプルを4点取り、このサンプルを下記方法によりTEMで測定した塗膜厚さ(nm)により求める。
【0054】
上記TEMの測定方法は、サンプルを可視光硬化型樹脂(例えば、エボキシ樹脂)により室温で放置硬化後、ダイヤモンドナイフを装着したウルトラミクロトームを用いて、超薄切片を作製して四酸化ルテニウムにより染色後、日本電子(株)社製のTEM2010を用いて、フィルムの断面写真(倍率は加速電圧200kvでDirect Mas×30000、Final Mag×76200)を得て、この写真より塗膜厚さの幅方向に5点測定した平均値を塗膜厚さとして算出する。ただし、全サンプルのTEMによる測定値の最も高い方の値から3点の測定値と最も低い方の値から3点の測定値を除外した値を用いて、塗膜厚さのバラツキを求める。
【0055】
なお、水分散性スルホン酸金属塩基含有共重合ポリエステル樹脂を被覆樹脂層に用いる場合は、蛍光X線分析により、Na−Kα線を用いて蛍光X線の強度を測定して、その測定値と予めTEMにより求めた塗膜厚さとの関係による検量線を作成後、比較的迅速で簡便に測定できる蛍光X線測定値より塗膜厚さが求められるようにしておいてもよい。
【0056】
蛍光X線分析法では、TEMでの測定と同様なサンプルを採取して、理学電機工業(株)社製の蛍光X線分析装置SYSTEM 3270により、測定条件として、ターゲットRhの管電流50mAで、Na−Kα線を用いて蛍光X線を2分16秒間測定後、この測定値を最も高い方の値から3点の測定値と最も低い方の値から3点の測定値を除外した値を用いて、上記TEMにより求めた測定値の検量線を作製して、この検量線より塗膜厚さのバラツキを求める。
【0057】
(5)塗膜のキズ
塗膜厚さのバラツキ評価用のサンプルについて、フィルムの塗膜上に存在するキズ(幅10μm以上、長さは100μm以上のほぼ長さ方向の存在が明確に確認できるもの)を室内蛍光灯の反射光により、裸眼で確認した箇所に印を付け、この箇所をさらに微分干渉顕微鏡による微分干渉法(対物×10倍、対眼×10倍の合計拡大率100倍)による目視チェックを実施し、以下の基準で3段階のランクを付ける。
○:すべてのサンプルの微分干渉顕微鏡(対物×10倍、対眼×10倍の合計拡大率100倍)目視でキズを確認できず
△:すべてのサンプルの裸眼目視でキズを確認できないが、微分干渉顕微鏡(対物×10倍、対眼×10倍の100倍)目視でキズを確認できる
×:すべてのサンプルの裸眼目視でキズを確認できる
【0058】
(6)塗膜の帯電防止性
塗膜厚さのバラツキ評価用のサンプルについて、JIS C2151に準じて、20℃×40%RHの雰囲気下で1日シーズニングした後、タケダ理研(株)社製の固有抵抗測定器を用いて、20℃×40%RHの雰囲気下で表面抵抗率を測定し、以下の基準で4段階のランクを付ける。
【0059】
◎:すべてのサンプルが1.0×1010Ω・cm以上1.0×1013Ω・cm未満
○:すべてのサンプルのうち、1.0×1013Ω・cm以上が10%未満で、残りが1.0×1010Ω・cm以上1.0×1013Ω・cm未満
△:すべてのサンプルのうち、1.0×1013Ω・cm以上が10〜25%未満で、残りが1.0×1010Ω・cm以上1.0×1013Ω・cm未満
×:すべてのサンプルで、1.0×1013Ω・cm以上が25%以上
【0060】
(7)トナー転写性
塗膜厚さのバラツキ評価用サンプルの直近の位置からA4サイズのフィルムをサンプリングして、厚さが100〜300μmのサンプルはそのままで、厚さが38〜75μmのサンプルは複写機をスムーズに通過させるために、トナーを転写する反対面にコクヨ(株)社製のKB用紙KB−S39N(A4サイズ)をそのA4サイズの端部に12mm幅の両面テープで張り合わせた。電子写真方式の複写機リコー(株)社製のimagio MF3580Wまたはミノルタ(株)社製のBC3000Aを用いて、フィルムサンプルの被覆樹脂層に画像を複写して、トナー抜け面積を複写する原図と比較して目視チェックを実施し、以下の基準で3段階のランクを付ける。
○:すべてのサンプルの画像でトナー抜けが1%未満
△:すべてのサンプルの画像でトナー抜けが1%以上5%未満
×:すべてのサンプルの画像でトナー抜けが5%以上
【0061】
(8)トナー密着性
塗膜厚さのバラツキ評価用サンプルの直近の位置からA4サイズのフィルムをサンプリングして、厚さが100〜300μmのサンプルはそのままで、厚さが38〜75μmのサンプルは複写機をスムーズに通過させるために、トナーを転写する反対面にコクヨ(株)社製のKB用紙KB−S39N(A4サイズ)をそのA4サイズの端部に12mm幅の両面テープで張り合わせた。電子写真方式の複写機リコー(株)社製のimagio MF3580Wまたはミノルタ(株)社製のBC3000Aを用いて、フィルムサンプルの被覆樹脂層に画像を複写して、トナー転写面にニチバン(株)社製の24mm幅セロテープ(登録商標)を気泡が入らないように貼付し、その上を5回ほど体重を掛けてこすり、充分に密着させた後、上記トナー転写面のセロテープ(登録商標)が密着されていない前後の両端部を手で押さえ、セロテープ(登録商標)の上の方向(角度90度方向)に急速に剥離し、剥離後のトナー転写面を目視で観察し、トナー残留率をもって、以下の基準で4段階のランクを付ける。
◎:すべての測定で、セロテープ(登録商標)剥離テストによるフィルム面側のトナー層の残留率が90/100以上
○:すべての測定のうち、セロテープ(登録商標)剥離テストによるフィルム面側のトナー層の残留率が85/100〜89/100が10%以下、残りは90/100以上
△:すべての測定のうち、セロテープ(登録商標)剥離テストによるフィルム面側のトナー層の残留率が85/100〜89/100が11〜50%以下、残りは90/100以上
×:すべての測定で、セロテープ(登録商標)剥離テストによるフィルム面側のトナー層の残留率が85/100〜89/100が50%を超える
【0062】
実施例1
水分散性アクリル樹脂として、日本触媒化学(株)社製のアクリセット270E 9重量部を、水45.5重量部およびイソプロピルアルコール36重量部の混合溶液に加えて、十分に混合した。水分散性ポリエステル共重合樹脂として、スルホン酸ナトリウム含有ポリエステル共重合樹脂である東洋紡績(株)社製のMD−1250 5.5重量部を撹拌しながら加え、さらに架橋剤として、水分散性ウレタン樹脂の一種であるブロック化イソシアネート基含有自己架橋型樹脂の第一工業製薬(株)社製のエラストロンBN−11 1.9重量部を加えた。静電気防止剤として、アルキルスルホン酸ナトリウムである松本油脂製薬工業(株)社製のTB−214 1重量部を添加し、水39重量部およびイソプロピルアルコール39重量部の混合溶液中に加えて、十分に混合した。
【0063】
さらに、アニオン性界面活性剤である大日本インキ化学工業(株)社製のメガファックF−142D 0.06重量部を加えて、撹拌混合した。一方、凝集体シリカ粒子(富士シリシア(株)社製、サイリシア310)0.04重量部を水1重量部にホモジナイザーにより1000rpmで1時間分散させた後、上記水分散性アクリル樹脂および水分散性ポリエステル共重合樹脂の混合樹脂液98.6重量部にサイリシア310の水分散液1.04重量部を撹拌しながら加えて、塗布液を得た。
【0064】
一方、溶融押出し後、25℃のキャスティングロールにより冷却して得られた厚さ608μmのポリエステル樹脂シートを長さ方向に4倍延伸して、一軸延伸ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの片面に、上記塗布液を、ウルトラハードクロムメッキ仕上げによる表面が0.2S以下に製作された真円度と円筒度が3/1000である塗工ロールを用いて、フィルムテンション7000N/原反幅、ウェットコート量6.5g/mとなるように塗工し、温度130℃で乾燥させた後、幅方向に4倍に延伸し、次いで220℃で熱固定処理を行い、厚さ38μmの二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを得た。
【0065】
次いで、延伸されたフィルムの幅方向において、フィルム全幅を4等分した内側の二等分位置より1200mm幅でスリットすることで、用いるべき二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを得た。
【0066】
実施例2
ポリエステル樹脂シートの厚さが1600μm、塗工ロールのフィルムテンションが8500N/原反幅、塗工後の乾燥温度が130℃、二軸延伸後のフィルム厚さが100μmであること以外は、実施例1と同様にして、二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを得た。
【0067】
実施例3
ポリエステル樹脂シートの厚さが4000μm、塗工ロールのフィルムテンションが9000N/原反幅、塗工後の乾燥温度が130℃、二軸延伸後のフィルム厚さが250μmであること以外は、実施例1と同様にして、二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを得た。
【0068】
実施例4
実施例1と同様にして、厚さ38μmの二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを得たが、延伸されたフィルムの幅方向において、フィルム全幅を4等分した外側の端部位置より1200mm幅でスリットすることで、二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを得た。
【0069】
実施例5
実施例3と同様にして、厚さ250μmの二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを得たが、延伸されたフィルムの幅方向において、フィルム全幅を4等分した外側の端部位置より1200mm幅でスリットすることで、二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを得た。
【0070】
比較例1
塗工ロールの真円度と円筒度が6/1000であること以外は、実施例1と同様にして、二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを得た。
【0071】
比較例2
塗工ロールの真円度と円筒度が6/1000、塗工ロールのフィルムテンションが3000N/原反幅、塗布液温度が35℃であり、この条件で幅方向の均一塗工のために塗工キス長さを8mmにしたこと以外は、実施例2と同様にして、二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを得ようとしたが、塗工キス部でフィルムにキズが入っているのが塗工時に目視で観察された。
【0072】
比較例3
塗工ロールの真円度と円筒度が6/1000、塗工ロールのフィルムテンションが3000N/原反幅、塗布液温度が35℃、塗工後の乾燥温度が100℃であり、比較例2で塗工キス部でフィルムにキズが入っているのが塗工時に目視で観察されたために、塗工キス長さを2mmにしたこと以外は、実施例3と同様にして、二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを得ようとしたが、塗工キス部で塗膜抜けが塗工時に目視で観察された。
【0073】
比較例4
塗工ロールのフィルムテンションが15000N/原反幅、塗布液温度が35℃、塗工後の乾燥温度が100℃であり、比較例2で塗工キス部でフィルムにキズが入っているのが塗工時に目視で観察されたために、塗工キス長さを2mmにしたこと以外は、実施例1と同様にして、二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを得ようとしたが、フィルムの長さ方向で部分的にフィルムが伸びて変形したので、塗工を中止した。
【0074】
比較例5
塗工ロールのフィルムテンションが15000N/原反幅、塗布液温度が15℃、塗工後の乾燥温度が140℃であり、比較例2で塗工キス部でフィルムにキズが入っているのが塗工時に目視で観察されたために、塗工キス長さを2mmにしたこと以外は、実施例2と同様にして、二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールを得ようとしたが、フィルムの長さ方向で部分的にフィルムが伸びて変形したので、塗工を中止した。
【0075】
上記の実施例および比較例におけるフィルムロールの製造条件を表1に示し、この条件で得られたフィルムロールの評価結果を表2に示す。
【0076】
【表1】

