JP3578521B2 - 移動ラック装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は移動ラック装置に関し、例えば家庭のキッチンの流し台の上に設けられる吊り戸棚等の各種上部棚を利用して設置されて好適な移動ラック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
実開昭61−60840号公報は、一般家庭のキッチンの流し台の上に設けられる吊り戸棚を利用して設置される移動戸棚を開示している。
【0003】
この移動戸棚は、吊り戸棚の下面に設けられた前後一対のガイドレールによって左右前後の4か所を移動できるように支持されている。また移動戸棚は前後に二重に設けられ、双方が相対移動できるものと、一方が固定されるものとがある。
【0004】
移動戸棚はこれに収納した物が関係する作業位置、例えば流し台の水槽部、ワークトップの作業面部、あるいはワークトップのコンロ部等の各種調理や作業の位置に移動させることにより、各種作業に便利になる。移動戸棚が複数あると、作業の種類に合わせて分類した物を個別に収納しておき、これらを必要に応じて移動し個別に扱える。この場合、二重の移動戸棚は不使用時に前後に重なるようにすると、これらを小さなスペースにまとめてかさ張らないようにすることができ、また他の作業、あるいは窓を通じた日照や視界等の邪魔になり難くするし、外観もよくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に開示のものや、他に知られている移動戸棚は、複数組み合わせて設けられても、支持構造上着脱できないので、支持位置を左右に、あるいは前後に入れ変えるようなことはできず不便である。
【0006】
本発明は、このような問題を解消することを課題とし、移動戸棚が主として軽量かつ少量の物品が収納されることが多いことに着目し、ラックを簡易で安価なしかもどの位置にても着脱できる支持構造にて移動できるように支持する移動ラック装置を提供することを主たる目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の移動ラック装置は上部棚の下面にこの上部棚が設けられている壁面とほぼ平行なガイドレールと、このガイドレールに移動できるように保持されてラックから上方に延びる支持線材の上端を支持しラックをガイドレールに移動できるように吊持するスライダとを備えたものであって、
請求項1の発明は、上記のような目的を達成するために、スライダはガイドレールの溝とこれの幅方向に係合して溝に沿い移動できるように保持され、支持線材の上端を下方より受入れる支持孔と、この支持孔の口縁で下方に突出する中空の雄ねじ部と、下端より雄ねじ部および支持孔を通るように溝とほぼ平行に切り込まれて上端部にヒンジ連結部を残し、スライダと溝とを係脱させる遊びを与える割溝を持ち、支持線材の上端部引っ掛かりの下に通されて前記雄ねじ部に下方から螺合し支持孔に挿入した支持線材の上端部引っ掛かりをスライダ側に締付けるナットを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明においてさらに、ラックの支持および移動が安定化するために、溝とスライダとが上下方向の複数箇所にて係合し合うようにしている。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1、2の発明のいずれかにおいてさらに、ラックの支持および移動のさらなる安定を図るために、溝とスライダとが、溝の内面に相対向するように設けられたガイドフランジとこれに対応するようにスタイダに設けられた凹条とが係合し合うようにしている。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1〜3の発明のいずれかにおいてさらに、複数のガイドレールを簡易に取付け、しかも相互の間隔が正確でラックを種々の支持パターンに支持するのにさらに有効にするために、ガイドレールが前後一対設けられ、互いに所定の間隔を持って1つのガイドレール部材に一体成形されている。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4の発明においてさらに、構造の複雑化なく、照明器具の取付けに便利にするため、ガイドレール部材が照明器具の取付け部も一体成形されている。
