JP3573472B2 - Photoreactive polyfunctional vinyl ether, method for producing the same, and photocurable composition containing the vinyl ether - Google Patents

Photoreactive polyfunctional vinyl ether, method for producing the same, and photocurable composition containing the vinyl ether Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、新規な光反応性多官能ビニルエーテル及びその製造方法並びに該光反応性多官能ビニルエーテルを含有する光硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビニルエーテル化合物はカチオン重合開始剤により重合して対応するポリビニルエーテルを生成するので、塗料、接着剤、シーリング剤、レジスト剤などとして広範な用途を有する。
従来、側鎖又は末端にビニルエーテル基を有するポリビニルエーテルとしては、例えば、特開平4−170486号公報にアクリル系重合体やフルオロオレフィン系重合体にエポキシ基及び/又はビニルエーテル基を導入して得られるビニル系重合体が記載され、さらに、これにカチオン重合を開始させる触媒を併用することによって加熱又は活性エネルギー線の照射によって硬化する硬化性樹脂組成物が開示されている。また、上記特開平4−170486号公報には、ビニルエーテル基を導入する反応として、カルボキシル基を含有する重合体に、グリシジルビニルエーテルなどのエポキシ基とビニルエーテル基の両方を有する化合物を反応させる方法も教示されている。
同様に、グリシジルビニルエーテルと無水フタル酸を反応させて側鎖にビニルエーテル基を有するポリマーを合成できることが、高分子論文集、Vol.48、No.8(1991年8月)第478頁に記載されている。しかしながら、これらの合成反応はカルボキシル基とエポキシ基との反応であるため、収率が低いという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の主たる目的は、ビニルエーテル基を有する光反応性多官能ビニルエーテルを収率よく製造し、もって生産性よくかつ比較的に低コストで光反応性多官能ビニルエーテルを提供することにある。
本発明の他の目的は、光反応性多官能ビニルエーテルを含有し、広範な用途に適用可能な光硬化性組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明によれば、グリシジルビニルエーテルと分子中に2つ以上のカルボン酸クロリド基(−COCl)を有する化合物(以下、多価カルボン酸クロリドと略称する。)との反応物であって、分子内に多官能性のビニルエーテル基を有し、下記化5の一般式(1)、(2)、又は(3)で表わされることを特徴とする光反応性多官能ビニルエーテルが提供される。
【化5】

Figure 0003573472
(式中、K及びLはそれぞれ2〜4の整数、M及びNはそれぞれ1〜3の整数(但し、M+N=2〜4)、Rは下記化6の(1)〜(18)の基からなる群より選ばれた基である。)
【0005】
【化6】
Figure 0003573472
【0006】
また本発明によれば、上記光反応性多官能ビニルエーテルの製造方法も提供され、その方法は、グリシジルビニルエーテルと多価カルボン酸クロリドを、有機溶媒中あるいは無溶媒下で、触媒の存在下に反応させることを特徴とするものである。好適な態様においては、反応は50〜150℃、3〜48時間、好ましくは70〜120℃、8〜24時間の条件で行われ、上記多価カルボン酸クロリドとして、下記化7の(1′)〜(18′)の化合物からなる群より選ばれた多価カルボン酸クロリドが用いられる。
【化7】
Figure 0003573472
【0007】
さらに本発明によれば、前記光反応性多官能ビニルエーテルと活性エネルギー線によりカチオン重合を開始させるカチオン重合開始剤とを含有することを特徴とする光硬化性組成物も提供される。好適には、カチオン重合開始剤として、下記化8の(A)〜(G)の塩からなる群より選ばれたカチオン重合開始剤が用いられる。
【化8】
Figure 0003573472
(式中、R 及びR は水素又はt−ブチル基、R は水素、メチル基又はメトキシル基、X はBF 、PF 、SbF 、AsF 、CF SO 、SbCl 又はClO である。)
【0008】
【発明の作用及び態様】
本発明者らは、グリシジルビニルエーテルと多価カルボン酸クロリドを、有機溶媒中、触媒の存在下に反応させることによって、多官能ビニルエーテル基を有する光反応性多官能ビニルエーテルを収率よく製造でき、また、該多官能ビニルエーテルを活性エネルギー線によりカチオン重合を開始させるカチオン重合開始剤と共存させることにより良好な光硬化性を示すことを見い出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】
グリシジルビニルエーテルと多価カルボン酸クロリド、例えばジカルボン酸クロリドを有機溶媒中、触媒の存在下に反応させると、下記化9で示される反応式(I)のように反応し、主としてグリシジルビニルエーテルのエポキシ基のβ開裂が生じて、クロロメチル基(−CH Cl)が側基として主鎖に結合している主生成物(一般式(1′)で示される多官能ビニルエーテル)を生成する。
【化9】
Figure 0003573472
この際、僅かながらエポキシ基のα開裂も生じて、クロロメチル基が主鎖に取り込まれた一般式(2′)で示される多官能ビニルエーテル、及び/又は主鎖に取り込まれたクロロメチル基と主鎖に側基として結合しているクロロメチル基を共に有する一般式(3′)で示される多官能ビニルエーテルも副生成物として同時に生成するが、その割合は約10%以下である。得られる生成物は、エポキシ基のα開裂により生じた副生成物を分離することなく、主生成物に少量の副生成物が混合している形で用いることができる。すなわち、主生成物及び副生成物も共に末端にビニルエーテル基を有する光反応性の多官能ビニルエーテルであるため、これにカチオン重合開始剤を混合して光硬化性組成物を調製でき、各種用途に用いることができる。
【0010】
グリシジルビニルエーテルと反応させる多価カルボン酸クロリドとしては、−COCl基を2個以上有するカルボン酸クロリドであれば全て使用可能であるが、それらの中でも前記(1′)〜(18′)の脂肪族炭化水素系(炭素数1〜8)、ベンゼン系、ベンゾフェノン系、ビスフェノール系、ビフェニル系、テトラヒドロフタル酸系、シクロヘキサン系、マレイン酸系、ナフタレン系、フルオレン系等の多価カルボン酸クロリドが好ましい。
