JP3577806B2 - 固体撮像装置の駆動方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像装置の駆動方法、特にあるアスペクト比(例えば16:9)に対応して受光素子が縦横に配列され該受光素子の各垂直列に対応してその垂直列の信号電荷を垂直転送する垂直レジスタが配接された撮像領域と、上記各垂直レジスタからの信号電荷を水平転送する水平レジスタを少なくとも備え、上記アスペクト比(たとえば16:9)対応の信号の出力と、撮像領域の左右の不要部分の信号電荷を水平ブランキング期間中に排出することによるそのアスペクト比より小さな小アスペクト比(例えば4:3)対応の信号の出力が可能な固体撮像装置の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョン放送は現在4:3のアスペクト比での放送が主流だが、アスペクト比が16:9のハイビジョン放送も行われ、そして、ハイビジョン放送受信用のテレビジョン受像機も普及しつつある。また、ハイビジョン放送をそれが本来持つ高い画質ではなくそれよりやや低い画質で再生するワイドビジョンと称されるテレビジョン受像機も低価格で購入できることから非常に普及している。従って、テレビジョン受像機はアスペクト比の異なるものが市場にそして家庭に存在しており、その結果、ビデオカメラ等にもその二つのアスペクト比に対応することが要求されるに至っている。
【0003】
そして、その対応をする技術としてビデオカメラ等に撮影手段として用いられるCCD固体撮像装置の受光素子等をアスペクト比16:9に対応するように配設し、16:9での信号出力をするときはCCD固体撮像装置を普通の方法で読み出すこととし、即ち、撮像領域の有効画素の信号は全部について読み出すこととし、アスペクト比4:3での信号出力をするときは有効画素のうち左右の部分を約8分の1ずつ不要部分とし、不要部分の信号電荷を固体撮像装置自身の働きにより廃棄する技術がある。
【0004】
図6(A)、(B)はかかるアスペクト比可変のCCD固体撮像装置の従来例を説明するもので、(A)は概略構成を示す平面図、(B)は水平ブランキングパルスと、水平レジスタを駆動する水平駆動パルスを示すタイムチャートである。
図面において、1は撮像領域で、画素を成す受光素子2、2、・・・がマトリックス状に配設されている。3、3・・・は該撮像領域1内において受光素子の各垂直列に対応して設けられた垂直レジスタで、その垂直列の各受光素子からの信号電荷を垂直転送する。
【0005】
該撮像領域1の受光素子2、2、・・・及び垂直レジスタ3、3、・・・の配設は16:9のアスペクト比対応になっている。具体的には、本例においては有効画素の水平方向の画素数は948、垂直方向の画素数は486である。この948×486の有効画素は16:9のアスペクト比対応で使用するときは全部が再生の対象になるが、しかし、4:3のアスペクト比対応で使用するときはその有効画素の左側の部分1Lと右側の部分1Bとが不要部分としてそこからの信号電荷は排出され、固体撮像装置の信号としての出力対象とはならない。1Cは4:3対応で使用するときでも信号電荷の排出がされない中間部分(必要部分)である。
【0006】
尚、図6(A)では恰かも中間部分1Cのみに受光素子2、2、・・・、垂直レジスタ3、3、・・・があるかのように示されているが、左側不要部分1Lの信号電荷にも右側不要部分1Rの信号電荷にも同じ配置ピッチで受光素子2、2、・・・、垂直レジスタ3、3、・・・が配設されている。そして、左側不要部分1Lの信号電荷と、右側不要部分1Rの信号電荷とはそれぞれ撮像素子1の横幅の略8分の1の幅を有し、中間部分1Cは撮像素子1の横幅の約4分の3の幅を有する。
4は撮像領域1の上下いずれか一方の側、例えば下側に設けられた水平レジスタで、垂直レジスタ3、3、・・・により垂直方向に転送された信号電荷を水平方向に転送する。5は該水平レジスタ4の出力端側に設けられた出力部で、基本的には信号電荷を電圧に変換して外部に送出する役割を果たすが、それと共に、水平レジスタ4から出力された不要な信号電荷を廃棄する役割も果たす。
【0007】
次に、図6(B)に従ってCCD固体撮像装置の動作を説明する。
アスペクト比が16:9モードのときは、普通のCCD固体撮像装置と同じように、水平走査期間中に水平レジスタ4による水平転送を行う。このときその水平レジスタ4を駆動する水平駆動パルスの周波数、即ち水平駆動周波数は例えば18MHzである。そして、水平ブランキング期間中に垂直転送、即ち、垂直レジスタ3、3、・・・による信号電荷の垂直方向の転送を行う。この転送1回により各垂直レジスタ3、3、・・・の信号電荷が1水平ライン分水平レジスタ4に転送される。
【0008】
次に、アスペクト比が4:3モードのときは、16:9モードのときより動作が複雑で、水平走査期間中に撮像領域1の中間部分1Cの信号電荷、謂わば必要部分の信号電荷のみを水平転送及び出力をし、そして、水平ブランキング期間中に右側不要部分1Rの信号電荷の排出、垂直転送及び左側不要部分1Lの信号電荷の排出を行う。具体的には、ある水平ライン(これを第n番目のラインとする)の必要部分1Cの信号電荷の転送が終わり水平ブランキング期間が到来すると、先ず、その必要部分1Cの信号電荷の水平転送を終えたライン、つまり第n番目のラインの右側不要部分1Rの信号電荷の排出を行い、次に、垂直転送を行い、このとき次の水平ライン、つまり第n+1番目のラインの信号電荷が水平レジスタ4内に転送されるが、この垂直転送が終わると、この第n+1番目のラインの左側不要部分1Lの信号電荷の排出が行われる。
【0009】
即ち、水平ブランキング期間中に水平レジスタの駆動、垂直転送及び水平レジスタの駆動を行わなければならない。
そして、水平ブランキング期間が終わると、即ち次の水平走査期間が到来すると、第n+1番目のラインの必要部分1Cの信号電荷の水平転送が行われる。ちなみに、このアスペクト比が4:3モードのときの水平走査期間における水平レジスタ4の水平駆動パルスの周波数、即ち水平駆動周波数は13. 5MHz、水平ブランキング期間における信号電荷の排出をするときの水平駆動パルスは例えば54MHzである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の従来のアスペクト比可変型CCD固体撮像装置には、4:3モード下では不要部分の信号電荷の排出のために水平レジスタ4を高速転送させる必要があるという問題があった。即ち、水平駆動周波数は、16:9専用CCD固体撮像装置においては18MHzでよく、また、4:3専用CCD固体撮像装置においては13. 4MHzでよいが、アスペクト比可変型CCD固体撮像装置の場合、4:3モードでは水平ブランキング期間中の不要部分の信号電荷の廃棄のために水平レジスタ4を54MHzと非常に高速で駆動しなければならず、そのため、不要輻射の増加、水平レジスタの転送速度の高速化、水平レジスタの消費電力の増大、水平レジスタの転送不良率の増加の問題がある。
【0011】
つまり、駆動パルスの周波数が高くなるほど不要輻射が増加し、CCD固体撮像装置内部や外部に悪影響を及ぼす可能性があるうえ消費電力が大きくなるので、駆動周波数を高くしないこと、或いは、一水平周期における駆動周波数が高い期間の占める割合を少なくすることが必要である。
また、転送速度が高いほど水平レジスタの転送不良が生じ易くなり、転送速度が高くても水平レジスタの転送不良が生じないようにするには水平レジスタに要求される性能がきわめて高くなるので、その形成条件が厳しくなる。従って、かかる問題を回避する上では駆動周波数を低くすることが要求される。
しかし、このような要求に応え得る技術が存在していないのが実状である。
【0012】
本発明はこのような問題点を解決すべく為されたものであり、あるアスペクト比に対応して受光素子が縦横に配列され該受光素子の各垂直列に対応してその垂直列の信号電荷を垂直転送する垂直レジスタが配接された撮像領域と、上記各垂直レジスタからの信号電荷を水平転送する水平レジスタを少なくとも備え、上記アスペクト比対応の信号の出力と、撮像領域の左右の不要部分の信号電荷を水平ブランキング期間中に排出することによるそのアスペクト比より小さな小アスペクト比対応の信号の出力が可能な固体撮像装置の駆動方法において、小アスペクト比のときの不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタの駆動パルスの周波数を低くでき、或いは各水平周期における不要部分の信号電荷排出期間を短くできるようにし、更には水平周期毎の黒レベル検出を可能にすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の固体撮像装置の駆動方法は、小アスペクト比対応の信号の出力を、第n番目のラインの必要部分の信号電荷の水平転送を行うと共に、第n番目のラインの水平レジスタの出力端から遠い方の不要部分の信号電荷について水平レジスタの出力端側の不要部分と対応する部分まで水平転送し、その後、水平ブランキング期間が来ると垂直レジスタによる垂直転送によりそこから水平レジスタへ第n+1番目のラインの信号電荷を転送することにより第n番目のラインの水平レジスタ出力端から遠い側の不要部分の信号電荷と第n+1番目のラインの水平レジスタの出力端から近い側の不要部分の信号電荷とを混合し、その後、その混合された不要部分の信号電荷をその水平ブランキング期間中に水平レジスタから排出し、しかる後、その第n+1番目のラインの必要部分の信号電荷を転送出力することにより行うことを特徴とする。
【0014】
従って、請求項1の固体撮像装置の駆動方法によれば、小アスペクト比のときにおいて、一つの水平ライン(第n番目のライン)の水平レジスタの出力端から遠い側の不要部分の信号電荷とその次の水平ライン(第n+1番目のライン)の水平レジスタの出力端と近い側の不要部分の信号電荷とを混合して排出するので、各水平ブランキング期間におけるその期間開始直後に従来のアスペクト比可変型固体撮像装置の駆動方法で行っていた不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタによる水平転送、即ち、水平グランキング期間の前側での水平転送を行わなくても済み、不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタは水平ブランキング期間の後側においてのみ行えば良い。
【0015】
従って、水平駆動周波数を例えば半分というように相当に低く、あるいは各水平ブランキング期間における不要部分の信号電荷の排出のために水平レジスタを高速転送させる時間を例えば半分にというように相当に短くすることができる。
依って、不要輻射を低減でき、水平レジスタの転送不良の発生確率が低減し、水平レジスタの高速転送性能を徒らに高める必要性がなくなり、あるいは、各水平周期おける不要輻射発生時間を短くできる。
【0016】
請求項2の固体撮像装置の駆動方法は、水平レジスタの反撮像領域側にドレイン領域を設けておくこととし、小アスペクト比対応の信号の出力を、基本的に請求項1の固体撮像装置の駆動方法と略同じ動作をするようにし、ただ、水平レジスタの出力端部で混合した信号電荷の一部又は全部の排出をドレイン領域へ行うことを特徴とする。
従って、請求項2の固体撮像装置の駆動方法によれば、請求項1の固体撮像装置の駆動方法の場合と同様に、不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタによる転送を水平ブランキング期間の後側においてのみ行えば良いので、請求項1の固体撮像装置の駆動方法で享受できた効果をすべて享受できるほか、不要部分の信号電荷の少なくとも一部をドレイン領域へ排出することができるので、水平レジスタで転送しなければならない不要部分の信号電荷の電荷量が水平レジスタの取扱い電荷量を越えないようにすることができ得る。
【0017】