【0012】
請求項6の発明は、請求項5の発明においてさらに、構造の複雑化やかさ張りなしに照明器具を取付けられるようにするため、前後のガイドレールの間に照明器具を収納する照明室を形成している。
【0013】
請求項7の発明は、請求項6の発明のいずれかにおいてさらに、構造の複雑化なく照明器具を体裁よく設けられるようにするため、照明室の前後のガイドレールが対向し合う対向面の下端部に照明カバーを取付けるカバー取付けフランジを形成している。
【0014】
請求項8の発明は、請求項4〜7の発明のいずれかにおいてさらに、ラックの支持パターンの増大を図るために、ラックが少なくとも2本の支持線材を有し、それらの上端の間隔が前後に並ぶ一対のガイドレールの間隔と一致している。
【0015】
本発明のそれ以上の目的および特徴は以下の説明および図面に記載によって明らかにされる。
【0016】
【作用】
請求項1の発明の移動ラック装置の上記構成では、吊り戸棚等の上部棚の下面のガイドレールの溝に移動できるように保持したスライダで、ラックから上方に延びる支持線材の上端を支持し、スライダの移動によってラックを溝に沿って前記壁面にほぼ平行に移動させられるようにするが、
特に、スライダは溝にほぼ平行な割溝による遊び分だけ、この溝がスライダの上部に残しているヒンジ部を支点として開閉されて、開き状態では溝と幅方向に係合し合うように溝幅方向寸法が増大し、溝内で開き状態にすることによって、溝と幅方向に係合し溝に沿って移動できる保持状態となり、この保持状態のスライダの支持孔にラックから上方に延びる支持線材の上端部を下方より挿入すると、スライダはこの支持線材が邪魔になって閉じられるのを阻止されるし、この状態でスライダの雄ねじ部に支持線材の上端部引っ掛かりの下に通されたナットを螺合して支持線材の上端部引っ掛かりをスライダ側に締めつけることによって、支持線材の側からナットやスライダに前記締付けを緩めるような力が働くようなことなく支持線材をスライダへの挿入状態に確実に固定するので、各ラックの支持線材をガイドレールの溝に沿って移動できるようにスライダを介し確固に支持できる。
【0017】
しかも、ナットを緩めて雄ねじ部から取り外すと、ラックの支持線材をスライダの支持孔から抜き出し、ラックをガイドレールから取り外せるし、また、スライダも支持線材による邪魔なくヒンジ部を支点にして割溝による遊び分を閉じた状態にすることにより、ガイドレールの溝との幅方向の係合が外れて溝の途中のどの位置にても下方へ取り外し、また、逆に嵌め付けることもできるので、スライダをガイドレールの端部からしか着脱できない場合に比して、スライダおよびラックの着脱に便利で、スライダおよびこれを利用したラックの取付けおよび取外し、およびこれによるラックの交換や増減を作業性よく達成することができる。
【0018】
さらに、ラックをガイドレールの溝に移動できるように支持するのに、2つ割り構造のスライダとナットとの2部材があればよく、構成の簡単な安価なものとなる。
【0019】
請求項2の発明の上記構成では、請求項1の発明においてさらに、溝とスライダとが上下方向の複数箇所にて係合し合って、スライダは上下複数段にてガイドに保持され、ラックに掛かる荷重を各段に分担して軽く受けるし、ラックの荷重がスライダに偏って働いても上下の複数段支持のためにスライダに傾きやこじれが生じ難いので、ラックの支持および移動を安定化することができる。
【0020】
請求項3の発明の上記構成では、請求項1、2の発明のいずれかにおいてさらに、溝とスライダとが、溝の内面に相対向するように設けられたガイドフランジとこれに対応するようにスライダに設けられた凹条とが係合し合い、スライダの直進性を向上するので、双方をこじれにくくし、ラックの支持および移動のさらなる安定を図ることができる。