グリシジルビニルエーテルと多価カルボン酸クロリドは、有機溶媒中、相間移動触媒の存在下に反応させる。反応条件としては、反応温度は、後述する実施例から明らかなように、約80%以上の反応収率を得るためには50〜150℃の範囲が適当であり、より好ましくは70〜120℃である。また、反応時間は3〜48時間、好ましくは8〜24時間が適当である。反応時間が3時間未満では目的物の生成が不充分で反応収率が満足し得るものではなく、一方、高い反応温度では24時間を超えると反応収率がほぼ飽和に達しており、生産性、経済性の点で好ましくない。
【0011】
反応は無溶媒下でもよく進行するが、生成物の洗浄や反応系のコントロールの観点からは、反応溶媒の使用が適当である。有機溶媒としては、アルコール、アセトン等の親水性の溶媒以外の疎水性の有機溶媒であれば全て使用できるが、それらの中でもトルエン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセテート、N−メチルピロリドン、ジエチレングリコールジメチルエーテル(商品名:ジグライム)、アニソール、ジクロロベンゼン、スルホラン等が好ましく、特に最も好ましいのはトルエンである。反応系に水が混入すると収率が低下するので好ましくない。さらに本反応の反応溶媒としては、(メタ)アクリル酸エステルや多官能性(メタ)アクリル酸エステル等の光ラジカル重合性化合物を使用することも可能であり、この反応生成物はそのまま多機能型の光硬化性オリゴマーとしての活用も可能となる。
【0012】
触媒としては、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロリド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヨージド、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムアジド、テトラ−n−ブチルアンモニウムホスフェート、ジメチルベンジルフェニルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、トリメチルベンジルアンモニウムクロリド、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリ−n−ブチルアンモニウムブロミド、セチルジメチルエチルアンモニウムブロミド、ジラウリルジメチルアンモニウムブロミド、(フェロセニルメチル)トリメチルアンモニウムブロミド、N,N−ジメチルメチレンアンモニウムヨージド、フェニルトリエチルアンモニウムヨージド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルアミノピリジン、4−ブロモピリジンヒドロクロリド、N−n−ブチルピリジニウムクロリド、トリブチルアミン、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロミド、アリルトリフェニルホスホニウムブロミド、ジフェニルヨードニウムパークロレート、(2−カルボキシエチル)ジメチルスルホニウムブロミド等、従来公知の種々の第四オニウム塩や第三アミン、第三ホスフィン、クラウンエーテル錯体などの触媒が挙げられる。
【0013】
本発明によればさらに、前記のようにして得られた光反応性の多官能ビニルエーテルに活性エネルギー線によりカチオン重合を開始させるカチオン重合開始剤を混合することにより、光硬化性組成物が得られる。活性エネルギー線カチオン重合開始剤としては、ジアリールヨードニウム塩類、トリアリールスルホニウム塩類、チオビストリアリールスルホニウム塩類、セレノニウム塩類、ホスホニウム塩類など従来公知の種々のカチオン重合開始剤を用いることができるが、特に前記した(A)〜(E)の塩類が好ましい。これらのカチオン重合開始剤は、単独で用いてもよく、あるいは2種以上を併用してもよい。光硬化性組成物中におけるカチオン重合開始剤の配合割合は、多官能ビニルエーテルのビニル基に対して0.05モル%以上、好ましくは0.1モル%以上が適当であり、最も好ましくは0.5〜10モル%である。後述する実施例から明らかなように、カチオン重合開始剤の配合割合が0.05モル%未満であると充分な光硬化性が得られ難いので好ましくない。
【0014】
本発明に係る光硬化性組成物には、さらに、その光硬化性を損なわない範囲で、一分子中に少なくとも1個のエポキシ基及び/又はビニルエーテル基を有する重合体、例えばエポキシ樹脂類、又はエポキシ基もしくはビニルエーテル基を導入したポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂あるいはシリコーン樹脂などを、硬化物の特性を改善するために混合することができる。エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、N−グリシジル型エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂などがあり、あるいはさらにこれに反応促進のためのアミン化合物類、イミダゾール化合物類、カルボン酸類、フェノール類、第四級アンモニウム塩類またはメチロール基含有化合物類などの公知のエポキシ硬化促進剤を少量併用することができ、これら熱硬化性成分の添加により、塗膜を加熱することにより熱硬化させることが可能になると共に、硬度、耐薬品性、耐熱性等の諸特性を改善することもできる。
【0015】
また、本発明の光硬化性組成物には、一分子中に少なくとも1個のエポキシ基及び/又はビニルエーテル基を有する化合物、例えば3,4−エポキシシクロヘキシルビニルエーテル、エチレングリコールモノグリシジルモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノグリシジルモノビニルエーテル、ジプロピレングリコールモノグリシジルモノビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、1,4−ビスジビニルオキシメチルシクロヘキサン、イソホロンジイソシアネートと4−ヒドロキシブチルビニルエーテルのモル比1:2付加物または水添キシリレンジイソシアネートと4−ヒドロキシブチルビニルエーテルのモル比1:2付加物などを混合することもできる。
【0016】
本発明の光硬化性組成物には、さらに必要に応じて硫酸バリウム、酸化珪素、タルク、クレー、炭酸カルシウムなどの公知慣用の充填剤、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、酸化チタン、カーボンブラックなどの公知慣用の着色用顔料、消泡剤、密着性付与剤またはレベリング剤などの各種添加剤類を加えてもよい。
