JP3572754B2 - 波浪エネルギを利用した海水淡水化装置 - Google Patents

波浪エネルギを利用した海水淡水化装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、波浪エネルギを利用して、海水を淡水化する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、海水を淡水化するには、蒸発法、逆浸透法、電気透析法等が実用化されている。
この中で、最も有望視されているのが、逆浸透法である。
【0003】
この逆浸透法は、半透膜の一方より60kgf/cm2以上の圧力で海水を圧送すると、清水のみが半透膜を通って流出するという原理を利用したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の逆浸透法を用いた海水淡水化装置は、海水圧送ポンプの動力費が高くつくという問題点がある。
因みに、逆浸透法により1m3の清水を製造するのに要する理論造水単価は、180円とされた例がある。
【0005】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、波浪エネルギを利用することにより、海水圧送ポンプの動力費を著しく低減できるとともに、構造が簡単で、容易に実用化できるようにした、波浪エネルギを利用した海水淡水化装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) 波浪による振子の揺動によりポンプを作動させ、このポンプの吸込口より吸込んだ作動流体を、吐出口より圧送するようにした振子式波力ポンプ装置と、
前記ポンプにより圧送される作動流体を、送液管を介して、シリンダ内のピストンの両側の圧力室に交互に供給するようになっている流体圧シリンダ装置と、 前記流体圧シリンダ装置のピストンの往復運動により作動させられ、海水を圧送する海水ポンプと、
海水中の清水のみが通過しうる浸透膜により区画された海水室と清水室とを備え、前記海水室が前記海水ポンプの吐出口に送液管を介して接続され、かつ前記清水室が清水取出し管に接続された浸透膜装置とを備え、
前記ポンプを、円筒形のケーシングと、該ケーシング内に回動自在に配設され、かつ振子の回転軸に接続されたロータと、該ロータの外周面に突設され、ケーシングの内面に設けられたシールブロックと協働して、ケーシング内を複数の圧力室に区画するベーンとを備え、各圧力室の容積変動により、吸込口より吸込んだ作動流体を送液管により圧送するようにした揺動型ベーンポンプとする。
【0007】
( ) 上記 ( )項において、ポンプが、最大容積が異なる複数の圧力室を備え、かつ各圧力室に接続された複数の上流側送液管と単一の下流側送液管との間に、各上流側送液管を下流側送液管に選択的に、及び互いに合流するように接続する切換手段を設ける。
【0008】
( ) 上記 ( )項において、下流側送液管に蓄圧器を接続し、該蓄圧器内の圧力の上昇に伴って、切換手段の出口側吐出量が小となるように切換手段を制御する制御装置を設ける。
【0009】
( ) 上記 ( ) ( )項のいずれかにおいて、流体圧シリンダ装置及び海水ポンプをそれぞれ2個ずつ並設し、それらを交互に作動させるようにする。
【0010】
( ) 上記 ( ) ( )項のいずれかにおいて、海水室に接続した排水管を、切換弁を介して、海水ポンプのピストンの押出し用圧力室に接続し、流体圧シリンダ装置の作動による海水ポンプのピストンの押出し時に、海水室の海水圧力をピストンの押出し用圧力室に導入するようにする。
【0011】
( ) 上記 ( ) ( )項のいずれかにおいて、ポンプの吐出口より圧送される作動流体の少なくとも一部を、送液管より分流して取出し、その流体圧により発電機を作動させるようにする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例を、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の装置の一実施例の概要を模式的に示すもので、この装置は、大まかに言うと、振子式波力ポンプ装置(A)と、流体圧シリンダ装置(B)と、海水ポンプ(C)と、浸透膜装置(D)とからなっている。
【0013】