【0021】
請求項4の発明の上記構成では、請求項1〜3の発明のいずれかにおいてさらに、前後に設けられた複数のガイドレールによって、ラックの前後左右各部から上方に延びる支持線材を、それぞれに対応する位置に分担して支持することにより、大型のラックでも安定して支持し移動できるようにし、また、奥行きの小さい異なった種類のラックを前後のガイドレールにて個別に支持することにより、前後のラックを干渉なく自由に移動させて使用し、また位置させられる上、複数のガイドレールの間隔が正確で、これに一致する上端間隔を持った2本の支持線材を有したラックにつき、2本の支持線材が前後のガイドレールに個別に支持される向きと、同じガイドレールに支持される向きとに位置ずれの問題なく容易かつ確実に選択的に支持でき、ラックの支持パターンを増大するのに便利である。
【0022】
請求項5の発明の上記構成では、請求項4の発明においてさらに、ガイドレール部材に照明器具の取付け部も一体成形されていて、特別な部材なしに照明器具を取り付け、移動ラック装置が用いられる部分での作業に便利に使用されることができる。
【0023】
請求項6の発明の上記構成では、請求項5の発明においてさらに、前後のガイドレールの間に形成した照明室に照明器具を収納し設置することにより、構造の複雑化やかさ張りなしに照明器具を取付けられる利点がある。
【0024】
請求項7の発明の上記構成では、請求項6の発明においてさらに、照明室の前後のガイドレールが対向し合う対向面の下端部に設けられたカバー取付けフランジを利用して、照明カバーを取付けることができるので、構造の複雑化なく照明器具を体裁よく設けられる。
【0025】
請求項8の発明の上記構成では、請求項4〜7の発明のいずれかにおいてさらに、ラックが少なくとも2本の支持線材を有していることによって、ガイドレールの溝に沿って移動し、またどの位置からでも着脱できるように支持することができ、各種の支持パターンを満足しながら支持構造が簡略化しコストもその分だけ低減する。また、少なくとも2本の支持線材の上端の間隔が前後に並ぶ一対のガイドレールの間隔と一致しているラックであると、請求項4の発明におけるラックの支持パターンを増大するような使用に有効である。
【0026】
【実施例】
本発明に係る移動ラック装置の第1の実施の形態について、図1〜図5を参照しながら以下に説明する。
【0027】
この場合の移動ラック装置は、図5に示すような一般家庭のキッチンに設置される流し台1の上に設けられる吊り戸棚2に適用した場合のものである。しかし、これに限られることはなく、吊り戸棚2に代わり得る上部棚、あるいは梁の下面等でもよい。
【0028】
流し台1は、ワークトップ3の作業面3aの左端にコンロ4が設けられ、これの下にはオーブンレンジ5が設けられている。作業面3aの残りのスペースのほぼ中央に作業面3aから凹陥した水槽6が設けられている。吊り戸棚2は、コンロ4にほぼ対応する左寄り部分に換気扇を持った排気フード7が設けられ、これの左側部分と右側部分とに収納部8を持っている。
【0029】
吊り戸棚2の収納部8の下面8aに設けたガイドレール9によって、ラック形態が異なる各種のラック11〜14を吊り戸棚2が設けられた壁面15とほぼ平行に移動できるように吊持している。このためガイドレール9は壁面15にほぼ平行なようにして、前後に一対設けられている。しかし、ガイドレール9は1本でもよいし、3本以上となってもよい。
【0030】
前後左右の複数のラック11〜14を必要に応じて移動させて使い分けたり、また不使用時は他の作業、あるいは窓を通じた日照や視界の邪魔にならない位置に移動させたり、前後のものを重ねて小さなスペースにまとめてかさ張らないようにしておける。
【0031】
図5の右端のラック11は、吊り戸棚2の前縁部を残す奥行きにほぼ対応した奥行き寸法を有するのに対し、他のラック12〜14は前記ラック11の奥行きの半分弱の奥行き寸法としてある。
【0032】
複数のガイドレール9は、アルミニウム等の金属材料からなる図1〜図3に示すような押出し型材としての1つのガイドレール部材20に、互いに所定の間隔D1を持って一体成形され、ねじ21により吊り戸棚2の下面8aに取付けられている。
