JP3581108B2 - 真空脱臭システム、真空脱臭装置及び脂肪酸回収装置 - Google Patents

真空脱臭システム、真空脱臭装置及び脂肪酸回収装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば食用油製造プラントに好適に用いられる真空脱臭システム、真空脱臭装置及び脂肪酸回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば食用油製造プラントの最終段階には食用油の脱臭工程がある。この脱臭工程では真空脱臭システムを用いて食用に供して好ましくない不快な臭いや呈味成分を除去し、食用油本来の風味をもつ精製油を得る工程である。この脱臭工程では高真空下、高温下で加熱して有臭成分や脂肪酸等の揮発性成分を水蒸気蒸留により除去する。この種の真空脱臭システムは、従来から一般的に、真空脱臭装置、脂肪酸回収装置及び真空形成装置を具備している。
【0003】
従来の真空脱臭装置は、例えば、塔本体と、この塔本体内に上下に複数段(例えば5段)に渡って配置されたトレイとを有し、真空形成装置を介して形成された高真空(例えば3mmHg)下の塔本体内で各トレイにおいて精製油を加熱した後、精製油に水蒸気を吹き込んで水蒸気蒸留を行って精製油に含まれている有臭成分を含む脂肪酸(以下、単に「脂肪酸」と称す。)を除去する。例えば上二段のトレイ内で水蒸気等の熱媒体を用いて精製油を所定温度(例えば、250℃前後)まで加熱した後、続く下二段のトレイ内の精製油内に水蒸気を吹き込んで水蒸気蒸留を行って精製油の脂肪酸を除去して脱臭し、残りのトレイにおいて脱臭油を冷却した後、脱臭後の精製油を回収する。真空脱臭装置において除去された脂肪酸は水蒸気に同伴し蒸留物として脂肪酸回収装置へ供給される。尚、加熱段階で加熱効率を高めるために精製油内に水蒸気を吹き込んで精製油を撹拌する。
【0004】
また、従来の脂肪酸回収装置は、例えば真空形成装置を介して形成された真空下にある凝縮器及びミストセパレータを有し、凝縮器において真空脱臭装置から導入された蒸留物から脂肪酸を回収すると共に、ミストセパレータにおいて残留脂肪酸を回収する。この際に用いられる真空形成装置は例えば蒸気噴流を使用するスチームエジェクタやブースタを有し、スチームエジェクタによって真空脱臭装置及び脂肪酸回収装置で要求される真空度を達成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の真空脱臭装置の場合には一つの塔本体内で精製油の加熱、脱臭及び冷却を行うため、塔本体の高さが例えば25〜30m前後にも達し、現場での装置の製作、組立作業が煩雑で、しかも高所作業となり、建設コストが高くなるという課題があった。
【0006】
また、従来の真空脱臭装置の場合には同一の塔本体内に加熱部、冷却部及び脱臭部が同一塔内に収納され、加熱部及び冷却部までも真空脱臭に最小限必要な真空度(例えば3mmHg)を達成し、維持する必要があるため、真空引き用に大量の水蒸気が必要になり、しかも、この高真空下で精製油内に多量の水蒸気を吹き込んで脱臭操作を行わなくてはならず、水蒸気の使用量が非常に多くなってランニングコストが高くなるという課題があった。
【0007】
また、従来の脂肪酸回収装置の場合には高真空下で凝縮器を用いて脂肪酸を回収するため、熱交換効率が悪く、蒸留物からの熱回収率及び脂肪酸の回収率が上がらず、また、凝縮器における圧力損失が大きいという課題があった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、建設コストを削減することができると共に水蒸気の使用量を大幅に削減してランニングコストを低減することができる真空脱臭システム及び真空脱臭装置を提供することを目的としている。