Figure 0003589232
【0077】
【表2】
Figure 0003589232
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、印字などの後加工時に積層される他の機能付与層との密着性の品質変動を小さくできる、例えば、実用上十分なトナー画像転写性とトナー密着性のバラツキを低減することで、加工歩留まりを改善できる二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールが提供される。かかる二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールは、OHPなどの記録媒体用基材、ディスプレィ用表面基材、印刷ラベル基材、建材用表面基材など、一般工業用途に有用である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a biaxially stretched coated polyester film roll manufactured on an industrial scale with a film width of 400 to 1500 mm and a winding length of 400 to 10000 m. More specifically, it can be widely used in general industrial applications such as recording medium base materials such as OHP, posters, display surface base materials such as signboards, printed label base materials, and building material surface base materials. The present invention relates to a biaxially stretched coated polyester film roll obtained by an in-line coating method, which has a small variation in coating film thickness.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a polyester film provided with a coating layer by a so-called in-line coating method in which a coating film is formed on at least one surface of an unstretched or uniaxially stretched polyester film and then biaxially stretched is disclosed in, for example, JP-B-61-2528. These are disclosed in JP-B-63-115748, JP-B-2-50835, and JP-A-11-125926.
[0003]
However, when these methods are employed to improve the printing speed of electrophotographic copying machines in recent years or to reduce the thickness of the transferred image toner layer, the coating thickness in the length direction on the film roll is reduced. If the variation in the thickness is large, the variation in the adhesion to the functional layer such as the toner applied to the coating film is also large, and the adhesion to the functional layer such as the toner is practically improper in the length direction of the film roll. The problem of providing sufficient adhesion has recently occurred with the improvement in processing productivity.
[0004]
Furthermore, when using a film roll obtained at an arbitrary position in the width direction during post-processing such as printing with an electrophotographic copying machine, if the printing speed is increased to improve productivity such as printing. The variation in the applied transfer toner adhesion varies depending on the position in the width direction of the film roll, and indicates not only insufficient transfer toner adhesion, but also the variation in coating thickness variation in the length direction is insufficient. As a new problem, exhibiting excellent adhesion has occurred with the improvement in printing productivity.
[0005]
A film having a thickness of 38 to 75 μm is mainly used as a toner easy-adhesive film for print labels, and a film having a thickness of 100 to 188 μm is mainly used as an OHP toner easy-adhesive film for printing or images by an electrophotographic copying machine. Is given. In recent years, in the printing or image application by the electrophotographic copying machine, since a speeding up of copying requires excellent adhesion of the toner in the printing or image, a film having a thickness of 100 to 188 μm is required. There is a strong demand for reducing the variation in coating film thickness as compared with a film having a thickness of 38 to 75 μm.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, an object of the present invention is to solve the above-mentioned conventional problems and to reduce the variation in the quality of adhesion with another function-imparting layer laminated at the time of post-processing such as printing. An object of the present invention is to provide a biaxially stretched coated polyester film roll capable of improving the processing yield by reducing the dispersion of the toner properties and toner adhesion.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention is obtained by coating a coating liquid containing a water-dispersible or water-soluble acrylic resin on at least one surface of an unstretched or uniaxially stretched polyester film, further drying the film, and then stretching the film in at least one direction. A biaxially stretched coated polyester film roll having a thickness of 38 to 300 μm, a width of 400 to 1500 mm, and a winding length of 400 to 10000 m, wherein the following formula (1)
Variation of coating film thickness (%) = (difference between maximum value and minimum value of coating film thickness (nm)) / average coating film thickness (nm) × 100 (1)
A variation of the coating thickness in the length direction defined by the formula (1) is 90% or less.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The biaxially stretched coated polyester film roll of the present invention is a non-stretched or uniaxially stretched polyester film (hereinafter, referred to as a base film) coated on at least one surface with a coating liquid containing a water-dispersible or water-soluble acrylic resin, It is obtained by drying a coating film (hereinafter referred to as a coating resin layer) and stretching it in at least one direction.
[0009]
In the present specification, “polyester” means a crystalline thermoplastic resin compound polymerized by an ester bond. Such a polyester is usually obtained by polycondensing a dicarboxylic acid component and a glycol component.
[0010]
Examples of the dicarboxylic acid component constituting the polyester include terephthalic acid, isophthalic acid, naphthalenedicarboxylic acid, cyclohexanedicarboxylic acid, and diphenylethanedicarboxylic acid. Preferred dicarboxylic acid components are terephthalic acid and naphthalene-2,6-dicarboxylic acid. Examples of the glycol component include ethylene glycol, propylene glycol, tetramethylene glycol, and cyclohexanedimethanol. A preferred glycol component is ethylene glycol. These dicarboxylic acid component and glycol component may be contained as components of a coating solution containing a urethane resin constituting a coating resin layer described later.
[0011]
The polyester used in the present invention has an intrinsic viscosity of 0.5 dl / g or more, preferably 0.6 dl / g or more. The higher the intrinsic viscosity, the better the mechanical properties and heat resistance. However, if antimony is less than 100 ppm as a polymerization catalyst, the intrinsic viscosity does not become 0.5 dl / g or more, and film formation by melt extrusion is difficult. Yes, if the content of antimony exceeds 250 ppm, the amount of contaminating foreign substances generated is large, causing appearance defects of the film.
[0012]
The water-dispersible or water-soluble acrylic resin is an acrylate and / or methacrylate resin, or an aliphatic or aromatic compound having an unsaturated double bond such as styrene and copolymerizable with the acrylic resin. And a copolymer of As the acrylic-styrene copolymer resin having excellent hydrophilicity as a coating resin layer having excellent toner transferability and toner adhesion, a water-dispersible acrylic-styrene random copolymer resin by emulsion polymerization is most preferable.
[0013]
Further, the water-dispersible acrylic-styrene copolymer resin alone has adhesiveness to the base film, but when the water-dispersible acrylic-styrene copolymer resin is to be more firmly adhered to the base film, the copolymer is difficult to form. It is effective to use 10 to 90% by weight of a polyester resin in addition to the polymer resin. Preferably, a water-dispersible sulfonic acid metal base-containing polyester copolymer resin is mixed in a water-dispersible acryl-styrene copolymer resin coating solution and applied to a substrate film.
[0014]
Preferred examples of the polyester constituting the water-dispersible sulfonic acid metal base-containing polyester copolymer resin include, for example, polyethylene terephthalate, polyethylene-2,6-naphthalate, and poly-1,4-cyclohexanedimethylene terephthalate. . Such a polyester may be, if necessary, a copolymer of 30 mol% or less, preferably 15 mol% or less of the above-mentioned acid component or glycol component, or in such a molar ratio, the above-mentioned acid component and glycol component. May be blended with the polyester obtained from.
[0015]