【0033】
各ガイドレール9、9はスライダ22を自身の溝9a、9aとこれの幅方向に係合して溝9a、9aに沿い移動できるように保持するとともに、スライダ22には、各ラック11〜14から上方に延びる支持線材23の上端部23a、23aを下方より受入れる支持孔22aと、この支持孔22aの口縁で下方に突出する中空の雄ねじ部22bと、下端より雄ねじ部22bおよび支持孔22aを通るように溝9a、9aとほぼ平行に切り込まれて上端部にヒンジ連結部22cを残し、スライダ22と溝9aとを係脱させる遊びを与える割溝22dを持ち、図3に示すような支持線材23の上端部引っ掛かり23bの下に通され前記雄ねじ部22bに下方から螺合し支持孔22aに挿入した支持線材23の上端部引っ掛かり23bをスライダ22側に締付ける樹脂製のナット24を備えている。スライダ22は例えばナイロンやポリエスール等の樹脂材料が好適である。ナットも同じ材料としてもよいが、特別な滑り特性や剛性を必要としないので、比較的に自由に材料を選択できる。
【0034】
スライダ22およびナット24は図4に詳細に示してある。雄ねじ部22bの基部外周には係止切欠き部61aを有する緩み止め突片61が一体形成され、ナット24の先端部内周には、支持線材23の上端部23aを支持孔22aに挿入した状態に固定する最終回転位置で前記係止切欠き部61aに弾性係合する係止凸部62が設けられ、この弾性係合によって軽い係合音を伴う緩み止めがなされ、固定ができたことを作業者に認識させられる。ナット24が人の操作なしに自然に緩むのを前記係合によって防止できるようにしている。また、ナット24を緩めるときは係止凸部62が係止切欠き部61aとの係合から弾性的に外れて、ナット24を取外せるが、前記係合が外れるときにも軽い係合外れ音がするので、これを作業者に認識させることができる。また、ナット24の外周には回転操作時の滑り止めと前記係止凸部62の位置を作業者に認識させる指標とを兼ねる突起63が設けられている。
【0035】
上端部引っ掛かり23bは図3に示すように支持線材23の上端部23aの下の環状溝23cにe型のスナップリング23eを弾性的に装着して形成されている。しかし、これに限られることはなく、支持線材23に一体形成されることができ、下向きの単なる段差面とすることもできる。また、これらに代えて支持線材に貫通させたピンを採用することもできる。要するに支持線材23をスライダ22の支持孔22a内に挿入して抜け止め状態に固定できる引っ掛かりを持つものであればどのようなものをも採用することができる。
【0036】
溝9aとスタイダ22とは、溝9aの内面に相対向するように設けられたガイドフランジ9b、9bと、これらに対応するようにスライダ22に設けられた凹条22eとで、図1、図2に示すように溝9aの幅方向に係合し合うようになっている。これら溝9aとスライダ22との係合は、上下2段にて行われるようにしてある。なお、図示のものでは下段の凹条22eは下方にも開放した形になっている。
【0037】
もっとも、このような係合は1段だけで行ってもよいし、2段以上行ってもよい。
【0038】
また、ガイドレール部材20は、前後のガイドレール9a、9aの間を利用して、照明器具32を収納する照明室33を一体に形成している。照明器具32は蛍光灯を使用するものであるが、図1、図2に示すように照明室33の天井壁33aに取付けてある。
【0039】
これは、照明室33内に面する各ガイドレール9、9の対向面9c、9cの下端部に照明カバー34を取付けるカバー取付けフランジ33bを形成してあり、これに照明器具32が干渉しないためである。カバー取付けフランジ33b、33bには樹脂製の照明カバー34に一体形成した弾性取付け片34aを弾性的に下方から係合させることにより、着脱できるように装着し、照明室33内の照明器具32を覆っている。
【0040】
