JP3580687B2 - Polytetrafluoroethylene porous molded body - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の多孔質成形体に関する。特に、広い温度範囲、とりわけ高温高荷重下において変形に対する抵抗性に優れ、かつ広汎な耐薬品性をもつPTFEの多孔質成形体およびその加工成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
PTFE多孔質成形体は耐薬品性に優れ高い引張強度を有することから、化学品や食品、半導体などの分野でその製造設備、配管等のシーリング、ガスケットなどの用途を主とし、他に気体および液体濾過用のフィルター、衣料の通気・不透水用膜剤、医療用シートなど広い用途に好適に利用されている。
【0003】
かかるPTFE多孔質成形体は種々知られているが、特に米国特許第4,598,011号明細書に、高い引張強度を有し、孔径が比較的大きく、かつ多孔質成形体の空洞容積が大きいPTFE多孔質成形体が記載されている。このPTFE多孔質成形体は、フィブリルで結合された結節を有する内部構造を有する多孔質材料からなり、MTSが15,000psi以上の成形体(以下、「従来の成形体a」という)、後述する図1(前記米国特許のFig.3に対応)の点A(MTS=3,000、C.I.=0.4)、点B(MTS=12,000、C.I.=0.4)、点C(MTS=16,000、C.I.=0.2)および点D(MTS=25,000、C.I.=0.2)で囲まれた範囲のMTSおよびC.I.の値をもつもの(以下、「従来の成形体b」という)、またはMTSが3,000psi以上でEBPが4以下のもの(以下、「従来の成形体c」という)である。なお、MTS、C.I.およびEBPについては後述する。
【0004】
これらのPTFE多孔質成形体は従来の成形体に比して引張強度、耐コールドフロー性、多孔度などが向上しているが、たとえばPTFE多孔質成形体の主要な用途の一つであるガスケットに使用したばあい、つぎのような問題がある。
【0005】
▲1▼比較的高い締付圧をかけないと充分なシーリング効果がえられない。
【0006】
▲2▼高い締付圧下で使用したばあいコールドフローによる変形が特定方向で生じ、
特に高温下で使用したばあい特定方向の変形が著しく大きくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的の一つは以上の問題点を解消し、高温高荷重下でも変形が少なく、変形したとしても変形に方向性が低いPTFEガスケットを提供することにある。
【0008】
本発明の別の目的は、該PTFE多孔質成形体と他の材料とを積層してなる複合化成形体を提供することにある。
【0009】
本発明のさらに別の目的は、該PTFE多孔質成形体を圧縮・焼結することによってPTFEの高密度成形品を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、フィブリルで結合された結節を有する内部構造のPTFE多孔質材料からなる多孔質成形体であって、該成形体のMTSが3,000〜12,000psiでC.I.が0.02〜0.20g/cc/psiの範囲内にあるPTFE多孔質成形体に関する。
【0011】
このPTFE多孔質成形体はEBPが5〜16psiの範囲内にあることが好ましい。
【0012】
また、シート状であって、直交する方向のMTSの比(以下、「L/T」と略す)が1.0±0.2の範囲内にあるものが好ましい。
【0013】
本発明はさらに、PTFE多孔質シートを含む積層成形体であって、他の層が緻密な構造のパーフルオロカーボン樹脂シートおよび/または金属もしくはグラファイト製のシートであるPTFE複合化成形体に関する。
【0014】
本発明はまた、L/Tが1.0±0.2の範囲内にあるPTFE多孔質シートを加圧圧縮し、ついでPTFEの融点以上で熱分解温度以下の温度にて焼結するか、もしくは上記温度下で加熱すると同時に加圧圧縮することによってえられるPTFEの高密度シート状成形体に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】
まず、MTS、EBPおよびC.I.について説明する。
【0016】
MTSは“Matrix Tensile Strength”の略であり、MTSの値(単位:psi)は次式によって求める。なお、平均MTSは一軸延伸PTFE多孔質成形体についてはその延伸方向の測定値(5サンプルについて測定)の平均値であり、また二軸延伸PTFE多孔質成形体のばあいは直交する二つの延伸方向の測定値(5サンプルについて測定)の平均値である。
【0017】
【数1】
【0018】
また、PTFE多孔質成形体の引張強度および比重はそれぞれつぎの方法で測定する。
【0019】
(引張強度)
延伸、ヒートセット後の多孔質PTFEから、幅1/2インチ(12.5mm)、長さ7インチ(175mm)の試験片を切出し、幅(ノギス使用)および厚さ(ダイヤルゲージ使用)を精秤する。
【0020】
この試験片を、つかみ間隔が5インチ(125mm)となるように引張試験機にとりつけ、10インチ/minのクロスヘッド速度で引張り、試験切断時の最大荷重を測定する。引張強度(TS)は次式により求める。
【0021】
【数2】
【0022】
(比重)
引張強度の測定と同様にして、幅15mm、長さ250mmの試片を切出し、長さ(金属製直尺)、幅(ノギス)、および厚さ(ダイヤルゲージ)を精秤する。つぎに、この試片を折りたたみ、化学天秤(感量0.1mg)で重量測定後次式により求める。
