JP3581187B2 - Steering control device for hydraulic traveling agricultural machine - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、クローラ式の走行部を備えた油圧走行農作業機の操向制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、左右独立のクローラ式走行部を備えた油圧走行農作業機として、例えば、コンバインがあり、同コンバインでは、左右一対のクローラ式の走行部に、それぞれ左右走行用油圧モータを設け、各走行用油圧モータにそれぞれ可変流量制御ポンプを閉回路油路を介して接続して、各可変流量制御ポンプにより各走行用油圧モータを走行駆動可能とし、各可変流量制御ポンプのトラニオンレバーに、左右独立して設けた2本の棒状の操作レバーを連動連結して、各操作レバーを前後方向に回動させることにより操向操作が行なえるようにしている。
【0003】
そして、左右走行用油圧モータには、それぞれ油圧式のブレーキ装置を内蔵させて、各ブレーキ装置にチャージポンプをパイロット油路を介して接続し、同パイロット油路の中途部に切換バルブを取付け、同切換バルブにブレーキペダルを連動連結している。
【0004】
このようにして、ブレーキペダルを踏込み操作すると、それに連動して切換バルブが切換作動し、ブレーキ装置がブレーキ制動すると共に、左右走行用油圧モータを駆動させている閉回路油路中の作動油がドレーンされて、各走行用油圧モータが駆動しないようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記したコンバインでは、ブレーキペダルを踏込み操作して、ブレーキ装置をブレーキ制動させることにより、左右走行部の駆動を停止させている際にも、可変流量ポンプから吐出される作動油は閉回路油路中を循環しているために、振動と騒音が発生し、オペレータの作業環境を悪くしていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、左右一対のクローラ式の走行部に、それぞれ左右走行用油圧モータを設け、各走行用油圧モータに一対の可変流量制御ポンプを閉回路油路を介して接続してなる油圧走行農作業機において、左右走行用油圧モータにそれぞれ内蔵したブレーキ装置と、一対の可変流量制御ポンプの斜板角を制御する斜板角制御手段とに、それぞれチャージポンプをパイロット油路を介して接続し、同パイロット油路の中途部にパイロット油路切換バルブを取付け、同パイロット油路切換バルブにペダルを連動連結して、ペダルの踏込み操作に連動したパイロット油路切換バルブのパイロット油路遮断動作に、ブレーキ装置のブレーキ制動動作と、斜板角制御手段の斜板角中立制御動作とを連動させたことを特徴とする油圧走行農作業機の操向制御装置を提供せんとするものである。
【0007】
また、本発明は、斜板角制御手段に、可変流量制御ポンプの斜板に連動連結したトラニオンアームと、同トラニオンアームに連動連結し、かつ、中立付勢具により中立付勢されたサーボシリンダと、同サーボシリンダをパイロット油路を介してパイロット圧により摺動動作させるサーボスプールとを設ける一方、左右走行部を操向操作するためのハンドルの近傍に前後進速度調節レバーを配設し、同前後進速度調節レバーに上記サーボスプールを連動連結すると共に、前後進速度調節レバーにレバー操作位置保持手段を設けたことにも特徴を有する。
【0008】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0009】
図1及び図2に示すAは、本発明に係る操向制御装置Dを具備する油圧走行農作業機としての農業用トラクタであり、同農業用トラクタAは、後方にロータリ耕耘作業機B等の各種作業機を三点リンク式の昇降機構Cにより昇降自在に連結して、各種作業機による作業が行なえるようにしている。
【0010】
農業用トラクタAは、図1及び図2に示すように、左右一対のクローラ式の走行部1,1の走行フレーム2,2間に、機体フレーム3を横架し、同機体フレーム3上の前部に原動機部4を設ける一方、後部に一体支持機枠5を前後側防振具(図示せず)を介して載置し、同一体支持機枠5上にキャビン8と燃料タンク9と作動油タンク10とを配設している。
【0011】
原動機部4は、図1及び図2に示すように、機体フレーム3の前端部より後方へ向けて順次、コンデンサ13、オイルクーラー14、ラジエータ15、エンジン16、マフラー17、メインクリーナ18、及びプレクリーナ19を配置して、エンジン16とメインクリーナ18との間にはエアカットプレート20を機体フレーム3より立上げて立設しており、同原動機部4は、ボンネット21と、同ボンネット21の前端縁に枢支ブラケット23を介して前方へ開閉自在に取付けたフロントグリル22とにより被覆している。
【0012】
一体支持機枠5上には、図1及び図2に示すように、キャビン8を載置しており、同キャビン8内の床部F上に操作部Mを設け、同操作部Mにより、後述する左右走行用油圧モータML,MR の回転比を変更し、さらに、左右走行用油圧モータML,MR を同調させて増減速する左右走行用の可変流量制御ポンプPL,PR を制御して、機体を操向・変速操作可能とすると共に、同操作部Mの直後方位置に座席26を座席支持台27を介して配設して、運転部Qを構成している。
【0013】
操作部Mは、図3〜図6に示すように、左右一対の機体フレーム形成体3a,3a 間に、左右幅方向に伸延するステアリングボックス40をステー40a,40a を介して横架し、同ステアリングボックス40により後述する操向操作機構33と変速操作機構37とに連動して一対のポンプ増減速機構N,Nを増減速作動可能としている。
【0014】
そして、ステアリングボックス40上には、図3〜図5に示すように、ハンドルコラム28を立設し、同ハンドルコラム28の上端部に操向操作機構33の一部を形成する円形状のハンドル29を取付け、同ハンドル29の左側近傍位置に変速操作機構37の一部を形成する前後進速度調節レバー30を取付ける一方、右側近傍位置にアクセルレバー81を取付け、同アクセルレバー81の直下方位置にPTO入切レバー82を取付け、ステアリングボックス40の左側上方位置にブレーキペダル31を配設している。85はブレーキペダルロック機構、85a はロック用フック、85b はロック用フック回動操作レバーである。
