JP3580943B2 - Thermosetting resin composition - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば家庭用電気製品、建材部品、バンパー等の自動車部品等のポリレフィン系樹脂成形体、例えばポリプロピレンホモポリマー、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体等によるポリレフィン系樹脂成形体に対する塗膜形成用に適した熱硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリレフィン系樹脂成形体は、該ポリレフィン系樹脂成形体を構成するポリレフィン系樹脂が無極性で且つ結晶性であるために、塗料の塗着適性が十分でない。
このため、ポリレフィン系樹脂成形体に対して保護又は美粧等を目的とする塗膜を形成する際には、ポリレフィン系樹脂成形体の表面を予めコロナ放電処理や真空プラズマ処理に付すことにより、塗料の塗着適性を高めている。しかるに、上記のコロナ放電処理や真空プラズマ処理は、このための設備が必要であり、設備費及び人件費の高騰を来す。
【0003】
又、ポリレフィン系樹脂成形体の表面を予め塩素化ポリプロピレンプライマーで処理し、塗料の塗着適性を高める方法があるが、この方法によると、プライマーの塗装と保護又は美粧等を目的とする上塗り塗装との2回の塗装工程を必要とするため、手間が煩雑になる。
かかる事情に対応するものとして、未処理のポリレフィン系樹脂成形体に対して直接塗装し得る熱硬化性樹脂組成物が開発され、ポリアクリルポリオール樹脂とメラミン樹脂との混合樹脂による塗料用組成物が提案されている。
【0004】
しかしながら、ポリアクリルポリオール樹脂とメラミン樹脂とによる混合樹脂を利用する塗料によっても、未処理のポリレフィン系樹脂成形体に対する塗着適性は十分ではなく、しかもこの塗料は自己縮合性を有するメラミン樹脂を使用しているために架橋性が低く、硬化塗膜中に自己縮合したメラミン樹脂成分が存在する。このため、硬化塗膜の耐候性が悪く、例えば酸性雨に対する耐性が不十分であり、雨シミが発生し易い等の欠点がある。
【0005】
したがって本発明の目的は、未処理のポリレフィン系樹脂成形体に対し直接塗装によって密着強度の高い塗膜を形成し得る塗着適性を有し、しかも耐候性、耐ガソリン性、外観等を初めとする各種の物性に優れた硬化塗膜が得られる熱硬化性樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、以下の構成による本発明の熱硬化性樹脂組成物によって達成される。すなわち本発明は、塩素化ポリオレフィンを、少なくとも下記の一般式(1)で示されるアクリル系化合物及び/又は一般式(2)で示されるビニルエーテル化合物を含む変性用化合物で変性してなる水酸基価30〜150mgKOH/g、酸価10mgKOH/g未満、ガラス転移温度20〜50℃の塩素化ポリオレフィン変性樹脂100重量部、ポリアクリルポリオール及び/又はポリエステルポリオールをこれらの合計で20〜50重量部、及び脂環族ジイソシアネートの多量体によるポリイソシアネートのイソシアネート基をジケテンから誘導される活性水素含有化合物でブロックしたブロック化ポリイソシアネートからなる熱硬化性樹脂組成物である。
【0007】
【化3】

Figure 0003580943
【0008】
【化4】
Figure 0003580943
【0009】
【発明の実施の形態】
上記の構成による熱硬化性樹脂組成物において、少なくとも一般式(1)で示されるアクリル系化合物及び/又は一般式(2)で示されるビニルエーテル化合物を含む変性用化合物で変性してなる塩素化ポリオレフィン変性樹脂の水酸基価は、30〜150mgKOH/gであることが好ましく、特には30〜80mgKOH/gである。30mgKOH/g未満になると、得られる硬化塗膜の耐溶剤性、耐薬品性等が低くなり、また150mgKOH/gを超えると、得られる硬化塗膜の可撓性が低下し、使用する硬化剤の量が増加してコストアップになるばかりでなく、硬化性樹脂組成物の溶解性パラメーターが大きくなり、基材との密着性が得られにくくなる。
【0010】
またこの塩素化ポリオレフィン変性樹脂の酸価は、10mgKOH/g未満であることが好ましい。10mgKOH/g以上になると、得られる塗膜の耐熱性、耐水性た著しく劣化する。さらにこの塩素化ポリオレフィン変性樹脂のガラス転移温度は、20〜50℃であることが好ましく、特には20〜45℃である。20℃未満になると、軟化点の高い塗膜が得られなくなり、50℃を超えると、得られる硬化塗膜の密着性、耐溶剤性が劣化し、かつ該塗膜の可撓性も低下する。
【0011】
これらの理由により、少なくとも一般式(1)で示されるアクリル系化合物及び/又は一般式(2)で示されるビニルエーテル化合物を含む変性用化合物で変性してなる塩素化ポリオレフィン変性樹脂として、水酸基価30〜150mgKOH/g、酸価10mgKOH/g未満、ガラス転移温度20〜50℃のものを使用する。
【0012】
塩素化ポリオレフィン樹脂は、例えば結晶性ポリプロピレン、非結晶性ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリペンテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、あるいはこれらのオフレフィン類にアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、フマル酸、メサコン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、アコニット酸、無水アコニット酸等のα,β−不飽和カルボン酸やその酸無水物を導入した変性ポリオフレフィンに対して、触媒の存在下あるいは紫外線の照射下、加圧あるいは常圧下、50〜120℃の加熱下で、塩素ガスを導入することにより得られる。
【0013】
なお、塩素化ポリオレフィンとして、上記のα,β−不飽和カルボン酸やその酸無水物を導入した変性ポリオフレフィンを塩素化したものを使用することにより、顔料分散性が良好な塩素化ポリオレフィン変性樹脂になる。
また塩素化ポリオレフィン樹脂の塩素含有率が低過ぎると、得られる塗膜の外観が悪くなり、また塩素含有率が高過ぎるとポリレフィン系樹脂成形体への塗着性が悪くなる。このため、塩素含有率が5〜50重量%の塩素化ポリオレフィン樹脂を使用するのがよい。
【0014】
