JP3588696B2 - ストレッチ織物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ゴム入り細幅織物を利用し、必要十分な伸び強度を容易に実現することができるストレッチ織物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリウレタン弾性糸などのエラストマ弾性糸や天然ゴムからなる弾性糸(以下、単に弾性糸という)を経糸に含むゴム入り細幅織物が知られている。
【0003】
このものは、弾性糸を混在させた経糸に対し、たとえばニードル織機を使用して1本の緯糸を左右に連続的に緯入れし、細幅の帯状に製織されている。なお、緯糸を固定する耳組織は、バインダ糸を使用して、またはバインダ糸を使用することなく、織物の片側にのみ形成するのが普通であり、緯糸は、耳組織を形成しない側において、幅方向の最端縁の経糸に単に掛けるようにして折り返されている。
【0004】
ゴム入り細幅織物は、経糸に混在させる弾性糸により、経方向に大きく弾性的に伸長させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
かかる従来技術によるときは、ゴム入り細幅織物の伸び強度(経方向の伸び100%を実現するに必要な単位幅当りの荷重をいう、以下同じ)は、経糸に混在させる弾性糸の弾性にのみ依存するから、たとえば車両に積載する荷物の荷崩れを防止する緊縛用のベルトのような用途に対し、十分な伸び強度が得られない場合も少なくないという問題があった。
【0006】
そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の問題に鑑み、ゴム入り細幅織物からなる基材にシリコーン樹脂の皮膜層を形成することによって、必要十分な伸び強度を容易に実現することができるストレッチ織物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためのこの発明の構成は、共通の緯糸を介して、表面層、裏面層をそれぞれ綾織り組織とし、弾性糸を経糸とする平織り組織の中間層を一体に製織するゴム入り細幅織物からなる基材と、基材の片面に塗布して形成する伸び強度強化用のシリコーン樹脂の皮膜層とを備えてなり、経方向の伸び強度0.8〜2.5kg/cm を実現することをその要旨とする。
【0008】
なお、皮膜層は、膜厚0.3〜1.0mmとすることができる。
【0009】
また、表面層を白色とし、皮膜層は、表面層側に透明に形成してもよく、基材は、皮膜層を形成するに先き立って表面層側に模様付けしてもよい。
【0010】
【作用】
かかる発明の構成によるときは、ゴム入り細幅織物からなる基材は、経糸に混在させる弾性糸により、それ自体として適度の伸び強度を有する上、片面に形成するシリコーン樹脂の皮膜層を介し、伸び強度を強化することができる。なお、皮膜層は、その表面がシリコーン樹脂特有のぬめり感があるため、接触物に対して強力に密着し、接触物との相対滑りを生じ難いが、基材の皮膜層を設けない側は、弾性糸以外の経糸による通常の織物の質感が得られ、接触物に対して当りが軟らかであり、適当な滑りが得られる。そこで、たとえば、荷崩れ防止用の緊縛用のベルトなどの用途に対し、皮膜層を設ける側、設けない側を適切に使い分けることが可能である。
【0011】
ゴム入り細幅織物は、共通の緯糸を介し、表面層、裏面層をそれぞれたとえば綾織り組織とし、中間に弾性糸の平織り組織の中間層を介在する3層構造に製織することが好ましい。また、シリコーン樹脂は、粘度数10万cst 程度の高粘度の原液に所定量の反応調節剤を加え、ドクタナイフ方式またはグラビアロール方式によって基材上に均等に塗布し、80〜100℃の熱風により高温乾燥して固化させる。なお、伸び強度は、0.8kg/cm より小さいと、シリコーン樹脂の皮膜層を形成するメリットがなく、2.5kg/cm より大きいと、全体剛性が過大となり、使い勝手が悪くなる。
【0012】
皮膜層は、たとえば厚さ約1.4mm、伸び強度約0.54kg/cm の基材の片面に、適切な性状のシリコーン樹脂を膜厚0.3〜1.0mmに形成し、所定の伸び強度0.8〜2.5kg/cm を実現することができる。膜厚は、0.3mmより小さいと、伸び強度が不足し、1.0mmより大きいと、全体剛性が過大となる。
【0013】
皮膜層を基材の白色の表面層に形成すれば、一見して表裏の判別が可能であり、使い勝手を向上させることができる。ただし、このときの基材の裏面層は、黒色を含む任意の濃色にするものとする。
【0014】
たとえば捺染、プリント、印刷などの手法により基材の白色の表面層に模様付けすれば、透明な皮膜層を通して美しい模様を視認することができる。ただし、ここでいう模様とは、任意の図形、文字、記号の他、これらの組合せを含み、単色、多色を問わないものとする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を以って発明の実施の形態を説明する。
【0016】
ストレッチ織物は、基材1の表面側の片面全面にシリコーン樹脂の皮膜層2を形成してなる(図1)。
【0017】