【0015】
前記した操向操作機構33は、図3及び図5に示すように、ステアリングボックス40の天井壁の前側中央部より上方へ突出させたピニオン軸46a に、上下方向に伸延する下半部伝動軸33a の下端部を連動連結体33b を介して上下スライド自在連動連結し、同下半部伝動軸33a の上端部に後上方へ向けて伸延する上半部伝動軸33c の下端部をユニバーサルジョイント33d を介して連動連結し、同上半部伝動軸33c の上端に上記円形状のハンドル29の中心部を取付けて構成しており、上半部伝動軸33c は伝動軸挿通管33e 中に挿通し、同伝動軸挿通管33e をハンドルコラム28内に取付けた支持機枠32に支持させている。
【0016】
このようにして、ハンドル29を回動操作することにより、上半部伝動軸33c →ユニバーサルジョイント33d →下半部伝動軸33a →連動連結体33b →ステアリングボックス40のピニオン軸46a に回動操作力を伝達し、同ステアリングボックス40→一対のポンプ増減速機構N,N→一対の可変流量制御ポンプPL,PR →左右走行用油圧モータML,MR →クローラ式の左右走行部1,1の操向操作が行なえるようにしている。
【0017】
この際、機体フレーム3に取付けたステアリングボックス40のピニオン軸46a と、操向操作機構33の下半部伝動軸33a の下端部とは、連動連結体33b を介して連動連結して、走行中に発生する機体フレーム3の振動を連動連結体33b により吸収して、ハンドル29への振動の伝播を防止している。
【0018】
従って、ハンドル29を把持して操向操作を行なうオペレータの誤操作を防止することができて、機体の操作性を向上させることができる。
【0019】
しかも、円形状のハンドル29を操作することにより、ステアリングボックス40と一対のポンプ増減速機構N,Nを介して一対の可変流量制御ポンプPL,PR を増減速操作することができるために、操作荷重を小さくすることができ、ぬかるんだ湿地等においても円滑かつ確実に操向操作を行なうことができて、この点からも機体の操作性を向上させることができる。
【0020】
変速操作機構37は、図3及び図5に示すように、支持機枠32に左右幅方向に伸延する軸支持パイプ65を横架し、同軸支持パイプ65中に左右幅方向に伸延するレバー支軸66を挿通し、同レバー支軸66の左側端部に上方へ向けて伸延する前後進速度調節レバー30の下端を連結体34を介して連結し、同レバー支軸66の中途部に作動アーム67を前方へ向けて突設し、同作動アーム67の前端部に連結ロッド68の上端部を連結する一方、ステアリングボックス40の前壁左側部に左右幅方向に軸線を向けたボス部69を取付ブラケット70を介して取付け、同ボス部69に左右幅方向に伸延する支軸71を挿通し、同支軸71の右側端部に円弧状アーム72の基端を取付け、同円弧状アーム72の先端に上記連結ロッド68の下端を連結し、また、支軸71の左側端部にアーム73の基端をボス部74を介して連結し、同アーム73の先端に連結ロッド75の一端を連結し、同連結ロッド75の他端を、後述するステアリングボックス40の変速軸41の左側端部に設けたボス部76から突設したアーム77に連結している。
【0021】
このようにして、前後進速度調節レバー30を前進操作側である前方、又は、後進操作側である後方へ回動操作した際に、同レバー30の回動力がレバー支軸66→作動アーム67→連結ロッド68→円弧状アーム72→支軸71→ボス部74→アーム73→連結ロッド75→アーム77→ボス部76→変速軸41に伝達されて、同変速軸41を回動させるようにしている。
【0022】
しかも、変速操作機構37には、図3及び図5に示すように、レバー操作位置保持手段78を設けており、同レバー操作位置保持手段78は、軸支持パイプ65の左側端面にリング状の摩擦板受体79を取付け、同摩擦板受体79と作動アーム67との間にリング状の摩擦板80を介在させる一方、軸支持パイプ65中に挿通したレバー支軸66の右側端部に、スプリング支持突片66a を軸支持パイプ65の右側端より外側方へ突出させて設け、同スプリング支持突片66a の外側端部に取付けたスプリング受体66b と、軸支持パイプ65の右側端面に設けたスプリング受体66c との間にスプリング84をスプリング支持突片66a の周囲に巻回して介在させている。
【0023】
このようにして、レバー操作位置保持手段78では、スプリング84の押圧力により摩擦板受体79と作動アーム67とにより摩擦板80を挟圧させており、同摩擦板80により前後進速度調節レバー30を前後方向に回動操作して手を離した場合に、同摩擦板80により、同レバー30をその操作位置に保持することができるようにしている。
【0024】
さらに、前後進速度調節レバー30には、図3及び図5に示すように、レバー中立規制とレバー変速操作規制の範囲の調節が可能なレバー規制体110 を上記変速操作機構37とは別経路にて連結している。
【0025】
すなわち、レバー規制体110 は、図3及び図5に示すように、支持機枠32に左右幅方向に軸線を向けたボス部111 を取付け、同ボス部111 中に揺動支軸112 を揺動自在に枢支し、同揺動支軸112 の左側端に上下方向に伸延するスライドガイド筒113 の中途部を一体的に取付け、同スライドガイド筒113 の中途左側部と揺動支軸112 内にそれぞれ中立規制ボール収容部114,115 を形成し、各収容部114,115 内に相互に対向する方向にスプリング116,116 により押圧付勢された中立規制ボール117,117 を収容する一方、スライドガイド筒113 中には上端を作動アーム67に連結したスライドロッド118 を上下スライド自在に挿通し、同スライドロッド118 の中途部周面に中立規制ボール係合溝118aを形成し、上部と下端部とにそれぞれ前進速度規制体119 と後進速度規制体120 とをスライドロッド118 の軸線方向に進退位置調節自在に螺着している。
【0026】
このようにして、前後進速度調節レバー30が中立位置にある場合は、中立規制ボール係合溝118aに中立規制ボール117,117 が係合しており、同レバー30を前進側又は後進側へ切換操作する際には、スプリング116,116 の押圧付勢力に抗してスライドロッド118 をスライドさせて、中立規制ボール117,117 を中立規制ボール係合溝118aより係合解除する必要があるために、オペレータは、上記レバー30が中立位置にあること、又は、中立位置から前後進いずれかの側に切換えられることを容易に体感することができるようにして、誤操作の防止を図っている。
