JP3586232B2 - 散布装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、トラクター等の自走式作業機を用いて粒状の種子や肥料等、又は砂状、粉状の石灰等の粉粒物を圃場等に散布するために使用される散布装置に係り、特にホッパ状を呈するタンクの最底部に回転架橋状に配設された撹拌ローターと、タンクの最底部を閉鎖構設するシャッターユニットのスライド自在な可動シャッターとに駆動機から夫々の動きを伝える動力伝達機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の散布装置の動力伝達機構は例えば縦断面がホッパー状を呈するタンクの長手方向一側面の下部側に、ローター用の駆動機(モーター)と、シャッター用の駆動機(モーター)とを夫々の位置に配設する。
そして、ローター用の駆動機の出力軸、タンクの最底部に回転架橋状に配設されている撹拌ローターの外部に突出するローター軸とを、大小スプロケット、チェーンにより連繋する一方で、シャッター用の駆動機、シャッターユニットのスライド自在な可動シャッターとを、駆動機の出力軸にカップリングを介して同芯状に連結させた螺子軸、可動シャッターに腕片を介して取り付けた螺子筒により連繋せしめて、撹拌ローターヘの回転動力の伝達を駆動機にて、そして可動シャッターの開閉動作を駆動機にて個々に行うように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、従来の動力伝達機構においては撹拌ローター回転用とシャッターユニット開閉用との二つの駆動機が必要になり、夫々の駆動機をタンクの所要部位に組み込み設置しなければならない。
又、二つの駆動機を必要とすることから、コストを低く抑えることが困難である。つまり、製作コストを抑えて低コストでの提供が望まれているこの種農業機械の現在の社会通念においてそのニーズに対応できないものであった。
【0004】
本発明はこの様な従来事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、撹拌ローターへの回転動力の伝達と、シャッターユニットの可動シャッターの開閉動作(スライド移動)とを一つの駆動機からの出力により成し得る動力伝達機構を備えた散布装置にあって、シャッターユニットの開閉動作の確実性と、消費者のニーズに答えるべく更に低コストによる製作を実現にした散布装置を提供することにある。
【0005】
【課題を達成するための手段】
課題を達成するために本発明は、平面横長矩形状で縦断面がホッパ状を呈するタンクと、このタンクの開口底部に装着されることで該開口底部を閉鎖し、タンク内の粉粒物をタンク外に散布するための開閉自在な散布口を有するシャッターユニットと、このシャッターユニット上において回転架橋状に配設され、タンク内の粉粒物を揉みほぐしながら前記シャッターユニットの各散布口へと導く撹拌ローターと、この撹拌ローターに回転動力を伝えると共に前記シャッターユニットのスライド自在な可動シャッターに各散布口を開閉するスライド動作を伝える駆動機とを備える散布装置にあって、
前記撹拌ローターのローター軸が突出するタンクの一側壁面に設置した前記駆動機の正転並びに逆転する出力軸と前記ローター軸とにスプロケットを設けて両軸をチェーンにて連繋せしめると共に、同出力軸の回転方向の動きを前記可動シャッターのスライド方向の動きに変換する方向変換機構を介して前記ローター軸と可動シャッターとを連繋せしめてなり、
前記方向変換機構は少なくとも前記ローター軸に具備される偏心カムの偏心側一方に連繋ボスを有する出力部と、
側面視が略逆向きL字状を呈し、前記出力軸の逆転時に前記連繋ボスが係合せしめる係止部を内側コーナー側に有し、該係止部に連繋ボスが係合せしめた状態において逆転する出力軸の回転方向に前進移動すると共に、該出力軸の正転により前記係止部から連繋ボスが離脱し、正転する出力軸の回転方向に後退移動する動きを成す側面視が略逆向きL字状を呈する出力伝達リンクと、
