JP3566917B2 - 原料処理装置及び原料処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、主に、膨大な発生量の産業廃棄物、特に高含水廃棄物を原料として、炭化処理及び焼成処理のうち少なくとも一方の処理を行って、有価物を生成する原料処理装置及び原料処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、間欠方式の炭化装置及び焼成装置は以前より存在するが、多量の処理には不適であるため、連続方式の処理装置(例えば、特開平10ー279949号公報等参照)が近年開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、処理可能な原料の種類が制限されて原料処理の汎用性に劣るとともに、原料の処理機能も劣り、他の装置と併用せざるを得ない。
【0004】
本発明は、目的に応じた各種処理を可能として原料処理の汎用性を高めるばかりでなく、各種原料の処理機能を高めることを目的にしている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
後記実施形態の図面(図1〜6)の符号を援用して本発明を説明する。
<請求項1から請求項4の発明にかかる原料処理装置>
この原料処理装置においては、いずれも、回転可能に支持した外筒(6)と回転可能に支持した内筒(7)とを有する回転炉(2)を備え、この外筒(6)の内側とこの内筒(7)の外側との間に外通路(14)を設けるとともに、この内筒(7)の内側に内通路(15)を設け、この外通路(14)は入口部(16)と処理路(18)と出口部(17)とを有し、この内通路(15)は入口部(19)と処理路(21)と出口部(20)とを有している。
【0006】
さらに、請求項1の発明にかかる原料処理装置においては、前記内通路(15)にあって入口部(19)側に燃焼室(41)を連通させ、前記外通路(14)にあって入口部(16)側に循環口部(22a)を設けるとともに、この入口側循環口部(22a)と燃焼室(41)とを互いに連通する連通路(24)を設けている。
【0007】
請求項2の発明においては、請求項1の発明にかかる原料処理装置にあって、入口側循環口部(22a)と燃焼室(41)とを互いに連通する状態と遮断する状態とを取り得る開閉手段(24a)を設けている。
【0008】
さらに、請求項3の発明にかかる原料処理装置においては、前記内通路(15)にあって入口部(19)側に燃焼室(41)を連通させ、前記外通路(14)にあって出口部(17)側に循環口部(22b)を設けるとともに、この出口側循環口部(22b)と燃焼室(41)とを互いに連通する連通路(24)を設けている。また、この出口側循環口部(22b)と燃焼室(41)とを互いに連通する状態と遮断する状態とを取り得る開閉手段(24b)を設けている。
【0009】
さらに、請求項4の発明にかかる原料処理装置においては、前記内通路(15)にあって入口部(16)側に燃焼室(41)を連通させ、前記外通路(14)にあって入口部(16)側及び出口部(17)側にそれぞれ循環口部(22a,22b)を設けるとともに、この入口側循環口部(22a)と燃焼室(41)とを互いに連通する入口側連通路(24)と、この出口側循環口部(22b)と燃焼室(41)とを互いに連通する出口側連通路(24)とをそれぞれ設けている。また、前記入口側循環口部(22a)と燃焼室(41)とを互いに連通する状態と遮断する状態とを取り得る開閉手段(24a)と、前記出口側循環口部(22b)と燃焼室(41)とを互いに連通する状態と遮断する状態とを取り得る開閉手段(24b)とを設けている。
【0010】
<請求項5から請求項7の発明にかかる原料処理方法>
この原料処理方法においては、いずれも、外筒(6)と内筒(7)とを有する回転炉(2)で、この外筒(6)の内側とこの内筒(7)の外側との間に設けた外通路(14)と、この内筒(7)の内側に設けた内通路(15)とのうち、少なくとも一方の通路(14,15)にあって、入口部(16,19)から供給した被処理物を処理路(18,21)を経て出口部(17,20)から生成物として回収するものである。
【0011】
さらに、請求項5の発明にかかる原料処理方法においては、前記外通路(14)で行う処理に関し、無酸素状態または極低酸素状態にした前記外通路(14)で入口部(16)から被処理物としての原料を供給し、その原料がこの外通路(14)で処理路(18)を通過して出口部(17)へ至る間に、前記内筒(7)からこの外通路(14)への放熱により、この外通路(14)の被処理物を加熱し、この加熱により、水蒸気及び可燃ガスのうち少なくとも一方のものをこの被処理物から発生させるとともに、脱水処理及び炭化処理のうち少なくとも一方の処理をこの被処理物に対し行う。また、前記外通路(14)で被処理物から発生した水蒸気及び可燃ガスのうち少なくとも一方のものを、この外通路(14)で入口部(16)側に設けた循環口部(22a)から連通路(24)を経て燃焼室(41)へ導入するか、または、この外通路(14)で回転炉(2)の回転中心線(2a)の方向へ並設した複数の循環口部(例えば、入口部16側及び出口部17側に設けた循環口部22a,22b)からそれぞれ連通路(24)を経て燃焼室(41)へ導入し、さらに前記内通路(15)で入口部(19)側に導入する。
【0012】
さらに、請求項6の発明にかかる原料処理方法においては、請求項5の発明にかかる原料処理方法による処理を前記外通路(14)で行うとともに、前記内通路(15)で次の処理を行う。すなわち、前記外通路(14)の出口部(17)から回収された生成物としての炭化物と、この外通路(14)で入口部(16)から供給された原料と異なる被処理物としての別の原料とのうち、少なくとも一方のものを、この内通路(15)で入口部(19)から供給し、この炭化物及び別の原料のうち少なくとも一方のものは、この内通路(15)で処理路(21)を通過して出口部(20)へ至る間に、炭化物と、この内通路(15)の入口部(19)側に導入される燃焼ガスとのうち、少なくとも一方のものの燃焼熱により、焼成される。また、前記外通路(14)で被処理物から発生した水蒸気及び可燃ガスのうち少なくとも一方のものを、この外通路(14)で入口部(16)側に設けた循環口部(22a)から連通路(24)を経て燃焼室(41)へ導入するか、または、この外通路(14)で回転炉(2)の回転中心線(2a)の方向へ並設した複数の循環口部(例えば、入口部16側及び出口部17側に設けた循環口部22a,22b)からそれぞれ連通路(24)を経て燃焼室(41)へ導入し、さらに前記内通路(15)で入口部(19)側に導入する。