塩素化ポリオレフィンを、少なくとも一般式(1)で示されるアクリル系化合物及び/又は一般式(2)で示されるビニルエーテル化合物を含む変性用化合物で変性する工程、すなわち塩素化ポリオレフィンと変性用化合物との共重合は、溶液重合が利用される。この溶液重合の際の溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤が好適であり、この外にエステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤、塩素系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤、脂環族炭化水素系溶剤等を併用してもよい。このときの重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド等のパーオキシド類、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾニトリル類を使用できる。また、重合停止剤としてハイドロキノンのようなキノン類を使用してもよい。
【0015】
塩素化ポリオレフィンを変性させる変性用化合物として利用する一般式(1)で示されるアクリル系化合物のRが表す炭化水素残基としてはメチル基が好ましく、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、あるいはこれらをε−カプロラクトンで変性した化合物等が挙げられる。また、一般式(2)で示されるビニルエーテル化合物としては、例えば4−ヒドロキシブチルビニルエーテルが挙げられる。
【0016】
これらの変性用化合物以外の変性用化合物としては、一般式(1)で示されるアクリル系化合物や一般式(2)で示されるビニルエーテル化合物に対する共重合成分として、例えば一般式(3)で表示されるビニル系化合物、一般式(4)で表示されるアクリル系化合物、一般式(5)で表示されるフマル酸又はマレイン酸系化合物等がある。
【0017】
【化5】
Figure 0003580943
【0018】
【化6】
Figure 0003580943
【0019】
【化7】
Figure 0003580943
【0020】
一般式(3)で表示されるビニル系化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−ターシャリーブチルスチレン等がある
また一般式(4)で表示されるアクリル系化合物としては、例えばメチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート等がある。
【0021】
さらに一般式(5)で表示されるフマル酸系又はマレイン酸系化合物としては、マレイン酸、フマル酸、フマル酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、ジ−n−ブチルマレエート、ジ−n−ブチルフマレート、ジイソブチルフマレート、ジ−2−エチルヘキシルフマレート等があり、これらの酸無水物でもよい。
さらに上記の一般式(3)で表示されるビニル系化合物、一般式(4)で表示されるアクリル系化合物、及び一般式(5)で表示されるフマル酸系又はマレイン酸系化合物以外の共重合成分としては、メタクリル酸、アクリル酸、又はイタコン酸等のカルボキシ含有エチレン系炭化水素、グリシジルメタクリレート等のオキシラン環含有エチレン系炭化水素、メチルビニルエーテル等のビニルエーテル、桂皮酸等を挙げることができる。
【0022】
上記の塩素化ポリオレフィン変性樹脂に混合するポリアクリルポリオールは、一般式(1)で示されるアクリル系化合物を重合成分又は共重合成分とする水酸基含有アクリル系樹脂であり、例えばベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、t−ブチルパーオクトエート、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルパーベンゾエート等の公知のラジカル重合開始剤を利用する常法のラジカル重合反応、すなわち60〜150℃にて、トルエン、キシレン、酢酸ブチル等の有機溶媒を使用するラジカル重合反応によって得られる。
【0023】
このポリアクリルポリオールを得る際の共重合成分としては、塩素化ポリオレフィン樹脂を変性させる変性用化合物として説明した上記の一般式(3)で表示されるビニル系化合物、一般式(4)で表示されるアクリル系化合物、一般式(5)で表示されるフマル酸又はマレイン酸系化合物、さらにはメタクリル酸、アクリル酸、又はイタコン酸等のカルボキシ含有エチレン系炭化水素、グリシジルメタクリレート等のオキシラン環含有エチレン系炭化水素、メチルビニルエーテル等のビニルエーテル、桂皮酸等を挙げることができる。
【0024】
また上記の塩素化ポリオレフィン変性樹脂に混合するポリエステルポリオールは、芳香族二塩基酸と多価アルコールとのエステル化縮重合物であって、芳香族二塩基酸としては、無水フタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等を、またこれらの芳香族二塩基酸との間でエステル化縮重合反応させる多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチルヘキサンジオール、2,4,4−トリメチルヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の1種又は混合物を使用し得る。
【0025】
塩素化ポリオレフィン変性樹脂に混合するポリアクリルポリオールやポリエステルポリオールは、該塩素化ポリオレフィン変性樹脂に含有される水酸基価を補い、かつ得られる硬化塗膜に可撓性を付与する作用を果たすものであり、水酸基価30〜100mgKOH/g(対樹脂)、酸価0.1〜7mgKOH/g(対樹脂)程度のものを利用するのが好ましい。
【0026】
塩素化ポリオレフィン変性樹脂100重量部に対するポリアクリルポリオールとポリエステルポリオールとの合計量は、20〜50重量部であることが好ましく、特には25〜50重量部である。20重量部未満では、ポリアクリルポリオール及び/又はポリエステルポリオールの混合の効果がなく、また50重量部を超えると、ポリオレフィン樹脂成形体への付密性が低下する。このため、塩素化ポリオレフィン変性樹脂100重量部に対して、ポリアクリルポリオール及び/又はポリエステルポリオール、とりわけ前記好ましい性状範囲にあるこれらを合計で20〜50重量部の範囲で混合する。
【0027】
本発明の熱硬化性樹脂組成物において、塩素化ポリオレフィン変性樹脂とポリアクリルポリオール及び/又はポリエステルポリオールとの混合物に対して添加するブロック化ポリイソシアネートは、脂環族ジイソシアネートの多量体によるポリイソシアネートのイソシアネート基をジケテンから誘導される活性水素含有化合物でブロックしたものであり、比較的低温雰囲気中、例えば110〜120℃でブロッキング剤の解離が始まることを特徴とする。
【0028】
脂環族ジイソシアネートの多量体からなるポリイソシアネートは、構造が剛直であるため、これを架橋剤とすることにより硬化塗膜の耐熱性及び耐候性の向上が図れる。