即ち、ドレイン領域を設けない場合には一つのラインの例えば右側の不要部分の信号電荷と次のラインの左側の不要部分の信号電荷とを混合するとその混合された電荷の量が非常に多くなり、その電荷を支障なく転送するために水平レジスタの取扱い電荷量を非常に大きくしなければならないという制約があるが、請求項2の固体撮像装置の駆動方法によれば、混合された電荷の全部或いは取扱い電荷量を越える分をドレイン領域に捨てるので、水平レジスタで転送しなければならない電荷量は少なくて済み、延いては、水平レジスタの取扱い電荷量を徒らに多くする必要性がないのである。
【0018】
請求項3の固体撮像装置の駆動方法は、水平レジスタの反撮像領域側にドレイン領域を設けておくこととし、小アスペクト比対応の信号の出力を、基本的に請求項2の固体撮像装置の駆動方法と略同じ動作で行うようにし、ただ、第n番目のラインの垂直レジスタの転送後その出力端から遠い側の不要部分の信号電荷の一部又は全部をドレイン領域へ排出し、その後、垂直転送により第n+1番目のラインの信号電荷の水平レジスタへの転送を行い、それにより第n番目のラインの水平レジスタ出力端と遠い側の不要部分の信号電荷の残りと第n+1番目のラインの水平レジスタの出力端と遠い側の不要部分の信号電荷を水平レジスタにて混合し、そして転送、排出するようにすることを特徴とする。
【0019】
従って、請求項3の固体撮像装置の駆動方法によれば、請求項1及び2の固体撮像装置の駆動方法と同様に、不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタによる転送を水平ブランキング期間の後側においてのみ行えば良いので、請求項1及び2の固体撮像装置の駆動方法で享受できた効果をすべて享受できるほか、水平レジスタ出力端から遠い側の不要部分の信号電荷を予め水平レジスタにより出力端部へ転送後垂直転送前にドレイン領域へ排出することができるので、垂直転送により次のラインの水平レジスタ出力端と近い側の不要部分が混合しても混合量が徒らに多くなって各ビットの前後に溢れるというトラブルは生じにくい。
【0020】
請求項4の固体撮像装置の駆動方法は、撮像領域の水平転送における出力側側辺に隣接してオプチカルブラック領域を設けておき、更に水平レジスタとして、上記撮像領域に対応する第1の水平レジスタと、上記オプチカルブラック領域に対応し、該第1の水平レジスタの出力端側に接続され、出力端側に電荷検出部を含む出力段が接続された第2の水平レジスタとを設けておくこととし、そして、小アスペクト比対応の信号の出力は、n番目の水平ラインの必要部分の信号電荷を上記第1及び第2の水平レジスタを介して出力すると共に、第n番目の不要信号のうち水平レジスタ出力端から遠い方の不要信号を第2の水平レジスタの出力端と近い側の不要部分と対応する部分まで転送し、その後、第1の水平レジスタを停止し、第2の水平レジスタを駆動して該第2の水平レジスタの不要電荷を排出し、上記垂直レジスタから上記第1及び第2の水平レジスタに第n+1番目の水平ラインの撮像領域及びオプチカルブラック領域の信号電荷を転送することによって第1の水平レジスタの出力端部に残っている前記不要信号と、第n+1番目の水平ラインの水平レジスタ出力端に近い方の不要信号を混合し、しかる後、第1と第2の水平レジスタを駆動することによって先ずオプチカルブラック領域の信号電荷を出力し、更に水平帰線期間の終了までに上記混合された不要信号を排出すると共に必要信号をその先端が水平レジスタの出力端に達する位置まで転送することにより行うことを特徴とする。
【0021】
従って、請求項4の固体撮像装置の駆動方法によれば、第n番目の水平ラインの不要信号(反出力端側の不要信号)が第2の水平レジスタの出力端部に残っている状態でn+1番目の水平ラインの信号を第1の水平レジスタに転送することによってオプチカルブラック領域の信号電荷を取り込むと共に上記不要信号とn+1番目の水平ラインの不要信号(出力端側の不要信号)とを混合し、その後第1の水平レジスタを駆動することにより先ずオプチカルブラック領域の信号電荷(即ち黒レベルを示す信号電荷)を取り出し、しかる後、その混合された不要電荷の排出ができる。
依って、水平レジスタで不要信号を掃き捨てるための駆動周波数を例えばそれまでの半分に低減できるという効果を享受しつつ水平周期毎の黒レベル検出ができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示実施の形態に従って詳細に説明する。
図1(A)乃至(C)は本発明の第1の実施の形態を説明するためのもので、(A)は固体撮像装置の概略構成を示す平面図、(B)は水平ブランキングパルスと、水平レジスタを駆動する水平駆動パルスを示すタイムチャート、(C)はアスペクト比4:3モードでの水平レジスタ内の信号電荷の流れ説明図である。
図面において、1は撮像領域で、画素を成す受光素子2、2、・・・がマトリックス状に配設されている。3、3・・・は該撮像領域1内において受光素子の各垂直列に対応して設けられた垂直レジスタで、その垂直列の各受光素子からの信号電荷を垂直転送する。
【0023】
該撮像領域1の受光素子2、2、・・・、及び垂直レジスタ3、3、・・・の配設は16:9のアスペクト比対応になっている。具体的には、本例においては有効画素の水平方向の画素数は948、垂直方向の画素数は486である。この948×486の有効画素は16:9のアスペクト比対応で使用するときは全部が再生の対象になるが、4:3のアスペクト比対応で使用するときはその有効画素の左側の部分1Lと右側の部分1Bとが不要部分としてそこからの信号電荷は排出される。1Cは4:3のアスペクト比対応で使用するときでも信号電荷の排出がされない中間部分である。そして、左側不要部分の信号電荷1Lと、右側左側1Rとはそれぞれ撮像素子1の横幅の約8分の1の幅を有し、中間部分1Cは撮像素子1の横幅の約4分の3の幅を有する。
【0024】
4は撮像領域1の下側に設けられた水平レジスタで、垂直レジスタ3、3、・・・により垂直方向に転送された信号電荷を水平方向に転送する。5は該水平レジスタ4の出力端側に設けられた出力部で、基本的には信号電荷を電圧に変換して外部に送出する役割を果たすが、それと共に、水平レジスタ4から出力された信号電荷を廃棄する役割も果たす。
次に、図1(B)、(C)に従ってCCD固体撮像装置の動作を説明する。
アスペクト比が16:9モードのときは、普通のCCD固体撮像装置と同じように、水平走査期間中に水平レジスタ4による水平転送を行う。このときその水平レジスタ4を駆動する水平駆動パルスの周波数、即ち水平駆動周波数は例えば18MHzである。そして、水平ブランキング期間中に垂直転送、即ち、垂直レジスタ3、3、・・・による信号電荷の垂直方向の転送を行う。この転送1回により各垂直レジスタ3、3、・・・の信号電荷が1水平ライン分水平レジスタ4に転送される。
【0025】
次に、アスペクト比が4:3モードのときは、16:9モードのときより動作が複雑で、一つの水平走査が終わり水平ブランキング期間が開始する(t1:水平ブランキング期間開始時点)と、直ちに垂直転送が行われる。垂直転送が終了したとき(t2:垂直転送終了時点)の水平レジスタ4の状態を図1(C)の1)で示す。この状態はある一つの水平ライン(第n番目のライン)の信号電荷がそのまますべて水平レジスタ4に入った状態であり、従って、出力端部には左側不要部分1Lの信号電荷(これを便宜上L1とする)が、中間部には必要部分1Cの信号電荷(これを便宜上C1とする)が、そして、反出力端部には右側不要部分1Rの信号電荷(これを便宜上R1とする)が納まっている。
このように、水平ブランキング期間が開始されたらすぐに垂直転送を行い水平ブランキング期間前側での不要部分の信号電荷の排出のための転送を行わない点で、図4に示した従来のCCD固体撮像装置とは大きく相違する。
【0026】
垂直転送が終了すると水平レジスタ4は不要部分の信号電荷排出のための転送を水平ブランキング期間が終了する(t3:水平ブランキング終了時点)までに行う。この転送は例えば27MHzの周波数の水平駆動パルスにより行う。図1(C)の2)は水平ブランキング期間終了時点t3における水平レジスタ4の状態を示し、この図から明らかなように、この時点で不要部分の信号電荷L1は水平レジスタから排出されてしまっており、必要部分の信号電荷C1が出力部5への転送を待つ状態になっている。勿論、必要部分の信号電荷C1の後(右側)には右側不要部分1Rの信号電荷R1がくっついている。
そして、水平ブランキング期間が終了すると水平走査が開始され、必要部分1Cの信号電荷C1が水平レジスタ4により転送される。即ち、本来の水平転送が行われるのである。この転送は13. 5MHzの水平駆動周波数の水平駆動パルスにより行われる。図1(C)の3)はこの水平転送が終わった時点(t1)における水平レジスタ4の状態を示し、この状態では、水平レジスタ4の出力端部に右側不要部分1Rの信号電荷R1が位置している。
【0027】
水平ブランキング期間が開始すると、垂直転送が行われ、次の水平ライン(第n+1番目のライン)の信号電荷が各垂直レジスタ3、3、・・・から水平レジスタ4へ転送される。図1(C)の4)はこの垂直転送(t1〜t2)が終了した時点t2における水平レジスタ4の状態を示す。
その図から明らかなように、水平レジスタ4の出力端部にはその第n+1番目のラインの左側不要部分1Lの信号電荷(これを便宜上L2とする)が転送されてきたので、その左側不要部分1Lの信号電荷L2と既にそこに存在していた第n番目の右側不要部分1Rの信号電荷R1とが混合(R1+L2)する。
【0028】
尚、水平レジスタ4の中間部には第n+1番目のラインの必要部分の信号電荷(これを便宜上C2とする)が、水平レジスタ4の反出力端部には第n+1番目の右側不要部分1Rの信号電荷(これを便宜上R2とする)が転送される。そして、垂直転送が終わると、その混合された不要部分の信号電荷R1+L2を排出する水平転送が行われる。図1(C)の5)はその排出のための水平転送が終わった時点t3における水平レジスタ4の状態を示している。これは図1(C)の3)で示す状態と同じである(勿論、入っているラインは一つ異なっているが)。そして、その後、本来の水平転送が行われる。
そして、このような動作が繰り返される。
【0029】
このような駆動方法によれば、小アスペクト比の4:3モードのときにおいては、一つの水平ライン(第n番目のライン)の水平レジスタ4の出力端から遠い側である右側の不要部分1Rの信号電荷R1とその次の水平ライン(第n+1番目のライン)の水平レジスタ4の出力端と近い側である左側の不要部分1Lの信号電荷L2とを混合(R1+L2)して排出するので、各水平ブランキング期間におけるその期間開始直後の不要部分の信号電荷排出のための水平転送を行わなくても済み、不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタ4の駆動は水平ブランキング期間の後側においてのみ行えば良い。従って、不要部分の信号電荷排除のための水平駆動周波数を従来の54MHzから半分の27MHzにすることができる。
依って、不要輻射を低減でき、水平レジスタの転送不良発生確率が低減し、水平レジスタの高速転送性能を徒らに高める必要性がなくなる。
【0030】
尚、上記CCD固体撮像装置の駆動方法のバリエーションとして、不要部分の信号電荷の排出のための水平駆動周波数を従来のそれと変えず、そのかわりに、各水平ブランキング期間における不要部分の信号電荷の排出のために割く時間を半分にする(その分、垂直転送時間は長くできる。)ようにしても良い。このようにすれば、各水平周期おける不要輻射発生時間を短くでき、不要輻射による弊害の発生の可能性をその分低減できるという効果が得られる。
【0031】
【発明の実施の形態】
図2(A)乃至(C)は本発明の第2の実施の形態を示もので、(A)は固体撮像装置の平面図、(B)はドレイン領域、ゲート領域等を示す断面図、(C)は不要電荷のドレイン領域への排出時における、(B)に示す部分のポテンシャルプロフィールである。
