JP3570615B2 - アリルアミン系重合体の製造方法 - Google Patents

アリルアミン系重合体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アリルアミン系重合体の新規な製造方法に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、ファインケミカルズ分野における各種用途に有用なアリルアミン系重合体を、有機溶媒中で、工業的に有利に製造し得る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
モノアリルアミン重合体は、側鎖に第一アミノ基を含む直鎖のオレフィン系重合体で、水に良く溶け、水中でプラスに荷電するカチオン系高分子化合物である。このモノアリルアミン重合体は、独特の反応性高分子構造と性質を持ち、そのため、反応染料用染料固着剤、直接染料用染料固着剤、インクジェット記録用紙の添加剤等、極めて多くの分野で使用されている。
【0003】
このようなモノアリルアミン重合体の製造方法に関しては、以下の方法が知られている。
(1)テトラフルオロヒドラジンを触媒とする気相重合により、モノアリルアミン重合体を得る方法(米国特許第3062798号明細書)
(2)モノアリルアミン塩酸塩に少量の水を加えて80〜85℃で溶解状態にし、過酸化水素を少量ずつ添加しながら重合しモノアリルアミン塩酸塩重合体を得る方法[V.V.Zykova他、Tr.Inst.Khim NauK, Akad.Nauk.Kaz.SSR、 89〜94(1964)、Chem.Abstr.,61,14855(1964)]
(3)モノアリルアミン塩酸塩を、ジエチルホスフアイト共存下、第三ブチルアルコール−クロルベンゼン混合溶媒中に溶解し、アゾビスイソブチロニトリルを開始剤として溶媒の還流温度で重合処理する方法(ドイツ特許公開2946550号公報)
(4)プロトン酸(リン酸、硫酸、塩酸)中でのガンマ線または過酸化水素共存下での紫外線照射によりモノアリルアミンを重合する方法(V.A.Kabanov 他,Vysokomol.Soed.,18(9),1957(1976))
(5)モノアリルアミンの無機酸塩を、極性溶媒中、分子中にアゾ基とカチオン性窒素とを含むラジカル重合開始剤を用いて重合する方法(例えば、特開平58−201811号公報および特公平2−14364号公報参照)。
【0004】
しかしながら、これらの方法のうち、(1)〜(4)の方法は、工業的に実施が困難であったり、重合液が極端に着色したりするので、明らかに実用的な方法とは言えない。また、上記(5)の方法は、工業的に実施されているが、極性溶媒として水を用いるのが一般的であり、有機溶媒中で適用すると、重合収率の低下が起こり、有機溶媒中では工業的に実施されていない。
したがって、有機溶媒中でのモノアリルアミン重合体の簡便な実用的な製造方法は、現在のところ、知られていないのが実状である。
【0005】
一方、N,N−ジアルキルアリルアミン重合体に関しては、上記モノアリルアミン重合体と比較して、極めて興味ある実用的な重合体であると考えられるにもかかわらず、特公平2−14364号公報8頁および9頁比較例12に記載のように、分子中にアゾ基とカチオン性窒素とを含むラジカル重合開始剤によるN,N−ジメチルアリルアミン等のモノマーの重合反応によってさえ、痕跡量(収率5%)の重合体を得るのみでほとんど重合せず、現在までのところ、他のラジカル重合開始剤存在下を含め、N,N−ジアルキルアリルアミン重合体を重合により高重合率で得たという報告は見られないのが現状である。
【0006】
したがって、現在知られているN,N−ジアルキルアリルアミン重合体の製造方法としては、N,N−ジアルキルアリルアミン重合体以外のある種の重合体から、その重合体の側鎖の置換基を化学的に変換してN,N−ジアルキルアリルアミン重合体を製造する方法が知られているにすぎない。そのような製造方法の1つとしては、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)等のポリ(N,N−ジアルキルアクリルアミド)をソジウム・ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムハイドライドと反応することによりN,N−ジアルキルアリルアミン重合体を製造する方法が知られている(米国特許4053512号明細書)。しかしながら、この方法は、特殊な還元剤を用いるので工業的に目的の重合体を製造するのは難しいという問題がある。また、N,N−ジアルキルアリルアミン重合体の別な製造方法としては、ポリアリルアミンにギ酸とホルムアルデヒドを作用させることによりN,N−ジメチルアリルアミン重合体を製造する方法が知られている(特開昭60−108405号公報)が、この方法では、モノアリルアミンを出発原料として目的物を得るのに2段階必要であることから、必ずしも、満足しうる方法とはいえない。
【0007】
このように、N,N−ジアルキルアリルアミン自体が重合しにくいと考えられるので、N,N−ジアルキルアリルアミンとアリルアミン類との共重合体に関しても重合で製造されたという報告はみられないのが現状である。
また、N−モノアルキルアリルアミン重合体に関しては、特開昭61−179211号及び特開平2−80681号に記載のように、N−モノアルキルアリルアミン塩酸塩を、水溶液中で、分子中にアゾ基とカチオン性窒素を含む特定ラジカル重合開始剤を用いて重合して製造することが知られているが、有機溶媒中で重合することはほとんど知られていない。
【0008】
ところで、アリルアミン類の有機溶媒中での工業的な重合が可能であれば、無水のアリルアミン系重合体を簡単に得ることができるので、該アリルアミン系重合体は、水をきらう応用分野や、それを無水反応に使用する際に、有用であると考えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、各種アリルアミン類を原料とし、有機溶媒中においてアリルアミン系重合体を、簡便にかつ高収率で製造する工業的に有利な方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、有機溶剤を含む媒体中において、各種アリルアミン類の付加塩を、特定のアゾ化合物からなるラジカル重合開始剤の存在下に重合させることにより、その目的を達成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、
有機溶剤を含む媒体中において、アリルアミン類の中から選ばれる少なくとも1種の付加塩を、一般式(I)
【化5】
Figure 0003570615
(式中のR〜Rは、それぞれ同一または異なる炭化水素基であって、RとR、RとRがたがいに結合して環を形成していてもよく、RおよびRは、それぞれ同一または異なるアルキル基を示す。)
で表されるアゾ化合物、および一般式(II)
【化6】
Figure 0003570615