また、熱回収効率及び有臭成分を含む脂肪酸の回収率を高めることができ、しかも圧力損失及びエネルギー損失を低減することができる真空脱臭システム及び脂肪酸回収装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の真空脱臭システムは、精製油を所定の真空下で水蒸気蒸留を行って上記精製油から有臭成分を含む脂肪酸を蒸留物として除去する真空脱臭装置と、この真空脱臭装置から導入された蒸留物から有臭成分を含む脂肪酸を回収する脂肪酸回収装置と、この脂肪酸回収装置及び上記真空脱臭装置それぞれを所定の真空度に保持する真空形成装置とを備えた真空脱臭システムにおいて、上記真空脱臭装置は、上記精製油を加熱する加熱部と、この加熱部から独立し且つ上記加熱部から導入された精製油を上記加熱部より高い真空度の下で脱臭する脱臭部と、この脱臭部から独立し且つ上記脱臭部から導入された脱臭油を上記脱臭部より低い真空度の下で冷却する冷却部とを有し、且つ、上記真空形成装置は、上記加熱部及び上記冷却部の真空度を形成する第1真空形成装置と、上記脱臭部の真空度を形成する第2真空形成装置とを有することを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の請求項2に記載の真空脱臭システムは、精製油を所定の真空下で水蒸気蒸留を行って上記精製油から有臭成分を含む脂肪酸を蒸留物として除去する真空脱臭装置と、この真空脱臭装置から導入された蒸留物から有臭成分を含む脂肪酸を回収する脂肪酸回収装置と、この脂肪酸回収装置及び上記真空脱臭装置それぞれを所定の真空度に保持する真空形成装置とを備えた真空脱臭システムにおいて、上記脂肪酸回収装置は、容器本体の下方から供給される上記蒸留物に対して上記容器本体の上方から供給される低温脂肪酸を直接接触させて上記有臭成分を含む脂肪酸を回収する容器を有し、上記蒸留物を上記容器本体の内周面に向けて分散させるバッフルプレートを上記容器本体内に設けると共に、上記低温脂肪酸を上記容器本体の内周面より小径の円筒膜状に溢流させる少なくとも一つの溢流部材を上記バッフルプレートの上方に対向させて設けたことを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の請求項3に記載の真空脱臭装置は、精製油を所定の真空下で水蒸気蒸留を行って上記精製油から有臭成分を含む脂肪酸を蒸留物として除去して脱臭油を得る真空脱臭装置において、上記精製油を加熱する少なくとも一つの加熱容器と、この加熱容器から導入された精製油を上記加熱容器内より高い真空度の下で脱臭する少なくとも一つの脱臭容器と、この脱臭容器から導入された脱臭油を上記脱臭容器内より低い真空度の下で冷却する少なくとも一つの冷却容器とを有し、上記加熱容器及び上記冷却容器は、上記脱臭容器とは別異の真空系を形成することを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明の請求項4に記載の真空脱臭装置は、請求項3に記載の発明において、上記各容器の容器本体内を上下二室に分割する隔壁をそれぞれ設け、これらの隔壁により上室で結露した蒸留物が下室に侵入しないようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明の請求項5に記載の脂肪酸回収装置は、請求項3に記載の発明において、上記脱臭容器の容器本体内に、精製油内に吹き込まれた水蒸気泡の上昇時間を遅延させる手段を設けたことを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明の請求項6に記載の脂肪酸回収装置は、真空脱臭装置から導入された蒸留物から有臭成分を含む脂肪酸を回収する脂肪酸回収装置において、上記蒸留物に対して低温脂肪酸を直接接触させて上記有臭成分を含む脂肪酸を回収する脂肪酸回収塔を備え、上記脂肪酸回収塔は、上記蒸留物を導入する導入管が下部に連結された塔本体と、この塔本体内に配置され且つ上記導入管からの蒸留物を分散させるバッフルプレートと、このバッフルプレートに対向して配置され且つ上記低温脂肪酸を溢流させる少なくとも一つの溢流部材と、この溢流部材の上方に配置され且つ上記蒸留物と直接接触する上記低温脂肪酸を供給する少なくとも一つの給油管とを有することを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図7に示す実施形態に基づいて本発明を説明する。尚、各図中、図1は本発明の真空脱臭システムの一実施形態を示す構成図、図2は図1に示す真空脱臭システムに用いられる真空脱臭装置を示す構成図、図3は図1に示す真空脱臭システムに用いられる脂肪酸回収装置の要部を示す構成図、図4は脂肪酸回収率と温度との関係を示すグラフ、図5、図6、図7はそれぞれ本発明の真空脱臭システムの他の実施形態を示す図1に相当する構成図である。