本CCD固体撮像装置は水平レジスタ4の反撮像領域側にゲート領域6を有し、更に、該ゲート領域6の反水平レジスタ側にドレイン領域7を有し、水平レジスタ4で混合された不要部分の信号電荷の一部を、具体的には取扱い電荷量を越える部分をゲート領域6を介してドレイン領域7に排出するようにしてなる点で図1に示した第1の実施の形態に係る固体撮像装置と異なるが、それ以外の点では共通しており、そしてその共通する点については既に説明済みであるので、説明を省略する。
【0032】
ゲート領域6は水平転送チャンネル(n型)8の表面部に例えばイオン打ち込みによりn− 型半導体領域を形成することによってポテンシャルバリアを設けてなるものである。ドレイン領域7は該ゲート領域6に接するように形成したn− 型の半導体領域からなる。水平レジスタ4からドレイン領域7への信号電荷の排出のためのゲート電極は水平転送電極が兼用されている。そのポテンシャルバリアの高さは取扱い電荷量を越える電荷がドレイン領域7側へオーバーフローする高さに設定する。
【0033】
本駆動方法は、第1の実施の形態と基本的に共通するが、ただ、水平レジスタ4の出力端部で混合された不要部分の信号電荷[ R1+L2 図1(C)の4)参照] はその量が上記ゲート領域6によるポテンシャルバリアを越えて溢れるような量であるとき、そのポテンシャルバリアを越える分がドレイン領域7に流れ込んで排出されるようになっている。従って、その不要部分の信号電荷R1+L2の水平レジスタ4による排出のための転送は残った分だけ行えば良い。依って、水平レジスタ4の取扱い電荷量を徒らに大き目に設定くしなくても済む。
【0034】
即ち、ドレイン領域を設けない場合には一つのラインの例えば右側の不要部分1Rの信号電荷R1と次のラインの左側の不要部分1Lの信号電荷L2とを混合するとその混合された電荷(R1+L2)の量が非常に多くなる可能性があり、その電荷を支障無く転送するためには、即ち電荷の漏れが生じないように転送するには水平レジスタの取扱い電荷量をかなり大きくしなければならないという制約があるが、第2の実施の形態によれば、混合された電荷のゲート領域6のポテンシャルバリアを越える分をドレイン領域7に捨てるので、水平レジスタ4で排出のために転送しなければならない電荷量は少なくて済み、延いては、水平レジスタの取扱い電荷量を徒らに多くする必要性がないのである。この点で、第2の実施の形態の方が第1の実施の形態よりも優れているといえる。
【0035】
尚、本実施形態に係る固体撮像装置においては、ゲート領域6を独立して制御する電極を有していないが、それを設け、制御信号によりゲートの開閉を行うようにしても良い。また、ゲート領域6専用の電極を有するがそれには一定の直流バイアスを与えておき、そのバイアスにより一定のポテンシャルバリアができるようにしてもよく、ゲート領域には種々のバリエーションがあり得る。
【0036】
【発明の実施の形態】
図3(A)、(B)は本発明の第3の実施の形態を示すもので、(A)は固体撮像装置の平面図、(B)は動作説明図である。
本実施の形態は、前提として固体撮像装置において、ドレイン領域7及びゲート領域6を同図の実線で示すように、水平レジスタ4の出力端部と対応する部分のみに形成しておくこととしたものである。このようにするのは、連続する二つのラインの右側不要部分の信号電荷と左側不要部分の信号電荷の混合が行われて電荷量が多くなるのが水平レジスタ4の出力端部のみにおいてであることから中間部に対応する部分にはゲート領域6、ドレイン領域7を設けることが必要ではないうえ、中間部にドレイン領域7等がないと必要部分の信号電荷がドレイン領域7に排出されることがないので、ゲート領域6、ドレイン領域7の設計、形成が比較的ラフで良く、不要電荷の排出を充分に行うということのみを念頭においた設計が許されるという利点があるからである。
そして、ゲート領域6は独立した電極により制御信号により制御される。
この第3の実施の形態は、請求項2の駆動方法に係る固体撮像装置にも使用できる。
【0037】
ところで、4:3モードのときにおける左側と右側の不要部分1L、1Rの画素数が完全に一致していない場合もある。具体的には、図3(B)に示すように、左側不要部分1Lの信号電荷の方が右側不要部分2Rの信号電荷よりも画素数をやや多くする場合がある。この場合には、水平走査期間における必要部分の信号電荷の水平転送を終えた後、更にその画素数の差の部分だけ余計に右側不要部分の信号電荷R1を転送してその信号電荷の先頭が水平レジスタ4の出力端に来るようにするのである。
【0038】
そして、制御信号によりゲート電極6の開閉を行う場合では、ゲートは、基本的には垂直転送期間中に開き、それ以外のときは閉じている。従って、一つのラインの必要部分1Cの水平転送を終えた後垂直転送に入る前にそのラインの右側の不要部分1Rの信号が一部ないし全部水平レジスタ7に排出され、その後垂直レジスタから次のラインの信号電荷が水平レジスタ4内に転送される。従って、その新たなラインの左側不要部分1Lの信号電荷が水平レジスタ4の出力端部に入ってもそこの電荷量は多くならない。
【0039】
尚、図3(A)の破線で示すように、水平レジスタ4の出力端部の反対側の端部にもドレイン領域7、ゲート領域6を形成しても良い。このようにすると、水平レジスタ4の出力端部で左側不要部分1Lの信号電荷と混合される右側不要部分1Rの信号電荷の一部又は全部をそのドレイン領域7へゲート領域6を介して排出しておくことができ、水平レジスタ4の出力端部で不要部分の信号電荷が混合されてもその信号電荷がドレイン領域7以外に溢れる可能性をより完璧に防止することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
図4及び図5は本発明の第4の実施の形態を示すもので、図4(A)は固体撮像装置の平面図、(B)は4:3モードでの水平レジスタ内の信号電荷の流れを説明する流れ説明図、図5は16:9モード及び4:3モードでの水平レジスタの動作を説明するタイムチャートである。
本実施の形態は、水平周期毎に黒レベルを検出して暗電流成分を信号から捨象(消去)できるようにするものである。
【0041】
上記各実施の形態は、アスクペクト可変固体撮像装置の水平レジスタでの不要信号を排出する時の周波数をそれまでの例えば半分に低減できるものであるが、しかし、信号から黒レベル成分を捨象するための黒レベル検出を行うようにされていない。
そこで、オプチカルブラック領域を設けて黒レベルを検出できるようにすべく撮像領域の上又は下にオプチカルブラック領域を設け、各フィールド期間毎に黒レベル検出をすることを試みた。というのは、4:3モードのときにも水平周期毎に黒レベル検出できるようにするには、縦長のオプチカルブラック領域を撮像領域1の必要部分(4:3モード下における有効領域)1Cの左側か右側の側辺に隣接して設けることが必要になるように思われ、そして、それは16:9モードでのきちんとした撮像を阻むので不可能と思われたからである。
【0042】
しかし、撮像領域の上又は下にオプチカルブラック領域を設けて黒レベル検出を行うようにした場合、その検出がフィールド期間毎にしか行われない、即ち検出周期が水平周期に比較して極めて長く(NTSC方式の場合水平周期の525/2倍)になり、黒レベル信号をクランプした場合のノイズがより低周波に現れるという問題があった。
また、固体撮像装置、特にFIT(フレームインターライン)型CCD固体撮像装置においては、画面内における暗電流が一定ではなく、垂直方向におけるばらつきは無視できないほど大きい。即ち、FIT型CCD固体撮像装置の場合、暗電流は主に蓄積領域で生じるが、電荷が蓄積領域に存在する時間がライン毎に異なり、画面の上部の水平ラインでは数H程度であるので暗電流は比較的小さいが、下部になるほど電荷が蓄積領域に存在する時間が1フィールドに近くなり、暗電流が非常に大きくなるのである。
そこで、アスペクト可変の固体撮像装置においても16:9モードと4:3モードのいずれの下でも水平周期での黒レベル検出を可能にすべく開発したのが本実施の形態なのである。
【0043】
本実施の形態に係る固体撮像装置は、先ず、第1に、撮像領域1の左側に、換言すれば、4:3モード下において左側、即ち水平転送における出力端側の不要部分1Lの左側側辺にに隣接してオプチカルブラック領域1Bを有するという特徴を有している。
第2に、水平レジスタ4は二つに分割され、その分割されたものの内の一方である第1の水平レジスタH#1−CCDは撮像領域に対応して設けられており、分割されたものの内の他方である第2の水平レジスタH#2−CCDはオプチカルブラック領域1Bに対応して設けられているという特徴を有している。
【0044】
この第1及び第2の水平レジスタH#1−CCD、H#2−CCDはドライバ16によって独立して駆動制御される。φH#1、φH#2はその駆動パルスである。17はドライバ6を制御するタイミングゼネレータである。そして、第2の水平レジスタH#2−CCDの出力端に、フローティングディフュージョン、リセットトランジスタ、バッファからなる出力部5が接続され、該出力部5を通じて信号の出力が為される。
尚、本実施の形態の説明では簡略化のため、第2の水平レジスタH#2−CCDのパケット数とオプチカルブラック領域の水平方向の画素数が一致しているかのように説明しているが、これに所謂空送りを追加する方がより実際的である。
【0045】
次に、動作を説明する。16:9モード下における動作は、第1と第2の水平レジスタH#1−CCD、H#2−CCDが共に同一の動作をし、これは一般のオプチカルブラック領域付きCCD固体撮像装置と略同一の動作をすることになる。
即ち、水平ブランキング期間の終了直前に垂直レジスタから水平レジスタ4(H#1−CCD及びH#2−CCD)への撮像領域1(1R、1C、1L)からの信号電荷(16:9モード下では不要電荷はない。)及びオプチカルブラック領域1Bからの信号電荷を転送し、そして、そのオプチカルブラック領域1Bからの信号の出力を行う。
そして、水平ブランキング期間が終了すると、撮像領域1からの信号電荷を水平転送するのである。
【0046】
次に、4:3モードの動作を図4(B)、図5を参照して説明する。
このモードでは、各水平ブランキング期間は4つの期間に分かれている。先ず、各水平ブランキング期間の開始時点(第1の期間の開始時点)t1における状態を説明する。この状態は第n番目の水平ラインの必要部分1Cの信号電荷の出力を終え、そのラインの右側不要部分1Rの信号電荷(これを仮にR1とする。)が水平レジスタ4の出力端部に存在し、これからその不要部分の信号電荷の排出をしようとする状態である。
【0047】
t1〜t2の期間、即ち上記4つの期間の内の第1の期間に、第1の水平レジスタH#1−CCDを停止し、第2の水平レジスタH#2−CCDを駆動することにより上記不要電荷R1を排出し、第2の水平レジスタH#2−CCDを空にする。この排出は2倍速転送により行われる。
次に、t2〜t3の期間、即ち上記4つの期間の内の第2の期間に、垂直レジスタから水平レジスタ4への信号電荷(第n+1番目の信号電荷)を転送をする。
このときは、第1及び第2の水平レジスタH#1−CCD、H#2−CCDを共に停止する。
【0048】
この転送によって上記第n番目の水平ラインの右側不要部分1Rからの信号電荷R1と、第n番目のラインの左側不要部分1Lからの信号電荷(これを仮にL2とする。)とが混合される。勿論、この転送によってオプチカルブラック領域1Bからの信号電荷、即ち黒レベルを示す信号電荷も水平レジスタ4(H#1−CCD、H#2−CCD)に取り込まれることはいうまでもない。尚、この不要電荷R1とL2の混合により加算された電荷の量が水平レジスタ4の取扱い電荷量を越えないようにするためにリミッタにより電荷量を制限することが望ましい。
【0049】
次のt3〜t4の期間、即ち上記4つの期間の内の第3の期間に上記オプチカルブラック領域1Bからの信号電荷、即ち黒レベルを示す信号が水平レジスタ4の水平転送により出力される。尚、この期間は1μ秒程度と極めて短い。
そして、この黒レベルを示す信号電荷が読み出されて信号から暗電流成分の消去(捨象)に用いることができるのである。この期間は第1及び第2の水平レジスタが共に動作する。