【0027】
そして、前後進速度調節レバー30を前進操作側である前方へ回動操作すると、スライドガイド筒113 の上端面に前進速度規制体119 が当接して、同レバー30の前進操作を規制する一方、同レバー30を後進操作側である後方へ回動操作すると、スライドガイド筒113 の下端面に後進速度規制体120 が当接して、同レバー30の後進操作を規制することができるようにしている。
【0028】
この際、前後進速度規制体119,120 は、それぞれスライドロッド118 の軸線方向に進退位置調節することにより、前後進規制の範囲をオペレータの好みに応じて適宜調節することができるようにしている。
【0029】
しかも、レバー規制体110 は、上下方向に揺動する作動アーム67と円弧状アーム72との先端間に介設した連結ロッドが楕円運動する変速操作機構37とは別経路、すなわち、上下方向に揺動する作動アーム67と固定された揺動支軸112 との間に介設しているために、スライドガイド筒113 が揺動支軸112 を中心に前後方向に揺動するにもかかわらず、同スライドガイド筒113 中をスライドロッド118 が円滑にスライドして、前後進速度調節レバー30の中立規制と前後進規制とを確実に行なうことができる。
【0030】
さらに、左右走行部1,1の前後進速度調節を行なうための前後進速度調節レバー30は、ハンドル29の左側近傍に配置すると共に、同前後進速度調節レバー30の先端把持部30a をハンドル29の把持部に近接させて配置することにより、オペレータは、右手でハンドル29を把持して操向操作を行ないながら、左手で前後進速度調節レバー30を楽に変速操作することができるようにしている。そのために、前後進切替操作を頻繁に行なう必要性のある作業においても、安全かつ確実な操向操作を行なうことができ、機体の操作性を向上させることができる。
【0031】
また、ブレーキペダル31は、図4及び図5に示すように、支持機枠32に軸線を左右幅方向に向けて突設したペダル支軸31a に、ボス部31b を介してペダルアーム31c を取付け、同ボス部31b に作動アーム31d を前下方へ向けて突設し、同作動アーム31d に連結ロッド31e の上端を連結する一方、ステアリングボックス40の前壁にパイロット油路切換バルブ94をステー40b を介して取付け、同バルブ94のスプール94a に上記連結ロッド31e の下端を連結している。31f はペダル復元用スプリングである
このようにして、ブレーキペダル31を踏込み操作することにより、ボス部31b →作動アーム31d →連結ロッド31e →スプール94a を作動させて、パイロット油路を切換えることができるようにしている。
【0032】
ここで、本発明の実施例では、図3及び図7に示すように、2ポンプ−2モーター式のHSTを無段変速装置とし、左右側の走行部1,1を別々に走行駆動可能とし、ハンドル29は回転式として、その回転量に応じて左右の走行部1,1の各クローラーの回転数や回転方向を変更することにより、機体を旋回させることができるようにし、同時に、前後進速度調節レバー30を回動操作することにより、左右走行用油圧モーターML,MR の回転数及び回転方向を変更できるようにしている。
【0033】
そして、前後進速度調節レバー30とハンドル29は別々に操作できるように構成しており、ステアリングボックス40内において左右一対のポンプ増減速機構N,Nに連動連結し、両ポンプ増減速機構N,Nを、図7に示すように、HSTの可変流量制御ポンプPL,PR の左右斜板98,99 に連動連結し、各ポンプPL,PR にそれぞれ左右走行用油圧モータML,MR を接続して、各油圧モータML,MR の左右斜板101,102 をそれぞれ制御して、左右側走行部1,1をそれぞれ前進・後進・停止させることができるようにしている。
【0034】
次に、図7において油圧回路Kを説明する。すなわち、油圧回路Kは、油圧タンクTにHST油圧回路90を接続し、同HST油圧回路90に左側走行部駆動用油圧回路91と右側走行部駆動用油圧回路92とをそれぞれ接続し、HST油圧回路90の一対の可変流量制御ポンプPL,PR に連動連結した作業機昇降用油圧ポンプP1に作業機昇降用油圧回路93を接続する一方、同可変流量制御ポンプPL,PR に連動連結したチャージポンプP2に、左右側走行部駆動用油圧回路91,92 にそれぞれ設けたブレーキ装置95,96 をパイロット油路135 を介して接続し、同パイロット油路135 の中途部にパイロット油路切換バルブ94を取付けている。97はバイパス作動切替弁である。
【0035】
そして、パイロット油路切換バルブ94には、前記ブレーキペダル31を連動連結して、同ブレーキペダル31の踏込み操作に連動してパイロット油路切換バルブ94が切換作動し、ブレーキ装置95,96 がブレーキ制動すべく構成している。
【0036】
すなわち、ブレーキ装置95,96 は、それぞれシリンダ95a,96a 内にスプリング95b,96b により伸長方向に付勢されたピストンロッド95c,96c を設け、各ピストンロッド95c,96c の先端に圧接体95d,96d を取付けて、各圧接体95d,96d を各走行部1,1の駆動輪1a,1a に接離自在とし、各シリンダ95a,96a 内にパイロット油を供給することにより、スプリング95b,96b の付勢に抗してピストンロッド95c,96c を短縮作動させて、圧接体95d,96d を駆動輪1a,1a より離隔状態にして非ブレーキ作動状態となすことができるようにする一方、各シリンダ95a,96a 内よりパイロット油を排出することにより、スプリング95b,96b の付勢力によりピストンロッド95c,96c を伸長作動させて、圧接体95d,96d を駆動輪1a,1a に圧接状態にしてブレーキ作動状態となすことができるようにしている。
【0037】
このようにして、ブレーキペダル31を踏込み操作することにより、左右側走行部1,1の駆動を左右側のブレーキ装置95,96 により同時に停止させることができるために、緊急時にも自動車と同様の踏込み操作感覚でブレーキ踏込み操作を行なうことができて、安全性を良好に確保することができる。
【0038】
