JP3588832B2 - 地中配管の敷設方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ガス管、水道管、その他の地中配管の敷設方法に関し、鋼管の推進工法と類似の工法による地中配管の敷設方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
都市部を中心として非開削工法の一つである推進工法が多用されている。この場合に使用される管としてはヒューム管、ダクタイル管、鋼管等多数にわたっている。推進工法は一般的には、発進立坑と到達立坑を設け、発進立坑から推進ジャッキで推進管を押し込むものである。これは推進管がメカニカル継手であって推進力のみ伝達することによる。一方鋼管は溶接推進のため引張工法(フロンテジャッキング工法)も採用可能である。ガス管又はパイプルーフ等の鋼管の地中水平敷設を推進工法により施工する場合を考えると、従来の発進立坑から推進ジャッキで推進管を押し込む推進工法では次のような問題がある。
(a)発進立坑の大きさ、推進機の能力に限界があるため、短尺の鋼管を溶接接合しながら推進せざるをえず、あらかじめ溶接接続してある長尺配管を押込むことはできない。
(b)発進立坑内に、推進方向と反対側に反力壁を設けることが必要であり、発進立坑を長尺溝状とした場合は強固な反力壁を特別に構築することが必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、道路横断、水路横断、建物横断、構築物横断等のように、配管系路を開削することができない条件の場合に、地中配管を推進工法により施工する場合に適用される方法であって、発進側に推進用の反力壁を構築することが適切でなく、長尺溝状の発進立坑を設け、その中に溶接により長尺管を準備し、到達立坑側に反力装置を設け推進施工することが好ましい条件の時に、好適に施工することのできる地中配管の敷設方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、地中配管の敷設に当り、発進側に長尺溝状の発進立坑を設けると共に、到達側に到達立坑を設け、該到達立坑側から発進立坑までの地中に牽引導管を先行挿通し、発進立坑で該牽引導管の先端に掘削装置及び配管を結合し、該掘削装置を駆動し排土を到達立坑から排出しながら該掘削装置及び配管を牽引し、発進立坑から到達立坑まで配管を敷設することを特徴とする地中配管の敷設方法を提供するものである。
【0005】
この場合に、発進立抗内で溶接接合した長尺管を牽引するようにすると、能率的な工事施工をすることができる。
牽引導管は、到達立抗側から推進工法などによって発進側まで仮設するものである。この牽引導管は掘削装置及び敷設配管を牽引すると共に排土を行うもので、敷設配管より小径の導管を用いる。牽引のため、管外にPCストランドを備えると好適である。
【0006】
本発明において、発進側に長尺溝状の発進立坑を設け、溶接接合した長尺管、例えば、6m×3本=18mの長さに接合した敷設配管を発進立坑内に準備し、これを牽引することとしたので、牽引工程中に管の溶接接合時間を必要としないから、短工期の施工が可能となる。
本発明は、到達立坑側に主要な機械をセットし、その機械によって小径管とワイヤを発進側に向けて布設し、その後敷設配管を牽引する引張機構と排土機能とを兼ねた機械装置を利用し、掘削しながら牽引し、敷設配管を敷設する。その場合に排土をすべて到達側で処理するようにする。このことにより、専ら到達立坑側のみに機械装置の配置を行い、地中配管の敷設が可能となる。
【0007】
【作用】
到達立坑にコンパクトな機械を設置し、牽引導管を地中に施工し、反力壁として推進を行う壁側を利用して牽引導管による引張工法を採用する。発進側は長尺溝状の発進立坑内に長尺鋼管を置いて、それを引き込む方式にし、施工能率の向上を図る。また、到達立坑側に排土し、発進側の長尺溝状の発進立坑側の状態を良好に維持する。
【0008】
本発明方法によれば、長尺溝状の発進立坑を利用して溶接接合した長尺の敷設配管を短時間に敷設することができ、ジャッキのストロークに左右されない長さの鋼管を牽引することができる。
【0009】
【実施例】
図3は本発明の施工される条件の場所の例を示したもので、図4はその施工工程を示す断面図である。図3に示すように、道路、建物、地中構造物などの既設構造物20があり、配管系路の開削によって埋設配管の敷設ができない条件の地中に敷設配管を通す。
(a)まず到達立坑1を既設構造物20の存在する場所より先方に設ける。この到達立坑1にジャッキ及び油圧モータ等を持った機械2をセットする。敷設配管4に比べ小径の、内側にスクリューコンベア5をセットした牽引導管3を圧密工法または掘削工法によって到達立坑1から発進側の長尺溝状の発進立坑21に向かって押し込む。図5は牽引導管3の一部縦断面図である。また図6に示すように、この牽引導管3の外側にワイヤ6をセットしたものを同時に敷設する。この牽引導管3は到達立抗内の機械2のジャッキストロークに合わせ短い鋼管を順次繋ぎ合わせたものである。