振子式波力ポンプ装置(A)は、図1及び図2に示すように、海岸近くの海底に設置されたコンクリート製のケーソン(1)と、このケーソン(1)の内部の空所(2)内に設置され、波力により揺動する振子(3)と、この振子(3)に一体的に固定された回転軸(6)と、この回転軸(6)を軸支する軸受(4)と、回転軸(6)に連結されたポンプ(5)とを備え、ケーソン(1)の空所(2)に進入した海水の波浪により振子(3)が揺動させられ、そのときの振子(3)と回転軸(6)との往復回転運動により、ポンプ(5)が作動させられるようになっている。
【0014】
ポンプ(5)は、円筒形のケーシング(7)と、ケーシング(7)内に所要角度だけ回転可能に設けられ、かつ振子(3)の回転軸と一体となって往復回転するロータ(8)とを備えている。
【0015】
ケーシング(7)は、その内面に突設された1対のシールブロック(9)と、ロータ(8)の外周面に突設された1対のベーン(10)とにより区画された4つの圧力室(11)(12)(13)(14)を備えている。
【0016】
2個の圧力室(11)(12)の最大容積は、他の2個の圧力室(13)(14)の最大容積より大としてある。
最大容積が同じの2個の圧力室(11)と(12)と、(13)と(14)同士は、それぞれ分岐管(15a)(15a)、(16a)(16a)を介して、共通の送液管(15)(16)に合流するように接続されている。各分岐管(15a)(16a)には、一端を圧油源(17)に接続した吸液管(15b)(16b)の他端が分岐接続されている。
各分岐管(15a)(16a)及び吸液管(15b)(16b)には、各圧力室(11)〜(14)の容積増大時に、作動流体である圧油が吸液管(15b)(16b)を通って圧力室に吸込まれ、圧力室(11)〜(14)の容積減少時には、圧油が分岐管(15a)(16a)を通って送液管(15)(16)に圧送されるのを許容し、かつその逆流を防止するようにした逆止弁(図1に記号のみで略示)が設けられている。
【0017】
このポンプ(5)においては、吸液管(15b)(16b)における逆止弁の外側端部(圧油源(17)側)が吸込口となり、また送液管(15)(16)の基端部(合流部分)が吐出口となっている。
【0018】
各送液管(15)(16)は、切換手段である電磁切換弁(18)により、流体圧シリンダ装置(B)への送液管(19)と、発電機(20)への送液管(21)とに選択的に接続されるようになっている。
【0019】
電磁切換弁(18)は、この実施例においては、4つの態様に切換え可能としている。すなわち、両送液管(15)(16)をともに発電機(20)側の送液管(21)のみに接続し、すべての圧油を発電機(20)へ送給する第1の態様と、大容量の圧力室(11)(12)に接続された送液管(15)を発電機(20)側の送液管(21)に接続し、また小容量の圧力室(13)(14)に接続された送液管(16)を流体圧シリンダ装置(B)側に送液管(19)に接続する第2の態様(図1の状態)と、それとは逆に、送液管(15)を送液管(19)に、また送液管(16)を送液管(21)にそれぞれ接続する第3の態様と、両送液管(15)(16)をともに流体圧シリンダ装置(B)側に送液管(19)のみに接続し、すべての圧油を流体圧シリンダ装置へ送給する第4の態様とである。
【0020】
発電機(20)に送られた圧油は、タービン(図示省略)を回転させて発電し、その後圧油源(17)に戻される。
発電機(20)は公知のものでよく、また本発明には直接関係しないので、詳細な説明は省略する。なお、この発電機(20)により発電された電力は、電磁切換弁(18)及びその他の電動機の作動用に用いるのがよい。
【0021】
流体圧シリンダ装置(B)側の送液管(19)には、畜圧器(22)が接続されており、この畜圧器(22)内の圧力が大となると、電磁切換弁(18)の送液管(19)側の吐出量が漸次小となるように、すなわち上記の4つの態様が、第4の態様→第3の態様→第2の態様→第1の態様となるように、制御装置(図示略)により自動的に制御される。
【0022】
流体圧シリンダ装置(B)は、本実施例では、それぞれ2個ずつのシリンダ(23)(24)、ピストン(25)(26)及びピストンロッド(27)(28)と、送液管(19)より送られてきた圧油を、各シリンダ(23)(24)のピストン(25)(26)を境とする両圧力室(23a)(23b)(24a)(24b)に交互に供給する電磁切換弁(29)と、各シリンダ(23)(24)より延出するピストンロッド(27)(28)の進退位置を検出して、電磁切換弁(29)の切換えを制御する位置検出手段(30)とからなっている。
【0023】