【0023】
【数3】
【0024】
このMTSは、PTFE多孔質成形体の、フィブリルで結ばれた結節構造の実質的な強度を表すものである。すなわち、多孔質成形体の見掛け上の引張強度(TS測定値)が同一であっても、計算によってえられるMTSの値が大きいということは、多孔質体の空隙率が大きくなっても(多孔質体の比重が低下しても)構造自体の強度が高くなっていることを意味する。
【0025】
EBP(単位:psi)は“Ethanol Bubbling Point”の略であり、EBPはASTM F316−80に準拠して測定し、エタノールで飽和された多孔質材料に空気圧をかけたとき材料中を空気が通り始めた時点の空気圧の最低値である。
【0026】
EBPはPTFE多孔質成形体の孔径を示す指標であり、EBPの値が大きくなると孔径が小さくなる。
【0027】
C.I.は“Coarseness Index”の略であり、つぎの式で求められる。
【0028】
【数4】
【0029】
C.I.は多孔質成形体の多孔質空間の粗さの指標で単位はg/cc/psiである。同比重の多孔質体のばあいC.I.の値が大きいほど空隙率からみて粗い多孔質体である。
【0030】
本発明のPTFE多孔質成形体は、フィブリルで結合された結節を有する内部構造を有している。この構造は前記米国特許第4,598,011号明細書記載のPTFE多孔質成形体と基本的には同様であり、同米国特許のFig.1に模式的に示されているとおりである。
【0031】
しかし、同米国特許明細書記載のPTFE多孔質成形体は前述のとおりのMTS、C.I.およびEBPを有する3種の成形体a、b、cであるが、本発明のPTFE多孔質成形体はMTSが3,000〜12,000psiでかつC.I.が0.02〜0.2g/cc/psi、好ましくはさらにEBPが5〜16psiという値をもつものであり、つぎのとおり異なる。
【0032】
従来の成形体aは平均MTSが15,000psi以上のものであり、明らかに異なる。また従来の成形体bは、図1(米国特許第4,598,011号のFig.3に対応)中の点A(MTS=3,000、C.I.=0.4)、点B(MTS=12,000、C.I.=0.4)、点C(MTS=16,000、C.I.=0.2)および点D(MTS=25,000、C.I.=0.2)の範囲のものであり、本発明の成形体(図1中にハッチングを施してある領域)とは全く異なる。従来の成形体cはMTSが3,000psi以上でEBPが4.0psi以下のものであり、EBPが5〜16psiの本発明の成形体と明確に異なる。
【0033】
このように本発明のPTFE多孔質成形体は新規なものであり、しかも、特定の物性をもつことにより以下に述べる耐コールドフロー性などに優れるものである。
【0034】
PTFE多孔質成形体をたとえばガスケットとして使用するばあい、広い温度範囲で恒常的に締付力がかけられる。このとき、ガスケットが著しくコールドフローを起こしてしまうと交換しなければならない。従来のPTFE多孔質成形体でこのコールドフローが生じやすく、しかもコールドフローが特定方向に生じる(異方性)ので、寿命が短いものであったことは前述のとおりである。しかし、本発明によれば、コールドフローを起こしにくいだけでなく、コールドフローが生じても方向性が小さく(等方性)、したがって特定方向での気体や液体のもれがなく従来品より長期の使用に耐えうる。さらに、再度締付けることにより継続使用が可能となる。これらの効果の差は、特に高温時での使用の際に顕著に現われる。
【0035】
本発明のPTFE多孔質成形体はフィルム状またはシート状に成形できる。二軸延伸のばあい、直交する2つの延伸方向の横方向を基準としたMTSの比(L/T)がほぼ等しい、すなわち1.0±0.2であるのが好ましい。この範囲にあるとき、前述のコールドフローの等方性が特に優れたものになる。
【0036】
本発明のPTFE多孔質成形体は化学、半導体、食品などの諸工業のプラントの配管、容器類のガスケット、フィルター、その他衣料の防湿材料などとして有用である。
【0037】
本発明のPTFE多孔質成形体は、基本的につぎの5つの工程によって製造できる。
【0038】
(1)PTFEファインパウダーのペースト押出し工程
乳化重合法でえられたPTFEファインパウダーとナフサなどの押出助剤とのペースト状混合物を押出機で押出し、円柱状、角柱状、シート状の押出物をうる。なお、PTFEファインパウダーとは、乳化重合法でえられた重合体の水性分散液を凝析することにより重合体を分離し、これを乾燥した粉末である。重合体の構成はテトラフルオロエチレン(TFE)単独重合体、またはTFEと少量のパーフルオロアルキルビニルエーテルもしくはヘキサフルオロプロピレンとの共重合体(変性PTFE)である。
【0039】
(2)ペースト押出物の圧延工程
(1)でえたペースト押出物をカレンダーロールなどにより押出方向または押出方向に直交する方向に圧延し、シート状とする。
【0040】
(3)押出助剤の除去工程
(2)でえた圧延物を加熱またはトリクロロエタン、トリクロロエチレンなどの溶剤を用いて抽出することにより押出助剤を除去する。
【0041】
(4)延伸工程
(3)でえた押出助剤を含まない圧延物を一軸方向または二軸方向に延伸する。延伸前に約250℃に予熱してもよい。また、二軸延伸をするときは逐次二軸延伸でも同時二軸延伸でもよい。
【0042】
延伸倍率はEBP、MTSなどに影響を与えるので慎重に選ぶべきである。通常面積倍率で300〜1000%、好ましくは400〜800%の範囲内とする。
【0043】
(5)ヒートセット工程