(式中のR11〜R14は、それぞれ同一または異なる炭化水素基であって、R11とR12、R13とR14がたがいに結合して環を形成していてもよく、R15およびR16は、それぞれ同一または異なる水素原子あるいはアルキル基を示す。)
で表されるアゾ化合物の中から選ばれる少なくとも1種のラジカル重合開始剤の存在下に重合させることを特徴とするアリルアミン系重合体の製造方法、
具体的には
(1)モノアリルアミン付加塩を重合させるアリルアミン系重合体の製造方法、
(2)N,N−ジアルキルアリルアミン付加塩を重合させるアリルアミン系重合体の製造方法、
(3)N,N−ジアルキルアリルアミン付加塩と、モノアリルアミン、N−モノアルキルアリルアミンおよびジアリルアミン類の中から選ばれる少なくとも1種の付加塩とを共重合させるアリルアミン系重合体の製造方法、
(4)N−モノアルキルアリルアミン付加塩を重合させるアリルアミン系重合体の製造方法、
(5)N−モノアルキルアリルアミン付加塩と、モノアリルアミンおよびジアリルアミン類の中から選ばれる少なくとも1種の付加塩とを共重合させるアリルアミン系重合体の製造方法、
(6)ジアリルアミン類の付加塩を重合させるアリルアミン系重合体の製造方法、および
(7)ジアリルアミン類の付加塩とモノアリルアミン付加塩とを共重合させるアリルアミン系重合体の製造方法、
を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のアリルアミン系重合体の製造方法においては、有機溶剤を含む媒体中において重合反応が実施される。
【0013】
上記有機溶剤としては、極性の高い有機溶剤(極性有機溶剤)が好ましく、具体的にはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ホルムアミド、エチレングリコール、N−メチルピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、1,3−ジプロピルイミダゾリジノン、テトラメチルウレアなどを挙げることができる。これらの有機溶剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0014】
本発明の方法においては、ラジカル重合開始剤として、一般式(I)
【化7】
Figure 0003570615
で表されるアゾ化合物、あるいは一般式(II)
【化8】
Figure 0003570615
で表されるアゾ化合物が用いられる。
【0015】
前記一般式(I)において、R〜Rは、それぞれ炭化水素基、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、それらはたがいに同一であってもよいし、異なっていてもよく、また、RとR、RとRがたがいに結合して環を形成していてもよい。さらに、RとR、RとRは、合成の容易さなどの点から、同じであるものが好ましい。RおよびRは、それぞれアルキル基、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、それらはたがいに同一であってもよいし、異なっていてもよいが、合成の容易さなどの点から、同じであるものが好ましい。
【0016】
この一般式(I)で表されるアゾ化合物の例としては、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)[式(I)において、R=R=R=R=CH、R=R=CH]、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオン酸エチル)[式(I)において、R=R=R=R=CH、R=R=C]、2,2′−アゾビス(2−メチル酪酸メチル)[式(I)において、R=R=CH、R=R=C、R=R=CH]、2,2′−アゾビス(2−メチル酪酸エチル)[式(I)において、R=R=CH、R=R=C、R=R=C]などが挙げられる。
【0017】
一方、前記一般式(II)において、R11〜R14は、それぞれ炭化水素基、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、それらはたがいに同一であってもよいし、異なっていてもよく、また、R11とR12、R13とR14がたがいに結合して環を形成していてもよい。さらに、R11とR13、R12とR14は、合成の容易さなどの点から、同じであるものが好ましい。R15およびR16は、それぞれ水素原子、またはアルキル基、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、それらはたがいに同一であってもよいし、異なっていてもよいが、合成の容易さなどの点から、同じであるものが好ましい。
【0018】
この一般式(II)で表されるアゾ化合物の例としては、2,2′−アゾビス(2−アセトキシプロパン)[式(II)において、R11=R12=R13=R14=CH、R15=R16=CH]、2,2′−アゾビス(2−アセトキシブタン)[式(II)において、R11=R13=CH、R12=R14=C、R15=R16=CH]、1,1′−アゾビス(1−ホルムオキシシクロヘキサン)[式(II)において、R11とR12、R13とR14がたがいに結合してそれぞれ−(CH−となり環を形成しており、R15=R16=H]などを挙げることができる。
【0019】
本発明においては、ラジカル重合開始剤として、これらのアゾ化合物を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、特に2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)が好適である。なお、このラジカル重合開始剤には、塩化亜鉛などの無機塩などを特に共存させる必要はない。
以上のように、本発明に用いるラジカル重合開始剤は、特定のアゾ基を含む非イオン性ラジカル重合開始剤であることに特徴があり、このことは、以下に述べるようにアリルアミン系重合体の製造方法に応用できることは、従来の技術水準からは、極めて考えにくいものである。
【0020】
(1)前述したとおり、モノアリルアミンの無機酸塩を、極性溶媒中で分子中にカチオン性窒素原子をもつ基を含むアゾ系ラジカル開始剤を用いて重合させると、容易に重合体を得られることが知られている(特公平2−14364号公報)。しかし、その公報の中でモノアリルアミンの無機酸塩の重合を容易に遂行させる条件として「単量体も開始剤も共に、重合系中で電荷を持っていることが重要」と述べている。この場合、開始剤に関する「電荷」とは特許請求の範囲の記載から、カチオン性窒素原子の陽電荷を指していることは明らかである。
【0021】
(2)また、特公平2−57082号公報5欄7〜9行には、モノアリルアミン塩酸塩に本発明に使用した非イオン性ラジカル重合開始剤を添加して水溶液中で重合反応を行っても塩化亜鉛等の無機酸塩を共存させない限り、効果がないということが記載されている。また、このとき、有機溶媒を用いて重合させることについては記載されていない。