Further, the coating resin layer is formed by mixing a water-dispersible acrylic-styrene copolymer resin with a water-dispersible sulfonic acid metal base-containing polyester copolymer resin in a water-dispersible or water-soluble urethane resin, preferably a water-dispersible urethane resin. By adding a blocked isocyanate resin having three or more functional groups, the cross-linking reaction between the water-dispersible acrylic-styrene copolymer resin and the water-dispersible sulfonic acid metal base-containing polyester copolymer resin results in toner adhesion. Without decreasing the hardness of the coating film surface.
[0016]
As the dicarboxylic acid component of the polyester copolymer resin, in addition to those described above for the polyester of the base film, in order to impart water dispersibility of the resin, sulfoterephthalic acid as a sulfonic acid metal base-containing dicarboxylic acid may be used. . Further, as the glycol component, neopentyl glycol, diethylene glycol, an ethylene oxide adduct of bisphenol A, glycerin, or the like may be used in addition to those described above for the polyester of the base film. These dicarboxylic acid components and glycol components are used alone or in any combination of two or more of them in any appropriate amounts.
[0017]
When printing with toner is performed on a sheet-like film, there is a problem in that printing running failure due to static electricity between the sheet-like films, for example, multi-layer feeding by an electrophotographic copying machine during toner printing occurs. To prevent this trouble, the coating resin layer contains an antistatic agent, but it does not react with the resin constituting the coating resin layer, has excellent compatibility in the resin, and exhibits antistatic properties by adding a small amount For this purpose, a metal sulfonic acid salt may be blended. By the addition of such a metal salt of sulfonic acid, the surface resistivity is 1.0 × 10 4 at 20 ° C. × 40% RH. Thirteen Less than Ω · cm (measured according to JIS C2151), preferably 1.0 × 10 10 Ω · cm to 1.0 × 10 12 Excellent toner easy adhesion can be achieved while providing an antistatic property of Ω · cm.
[0018]
Examples of the metal sulfonic acid salt to be added for exhibiting antistatic properties include, for example, aliphatic or aromatic metal sulfonic acid salts such as sodium lauryl sulfonate, sodium lauryl benzene sulfonate, and sodium lauryl diphenyl ether disulfonate. . By blending in the coating resin layer at a ratio of 0.5 to 10%, antistatic properties are exhibited, and it is possible to prevent multi-layer feeding in an electrophotographic copying machine for printing toner.
[0019]
Further, other components may be added to the coating solution as long as the performance is not impaired. For example, inert particles and / or waxes may be contained as a lubricant in order to impart blocking resistance and slipperiness to the coating resin layer. The mixing ratio of the lubricant to the resin contained in the coating resin layer is usually in the range of 1.0 to 15% by weight. Preferably, in order to make the transparency of the film 85% or more, a lubricant is blended at a ratio of 3.0 to 7.0% by weight with respect to the copolymerized polyester resin.
[0020]
As the inert particles, for example, silica, alumina-silica composite oxide, titanium oxide, calcium carbonate, calcium silicate, barium sulfate, calcium phosphate, aluminum oxide, magnesium oxide, silica, kaolinite, talc, mica, zeolite and the like Inorganic particles; organic particles such as a crosslinked benzoguanamine resin and a styrene resin.
[0021]
Examples of the waxes include higher fatty acid esters, carnauba wax, water-dispersible or water-soluble waxes such as polyethylene glycol, polypropylene glycol, and polyethylene.
[0022]
The coating resin layer is formed by applying a coating solution containing the above components on at least one surface of the base film and drying the coating solution. For example, a water-dispersible acryl-styrene copolymer resin, preferably a random copolymer resin of acrylate and / or methacrylate resin and styrene, and a water-dispersible sulfonic acid metal base-containing polyester as a water-dispersible polyester copolymer resin are used. In the case of a coating solution containing a resin in which a polymer resin is blended in a weight ratio of 3: 2 to 1: 1 in terms of solid content, the solid content concentration is 4 to 15% by weight, and the viscosity is 4 to 60 cps (25% by a B-type viscometer. ° C).
[0023]
In this case, in order to obtain a biaxially stretched coated polyester film roll having a small variation in coating film thickness, it is necessary to adjust the conditions of coating and drying. Hereinafter, the conditions will be described in detail.
[0024]
To apply the coating liquid, a very common apparatus described in “Progress of Latest Coating Technology” (Yuji Harazaki, published by General Technology Center Co., Ltd.) can be used. The diameter of the roll is 10 cm to 50 cm for both the applicator roll and the metering roll, and the diameter ratio of the applicator roll / metering roll is preferably in the range of 0.5 to 2.0. The applicator roll and the metering roll can be arranged in various ways such as horizontal or vertical.There are many ways to supply the coating liquid, but the important point is that there is a sufficient gap between the applicator roll and the metering roll. At least, the supply amount enough to be filled with the coating liquid is required.
[0025]
In order to apply the coating liquid on at least one side of the base film, the base film is brought into contact with the applicator roll by various arrangements such as horizontal or vertical, and the coating liquid on the applicator roll is formed by a meniscus formed by the coating liquid. The method of transferring to a base film is taken.
[0026]
In industrial scale production, the coating speed of the coating solution depends on the film forming speed of the base film. The film forming speed of the base film is determined by the capacity of the equipment for melt-extruding the polyester resin. For example, when forming a biaxially stretched film with the maximum capacity of the melt extruder, the capacity of the melt extruder is more constant for a film having a thickness of 38 to 75 μm than for a film having a thickness of 100 to 300 μm. The speed is higher for films of 38-75 μm thickness than for films of 100-300 μm thickness. It is necessary to increase the rotation speed of the applicator roll during coating in proportion to the film-forming speed so that the target film thickness is maintained in accordance with the film-forming speed.
[0027]
At this time, if the rotation speed of the applicator roll is high, the low-viscosity coating liquid as described above generates undulating streaks on the roll. Increasing the rotation speed of the metalling roll in an attempt to remove the undulating streaks is effective in removing the undulating streaks, but as a result, the running of the coating solution due to the metalling rolls is worsened (the coating solution is liable to be removed). Occurrence). Therefore, the gap between the rolls is narrowed to prevent the coating liquid from running out.
[0028]
Conversely, when forming a biaxially stretched film with the maximum capacity of the melt extruder, the film forming speed is slower for a film having a thickness of 100 to 300 μm than for a film having a thickness of 38 to 75 μm. In order to keep the coating film thickness equal, the coating speed naturally decreases, and the rotation speed of the applicator roll also decreases in proportion to the film forming speed. If the rotation speed of the applicator roll is low, undulating streaks of the coating liquid will not occur on the roll, the rotation speed of the metering roll will be low, and the coating liquid on the applicator roll will run out. Therefore, in order to maintain the target film thickness, the roll gap is made wider to secure the film thickness.
[0029]
Conventionally, the relationship between the rotation speed and the roll gap between the applicator roll and the metering roll as described above has been known. Conventionally, in order to reduce the variation in the coating thickness of the biaxially stretched coated polyester film roll, it has not been considered to improve the accuracy (roundness and cylindricity) of the applicator roll, but in the present invention, By improving the accuracy (roundness and cylindricity) of currently available applicator rolls, we succeeded in reducing the variation in coating thickness in the length direction of the film roll to 90% or less.
[0030]