【0016】
本実施形態の真空脱臭システム1は、図1に示すように、例えば食料油の精製油を貯留する貯留タンク2と、この供給タンク2内の精製油をポンプ3を介して受給し、この精製油を所定の真空下で水蒸気蒸留を行って有臭成分を含む脂肪酸(以下、単に「脂肪酸」で代表する。)を除去する真空脱臭装置4と、この真空脱臭装置4から導入された蒸留物から脂肪酸を回収する脂肪酸回収装置5と、この脂肪酸回収装置5及び真空脱臭装置4それぞれを所定の真空度に保持する真空形成装置6とを備えている。本実施形態の真空形成装置6は図1に示すように第1、第2真空形成装置6A、6Bを備え、第2真空形成装置6Bは第1真空形成装置6Aよりも高い真空度を達成できるようにしてある。
【0017】
上記真空脱臭装置4は、所定の真空下(例えば、6℃の下で7.0mmHg)で脱臭に要求される温度(例えば、250℃)まで精製油を加熱する加熱部4Aと、この加熱部4Aから独立し且つ加熱部4Aより高い真空度(例えば、3.0mmHg)の下で精製油の脱臭処理を行う脱臭部4Bと、この脱臭部4Bから独立し且つ脱臭部4Bより低い真空度(例えば、6℃の下で7.0mmHg)の下で脱臭油を60℃まで冷却する冷却部4Cとを備え、例えば一時間当たり8000Kgの精製油を脱臭処理する。加熱部4Aは例えば上下三段の加熱容器41を備え、最上段の加熱容器41から最下段の加熱容器41まで流れる精製油を段階的に加熱する。この加熱部4Aの下方には冷却部4Cが配置されている。この冷却部4Cは例えば上下三段の冷却容器43を備え、最上段の冷却容器43から最下段の冷却容器43まで流れる脱臭油を段階的に冷却する。そして、加熱部4A及び冷却部4Cは枠体(図示せず)を介して上下に配列して組み立てられている。また、本実施形態の場合には、脱臭部4Bは、加熱部4A及び冷却部4Cに隣接し、例えば上下三段の脱臭容器42を備え、精製油が最上段の脱臭容器42から最下段の脱臭容器42まで流れる間に段階的に脱臭する。このように真空脱臭装置4は、加熱部4A、脱臭部4B及び冷却部4Cがいずれもコンパクトな容器として形成されているため、個々の容器を地上で製作し、各容器を現地で組み上げるだけで済み、製作、建設コストを格段に削減することができる。
【0018】
また、上記加熱部4Aの最上段の加熱容器41と冷却部4Cの中間の冷却容器43には熱媒体(例えば、水蒸気)が循環する第1循環コイル7が挿入配置され、熱媒体は加熱容器41と冷却容器43間を自然循環する間に冷却容器43内で熱を奪って脱臭油を例えば250℃から60℃まで冷却すると共に加熱容器41内で脱臭油から奪った熱を与えて精製油を例えば60℃から250℃まで加熱する。加熱部4Aの中間の加熱容器41と冷却部4Cの最上段の冷却容器43には熱媒体が循環する第2循環コイル8が挿入配置され、熱媒体は加熱容器41と冷却容器43間を循環する間に冷却容器43内で熱を奪って脱臭油を例えば250℃から137℃まで冷却すると共に加熱容器41内で脱臭油から奪った熱を与えて精製油を例えば60℃から190℃まで加熱する。更に、加熱部4Aの最下段の加熱容器41内には第1加熱コイル9Aが挿入配置され、加熱装置9を介して昇温された熱媒体(例えば、水蒸気)が第1加熱コイル9Aを循環して精製油を脱臭に必要な温度まで加熱する。また、後述するように脱臭部4Bの最上段の脱臭容器42内には水蒸気配管を介して水蒸気を所定の流量(例えば、40Kg/時間)で吹き込んで精製油の真空水蒸気蒸留を行って脂肪酸を除去し、脱臭する。中間の脱臭容器42内には第2加熱コイル9Bが挿入配置され、加熱装置9を介して昇温された熱媒体が第2加熱コイル9Bを循環して最上段の脱臭容器42内の脱臭操作で温度低下した脱臭油を脱臭に必要な温度まで再加熱し、最下段の脱臭容器42内で再び真空水蒸気蒸留によって脂肪酸を除去し、脱臭する。更に、冷却部4Cの最下段の冷却容器43内には冷却コイル10が挿入配置され、上段の冷却容器43から導入される脱臭油を冷却コイル10を循環する冷媒によって所定の温度まで冷却する。
【0019】