この脂環族ジイソシアネートの多量体からなるポリイソシアネートとしては、例えば4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアナネート、メチルシクロヘキサン−2,6−ジイソシアナネート、1,3−(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアナネート)等の1種以上を使用したイソシアヌレート結合、ウレトジオン結合、ビューレット結合、アロハネート結合を有するポリイソシアネート、さらにはこれらのポリイソシアネートと多価アルコール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等とのアダクト体等を利用することができる。
【0029】
なお脂環族ジイソシアネートの多量体からなるポリイソシアネートとして、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネートによるものを利用することにより、特に耐候性に優れた硬化塗膜を形成することができ、又イソシアヌレート体を使用することにより、特に耐熱性に優れた硬化塗膜を形成することができる。
【0030】
上記の塩素化ポリオレフィン変性樹脂100重量部、ポリアクリルポリオール及び/又はポリエステルポリオールをこれらの合計で20〜50重量部、及び脂環族ジイソシアネートの多量体によるポリイソシアネートのイソシアネート基をジケテンから誘導される活性水素含有化合物でブロックしたブロック化ポリイソシアネートからなる熱硬化性樹脂組成物においては、塩素化ポリオレフィン変性樹脂とポリアクリルポリオール及び/又はポリエステルポリオールとの合計の−OH基と、ブロック化ポリイソシアネートの−NCO基とが、モル比(−OH/−NCO)で1:0.8〜1:1.2程度になるようにして配合するのがよい。
【0031】
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、低温で硬化することを特徴とする。ここに低温とは、ポリオレフィン系樹脂成形体が熱変形を生じない上限の温度100〜130℃をいい、従来未処理のポリオレフィン系樹脂成形体に対する塗着適性を示したポリアクリルポリオール樹脂と組み合わせるメラミン樹脂と同等の硬化温度を示し、かつ該ポリオレフィン系樹脂成形体に良好な塗着性能を示すという特徴を有する。このため、メラミン樹脂の欠点である耐酸性、耐候性の弱さ、特に酸性雨に対する耐性が不十分であるため問題になっている建材部品、バンパー等の自動車部品、家庭用電化製品に用いるポリオレフィン系樹脂成形体に予め煩わしし化成処理等を施さずに、耐性の高い塗膜を供することが可能であり、経済的にも有利である等の効果がある。
【0032】
【実施例】
以下本発明の熱硬化性樹脂組成物の具体的な構成を実施例によって説明し、併せて該熱硬化性樹脂組成物を利用した塗膜の物性について言及する。
【0033】
(実施例1〜4、比較例1〜3)
下記の製造例で得られたブロック化ポリイソシアネート、及び下記に説明する塩素化ポリオレフィン変性樹脂、ポリアクリルポリオール、ポリエステルポリオール等を利用し、表−1に示す配合割合(重量部)の組成物をホモジナイザーあるいはサンドミルにより分散させ、1液型の塗料を得た。なお、表の最下欄に塩素化ポリオレフィン変性樹脂とポリアクリルポリオール及び/またはポリエステルポリオール(両者をポリオールと表示)の樹脂重量のみの比を示した。
【0034】
(製造例:ブロック化ポリイソシアネートの製造)
撹拌翼、温度計、窒素吹込管、冷却管を備えた2リットルのセパラブルフラスコに、ベスタナートT1890/100(ヒュルスAG製イソホロンジイソシアネートイソシアヌレート3量体、NCO%=17〜17.5%)732.6g、エチレングリコールアセテート186.8g、キシレン186.8gを仕込み、60℃に加熱撹拌して内容物を均一にした。次いで、アセト酢酸エチル390gとアセチルアセトン亜鉛1.5gを加えて80℃で12時間反応させたところ、イソシアネート基がほとんど消失したため(ASTM D1638に準じた滴定分析で確認)反応を終了した。得られたブロック化イソシアネート化合物はAPHA110、ガードナー粘度U〜V、固形分66重量%である。
【0035】
(塩素化ポリオレフィン変性樹脂)
(1)スーパークロン224H:日本製紙(株)製のシクロヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等で変性した塩素化ポリオレフィン系ポリアクリルポリオールで、塩素含有率:12.8重量%(対樹脂)、水酸基価:56.1mgKOH/g(対樹脂)、酸価:10mgKOH/g未満、ガラス転移温度:45℃、不揮発分:40重量%である。
(2)スーパークロン214H:日本製紙(株)製のシクロヘキシルメタクリレート、メチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等で変性した塩素化ポリオレフィン系ポリアクリルポリオールで、塩素含有率:12.8重量%(対樹脂)、水酸基価:56.1mgKOH/g(対樹脂)、酸価:10mgKOH/g未満、ガラス転移温度:68℃、不揮発分:40重量%である。
(3)ハードレンB2000:東洋化成工業(株)製のメチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート等で変性した塩素化ポリオレフィン系ポリアクリルポリオールで、塩素含有率:13.7重量%(対樹脂)、水酸基価:33mgKOH/g(対樹脂)、酸価:10mgKOH/g未満、ガラス転移温度:20℃、不揮発分:35.3重量%である。
(4)ハードレンB4041:東洋化成工業(株)製のメチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート等で変性した塩素化ポリオレフィン系ポリアクリルポリオールで、塩素含有率:27重量%(対樹脂)、水酸基価:42mgKOH/g(対樹脂)、酸価:10mgKOH/g未満、ガラス転移温度:44℃、不揮発分:44重量%である。
【0036】
(ポリアクリルポリオール)
(5)デスモフェンA−160:住友バイエルウレタン(株)製で、水酸基価:53.5mgKOH/g(対樹脂)、不揮発分:66重量%(対樹脂)である。
【0037】
(変性ポリカプロラクトントルジオール)
(6)プラクセル220AL:ダイセル化学工業(株)製で、水酸基価:56.1mgKOH/gである。
【0038】
(その他)
(7)ディスバロン# 4200−10:楠本化成(株)製沈降防止剤
(8)ディスバロンKS860:楠本化成(株)製分散剤
(9)タイペークCR−90:石原産業(株)製ルチル型酸化チタン
(10)ユーバン20SE−60:三井東圧化学(株)製ブチル化メラミン樹脂(不揮発分60重量%)
【0039】
【表1】
Figure 0003580943
【0040】
(実験)
実施例1〜4及び比較例1〜3の各塗料を、バーコーター#30を用いて、予め洗浄したポリプロピレン樹脂「三菱油化(株):TX1170」の射出成型平板(70×150×5mm)に塗装し、120℃に設定した熱風強制乾燥器に20分間放置し、表−2の所定欄に示す厚さの塗膜を形成した。
【0041】
