JP3581372B2 - ガスタービン燃焼器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ガスタービン燃焼器、特に発生NOxを極低値に抑える予混合式のガスタービン燃焼器に関する。
【0002】
【従来の技術】
発生NOxを極低値に抑えるガスタービン燃焼器として予混合式のものがあり、その一例として図3、図4に示すようなものが最近開発されている。図3はこの予混合式低NOxガスタービン燃焼器のノズル部分を示す正面図、図4は図3のIV−IV線に沿う断面図である。
【0003】
このガスタービン燃焼器は、図3に示すように、1本のパイロットノズルと、このパイロットノズル1を中心とした直径dのピッチ円上に等間隔に配置した例えば4本を1組とした第1の群のメインノズル2と、パイロットノズル1を中心とした直径D(ただしD>d)のピッチ円上に等間隔に配置した例えば4本を1組とした第2の群のメインノズル3とから成る燃焼ノズルを備えており、これらは図示しない燃焼器ケーシング内に設けられた内筒4の上流端に設置されて、燃焼領域を共用している。
【0004】
上記したパイロットノズル1は内筒4の中心部に軸方向に配置されていて、保炎に使われるもので、図4に詳細を示すように、中央に液体燃料を噴射する液体燃料ノズル5が設けられ、その周りに噴霧空気を噴出させる噴霧空気ノズル6、さらにガス燃料噴射穴7Aを有する予混合パイロットガスノズル7が設けられている。そして、この予混合パイロットガスノズル7の外側には、燃焼用空気の循環流を拡大して保炎を確実にするためのスワーラ8が設けられている。
【0005】
一方、第1の群のメインノズル2は、上流側に位置していて、中央に液体燃料を噴射する液体燃料ノズル9が設けられ、その周りにガス燃料噴射穴10Aを有する予混合メインガスノズル10が設けられている。また、第2の群のメインノズル3は、第1の群のメインノズル2の先端よりも軸方向に距離lだけ下流側に位置している。そして、中央に液体燃料を噴射する液体燃料ノズル11が設けられ、その周りにガス燃料噴射穴12Aを有する予混合メインガスノズル12が設けられている。
【0006】
次に、作用について説明する。先ず、パイロットノズル1を点火してこれを火種とする。このパイロットノズル1からの燃料は、拡散燃焼を行い、予混合火炎の保炎器として作用する。そして、起動からほぼ1/2負荷までの間は、パイロットノズル1のすぐ外側に配置されている第1の群のメインノズル2だけを使用するものとし、第2の群のメインノズル3には液体燃料やガス燃料を供給しない。ただし、この時、第2の群のメインノズル3からは空気だけが噴き出している。そして、1/2負荷から全負荷までは、第1の群のメインノズル2に加えて、第2の群のメインノズル3も使用するようにする。この場合、第1の群のメインノズル2は第2の群のメインノズル3の火種となる。
【0007】
すなわち、各群のメインノズル2,3において、燃料は空気と混合して予混合燃焼を行うが、負荷に対応して使用するメインノズル群を加減できるので、予混合気が稀薄になることはない。また、各群のメインノズル2,3は軸方向の位置やピッチ円の直径が異なるため、使用していないメインノズル群があったとしても、使用中のメインノズル群の予混合炎が隣接する未使用のメインノズル群の空気流で冷やされることはなく、失火の恐れもない。
【0008】
なお、各群のメインノズル2,3において、液体燃料ノズル9,11から噴射される液体燃料は、予混合メインガスノズル10,12から噴射されるガス燃料によって微粒化され、ガス燃料を使用しないときには空気によって、液体燃料が微粒化されるものである。また、パイロットノズル1の液体燃料の微粒化は、噴霧空気ノズル6から噴射される噴霧空気によって行われる。
【0009】
【発明が解決使用とする課題】
ところで、予混合式低NOxガスタービン燃焼器にあっては、一般に、それぞれの燃料ノズル外周部に旋回流を作るための直径の大きなスワーラを必要とする。このため、スワーラ設置スペースの限界から、燃焼器内筒の径に対して燃料ノズルの数に制限があり、燃料ノズルを増やすためには燃焼器内筒の径を大きくしなければならなかった。この問題は、特に、図3、図4に示したようなガス燃料と液体燃料とのデュアルフュエルノズル(2重燃料ノズル)の場合、著しかった。
【0010】
また、燃焼器内筒の内部で燃焼に関与しないデッドゾーンが発生し、供給酸素の不足からCOが発生し易いこと、及び構造が複雑でコストが高く、また焼損し易くて保守費が高くなるという問題があった。
【0011】