上記各加熱容器41及び各冷却容器43は、図1に示すように、いずれも第1真空配管11の分岐管11Aを介して互いに連通し、上述のように同一の真空度(例えば、6.5mmHg)を保持し、また、各脱臭容器42はいずれも第2真空配管12の分岐管12Aを介して上述のように加熱容器41内及び冷却容器43内より高い真空度(例えば、3.0mmHg)を保持するようにしている。つまり、図1に示すように、加熱部4A及び冷却部4Cは第1真空配管11を介して第1真空形成装置6Aに連結され、脱臭部4Bは第2真空配管12を介して第2真空形成装置6Bに連結されている。第1真空形成装置6Aは例えば水エジェクタを介して系内(加熱部4A、冷却部4C及び第1脂肪酸回収装置)を真空引きし、また、第2真空形成装置6Bは水エジェクタ及びスチームエジェクタを介して系内(脱臭部4B及び第2脂肪酸回収装置)を第1真空形成装置6Aより高い真空度まで真空引きしている。このように脱臭部4Bを真空脱臭で要求される高い真空度に設定し、加熱冷却部41、43を真空脱臭で要求される真空度よりも低い真空度(本実施形態では真空度が脱臭部より3.5mmHg低い)に設定することにより、真空形成装置6(第1、第2真空形成装置6A、6B)全体としての負荷を低減すると共に、脱臭容器42内の精製油の蒸気分圧を上げて真空脱臭による水蒸気使用量を削減して省エネルギーを達成することができる。
【0020】
また、図1に示すように、加熱部4A及び冷却部4Cと第1真空形成装置6Aの間には第1脂肪酸回収装置5Aが配置され、第1脂肪酸回収装置5Aにおいて加熱部4A及び冷却部4Cから導入された蒸留物を冷却して脂肪酸を回収する。また、脱臭部4Bと第2真空形成装置6Bの間には第2脂肪酸回収装置5Bが配置され、第2脂肪酸回収装置5Bにおいて脱臭部4Bから導入された蒸留物を冷却して脂肪酸を回収する。脂肪酸の大部分は脱臭部4B内で除去されるため、第2脂肪酸回収装置5Bにおいて脂肪酸の大部分を回収することができる。
【0021】
次に、上記脱臭容器42の内部構造について図2をも参照しながら更に詳述する。この脱臭容器42は、図2に示すように、容器本体42A内が隔壁42Bを介して上下二室に分割されている。隔壁42Bは円錐状を呈し、その中央開口部にバッフルプレート42Cを有している。下室は精製油の滞留室として形成され、上室は蒸留物の滞留部室として形成されている。下室には水蒸気配管42Dが挿入配置され、この水蒸気配管42Dから下室の精製油内に水蒸気を吹き込んで精製油を真空水蒸気蒸留することにより、精製油に含まれている脂肪酸を除去して脱臭する。水蒸気配管42Dは、例えば、下室の上部に水平に配置されたリング部42Eと、このリング部42Eの周方向等間隔を隔てた複数(例えば、2〜4箇所)箇所から垂下する垂直部42Fと、これらの垂直部42Fの下端にそれぞれ取り付けられたリング状の蒸気分散部材42Gとを有している。これらの蒸気分散部材42Gは周方向等間隔を隔てた複数の孔またはノズル(図示せず)を有し、これらの孔またはノズルから水蒸気を供給し、精製油内で多数の細かな水蒸気の気泡を作って精製油を水蒸気蒸留して有臭成分を含む脂肪酸を精製油から除去する。また、これらの垂直部42Fにはそれぞれ螺旋状に形成された螺旋板42H及び螺旋板42Hを囲むラッパ形状の筒体42Pが装着され、これらの螺旋板42Hによって水蒸気分散部材42Gからの気泡の上昇時間を遅延させると共にラッパ形状の筒体42Pによって精製油と水蒸気の混合流体の上昇速度を一定にすることで、水蒸気蒸留の効率を高めている。尚、本実施形態では螺旋板42Hを複数設けたものについて説明したが、螺旋板42Hは一つだけでも良い。
【0022】
水蒸気蒸留による蒸留物、即ち、水蒸気及び所定の分圧で含まれる脂肪酸は隔壁42Bの中央に形成されたバッフルプレート42Cを経由して上室内に放散される。バッフルプレート42Cの上方には円錐状のアンブレラ42Iが配置され、このアンブレラ42Iを介して蒸留物を下室全体に分散させる。更に、バッフルプレート42C及びアンブレラ42Iそれぞれの中央孔には容器本体42Aの上面から垂直に挿入配置され且つ上流側の加熱容器41または上流側の脱臭容器42に連結された給油管42Jが貫通し、この給油管42Jの下端は下室内の油面のやや上方に位置している。この給油管42Jの下端のやや下方で油面のやや上方には第2バッフルプレート42Kが配置され、給油管42Jから供給された精製油を下室全体に分散させるようにしている。更に、容器本体42Aの下室には第2水蒸気配管42Lが挿入配置され、第2水蒸気配管42Lから供給する水蒸気によって下室内の精製油を撹拌して効率良く精製油と水蒸気を接触させて脱臭する。