次のt4〜t5の期間、即ち上記4つの期間の内の第4の期間に上記混合された不要電荷R1+L2が水平レジスタ4の水平転送により排出される。この排出は水平ブランキング期間の終了時点t5で終了する。この終了時点t5ではその第n+1番目の水平ラインの必要部分1Cの信号電荷(C2)はその先頭が水平レジスタ4の出力端に達する位置まで転送され、必要部分1Cの信号電荷C2をすぐ出力できる状態になっている。
【0050】
そして、水平ブランキング期間が終了すると、その必要部分1Cの信号電荷C2の出力が開始される。そして、次の水平ブランキング期間が開始するまでにその水平ラインの信号電荷C2の転送が終了する。その終了時点t1から今までの動作が同じように繰り返される。
このような駆動方法によれば、第n番目の水平ラインの不要信号(反出力端側の不要信号)R1が第1の水平レジスタH#1−CCDの出力端部に残っている状態でn+1番目の水平ラインの信号を第1の水平レジスタH#1−CCDに転送することによってオプチカルブラック領域の信号電荷を取り込むと共に上記不要信号R1とn+1番目の水平ラインの不要信号(出力端側の不要信号)L2とを混合し、その後第1及び第2の水平レジスタH#1−CCD、H#2−CCDを駆動することにより先ずオプチカルブラック領域1Bの信号電荷(即ち黒レベルを示す信号電荷)を取り出し、しかる後、その混合された不要電荷R1+L2の排出ができる。
【0051】
依って、水平レジスタで不要信号を掃き捨てるための駆動周波数を例えばそれまでの半分に低減できるという効果を享受しつつ水平周期毎の黒レベル検出ができる。
尚、本実施の形態においては、第1乃至第3の実施の形態よりも水平ブランキング期間内に行うべき動作が2動作増えるが、その内の第1の動作である、第2の水平レジスタH#2−CCDから不要電荷R1を廃棄する動作は1μ秒程度で済み、また、第2の動作である、オプチカルブラック領域1Bからの黒レベルを示す信号電荷の読み出し動作は少なくとも暗電流成分を捨象する方式を採る以上必ず必要である動作であり、しかもそれは0.5μ秒程度で済む。従って、動作が多いことは駆動周波数を高くする割合は若干である。
【0052】
尚、上記各実施の形態は本発明をインターライン型CCD固体撮像装置に適用したものものであるが、本発明はそれ以外のタイプのもの、例えばフレームインターライン型CCD固体撮像装置にも適用することができる。また、上記第1乃至第3の各実施の形態に係る固体撮像装置には水平レジスタは1個しかないが、しかし、水平レジスタを2個有するタイプのCCD固体撮像装置にも本発明を適用することができる。
また、必要部分1Cの信号電荷は基本的には水平走査期間に転送されるといえるが、厳密には、実際は、必要部分1Cの信号電荷のごく一部は水平ブランキング期間にも転送(読み出し)が為される。しかし、説明の簡略化のために水平ブランキング期間中には一切読み出されないかのように動作説明をした。
【0053】
【発明の効果】
請求項1の固体撮像装置の駆動方法によれば、小アスペクト比のときにおいて、一つの水平ライン(第n番目のライン)の水平レジスタの出力端から遠い側の不要部分の信号電荷とその次の水平ライン(第n+1番目のライン)の水平レジスタの出力端と近い側の不要部分の信号電荷とを混合して排出するので、各水平ブランキング期間におけるその期間開始直後に従来のアスペクト比可変型CCD固体撮像装置で行っていた不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタを行わなくても済み、不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタは水平ブランキング期間の後側においてのみ行えば良い。従って、水平駆動周波数を例えば半分というように相当に低く、あるいは各水平ブランキング期間における不要部分の信号電荷の排出のために水平レジスタを高速転送させる時間を例えば半分にというように相当に短くすることができる。
依って、不要輻射を低減でき、水平レジスタの転送不良発生確率が低減し、水平レジスタの高速転送性能を徒らに高める必要性がなくなり、あるいは、各水平周期おける不要輻射発生時間を短くできる。
【0054】
請求項2の固体撮像装置の駆動方法によれば、請求項1CCD固体撮像装置の駆動方法と同様に、不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタによる転送を水平ブランキング期間の後側においてのみ行えば良いので、請求項1のCCD固体撮像装置で享受できた効果をすべて享受できるほか、不要部分の信号電荷の少なくとも一部をドレイン領域へ排出することができるので、水平レジスタで転送しなければならない不要部分の信号電荷の電荷量が水平レジスタの取扱い電荷量を越えないようにすることができ得る。
【0055】
請求項3の固体撮像装置の駆動方法によれば、請求項1及び2の固体撮像装置の駆動方法と同様に、不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタによる転送を水平ブランキング期間の後側においてのみ行えば良いので、請求項1及び2の固体撮像装置の駆動方法で享受できた効果をすべて享受できるほか、水平レジスタ出力端から遠い側の不要部分の信号電荷を予めドレイン領域へ排出することができるので、水平レジスタで転送しなければならない不要部分の信号電荷の電荷量が水平レジスタの取扱い電荷量を越えないようにすることが容易にでき得る。
【0056】
請求項4の固体撮像装置の駆動方法によれば、第n番目の水平ラインの不要信号(反出力端側の不要信号)が第2の水平レジスタの出力端部に残っている状態でn+1番目の水平ラインの信号を第1の水平レジスタに転送することによってオプチカルブラック領域の信号電荷を取り込むと共に上記不要信号とn+1番目の水平ラインの不要信号(出力端側の不要信号)とを混合し、その後第1の水平レジスタを駆動することにより先ずオプチカルブラック領域の信号電荷(即ち黒レベルを示す信号電荷)を取り出し、しかる後、その混合された不要電荷の排出ができる。
依って、水平レジスタで不要信号を掃き捨てるための駆動周波数を例えばそれまでの半分に低減できるという効果を享受しつつ水平周期毎の黒レベル検出ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)乃至(C)は本発明固体撮像装置の駆動方法の第1の実施の形態を説明するためのもので、(A)は概略構成を示す平面図、(B)は水平ブランキングパルスと、水平レジスタを駆動する水平駆動パルスを示すタイムチャート、(C)はアスペクト比4:3モードでの水平レジスタ内の信号電荷の流れ説明図である。
【図2】図2(A)乃至(C)は本発明固体撮像装置の駆動方法の第2の実施の形態を示もので、(A)は平面図、(B)はドレイン領域、ゲート領域等を示す断面図、(C)は不要電荷のドレイン領域への排出時における、(B)に示す部分のポテンシャルプロフィールである。
【図3】(A)、(B)は本発明固体撮像装置の駆動方法の第3の実施の形態を示すもので、(A)は平面図、(B)は動作説明図である。
【図4】本発明固体撮像装置の駆動方法の第4の実施の形態を説明するためのもので、(A)は固体撮像装置の平面図、(B)は4:3モードでの水平レジスタ内の信号電荷の流れ説明図である。
【図5】上記第4の実施の形態における16:9のモードと4:3モードでの水平レジスタの動作を示すタイムチャートである。
【図6】(A)、(B)はかかるアスペクト比可変のCCD固体撮像装置の従来例を説明するためのもので、(A)は概略構成を示す平面図、(B)は水平ブランキングパルスと、水平レジスタを駆動する水平駆動パルスを示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 撮像領域
1R 右側(水平レジスタの出力端から遠い側)不要部分
1L 左側(水平レジスタの出力端から近い側)不要部分
1C 中間の必要部分
1B オプチカルブラック領域
2 受光素子
3 垂直レジスタ
4 水平レジスタ
H#1−CCD 第1の水平レジスタ
H#2−CCD 第2の水平レジスタ
6 ゲート領域
7 ドレイン領域
R1、R2 第n番目、第n+1番目の水平ラインの右側(水平レジスタの出力端から遠い側)不要部分の信号電荷
L1、L2 第n番目、第n+1番目の水平ラインの左側(水平レジスタの出力端から近い側)不要部分の信号電荷
C1、C2 第n番目、第n+1番目の水平ラインの必要部分の信号電荷
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像装置の駆動方法、特にあるアスペクト比(例えば16:9)に対応して受光素子が縦横に配列され該受光素子の各垂直列に対応してその垂直列の信号電荷を垂直転送する垂直レジスタが配接された撮像領域と、上記各垂直レジスタからの信号電荷を水平転送する水平レジスタを少なくとも備え、上記アスペクト比(たとえば16:9)対応の信号の出力と、撮像領域の左右の不要部分の信号電荷を水平ブランキング期間中に排出することによるそのアスペクト比より小さな小アスペクト比(例えば4:3)対応の信号の出力が可能な固体撮像装置の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョン放送は現在4:3のアスペクト比での放送が主流だが、アスペクト比が16:9のハイビジョン放送も行われ、そして、ハイビジョン放送受信用のテレビジョン受像機も普及しつつある。また、ハイビジョン放送をそれが本来持つ高い画質ではなくそれよりやや低い画質で再生するワイドビジョンと称されるテレビジョン受像機も低価格で購入できることから非常に普及している。従って、テレビジョン受像機はアスペクト比の異なるものが市場にそして家庭に存在しており、その結果、ビデオカメラ等にもその二つのアスペクト比に対応することが要求されるに至っている。
【0003】
そして、その対応をする技術としてビデオカメラ等に撮影手段として用いられるCCD固体撮像装置の受光素子等をアスペクト比16:9に対応するように配設し、16:9での信号出力をするときはCCD固体撮像装置を普通の方法で読み出すこととし、即ち、撮像領域の有効画素の信号は全部について読み出すこととし、アスペクト比4:3での信号出力をするときは有効画素のうち左右の部分を約8分の1ずつ不要部分とし、不要部分の信号電荷を固体撮像装置自身の働きにより廃棄する技術がある。
【0004】
図6(A)、(B)はかかるアスペクト比可変のCCD固体撮像装置の従来例を説明するもので、(A)は概略構成を示す平面図、(B)は水平ブランキングパルスと、水平レジスタを駆動する水平駆動パルスを示すタイムチャートである。
図面において、1は撮像領域で、画素を成す受光素子2、2、・・・がマトリックス状に配設されている。3、3・・・は該撮像領域1内において受光素子の各垂直列に対応して設けられた垂直レジスタで、その垂直列の各受光素子からの信号電荷を垂直転送する。
【0005】
該撮像領域1の受光素子2、2、・・・及び垂直レジスタ3、3、・・・の配設は16:9のアスペクト比対応になっている。具体的には、本例においては有効画素の水平方向の画素数は948、垂直方向の画素数は486である。この948×486の有効画素は16:9のアスペクト比対応で使用するときは全部が再生の対象になるが、しかし、4:3のアスペクト比対応で使用するときはその有効画素の左側の部分1Lと右側の部分1Bとが不要部分としてそこからの信号電荷は排出され、固体撮像装置の信号としての出力対象とはならない。1Cは4:3対応で使用するときでも信号電荷の排出がされない中間部分(必要部分)である。
【0006】
尚、図6(A)では恰かも中間部分1Cのみに受光素子2、2、・・・、垂直レジスタ3、3、・・・があるかのように示されているが、左側不要部分1Lの信号電荷にも右側不要部分1Rの信号電荷にも同じ配置ピッチで受光素子2、2、・・・、垂直レジスタ3、3、・・・が配設されている。そして、左側不要部分1Lの信号電荷と、右側不要部分1Rの信号電荷とはそれぞれ撮像素子1の横幅の略8分の1の幅を有し、中間部分1Cは撮像素子1の横幅の約4分の3の幅を有する。