このように、前後のガイドレール9、9の間に形成した照明室33に照明器具32を収納し設置すると、構造の複雑化やかさ張りなしに照明器具32を取付けられる利点がある。また、照明室33の前後のガイドレール9、9が対向し合う対向面9c、9cの下端部に設けられたカバー取付けフランジ33bを利用して、照明カバー34を取付けるので、構造の複雑化なく照明器具32を体裁よく設けられる。
【0041】
吊り戸棚2の閉じられた正面扉35の真下に位置するように設けた飾り縁38が設けられ、この飾り縁38とガイドレール部材20との間には照明器具31と巻取り式のスクリーン36とが設けられ、吊り戸棚2の下面8aに取付けてある。スクリーン36は操作部37を上下に操作して所望高さ位置まで引出し、ラック11〜14への収納部の全体あるいは、見せたくない高さ範囲を覆い隠せるようにしてある。71は下面8aの一部に設けたコンセント、72はコード掛けであって、コンセント71に接続したコーヒーメーカ等の電気機器73からの電源コード74を引っかけ、流し台1での作業に電源コード74が邪魔にならないようにする。
【0042】
図1は独立キッチンシステムの場合を示し、流し台1の後方は壁面15であるが、この部分に窓等の開口があるリビングや食堂等との対面用の開口を有するいわゆる対面キッチンシステムの場合では、この開口部にもラック11〜14の収納部の全体あるいは必要高さ範囲を覆い隠せるようにした巻取り式のスクリーンを設けるのが好適である。
【0043】
図1では独立キッチンシステムであるので、吊り戸棚2の下面8aの、ガイドレール部材20と壁面15との間には、押出し型材よりなる目隠し材41を取付け、これの中空部分41aを利用して配線等ができるようにしてある。目隠し材41の下面には配線の出し入れや点検を行う開口41bを設け、樹脂等からなる適当なカバー42を着脱できるように装着してある。
【0044】
以上のように、吊り戸棚2の下面8aのガイドレール9、9に移動できるように保持したスライダ22で、ラック11〜14から上方に延びる支持線材23の上端部23aを支持し、スライダ22の移動によってラック11〜14を前記壁面15にほぼ平行に移動させられる。
【0045】
スライダ22は溝9a、9aにほぼ平行な割溝22dによる図3の遊び分S1だけ、この割り溝22dがスライダ22の上部に残しているヒンジ連結部22cを支点として図3の実線の状態と仮想線の状態との間で開閉される。スライダ22の開き状態では溝9aと幅方向に係合し合うように溝幅方向寸法が図3に示すD1に増大するので、溝9a内で開き状態にすることによって、図1、図2に示すように溝9aと幅方向に係合し溝9aに沿って移動できるように保持状態とすることができる。
【0046】
この保持状態のスライダ22の支持孔22aにラック11〜14から上方に延びる支持線材23の上端部23aを図1、図2に示すように下方より挿入すると、スライダ22はこの支持線材23が邪魔になって閉じられるのを阻止されるし、この状態でスライダ22の雄ねじ部22bにナット24を螺合して支持線材23の上端部引っ掛かり23bをスライダ22側に図1、図2に示すように締め付けると、支持線材23側からナット24やスライダ22に前記締付けを緩めるような力が働くようなことなく支持線材23をスライダ22への挿入状態に確実に固定することができる。
【0047】
したがって、各ラック11〜14の支持線材23をガイドレール9、9の溝9a、9aに沿って移動できるようにスライダ22を介し確固に支持した状態となる。
【0048】
しかも、ナット24を緩めて雄ねじ部22bから取り外すと、ラック11〜14の支持線材23をスライダ22の支持孔22aから抜き出し、ラック11〜14をガイドレール9、9から取り外せるし、スライダ22も支持線材23の邪魔なくヒンジ連結部22cを支点にして割溝22dによる図3の遊び分S1を閉じた状態にして幅方向寸法を図3のB2と小さくすることにより、ガイドレール9の溝9aとの幅方向の係合が外れて溝9aの途中のどの位置にても下方へ取り外し、また、逆に嵌め付けることもできるので、スライダ22をガイドレール9の端部からしか着脱できない場合に比して、スライダ22およびラック11〜14の着脱に便利で、スライダおよびこれを利用したラックの取付けおよび取外し、およびこれによるラック11〜14の交換や増減を作業性よく達成することができる。