【0022】
(3)さらに、アゾ基を含む非イオン性ラジカル重合開始剤として、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)が一般的なものとして種々の重合に使用されているが、後述する比較例のように、このような他の非イオン性ラジカル重合開始剤を本発明の反応系に用いてもほとんど効果がない。
したがって、本発明の重合系で顕著な効果が認められることは、特に驚くべきことと言える。
【0023】
本発明の方法においては、原料モノマーとして、アリルアミン類の付加塩が用いられる。ここで、アリルアミン類としては、モノアリルアミン、N,N−ジアルキルアリルアミン、N−モノアルキルアリルアミンおよびジアリルアミン類が挙げられる。また、付加塩としては、特に制限はないが、例えば塩酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、酢酸塩、メタンスルホン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などが挙げられる。本発明においては、これらのアリルアミン類の付加塩は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0024】
重合に際して、アリルアミン類の付加塩は、単離された結晶の形で使用されるのが普通であるが、前記の媒体中にアリルアミン類と酸とを加えてその系中で付加塩を生成させてもよい。言うまでもなく、酢酸等の酸性有機溶剤を重合媒体として使用する場合には、所定量のアリルアミン類を有機溶剤の媒体に加え、そのまま重合させることができる。本発明においては、用いる媒体の選択により、得られる重合体の分子量が変化するが、一般に、媒体としてN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等のアプロティックな極性有機溶剤を使用すると、分子量は高くなる傾向にある。
【0025】
本発明のアリルアミン系重合体の製造方法の具体的な態様としては、(1)モノアリルアミン付加塩な態様としては、(1)モノアリルアミン付加塩を重合させる方法、(2)N,N−ジアルキルアリルアミン付加塩を重合させる方法、(3)(A)N,N−ジアルキルアリルアミン付加塩と、(B)モノアリルアミン、N−モノアルキルアリルアミンおよびジアリルアミン類の中から選ばれる少なくとも1種の付加塩とを共重合させる方法、(4)N−モノアルキルアリルアミン付加塩を重合させる方法、(5)(C)N−モノアルキルアリルアミン付加塩と、(D)モノアリルアミンおよびジアリルアミン類の中から選ばれる少なくとも1種の付加塩とを共重合させる方法、(6)ジアリルアミン類の付加塩を重合させる方法、および(7)(E)ジアリルアミン類の付加塩と(F)モノアリルアミン付加塩とを共重合させる方法が挙げられる。
【0026】
前記(2)および(3)の方法で用いられるN,N−ジアルキルアリルアミン付加塩を構成するN,N−ジアルキルアリルアミンとしては、特に制限はないが、一般式(III)
【化9】
Figure 0003570615
(式中のRおよびRは、それぞれ同一または異なる炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
で表わされるものが好ましく、さらに、この場合、一般式(III)でR、Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基から選ぶのがより好ましい。具体的には、N,N−ジメチルアリルアミン、N−メチル−N−エチルアリルアミン、N,N−ジエチルアリルアミン、N,N−ジプロピルアリルアミン、N,N−ジブチルアリルアミンが好適である。
【0027】
また、前記(3)、(4)および(5)の方法で用いられるN−モノアルキルアリルアミン付加塩を構成するN−モノアルキルアリルアミンとしては、特に制限はないが、一般式(IV)
CH=CHCHNH−R …(IV)
(式中のRは炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
で表されるものが好ましく、具体的にはN−メチルアリルアミン、N−エチルアリルアミン、N−プロピルアリルアミン、N−ブチルアリルアミンなどが好適である。
【0028】
一方、前記(3)、(5)、(6)および(7)の方法で用いられるジアリルアミン類の付加塩としては、一般式(V)
【化10】
Figure 0003570615
(式中のR10は水素原子または水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
で表される化合物の前記付加塩または第四級アンモニウム塩が挙げられる。R10のうちの水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基としては、特に水酸基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基が好適である。
【0029】
このようなジアリルアミン類の付加塩の例としては、無置換ジアリルアミン(以下、単にジアリルアミンと記載することがある。)、N−メチルジアリルアミン、N−エチルジアリルアミン、N−プロピルジアリルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)ジアリルアミン、N−(2−ヒドロキシプロピル)ジアリルアミン、N−(3−ヒドロキシプロピル)ジアリルアミンなどの前記付加塩、さらにはN,N−ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、N,N−ジエチルジアリルアンモニウムクロリド、N,N−ジプロピルジアリルアンモニウムクロリド、N,N−ジブチルジアリルアンモニウムクロリドなどの第四級アンモニウム塩が好ましく挙げられる。
【0030】
前記(3)、(5)および(7)の方法においては、(A)成分の単量体と(B)成分の単量体、(C)成分の単量体と(D)成分の単量体、(E)成分の単量体と(F)成分の単量体の使用割合については特に制限はないが、通常モル比でそれぞれ9:1〜1:9の範囲が好ましい。
【0031】
本発明の方法においては、有機溶剤を含む媒体中において、ラジカル重合開始剤の存在下に、前記(1)〜(7)の重合を行い、アリルアミン系重合体を製造するが、この際用いられるラジカル重合開始剤の量は、一般には、用いるアリルアミン類の付加塩の全量に対して、通常1モル%以上、好ましくは2〜50モル%、さらに好ましくは4〜40モル%、特に好ましくは4〜20モル%である。
【0032】
重合温度は、用いる重合媒体などにより異なるが、通常、20℃〜還流温度、好ましくは30℃〜100℃、さらに好ましくは40℃〜90℃である。
【0033】
重合時間は、重合温度及びラジカル開始剤の種類と量などに左右され一概に定めることができないが、通常は200時間以内で十分である。