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたもので、燃焼器内筒内のスペースを有効に使用でき、燃料噴射穴の数を増やして燃焼に関与しないデッドゾーンをなくし、かつコスト及び保守費が安いガスタービン燃焼器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、予混合式のガスタービン燃焼器において、燃焼器内筒の上流端中心部にパイロットノズルを軸方向に配置し、該パイロットノズルの周囲に複数の燃料噴射穴を穿設した単一の円環状の予混合ノズルを、該パイロットノズルを取り囲むように形成すると共に、該予混合ノズルの下流に環状の予混合燃焼室を連設したものである。
【0013】
【作用】
上記の手段によれば、複数の燃料噴射穴を穿設した単一の円環状の予混合ノズルと環状の予混合燃焼室との組合せにより、燃焼器内筒内のスペースを有効に使用し、燃焼噴射穴の数を増やして燃焼に関与しないデッドゾーンをなくし、COの発生をなくすことができ、また構造が簡単なので、コスト及び保守費を安くすることができる。
【0014】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について詳細に説明する。図1は、本実施例に係るガスタービン燃焼器を示す要部の断面図である。
【0015】
図1において、パイロットノズル1がガスタービン燃焼器の内筒4の上流端中心部に軸方向に配置されている。このパイロットノズル1は、図3、図4に示したものと同一であって、中央に液体燃料を噴射する液体燃料ノズル5が設けられ、その周りに噴霧空気を噴出させる噴霧空気ノズル6、さらにガス燃料噴射穴7Aを有する予混合パイロットガスノズル7が設けられている。また、この予混合パイロットガスノズル7の外側には、燃焼用空気の循環流を拡大して保炎を確実にするためのスワーラ8が設けられている。
【0016】
そして、本実施例によれば、2層の予混合ノズル21A,21Bが配置されているが、一方の予混合ノズル21Aはパイロットノズル1の先端周囲に、このパイロットノズルを取り囲むように単一の円環状に形成され、他方の予混合ノズル21Bはこの予混合ノズル21Aの先端よりも軸方向に距離lだけ下流側に位置して、パイロットノズルを取り囲むように単一の円環状に形成されている。また、各単一の円環状の予混合ノズル21A,21Bの下流には、それぞれ、環状の予混合燃焼室22A,22Bが連設されている。更に、各単一の円環状の予混合ノズル21A,21Bの内側には、それぞれ、環状のスワーラ23A,23Bが併設されている。
【0017】
上記した単一の円環状の予混合ノズル21Aと21Bとは同一の構造であって、それぞれ、ガス燃料ノズル24A,24Bと液体燃料ノズル25A,25Bとが仕切壁26A,26Bを介して一体に形成され、かつ各ガス燃料ノズル24A,24Bには複数のガス燃料噴射穴27A,27Bが、また各液体燃料ノズル25A,25Bには複数の液体燃料噴射穴28A,28Bがそれぞれ穿設されている。
【0018】
この場合、本実施例によれば、各液体燃料噴射穴28A,28Bは円周方向へ傾斜されている。その理由は、図2に示すように、液体燃料噴射穴28’を軸方向に設定すると、液体燃料の周方向への分散が空気の混合のみに依存するためあまり良好にならないので、液体燃料噴射穴28(28A,28B)を円周方向へ傾斜させることにより、液体燃料の周方向への分散を良好にすることにある。また、同様な理由から、ガス燃料噴射穴27A,27Bも円周方向へ傾斜されているが、より好適には図示するようにほぼ半径方向へ傾斜させて、ガス燃料と空気の流れをほぼ直交させるか、又はガス燃料を少し上流側に噴射させるようにして、空気とガス燃料との混合を促進させることがきる。
【0019】
なお、図1において、29はガスタービン燃焼器の外筒である。
【0020】
以上述べた構成のガスタービン燃焼器によれば、それぞれ単一の円環状の予混合ノズル21A,21B、環状の予混合燃焼室22A,22B及び環状のスワーラ23A,23Bの組合せにより内筒4内スペースが効率的に使われ、燃焼噴射穴の数が増えて燃焼に関与しないデッドゾーンもなくなり、COが発生しなくなる。また、部分負荷時には内周層の予混合ノズル21Aを使用し、定格負荷時には内、外周層の予混合ノズル21A,21Bのすべてを使用することにより、全負荷にわたって安定した低NOx稀薄燃焼が行われ、特に図1に示したようなデュアルフュエル焚きの場合効果が大きい。更に、従来のマルチバーナに比べて、構造が簡単で、コスト及び保守費が安い。そして、単一の円環状の予混合ノズル21A,21Bから噴出するガス及び液体燃料はスワールを有し、空気との混合が促進される。