【0049】
そして、ラック11〜14をガイドレール9、9の溝9a、9aに移動および着脱できるように支持するのに、2つ割り構造のスライダ22とナット24との2部材があればよく、構成の簡単な安価なものとなる。
【0050】
しかも、溝9aとスライダ22とが上下方向の複数箇所にて係合し合うので、スライダ22は上下複数段にてガイドに保持され、各段の係合部でラック11〜14の荷重を分担して軽く受けるし、ラック11〜14の荷重がスライダ22に偏って働いてもスライダ22に傾きやこじれが生じ難いので、ラック11〜14の支持および移動を安定化することができる。
【0051】
さらに、溝9aとスライダ22とが、溝9aの内面に相対向するように設けられたガイドフランジ9bとこれに対応するようにスライダ22に設けられた凹条22eとが係合し合っていることによって、スライダ22の直進性を向上するので、双方をこじれにくくし、ラック11〜14の支持および移動がさらに安定化する。
【0052】
また、前後に設けられた2本のガイドレール9、9によって、ラック11〜14の前後各部から上方に延びる支持線材23を、それぞれに分担して支持することにより、図5に示すような奥行きの大きい大型のラック11でも安定して支持し移動できるようにし、また、図5に示すような奥行きがラック11よりも半分以下と小さく異なった各種のラック12、13を前後のガイドレール9、9にて個別に支持することにより、前後のラック12、13を干渉なく自由に移動させて使用し、また位置させられる。また、2本のガイドレール9、9の間隔D1がガイドレール部材20を利用した一体成形により正確であるので、これに一致する上端の間隔D1を持った2本の支持線材23を有する図5に示すラック14につき、2本の支持線材23を前後のガイドレール9、9に個別に支持する向きと、同じガイドレール9、9に支持する図示しない向きとに位置ずれの問題なく容易かつ確実に選択的に支持でき、ラック14の支持パターンを増大するのに便利である。
【0053】
以上で明らかなように、ラック11〜14は少なくとも2本の支持線材23を有していることによって、ガイドレール9の溝9aに沿って移動し、またどの位置からでも着脱できるように支持することができ、支持構造が簡略化しコストもその分だけ低減する。
【0054】
図6、図7は4本の支持線材23を利用して支持する他のラック51、52を示し、前側の支持線材23の上端の間隔が後ろ側の支持線材23の上端の間隔よりも大きくして、棚が前側に大きく張り出すタイプのラック51、52を安定して支持できるようにしている。支持線材23の前後方向の上端間隔がD1になっている。
【0055】
しかし、ラック11、51、52の4本の支持線材23の上端の前後左右の間隔をD1に設定すると、これのガイドレール9、9を利用した支持を、ラックの前部が前向きになる場合と、横向きになる場合との支持が可能となる。
【0056】
図8〜図12は2本の支持線材23を持った他のラック53〜57を示している。図13は図5に示したラック14の具体的な構造を示している。支持線材23の上端の左右間隔が前記したようにD1となっている。
【0057】
これによって、図5に示すように2本のガイドレール9、9に跨がって横向きに支持することができ、コンロ4での調理の際に、図5に示すようにその近くに移動させておくことにより、小物棚11bに載せてある各種の調味料を必要に応じて使用したり、調理の最中に調理容器から取り外した蓋を蓋棚11aに掛け止めるなどして、調理に便利を図ることができる。
【0058】
なお、ラック11〜14、51〜57はそれぞれ、金属製線材を種々に折曲げ、また溶接により結合されて形成されている。これらのラック構造はどのようなものでもよいが、ラックを構成する金属製線材の一部を上方に延長することにより、支持線材23を形成している。したがって、支持線材23を設けるための特別な部材や結合構造が不要なため、この分だけ製品コストを低減することができる。ラックにこのような支持線材として延長させる適当な金属製線材がないような場合は、支持線材23を特別に用意して取付けることもできる。
