JP3565816B2 - プラグコネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はグランドシェルを備えたインピーダンス整合型のプラグコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータにおける高速伝送化及び多極化の要求に従い、伝送線のインピーダンスを整合し、信号の反射やクロストークを減少させる要求が増加している。コンピュータのプリント基板においては、信号線を幾つかの平面上に配置し、グランド(及び電源ライン)を他の平面上に配置した多層化が進んでおり、信号線とグランドとがマイクロストリップライン構造又はストリップライン構造を構成するようになっている。
【0003】
プリント基板と同軸ケーブルとの間に位置するコネクタも、マイクロストリップライン構造又はストリップライン構造をもつようにすることが望ましい。このような例として、米国特許第4762500号はマイクロストリップ構造をもつコネクタを開示している。また、米国特許第5195899号はストリップライン構造をもつコネクタを開示している。
【0004】
マイクロストリップ構造のコネクタでは、グランドコンタクトが2列の信号コンタクトの間に配置される。上記米国特許に記載されたストリップライン構造をもつコネクタでは、グランドコンタクトが2列の信号コンタクトの間に配置されるとともに、グランドシェルがこれらの信号コンタクト及びグランドコンタクトを取り囲むように設けられている。
【0005】
上記米国特許に記載されたストリップライン構造をもつコネクタでは、グランドシェルはプラグコネクタに取り付けられ、プラグコネクタの信号コンタクト及びグランドコンタクトよりも長く突出し、ジャックコネクタの信号コンタクト及びグランドコンタクトをも取り囲むようになっている。従って、この場合には、プラグコネクタ及びジャックコネクタがともにストリップライン構造をもつようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
コンピュータに使用されるコネクタは、プリント基板に取り付けられるジャックコネクタと、同軸ケーブルに接続されるプラグコネクタとからなり、プラグコネクタはジャックコネクタに嵌合される。このようなコネクタにおいては、より多くの信号コンタクトをコンパクトに配置し、且つ結線作業を容易に行うことが求められている。
本発明の目的は、より多くの信号コンタクトをコンパクトに配置し、且つ結線作業を容易に行うことのできるプラグコネクタを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のプラグコネクタは、一列の複数の信号コンタクト62と少なくとも1つのグランドコンタクト64とを間隔を開けた状態でそれぞれに支持した少なくとも1個の絶縁性のコンタクト支持部材61a、61b、61cと、
一方の表面の第1端側に同軸ケーブルのグランド導体71と接続される第1のグランド導体膜76と、該一方の表面の第2端側に該同軸ケーブルの信号導体70と接続される信号導体膜78と、他方の表面に第2のグランド導体膜とを有する少なくとも1個の接続基板74とを備え、
前記コンタクト支持部材61a、61b、61cは、その両側面の一方側面から少なくとも前記信号コンタクト62の一端部が他のコネクタとの接続のために突出し、他方側面から前記信号コンタクト62の他端部と前記グランドコンタクト64の他端部が前記接続基板74との接続のため突出し、且つ該信号コンタクト62と該グランドコンタクト64の他端部が該接続基板74の両表面をつかむように形成されており、また前記コンタクト支持部材61a、61b、61cはその両端側辺部61xに接続基板収容スロット72が形成されており、
該接続基板74の該第2端側が前記信号コンタクト62と前記グランドコンタクト64の前記他端部間に挿入され、前記信号コンタクト62の前記他端部が該信号導体膜78と接触し、前記グランドコンタクト64の前記他端部が該第2のグランド導体膜80と接触し、且つ前記接続基板74の両端側部が前記接続収容スロット72に挿入されて該接続基板74が前記コンタクト支持部材61a、61b、61cに案内支持されており、