電磁切換弁(29)は、送液管(19)より送られてきた圧油を、シリンダ(23)のピストン押出し用の圧力室(23a)と、シリンダ(24)のピストン復帰用の圧力室(24b)とに同時に供給し、かつシリンダ(23)のピストン復帰用の圧力室(23b)と、シリンダ(24)のピストン押出し用の圧力室(24a)とを、圧油源(17)に接続した戻し管(31)に接続する第1の態様と、送液管(19)より送られてきた圧油を、シリンダ(23)の圧力室(23b)とシリンダ(24)の圧力室(24a)とに同時に供給し、かつシリンダ(23)の圧力室(23a)とシリンダ(24)の圧力室(24b)とを戻し管(31)に接続する第2の態様(図2の状態)とに切換え可能である。
【0024】
位置検出手段(30)は、各ピストン(27)(28)に設けた作動片(32)(33)と、各ピストン(27)(28)が前限及び後限に達したとき、作動片(32)(33)により作動させられるようにした第1センサ(34)(35)及び第2センサ(36)(37)とからなり、第1センサ(34)と第2センサ(37)とがともに作動させられたとき、電磁切換弁(29)を第2の態様に切換えて、ピストンロッド(27)を後退させるとともに、ピストンロッド(28)を前進させ、第2センサ(36)と第1センサ(35)とがともに作動させられたとき、電磁切換弁(29)を第1の態様に切換えて、ピストンロッド(27)を前進させるとともにピストンロッド(28)を後退させるようになっている。
【0025】
第1センサ(34)(35)及び第2センサ(36)(37)は、具体的には公知の近接センサ、またはリミットスイッチ等とすることができる。近接センサとしたときは、作動片(32)(33)は鉄板等の磁性体により形成し、リミットスイッチとしたときは、作動片(32)(33)が直接リミットスイッチの突子に当接するようにする。
【0026】
各ピストンロッド(27)(28)の先端は、海水ポンプ(C)を構成する2個のシリンダ(38)(39)より延出するピストンロッド(42)(43)に連結され、シリンダ(38)(39)内のピストン(40)(41)を進退させるようになっている。
【0027】
シリンダ(38)(39)内のピストン(40)(41)の前方の圧力室(38a)(39a)には、海水吸入管(44)及び送液管(45)が接続され、それらの各管には、ピストン(40)(41)の往復運動により、海水が海水吸入管(44)から圧力室(38a)(39a)に吸入され、かつそこから送液管(45)に吐出されるのを許容し、その逆方向の流れを阻止する逆止弁(記号のみで略示)が設けられている。
【0028】
浸透膜装置(D)は、海水中の清水分のみを通過しうるようにした浸透膜(46)により、海水室(47)と清水室(48)とに区画された圧力室(49)を備えている。
海水室(47)には、一端が海水ポンプ(C)の各シリンダ(38)(39)の吐出口に接続された送液管(45)が接続されている。
【0029】
海水室(47)の上下端には、それぞれ排水管(51)が接続されている。各排水管(51)は、電磁切換弁(52)を介して、海水ポンプ(C)の各シリンダ(38)(39)のピストン押出し用の圧力室(38b)(39b)に接続されている。
清水室(48)には、清水タンク(図示略)等に接続された清水取出し管(50)が接続されている。
【0030】
電磁切換弁(52)は、海水室(47)と各シリンダ(38)(39)の圧力室(38b)(39b)とを連通させる第1の態様と、排水管(51)の海水室(47)側の部分を閉塞し、同じく圧力室(38b)(39b)側の部分を、第2の排水管(51)に接続する第2の態様とに切換え可能である。
【0031】
電磁切換弁(52)は、上述の位置検出手段(30)の第2センサ(36)(37)が作動したときは、第1の態様に切換えられ、海水室(47)内の圧力をシリンダ(38)(39)の圧力室(38b)(39b)に導入して、シリンダ(23)(24)による海水ポンプ(C)の作動力を補助し、海水室(47)からの排水の圧力の有効利用を図り、また位置検出手段(30)の第1センサ(36)(37)が作動したときは、第2の態様に切換えられ、圧力室(38b)(39b)に導入された高濃度の海水を、シリンダ(23)の復帰作動を利用して、バッチ方式で強制的に排水管(53)より排水し、海水室(47)内の塩分濃度の上昇を押さえるようになっている。
【0032】