【0013】
請求項7の発明は、請求項5または請求項6の発明に下記の方法を付加する。前記外通路(14)の被処理物及び前記内通路(15)の被処理物は、共に、前記回転炉(2)の回転中心線(2a)に沿った同一向き(B)へ、この回転炉(2)の傾斜と回転とにより移動し、この外通路(14)及びこの内通路(15)で入口部(16,19)から処理路(18,21)を経て出口部(17,20)に至り、この外通路(14)で被処理物は低温処理されるとともに、この内通路(15)で被処理物は高温処理される。
【0014】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の一実施形態にかかる原料処理装置を図1〜3を参照して説明する。
【0015】
図1に示す原料処理装置は、大別して、支持台1上に設置された回転炉2(後で詳述)と両支持機構3(後で詳述)と駆動機構4(後で詳述)と燃焼装置5(後で詳述)とを備えている。この両支持機構3は、回転炉2を支持台1上で回転可能に支持するためのものである。この駆動機構4は、回転炉2を強制回転させるためのものである。この燃焼装置5は、回転炉2内を加熱するためのものである。前記回転炉2の回転中心線2aの方向を前後方向とし、この前後方向の両側のうち一方の側を前側とするとともに他方の側を後側とする。図示しないが、この原料処理装置は、前記支持台1を傾斜させる傾動機構も備えている。この傾動機構により、前記回転炉2において前側が後側よりも高くなり、この回転炉2の回転中心線2aを水平線に対し数度傾斜させることができる。
【0016】
<図1に示す前記回転炉2>
この回転炉2は、大別して、前記両支持機構3により支えられた外筒6と、この外筒6内に挿通された内筒7と、この外筒6の前後両端部8及びこの内筒7の前後両端部9に対応して設けられた前後両シールボックス10,11とを備えている。
【0017】
この前後両シールボックス10,11とこの外筒6の前後両端部8との間で円筒状の回転摺接部12が設けられ、この前後両シールボックス10,11とこの内筒7の前後両端部9との間で円筒状の回転摺接部13が設けられている。この外筒6の内側とこの内筒7の外側との間には外通路14が回転中心線2aに沿って前後両シールボックス10,11間にわたり設けられ、この内筒7の内側には内通路15が回転中心線2aに沿って前後両シールボックス10,11間にわたり設けられている。前記回転摺接部12には外筒6の外側と外通路14とを区画するシール部12aが設けられ、前記回転摺接部13には外通路14と内通路15とを区画するシール部13aが設けられている。
【0018】
この前後両シールボックス10,11のうち、前側のシールボックス10には外通路14の入口部16(投入管)が設けられ、後側のシールボックス11の下部には外通路14の出口部17が設けられている。外通路14は、供給口16aを有する前記入口部16と、排出口17aを有する前記出口部17と、内筒7の外周でこの入口部16と出口部17とを互いにつなぐ処理路18とからなる。図3で概略的に示すように、前記入口部16の供給口16aにはシールバルブ16bを介してホッパー16cが連結されているとともに、前記出口部17の排出口17aにもシールバルブ17bが連結され、この両シールバルブ16b,17bと前記両シール部12aとにより、外通路14は外気に対する気密性が高められている。
【0019】
この前後両シールボックス10,11のうち、外通路14の入口部16が設けられた前側のシールボックス10には内通路15の入口部19(投入管)が設けられ、外通路14の出口部17が設けられた後側のシールボックス11の下部には内通路15の出口部20が設けられている。内通路15は、供給口19aを有する前記入口部19と、排出口20aを有する前記出口部20と、内筒7の内周でこの入口部19と出口部20とを互いにつなぐ処理路21とからなる。図3で概略的に示すように、前記入口部19の供給口19aにはシールバルブ19bを介してホッパー19cが連結されているとともに、前記出口部20の排出口20aにもシールバルブ20bが連結され、この両シールバルブ19b,20bと前記両シール部13aとにより、内通路15は外気及び外通路14に対する気密性が高められている。
【0020】
前側のシールボックス10の上部においては、外通路14で入口側循環口部22aが設けられている。後側のシールボックス11の上部においては、外通路14で出口側循環口部22bが設けられているとともに、内通路15でガス排出口部23が設けられている。図3で概略的に示すように、これらの循環口部22a,22bにはそれぞれ連通路24が接続され、これらの連通路24には開閉弁24a,24b(開閉手段)が取り付けられている。なお、前側のシールボックス10の下部にはシール機能を有する残留物排出口部25が設けられている。
【0021】
<前記回転炉2における外筒6及び内筒7の内部構造>
図1及び図2に示すように、前記外通路14と前記内通路15とには、それぞれ、複数(四枚)の仕切板26,27が回転中心線2aを中心とする周方向へ配設されている。
【0022】
外通路14内の各仕切板26は、内筒7の外側に固着され、外筒6の内側に向けて延設されて近接し、外通路14を周方向へ複数分割して複数(四室)の処理路18に区画している。この各処理路18は、前後両シールボックス10,11間にわたり各仕切板26により区画されて互いに遮られた状態で、回転中心線2aに沿って延びている。外通路14の入口部16(投入管)の内端部は、外通路14の各処理路18のうち下側に位置する一つの処理路18の前端部まで挿入されている。この各処理路18の後端部は開放されて外通路14の出口部17の上部に連通されている。