また、パイロット油路135 の中途部には、図7に示すようにパイロット油路切換バルブ94を介して分岐パイロット油路137 を接続しており、同分岐パイロット油路137 は、先端を二又状に分岐させて先端分岐油路137a,137a を形成する一方、一対の可変流量制御ポンプPL,PR にそれぞれ斜板角制御手段136,136 を設け、各斜板角制御手段136,136 に上記先端分岐油路137a,137a を接続している。
【0039】
斜板角制御手段136 は、図8に示すように、斜板98に連動連結した斜板作動軸138 に、トラニオンアーム139 の基端を連動連結し、同トラニオンアーム139 の先端に、同トラニオンアーム139 の伸延する方向と略直交する方向に伸延するサーボシリンダ140 の中途部を枢支して連結し、同サーボシリンダ140 中にサーボスプール141 を貫通する状態に挿通し、サーボスプール141 の一端にスプールコントロールレバー100 の基端を枢支して連結し、同スプールコントロールレバー100 の中途部を、可変流量制御ポンプPLの機枠に形成したレバー支持部143 に、サーボスプール141 の軸線方向と直交する方向に軸線を向けた枢軸144 により枢支している。145 は、サーボシリンダ140 を中立位置に復元させるための中立付勢バネであり、サーボシリンダ140 の摺動方向の両側にそれぞれ配置している。146,147 は、それぞれ連結ピンである。
【0040】
そして、上記サーボスプール141 の周面に形成した油路141aと分岐パイロット油路137 の先端分岐油路137aとを連通連結して、同先端分岐油路137aよりサーボスプール141 の油路141aを通してサーボシリンダ140 内に一定量のパイロット油を供給して、同パイロット油の供給量に応じて同サーボシリンダ140 をサーボスプール141 に沿って一定量だけ摺動可能としている。
【0041】
このようにして、ハンドル29と前後進速度調節レバー30とを操作して操向・変速操作を行なった際には、操向操作機構33と変速操作機構37とステアリングボックス40とポンプ増減速機構Nとを介して、スプールコントロールレバー100 が揺動操作され、同スプールコントロールレバー100 に連動してサーボスプール141 がいずれか一方に押し引き摺動され、同サーボスプール141 の摺動量に応じてサーボシリンダ140 内に先端分岐油路137aより一定量のパイロット油が供給され、供給されたパイロット油量に応じてサーボシリンダ140 がいずれか一方に摺動されて、それに連動してトラニオンアーム139 が一定角度だけ回動され、同トラニオンアーム139 の回動角に応じて一定角度だけ斜板作動軸138 が回動され、同斜板作動軸138 に連動連結した斜板98の角度が変更されて、可変流量制御ポンプPLの流量が制御されるようにしている。
【0042】
この際、ブレーキペダル31が踏込み操作されると、同踏込み操作に連動してパイロット油路切換バルブ94が切換作動し、前記したように、左右側走行部1,1のブレーキ装置95,96 がブレーキ制動すると共に、分岐パイロット油路137 中のパイロット油がドレーンされ、サーボシリンダ140 内に供給されていたパイロット油もドレーンされて、同サーボシリンダ140 は中立復帰バネ145,145 により中立復帰され、同サーボシリンダ140 に連動して、トラニオンアーム139 →斜板角作動軸138 →斜板98が中立復帰されて、可変流量制御ポンプPLと左走行用油圧モータMLとの間に介設した閉回路油路148 中の作動油は流動停止される。
【0043】
ここで、もう一方の可変流量制御ポンプPRも斜板角制御手段136 を具備して、上記と同様の斜板角制御を行なうことができるようにしており、同可変流量制御ポンプPRと右側走行陽油圧モータMRとの間に閉回路油路149 を介設して、ブレーキペダル31の踏込み操作時には、同閉回路油路149 中の作動油も流動停止されるようにしている。
【0044】
従って、ブレーキ装置95,96 によるブレーキ制動と、斜板角98,99 が中立姿勢を採っている一対の可変流量制御ポンプPL,PR による作動油の流動停止とが協働して、左右走行部1,1の駆動停止を円滑かつ確実に行なうことができ、しかも、作動油の流動停止により振動と騒音の発生を防止することができる。
【0045】
また、ハンドル29と前後進速度調節レバー30を操作することにより、サーボスプール141,141 によりサーボシリンダ140,140 をパイロット圧により摺動動作させて、同サーボシリンダ140,140 に連動してトラニオンアーム139,139 を作動させることにより、同トラニオンアーム139,139 に連動連結した可変流量制御ポンプPL,PR の斜板98,99 を制御することができるために、パイロット圧を利用した前後進速度調節レバー30の操作加重を小さくすることができ、そのために、同前後後進速度調節レバー30を短くして、ハンドル29の近傍位置にコンパクトに配置することができると共に、レバー操作を円滑かつ確実に行なうことができる。
【0046】
しかも、前後進速度調節レバー30の操作位置は、レバー操作位置保持手段78により保持されているために、ブレーキペダル31を踏込み操作して、左右走行部1,1の駆動を停止させた際には、パイロット油路切換バルブ94によりパイロット油路が遮断され、すなわち、パイロット油がドレーンされ、サーボシリンダ140,140 が中立付勢バネ145,145 により中立復帰されて、トラニオンアーム139,139 を介して斜板98,99 を中立姿勢にするが、ブレーキペダル31の踏込み操作を解除した際には、前後進速度調節レバー30に連動連結したサーボスプール141,141 は元のレバー操作位置に保持されているために、サーボシリンダ140,140 内にパイロット油路を通してパイロット油が流入して、斜板98,99 を元の斜板角に復帰させ、元の設定速度で機体を走行させることができて、操向操作を効率良く行なうことができる。
【0047】
次に、ステアリングボックス40の内部構成について説明するが、略左右対称に構成されているので片側について説明する。
【0048】
すなわち、ステアリングボックス40の内部構成は、図9〜図11に示すように、断面視三角形状の変速軸41の前方位置に、同変速軸41と平行にスライド軸44が横架されている。同変速軸41には左右一対のスライド体43,43 を軸線方向に摺動可能に外嵌し、同スライド体43,43 の間にハンドル29と連動連結したスライド作用体45を配設して、各スライド体43,43 と、一対の可変流量制御ポンプPL,PR のスプールコントロールレバー100,100 との間に、一対のポンプ増減速機構N,Nを介設しており、各ポンプ増減速機構Nは、ガイド体50と回転子51と回転子支持アーム52と斜板作動用アーム55と第一連結ロッド56と第一アーム86と中間軸87と第二アーム88と第二連結ロッド89とを具備している。
