JP3565476B2 - 汚染地下水及び/又は汚染地層の浄化方法及びその装置 - Google Patents

汚染地下水及び/又は汚染地層の浄化方法及びその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分解微生物により汚染地下水及び/又は汚染地層を浄化する方法及びその装置に関し、更に詳細には、浄化効率の高い浄化方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トリクロロエチレン(CHCl、以下、TCEと略記する) や、テトラクロロエチレン(ClC=CCl)などの有機塩素化合物は、油脂等に対する溶解性が高いので、一般溶剤、脱脂用洗浄剤等として各種の工場及びクリーニング店等で広く使用されている。そのため、長年の間に、これらの有機塩素化合物のかなりの量が、使用中に誤って外部に流出したり、或いは廃棄されたりして、地層及び地下水を汚染している。
【0003】
これらの有機塩素化合物は発ガン性物質である恐れがあるため、汚染された地層及び地下水の浄化が、近年、大きな社会的要望となっていて、そこで、汚染サイトで微生物を利用して有機塩素化合物を分解する原位置バイオレメディエーション(bioremediation)技術が注目されている。
原位置バイオレメディエーション技術による地層および地下水の浄化方法は、有機塩素化合物等の汚染物質に対する分解能を有する微生物を汚染サイトの地層中で増殖、活性化して、汚染物質を原位置、即ち地層中で分解して無害な物質に転化することにより、地層および地下水を浄化する方法を言う。
【0004】
有機塩素化合物による汚染地層及び汚染地下水を微生物学的に浄化する場合、有機塩素化合物を直接資化できる菌は、地層中に存在していないので、メタン、トルエン、フェノール、アンモニア等をそれぞれ資化する菌(以下、それぞれメタン資化菌、トルエン資化菌、フェノール資化菌、アンモニア資化菌と言う)の共酸化を利用した処理方法が提案されている。
この方法は、メタン資化菌等の資化菌の増殖に必要な栄養塩及び酸素に加えて、メタン資化菌等の資化菌のそれぞれの基質として、環境的に比較的害の少ないメタン、トルエン、フェノール、アンモニアなどを汚染サイトに注入して資化菌を増殖し、有機塩素化合物を分解する分解酵素を資化菌により誘導する。そして、誘導された分解酵素により有機塩素化合物を分解し、無害な物質に転化する方法である。
【0005】
ところで、バイオレメディエーション技術で利用できる資化菌には、上述のように種々のものがあるが、実用的には、通常、メタン資化菌又はプロパン資化菌を利用した例が多い。
例えば、メタン資化菌は、TCEを分解して増殖することはできないものの、基質とするメタンを酸化して増殖し、その際、TCEなどの有機塩素化合物を共酸化により分解するメタンモノオキシゲナーゼという分解酵素を誘導する。
分解酵素により分解されるTCE量は、メタン資化菌の菌体増殖量により決定されるので、原位置バイオレメディエーション技術では、メタン資化菌の増殖を図るために、メタン、プロパン等の常温、常圧ではガス状の炭化水素をメタン資化菌等の資化菌の基質として汚染地下水及び汚染地層に供給している。
【0006】
メタン資化菌の増殖に必要なものを供給するに当たっては、従来、揚水井を介して地下水を汲み上げて、地下水にメタン資化菌の増殖に必要な酸素とメタン(以下、簡単に増殖ガスと言う)、更には栄養塩を溶解して注入水として調製し、調製した注入水を注入井を介して地下水流に注入し、有機塩素化合物により汚染された地層を浄化している。
ここで、図6を参照して、汚染地層に存在するメタン資化菌を利用した原位置バイオレメディエーション法を適用した場合の従来の浄化装置を説明する。図6は、従来の原位置バイオレメディエーション法による浄化装置(以下、簡単に浄化装置と言う)の構成の一例を示す概念図である。
【0007】
従来の浄化装置90は、揚水井と、地下水流の流れ方向に見て揚水井の上流側に設けられた注入井とを備え、揚水井から地下水を汲み上げ、地下水に増殖ガス及び栄養塩を注入して注入水を調製し、調製した注入水を注入井を介して地下水流に注入する形式の装置であって、図6に示すように、注入水設備12と、地下水揚水設備14とから構成されている。