【0017】
本発明の光硬化性組成物を光硬化させるための照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ又はメタルハライドランプなどが適当である。また、レーザー光線なども露光用活性光線として利用できる。その他、電子線、α線、β線、γ線、X線、中性子線なども利用可能である。
【0018】
【実施例】
以下、実施例を示して本発明についてさらに具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。
【0019】
実施例1
グリシジルビニルエーテル(セイケミカル(株)製、商品名GVE)を10ミリモル、テレフタル酸ジクロリド(TPC)を5ミリモル、及びテトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド(TBAB)をGVEに対して5モル%の割合でトルエン5ミリリットル中に溶解し、オイルバス中で90℃で24時間攪拌下に反応させた。24時間後、氷冷して反応を停止させた。反応物を水洗してTBABを除き、次いで有機相中の水分をMgSO で除いた。その後、減圧乾燥してトルエンを除き、テレフタル酸ジクロリドから誘導したクロロメチル基を有する液状の多官能ビニルエーテル(以下、TCVEと略記する)を収率90%で得た。
【0020】
得られた生成物(TCVE)の H−NMRスペクトル(200MHz、CDCl 、内部標準TMS(テトラメチルシラン))のデータをまとめると以下のとおりである。なお、各符号A,a〜fは下記化10に示すTCVEの炭素に結合している各水素に対応している。
【化10】
Figure 0003573472
Figure 0003573472
なお、上記においてddはダブレット、mはマルチレット、qはカルテット、sはシングレット、H(例:3.7H)は積分比、Jはカップリング定数、例えばJbcはcの水素の影響でbの水素のピークが割れる割れ幅を意味している。
グリシジルビニルエーテルのエポキシ基が全てβ開裂を生じてTCVEが生じたと仮定して計算した−CH Cl基の水素によるピークの積分比に比べて、実際の積分比は若干小さくなっていた。これは、エポキシ基のα開裂が生じた結果であると考えられる。この積分比の差異に基づき、主生成物と副生成物の割合を計算すると、前記一般式(1)で表わされるような主生成物のTCVEは93%、前記一般式(2)又は(3)で表わされるような副生成物のTCVEは7%であった。
また、得られた生成物のIRスペクトルによれば、TCVEのカルボニル基(−C=O)の伸縮運動によるピークが波数1724cm−1のところに、ビニル基(−CH=CH )によるそれが波数1619及び1200cm−1のところに現われていた。
IR(KBr、cm−1):1724(νc=0 )、1619(νC=C ビニル)、1200(νC=C ビニル)
以上の結果より、前記反応式(I)において一般式(1′)のRがベンゼン環であるTCVE(一般式(2′)及び(3′)のRがベンゼン環の副生成物が約7%混在)が得られたことが確認された。
【0021】
実施例2
実施例1において、テレフタル酸ジクロリド(TPC)に代えてイソフタル酸ジクロリド(IPC)を用いる以外は実施例1と同様にして、イソフタル酸ジクロリドから誘導したクロロメチル基を有する液状の多官能ビニルエーテル(以下、ICVEと略記する)を収率82%で得た。
得られたICVEの H−NMRスペクトル及びIRスペクトルのデータは下記のとおりである。なお、ICVEのベンゼン環に結合している水素の符号を下記化11に示す。
【化11】
Figure 0003573472
Figure 0003573472
【0022】
実施例3
実施例1において、テレフタル酸ジクロリドに代えてClOC(CHCOClを用いる以外は実施例1と同様にして、クロロメチル基を有する液状の多官能ビニルエーテル(以下、APVEと略記する)を収率78%で得た。
得られたAPVEの H−NMRスペクトル及びIRスペクトルのデータは下記のとおりである。なお、APVEのアルキレン基に結合している水素の符号を下記化12に示す。
【化12】
Figure 0003573472
Figure 0003573472
【0023】
実施例4
実施例1において、テレフタル酸ジクロリドに代えてClOC(CHCOClを用いる以外は実施例1と同様にして、クロロメチル基を有する液状の多官能ビニルエーテル(以下、SCVEと略記する)を収率84%で得た。
得られたSCVEの H−NMRスペクトル及びIRスペクトルのデータは下記のとおりである。なお、SCVEのアルキレン基に結合している水素の符号を下記化13に示す。
【化13】
Figure 0003573472
Figure 0003573472
【0024】
応用実施例1
前記実施例1で得られたTCVEに、このビニル基に対して0.05〜1モル%の割合のビス[4−ジフェニルスルホニオ)−フェニル]サルフィド−ビスヘキサフルオロホスフェート(ドイツ、デグサAG社製、商品名85B、前記式(C)で示される化合物)を光カチオン重合開始剤として加え、KBr板に塗布し、高圧水銀灯(250W)によりUV光を全波長照射した。なお、照度は5×10−4W/cm (310nm)であった。得られた硬化膜についてフーリエ変換赤外分光光度計FT−IR(吸光度ABS、1619cm−1)を用いて反応率を調べた。
約2分の照射時間で光重合反応がほぼ飽和状態に達し、また、特に、85Bが0.5モル%以上でより短い照射時間でより高い反応率が得られた。
なお、比較のために、上記TCVEに代えて、商品化されている二官能ビニルエーテル(1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル及びトリエチレングリコールジビニルエーテル)を用いて同様に反応率を調べたが、光カチオン重合開始剤85Bとうまく混合できず、反応できなかった。
0025
実施例5
グリシジルビニルエーテル(セイケミカル(株)製、商品名GVE)を15ミリモル、多価カルボン酸クロリドとして三官能のトリメソイルクロリドを5ミリモル用いる以外は実施例1と同様にして、下記化14で示される化学構造を有する白色粉末状の多官能ビニルエーテルを収率94%で得た。
なお、グリシジルビニルエーテルのβ開裂とα開裂による主生成物(化14で示される化合物)と副生成物の割合は、主生成物(β開裂):副生成物(α開裂)=93:7であった。
【化14】
Figure 0003573472
0026
実施例6
グリシジルビニルエーテル(セイケミカル(株)製、商品名GVE)を10ミリモル、多価カルボン酸クロリドとしてビスAF型の2,2−ビス(4−ベンゾイルクロリド)ヘキサフロロプロパンを5ミリモル用いる以外は実施例1と同様にして、下記化15で示される化学構造を有する高粘度液状の多官能ビニルエーテルを収率71%で得た。