出発単量体の濃度はその溶解度の範囲内で高いほうが好ましく、この場合、重合収率と分子量は高くなりやすい。出発単量体の濃度は、通常15重量%以上、好ましくは20〜90重量%である。
【0034】
重合反応終了後、アリルアミン類の付加塩重合体が重合液中に沈殿として析出する場合は、それを濾取することにより、固体として得ることができる。一方、重合液が均一な溶液な場合は、重合液を析出用溶媒に投入し、析出する固形物を濾過などの手段で取り出すことができる。
【0035】
本発明においては、媒体として有機溶剤のみを使用したときには、無水の目的のアリルアミン系重合体を得ることができる。
さらに、原料のモノマーの付加塩として無機酸塩を用いたときには、重合が終了した反応物にメタノールやアセトン等の析出用溶媒を加え、析出する付加塩重合体を濾取し、それに、少量のメタノ−ル、次いで、金属アルコキシド例えばナトリウムメトキシド等の溶液を添加し、析出する無機塩、例えば食塩等を濾過などの手段で取り出すことによって、付加塩を外した遊離のアリルアミン系重合体の有機溶剤溶液を簡単に得ることができる。
【0036】
さらに、特開昭60−106801号公報、特開昭62−256801号公報に記載のように、従来有機溶媒中でアリルアミン重合体と有機試薬(例えばアクリロニトリル、アリルグリシジルエーテル)とを反応させてアリルアミン重合体の誘導体を製造する場合には、原料のアリルアミン重合体を得るのに、アリルアミン無機酸塩を重合させたのち、アリルアミン無機酸塩重合体を精製乾燥しなければならず、煩雑な操作が必要であった。これに対し、本発明では、アリルアミン無機酸塩重合体を簡単にアリルアミン重合体の有機溶媒溶液を得ることができるので、アリルアミン重合体の誘導体を製造するのに好都合である。このような有機溶媒中で反応する際の原料として使用する用途に有効である。
【0037】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
【0038】
略名
MAIB:2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)
GPC:ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー
IRスペクトル:赤外線吸収スペクトル
NMRスペクトル:核磁気共鳴スペクトル
【0039】
ポリマーの重量平均分子量
ポリマーの重量平均分子量は、日立L−6000型高速液体クロマトグラフを使用し、GPC法によって測定した。溶離液流路ポンプは日立L−6000、検出器はショーデクスRI SE−61示差屈折率検出器、カラムはアサヒパックの水系ゲル濾過タイプのGS−220HQ(排除限界分子量3,000)とGS−620HQ(排除限界分子量200万)とをダブルに接続したものを用いた。サンプルは溶離液で0.5g/100mlの濃度に調製し、20μlを用いた。溶離液には0.4モル/リットルの塩化ナトリウム水溶液を使用した。カラム温度は30℃で、流速は1.0ml/分で実施した。標準サンプルとして分子量106、194、440、600、1470、4100、7100、10300、12600、23000の10種のポリエチレングリコールを用いて較正曲線を求め、その較正曲線を基に、ポリマーの重量平均分子量を求めた。
【0040】
実施例1 重合媒体としてメタノールを用いたモノアリルアミン塩酸塩重合体の製造
撹拌機、温度計、ジムロート式還流冷却管(シリカゲルを封入したカルシウム管付)を備えた1リットルの4つ口丸底セパラブルフラスコにメタノールを加え、それに、塩化水素156.8g(4.30モル)を導入し、塩化水素メタノール溶液を調製した。そのメタノール溶液を冷却し、それに、モノアリルアミン240.1g(4.20モル)を滴下した。得られたモノマー濃度50重量%のモノアリルアミン塩酸塩を含むメタノール溶液を50℃に保ち、それにラジカル重合開始剤としてMAIBを29.1g(モノマーに対して3モル%)添加した。さらに、重合反応を開始してから24時間経過した後にもMAIBを29.1g添加した。重合反応は50℃で合計48時間行った。開始剤添加時においてはその発熱は小さく、温度上昇は2℃以下であった。
【0041】
反応系が固化して撹拌が困難となったので、メタノールを追加して固体を粉砕し、次いで、それを濾別した後、60℃で72時間、真空乾燥することにより、無水のモノアリルアミン塩酸塩重合体を粉末として359.0g(単離収率91%)得た。得られたモノアリルアミン塩酸塩重合体のIRスペクトル、NMRスペクトル及びGPCの結果をそれぞれ、図1、図2及び図3に示す。IRスペクトル、NMRスペクトルとも、得られた重合体がモノアリルアミン塩酸塩重合体であることを支持している。また、GPC法により測定した重量平均分子量は、2100であった。
【0042】
京都電子社製カールフィッシャー水分率測定器(水分計MKS−510,気化装置ADP−511S)を用いて、得られたモノアリルアミン塩酸塩重合体の水分率を測定した。測定条件はサンプル量0.25g、温度150℃、気化時間20分で行なった。
【0043】
その結果、ポリマー中に含まれる水分率は、0.5重量%以下であった。一方、市販の固体のモノアリルアミン塩酸塩重合体(日東紡製、商品番号 PAA−HC1−3S)の水分率は5.17重量%であった。このことから、得られたポリマーが、従来品と異なり、無水であることを示している。
【0044】
実施例2 重合媒体としてエタノールを用いたモノアリルアミン塩酸塩重合体の製造
撹拌機、温度計、ジムロート式還流冷却管(シリカゲルを封入したカルシウム管付)を備えた300ミリリットルの4つ口丸底セパラブルフラスコ中に、モノアリルアミン塩酸塩75.0g(0.80モル)を加え、それにエタノール175.0gを添加し、溶解させた。モノマー濃度30重量%のモノアリルアミン塩酸塩を含むエタノール溶液を50℃に保ち、それに、ラジカル重合開始剤としてMAIBを6.18g(モノマーに対して3.3モル%)を添加した。さらに、重合反応を開始してから24時間および48時間経過した後にもMAIBを6.18gずつ添加した。重合反応は、50℃で合計120時間行った。なお、重合開始剤添加時においてはその発熱は小さく、温度上昇は2℃以下であった。
【0045】
次いで、重合反応により析出した沈殿を濾別した後、60℃で72時間、真空乾燥することにより、65.2g(単離収率81%)の無水のモノアリルアミン塩酸塩重合体を固体として得た。GPC法により測定した重量平均分子量は、1200であった。
【0046】
実施例3 付加塩を外したモノアリルアミン重合体のメタノール溶液の製造
撹拌機、温度計、還流式冷却器を備えた1リットルの3ツ口丸底フラスコ中に、実施例1で得られたモノアリルアミン塩酸塩重合体200.0g(1.64モル)を加え、それに50mlのメタノールを添加し分散させた。その混合物を冷却下に撹拌しながら、それに、濃度28重量%のナトリウムメトキシド(1.66モル)のメタノール溶液320.4gを少しずつ加え室温にて1時間反応させた。
【0047】
