JP3582376B2 - Rotary assist grip for vehicles - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本考案は車室内のルーフ側部等に装備される車両用回転式アシストグリップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の車両の車室内のルーフ側部、フロントピラー部、助手席前部のインストルメントパネル、フロントシートの背面等には、走行時に乗員の体を支えるため、又は、車両昇降時の便利のために、アシストグリップが装備されている。また、このアシストグリップには、実公平7−35785号公報にその一例が示されるような、アシストグリップ本体がベース部材と接離する方法へ揺動可能とされた回転式アシストグリップがある。
【0003】
図6に示される如く、この車両用回転式アシストグリップ100では、アシストグリップ本体102の長手方向両端部に形成した連結部102Aが、シャフト104を介してベース106の貫通孔108に支持されている。また、ベース106は、カラーを介してビス110とウエルドナットとで車体側のパネルに取付けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この車両用回転式アシストグリップ100では、ベース106が樹脂で構成されており、この樹脂製ベース106によって、アシストグリップ本体102への荷重を受ける構成になっている。この結果、アシストグリップ本体102に作用する高荷重に耐えるため、即ち破損限界荷重を上げるためには、ベース106を大型化する必要があり、ベース106を大型化すると、限られたスペース内に配設するのが難しくなると共に見栄えを損なう。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、破損限界荷重を上げると共に小型化できる車両用回転式アシストグリップを得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、アシストグリップ本体の長手方向両端部と樹脂製ベース部材とにそれぞれ形成したアシストグリップ軸方向の各穴に、それぞれシャフトを挿入することにより、該シャフトを中心に前記アシストグリップ本体が揺動可能に車体に取り付けられた車両用回転式アシストグリップにおいて、
前記樹脂製ベース部材を車体へ締結する車体締結部から、前記シャフトの両端を支持するシャフト両端支持部へ達する金属製補強プレートを備えたことを特徴とする。
【0007】
従って、アシストグリップ本体へ作用する荷重を、樹脂製ベース部材に加え金属製補強プレートで受けることができる。この結果、アシストグリップ本体への荷重を樹脂製ベース部材のみで受ける場合に比べて、アシストグリップ本体操作時の破損限界荷重を上げることができる。また、アシストグリップ本体の車体への取付部を金属製補強プレートにより効率良く補強できるので、アシストグリップ本体の車体への取付部を小型化でき、見栄えを損なうこともない。
【0010】
請求項2記載の本発明は請求項1に記載の車両用回転式アシストグリップにおいて、前記アシストグリップはピラーからルーフサイドレールとに跨がって格納された頭部保護エアバッグ袋体の車幅方向内側に近接して配設されたことを特徴とする。
【0011】
従って、請求項1に記載の内容に加えて、車両用回転式アシストグリップに近接して配設された頭部保護エアバッグ袋体が展開する際に作用する荷重に対しても破損限界荷重が上昇し、十分に耐えることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の車両用回転式アシストグリップの一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
【0013】
なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢印UPは車両上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示す。
【0014】
図2に示される如く、回転式アシストグリップ10のアシストグリップ本体12は樹脂又は金属により構成され略コ字状の把手形状とされており、アシストグリップ本体12の長手方向両端部は、それぞれベース22との連結部16とされている。
【0015】
図3に示される如く、アシストグリップ本体12の連結部16の断面形状は、コ字状とされており、アシストグリップ本体12の外側となる脚部16Aには、貫通孔18が穿設されており、アシストグリップ本体12の内側となる脚部16Bには、コ字状内側から穴20が貫通孔18と同軸的に凹陥されている。また、アシストグリップ本体12の連結部16のコ字状内19には、樹脂製ベース部材としてのベース22と金属製補強プレート23が収容されている。
【0016】
図4に示される如く、ベース22は、連結部16のコ字状内19に沿って延びるブロック状とされている。また、ベース22のアシストグリップ本体12の連結部16と対応する長手方向の一方の端部(図1の下側端部)には、隙間24を隔ててシャフト両端支持部としての一対の突出部26が形成されており、これらの突出部26には、アシストグリップ本体12の連結部16の貫通孔18及び穴20と同軸的に貫通孔28がそれぞれ穿設されている。
【0017】