得られた各塗膜の物性を表−2に示す。なお、表−2に示す塗膜の物性は以下の通りにして測定したものである。
(1)光沢:JIS K5400 7,6に準じた60度光沢度である。
(2)鉛筆硬度:JIS K5400 8,4,1に準じて、塗膜表面のキズ、基材まで到達するハガレの鉛筆硬度を測定した。
(3)付着性:JIS K5400 8,5,1に準じて測定し、その後にセロハン粘着テープによる剥離を行って測定した。
(4)耐ガソリン性:荷重1Kgf/cmで、ガソリンを含んだガーゼでラビング30回後の塗膜表面を観察し、○:異常なし、△:表面キズつき、×:剥離・溶解、によって表示した。○は○の範囲であるが、△と○の中間に近いものを示す。
(5)耐酸性:40%硫酸水溶液2mlをスポット付けし、これを40℃設定のオーブン中に20分放置後、水洗いして表面を観察し、5:異常無し、4:部分的に跡が残る、3:リング状に跡が残る、2:全体に白化、1:エッチングされる、によって表示した。
【0042】
【表2】
Figure 0003580943
【0043】
【発明の効果】
本発明の熱硬化性樹脂組成物を利用することにより、未処理のポリレフィン系樹脂成形体に対して直接塗装により、密着強度の高い、しかも耐候性、耐ガソリン性、外観等を初めとする各種の物性に優れた硬化塗膜が得られる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyrefin-based resin molded article such as a household electric appliance, a building material part, an automobile part such as a bumper, and a polyrefin-based resin molded article such as a polypropylene homopolymer, an ethylene-propylene copolymer, and an ethylene-propylene-diene copolymer. The present invention relates to a thermosetting resin composition suitable for forming a coating film on a resin molded product.
[0002]
[Prior art]
In the polyrefin-based resin molded product, the coating applicability of the coating is insufficient because the polyrefin-based resin constituting the polyrefin-based resin molded product is nonpolar and crystalline.
Therefore, when forming a coating film for the purpose of protection or cosmetics, etc. on the polyrefin-based resin molded article, the surface of the polyrefin-based resin molded article is subjected to a corona discharge treatment or a vacuum plasma treatment in advance, so that the paint is applied. To improve the coating suitability. However, the above-described corona discharge treatment and vacuum plasma treatment require equipment for this purpose, resulting in increased equipment and labor costs.
[0003]
In addition, there is a method in which the surface of the polyrefin-based resin molded article is treated in advance with a chlorinated polypropylene primer to improve the applicability of the coating. However, according to this method, a top coating for the purpose of coating and protecting the primer or for cosmetic purposes. And two coating steps are required, and the work becomes complicated.
In response to this situation, a thermosetting resin composition that can be directly applied to an untreated polyrefin-based resin molded article has been developed, and a coating composition using a mixed resin of a polyacryl polyol resin and a melamine resin has been developed. Proposed.
[0004]
However, even with a paint using a mixed resin of a polyacryl polyol resin and a melamine resin, the coating suitability for an untreated polyrefin-based resin molded article is not sufficient, and the paint uses a melamine resin having self-condensability. Therefore, the melamine resin component which is self-condensed exists in the cured coating film due to low crosslinkability. For this reason, the cured coating film has poor weather resistance, for example, insufficient resistance to acid rain, and has disadvantages such as easy occurrence of rain stains.