前記出力軸側に位置する出力伝達リンクの外側垂直辺部において該リンクを上下揺動可能に連結支持すると共に、前記出力伝達リンクの前後方向の動きを直角方向の水平な動きに方向変換するようにタンクの一側壁面に枢着配設される変換リンクとで構成され、
前記タンク側壁に対する枢着部を支点に回動する変換リンクの水平方向の動きに連動して可動シャッターが各散布口の開閉方向にスライド移動するように該可動シャッターのシャッターロッドをタンクの前記一側壁面から突出させ、該シャッターロッドを前記変換リンクに枢着連結せしめることにより、該変換リンクの前記枢着部を支点とする水平方向の動きにより可動シャッターを各散布口の開・閉方向にスライド移動させるように構成したことを要旨とする。
【0006】
ここで、前記駆動機の出力軸が逆転し、この逆転に連動して出力部の連繋ボスが出力伝達リンクの係止部に係合せしめて該リンクを出力部の逆転方向に前進移動させることで、シャッターユニットの各散布口を閉じる方向に可動シャッターがスライド移動するように設定してなり、一方、前記出力軸が正転し、この正転により出力部の連繋ボスが出力伝達リンクの係止部から離脱し、該連繋ボスが出力伝達リンクの内側垂直縁辺に接触し、該垂直縁辺を転動せしめることにより出力伝達リンクを出力部の正転方向に後退移動させることで、シャッターユニットの各散布口を開く方向に可動シャッターがスライド移動するように設定してある。
又、シャッターユニットの各散布口が可動シャッターの前述の動きにより閉じられた時点での停止、つまり、駆動機の作動停止は出力伝達リンクの前進移動に伴い水平な動きを成す変換リンクの水平回転範囲(回転軌道線上)に位置させてタンクの一側壁面にリミットスイッチを配設し、このスイッチへの変換リンクの接触又はこの変換リンクに連結するシャッターロッドの接触により行なわれるようにしてある。
【0007】
又、本発明は上記出力伝達リンクが、出力部の連繋ボスの回転移動線上において前後に移動且つ上下に揺動する動きを成すように該出力伝達リンクの動きを規制するガイド部材をタンクの一側壁面に配設してなることを要旨とする。
【0008】
斯かる技術的手段によれば、駆動機の出力軸が正転すると、この回転動力が夫々のスプロケットを介してローター軸に亘り架け渡し巻回せしめたチェーンにより撹拌ローターに伝えられ、該撹拌ローターは同じ方向に駆動回転せしめてタンク内の粉粒物を揉みほぐす如く攪拌しながらシャッターユニットへと導く。
そして、ローター軸の正転方向への回転開始により、出力伝達リンクの係止部に係合状態で待機する出力部の連繋ボスが係止部から離脱し、離脱した連繋ボスは出力部の前記回転により出力伝達リンクの内側垂直縁辺に接触し、該出力伝達リンクを出力部の回転方向に後退移動させる。
これにより、この出力伝達リンクの後退移動に伴う動きが変換リンクに伝えられ、該変換リンクはタンク一側壁面に対する枢着部を支点に平面視反時計方向に水平回転し、この水平方向の動きがシャッターロッドを介してシャッターユニットの可動シャッターに伝えられ、該可動シャッターは各散布口を開く方向にスライド移動する動きを成す。
一方、駆動機の出力軸の回転が前述の正転から逆転方向に切り替わり、ローター軸が逆転方向に回転すると、出力部の連繋ボスは出力伝達リンクの係止部に係合し、該出力伝達リンクを出力部の回転方向に前進移動させる。