また、アシストグリップ本体12の連結部16の貫通孔18と、穴20と、ベース22の突出部26の貫通孔28には、それぞれ貫通孔18側から、シャフト30が挿入されている。従って、アシストグリップ本体12は、シャフト30を回転中心として、ベース22に対して反時計回転方向(図1の矢印A方向)と、時計回転方向(図1の矢印B方向)とへ、揺動可能に支持されている。
【0018】
図1及び図4に示される如く、車両後方側の連結部16においては、シャフト30に、コイル状とされたリターンスプリング32が捲着されており、アシストグリップ本体12を図1の矢印A方向へ付勢している。
【0019】
ベース22の突出部26と反対側(図1の上側)の車体締結部33には、ベース22の厚さ方向(図1の左右方向)に沿って、アシストグリップ本体12側(図1の右側)から円穴34が凹陥されており、この円穴34の底部の略中心には、円穴34より小径の貫通孔35が穿設されている。貫通孔35内には、金属製パイプより成るカラー36が挿入されており、このカラー36の外径は、貫通孔35の内径より若干小さくされている。また、カラー36の長さは、貫通孔35の長さより若干長くされている。従って、ベース22はカラー36に対して、全ての方向へ所定量相対移動可能となっている。
【0020】
金属製補強プレート23は、ベース22の取付側面(図1の左側面)を取り囲むように配設されており、ベース22の車体締結部33の取付側面を覆う車体締結部23Aと、ベース22の一対の突出部26のそれぞれの外側面を覆うシャフト両端支持部23Bと、を備えている。また、車体締結部23Aの中央部には、カラー36の内径と同じ大きさの貫通孔37が同軸的に穿設されており、シャフト両端支持部23Bには、貫通孔28と同じ大きさの貫通孔29が同軸的に穿設されている。
【0021】
図1に示される如く、カラー36及び貫通孔37には、ワッシャー38が取付られたビス40の螺子部40Aが挿入されている。このビス40の螺子部40Aは、車体を構成するルーフサイドレールインナパネル41に固定されたブラケット42の車室外側面42Aに溶着されたウエルドナット44に螺合されている。従って、カラー36及びベース22の車体締結部33は、ワッシャー38とブラケット42とによって、挟持され固定されており、金属製補強プレート23の車体締結部23Aは、カラー36とブラケット42とによって、挟持され固定されている。また、ベース22の車体締結部33には、キャップ43が脱着可能に設けられており、キャップ43で円穴34の開口部を閉塞することによって、アシストグリップ本体12が矢印B方向に揺動した場合に、乗員にビス40が見えないようになっている。
【0022】
ブラケット42とアシストグリップ本体12との間には、ルーフヘッドライニング45が配置されている。ルーフヘッドライニング45は、基材46と、基材46の主に車室内側面を覆うクッション部材48とで構成されており、基材46には、ベース22をブラケット42に取付けるための、矩形状の切欠50が形成されている。
【0023】
図5に示される如く、アシストグリップ本体12の車両前方側の連結部16においては、車両前方側の連結部16に配設したリターンスプリング32に代えて、周知のダンパ60が配設されている。このダンパ60はシャフト30に所定の方法で捲着されており、アシストグリップ本体12が図5の矢印A方向及び矢印B方向へ揺動する際に、リターンスプリング32の付勢力に抗して、揺動速度を減速するようになっている。
【0024】
次に、本実施例の作用を説明する。
【0025】
乗員がアシストグリップ本体12を把持し、車室内側方向(図1の矢印B方向)に回転操作し、図1に二点鎖線で示される使用状態となっている場合に、乗員からの引っ張り力によって、例えば、アシストグリップ本体12に車室内方の荷重(図1の矢印F)が作用した場合には、この荷重Fを、シャフト30を介して樹脂製ベース22の突出部26と、金属製補強プレート23のシャフト両端支持部23Bとで受けることができる。
【0026】
さらに、この荷重Fは、樹脂製ベース22により車体締結部33に伝達されるとともに、金属製補強プレート23により車体締結部23Aに伝達され、ビス40及びウエルドナット44を介してルーフサイドレールインナパネル41に固定されたブラケット42に伝達される。
【0027】
従って、本実施形態では、アシストグリップ本体12に作用した荷重Fを、樹脂製ベース22に加えて、金属製補強プレート23を介して車体側へ伝達できる。この結果、アシストグリップ本体12に作用した荷重Fを、樹脂製ベース22のみで受ける場合に比べて、アシストグリップ本体操作時の破損限界荷重を上げることができる。また、アシストグリップ本体12の車体への取付部を金属製補強プレート23により効率良く補強できるので、アシストグリップ本体12の車体への取付部を小型化でき、見栄えを損なうこともない。
【0028】
なお、本実施形態では、図2に示される如く、例えば、Aピラー62側にインフレータ63を備え、Aピラー62からルーフサイドレール64に跨がって格納された頭部保護エアバッグ袋体66を備えた車両にも適用可能である。特に、図1に二点鎖線で示すように、ルーフヘッドライニング45の車幅方向外側端部45Aとルーフサイドレールインナパネル41との間に、回転式アシストグリップ10に近接して頭部保護エアバッグ袋体66を配設した場合には、頭部保護エアバッグ袋体66が膨張展開する際に、エアバッグ袋体66の膨張圧によって、ルーフヘッドライニング45の車幅方向外側端部45Aが車室内側方向(図5の矢印C方向)へ展開する。
【0029】