地下水揚水設備14は、汚染地層中の地下水を汲み上げる揚水井30と、揚水井30内に設けられた揚水ポンプ32と、揚水井30から揚水ポンプ32により揚水した地下水を曝気する曝気塔34と、曝気塔34に曝気用空気を送入するブロア36とから構成されている。
注入水設備12は、曝気した地下水を昇圧して注入水とする注入水ポンプ92と、注入水ポンプ92から注入井94の底部まで延在し、先端に流出口を有する注入水管96と、注入水管96に設けられた注入水調製装置とから構成されている。
注入水調製装置は、増殖ガスボンベ24、例えば酸素ガス及びメタンガスのボンベ(図6では24として1個のボンベのみ図示)から供給された酸素及びメタンを水に送入、溶解させるガス送入ノズル26(図6では26として1個のノズルのみ図示)と、ガス送入ノズル26の下流に設けられ、送入した酸素及びメタンと水とを混合して溶解を促進するインラインミキサ28と、図示しない栄養塩添加設備とを備えている。
また、浄化装置90は、地下水中の酸素濃度、メタン濃度、栄養塩濃度、メタン資化菌の菌数、汚染物質濃度等を測定するための観測井38を備えている。
【0008】
揚水井30から揚水ポンプ32により揚水され、曝気塔34で曝気された地下水は、注入水として注入水ポンプ92により昇圧され、注入水調製装置により酸素、メタン及び必要な栄養塩が送入された後、注入水管96を介し、注入井94から地下水流に注入される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した浄化装置を使用して汚染地下水及び/又は汚染地層を浄化する場合、汚染地下水及び汚染地層中の有機塩素化合物濃度が注入水の注入により希釈されて、有機塩素化合物濃度が低くなるという問題、及び、有機塩素化合物が拡散して、汚染領域が広がるという問題があって、そのために、浄化効率の向上を図ることが難しかった。
以上の説明では、主としてメタン資化菌による原位置バイオレメディエーション方法を例にして説明したが、汚染物質を分解する分解微生物の増殖により汚染地下水及び/又は汚染地層を浄化する方法では、同じ問題が付随している。
【0010】
そこで、本発明の目的は、浄化効率の高い汚染地下水及び/又は汚染地層の浄化方法及びその設備を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、汚染地下水及び汚染地層中の有機塩素化合物濃度が注入水の注入により希釈されて、有機塩素化合物濃度が低くなるという問題、及び、有機塩素化合物が拡散して、汚染領域が広がるという問題が生じる原因は、揚水井から地下水を揚水して注入水を調製し、調製した注入水を上流の注入井を介して地下水流に注入していることにあると見い出した。
そして、一つの井戸から地下水を揚水して地上で注入水を調製し、調製した注入水を同じ井戸を介して地下水流に注入すること、及び、地下水流に注入された注入水が、ポンプにより地下水として揚水されるようなことがないように、注入ポイントと揚水ポイントとを離間することを着想し、実験の末に、本発明を完成するに到った。
【0012】
上記目的を達成するために、以上の知見に基づいて、本発明に係る汚染地下水及び/又は汚染地層の浄化方法は、地下水流から地下水を揚水し、汚染物質を分解する分解微生物の増殖に必要なガス(以下、増殖ガスと言う)及び栄養塩を揚水地下水に溶解して注入水を調製し、調製した注入水を地下水流に注入して、分解微生物により汚染地下水及び/又は汚染地層を浄化する方法であって、
揚水・注入井戸を設置するとともに、当該井戸の揚水ポイントから地下水流中の地下水をポンピングし、ポンピングした地下水に増殖ガス及び栄養塩のうちの少なくとも一つを地上で溶解して注入水を調製し、調製した注入水を揚水ポイントと離間した同じ井戸内の注入ポイントから地下水流に注入するようにしたことを特徴としている。
【0013】
本発明で、汚染地下水及び/又は汚染地層を浄化するとは、汚染地下水及び汚染地層の双方を浄化すること、又は汚染地下水又は汚染地層のいずれかを浄化することを意味する。また、汚染物質とは、有機塩素化合物に限らず、地下水及び地層を汚染するあらゆる物質、例えば石油等の炭化水素化合物をも意味する広い概念である。分解微生物とは、汚染物質を分解する分解微生物であって、例えば汚染物質が有機塩素化合物である場合には、メタン資化菌、トルエン資化菌、フェノール資化菌、アンモニア資化菌等の資化菌を意味し、汚染物質が石油のような場合には、石油を分解、資化する石油分解菌を意味する。