[0005]
Accordingly, an object of the present invention is to have a coating suitability capable of forming a coating film having a high adhesion strength by directly coating an untreated polyrefin-based resin molded article, and furthermore, it has weather resistance, gasoline resistance, appearance and the like. An object of the present invention is to provide a thermosetting resin composition from which a cured coating film having excellent physical properties can be obtained.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The above object is achieved by the thermosetting resin composition of the present invention having the following constitution. That is, the present invention provides a hydroxyl value 30 obtained by modifying a chlorinated polyolefin with at least a modifying compound containing an acrylic compound represented by the following general formula (1) and / or a vinyl ether compound represented by the following general formula (2). To 150 mg KOH / g, 100 parts by weight of a chlorinated polyolefin-modified resin having an acid value of less than 10 mg KOH / g, a glass transition temperature of 20 to 50 ° C., 20 to 50 parts by weight of polyacryl polyol and / or polyester polyol in total, and fat A thermosetting resin composition comprising a blocked polyisocyanate obtained by blocking an isocyanate group of a polyisocyanate by a cyclic diisocyanate polymer with an active hydrogen-containing compound derived from diketene.
[0007]
Embedded image
Figure 0003580943
[0008]
Embedded image
Figure 0003580943
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the thermosetting resin composition having the above structure, a chlorinated polyolefin modified with at least a modifying compound containing an acrylic compound represented by the general formula (1) and / or a vinyl ether compound represented by the general formula (2) The hydroxyl value of the modified resin is preferably 30 to 150 mgKOH / g, and particularly preferably 30 to 80 mgKOH / g. If it is less than 30 mgKOH / g, the solvent resistance and chemical resistance of the obtained cured coating film will be low, and if it exceeds 150 mgKOH / g, the flexibility of the obtained cured coating film will be reduced and the curing agent used Not only increases the cost due to an increase in the amount, but also increases the solubility parameter of the curable resin composition, making it difficult to obtain adhesion to a substrate.
[0010]
The acid value of the chlorinated polyolefin-modified resin is preferably less than 10 mgKOH / g. When it is 10 mgKOH / g or more, the heat resistance and water resistance of the obtained coating film are significantly deteriorated. Further, the glass transition temperature of the chlorinated polyolefin-modified resin is preferably from 20 to 50 ° C, particularly preferably from 20 to 45 ° C. When the temperature is lower than 20 ° C., a coating film having a high softening point cannot be obtained. When the temperature exceeds 50 ° C., the adhesiveness and solvent resistance of the obtained cured coating film deteriorate, and the flexibility of the coating film also decreases. .
[0011]
For these reasons, a chlorinated polyolefin-modified resin modified with at least a modifying compound containing an acrylic compound represented by the general formula (1) and / or a vinyl ether compound represented by the general formula (2) has a hydroxyl value of 30. 150150 mgKOH / g, an acid value of less than 10 mgKOH / g, and a glass transition temperature of 20 to 50 ° C. are used.
[0012]
Chlorinated polyolefin resins include, for example, crystalline polypropylene, amorphous polypropylene, polybutene-1, polypentene-1, poly4-methylpentene-1, low-density polyethylene, high-density polyethylene, ethylene-propylene copolymer, ethylene-propylene -Diene copolymers or these off-refins to acrylic acid, methacrylic acid, maleic acid, maleic anhydride, citraconic acid, citraconic anhydride, fumaric acid, mesaconic acid, itaconic acid, itaconic anhydride, aconitic acid, aconitic anhydride A modified polyolefin having an α, β-unsaturated carboxylic acid such as an acid or an acid anhydride introduced therein is heated under a pressure of 50 to 120 ° C. in the presence of a catalyst or under irradiation of ultraviolet rays, under pressure or normal pressure. And is obtained by introducing chlorine gas.
[0013]
By using a chlorinated polyolefin obtained by chlorinating a modified polyolefine into which the above-mentioned α, β-unsaturated carboxylic acid or its acid anhydride is introduced, a chlorinated polyolefin modified pigment having good pigment dispersibility can be obtained. Become resin.
If the chlorine content of the chlorinated polyolefin resin is too low, the appearance of the resulting coating film will be poor, and if the chlorine content is too high, the coating properties on the polyolefin resin molded article will be poor. For this reason, it is preferable to use a chlorinated polyolefin resin having a chlorine content of 5 to 50% by weight.
[0014]
A step of modifying the chlorinated polyolefin with at least a modifying compound containing an acrylic compound represented by the general formula (1) and / or a vinyl ether compound represented by the general formula (2), that is, a step of modifying the chlorinated polyolefin with the modifying compound For the copolymerization, solution polymerization is used. As the solvent for the solution polymerization, aromatic hydrocarbon solvents such as toluene and xylene are preferable, and in addition, ester solvents, ketone solvents, alcohol solvents, chlorine solvents, and aliphatic hydrocarbon solvents. A solvent, an alicyclic hydrocarbon solvent or the like may be used in combination. As the polymerization initiator at this time, peroxides such as benzoyl peroxide and di-tert-butyl peroxide, and azonitriles such as azobisisobutyronitrile can be used. Further, quinones such as hydroquinone may be used as the polymerization terminator.
[0015]
As the hydrocarbon residue represented by R 1 of the acrylic compound represented by the general formula (1) used as a modifying compound for modifying a chlorinated polyolefin, a methyl group is preferable, for example, 2-hydroxyethyl acrylate, 2-hydroxyethyl Examples thereof include methacrylate, 2-hydroxypropyl acrylate, 2-hydroxypropyl methacrylate, 4-hydroxybutyl acrylate, and compounds obtained by modifying these with ε-caprolactone. Examples of the vinyl ether compound represented by the general formula (2) include 4-hydroxybutyl vinyl ether.