この実施例によると、海水の波浪により振子(3)が揺動させられて、ポンプ(5)が作動させられ、作動油が送液管(15)(16)に間欠的に圧送され、電磁切換弁(18)の作動により、作動油の一部又は全部が発電機(20)に送られて発電し、また作動油の他部又は全部が、電磁切換弁(29)を介して、両シリンダ(23)(24)の圧力室(23a)(23b)(24a)(24b)に交互に送られて、両ピストンロッド(27)(28)を交互に進退させ、それにより、海水ポンプ(38)(39)が交互に作動させられて、海水を浸透膜装置(D)の海水室(47)に交互に圧送する。
【0033】
海水室(47)に順次圧送されている海水の圧力が所定値に達すると、それ以後、海水中の清水分のみが、浸透膜(46)を通って清水室(48)に流入し、清水は、そこから清水取出し管(50)を通って、清水タンク等に貯溜される。
【0034】
海水室(47)内の海水の一部は、電磁切換弁(52)の作動により、排水管(51)を通して、海水ポンプ(C)の圧力室(38b)(39b)に適時に送られ、シリンダ(23)(24)の作動力を補助し、その後の電磁切換弁(52)の切換えにより、排水管(53)を介して、海に戻される。したがって、海水室(47)内の塩分濃度が異常に上昇することはない。
【0035】
なお、シリンダ(38)(39)の圧力室(38b)(39b)の容積は、圧力室(38a)(39a)の容積により、ピストンロッド(42)(43)が貫通する部分の体積分だけ小さいので、圧力室(38b)(39b)内の海水をバッチ方式で常時排水しても、海水室(47)内の圧力が低下することはない。
【0036】
また、ポンプ(5)は振子(3)により駆動されるので、その吐出量は波浪の入射波エネルギの増減により変化し、その変化は、流体圧シリンダ装置(B)の駆動力及び海水ポンプ(C)の性能に大きな影響を及ぼす。
【0037】
本実施例では、ポンプ(5)を、最大容積が異なる複数の圧力室(11)(12)、(13)(14)を備えるものと、それらから吐出される作動流体を、蓄圧器(22)の圧力に応じて、その圧力が大となるほど、流体圧シリンダ装置(B)に供給される供給量が小となるように、電磁切換弁(18)により自動的に制御するようにしたので、波浪の大小に拘りなく、流体圧シリンダ装置(B)を、常時ほぼ一定の駆動力により駆動し、常に安定して作動することができる。
【0038】
しかも、波浪が大きい場合の余剰の入射波エネルギは、作動流体の残部を電磁切換弁(18)により発電機(20)に導くことにより、発電力として用いることができるので、無駄がない。
【0039】
さらに、海水淡水化装置を休止させておく際には、電磁弁(29)を第1の態様に切換えておくことにより、入射波エネルギの全てを発電に使用することができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によると、次のような効果を奏することができる。
(a) 波浪の圧力をエネルギを利用して高圧水をつくるので、エネルギ変換が単純であり、また、波力以外の駆動力をほとんど用いることなく、海水を淡水化することができるので、造水単価を従来方式のものに比して著しく低減できる。試算によると、理論造水単価を100円/m3以下にすることが可能である。
【0041】
(b) 構造が簡単であり、既存の浸透膜装置等を利用することができるので、容易に実用化できる。
【0042】
(c) ンプとしてベーンポンプを用いると、波浪によって揺動される振子の回転軸と、ロータとを直接接続して使用することができ、構造を簡素化できるとともに、ロータを振子と同期して円滑に作動させることができる。
【0043】
(d) 請求項記載の発明のようにすれば、波浪の大小に応じて、流体圧シリンダ装置に供給する作動流体の供給量を段階的に切換え、海水ポンプを常に安定した駆動力で駆動させることができる。
【0044】
(e) 請求項記載の発明のようにすれば、切換手段の制御を、蓄圧器内の圧力に応じて自動的に行うことができ、無人化を可能とすることができる。
【0045】
(f) 請求項記載の発明のようにすれば、2個の海水ポンプを交互に作動させることにより、ピストンの復帰に要する海水の供給停止状態を互いに補完し合って、海水をほぼ連続的に浸透膜装置に供給することができる。
【0046】
(g) 請求項記載の発明のようにすれば、海水室より排出される排水の圧力を、海水ポンプの補助駆動力として用いて、有効利用を図ることができるとともに、流体圧シリンダ装置の復帰作動を利用して、高濃度となった海水室内の海水を少しずつ排出し、海水室内の海水の塩分濃度の上昇を制御することができる。