第2水蒸気配管42Lは垂直部42Mと蒸気分散部42Nを有し、垂直部42Mが容器本体42Aの軸芯を通ると共に蒸気分散部42Nが容器本体42Aの底面近傍に達している。また、容器本体42Aには上室の内壁で結露した蒸留物を回収するドレン抜き42Oが隔壁42Bの殆ど接触させて取り付けられている。ドレン抜き42Oから排出された脂肪酸は、第2真空配管12に取り付けられたドレン溜13で回収される。また、上記加熱容器41及び冷却容器43は、基本的には脱臭容器42内の水蒸気配管42E以外の部材、即ち、容器本体、バッフルプレートを有する隔壁、バッフルプレート、給油管、第2水蒸気配管、ドレン抜き及びドレン溜を備えて構成されている。
【0023】
また、上記脂肪酸回収装置5は、図1に示すように、第1、第2脂肪酸回収装置5A、5Bを備え、脱臭部4B側の第2脂肪酸回収装置5Bで殆どの脂肪酸を回収する。第1、第2脂肪酸回収装置5A、5Bは同一構成を有するため、以下では脱臭部4B側の第2脂肪酸回収装置5Bについて説明し、第1脂肪酸回収装置5Aの説明は省略する。
【0024】
上記脂肪酸回収装置5Bは、図1に示すように、脂肪酸回収塔51と、この脂肪酸回収塔51と第2真空配管12を介して連結されたミストセパレータ52と、これら両者において回収された脂肪酸を溜める回収タンク53と、回収タンク53で回収された脂肪酸をポンプ54を介して脂肪酸回収塔51へ戻す還流配管55と、この配管55を通過する脂肪酸を冷却する熱交換器56及び冷却装置57とを備えている。特に、本実施形態の特徴は脂肪酸回収塔51にある。そこで、以下では脂肪酸回収塔51について図3を参照しながら説明する。尚、ミストセパレータ52は従来公知のものと同一構成を有しているため、その説明は省略する。
【0025】
上記脂肪酸回収塔51は蒸留物に対して低温脂肪酸を向流で供給し直接接触させて蒸留物の温度を効果的に低下させて蒸留物中の脂肪酸の蒸気分圧を短時間で低下させて回収するものである。この脂肪酸回収塔51は、図3に示すように、真空脱臭装置4からの蒸留物を導入する導入管、即ち第2真空配管12が下部に連結された塔本体51Aと、この塔本体51A内に上下に所定間隔を空けて水平に配置され且つ第2真空配管12からの蒸留物を分散させる上下三段のバッフルプレート51Bと、これらのバッフルプレート51Bとそれぞれ所定間隔を空けて水平に配置され且つ低温脂肪酸を溢流させる上下三段の隔壁51Cと、最上段と最下段の隔壁51Cの上方に塔本体51A外から挿入され且つ下方から上昇する蒸留物と直接接触するように低温脂肪酸を供給する上下2箇所の給油管51Dとを備えている。そして、上下2箇所の給油管51Dはそれぞれ還流管55に接続され、図3に示すように、これらの給油管51Dに取り付けられたスプレーノズル51Eを介して隔壁51Cに冷却された低温脂肪酸を供給する。
【0026】
上記バッフルプレート51Bは外周にリング状の堰板51Fを有するドーム状に形成されている。また、隔壁51Cは中央に開口部を有する逆ドーム状に形成され、中央開口部には全周に渡ってリング状の堰板51Gが形成されている。従って、第2真空配管12から塔本体51Aの下端部に導入された蒸留物は図3の白抜き矢印で示すように上昇し、図3の矢印Aで示すようにバッフルプレート51Bの周囲から上昇する。一方、給油管51Dのスプレーノズルから低温脂肪酸を供給すると、低温脂肪酸は図3の矢印Bで示す三角錐状の膜を形成しながら供給され、隔壁51C上で一時的に貯留される。隔壁51Cに溜まった低温脂肪酸はその中央開口の堰板51Gを溢流して円筒状膜を形成しながら流下し、バッフルプレート51B上で一時的に貯留される。この結果、バッフルプレート51Bから上昇する蒸留物は隔壁51Cから流下する低温脂肪酸の円筒状膜の外側から内側へくぐり抜け、低温脂肪酸と直接接触して冷却された後、隔壁51Cの中央開口部を通り抜ける。逆に低温脂肪酸は蒸留物から熱を奪って昇温しながらバッフルプレート51B上に供給される。更に、バッフルプレート51Bの上方に給油管51Dがある時には、隔壁51Cの中央開口を通り抜けた蒸留物は給油管51Dから供給される三角錐状膜の内側から外側へくぐり抜けた後、引き続きバッフルプレート51Bの周囲から溢流する低温脂肪酸の円筒状膜をくぐり抜けて上昇する。この間に蒸留物は二度に渡って低温脂肪酸と直接接触し冷却されると共に、低温脂肪酸は二度に渡って昇温する。