(4)でえた延伸物をPTFEの融点(約327℃)よりも少し高く分解温度よりも低い340〜380℃で比較的短時間(5〜30分間)加熱処理してヒートセットする。
【0044】
この方法は従来のPTFE多孔質成形体の製法とほぼ同様であるが、本発明では特にペースト押出し工程でのPTFE樹脂の配向を極力抑えることによって前述の特定の物性を有する成形体をうることができる。配向の抑制は、ペースト押出しにおけるリダクション比(好ましい範囲は100:1以下、通常20〜60:1)、PTFE/押出助剤比(通常77/23〜80/20)、押出機のダイ角度(通常60°前後)などの適切な選定により達成することができる。
【0045】
本発明はまた、シート状の前記PTFE多孔質成形体の層と他の材料の層とが積層されている複合化成形体に関する。
【0046】
他の材料としては、たとえば緻密な(無孔質な)PTFE、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などのパーフルオロカーボン樹脂;たとえばチタン、ステンレススチールなどの金属;グラファイトなどがあげられる。これらの複合化材料は平板状、メッシュ状などのシートである。積層法としては、粘着剤を使用する方法、多孔質PTFEシートをメッシュ状複合化材料として圧着する方法などが採用される。各層の厚さは、その主たる用途であるガスケットの大きさ、使用圧力(締付圧力)、シールする気体や液体の種類などによって異なり適宜決めればよい。好ましい複合化成形体としては、たとえばPTFE多孔質シート/緻密なPTFEのシートまたはPFAシート、PTFE多孔質シート/チタン箔、PTFE多孔質シート/ステンレススチール箔または板、PTFE多孔質シート/ステンレススチール箔/グラファイトなどがあげられるがこれらのみに限られるものではなく、いずれの組み合わせでもよい。また、複合化材料は1種類の使用でも複数の使用でもよく、特に制限を受けるものではないが、好ましくは両最外層にPTFE多孔質成形体を位置させる。
【0047】
複合化することによりガスケットとしての強度、寸法安定性、耐コールドフロー性などが一段と改善されるなどの効果が奏され、特に高締付け圧で使用されるガスケットとして好適に使用できる。
【0048】
本発明はさらに、PTFE多孔質成形体の高次加工物であるPTFEの高密度成形体に関する。
【0049】
かかる高密度成形体は、前記PTFE多孔質成形の製造工程(4)でえられた延伸物または工程(5)でえられたヒートセット物を圧縮成形(圧力50〜400kg・f/cm2、室温、保持時間10〜20分間)したのち、PTFEの融点(約327℃)以上でPTFEの熱分解温度(約400℃)以下の温度、好ましくは360〜380℃で30〜60分間(厚さ1〜2mmのばあい)加熱し焼結することによりうることができる。また上記圧力および温度条件で加圧と加熱の操作と同時に行なうことにより、圧縮・焼結することによってもうることができる。なお、圧縮成形の容易さ、高密度化、製造工程の短縮などの面から、製造工程(4)でえられた延伸物から出発する方が好ましい。
【0050】
本発明のPTFEの高密度成形体はシート状であり、実質的に無孔であって比重が2.15〜2.20g/ccのものである。
【0051】
一般にPTFEの高密度シートは懸濁重合法でえられるモールディングパウダーを多孔質化工程を経ずに圧縮成形して予備成形シートとし、これを焼結することによって製造しているが、用途によっては耐屈曲疲労性および引張強度に劣る点で問題があった。
【0052】
本発明の高密度成形体はPTFEがもつ耐薬品性や耐油性、耐熱性、低摩擦特性、非粘着性などの性質に加えて、特に引張強度、耐屈曲疲労性に優れており、単独でまたはネオプレンやクロロプレンのシートなどの他の材料と複合化して、ポンプやバルブのダイヤフラム、シール材などとして特に優れた機能を果たす。
【0053】
【実施例】
つぎに本発明を実施例に基づいて説明するが本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0054】
実施例1
乳化重合法で製造したPTFEファインパウダー80重量部とナフサ20重量部とのペースト状混合物を押出機を用いて押出し(押出時のリダクション比=56:1)、直径18mmのロッド状の押出物をえた。このロッド状押出物を押出方向と同じ方向にカレンダーロールで圧延し、幅110mm、厚さ3.2mmのシート状圧延物をえた。このものをオーブン中で300℃にて加熱し、ナフサを除去した。ついで長さ150mmに切断し、250℃で30分間予備加熱したのち直ちに、一軸延伸機により、300%/秒の延伸速度で一軸延伸し(延伸方向は押出方向と同じ)、この延伸状態(延伸倍率:200%)を保ったまま340℃で15分間加熱してヒートセットした。
【0055】
えられたPTFE多孔質シート(厚さ2.7mm)について、比重(d多孔質PTFE)、MTS、EBPを前述の方法で測定し、さらにC.I.を算出した。また、つぎの方法でシール性を調べた。結果を表1に示す。
【0056】
(シール性)
直径29mm(内径25mm)の2本のパイプ(1本の端部は溶接により封止されており、他方のパイプの端部は水圧ポンプに接続されており、バルブと圧力計が設けられている)を継手により連結する。継手のシール部にPTFE多孔質成形体をガスケットとして使用する。パイプ内に10kg・f/cm2の水圧をかけた状態で5時間保持したのちパイプ内の圧力を調べ、シール性を評価する。
【0057】
実施例2および比較例1