さらに前記信号コンタクト62及び前記グランドコンタクト64を取り囲むグランドシェル66を備えた上下半カバー部分84a、84bからなる導電性のカバー内に、前記コンタクト支持部材61a、61b、61cと前記接続基板74が収納されることを特徴とする。
【0008】
【作用】
このプラグコネクタは、例えば3列の信号コンタクトとそれらの間のグランドコンタクトとを含む構造に採用されることができ、よって多くの信号コンタクトをコンパクトに配置し、各列の信号コンタクトとそれらの間のグランドコンタクトは接続基板毎に実施されることができる。よって結線作業を容易に行うことのできるプラグコネクタを実現することができる。このプラグコネクタはジャックコネクタに嵌合して使用されることができるのは言うまでもない。
【0009】
【実施例】
図1は本発明の実施例のジャックコネクタの分解斜視図、図2は図1のジャックコネクタの断面図、図3は図1のジャックコネクタの正面図である。ただし、図2及び図3は図1に対して90度回転した位置で示されている。
【0010】
図1から図3において、ジャックコネクタ10は、絶縁性のボディ12と、グランドフランジ14と、グランドシェル16とからなる。絶縁性のボディ12は段差をつけた直方体の形状を有し、中央本体部18と、該中央本体部18のまわりに張り出したベース部20とからなる。
【0011】
中央本体部18には、3列の信号コンタクト22及び2列のグランドコンタクト24が互いに平行に設けられる。これらのコンタクトは雌コンタクトである。各グランドコンタクト24は隣接する2列の信号コンタクト22の間の中間部に位置する。信号コンタクト22と、グランドコンタクト24と、グランドシェル16とによりストリップライン構造が形成される。
【0012】
図2には、プラグコンタクのグランドシェル66及びプリント基板PWBが示されている。プラグコンタクのグランドシェル66はジャックコンタクト10のグランドシェル16と嵌合可能である。絶縁性のボディ12はプリント基板PWBに固定される。信号コンタクト22及びグランドコンタクト24はプリント基板PWB内に延びる信号コンタクト26及びグランドコンタクト28にそれぞれ接続される。プリント基板PWB内においては、各列の信号コンタクト26は千鳥状に配置される。信号コンタクト26及びグランドコンタクト28は整列板29a、29bに取り付けられている。
【0013】
図1から明らかなように、グランドフランジ14は絶縁性のボディ12のベース部20の表面に配置されるほぼ平坦な形状をしており、グランドシェル16は信号コンタクト22及びグランドコンタクト24を取り囲むように中央本体部18のまわりに配置される。グランドフランジ14及びグランドシェル16はステンレス等の板金をプレスし、所定の形状に曲げることによって形成されたものである。
【0014】
グランドシェル16は、不連続環状に形成され、対向する開放端部16aと、外方に突出する接触部30とを有する。接触部30は三方を切り欠きに取り囲まれ且つ残りの一辺に沿って外方に曲げられた弾性的なストリップからなる。接触部30はプレス等により突起として形成することもできる。図2に示されるように、接触部30は、プラグコネクタのグランドシェル66がジャックコネクタ10のグランドシェル16と嵌合されるときにグランドシェル66と確実に電気的に接続されるためのものである。グランドシェル16はステンレス等の弾力性の優れた材料で形成できるので、接触部30はプラグコネクタのグランドシェル66との電気的な接続を確実且つ良好に達成することができる。グランドシェル16がグランドフランジ14と一体的に連続環状に形成されている場合には、上記したようにプレスによって形成するさとができず、例えば絞り加工等によって形成されねばならないので、ステンレス等の弾力性の優れた材料を使用することができない。
【0015】
グランドシェル16は絶縁性のボディ12のベース部20に面する側の端面(下端面と言う)から延びる複数のやじり状のバルジ32を有する。グランドフランジ14は絶縁性のボディ12の中央本体部18に対応する形状の中央開口部34を有する。爪部36が中央開口部34内へ延びるように形成され、各爪部36にはグランドシェル16のバルジ32を通すスリット38が形成されている。
【0016】
また、中央本体部18の側面にはグランドフランジ14の爪部36に相当する凹部40が設けられる。それによってグランドフランジ14が中央本体部18に嵌められて、ベース部20の表面に配置されることができる。ベース部20は、グランドフランジ14のスリット38を通されたグランドシェル16のバルジ32を受ける穴42を有する。