汚染物質の分解微生物の増殖に必要なガス(以下、増殖ガスと言う)とは、ガスの種類に制約はなく、広く、汚染物質の分解微生物の増殖に必要なガスを意味し、また1種類のみのガスとは限らず複数種類のガスである場合も多い。増殖ガスは、例えば分解微生物がメタン資化菌の場合には、メタンガス、酸素ガス、空気等を意味し、分解微生物が石油分解菌の場合には、酸素ガス、空気等を意味する。更には、本明細書では、資化菌が基質として資化するガスを基質ガスと言い、例えばメタン資化菌が基質として資化するメタンガスを基質ガスと言う。本発明方法では、増殖ガスのうち、例えば酸素ガスだけを地下水に溶解しても良く、基質ガスだけを溶解しても良く、また酸素ガス及び基質ガスの双方を溶解しても良い。
【0014】
本発明では、複数種類の増殖ガスの混合ガス、例えば酸素ガスと基質ガスとの混合ガスを注入水に送入しても良く、酸素ガスと基質ガスとを別々に同じ注入水に送入しても良く、またガスの種類を切り換えて酸素ガスと基質ガスとを交互に同じ注入水に送入しても良く、各井戸毎に注入水に注入するガスの種類を代えても良い。また、栄養塩のみを地下水に溶解して注入水を調製しても良い。
また、本発明では、注入ポイントで地下水流に注入された注入水が、地下水流に混合して円滑に下流に拡散するように、注入ポイントと揚水ポイントとは少なくとも30cm離間していることが好ましい。
【0015】
本発明の好適な実施態様では、注入水を注入した井戸付近に注入水が滞留するのを防止するために、地下水流の流れ方向に見て揚水・注入井戸の下流に設けた揚水井を介して地下水を揚水し、揚水した地下水を地上水流に放流する。
本実施態様では、揚水井から地下水を揚水して、揚水・注入井戸の下流の地下水流の流速を大きくすることにより、注入水が地下水流の流れに伴い注入した井戸の下流の汚染地下水及び/又は汚染地層の領域に拡散して行くので、浄化効率を一層向上させることができる。
【0016】
本発明方法を実施するのに好適な汚染地下水及び/又は汚染地層の浄化装置は、地下水流から地下水を揚水し、汚染物質を分解する分解微生物の増殖に必要なガス(以下、増殖ガスと言う)及び栄養塩を揚水地下水に溶解して注入水を調製し、調製した注入水を地下水流に注入して、分解微生物により汚染地下水及び/又は汚染地層を浄化する浄化装置であって、
地下水流内に位置する揚水・注入井戸と、
揚水・注入井戸内に設けられた地下水の揚水ポイントを介して地下水流から地下水をポンピングするポンプと、
ポンピングした地下水に増殖ガス及び栄養塩のうちの少なくとも一つを溶解して注入水を調製するために地上に設けられた注入水調製装置と、
揚水ポイントからポンプを経て注入水調製装置まで延在して、ポンプにより揚水した地下水を注入水調製装置に送水する地下水管と、
注入水調製装置から、揚水ポイントと離間して同じ井戸内に設けられた注入ポイントまで延在して、注入水を注入ポイントで地下水流に注入する注入水管と
を備えていることを特徴としている。
【0017】
本発明設備の好適な実施態様では、揚水ポイントと注入ポイントとを確実に離間するために、揚水・注入井戸は、井戸内が、地下水流の上層流に位置する区画と、上層流より下方の地下水流の流れに位置する区画との上下の2区画に不透水性隔壁によって区分され、地下水管の揚水ポイントと注入水管の注入ポイントとが上下2区画に対して別々に設けられている。
【0018】
本発明では、ポンプの据え付け場所は、ポンプの種類、形式により異なり、井戸内でも、また地上でも良い。例えば、水中ポンプを使って揚水・注入井戸内で地下水流から地下水を汲み取っても、また水中ポンプではない通常のポンプを地上に設置して、井戸内の地下水流から地下水を地上に汲み上げても良い。
【0019】
実施態様で使用する隔壁は、揚水・注入井戸内の上部区画と下部区画との間で地下水が相互に混合しないように、不透水性の材料で形成されている限り、その材料に制約はなく、例えば揚水・注入井戸の内部にベントナイト層を設け、それを隔壁にすることができる。また、通常の隔壁材料、例えば金属板、木板、プラスチック板等を使用しても良い。
本実施態様では、隔壁で揚水ポイントと注入ポイントとを物理的に分離し、地下水流の下層流域から揚水ポイントを介してポンピングした地下水を注入水として注入ポイントを介して地下水流の上層流域に注入することにより、注入水が、地下水として再びポンピングされることない。これにより、注入水は地下水流に伴って下流に流れ、拡散するので、注入水の注入効率が高く、従って浄化効率が高くなる。なお上層流域から揚水し、上層流域から注入してもさしつかえない。