延伸倍率を300%(実施例2)および400%(比較例1)に変えたほかは実施例1と同様にしてPTFE多孔質成形体をえ、実施例1と同様にして、比重(d多孔質PTFE)、MTS、EBP、C.I.およびシール性を調べた。結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
実施例3〜11
乳化重合法で製造したPTFEファインパウダー80重量部とナフサ20重量部とのペースト状混合物を矩形のシリンダーおよびダイを備えた押出機を用いて押出し(押出時のリダクション比=24:1)、幅240mm、厚さ5mmのシートをえ、これを長さ240mmごとに切断した。
【0060】
この押出物を押出方向に直交する方向でカレンダーロールにより圧延し、厚さ2.1mmのシート状圧延物をえ、ついでオーブン中で300℃にて加熱し、ナフサを除去した。このものを250℃で30分間予備加熱したのち延伸機により、まず圧延方向と同方向に延伸速度100%/秒の条件で100%延伸し、ついでその延伸倍率を維持したまま、直交方向に延伸速度100%/秒、200%/秒または300%/秒の各条件下に再度延伸することにより二軸延伸した(2軸目の延伸倍率を表2に示す)。延伸物を延伸状態を保持したまま340℃で15分間加熱してヒートセットした。
【0061】
えられたPTFE多孔質シート(厚さを表2に示す)について、比重(d多孔質PTFE)、MTS(直交する2方向(縦と横)のそれぞれのMTS)、EBP、C.I.およびシール性を実施例1と同様にして調べた。また、直交する方向のMTS比(L/T)を算出した。結果を表2に示す。
【0062】
比較例2
押出機の押出時のリダクション比を約50:1と大きくしたほかは実施例11と同様にしてPTFE多孔質シートをえ、実施例1と同様にして物性およびシール性を調べた。結果を表2に示す。
【0063】
なおリダクション比を大きくするとPTFE粒子のフィブリル化の度合および配向性が高くなる。
【0064】
【表2】
【0065】
実施例12
実施例8においてヒートセットするまえの二軸延伸物(厚さ1.35mm)を300kg・f/cm2の圧力で圧縮成形したのち370℃で1時間焼結して比重2.18g/ccの高密度PTFEシート(厚さ0.49mm)をえた。このシートの引張強度は405kg・f/cm2と大きなものであった。
【0066】
また、耐屈曲疲労性をASTM D2178に準じて調べたところ、屈曲寿命は2×107回と耐久性のあるものであった。
【0067】
実施例13
ヒートプレス機を用い実施例12と同じ試験片を圧力200kg・f/cm2、温度370℃の条件で1時間加熱圧縮して高密度PTFEシートをえた。このシートは比重2.20g/cc、厚さ0.47mm、引張強度420kg・f/cm2であった。
【0068】
また、ASTM D2178に準じて測定した屈曲寿命は、2.8×107回という高い値を示した。
【0069】
比較例3
懸濁重合法で製造されたPTFEモールディングパウダーを300kg・f/cm2の圧力で圧縮成形し、370℃で1時間焼結して比重2.15g/ccの高密度のPTFEシート(厚さ0.50mm)をえた。このシートの引張強度は245kg・f/cm2であり、屈曲寿命は2.5×106回であった。
【0070】
実施例14
図2に概略平面図、図3に図2のX−X線概略断面図を示すステンレススチール板1(厚さ0.3mm)に孔2(直径2mm)を約8〜10mm間隔で開け、孔2の周囲に突起3(高さ約1mm)を設けた。
【0071】
このステンレススチール板の両面に実施例3でえたPTFE多孔質成形体シート(厚さ約1.6mm)を配置し、約2kg・f/cm2の比較的低い圧力をかけ、突起3を利用してPTFE多孔質成形体シートを固定し、複合化成形体をえた。
【0072】
えられた複合化成形体は取扱い性に優れ、容易に配管継ぎ部のフランジ管に挿入できた。また、30kg・f/cm2の荷重をかけても実質的にPTFE多孔質成形体シートの面積変化は認められなかった。なお、PTFE多孔質成形体シート単独では30kg・f/cm2の荷重で約4.5%面積が拡大した。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、高温高荷重下での耐コールドフロー性に特に優れたPTFE多孔質成形体が提供できる。さらに、圧縮成形後、完全に焼結することにより引張強度、耐屈曲疲労性に優れた高密度のPTFEシートが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPTFE多孔質成形体の物性範囲と従来のPTFE多孔質成形体の物性範囲を示すグラフである。
【図2】本発明の複合化成形体の一実施態様に用いる複合化材料の概略平面図である。
【図3】図2のX−X線概略断面図である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a porous molded article of polytetrafluoroethylene (PTFE). In particular, the present invention relates to a porous molded article of PTFE having excellent resistance to deformation in a wide temperature range, especially under high temperature and high load, and having a wide range of chemical resistance, and a processed molded article thereof.