【0017】
ベース部20は、中央本体部18を取り囲むように、グランドシェル16の形状に相当する浅いスロット44を有し、グランドシェル16の下端部がスロット44に挿入されるようになっている。この際、バルジ32を受ける穴42の開口部は内奥部よりも広く形成されており、グランドフランジ14の爪部36はグランドシェル16によって押圧されて変形しながらこの広い開口部に収まるようになっている。
【0018】
グランドシェル16のバルジ32は、ベース部20の穴42に圧入される形状に形成されており、それによってグランドシェル16が絶縁性のボディ12のベース部20にしっかりと保持される。グランドシェル16のバルジ32は、グランドフランジ14のスリット38にも圧入される形状に形成されている。従って、グランドシェル16はバルジ32によってグランドフランジ14に機械的及び電気的に接続される。
【0019】
中央本体部18は一側面に突出するバンプ46を有し、中央本体部18の側面と該バンプ46との間に縦方向のスロット48が形成される。グランドシェル16の各開放端部16aがスロット48に挿入される。従って、グランドシェル16は不連続環状形状でありながら、外側に開くのが防止される。バルジ32のうち、開放端部16aの近くに位置するバルジ32aは、グランドフランジ14のスリット38に係合することなく、絶縁性のボディ12のベース部20の穴42に圧入されるようになっている。従って、バルジ32aは開放端部16aの反対側にあるバルジ32と協働して、2つの開放端部16a間の間隔が広がらないように、絶縁性のボディ12のベース部20に係止される。
【0020】
さらに、図1及び図3に示されるように、グランドフランジ14はベース部20の側面のガイドスロット20aに沿って延びる脚部50を有し、この脚部50がプリント基板PWB内に延び、プリント基板PWB内のグランド(図示せず)に接続されるようになっている。従って、グランドシェル16は、グランドフランジ14を介してプリント基板PWB内のグランドに電気的に接続される。そして、プラグコネクタのグランドシェル66はプラグコネクタ内のグランドと電気的に接続されており、ジャックコネクタ10のグランドシェル16がプラグコネクタのグランドシェル66と嵌合されるときに、ジャックコネクタ10のグランドシェル16はプラグコネクタのグランドシェル66と電気的に接続され、これらのグランドシェル66、16間でグランド電流が連続的に流れ、優れたインピーダンスの整合を達成することができる。
【0021】
また、ベース部20には例えば4つの穴20b、20cが設けられている。穴20bは、それにねじを挿入することによって、ジャックコネクタ10をプリント基板PWBに固定するのに使用される。穴20cは、それにねじを挿入することによって、プラグコネクタをジャックコネクタ10に固定するのに使用される。これらの穴20b、20cには必要に応じて内ねじを設けることができる。
【0022】
図4は図3のジャックコネクタ10の変形例を示す図である。この例では、グランドフランジ14の脚部50はなく、その代わりに、ジャックコネクタ10をプリント基板PWBに固定するための穴20bを利用してグランドフランジ14をプリント基板PWB内のグランドに電気的に接続するようになっている。このため、例えばグランド導体51がプリント基板PWB内の穴52内まで延びるように設けられており、固定用のねじ53が穴20b、52を通ってグランド導体51に接触し、グランドフランジ14をプリント基板PWB内のグランドに電気的に接続する。
【0023】
図5から図14はプラグコネクタ60の実施例を示す図である。図5はプラグコネクタ60の断面図、図6は図5のプラグコネクタ60の線VI─VIに沿った断面図である。
プラグコネクタ60は絶縁性のボディ61と、この絶縁性のボディ61に配置された信号コンタクト62及びグランドコンタクト64と、信号コンタクト62及びグランドコンタクト64を取り囲むグランドシェル66とからなる。信号コンタクト62、グランドコンタクト64、及びグランドシェル66によってストリップライン構造が得られる。
【0024】