【0021】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、予混合式のガスタービン燃焼器において、燃焼器内筒の上流端中心部にパイロットノズルを軸方向に配置し、該パイロットノズルの周囲に複数の燃料噴射穴を穿設した単一の円環状の予混合ノズルを、該パイロットノズルを取り囲むように形成すると共に、該予混合ノズルの下流に環状の予混合燃焼室を連設し、円環状の予混合と環状の予混合燃焼室との組合せにより、燃焼器内筒内のスペースを有効に使用し、燃料噴射穴の数を増やして燃焼に関与しないデッドゾーンをなくし、COの発生をなくすことができ、また構造が簡単なので、コスト及び保守費を安くすることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガスタービン燃焼器の一実施例を示す要部の断面図である。
【図2】本実施例中の液体燃料噴射穴の作用を説明するための図である。
【図3】従来のガスタービン燃焼器の一例を示すノズル部分の正面図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【符号の説明】
1 パイロットノズル
4 内筒
21A,21B 予混合ノズル
22A,22B 予混合燃焼室
23A,23B スワーラ
24A,24B ガス燃料ノズル
25A,25B 液体燃料ノズル
26A,26B 仕切壁
27A,27B ガス燃料噴射穴
28A,28B 液体燃料噴射穴
29 外筒
Claims (3)
- 燃焼器内筒の上流端中心部にパイロットノズルを軸方向に配置し、該パイロットノズルの周囲に複数の燃料噴射穴を穿設した単一の円環状の予混合ノズルを、該パイロットノズルを取り囲むように形成すると共に、該予混合ノズルの下流に環状の予混合燃焼室を連設したことを特徴とするガスタービン燃焼器。
- 前記単一の円環状の予混合ノズルに環状のスワーラを併設したことを特徴とする請求項1記載のガスタービン燃焼器。
- 前記単一の円環状の予混合ノズルにガス燃料ノズルと液体燃料ノズルとを一体に形成し、これら各燃料ノズルに穿設した複数の燃料噴射穴にそれぞれ円周方向傾斜角を持たせたことを特徴とする請求項2記載のガスタービン燃焼器。
Priority Applications (1)
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JP16670092A JP3581372B2 (ja) | 1992-06-03 | 1992-06-03 | ガスタービン燃焼器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16670092A JP3581372B2 (ja) | 1992-06-03 | 1992-06-03 | ガスタービン燃焼器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH05332541A JPH05332541A (ja) | 1993-12-14 |
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Family
ID=15836132
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16670092A Expired - Lifetime JP3581372B2 (ja) | 1992-06-03 | 1992-06-03 | ガスタービン燃焼器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3581372B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2005085709A1 (ja) | 2004-03-03 | 2005-09-15 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | 燃焼器 |
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-
1992
- 1992-06-03 JP JP16670092A patent/JP3581372B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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