[0016]
As a modifying compound other than these modifying compounds, as a copolymerization component for an acrylic compound represented by the general formula (1) or a vinyl ether compound represented by the general formula (2), for example, represented by the general formula (3) Vinyl compounds, acrylic compounds represented by the general formula (4), fumaric acid or maleic acid compounds represented by the general formula (5), and the like.
[0017]
Embedded image
Figure 0003580943
[0018]
Embedded image
Figure 0003580943
[0019]
Embedded image
Figure 0003580943
[0020]
Examples of the vinyl compound represented by the general formula (3) include styrene, α-methylstyrene, p-methylstyrene, p-methoxystyrene, p-tert-butylstyrene, and the like, and are represented by the general formula (4). Examples of the acrylic compound to be used include methyl methacrylate, n-butyl methacrylate, iso-butyl methacrylate, t-butyl methacrylate, 2-ethylhexyl methacrylate, ethyl acrylate, n-butyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, and 2-ethoxyethyl acrylate. Etc.
[0021]
Further, as the fumaric acid-based or maleic acid-based compound represented by the general formula (5), maleic acid, fumaric acid, diethyl fumarate, diethyl maleate, di-n-butyl maleate, di-n-butyl fumarate , Diisobutyl fumarate, di-2-ethylhexyl fumarate and the like, and these acid anhydrides may be used.
Further, a compound other than the vinyl compound represented by the general formula (3), the acrylic compound represented by the general formula (4), and the fumaric or maleic compound represented by the general formula (5) is used. Examples of the polymerization component include carboxy-containing ethylene hydrocarbons such as methacrylic acid, acrylic acid, and itaconic acid; oxirane ring-containing ethylene hydrocarbons such as glycidyl methacrylate; vinyl ethers such as methyl vinyl ether; and cinnamic acid.
[0022]
The polyacryl polyol to be mixed with the chlorinated polyolefin-modified resin is a hydroxyl group-containing acrylic resin having an acrylic compound represented by the general formula (1) as a polymerization component or a copolymerization component, such as benzoyl peroxide, azobis A conventional radical polymerization reaction using a known radical polymerization initiator such as isobutyronitrile, t-butyl peroctoate, di-t-butyl peroxide, t-butyl perbenzoate, that is, at 60 to 150 ° C. And a radical polymerization reaction using an organic solvent such as toluene, xylene and butyl acetate.
[0023]
As a copolymer component for obtaining the polyacryl polyol, a vinyl compound represented by the above general formula (3) and a general compound (4) described above as a modifying compound for modifying a chlorinated polyolefin resin are used. Acrylic compounds, fumaric acid or maleic acid compounds represented by the general formula (5), carboxy-containing ethylene hydrocarbons such as methacrylic acid, acrylic acid or itaconic acid, and oxirane ring-containing ethylene such as glycidyl methacrylate. Series hydrocarbons, vinyl ethers such as methyl vinyl ether, and cinnamic acid.
[0024]
The polyester polyol to be mixed with the chlorinated polyolefin-modified resin is an esterified condensation polymer of an aromatic dibasic acid and a polyhydric alcohol, and as the aromatic dibasic acid, phthalic anhydride, phthalic acid, Examples of polyhydric alcohols that undergo esterification condensation polymerization of isophthalic acid, terephthalic acid, and the like with these aromatic dibasic acids include ethylene glycol, propylene glycol, diethylene glycol, dipropylene glycol, and 1,4-butanediol. , 1,3-butanediol, neopentyl glycol, hexanediol, 1,6-hexanediol, 2,2,4-trimethylhexanediol, 2,4,4-trimethylhexanediol, glycerin, trimethylolethane, trimethylol Such as propane and pentaerythritol It may be used species or mixture.
[0025]
The polyacryl polyol or polyester polyol to be mixed with the chlorinated polyolefin-modified resin serves to supplement the hydroxyl value contained in the chlorinated polyolefin-modified resin and to impart flexibility to the obtained cured coating film. It is preferable to use one having a hydroxyl value of about 30 to 100 mg KOH / g (to resin) and an acid value of about 0.1 to 7 mg KOH / g (to resin).
[0026]
The total amount of the polyacryl polyol and the polyester polyol is preferably 20 to 50 parts by weight, particularly 25 to 50 parts by weight based on 100 parts by weight of the chlorinated polyolefin-modified resin. If the amount is less than 20 parts by weight, the effect of mixing the polyacryl polyol and / or the polyester polyol is not obtained. If the amount exceeds 50 parts by weight, the tightness to the polyolefin resin molded article is reduced. For this reason, a polyacryl polyol and / or a polyester polyol, especially those in the above preferable properties, are mixed in a total range of 20 to 50 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the chlorinated polyolefin-modified resin.
[0027]
In the thermosetting resin composition of the present invention, the blocked polyisocyanate to be added to the mixture of the chlorinated polyolefin-modified resin and the polyacryl polyol and / or the polyester polyol is a polyisocyanate formed by a polymer of an alicyclic diisocyanate. It is a compound in which an isocyanate group is blocked with an active hydrogen-containing compound derived from diketene, and the dissociation of the blocking agent is started in a relatively low-temperature atmosphere, for example, at 110 to 120 ° C.
[0028]
The polyisocyanate composed of an alicyclic diisocyanate multimer has a rigid structure, and therefore, by using this as a crosslinking agent, the heat resistance and weather resistance of the cured coating film can be improved.