このグランドシェル66が図2のグランドシェル66に相当する(ただし、図5及び図6は図2とは異なった縮尺で示されている)。従って、プラグコネクタ60をジャックコネクタ10に嵌合するときに、このグランドシェル66がジャックコネクタ10のグランドシェル16に嵌合し且つ接触部30がこのグランドシェル66に密に接触する。プラグコネクタ60の信号コンタクト62及びグランドコンタクト64は雄コンタクトであって、ジャックコネクタ10の信号コンタクト22及びグランドコンタクト24に嵌合するのは言うまでもない。
【0025】
プラグコネタ60は上、中、下段に配置した3個のフラットケーブル68を取り付けるようになっている。各フラットケーブル68は一平面上に並べられた複数の同軸ケーブル69を含む。各同軸ケーブル69は中心の信号導体70と、絶縁層を介して信号導体70を取り囲むグランド導体71と、グランド導体71を取り囲む外被とからなる。図では、同軸ケーブル69はプラグコネタ60の左側から挿入され、グランド導体71が外被から露出され、信号導体70がさらに絶縁層から露出された状態となっている。
【0026】
絶縁性のボディ61は3個の絶縁性のコンタクト支持部材61a、61b、61cからなる。また、各コンタクト支持部材61a、61b、61cに対して接続基板74が設けられる。図7はコンタクト支持部材61aと接続基板74を示している。
図11は図5の上方位置にあるコンタクト支持部材61a及びそれに支持されたコンタクトを示し、図12から図14は他のコンタクト支持部材61b及びそれに支持されたコンタクトを示している。もう1つのコンタクト支持部材61c及びそれに支持されたコンタクトは図12のコンタクト支持部材61b及びそれに支持されたコンタクトと同様である。これらのコンタクト支持部材61a、61b、61c自体は同じであるが、グランドコンタクト64の取り付け方が違っている。
【0027】
各コンタクト支持部材61a、61b、61cは、コの字状の平坦な部材であり、コの字の両端の水平辺部61xには接続基板収容スロット72が設けられている。図7に示されるように、接続基板74は接続基板収容スロット72に差し込まれるようになっている。また、コの字の水平辺部61xには2つの位置決め穴61yが設けられる。一方の位置決め穴61yは丸穴であり、他の位置決め穴61yは長穴である。
【0028】
図12及び図13のコンタクト支持部材61bに取り付けられたグランドコンタクト64は、フォーク状に形成され、コンタクト支持部材61bから右側に突出した幅の広い共通の板状の部分64aと、コンタクト支持部材61bから左側に突出した分岐部分64bとからなる。幅の広い板状の部分64aと分岐部分64bとの結合部64cはコンタクト支持部材61b内にある。
【0029】
図11のコンタクト支持部材61aに取り付けられたグランドコンタクト64は、同様にフォーク状に形成され、コンタクト支持部材61aから左側に突出した分岐部分64bはあるが、コンタクト支持部材61aから右側に突出した幅の広い(64aのような)板状の部分がない。ただし、結合部(64c)はコンタクト支持部材61a内にある。全てのグランドコンタクト64の分岐部分64aの左端部には下向きの突起64dがある。従って、図5に示されるように、2個のグランドコンタクト64のみが右側に延びているが、各グランドコンタクト64は隣接する2列の信号コンタクト62の間にあるので、ストリップライン構造を構成する。
【0030】
信号コンタクト62は全てのコンタクト支持部材61a、61b、61cに同じように取り付けられ、各コンタクト支持部材61a、61b、61cから左右両側に突出している。信号コンタクト62の左端部は上向きにグランドコンタクト64に近づくように湾曲している。
【0031】
図7、図11及び図12に示されるように、各コンタクト支持部材61a、61b、61cは一列の信号コンタクト62とグランドコンタクト64とを間隔を開けた状態で支持している。接続基板74は一列の信号コンタクト62とグランドコンタクト64との間に挿入され、接続基板収容スロット72に差し込まれてコンタクト支持部材61a、61b、61cに結合される。
【0032】
図6、図7、図9、図10に示されるように、接続基板74は矩形状の板であって、両側部に半円形のスリット74aを有し、コンタクト支持部材61a、61b、61cの接続基板収容スロット72に差し込まれる端部に2つの位置決め穴74yが設けられる。一方の位置決め穴74yは丸穴であり、他の位置決め穴74yは長穴である。これらの位置決め穴74yはコンタクト支持部材61a、61b、61cの位置決め穴61yと対応する。