【0020】
本発明の更に好適な実施態様では、ポンプが、注入水管の注入ポイントでの地下水流の水圧より高い圧力に注入水を昇圧するポンプであり、
注入水調製装置は、注入水の圧力よりも高い圧力に昇圧された増殖ガスを注入水に送入、溶解させる送入・溶解手段と、送入・溶解手段の下流の注入水管に設けられ、注入水管の流路を絞って注入水管内の注入水の圧力を保持し、かつ注入水を地下水流に流出させる絞り・流出手段とを備えている。
【0021】
上述した本発明の更に別の好適な本実施態様は、酸素及びメタンの供給量が増加するにつれて、バイオレメディエーション技術によるTCE除去率が向上することを確認した、以下のカラム実験例の結果に基づいている。
実験例
次のようにして、加圧下でメタンガス及び酸素ガスを地下水に溶解した実験試料溶液、大気圧下でメタンガス及び酸素ガスを地下水に溶解したコントロールテスト溶液及び地下水をそのまま使用したブランクテスト溶液を調製し、それぞれについてTCE除去率を測定するカラムテストを実施した。
先ず、TCEで汚染された汚染サイトから採取した土を充填高さ約40cmに充填したカラムを用意した。
TCEで汚染された汚染サイトから地下水を採取し、その地下水に栄養塩として無機塩培地(NMS培地)を地下水の10%濃度になるように添加し、更に1kg/cmgの加圧下でメタンガスと酸素ガスとを地下水に溶解し、メタン濃度が10mg/l、及び酸素濃度が40mg/lの実験試料溶液を調製した。
次いで、試料溶液と充填層との接触時間が約24時間になるような通水速度で、試料溶液をカラムに連続的に通水した。そして、カラムの入口及び出口で経時的にヘッドスペース法によるガスクロマトグラフ分析(PID)によって試料溶液中のTCE濃度を定量してTCE除去率を算出し、TCEの分解活性を調べた。その結果は、図1のグラフに示す通りである。
【0022】
次に、汚染サイトから採取した地下水に栄養塩として無機塩培地(NMS培地)を地下水の10%濃度になるように添加し、更に大気圧下でメタンガスと酸素ガスとを地下水に溶解し、メタン濃度が5mg/l、及び酸素濃度が20mg/lのコントロールテスト溶液を調製した。
次いで、試料溶液と同じ通水条件でコントロールテスト溶液のカラムテストを行い、同様にTCE濃度を測定してTCE除去率を求め、その結果を図1のグラフに示した。
更に、汚染サイトから採取したそのままの地下水をブランクテスト溶液として使用し、試料溶液と同じ通水条件でカラムテストし、同様にTCE濃度を測定してTCE除去率を求め、その結果を図1のグラフに示した。
【0023】
図1から判る通り、カラム通水経過日数が10日以降では、メタンガス及び酸素ガスを加圧状態で地下水に溶解した実験試料溶液によるTCE除去率は、約40%に達している。一方、コントロールテスト溶液及びブランクテスト溶液によるTCE除去率は、それぞれ約20%及び約5%であった。
これは、メタンガス及び酸素ガスを加圧下で溶解した、ガス濃度の高い注入水を地下水に注入することにより、バイオレメディエーション技術による浄化効率を向上させることができることを示している。
【0024】
以上の実験例に基づいて、本実施態様では、溶解した注入水の注入位置での地下水流の水圧より所定圧力だけ高いガス圧力下でガスを溶解することにより、ガス濃度の高い注入水を地下水に注入する。
本実施態様で言う所定圧力とは、0.5kg/cm以上を言い、所定圧力を大きくする方が好ましいが、好適には地下水流の水圧より1kg/cm以上高い圧力下で増殖ガスを溶解するのが好ましい。
【0025】
本発明の更に好適な実施態様では、地下水流の流れ方向に見て揚水・注入井戸の下流に設けた揚水井と、揚水井を介して地下水を揚水する揚水ポンプと、揚水ポンプの下流に設けられ、揚水した地下水を地上水流に放流する放流設備とを備えている。
放流設備には、地上水流に放流できる許容水質にまで揚水地下水を処理する設備、例えば曝気装置を設けることが好ましい。
本実施態様では、揚水井から地下水を揚水して、揚水・注入井戸の下流の地下水流の流速を大きくすることにより、注入水が地下水流の流れに伴い揚水・注入井戸の下流の汚染地下水及び/又は汚染地層の領域に拡散して行くので、浄化効率を一層向上させることができる。
【0026】