【0027】
このように塔本体51A内では蒸留物と低温脂肪酸は直接接触を複数回繰り返して効率の良い熱交換を行う。例えば3mmHgの高真空下で蒸留物は水蒸気、脂肪酸及び空気を含み、それぞれの流量が水蒸気150Kg/時間、7.5Kg/時間及び空気3.0Kg/時間であり、低温脂肪酸は8m3/時間の場合、120℃の蒸留物が塔本体51A内に導入され、40℃の低温脂肪酸が塔本体51A内に供給されると、蒸留物は120℃から徐々に冷却されて塔本体51Aを出る時には40℃まで温度低下し、低温脂肪酸は40℃から徐々に加熱されて塔本体51Aを出る時には41.5℃まで温度上昇する。脂肪酸の回収率と温度の関係を示したグラフが図4である。この図によれば、脂肪酸の温度が40℃になると、分圧の関係により脂肪酸回収装置で回収されない脂肪酸量は25g/時間である。その回収率は略99.6%になり、蒸留物に含まれる脂肪酸の殆どを脂肪酸回収塔51において回収することができる。これにより廃水中の油分が大幅に減少する。これに対して従来の凝縮器を用いた場合には同一条件で蒸留物を供給した場合には脂肪酸の回収率が略85〜90%で、本実施形態の場合より脂肪酸の回収率が低いことが判った。
【0028】
また、上記真空形成装置6は、図1に示すように、水エジェクタからなる第1真空形成装置6Aと、水エジェクタ及びスチームエジェクタを有する第2真空形成装置6Bと、第1、第2真空形成装置6A、6Bに水を圧送するポンプ6Cと、このポンプ6Cを介して圧送される水を冷却する冷却装置6Dと、第1、第2真空形成装置6A、6Bから排出された水を回収するホットウエル6Eとを備えている。第1真空形成装置6Aは水エジェクタからなり、第2真空形成装置6Bは水エジェクタ及びスチームエジェクタからなるため、第2真空形成装置6Bは上述のように第1真空形成装置6Aより高い真空度を達成することができる。また、第2真空形成装置6Bには真空ポンプ14が接続され、この真空ポンプ14を介して真空脱臭システム1の系内を所定の真空度に達するまで真空引きする。
【0029】
以上説明したように本実施形態によれば、真空脱臭装置4は、精製油を加熱する加熱部4Aと、この加熱部4Aから独立し且つ加熱部4Aから導入された精製油を加熱部4A内より高い真空度の下で脱臭する脱臭部4Bと、この脱臭部4Bから独立し且つ脱臭部4Bから導入された脱臭油を脱臭部4B内より低い真空度の下で冷却する冷却部4Cとを備え、且つ、真空形成装置6は、加熱部4A及び冷却部4Cの真空度を達成する第1真空形成装置6Aと、脱臭部4Bの真空度を達成する第2真空形成装置6Bとを備え、脱臭部4Bを加熱部4A及び冷却部4Cから独立させて別異の真空系を形成するため、加熱部4A及び冷却部4Cを脱臭部4Bより低い真空度に設定し、脱臭部4Bのみを高い真空度に設定することができ、真空引き用の水蒸気使用量を削減することができ、しかも脱臭部4Bの真空度を高く設定して精製油の沸点を低下させて脱臭効率を高め、脱臭操作に必要な水蒸気使用量を削減することができる。
【0030】
また、本実施形態によれば、真空脱臭装置4を加熱部4Aを構成する加熱容器41、脱臭部4Bを構成する脱臭容器42及び冷却部4Cを構成する冷却容器43に分割したため、各容器41、42、43を個別に工場内で製作し、現場では各容器を組み上げるだけで済むため、真空脱臭装置4を建設作業を格段に簡素化することができ、真空脱臭装置4のみならず真空脱臭システム1の建設コストを格段に削減することができる。
【0031】
また、本実施形態によれば、脱臭容器42の容器本体42Aを隔壁42Bを介して上下二室に分割したため、上室の内壁面で蒸留物が結露し流下しても隔壁42Bに阻まれて下室内の脱臭油を脂肪酸によって再度汚染することはなく、純度の高い脱臭油を得ることができる。
【0032】
また、本実施形態によれば、脱臭容器42内に水蒸気泡を分散させる蒸気分散部材42Gと、この蒸気分散部材42Gの上方に配置された且つ水蒸気泡の上昇時間を遅滞させる螺旋板42Hと、この螺旋板42Hを囲み且つ精製油と水蒸気が混合した流体の上昇速度を一定にするラッパ形状の筒体42Pを有するため、脱臭時に精製油内に吹き込んだ水蒸気を蒸気分散部材42Gを介して細かい気泡として分散させ、しかも螺旋板42Hを介して気泡を精製油内に長く滞留させることができるため、水蒸気蒸留を高効率でおこなうことができる。
