JP3587101B2 - 電源回路および電気光学装置 - Google Patents

電源回路および電気光学装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、簡単な構成で複数の電圧を出力する電源回路、および、この電源回路により電力を供給して、構成の簡略化を図った電気光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、安定した直流電圧を供給するための電源回路は、リニア・レギュレータと、スイッチング・レギュレータとに大別され、後者のスイッチング・レギュレータは、種々のグループに大別することができるが、一般には、スイッチング・トランジスタがオンのときに、インダクタ(コイル)にエネルギーを蓄積する一方、オフのときにエネルギーを負荷に供給する構成となっている。さらに、出力電圧の一部と参照電圧とを比較した結果に基づいて、スイッチング・トランジスタをオンオフして、出力電圧を一定化して出力する構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電源回路にスイッチング・レギュレータを用いる場合に、負荷において複数の異なる電圧が安定化して要求されるときには、負荷が要求する電圧の数だけスイッチング・レギュレータを用意して、各レギュレータにおいてそれぞれ必要な電圧を生成する必要があった。このため、複数の電圧を生成するときには、レギュレータの数が多くなるので、電源回路の構成が複雑化する、という問題があった。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の電圧を生成する場合に、回路構成の一部を共用化して構成の小型化・簡略化を図った電源回路、および、これを用いた電気光学装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本件第1の発明は、第1のスイッチング素子がオンするとエネルギーを蓄積する一方、前記スイッチング素子がオフするとエネルギーを放出するインダクタと、前記インダクタから放出されたエネルギーを、第2のスイッチング素子を介し吸収して、電圧として保持する第1の保持素子と、前記第2のスイッチング素子がオフしているときにおいて、前記インダクタから放出されたエネルギーを吸収して、電圧として保持する第2の保持素子と、第1および第2のスイッチング素子のオンオフをそれぞれ適宜制御する制御回路とを具備することを特徴としている。本件第1の発明によれば、インダクタから放出されるエネルギーは、第2のスイッチング素子により、第1または第2の保持素子のいずれかに吸収されて、それぞれ異なる電圧として保持されることとなる。これにより、集積化が困難なインダクタや、これをオンオフする第1のスイッチング素子が共用されるので、構成の簡略化・小型化を図ることが可能となる。
【0006】
この第1の発明において、前記第1の保持素子に保持された電圧に基づく電圧が第1の所定値以上であるか否かを比較する第1の比較器と、前記第2の保持素子に保持された電圧に基づく電圧が第2の所定値以上であるか否かを比較する第2の比較器とをさらに備え、前記制御回路は、前記第1および第2の比較器の比較結果がともに否定的である場合、または、前記第1の比較器の比較結果のみが否定的である場合、前記第2のスイッチング素子をオンさせるとともに、前記第1のスイッチング素子をオンオフさせる一方、前記第2の比較器の比較結果のみが否定的である場合、前記第2のスイッチング素子をオフさせるとともに、前記第1のスイッチング素子をオンオフさせる構成が望ましい。この構成では、第1の保持素子に保持される電圧が第2の保持素子に保持される電圧よりも優先的に安定化することとなる。
【0007】
また、第1の発明において、前記第1の保持素子に保持された電圧に基づく電圧が第1の所定値以上であるか否かの第1の比較と、前記第2の保持素子に保持された電圧に基づく電圧が第2の所定値以上であるか否かの第2の比較とを、一定の周期毎に実行する比較器をさらに備え、前記制御回路は、前記比較器が前記第1の比較を実行して、その比較結果が否定的である場合、前記第2のスイッチング素子をオンさせるとともに、前記第1のスイッチング素子をオンオフさせる一方、前記比較器が前記第2の比較を実行して、その比較結果が否定的である場合、前記第2のスイッチング素子をオフさせるとともに、前記第1のスイッチング素子をオンオフさせる構成が望ましい。この構成では、異なる電圧を生成する場合に、インダクタのみならず比較器についても共用されるので、構成のより簡略化・小型化を図ることが可能となる。
【0008】
一方、第1の発明において、前記インダクタからエネルギーが放出されていることを検出する検出素子を、さらに備え、前記第1および第2の保持素子は、前記検出素子によってエネルギーが放出されていると検出されたときに限り、当該エネルギーを吸収する構成が望ましい。この構成では、第1または第2の保持素子からインダクタへの方向にエネルギーがリークするのを防止する逆流防止素子(例えばダイオード)が不要となるので、構成の簡略化・小型化を図ることができる。
【0009】
さらに、第1の発明において、前記制御回路は、第1のクロック信号または第2のクロック信号のいずれかに基づいて第1のスイッチング素子をオンオフさせるとともに、前記第1のクロック信号に基づいて前記第1のスイッチング素子をオンオフさせる場合には、前記第2のスイッチング素子をオンさせる一方、前記第2のクロック信号に基づいて前記第1のスイッチング素子をオンオフさせる場合には、前記第2のスイッチング素子をオフさせる構成が望ましい。この構成において、第1の保持素子による保持電圧が供給される負荷の大きさに応じて第1のクロック信号の周波数を設定し、同様に、第2の保持素子による保持電圧が供給される負荷の大きさに応じて第2のクロック信号の周波数を設定すると、各負荷の大きさに応じて第1のスイッチング素子のオンオフを行うことができるので、効率の向上を図ることができる。
【0010】
また、上記目的を達成するために、本件第2の発明は、互いに対向する2枚の基板間に電気光学材料が挟持されてなる複数の画素を有する電気光学装置であって、前記複数の画素を駆動するための駆動信号を供給する駆動回路と、前記駆動回路の電源たる電源回路とを具備し、前記電源回路は、前記第1のスイッチング素子がオンするとエネルギーを蓄積する一方、前記スイッチング素子がオフするとエネルギーを放出するインダクタと、前記インダクタから放出されたエネルギーを第2のスイッチング素子を介し吸収して、電圧として保持する第1の保持素子と、前記第2のスイッチング素子がオフしているときにおいて、前記インダクタから放出されたエネルギーを吸収して、電圧として保持する第2の保持素子と、第1および第2のスイッチング素子のオンオフをそれぞれ適宜制御する制御回路とを備えるることを特徴としている。この構成では、上記第1の発明に係る電源回路を用いているので、構成の簡略化・小型化を図ることが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0012】
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る電源回路について説明する。この電源回路は、単一の電源電圧「Vdd−GND」から、2つの異なる電圧「Vout1−GND」および「Vout2−GND」(ただしVout2>Vout1>Vddとする)を安定化して出力するものである。図1は、この電源回路400の構成を示すブロック図である。
【0013】
図において、トランジスタ412は、ゲート信号CTRがHレベルである場合にオンするものである。このトランジスタ412のドレインは、インダクタ(コイル)414を介して高位側の電圧Vddが印加される給電ラインに接続される一方、そのソースは、基準電位GNDの接地ラインに接続されている。また、トランジスタ412のドレインは、ダイオード416およびスイッチ430を順次介して、コンデンサの432の一端に接続される一方、ダイオード416、438を順次介して、コンデンサの442の一端に接続されている。なお、コンデンサ432、442の他端は接地ラインに接続されている。
【0014】
ここで、トランジスタ412がオンすると、インダクタ414には、電流IonがVddの給電ラインから接地ラインの方向に流れて、エネルギーが蓄積される。この後に、トランジスタ412がオフすると、インダクタ414にはオフ電流Ioffが流れるので、蓄積されたエネルギーは、ダイオード416の順方向を介し、かつ、Vddを基準に底上げされて、スイッチ430がオンしていればコンデンサ432に移動する一方、スイッチ430がオフしていればコンデンサ442に移動することになる。このため、コンデンサ432、442の両端に表れる電圧を、電圧Vddよりも高くすることができる。そして、コンデンサ432、442の両端に表れる電圧が、この電源回路400の出力電圧Vout1、Vout2として、負荷(図示省略)に供給される構成となっている。なお、コンデンサ432の一端およびコンデンサ442の一端の間には、Vout2<Vout1とはならないように、逆流防止用のダイオード439が介挿されている。
【0015】
さて、コンデンサ432の両端において現れる出力電圧Vout1は、抵抗433、434により分圧されて、コンパレータ436の負入力端に印加されている。ここで、説明の便宜上、コンパレータ436の負入力端に印加される電圧をVdiv1とする。一方、コンパレータ436の正入力端には、参照電圧Vref1が印加されている。このため、コンパレータ436の出力信号Cmp1は、図2に示されるように、電圧Vdiv1が参照電圧Vref1を下回るとHレベルとなり、反対に、電圧Vdiv1が参照電圧Vref1を上回るとLレベルとなる。そして、信号Cmp1は、ラッチ回路453のデータ入力端Dに供給されている。
【0016】
同様に、コンデンサ442の両端において現れる出力電圧Vout2は、抵抗443、444により分圧されて、コンパレータ446の負入力端に印加されている。ここで、説明の便宜上、コンパレータ446の負入力端に印加される電圧をVdiv2とする。一方、コンパレータ446の正入力端には、参照電圧Vref2が印加されている。このため、コンパレータ446の出力信号Cmp2は、図2に示されるように、電圧Vdiv2が参照電圧Vref2を下回るとHレベルとなり、反対に、電圧Vdiv2が参照電圧Vref2を上回るとLレベルとなる。そして、信号Cmp2は、ラッチ回路454のデータ入力端Dに供給されている。なお、参照電圧Vref1、Vref2は、図1では固定化されているが、それぞれ温度などの環境変数に応じて独立に可変設定される場合もある。
【0017】
次に、ラッチ回路453は、それぞれ発振回路(図示省略)からのクロック信号CLKの立ち上がりにおいて、データ入力端Dに供給される信号Cmp1をラッチし、出力端Qから信号Q1として出力するものである。同様に、ラッチ回路454は、クロック信号CLKの立ち上がりにおいて、データ入力端Dに供給される信号Cmp2をラッチし、出力端Qから信号Q2として出力するものである。
【0018】
そして、オア回路456は、信号Q1と信号Q2との論理和信号を求めるものであり、アンド回路458は、オア回路456による論理和信号とクロック信号CLKとの論理積信号を求めて、これをトランジスタ412へのゲート信号CTRとして供給するものである。
【0019】
また、ラッチ回路453による信号Q1は、スイッチ430の制御信号としても用いられ、信号Q1がHレベルであればスイッチ430をオンさせる構成となっている。なお、スイッチ430は、実際にはトランジスタなどの素子で構成される。ここで、スイッチ430をトランジスタで構成する場合には、信号Q1のレベル振幅を図示しないレベルシフタにより「Vdd−GND」から「Vout2−GND」に変換し、これを、スイッチ430を構成するトランジスタのゲート信号として供給する構成となる。
【0020】
次に、この電源回路400の動作について説明する。まず、信号Cmp1、Cmp2の出力状態について検討すると、次の4通りの状態が想定される。すなわち、信号Cmp1がHレベルであって信号Cmp2がHレベルである場合▲1▼と、信号Cmp1がHレベルであって信号Cmp2がLレベルである場合▲2▼と、信号Cmp1がLレベルであって信号Cmp2がHレベルである場合▲3▼と、信号Cmp1がLレベルであって信号Cmp2がLレベルである場合▲4▼との計4通りが想定される。そこで、これらの場合▲1▼、▲2▼、▲3▼および▲4▼にそれぞれ分けて、図2を参照しつつ動作の説明をすることとする。
【0021】
<場合▲1▼>
すなわち、場合▲1▼は、出力電圧Vout1が低下して、その分圧電圧Vdiv1が参照電圧Vref1を下回り、かつ、出力電圧Vout2が低下して、その分圧電圧Vdiv2が参照電圧Vref2を下回っている場合である。この場合において、クロック信号CLKが立ち上がると、信号Q1、Q2はそれぞれHレベルとなる。このため、スイッチ430がオンする一方、オア回路456による論理和信号がHレベルとなるので、アンド回路458からは、クロック信号CLKがそのままゲート信号CTRとしてトランジスタ412に供給されることとなる。
【0022】
ここで、トランジスタ412がゲート信号CTR(クロック信号CLK)にしたがってオンオフすると、スイッチ430がオンしているので、インダクタ414からのエネルギーがコンデンサ432に移動する結果、電圧Vout1を上昇させる方向の制御が実行されることとなる。一方、コンデンサ442が負荷に応じて放電するので、出力電圧Vout2は、徐々に低下することとなる。
【0023】
<場合▲2▼>
場合▲2▼は、出力電圧Vout1が低下して、その分圧電圧Vdiv1が参照電圧Vref1を下回っているが、出力電圧Vout2が高位であるため、その分圧電圧Vdiv2が参照電圧Vref2を上回っている場合である。
【0024】
この場合において、クロック信号CLKが立ち上がると、信号Q1がHレベルとなり、信号Q2はLレベルとなる。このため、スイッチ430がオンする一方、オア回路456による論理和信号がHレベルとなるので、アンド回路458からは、クロック信号CLKがそのままゲート信号CTRとしてトランジスタ412に供給されることとなる。したがって、この場合の動作は、上記場合▲1▼と同様に、電圧Vout1を上昇させる方向の制御が実行される一方、出力電圧Vout2が徐々に低下することとなる。
【0025】
<場合▲3▼>
場合▲3▼は、出力電圧Vout1が高位であるため、その分圧電圧Vdiv1が参照電圧Vref1を上回っているが、出力電圧Vout2が低下して、その分圧電圧Vdiv2が参照電圧Vref2を下回っている場合である。この場合において、クロック信号CLKが立ち上がると、信号Q1はLレベルとなり、信号Q2はHレベルとなる。このため、スイッチ430がオフする一方、オア回路456による論理和信号がHレベルとなるので、アンド回路458からは、クロック信号CLKがそのままゲート信号CTRとしてトランジスタ412に供給されることとなる。
【0026】
ここで、トランジスタ412がゲート信号CTRにしたがってオンオフすると、スイッチ430がオフしているので、インダクタ414からのエネルギーがコンデンサ442に移動する結果、電圧Vout2を上昇させる方向の制御が実行されることとなる。一方、コンデンサ432が負荷に応じて放電するので、出力電圧Vout1は、徐々に低下することとなる。
【0027】
<場合▲4▼>
場合▲4▼は、出力電圧Vout1が高位であるため、その分圧電圧Vdiv1が参照電圧Vref1を上回り、かつ、出力電圧Vout2が高位であるため、その分圧電圧Vdiv2が参照電圧Vref2を上回っている場合である。この場合において、クロック信号CLKが立ち上がると、信号Q1、Q2はそれぞれLレベルとなる。このため、オア回路456による論理和信号もLレベルとなるので、クロック信号CLKにかかわらずアンド回路458が閉じるので、ゲート信号CTRはLレベルに維持される。このため、コンデンサ432、442はそれぞれ負荷に応じて放電して、出力電圧Vout1、Vout2は、それぞれ徐々に低下することとなる。
【0028】
さて、このような場合▲1▼〜▲4▼のいずれかの動作が実行されると、出力電圧Vout1は、場合▲1▼または▲2▼における上昇と、場合▲3▼または▲4▼における低下とが均衡する地点、すなわち、電圧Vdiv1イコール参照電圧Vref1となる近辺で安定化することとなる。ここで、電圧Vdiv1は、出力電圧Vout1を抵抗433、434によって分圧した電圧であるから、抵抗433、434の抵抗値をそれぞれR1、R2とおけば、Vdiv1=Vout1・R2/(R1+R2)が成立し、これが参照電圧Vref1で安定化する。同様に、出力電圧Vout2は、場合▲3▼による上昇と、場合▲1▼、▲2▼または▲4▼による低下とが均衡する地点、すなわち、電圧Vdiv2イコール参照電圧Vref2となる近辺で安定化することとなる。ここで、電圧Vdiv2は、出力電圧Vout2を抵抗443、444によって分圧した電圧であるから、抵抗443、444の抵抗値をそれぞれR3、R4とおけば、Vdiv2=Vout2・R4/(R3+R4)が成立し、これが参照電圧Vref2で安定化する。
【0029】
よって、第1実施形態にかかる電源回路400では、電圧Vout1がVref1(R1+R2)/R2にて、電圧Vout2がVref2(R3+R4)/R4にて、それぞれ安定化して出力されることになる。
【0030】
このような電源回路400によれば、電圧Vddを昇圧して2つの電圧Vout1、Vout2を安定化して出力する際に、用いるインダクタは1つで済む。このため、従来では少なくとも2つ必要であったインダクタを減らすことができるので、回路の構成の小型化を図ることができる。特に、電源回路全体を集積化する場合、インダクタは集積化が困難であるため、外付け部品とするしかない。したがって、インダクタの個数を減らすことができる効果は、小型化のために電源回路全体を集積化する場合に大きいと言える。
【0031】
なお、図2では、説明のため、電位Vdiv1、Vdiv2の縦スケールを拡大している点に留意されたい。実際には、コンパレータ436、446は「Vdd−GND」を電源電圧として動作しているので、電圧Vdiv1、Vdiv2、参照電圧Vref1、Vref2も、この電源電圧範囲内のものとなっている。
【0032】
<第2実施形態>
上述した第1実施形態に係る電源回路400では、インダクタ412が1つで済むものの、出力電圧Vout1、Vout2のそれぞれに応じてコンパレータ436、446の2個必要であった。そこで、コンパレータについても1個で済ました第2実施形態について説明することとする。図3は、この電源回路402の構成を示すブロック図である。
【0033】
図において、コンパレータ466の負入力端には、出力電圧Vout1を分圧した電圧Vdiv1、または、出力電圧Vout2を分圧した電圧Vdiv2のいずれか一方が、スイッチSW1により切り替えられて供給されている。また、コンパレータ466の負入力端には、参照電圧Vref1またはVref2のいずれか一方が、スイッチSW2により切り替えられて供給されている。ここで、スイッチSW1、SW2は、後述する信号Q3により連動して制御されるものであり、信号Q3がHレベルである場合に、電圧Vdiv1および参照電圧Vref1が選択される一方、信号Q3がLレベルである場合に、電圧Vdiv2および参照電圧Vref2が選択される構成となっている。
【0034】
一方、ラッチ回路473は、そのデータ入力端Dにコンパレータ466による信号Cmp3を入力して、クロック信号CLKの立ち上がりにおいてラッチするものである。さらに、アンド回路478は、ラッチ回路473によるラッチ信号とクロック信号CLKとの論理積信号を求めて、これをトランジスタ412へのゲート信号CTRとして供給するものである。
【0035】
また、ラッチ回路475は、インバータ474により反転されたクロック信号CLKを入力するとともに、その反転出力端による信号をデータ入力端Dに帰還している。このため、その出力端Qから出力される信号Q3は、図4に示されるように、クロック信号CLKが立ち下がる毎にレベル反転することとなる。さらに、ラッチ回路476は、クロック信号CLKの立ち上がりにおいて、入力端Dに供給される信号Q3をラッチし、出力端Qから信号Q4として出力するものである。そして、第2実施形態では、この信号Q4がスイッチ430の制御信号として供給される構成となっている。すなわち、この電源回路402では、信号Q4がHレベルであればスイッチ430がオンすることとなる。他については、第1実施形態に係る電源回路400と同様である。
【0036】
次に、この電源回路402の動作について図4を参照して説明する。上述したように、ラッチ回路475による信号Q3は、クロック信号CLKの立ち下がり毎にレベル反転する。すなわち、信号Q3は、クロック信号CLKの1周期毎にレベル反転し、これにより、スイッチSW1、SW2が交互に切り替えられることとなる。したがって、コンパレータ466は、電圧Vdiv1が参照電圧Vref1を上回っているか否かの判別と、電圧Vdiv2が参照電圧Vref2を上回っているか否かの判別とを、クロック信号CLKの1周期毎に交互に実行することになる。また、ラッチ回路476は、この信号Q3をクロック信号CLKの立ち上がりにおいてラッチするので、その出力信号Q4は、クロック信号CLKの立ち上がり毎にレベル反転する。
【0037】
このため、信号Q3がHレベルである場合にクロック信号CLKが立ち上がると、信号Q4は必ずHレベルに立ち上がる一方、信号Q3がLレベルである場合にクロック信号CLKが立ち上がると、信号Q4は必ずLレベルに立ち下がるという関係が、信号Q3およびQ4の間に成立することになる。
【0038】
ここで、信号Q3がHレベルである場合に、電圧Vdiv1が参照電圧Vref1を下回ると、その出力信号Cmp3はHレベルとなる。この状態において、クロック信号CLKが立ち上がると、ラッチ回路473の出力信号がHレベルとなるので、アンド回路478からは当該クロック信号CLKがそのままゲート信号CTRとして出力される結果、トランジスタ412はオンオフすることになる。また、信号Q3がHレベルである場合にクロック信号CLKが立ち上がると、信号Q4は必ずHレベルに立ち上がるので、スイッチ430がオンすることになる。
【0039】
したがって、この場合に、インダクタ414から放出されたエネルギーは、スイッチ430を介してコンデンサ432に移動するので、電圧Vout1を上昇させる方向の制御が実行されることとなる。
【0040】
一方、信号Q3がLレベルである場合に、電圧Vdiv2が参照電圧Vref2を下回ると、その出力信号Cmp3はHレベルとなる。この状態において、クロック信号CLKが立ち上がると、ラッチ回路473の出力信号がHレベルとなるので、アンド回路478からは当該クロック信号CLKがそのままゲート信号CTRとして出力される結果、トランジスタ412はオンオフすることになる。また、信号Q3がLレベルである場合にクロック信号CLKが立ち上がると、信号Q4は必ずLレベルに立ち下がるので、スイッチ430がオフすることになる。
【0041】
したがって、この場合に、インダクタ414から放出されたエネルギーは、ダイオード438を介してコンデンサ442に移動するので、電圧Vout2を上昇させる制御が実行されることとなる。
【0042】
なお、電圧Vdiv1が参照電圧Vref1を上回っている場合、および、電圧Vdiv2が参照電圧Vref2を上回っている場合には、信号Q3のレベルにかかわらず、コンパレータ466の出力信号Cmp3はLレベルとなるので、アンド回路478が閉じる結果、ゲート信号CTRはLレベルに維持される。このため、コンデンサ432、442はそれぞれ負荷に応じて放電するので、出力電圧Vout1、Vout2は、それぞれ徐々に低下することとなる。
【0043】
よって、この第2実施形態に係る電源回路402では、第1実施形態に係る電源回路400と同様に、電圧Vout1がVref1(R1+R2)/R2にて、電圧Vout2がVref2(R3+R4)/R4にて、それぞれ安定化して出力されることになる。しかも、この電源回路402によれば、インダクタのみならずコンパレータも1つで済む。このため、第1実施形態と比較して、回路の構成を、より小型化・簡略化することか可能となる。
【0044】
なお、図4では、説明のため、電位Vdiv1、Vdiv2の縦スケールを拡大している点に留意されたい。実際には、コンパレータ466は「Vdd−GND」を電源電圧として動作しているので、電圧Vdiv1、Vdiv2、参照電圧Vref1、Vref2も、この電源電圧範囲内のものとなっている。
【0045】
また、第1および第2実施形態においては、Vout2<Vout1となるのを防止するために、ダイオード439を設けたが、このような制限がない場合には、ダイオード439は不要である。この場合に、参照電圧Vref1、Vref2を適切に設定すれば良いのはもちろんである。さらに、ダイオード438については、トランジスタ430に対して排他的にオンオフするスイッチ(トランジスタ)に置換しても良い。
【0046】
<第3実施形態>
上述した第1および第2実施形態では、コンデンサ432、442からインダクタ414側に電流が逆流しないようにダイオード416、438が設けられていたが、電流がインダクタ414からコンデンサ432または442の側に流れる場合にだけ、スイッチ430またはダイオード438に相当するスイッチをオンさせる構成とすれば、ダイオード416、438を省略することが可能となる。そこで、このような構成の第3実施形態について説明することとする。図5は、この電源回路404の構成を示すブロック図である。
【0047】
図において、インダクタ414は、第1または第2実施形態と異なり、抵抗480を介して電圧Vddの給電ラインに接続されている。この抵抗480の高位側は、コンパレータ481の正入力端に接続される一方、抵抗480の低位側は、コンパレータ481の負入力端に接続されている。このため、コンパレータ481の出力信号Cmpiは、インダクタ414に流れる電流iが図示の方向に流れていればHレベルとなる一方、図示の方向とは反対方向に流れていればLレベルとなる。そして、出力信号Cmpiは、レベル反転されてラッチ回路485のリセット入力端RSTに供給されている。
【0048】
ここで、ラッチ回路485のデータ入力端Dには常にHレベルが供給される一方、そのクロック入力端には、ゲート信号CTRをインバータ484によりレベル反転した信号が供給されている。このため、ラッチ回路485の出力端Qから出力される信号Q6は、ゲート信号CTRがLレベルとなる(トランジスタ412がオフする)瞬間にHレベルにセットされた後に、抵抗480に流れる電流の方向が図示とは反対方向となると、直ちにLレベルにリセットされることとなる。
【0049】
一方、この電源回路404では、ラッチ回路476の出力端Qから出力される信号Q4と、ラッチ回路485による信号Q6との論理積信号がアンド回路487により求められて、これがスイッチ430の制御信号として供給されている。また、ラッチ回路476の反転出力端から出力される反転信号と、ラッチ回路485による信号Q6との論理積信号がアンド回路488により求められて、これがスイッチ440の制御信号として供給されている。なお、スイッチ440は、第1または第2実施形態におけるダイオード438を置き換えたものであり、アンド回路488による論理積信号がHレベルである場合にオンするものである。他については、第2実施形態に係る電源回路402と同様である。
【0050】
次に、電源回路404の動作について説明する。この電源回路404は、信号Q3、Q4、Cmp3およびゲート信号CTRにしたがって動作する点において第2実施形態に係る電源回路402と同様であるが、ゲート信号CTRがLレベルに遷移した直後におけるスイッチ430(440)の動作が電源回路402と相違する。そこで、この相違を中心にして動作を説明することとする。
【0051】
まず、アンド回路478が閉じて、クロック信号CLKがそのままゲート信号CTRとして供給されて、トランジスタ412がオンすると、インダクタ414においては電流iが接地方向に流れて、エネルギーが蓄積されることとなる。
【0052】
そして、ゲート信号CTRがLレベルに立ち下がると、図6に示されるように、信号Q6はHレベルにセットされるので、スイッチ430または440のいずれか一方が必ずオンとなる。すなわち、信号Q4がHレベルであれば、アンド回路487による論理積信号がHレベルとなって、スイッチ430がオンする一方、信号Q4がLレベルであれば、その反転信号はHレベルであるので、アンド回路488による論理積信号がHレベルとなって、スイッチ440がオンすることになる。
【0053】
一方、ゲート信号CTRがLレベルに立ち下がると、トランジスタ412はオフするので、インダクタ414に蓄積されたエネルギーは、コンデンサ432または442のいずれか一方に移動することなる。このため、インダクタ414に流れる電流iは急減に減衰する。この際、過渡特性によりオーバーシュートが発生して、電流がそれまでとは逆方向に瞬間的に流れる結果、コンパレータ481の出力信号CmpiがLレベルとなる。これにより、信号Q6がLレベルにリセットされるので、アンド回路487、488は、信号Q4のレベルとは無関係に閉じる結果、それまでオンしていたスイッチ430または440のいずれか一方がオフとなる。
【0054】
この電源回路404では、トランジスタ412がオフした直後に、電流Iがインダクタ414からコンデンサ432または442の方向に流れる場合にだけ、信号Q6がHレベルとなって、スイッチ430または440の一方がオンするので、ダイオードを設けなくても、電流がコンデンサ432、442からインダクタ414の方向に逆流することを防止することができる。
【0055】
<第4実施形態>
上述した第1、第2および第3実施形態では、共通のクロック信号CLKを用いてトランジスタ412をオンオフして、これにより出力電圧Vout1、Vout2を生成する構成であったが、出力電圧Vout1およびVout2が供給される外部負荷の大きさが異なると、スイッチングによる効率が悪いと言わざるを得ない。そこで、外部負荷の大きさに応じて独立にスイッチング制御が可能な第4実施形態について説明することとする。図7は、この電源回路406の構成を示すブロック図である。
【0056】
この図に示されるように、電源回路406では、第1実施形態に係る電源回路400と同様に、コンパレータ436が、電圧Vdiv1と参照電圧Vref1とを比較し、コンパレータ446が、電圧Vdiv2と参照電圧Vref2とを比較する構成となっている。また、この電源回路406では、第3実施形態に係る電源回路404と同様に、インダクタ414からエネルギーが放出される際に、電流Iがインダクタ414からコンデンサ432または442の方向に流れる場合にだけ、信号Q6がHレベルとなる構成となっている。
【0057】
さて、この電源回路406には、クロック信号CLK1およびCLK2が、それぞれ発振回路(図示省略)から供給されている。ここで、クロック信号CLK1は、出力電圧Vout1に接続される負荷に応じた周期を有するものであり、同様に、クロック信号CLK2は、出力電圧Vout2に接続される負荷に応じた周期を有するものである。
【0058】
次に、アンド回路491は、コンパレータ436の比較結果たる信号Cmp1と、ラッチ回路497による信号Q12の反転信号との論理積信号を求めてラッチ回路492のデータ入力端Dに供給するものである。ここで、ラッチ回路492は、アンド回路491による論理積信号を、クロック信号CLK1の立ち上がりにてラッチして、その出力端Qから信号Q11として供給する一方、その反転出力端から信号Q11の反転信号を出力するものである。さらに、アンド回路493は、信号Q11とクロック信号CLK1との論理積信号を求めるものである。
【0059】
同様に、アンド回路496は、コンパレータ446の比較結果たる信号Cmp2と、ラッチ回路491による信号Q11の反転信号との論理積信号を求めてラッチ回路497のデータ入力端Dに供給するものである。ここで、ラッチ回路497は、アンド回路496による論理積信号を、クロック信号CLK2の立ち上がりにてラッチして、その出力端Qから信号Q12として供給する一方、その反転出力端から信号Q12の反転信号を出力するものである。さらに、アンド回路498は、信号Q12とクロック信号CLK2との論理積信号を求めるものである。
【0060】
そして、オア回路490は、アンド回路493および498の両出力信号の論理和信号を求めて、これをゲート信号CTRとして出力するものである。なお、第4実施形態におけるアンド回路487は、信号Q6と信号Q11との論理積信号を求めて、この信号によりスイッチ430を制御している。同様に、この実施形態におけるアンド回路488は、信号Q6と信号Q12との論理積信号を求めて、この信号によりスイッチ440を制御している。
【0061】
さて、第4実施形態において、信号Q11は、第2または3実施形態における信号Q4(図3または図5参照)に相当し、Hレベルである場合に出力電圧Vout1を上昇させる制御の許可を示すものである。また、第4実施形態において、信号Q12は、第3実施形態における信号Q4の反転信号に相当し(図5参照)、Hレベルである場合に、出力電圧Vout2を上昇させる制御の許可を示すものである。
【0062】
ここで、信号Q11がHレベルとなって、出力電圧Vout1を上昇させる制御が許可されている場合、アンド回路493が開くので、クロック信号CLK1がオア回路490を介してゲート信号CTRとしてトランジスタ412に供給される。このため、実際に、出力電圧Vout1を上昇させる制御が行われることとなる。また、信号Q11がHレベルである場合、信号Cmp2をラッチ回路497に供給するアンド回路496が閉じるので、出力電圧Vout2を上昇させる制御が禁止されることになる。
【0063】
反対に、信号Q12がHレベルとなって、出力電圧Vout2を上昇させる制御が許可されている場合、アンド回路498が開くので、クロック信号CLK2がオア回路490を介してゲート信号CTRとしてトランジスタ412に供給される。このため、実際に、出力電圧Vou21を上昇させる制御が行われることとなる。また、信号Q12がHレベルである場合、信号Cmp1をラッチ回路492に供給するアンド回路491が閉じるので、出力電圧Vout1を上昇させる制御が禁止されることになる。
【0064】
このように、電源回路406では、出力電圧Vout1をクロック信号CLK1にしたがって上昇させる制御と、出力電圧Vout2をクロック信号CLK2にしたがって上昇させる制御とが、トランジスタ412およびインダクタ414を共通にしつつも互いに排他的に行われることとなる。このため、出力電圧Vout1が供給される負荷が大きくなるにつれ、クロック信号CLK1の周波数を高くし、同様に、出力電圧Vout2が供給される負荷が大きくなるにつれ、クロック信号CLK2の周波数を高くすれば、出力電圧Vout1およびVout2を上昇させるトランジスタ412のスイッチングを効率良く実行することが可能となる。
【0065】
なお、上述した第1、第2、第3および第4実施形態では、2つの異なる電圧Vout1、Vout2を生成する構成としたが、保持コンデンサの選択と、参照電圧との比較と、トランジスタ414のオンオフとを同様に行って、3つ以上の電圧を時分割にて生成する構成としても良い。
【0066】
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る液晶表示装置について説明する。この液晶表示装置は、電気光学装置の一例であって、上述した電源回路400、402、404または406のいずれかを適用したものである。
【0067】
図8は、この液晶表示装置の電気的構成を示すブロック図である。この図において、液晶パネル100には、160本のデータ線212が列(Y)方向に形成され、また、200本の走査線312が行(X)方向に形成されて、これらデータ線212と走査線312との各交差点において画素116が形成されている。そして、各画素116は、液晶表示要素(液晶層)118とTFD(Thin Film Diode)220とが直列に接続された構成となっている。
【0068】
ここで、液晶パネル100の詳細構成について説明する。図9は、この構成を摸式的に示す部分破断斜視図である。この図に示されるように、液晶パネル100は、素子基板200と、これに対向配置される対向基板300とを備える。このうち、素子基板200の対抗面には、複数の画素電極234がマトリクス状に配列している。そして、同一列に配列する画素電極234は、列方向に短冊状に延在するデータ線212の1本に、それぞれTFD220を介して接続されている。
【0069】
さて、TFD220は、基板側からみると、第1金属膜222と、この第1金属膜222を陽極酸化した酸化膜224と、第2金属膜226とから構成されて、金属/絶縁体/金属のサンドイッチ構造を採る。このため、TFD220は、正負双方向のダイオードスイッチング特性を有することになる。
【0070】
一方、対向基板300の対抗面には、走査線312が、データ線212とは直交する行(X)方向に延在し、かつ、画素電極234の対向電極となるように配列している。
【0071】
そして、このような素子基板200と対向基板300とは、基板周辺に沿って塗布されるシール剤(図示省略)と、適切に散布されたスペーサ(図示省略)とによって、一定の間隙を保っており、この閉空間に例えば、TN(Twisted Nematic)型の液晶105が封入されて、これにより、図8における液晶層118が形成されることとなる。すなわち、液晶層118は、データ線212と走査線312との交差部分において、当該走査線312と、画素電極234と、両者の間に位置する液晶105とで構成されることになる。
【0072】
ほかに、対向基板300には、液晶パネル100の用途に応じて、例えば、ストライプ状や、モザイク状、トライアングル状等に配列されたカラーフィルタが設けられ、それ以外の領域には遮光のためブラックマトリクスが設けられる。くわえて、素子基板200および対向基板300の各対向面には、それぞれ所定の方向にラビング処理された配向膜などが設けられる一方、その各背面には配向方向に応じた偏光子がそれぞれ設けられる(いずれも図示省略)。
【0073】
ただし、液晶パネル100においては、液晶を高分子中に微小粒として分散させた高分子分散型液晶を用いれば、前述した配向膜や偏光子等が不要となるため、光利用効率が高まり、このため液晶パネル100の高輝度化や低消費電力化などの点において有利である。また、液晶パネル100を反射型とする場合、画素電極234をアルミニウムなどの反射率の高い金属膜から構成し、電圧無印加状態で液晶分子がほぼ垂直配向されるSH(スーパーホメオトロピック)型液晶などを用いても良い。なお、TFD220は、2端子型非線形素子の一例であり、他に、ZnO(酸化亜鉛)バリスタや、MSI(Metal Semi−Insulator)などを用いた素子や、これら素子を2つ逆向きに直列接続または並列接続したものなどが適用可能である。
【0074】
説明を再び図8に戻す。Xドライバ250は、一般にはデータ線駆動回路と呼ばれて、表示内容に応じて各データ線212にデータ信号X1〜X160をそれぞれ供給するものである。一方、Yドライバ350は、一般には走査線駆動回路と呼ばれて、各走査線312に走査信号Y1〜Y200をそれぞれ供給するものである。
【0075】
ここで、図8において上から数えてj番目の走査線312に供給される走査信号Yj(jは、1≦j≦200を満たす整数)、および、左から数えてi番目のデータ線212に供給されるデータ信号Xi(iは、1≦i≦160を満たす整数)の波形の一例を図10に示す。この図に示されるように、走査信号Yjは、その水平走査期間の後半期間において正極側選択電圧Vout2となり、その後、正側非選択電圧Vout1を保持し、1フレーム経過後、次の1水平走査期間の後半期間において負側選択電圧V3となり、その後、負側非選択電圧GNDを保持する、というサイクルの繰り返しとなる。一方、表示内容として、オン、オフおよびその中間調を例示すると、このような表示内容に対応するデータ信号Xiは、同図に示される通りとなる。
【0076】
また、電源回路450は、各実施形態に係る電源回路400、402、404または406のいずれかを含み、単一の電源電圧「Vin−GND」から正極側非選択電圧Vout1および正極側選択電圧Vout2をそれぞれ昇圧して生成するとともに、「Vout1−GND」の中間値を基準として電圧Vout2を極性反転して負極側選択電圧V3を生成するものである。したがって、ここでいう極性は、「Vout1−GND」の中間値を基準としたものである。なお、GNDは、負極側非選択電圧として用いられる。
【0077】
ここで、ある走査線312が選択されて、その選択期間の後半期間において正極側選択電圧Vout2が印加されると、対応するTFD220が導通状態となる。この導通状態の際に、データ線212を介してデータ信号が印加されると、当該TFD220に接続された液晶層118に所定の電荷が蓄積される。電荷蓄積後、非選択電圧Vout1が印加されて、当該TFD220が非導通状態となっても、当該TFD220のリーク(オフリーク)が少なく、かつ、液晶層118の抵抗が十分に高ければ、当該液晶層118における電荷の蓄積が維持される。すべての走査線312が選択されて1フレームの期間が経過すると、再び、同じ走査線312が選択されて、その選択期間の後半期間において今度は負極側選択電圧V3が印加されると、同様に、対応するTFD220が導通状態となる。この導通状態の際に、同様にデータ線212を介してデータ信号が印加されると、当該TFD220に接続された液晶層118に所定の電荷が蓄積される。電荷蓄積後、非選択電圧GNDが印加されて、当該TFD220を非導通状態になっても、当該液晶層118における電荷の蓄積が維持される。このように、各TFD220を交流駆動して蓄積させる電荷の量を制御することによって、画素毎に液晶の配向状態が変化して、所定の情報を表示することが可能となっている。
【0078】
なお、この実施形態にあっては、液晶パネル100として、TFD220を用いたものを例にとって説明したが、これに限られず、一方の基板において走査線、データ線を設けるとともに、それらの各交差点においてゲートが走査線に、ソースがデータ線に、ドレインが画素電極に、それぞれ接続されたTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)を用いてものでも良い。くわえて、これらスイッチング素子を用いずに、STN(Super Twisted Nematic)型液晶を用いたパッシィブ型液晶などにも適用可能である。さらに、液晶に替えて、発光層を配置したエレクトロルミネッセンス表示装置など、各種の電気光学効果を用いて表示を行う電気光学装置に適用可能である。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数の電圧を生成する場合に、インダクタや、これをオンオフする第1のスイッチング素子などが共用化されるので、成の小型化・簡略化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電源回路の電気的な構成を示すブロック図である。
【図2】同電源回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】本発明の第2実施形態に係る電源回路の電気的な構成を示すブロック図である。
【図4】同電源回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図5】本発明の第3実施形態に係る電源回路の電気的な構成を示すブロック図である。
【図6】同電源回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】本発明の第4実施形態に係る電源回路の電気的な構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の電源回路を適用した電気光学装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図9】同装置における液晶パネルの要部構成を示す構成を部分破断斜視図である。
【図10】同液晶パネルにおける各種信号波形を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
100……液晶パネル
200……素子基板
212……データ線
250……Xドライバ
300……対向基板
312……走査線
350……Yドライバ
400、402、404、406、450……電源回路
412……トランジスタ
414……インダクタ
416、438……ダイオード
430、440……スイッチ
432、442……コンデンサ
433、434、443、444……抵抗
436、446、466……コンパレータ

Claims (7)

  1. クロック信号に基づいてオンオフされる第1のスイッチング素子と直列接続されるインダクタと、
    前記インダクタから放出されたエネルギーを第2のスイッチング素子を介して吸収し、電圧として保持する第1の保持素子と、
    前記第2のスイッチング素子がオフしているときに、前記インダクタから放出されたエネルギーを吸収し、電圧として保持する第2の保持素子と、
    前記第1の保持素子に保持された電圧に基づく電圧が第1の所定値以上であるか否かを比較する第1の比較器と、
    前記第2の保持素子に保持された電圧に基づく電圧が第2の所定値以上であるか否かを比較する第2の比較器と、
    前記クロック信号、および前記第1および第2の比較器の比較結果に基づき、前記第1および第2のスイッチング素子のオンオフを制御する制御回路とを備え、
    前記制御回路は、前記第1の比較器の比較結果が否定的である場合に、前記第2のスイッチング素子をオンさせるとともに前記第1のスイッチング素子をオンオフさせ、
    前記第2の比較器の比較結果が否定的で前記第1の比較器の比較結果が否定的でない場合に、前記第2のスイッチング素子をオフさせるとともに前記第1のスイッチング素子をオンオフさせる
    ことを特徴とする電源回路。
  2. クロック信号に基づいてオンオフされる第1のスイッチング素子と直列接続されるインダクタと、
    前記インダクタから放出されたエネルギーを第2のスイッチング素子を介して吸収し、電圧として保持する第1の保持素子と、
    前記第2のスイッチング素子がオフしているときに、前記インダクタから放出されたエネルギーを吸収し、電圧として保持する第2の保持素子と、
    前記第1の保持素子に保持された電圧に基づく電圧が第1の所定値以上であるか否かの第1の比較と、前記第2の保持素子に保持された電圧に基づく電圧が第2の所定値以上であるか否かの第2の比較とを切り替えて実行する比較器と、
    前記クロック信号に基づく所定期間毎に、前記比較器に対して前記第1の比較と前記第2の比較を切り替えて実行させ、前記比較器が前記第1の比較を実行してその比較結果が否定的である場合に前記第2のスイッチング素子をオンさせるとともに前記第1のスイッチング素子をオンオフさせ、前記比較器が前記第2の比較を実行してその比較結果が否定的である場合に前記第2のスイッチング素子をオフさせるとともに前記第1のスイッチング素子をオンオフさせる制御回路とを備える
    ことを特徴とする電源回路。
  3. クロック信号に基づいてオンオフされる第1のスイッチング素子と直列接続されるインダクタと、
    前記インダクタから放出されたエネルギーを第2のスイッチング素子を介して吸収し、電圧として保持する第1の保持素子と、
    前記第2のスイッチング素子がオフしているときに、前記インダクタから放出されたエネルギーを吸収し、電圧として保持する第2の保持素子と、
    前記インダクタからエネルギーが放出されない状態を検出する検出素子とを備え、
    前記検出素子によってエネルギーが放出されない状態を検出すると、前記第2のスイッチング素子をオフさせる
    ことを特徴とする電源回路。
  4. 前記検出素子は、前記第1の保持素子から前記インダクタへの電流の逆流を検出し、前記第2のスイッチング素子をオフさせることを特徴とする請求項3記載の電源回路。
  5. 第1のクロック信号又は第2のクロック信号に基づいてオンオフされる第1のスイッチング素子と直列接続されるインダクタと、
    前記インダクタから放出されたエネルギーを第2のスイッチング素子を介して吸収し、電圧として保持する第1の保持素子と、
    前記第2のスイッチング素子がオフしているときに、前記インダクタから放出されたエネルギーを吸収し、電圧として保持する第2の保持素子と、
    前記第1のクロック信号に基づいて前記第1のスイッチング素子をオンオフさせる場合には前記第2のスイッチング素子をオンさせ、前記第2のクロック信号に基づいて前記第1のスイッチング素子をオンオフさせる場合には前記第2のスイッチング素子をオフさせる制御回路とを備える
    ことを特徴とする電源回路。
  6. 前記第1の保持素子に保持された電圧が供給される負荷が大きくなるにつれて前記第1のクロック信号の周波数を高くし、前記第2の保持素子に保持された電圧が供給される負荷が大きくなるにつれて前記第2のクロック信号の周波数を高くすることを特徴とする請求項5記載の電源回路。
  7. 互いに対向する2枚の基板間に電気光学材料が挟持されてなる複数の画素を有する電気光学装置であって、
    前記複数の画素を駆動するための駆動信号を供給する駆動回路と、
    前記駆動回路の電源たる、請求項1乃至6のいずれかに記載の電源回路と
    を具備することを特徴とする電気光学装置。
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