本発明装置は、微生物により汚染地下水及び/又は汚染地層を浄化する際の装置として適用でき、例えば有機塩素化合物による汚染に限らず、石油等の汚染物質により汚染された地下水及び又は地層を微生物により浄化する場合に適用できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面を参照し、実施形態例を挙げて本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説明する。
実施形態例1
本実施形態例は、本発明に係る汚染地下水及び/又は汚染地層の浄化装置の実施形態例であって、図2はその構成を示すフローシートである。図2から図5中、図6と同じ機器には同じ符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態例の汚染地下水及び/又は汚染地層の浄化装置(以下、浄化装置と言う)10は、地下水流から地下水を揚水し、増殖ガス及び栄養塩を揚水地下水に溶解して注入水を調製し、調製した注入水を地下水流に注入して、分解微生物により汚染地下水及び/又は汚染地層を浄化する浄化装置であって、図2に示すように、注入水設備12と、地下水揚水設備14とから構成されている。
【0028】
注入水設備12は、地下水流から地下水を揚水する揚水ポイント16と、注入水を地下水流に注入する注入ポイント17とを有する揚水・注入井18と、地上に設けられた揚水・注入ポンプ20と、増殖ガス及び栄養塩を地下水に溶解して注入水を調製するために地上に設けられた注入水調製装置21と、揚水ポイント16から揚水・注入ポンプ20を経て注入水調製装置21まで延在する地下水管22と、注入水調製装置21から注入ポイント17まで延在する注入水管23とを有する。
揚水・注入ポンプ20は、揚水・注入井18の底部に設けられた揚水ポイント16から地下水管22を介して地下水をポンピングし、注入水管23を介して注入水を注入ポイント17から地下水流に注入する。注入ポイント17は、揚水ポイント16から上方に少なくとも30cm離間している。
注入水調製装置21は、増殖ガスボンベ24、例えば酸素ガスのボンベ及びメタンガスのボンベ(図では増殖ガスボンベ24として1個のボンベのみ図示)と、増殖ガスボンベ24から供給された酸素及びメタンをそれぞれ地下水に送入、溶解させるガス送入ノズル26(図2ではガス送入ノズル26として1個のノズルのみ図示)と、ガス送入ノズル26の下流に設けられ、送入した酸素及びメタンと地下水とを混合して溶解を促進するインラインミキサ28と、図示しない既知の構成の栄養塩添加設備とを備え、揚水・注入ポンプ20の下流の地下水管22に設けられている。
インラインミキサ28は、ドーナツ状に孔を開けたドーナツ板とディスクとをパイプ内に交互に設けた形式のインラインミキサであって、ガスと地下水との混合、溶解を完全にする機能を有する。
【0029】
地下水揚水設備14は、揚水井30と、揚水井30を介して汚染地層中の地下水を汲み上げる揚水ポンプ32と、揚水井30で揚水した地下水を曝気する曝気塔34と、放流ポンプ35と、曝気塔34に曝気用空気を送入するブロア36とを備えている。
これにより、地下水揚水設備14は、揚水井30から揚水ポンプ32により地下水を汲み上げて曝気塔34で曝気し、曝気した地下水を放流ポンプ35により地上水流に放流する。
地下水揚水設備14は、揚水井30から地下水を揚水して、揚水・注入井18の下流の地下水流の流速を大きくすることにより、注入水が地下水流の流れに伴い揚水・注入井18の下流の汚染地下水及び/又は汚染地層の領域に拡散して行くので、浄化効率を一層向上させることができる。但し、地下水揚水設備14は、本発明において必ずしも常に必要な設備ではない。
また、浄化装置10は、地下水中の酸素濃度、メタン濃度、栄養塩濃度、メタン資化菌の菌数、汚染物質濃度等を測定するための観測井38を備えている。
【0030】
上述の浄化装置10を使用して、汚染地下水及び/又は汚染地層の浄化方法を実施するには、揚水・注入井18内の揚水ポイント16から地下水流中の地下水を揚水・注入ポンプ20によりポンピングして、地下水管22を介して注入水調製装置21に送る。
注入水調製装置21では、ポンピングした地下水に増殖ガス及び栄養塩を溶解して注入水を調製する。次いで、調製した注入水を注入水管23を介して揚水・注入井18の注入ポイント17から地下水流に注入する。
一方、揚水井30を介して揚水ポンプ32により地下水を揚水し、曝気塔34で曝気処理して後、地上水流に放流する。