これにより、この出力伝達リンクの前進移動に伴う動きが変換リンクに伝えられ、該変換リンクは前記枢着部を支点に平面視時計方向に水平回転し、この水平方向の動きがシャッターロッドを介して連結するシャッターユニットの可動シャッターに伝えられ、該可動シャッターは各散布口を閉じる方向にスライド移動する動きを成す。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の具体例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明散布装置Aの実施形態の一例を示し、1はタンク、2はシャッターユニット、3は撹拌ローター、4は駆動機であり、駆動機4の回転を後述する方向変換機構5の動きによりシャッターユニット2の可動シャッター2−1をスライド移動させる水平な動きに変換し、シャッターユニット2の各散布口6…,7…を開き、撹拌ローター3によりタンク1内の粉粒物Mを揉みほぐす如く撹拌しながら各散布口6…,7…から各散布導管8を通して圃場に散布するように構成してある。
【0010】
タンク1は、適宜の長さ幅を有する平面視横長矩形状で上部並びに底部を開口させた縦断面ホッパ状を呈し、開口底部にシャッターユニット2を組み込み装着すると共に、開口上部には開閉蓋9を取り付ける。
又、シャッターユニット2上に撹拌ローター3を回転架橋状に配設すると共に、その上方部位には上部辺を回動可能に軸支せしめた振動板10を斜め傾斜状に配設し、更にこの振動板10に接近させた傾斜下部側に振動軸11を回転架橋状に配設し、この振動軸11の後述する動きにて振動板10に振動を与えるようにしてある。
【0011】
シャッターユニット3は、タンク1の開口底部にヒンジ12並びにバックル等の止め具13を介して開閉可能に組み込まれる固定シャッター2−2 と、この固定シャッター2−2 の裏面にスライド可能に組み込まれる可動シャッター2−1 とを備え、後述のチェーン17、ローター軸3−1、方向変換機構5を介して駆動機4に連繋する可動シャッター2−1 が、各散布口6…を固定シャッター2−2の各散布口7…に対して適合位置させる開方向にスライド移動することで、散布が可能な状態となり、一方、各散布口6…を、固定シャッター2−2 の各散布口7…の開口位置から外れる閉方向にスライド移動することで、散布が停止するようになっている。
尚、固定シャッター2−2をタンク1にボルト止めにより固定的に組み込むことで、シャッターユニット3をタンク1の開口底部に装着するも勿論良い。
【0012】
駆動機4は、トラクター等の自走式作業機Bの運転席等に装備されている不図示の手元スイッチの正転・逆転切替え操作により正転・逆転するモーターであり、撹拌ローター3のローター軸3−1 が突出するタンク1壁面のタンク機枠14に、ローター軸3−1と同じく外側に向けて出力軸4−1 を貫通させた横向きに設置され、出力軸4−1 に取り付けた小スプロケット15と、ローター軸3−1 に取り付けた大スプロケット16とに亘りチェーン17を架け渡し巻回せしめることで、出力軸4−1 の回転動力が撹拌ローター3に伝達されるようにしてある。
そして、前記ローター軸3−1 と可動シャッター2−1 とを、ローター軸3−1 の回転方向の動きを可動シャッター2−1 のスライド方向の水平な動きに変換する方向変換機構5を介して連繋せしめる。
【0013】
方向変換機構5は、連繋ボス18を有する出力部5−1 と、前記出力軸1−1 の逆転する回転時に前記連繋ボス18が係合せしめる係止部19を内側コーナー側に有する出力伝達リンク5−2 と、このリンク5−2 を上下揺動可能に連結支持すると共に、可動シャッター2−1 のシャッターロッド2−10を枢着連結する変換リンク5−3 とを備え、駆動機4の出力軸4−1 からローター軸3−1 に伝達される回転動力、つまりローター軸3−1 の回転方向の動きを固定シャッター2−2 の各散布口7…の開・閉方向に可動シャッター2−1 をスライド移動させる水平方向の動きに変換するように構成してある。
【0014】
出力部5−1 は、ローター軸3−1 に大スプロケット16と同軸並列状に固着具備される偏心カム20の一方の偏心側に連繋ボス18を回動可能に具備せしめることで形成する。