なお、グリシジルビニルエーテルのβ開裂とα開裂による主生成物(化15で示される化合物)と副生成物の割合は、主生成物(β開裂):副生成物(α開裂)=93:7であった。
【化15】
Figure 0003573472
0027
【発明の効果】
以上のように、本発明の方法によれば、グリシジルビニルエーテルと多価カルボン酸クロリドとの反応により高収率で光反応性多官能ビニルエーテルを製造できる。また、若干の副生成物を生成するが、主生成物及び副生成物も共に末端にビニルエーテル基を有する光反応性の多官能ビニルエーテルであるため、副生成物の分離・精製が不要である。従って、生産性よくかつ比較的低コストで光反応性多官能ビニルエーテルを製造できるという利点が得られる。
また、本発明の光硬化性組成物は、上記光反応性に富む多官能ビニルエーテルと活性エネルギー線によりカチオン重合を開始させるカチオン重合開始剤を基本成分として含むものであるため、比較的に短時間の活性エネルギー線の照射により速やかに反応して硬化物を生成するので、各種保護膜、塗料、接着剤、シーリング剤等広範な用途に有利に用いることができる。[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to a novel photoreactive polyfunctional vinyl ether, a method for producing the same, and a photocurable composition containing the photoreactive polyfunctional vinyl ether.
[0002]
[Prior art]
A vinyl ether compound is polymerized by a cationic polymerization initiator to form a corresponding polyvinyl ether, and thus has a wide range of uses as a paint, an adhesive, a sealing agent, a resist agent, and the like.
Conventionally, a polyvinyl ether having a vinyl ether group at a side chain or a terminal is obtained by, for example, introducing an epoxy group and / or a vinyl ether group into an acrylic polymer or a fluoroolefin polymer in JP-A-4-170486. A vinyl-based polymer is described, and a curable resin composition which is cured by heating or irradiation with active energy rays by using a catalyst for initiating cationic polymerization is disclosed. JP-A-4-170486 also teaches, as a reaction for introducing a vinyl ether group, a method of reacting a compound having both an epoxy group and a vinyl ether group such as glycidyl vinyl ether with a polymer containing a carboxyl group. Have been.
Similarly, it is reported that a polymer having a vinyl ether group in a side chain can be synthesized by reacting glycidyl vinyl ether with phthalic anhydride. 48, no. 8 (August 1991) p. 478. However, since these synthetic reactions are reactions between carboxyl groups and epoxy groups, there is a problem that the yield is low.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, a main object of the present invention is to produce a photoreactive polyfunctional vinyl ether having a vinyl ether group in good yield and to provide a photoreactive polyfunctional vinyl ether with good productivity and at relatively low cost.
Another object of the present invention is to provide a photocurable composition containing a photoreactive polyfunctional vinyl ether and applicable to a wide range of uses.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the present invention, glycidyl vinyl ether and a compound having two or more carboxylic acid chloride groups (—COCl) in a molecule (hereinafter, abbreviated as polyvalent carboxylic acid chloride ). a reaction product, have a multi-functional vinyl ether group in the molecule, the general formula of 5 (1), (2), or photoreactive polyfunctional, characterized in that represented by (3) vinyl ether Ru is provided.