その後、混合物を50℃に加温しながら一夜撹拌した後、放冷させ、生成した食塩を除去し、フリーのモノアリルアミン重合体の無水メタノール溶液を得た。その溶液からメタノールを留去して取り除いた後、さらに、n−プロパノールを加え、析出する少量の食塩を濾別して取り除くことにより、無水のモノアリルアミン重合体のn−プロパノール溶液を得た。その溶液を減圧下に加熱し、n−プロパノールを留去して取り除くことにより、フリーのモノアリルアミン重合体を固体として得ることができる。
【0048】
さらに、そのn−プロパノール溶液をテトラヒドロフランに加えることにより極めて良好に分散した白色沈殿を得た。これを濾別し、加熱真空乾燥することにより白色の粉末として、フリーのモノアリルアミン重合体を得た。
従来、フリーのモノアリルアミン重合体は、固まりとして得られるにとどまっていたが、この方法により、粉末として得ることができた。
実施例1に記載した方法でのポリマーの水分含有率を測定したところ、その値は、0.5重量%以下であった。
この重合体のIRスペクトルを図4に示す。
【0049】
実施例4〜11および比較例1〜7 種々の条件下でのモノアリルアミン塩酸塩重合体の製造
撹拌機、温度計、還流式冷却器を備えた100ミリリットルの3ツ口丸底フラスコ中に、モノマー濃度60重量%のモノアリルアミン塩酸塩を含む各種有機溶剤の溶液50gを加え、60℃に保ち、それにラジカル重合開始剤(モノマーに対して10モル%)を、重合開始のときと重合開始してから24時間後とに分割して添加し、60℃で合計72時間、重合した。
重合が終了した後、反応混合物を約100mlのメタノールに添加し、得られた沈殿物を濾取し、メタノールで洗浄した後、60℃で72時間真空乾燥することにより、無水のアリルアミン塩酸塩重合体を得た。
重合条件(用いたラジカル開始剤、重合のために用いた溶媒)と重合結果(単離重合収率、重量平均分子量)を表1に示す。
【0050】
【表1】
Figure 0003570615
【0051】
[注]
MAIB:2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)
V−50:2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
VA−088:2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオン酸アミド)
t−BHP:t−ブチルヒドロペルオキシド
BPO:過酸化ベンゾイル
APS:過硫酸アンモニウム
MeOH:メタノール
EtOH:エタノール
NPA:n−プロパノール
IPA:イソプロパノール
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド
NMP:N−メチルピロリドン
DMSO:ジメチルスルホキシド
実施例12,13 モノアリルアミン1/2硫酸塩重合体の製造
撹拌機、温度計、ジムロート冷却管を備えた500ミリリットルの4つ口丸底セパラブルフラスコ中に、モノアリルアミン1/2硫酸塩159.23g(1.5モル)の50重量%、25重量%有機溶剤溶液それぞれに、MAIBをモノマーに対して5モル%添加して55℃で72時間、重合反応させた。重合反応終了後、反応物をメタノールに再沈させて、析出する沈殿を濾取することにより、モノアリルアミン1/2硫酸塩重合体を結晶として得た。この結果を表2に示す。
【0052】
【表2】
Figure 0003570615
【0053】
[注]MAIB、MeOH、EtOH:表1の脚注と同じ。
【0054】
実施例14 モノアリルアミン・メタンスルホン酸塩重合体の製造
撹拌機、温度計、ジムロート冷却管を備えた1000ミリリットルの4つ口丸底セパラブルフラスコ中に、ヘキサン600g、モノアリルアミン114.18gを仕込み、冷却、撹拌下でメタンスルホン酸192.2gを徐々に滴下した。精製した白色沈殿を濾取、乾燥することによりモノアリルアミン・メタンスルホン酸塩の結晶を定量的に得た。
【0055】
撹拌機、温度計、ジムロート冷却管を備えた500ミリリットルの4つ口丸底セパラブルフラスコ中に、モノアリルアミン・メタンスルホン酸塩153.19g(1.0モル)とDMSO 115mlを仕込み、均一なモノマー溶液とした。MAIB 11.52gをモノマーに対して5モル%添加して55℃で72時間、重合反応させた、重合終了後、反応物をイソプロパノール中に再沈させ、それを濾取することにより、151.66g(単離収率99%)のモノアリルアミン・メタンスルホン酸塩重合体を、結晶として得た。GPCで分析すると、重量平均分子量3600であった。
【0056】
実施例15 重合媒体としてエタノールを用いたN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩重合体の製造
N,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩636.2g(5.23モル)を含むモノマ−濃度70重量%のエタノール溶液を60℃まで上昇させた後、ラジカル重合開始剤としてMAIB 40.0g(モノマ−に対して3.3モル%)を添加し、60℃で撹拌しながら重合反応を行った。添加の際、溶液の温度は、ほとんど上昇しなかった。さらに、重合開始後、24時間、48時間、および72時間経過した後にも、MAIBを40.0gづつ加えて、合計120時間、重合反応を行った。
【0057】
重合反応終了後、反応混合物を大過剰のアセトン中に加えた。生じる固体を濾取した後、45℃で24時間真空乾燥を行い、604.4g(単離収率95%)のN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩重合体を得た。GPC測定による重量平均分子量は、900であった。
この重合体のIRスペクトルおよびNMRスペクトルの結果を、それぞれ、図5、図6に示す。
【0058】
実施例16 重合媒体としてメタノールを用いたN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩重合体の製造
N,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩117.9g(0.97モル)を含むモノマ−濃度75重量%のメタノール溶液を50℃まで上昇させた後、ラジカル重合開始剤としてMAIB 5.6g(モノマーに対して2.5モル%)を添加し、60℃で重合反応を行った。さらに、重合開始から24時間、48時間、72時間および96時間経過した後にも、MAIBを5.6gづつ加えて、MAIB合計12.5モル%を用いて168時間、重合反応を行った。
重合反応終了後、実施例15とほぼ同様に後処理を行い、81.4g(単離収率69%)のN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩重合体を得た。GPC測定による重量平均分子量は、1400であった。
【0059】