【0033】
また、本実施形態によれば、脂肪酸回収装置5は、蒸留物に対して低温脂肪酸を直接接触させて脂肪酸を回収する脂肪酸回収塔51を有するため、低温脂肪酸によって蒸留物の温度を効率良く低下させ、ひいては蒸留物中の脂肪酸の分圧を大幅に低下させて脂肪酸回収率を格段に向上させることができる。更に、脂肪酸回収塔51は、塔本体51A内に配置され且つ第2真空配管12からの蒸留物を分散させるバッフルプレート51Bと、このバッフルプレート51Bに対向して配置され且つ低温脂肪酸を溢流させる隔壁51Cと、この隔壁51Cの上方に配置され且つ蒸留物と直接接触する低温脂肪酸を供給する給油管51Dとをそれぞれ複数箇所に有するため、蒸留物と低温脂肪酸が複数回に渡って直接接触して蒸留物の温度を大幅に低下させ、大部分の脂肪酸の回収することができる。更に、従来の凝縮器を比較して圧力損失をほぼ1/3まで低減させることができる。冷却装置6Dの消費電力を大幅に削減することができる。
【0034】
また、図5〜図7は本発明の真空脱臭システムの他の実施形態を示す図である。図5〜図7に示す真空脱臭システム1A、1B、1Cは、それぞれ真空脱臭装置4の構造を異にする以外は全て図1に示す真空脱臭システム1に準じて構成されている。従って、以下では真空脱臭装置4についてのみ説明し、その他の部分は主たる部分にのみ符号を附して説明を省略する。
【0035】
図5に示す実施形態では、上下三段の加熱容器41及び上下三段の冷却容器43はそれぞて塔本体44に加熱部4A及び冷却部4Cとして組み込まれてシングルシェルタイプとして一体化し、また、上下三段の脱臭容器42は塔本体44とは別の塔本体45に脱臭部4Bとして組み込まれてシングルシェルタイプとして一体化している。その他の点では本実施形態の真空脱臭装置4は上記実施形態の真空脱臭装置と実質的に同様に構成されている。従って、本実施形態においても加熱容器41、冷却容器42及び脱臭容器43は実質的には上記実施形態と同様の水蒸気蒸留を行うことができ、従来と比較して水蒸気使用量を格段に削減することができる。
【0036】
また、図6に示す実施形態では、上下二段の加熱容器41、上下三段の脱臭容器42及び上下二段の冷却容器43は加熱部4A、脱臭部4B及び冷却部4Cとして塔本体44に組み込まれてシングルシェルタイプとして一体化している。その他の点では本実施形態の真空脱臭装置4は上記各実施形態の真空脱臭装置と実質的に同一に構成されている。
【0037】
また、図7に示す実施形態では、図5に示す真空脱臭装置の変形例で、上下三段の加熱容器41及び上下三段の冷却容器43は塔本体44に組み込まれてダブルシェルタイプとして一体化し、また、上下三段の脱臭容器43は塔本体45に組み込まれてダブルシェルタイプとして一体化している。従って、図6、図7に示す実施形態においても加熱容器41、冷却容器42及び脱臭容器43は実質的には上記実施形態と同様の水蒸気蒸留を行うことができ、従来と比較して水蒸気使用量を格段に削減することができる。
【0038】
尚、本発明は上記各実施形態に何等制限されるものではなく、必要に応じて各構成要素を適宜設計変更することができる。また、真空脱臭装置の螺旋板を設けなくても良い。
【0039】
【発明の効果】
本発明の請求項1及び請求項3〜請求項5に記載の発明によれば、建設コストを削減することができると共に水蒸気の使用量を大幅に削減してランニングコストを低減することができる真空脱臭システム及び真空脱臭装置を提供することができる。
【0040】
また、本発明の請求項2及び請求項6に記載の発明によれば、熱回収効率及び有臭成分を含む脂肪酸の回収率を高めることができ、しかもエネルギー損失を低減することができ、圧力損失を従来のほぼ1/3まで低減させることができる真空脱臭システム及び脂肪酸回収装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空脱臭システムの一実施形態を示す構成図である。
【図2】図1に示す真空脱臭システムに用いられる真空脱臭装置を示す構成図である。
【図3】図1に示す真空脱臭システムに用いられる脂肪酸回収装置の要部を示す構成図である。
【図4】脂肪酸回収率と温度との関係を示すグラフである。