[0002]
[Prior art]
PTFE porous moldings are excellent in chemical resistance and have high tensile strength, so they are mainly used for manufacturing equipment, sealing of pipes, gaskets, etc. in the fields of chemicals, foods, semiconductors, etc. It is suitably used for a wide range of applications, such as a filter for liquid filtration, a membrane agent for ventilation and impermeable water of clothing, and a medical sheet.
[0003]
Various such PTFE porous molded articles are known. In particular, US Pat. No. 4,598,011 discloses that the porous molded article has a high tensile strength, a relatively large pore size, and a low void volume. A large PTFE porous compact is described. The PTFE porous molded body is made of a porous material having an internal structure having nodes connected by fibrils, and has a MTS of 15,000 psi or more (hereinafter referred to as “conventional molded body a”), which will be described later. Point A (MTS = 3,000, CI = 0.4) and point B (MTS = 12,000, CI = 0.4) in FIG. ), Point C (MTS = 16,000, CI = 0.2) and point D (MTS = 25,000, CI = 0.2). I. (Hereinafter referred to as “conventional molded body b”), or having a MTS of 3,000 psi or more and an EBP of 4 or less (hereinafter, “conventional molded body c”). Note that MTS, C.I. I. And EBP will be described later.
[0004]
These PTFE porous molded articles have improved tensile strength, cold flow resistance, porosity, etc. as compared with conventional molded articles. For example, gaskets which are one of the main applications of PTFE porous molded articles However, there are the following problems.
[0005]
(1) Unless a relatively high tightening pressure is applied, a sufficient sealing effect cannot be obtained.
[0006]
(2) When used under high tightening pressure, deformation due to cold flow occurs in a specific direction,
In particular, when used at a high temperature, the deformation in a specific direction becomes extremely large.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
One of the objects of the present invention is to solve the above problems and to provide a PTFE gasket which undergoes little deformation even under high temperature and high load and has low directionality even if it is deformed.
[0008]
Another object of the present invention is to provide a composite molded article obtained by laminating the porous PTFE molded article and another material.
[0009]
Still another object of the present invention is to provide a high-density molded article of PTFE by compressing and sintering the porous PTFE molded article.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to a porous molded body made of a PTFE porous material having an internal structure having nodules connected by fibrils, wherein the molded body has a MTS of 3,000 to 12,000 psi and a C.I. I. Is in the range of 0.02 to 0.20 g / cc / psi.
[0011]
This PTFE porous molded body preferably has an EBP in the range of 5 to 16 psi.
[0012]
Further, it is preferable that the sheet is in the form of a sheet and has a ratio of MTS in the orthogonal direction (hereinafter abbreviated as “L / T”) in a range of 1.0 ± 0.2.
[0013]
The present invention further relates to a laminated molded article including a porous PTFE sheet, wherein the other layer is a perfluorocarbon resin sheet having a dense structure and / or a sheet made of metal or graphite.
[0014]
The present invention also provides a PTFE porous sheet having an L / T in the range of 1.0 ± 0.2 under pressure and then sintering at a temperature not lower than the melting point of PTFE and not higher than the thermal decomposition temperature, Alternatively, the present invention relates to a PTFE high-density sheet-like molded product obtained by heating at the above-mentioned temperature and simultaneously compressing under pressure.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
First, MTS, EBP and C.I. I. Will be described.
[0016]
MTS is an abbreviation for “Matrix Tensile Strength”, and the value of MTS (unit: psi) is obtained by the following equation. The average MTS is the average value of the measured values in the stretching direction (measured for 5 samples) for a uniaxially stretched PTFE porous molded body, and two orthogonally stretched biaxially stretched PTFE porous molded bodies. The average value of the measured values in the direction (measured for 5 samples).
[0017]
(Equation 1)
[0018]
The tensile strength and specific gravity of the porous PTFE molded article are measured by the following methods.
[0019]
(Tensile strength)
From the porous PTFE after stretching and heat setting, a test piece having a width of 1/2 inch (12.5 mm) and a length of 7 inch (175 mm) was cut out, and the width (using a caliper) and the thickness (using a dial gauge) were precisely measured. Weigh.
[0020]
The test piece is mounted on a tensile tester so that the grip interval is 5 inches (125 mm), and the test piece is pulled at a crosshead speed of 10 inches / min, and the maximum load at the time of test cutting is measured. The tensile strength (TS) is determined by the following equation.
[0021]
(Equation 2)
[0022]
(specific gravity)
In the same manner as in the measurement of the tensile strength, a test piece having a width of 15 mm and a length of 250 mm is cut out, and the length (metal straight scale), width (calipers), and thickness (dial gauge) are precisely weighed. Next, the sample is folded, and the weight is measured with an analytical balance (sensitivity: 0.1 mg).