Examples of the polyisocyanate composed of a polymer of the alicyclic diisocyanate include 4,4′-methylenebis (cyclohexyl isocyanate), methylcyclohexane-2,4-diisocyanate, and methylcyclohexane-2,6-diisocyanate. , 1,3- (isocyanatomethyl) cyclohexane, 3-isocyanatomethyl-3,5,5-trimethylcyclohexyl isocyanate (isophorone diisocyanate), and at least one isocyanurate bond, uretdione bond, Polyisocyanates having a let bond and an allohanate bond, and adducts of these polyisocyanates with polyhydric alcohols, polyether polyols, polyester polyols and the like can be used.
[0029]
The use of 3-isocyanatomethyl-3,5,5-trimethylcyclohexyl isocyanate as a polyisocyanate composed of a polymer of alicyclic diisocyanate to form a cured coating film having particularly excellent weather resistance. By using an isocyanurate compound, a cured coating film having particularly excellent heat resistance can be formed.
[0030]
100 parts by weight of the above-mentioned chlorinated polyolefin-modified resin, 20 to 50 parts by weight of polyacryl polyol and / or polyester polyol in total, and isocyanate group of polyisocyanate derived from polymer of alicyclic diisocyanate is derived from diketene. In a thermosetting resin composition comprising a blocked polyisocyanate blocked with an active hydrogen-containing compound, the total -OH group of a chlorinated polyolefin-modified resin and a polyacryl polyol and / or a polyester polyol; It is preferable to mix them with -NCO groups in a molar ratio (-OH / -NCO) of about 1: 0.8 to 1: 1.2.
[0031]
The thermosetting resin composition of the present invention is characterized by being cured at a low temperature. Here, the low temperature refers to an upper limit temperature of 100 to 130 ° C. at which the polyolefin-based resin molded product does not undergo thermal deformation, and is a melamine combined with a polyacrylic polyol resin that has been shown to be suitable for application to a conventionally untreated polyolefin-based resin molded product. It has the characteristics of exhibiting a curing temperature equivalent to that of the resin and exhibiting good coating performance on the polyolefin resin molded article. For this reason, polyolefins used in building materials parts, automotive parts such as bumpers, and household electrical appliances, which are problematic due to poor acid resistance and poor weather resistance, which are the drawbacks of melamine resin, especially insufficient resistance to acid rain It is possible to provide a highly resistant coating film without bothering and subjecting the base resin molded body to a chemical conversion treatment or the like in advance, and has effects such as being economically advantageous.
[0032]
【Example】
Hereinafter, the specific configuration of the thermosetting resin composition of the present invention will be described with reference to Examples, and physical properties of a coating film using the thermosetting resin composition will be described.
[0033]
(Examples 1-4, Comparative Examples 1-3)
Using the blocked polyisocyanate obtained in the following production example, and a chlorinated polyolefin-modified resin, polyacryl polyol, polyester polyol, and the like described below, a composition having a mixing ratio (parts by weight) shown in Table 1 is used. The mixture was dispersed by a homogenizer or a sand mill to obtain a one-pack type paint. The ratio of the resin weight only of the chlorinated polyolefin-modified resin and the polyacryl polyol and / or polyester polyol (both are indicated as polyol) is shown in the lowermost column of the table.
[0034]
(Production example: Production of blocked polyisocyanate)
In a 2 liter separable flask equipped with a stirring blade, a thermometer, a nitrogen blowing tube, and a cooling tube, vestanat T1890 / 100 (isophorone diisocyanate isocyanurate trimer manufactured by Huls AG, NCO% = 17 to 17.5%) 732 6.6 g, 186.8 g of ethylene glycol acetate and 186.8 g of xylene were charged, and the mixture was heated and stirred at 60 ° C. to homogenize the contents. Next, 390 g of ethyl acetoacetate and 1.5 g of zinc acetylacetone were added and reacted at 80 ° C. for 12 hours. As a result, almost all isocyanate groups disappeared (confirmed by titration analysis according to ASTM D1638), and the reaction was terminated. The obtained blocked isocyanate compound has an APHA of 110, a Gardner viscosity of U to V, and a solid content of 66% by weight.
[0035]
(Chlorinated polyolefin modified resin)
(1) Supercron 224H: a chlorinated polyolefin-based polyacryl polyol modified with cyclohexyl methacrylate, 2-hydroxyethyl methacrylate, etc., manufactured by Nippon Paper Industries Co., Ltd., chlorine content: 12.8% by weight (based on resin), hydroxyl group Value: 56.1 mg KOH / g (relative to resin), Acid value: less than 10 mg KOH / g, Glass transition temperature: 45 ° C., Non-volatile content: 40% by weight.
(2) Supercron 214H: a chlorinated polyolefin-based polyacryl polyol modified with cyclohexyl methacrylate, methyl methacrylate, 2-hydroxyethyl methacrylate, etc., manufactured by Nippon Paper Industries Co., Ltd .; chlorine content: 12.8% by weight (based on resin) ), Hydroxyl value: 56.1 mg KOH / g (relative to resin), acid value: less than 10 mg KOH / g, glass transition temperature: 68 ° C., nonvolatile content: 40% by weight.
(3) Hardlen B2000: a chlorinated polyolefin-based polyacryl polyol modified with methyl methacrylate, glycidyl methacrylate, 2-hydroxyethyl methacrylate, n-butyl acrylate, etc., manufactured by Toyo Kasei Kogyo Co., Ltd., chlorine content: 13.7 % By weight (relative to resin), hydroxyl value: 33 mg KOH / g (relative to resin), acid value: less than 10 mg KOH / g, glass transition temperature: 20 ° C., nonvolatile content: 35.3% by weight.