【図5】本発明の真空脱臭システムの他の実施形態を示す図1に相当する構成図である。
【図6】本発明の真空脱臭システムの更に他の実施形態を示す図1に相当する構成図である。
【図7】本発明の真空脱臭システムの更に他の実施形態を示す図1に相当する構成図である。
【符号の説明】
1、1B、1C 真空脱臭システム
4 真空脱臭装置
4A 加熱部
4B 脱臭部
4C 冷却部
5 脂肪酸回収装置
6 真空形成装置
41 加熱容器
42 脱臭容器
42A 容器本体
42B 隔壁
42C バッフルプレート
42D 水蒸気配管
42F 垂直部
42G 蒸気分散部材
42H 螺旋板(迂回手段)
51 脂肪酸回収塔
51A 塔本体
51B バッフルプレート
41C 隔壁(溢流部材)

Claims (6)

  1. 精製油を所定の真空下で水蒸気蒸留を行って上記精製油から有臭成分を含む脂肪酸を蒸留物として除去する真空脱臭装置と、この真空脱臭装置から導入された蒸留物から有臭成分を含む脂肪酸を回収する脂肪酸回収装置と、この脂肪酸回収装置及び上記真空脱臭装置それぞれを所定の真空度に保持する真空形成装置とを備えた真空脱臭システムにおいて、上記真空脱臭装置は、上記精製油を加熱する加熱部と、この加熱部から独立し且つ上記加熱部から導入された精製油を上記加熱部より高い真空度の下で脱臭する脱臭部と、この脱臭部から独立し且つ上記脱臭部から導入された脱臭油を上記脱臭部より低い真空度の下で冷却する冷却部とを有し、且つ、上記真空形成装置は、上記加熱部及び上記冷却部の真空度を形成する第1真空形成装置と、上記脱臭部の真空度を形成する第2真空形成装置とを有することを特徴とする真空脱臭システム。
  2. 精製油を所定の真空下で水蒸気蒸留を行って上記精製油から有臭成分を含む脂肪酸を蒸留物として除去する真空脱臭装置と、この真空脱臭装置から導入された蒸留物から有臭成分を含む脂肪酸を回収する脂肪酸回収装置と、この脂肪酸回収装置及び上記真空脱臭装置それぞれを所定の真空度に保持する真空形成装置とを備えた真空脱臭システムにおいて、上記脂肪酸回収装置は、容器本体の下方から供給される上記蒸留物に対して上記容器本体の上方から供給される低温脂肪酸を直接接触させて上記有臭成分を含む脂肪酸を回収する容器を有し、上記蒸留物を上記容器本体の内周面に向けて分散させるバッフルプレートを上記容器本体内に設けると共に、上記低温脂肪酸を上記容器本体の内周面より小径の円筒膜状に溢流させる少なくとも一つの溢流部材を上記バッフルプレートの上方に対向させて設けたことを特徴とする真空脱臭システム。
  3. 精製油を所定の真空下で水蒸気蒸留を行って上記精製油から有臭成分を含む脂肪酸を蒸留物として除去して脱臭油を得る真空脱臭装置において、上記精製油を加熱する少なくとも一つの加熱容器と、この加熱容器から導入された精製油を上記加熱容器内より高い真空度の下で脱臭する少なくとも一つの脱臭容器と、この脱臭容器から導入された脱臭油を上記脱臭容器内より低い真空度の下で冷却する少なくとも一つの冷却容器とを有し、上記加熱容器及び上記冷却容器は、上記脱臭容器とは別異の真空系を形成することを特徴とする真空脱臭装置。
  4. 上記各容器の容器本体内を上下二室に分割する隔壁をそれぞれ設け、これらの隔壁により上室で結露した蒸留物が下室に侵入しないようにしたことを特徴とする請求項3に記載の真空脱臭装置。
  5. 上記脱臭容器の容器本体内に、精製油内に吹き込まれた水蒸気泡の上昇時間を遅延させる手段を設けたことを特徴とする請求項3に記載の真空脱臭装置。
  6. 真空脱臭装置から導入された蒸留物から有臭成分を含む脂肪酸を回収する脂肪酸回収装置において、上記蒸留物に対して低温脂肪酸を直接接触させて上記有臭成分を含む脂肪酸を回収する脂肪酸回収塔を備え、上記脂肪酸回収塔は、上記蒸留物を導入する導入管が下部に連結された塔本体と、この塔本体内に配置され且つ上記導入管からの蒸留物を分散させるバッフルプレートと、このバッフルプレートに対向して配置され且つ上記低温脂肪酸を溢流させる少なくとも一つの溢流部材と、この溢流部材の上方に配置され且つ上記蒸留物と直接接触する上記低温脂肪酸を供給する少なくとも一つの給油管とを有することを特徴とする脂肪酸回収装置。
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