即ち、前述した振動軸11に取り付けた振動アーム21の一端ローラー22が転動可能に当接し、偏心カム20の回転により振動軸11を支点に上下に揺動する振動アーム21の動きで振動軸11が反復回転を繰り返すことで、タンク1内の振動板10に上辺軸支部23を支点とする振動動作を与える目的でローター軸2−1 に固着具備されている偏心カム20に、出力伝達リンク5−2 との連繋を目的とする連繋ボス10を回動可能に具備することで、出力部5−1 を形成してなる。
図中24は、振動アーム21の一端ローラー22を偏心カム20側に押え付けるべく振動アーム21の他端とタンク機枠14に取り付けたブラケット25に亘り張架した引張りスプリングである。
【0015】
出力伝達リンク5−2 は、出力軸1−1 からの回転動力により駆動回転するローター軸3−1 の正転・逆転方向の回転動作を水平な動きを成す変換リンク5−3 に伝達する役目を成すもので、適宜の板幅を有する垂直杆部5−20と水平杆部5−21とから側面視略逆L字状に形成され、垂直杆部5−20と水平杆部5−21とにより形成される内側コーナー部位における水平杆部5−21の内側水平縁辺(下端縁辺)に係止部19を設ける。
又、垂直杆部5−20の外側水平縁辺を略途中部位から下端開放側に向けて上半部側よりも下半部側の幅が狭くなるように切断せしめ、その境界段部の上半部側に変換リンク5−3 との連結を図る支持ピン26を水平に取り付けて変換リンク5−3 の後述するコーナー部に水平回動部材27を介して上下揺動自在に連結支持させるように形成してある。
又、水平杆部5−20の外側水平縁辺(上端縁辺)を途中部位から開放前端側に向けて漸次傾斜状に截断せしめることにより当該開放端側を略角状に形成せしめて、後述するガイド部材5−4 の縦長案内窓28にその角状開放端側を遊嵌状に挿入せしめた状態で、前記水平回動部材27に対する支持ピン26の連結部P1を支点として上下に揺動するように形成してある。
【0016】
出力伝達リンク5−2 の係止部19は、同リンク5−2 が設定された後退限から前進限へと前進されるその移動範囲にて出力部5−1 の連繋ボス18が係合せしめるもので、ローター軸3−1 の回転が正転から逆転方向(反時計方向)の回転に切り替わった際に、連繋ボス18の外周一部が係合(適合)し、その係合状態が出力伝達リンク5−2 の前進限まで継続されるように連繋ボス18の外形(外径)と略同じ彎曲形状(略フック形状)にて水平杆部5−21の内側縁辺に、垂直杆部5−20の内側縁辺に連設させた状態で下向き開口の凹状に形成する。
【0017】
而して、駆動機4からの動力によりローター軸3−1 の回転が正転から逆転方向の回転に切り替わると、その回転に伴い出力部5−1 の連繋ボス18が出力伝達リンク5−2 の係止部19に係合せしめる。この係合状態で連繋ボス18がローター軸3−1 を支点とする偏心カム20の偏心範囲(ローター軸3−1 の支点から連繋ボス18までの距離又は半径範囲)で回転方向に円弧軌道(移動軌道)を描くように移動することにより、出力伝達リンク5−2 を後退限から前進限へと前進移動せしめる(図2の状態から図5の状態)。
一方、前述したように、出力部5−1 の連繋ボス18が係止部19に係合せしめた状態での出力伝達リンク5−2 の前進状態において、出力軸4−1の正転起動により、ローター軸3−1 が正転方向(時計方向)に回転すると、連繋ボス18は係止部19から離脱し、該係止部19に連設する出力伝達リンク5−2 の垂直杆部5−20の内側垂直縁辺に接触して転動する前述の円弧軌道を描くように移動することにより、出力伝達リンク5−2 を前進限から後退限へと後退移動せしめる(図5の状態から図2の状態)。
以後、駆動機4が停止又は回転が逆転方向に切り替わらない限りにおいて、継続するローター軸3−1 の正転方向の回転により連繋ボス18は前述の円弧軌道を描くように移動を繰り返すものである。この時、連繋ボス18は出力伝達リンク5−2 の水平杆部5−21を上方へ押し上げるようにその内側水平縁辺に沿って転動する動きを繰り返す。つまり、ローター軸3−1 の正転中において出力伝達リンク5−2 は変換リンク5−3 との連結部P1 を支点に上下に揺動する動きを繰り返す(図2の実線の状態から二点鎖線の状態へと上下に揺動する)。