【0023】
内通路15内の各仕切板27は、内通路15内で回転中心線2aに一致して設けられたシャフト28の外側に固着され、図2(a)に示すように内筒7の内側に向けて延設されて固着されているか、または、図2(b)に示すように内筒7の内側に向けて延設されて近接し、内通路15を周方向へ複数分割して複数(四室)の処理路21に区画している。この各処理路21は、前後両シールボックス10,11間にわたり各仕切板27により区画されて互いに遮られた状態で、回転中心線2aに沿って延びている。内通路15の各処理路21の前端部は、互いに合わされて供給室29になっている。内通路15の入口部19(投入管)の内端部は、この供給室29まで挿入されている。この各処理路21の後端部は開放されて内通路15の出口部20の上部に連通されている。
【0024】
<図1に示す前記両支持機構3>
この両支持機構3は、図2にも示すように、前記支持台1上の前後両側でそれぞれ回転可能に支持された一対の支持ローラ30(タイヤ状のもの)と、前記回転炉2で外筒6の外側の前後両側に取着されて外筒6と一体回転し得る前後両支持輪31とを備えている。この前後両支持輪31がこの前後両側の両支持ローラ30上に載せられて回転炉2の全体が支持されている。
【0025】
<図1に示す前記駆動機構4>
この駆動機構4は、前記支持台1上に設置された駆動モータ32(駆動源)と、前記回転炉2で外筒6の外側に取着されて外筒6と一体回転し得る鎖歯車33と、この駆動モータ32の回転をこの鎖歯車33に伝えるチェーン34,35等とを備えている。
【0026】
この駆動機構4のほかに、外筒6の回転を内筒7に伝動する連動部としての伝動係止部36が、外通路14で外筒6の内側と内筒7の外側との間で設けられている。この伝動係止部36は、外筒6の内側に近接する各仕切板26の端部26aと、外筒6の内側に突設された各突起37とからなる。外筒6の回転に伴い、この各突起37が各仕切板26の端部26aに係止され、外筒6と内筒7とが同じ回転中心線2aを中心に同じ回転向きAへ回転する。
【0027】
図2(a)に示す場合には、内通路15内の各仕切板27及びシャフト28は、内筒7と一体回転する。
図2(b)に示す場合には、内筒7の回転を各仕切板27及びシャフト28に伝動する連動部としての伝動係止部38が、内通路15に設けられている。この伝動係止部38は、内筒7の内側に近接する各仕切板27の端部27aと、内筒7の内側に突設された各突起39とからなる。内筒7の回転に伴い、この各突起39が各仕切板27の端部27aに係止され、内筒7と各仕切板27及びシャフト28とが同じ回転中心線2aを中心に同じ回転向きAへ回転する。
【0028】
<図1に示す前記燃焼装置5>
この燃焼装置5には耐熱壁40の内部に燃焼室41が設けられている。この燃焼装置5は支持台1上で前記回転炉2の回転中心線2aの方向へ移動可能になっている。この耐熱壁40において回転炉2の前側シールボックス10に対向する後側で供給口部42が設けられて前側シールボックス10内の供給室29に対し着脱可能に挿入されている。この耐熱壁40の外周には、循環口部43aを有する供給管43と、空気供給口部44aを有する供給管44とが環状に設けられている。これらの供給管43,44は、耐熱壁40に貫設された複数の導入孔45により燃焼室41に連通されている。図3で概略的に示すように、前側シールボックス10の循環口部22a及び後側シールボックス11の循環口部22bに接続された連通路24は、この供給管43の循環口部43aに接続され、この供給管44の空気供給口部44aにはブロア44bが配管で接続されている。この耐熱壁40において供給口部42に対向する前側でバーナ46が取り付けられて燃焼室41に接続されている。
【0029】
次に、本発明の一実施形態にかかる原料処理方法を図3〜6を参照して説明する。
図3に示す原料処理方法、図4に示す原料処理方法、図5に示す原料処理方法及び図6に示す原料処理方法は、いずれも、前述した原料処理装置を利用して実施されるものである。
【0030】
<図3及び図1,2に示す原料処理方法>
この原料処理方法は、前記回転炉2において、外通路14で処理を行うと同時に、内通路15でも処理を行うものである。処理時、この回転炉2の回転中心線2aを水平線に対し1〜2度傾斜させて外筒6及び内筒7の前側をそれらの後側よりも高くする。
【0031】
外通路14においては、ホッパー16cに投入された被処理物としての原料(製紙汚泥や下水汚泥や家畜糞や木材チップやおからなどの各種有機系廃棄物、各種無機系廃棄物、そのほか廃棄物以外のものであって例えば石こうなどの原料)が、シールバルブ16bを通って供給口16aから入口部16に入り、各処理路18のうち下側に位置する一つの処理路18の前端部に供給される。
【0032】
内通路15においては、ホッパー19cに投入された被処理物としての原料(各種無機系廃棄物、廃棄物以外のものであって例えば石灰石などの原料)が、シールバルブ19bを通って供給口19aから入口部19に入り、各処理路21の前端部にある供給室29に供給される。
【0033】
前記燃焼装置5においては、必要に応じて、ブロア44bからの空気が空気供給口部44aと供給管44と各導入孔45とを経て燃焼室41に送られるとともに、バーナ46が燃焼室41に向けて点火され、燃焼室41の燃焼ガスが供給口部42から前記内通路15の供給室29に供給される。
【0034】
このようにして供給されたこれらの被処理物は、共に、回転炉2の回転中心線2aに沿った同一向きBへ、この回転炉2の傾斜と回転とにより徐々に移動し、外通路14で低温処理されながら入口部16から各処理路18を経て出口部17に至るとともに、内通路15で燃焼ガス(燃焼室41からの燃焼ガスばかりではなく、内通路15中での炭化物の燃焼による燃焼ガスも含む。)により高温処理されながら入口部19から各処理路21を経て出口部20に至る。
【0035】