この結果、ルーフヘッドライニング45の車幅方向外側端部45Aが、アシストグリップ本体12の連結部16等に当接し、連結部16を車室内方へ押圧する。この際、本実施形態では、アシストグリップ本体12の連結部16に作用した荷重(図1の矢印F1)を、樹脂製ベース22に加えて、金属製補強プレート23を介して車体側へ伝達できる。この結果、アシストグリップ本体12の連結部16に作用した荷重F1を、樹脂製ベース22のみで受ける場合(従来構造)に比べて、破損限界荷重を上げることができる。
【0036】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、本発明の車両用回転式アシストグリップは、インフレータを車両後側のCピラー等に配設したエアバッグ装置を搭載した車両にも適用可能である。
【0037】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明の車両用回転式アシストグリップは、破損限界荷重を上げると共に小型化できるという優れた効果を有する。
【0039】
請求項2記載の本発明の車両用回転式アシストグリップは、請求項1に記載の効果に加えて、車両用回転式アシストグリップに近接して配設された頭部保護エアバッグ袋体が展開する際に作用する荷重に対しても破損限界荷重が上昇し、十分に耐えることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2の1−1線に沿った拡大断面図である。
【図2】本考案の一実施形態の自動車用回転式アシストグリップが適用された車室の運転席側側面を示す斜視図である。
【図3】図1の3−3線に沿った断面図である。
【図4】本考案の一実施形態の自動車用回転式アシストグリップの要部を示す分解斜視図である。
【図5】図2の5−5線に沿った拡大線断面図である。
【図6】従来の実施形態の自動車用回転式アシストグリップを示す一部断面とした側面図である。
【符号の説明】
10 自動車用回転式アシストグリップ
12 アシストグリップ本体
16 連結部
22 ベース(ベース部材)
23 金属製補強プレート
23A 金属製補強プレートの車体締結部
23B 金属製補強プレートのシャフト両端支持部
26 ベースの突出部(シャフト両端支持部)
30 シャフト
33 ベースの車体締結部
41 ルーフサイドレールインナパネル
42 ブラケット
43 キャップ
45 ルーフヘッドライニング
60 ダンパ
62 Aピラー
63 インフレータ
64 ルーフサイドレール
66 頭部保護エアバッグ袋体[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a rotary assist grip for a vehicle, which is mounted on a roof side or the like in a vehicle interior.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, the roof side, the front pillar, the instrument panel at the front of the front passenger seat, the back of the front seat, etc. in the interior of a vehicle such as an automobile, support the occupant's body during traveling, or For convenience, an assist grip is provided. Further, as this assist grip, there is a rotary assist grip in which the assist grip body can be swung in a manner of coming into contact with and separating from the base member, as shown in an example in Japanese Utility Model Publication No. 7-35785.
[0003]
As shown in FIG. 6 , in the
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the
[0005]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and has as its object to obtain a rotary assist grip for a vehicle that can increase the damage limit load and reduce the size.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention according to
A metal reinforcing plate is provided that extends from a vehicle body fastening portion that fastens the resin base member to the vehicle body to a shaft both end support portion that supports both ends of the shaft.