尚、出力伝達リンク5−2が出力部5−1の連繋ボス18により前進限へと前進移動せしめられた時点での停止、つまり、駆動機4の作動停止はタンク機枠14に配設したリミットスイッチ29に対する変換リンク5−3の接触又は変換リンク5−3に連結した可動シャッター2−1のシャッターロッド2−10の接触により行なわれるようにしてある(図6の状態)。
【0018】
変換リンク5−3 は、出力伝達リンク5−2 の前述した前進・後退方向の動きを、シャッターユニット2の可動シャッター2−1 を固定シャッター2−2 の各散布口7…に対して開・閉方向にスライド移動させるその水平方向の動きに方向変換する役目を成すもので、適宜の大きさを有する平面視略正三角形状に形成され、一箇所のコーナー部に備えた回動ピン30をシャッターロッド2−10の連結具2−11が突出するその近傍部位におけるタンク機枠14に枢着せしめて、この枢着部P2を支点に水平方向に回動するように配設してなる。
そして、前記枢着部P2から平面視左側のコーナー部上に垂直ピン31を介して水平回動部材27を水平回動自在に備え、この水平回動部材27に垂直杆部5−20に備えた支持ピン26を挿通支持させることにより、出力伝達リンク5−2 を上下揺動可能で尚且つ水平回動可能な状態で変換リンク5−3に連結支持させる。
又、変換リンク5−3の残るコーナー部に貫通状に備えた連結ピン32に、シャッターロッド2−10の端部に備えた連結具2−11を枢着せしめることにより、変換リンク5−3に可動シャッター2−1を連結する。
而して、出力伝達リンク5−2の前述した前進・後退方向の動きが変換リンク5−3により可動シャッター2−1の水平方向の動きに変換されて該可動シャッター2−1に伝達され、同可動シャッター2−1は各散布口6,7を開・閉方向にスライド移動するものである。
【0019】
ガイド部材5−4は、前後に移動、そして変換リンク5−3に対する連結部P1を支点に上下に揺動する動きを成す出力伝達リンク5−2が、出力部5−1の連繋ボス18の回転移動線上に常時存在するように出力伝達リンク5−2の動きを規制する。
つまり、前述したように、垂直杆部5−20の外側垂直縁辺を変換リンク5−3に連結支持させた状態のみで組み込み配設される出力伝達リンク5−2が前記連繋ボス18の回転移動線上から外れることなく、ローター軸3−1を支点とする円弧軌道を描くように移動を繰り返す連繋ボス18との接触(連繋)が常時保たれるように出力伝達リンク5−2の動きを規制するものである。
このガイド部材5−4は、一片側の幅が他片側よりも幅広い平面視略L字状を呈する縦長に形成し、その他片側に、出力伝達リンク5−2の板幅の2倍位に相当する開口幅で尚且つその上下揺動範囲、特に水平杆部5−21の前述した角状開放端部側の上下範囲に相当する開口高さを有する規制窓28を開口してなり、前記角状開放端部側に位置するタンク機枠14に溶接やネジ止めにより配設せしめて、規制窓28に角状開放端部側を遊嵌状に挿入内在させた状態で尚且つ出力伝達リンク5−2を変換リンクに連結支持させた状態で組み付け配設することで、前述の動きを規制窓28にて規制するようにしてある。
【0020】
尚、図中33は、各散布口6,7の開度を調節する調節機構である。
【0021】
而して、以上の如く構成した動力伝達機構によれば、撹拌ローター2に対する駆動機4からの正転・逆転の回転動力は、駆動機4の出力軸4−1 に具備した小スプロケット15 、ローター軸2−1 に具備した大スプロケット16 、この大小両スプロケット15 ,16 に亘り巻回具備したチェーン17 により伝えられる。