That is, as shown in JIS B 0621, the roundness related to roll accuracy is represented by a difference between respective radii of two concentric circles according to a minimum area method determined using a recording-type roundness measuring device, The unit is mm. In addition, the cylindricity was measured in various measurement planes over the entire length of the cylinder, with the micrometer stand with the roll placed on the surface plate moving in the axial direction and the probe in contact with the top surface of the cylinder. , Which is 1/2 of the maximum difference between the readings, and the unit is mm.
[0031]
Therefore, when the thickness of the biaxially stretched coated film roll is 38 to 300 μm, if the roll gap is δ (μm) and the roll accuracy (roundness and cylindricity) is γ / 1000 (mm), ± γ ÷ δ × 100 (%) is the minimum width indicating the variation of the coating thickness in the length direction. By including the various conditions at the time of coating and the measurement error of the coating thickness in the minimum width, the coating thickness is determined. It has been found that it is possible to reduce the variation in the height to 90% or less.
[0032]
In other words, by improving the roll accuracy (roundness and cylindricity) with currently available technology, variations in the coating thickness in the length direction can be minimized, and specifically, the roll accuracy (roundness) Degree and cylindricity) of less than 5/1000 mm, the biaxially stretched coated polyester film roll of the present invention can prevent transfer appearance trouble and adhesion trouble with the toner printing layer of post-processing such as toner printing only by preventing. In addition, running troubles caused by the electrophotographic copying machine during toner printing can be prevented.
[0033]
If the variation of the coating thickness is close to the minimum value within the range of 90% or less, the accuracy (roundness and cylindricity) of the applicator roll will be improved, and the coating conditions and measurement of the coating thickness will be improved in the future. Even if the variation in coating thickness including an error due to accuracy is smaller than 10%, the effect of stabilizing the transfer appearance and adhesion to the toner print layer due to the variation in coating thickness cannot be expected any more. A biaxially stretched coated polyester film roll having a variation of 10% to 90% is within a range in which the object to be solved can be solved.
[0034]
Further, a film having a thickness of 100 to 188 μm is mainly used as an OHP film for displaying an image or displaying an image by an electrophotographic copying machine, and is required to reduce the variation in the coating film thickness. When applying with a coating equipment having excellent roll accuracy (roundness and cylindricity) γ / 1000 (mm) that is currently available, a film with a thickness of 100 to 188 μm is compared with a film with a thickness of 38 to 75 μm. Thus, since the roll gap δ (μm) becomes smaller, ± γ ÷ δ × 100 (%) further becomes smaller. Therefore, the biaxially stretched coated polyester film roll of the present invention has a problem of preventing toner adhesion trouble as an OHP application for printing or displaying an image by an electrophotographic method, which has recently become faster in copying speed. Can be solved on an industrial scale.
[0035]
In applying the coating liquid, the surface finish of each roll of the reverse coater is set to 0.3S or less, and the accuracy (roundness and cylindricity) of the applicator roll and the metalling roll is less than 5/1000. By the above, the fluctuation of the wet coating amount can be suppressed, and the variation of the coating film can be suppressed. Preferably, a coating roll having an accuracy (roundness and cylindricity) of 3/1000 is used.
[0036]
Further, the gap between the applicator roll and the metering roll varies depending on the thickness of the film. However, in order to maintain the target coating film thickness, in the case of a film having a thickness of 38 to 100 μm, it is 20 μm. In the case of a film having a thickness of 100 to 300 μm, the thickness may be adjusted to 30 to 50 μm.
[0037]
Further, by setting the film tension at the time of coating to 4000 to 10000 N / raw material width (raw material width is 1 to 2 m), the flatness of the film is maintained on an industrial scale (the tension varies depending on the film thickness). By applying a lower tension to a relatively thin film, the flatness is maintained), and the transfer amount of the coating liquid becomes uniform in the length direction of the film. If it exceeds 10,000 N / raw material width, the raw film material may be deformed or broken. If the width is less than 4000 N / raw sheet width, the flatness of the film at the time of coating becomes insufficient, and in particular, the film may meander, and the transfer amount of the coating liquid becomes uneven in the length direction of the film. When the amount of wet coating greatly varies, the variation in the thickness of the coating film also increases.
[0038]
Next, immediately after coating with a reverse roll, a pinch roll that holds only both end faces of the film is applied. On the industrial scale, the pinch roll grips both ends of the film, thereby improving the flatness in the width direction of the film and contributing to stabilization of the wet coating amount in the width direction of the film. Of the coating in the width direction and the coating in the length direction. When the pinch roll does not hold both ends of the film, the wet coating amount in the width direction and the length direction of the film greatly varies, and the variation in the coating film thickness becomes larger.
[0039]
Further, by setting the kiss length between the roll and the film at the time of coating to be 3 to 10 mm in the width direction of the film, it is possible to reduce variations in the coating thickness in the width direction and the length direction of the film roll. If the kiss length between the roll and the film exceeds 10 mm, the film contacts the roll too strongly, causing many small scratches in the film, resulting in poor film appearance. If the kiss length between the roll and the film is less than 3 mm, air is mixed in the width direction, and it is difficult to achieve uniform coating.
[0040]
Furthermore, the drying temperature of the coating solution immediately after coating needs to be 70 to 140 ° C. When the drying temperature exceeds 140 ° C., the coating film is abnormally shrunk due to excessive drying of the coating film, and cracks in the coating film such as cracks may occur, resulting in poor film appearance. If the drying temperature is less than 70 ° C., the drying of the coating film becomes insufficient, and when the coating film comes into contact with the guide roll before stretching in the uniaxial direction, the coating film comes off due to the peeling of the coating film. Become.
[0041]
Hereinafter, an example of the method for producing the biaxially stretched coated polyester film roll of the present invention will be described.
[0042]
First, a polyester containing no inert particles is melt-extruded from an extruder at a temperature exceeding its melting point, and cooled to a glass transition temperature or lower to obtain an unstretched sheet. The unstretched sheet is uniaxially stretched 3 to 5 times, preferably 3.5 to 4.5 times in the length direction.
[0043]
This uniaxially stretched film is coated with a water-dispersible coating liquid of a copolymerized polyester resin containing inert particles by a roll kiss coating method using a reverse coating roll having a roundness and a cylindricity of 3/1000. I do. Wet coating amount is 2g / m 2 14 g / m or more 2 Less than 4 g / m 2 More than 10g / m 2 Is less than.
[0044]
After applying the coating liquid, hot air drying is performed at a temperature (e.g., 100 to 130 ° C.) appropriate for evaporating water and the organic solvent in order to remove the solvent of the coating liquid by drying. The coated film is stretched 3 to 5 times, preferably 3.5 to 4.5 times in the width direction, heat-treated and, if necessary, relaxed, and then wound up with a winder.
[0045]
Alternatively, the resin is melt-extruded from an extruder at a temperature exceeding the melting point of the polyester resin, cooled to a temperature not higher than the glass transition temperature to obtain an unstretched sheet, and the unstretched sheet is subjected to reverse coating having a roundness and cylindricity of 3/1000. There is a method of applying a water-dispersible coating solution of an acrylic resin and a copolymerized polyester resin containing inert particles using a working roll, removing the coating solution solvent by drying, and simultaneously stretching in the biaxial direction. . The stretching ratio in the length direction and the width direction is usually 3 to 5 times, preferably 3.5 to 4.5 times.