[0023]
(Equation 3)
[0024]
This MTS indicates the substantial strength of the knotted structure of the PTFE porous molded body, which is connected by fibrils. That is, even if the apparent tensile strength (measured TS value) of the porous molded body is the same, the fact that the value of MTS obtained by calculation is large means that even if the porosity of the porous body becomes large (porosity). It means that the strength of the structure itself is high (even if the specific gravity of the body is low).
[0025]
EBP (unit: psi) is an abbreviation for “Ethanol Bubbling Point”, and EBP is measured according to ASTM F316-80. When air is applied to a porous material saturated with ethanol, air passes through the material. This is the minimum value of the air pressure at the start.
[0026]
EBP is an index indicating the pore size of the porous PTFE molded article. The larger the value of EBP, the smaller the pore size.
[0027]
C. I. Is an abbreviation of “Coarseness Index” and is obtained by the following equation.
[0028]
(Equation 4)
[0029]
C. I. Is an index of the roughness of the porous space of the porous molded body, and the unit is g / cc / psi. C. In the case of a porous body having the same specific gravity. I. The larger the value, the coarser the porous body from the viewpoint of the porosity.
[0030]
The porous PTFE molded article of the present invention has an internal structure having nodes connected by fibrils. This structure is basically the same as the PTFE porous molded body described in the above-mentioned U.S. Pat. No. 4,598,011, and FIG. 1 as schematically shown.
[0031]
However, the PTFE porous molded body described in the specification of the U.S. Pat. I. And EBP, three types of molded products a, b and c. The PTFE porous molded product of the present invention has an MTS of 3,000 to 12,000 psi and a C.I. I. Is 0.02 to 0.2 g / cc / psi, and preferably the EBP has a value of 5 to 16 psi.
[0032]
The conventional compact a has an average MTS of 15,000 psi or more, which is clearly different. In addition, the conventional molded body b has a point A (MTS = 3,000, CI = 0.4) and a point B in FIG. 1 (corresponding to FIG. 3 of US Pat. No. 4,598,011). (MTS = 12,000, CI = 0.4), point C (MTS = 16,000, CI = 0.2) and point D (MTS = 25,000, CI = 0.2), which is completely different from the molded article of the present invention (the area hatched in FIG. 1). The conventional compact c has an MTS of 3,000 psi or more and an EBP of 4.0 psi or less, which is clearly different from the compact of the present invention having an EBP of 5 to 16 psi.
[0033]
As described above, the porous PTFE molded article of the present invention is a novel one, and has excellent cold flow resistance and the like described below due to having specific physical properties.
[0034]
When the PTFE porous molded body is used, for example, as a gasket, a tightening force is constantly applied in a wide temperature range. At this time, if the gasket causes a significant cold flow, it must be replaced. As described above, the cold flow is likely to occur in the conventional porous molded article of PTFE, and the cold flow occurs in a specific direction (anisotropic), so that the life is short. However, according to the present invention, not only is it difficult to cause a cold flow, but also the directionality is small (isotropic) even if a cold flow occurs, so that there is no gas or liquid leakage in a specific direction and a longer time than the conventional product. Can be used. Furthermore, continuous use becomes possible by tightening again. The difference between these effects is particularly noticeable when used at high temperatures.
[0035]
The porous PTFE molded article of the present invention can be formed into a film or a sheet. In the case of biaxial stretching, it is preferable that the ratio (L / T) of the MTS with respect to the transverse direction of two orthogonal stretching directions is substantially equal, that is, 1.0 ± 0.2. When it is in this range, the isotropy of the cold flow becomes particularly excellent.
[0036]
The porous PTFE molded article of the present invention is useful as piping for chemical, semiconductor, food and other industrial plants, gaskets for containers, filters, and other moisture-proof materials for clothing.
[0037]
The porous PTFE molded article of the present invention can be basically produced by the following five steps.
[0038]
(1) PTFE fine powder paste extrusion step A paste-like mixture of PTFE fine powder obtained by emulsion polymerization and an extrusion aid such as naphtha is extruded with an extruder, and a columnar, prismatic, or sheet-like extrudate is formed. sell. The PTFE fine powder is a powder obtained by coagulating an aqueous dispersion of a polymer obtained by an emulsion polymerization method to separate the polymer and drying the polymer. The structure of the polymer is a tetrafluoroethylene (TFE) homopolymer or a copolymer of TFE and a small amount of perfluoroalkylvinylether or hexafluoropropylene (modified PTFE).
[0039]
(2) Rolling of Paste Extrudate The paste extrudate obtained in step (1) is rolled by a calender roll or the like in the extrusion direction or a direction perpendicular to the extrusion direction to form a sheet.
[0040]
(3) Removal of extrusion aid The extrusion aid is removed by heating or extracting the rolled product obtained in (2) using a solvent such as trichloroethane or trichloroethylene.
[0041]
(4) Stretching Step The rolled product containing no extrusion aid obtained in step (3) is stretched uniaxially or biaxially. It may be preheated to about 250 ° C. before stretching. When performing biaxial stretching, sequential biaxial stretching or simultaneous biaxial stretching may be performed.