Embedded image
Figure 0003573472
(Where K and L are each an integer of 2 to 4, M and N are each an integer of 1 to 3 (where M + N = 2 to 4), and R is a group represented by the following formula (1) to (18)) Is a group selected from the group consisting of
[0005]
Embedded image
Figure 0003573472
[0006]
According to the present invention, there is also provided a method for producing the photoreactive polyfunctional vinyl ether, the method comprising reacting glycidyl vinyl ether with a polycarboxylic acid chloride in an organic solvent or in the absence of a solvent in the presence of a catalyst. It is characterized by the following. In a preferred embodiment, the reaction is carried out at 50 to 150 ° C. for 3 to 48 hours, preferably at 70 to 120 ° C. for 8 to 24 hours, and the above polyvalent carboxylic acid chloride is represented by the following formula (1 ′) ) To (18 ') are used.
Embedded image
Figure 0003573472
[0007]
Further, according to the present invention, there is also provided a photocurable composition comprising the photoreactive polyfunctional vinyl ether and a cationic polymerization initiator for initiating cationic polymerization with an active energy ray. Preferably, a cationic polymerization initiator selected from the group consisting of salts of (A) to (G) in Chemical Formula 8 below is used as the cationic polymerization initiator.
Embedded image
Figure 0003573472
(Wherein, R 1 and R 2 are hydrogen or t-butyl group, R 3 is hydrogen, methyl group or methoxyl group, X is BF 4 , PF 6 , SbF 6 , AsF 6 , CF 3 SO 3 -, SbCl 6 - or ClO 4 - and is).
[0008]
Operation and Mode of the Invention
The present inventors can produce a photoreactive polyfunctional vinyl ether having a polyfunctional vinyl ether group in good yield by reacting glycidyl vinyl ether and polycarboxylic acid chloride in an organic solvent in the presence of a catalyst, and The present inventors have found that when the polyfunctional vinyl ether is coexisted with a cationic polymerization initiator for initiating cationic polymerization by active energy rays, good photocurability is exhibited, and the present invention has been completed.
[0009]
When glycidyl vinyl ether is reacted with a polycarboxylic acid chloride, for example, dicarboxylic acid chloride in an organic solvent in the presence of a catalyst, the reaction proceeds as shown in the following reaction formula (I), and the epoxy group of glycidyl vinyl ether is mainly reacted. Is generated to produce a main product (polyfunctional vinyl ether represented by the general formula (1 ′)) in which a chloromethyl group (—CH 2 Cl) is bonded to a main chain as a side group.
Embedded image
Figure 0003573472
At this time, the α-cleavage of the epoxy group occurs slightly, and the polyfunctional vinyl ether represented by the general formula (2 ′) in which the chloromethyl group is incorporated in the main chain and / or the chloromethyl group incorporated in the main chain. The polyfunctional vinyl ether represented by the general formula (3 ') having both chloromethyl groups bonded as side groups to the main chain is also produced as a by-product, but the proportion is about 10% or less. The obtained product can be used in a form in which a small amount of a by-product is mixed with a main product without separating a by-product generated by α-cleavage of an epoxy group. That is, since both the main product and the by-product are photoreactive polyfunctional vinyl ethers having a vinyl ether group at a terminal, a photocurable composition can be prepared by mixing a cationic polymerization initiator with the photocurable composition, and can be used for various purposes. Can be used.
[0010]
As the polyvalent carboxylic acid chloride to be reacted with glycidyl vinyl ether, any carboxylic acid chloride having two or more —COCl groups can be used, and among them, the aliphatic (1 ′) to (18 ′) Preferred are polyvalent carboxylic acid chlorides such as hydrocarbons (having 1 to 8 carbon atoms), benzenes, benzophenones, bisphenols, biphenyls, tetrahydrophthalic acids, cyclohexanes, maleic acids, naphthalenes, and fluorenes.
Glycidyl vinyl ether and polycarboxylic acid chloride are reacted in an organic solvent in the presence of a phase transfer catalyst. As is clear from the examples described below, the reaction temperature is suitably in the range of 50 to 150 ° C., and more preferably 70 to 120 ° C., in order to obtain a reaction yield of about 80% or more. It is. The reaction time is 3 to 48 hours, preferably 8 to 24 hours. If the reaction time is less than 3 hours, the production of the desired product is insufficient and the reaction yield is not satisfactory. On the other hand, if the reaction time is longer than 24 hours, the reaction yield is almost saturated, and the productivity is high. However, it is not preferable in terms of economy.
[0011]
Although the reaction proceeds well without solvent, use of a reaction solvent is appropriate from the viewpoint of washing the product and controlling the reaction system. As the organic solvent, any hydrophobic organic solvent other than a hydrophilic solvent such as alcohol and acetone can be used. Among them, toluene, dimethylformamide, dimethyl acetate, N-methylpyrrolidone, diethylene glycol dimethyl ether (trade name) : Diglyme), anisole, dichlorobenzene, sulfolane and the like are preferable, and toluene is particularly preferable. If water is mixed into the reaction system, the yield is undesirably reduced. Further, as a reaction solvent of this reaction, a photo-radical polymerizable compound such as a (meth) acrylate or a polyfunctional (meth) acrylate may be used. Can also be used as a photocurable oligomer.