[0046]
The coated film wound up by a winder is cut by a slitter to obtain a biaxially stretched coated polyester film roll having a thickness of 38 to 300 μm, a width of 400 to 1500 mm, and a winding length of 400 to 10000 m.
[0047]
The thus obtained biaxially stretched coated polyester film roll of the present invention is used, for example, as a substrate for recording media such as OHP, a surface substrate for display, a printed label substrate, and a surface substrate for building materials.
[0048]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to Examples, but the present invention is not limited to these Examples.
[0049]
Methods for measuring physical properties and methods relating to coating conditions used in Examples and Comparative Examples are as follows.
[0050]
(1) Biaxially stretched film thickness
The thickness of the biaxially stretched film is measured with a micrometer (ST-022 GAUGE STAND manufactured by ONO SOKKI) in the length direction of the film roll according to JIS C 2151.
[0051]
(2) Roll accuracy (roundness and cylindricity)
The roundness and cylindricity of the roll for applying the coating liquid to the base film are measured according to JIS B0621. The roundness is measured by fixing the roll to a lathe with a chuck and applying a dial gauge, and the cylindricity is similarly evaluated by measuring five points in the X and Y directions with the dial gauge.
[0052]
(3) Coating kiss length
When the coating film comes into contact with the reverse coat roll, a coating liquid pool is formed on the contact film surface. This coating liquid pool is called a coating kiss portion, and the length of the kiss is measured with a gold scale and the width (mm). ).
[0053]
(4) Variation in coating thickness of film roll
Variation in coating thickness is 10 cm × 10 cm at a pitch of 20 cm at a position where the roll is divided into four equal parts in the length direction except for 10 m in the length direction and 10 m in the winding direction at the center position of the film roll. Four samples are taken, and the sample is determined by the coating film thickness (nm) measured by TEM according to the following method.
[0054]
The TEM measurement method is as follows. After a sample is cured by standing at room temperature with a visible light-curable resin (for example, an ethoxy resin), an ultra-thin section is prepared using an ultramicrotome equipped with a diamond knife, and is stained with ruthenium tetroxide. Thereafter, using a TEM 2010 manufactured by JEOL Ltd., a cross-sectional photograph of the film (Direct Mas × 30000, Final Mag × 76200 at an accelerating voltage of 200 kv, magnification) was obtained, and the width direction of the coating film thickness was obtained from the photograph. The average value measured at 5 points is calculated as the coating film thickness. However, the variation in the thickness of the coating film is obtained by using a value obtained by excluding three measured values from the highest value measured by TEM of all the samples and three measured values from the lowest value.
[0055]
When a water-dispersible sulfonic acid metal base-containing copolymerized polyester resin is used for the coating resin layer, the intensity of the fluorescent X-ray is measured by X-ray fluorescence analysis using Na-Kα radiation, and the measured value is used as the measured value. After preparing a calibration curve based on the relationship with the coating thickness obtained in advance by TEM, the coating thickness may be determined from the fluorescent X-ray measurement value that can be measured relatively quickly and easily.
[0056]
In the fluorescent X-ray analysis method, a sample similar to the one measured by the TEM is collected, and a fluorescent X-ray analyzer SYSTEM 3270 manufactured by Rigaku Denki Kogyo KK is used as a measurement condition at a tube current of target Rh of 50 mA. After measuring the fluorescent X-rays for 2 minutes and 16 seconds using Na-Kα radiation, the measured values were obtained by excluding three measured values from the highest value and three measured values from the lowest value. A calibration curve of the measured values obtained by the above TEM is prepared, and the variation of the coating film thickness is determined from the calibration curve.
[0057]
(5) Coating scratch
Regarding the sample for evaluating the variation of the coating film thickness, the scratches existing on the coating film of the film (those having a width of at least 10 μm and the length of at least 100 μm, which can be clearly confirmed almost in the longitudinal direction) were examined for the indoor fluorescent lamp. With the reflected light, a mark was made at the place confirmed with the naked eye, and this place was further visually checked by a differential interference method using a differential interference microscope (objective × 10 times, total magnification of × 10 times the eye × 100), A three-level ranking is given based on the following criteria.
:: Differential interference microscope of all samples (object × 10 ×, eye × 10 × total magnification of 100 ×), scratches could not be confirmed visually
Δ: No flaws can be confirmed by naked eyes of all samples, but flaws can be visually confirmed by a differential interference microscope (objective × 10 ×, eye ×× 100 ×)
×: Scratch can be confirmed with naked eyes of all samples
[0058]
(6) Antistatic property of coating film
The sample for evaluating the variation in coating film thickness was seasoned for 1 day in an atmosphere of 20 ° C. × 40% RH according to JIS C2151, and then a specific resistance measuring device manufactured by Takeda Riken Co., Ltd. was used. The surface resistivity is measured in an atmosphere of 20 ° C. × 40% RH, and a four-level ranking is given based on the following criteria.
[0059]
◎: All samples were 1.0 × 10 10 Ω · cm or more 1.0 × 10 Thirteen Less than Ω · cm
:: 1.0 × 10 of all samples Thirteen Ω · cm or more is less than 10% and the remainder is 1.0 × 10 10 Ω · cm or more 1.0 × 10 Thirteen Less than Ω · cm
Δ: 1.0 × 10 of all samples Thirteen Ω · cm or more is less than 10 to 25% and the remainder is 1.0 × 10 10 Ω · cm or more 1.0 × 10 Thirteen Less than Ω · cm
×: 1.0 × 10 for all samples Thirteen Ω · cm or more is 25% or more
[0060]
(7) Toner transferability
A4 size film is sampled from the position nearest to the sample for evaluating the variation in coating film thickness, and the sample with a thickness of 100 to 300 μm remains as it is, and the sample with a thickness of 38 to 75 μm passes smoothly through a copying machine. To this end, KB paper S39N (A4 size) manufactured by KOKUYO Co., Ltd. was adhered to the opposite side of the A4 size with a double-sided tape having a width of 12 mm on the opposite surface to which the toner was transferred. Using an electrophotographic copying machine, imagio MF3580W manufactured by Ricoh Co., Ltd. or BC3000A manufactured by Minolta Co., Ltd., an image is copied to the coating resin layer of the film sample, and the toner missing area is compared with the original drawing. Then, a visual check is performed, and a three-stage ranking is given based on the following criteria.
:: Toner loss is less than 1% in all sample images
Δ: Toner loss in all sample images is 1% or more and less than 5%
×: toner loss of 5% or more in all sample images
[0061]
(8) Toner adhesion
A4 size film is sampled from the position nearest to the sample for evaluating the variation in coating film thickness, and the sample with a thickness of 100 to 300 μm remains as it is, and the sample with a thickness of 38 to 75 μm passes smoothly through a copying machine. To this end, KB paper S39N (A4 size) manufactured by KOKUYO Co., Ltd. was adhered to the opposite side of the A4 size with a double-sided tape having a width of 12 mm on the opposite surface to which the toner was transferred. Using an electrophotographic copier, image MF3580W manufactured by Ricoh Co., Ltd. or BC3000A manufactured by Minolta Co., an image is copied to the coating resin layer of the film sample, and Nichiban Co., Ltd. is applied to the toner transfer surface. 24mm wide cellophane tape (registered trademark) is adhered so that air bubbles do not enter, and the weight is rubbed and rubbed about 5 times, and the cellophane tape (registered trademark) on the toner transfer surface is closely adhered. Hold the both ends before and after by hand, and peel off rapidly in the direction above the cellophane (registered trademark) (angle of 90 degrees), visually observe the toner transfer surface after peeling, and A four-level ranking is given based on the following criteria.