【0031】
本実施形態例では、揚水・注入井18から地下水を揚水して注入水に調製し、次いで同じ揚水・注入井18から地下水流に注入水を注入しているので、汚染地下水及び汚染地層中の有機塩素化合物濃度が注入水の注入により希釈されて、有機塩素化合物濃度が低くなるという現象、及び、有機塩素化合物が拡散して、汚染領域が広がるという現象の発生が防止されている。
しかも、注入ポイント17が揚水ポイント16より少なくとも30cm上方に離間しているので、地下水流に注入された注入水が、揚水・注入ポンプ20により地下水として揚水されるようなことがなく、効率良く注入水を地下水流に注入することができる。なお、注入ポイント17を上方とし、揚水ポイント16を下方としてもよい。
また、地下水揚水設備14を設けて地下水を揚水し、地下水流の流速を速くしているので、注入した注入水が地下水流に伴い揚水・注入井18から揚水井30に向かって拡散し、注入井18と揚水井30間の汚染された地層及び地下水中の分解微生物に栄養塩を付与し、それにより汚染地層及び汚染地下水を効率良く浄化することができる。
【0032】
実施形態例2
本実施形態例は、本発明に係る浄化装置の実施形態の別の例であって、図3はその構成を示すフローシートである。
本実施形態例の浄化装置40は、揚水・注入井44の構成が異なることを除いて、実施形態例1と同じ構成の注入水調製装置42と、実施形態例1と同じ構成の地下水揚水設備14とを備えている。
揚水・注入井44は、図3に示すように、井戸内が地下水流の上層流に位置する上部区画46と、上層流より下方の地下水流の流れに位置する下部区画48との上下の2区画に隔壁50により区分された2段構造になっている。地下水流から地下水を揚水する揚水ポイント16は、下部区画48内に位置し、注入ポイント17は、揚水ポイント16から上方に少なくとも30cm離間して、上部区画46内に位置する。
隔壁50は、ベントナイトを充填してなる不透水性のベントナイト層として構成されている。これにより、上下の2区画46、48の間では、地下水が相互に混合することはない。
地下水管22は、下部区画48の揚水ポイント16から隔壁50を貫通して地上の揚水・注入ポンプ20、更に注入水調製装置21にまで延在し、注入水管23は注入水調製装置21から注入ポイント17まで延在している。
【0033】
本実施形態例では、地下水管22の揚水ポイント16近傍の揚水・注入井44の地下水流の上流側半周分の管壁には、多数の貫通孔が設けてあって、多孔管壁が取水用のスクリーンとして機能している。
また、注入水管23の先端の注入ポイント17近傍の揚水・注入井44の地下水流の下流側半周分の管壁にも、同じく、多数の貫通孔が設けてあって、多孔管壁が注水用のスクリーンとして機能している。
【0034】
本実施形態例では、隔壁50により揚水・注入井44が上下の2区画に区分されているので、揚水ポイント16と注入ポイント17とが物理的に分離されている。
従って、注入水が再び揚水・注入ポンプ20により地下水として揚水されるようなことが、より一層確実に防止される。
【0035】
実施形態例3
本実施形態例は、実施形態例2の改変例であって、図4はその構成を示すフローシートである。
実施形態例3の浄化装置60では、図4に示すように、揚水・注入ポンプ20として水中ポンプを使用し、その揚水・注入ポンプ20を揚水・注入井44の下部区画48に、また、注入水調製装置のうち増殖ガスボンベ24を除くガス送入ノズル26及びインラインミキサ28を、揚水・注入井44の上部区画46に、それぞれ、配置している。これを除いて、本実施形態例の構成は、実施形態例2の構成と同じである。これにより、本実施形態例は、実施形態例2と同じ効果を奏する。
【0036】
実施形態例4
本実施形態例は、実施形態例2の別の改変例であって、揚水・注入ポンプ20として水中ポンプを使用し、図示しないが、揚水・注入ポンプ20のみを揚水・注入井44の下部区画48に配置し、注入水調製装置21の増殖ガスボンベ24、ガス送入ノズル26及びインラインミキサ28を地上に配置する例である。これを除いて、本実施形態例の構成は、実施形態例2の構成と同じである。これにより、本実施形態例は、実施形態例2と同じ効果を奏する。
【0037】
実施形態例5
本実施形態例は、本発明に係る浄化装置の実施形態の更に別の例であって、図5はその構成を示すフローシートである。