【0033】
接続基板74は、図7及び図9に示される一方の表面(図5では下面)の左端部、すなわち同軸ケーブル69取り付け側の端部(第1端部)側に、同軸ケーブル69のグランド導体71と接触する第1のグランド導体膜76と、該一方の表面の反対端側に該同軸ケーブル69の信号導体70と接触する信号導体膜78とを有する。接続基板74は、図6及び図10に示される他方の表面に第2のグランド導体膜80を有する。第1及び第2のグランド導体膜76、80は各列の全ての同軸ケーブル69の幅に対応するベタ膜であり、信号導体膜78は各同軸ケーブル69毎に区分されたパターンとして形成される。
【0034】
同軸ケーブル69のグランド導体71は第1のグランド導体膜76にハンダにより接続され、同軸ケーブル69の信号導体70は信号導体膜78にハンダにより接続される。
接続基板74は各コンタクト支持部材61a、61b、61cの一列の信号コンタクト62とグランドコンタクト64との間に挿入され、且つ、グランドコンタクト64の分岐部分64bには下向きの突起64dがあり、信号コンタクト62は上向きに湾曲しているので、接続基板74は信号コンタクト62とグランドコンタクト64とによって弾力的に挟みこまれることになる。従って、グランドコンタクト64は第2のグランド導体膜80と接触し、信号コンタクト62は信号導体膜78と接触する。
【0035】
各接続基板74の第1のグランド導体膜76と第2のグランド導体膜80とは、リード線82で接続される。なお、第1のグランド導体膜76と第2のグランド導体膜80とをその他の適切な手段で接続することもできる。例えば、第1のグランド導体膜76と第2のグランド導体膜80とをこれらの膜と同様の導体膜で接続してもよい。
【0036】
図5及び図6に示されるように、同軸ケーブル69、接続基板74、及びコンタクト支持部材61a、61b、61cの一部を覆って導電性のカバーが設けられる。このカバーは上半カバー部分84aと下半カバー部分84bとからなり、ねじ86により一体化される。このねじ86は接続基板74の半円形のスリット74aを通り、隣接する接続基板74の間及び接続基板74と上半カバー部分84a又は下半カバー部分84bとの間に配置された、馬蹄形のスペーサ88により接続基板74を固定している。
【0037】
図8に示されるように、グランドシェル66は下半カバー部分84bと一体的に設けられている。下半カバー部分84bのグランドシェル66の近くの角部には位置決め穴84yがある。この位置決め穴84yはコンタクト支持部材61a、61b、61cの位置決め穴61yと対応する。ただし、2つとも丸穴である。また、上半カバー部分84aにも同様の位置決め穴がある。図7に示される位置決めピン90が位置決め穴61y、74y、84yに通されるようになっており、コンタクト支持部材61a、61b、61c及び接続基板74を上半カバー部分84a及び下半カバー部分84b及びグランドシェル66に対して所定の位置に位置決めする。
【0038】
さらに、フラットケーブル68はクランプ金具92及びねじ94によって下半カバー部分84bにクランプされるようになっている。ねじ94は下半カバー部分84bに設けたねじ穴にねじこまれる。リード線95の一端が少なくとも1つの接続基板74の第1及び第2のグランド導体膜76、80の一方にハンダ付けされ、リード線95の他端はクランプ金具92にハンダ付けされる。従って、グランドシェル66及び上半カバー部分84a及び下半カバー部分84bは、プラグコネクタ60のグランドコンタクト64及び同軸ケーブル69のグランド導体71に電気的に接続されることになる。
【0039】
組立においては、各コンタクト支持部材61a、61b、61cに信号コンタクト62をインサート成形しておき、あるいは圧入接続する。また各コンタクト支持部材61a、61b、61cにグランドコンタクト64を取り付けておく。各接続基板74には、同軸ケーブル69の信号導体70及びグランド導体71をハンダ付けしておく。
【0040】