◎: In all measurements, the residual ratio of the toner layer on the film surface side in the cellotape (registered trademark) peel test was 90/100 or more.
:: Of all the measurements, the residual ratio of the toner layer on the film surface side by Cellotape (registered trademark) peel test was 85/100 to 89/100 at 10% or less, and the remainder was 90/100 or more.
Δ: Of all the measurements, the residual ratio of the toner layer on the film surface side by the Cellotape (registered trademark) peel test was 85/100 to 89/100, 11 to 50% or less, and the remainder was 90/100 or more.
×: In all the measurements, the residual ratio of the toner layer on the film surface side by the Cellotape (registered trademark) peel test is 85/100 to 89/100, which exceeds 50%.
[0062]
Example 1
As a water-dispersible acrylic resin, 9 parts by weight of Acryset 270E manufactured by Nippon Shokubai Kagaku Co., Ltd. was added to a mixed solution of 45.5 parts by weight of water and 36 parts by weight of isopropyl alcohol, and thoroughly mixed. As a water-dispersible polyester copolymer resin, 5.5 parts by weight of MD-1250 manufactured by Toyobo Co., Ltd., which is a sodium sulfonate-containing polyester copolymer resin, was added with stirring, and a water-dispersible urethane was further used as a crosslinking agent. 1.9 parts by weight of Elastron BN-11 manufactured by Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd., a self-crosslinking resin containing a blocked isocyanate group, which is a kind of resin, was added. As an antistatic agent, 1 part by weight of a sodium alkyl sulfonate, TB-214 manufactured by Matsumoto Yushi Seiyaku Co., Ltd. was added, and the mixture was added to a mixed solution of 39 parts by weight of water and 39 parts by weight of isopropyl alcohol, and then sufficiently added. Was mixed.
[0063]
Further, 0.06 parts by weight of Megafac F-142D manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, which is an anionic surfactant, was added and mixed with stirring. On the other hand, 0.04 parts by weight of aggregated silica particles (manufactured by Fuji Silysia K.K.) and 1 part by weight of water were dispersed in 1 part by weight of a homogenizer at 1000 rpm for 1 hour, and then the water-dispersible acrylic resin and the water-dispersible resin were dispersed. 1.04 parts by weight of an aqueous dispersion of Sylysia 310 was added to 98.6 parts by weight of the mixed resin liquid of the polyester copolymer resin with stirring to obtain a coating liquid.
[0064]
On the other hand, after melt extrusion, a 608 μm-thick polyester resin sheet obtained by cooling with a 25 ° C. casting roll was stretched four times in the length direction to obtain a uniaxially stretched polyester film. On one surface of this film, the above coating solution was applied to an ultra-hard chrome plating finish using a coating roll having a roundness and cylindricity of 3/1000 and a film tension of 7000 N / Raw fabric width, wet coat amount 6.5 g / m 2 After drying at a temperature of 130 ° C., the film was stretched 4 times in the width direction, and then heat-set at 220 ° C. to obtain a 38 μm-thick biaxially stretched coated polyester film roll. .
[0065]
Next, in the width direction of the stretched film, a biaxially stretched coated polyester film roll to be used was obtained by slitting at a width of 1200 mm from an inner bisecting position obtained by dividing the entire width of the film into four equal parts.
[0066]
Example 2
Except that the thickness of the polyester resin sheet is 1600 μm, the film tension of the coating roll is 8500 N / raw sheet width, the drying temperature after coating is 130 ° C., and the film thickness after biaxial stretching is 100 μm. In the same manner as in 1, a biaxially stretched coated polyester film roll was obtained.
[0067]
Example 3
Except that the thickness of the polyester resin sheet is 4000 μm, the film tension of the coating roll is 9000 N / raw width, the drying temperature after coating is 130 ° C., and the film thickness after biaxial stretching is 250 μm. In the same manner as in 1, a biaxially stretched coated polyester film roll was obtained.
[0068]
Example 4
A 38 μm-thick biaxially-stretched coated polyester film roll was obtained in the same manner as in Example 1. In the width direction of the stretched film, a 1200 mm-wide slit was formed from the outer end position obtained by dividing the entire width of the film into four equal parts. By doing so, a biaxially stretched coated polyester film roll was obtained.
[0069]
Example 5
In the same manner as in Example 3, a biaxially stretched coated polyester film roll having a thickness of 250 μm was obtained. In the width direction of the stretched film, a 1200 mm width slit was formed from the outer end position obtained by dividing the entire width of the film into four equal parts. By doing so, a biaxially stretched coated polyester film roll was obtained.
[0070]
Comparative Example 1
A biaxially stretched coated polyester film roll was obtained in the same manner as in Example 1, except that the roundness and cylindricity of the coating roll were 6/1000.
[0071]
Comparative Example 2
The roundness and cylindricity of the coating roll are 6/1000, the film tension of the coating roll is 3000 N / raw fabric width, and the temperature of the coating solution is 35 ° C. Under these conditions, coating is performed for uniform coating in the width direction. An attempt was made to obtain a biaxially stretched coated polyester film roll in the same manner as in Example 2 except that the length of the kiss was set to 8 mm. Sometimes observed visually.
[0072]
Comparative Example 3
The roundness and cylindricity of the coating roll were 6/1000, the film tension of the coating roll was 3000 N / raw sheet width, the coating liquid temperature was 35 ° C, and the drying temperature after coating was 100 ° C. In the coating kiss portion, the film was visually observed at the time of coating at the time of coating. Except that the coating kiss length was set to 2 mm, biaxially stretched coating was performed in the same manner as in Example 3. An attempt was made to obtain a polyester film roll, but a missing coating film was visually observed at the time of coating at the coating kiss portion.
[0073]
Comparative Example 4
The film tension of the coating roll was 15000 N / raw fabric width, the coating solution temperature was 35 ° C., the drying temperature after coating was 100 ° C., and in Comparative Example 2, the film was scratched at the coating kiss portion. A biaxially stretched coated polyester film roll was obtained in the same manner as in Example 1 except that the length of the coating kiss was changed to 2 mm because it was visually observed during coating. The coating was stopped because the film was partially stretched and deformed.
[0074]
Comparative Example 5
The film tension of the coating roll was 15000 N / raw fabric width, the coating solution temperature was 15 ° C., the drying temperature after coating was 140 ° C., and in Comparative Example 2, the film was damaged in the coating kiss portion. A biaxially stretched coated polyester film roll was obtained in the same manner as in Example 2 except that the coating kiss length was changed to 2 mm because it was visually observed at the time of coating. The coating was stopped because the film was partially stretched and deformed.
[0075]
Table 1 shows the production conditions of the film rolls in the above Examples and Comparative Examples, and Table 2 shows the evaluation results of the film rolls obtained under these conditions.
[0076]
[Table 1]
Figure 0003589232
[0077]
[Table 2]
Figure 0003589232
[0078]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the quality fluctuation of the adhesiveness with the other function imparting layers laminated at the time of post-processing such as printing can be reduced, for example, the toner image transferability and the variation in the toner adhesiveness that are practically sufficient are reduced. This provides a biaxially stretch-coated polyester film roll that can improve the processing yield. Such a biaxially stretched coated polyester film roll is useful for general industrial applications such as a substrate for recording media such as OHP, a surface substrate for display, a printed label substrate, and a surface substrate for building materials.