この場合、無酸素状態または極低酸素状態にされた外通路14で被処理物が各処理路18を通過して出口部17へ至る間に、内筒7から外通路14への放熱により、この外通路14の被処理物が加熱され、この加熱により、水蒸気及び可燃ガスのうち少なくとも一方のものがこの被処理物から発生するとともに、脱水処理及び炭化処理のうち少なくとも一方の処理がこの被処理物に対し行われる。一方、内通路15において被処理物は、各処理路21を通過して出口部20へ至る間に焼成される。従って、外通路14の出口部17では炭化物(脱水物)が排出口17aからシールバルブ17bを通って回収されるとともに、内通路15の出口部20では焼成物が排出口20aからシールバルブ20bを通って回収される。なお、内通路15においてガス排出口部23から排ガスが排出される。
【0036】
このようにして、外通路14と内通路15とでは別々の処理が同時に行われるが、外通路14で発生した水蒸気及び可燃ガスのうち少なくとも一方のものは、前記入口側循環口部22a付近の開閉弁24aや前記出口側循環口部22b付近の開閉弁24bの設定状態に応じて、下記(イ)(ロ)(ハ)に示すように処理される。
【0037】
(イ) 出口側開閉弁24bのみが開き入口側開閉弁24aは閉じている場合外通路14で発生した水蒸気及び可燃ガスのうち少なくとも一方のものは、外通路14で出口部17側にある循環口部22bから出口側開閉弁24bを通り、連通路24を経て燃焼装置5に至り、この燃焼装置5において循環口部43aと供給管43と各導入孔45とを経て燃焼室41に送られる。可燃ガスはこの燃焼室41で燃焼する。その燃焼ガスは内通路15で入口部19側にある供給室29に供給口部42から導入される。また、水蒸気もこの供給口部42から燃焼ガスとともに供給室29に導入される。
【0038】
(ロ) 入口側開閉弁24aのみが開き出口側開閉弁24bは閉じている場合外通路14で発生した水蒸気及び可燃ガスのうち少なくとも一方のものは、外通路14で入口部16側にある循環口部22aから入口側開閉弁24aを通り、連通路24を経て燃焼装置5に至り、この燃焼装置5において循環口部43aと供給管43と各導入孔45とを経て燃焼室41に送られる。可燃ガスはこの燃焼室41で燃焼する。その燃焼ガスは内通路15で入口部19側にある供給室29に供給口部42から導入される。また、水蒸気もこの供給口部42から燃焼ガスとともに供給室29に導入される。
【0039】
(ハ) 出口側開閉弁24b及び入口側開閉弁24aが共に開いている場合
外通路14で発生した水蒸気及び可燃ガスのうち少なくとも一方のものは、外通路14で入口部16側にある循環口部22aから入口側開閉弁24aを通るとともに、外通路14で出口部17側にある循環口部22bから出口側開閉弁24bを通り、連通路24に至る。この場合、出口側開閉弁24bの開閉度と入口側開閉弁24aの開閉度とをそれぞれ変更すれば、出口側循環口部22bを通過する量と入口側循環口部22aを通過する量とをそれぞれ調整することも可能である。しかし、通常は上記(イ)または(ロ)の設定状態で実施される。
【0040】
そのほか、外通路14で入口部19側に発生した残留物は、シール状態を保持したまま排出口部25から回収される。
ちなみに、回収された炭化物(脱水物)や焼成物は、各種用途品、例えば、鮮度保持材や調湿材や脱臭材や水質浄化材や土壌改良材や保温材などに加工して有効に利用することができる。
【0041】
<図4及び図1,2に示す原料処理方法>
この原料処理方法は、外通路14の出口部17から回収された被処理物としての炭化物(脱水物)が、内通路15で入口部19から供給される点で、図3に示す原料処理方法と異なる。従って、外通路14で入口部16から供給された被処理物としての原料は、前述したように外通路14で処理された後、前述したように内通路15で再び処理され、焼成物として回収される。他は、図3に示す原料処理方法と同様である。
【0042】
<図5及び図1,2に示す原料処理方法>
この原料処理方法は、前述した外通路14での処理のみが行われる点で、図3に示す原料処理方法と異なる。ただし、内通路15で、前述した処理は行われないが、燃焼室41からの燃焼ガスは、依然、内通路15の供給室29に導入される。そのため、内通路15が高温になり、内筒7から外通路14への放熱により、外通路14の被処理物が加熱される。外通路14で出口部17から、炭化物(乾燥物)や低温焼成物が回収される。他は、図3に示す原料処理方法と同様である。
【0043】
<図6及び図1,2に示す原料処理方法>
この原料処理方法は、外通路14で入口部16から供給された原料と異なる被処理物としての別の原料(石灰石や粘土など)が、内通路15で入口部19から供給される点で、図3に示す原料処理方法と異なる。従って、内通路15で出口部20から回収される焼成物は、生石灰やセラミックスなどになる。他は、図3に示す原料処理方法と同様である。
【0044】
<本実施形態の特徴>
本実施形態は下記*の特徴(後記する他の技術的思想以外)を有する。ちなみに、以下に述べる特徴は、処理時間の短縮等に伴う処理原価の低減や設備費の低減や設備の小型化にも極めて有効であり、しかも、各種原料の処理機能を高めるとともに、装置の簡略化を実現することができる。
【0045】
* 前記原料処理装置の回転炉2においては、互いに別々に設けた外通路14と内通路15とにそれぞれ入口部16,19と処理路18,21と出口部17,20とを設けた。そのため、例えば、図3,6に示す原料処理方法として前述したように外通路14と内通路15とでそれぞれ別々に同時処理したり、図4に示す原料処理方法として前述したように外通路14で処理された生成物を原料として内通路15で処理することにより別の生成物を生じさせたり、図5に示す原料処理方法として前述したように外通路14のみで処理したりすることができる。従って、原料の種類など、目的に応じた各種処理が可能となり、原料処理装置としての汎用性を高めることができる。
【0046】