実施例17〜26および比較例8〜11 種々の条件下でのN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩重合体の製造
N,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩30g(0.247モル)を含む有機溶剤溶液を60℃まで上昇させた後、ラジカル重合開始剤を、重合開始時、重合を開始してから24時間経過の後、および48時間経過の後に分割して添加し、60℃で合計72時間、重合反応を実施した。
反応終了後、反応溶液を過剰のアセトンに加え、生じた沈殿物を濾取し、55℃で72時間以上、真空乾燥することにより、N,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩重合体を得た。これらの重合条件(モノマー濃度,ラジカル開始剤,開始剤添加量,重合媒体,重合温度)と結果(単離重合収率,重量平均分子量)を表3に示す。
【0060】
【表3】
Figure 0003570615
【0061】
[注]MAIB、V−50、AIBN、t−BHP、BPO、EtOH、MeOH、NPA、IPA、DMF、DMSO、DMAc、NMPは表1の脚注と同じである。
【0062】
実施例27 付加塩をはずしたN,N−ジメチルアリルアミン重合体の製造
撹拌機、温度計、還流式冷却器を備えた500mlの3ツ口セパラブルフラスコ中に実施例15で得られたN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩重合体(100.0g,0.822モル)を加え、それに100gのメタノールを添加し溶解させた。その混合物を冷却下に撹拌しながら、それに、濃度28重量%のナトリウムメトキシド(0.822モル)のメタノール溶液158.16gを少しづつ加え室温にて1時間反応させた。析出する結晶(食塩)を濾別して取り除いた後、その濾液として付加塩をはずした無水のフリーのN,N−ジメチルアリルアミン重合体のメタノール溶液を得た。析出した結晶のIRスペクトルは、特に吸収がみられないことからポリマーではなく食塩であることが示された。
得られる濾液を減圧下に留去し、残査として付加塩をはずしたN,N−ジメチルアリルアミン重合体を得た。その重合体のIRスペクトルを図7に、GPCの結果を図8にそれぞれ示す。
【0063】
実施例28 N,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩とモノアリルアミン塩酸塩との共重合体の製造(仕込みモル比1:1)
撹拌機、温度計、ジムロート冷却管(シリカゲルを封入したカルシウム管付)を備えた1リットルの4ツ口丸底セパラブルフラスコに、N,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩 273.0g(2.25モル)とモノアリルアミン塩酸塩 210.0g(2.25モル)とを含むモノマー合計濃度60重量%のエタノール溶液を、55℃に保ち、それに、ラジカル重合開始剤としてMAIBを20.7g(モノマーに対して2.0モル%)添加した。さらに重合反応を開始してから24時間、48時間、72時間経過した後にもMAIBを31.1g(モノマーに対して3.0モル%)ずつ添加した。重合反応を開始してから96時間経過した後からは、重合温度を60℃に上昇させ、合計166時間、重合反応を行った。
【0064】
重合終了後、得られる混合物をアセトン6リットルに加え、析出する結晶を濾別し、アセトンで洗浄した後、50℃で24時間、真空乾燥することにより、無水のN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩とモノアリルアミン塩酸塩との共重合体(仕込みモル比1:1)を473.3g(単離収率98%)得た。得られた重合体のIRスペクトル及びGPCの結果を、それぞれ図9、図10に示す。
【0065】
IRスペクトルにおいては、910cm−1のCH=CHに由来する吸収がないので、得られた重合体がN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩とモノアリルアミン塩酸塩との共重合体であることを支持している。また、GPC法により測定した重量平均分子量は700であった。
【0066】
実施例29 N,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩とモノアリルアミン塩酸塩との共重合体の製造(仕込みモル比1:3)
N,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩を126.1g(1モル)、かつ、モノアリルアミン塩酸塩を280.7g(3モル)用いた以外は、実施例28と同様に操作し、無水のN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩とモノアリルアミン塩酸塩との共重合体(仕込みモル比1:3)を398.6g(単離収率98%)得た。GPC法により測定した重量平均分子量は800であった。
【0067】
実施例30 N,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩とモノアリルアミン塩酸塩との共重合体の製造(仕込みモル比3:1)
N,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩を364.8g(3モル)、かつ、モノアリルアミン塩酸塩を93.5g(1モル)を用いた以外は、実施例28と同様に操作し、無水のN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩とモノアリルアミン塩酸塩との共重合体(仕込みモル比3:1)を422.5g(単離収率92%)得た。GPC法により測定した重量平均分子量は650であった。
【0068】
実施例31 付加塩を外したN,N−ジメチルアリルアミンとモノアリルアミンとの共重合体の製造(仕込みモル比1:1)
撹拌機、温度計、還流式冷却機を備えた300ミリリットル4ツ口丸底フラスコ中に実施例28で得られたN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩とモノアリルアミン塩酸塩との共重合体54.1g(モノマ−単位で0.5モル)を加え、それに50mlのメタノールを添加し分散させた。その混合物を冷却下に撹拌しながら、それに濃度28重量%のナトリウムメトキシド(0.5モル)のメタノール溶液97.1gを少しずつ加え、その後、室温にて1時間反応させた。析出する結晶を濾別して取り除いた後、その濾液として付加塩を外したフリーのN,N−ジメチルアリルアミンとモノアリルアミンとの共重合体のメタノール溶液を得た。結晶部分のIRスペクトルは、特に吸収がないことから、ポリマーではなく食塩であることが示された。
この付加塩を外したフリーのN,N−ジメチルアリルアミンとモノアリルアミンとの共重合体(仕込みモル比1:1)のIRスペクトル、GPCの結果を、それぞれ、図11、図12に示す。