【0049】
スライド作用体45は、スライド軸44に軸線方向に摺動可能に取付けた基部45a と、同基部45a に一体的に取付けて、同スライド軸44の直前方に配置した本体45b とから形設され、同本体45b は正面視略門型の形状であり、その上面には左右幅方向に伸延させて形成したラック45c が固定されている。
【0050】
そして、ラック45c にはピニオンギア46が噛合している。同ピニオンギア46はピニオン軸46a に固定され、同ピニオン軸46a は上方に配置した前記ハンドル29の下半部伝動軸33a の下端に連動連結体33b を介して連動連結している。よって、ハンドル29を回転させると同ピニオンギア46が回動し、ラック45c が連動して左右幅方向に摺動し、それに伴いスライド作用体45が摺動し、同スライド作用体45の左右側端部にそれぞれ係合しているスライド体43,43 の一方を牽引する。
【0051】
ここで、ラック45c をスライド作用体45の本体45b に着脱自在に取付ける一方、ピニオンギア46をピニオン軸46a に着脱自在に取付けて、ラック45c とピニオンギア46のギア比を変更可能として、オペレータの好みに適応した旋回操作の応答性が得られるようにすることもできる。
【0052】
前記スライド体43の外周面の外側にはガイド支持アーム47のアーム支持部47a が遊嵌され、同アーム支持部47a の後側外周面部より変速軸41へ向けて廻止め体47b を伸延させ、同廻止め体47b を変速軸41に連動スライド体48を介して左右軸方向にスライド自在に遊嵌する。一方、アーム支持部47a の後部にボス部47d を形成し、同ボス部47d に上下方向に軸線を向けた枢支ピン47e の上端部を枢支し、同枢支ピン47e の下端にガイド体50の上壁中央部を回動自在に取付けている。同ガイド体50は左右方向に伸延し、下面を開放した断面視コ字状に形成している。
【0053】
また、前記連動スライド体48の外周面下部より下方に向かって揺動アーム48a が伸延され、同揺動アーム48a の下端に伸縮調節自在の揺動リンク48c の後端を連結ピン48b を介して連結し、同揺動リンク48c の前端は前記ガイド体50の上壁一側端部に連結ピン48d を介して枢支している。48e は、左右一対の連動スライド体48,48 間に介在させた中立復帰用スプリングである。
【0054】
また、前記ガイド体50の凹部内には、回転自在の回転子51が挿入されて、左右方向に摺動自在に嵌合しており、同回転子51の軸芯は左右幅方向に伸延する回転子支持アーム52の一側端部に取付けられ、同回転子支持アーム52の他側端部が前記ステアリングボックス40の底壁に固設するボス部53を介して、上下方向に軸線を向けたアーム支軸54により左右揺動自在に枢支され、同ステアリングボックス40の外側において、同アーム支軸54の端部に左右幅方向に伸延する斜板作動用アーム55の端部が固定ボルト55a により固定され、他端に第一連結ロッド56の一端が連結ピン56a を介して連結され、同第一連結ロッド56の他端に第一アーム86の先端が連結され、同第一アーム86の基端がHSTにステー130 を介して軸線を上下方向に向けて取付けられた中間軸87の上端に取付けられ、同中間軸87の下端に第二アーム88の基端が取付けられ、同第二アーム88の先端に第二連結ロッド89の一端が連結され、同第二連結ロッド89の他端がHSTのスプールコントロールレバー100 に連結されている。
【0055】
しかも、左右一対の第一連結ロッド56,56 は、それぞれ長さを略同一に形成すると共に、左右一対の第二連結ロッド89,89 も、それぞれ長さを略同一に形成している。
【0056】
このようにして、ハンドル29により操向操作を行なった際に、一対の第一連結ロッド56,56 及び第二連結ロッド89,89 の操作量を均等に確保することができて、両連結ロッド56,56 及び89,89 を介して一対の可変流量制御ポンプPL,PR の流量制御を円滑に行なうことができ、左右走行用油圧モータML,MR による左右走行部1,1の増減速を確実に行なうことができるようにしている。従って、機体の操向・変速操作をスムーズに行なうことができて、機体の操作性を向上させることができる。
【0057】
このような構成において、ハンドル29の回転により、スライド作用体45がスライドされて、スライド体43,43 の一方がスライド軸44及び変速軸41に沿って牽引され、同スライド体43と一体的に設けられたガイド体50がスライド移動される。
【0058】
そして、前後進速度調節レバー30により変速軸41が回動されると、スライド体43に連結した揺動リンク48c を介してガイド体50が前記枢支ピン47e を中心に前後方向に揺動され、斜板作動用アーム55がアーム支軸54を中心に揺動される。
【0059】
次に、ハンドル29及び前後進速度調節レバー30を操作した時のガイド体50の状態を図12〜図15を参照しながら説明する。
【0060】
すなわち、前後進速度調節レバー30を中立状態にし、同時に回転式のハンドル29も中立状態にした場合には、左右のガイド体50,50 、回転子支持アーム52,52 及び斜板作動用アーム55,55 は、図12に示すように、水平姿勢を保っている。
【0061】
この状態より前後進速度調節レバー30を前進側変速位置に変速操作すると、変速軸41が回動し、左右のスライド体43,43 、揺動アーム48a,48a 、揺動リンク48c,48c が連動し、左右のガイド体50,50 を枢支ピン47e,47e を中心に回動させ、さらに、左右の回転子51,51 を介して回転子支持アーム52,52 、アーム支軸54,54 、斜板作動用アーム55,55 は、図13に示すように、傾斜姿勢になる。この場合は、左右走行用油圧モータML,MR を制御する左右斜板101,102 が同一傾斜角度となって、左右側走行部1,1は同一速度にて前進走行して、機体は直進する。
【0062】
次に、上記直進状態から、ハンドル29を左回転させて左旋回操作すると、ピニオン軸46a が回動して、ピニオンギア46に噛合するラック45c が右方向に移動し、同ラック45a と共にスライド作用体45が左側のスライド体43を右側へ牽引・摺動させる。