[0012]
As the catalyst, tetra-n-butylammonium chloride, tetra-n-butylammonium bromide, tetra-n-butylammonium iodide, tetra-n-butylammonium fluoride, tetra-n-butylammonium hydroxide, tetra-n -Butylammonium azide, tetra-n-butylammonium phosphate, dimethylbenzylphenylammonium chloride, tetramethylammonium chloride, tetraethylammonium chloride, trimethylbenzylammonium chloride, trioctylmethylammonium chloride, benzyltri-n-butylammonium bromide, cetyldimethylethyl Ammonium bromide, dilauryldimethylammonium bromide, (ferrocenylmethyl) trimethylammonium Bromide, N, N-dimethylmethyleneammonium iodide, phenyltriethylammonium iodide, tetraethylammonium hydroxide, dimethylaminopyridine, 4-bromopyridinehydrochloride, Nn-butylpyridinium chloride, tributylamine, tetra-n-butyl Various known quaternary onium salts such as phosphonium bromide, allyltriphenylphosphonium bromide, diphenyliodonium perchlorate, (2-carboxyethyl) dimethylsulfonium bromide, and other catalysts such as tertiary amines, tertiary phosphines, and crown ether complexes can be used. No.
[0013]
According to the present invention, further, a photocurable composition is obtained by mixing the photoreactive polyfunctional vinyl ether obtained as described above with a cationic polymerization initiator that initiates cationic polymerization with active energy rays. . As the active energy ray cationic polymerization initiator, conventionally known various cationic polymerization initiators such as diaryliodonium salts, triarylsulfonium salts, thiobistriarylsulfonium salts, selenonium salts, and phosphonium salts can be used. The salts (A) to (E) are preferred. These cationic polymerization initiators may be used alone or in combination of two or more. The compounding ratio of the cationic polymerization initiator in the photocurable composition is appropriately 0.05 mol% or more, preferably 0.1 mol% or more, and most preferably 0.1 mol% or more, based on the vinyl group of the polyfunctional vinyl ether. 5 to 10 mol%. As will be apparent from the examples described later, if the blending ratio of the cationic polymerization initiator is less than 0.05 mol%, it is difficult to obtain sufficient photocurability, which is not preferable.
[0014]
The photocurable composition according to the present invention further includes a polymer having at least one epoxy group and / or vinyl ether group in one molecule, for example, epoxy resins, or the like, as long as the photocurability is not impaired. A polyether resin, a polyester resin, an alkyd resin, a urethane resin or a silicone resin having an epoxy group or a vinyl ether group introduced therein can be mixed to improve the properties of the cured product. Examples of the epoxy resin include bisphenol A type epoxy resin, bisphenol F type epoxy resin, bisphenol S type epoxy resin, phenol novolak type epoxy resin, cresol novolak type epoxy resin, N-glycidyl type epoxy resin and alicyclic epoxy resin. Alternatively, a small amount of a known epoxy curing accelerator such as an amine compound, an imidazole compound, a carboxylic acid, a phenol, a quaternary ammonium salt or a methylol group-containing compound for accelerating the reaction can be used. By adding these thermosetting components, the coating film can be cured by heating by heating, and various properties such as hardness, chemical resistance and heat resistance can be improved.
[0015]
Further, the photocurable composition of the present invention includes a compound having at least one epoxy group and / or vinyl ether group in one molecule, such as 3,4-epoxycyclohexyl vinyl ether, ethylene glycol monoglycidyl monovinyl ether, and triethylene. Glycol monoglycidyl monovinyl ether, dipropylene glycol monoglycidyl monovinyl ether, cyclohexyl vinyl ether, benzyl vinyl ether, 2-ethylhexyl vinyl ether, triethylene glycol divinyl ether, dipropylene glycol divinyl ether, 1,4-bisdivinyloxymethylcyclohexane, isophorone diisocyanate and 4-hydroxybutyl vinyl ether in a molar ratio of 1: 2 adduct or hydrogenated xylylene diisocyanate and 4 The molar ratio of hydroxybutyl vinyl ether 1: can be mixed like 2 adduct.
[0016]
The photocurable composition of the present invention further includes, if necessary, known and customary fillers such as barium sulfate, silicon oxide, talc, clay, and calcium carbonate, phthalocyanine blue, phthalocyanine green, titanium oxide, and carbon black. Various additives such as known coloring pigments, antifoaming agents, adhesion-imparting agents or leveling agents may be added.
[0017]
As the irradiation light source for photocuring the photocurable composition of the present invention, a low-pressure mercury lamp, a medium-pressure mercury lamp, a high-pressure mercury lamp, an ultra-high-pressure mercury lamp, a xenon lamp, a metal halide lamp, or the like is suitable. Further, a laser beam or the like can also be used as an active light beam for exposure. In addition, electron beams, α-rays, β-rays, γ-rays, X-rays, neutron rays, and the like can also be used.
[0018]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, it goes without saying that the present invention is not limited to the following examples.
[0019]
Example 1
Glycidyl vinyl ether (manufactured by Seika Chemical Co., Ltd., trade name: GVE) was 10 mmol, terephthalic acid dichloride (TPC) was 5 mmol, and tetra-n-butylammonium bromide (TBAB) was 5 mol% based on GVE. It was dissolved in 5 ml of toluene and reacted under stirring at 90 ° C. for 24 hours in an oil bath. After 24 hours, the reaction was stopped by cooling with ice. Except TBAB The reaction was washed with water, then remove water in the organic phase over MgSO 4. Thereafter, the residue was dried under reduced pressure to remove toluene, and a liquid polyfunctional vinyl ether having a chloromethyl group derived from terephthalic acid dichloride (hereinafter abbreviated as TCVE) was obtained at a yield of 90%.