[0042]
Since the draw ratio affects EBP, MTS, etc., it should be carefully selected. Usually, the area ratio is in the range of 300 to 1000%, preferably 400 to 800%.
[0043]
(5) The stretched product obtained in the heat setting step (4) is heat-treated at 340 to 380 ° C, which is slightly higher than the melting point of PTFE (about 327 ° C) and lower than the decomposition temperature, for a relatively short time (5 to 30 minutes). Heat set.
[0044]
Although this method is almost the same as the conventional method for producing a porous PTFE molded article, in the present invention, it is possible to obtain a molded article having the above-mentioned specific physical properties by suppressing the orientation of the PTFE resin in the paste extrusion step as much as possible. it can. Suppression of orientation is achieved by reducing the ratio in paste extrusion (preferable range is 100: 1 or less, usually 20 to 60: 1), PTFE / extrusion aid ratio (usually 77/23 to 80/20), die angle of the extruder ( (Approximately around 60 °) can be achieved.
[0045]
The present invention also relates to a composite molded article in which a sheet-shaped layer of the PTFE porous molded article and a layer of another material are laminated.
[0046]
Other materials include perfluorocarbon resins such as dense (non-porous) PTFE, tetrafluoroethylene-perfluoroalkyl vinyl ether copolymer (PFA), and tetrafluoroethylene-hexafluoropropylene copolymer (FEP) For example, metals such as titanium and stainless steel; and graphite. These composite materials are sheets in the form of a flat plate, mesh, or the like. As a lamination method, a method using an adhesive, a method of pressing a porous PTFE sheet as a mesh composite material, and the like are employed. The thickness of each layer varies depending on the size of the gasket, the working pressure (tightening pressure), the type of gas or liquid to be sealed, and the like, and may be determined as appropriate. Preferable composite molded articles include, for example, PTFE porous sheet / dense PTFE sheet or PFA sheet, PTFE porous sheet / titanium foil, PTFE porous sheet / stainless steel foil or plate, PTFE porous sheet / stainless steel foil / Examples include graphite and the like, but not limited thereto, and any combination may be used. The composite material may be used alone or in a plurality of types, and is not particularly limited. Preferably, the PTFE porous molded body is located on both outermost layers.
[0047]
By forming the composite, effects such as a further improvement in strength, dimensional stability, cold flow resistance and the like as a gasket are exhibited, and it can be suitably used particularly as a gasket used at a high tightening pressure.
[0048]
The present invention further relates to a high-density molded article of PTFE, which is a higher-order processed product of a porous molded article of PTFE.
[0049]
Such a high-density molded product is obtained by compression molding (a pressure of 50 to 400 kg · f / cm 2 ) the stretched product obtained in the production process (4) of the PTFE porous molding or the heat set product obtained in the process (5). (Room temperature, holding
[0050]
The high-density PTFE compact of the present invention is sheet-like, substantially nonporous, and has a specific gravity of 2.15 to 2.20 g / cc.
[0051]
Generally, a high-density PTFE sheet is manufactured by compression molding a molding powder obtained by a suspension polymerization method without going through a porous process to form a preformed sheet and sintering it. There was a problem in that it was inferior in bending fatigue resistance and tensile strength.
[0052]
The high-density molded article of the present invention has excellent properties such as chemical resistance, oil resistance, heat resistance, low friction properties, and non-adhesiveness of PTFE, and particularly has excellent tensile strength and bending fatigue resistance. Or, it is combined with other materials such as neoprene and chloroprene sheets to perform particularly excellent functions as a diaphragm of a pump or a valve, a sealing material, or the like.
[0053]
【Example】
Next, the present invention will be described based on examples, but the present invention is not limited to only these examples.
[0054]
Example 1
A paste-like mixture of 80 parts by weight of PTFE fine powder and 20 parts by weight of naphtha produced by an emulsion polymerization method is extruded using an extruder (reduction ratio at the time of extrusion = 56: 1), and a rod-shaped extrudate having a diameter of 18 mm is obtained. I got it. This rod-shaped extruded product was rolled by a calender roll in the same direction as the extrusion direction to obtain a sheet-shaped rolled product having a width of 110 mm and a thickness of 3.2 mm. This was heated at 300 ° C. in an oven to remove naphtha. Then, it was cut into a length of 150 mm, preliminarily heated at 250 ° C. for 30 minutes, and immediately thereafter, uniaxially stretched by a uniaxial stretching machine at a stretching speed of 300% / sec (the stretching direction is the same as the extrusion direction). (Magnification: 200%), and heat-set at 340 ° C. for 15 minutes.
[0055]
The specific gravity (d porous PTFE), MTS, and EBP of the obtained PTFE porous sheet (2.7 mm thick) were measured by the above-described method. I. Was calculated. Further, the sealing property was examined by the following method. Table 1 shows the results.
[0056]
(Sealability)
Two pipes with a diameter of 29 mm (inner diameter 25 mm) (one end is sealed by welding, the other end is connected to a hydraulic pump, provided with a valve and a pressure gauge ) Are connected by a joint. A PTFE porous molded body is used as a gasket for the seal portion of the joint. After maintaining for 5 hours in a state where a water pressure of 10 kg · f / cm 2 is applied in the pipe, the pressure in the pipe is examined to evaluate the sealing property.