そして、圃場において散布作業を開始する場合には自走式作業機Bの運転席等に装備されている手元スイッチの正転・逆転スイッチを正転側に入れて駆動機4を作動させる。すると、図5及び図6に示すように、前進限において停止(待機)する出力伝達リンク5−2の係止部19に対して係合連繋せしめた状態にある出力部5−1 の連繋ボス18はローター軸3−1の正転方向(時計方向)への回転により係止部19から離脱し、該係止部19に連設する垂直杆部5−20の内側垂直縁辺側に移行し、正転方向に回転する出力部5−1 の動きに伴い前記内側垂直縁辺に沿って転動する。これにより、出力伝達リンク5−2に後退移動力が伝えられ、出力伝達リンク5−2
は前進限から後退移動する(図5の状態から図2の状態)。
この時の出力伝達リンク5−2 の後退する動きが変換リンク5−3 に伝えられ、変換リンク5−3はタンク機枠14に対する枢着部P2(回動ピン30)を支点に平面視反時計方向に水平回転する動きを成す。これにより、変換リンク5−3 の動きが可動シャッター2−1 に伝えられ、該可動シャッター2−1は各散布口6…,7…を開く方向にスライド移動する(図6の状態から図2の状態)。
【0022】
そして、一連の散布作業が終了し、正転・逆転スイッチにより駆動機4の回転を正転から逆転方向の回転に切り替え、出力軸4−1の逆転動力がローター軸3−1に伝えられ、該ローター軸3−1が逆転方向(反時計方向)に回転すると、その回転に伴ない出力部5−1 の連繋ボス18は出力伝達リンク5−2の係止部19に係合し、この係合状態を保ちながら出力部5−1の回転方向に移動する。これにより、出力伝達リンク5−2に前進移動力が伝えられ、出力伝達リンク5−2 は後退限から前進移動する(図5の状態から図2の状態)。
この時の出力伝達リンク5−2 の前進する動きが変換リンク5−3 に伝えられ、該変換リンク5−3 はタンク機枠14に対する枢着部P2を支点に平面視時計方向に水平回転する動きを成す。すると、この変換リンク5−3 の動きが可動シャッター2−1 に伝えられ、該可動シャッター2−1は各散布口6…,7…を閉じる方向にスライド移動する(図3の状態から図6の状態)。
【0023】
そして、タンク機枠14に対する枢着部P2を支点に平面視時計方向に水平回転する変換リンク5−3の動きに伴ない閉方向にスライドする可動シャッター2−1のシャッターロッド2−10に具備されている連結具2−11が、図6に示すように、リミットスイッチ29に対して接触することにより駆動機4は停止する。
つまり、出力部5−1の連繋ボス18は係止部19に係合連繋せしめた状態で出力伝達リンク5−2を前進限に停止保持する。これにより、運搬中の振動等により可動シャッター2−1が不用意に動くことを防ぐ。
【0024】
【発明の効果】
本発明の散布装置の動力伝達機構は叙上の如く構成してなるから、下記の作用効果を奏する。
撹拌ローターへの回転動力の伝達と、シャッターユニットの各散布口の開閉を行うためにその開・閉方向にスライド移動させる可動シャッターへの開閉動作の伝達とを一つの駆動機からの動力伝達により行なうことができることは勿論、シャッターユニットの各散布口を開閉する可動シャッターへの開閉動作を、出力部、出力伝達リンク、変換リンクの少なくも三つの部材からなる方向変換機構により伝達し得るように構成し、更に出力部においては従来からローター軸に具備されて使用されていた偏心カムに出力伝達リンクとの連繋を目的とする連繋ボスを具備することで形成してなることで、総合的に見て部品数の削減が図られる。
従って、一つの駆動機からの出力により撹拌ローターへの回転動力の伝達とシャッターユニットへの開閉動作の伝達とを可能にした上で、更にシャッターユニットへ開閉動作を伝達する方向変換機構の構成部品数を削減したことにより、部品の加工手間とその組み込み手間が軽減され、更には材料費を削減することができるので、その分、生産性を更に向上させることができることで、更に生産コストの削減が期待できる散布装置を提供することができる。
【0025】