[0020]
The data of the 1 H-NMR spectrum (200 MHz, CDCl 3 , internal standard TMS (tetramethylsilane)) of the obtained product (TCVE) are summarized as follows. In addition, each code | symbol A, af respond | corresponds to each hydrogen couple | bonded with the carbon of TCVE shown in following formula 10.
Embedded image
Figure 0003573472
Figure 0003573472
Note that dd in the doublet, m is a multi-beamlet, q is quartet, s is singlet, H (eg: 3.7H) integral ratio, J is coupling constant, for example, J bc is b under the influence of hydrogen c Means the width of the crack at which the hydrogen peak breaks.
Compared to the integral ratio of the peak due to hydrogen -CH 2 Cl group which epoxy groups of glycidyl vinyl ether was calculated assuming TCVE occurs all β cleavage occurs, the actual integration ratio was slightly reduced. This is believed to be the result of the α-cleavage of the epoxy group. When the ratio of the main product and the by-product is calculated based on the difference of the integration ratio, the TCVE of the main product represented by the general formula (1) is 93%, and the TCVE of the main product is represented by the general formula (2) or (3). ) Was 7%.
In addition, according to the IR spectrum of the obtained product, the peak due to the stretching movement of the carbonyl group (—C = O) of TCVE was at a wave number of 1,724 cm −1 , and the peak due to the vinyl group (—CH = CH 2 ) was It appeared at wave numbers of 1619 and 1200 cm -1 .
IR (KBr, cm −1 ): 1724 (ν c = 0 ), 1619 (ν C = C vinyl), 1200 (ν C = C vinyl)
From the above results, in the above reaction formula (I), TCVE in which R in the general formula (1 ′) is a benzene ring (R in the general formulas (2 ′) and (3 ′) is about 7% by-product of the benzene ring) % Mixed) was obtained.
[0021]
Example 2
A liquid polyfunctional vinyl ether having a chloromethyl group derived from isophthalic acid dichloride (hereinafter referred to as "Example 1") except that isophthalic acid dichloride (IPC) is used instead of terephthalic acid dichloride (TPC). , ICVE) in a yield of 82%.
The data of 1 H-NMR spectrum and IR spectrum of the obtained ICVE are as follows. The sign of hydrogen bonded to the benzene ring of ICVE is shown in the following formula (11).
Embedded image
Figure 0003573472
Figure 0003573472
[0022]
Example 3
A liquid polyfunctional vinyl ether having a chloromethyl group (hereinafter abbreviated as APVE) was collected in the same manner as in Example 1 except that ClOC (CH 2 ) 4 COCl was used instead of terephthalic acid dichloride. Obtained at a rate of 78%.
The data of 1 H-NMR spectrum and IR spectrum of the obtained APVE are as follows. The sign of hydrogen bonded to the alkylene group of APVE is shown in the following formula (12).
Embedded image
Figure 0003573472
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[0023]
Example 4
A liquid polyfunctional vinyl ether having a chloromethyl group (hereinafter abbreviated as SCVE) was collected in the same manner as in Example 1 except that ClOC (CH 2 ) 8 COCl was used instead of terephthalic acid dichloride. Obtained at a rate of 84%.
The data of 1 H-NMR spectrum and IR spectrum of the obtained SCVE are as follows. In addition, the sign of the hydrogen bonded to the alkylene group of SCVE is shown in the following Chemical Formula 13.
Embedded image
Figure 0003573472
Figure 0003573472
[0024]
Application Example 1
The TCVE obtained in Example 1 was added to bis [4-diphenylsulfonio) -phenyl] sulfide-bishexafluorophosphate (Degussa AG, Germany) in a ratio of 0.05 to 1 mol% based on the vinyl group. Was added as a cationic photopolymerization initiator, applied to a KBr plate, and irradiated with UV light by a high-pressure mercury lamp (250 W) at all wavelengths. The illuminance was 5 × 10 −4 W / cm 2 (310 nm). The reaction rate of the obtained cured film was examined using a Fourier transform infrared spectrophotometer FT-IR (absorbance ABS, 1619 cm -1 ).
With the irradiation time of about 2 minutes, the photopolymerization reaction almost reached a saturated state, and in particular, when 85B was 0.5 mol% or more, a higher reaction rate was obtained with a shorter irradiation time.
For the sake of comparison, the reaction rate was similarly examined using commercially available bifunctional vinyl ethers (1,4-cyclohexane dimethanol divinyl ether and triethylene glycol divinyl ether) instead of TCVE. It could not be mixed well with the cationic photopolymerization initiator 85B and could not react.
[ 0025 ]
Example 5
In the same manner as in Example 1 except that 15 mmol of glycidyl vinyl ether (trade name: GVE, manufactured by Seika Chemical Co., Ltd.) and 5 mmol of trifunctional trimesoyl chloride as the polyvalent carboxylic acid chloride are represented by the following formula (14). A white powdery polyfunctional vinyl ether having a chemical structure was obtained in a yield of 94%.
The ratio of the main product (compound represented by Chemical formula 14) and the by-product by β-cleavage and α-cleavage of glycidyl vinyl ether is as follows: main product (β-cleavage): by-product (α-cleavage) = 93: 7. there were.