【0047】
(h) 請求項記載の発明のようにすれば、海水の淡水化に用いる入射波エネルギの余剰分を、発電に利用することができ、それによって得られた電力を、電磁弁の作動等に用いることによって、波力以外の駆動力を全く用いないで、装置を作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を模式的に示す概略説明である。
【図2】同じく振子式波力ポンプ装置の一部切欠斜視図である。
【符号の説明】
(A)振子式波力ポンプ装置
(B)流体圧シリンダ装置
(C)海水ポンプ
(D)浸透膜装置
(1)ケーソン
(2)空所
(3)振子
(4)軸受
(5)ポンプ
(6)回転軸
(7)ケーシング
(8)ロータ
(9)シールブロック
(10)ベーン
(11)(12)(13)(14)圧力室
(15)(16)送液管
(15a)(16a)分岐管
(15b)(16b)吸液管
(17)圧油源
(18)電磁切換弁(切換手段)
(19)(21)送液管
(20)発電機
(22)蓄圧器
(23)(24)シリンダ
(23a)(24a)圧力室
(25)(26)ピストン
(27)(28)ピストンロッド
(29)電磁切換弁
(30)位置検出手段
(31)戻し管
(32)(33)作動片
(34)(35)第1センサ
(36)(37)第2センサ
(38)(39)シリンダ
(38a)(38b)(39a)(39b)圧力室
(40)(41)ピストン
(42)(43)ピストンロッド
(44)海水吸入管
(45)送液管
(46)浸透膜
(47)海水室
(48)清水室
(49)圧力室
(50)清水取出し管
(51)(53)排水管
(52)電磁切換弁

Claims (6)

  1. 波浪による振子の揺動によりポンプを作動させ、このポンプの吸込口より吸込んだ作動流体を、吐出口より圧送するようにした振子式波力ポンプ装置と、
    前記ポンプにより圧送される作動流体を、送液管を介して、シリンダ内のピストンの両側の圧力室に交互に供給するようになっている流体圧シリンダ装置と、 前記流体圧シリンダ装置のピストンの往復運動により作動させられ、海水を圧送する海水ポンプと、
    海水中の清水のみが通過しうる浸透膜により区画された海水室と清水室とを備え、前記海水室が前記海水ポンプの吐出口に送液管を介して接続され、かつ前記清水室が清水取出し管に接続された浸透膜装置とを備え、
    前記ポンプを、円筒形のケーシングと、該ケーシング内に回動自在に配設され、かつ振子の回転軸に接続されたロータと、該ロータの外周面に突設され、ケーシングの内面に設けられたシールブロックと協働して、ケーシング内を複数の圧力室に区画するベーンとを備え、各圧力室の容積変動により、吸込口より吸込んだ作動流体を送液管により圧送するようにした揺動型ベーンポンプとしたことを特徴とする波浪エネルギを利用した海水淡水化装置。
  2. ポンプが、最大容積が異なる複数の圧力室を備え、かつ各圧力室に接続された複数の上流側送液管と単一の下流側送液管との間に、各上流側送液管を下流側送液管に選択的に、及び互いに合流するように接続する切換手段を設けたことを特徴とする請求項記載の波浪エネルギを利用した海水淡水化装置。
  3. 下流側送液管に蓄圧器を接続し、該蓄圧器内の圧力の上昇に伴って、切換手段の出口側吐出量が小となるように切換手段を制御する制御装置を設けたことを特徴とする請求項記載の波浪エネルギを利用した海水淡水化装置。
  4. 流体圧シリンダ装置及び海水ポンプをそれぞれ2個ずつ並設し、それらを交互に作動させるようにした請求項1〜3のいずれかに記載の波浪エネルギを利用した海水淡水化装置。
  5. 海水室に接続した排水管を、切換弁を介して、海水ポンプのピストンの押出し用圧力室に接続し、流体圧シリンダ装置の作動による海水ポンプのピストンの押出し時に、海水室の海水圧力をピストンの押出し用圧力室に導入するようにしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の波浪エネルギを利用した海水淡水化装置。
  6. ポンプの吐出口より圧送される作動流体の少なくとも一部を、送液管より分流して取出し、その流体圧により発電機を作動させるようにした請求項1〜5のいずれかに記載の波浪エネルギを利用した海水淡水化装置。
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