[0007]
Therefore, the load acting on the assist grip body can be received by the metal reinforcing plate in addition to the resin base member. As a result, the damage limit load at the time of operating the assist grip body can be increased as compared with the case where the load on the assist grip body is received only by the resin base member. Further, since the mounting portion of the assist grip body to the vehicle body can be efficiently reinforced by the metal reinforcing plate, the mounting portion of the assist grip body to the vehicle body can be reduced in size, and the appearance is not impaired.
[0010]
According to a second aspect of the present invention, there is provided the rotary assist grip for a vehicle according to the first aspect , wherein the assist grip is arranged so as to extend from a pillar to a roof side rail. It is characterized by being disposed close to the inside in the direction.
[0011]
Therefore, in addition to the contents described in
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An embodiment of a vehicle rotary assist grip of the present invention will be described with reference to FIGS. 1 to 5.
[0013]
In the drawings, the arrow FR indicates the vehicle forward direction, the arrow UP indicates the vehicle upward direction, and the arrow IN indicates the vehicle width inside direction.
[0014]
As shown in FIG. 2, the
[0015]
As shown in FIG. 3, the cross-sectional shape of the connecting
[0016]
As shown in FIG. 4, the
[0017]
A
[0018]
As shown in FIGS. 1 and 4, in the connecting
[0019]
The vehicle
[0020]
The
[0021]
As shown in FIG. 1, a
[0022]
A roof head lining 45 is disposed between the bracket 42 and the assist
[0023]
As shown in FIG. 5, a known
[0024]
Next, the operation of the present embodiment will be described.
[0025]
When the occupant grips the
[0026]
Further, the load F is transmitted to the vehicle
[0027]
Therefore, in this embodiment, the load F applied to the assist
[0028]
In the present embodiment, as shown in FIG. 2, for example, an
[0029]
As a result, the
[0036]
In the above, the present invention has been described in detail with respect to a specific embodiment, but the present invention is not limited to such an embodiment, and various other embodiments are possible within the scope of the present invention. Some will be apparent to those skilled in the art. For example, the rotary assist grip for a vehicle of the present invention can be applied to a vehicle equipped with an airbag device in which an inflator is disposed on a C pillar or the like on the rear side of the vehicle.
[0037]
【The invention's effect】
The rotary assist grip for a vehicle according to the first aspect of the present invention has an excellent effect that the damage limit load can be increased and the size can be reduced.
[0039]
According to the second aspect of the present invention, in addition to the effect of the first aspect , in addition to the effect of the first aspect , the head protection airbag bag disposed close to the rotary assist grip for the vehicle is deployed. This has an excellent effect that the critical load at breakage is increased with respect to the load acting when the load is applied, so that the load can be sufficiently endured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an enlarged sectional view taken along line 1-1 of FIG.
FIG. 2 is a perspective view showing a driver's seat side surface of a cabin to which the rotary assist grip for a vehicle according to the embodiment of the present invention is applied;
FIG. 3 is a sectional view taken along line 3-3 in FIG. 1;
FIG. 4 is an exploded perspective view showing a main part of the rotary assist grip for a vehicle according to the embodiment of the present invention ;
FIG. 5 is an enlarged sectional view taken along line 5-5 of FIG. 2;
FIG. 6 is a partially sectional side view showing a rotary assist grip for a vehicle according to a conventional embodiment.
[Explanation of symbols]
23
30
Claims (2)
前記樹脂製ベース部材を車体へ締結する車体締結部から、前記シャフトの両端を支持するシャフト両端支持部へ達する金属製補強プレートを備えたことを特徴とする車両用回転式アシストグリップ。By inserting a shaft into each of the axial directions of the assist grip formed on both ends in the longitudinal direction of the assist grip body and the resin base member, the body of the assist grip can swing about the shaft. In the rotary assist grip for vehicles attached to the
A rotary assist grip for a vehicle, comprising: a metal reinforcing plate extending from a vehicle body fastening portion for fastening the resin base member to a vehicle body to shaft both end support portions for supporting both ends of the shaft.
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Family
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JP28385898A Expired - Lifetime JP3582376B2 (en) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | Rotary assist grip for vehicles |
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