【0063】
そして、左側のガイド体50がスライド体43と共に一体的に右方向に移動し、同ガイド体50は前記傾斜姿勢のまま右側へスライド移動する。そして、右側の同ガイド体50に嵌合していた回転子51は、図14に示すように、下方に押し下げられて、左側のガイド体50の略中央部位置に嵌合した状態となって、左側の回転子支持アーム52及び斜板作動用アーム55が回動されて水平姿勢に近づき、左走行用油圧モータMLを制御する左斜板98を中立状態に近づける。この場合は、左側の走行部1が直進状態から減速又は停止し、右側の走行部1が前進走行を持続するために、機体はゆっくり左旋回する。
【0064】
次に、上記左旋回状態において、ハンドル29をさらに左旋回方向に回転操作すると、左側のガイド体50は、前記傾斜姿勢のままさらに右側へスライド移動して、図15に示すように左の回転子51はガイド体50の左側部位に嵌合した状態となって、回転子支持アーム52と同斜板作動用アーム55は左高右低の傾斜姿勢となり、左斜板98を後進制御側に傾斜させる。この場合は、左側の走行部1は後進走行する一方、右側の走行部1は前進走行するために、機体はスピンターンをする。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0066】
すなわち、請求項1記載の本発明によれば、ペダルを踏込み操作すると、パイロット油路切換バルブがパイロット油路を遮断動作すると共に、ブレーキ装置がブレーキ制動し、かつ、斜板角制御手段により斜板角が中立姿勢となるように制御されるために、ブレーキ装置によるブレーキ制動と、斜板角が中立姿勢を採っている一対の可変流量制御ポンプによる作動油の流動停止とが協働して、左右走行部の駆動停止を円滑かつ確実に行なうことができ、しかも、作動油の流動停止により振動と騒音の発生を防止することができる。
【0067】
また、請求項2記載の本発明によれば、前後進速度調節レバーを操作することにより、サーボスプールによりサーボシリンダをパイロット圧により摺動動作させて、同サーボシリンダに連動してトラニオンアームを作動させることにより、同トラニオンアームに連動連結した可変流量制御ポンプの斜板を制御することができるために、パイロット圧を利用した前後進速度調節レバーの操作荷重を小さくすることができ、そのために、同前後進速度調節レバーを短くして、ハンドルの近傍位置にコンパクトに配置することができると共に、レバー操作を円滑かつ確実に行なうことができる。
【0068】
しかも、前後進速度調節レバーの操作位置は、レバー操作位置保持手段により保持されているために、ペダルを踏込み操作して、左右走行部の駆動を停止させた際には、パイロット油路切換バルブによりパイロット油路が遮断され、サーボシリンダが中立付勢具により中立復帰されて、トラニオンアームを介して斜板を中立姿勢にするが、ペダルの踏込み操作を解除した際には、前後進速度調節レバーに連動連結したサーボスプールは元のレバー操作位置に保持されているために、サーボシリンダにパイロット油路を通してパイロット圧が作用し、斜板を元の斜板角に復帰させて、元の設定速度で機体を走行させることができ、操向操作を効率良く行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る操作部構造を具備する農業用トラクタの側面図。
【図2】同農業用トラクタの平面図。
【図3】操作部の側面図。
【図4】同操作部の側面図。
【図5】同操作部の正面図。
【図6】同操作部の平面図。
【図7】油圧回路図。
【図8】斜板角制御手段の一部切欠平面図。
【図9】ステアリングボックスの内部の構造を示す断面平面図。
【図10】同ステアリングボックスの内部の構造を示す断面正面図。
【図11】同ステアリングボックスの内部の構造を示す断面側面図。
【図12】中立状態のステアリングボックスの部分正面図。
【図13】直進状態のステアリングボックスの部分正面図。
【図14】右旋回状態のステアリングボックスの部分正面図。
【図15】ピボットターン時のステアリングボックスの部分正面図。
【符号の説明】
A 農業用トラクタ
1 走行部
2 走行フレーム
3 機体フレーム
4 原動機部[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to a steering control device for a hydraulic traveling agricultural work machine having a crawler traveling unit.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a hydraulic traveling agricultural working machine having left and right independent crawler traveling parts, for example, there is a combine. In this combine, a pair of left and right crawler traveling parts are provided with left and right traveling hydraulic motors, respectively. The variable flow control pumps are connected to the hydraulic motors via closed circuit oil passages, and each variable flow control pump can drive each traveling hydraulic motor.The trunnion lever of each variable flow control pump is independent of the left and right. The two rod-shaped operation levers provided are connected in an interlocking manner, and the steering operation can be performed by rotating each operation lever in the front-rear direction.