4は撮像領域1の上下いずれか一方の側、例えば下側に設けられた水平レジスタで、垂直レジスタ3、3、・・・により垂直方向に転送された信号電荷を水平方向に転送する。5は該水平レジスタ4の出力端側に設けられた出力部で、基本的には信号電荷を電圧に変換して外部に送出する役割を果たすが、それと共に、水平レジスタ4から出力された不要な信号電荷を廃棄する役割も果たす。
【0007】
次に、図6(B)に従ってCCD固体撮像装置の動作を説明する。
アスペクト比が16:9モードのときは、普通のCCD固体撮像装置と同じように、水平走査期間中に水平レジスタ4による水平転送を行う。このときその水平レジスタ4を駆動する水平駆動パルスの周波数、即ち水平駆動周波数は例えば18MHzである。そして、水平ブランキング期間中に垂直転送、即ち、垂直レジスタ3、3、・・・による信号電荷の垂直方向の転送を行う。この転送1回により各垂直レジスタ3、3、・・・の信号電荷が1水平ライン分水平レジスタ4に転送される。
【0008】
次に、アスペクト比が4:3モードのときは、16:9モードのときより動作が複雑で、水平走査期間中に撮像領域1の中間部分1Cの信号電荷、謂わば必要部分の信号電荷のみを水平転送及び出力をし、そして、水平ブランキング期間中に右側不要部分1Rの信号電荷の排出、垂直転送及び左側不要部分1Lの信号電荷の排出を行う。具体的には、ある水平ライン(これを第n番目のラインとする)の必要部分1Cの信号電荷の転送が終わり水平ブランキング期間が到来すると、先ず、その必要部分1Cの信号電荷の水平転送を終えたライン、つまり第n番目のラインの右側不要部分1Rの信号電荷の排出を行い、次に、垂直転送を行い、このとき次の水平ライン、つまり第n+1番目のラインの信号電荷が水平レジスタ4内に転送されるが、この垂直転送が終わると、この第n+1番目のラインの左側不要部分1Lの信号電荷の排出が行われる。
【0009】
即ち、水平ブランキング期間中に水平レジスタの駆動、垂直転送及び水平レジスタの駆動を行わなければならない。
そして、水平ブランキング期間が終わると、即ち次の水平走査期間が到来すると、第n+1番目のラインの必要部分1Cの信号電荷の水平転送が行われる。ちなみに、このアスペクト比が4:3モードのときの水平走査期間における水平レジスタ4の水平駆動パルスの周波数、即ち水平駆動周波数は13. 5MHz、水平ブランキング期間における信号電荷の排出をするときの水平駆動パルスは例えば54MHzである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の従来のアスペクト比可変型CCD固体撮像装置には、4:3モード下では不要部分の信号電荷の排出のために水平レジスタ4を高速転送させる必要があるという問題があった。即ち、水平駆動周波数は、16:9専用CCD固体撮像装置においては18MHzでよく、また、4:3専用CCD固体撮像装置においては13. 4MHzでよいが、アスペクト比可変型CCD固体撮像装置の場合、4:3モードでは水平ブランキング期間中の不要部分の信号電荷の廃棄のために水平レジスタ4を54MHzと非常に高速で駆動しなければならず、そのため、不要輻射の増加、水平レジスタの転送速度の高速化、水平レジスタの消費電力の増大、水平レジスタの転送不良率の増加の問題がある。
【0011】
つまり、駆動パルスの周波数が高くなるほど不要輻射が増加し、CCD固体撮像装置内部や外部に悪影響を及ぼす可能性があるうえ消費電力が大きくなるので、駆動周波数を高くしないこと、或いは、一水平周期における駆動周波数が高い期間の占める割合を少なくすることが必要である。
また、転送速度が高いほど水平レジスタの転送不良が生じ易くなり、転送速度が高くても水平レジスタの転送不良が生じないようにするには水平レジスタに要求される性能がきわめて高くなるので、その形成条件が厳しくなる。従って、かかる問題を回避する上では駆動周波数を低くすることが要求される。
しかし、このような要求に応え得る技術が存在していないのが実状である。
【0012】
本発明はこのような問題点を解決すべく為されたものであり、あるアスペクト比に対応して受光素子が縦横に配列され該受光素子の各垂直列に対応してその垂直列の信号電荷を垂直転送する垂直レジスタが配接された撮像領域と、上記各垂直レジスタからの信号電荷を水平転送する水平レジスタを少なくとも備え、上記アスペクト比対応の信号の出力と、撮像領域の左右の不要部分の信号電荷を水平ブランキング期間中に排出することによるそのアスペクト比より小さな小アスペクト比対応の信号の出力が可能な固体撮像装置の駆動方法において、小アスペクト比のときの不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタの駆動パルスの周波数を低くでき、或いは各水平周期における不要部分の信号電荷排出期間を短くできるようにし、更には水平周期毎の黒レベル検出を可能にすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の固体撮像装置の駆動方法は、小アスペクト比対応の信号の出力を、第n番目のラインの必要部分の信号電荷の水平転送を行うと共に、第n番目のラインの水平レジスタの出力端から遠い方の不要部分の信号電荷について水平レジスタの出力端側の不要部分と対応する部分まで水平転送し、その後、水平ブランキング期間が来ると垂直レジスタによる垂直転送によりそこから水平レジスタへ第n+1番目のラインの信号電荷を転送することにより第n番目のラインの水平レジスタ出力端から遠い側の不要部分の信号電荷と第n+1番目のラインの水平レジスタの出力端から近い側の不要部分の信号電荷とを混合し、その後、その混合された不要部分の信号電荷をその水平ブランキング期間中に水平レジスタから排出し、しかる後、その第n+1番目のラインの必要部分の信号電荷を転送出力することにより行うことを特徴とする。
【0014】
従って、請求項1の固体撮像装置の駆動方法によれば、小アスペクト比のときにおいて、一つの水平ライン(第n番目のライン)の水平レジスタの出力端から遠い側の不要部分の信号電荷とその次の水平ライン(第n+1番目のライン)の水平レジスタの出力端と近い側の不要部分の信号電荷とを混合して排出するので、各水平ブランキング期間におけるその期間開始直後に従来のアスペクト比可変型固体撮像装置の駆動方法で行っていた不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタによる水平転送、即ち、水平グランキング期間の前側での水平転送を行わなくても済み、不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタは水平ブランキング期間の後側においてのみ行えば良い。
【0015】
従って、水平駆動周波数を例えば半分というように相当に低く、あるいは各水平ブランキング期間における不要部分の信号電荷の排出のために水平レジスタを高速転送させる時間を例えば半分にというように相当に短くすることができる。
依って、不要輻射を低減でき、水平レジスタの転送不良の発生確率が低減し、水平レジスタの高速転送性能を徒らに高める必要性がなくなり、あるいは、各水平周期おける不要輻射発生時間を短くできる。
【0016】
請求項2の固体撮像装置の駆動方法は、水平レジスタの反撮像領域側にドレイン領域を設けておくこととし、小アスペクト比対応の信号の出力を、基本的に請求項1の固体撮像装置の駆動方法と略同じ動作をするようにし、ただ、水平レジスタの出力端部で混合した信号電荷の一部又は全部の排出をドレイン領域へ行うことを特徴とする。
従って、請求項2の固体撮像装置の駆動方法によれば、請求項1の固体撮像装置の駆動方法の場合と同様に、不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタによる転送を水平ブランキング期間の後側においてのみ行えば良いので、請求項1の固体撮像装置の駆動方法で享受できた効果をすべて享受できるほか、不要部分の信号電荷の少なくとも一部をドレイン領域へ排出することができるので、水平レジスタで転送しなければならない不要部分の信号電荷の電荷量が水平レジスタの取扱い電荷量を越えないようにすることができ得る。
【0017】
即ち、ドレイン領域を設けない場合には一つのラインの例えば右側の不要部分の信号電荷と次のラインの左側の不要部分の信号電荷とを混合するとその混合された電荷の量が非常に多くなり、その電荷を支障なく転送するために水平レジスタの取扱い電荷量を非常に大きくしなければならないという制約があるが、請求項2の固体撮像装置の駆動方法によれば、混合された電荷の全部或いは取扱い電荷量を越える分をドレイン領域に捨てるので、水平レジスタで転送しなければならない電荷量は少なくて済み、延いては、水平レジスタの取扱い電荷量を徒らに多くする必要性がないのである。
【0018】
請求項3の固体撮像装置の駆動方法は、水平レジスタの反撮像領域側にドレイン領域を設けておくこととし、小アスペクト比対応の信号の出力を、基本的に請求項2の固体撮像装置の駆動方法と略同じ動作で行うようにし、ただ、第n番目のラインの垂直レジスタの転送後その出力端から遠い側の不要部分の信号電荷の一部又は全部をドレイン領域へ排出し、その後、垂直転送により第n+1番目のラインの信号電荷の水平レジスタへの転送を行い、それにより第n番目のラインの水平レジスタ出力端と遠い側の不要部分の信号電荷の残りと第n+1番目のラインの水平レジスタの出力端と遠い側の不要部分の信号電荷を水平レジスタにて混合し、そして転送、排出するようにすることを特徴とする。
【0019】
従って、請求項3の固体撮像装置の駆動方法によれば、請求項1及び2の固体撮像装置の駆動方法と同様に、不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタによる転送を水平ブランキング期間の後側においてのみ行えば良いので、請求項1及び2の固体撮像装置の駆動方法で享受できた効果をすべて享受できるほか、水平レジスタ出力端から遠い側の不要部分の信号電荷を予め水平レジスタにより出力端部へ転送後垂直転送前にドレイン領域へ排出することができるので、垂直転送により次のラインの水平レジスタ出力端と近い側の不要部分が混合しても混合量が徒らに多くなって各ビットの前後に溢れるというトラブルは生じにくい。
【0020】
請求項4の固体撮像装置の駆動方法は、撮像領域の水平転送における出力側側辺に隣接してオプチカルブラック領域を設けておき、更に水平レジスタとして、上記撮像領域に対応する第1の水平レジスタと、上記オプチカルブラック領域に対応し、該第1の水平レジスタの出力端側に接続され、出力端側に電荷検出部を含む出力段が接続された第2の水平レジスタとを設けておくこととし、そして、小アスペクト比対応の信号の出力は、n番目の水平ラインの必要部分の信号電荷を上記第1及び第2の水平レジスタを介して出力すると共に、第n番目の不要信号のうち水平レジスタ出力端から遠い方の不要信号を第2の水平レジスタの出力端と近い側の不要部分と対応する部分まで転送し、その後、第1の水平レジスタを停止し、第2の水平レジスタを駆動して該第2の水平レジスタの不要電荷を排出し、上記垂直レジスタから上記第1及び第2の水平レジスタに第n+1番目の水平ラインの撮像領域及びオプチカルブラック領域の信号電荷を転送することによって第1の水平レジスタの出力端部に残っている前記不要信号と、第n+1番目の水平ラインの水平レジスタ出力端に近い方の不要信号を混合し、しかる後、第1と第2の水平レジスタを駆動することによって先ずオプチカルブラック領域の信号電荷を出力し、更に水平帰線期間の終了までに上記混合された不要信号を排出すると共に必要信号をその先端が水平レジスタの出力端に達する位置まで転送することにより行うことを特徴とする。
【0021】