Claims (1)

未延伸または一軸延伸ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、水分散性または水溶性のアクリル樹脂を含む塗布液を塗工し、さらに乾燥後、少なくとも一方向に延伸して得られる、厚さが38〜300μm、幅が400〜1500mm、巻き長が400〜10000mである二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロールであって、下記式(1)
塗膜厚さのバラツキ(%)=(塗膜厚さ(nm)の最大値と最小値との差)/平均塗膜厚さ(nm)×100 …(1)
で定義される長さ方向の塗膜厚さのバラツキが90%以下であることを特徴とする二軸延伸被覆ポリエステルフィルムロール。
On at least one surface of an unstretched or uniaxially stretched polyester film, a coating liquid containing a water-dispersible or water-soluble acrylic resin is applied, dried, and then stretched in at least one direction to obtain a thickness of 38 to 300 μm. A biaxially stretched coated polyester film roll having a width of 400 to 1500 mm and a winding length of 400 to 10000 m, wherein the following formula (1)
Variation of coating film thickness (%) = (difference between maximum value and minimum value of coating film thickness (nm)) / average coating film thickness (nm) × 100 (1)
2. A biaxially stretch-coated polyester film roll, wherein the variation in the thickness of the coating film in the length direction defined by (1) is 90% or less.
JP2002163106A 2002-06-04 2002-06-04 Biaxially stretch coated polyester film roll Expired - Fee Related JP3589232B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002163106A JP3589232B2 (en) 2002-06-04 2002-06-04 Biaxially stretch coated polyester film roll