【0059】
また、支持線材23はこれの上端部23aをスライダ22に連結してラック11〜14、51〜57を支持し、これらの重心まわりのバランスが採れるようにするために、各支持線材23を上端部23aとの間で折曲げることにより、上端部23aを必要な支持位置に位置するようにしている。しかし、これには種々の方法が考えられるし、ラックの構造が異なればこれに限ることもない。
【0060】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、吊り戸棚等の上部棚の下面のガイドレールの溝に移動できるように保持したスライダで、ラックから上方に延びる支持線材の上端を支持し、スライダの移動によってラックを溝に沿って前記壁面にほぼ平行に移動させられるようにするのに、スライダは割溝を利用した開閉によってガイドレールの溝の途中のどの位置にても下方へ取り外し、また、逆に嵌め付けて幅方向に係合させてラックから上方に延びる支持線材を受け入れて支持し、また取り外せるし、支持状態ではスライダの割溝が受入れた支持線材の上端部に邪魔されて溝との幅方向の係合は外れる閉じ状態になるのを阻止されるとともに、この受け入れ状態がナットの締付けによって確固に保持されてラックを確固にでき、スライダをガイドレールの端部からしか着脱できない場合に比して、スライダおよびラックの着脱に便利で、スライダおよびこれを利用したラックの取付けおよび取外し、およびこれによるラックの交換や増減を作業性よく達成することができる。
【0061】
しかも、ラックをガイドレールの溝に移動および着脱できるように支持するのに、2つ割り構造のスライダとナットとの2部材があればよく、構成の簡単な安価なものとなる。
【0062】
請求項2の発明によれば、溝とスライダとが上下方向の複数箇所にて係合し合ってラックに掛かる荷重を各段に分担して軽く受けるし、ラックの荷重がスライダに偏って働いても上下の複数段支持のためにスライダに傾きやこじれが生じ難いので、ラックの支持および移動を安定化することができる。
【0063】
請求項3の発明によれば溝とスライダとが、ガイドフランジと凹条とで係合していて、スライダの直進性を向上するので、双方をこじれにくくし、ラックの支持および移動のさらなる安定を図ることができる。
【0064】
請求項4の発明によれば、前後に設けられた複数のガイドレールによって、ラックの前後左右各部にある支持線材を、それぞれに対応する位置に分担して支持して、大型のラックでも安定して支持し移動できるようにする。また、奥行きの小さい異なった種類のラックを前後のガイドレールにて個別に支持して、前後のラックを干渉なく自由に移動させて使用し、また位置させられる上、複数のガイドレールの間隔が正確で、これに一致する上端間隔を持った2本の支持線材を有したラックにつき、2本の支持線材が前後のガイドレールに個別に支持される向きと、同じガイドレールに支持される向きとに位置ずれの問題なく容易かつ確実に選択的に支持でき、ラックの支持パターンを増大するのに便利である。
【0065】
請求項5の発明によれば、ガイドレール部材に一体成形された取付け部にて特別な部材なしに照明器具を取り付け、移動ラック装置が用いられる部分での作業に便利に使用されることができる。
【0066】
請求項6の発明によれば、請求項5の発明においてさらに、前後のガイドレールの間に形成した照明室に照明器具を収納し設置し、構造の複雑化やかさ張りなしに照明器具を取付けられる利点がある。
【0067】
請求項7の発明によれば、請求項6の発明においてさらに、照明室の前後のガイドレールが対向し合う対向面の下端部に設けられたカバー取付けフランジを利用して、照明カバーを取付けることができるので、構造の複雑化なく照明器具を体裁よく設けられる。
【0068】