Embedded image
Figure 0003573472
[ 0026 ]
Example 6
Example 1 except that 10 mmol of glycidyl vinyl ether (trade name: GVE, manufactured by Seika Chemical Co., Ltd.) and 5 mmol of 2,2-bis (4-benzoyl chloride) hexafluoropropane of bis AF type as polyvalent carboxylic acid chloride were used. In the same manner as in Example 1, a highly viscous liquid polyfunctional vinyl ether having a chemical structure represented by the following chemical formula 15 was obtained in a yield of 71%.
The ratio of the main product (compound represented by Chemical Formula 15) and the by-product by β-cleavage and α-cleavage of glycidyl vinyl ether is as follows: main product (β-cleavage): by-product (α-cleavage) = 93: 7. there were.
Embedded image
Figure 0003573472
[ 0027 ]
【The invention's effect】
As described above, according to the method of the present invention, a photoreactive polyfunctional vinyl ether can be produced at a high yield by reacting glycidyl vinyl ether with a polycarboxylic acid chloride. Although some by-products are produced, both the main product and the by-product are photoreactive polyfunctional vinyl ethers having a vinyl ether group at a terminal, so that there is no need to separate and purify the by-products. Therefore, there is an advantage that the photoreactive polyfunctional vinyl ether can be produced with good productivity and at relatively low cost.
Further, since the photocurable composition of the present invention contains, as basic components, the above-mentioned photoreactive polyfunctional vinyl ether and a cationic polymerization initiator that initiates cationic polymerization by active energy rays, the activity of the photocurable composition for a relatively short time is reduced. Since it reacts promptly by irradiation with energy rays to produce a cured product, it can be advantageously used in a wide range of applications such as various protective films, paints, adhesives and sealing agents.

Claims (6)

グリシジルビニルエーテルと分子中に2つ以上のカルボン酸クロリド基(−COCl)を有する化合物との反応物であって、分子内に多官能性のビニルエーテル基を有し、下記化1の一般式(1)、(2)、又は(3)で表わされることを特徴とする光反応性多官能ビニルエーテル。
Figure 0003573472
(式中、K及びLはそれぞれ2〜4の整数、M及びNはそれぞれ1〜3の整数(但し、M+N=2〜4)、Rは下記化2の(1)〜(18)の基からなる群より選ばれた基である。)
Figure 0003573472
A reaction product of a compound having two or more carboxylic acid chloride group (-COCl) in glycidyl ether and molecules, have a multi-functional vinyl ether group in the molecule, the general formula of 1 (1 ), (2) or (3), a photoreactive polyfunctional vinyl ether.
Figure 0003573472
(Wherein, K and L are each an integer of 2 to 4, M and N are each an integer of 1 to 3 (where M + N = 2 to 4), and R is a group represented by the following formula (1) to (18). Is a group selected from the group consisting of
Figure 0003573472
グリシジルビニルエーテルと分子中に2つ以上のカルボン酸クロリド基(−COCl)を有する化合物を、有機溶媒中あるいは無溶媒下で、有効な触媒の存在下に反応させることを特徴とする請求項1に記載の光反応性多官能ビニルエーテルの製造方法。 A compound having two or more carboxylic acid chloride group (-COCl) in glycidyl ether and molecules, an organic solvent or under solventless, to claim 1, characterized in that the reaction is carried out in the presence of effective catalysts A method for producing the photoreactive polyfunctional vinyl ether according to the above. 分子中に2つ以上のカルボン酸クロリド基(−COCl)を有する化合物が下記化3
Figure 0003573472
の(1´)〜(18´)の化合物からなる群より選ばれた化合物である請求項に記載の製造方法。
A compound having two or more carboxylic acid chloride groups (—COCl) in a molecule is represented by the following chemical formula 3.
Figure 0003573472
The production method according to claim 2 , wherein the compound is selected from the group consisting of the compounds (1 ') to (18').
反応を50〜150℃、3〜48時間条件で行う請求項又はに記載の方法。The reaction 50 to 150 ° C. A method according to claim 2 or 3 under the conditions of 3 to 48 hours. 請求項に記載の光反応性多官能ビニルエーテルと活性エネルギー線によりカチオン重合を開始させるカチオン重合開始剤とを含有することを特徴とする光硬化性組成物。A photocurable composition comprising the photoreactive polyfunctional vinyl ether according to claim 1 and a cationic polymerization initiator that initiates cationic polymerization with an active energy ray. カチオン重合開始剤が下記化4
Figure 0003573472
(式中、R1及びR2は水素又はt−ブチル基、R3は水素、メチル基又はメトキシル基、X-はBF4 -、PF6 -、SbF6 -、AsF6 -、CF3SO3 -、SbCl6 -又はClO4 -である。)
の(A)〜(G)の塩からなる群より選ばれたカチオン重合開始剤である請求項に記載の光硬化性組成物。
The cationic polymerization initiator is represented by the following formula 4.
Figure 0003573472
(Wherein R 1 and R 2 are hydrogen or t-butyl, R 3 is hydrogen, methyl or methoxyl, X is BF 4 , PF 6 , SbF 6 , AsF 6 , CF 3 SO 3 -, SbCl 6 - or ClO 4 - and is).
The photocurable composition according to claim 5 , which is a cationic polymerization initiator selected from the group consisting of salts of (A) to (G).
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