それから、各接続基板74を各コンタクト支持部材61a、61b、61cに結合し、このアッセンブリを順次下半カバー部分84b及びグランドシェル66に挿入し、位置決めピン90によって位置決めする。馬蹄形のスペーサ88は適当に挿入する。それから、フラットケーブル68をクランプ金具92及びねじ94によって下半カバー部分84bに固定し、上半カバー部分84aを下半カバー部分84bに取り付けて、ねじ86で固定で固定する。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によるプラグコネクタでは、信号コンタクトをコンパクトに配置し、且つ結線作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のジャックコネクタの実施例の分解斜視図である。
【図2】図1のジャックコネクタの断面図である。
【図3】図1のジャックコネクタの正面図である。
【図4】図3のジャックコネクタの変化例を示す図である。
【図5】プラグコネクタの実施例を示す断面図である。
【図6】図5の線VI─VIに沿った断面図である。
【図7】図5及び図6のコンタクト支持部材及び接続基板を示す斜視図である。
【図8】図5及び図6のグランドシェルの部分を示す斜視図である。
【図9】接続基板の一方の表面を示す図である。
【図10】接続基板の反対側の表面を示す図である。
【図11】コンタクト支持部材を示す断面図である。
【図12】他のコンタクト支持部材を示す断面図である。
【図13】図12の線XIII−XIIIに沿った断面図である。
【図14】図12の線XIV −XIV に沿った断面図である。
【符号の説明】
10…ジャックコネクタ
12…絶縁性のボディ
14…グランドフランジ
16…グランドシェル
22…信号コンタクト
24…グランドコンタクト
30…接触部
32…バルジ
38…スリット
60…プラグコネクタ
61a、61b、61c…コンタクト支持部材
62…信号コンタクト
64…グランドコンタクト
66…グランドシェル
74…接続基板
76、80…グランド導体膜
78…信号導体膜
Claims (2)
- 一列の複数の信号コンタクト(62)と少なくとも1つのグランドコンタクト(64)とを間隔を開けた状態でそれぞれに支持した少なくとも1個の絶縁性のコンタクト支持部材(61a、61b、61c)と、
一方の表面の第1端側に同軸ケーブルのグランド導体(71)と接続される第1のグランド導体膜(76)と、該一方の表面の第2端側に該同軸ケーブルの信号導体(70)と接続される信号導体膜(78)と、他方の表面に第2のグランド導体膜とを有する少なくとも1個の接続基板(74)とを備え、
前記コンタクト支持部材(61a、61b、61c)は、その両側面の一方側面から少なくとも前記信号コンタクト(62)の一端部が他のコネクタとの接続のために突出し、他方側面から前記信号コンタクト(62)の他端部と前記グランドコンタクト(64)の他端部が前記接続基板(74)との接続のため突出し、且つ該信号コンタクト(62)と該グランドコンタクト(64)の他端部が該接続基板(74)の両表面をつかむように形成されており、また前記コンタクト支持部材(61a、61b、61c)はその両端側辺部(61x)に接続基板収容スロット(72)が形成されており、
該接続基板(74)の該第2端側が前記信号コンタクト(62)と前記グランドコンタクト(64)の前記他端部間に挿入され、前記信号コンタクト(62)の前記他端部が該信号導体膜(78)と接触し、前記グランドコンタクト(64)の前記他端部が該第2のグランド導体膜(80)と接触し、且つ前記接続基板(74)の両端側部が前記接続収容スロット(72)に挿入されて該接続基板(74)が前記コンタクト支持部材(61a、61b、61c)に案内支持されており、
さらに前記信号コンタクト(62)及び前記グランドコンタクト(64)を取り囲むグランドシェル(66)を備えた上下半カバー部分(84a、84b)からなる導電性のカバー内に、前記コンタクト支持部材(61a、61b、61c)と前記接続基板(74)が収納されることを特徴とするプラグコネクタ。 - 接続基板(74)の該第1のグランド導体膜(76)と該第2のグランド導体膜(80)とがリード線(82)で接続され、全ての接続基板のグランド導体膜の少なくとも1つがグランドシェル(66)に接続されることを特徴とする請求項1に記載のプラグコネクタ。
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