【0069】
実施例32〜35及び比較例12〜14 種々の条件下でのN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩とモノアリルアミン塩酸塩との共重合体の製造
撹拌機、温度計、ジムロート冷却管(シリカゲルを封入したカルシウム管付)を備えた100ミリリットルの4ツ口丸底セパラブルフラスコに、N,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩 30.4g(0.25モル)とモノアリルアミン塩酸塩 23.4g(0.25モル)を含む有機溶剤溶液を加え、60℃に保ち、それにラジカル重合開始剤(モノマーに対して合計15モル%)を、重合開始のときと重合開始してから12時間後、24時間後とに3分割して添加し、55℃で合計72時間、重合反応を実施した。
【0070】
重合が終了した後、反応混合物を大量のアセトンに添加し、得られた沈殿物を濾別し、アセトンで洗浄した後、50℃で24時間真空乾燥することにより、無水のN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩とモノアリルアミン塩酸塩との共重合体を得た。重合条件(合計モノマー濃度,ラジカル開始剤,重合溶媒)と重合結果(単離重合収率,重量平均分子量)とを表4に示す。
【0071】
【表4】
Figure 0003570615
【0072】
[注]MAIB、V−50、BPO、AIBNは、表1の脚注と同じである。
【0073】
試験例1 N,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩とモノアリルアミン塩酸塩との共重合体の各種溶媒に対する溶解性
実施例28〜30で得られた共重合体0.1gの水および有機溶剤(5ml)に対する溶解性(30℃)を検討した。参考例1としてN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩単独重合体(N,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩をエタノール中、MAIBの触媒の存在下、重合反応により得られる重量平均分子量600の重合体)、また、参考例2としてモノアリルアミン塩酸塩単独重合体(日東紡績(株),PAA・HCl−3S,重量平均分子量約1万)に対しても同様に溶解性を検討した。それらの結果を表5に示す。
【0074】
【表5】
Figure 0003570615
【0075】
[注]
DMAA・HCl:N,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩
MAA・HCl:モノアリルアミン塩酸塩
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
表5から分かるように、本発明の共重合体は、有機溶剤の溶解性に対しては、モノアリルアミン塩酸塩単独重合体とN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩単独重合体の中間の性質を示している。
【0076】
実施例36〜43 種々の条件下でのN−モノアルキルアリルアミン塩酸塩重合体の製造
撹拌機、温度計、ジムロート冷却管を備えた1リットルの4つ口丸底セパラブルフラスコに、N−モノアルキルアリルアミン塩酸塩(3.0モル)を含む有機溶剤溶液を加え、恒温槽中で55℃に保った。それに、ラジカル重合開始剤としてMAIB 17.23g(モノマーに対して2.5モル%)を添加した、さらに、重合を開始してから24時間、48時間、72時間経過した後にもMAIBを同量づつ添加した。重合反応は、55℃で合計120時間行った。
重合終了後、得られた混合物をアセトン等の再沈溶媒に投入し、析出する結晶を濾別し、再沈溶媒で洗浄した後、50℃で24時間、真空乾燥することにより、無水のN−モノアルキルアリルアミン塩酸塩重合体を得た。
それらの結果を表6に示す。
【0077】
【表6】
Figure 0003570615
【0078】
[注]
MMAA・HCl:N−モノメチルアリルアミン塩酸塩
MEAA・HCl:N−モノエチルアリルアミン塩酸塩
MeOH、EtOH、DMF、DMSO:表1の脚注と同じである。
【0079】
実施例36で得られたN−モノメチルアリルアミン塩酸塩重合体(再沈溶媒アセトン)のIRスペクトル及びGPCの結果をそれぞれ図13、図14に示す。このIRスペクトルでは、波数910cm−1のCH=CHに由来する吸収がないので、得られた重合体がN−モノアルキルアリルアミン塩酸塩重合体であることを支持している。
【0080】
実施例44〜47 ジアリルアミン類塩共重合体の製造
撹拌機、温度計、ジムロート冷却管を備えた1リットルの4つ口丸底セパラブルフラスコに、ジアリルアミン類塩酸塩または四級アンモニウム塩(3.0モル)を含むモノマー濃度の50重量%のメタノール溶液を仕込み、恒温槽中で55℃に保った。それに、MAIB 17.23g(モノマーに対して2.5モル%)を添加した、さらに、重合を開始してから24時間、48時間、72時間経過した後にもMAIBを同量づつ添加し、合計120時間、重合反応させた。
重合終了後、得られた混合物をイソプロパノール(2リットル)に添加し、析出する結晶を濾別し、イソプロパノールで洗浄した後、50℃で24時間、真空乾燥することにより、無水のジアリルアミン類塩酸塩または四級アンモニウム塩重合体を得た。結果を表7に示す。
【0081】
【表7】
Figure 0003570615
【0082】
[注]
HOEDAA・HCl:N−ヒドロキシエチルアリルアミン塩酸塩
DAA・HCl:ジアリルアミン塩酸塩
MDAA・HCl:N−メチルジアリルアミン塩酸塩
DADMAC:ジアリルジメチルアンモニウムクロリド
実施例48〜55 ジアリルアミン類塩とモノアリルアミン類塩酸塩との共重合体の製造
ジアリルアミン類塩(3.0モル)の代わりに、モノアリルアミン類塩酸塩(1.5モル)とジアリルアミン類塩(1.5モル)との混合物を用いた以外は、実施例44〜47と同様に操作し、無水のモノアリルアミン類塩酸塩とジアリルアミン類塩との共重合体を得た。その結果を表8に示す。
【0083】
【表8】
Figure 0003570615
【0084】
[注]
MAA・HCl:モノアリルアミン塩酸塩
DMAA・HCl:N,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩
HOEDAA・HCl、DAA・HCl、MDAA・HCl、DADMAC:表7の脚注と同じである。
【0085】
試験例2 溶解性試験
実施例44〜55で得られた重合体0.1gの水および有機溶剤(5ml)に対する溶解性(30℃)を検討した。結果を表9に示す。
【0086】
【表9】
Figure 0003570615
【0087】
実施例56〜58 モノアルキルアリルアミン共重合体の製造