(4) Hardlen B4041: A chlorinated polyolefin-based polyacryl polyol modified with methyl methacrylate, glycidyl methacrylate, 2-hydroxyethyl methacrylate, n-butyl acrylate, etc., manufactured by Toyo Kasei Kogyo Co., Ltd., chlorine content: 27% by weight (Relative to resin), hydroxyl value: 42 mg KOH / g (relative to resin), acid value: less than 10 mg KOH / g, glass transition temperature: 44 ° C., nonvolatile content: 44% by weight.
[0036]
(Polyacryl polyol)
(5) Desmophen A-160: manufactured by Sumitomo Bayer Urethane Co., Ltd., having a hydroxyl value of 53.5 mg KOH / g (based on resin) and a non-volatile content of 66% by weight (based on resin).
[0037]
(Modified polycaprolactone toldiol)
(6) Praxel 220AL: manufactured by Daicel Chemical Industries, Ltd., having a hydroxyl value of 56.1 mgKOH / g.
[0038]
(Other)
(7) DISVALON # 4200-10: Anti-settling agent manufactured by Kusumoto Kasei Co., Ltd. (8) Disvalon KS860: Dispersant manufactured by Kusumoto Kasei Co., Ltd. (9) Taipaque CR-90: Rutile type manufactured by Ishihara Sangyo Titanium oxide (10) Uban 20SE-60: Butylated melamine resin manufactured by Mitsui Toatsu Chemicals, Inc. (nonvolatile content 60% by weight)
[0039]
[Table 1]
Figure 0003580943
[0040]
(Experiment)
Injection-molded flat plate (70 × 150 × 5 mm) of polypropylene resin “Mitsubishi Yuka Co., Ltd .: TX1170” in which each coating material of Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 to 3 was washed in advance using a bar coater # 30. And left in a hot air forced drier set at 120 ° C. for 20 minutes to form a coating film having a thickness shown in a predetermined column of Table-2.
[0041]
Table 2 shows the physical properties of the obtained coating films. The physical properties of the coating films shown in Table 2 were measured as described below.
(1) Gloss: 60 degree gloss according to JIS K5400 7,6.
(2) Pencil hardness: The scratches on the coating film surface and the pencil hardness of peeling reaching the substrate were measured in accordance with JIS K5400 8, 4, 1.
(3) Adhesion: Measured according to JIS K5400 8, 5, 1 and then peeled off with a cellophane adhesive tape.
(4) Gasoline resistance: Under a load of 1 kgf / cm 2 , the coating film surface was observed after rubbing 30 times with gasoline-containing gauze, :: no abnormality, Δ: surface scratched, ×: peeling / dissolving displayed. ○ - indicates what is in the range of ○, close to the middle of ○ and △.
(5) Acid resistance: spot 2 ml of a 40% sulfuric acid aqueous solution, leave it in an oven set at 40 ° C. for 20 minutes, wash it with water and observe the surface, 5: no abnormality, 4: partially trace It is indicated by remaining: 3: a mark remains in a ring shape, 2: whitening of the whole, 1: etched.
[0042]
[Table 2]
Figure 0003580943
[0043]
【The invention's effect】
By using the thermosetting resin composition of the present invention, the untreated polyrefin-based resin molded article is directly coated to have high adhesion strength, and furthermore various properties such as weather resistance, gasoline resistance, appearance, etc. A cured coating film having excellent physical properties can be obtained.

Claims (3)

塩素化ポリオレフィンを、少なくとも下記の一般式(1)で示されるアクリル系化合物及び/又は一般式(2)で示されるビニルエーテル化合物を含む変性用化合物で変性してなる水酸基価30〜150mgKOH/g、酸価10mgKOH/g未満、ガラス転移温度20〜50℃の塩素化ポリオレフィン変性樹脂100重量部、ポリアクリルポリオール及び/又はポリエステルポリオールをこれらの合計で20〜50重量部、及び脂環族ジイソシアネートの多量体によるポリイソシアネートのイソシアネート基をジケテンから誘導される活性水素含有化合物でブロックしたブロック化ポリイソシアネートからなることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
Figure 0003580943
Figure 0003580943
A hydroxyl value of 30 to 150 mgKOH / g obtained by modifying a chlorinated polyolefin with at least a modifying compound containing an acrylic compound represented by the following general formula (1) and / or a vinyl ether compound represented by the following general formula (2); 100 parts by weight of a chlorinated polyolefin-modified resin having an acid value of less than 10 mg KOH / g, a glass transition temperature of 20 to 50 ° C., 20 to 50 parts by weight of polyacryl polyol and / or polyester polyol in total, and a large amount of alicyclic diisocyanate A thermosetting resin composition comprising a blocked polyisocyanate in which an isocyanate group of a polyisocyanate is blocked with an active hydrogen-containing compound derived from diketene.
Figure 0003580943
Figure 0003580943
脂環族ジイソシアネートが3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネートである請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。The thermosetting resin composition according to claim 1, wherein the alicyclic diisocyanate is 3-isocyanatomethyl-3,5,5-trimethylcyclohexyl isocyanate. ジケテンから誘導される活性水素を含有する化合物がアセト酢酸エチルである請求項1または2記載の熱硬化性樹脂組成物。3. The thermosetting resin composition according to claim 1, wherein the compound containing active hydrogen derived from diketene is ethyl acetoacetate.
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