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002163106A JP3589232B2 (en) 2002-06-04 2002-06-04 Biaxially stretch coated polyester film roll

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004010670A JP2004010670A (en) 2004-01-15
JP3589232B2 true JP3589232B2 (en) 2004-11-17

Family

ID=30431666

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002163106A Expired - Fee Related JP3589232B2 (en) 2002-06-04 2002-06-04 Biaxially stretch coated polyester film roll

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3589232B2 (en)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011040398A1 (en) 2009-09-29 2011-04-07 東洋紡績株式会社 Polyester film for solar cells
WO2011162198A1 (en) 2010-06-22 2011-12-29 東洋紡績株式会社 Liquid crystal display device, polarizing plate and polarizer protective film
WO2012008488A1 (en) 2010-07-14 2012-01-19 東洋紡績株式会社 Polyester film for sealing backside of solar cell
WO2012157662A1 (en) 2011-05-18 2012-11-22 東洋紡株式会社 Polarizing plate suitable for liquid crystal display device capable of displaying three-dimensional images, and liquid crystal display device
WO2013137196A1 (en) 2012-03-14 2013-09-19 東洋紡株式会社 Sealing sheet for back surface of solar cell, and solar cell module
US10948764B2 (en) 2009-11-12 2021-03-16 Keio University Method for improving visibility of liquid crystal display device, and liquid crystal display device using the same
US11635653B2 (en) 2018-10-02 2023-04-25 Toyobo Co., Ltd. Liquid crystal display device, polarizer and protective film

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008083191A (en) * 2006-09-26 2008-04-10 Mitsubishi Polyester Film Copp Roll of polyester film for optical filter
JP2008081551A (en) * 2006-09-26 2008-04-10 Mitsubishi Polyester Film Copp Polyester film roll for diffusion plate
JP2008081552A (en) * 2006-09-26 2008-04-10 Mitsubishi Polyester Film Copp Polyester film roll for lens sheet
JP4835379B2 (en) * 2006-10-20 2011-12-14 東洋紡績株式会社 Polyethylene terephthalate resin film roll and method for producing the same
CN101396892B (en) * 2008-10-22 2013-05-01 北京康得新复合材料股份有限公司 Metallization biaxial stretching polyester (BOPET) pre-coating film using chemical treatment
JP5169775B2 (en) * 2008-12-01 2013-03-27 東洋紡株式会社 Coating film
CN102732174B (en) * 2012-06-26 2013-12-18 北京康得新复合材料股份有限公司 Pre-coating film and preparation method for same
KR20160138104A (en) * 2014-03-24 2016-12-02 도레이 카부시키가이샤 Solar cell back sheet and solar cell module

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011040398A1 (en) 2009-09-29 2011-04-07 東洋紡績株式会社 Polyester film for solar cells
US8916264B2 (en) 2009-09-29 2014-12-23 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Polyester film for solar cells
US10948764B2 (en) 2009-11-12 2021-03-16 Keio University Method for improving visibility of liquid crystal display device, and liquid crystal display device using the same
WO2011162198A1 (en) 2010-06-22 2011-12-29 東洋紡績株式会社 Liquid crystal display device, polarizing plate and polarizer protective film
EP2824506A2 (en) 2010-06-22 2015-01-14 Toyobo Co., Ltd. Liquid crystal display device, polarizer and protective film
WO2012008488A1 (en) 2010-07-14 2012-01-19 東洋紡績株式会社 Polyester film for sealing backside of solar cell
WO2012157662A1 (en) 2011-05-18 2012-11-22 東洋紡株式会社 Polarizing plate suitable for liquid crystal display device capable of displaying three-dimensional images, and liquid crystal display device
WO2013137196A1 (en) 2012-03-14 2013-09-19 東洋紡株式会社 Sealing sheet for back surface of solar cell, and solar cell module
US10896987B2 (en) 2012-03-14 2021-01-19 Toyobo Co., Ltd. Sealing sheet for back surface of solar cell, and solar cell module
US11635653B2 (en) 2018-10-02 2023-04-25 Toyobo Co., Ltd. Liquid crystal display device, polarizer and protective film

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004010670A (en) 2004-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3589232B2 (en) Biaxially stretch coated polyester film roll
JP3567927B2 (en) Easy adhesion polyester film roll
US6303210B1 (en) Biaxially oriented polyester film for thermal transfer ribbon, laminated film composed thereof and its production
JP3589233B2 (en) Biaxially stretch coated polyester film roll
JPH01168493A (en) Image receiving sheet for thermosensitive transfer
JP4032850B2 (en) Cavity-containing polyester film
JPH091947A (en) Thermal transfer biaxially oriented polyester film
JP4894631B2 (en) Antistatic laminated film
JP3172026B2 (en) Easy adhesion polyester film
PT704766E (en) TRANSPARENT ELEMENTS FOR ELECTROSTATIC PHOTOCOPIES
JP3522777B2 (en) Polyester film and method for producing the same
JP3215304B2 (en) Laminated film
JP2001213985A (en) Polyester film
JP4840223B2 (en) Biaxially oriented polyester film for thermal transfer ribbons with an easy-adhesion layer
JPH0764314A (en) Electrophotographic transfer film and heat fixing method
JP5169775B2 (en) Coating film
JPH09123633A (en) Thermosensitive stencil printing stencil paper and film therefore
JP2002254510A (en) Biaxially oriented polyester film for flexible disk
JP2021054069A (en) Polyester film for thermal transfer ink ribbon
JPH0939140A (en) Polyester film including void for photographic printing
JPH1044287A (en) Conductive plastic film
JP2001071651A (en) Melt type heat sensitive transferring polyester film
JP4835379B2 (en) Polyethylene terephthalate resin film roll and method for producing the same
JP2004059861A (en) Polyester film, polyester film for heat-sensitive transfer printer ribbon and heat-sensitive transfer printer ribbon
JPH11291428A (en) Easily adhesive polyester film

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040608

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20040628

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20040714

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040727

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040809

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3589232

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090827

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090827

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100827

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110827

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110827

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120827

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130827

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees