JP3586671B2 - 大気汚染物質の濃度予測方法及び装置 - Google Patents

大気汚染物質の濃度予測方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大気中に拡散する大気汚染物質の濃度予測方法、及び、装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、工場等、大気汚染物質を拡散させる建設物を建設する場合には、事前に環境アセスメントが行われる。環境アセスメントでは、建設すべき工場の煙突等から排出される大気汚染物質が周辺地域に如何に拡散し、周辺地域における大気中の大気汚染物質が如何なる濃度になるかが予測される。大気汚染物質の濃度は、周辺地域の地形、及び、風速、風向、大気の状態等の気象条件によって影響されるため、これを正確に予測するのが難しい。現在知られている予測方法には、現地拡散実験法、プルーム・パフモデルによる数値計算法、風洞実験法、三次元数値シミュレーション法等がある。
【0003】
なお、本明細書において、大気汚染物質には、人体に有害又は無害な種々の気体及び微粒子、及び、冷暖房の室外機等から放出される高温又は低温の空気等も含まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
現地拡散実験法は、工場等が建設されるべき地点からトレーサーガスと呼ばれる濃度測定用のガスを拡散させ、周辺地域の各所においてトレーサーガスの濃度を実測するものである。現地拡散実験法によれば、現地で実際にガスを拡散させて濃度を測定するので、比較的信頼性の高いデータを得ることができる。しかしながら、この方法では、想定される全ての風向、風速、大気の状態等の気象条件におけるデータを得るのが難しいという問題がある。また、実際の大気汚染物質の拡散条件の再現、例えば、大気汚染物質を拡散させる工場の煙突と同じ高さからトレーサーガスを拡散させるのが難しく、実験に要するコストも高いという問題がある。
【0005】
プルーム・パフモデルによる数値計算法は、比較的簡単な数値計算によって、周辺地域の風向、風速、大気の状態、地形等を加味した大気汚染物質の濃度を計算することができるので広く用いられており、環境庁大気保全局大気規制課編「窒素酸化物総量規制マニュアル」にも詳述されている。しかしながら、プルーム・パフモデルは、大気中に存在する気体が風等によって拡散する態様を表す関数形が予め定められたものであり、周辺地域の地形の影響による気流の変化等が全く考慮されていないため、特に地形の影響が大きい場合に濃度の予測精度が低下するという問題がある。
【0006】
風洞実験法は、風洞の中で実際に濃度測定用のトレーサーガスを拡散させ、各部のトレーサーガス濃度を実測することにより濃度を予測するので、比較的信頼性の高いデータを得ることができる。また、工場等を建設すべき周辺地域の地形の模型を作成してガスを拡散させることにより、地形の影響も比較的正確に加味することができる。しかしながら、中立状態以外の大気の状態を再現した風洞実験を行うことは不可能ではないが、実験に要する時間及びコストが大きいこと等の問題がある。なお、大気の中立状態とは、大気の温位が地表からの高度に関わらず一定である状態を云い、大気の非中立状態とは、地表からの高度が上がるにつれて大気の温位が上昇する大気の安定状態、及び、高度が上がるにつれて大気の温位が下降する大気の不安定状態を云う。また、温位とは、高度の上昇による大気圧の低下に伴う大気温度の低下分を差し引いた大気の温度を云う。
【0007】
三次元数値シミュレーション法とは、拡散方程式、流れの方程式等を、差分法、境界要素法、有限要素法等の種々の数値的解法により解くことによって、周辺地域各所における大気汚染物質の濃度を計算する方法である。この方法によれば、各種の気象条件、地形において各所の大気汚染物質の濃度を計算することができる。しかしながら、三次元数値シミュレーション法は、プルーム・パフモデルによる数値計算よりも計算量が非常に多いため、全ての計算条件についてこの計算法を採用するのは膨大な時間を要し、また、計算コストも高くなるという問題がある。
【0008】
従って、本発明は、膨大な実験コスト、計算コストを要することなく、周辺地域における大気汚染物質の濃度予測値を得、或いは、安全側の予測値を得ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明の大気汚染物質の濃度予測方法は、大気中に拡散する大気汚染物質の、濃度予測地点における年平均濃度を予測する方法であって、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYFを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYGを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNFを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNGを計算するステップと、中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、中立化していない大気汚染物質濃度年平均値CYFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、各濃度予測地点における大気汚染物質濃度年平均値CYNFのうちの最大値であるCMYNFと、各濃度予測地点における大気汚染物質濃度年平均値CYNGのうちの最大値であるCMYNGとの比であるα(=CMYNG/CMYNF)を計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNFを求めるステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNGを求めるステップと、中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、各濃度予測地点におけるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFのうちの最大値であるCMWYNFと、各濃度予測地点におけるトレーサーガス濃度年平均値CWYNGのうちの最大値であるCMWYNGとの比であるαWN(=CMWYNG/CMWYNF)を計算するステップと、大気汚染物質濃度年平均値CYFと大気汚染物質濃度年平均値CYGとを比較して、それらの差が所定の誤差範囲内である場合にはCYFを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とし、それらの差が所定の誤差範囲内でない場合にはCYGを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とするステップと、仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とトレーサーガス濃度年平均値CWYNGとを比較して、仮の大気汚染物質濃度年平均予測値の値が大きい場合には、仮の大気汚染物質濃度年平均予測値を大気汚染物質の年平均濃度予測値とするステップと、仮の大気汚染物質濃度年平均予測値よりもトレーサーガス濃度年平均値CWYNGの値が大きく、且つ、比αWNの値が比αの値よりも大きい場合で、仮の大気汚染物質濃度年平均予測値としてCYGを採用した場合にはその値に(αWN/α)の値を乗じた値を大気汚染物質の年平均濃度予測値とするステップと、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値よりも前記トレーサーガス濃度年平均値CWYNGの値が大きく、且つ、前記比αWNの値が前記比αの値よりも大きい場合で、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値としてCYFを採用した場合にはその値にαWNの値を乗じた値を大気汚染物質の年平均濃度予測値とするステップと、を有することを特徴としている。
【0010】
本発明によれば、現地拡散実験、プルーム・パフモデルによる計算、及び、風洞実験に基づき、精度が高い予測値、或いは、実際の大気汚染物質濃度よりも予測値の濃度が高い、安全側の予測値を得ることができる。
【0011】
また、本発明は、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化して大気汚染物質濃度年平均値を計算するステップにおいて、中立状態の気象データのみを抽出して大気汚染物質濃度年平均値を計算し、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、風洞実験を行ってトレーサーガス濃度年平均値を求めるステップにおいて、中立状態の気象データのみを抽出してトレーサーガス濃度年平均値を求めるように構成しても良い。
【0012】
また、本発明の大気汚染物質の濃度予測方法は、大気中に拡散する大気汚染物質の、濃度予測地点における年平均濃度を予測する方法であって、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYDFを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYDGを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYSFを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が中立状態にある気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYSFを求めるステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が中立状態にある気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYSGを求めるステップと、中立状態における大気汚染物質濃度年平均値CYSFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、大気汚染物質濃度年平均値CYDFと大気汚染物質濃度年平均値CYDGとを比較して、それらの差が所定の誤差範囲内である場合にはCYDFを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とし、それらの差が所定の誤差範囲内でない場合にはCYDGを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とするステップと、気象データのうちの、大気安定度の中立状態、非中立状態の出現頻度を考慮して、仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と、トレーサーガス濃度年平均値CWYSGとの加重平均によって大気汚染物質の年平均濃度予測値を計算するステップと、を有することを特徴としている。
【0013】
また、本発明において、風洞実験に代えて、三次元数値シミュレーションの計算結果を使用しても良い。
【0014】
また、本発明の大気汚染物質の濃度予測方法は、大気中に拡散する大気汚染物質の、濃度予測地点における濃度を予測する方法であって、地形を考慮したプルーム・パフモデルによる大気汚染物質濃度計算値と、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによる大気汚染物質濃度計算値と、風洞実験の実験結果とを組合せて用いることによって、大気汚染物質の濃度予測値の精度を確認し、又は、安全側の予測であることを確認することを特徴としている。
【0015】
また、大気汚染物質の濃度予測方法は、大気中に拡散する大気汚染物質の、濃度予測地点における年平均濃度を予測する方法であって、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYUFを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYUGを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYTFを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が非不安定状態にある気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYTFを求めるステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が非不安定状態にある気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYTGを求めるステップと、非不安定状態における大気汚染物質濃度年平均値CYTFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYTFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、大気汚染物質濃度年平均値CYUFと大気汚染物質濃度年平均値CYUGとを比較して、それらの差が所定の誤差範囲内である場合にはCYUFを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とし、それらの差が所定の誤差範囲内でない場合にはCYUGを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とするステップと、気象データのうちの、大気安定度の非不安定状態、不安定状態の出現頻度を考慮して、仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と、トレーサーガス濃度年平均値CWYTGとの加重平均によって大気汚染物質の年平均濃度予測値を計算するステップと、を有することを特徴としている。
【0016】
また、本発明の大気汚染物質の濃度予測方法は、大気中に拡散する大気汚染物質の、濃度予測地点における年平均濃度を予測する方法であって、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYFを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYGを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNFを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNGを計算するステップと、中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、中立化していない大気汚染物質濃度年平均値CYFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNFを求めるステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNGを求めるステップと、中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFが、トレーサーガス濃度年平均値CWYNGに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、大気汚染物質濃度年平均値CYGまたはCYFとトレーサーガス濃度年平均値CWYNGとを比較して、安全側である方の値を大気汚染物質の年平均濃度予測値とするステップと、を有することを特徴としている。
【0017】
また、本発明の大気汚染物質の濃度予測方法は、大気中に拡散する大気汚染物質の、濃度予測地点における年平均濃度を予測する方法であって、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYDFを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYSFを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が中立状態にある気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYSFを求めるステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が中立状態にある気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYSGを求めるステップと、中立状態における大気汚染物質濃度年平均値CYSFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、気象データのうちの、大気安定度の中立状態、非中立状態の出現頻度を考慮して、大気汚染物質濃度年平均値CYDFと、トレーサーガス濃度年平均値CWYSGとの加重平均によって大気汚染物質の年平均濃度予測値を計算するステップと、を有することを特徴としている。
【0018】
また、大気汚染物質の濃度予測方法は、大気中に拡散する大気汚染物質の、濃度予測地点における年平均濃度を予測する方法であって、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYUFを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYTFを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が非不安定状態にある気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYTFを求めるステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が非不安定状態にある気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYTGを求めるステップと、非不安定状態における大気汚染物質濃度年平均値CYTFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYTFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、気象データのうちの、大気安定度の非不安定状態、不安定状態の出現頻度を考慮して、大気汚染物質濃度年平均値CYUFと、トレーサーガス濃度年平均値CWYTGとの加重平均によって大気汚染物質の年平均濃度予測値を計算するステップと、を有することを特徴としている。
【0019】
また、本発明の大気汚染物質の濃度予測方法は、大気中に拡散する大気汚染物質の、濃度予測地点における年平均濃度を予測する方法であって、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYFを計算するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNFを計算するステップと、中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、中立化していない大気汚染物質濃度年平均値CYFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNFを求めるステップと、大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNGを求めるステップと、中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、大気汚染物質濃度年平均値CYFとトレーサーガス濃度年平均値CWYNGとを比較して、安全側である方の値を大気汚染物質の年平均濃度予測値とするステップと、を有することを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態による大気汚染物質の濃度予測装置の構成を示すブロック図である。図2は、本発明の第1実施形態による大気汚染物質の濃度予測装置の作用を示すフローチャートである。
【0021】
図1に示すように、第1実施形態による大気汚染物質の濃度予測装置1は、現地拡散実験によって測定された濃度予測地点のトレーサーガス濃度Cを入力するためのC入力手段2と、現地拡散実験と同一の条件を使用して、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点のトレーサーガス濃度CEFを計算するためのCEF計算手段4と、現地拡散実験と同一の条件を使用して、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点のトレーサーガス濃度CEGを計算するためのCEG計算手段6と、を有する。
【0022】
また、濃度予測装置1は、平地模型を用いた風洞実験による、濃度予測地点のトレーサーガス濃度CWRFを入力するためのCWRF入力手段8と、地形模型を用いた風洞実験による、濃度予測地点のトレーサーガス濃度CWRGを入力するためのCWRG入力手段10と、実際の大気汚染物質拡散条件を使用して、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度CRFを計算するためのCRF計算手段12と、実際の大気汚染物質拡散条件を使用して、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度CRGを計算するためのCRG計算手段14と、を有する。
【0023】
さらに、濃度予測装置1は、トレーサーガス濃度C、CEF、CEGを比較して場合分けを行うための第1判断手段16と、この第1判断手段16による場合分けに基づいて、風洞実験によるトレーサーガス濃度CWRGと計算による大気汚染物質濃度CRFとを比較して大気汚染物質の濃度予測値を決定する第2判断手段18と、第1判断手段16による場合分けに基づいて、トレーサーガス濃度CWRGと大気汚染物質濃度CRGとを比較して大気汚染物質の濃度予測値を決定する第3判断手段20と、第2判断手段18又は第3判断手段20によって決定された大気汚染物質の濃度予測値を表示するための出力手段22と、を有する。
【0024】
具体的には、C入力手段2、CWRF入力手段8、及びCWRG入力手段10は、コンピュータのキーボード、マウス、及びハードディスク等で構成することができる。また、CEF計算手段4、CEG計算手段6、CRF計算手段12、CRG計算手段14、第1判断手段16、第2判断手段18、及び第3判断手段20は、コンピュータのCPU及びソフトウェア等で構成することができ、出力手段22は、コンピュータディスプレイ又はプリンタ等で構成することができる。
【0025】
次に、図2を参照して、本発明の第1実施形態による大気汚染物質の濃度予測装置1の作用を説明する。まず、ステップS101では、現地拡散実験を行い、各濃度予測地点のトレーサーガス濃度Cを測定し、C入力手段2を使用してその値を濃度予測装置1に入力する。現地拡散実験では、工場等を建設すべき現地において、実際にトレーサーガスを拡散させ、ガスを拡散させた地点の周囲数キロメートルから数十キロメートル四方の範囲内の多数の点でトレーサーガスの濃度Cを測定する。ガスを拡散させる点は、実際に大気汚染物質が拡散される点にできるだけ近くなるように設定するのが良い。例えば、大気汚染物質が煙突から排出されるのであれば、クレーン車等を使用して、できるだけ煙突の高さに近い点からトレーサーガスを拡散させるようにするのが良い。また、トレーサーガスは、濃度を予測すべき大気汚染物質の性質に合わせて適宜選択するのが良い。
【0026】
次に、ステップS102では、CEF計算手段4によって、ステップS101の現地拡散実験と同一の条件を用いて、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点のトレーサーガス濃度CEFを計算する。即ち、現地拡散実験時にトレーサーガスを拡散させた地点、実験時の風向、風速、大気の状態等の条件に基づいて、濃度を予測すべき地点のトレーサーガス濃度CEFをプルーム・パフモデルを使用して計算する。ただし、プルーム・パフモデルの地形の条件については、平地であると仮定して計算を行う。
【0027】
次に、ステップS103では、CEG計算手段6によって、濃度を予測すべき地点のトレーサーガス濃度CEGを計算する。CEG計算手段6による計算は、プルーム・パフモデルにおいて現地の地形条件を加味すること以外はステップS102と同様である。
【0028】
次に、ステップS104では、第1判断手段16によって、ステップS101において入力されたトレーサーガス濃度CとステップS102において計算されたトレーサーガス濃度CEFが比較され、CEFがCに対して所定の誤差範囲内である場合には、第1の場合と判定され、ステップS105に進む。具体的には、対応する各予測地点についてCEFとCとの間の相関係数を計算し、その値が所定の値以上である場合に、第1の場合と判定される。また、他の任意適当な基準によって判定を行っても良い。
【0029】
EFがCに対して所定の誤差範囲内にない場合には、更に、トレーサーガス濃度Cと、ステップS103において計算されたトレーサーガス濃度CEGが比較される。CEGがCに対して所定の誤差範囲内である場合には、第2の場合と判定されステップS108に進む。具体的には、CEGとCとの間の相関係数が所定の値以上である場合、及び、各地点のCの濃度値よりもそれに対応するCEGの濃度値の方が大きい場合、即ち、プルーム・パフモデルによる計算値が安全側である場合に第2の場合と判定される。また、他の任意適当な基準によって判定を行っても良い。また、第1の場合、第2の場合の何れにも該当しない場合には、適当なメッセージを出力手段22に表示して処理を終了する。
【0030】
次に、ステップS105では、平板模型による風洞実験を行い、その実験結果をCWRF入力手段8によって濃度予測装置1に入力し、更に、地形模型による風洞実験を行い、その実験結果をCWRG入力手段10によって濃度予測装置1に入力する。地形模型による風洞実験では、一定の縮尺に基づいて実際の煙突や、大気汚染物質の濃度を予測すべき地点の模型を製作する。製作された模型を使用して、濃度を予測すべき任意の風向、風速について、各濃度予測地点のトレーサーガス濃度を測定する。
【0031】
次に、ステップS106では、CRF計算手段12によって、濃度を予測すべき地点の大気汚染物質濃度CRFを計算する。CRF計算手段12による計算は、実際の煙突の高さ等、実際の大気汚染物質の拡散条件、及び、濃度を予測すべき任意の風向、風速、大気の状態等の条件を、プルーム・パフモデルの変数に代入して行う。ただし、濃度を予測すべき地域の地形の条件については、平地として計算を行う。
【0032】
ステップS107では、ステップS105において入力された風洞実験結果CWRGと、ステップS107において計算された大気汚染物質濃度CRFが、第2判断手段18によって比較され、CRFがCWRGに対して所定の誤差範囲内である場合には、CRFが各予測地点の濃度予測値として決定される。具体的には、CRFとCWRGとの間の相関係数が所定の値以上である場合、及び、各地点のCWRFの濃度値よりもそれに対応するCRFの濃度値の方が大きい場合、即ち、プルーム・パフモデルによる計算値が安全側である場合に、CRFが各予測地点の濃度予測値として決定される。また、他の任意適当な基準によって決定を行っても良い。濃度予測値が決定されたならば、ステップS111に進む。また、CRFが所定の誤差範囲内でない場合には、適当なメッセージを出力手段22に表示して処理を終了する。
【0033】
一方、ステップS104において第2の場合と判定された場合には、ステップS108に進む。ステップS108では、地形模型による風洞実験を行い、その実験結果をCWRG入力手段10によって濃度予測装置1に入力する。この風洞実験は、大気汚染物質の濃度を予測すべき地域の模型を製作する点はステップS105と同様であるが、ここでは、煙突の周囲の地形についても一定の縮尺に基づいて模型に再現する。
【0034】
次に、ステップS109では、CRG計算手段14によって、濃度を予測すべき地点の大気汚染物質濃度CRGを計算する。CRG計算手段14による計算は、プルーム・パフモデルにおいて、大気汚染物質濃度を予測すべき地域の実際の地形を計算に加味すること以外はステップS106と同様である。
【0035】
ステップS110では、ステップS108において入力された風洞実験結果CWRGと、ステップS109において計算された大気汚染物質濃度CRGが、第3判断手段20によって比較され、CRGがCWRGに対して所定の誤差範囲内である場合には、CRGが各予測地点の濃度予測値として決定される。具体的には、CRGとCWRGとの間の相関係数が所定の値以上である場合、及び、各地点のCWRGの濃度値よりもそれに対応するCRGの濃度値の方が大きい場合にCRGが各予測地点の濃度予測値として決定される。また、他の任意適当な基準によって決定を行っても良い。また、CRGが所定の誤差範囲内でない場合には、適当なメッセージを出力手段22に表示して処理を終了する。
【0036】
ステップS111では、ステップS107又はステップS110において決定された大気汚染物質の濃度予測値が、出力手段22であるプリンタから出力される。ステップS111では、各地点の濃度予測値の他に、第1乃至第3判断手段において計算された相関係数等、予測値の決定過程が表示されるようにしても良い。
【0037】
本発明の第1実施形態によれば、現地拡散実験によるトレーサーガスの濃度C、プルーム・パフモデルによる濃度計算値CEF、CEG、CRF、CRG、及び、風洞実験による大気汚染物質濃度CWRF、CWRGを使用して、精度の高い大気汚染物質濃度予測値、或いは、安全側の大気汚染物質濃度予測値を得ることができる。即ち、現地拡散実験によるCと、プルーム・パフモデルによるCEF、CEGとを比較することによって、プルーム・パフモデルの計算精度及び地形の影響を把握することができる。また、風洞実験によるCWRF、CWRGと、プルーム・パフモデルによるCRF、CRGとを比較することによって、実際の煙突等からの大気汚染物質の拡散条件における予測精度や、現地拡散実験時とは異なる気象条件における予測精度を把握することができる。更に、最終的に、プルーム・パフモデルによる大気汚染物質の濃度予測値の計算精度が把握できるので、風洞実験では再現が困難な非中立の大気状態における予測精度も把握することができる。
【0038】
次に、図3を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態による濃度予測装置は、現地拡散実験と同一の条件で行われた風洞実験の実験結果を入力するための入力手段を備え、現地拡散実験の結果と風洞実験の結果とを比較する点が第1実施形態とは異なる。従って、第1実施形態と異なる点のみを説明し、同様の点については説明を省略する。
【0039】
本発明の第2実施形態による濃度予測装置は、第1実施形態による濃度予測装置に加えて、現地拡散実験と同一の条件で行われた風洞実験の実験結果を入力するためのCWEG入力手段(図示せず)と、入力されたCWEGと現地拡散実験によるトレーサーガス濃度Cとを比較するための比較手段(図示せず)と、を有する。
【0040】
次に、本発明の第2実施形態による濃度予測装置の作用を説明する。図3は、第2実施形態による濃度予測装置の作用を示すフローチャートである。図3に示すように、ステップS201では、現地拡散実験により測定されたトレーサーガス濃度Cが、C入力手段によって入力される。この処理は、第1実施形態のステップS101と同様である。
【0041】
次に、ステップS202では、風洞実験によって測定されたトレーサーガス濃度CWEGが、CWEG入力手段(図示せず)によって入力される。この風洞実験では、現地拡散実験においてトレーサーガスを拡散させた高さ、濃度予測をすべき地域の地形等を風洞実験模型で再現し、また、風向、風速等の気象条件も現地拡散実験時の条件を再現して行う。ただし、現地拡散実験時に大気の状態が非中立状態であった場合には、それを風洞実験で再現することは困難であるので、大気の状態を中立状態に置き換えて風洞実験を行う。
【0042】
次に、ステップS203では、ステップS201で入力されたCと、ステップS202で入力されたCWEGとを比較し、CWEGが所定の誤差範囲内であればステップS204に進む。即ち、CとCWEGの相関係数が所定の値以上である場合、及び、各CWEGの値が、夫々対応するCの値よりも大きい場合、即ち、安全側の場合にはステップS204に進む。CWEGが所定の誤差範囲内でない場合には、適当なメッセージを出力手段に表示して処理を終了する。
【0043】
後続のステップS204乃至ステップS213における処理は、第1実施形態におけるステップS102乃至ステップS111における処理と同様であるので説明を省略する。
【0044】
本発明の第2実施形態によれば、風洞実験の結果を、現地拡散実験によって検証できるので、より信頼性の高い濃度予測値を得ることができる。
【0045】
次に、図4を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態による濃度予測装置は、現地拡散実験のデータを必要としない点等が第1実施形態とは異なる。従って、第1実施形態と異なる点のみを説明し、同様の点については説明を省略する。
【0046】
本発明の第3実施形態による濃度予測装置は、平地模型を用いた風洞実験による、濃度予測地点のトレーサーガス濃度CWRFを入力するためのCWRF入力手段(図示せず)と、地形模型を用いた風洞実験による、濃度予測地点のトレーサーガス濃度CWRGを入力するためのCWRG入力手段(図示せず)と、実際の大気汚染物質拡散条件を使用して、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度CRFを計算するためのCRF計算手段(図示せず)と、実際の大気汚染物質拡散条件を使用して、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度CRGを計算するためのCRG計算手段(図示せず)と、を有する。
【0047】
また、濃度予測装置は、風洞実験による各地点におけるトレーサーガス濃度CWRFの中の最大値であるCMWRFとトレーサーガス濃度CWRGの中の最大値であるCMWRGとの比であるαWRを計算するためのαWR計算手段(図示せず)と、各地点における計算による大気汚染物質濃度CRFの中の最大値であるCMRFと大気汚染物質濃度CRGの中の最大値であるCMRGとの比であるαを計算するためのα計算手段(図示せず)とを有する。更に、濃度予測装置は、αWR及びαの値に基づいて、プルーム・パフモデルによる計算結果を補正し、或いは、そのまま濃度予測値とする第1判断手段(図示せず)、及び、第2判断手段(図示せず)と、得られた濃度予測値を出力するための出力手段(図示せず)と、を有する。
【0048】
次に、本発明の第3実施形態の作用を説明する。図4は、本発明の第3実施形態の作用を示すフローチャートである。まず、ステップS301及びS302においては、風洞実験によるトレーサーガス濃度CWRF、CWRGが、夫々入力される。これらのステップは、第1実施形態におけるステップS105及びS108と夫々同様である。
【0049】
次に、ステップS303においては、風洞実験による各地点におけるトレーサーガス濃度CWRFの中の最大値であるCMWRFと、トレーサーガス濃度CWRGの中の最大値であるCMWRGが選択され、それらの比であるαWR(=CMWRG/CMWRF)が計算される。
【0050】
次に、ステップS304及びS305においては、プルーム・パフモデルによる大気汚染物質濃度CRF、CRGが、夫々計算される。これらのステップは、第1実施形態におけるステップS106及びS109と夫々同様である。
【0051】
次に、ステップS306においては、プルーム・パフモデルによる各地点における大気汚染物質濃度CRFの中の最大値であるCMRFと、大気汚染物質濃度CRGの中の最大値であるCMRGが選択され、それらの比であるα(=CMRG/CMRF)が計算される。
【0052】
ステップS307においては、まず、αの値とαWRの値が比較され、αの値の方が大きい場合には、プルーム・パフモデルによる計算の方が地形の影響が大きく計算されているため、プルーム・パフモデルによる計算値を安全側と見なすことができるので、大気汚染物質濃度CRGを濃度予測値と決定する。
【0053】
一方、αの値よりもαWRの値の方が大きい場合には、プルーム・パフモデルによる計算結果を補正する。即ち、大気汚染物質濃度CRGにαWR/αの値を乗じた値を濃度予測値とする。また、他の任意適当な方法によってプルーム・パフモデルによる計算結果を補正しても良い。例えば、大気汚染物質濃度CRFにαWRの値を乗じたものを濃度予測値とすることもできる。
最後に、ステップS308において、ステップS307で求められた濃度予測値を出力して処理を終了する。
【0054】
本発明の第3実施形態によれば、現地拡散実験を行うことなく、精度が高い、或いは、安全側の濃度予測値を得ることができる。
【0055】
次に、図5を参照して、本発明の第4実施形態を説明する。第4実施形態による濃度予測装置は、大気汚染物質濃度の年平均値を計算する点等が第1実施形態とは異なる。従って、第1実施形態と異なる点のみを説明し、同様の点については説明を省略する。
【0056】
本発明の第4実施形態による濃度予測装置は、実際の大気汚染物質拡散条件を使用して、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYFを計算するためのCYF計算手段(図示せず)と、実際の大気汚染物質拡散条件を使用して、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYGを計算するためのCYG計算手段(図示せず)と、大気汚染物質濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度を中立化し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって大気汚染物質濃度年平均値CYNFを計算するためのCYNF計算手段(図示せず)と、大気安定度を中立化し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって大気汚染物質濃度年平均値CYNGを計算するためのCYNG計算手段(図示せず)と、を有する。
【0057】
また、濃度予測装置は、大気の状態を中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFと、中立化していないCYFとを比較し、所定の誤差範囲内であることを確認する第1確認手段(図示せず)と、大気汚染物質濃度年平均値CYFの中の最大値であるCMYFと大気汚染物質濃度年平均値CYNFの中の最大値であるCMYNFとの比であるαを計算するためのα計算手段(図示せず)と、を有する。
【0058】
さらに、濃度予測装置は、平地模型を用い、大気の状態を中立化した風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFを入力するためのCWYNF入力手段(図示せず)と、地形模型を用い、大気の状態を中立化した風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNGを入力するためのCWYNG入力手段(図示せず)と、を有する。
【0059】
また、濃度予測装置は、大気の状態を中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFと、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFとを比較し、所定の誤差範囲内であることを確認する第2確認手段(図示せず)と、トレーサーガス濃度年平均値CWYNFの中の最大値であるCMWYNFとトレーサーガス濃度年平均値CWYNGの中の最大値であるCMWYNGとの比であるαWNを計算するためのαWN計算手段(図示せず)と、を有する。
【0060】
さらに、濃度予測装置は、大気汚染物質濃度年平均値CYFとCYGとを比較して仮の大気汚染物質濃度年平均予測値を決定する第1判断手段(図示せず)と、この仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とトレーサーガス濃度年平均値CWYNGとを比較して、大気汚染物質濃度年平均予測値を決定する第2判断手段(図示せず)と、仮の大気汚染物質濃度年平均予測値、トレーサーガス濃度年平均値CWYNG、αWN及びαWNを比較して大気汚染物質濃度年平均予測値を決定する第3判断手段(図示せず)と、得られた濃度予測値を出力するための出力手段(図示せず)と、を有する。
【0061】
次に、本発明の第4実施形態の作用を説明する。図5は、本発明の第4実施形態の作用を示すフローチャートである。まず、ステップS401では、CYF計算手段によって、プルーム・パフモデルを用いて大気汚染物質濃度年平均値CYFが計算される。CYFの値は、煙突の高さ等、実際の大気汚染物質の拡散条件を使用し、地形の影響を加味せず、平地として計算された値である。また、風向、風速、大気の状態等の気象条件は、濃度予測をすべき地域の実際の気象データに基づいて計算される。即ち、1年=8760時間分の各気象データまたはそれを統計処理したデータに基づいて濃度予測地点の大気汚染物質濃度を計算し、その濃度を平均したものが大気汚染物質濃度年平均値CYFとなる。この計算を各濃度予測地点について行う。
【0062】
次に、ステップS402では、CYG計算手段によって、プルーム・パフモデルを用いて大気汚染物質濃度年平均値CYGが計算される。CYGの計算は、プルーム・パフモデルにおいて地形の影響を加味する点以外は、ステップS401と同様である。
【0063】
次に、ステップS403では、CYNF計算手段によって、プルーム・パフモデルを用いて、大気の状態を中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが計算される。中立化とは、前述の8760時間分の各気象データのうち、大気の状態が非中立状態(安定状態及び不安定状態)に分類される気象データの中の大気の状態を中立状態に置き換えて計算を行うことを云う。一般に、気象データのうち、大気の状態が非中立状態に分類されるデータは気象データ全体の3〜4割程度である。CYNFの計算は、中立化を行う点以外は、ステップS401における計算と同様である。
【0064】
次に、ステップS404では、CYNG計算手段によって、プルーム・パフモデルを用いて、大気の状態を中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNGが計算される。CYNGの計算は、中立化を行う点以外は、ステップS402における計算と同様である。
【0065】
なお、ステップS403及びS404では、大気の状態を中立化して計算を行っているが、中立化を行う代りに、年間の気象データの中から大気の状態が中立状態にあるデータのみを抽出して大気汚染物質濃度年平均値を計算しても良い。
【0066】
次に、ステップS405では、第1確認手段によって、大気汚染物質濃度年平均値CYFとCYNFが比較され、CYNFがCYFに対して所定の誤差範囲内であることが確認されると、ステップS406に進む。具体的には、CYNFとCYFとの間の相関係数が所定の値以上である場合、及び、CYFの各値がCYNFの各値よりも大きい場合にステップS406に進む。それ以外の場合には、その旨を表示する警告を発し、処理を終了するように構成するのが良い。
【0067】
次に、ステップS406では、α計算手段によって、各濃度予測地点における大気汚染物質濃度年平均値CYNFの中の最大値であるCMYNFと、大気汚染物質濃度年平均値CYNGの中の最大値であるCMYNGが選択され、それらの比であるα(=CMYNG/CMYNF)が計算される。
【0068】
次に、ステップS407では、CWYNF入力手段によって風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFが入力される。CWYNFは、風洞実験によって、実際の大気汚染物質拡散条件で、平地模型を用いて測定されたデータである。また、風洞実験における気象条件は、大気の状態を中立化した実際の気象データに基づいて設定される。
【0069】
風洞実験によって大気汚染物質濃度の年平均値を求める方法の一例を説明する。まず、年間の気象データを風速別に3〜5階級程度に分類する。次に、風向を16風向に分類し、風速の各階級ごとに各風向の出現頻度を計算しておく。一方、風洞実験に用いる模型は、ターンテーブルに載せ、風洞の中で回転制御可能な状態に支持しておく。風洞実験は、風速の各階級ごとに、ターンテーブルを各風向の出現頻度に応じた速度で回転させながら行い、各濃度予測地点のトレーサーガス濃度を測定する。即ち、模型が、出現頻度の高い風向の方向に向いているときは、ターンテーブルを低い回転速度で回転させ、出現頻度の低い方向に向いているときは、高い回転速度で回転させながらターンテーブルを1回転させる。これにより、各濃度予測地点における各風向の出現頻度によって重み付けされた濃度の平均値を求めることができる。この測定を風速の各階級について行い、それらの測定結果を各風速の階級の出現頻度に応じて加重平均することによって、濃度予測すべき地域の気象条件に基づいたトレーサーガス濃度の年平均値を求めることができる。なお、気象条件のうち、大気の状態は、風洞実験で再現可能な中立状態に限られるので、このような風洞実験によって測定された濃度の年平均値は必然的に、中立化した気象データに基づくものになる。
【0070】
次に、ステップS408では、CWYNG入力手段によって風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNGが入力される。CWYNGを求めるための風洞実験は、風洞実験に地形を再現した模型を使用する点以外は、ステップS407における風洞実験と同様である。
【0071】
なお、ステップS407、S408では、濃度予測すべき地域の気象データを中立化して風洞実験を行っているが、気象データの中から大気の状態が中立状態である場合のみを抽出した実験条件を与えて風洞実験を行い、トレーサーガス濃度年平均値を測定しても良い。
【0072】
次に、ステップS409では、第2確認手段によって、中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFとCWYNFが比較され、CYNFがCWYNFに対して所定の誤差範囲内であることが確認されると、ステップS410に進む。具体的には、CYNFとCWYNFとの間の相関係数が所定の値以上である場合にステップS410に進む。それ以外の場合には、その旨を表示する警告を発するように構成するのが良い。
【0073】
次に、ステップS410では、αWN計算手段によって、トレーサーガス濃度年平均値CWYNFの中の最大値であるCMWYNFと、トレーサーガス濃度年平均値CWYNGの中の最大値であるCMWYNGが選択され、それらの比であるαWN(=CMWYNG/CMWYNF)が計算される。
【0074】
次に、ステップS411では、第1判断手段によって、仮の大気汚染物質濃度年平均予測値が決定される。まず、大気汚染物質濃度年平均値CYFとCYGとを比較して、それらの間の相関係数が所定の値以上である場合には、CYFを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とし、相関係数が所定の値よりも小さい場合には、CYGを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とする。
【0075】
次に、ステップS412では、第2判断手段によって、ステップS411で決定された仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNGが比較され、仮の大気汚染物質濃度年平均予測値の方が大きい場合にはステップS413に進み、その他の場合にはステップS414に進む。
ステップS413では、ステップS411で決定された仮の大気汚染物質濃度年平均予測値を、大気汚染物質濃度年平均予測値と決定する。
【0076】
ステップS414では、第3判断手段によって、まず、ステップS406で計算されたαと、ステップS410で計算されたαWNが比較され、αWNの方が大きく、仮の大気汚染物質濃度年平均予測値としてCYGが採用されたい場合に、ステップS411で決定された仮の大気汚染物質濃度年平均予測値に(αWN/α)の値を乗じた値を計算し、その値を大気汚染物質濃度年平均予測値と決定する。更に、第4判断手段によって、ステップS406で計算されたαと、ステップS410で計算されたαWNが比較され、αWNの方が大きく、仮の大気汚染物質濃度年平均予測値としてCYFが採用された場合に、大気汚染物質濃度年平均値CYFにαWN又の値を乗じた値を大気汚染物質濃度年平均予測値と決定する。或いは、大気汚染物質濃度年平均値CYFに、αWN又はαの値を乗じた値を大気汚染物質濃度年平均予測値と決定しても良い。
最後に、ステップS415において、ステップS413又はS414で求められた濃度予測値を出力して処理を終了する。
【0077】
次に、図6を参照して、本発明の第5実施形態を説明する。第5実施形態による濃度予測装置は、プルーム・パフモデルによる計算結果及び風洞実験結果を合算して大気汚染物質濃度の年平均値を計算する点等が第4実施形態とは異なる。従って、上記の実施形態と異なる点のみを説明し、同様の点については説明を省略する。
【0078】
本発明の第5実施形態による濃度予測装置は、実際の大気汚染物質拡散条件を使用して、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって気象データの非中立状態における濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYDFを計算するためのCYDF計算手段(図示せず)と、実際の大気汚染物質拡散条件を使用して、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって非中立状態における濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYDGを計算するためのCYDG計算手段(図示せず)と、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって気象データの中立状態における大気汚染物質濃度年平均値CYSFを計算するためのCYSF計算手段(図示せず)と、を有する。
【0079】
さらに、濃度予測装置は、平地模型を用い、大気の中立状態における風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSFを入力するためのCWYSF入力手段(図示せず)と、地形模型を用い、中立状態における風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSGを入力するためのCWYSG入力手段(図示せず)と、を有する。
【0080】
また、濃度予測装置は、中立状態における大気汚染物質濃度年平均値CYSFと、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSFとを比較し、所定の誤差範囲内であることを確認する第1確認手段(図示せず)と、大気汚染物質濃度年平均値CYDFとCYDGとを比較して仮の大気汚染物質濃度年平均予測値を決定する第1判断手段(図示せず)と、仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とトレーサーガス濃度年平均値CWYSGとの加重平均によって大気汚染物質濃度年平均予測値を計算する予測値計算手段(図示せず)と、得られた濃度予測値を出力するための出力手段(図示せず)と、を有する。
【0081】
次に、本発明の第5実施形態の作用を説明する。図6は、本発明の第5実施形態の作用を示すフローチャートである。まず、ステップS501では、CYDF計算手段によって、プルーム・パフモデルを用いて大気汚染物質濃度年平均値CYDFが計算される。ステップS501は、プルーム・パフモデルによる計算において、年間の気象データの中から、大気が中立状態にあるデータを除いて大気汚染物質濃度年平均値を計算する点以外は、第4実施形態のステップS401と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0082】
次に、ステップS502では、CYDG計算手段によって、プルーム・パフモデルを用いて大気汚染物質濃度年平均値CYDGが計算される。ステップS502は、プルーム・パフモデルによる計算において、濃度予測をすべき地域の地形を加味する点以外は、ステップS501と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0083】
次に、ステップS503では、CYSF計算手段によって、プルーム・パフモデルを用いて大気汚染物質濃度年平均値CYSFが計算される。ステップS503は、プルーム・パフモデルによる計算において、年間の気象データの中から、大気が非中立状態にあるデータを除いて大気汚染物質濃度年平均値を計算する点以外は、ステップS501と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0084】
次に、ステップS504では、CWYSF入力手段によって、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSFが入力される。ステップS504は、年間の気象データの中から、大気が非中立状態にあるデータを除いた気象データを与えて風洞実験を行う点以外は、第4実施形態のステップS407と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0085】
次に、ステップS505では、CWYSG入力手段によって、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSGが入力される。ステップS505は、風洞実験において、濃度予測をすべき地域の地形を再現した模型を使用する点以外は、ステップS504と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0086】
次に、ステップS506では、第1確認手段によって、プルーム・パフモデルによる大気汚染物質濃度年平均値CYSFと風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSFが比較され、CYSFがCWYSFに対して所定の誤差範囲内にある場合には、ステップS507に進む。CYSFが所定の誤差範囲内にない場合には、その旨を示す警告を発して処理を終了するように構成しても良い。
【0087】
次に、ステップS507では、第1判断手段によって、仮の大気汚染物質濃度年平均予測値が決定される。大気汚染物質濃度年平均値CYDFとCYDGとを比較して、それらの差が所定の誤差範囲内である場合には、CYDFを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とし、所定の誤差範囲内にない場合には、CYDGを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とする。具体的には、CYDFとCYDGとの間の相関係数が所定の値以上の場合には、CYDFを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とする。
【0088】
次に、ステップS508では、予測値計算手段によって、大気汚染物質濃度年平均予測値が計算される。即ち、年間気象データのうちの大気の非中立状態と中立状態の出現頻度に応じて、仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSGとの加重平均を計算し、その値を大気汚染物質濃度年平均予測値とする。例えば、大気の非中立状態が30%の頻度で出現し、中立状態が70%の頻度で出現する場合には、仮の大気汚染物質濃度年平均予測値に0.3を乗じ、トレーサーガス濃度年平均値CWYSGに0.7を乗じて加え合わせた値が大気汚染物質濃度年平均予測値となる。
最後に、ステップS509では、出力手段によって、大気汚染物質濃度年平均予測値が表示される。
【0089】
変形例として、第5実施形態では、大気の状態を非中立状態と中立状態に分類して計算を行ったが、大気の状態を不安定状態(添字Uにて表示)と、非不安定状態(安定状態及び中立状態(添字Tにて表示))に分類し、不安定状態をプルーム・パフモデルにより計算し、非不安定状態を風洞実験により求めるようにしても良い。
【0090】
次に、図7を参照して、本発明の第6実施形態を説明する。第6実施形態による濃度予測装置は、補正を行うことなく大気汚染物質濃度の年平均値を計算する点等が第4実施形態とは異なる。従って、第4実施形態と異なる点のみを説明し、同様の点については説明を省略する。
【0091】
本発明の第6実施形態による濃度予測装置は、実際の大気汚染物質拡散条件を使用して、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYFを計算するためのCYF計算手段(図示せず)と、実際の大気汚染物質拡散条件を使用して、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYGを計算するためのCYG計算手段(図示せず)と、大気汚染物質濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度を中立化し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって大気汚染物質濃度年平均値CYNFを計算するためのCYNF計算手段(図示せず)と、大気安定度を中立化し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって大気汚染物質濃度年平均値CYNGを計算するためのCYNG計算手段(図示せず)と、を有する。
【0092】
また、濃度予測装置は、大気の状態を中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFと、中立化していないCYFとを比較し、所定の誤差範囲内であるか又は安全側の予測値であることを確認する第1確認手段(図示せず)を有する。
【0093】
さらに、濃度予測装置は、平地模型を用い、大気の状態を中立化した風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFを入力するためのCWYNF入力手段(図示せず)と、地形模型を用い、大気の状態を中立化した風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNGを入力するためのCWYNG入力手段(図示せず)と、を有する。
【0094】
また、濃度予測装置は、大気の状態を中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFと、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFとを比較し、所定の誤差範囲内であるか又は安全側の予測値であることを確認する第2確認手段(図示せず)と、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFと、CWYNGとを比較し、所定の誤差範囲内であるか又は安全側の予測値であることを確認する第3確認手段(図示せず)と、大気汚染物質濃度年平均値CYGとトレーサーガス濃度年平均値CWYNGとを比較して大気汚染物質濃度年平均予測値を決定する第1判断手段(図示せず)と、得られた濃度予測値を出力するための出力手段(図示せず)と、を有する。
【0095】
次に、本発明の第6実施形態の作用を説明する。図7は、本発明の第6実施形態の作用を示すフローチャートである。まず、ステップS601では、CYF計算手段によって、プルーム・パフモデルを用いて大気汚染物質濃度年平均値CYFが計算される。
【0096】
次に、ステップS602では、CYG計算手段によって、プルーム・パフモデルを用いて大気汚染物質濃度年平均値CYGが計算される。CYGの計算は、プルーム・パフモデルにおいて地形の影響を加味する点以外は、ステップS601と同様である。
【0097】
次に、ステップS603では、CYNF計算手段によって、プルーム・パフモデルを用いて、大気の状態を中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが計算される。CYNFの計算は、中立化を行う点以外は、ステップS601における計算と同様である。
【0098】
次に、ステップS604では、CYNG計算手段によって、プルーム・パフモデルを用いて、大気の状態を中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNGが計算される。CYNGの計算は、中立化を行う点以外は、ステップS602における計算と同様である。
【0099】
なお、ステップS603及びS604では、大気の状態を中立化して計算を行っているが、中立化を行う代りに、年間の気象データの中から大気の状態が中立状態にあるデータのみを抽出して大気汚染物質濃度年平均値を計算しても良い。
【0100】
次に、ステップS605では、第1確認手段によって、大気汚染物質濃度年平均値CYFとCYNFが比較され、CYNFがCYFに対して所定の誤差範囲内であることが確認されると、ステップS606に進む。具体的には、CYNFとCYFとの間の相関係数が所定の値以上である場合、及び、CYFの各値がCYNFの各値よりも大きい場合にステップS606に進む。それ以外の場合には、その旨を表示する警告を発し、処理を終了するように構成するのが良い。
【0101】
次に、ステップS606では、CWYNF入力手段によって風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFが入力される。CWYNFは、風洞実験によって、実際の大気汚染物質拡散条件で、平地模型を用いて測定されたデータである。また、風洞実験における気象条件は、大気の状態を中立化した実際の気象データに基づいて設定される。
【0102】
次に、ステップS607では、CWYNG入力手段によって風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNGが入力される。CWYNGを求めるための風洞実験は、風洞実験に地形を再現した模型を使用する点以外は、ステップS606における風洞実験と同様である。
【0103】
なお、ステップS606、S607では、濃度予測すべき地域の気象データを中立化して風洞実験を行っているが、気象データの中から大気の状態が中立状態である場合のみを抽出した実験条件を与えて風洞実験を行い、トレーサーガス濃度年平均値を測定しても良い。
【0104】
次に、ステップS608では、第2確認手段によって、大気の状態を中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFと、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFとを比較し、所定の誤差範囲内であることが確認されると、ステップS609に進む。具体的には、CYNFとCWYNFとの間の相関係数が所定の値以上である場合にステップS609に進む。それ以外の場合には、その旨を表示する警告を発し、処理を終了するように構成するのが良い。
【0105】
次に、ステップS609では、第3確認手段によって、中立化した大気汚染物質濃度年平均値CWYNGとCWYNFが比較され、CWYNGがCWYNFに対して所定の誤差範囲内であることが確認されると、ステップS610に進む。具体的には、CWYNGとCWYNFとの間の相関係数が所定の値以上である場合にステップS610に進む。それ以外の場合には、その旨を表示する警告を発するように構成するのが良い。
【0106】
次に、ステップS610では、第1判断手段によって、大気汚染物質濃度年平均値CYGとトレーサーガス濃度年平均値CWYNGとが比較され、安全側である計算値が大気汚染物質濃度年平均予測値として決定される。
最後に、ステップS611において、ステップS610で決定された濃度予測値を出力して処理を終了する。
【0107】
次に、図8を参照して、本発明の第7実施形態を説明する。第7実施形態による濃度予測装置は、プルーム・パフモデルによる地形を考慮した計算結果を使用しない点等が第5実施形態とは異なる。従って、上記の実施形態と異なる点のみを説明し、同様の点については説明を省略する。
【0108】
本発明の第7実施形態による濃度予測装置は、実際の大気汚染物質拡散条件を使用して、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって気象データの非中立状態における濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYDFを計算するためのCYDF計算手段(図示せず)と、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって気象データの中立状態における大気汚染物質濃度年平均値CYSFを計算するためのCYSF計算手段(図示せず)と、を有する。
【0109】
さらに、濃度予測装置は、平地模型を用い、大気の中立状態における風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSFを入力するためのCWYSF入力手段(図示せず)と、地形模型を用い、中立状態における風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSGを入力するためのCWYSG入力手段(図示せず)と、を有する。
【0110】
また、濃度予測装置は、中立状態における大気汚染物質濃度年平均値CYSFと、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSFとを比較し、所定の誤差範囲内であることを確認する第1確認手段(図示せず)と、大気汚染物質濃度年平均値CYDFとトレーサーガス濃度年平均値CWYSGとの加重平均によって大気汚染物質濃度年平均予測値を計算する予測値計算手段(図示せず)と、得られた濃度予測値を出力するための出力手段(図示せず)と、を有する。
【0111】
次に、本発明の第7実施形態の作用を説明する。図8は、本発明の第7実施形態の作用を示すフローチャートである。まず、ステップS701では、CYDF計算手段によって、プルーム・パフモデルを用いて大気汚染物質濃度年平均値CYDFが計算される。ステップS701は、第5実施形態のステップS501と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0112】
次に、ステップS702では、CYSF計算手段によって、プルーム・パフモデルを用いて大気汚染物質濃度年平均値CYSFが計算される。ステップS702は、プルーム・パフモデルによる計算において、年間の気象データの中から、大気が非中立状態にあるデータを除いて大気汚染物質濃度年平均値を計算する点以外は、ステップS701と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0113】
次に、ステップS703では、CWYSF入力手段によって、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSFが入力される。ステップS703は、第5実施形態のステップS504と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0114】
次に、ステップS704では、CWYSG入力手段によって、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSGが入力される。ステップS704は、風洞実験において、濃度予測をすべき地域の地形を再現した模型を使用する点以外は、ステップS703と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0115】
次に、ステップS705では、第1確認手段によって、プルーム・パフモデルによる大気汚染物質濃度年平均値CYSFと風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSFが比較され、CYSFがCWYSFに対して所定の誤差範囲内にある場合には、ステップS706に進む。CYSFが所定の誤差範囲内にない場合には、その旨を示す警告を発して処理を終了するように構成しても良い。
【0116】
次に、ステップS706では、予測値計算手段によって、大気汚染物質濃度年平均予測値が計算される。即ち、年間気象データのうちの大気の非中立状態と中立状態の出現頻度に応じて、大気汚染物質濃度年平均値CYDFと、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSGとの加重平均を計算し、その値を大気汚染物質濃度年平均予測値とする。例えば、大気の非中立状態が30%の頻度で出現し、中立状態が70%の頻度で出現する場合には、大気汚染物質濃度年平均値CYDFに0.3を乗じ、トレーサーガス濃度年平均値CWYSGに0.7を乗じて加え合わせた値が大気汚染物質濃度年平均予測値となる。
最後に、ステップS707では、出力手段によって、大気汚染物質濃度年平均予測値が表示される。
【0117】
変形例として、第7実施形態では、大気の状態を非中立状態と中立状態に分類して計算を行ったが、大気の状態を不安定状態(添字Uにて表示)と、非不安定状態(安定状態及び中立状態(添字Tにて表示))に分類し、不安定状態をプルーム・パフモデルにより計算し、非不安定状態を風洞実験により求めるようにしても良い。
【0118】
次に、図9を参照して、本発明の第8実施形態を説明する。第8実施形態による濃度予測装置は、プルーム・パフモデルによる地形を考慮した計算結果を使用しない点等が第6実施形態とは異なる。従って、第6実施形態と異なる点のみを説明し、同様の点については説明を省略する。
【0119】
本発明の第8実施形態による濃度予測装置は、実際の大気汚染物質拡散条件を使用して、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYFを計算するためのCYF計算手段(図示せず)と、大気汚染物質濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度を中立化し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって大気汚染物質濃度年平均値CYNFを計算するためのCYNF計算手段(図示せず)と、を有する。
【0120】
また、濃度予測装置は、大気の状態を中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFと、中立化していないCYFとを比較し、所定の誤差範囲内であるか又は安全側の予測値であることを確認する第1確認手段(図示せず)を有する。
【0121】
さらに、濃度予測装置は、平地模型を用い、大気の状態を中立化した風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFを入力するためのCWYNF入力手段(図示せず)と、地形模型を用い、大気の状態を中立化した風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNGを入力するためのCWYNG入力手段(図示せず)と、を有する。
【0122】
また、濃度予測装置は、大気の状態を中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFと、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFとを比較し、所定の誤差範囲内であるか又は安全側の予測値であることを確認する第2確認手段(図示せず)と、大気汚染物質濃度年平均値CYFとトレーサーガス濃度年平均値CWYNGとを比較して大気汚染物質濃度年平均予測値を決定する第1判断手段(図示せず)と、得られた濃度予測値を出力するための出力手段(図示せず)と、を有する。
【0123】
次に、本発明の第8実施形態の作用を説明する。図9は、本発明の第8実施形態の作用を示すフローチャートである。まず、ステップS801では、CYF計算手段によって、プルーム・パフモデルを用いて大気汚染物質濃度年平均値CYFが計算される。
【0124】
次に、ステップS802では、CYNF計算手段によって、プルーム・パフモデルを用いて、大気の状態を中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが計算される。CYNFの計算は、中立化を行う点以外は、ステップる計算と同様である。
【0125】
なお、ステップS802では、大気の状態を中立化して計算を行っているが、中立化を行う代りに、年間の気象データの中から大気の状態が中立状態にあるデータのみを抽出して大気汚染物質濃度年平均値を計算しても良い。
【0126】
次に、ステップS803では、第1確認手段によって、大気汚染物質濃度年平均値CYFとCYNFが比較され、CYNFがCYFに対して所定の誤差範囲内であることが確認されると、ステップS804に進む。具体的には、CYNFとCYFとの間の相関係数が所定の値以上である場合、及び、CYFの各値がCYNFの各値よりも大きい場合にステップS804に進む。それ以外の場合には、その旨を表示する警告を発し、処理を終了するように構成するのが良い。
【0127】
次に、ステップS804では、CWYNF入力手段によって風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFが入力される。CWYNFは、風洞実験によって、実際の大気汚染物質拡散条件で、平地模型を用いて測定されたデータである。また、風洞実験における気象条件は、大気の状態を中立化した実際の気象データに基づいて設定される。
【0128】
次に、ステップS805では、CWYNG入力手段によって風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNGが入力される。CWYNGを求めるための風洞実験は、風洞実験に地形を再現した模型を使用する点以外は、ステップS804における風洞実験と同様である。
【0129】
なお、ステップS804、S805では、濃度予測すべき地域の気象データを中立化して風洞実験を行っているが、気象データの中から大気の状態が中立状態である場合のみを抽出した実験条件を与えて風洞実験を行い、トレーサーガス濃度年平均値を測定しても良い。
【0130】
次に、ステップS806では、第2確認手段によって、大気の状態を中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFと、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFとを比較し、所定の誤差範囲内であることが確認されると、ステップS807に進む。具体的には、CYNFとCWYNFとの間の相関係数が所定の値以上である場合にステップS807に進む。それ以外の場合には、その旨を表示する警告を発し、処理を終了するように構成するのが良い。
【0131】
次に、ステップS807では、第1判断手段によって、大気汚染物質濃度年平均値CYFとトレーサーガス濃度年平均値CWYNGとが比較され、安全側である計算値が大気汚染物質濃度年平均予測値として決定される。
最後に、ステップS808において、ステップS807で決定された濃度予測値を出力して処理を終了する。
【0132】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内において、開示した実施形態に種々の変更をすることができる。特に、上記の各実施形態における風洞実験による測定結果の代りに三次元数値シミュレーションによる大気汚染物質濃度の計算値を使用しても良い。
【0133】
【発明の効果】
本発明によれば、膨大な実験コスト、計算コストを要することなく、周辺地域における大気汚染物質の濃度予測値を得、或いは、安全側の予測値を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による大気汚染物質の濃度予測装置の概略ブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態による大気汚染物質の濃度予測装置の作用を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第2実施形態による大気汚染物質の濃度予測装置の作用を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第3実施形態による大気汚染物質の濃度予測装置の作用を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第4実施形態による大気汚染物質の濃度予測装置の作用を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第5実施形態による大気汚染物質の濃度予測装置の作用を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第6実施形態による大気汚染物質の濃度予測装置の作用を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第7実施形態による大気汚染物質の濃度予測装置の作用を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第8実施形態による大気汚染物質の濃度予測装置の作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
C 濃度
CM 濃度最大値
添字D 非中立状態抽出
添字E 現地拡散実験
添字F 平地
添字G 地形
添字N 中立化
添字R 実際の拡散条件
添字S 中立状態抽出
添字T 非不安定状態抽出
添字U 不安定状態抽出
添字W 風洞実験
添字Y 年間平均
α 濃度最大値の比
1 大気汚染物質の濃度予測装置
2 C入力手段
4 CEF計算手段
6 CEG計算手段
8 CWRF入力手段
10 CWRG入力手段
12 CRF計算手段
14 CRG計算手段
16 第1判断手段
18 第2判断手段
20 第3判断手段
22 出力手段

Claims (30)

  1. 大気中に拡散する大気汚染物質の、濃度予測地点における年平均濃度を予測する方法であって、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYFを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYGを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNFを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNGを計算するステップと、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、中立化していない大気汚染物質濃度年平均値CYFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、
    各濃度予測地点における前記大気汚染物質濃度年平均値CYNFのうちの最大値であるCMYNFと、各濃度予測地点における前記大気汚染物質濃度年平均値CYNGのうちの最大値であるCMYNGとの比であるαを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNFを求めるステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNGを求めるステップと、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、
    各濃度予測地点における前記トレーサーガス濃度年平均値CWYNFのうちの最大値であるCMWYNFと、各濃度予測地点における前記トレーサーガス濃度年平均値CWYNGのうちの最大値であるCMWYNGとの比であるαWN(=CMYNG/CMYNF)を計算するステップと、
    前記大気汚染物質濃度年平均値CYFと前記大気汚染物質濃度年平均値CYGとを比較して、それらの差が所定の誤差範囲内である場合にはCYFを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とし、それらの差が所定の誤差範囲内でない場合にはCYGを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とするステップと、
    前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と前記トレーサーガス濃度年平均値CWYNGとを比較して、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値の値が大きい場合には、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値を大気汚染物質の年平均濃度予測値とするステップと、
    前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値よりも前記トレーサーガス濃度年平均値CWYNGの値が大きく、且つ、前記比αWNの値が前記比αの値よりも大きい場合で、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値としてCYGを採用した場合にはその値に(αWN/α)の値を乗じた値を大気汚染物質の年平均濃度予測値とするステップと、
    前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値よりも前記トレーサーガス濃度年平均値CWYNGの値が大きく、且つ、前記比αWNの値が前記比αの値よりも大きい場合で、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値としてCYFを採用した場合にはその値にαWNの値を乗じた値を大気汚染物質の年平均濃度予測値とするステップと、
    を有することを特徴とする大気汚染物質の濃度予測方法。
  2. 前記大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化して大気汚染物質濃度年平均値を計算するステップにおいて、中立状態の気象データのみを抽出して大気汚染物質濃度年平均値を計算し、
    前記大気安定度を中立化した気象データに基づいて、風洞実験を行ってトレーサーガス濃度年平均値を求めるステップにおいて、中立状態の気象データのみを抽出してトレーサーガス濃度年平均値を求めることを特徴とする請求項1記載の大気汚染物質の濃度予測方法。
  3. 大気中に拡散する大気汚染物質の、濃度予測地点における年平均濃度を予測する方法であって、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYDFを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYDGを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYSFを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が中立状態にある気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYSFを求めるステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が中立状態にある気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYSGを求めるステップと、
    中立状態における大気汚染物質濃度年平均値CYSFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、
    前記大気汚染物質濃度年平均値CYDFと前記大気汚染物質濃度年平均値CYDGとを比較して、それらの差が所定の誤差範囲内である場合にはCYDFを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とし、それらの差が所定の誤差範囲内でない場合にはCYDGを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とするステップと、
    気象データのうちの、大気安定度の中立状態、非中立状態の出現頻度を考慮して、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と、前記トレーサーガス濃度年平均値CWYSGとの加重平均によって大気汚染物質の年平均濃度予測値を計算するステップと、
    を有することを特徴とする大気汚染物質の濃度予測方法。
  4. 前記風洞実験に代えて、三次元数値シミュレーションの計算結果を使用することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の大気汚染物質の濃度予測方法。
  5. 大気中に拡散する大気汚染物質の、濃度予測地点における濃度を予測する方法であって、地形を考慮したプルーム・パフモデルによる大気汚染物質濃度計算値と、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによる大気汚染物質濃度計算値と、風洞実験の実験結果とを組合せて用いることによって、大気汚染物質の濃度予測値の精度を確認し、又は、安全側の予測であることを確認することを特徴とする大気汚染物質の濃度予測方法。
  6. 大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYFを計算するためのCYF計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYGを計算するためのCYG計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNFを計算するためのCYNF計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNGを計算するためのCYNG計算手段と、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、中立化していない大気汚染物質濃度年平均値CYFに対して所定の誤差範囲内であることを確認し、所定の誤差範囲内にない場合には警告を発する第1確認手段と、
    各濃度予測地点における前記大気汚染物質濃度年平均値CYNFのうちの最大値であるCMYNFと、各濃度予測地点における前記大気汚染物質濃度年平均値CYNGのうちの最大値であるCMYNGとの比であるα(=CMYNG/CMYNF)を計算するためのα計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいた平地模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNFを入力するためのCWYNF入力手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいた地形模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNGを入力するためのCWYNG入力手段と、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFに対して所定の誤差範囲内であることを確認し、所定の誤差範囲内にない場合には警告を発する第2確認手段と、
    各濃度予測地点における前記トレーサーガス濃度年平均値CWYNFのうちの最大値であるCMWYNFと、各濃度予測地点における前記トレーサーガス濃度年平均値CWYNGのうちの最大値であるCMWYNGとの比であるαWN(=CMWYNG/CMWYNF)を計算するためのαWN計算手段と、
    前記大気汚染物質濃度年平均値CYFと前記大気汚染物質濃度年平均値CYGとを比較して、それらの差が所定の誤差範囲内である場合においてCYFを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と決定し、それらの差が所定の誤差範囲内でない場合においてCYGを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と決定する第1判断手段と、
    前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と前記トレーサーガス濃度年平均値CWYNGとを比較して、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値の値が大きい場合において、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値を大気汚染物質の年平均濃度予測値と決定する第2判断手段と、
    前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値よりも前記トレーサーガス濃度年平均値CWYNGの値が大きく、且つ、前記比αWNの値が前記比αの値よりも大きい場合で、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値としてCYGを採用した場合にはその値に(αWN/α)の値を乗じた値を計算し、その値を大気汚染物質の年平均濃度予測値と決定する第3判断手段と、
    前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値よりも前記トレーサーガス濃度年平均値CWYNGの値が大きく、且つ、前記比αWNの値が前記比αの値よりも大きい場合で、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値としてCYFを採用した場合にはその値にαWNの値を乗じた値を大気汚染物質の年平均濃度予測値と決定する第4判断手段と、
    大気汚染物質の年平均濃度予測値を表示するための出力手段と、
    を有することを特徴とする大気汚染物質の濃度予測装置。
  7. 前記CYNF計算手段及び前記CYNG計算手段が、中立状態の気象データのみを抽出して大気汚染物質濃度年平均値を計算するように構成され、
    前記CWYNF入力手段及び前記CWYNG入力手段が、中立状態の気象データのみ抽出されたデータを入力することを特徴とする請求項6記載の大気汚染物質の濃度予測装置。
  8. 大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYDFを計算するためのCYDF計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYDGを計算するためのCYDG計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYSFを計算するためのCYSF計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が中立状態にある気象データに基づいた平地模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYSFを入力するためのCWYSF入力手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が中立状態にある気象データに基づいた地形模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYSGを入力するためのCWYSG入力手段と、
    中立状態における大気汚染物質濃度年平均値CYSFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSFに対して所定の誤差範囲内であることを確認し、所定の誤差範囲内にない場合には警告を発する第1確認手段と、
    前記大気汚染物質濃度年平均値CYDFと前記大気汚染物質濃度年平均値CYDGとを比較して、それらの差が所定の誤差範囲内である場合にはCYDFを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とし、それらの差が所定の誤差範囲内でない場合にはCYDGを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と決定する第1判断手段と、
    気象データのうちの、大気安定度の中立状態、非中立状態の出現頻度を考慮して、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と、前記トレーサーガス濃度年平均値CWYSGとの加重平均によって大気汚染物質の年平均濃度予測値を計算するための予測値計算手段と、
    大気汚染物質の年平均濃度予測値を表示するための出力手段と、
    を有することを特徴とする大気汚染物質の濃度予測装置。
  9. 前記風洞実験に代えて、三次元数値シミュレーションの計算結果を使用することを特徴とする請求項6乃至請求項8の何れか1項に記載の大気汚染物質の濃度予測装置。
  10. 地形を考慮したプルーム・パフモデルによる第1大気汚染物質濃度計算手段と、
    地形を考慮しないプルーム・パフモデルによる第2大気汚染物質濃度計算手段と、
    風洞実験によるトレーサーガス濃度入力手段と、
    大気汚染物質の濃度予測値を表示するための出力手段と、を有し、
    前記第1、第2大気汚染物質濃度計算手段による計算結果と、前記トレーサーガス濃度入力手段によって入力された風洞実験結果に基づいて、精度が確認された大気汚染物質の濃度予測値を出力し、又は、安全側の予測であることが確認された大気汚染物質の濃度予測値を求めることを特徴とする大気汚染物質の濃度予測装置。
  11. 大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYFを計算するためのCYF計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYGを計算するためのCYG計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNFを計算するためのCYNF計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNGを計算するためのCYNG計算手順と、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、中立化していない大気汚染物質濃度年平均値CYFに対して所定の誤差範囲内であることを確認し、所定の誤差範囲内にない場合には警告を発する第1確認手順と、
    各濃度予測地点における前記大気汚染物質濃度年平均値CYNFのうちの最大値であるCMYNFと、各濃度予測地点における前記大気汚染物質濃度年平均値CYNGのうちの最大値であるCMYNGとの比であるα(=CMYNG/CMYNF)を計算するためのα計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいた平地模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNFを入力するためのCWYNF入力手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいた地形模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNGを入力するためのCWYNG入力手順と、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFに対して所定の誤差範囲内であることを確認し、所定の誤差範囲内にない場合には警告を発する第2確認手順と、
    各濃度予測地点における前記トレーサーガス濃度年平均値CWYNFのうちの最大値であるCMWYNFと、各濃度予測地点における前記トレーサーガス濃度年平均値CWYNGのうちの最大値であるCMWYNGとの比であるαWN(=CMWYNG/CMWYNF)を計算するためのαWN計算手順と、
    前記大気汚染物質濃度年平均値CYFと前記大気汚染物質濃度年平均値CYGとを比較して、それらの差が所定の誤差範囲内である場合においてCYFを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と決定し、それらの差が所定の誤差範囲内でない場合においてCYGを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と決定する第1判断手順と、
    前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と前記トレーサーガス濃度年平均値CWYNGとを比較して、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値の値が大きい場合において、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値を大気汚染物質の年平均濃度予測値と決定する第2判断手順と、
    前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値よりも前記トレーサーガス濃度年平均値CWYNGの値が大きく、且つ、前記比αWNの値が前記比αの値よりも大きい場合において、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値としてCYGを採用した場合にはその値に(αWN/α)の値を乗じた値を計算し、その値を大気汚染物質の年平均濃度予測値と決定する第3判断手順と、
    前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値よりも前記トレーサーガス濃度年平均値CWYNGの値が大きく、且つ、前記比αWNの値が前記比αの値よりも大きい場合で、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値としてCYFを採用した場合にはその値にαWNの値を乗じた値を大気汚染物質の年平均濃度予測値と決定する第4判断手段と、
    大気汚染物質の年平均濃度予測値を表示するための出力手順と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  12. 前記CYNF計算手順及び前記CYNG計算手順が、中立状態の気象データのみを抽出して大気汚染物質濃度年平均値を計算するように構成され、
    前記CWYNF入力手順及び前記CWYNG入力手順が、中立状態の気象データのみ抽出されたデータを入力することを特徴とする請求項11記載のプログラム。
  13. 大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYDFを計算するためのCYDF計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYDGを計算するためのCYDG計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYSFを計算するためのCYSF計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が中立状態にある気象データに基づいた平地模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYSFを入力するためのCWYSF入力手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が中立状態にある気象データに基づいた地形模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYSGを入力するためのCWYSG入力手順と、
    中立状態における大気汚染物質濃度年平均値CYSFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSFに対して所定の誤差範囲内であることを確認し、所定の誤差範囲内にない場合には警告を発する第1確認手順と、
    前記大気汚染物質濃度年平均値CYDFと前記大気汚染物質濃度年平均値CYDGとを比較して、それらの差が所定の誤差範囲内である場合にはCYDFを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とし、それらの差が所定の誤差範囲内でない場合にはCYDGを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と決定する第1判断手順と、
    気象データのうちの、大気安定度の中立状態、非中立状態の出現頻度を考慮して、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と、前記トレーサーガス濃度年平均値CWYSGとの加重平均によって大気汚染物質の年平均濃度予測値を計算するための予測値計算手順と、
    大気汚染物質の年平均濃度予測値を表示するための出力手順と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  14. 前記風洞実験に代えて、三次元数値シミュレーションの計算結果を使用することを特徴とする請求項11乃至請求項13の何れか1項に記載のプログラム。
  15. 地形を考慮したプルーム・パフモデルによる第1大気汚染物質濃度計算手順と、
    地形を考慮しないプルーム・パフモデルによる第2大気汚染物質濃度計算手順と、
    風洞実験によるトレーサーガス濃度入力手順と、
    大気汚染物質の濃度予測値を表示するための出力手順と、を有し、
    前記第1、第2大気汚染物質濃度計算手順による計算結果と、前記トレーサーガス濃度入力手順によって入力された風洞実験結果に基づいて、精度が確認された大気汚染物質の濃度予測値を出力し、又は、安全側の予測であることが確認された大気汚染物質の濃度予測値を求める手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  16. 大気中に拡散する大気汚染物質の、濃度予測地点における年平均濃度を予測する方法であって、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYUFを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYUGを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYTFを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が非不安定状態にある気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYTFを求めるステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が非不安定状態にある気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYTGを求めるステップと、
    非不安定状態における大気汚染物質濃度年平均値CYTFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYTFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、
    前記大気汚染物質濃度年平均値CYUFと前記大気汚染物質濃度年平均値CYUGとを比較して、それらの差が所定の誤差範囲内である場合にはCYUFを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とし、それらの差が所定の誤差範囲内でない場合にはCYUGを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とするステップと、
    気象データのうちの、大気安定度の非不安定状態、不安定状態の出現頻度を考慮して、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と、前記トレーサーガス濃度年平均値CWYTGとの加重平均によって大気汚染物質の年平均濃度予測値を計算するステップと、
    を有することを特徴とする大気汚染物質の濃度予測方法。
  17. 大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYUFを計算するためのCYUF計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYUGを計算するためのCYUG計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYTFを計算するためのCYTF計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が非不安定状態にある気象データに基づいた平地模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYTFを入力するためのCWYTF入力手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が非不安定状態にある気象データに基づいた地形模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYTGを入力するためのCWYTG入力手段と、
    非不安定状態における大気汚染物質濃度年平均値CYTFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYTFに対して所定の誤差範囲内であることを確認し、所定の誤差範囲内にない場合には警告を発する第1確認手段と、
    前記大気汚染物質濃度年平均値CYUFと前記大気汚染物質濃度年平均値CYUGとを比較して、それらの差が所定の誤差範囲内である場合にはCYUFを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とし、それらの差が所定の誤差範囲内でない場合にはCYUGを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と決定する第1判断手段と、
    気象データのうちの、大気安定度の非不安定状態、不安定状態の出現頻度を考慮して、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と、前記トレーサーガス濃度年平均値CWYTGとの加重平均によって大気汚染物質の年平均濃度予測値を計算するための予測値計算手段と、
    大気汚染物質の年平均濃度予測値を表示するための出力手段と、
    を有することを特徴とする大気汚染物質の濃度予測装置。
  18. 大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYUFを計算するためのCYUF計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYTGを計算するためのCYTG計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYTFを計算するためのCYTF計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が非不安定状態にある気象データに基づいた平地模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYTFを入力するためのCWYTF入力手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が非不安定状態にある気象データに基づいた地形模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYTGを入力するためのCWYTG入力手順と、
    非不安定状態における大気汚染物質濃度年平均値CYTFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYTFに対して所定の誤差範囲内であることを確認し、所定の誤差範囲内にない場合には警告を発する第1確認手順と、
    前記大気汚染物質濃度年平均値CYUFと前記大気汚染物質濃度年平均値CYUGとを比較して、それらの差が所定の誤差範囲内である場合にはCYUFを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値とし、それらの差が所定の誤差範囲内でない場合にはCYUGを仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と決定する第1判断手順と、
    気象データのうちの、大気安定度の非不安定状態、不安定状態の出現頻度を考慮して、前記仮の大気汚染物質濃度年平均予測値と、前記トレーサーガス濃度年平均値CWYTGとの加重平均によって大気汚染物質の年平均濃度予測値を計算するための予測値計算手順と、
    大気汚染物質の年平均濃度予測値を表示するための出力手順と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  19. 大気中に拡散する大気汚染物質の、濃度予測地点における年平均濃度を予測する方法であって、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYFを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYGを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNFを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNGを計算するステップと、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、中立化していない大気汚染物質濃度年平均値CYFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNFを求めるステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNGを求めるステップと、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、
    風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFが、トレーサーガス濃度年平均値CWYNGに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、
    前記大気汚染物質濃度年平均値CYGまたはCYFとトレーサーガス濃度年平均値CWYNGとを比較して、安全側である方の値を大気汚染物質の年平均濃度予測値とするステップと、
    を有することを特徴とする大気汚染物質の濃度予測方法。
  20. 大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYFを計算するためのCYF計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYGを計算するためのCYG計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNFを計算するためのCYNF計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNGを計算するためのCYNG計算手段と、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、中立化していない大気汚染物質濃度年平均値CYFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するための第1確認手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNFを入力するためのCWYNF入力手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNGを入力するためのCWYNG入力手段と、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するための第2確認手段と、
    風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFが、トレーサーガス濃度年平均値CWYNGに対して所定の誤差範囲内であることを確認するための第3確認手段と、
    前記大気汚染物質濃度年平均値CYGまたはCYFとトレーサーガス濃度年平均値CWYNGとを比較して、安全側である方の値を大気汚染物質の年平均濃度予測値と決定するための第1判断手段と、
    を有することを特徴とする大気汚染物質の濃度予測装置。
  21. 大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYFを計算するためのCYF計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYGを計算するためのCYG計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNFを計算するためのCYNF計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮したプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNGを計算するためのCYNG計算手順と、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、中立化していない大気汚染物質濃度年平均値CYFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するための第1確認手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNFを入力するためのCWYNF入力手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNGを入力するためのCWYNG入力手順と、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するための第2確認手順と、