[0003]
The left and right traveling hydraulic motors each have a built-in hydraulic brake device, a charge pump is connected to each brake device via a pilot oil passage, and a switching valve is mounted in the middle of the pilot oil passage. A brake pedal is linked to the switching valve.
[0004]
In this way, when the brake pedal is depressed, the switching valve is switched in conjunction therewith, the brake device brakes, and the hydraulic oil in the closed circuit oil passage driving the left and right traveling hydraulic motors is discharged. It is drained so that each traveling hydraulic motor is not driven.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above-described combine, the operating oil discharged from the variable flow pump is closed even when the driving of the left and right traveling units is stopped by depressing the brake pedal to brake the brake device. Due to the circulation in the oil passage, vibration and noise were generated, which deteriorated the working environment of the operator.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
Accordingly, in the present invention, a hydraulic motor is provided in which a pair of left and right crawler-type traveling units are provided with left and right traveling hydraulic motors, respectively, and a pair of variable flow control pumps are connected to each traveling hydraulic motor via a closed circuit oil passage. In the traveling agricultural machine, a charge pump is connected via a pilot oil passage to a brake device incorporated in each of the left and right traveling hydraulic motors and a swash plate angle control means for controlling a swash plate angle of a pair of variable flow control pumps. A pilot oil passage switching valve is installed in the middle of the pilot oil passage, and the pedal is interlocked with the pilot oil passage switching valve, and the pilot oil passage switching operation of the pilot oil passage switching valve is interlocked with the depression of the pedal. The hydraulic traveling agricultural working machine is characterized in that the brake braking operation of the brake device and the swash plate angle neutral control operation of the swash plate angle control means are linked. Is to St. provide direction control device.
[0007]
Further, the present invention provides a swash plate angle control means, a trunnion arm interlockingly connected to the swash plate of the variable flow rate control pump, and a servo cylinder interlockingly connected to the trunnion arm and neutrally biased by a neutral biasing tool. And a servo spool for sliding the servo cylinder by pilot pressure via a pilot oil passage, and a forward / backward speed adjusting lever is disposed near a handle for steering operation of the left and right traveling parts, It is also characterized in that the servo spool is interlockedly connected to the forward / reverse speed adjustment lever, and that the forward / backward speed adjustment lever is provided with a lever operation position holding unit.
[0008]
【Example】
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0009]
A shown in FIG. 1 and FIG. 2 is an agricultural tractor as a hydraulic traveling agricultural working machine equipped with the steering control device D according to the present invention, and the agricultural tractor A includes a rotary tilling working machine B and the like at the rear. Various working machines are connected by a three-point link type lifting mechanism C so as to be able to move up and down freely, so that work by the various working machines can be performed.
[0010]
As shown in FIGS. 1 and 2, the agricultural tractor A hangs the body frame 3 between the
[0011]
As shown in FIGS. 1 and 2, the prime mover unit 4 sequentially includes a
[0012]
As shown in FIGS. 1 and 2, a
[0013]
As shown in FIGS. 3 to 6, the operation unit M horizontally extends a
[0014]
As shown in FIGS. 3 to 5, a
[0015]
As shown in FIGS. 3 and 5, the
[0016]
By rotating the
[0017]
At this time, the
[0018]
Accordingly, it is possible to prevent an erroneous operation by an operator performing the steering operation while gripping the
[0019]
Moreover, by operating the
[0020]
As shown in FIGS. 3 and 5, the speed
[0021]
In this manner, when the forward / reverse
[0022]
In addition, as shown in FIGS. 3 and 5, the speed
[0023]
Thus, in the lever operating position holding means 78, the
[0024]
Further, as shown in FIGS. 3 and 5, the forward / backward
[0025]
That is, as shown in FIGS. 3 and 5, the
[0026]
In this way, when the forward / reverse
[0027]
When the forward / backward
[0028]
At this time, the forward / backward
[0029]
In addition, the
[0030]
Further, a forward / backward
[0031]
As shown in FIGS. 4 and 5, the
In this way, by depressing the
[0032]
Here, in the embodiment of the present invention, as shown in FIG. 3 and FIG. 7, the two-pump two-motor type HST is a continuously variable transmission, and the left and right traveling
[0033]
The forward / backward
[0034]
Next, the hydraulic circuit K will be described with reference to FIG. That is, the hydraulic circuit K connects the HST
[0035]
The
[0036]
That is, the
[0037]
In this manner, by depressing the
[0038]
As shown in FIG. 7, a branch
[0039]
As shown in FIG. 8, the swash plate angle control means 136 operatively connects the base end of the
[0040]
An oil passage 141a formed on the peripheral surface of the
[0041]
In this manner, when the steering / shift operation is performed by operating the
[0042]
At this time, when the
[0043]
Here, the other variable flow control pump PR is also provided with a swash plate angle control means 136 so that the same swash plate angle control as described above can be performed. A closed
[0044]
Therefore, the braking by the
[0045]
By operating the
[0046]
In addition, since the operation position of the forward / reverse
[0047]
Next, the internal configuration of the
[0048]
That is, as shown in FIGS. 9 to 11, the internal configuration of the
[0049]
The
[0050]
A
[0051]
Here, while the
[0052]
The
[0053]
A
[0054]
A
[0055]
In addition, the pair of left and right first connecting
[0056]
In this manner, when the steering operation is performed by the
[0057]
In such a configuration, by the rotation of the
[0058]
When the
[0059]
Next, the state of the
[0060]
That is, when the forward / reverse
[0061]
When the forward / reverse
[0062]
Next, when the
[0063]
Then, the
[0064]
Next, when the
[0065]
【The invention's effect】
According to the present invention, the following effects can be obtained.