* 前記原料処理装置の回転炉2においては、外筒6の内側と内筒7の外側との間に外通路14を設けるとともに、内筒7の内側に内通路15を設けた。そのため、内筒7から外通路14への放熱を有効に利用して、例えば、図3〜6に示す原料処理方法として前述したように、外通路14の被処理物を加熱し、この加熱により、水蒸気及び可燃ガスのうち少なくとも一方のものをこの被処理物から発生させるとともに、脱水処理及び炭化処理のうち少なくとも一方の処理をこの被処理物に対し行うことができる。従って、原料処理装置としての処理効率を高めることができる。
【0047】
* 前記原料処理装置の回転炉2においては、例えば、図3〜6に示す原料処理方法として前述したように、外通路14の被処理物及び内通路15の被処理物が、共に、回転中心線2aに沿った同一向きBへ、傾斜と回転とにより移動し、外通路14及び内通路15で入口部16,19から処理路18,21を経て出口部17,20に至り、外通路14で被処理物が低温処理されるとともに、内通路15で被処理物が高温処理される。しかも、燃焼ガスが内通路15の入口部19側から供給される。そのため、熱量を多く必要とする外通路14の入口部16側では内筒7から外通路14への放熱が多くなり、熱量をあまり必要としない外通路14の出口部17側ではその放熱が少なくなり、外通路14と内通路15との間で理想的な熱の授受が行われる。従って、熱損を極めて低くするとともに、処理の進行に伴い処理温度を降下させて過熱を抑制することで生成物の機能(前述した各種用途品にあってその用途に応じた有効性)の低下を防止することができる。
【0048】
* 前記原料処理装置の回転炉2においては、内通路15で入口部19側に燃焼室41を連通させた。そのため、例えば、図3〜6に示す原料処理方法として前述したように、燃焼室41からこの入口部19側を経て内通路15へ燃焼ガスが吹き込まれる。従って、この入口部19に供給された被処理物を高温で焼成することができる。
【0049】
* 前記原料処理装置の回転炉2においては、外通路14で入口部16側及び出口部17側にそれぞれ循環口部22a,22bを設け、この循環口部22a,22bと上記燃焼室41とを互いに連通する連通路24を設けた。例えば、図3〜6に示す原料処理方法として前述したように、外通路14で発生した水蒸気及び可燃ガスのうち少なくとも一方のものは、この循環口部22a,22bから連通路24を経て燃焼室41へ導入され、さらに内通路15で入口部19側に導入される。この場合、可燃ガスは燃焼室41で燃焼した後に燃焼ガスとして内通路15の入口部19側に供給され、水蒸気はそのまま燃焼室41を経て内通路15の入口部19側に供給される。そのため、外通路14で発生した臭気や有害物質を含む気体(可燃ガスなど)は、燃焼室41に導入されて高温で完全燃焼して熱分解され、内通路15を通過する。従って、内通路15の出口部20側で排出口部23から排出される排ガスはクリーンなものとなり、従来必要としていた排ガス処理装置を必要としない。
【0050】
* 前述したように外通路14や内通路15に存在する水蒸気により、燃焼状態を良くして完全燃焼し易くし、ダイオキシン類の濃度を極めて低減させることができる。
【0051】
* 前述したように、出口側開閉弁24bのみが開き、入口側開閉弁24aは閉じている場合、外通路14で発生した水蒸気及び可燃ガスのうち少なくとも一方のものは、外通路14で出口部17側にある循環口部22bから連通路24に至る。そのため、上記の水蒸気や可燃ガスは出口側循環口部22bから連通路24へ向かって流れる。従って、被処理物が外通路14で入口部16から処理路18を経て出口部17に至る最終段階で、被処理物は水蒸気によって活性化(賦活)される。
【0052】
* 前述したように、入口側開閉弁24aのみが開き、出口側開閉弁24bは閉じている場合、外通路14で発生した水蒸気及び可燃ガスのうち少なくとも一方のものは、外通路14で入口部16側にある循環口部22aから連通路24に至る。そのため、被処理物が外通路14で入口部16から処理路18を経て出口部17に至る前の早い初期段階で、上記の水蒸気や可燃ガスが入口側循環口部22aから連通路24へ流出する。従って、被処理物が外通路14で入口部16から処理路18を経て出口部17に至る最終段階では水蒸気が存在せず、被処理物は活性化(賦活)されずにその比表面積は減少するが、その反面、焼きしまりにより被処理物の強度が増大する。
【0053】
* 前記開閉弁24a,24bは、前記循環口部22a,22bと燃焼室41とを連通路24を通して互いに連通する状態と遮断する状態とを取り得る。そのため、この開閉弁24a,24bの設定状態を変更すれば、水蒸気や可燃ガスの循環機能を必要に応じて適宜利用することができる。また、この開閉弁24a,24bの開度を調節して水蒸気や可燃ガスの循環量を変更することもできる。
【0054】
* 前記入口側開閉弁24a及び出口側開閉弁24bの設定状態を変更すれば、前述したように、外通路14での被処理物の処理に対する水蒸気や可燃ガスの循環方向と循環量とを調整することができる。そのため、被処理物の活性化(賦活)や強度の度合を調整して、必要に応じた物性を有する生成物を回収することができる。
【0055】
* 前記原料処理装置の回転炉2においては、外通路14と内通路15とに仕切板26,27を設けて該通路14,15を区画した複数の処理路18,21を設け、外通路14及び内通路15を各処理路18,21により狭く仕切った。そのため、被処理物が供給された各処理路18,21は、外筒6及び内筒7の回転に伴い、複雑に変化しながら、回転中心線2aを中心に円運動する。従って、各処理路18,21に対し被処理物が確実に充填され易くなって外通路14及び内通路15における被処理物の充填率を高めるとともに、仕切板26,27を区画板としてばかりでなく攪拌羽根としても機能させて攪拌効果による品質の均一性を高めることができる。
【0056】
* 前記原料処理装置の回転炉2においては、外筒6を回転させる駆動機構4のほかに、この駆動機構4による外筒6の回転を内筒7に伝動する連動部としての伝動係止部36を設けて、外筒6に対する駆動機構4によって内筒7も駆動可能にした。従って、駆動系全体を簡単にすることができる。
【0057】
〔他の実施形態〕