本実施形態例の浄化装置70は、図5に示すように、実施形態例2と同じ構成の揚水・注入井44と、地上に配置された揚水・注入ポンプ72と、同じく地上に配置された注入水調製装置74と、地下水管76と、注入水管78と、実施形態例1と同じ構成の地下水揚水設備14とを備えている。
揚水・注入ポンプ72は、揚水・注入井44の下部区画48の揚水ポイント16で地下水流から地下水をポンピングし、上部区域46に設けられた注入ポイント17で注入水が地下水流の水圧より高い圧力になるように昇圧する。
注入水調製装置74は、増殖ガスを地下水管76に送入するガス送入ノズル80と、送入された増殖ガスを地下水に混合して溶解して注入水にするインラインミキサ82と、及び注入水を滞留させ、更に増殖ガスと注入水との溶解を完全にする加圧接触パイプ84と、図示しない既知の構成の栄養塩添加設備とを備えている。
【0038】
地下水管76は、実施形態例2と同様に、下部区画48の揚水ポイント16から隔壁50を貫通して地上の揚水・注入ポンプ72にまで延在し、注入水管78は注入水調製装置74から注入ポイント17まで延在している。
注入水管78の注入ポイント17近傍には、注入水管78の流路を絞って注入水の圧力を保持する流路絞り手段として、遠隔操作式の圧力調整バルブ86が設けられている。ガス送入ノズル80には、加圧状態の増殖ガスを圧入するガスボンベ88が接続されている。
【0039】
以上の構成により、揚水・注入ポンプ72により昇圧された注入水は、加圧状態の増殖ガスがガス送入ノズル80から送入された後、インラインミキサ82及び加圧接触パイプ84で増殖ガスを溶解し、続いて注入水管78及び圧力調整バルブ86を経て、言わば過飽和溶解状態で増殖ガスを溶存させつつ揚水・注入井44の上部区画46の注入ポイント17から地下水流中に注入される。尚、栄養塩は、既知の手順で地下水に添加される。
【0040】
実施形態例5では、加圧接触パイプ84に代えて、溶解タンクにしても良く、また、圧力調整バルブ86に代えて、エゼクタを使用しても良い。溶解タンクは、回転攪拌羽根を水面近傍に有し、水面を叩くようにして、タンク内に収容した注入水を攪拌する攪拌機を備え、注入水に注入したガスを溶解させるタンクである。また、エゼクタは、注入水を駆動水流とし、駆動水流により地下水流から地下水を導入して注入水と地下水とを混合して流出させると共に、注入水管の流路を絞って注入水管78内の圧力を高い圧力に維持する。
【0041】
実施形態例1から5では、簡単にするために、酸素ガス及び基質ガスのいずれか一方を注入水に送入する場合を例にして説明しているが、実施形態例1から5で説明したガス送入・溶解機構と同じものを2個以上備えて、酸素ガス及び基質ガスをそれぞれ注入水に送入、溶解するようにしても良い。
【0042】
【発明の効果】
本発明の構成によれば、揚水・注入井戸の揚水ポイントから地下水流中の地下水をポンピングし、ポンピングした地下水に増殖ガスを地上で溶解して注入水を調製し、調製した注入水を揚水ポイントと離間した同じ井戸内の注入ポイントから地下水流に注入する。これにより、従来の浄化方法では生じていた、汚染地下水及び汚染地層中の有機塩素化合物濃度が注入水の注入により希釈されて、有機塩素化合物濃度が低くなるという現象、及び、有機塩素化合物が拡散して、汚染領域が広がるという現象の発生を大幅に抑制することができる。
よって、分解微生物を利用した、例えば原位置バイオレメディエーション技術により、従来の浄化方法に比べて高い浄化効率で汚染地下水及び/又は汚染地層を浄化することができる。
本発明に係る、汚染地下水及び/又は汚染地層の浄化装置を使用することにより、本発明方法を容易に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験例の結果を示すグラフである。
【図2】実施形態例1の注入水の注入装置の構成を示す概念図である。
【図3】実施形態例2の注入水の注入装置の構成を示す概念図である。
【図4】実施形態例の注入水の注入装置の構成を示す概念図である。
【図5】実施形態例5の注入水の注入装置の構成を示す概念図である。
【図6】従来の原位置バイオレメディエーション設備の一例の構成を示す概念図である。
【符号の説明】
10 浄化装置
12 注入水調製装置
14 地下水揚水設備
16 揚水ポイント
17 注入ポイント
18 揚水・注入井
20 揚水・注入ポンプ
21 注入水調製装置
22 地下水管