[0066]
In other words, according to the first aspect of the present invention, when the pedal is depressed, the pilot oil path switching valve performs an operation to cut off the pilot oil path, the brake device performs the brake braking, and the swash plate angle control means controls the swash plate angle. Since the plate angle is controlled to be in the neutral position, the brake braking by the brake device and the stoppage of the hydraulic oil flow by the pair of variable flow control pumps in which the swash plate angle is in the neutral position cooperate. In addition, it is possible to smoothly and reliably stop the driving of the left and right traveling parts, and it is possible to prevent the generation of vibration and noise due to the stoppage of the flow of the hydraulic oil.
[0067]
According to the second aspect of the present invention, the servo cylinder is slid by the pilot pressure by the servo spool by operating the forward / backward speed adjusting lever, and the trunnion arm is operated in conjunction with the servo cylinder. By doing so, it is possible to control the swash plate of the variable flow control pump interlockingly connected to the trunnion arm, so that the operating load of the forward / reverse speed adjustment lever using pilot pressure can be reduced, and The forward / backward speed adjusting lever can be shortened and arranged compactly in the vicinity of the handle, and the lever operation can be performed smoothly and reliably.
[0068]
In addition, since the operating position of the forward / backward speed adjusting lever is held by the lever operating position holding means, when the pedal is depressed and the driving of the left and right traveling parts is stopped, the pilot oil path switching valve The pilot oil path is shut off, the servo cylinder is returned to neutral by the neutral urging tool, and the swash plate is set to the neutral position via the trunnion arm, but when the pedal is released, the forward / backward speed is adjusted. Since the servo spool linked to the lever is held at the original lever operation position, pilot pressure is applied to the servo cylinder through the pilot oil passage, and the swash plate returns to the original swash plate angle, and the original setting The aircraft can be run at the speed, and the steering operation can be performed efficiently.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view of an agricultural tractor having an operation unit structure according to the present invention.
FIG. 2 is a plan view of the agricultural tractor.
FIG. 3 is a side view of the operation unit.
FIG. 4 is a side view of the operation unit.
FIG. 5 is a front view of the operation unit.
FIG. 6 is a plan view of the operation unit.
FIG. 7 is a hydraulic circuit diagram.
FIG. 8 is a partially cutaway plan view of the swash plate angle control means.
FIG. 9 is a sectional plan view showing the internal structure of the steering box.
FIG. 10 is a sectional front view showing the internal structure of the steering box.
FIG. 11 is a sectional side view showing the internal structure of the steering box.
FIG. 12 is a partial front view of the steering box in a neutral state.
FIG. 13 is a partial front view of the steering box in a straight traveling state.
FIG. 14 is a partial front view of the steering box in a right-turn state.
FIG. 15 is a partial front view of the steering box during a pivot turn.
[Explanation of symbols]
A Agricultural tractor
1 Running part
2 Running frame
3 Airframe
4 Engine department
Claims (2)
左右走行用油圧モータにそれぞれ内蔵したブレーキ装置と、一対の可変流量制御ポンプの斜板角を制御する斜板角制御手段とに、それぞれチャージポンプをパイロット油路を介して接続し、同パイロット油路の中途部にパイロット油路切換バルブを取付け、同パイロット油路切換バルブにペダルを連動連結して、ペダルの踏込み操作に連動したパイロット油路切換バルブのパイロット油路遮断動作に、ブレーキ装置のブレーキ制動動作と、斜板角制御手段の斜板角中立制御動作とを連動させたことを特徴とする油圧走行農作業機の操向制御装置。A pair of left and right crawler-type traveling units are provided with left and right traveling hydraulic motors respectively, and in a hydraulic traveling agricultural work machine having a pair of variable flow control pumps connected to each traveling hydraulic motor via a closed circuit oil path,
A charge pump is connected via a pilot oil passage to a brake device incorporated in each of the left and right traveling hydraulic motors and swash plate angle control means for controlling a swash plate angle of a pair of variable flow control pumps. A pilot oil passage switching valve is installed in the middle of the road, a pedal is linked to the pilot oil passage switching valve, and the pilot oil passage switching operation of the pilot oil passage switching valve is interlocked with the depression of the pedal. A steering control device for a hydraulic traveling agricultural working machine, wherein a brake braking operation and a swash plate angle neutral control operation of a swash plate angle control unit are linked.
左右走行部を操向操作するためのハンドルの近傍に前後進速度調節レバーを配設し、同前後進速度調節レバーに上記サーボスプールを連動連結すると共に、前後進速度調節レバーにレバー操作位置保持手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の油圧走行農作業機の操向制御装置。The swash plate angle control means includes a trunnion arm linked to the swash plate of the variable flow control pump, a servo cylinder linked to the trunnion arm and neutrally biased by the neutral biasing tool, and the servo cylinder. While providing a servo spool that is slid by pilot pressure through a pilot oil passage,
A forward / backward speed control lever is provided near the handle for steering the left / right traveling section.The servo spool is interlocked with the forward / backward speed control lever, and the forward / backward speed control lever holds the lever operating position. The steering control device for a hydraulic traveling agricultural working machine according to claim 1, further comprising means.
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