* 前記実施形態において、出口側循環口部22bと出口側開閉弁24bと出口側連通路24とを省略する。すなわち、入口側循環口部22aと入口側開閉弁24aと入口側連通路24のみを設ける。
【0058】
* 前記実施形態において、出口側循環口部22bと出口側開閉弁24bとを省略するとともに、入口側循環口部22aの付近にある入口側開閉弁24aも省略する。すなわち、入口側循環口部22aと入口側連通路24のみを設ける。
【0059】
* 前記実施形態において、入口側循環口部22aと入口側開閉弁24aと入口側連通路24とを省略する。すなわち、出口側循環口部22bと出口側開閉弁24bと出口側連通路24のみを設ける。
【0060】
* 前記実施形態の回転炉2において、外通路14の各処理路18間及び内通路15の各処理路21間は各仕切板26,27により区画されて互いに遮られている。これらの各仕切板26,27において若干の連通孔を回転中心線2aの方向で断続的に設け、各処理路18,21間を互いに遮ることなくつなぐ。
【0061】
〔請求項以外の技術的思想〕
* 第8の発明
この発明は、請求項1または請求項2または請求項3または請求項4の発明にかかる原料処理装置を前提として、下記のように構成されている。
【0062】
前記外通路(14)と前記内通路(15)とのうち少なくとも一方の通路(14,15)には、仕切板(26,27)を設けて該通路(14,15)を区画した複数の処理路(18,21)を設けている。従って、この発明では、仕切板(26,27)による区画効果で外通路(14)や内通路(15)における被処理物の充填率を高めるとともに、仕切板(26,27)による攪拌効果で品質の均一性を高めることができる。
【0063】
* 第9の発明
この発明は、請求項1または請求項2または請求項3または請求項4の発明にかかる原料処理装置を前提として、下記のように構成されている。
【0064】
前記外筒(6)の両端部(8)及び前記内筒(7)の両端部(9)に対応してボックス(10,11)を設けている。この両ボックス(10,11)とこの外筒(6)との間で回転摺接部(12)を設けるとともに、この両ボックス(10,11)とこの内筒(7)との間で回転摺接部(13)を設けている。前記外筒(6)と両ボックス(10,11)との間の回転摺接部(12)には、外筒(6)の外側と外通路(14)とを区画するシール部(12a)を設けている。前記内筒(7)と両ボックス(10,11)との間の回転摺接部(13)には、前記外通路(14)と内通路(15)とを区画するシール部(13a)を設けている。前記両ボックス(10,11)のうち、一方のボックス(10)には外通路(14)の入口部(16)を設けるとともに、他方のボックス(11)には外通路(14)の出口部(17)を設けている。前記両ボックス(10,11)のうち、外通路(14)の入口部(16)を設けた一方のボックス(10)には内通路(15)の入口部(19)を設けるとともに、外通路(14)の出口部(17)を設けた他方のボックス(11)には内通路(15)の出口部(20)を設けている。
【0065】
この発明では、内筒(7)から外通路(14)への放熱効率を高め、外通路(14)と内通路(15)との間で行われる熱の授受に伴う熱損を低くするとともに、処理の進行に伴い処理温度を降下させ易くなって被処理物の機能の低下を防止することができる。
【0066】
* 第10の発明
この発明は、請求項1または請求項2または請求項3または請求項4の発明にかかる原料処理装置を前提として、下記のように構成されている。
【0067】
前記外筒(6)を回転させる駆動機構(4)のほかに、この駆動機構(4)による外筒(6)の回転を前記内筒(7)に伝動する連動部(36)を設けて、外筒(6)に対する駆動機構(4)によって内筒(7)も駆動可能にしている。この発明では、外筒(6)を回転させる駆動機構4を有効に利用して駆動系全体を簡単にすることができる。
【0068】
* 第11の発明
この発明は、第8の発明にかかる原料処理装置を前提として、下記のように構成されている。
【0069】
仕切板(26,27)は外通路(14)と内通路(15)とにそれぞれ設けられている。外通路(14)内の各処理路(18)は、外筒(6)の回転中心線(2a)を中心とする周方向へ仕切板(26)により複数分割されて並設され、入口部(16)と出口部(17)との間にわたり回転中心線(2a)に沿って延びている。内通路(15)内の各処理路(21)は、内筒(7)の回転中心線(2a)を中心とする周方向へ仕切板(27)により複数分割されて並設され、入口部(19)と出口部(20)との間にわたり回転中心線(2a)に沿って延びている。従って、この発明では、前述した被処理物の充填率及び攪拌効果をより一層高めることができる。
【0070】
* 第12の発明
この発明は、第11の発明にかかる原料処理装置を前提として、下記のように構成されている。
【0071】
外通路(14)内の各仕切板(26)は、内筒(7)の外側に固着され、外筒(6)の内側に向けて延設されて近接している。内通路(15)内の各仕切板(27)は、内通路(15)内に設けたシャフト(28)の外側に固着され、内筒(7)の内側に向けて延設されて近接している。従って、この発明では、外筒(6)と内筒(7)との間の分解及び組立が容易になる。
【0072】
* 第13の発明
この発明は、第9の発明にかかる原料処理装置を前提として、下記のように構成されている。
【0073】
内通路(15)で入口部(19)側に燃焼室(41)を連通させた。従って、この発明では、前述したように、この入口部(19)に供給された被処理物を過焼成することなく高温で焼成することができる。
【0074】
* 第14の発明
この発明は、第10の発明にかかる原料処理装置を前提として、下記のように構成されている。
【0075】
駆動機構(4)は外筒(6)の外側に設けられている。連動部は、外通路(14)において外筒(6)の内側と内筒(7)の外側との間に設けられた伝動係止部36(突起37及び仕切板26)である。従って、この発明では、外筒(6)と内筒(7)とを簡単に連動させることができる。
【0076】
* 第15の発明