請求項8の発明によれば、請求項4〜7の発明のいずれかにおいてさらに、ラックが少なくとも2本の支持線材を有していることによって、ガイドレールの溝に沿って移動し、またどの位置からでも着脱できるように支持することができ、各種の支持パターンを満足しながら支持構造が簡略化しコストもその分だけ低減する。また、少なくとも2本の支持線材の上端の間隔が前後に並ぶ一対のガイドレールの間隔と一致しているラックであると、請求項4の発明におけるラックの支持パターンを増大するような使用に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動ラック装置の1つの実施の形態を示す吊り戸棚部の断面図である。
【図2】図1のガイドレールによるラックを吊持した部分を断面図である。
【図3】図2のガイドレールによるラックを吊持する部分の分解斜視図である。
【図4】図1〜図3に示すガイドレールにラックを吊持するためのスライダとナットとを示す各種図である。
【図5】図1、図2の移動ラック装置を採用した一般家庭のキッチン回りを示す斜視図である。
【図6】4本の支持線材を有するラックの他の形態を示す斜視図である。
【図7】4本の支持線材を有するラックの今1つの形態を示す斜視図である。
【図8】2本の支持線材を有するラックの他の形態を示す斜視図である。
【図9】2本の支持線材を有するラックの別の形態を示す斜視図である。
【図10】2本の支持線材を有するラックの今1つの形態を示す斜視図である。
【図11】2本の支持線材を有するラックのさらに他の形態を示す斜視図である。
【図12】2本の支持線材を有するラックのさらに別の形態を示す斜視図である。
【図13】2本の支持線材を有するラックで図5に示すものの斜視図である。
【符号の説明】
2 吊り戸棚
8a 下面
9 ガイドレール
9a 溝
9c ガイドフランジ
11〜14、51〜57 ラック
22 スライダ
22a 支持孔
22b 雄ねじ部
22c ヒンジ連結部
22d 割溝
22e 凹条
23 支持線材
23a 上端部
23b 引っ掛かり
24 ナット
31、32 照明器具
34 照明カバー
33 照明室
33b カバー取付けフランジ

Claims (8)

  1. 上部棚の下面にこの上部棚が設けられている壁面とほぼ平行なガイドレールと、このガイドレールに移動できるように保持されてラックから上方に延びる支持線材の上端を支持しラックをガイドレールに移動できるように吊持するスライダとを備えた移動ラック装置において、
    スライダはガイドレールの溝とこれの幅方向に係合して溝に沿い移動できるように保持され、支持線材の上端を下方より受入れる支持孔と、この支持孔の口縁で下方に突出する中空の雄ねじ部と、下端より雄ねじ部および支持孔を通るように溝とほぼ平行に切り込まれて上端部にヒンジ連結部を残し、スライダと溝とを係脱させる遊びを与える割溝を持ち、支持線材の上端部引っ掛かりの下に通されて前記雄ねじ部に下方から螺合し支持孔に挿入した支持線材の上端部引っ掛かりをスライダ側に締付けるナットを備えたことを特徴とする移動ラック装置。
  2. 溝とスライダとは上下方向の複数箇所にて係合し合う請求項1に記載の移動ラック装置。
  3. 溝とスタイダとは、溝の内面に相対向するように設けられたガイドフランジとこれに対応するようにスライダに設けられた凹条とが係合し合う請求項1、2のいずれかに記載の移動ラック装置。
  4. ガイドレールは前後に複数設けられ、互いに所定の間隔を持って1つのガイドレール部材に一体成形されている請求項1〜3のいずれかに記載の移動ラック装置。
  5. ガイドレール部材は照明器具の取付け部も一体成形されている請求項4に記載の移動ラック装置。
  6. 前後のガイドレールの間に照明器具を収納する照明室を形成している請求項5に記載の移動ラック装置。
  7. 照明室の前後のガイドレールが対向し合う対向面の下端部に照明カバーを取付けるカバー取付けフランジを形成している請求項6に記載の移動ラック装置。
  8. ラックは少なくとも2本の支持線材を有し、それらの上端の間隔が前後に並ぶ一対のガイドレールの間隔と一致している請求項4〜7の移動ラック装置。
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