又、本発明では出力伝達リンクを出力部の連繋ボスの回転移動線上に存在させるガイド部材を設けて、ローターの回転に伴う連繋ボスの動きが出力伝達リンクに確実に伝達されるように構成したことで、可動シャッターを開・閉方向に確実にスライド移動させてシャッターユニットの各散布口の開閉を行なう開閉動作の作動不良や誤作動の無い信頼性の高い散布装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明散布装置の実施の一例を示した縦断側面図
【図2】散布口を開く後退限において継続回転するローター軸(出力部)の正転方向への回転により出力伝達アームが上下揺動を繰り返している状態を示す要部(動力伝達機構部)の拡大側面図
【図3】同要部の拡大平面図で、タンクの図示を省略して示す
【図4】同要部の拡大正面図
【図5】散布口を閉じる前進限へと出力伝達アームを前進移動させた状態の同要部の拡大側面図
【図6】タンクの図示を省略して示した同要部に拡大平面図
【符号の説明】
A:散布装置 1:タンク
2:シャッターユニット 2−1:可動シャッター
2−2:固定シャッター 3:撹拌ロータ
3−1:ローター軸 4:駆動機
4−1:出力軸 5:方向変換機構
5−1:出力部 5−2:出力伝達リンク
5−3:変換リンク 5−4:ガイド部材
6,7:散布口 10:振動板
11:振動軸 14:タンク機枠
15:小スプロケット 16:大スプロケット
17:チェーン 18:連繋ボス
19:係止部 20:偏心カム
21:振動アーム 22:ローラー
23:軸支部 26:支持ピン
27:水平回動部材 28:案内窓
29:リミットスイッチ 30:回動ピン
31:垂直ピン 32:連結ピン
M:粉粒物
Claims (2)
- 縦断面がホッパ状のタンクと、
このタンクの開口底部に装着されることで該開口底部を閉鎖し、タンク内の粉粒物をタンク外に散布するための開閉自在な散布口を有するシャッターユニットと、
このシャッターユニットの上に回転架橋状に配設され、タンク内の粉粒物を揉みほぐしながら前記シャッターユニットへと導く撹拌ローターと、
この撹拌ローターに回転動力を伝えると共に前記シャッターユニットのスライド自在な可動シャッターに各散布口を開閉するスライド動作を伝える駆動機とを備える散布装置にあって、
前記撹拌ローターのローター軸が突出するタンクの一側壁面に前記駆動機を配設し、この駆動機の正転並びに逆転する出力軸と前記ローター軸とにスプロケットを設けて両軸をチェーンにて連繋せしめると共に、同出力軸の正転並びに逆転する回転方向の動きを前記可動シャッターのスライド方向の動きに変換する方向変換機構を介して前記ローター軸と可動シャッターとを連繋せしめてなり、
前記方向変換機構は少なくとも前記ローター軸に具備される偏心カムの偏心側に連繋ボスを有する出力部と、
前記出力軸の逆転時に前記連繋ボスが係合せしめる係止部を内側コーナーに有し、該係止部に連繋ボスが係合せしめた状態において出力軸の逆転に連動して前進すると共に、同出力軸の正転により前記連繋ボスが係止部から離脱し、継続する出力軸の正転に連動して後退する動きを成す側面視が略逆向きL字状の出力伝達リンクと、
前記出力伝達リンクの外側において該リンクを上下揺動可能に連結支持し、該出力伝達リンクの前進・後退方向の動きを直角方向の水平な動きに方向変換するようにタンクの一側壁面に枢着配設される平面視が略正三角形状を呈する変換リンクとで構成され、
前記変換リンクのタンク壁面に対する枢着部を支点に回動する水平方向の動きに連動させて可動シャッターが各散布口の開閉方向にスライド移動するように該可動シャッターのシャッターロッドをタンクの前記一側壁面から貫通状に突出させ、該シャッターロッドを前記変換リンクに枢着連結せしめてなることを特徴とする散布装置。 - 請求項1記載の出力伝達リンクが、出力部の連繋ボスの回転移動線上において前後に移動且つ上下に揺動する動きを成すように該出力伝達リンクの動きを規制するガイド部材をタンクの一側壁面に配設してなることを特徴とする散布装置。
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