この発明は、請求項1または請求項2または請求項3または請求項4の発明、または第13の発明にかかる原料処理装置を前提として、下記のように構成されている。
【0077】
燃焼室(41)にバーナ(46)が接続されている。従って、この発明では、内通路(15)の温度及び内筒(7)の放熱量を制御して、燃焼室(41)における高温燃焼効果をより一層高めることができる。
【0078】
* 第16の発明
この発明は、請求項1または請求項2または請求項3または請求項4の発明、または第8の発明または第9の発明または第10の発明または第11の発明または第12の発明または第13の発明または第14の発明または第15の発明にかかる原料処理装置を前提として、下記のように構成されている。
【0079】
外筒(6)の回転中心線(2a)と内筒(7)の回転中心線(2a)とは互いに一致している。従って、この発明では、回転炉(2)の構造を簡単にすることができる。
【0080】
* 第17の発明
この発明は、請求項1または請求項2または請求項3または請求項4の発明、または第8の発明または第9の発明または第10の発明または第11の発明または第12の発明または第13の発明または第14の発明または第15の発明または第16の発明にかかる原料処理装置を前提として、下記のように構成されている。
【0081】
外筒(6)の回転向き(A)と内筒(7)の回転向き(A)とは互いに一致している。従って、この発明では、回転炉(2)の構造を簡単にすることができる。
【0082】
* 第18の発明
この発明は、請求項1の発明と請求項2の発明と請求項3の発明と請求項4の発明と第8の発明と第9の発明と第10の発明と第11の発明と第12の発明と第13の発明と第14の発明と第15の発明と第16の発明と第17の発明とのうち、任意に選択した複数の発明を互いに組み合わせた発明
【0083】
【発明の効果】
請求項1の発明にかかる原料処理装置によれば、外通路(14)と内通路(15)とを適宜利用することにより、目的に応じた各種処理が可能となり、原料処理の汎用性を高めることができるばかりではなく、内通路(15)の入口部(19)に供給された被処理物を高温で焼成することができるとともに、内通路(15)の出口部(20)側から排出される排ガスがクリーンなものとなり、格別な排ガス処理装置を必要としない。また、被処理物が外通路(14)で処理される間に水蒸気や可燃ガスなどがこの被処理物に対しあまり影響を与えず、強度の大きな生成物を回収することができる。
【0084】
請求項2の発明にかかる原料処理装置によれば、請求項1の発明の効果に加え、開閉手段(24a)により、水蒸気や可燃ガスの循環機能を必要に応じて適宜利用することができる。
【0085】
請求項3の発明にかかる原料処理装置によれば、外通路(14)と内通路(15)とを適宜利用することにより、目的に応じた各種処理が可能となり、原料処理の汎用性を高めることができるばかりではなく、内通路(15)の入口部(19)に供給された被処理物を高温で焼成することができるとともに、内通路(15)の出口部(20)側から排出される排ガスがクリーンなものとなり、格別な排ガス処理装置を必要としない。また、被処理物が外通路(14)で処理される間に水蒸気や可燃ガスなどがこの被処理物に対し作用し、比表面積の大きな高活性の生成物を回収することができる。
【0086】
請求項4の発明にかかる原料処理装置によれば、外通路(14)と内通路(15)とを適宜利用することにより、目的に応じた各種処理が可能となり、原料処理の汎用性を高めることができるばかりではなく、内通路(15)の入口部(19)に供給された被処理物を高温で焼成することができるとともに、内通路(15)の出口部(20)側から排出される排ガスがクリーンなものとなり、格別な排ガス処理装置を必要としない。また、開閉手段(24a,24b)の設定状態を適宜選択して、高活性の生成物や強度の大きい生成物など必要に応じた機能を有する生成物を回収することができる。
【0087】
請求項5の発明にかかる原料処理方法によれば、外通路(14)と内通路(15)とを適宜利用することにより、目的に応じた各種処理が可能となって原料処理の汎用性を高めることができるばかりではなく、内筒(7)から外通路(14)への放熱により原料処理効率を高めることができる。また、内通路(15)の入口部(19)に供給された被処理物を高温で焼成することができるとともに、内通路(15)の出口部(20)側から排出される排ガスがクリーンなものとなり、格別な排ガス処理装置を必要としない。特に、外通路(14)の入口側循環口部(22a)から水蒸気や可燃ガスを燃焼室(41)へ導入した場合には、被処理物が外通路(14)で処理される間に水蒸気や可燃ガスなどがこの被処理物に対しあまり影響を与えず強度の大きい生成物を回収することができる。
【0088】
請求項6の発明にかかる原料処理方法によれば、請求項5の発明の効果に加え、外通路(14)や内通路(15)に存在する水蒸気により、焼成物が高活性を有するばかりではなく、燃焼状態を良くして完全燃焼し易くなる。この場合でも、特に外通路(14)の入口側循環口部(22a)から水蒸気や可燃ガスを燃焼室(41)へ導入した場合には、外通路(14)では水蒸気や可燃ガスなどがこの被処理物に対しあまり影響を与えず強度の大きい生成物を回収することができる。
【0089】
請求項7の発明にかかる原料処理方法によれば、請求項5または請求項6の発明の効果に加え、内通路(15)から外通路(14)への熱の授受により、熱損を低くするとともに、処理の進行に伴い処理温度を降下させて生成物の機能の低下を防止することができる。
【0090】
従って、前記各発明によれば、従来にない新規な原料処理装置及び原料処理方法を提供して、各種原料の処理機能を高めることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態にかかる原料処理装置を示す概略部分断面図である。
【図2】(a)は図1のXーX線概略部分断面図であり、(b)は別例を示す(a)相当の概略部分断面図である。
【図3】本実施形態にかかる原料処理方法の説明図である。