ジアリルアミン類塩(3.0モル)の代わりに、モノアリル又はジアリルアミン塩酸塩(1.5モル)とモノアルキルアリルアミン類塩酸塩(1.5モル)との混合物を用いた以外は、実施例44〜47と同様に操作し、モノアルキルアリルアミン共重合体を得た。その結果を表10に示す。
【0088】
【表10】
Figure 0003570615
【0089】
【発明の効果】
本発明によれば、モノアリルアミン、N,N−ジアルキルアリルアミン、N−モノアルキルアリルアミンおよびジアリルアミン類の付加塩を用い、これらの単独重合体や共重合体からなるアリルアミン系重合体を有機溶媒中で高収率で簡単に製造でき、また、特に難しい処理を必要としないので、本発明の方法は工業的に有利に適用することができる。さらに、本発明において、水を含まない有機溶媒を用いると、無水のアリルアミン付加塩系重合体または付加塩をはずしたフリーのアリルアミン系重合体を簡単に製造できる。そのため、本発明の方法により製造されたアリルアミン系重合体は、各種ファインケミカルズ分野における用途に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたモノアリルアミン塩酸塩重合体のIRスペクトルである。
【図2】実施例1で得られたモノアリルアミン塩酸塩重合体のNMRスペクトル(DO溶媒)である。
【図3】実施例1で得られたモノアリルアミン塩酸塩重合体のGPCによる分子量分布図である。
【図4】実施例3で得られたフリーのモノアリルアミン重合体のIRスペクトルである。
【図5】実施例15で得られたN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩重合体のIRスペクトルである。
【図6】実施例15で得られたN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩重合体のNMRスペクトル(DO溶媒)である。
【図7】実施例27で得られたフリーのN,N−ジメチルアリルアミン重合体のIRスペクトルである。
【図8】実施例27で得られたフリーのN,N−ジメチルアリルアミン重合体のGPCによる分子量分布図である。
【図9】実施例28で得られたN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩とモノアリルアミン塩酸塩との共重合体(仕込みモル比1:1)のIRスペクトルである。
【図10】実施例28で得られたN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩とモノアリルアミン塩酸塩との共重合体(仕込みモル比1:1)のGPCによる分子量分布図である。
【図11】実施例31で得られたフリーのN,N−ジメチルアリルアミンとモノアリルアミンとの共重合体(仕込みモル比1:1)のIRスペクトルである。
【図12】実施例31で得られたフリーのN,N−ジメチルアリルアミンとモノアリルアミンとの共重合体(仕込みモル比1:1)のGPCによる分子量分布図である。
【図13】実施例36で得られたN−モノメチルアリルアミン塩酸塩重合体のIRスペクトルである。
【図14】実施例36で得られたN−モノメチルアリルアミン塩酸塩重合体のGPCによる分子量分布図である。

Claims (12)

  1. 有機溶剤を含む媒体中において、アリルアミン類の中から選ばれる少なくとも1種の付加塩を、一般式(I)
    Figure 0003570615
    (式中のR〜Rは、それぞれ同一または異なる炭化水素基であって、RとR、RとRがたがいに結合して環を形成していてもよく、RおよびRは、それぞれ同一または異なるアルキル基を示す。)
    で表されるアゾ化合物、および一般式(II)
    Figure 0003570615
    (式中のR11〜R14は、それぞれ同一または異なる炭化水素基であって、R11とR12、R13とR14がたがいに結合して環を形成していてもよく、R15およびR16は、それぞれ同一または異なる水素原子あるいはアルキル基を示す。)
    で表されるアゾ化合物の中から選ばれる少なくとも1種のラジカル重合開始剤の存在下に重合させることを特徴とするアリルアミン系重合体の製造方法。
  2. ラジカル重合開始剤が、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)である請求項1に記載のアリルアミン系重合体の製造方法。
  3. モノアリルアミン付加塩を重合させる請求項1または2に記載のアリルアミン系重合体の製造方法。
  4. N,N−ジアルキルアリルアミン付加塩を重合させる請求項1または2に記載のアリルアミン系重合体の製造方法。
  5. N,N−ジアルキルアリルアミン付加塩と、モノアリルアミン、N−モノアルキルアリルアミンおよびジアリルアミン類の中から選ばれる少なくとも1種の付加塩とを共重合させる請求項1または2に記載のアリルアミン系重合体の製造方法。
  6. N,N−ジアルキルアリルアミン付加塩が、一般式(III)
    Figure 0003570615
    (式中のRおよびRは、それぞれ同一または異なる炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
    で表されるN,N−ジアルキルアリルアミンの付加塩である請求項4または5に記載のアリルアミン系重合体の製造方法。
  7. N−モノアルキルアリルアミン付加塩を重合させる請求項1または2に記載のアリルアミン系重合体の製造方法。
  8. N−モノアルキルアリルアミン付加塩と、モノアリルアミンおよびジアリルアミン類の中から選ばれる少なくとも1種の付加塩とを共重合させる請求項1または2に記載のアリルアミン系重合体の製造方法。
  9. N−モノアルキルアリルアミン付加塩が、一般式(IV)
    CH=CHCHNH−R …(IV)
    (式中のRは炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
    で表されるN−モノアルキルアリルアミンの付加塩である請求項5、7または8に記載のアリルアミン系重合体の製造方法。
  10. ジアリルアミン類の付加塩を重合させる請求項1または2に記載のアリルアミン系重合体の製造方法。
  11. ジアリルアミン類の付加塩とモノアリルアミン付加塩とを共重合させる請求項1または2に記載のアリルアミン系重合体の製造方法。
  12. ジアリルアミン類の付加塩が、一般式(V)
    Figure 0003570615
    (式中のR10は水素原子または水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
    で表されるジアリルアミン類の付加塩または第四級アンモニウム塩である請求項5、8、10または11に記載のアリルアミン系重合体の製造方法。
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