    風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFが、トレーサーガス濃度年平均値CWYNGに対して所定の誤差範囲内であることを確認するための第3確認手順と、
    前記大気汚染物質濃度年平均値CYGまたはCYFとトレーサーガス濃度年平均値CWYNGとを比較して、安全側である方の値を大気汚染物質の年平均濃度予測値と決定するための第1判断手順と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  22. 大気中に拡散する大気汚染物質の、濃度予測地点における年平均濃度を予測する方法であって、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYDFを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYSFを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が中立状態にある気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYSFを求めるステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が中立状態にある気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYSGを求めるステップと、
    中立状態における大気汚染物質濃度年平均値CYSFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、
    気象データのうちの、大気安定度の中立状態、非中立状態の出現頻度を考慮して、前記大気汚染物質濃度年平均値CYDFと、前記トレーサーガス濃度年平均値CWYSGとの加重平均によって大気汚染物質の年平均濃度予測値を計算するステップと、
    を有することを特徴とする大気汚染物質の濃度予測方法。
  23. 大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYDFを計算するためのCYDF計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYSFを計算するためのCYSF計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が中立状態にある気象データに基づいた平地模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYSFを入力するためのCWYSF入力手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が中立状態にある気象データに基づいた地形模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYSGを入力するためのCWYSG入力手段と、
    中立状態における大気汚染物質濃度年平均値CYSFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSFに対して所定の誤差範囲内であることを確認し、所定の誤差範囲内にない場合には警告を発する第1確認手段と、
    気象データのうちの、大気安定度の中立状態、非中立状態の出現頻度を考慮して、前記大気汚染物質濃度年平均値CYDFと、前記トレーサーガス濃度年平均値CWYSGとの加重平均によって大気汚染物質の年平均濃度予測値を計算するための予測値計算手段と、
    大気汚染物質の年平均濃度予測値を表示するための出力手段と、
    を有することを特徴とする大気汚染物質の濃度予測装置。
  24. 大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYDFを計算するためのCYDF計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が中立状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYSFを計算するためのCYSF計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が中立状態にある気象データに基づいた平地模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYSFを入力するためのCWYSF入力手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が中立状態にある気象データに基づいた地形模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYSGを入力するためのCWYSG入力手順と、
    中立状態における大気汚染物質濃度年平均値CYSFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYSFに対して所定の誤差範囲内であることを確認し、所定の誤差範囲内にない場合には警告を発する第1確認手順と、
    気象データのうちの、大気安定度の中立状態、非中立状態の出現頻度を考慮して、前記大気汚染物質濃度年平均値CYDFと、前記トレーサーガス濃度年平均値CWYSGとの加重平均によって大気汚染物質の年平均濃度予測値を計算するための予測値計算手順と、
    大気汚染物質の年平均濃度予測値を表示するための出力手順と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  25. 大気中に拡散する大気汚染物質の、濃度予測地点における年平均濃度を予測する方法であって、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYUFを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYTFを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が非不安定状態にある気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYTFを求めるステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が非不安定状態にある気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYTGを求めるステップと、
    非不安定状態における大気汚染物質濃度年平均値CYTFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYTFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、
    気象データのうちの、大気安定度の非不安定状態、不安定状態の出現頻度を考慮して、前記大気汚染物質濃度年平均値CYUFと、前記トレーサーガス濃度年平均値CWYTGとの加重平均によって大気汚染物質の年平均濃度予測値を計算するステップと、
    を有することを特徴とする大気汚染物質の濃度予測方法。
  26. 大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYUFを計算するためのCYUF計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYTFを計算するためのCYTF計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が非不安定状態にある気象データに基づいた平地模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYTFを入力するためのCWYTF入力手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が非不安定状態にある気象データに基づいた地形模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYTGを入力するためのCWYTG入力手段と、
    非不安定状態における大気汚染物質濃度年平均値CYTFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYTFに対して所定の誤差範囲内であることを確認し、所定の誤差範囲内にない場合には警告を発する第1確認手段と、
    気象データのうちの、大気安定度の非不安定状態、不安定状態の出現頻度を考慮して、前記大気汚染物質濃度年平均値CYUFと、前記トレーサーガス濃度年平均値CWYTGとの加重平均によって大気汚染物質の年平均濃度予測値を計算するための予測値計算手段と、
    大気汚染物質の年平均濃度予測値を表示するための出力手段と、
    を有することを特徴とする大気汚染物質の濃度予測装置。
  27. 大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYUFを計算するためのCYUF計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データから大気安定度が非不安定状態にあるデータを抽出し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYTFを計算するためのCYTF計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が非不安定状態にある気象データに基づいた平地模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYTFを入力するためのCWYTF入力手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の気象データのうちの大気安定度が非不安定状態にある気象データに基づいた地形模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYTGを入力するためのCWYTG入力手順と、
    非不安定状態における大気汚染物質濃度年平均値CYTFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYTFに対して所定の誤差範囲内であることを確認し、所定の誤差範囲内にない場合には警告を発する第1確認手順と、
    気象データのうちの、大気安定度の非不安定状態、不安定状態の出現頻度を考慮して、前記大気汚染物質濃度年平均値CYUFと、前記トレーサーガス濃度年平均値CWYTGとの加重平均によって大気汚染物質の年平均濃度予測値を計算するための予測値計算手順と、
    大気汚染物質の年平均濃度予測値を表示するための出力手順と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  28. 大気中に拡散する大気汚染物質の、濃度予測地点における年平均濃度を予測する方法であって、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYFを計算するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNFを計算するステップと、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、中立化していない大気汚染物質濃度年平均値CYFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNFを求めるステップと、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験を行い、濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNGを求めるステップと、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するステップと、
    前記大気汚染物質濃度年平均値CYFとトレーサーガス濃度年平均値CWYNGとを比較して、安全側である方の値を大気汚染物質の年平均濃度予測値とするステップと、
    を有することを特徴とする大気汚染物質の濃度予測方法。
  29. 大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYFを計算するためのCYF計算手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNFを計算するためのCYNF計算手段と、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、中立化していない大気汚染物質濃度年平均値CYFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するための第1確認手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNFを入力するためのCWYNF入力手段と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNGを入力するためのCWYNG入力手段と、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するための第2確認手段と、
    前記大気汚染物質濃度年平均値CYFとトレーサーガス濃度年平均値CWYNGとを比較して、安全側である方の値を大気汚染物質の年平均濃度予測値と決定するための第1判断手段と、
    を有することを特徴とする大気汚染物質の濃度予測装置。
  30. 大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データである風向、風速、及び、大気安定度に基づいて、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYFを計算するためのCYF計算手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、気象データの大気安定度を中立化し、地形を考慮しないプルーム・パフモデルによって濃度予測地点の大気汚染物質濃度年平均値CYNFを計算するためのCYNF計算手順と、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、中立化していない大気汚染物質濃度年平均値CYFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するための第1確認手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、平地模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNFを入力するためのCWYNF入力手順と、
    大気汚染物質の濃度予測を行う地域の、大気安定度を中立化した気象データに基づいて、地形模型を用いた風洞実験による濃度予測地点のトレーサーガス濃度年平均値CWYNGを入力するためのCWYNG入力手順と、
    中立化した大気汚染物質濃度年平均値CYNFが、風洞実験によるトレーサーガス濃度年平均値CWYNFに対して所定の誤差範囲内であることを確認するための第2確認手順と、
    前記大気汚染物質濃度年平均値CYFとトレーサーガス濃度年平均値CWYNGとを比較して、安全側である方の値を大気汚染物質の年平均濃度予測値と決定するための第1判断手順と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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