従って、請求項4の固体撮像装置の駆動方法によれば、第n番目の水平ラインの不要信号(反出力端側の不要信号)が第2の水平レジスタの出力端部に残っている状態でn+1番目の水平ラインの信号を第1の水平レジスタに転送することによってオプチカルブラック領域の信号電荷を取り込むと共に上記不要信号とn+1番目の水平ラインの不要信号(出力端側の不要信号)とを混合し、その後第1の水平レジスタを駆動することにより先ずオプチカルブラック領域の信号電荷(即ち黒レベルを示す信号電荷)を取り出し、しかる後、その混合された不要電荷の排出ができる。
依って、水平レジスタで不要信号を掃き捨てるための駆動周波数を例えばそれまでの半分に低減できるという効果を享受しつつ水平周期毎の黒レベル検出ができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示実施の形態に従って詳細に説明する。
図1(A)乃至(C)は本発明の第1の実施の形態を説明するためのもので、(A)は固体撮像装置の概略構成を示す平面図、(B)は水平ブランキングパルスと、水平レジスタを駆動する水平駆動パルスを示すタイムチャート、(C)はアスペクト比4:3モードでの水平レジスタ内の信号電荷の流れ説明図である。
図面において、1は撮像領域で、画素を成す受光素子2、2、・・・がマトリックス状に配設されている。3、3・・・は該撮像領域1内において受光素子の各垂直列に対応して設けられた垂直レジスタで、その垂直列の各受光素子からの信号電荷を垂直転送する。
【0023】
該撮像領域1の受光素子2、2、・・・、及び垂直レジスタ3、3、・・・の配設は16:9のアスペクト比対応になっている。具体的には、本例においては有効画素の水平方向の画素数は948、垂直方向の画素数は486である。この948×486の有効画素は16:9のアスペクト比対応で使用するときは全部が再生の対象になるが、4:3のアスペクト比対応で使用するときはその有効画素の左側の部分1Lと右側の部分1Bとが不要部分としてそこからの信号電荷は排出される。1Cは4:3のアスペクト比対応で使用するときでも信号電荷の排出がされない中間部分である。そして、左側不要部分の信号電荷1Lと、右側左側1Rとはそれぞれ撮像素子1の横幅の約8分の1の幅を有し、中間部分1Cは撮像素子1の横幅の約4分の3の幅を有する。
【0024】
4は撮像領域1の下側に設けられた水平レジスタで、垂直レジスタ3、3、・・・により垂直方向に転送された信号電荷を水平方向に転送する。5は該水平レジスタ4の出力端側に設けられた出力部で、基本的には信号電荷を電圧に変換して外部に送出する役割を果たすが、それと共に、水平レジスタ4から出力された信号電荷を廃棄する役割も果たす。
次に、図1(B)、(C)に従ってCCD固体撮像装置の動作を説明する。
アスペクト比が16:9モードのときは、普通のCCD固体撮像装置と同じように、水平走査期間中に水平レジスタ4による水平転送を行う。このときその水平レジスタ4を駆動する水平駆動パルスの周波数、即ち水平駆動周波数は例えば18MHzである。そして、水平ブランキング期間中に垂直転送、即ち、垂直レジスタ3、3、・・・による信号電荷の垂直方向の転送を行う。この転送1回により各垂直レジスタ3、3、・・・の信号電荷が1水平ライン分水平レジスタ4に転送される。
【0025】
次に、アスペクト比が4:3モードのときは、16:9モードのときより動作が複雑で、一つの水平走査が終わり水平ブランキング期間が開始する(t1:水平ブランキング期間開始時点)と、直ちに垂直転送が行われる。垂直転送が終了したとき(t2:垂直転送終了時点)の水平レジスタ4の状態を図1(C)の1)で示す。この状態はある一つの水平ライン(第n番目のライン)の信号電荷がそのまますべて水平レジスタ4に入った状態であり、従って、出力端部には左側不要部分1Lの信号電荷(これを便宜上L1とする)が、中間部には必要部分1Cの信号電荷(これを便宜上C1とする)が、そして、反出力端部には右側不要部分1Rの信号電荷(これを便宜上R1とする)が納まっている。
このように、水平ブランキング期間が開始されたらすぐに垂直転送を行い水平ブランキング期間前側での不要部分の信号電荷の排出のための転送を行わない点で、図4に示した従来のCCD固体撮像装置とは大きく相違する。
【0026】
垂直転送が終了すると水平レジスタ4は不要部分の信号電荷排出のための転送を水平ブランキング期間が終了する(t3:水平ブランキング終了時点)までに行う。この転送は例えば27MHzの周波数の水平駆動パルスにより行う。図1(C)の2)は水平ブランキング期間終了時点t3における水平レジスタ4の状態を示し、この図から明らかなように、この時点で不要部分の信号電荷L1は水平レジスタから排出されてしまっており、必要部分の信号電荷C1が出力部5への転送を待つ状態になっている。勿論、必要部分の信号電荷C1の後(右側)には右側不要部分1Rの信号電荷R1がくっついている。
そして、水平ブランキング期間が終了すると水平走査が開始され、必要部分1Cの信号電荷C1が水平レジスタ4により転送される。即ち、本来の水平転送が行われるのである。この転送は13. 5MHzの水平駆動周波数の水平駆動パルスにより行われる。図1(C)の3)はこの水平転送が終わった時点(t1)における水平レジスタ4の状態を示し、この状態では、水平レジスタ4の出力端部に右側不要部分1Rの信号電荷R1が位置している。
【0027】
水平ブランキング期間が開始すると、垂直転送が行われ、次の水平ライン(第n+1番目のライン)の信号電荷が各垂直レジスタ3、3、・・・から水平レジスタ4へ転送される。図1(C)の4)はこの垂直転送(t1〜t2)が終了した時点t2における水平レジスタ4の状態を示す。
その図から明らかなように、水平レジスタ4の出力端部にはその第n+1番目のラインの左側不要部分1Lの信号電荷(これを便宜上L2とする)が転送されてきたので、その左側不要部分1Lの信号電荷L2と既にそこに存在していた第n番目の右側不要部分1Rの信号電荷R1とが混合(R1+L2)する。
【0028】
尚、水平レジスタ4の中間部には第n+1番目のラインの必要部分の信号電荷(これを便宜上C2とする)が、水平レジスタ4の反出力端部には第n+1番目の右側不要部分1Rの信号電荷(これを便宜上R2とする)が転送される。そして、垂直転送が終わると、その混合された不要部分の信号電荷R1+L2を排出する水平転送が行われる。図1(C)の5)はその排出のための水平転送が終わった時点t3における水平レジスタ4の状態を示している。これは図1(C)の3)で示す状態と同じである(勿論、入っているラインは一つ異なっているが)。そして、その後、本来の水平転送が行われる。
そして、このような動作が繰り返される。
【0029】
このような駆動方法によれば、小アスペクト比の4:3モードのときにおいては、一つの水平ライン(第n番目のライン)の水平レジスタ4の出力端から遠い側である右側の不要部分1Rの信号電荷R1とその次の水平ライン(第n+1番目のライン)の水平レジスタ4の出力端と近い側である左側の不要部分1Lの信号電荷L2とを混合(R1+L2)して排出するので、各水平ブランキング期間におけるその期間開始直後の不要部分の信号電荷排出のための水平転送を行わなくても済み、不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタ4の駆動は水平ブランキング期間の後側においてのみ行えば良い。従って、不要部分の信号電荷排除のための水平駆動周波数を従来の54MHzから半分の27MHzにすることができる。
依って、不要輻射を低減でき、水平レジスタの転送不良発生確率が低減し、水平レジスタの高速転送性能を徒らに高める必要性がなくなる。
【0030】
尚、上記CCD固体撮像装置の駆動方法のバリエーションとして、不要部分の信号電荷の排出のための水平駆動周波数を従来のそれと変えず、そのかわりに、各水平ブランキング期間における不要部分の信号電荷の排出のために割く時間を半分にする(その分、垂直転送時間は長くできる。)ようにしても良い。このようにすれば、各水平周期おける不要輻射発生時間を短くでき、不要輻射による弊害の発生の可能性をその分低減できるという効果が得られる。
【0031】
【発明の実施の形態】
図2(A)乃至(C)は本発明の第2の実施の形態を示もので、(A)は固体撮像装置の平面図、(B)はドレイン領域、ゲート領域等を示す断面図、(C)は不要電荷のドレイン領域への排出時における、(B)に示す部分のポテンシャルプロフィールである。
本CCD固体撮像装置は水平レジスタ4の反撮像領域側にゲート領域6を有し、更に、該ゲート領域6の反水平レジスタ側にドレイン領域7を有し、水平レジスタ4で混合された不要部分の信号電荷の一部を、具体的には取扱い電荷量を越える部分をゲート領域6を介してドレイン領域7に排出するようにしてなる点で図1に示した第1の実施の形態に係る固体撮像装置と異なるが、それ以外の点では共通しており、そしてその共通する点については既に説明済みであるので、説明を省略する。
【0032】
ゲート領域6は水平転送チャンネル(n型)8の表面部に例えばイオン打ち込みによりn− 型半導体領域を形成することによってポテンシャルバリアを設けてなるものである。ドレイン領域7は該ゲート領域6に接するように形成したn− 型の半導体領域からなる。水平レジスタ4からドレイン領域7への信号電荷の排出のためのゲート電極は水平転送電極が兼用されている。そのポテンシャルバリアの高さは取扱い電荷量を越える電荷がドレイン領域7側へオーバーフローする高さに設定する。
【0033】
本駆動方法は、第1の実施の形態と基本的に共通するが、ただ、水平レジスタ4の出力端部で混合された不要部分の信号電荷[ R1+L2 図1(C)の4)参照] はその量が上記ゲート領域6によるポテンシャルバリアを越えて溢れるような量であるとき、そのポテンシャルバリアを越える分がドレイン領域7に流れ込んで排出されるようになっている。従って、その不要部分の信号電荷R1+L2の水平レジスタ4による排出のための転送は残った分だけ行えば良い。依って、水平レジスタ4の取扱い電荷量を徒らに大き目に設定くしなくても済む。
【0034】
即ち、ドレイン領域を設けない場合には一つのラインの例えば右側の不要部分1Rの信号電荷R1と次のラインの左側の不要部分1Lの信号電荷L2とを混合するとその混合された電荷(R1+L2)の量が非常に多くなる可能性があり、その電荷を支障無く転送するためには、即ち電荷の漏れが生じないように転送するには水平レジスタの取扱い電荷量をかなり大きくしなければならないという制約があるが、第2の実施の形態によれば、混合された電荷のゲート領域6のポテンシャルバリアを越える分をドレイン領域7に捨てるので、水平レジスタ4で排出のために転送しなければならない電荷量は少なくて済み、延いては、水平レジスタの取扱い電荷量を徒らに多くする必要性がないのである。この点で、第2の実施の形態の方が第1の実施の形態よりも優れているといえる。
【0035】
尚、本実施形態に係る固体撮像装置においては、ゲート領域6を独立して制御する電極を有していないが、それを設け、制御信号によりゲートの開閉を行うようにしても良い。また、ゲート領域6専用の電極を有するがそれには一定の直流バイアスを与えておき、そのバイアスにより一定のポテンシャルバリアができるようにしてもよく、ゲート領域には種々のバリエーションがあり得る。
【0036】
【発明の実施の形態】
図3(A)、(B)は本発明の第3の実施の形態を示すもので、(A)は固体撮像装置の平面図、(B)は動作説明図である。
本実施の形態は、前提として固体撮像装置において、ドレイン領域7及びゲート領域6を同図の実線で示すように、水平レジスタ4の出力端部と対応する部分のみに形成しておくこととしたものである。このようにするのは、連続する二つのラインの右側不要部分の信号電荷と左側不要部分の信号電荷の混合が行われて電荷量が多くなるのが水平レジスタ4の出力端部のみにおいてであることから中間部に対応する部分にはゲート領域6、ドレイン領域7を設けることが必要ではないうえ、中間部にドレイン領域7等がないと必要部分の信号電荷がドレイン領域7に排出されることがないので、ゲート領域6、ドレイン領域7の設計、形成が比較的ラフで良く、不要電荷の排出を充分に行うということのみを念頭においた設計が許されるという利点があるからである。