基材1は、表面層1a、中間層1b、裏面層1cの3層構造となっており、表面層1a、中間層1b、裏面層1cは、図示しない共通の緯糸により、全幅Wの一体のゴム入り細幅織物として製織されている。基材1は、たとえば図2に示す経糸、緯糸により、綾織り組織の白色の表面層1a、黒色の裏面層1c、平織り組織の中間層1bに製織され、全体厚さt1 ≒1.4mm、経方向(図1の矢印K方向)の伸び強度F1 ≒0.54kg/cm となっている。
【0018】
皮膜層2は、透明なシリコーン樹脂の皮膜であり、基材1の表面側に対し、膜厚t2 ≒0.4mmに形成されている。皮膜層2は、基材1の伸び強度F1 を強化し、全体としての伸び強度F2 ≒1.3kg/cm を実現することができた。
【0019】
なお、皮膜層2は、石川県能美郡根上町所在の根上工業株式会社製のシリコーン樹脂「パンロンPRG」を粘度20万cst にブレンド調整し、原液Sとしてドクタナイフ21、シャッタ22付きのタンク20に投入して(図3)、タンク20の直下に無張力の基材1を速度V=1m/min にて定速走行させ、基材1の表面側の片面に均一に塗布した。タンク20の下流側には、遠赤外線ヒータ31、31…、循環ファン32を内蔵する長さL=6mの熱風乾燥炉30を設置し、温度80〜100℃6分間の熱風乾燥により皮膜層2を固化させた。なお、循環ファン32のモータMは、熱風乾燥炉30の外部に設置されている。
【0020】
基材1に対する皮膜層2の接着強さは、JIS K6328に準拠する接着試験により、約6.0kg/cm であった。そこで、ストレッチ織物は、基材1、皮膜層2を一体に任意の形状に裁断しても、経糸、緯糸が裁断部分からばらけるおそれがない。また、図4には、基材1のみ、基材1に対する皮膜層2の膜厚t2 ≒0.08、0.4、0.75mmにおける伸長回復特性の実測データの一例を示す。ただし、同図において、横軸、縦軸は、それぞれ伸び(%)、荷重(kg/cm )であり、各曲線の矢印は、荷重の増加方向、減少方向を示している。
【0021】
以上の説明において、ゴム入り細幅織物からなる基材1の白色の表面層1aには、皮膜層2を形成するに先き立って、任意の形態の模様付けを行なってもよい(図5)。表面層1a上の模様は、透明な皮膜層2を通して外部からよく視認することができる上、黒色の裏面層1cと対比させることにより、極めて体裁よい外観を呈する。
【0022】
なお、裏面層1cは、黒色以外の任意の色彩に着色してもよいものとする。ただし、裏面層1cの色彩は、表面層1a上の模様を引き立たせるために、濃色を採用することが好ましい。また、表面層1aも、模様付けの色調を劣化させない限り、白色以外であってもよい。
【0023】
また、皮膜層2は、基材1の全幅Wのうち、片側の耳組織の部分wを除き、有効幅(W−w)に対してだけ塗布して形成してもよい(図6)。耳組織の部分wは、シリコーン樹脂の含浸性が悪くなりがちであり、膜厚t2 の均一性が得られないことがあるからである。
【0024】
この発明に係るストレッチ織物は、荷崩れ防止のための緊縛用のベルトとして特に好適に使用することができる。また、このものは、たとえば木製の床面に沿って家具などの重量物を移動させる際にも、裏面層1c側を床側とし、皮膜層2上に対象物を載せ、一端を引くことによって容易に目的を達することができる。皮膜層2上の対象物は、皮膜層2に対して容易に滑ることがなく、裏面層1cは、床面上を簡単に滑らせることができるからである。なお、ストレッチ織物は、防水性、クッション性に富むため、屋根材、壁材、床材などの建築資材や、靴底、配管、容器などのライニング材料等としても広く好適に使用することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ゴム入り細幅織物からなる基材の片面にシリコーン樹脂の皮膜層を形成することによって、皮膜層は、基材の伸び強度を強化することができるから、たとえば荷崩れ防止のための緊縛用のベルトなどの用途に必要十分な伸び強度を容易に実現することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体構成斜視説明図
【図2】使用糸種の説明図表
【図3】製造工程模式図
【図4】伸長回復特性線図
【図5】製造工程フローチャート
【図6】他の実施の形態を示す模式構成図
【符号の説明】
t2 …膜厚
1…基材
2…皮膜層

Claims (4)

  1. 共通の緯糸を介して、表面層、裏面層をそれぞれ綾織り組織とし、弾性糸を経糸とする平織り組織の中間層を一体に製織するゴム入り細幅織物からなる基材と、該基材の片面に塗布して形成する伸び強度強化用のシリコーン樹脂の皮膜層とを備えてなり、経方向の伸び強度0.8〜2.5kg/cm を実現することを特徴とするストレッチ織物。
  2. 前記皮膜層は、膜厚0.3〜1.0mmとすることを特徴とする請求項1記載のストレッチ織物。
  3. 前記表面層を白色とし、前記皮膜層は、前記表面層側に透明に形成することを特徴とする請求項1または請求項2記載のストレッチ織物。
  4. 前記基材は、前記皮膜層を形成するに先き立って前記表面側に模様付けすることを特徴とする請求項3記載のストレッチ織物。
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