(b)次に図1に側面図を、図2にその平面図を示すように、敷設する配管4の先端に掘削装置7をセットし、またワイヤ6をセットし、到達立坑1側の機械2を用いて、ワイヤ6を引っ張ると同時に回転機構によりスクリューコンベア5を回し、その回転を掘削装置7に伝え、掘削を進める。図7は牽引導管3の先端に掘削装置7を装着して回転させ、掘削排土をスクリューコンベヤ5で排出する部分の機構を例示したものである。スクリューコンベヤ5の軸は歯車列を介して掘削装置を回転させ、その排土はスクリューコンベヤ内に押し込まれる。牽引導管3及び図示省略したワイヤは敷設配管4に結合されており、これを牽引する。排土8は牽引導管3に導入し、到達立坑1側で排出処理する。反力壁9は配管を施工する部分の地層を反力受として設置する。ジャッキストロークに合わせ牽引用のワイヤ6又はPC鋼材をつかみ替える。
【0010】
発進側の長尺溝状の発進立坑21を長尺の敷設配管4の置き場として使用し、6mの鋼管を3本つまり18m繋ぎ合わせて施工する。従来工法と今回工法の時間比較は図7に示す通りとなる。従来工法では発進立坑内で6m推進するごとに、管の溶接を行い、ついで推進する必要があったが、本発明では、長尺溝状の発進立坑内であらかじめ、例えば6m×3本の敷設配管を連結しておくことができ、これを牽引することができるから、溶接作業時間、推進作業時間共短くすることができる。
【0011】
また本発明は引張工法のため、推進管路を予定路線に合わせて敷設することができ、管路の精度の向上も図ることができる。
また到達立坑側を長尺溝状の立坑とすることもでき、この場合でも大きな反力は到達立坑の非開削部分に負担させることができるので、格別の反力壁を構築する必要がない。
【0012】
なお、発進側が長尺溝状の発進立坑でなく通常の発進立抗を設ける場合においても本発明の牽引工法を使用しても差し支えない。
【0013】
【発明の効果】
本発明は、地中配管の敷設に当り、発進側に長尺溝状の発進立坑を設けると共に到達側に到達立坑を設け、到達立坑側から発進側までの地中に牽引導管を挿通し、この牽引導管の先端に発進側で掘削装置及び敷設配管を結合し、掘削装置を駆動し排土を到達立坑から排出しながら掘削装置を牽引し、発進側から到達立坑まで地中配管を施工するようにしたから、発進側に反力装置を備える必要がなく、長尺の地中配管の推進施工を能率的に短時間で施工することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の推進工程を示す縦断面図である。
【図2】実施例の推進工程を示す平面図である。
【図3】実施例の推進工程を示す縦断面図である。
【図4】実施例の推進工程を示す縦断面図である。
【図5】牽引導管の一部縦断面図である。
【図6】牽引導管の横断面図である。
【図7】牽引導管先端部の構造例を示す断面図である。
【図8】発明の効果を示す説明図である。
【符号の説明】
1 到達立坑
2 機械
3 牽引導管
4 敷設配管
5 スクリューコンベア
6 ワイヤ
7 掘削装置
8 排土
9 反力壁
20 既設構造物
21 長尺溝状の発進立坑
Claims (2)
- 地中配管の敷設に当り、発進側に長尺溝状の発進立坑を設けると共に、到達側に到達立坑を設け、該到達立坑側から発進立坑までの地中に牽引導管を先行挿通し、発進立坑で該牽引導管の先端に掘削装置及び配管を結合し、該掘削装置を駆動し排土を到達立坑から排出しながら該掘削装置及び配管を牽引し、発進立坑から到達立坑まで配管を敷設することを特徴とする地中配管の敷設方法。
- 発進立坑内で溶接接合した長尺管を牽引することを特徴とする請求項1記載の地中配管の敷設方法。
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JP29504094A JP3588832B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 地中配管の敷設方法 |
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JP29504094A JP3588832B2 (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 地中配管の敷設方法 |
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1994
- 1994-11-29 JP JP29504094A patent/JP3588832B2/ja not_active Expired - Fee Related
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