JP3572414B2 - 平行リンクレンチ - Google Patents

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
この発明は自動車の整備等で、狭隘な場所のボルト・ナットの締付及び緩め作業を、軸線の側方から遠隔操作する工具である。
【０００２】
【従来の技術】
従来よりチエン伝動の遠隔操作レンチがある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
チエン伝動方式は複雑で磨耗部が多く、強度を保つためには外形も大きくなる。
【０００４】
【課題を解決する為の手段】
ボルト・ナットを回転させる作動側をラチェットレンチヘッドとした場合は操作側からの回転運動伝達は不要で、反復回動の伝達で目的達成が可となり、操作レバーを備えた操作側に一端を連結した平行な２本のロッドの他端を前記ラチェットレンチヘッド両側部に連結する事で効力を生じた。
又従来技術のチエン伝動方式等は、操作部と作動側を所定の間隔に保ち、且つそれぞれ回転自在に支承する骨格を必要とするが、本発明では２本のロッドが骨格の役目も兼ね備える。
【０００５】
【作用】
操作側・作動側と２本のロッドで四捧リンク機構を構成し、操作レバーの揺動操作で２本のロッドが交互に往復運動し、それに連動して作動側がボルト・ナッ
ト軸線を中心に揺動してラチエットレンチが働く。これを【図１】で説明すると操作側（１）のレバー端部を下方に押すと左側のロッド（４）は押圧力、右側のロッド（４）は引張力が加わって矢印の方向に動き、作動側（２）を左回転させる。反対方向の力をレバー端部に加えると、各ロッド（４）に加わる力及び各部の運動方向も反対となる。
【０００６】
【実施例】
本発明の実施例を【図２】【図３】によって説明する。
ラチエットレンチヘッド（５）は、平行な２本のロッド（４）の一端をそれぞれ前後で挟支し且つピン（７）で回動自在に結合した受動部（６）を両側に備え、揺動板（８）は２本のロッド（４）の他端側を受動部（６）と同形態に前後で挟支しピン（７）で結合する。又揺動板（８）の中央には四角孔（９）が穿設されて、操作レバー（１０）の直角に曲折して四角柱型に形成された端部が係合して挿入固定される。２本のロッド（４）の揺動板（８）側は、ピン（７）による結合部より適量延伸してグリップ（１１）になっている。
以上のように構成された本工具を使用する時は、ラチエットレンチの角軸（１２）に所要のソケットを結合し、緩め締め切替ノブ（１３）を所要方向に切替え、操作レバー（１０）を適切な方向で揺動板（８）に固定し、片手でグリップ（１１）の一方を握支し、他の手で操作レバー（１０）を往復運動させる。
【０００７】
【発明の効果】
本発明は、従来技術のチエン伝動方式等と比較し極めて簡単な構成と堅牢な事が特長で、様々な形状の付属物等、軸線側方の障害の奥のボルト・ナット締付又は緩め作業が、本工具が挿入できる間隙さえあれば容易に遠隔操作できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】は本発明の作用を示す略図
【図２】は本発明の実施例の正面図
【図３】は本発明の実施例の右側面図
【符号の説明】
（１）は操作側 （８）は揺動板
（２）は作動側 （９）は四角孔
（３）は軸線 （１０）は操作レバー
（４）はロッド （１１）はグリップ
（５）はラチエットレンチヘッド （１２）は角軸
（６）は受動部 （１３）は緩め締め切替ノブ
（７）はピン

Claims (1)

1. ラチェットレンチの柄部を除いたラチェットレンチヘッドの両側方に凸設した受動部に、２本のロッドの一端をラチェットレンチ回転軸線と平行なピンで回動自在にそれぞれ結合し、他端は前記受動部の両方のピン結合部間隔とほぼ同間隔で且つ該ピンと平行なピンで揺動板と回動自在にそれぞれ結合し、更に該揺動板に操作レバーを固定して構成した平行リンクレンチ。

Images