【図4】本実施形態にかかる原料処理方法の説明図である。
【図5】本実施形態にかかる原料処理方法の説明図である。
【図6】本実施形態にかかる原料処理方法の説明図である。
【符号の説明】
2…回転炉、2a…回転中心線、6…外筒、7…内筒、14…外通路、15…内通路、16…入口部、17…出口部、18…処理路、19…入口部、20…出口部、21…処理路、22a…入口側循環口部、22b…出口側循環口部、24…連通路、24a…入口側開閉弁(開閉手段)、24b…出口側開閉弁(開閉手段)、41…燃焼室。
Claims (7)
- 回転可能に支持した外筒と回転可能に支持した内筒とを有する回転炉を備え、この外筒の内側とこの内筒の外側との間に外通路を設けるとともに、この内筒の内側に内通路を設け、この外通路は入口部と処理路と出口部とを有し、この内通路は入口部と処理路と出口部とを有し、
前記内通路にあって入口部側に燃焼室を連通させ、前記外通路にあって入口部側に循環口部を設けるとともに、この入口側循環口部と燃焼室とを互いに連通する入口側連通路を設けた
ことを特徴とする原料処理装置。 - 前記入口側循環口部と燃焼室とを互いに連通する状態と遮断する状態とを取り得る開閉手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の原料処理装置。
- 回転可能に支持した外筒と回転可能に支持した内筒とを有する回転炉を備え、この外筒の内側とこの内筒の外側との間に外通路を設けるとともに、この内筒の内側に内通路を設け、この外通路は入口部と処理路と出口部とを有し、この内通路は入口部と処理路と出口部とを有し、
前記内通路にあって入口部側に燃焼室を連通させ、前記外通路にあって出口部側に循環口部を設けるとともに、この出口側循環口部と燃焼室とを互いに連通する出口側連通路を設け、この出口側循環口部と燃焼室とを互いに連通する状態と遮断する状態とを取り得る開閉手段を設けた
ことを特徴とする原料処理装置。 - 回転可能に支持した外筒と回転可能に支持した内筒とを有する回転炉を備え、この外筒の内側とこの内筒の外側との間に外通路を設けるとともに、この内筒の内側に内通路を設け、この外通路は入口部と処理路と出口部とを有し、この内通路は入口部と処理路と出口部とを有し、
前記内通路にあって入口部側に燃焼室を連通させ、前記外通路にあって入口部側及び出口部側にそれぞれ循環口部を設けるとともに、この入口側循環口部と燃焼室とを互いに連通する入口側連通路と、この出口側循環口部と燃焼室とを互いに連通する出口側連通路とをそれぞれ設け、
前記入口側循環口部と燃焼室とを互いに連通する状態と遮断する状態とを取り得る開閉手段を設けるとともに、前記出口側循環口部と燃焼室とを互いに連通する状態と遮断する状態とを取り得る開閉手段を設けた
ことを特徴とする原料処理装置。 - 外筒と内筒とを有する回転炉において、この外筒の内側とこの内筒の外側との間に設けた外通路と、この内筒の内側に設けた内通路とのうち、少なくとも一方の通路で、入口部から供給した被処理物を処理路を経て出口部から生成物として回収する原料処理方法であり、
無酸素状態または極低酸素状態にした前記外通路で入口部から被処理物としての原料を供給し、その原料がこの外通路で処理路を通過して出口部へ至る間に、前記内筒からこの外通路への放熱により、この外通路の被処理物を加熱し、この加熱により、水蒸気及び可燃ガスのうち少なくとも一方のものをこの被処理物から発生させるとともに、脱水処理及び炭化処理のうち少なくとも一方の処理をこの被処理物に対し行い、
前記外通路で被処理物から発生した水蒸気及び可燃ガスのうち少なくとも一方のものを、この外通路で入口部側に設けた循環口部から連通路を経て燃焼室へ導入するか、または、この外通路で回転炉の回転中心線の方向へ並設した複数の循環口部から連通路を経て燃焼室へ導入し、さらに前記内通路で入口部側に導入する
ことを特徴とする原料処理方法。 - 外筒と内筒とを有する回転炉において、この外筒の内側とこの内筒の外側との間に設けた外通路と、この内筒の内側に設けた内通路とのうち、少なくとも一方の通路で、入口部から供給した被処理物を処理路を経て出口部から生成物として回収する原料処理方法であり、前記外通路で処理を行うとともに、前記内通路で処理を行う際、
前記外通路においては、無酸素状態または極低酸素状態にしたこの外通路で入口部から被処理物としての原料を供給し、その原料がこの外通路で処理路を通過して出口部へ至る間に、前記内筒からこの外通路への放熱により、この外通路の被処理物を加熱し、この加熱により、水蒸気及び可燃ガスのうち少なくとも一方のものをこの被処理物から発生させるとともに、脱水処理及び炭化処理のうち少なくとも一方の処理をこの被処理物に対し行い、
前記内通路においては、前記外通路の出口部から回収された生成物としての炭化物と、この外通路で入口部から供給された原料と異なる被処理物としての別の原料とのうち、少なくとも一方のものを、この内通路で入口部から供給し、この炭化物及び別の原料のうち少なくとも一方のものは、この内通路で処理路を通過して出口部へ至る間に、炭化物と、この内通路の入口部側に導入される燃焼ガスとのうち、少なくとも一方のものの燃焼熱により、焼成され、
前記外通路で被処理物から発生した水蒸気及び可燃ガスのうち少なくとも一方のものを、この外通路で入口部側に設けた循環口部から連通路を経て燃焼室へ導入するか、または、この外通路で回転炉の回転中心線の方向へ並設した複数の循環口部から連通路を経て燃焼室へ導入し、さらに前記内通路で入口部側に導入する
ことを特徴とする原料処理方法。 - 請求項5または請求項6に記載の原料処理方法において、
前記外通路の被処理物及び前記内通路の被処理物は、共に、前記回転炉の回転中心線に沿った同一向きへ、この回転炉の傾斜と回転とにより移動し、この外通路及びこの内通路で入口部から処理路を経て出口部に至り、この外通路で被処理物は低温処理されるとともに、この内通路で被処理物は高温処理される
ことを特徴とする原料処理方法。
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