そして、ゲート領域6は独立した電極により制御信号により制御される。
この第3の実施の形態は、請求項2の駆動方法に係る固体撮像装置にも使用できる。
【0037】
ところで、4:3モードのときにおける左側と右側の不要部分1L、1Rの画素数が完全に一致していない場合もある。具体的には、図3(B)に示すように、左側不要部分1Lの信号電荷の方が右側不要部分2Rの信号電荷よりも画素数をやや多くする場合がある。この場合には、水平走査期間における必要部分の信号電荷の水平転送を終えた後、更にその画素数の差の部分だけ余計に右側不要部分の信号電荷R1を転送してその信号電荷の先頭が水平レジスタ4の出力端に来るようにするのである。
【0038】
そして、制御信号によりゲート電極6の開閉を行う場合では、ゲートは、基本的には垂直転送期間中に開き、それ以外のときは閉じている。従って、一つのラインの必要部分1Cの水平転送を終えた後垂直転送に入る前にそのラインの右側の不要部分1Rの信号が一部ないし全部水平レジスタ7に排出され、その後垂直レジスタから次のラインの信号電荷が水平レジスタ4内に転送される。従って、その新たなラインの左側不要部分1Lの信号電荷が水平レジスタ4の出力端部に入ってもそこの電荷量は多くならない。
【0039】
尚、図3(A)の破線で示すように、水平レジスタ4の出力端部の反対側の端部にもドレイン領域7、ゲート領域6を形成しても良い。このようにすると、水平レジスタ4の出力端部で左側不要部分1Lの信号電荷と混合される右側不要部分1Rの信号電荷の一部又は全部をそのドレイン領域7へゲート領域6を介して排出しておくことができ、水平レジスタ4の出力端部で不要部分の信号電荷が混合されてもその信号電荷がドレイン領域7以外に溢れる可能性をより完璧に防止することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
図4及び図5は本発明の第4の実施の形態を示すもので、図4(A)は固体撮像装置の平面図、(B)は4:3モードでの水平レジスタ内の信号電荷の流れを説明する流れ説明図、図5は16:9モード及び4:3モードでの水平レジスタの動作を説明するタイムチャートである。
本実施の形態は、水平周期毎に黒レベルを検出して暗電流成分を信号から捨象(消去)できるようにするものである。
【0041】
上記各実施の形態は、アスクペクト可変固体撮像装置の水平レジスタでの不要信号を排出する時の周波数をそれまでの例えば半分に低減できるものであるが、しかし、信号から黒レベル成分を捨象するための黒レベル検出を行うようにされていない。
そこで、オプチカルブラック領域を設けて黒レベルを検出できるようにすべく撮像領域の上又は下にオプチカルブラック領域を設け、各フィールド期間毎に黒レベル検出をすることを試みた。というのは、4:3モードのときにも水平周期毎に黒レベル検出できるようにするには、縦長のオプチカルブラック領域を撮像領域1の必要部分(4:3モード下における有効領域)1Cの左側か右側の側辺に隣接して設けることが必要になるように思われ、そして、それは16:9モードでのきちんとした撮像を阻むので不可能と思われたからである。
【0042】
しかし、撮像領域の上又は下にオプチカルブラック領域を設けて黒レベル検出を行うようにした場合、その検出がフィールド期間毎にしか行われない、即ち検出周期が水平周期に比較して極めて長く(NTSC方式の場合水平周期の525/2倍)になり、黒レベル信号をクランプした場合のノイズがより低周波に現れるという問題があった。
また、固体撮像装置、特にFIT(フレームインターライン)型CCD固体撮像装置においては、画面内における暗電流が一定ではなく、垂直方向におけるばらつきは無視できないほど大きい。即ち、FIT型CCD固体撮像装置の場合、暗電流は主に蓄積領域で生じるが、電荷が蓄積領域に存在する時間がライン毎に異なり、画面の上部の水平ラインでは数H程度であるので暗電流は比較的小さいが、下部になるほど電荷が蓄積領域に存在する時間が1フィールドに近くなり、暗電流が非常に大きくなるのである。
そこで、アスペクト可変の固体撮像装置においても16:9モードと4:3モードのいずれの下でも水平周期での黒レベル検出を可能にすべく開発したのが本実施の形態なのである。
【0043】
本実施の形態に係る固体撮像装置は、先ず、第1に、撮像領域1の左側に、換言すれば、4:3モード下において左側、即ち水平転送における出力端側の不要部分1Lの左側側辺にに隣接してオプチカルブラック領域1Bを有するという特徴を有している。
第2に、水平レジスタ4は二つに分割され、その分割されたものの内の一方である第1の水平レジスタH#1−CCDは撮像領域に対応して設けられており、分割されたものの内の他方である第2の水平レジスタH#2−CCDはオプチカルブラック領域1Bに対応して設けられているという特徴を有している。
【0044】
この第1及び第2の水平レジスタH#1−CCD、H#2−CCDはドライバ16によって独立して駆動制御される。φH#1、φH#2はその駆動パルスである。17はドライバ6を制御するタイミングゼネレータである。そして、第2の水平レジスタH#2−CCDの出力端に、フローティングディフュージョン、リセットトランジスタ、バッファからなる出力部5が接続され、該出力部5を通じて信号の出力が為される。
尚、本実施の形態の説明では簡略化のため、第2の水平レジスタH#2−CCDのパケット数とオプチカルブラック領域の水平方向の画素数が一致しているかのように説明しているが、これに所謂空送りを追加する方がより実際的である。
【0045】
次に、動作を説明する。16:9モード下における動作は、第1と第2の水平レジスタH#1−CCD、H#2−CCDが共に同一の動作をし、これは一般のオプチカルブラック領域付きCCD固体撮像装置と略同一の動作をすることになる。
即ち、水平ブランキング期間の終了直前に垂直レジスタから水平レジスタ4(H#1−CCD及びH#2−CCD)への撮像領域1(1R、1C、1L)からの信号電荷(16:9モード下では不要電荷はない。)及びオプチカルブラック領域1Bからの信号電荷を転送し、そして、そのオプチカルブラック領域1Bからの信号の出力を行う。
そして、水平ブランキング期間が終了すると、撮像領域1からの信号電荷を水平転送するのである。
【0046】
次に、4:3モードの動作を図4(B)、図5を参照して説明する。
このモードでは、各水平ブランキング期間は4つの期間に分かれている。先ず、各水平ブランキング期間の開始時点(第1の期間の開始時点)t1における状態を説明する。この状態は第n番目の水平ラインの必要部分1Cの信号電荷の出力を終え、そのラインの右側不要部分1Rの信号電荷(これを仮にR1とする。)が水平レジスタ4の出力端部に存在し、これからその不要部分の信号電荷の排出をしようとする状態である。
【0047】
t1〜t2の期間、即ち上記4つの期間の内の第1の期間に、第1の水平レジスタH#1−CCDを停止し、第2の水平レジスタH#2−CCDを駆動することにより上記不要電荷R1を排出し、第2の水平レジスタH#2−CCDを空にする。この排出は2倍速転送により行われる。
次に、t2〜t3の期間、即ち上記4つの期間の内の第2の期間に、垂直レジスタから水平レジスタ4への信号電荷(第n+1番目の信号電荷)を転送をする。
このときは、第1及び第2の水平レジスタH#1−CCD、H#2−CCDを共に停止する。
【0048】
この転送によって上記第n番目の水平ラインの右側不要部分1Rからの信号電荷R1と、第n番目のラインの左側不要部分1Lからの信号電荷(これを仮にL2とする。)とが混合される。勿論、この転送によってオプチカルブラック領域1Bからの信号電荷、即ち黒レベルを示す信号電荷も水平レジスタ4(H#1−CCD、H#2−CCD)に取り込まれることはいうまでもない。尚、この不要電荷R1とL2の混合により加算された電荷の量が水平レジスタ4の取扱い電荷量を越えないようにするためにリミッタにより電荷量を制限することが望ましい。
【0049】
次のt3〜t4の期間、即ち上記4つの期間の内の第3の期間に上記オプチカルブラック領域1Bからの信号電荷、即ち黒レベルを示す信号が水平レジスタ4の水平転送により出力される。尚、この期間は1μ秒程度と極めて短い。
そして、この黒レベルを示す信号電荷が読み出されて信号から暗電流成分の消去(捨象)に用いることができるのである。この期間は第1及び第2の水平レジスタが共に動作する。
次のt4〜t5の期間、即ち上記4つの期間の内の第4の期間に上記混合された不要電荷R1+L2が水平レジスタ4の水平転送により排出される。この排出は水平ブランキング期間の終了時点t5で終了する。この終了時点t5ではその第n+1番目の水平ラインの必要部分1Cの信号電荷(C2)はその先頭が水平レジスタ4の出力端に達する位置まで転送され、必要部分1Cの信号電荷C2をすぐ出力できる状態になっている。
【0050】
そして、水平ブランキング期間が終了すると、その必要部分1Cの信号電荷C2の出力が開始される。そして、次の水平ブランキング期間が開始するまでにその水平ラインの信号電荷C2の転送が終了する。その終了時点t1から今までの動作が同じように繰り返される。
このような駆動方法によれば、第n番目の水平ラインの不要信号(反出力端側の不要信号)R1が第1の水平レジスタH#1−CCDの出力端部に残っている状態でn+1番目の水平ラインの信号を第1の水平レジスタH#1−CCDに転送することによってオプチカルブラック領域の信号電荷を取り込むと共に上記不要信号R1とn+1番目の水平ラインの不要信号(出力端側の不要信号)L2とを混合し、その後第1及び第2の水平レジスタH#1−CCD、H#2−CCDを駆動することにより先ずオプチカルブラック領域1Bの信号電荷(即ち黒レベルを示す信号電荷)を取り出し、しかる後、その混合された不要電荷R1+L2の排出ができる。
【0051】
依って、水平レジスタで不要信号を掃き捨てるための駆動周波数を例えばそれまでの半分に低減できるという効果を享受しつつ水平周期毎の黒レベル検出ができる。
尚、本実施の形態においては、第1乃至第3の実施の形態よりも水平ブランキング期間内に行うべき動作が2動作増えるが、その内の第1の動作である、第2の水平レジスタH#2−CCDから不要電荷R1を廃棄する動作は1μ秒程度で済み、また、第2の動作である、オプチカルブラック領域1Bからの黒レベルを示す信号電荷の読み出し動作は少なくとも暗電流成分を捨象する方式を採る以上必ず必要である動作であり、しかもそれは0.5μ秒程度で済む。従って、動作が多いことは駆動周波数を高くする割合は若干である。
【0052】
尚、上記各実施の形態は本発明をインターライン型CCD固体撮像装置に適用したものものであるが、本発明はそれ以外のタイプのもの、例えばフレームインターライン型CCD固体撮像装置にも適用することができる。また、上記第1乃至第3の各実施の形態に係る固体撮像装置には水平レジスタは1個しかないが、しかし、水平レジスタを2個有するタイプのCCD固体撮像装置にも本発明を適用することができる。
また、必要部分1Cの信号電荷は基本的には水平走査期間に転送されるといえるが、厳密には、実際は、必要部分1Cの信号電荷のごく一部は水平ブランキング期間にも転送(読み出し)が為される。しかし、説明の簡略化のために水平ブランキング期間中には一切読み出されないかのように動作説明をした。
【0053】
【発明の効果】
請求項1の固体撮像装置の駆動方法によれば、小アスペクト比のときにおいて、一つの水平ライン(第n番目のライン)の水平レジスタの出力端から遠い側の不要部分の信号電荷とその次の水平ライン(第n+1番目のライン)の水平レジスタの出力端と近い側の不要部分の信号電荷とを混合して排出するので、各水平ブランキング期間におけるその期間開始直後に従来のアスペクト比可変型CCD固体撮像装置で行っていた不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタを行わなくても済み、不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタは水平ブランキング期間の後側においてのみ行えば良い。従って、水平駆動周波数を例えば半分というように相当に低く、あるいは各水平ブランキング期間における不要部分の信号電荷の排出のために水平レジスタを高速転送させる時間を例えば半分にというように相当に短くすることができる。