[0057]
Example 2 and Comparative Example 1
A porous PTFE molded article was obtained in the same manner as in Example 1 except that the stretching ratio was changed to 300% (Example 2) and 400% (Comparative Example 1). Quality PTFE), MTS, EBP, C.I. I. And the sealing property was examined. Table 1 shows the results.
[0058]
[Table 1]
[0059]
Examples 3 to 11
A paste-like mixture of 80 parts by weight of PTFE fine powder and 20 parts by weight of naphtha produced by an emulsion polymerization method is extruded using an extruder equipped with a rectangular cylinder and a die (reduction ratio at the time of extrusion = 24: 1), and the width is reduced. A sheet having a thickness of 240 mm and a thickness of 5 mm was obtained and cut into pieces each having a length of 240 mm.
[0060]
The extrudate was rolled by a calender roll in a direction perpendicular to the extrusion direction to obtain a 2.1 mm-thick rolled sheet, and then heated at 300 ° C. in an oven to remove naphtha. This was preheated at 250 ° C. for 30 minutes, and then stretched 100% by a stretching machine in the same direction as the rolling direction at a stretching speed of 100% / sec, and then stretched in the orthogonal direction while maintaining the stretching ratio. The film was biaxially stretched by stretching again under the conditions of a speed of 100% / sec, 200% / sec or 300% / sec (the stretching ratio of the second axis is shown in Table 2). The stretched product was heated and set at 340 ° C. for 15 minutes while maintaining the stretched state.
[0061]
About the obtained PTFE porous sheet (thickness is shown in Table 2), specific gravity (d porous PTFE), MTS (MTS in each of two orthogonal directions (vertical and horizontal)), EBP, C.I. I. And the sealing property was examined in the same manner as in Example 1. Further, the MTS ratio (L / T) in the orthogonal direction was calculated. Table 2 shows the results.
[0062]
Comparative Example 2
A PTFE porous sheet was obtained in the same manner as in Example 11 except that the reduction ratio at the time of extrusion of the extruder was increased to about 50: 1, and physical properties and sealing properties were examined in the same manner as in Example 1. Table 2 shows the results.
[0063]
When the reduction ratio is increased, the degree of fibrillation and orientation of the PTFE particles are increased.
[0064]
[Table 2]
[0065]
Example 12
In Example 8, the biaxially stretched product (thickness: 1.35 mm) before heat setting was compression-molded at a pressure of 300 kg · f / cm 2 , sintered at 370 ° C. for 1 hour, and subjected to a specific gravity of 2.18 g / cc. A high-density PTFE sheet (0.49 mm thick) was obtained. The tensile strength of this sheet was as large as 405 kg · f / cm 2 .
[0066]
In addition, when the bending fatigue resistance was examined according to ASTM D2178, the bending life was 2 × 10 7 times, which was durable.
[0067]
Example 13
Using a heat press machine, the same test piece as in Example 12 was heated and compressed under the conditions of a pressure of 200 kg · f / cm 2 and a temperature of 370 ° C. for 1 hour to obtain a high-density PTFE sheet. This sheet had a specific gravity of 2.20 g / cc, a thickness of 0.47 mm, and a tensile strength of 420 kg · f / cm 2 .
[0068]
In addition, the flex life measured according to ASTM D2178 showed a high value of 2.8 × 10 7 times.
[0069]
Comparative Example 3
The PTFE molding powder produced by the suspension polymerization method is compression-molded at a pressure of 300 kg · f / cm 2 , sintered at 370 ° C. for 1 hour, and a high-density PTFE sheet having a specific gravity of 2.15 g / cc (thickness 0). .50 mm). The tensile strength of this sheet was 245 kg · f / cm 2 , and the flex life was 2.5 × 10 6 times.
[0070]
Example 14
FIG. 2 is a schematic plan view, and FIG. 3 is a schematic cross-sectional view taken along line XX of FIG. 2. Holes 2 (
[0071]
The porous PTFE sheet (thickness: about 1.6 mm) obtained in Example 3 was placed on both sides of this stainless steel plate, and a relatively low pressure of about 2 kg · f / cm 2 was applied to the PTFE porous sheet. Thus, the PTFE porous molded body sheet was fixed to obtain a composite molded body.
[0072]
The obtained composite molded body was excellent in handleability and could be easily inserted into the flange pipe at the pipe joint. In addition, even when a load of 30 kg · f / cm 2 was applied, substantially no change in the area of the porous PTFE sheet was observed. In the case of the PTFE porous molded body sheet alone, the area increased by about 4.5% under a load of 30 kg · f / cm 2 .
[0073]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the PTFE porous molded object excellent especially in cold flow resistance under high temperature and high load can be provided. Further, by completely sintering after compression molding, a high-density PTFE sheet excellent in tensile strength and bending fatigue resistance can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing a physical property range of a porous PTFE molded article of the present invention and a physical property range of a conventional porous PTFE molded article.
FIG. 2 is a schematic plan view of a composite material used in one embodiment of the composite molded article of the present invention.
FIG. 3 is a schematic sectional view taken along line XX of FIG. 2;
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