23 注入水管
24 増殖ガスボンベ
26 ガス送入ノズル
28 インラインミキサ
30 揚水井
32 揚水ポンプ
34 曝気塔
35 ポンプ
36 ブロア
38 観測井
40 実施形態例2の浄化装置
42 注入水調製装置
44 揚水・注入井
46 上部区画
48 下部区画
50 隔壁
60 実施形態例3の浄化装置
70 実施形態例5の浄化装置
72 揚水・注入ポンプ
74 注入水調製装置
76 地下水管
78 注入水管
80 ガス送入ノズル
82 インラインミキサ
84 加圧接触パイプ
86 圧力調整バルブ
88 ガスボンベ
90 従来の浄化装置
92 注入水ポンプ
94 注入井
96 注入水管

Claims (7)

  1. 地下水流から地下水を揚水し、汚染物質を分解する分解微生物の増殖に必要なガス(以下、増殖ガスと言う)及び栄養塩を揚水地下水に溶解して注入水を調製し、調製した注入水を地下水流に注入して、分解微生物により汚染地下水及び/又は汚染地層を浄化する方法であって、
    揚水・注入井戸を設置するとともに、当該井戸内の揚水ポイントから地下水流中の地下水をポンピングし、ポンピングした地下水に増殖ガス及び栄養塩のうちの少なくとも一つを地上で溶解して注入水を調製し、調製した注入水を揚水ポイントと離間した同じ井戸内の注入ポイントから地下水流に注入するようにしたことを特徴とする汚染地下水及び/又は汚染地層の浄化方法。
  2. 地下水流の流れ方向に見て揚水・注入井戸の下流に設けた揚水井を介して地下水を揚水し、揚水した地下水を地上水流に放流することを特徴とする請求項1に記載の汚染地下水及び/又は汚染地層の浄化方法。
  3. 地下水流から地下水を揚水し、汚染物質を分解する分解微生物の増殖に必要なガス(以下、増殖ガスと言う)及び栄養塩を揚水地下水に溶解して注入水を調製し、調製した注入水を地下水流に注入して、分解微生物により汚染地下水及び/又は汚染地層を浄化する浄化装置であって、
    地下水流内に位置する揚水・注入井戸と、
    揚水・注入井戸内に設けられた地下水の揚水ポイントを介して地下水流から地下水をポンピングするポンプと、
    ポンピングした地下水に増殖ガス及び栄養塩のうちの少なくとも一つを溶解して注入水を調製するために地上に設けられた注入水調製装置と、
    揚水ポイントからポンプを経て注入水調製装置まで延在して、ポンプにより揚水した地下水を注入水調製装置に送水する地下水管と、
    注入水調製装置から、揚水ポイントと離間して同じ井戸内に設けられた注入ポイントまで延在して、注入水を注入ポイントで地下水流に注入する注入水管と
    を備えていることを特徴とする汚染地下水及び/又は汚染地層の浄化装置。
  4. ポンプは、揚水・注入井戸内又は地上に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の汚染地下水及び/又は汚染地層の浄化装置。
  5. 揚水・注入井戸は、井戸内が、地下水流の上層流に位置する区画と、上層流より下方の地下水流の流れに位置する区画との上下の2区画に不透水性隔壁によって区分され、地下水管の揚水ポイントと、注入水管の注入ポイントとが上下2区画に対して別々に設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の汚染地下水及び/又は汚染地層の浄化装置。
  6. ポンプが、注入水管の注入ポイントでの地下水流の水圧より高い圧力に注入水を昇圧するポンプであり、
    注入水調製装置は、注入水の圧力よりも高い圧力に昇圧された増殖ガスを注入水に送入、溶解させる送入・溶解手段と、送入・溶解手段の下流の注入水管に設けられ、注入水管の流路を絞って注入水管内の注入水の圧力を保持し、かつ注入水を地下水流に流出させる絞り・流出手段とを備えていることを特徴とする請求項3から5のうちのいずれか1項に記載の汚染地下水及び/又は汚染地層の浄化装置。
  7. 地下水流の流れ方向に見て揚水・注入井戸の下流に設けられた揚水井と、
    揚水井を介して地下水を揚水する揚水ポンプと、
    揚水した地下水を処理して地上水流に放流する処理・放流設備と
    を備えていることを特徴とする請求項3から6のうちのいずれか1項に記載の汚染地下水及び/又は汚染地層の浄化装置。
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