依って、不要輻射を低減でき、水平レジスタの転送不良発生確率が低減し、水平レジスタの高速転送性能を徒らに高める必要性がなくなり、あるいは、各水平周期おける不要輻射発生時間を短くできる。
【0054】
請求項2の固体撮像装置の駆動方法によれば、請求項1CCD固体撮像装置の駆動方法と同様に、不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタによる転送を水平ブランキング期間の後側においてのみ行えば良いので、請求項1のCCD固体撮像装置で享受できた効果をすべて享受できるほか、不要部分の信号電荷の少なくとも一部をドレイン領域へ排出することができるので、水平レジスタで転送しなければならない不要部分の信号電荷の電荷量が水平レジスタの取扱い電荷量を越えないようにすることができ得る。
【0055】
請求項3の固体撮像装置の駆動方法によれば、請求項1及び2の固体撮像装置の駆動方法と同様に、不要部分の信号電荷排出のための水平レジスタによる転送を水平ブランキング期間の後側においてのみ行えば良いので、請求項1及び2の固体撮像装置の駆動方法で享受できた効果をすべて享受できるほか、水平レジスタ出力端から遠い側の不要部分の信号電荷を予めドレイン領域へ排出することができるので、水平レジスタで転送しなければならない不要部分の信号電荷の電荷量が水平レジスタの取扱い電荷量を越えないようにすることが容易にでき得る。
【0056】
請求項4の固体撮像装置の駆動方法によれば、第n番目の水平ラインの不要信号(反出力端側の不要信号)が第2の水平レジスタの出力端部に残っている状態でn+1番目の水平ラインの信号を第1の水平レジスタに転送することによってオプチカルブラック領域の信号電荷を取り込むと共に上記不要信号とn+1番目の水平ラインの不要信号(出力端側の不要信号)とを混合し、その後第1の水平レジスタを駆動することにより先ずオプチカルブラック領域の信号電荷(即ち黒レベルを示す信号電荷)を取り出し、しかる後、その混合された不要電荷の排出ができる。
依って、水平レジスタで不要信号を掃き捨てるための駆動周波数を例えばそれまでの半分に低減できるという効果を享受しつつ水平周期毎の黒レベル検出ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)乃至(C)は本発明固体撮像装置の駆動方法の第1の実施の形態を説明するためのもので、(A)は概略構成を示す平面図、(B)は水平ブランキングパルスと、水平レジスタを駆動する水平駆動パルスを示すタイムチャート、(C)はアスペクト比4:3モードでの水平レジスタ内の信号電荷の流れ説明図である。
【図2】図2(A)乃至(C)は本発明固体撮像装置の駆動方法の第2の実施の形態を示もので、(A)は平面図、(B)はドレイン領域、ゲート領域等を示す断面図、(C)は不要電荷のドレイン領域への排出時における、(B)に示す部分のポテンシャルプロフィールである。
【図3】(A)、(B)は本発明固体撮像装置の駆動方法の第3の実施の形態を示すもので、(A)は平面図、(B)は動作説明図である。
【図4】本発明固体撮像装置の駆動方法の第4の実施の形態を説明するためのもので、(A)は固体撮像装置の平面図、(B)は4:3モードでの水平レジスタ内の信号電荷の流れ説明図である。
【図5】上記第4の実施の形態における16:9のモードと4:3モードでの水平レジスタの動作を示すタイムチャートである。
【図6】(A)、(B)はかかるアスペクト比可変のCCD固体撮像装置の従来例を説明するためのもので、(A)は概略構成を示す平面図、(B)は水平ブランキングパルスと、水平レジスタを駆動する水平駆動パルスを示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 撮像領域
1R 右側(水平レジスタの出力端から遠い側)不要部分
1L 左側(水平レジスタの出力端から近い側)不要部分
1C 中間の必要部分
1B オプチカルブラック領域
2 受光素子
3 垂直レジスタ
4 水平レジスタ
H#1−CCD 第1の水平レジスタ
H#2−CCD 第2の水平レジスタ
6 ゲート領域
7 ドレイン領域
R1、R2 第n番目、第n+1番目の水平ラインの右側(水平レジスタの出力端から遠い側)不要部分の信号電荷
L1、L2 第n番目、第n+1番目の水平ラインの左側(水平レジスタの出力端から近い側)不要部分の信号電荷
C1、C2 第n番目、第n+1番目の水平ラインの必要部分の信号電荷
Claims (4)
- あるアスペクト比に対応して受光素子が縦横に配列され該受光素子の各垂直列に対応してその垂直列の信号電荷を垂直転送する垂直レジスタが配接された撮像領域と、上記各垂直レジスタからの信号電荷を水平転送する水平レジスタを少なくとも備え、上記アスペクト比対応の信号の出力と、撮像領域の左右の不要部分の信号電荷を水平ブランキング期間中に排出することによるそのアスペクト比より小さな小アスペクト比対応の信号の出力が可能な固体撮像装置の駆動方法であって、
小アスペクト比対応の信号の出力は、
上記水平レジスタにより第n(n:正の整数)番目の水平ラインの必要部分の信号電荷の水平転送を行うと共に、第nライン目の水平ラインの水平レジスタ出力端から遠い方の不要部分の信号電荷について一部或いは全部を、上記水平レジスタの上記撮像領域の水平レジスタ出力端から近い不要部分と対応する部分まで水平転送し、
その後、水平ブランキング期間が来ると上記垂直レジスタによる垂直転送によりそこからその水平レジスタへ第n+1番目の水平ラインの信号電荷を転送することにより上記第n番目の水平ラインの水平レジスタ出力端から遠い側の不要部分の信号電荷と第n+1番目の水平ラインの水平レジスタの出力端から近い側の不要部分の信号電荷とを混合し、
しかる後、その混合された不要部分の信号電荷をその水平ブランキング期間中に水平レジスタから排出し、その後、その第n+1番目の水平ラインの必要部分の信号電荷を転送、出力することにより
行うことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法 - あるアスペクト比に対応して受光素子が縦横に配列され該受光素子の各垂直列に対応してその垂直列の信号電荷を垂直転送する垂直レジスタが配接された撮像領域と、上記各垂直レジスタからの信号電荷を水平転送する水平レジスタと、その少なくとも出力端部の反撮像領域側に設けられたドレイン領域を少なくとも備え、上記アスペクト比対応の信号の出力と、撮像領域の左右の不要部分の信号電荷を水平ブランキング期間中に排出することによるそのアスペクト比より小さな小アスペクト比対応の信号の出力が可能な固体撮像装置の駆動方法であって、
小アスペクト比対応の信号の出力は、上記水平レジスタにより第n番目の水平ラインの必要部分の信号電荷の転送を行うと共に、第n番目の水平ラインの水平レジスタ出力端から遠い方の不要部分の信号電荷について一部或いは全部を、上記水平レジスタの上記撮像領域の水平レジスタ出力端から近い不要部分と対応する部分まで水平転送し、
その後、水平ブランキング期間がくると上記垂直レジスタによる垂直転送によりそこからその水平レジスタへ第n+1番目の水平ラインの信号を転送することにより上記第n番目の水平ラインの水平レジスタ出力端から遠い側の不要部分の信号電荷と第n+1番目の水平ラインの水平レジスタの出力端から近い側の不要部分の信号電荷とを混合し、その混合された不要部分の信号電荷の一部或いは全部を上記ドレイン領域に排出し、それと共に、水平レジスタ中に不要部分の信号電荷の残りがある場合におけるその残りの排出をその水平レジスタによりその水平ブランキング期間中に行うようにし、
しかる後、その第n+1番目の水平ラインの必要部分の信号電荷を転送、出力することにより
行うことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法 - あるアスペクト比に対応して受光素子が縦横に配列され該受光素子の各垂直列に対応してその垂直列の信号電荷を垂直転送する垂直レジスタが配接された撮像領域と、上記各垂直レジスタからの信号電荷を水平転送する水平レジスタと、その出力端部の反撮像領域側に設けられたドレイン領域を少なくとも備え、上記アスペクト比対応の信号の出力と、撮像領域の左右の不要部分の信号電荷を水平ブランキング期間中に排出することによるそのアスペクト比より小さな小アスペクト比対応の信号の出力が可能な固体撮像装置の駆動方法であって、
小アスペクト比対応の信号の出力は、上記水平レジスタにより第n番目の水平ラインの必要部分の信号電荷の転送を行うと共に、第n番目の水平ラインの水平レジスタ出力端から遠い方の不要部分の信号電荷について一部或いは全部を、上記水平レジスタの上記撮像領域の水平レジスタ出力端から近い不要部分と対応する部分まで水平転送し、同時に、その不要部分の信号電荷の一部又は全部を上記ドレイン領域に排出し、
その後、水平ブランキング期間が来ると上記垂直レジスタによる垂直転送によりそこからその水平レジスタへ第n+1番目の水平ラインの信号を転送することにより上記第n番目の水平レジスタ出力端から遠い側の不要部分の信号電荷の水平レジスタ内に残っている部分と第n+1番目の水平ラインの水平レジスタの出力端から近い側の不要部分の信号電荷とを混合し、しかる後、その混合された不要部分の信号電荷をその水平ブランキング期間中に水平レジスタにより転送、排出すると共に、その第n+1番目の水平ラインの必要部分の信号電荷を転送、出力することにより
行うことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法 - あるアスペクト比に対応して受光素子が縦横に配列され該受光素子の各垂直列に対応してその垂直列の信号電荷を垂直転送する垂直レジスタが配接された撮像領域と、該撮像領域の水平転送における出力側側辺に隣接して設けられた水平周期黒レベル検出用のオプチカルブラック領域と、上記撮像領域に対応する第1の水平レジスタと、上記オプチカルブラック領域に対応し、該第1の水平レジスタの出力端側に接続され、出力端側に電荷検出部を含む出力段が接続された第2の水平レジスタとを少なくとも備え、上記アスペクト比対応の信号の出力と、撮像領域の左右の不要部分の信号電荷を水平ブランキング期間中に排出することによるそのアスペクト比より小さな小アスペクト比対応の信号の出力が可能な固体撮像装置の駆動方法であって、
小アスペクト比対応の信号の出力は、第n番目の水平ラインの必要部分の信号電荷を上記第1及び第2の水平レジスタを介して出力すると共に、第n番目の水平ラインの不要信号のうち水平レジスタ出力端から遠い方の不要信号を第2の水平レジスタの上記撮像領域の水平レジスタ出力端から近い不要部分と対応する部分まで転送し、
その後、第1の水平レジスタを停止し、第2の水平レジスタを駆動して該水平レジスタの不要電荷を排出し、上記垂直レジスタから上記第1及び第2の水平レジスタに第n+1番目の水平ラインの撮像領域及びオプチカルブラック領域の信号電荷を転送することによって第1の水平レジスタの出力端部に残っている前記不要信号と、第n+1番目の水平ラインの出力段に近い方の不要信号を混合し、
しかる後、第1と第2の水平レジスタを駆動することによって先ずオプチカルブラック領域の信号電荷を出力し、更に水平帰線期間の終了までに上記混合された不要信号を排出すると共に必要信号をその先端が水平レジスタの出力端に達する位置まで転送することにより行うことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法
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