JP3563625B2 - 生体磁場計測装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体の脳の神経活動や心臓の心筋活動等に関係する生体内電流等が原因で発生する生体の磁場を計測する生体磁場計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から磁気センサである超伝導量子干渉素子(SQUID=Superconducting Quantum Interference Device)を用いて、生体から発生する微弱な磁場の分布を測定し、その測定結果から、生体内部の活動電流の位置を推定し、その分布をイメージングする多チャンネル(多数の磁気センサをマトリックス配置したもの)の生体磁気計測装置が知られている。そのような従来例は、たとえば特開平4−319334号公報,特開平5−146416号公報等に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来例は、生体磁気イメージング装置に関する動作原理に関するものであり、その開示内容には実施化する上での技術課題や解決手段が開示されていない。また、前記従来例は脳の内部に発生する生体活動電流に関するものであって、他の部位に関する具体的な開示はなされていない。
【0004】
この種の生体磁場計測装置の実用化に必要な条件として、生体から発せられる微小磁場をノイズの影響を極力排除して検出することが望まれている。そのため、環境磁気雑音の影響を除去するために、生体磁場計測装置を磁気シールドルーム内に設置するほかに、その他のノイズや生体現象の突発的現象の影響を排除するために計測データである磁場信号をアベレージング処理することが必要とされている。
【0005】
アベレージング処理とは、収集した磁場信号の中で繰り返し表れる生体活動に関係した時間波形(例えば心臓の磁場計測を行なう場合にはその中に表れる心拍に相当する時間波形)を加算して平均処理の計算を行い、ノイズを減らした滑らかな波形にする処理のことである。例えば心磁計(心臓の磁場を計測する生体磁場計測装置は心磁計と称されることもある)にアベレージング処理を適用すれば、個人差のある心拍パターンを正確にとらえ、種々の心臓疾患等を正確にとらえることができるものとして期待されている。
【0006】
本発明の主たる目的は、複数チャンネルの磁気センサを用いた生体磁場計測装置において、全チャンネルの計測データを画面に表示するほかに、チャンネルを指定して一画面のデータ情報量を極力多く観察でき、しかも、画面に表れるデータ情報の視認性の機能向上及び画面表示の操作の簡便性を図ることにある。さらに、アベレージング処理等に貢献でき、迅速且つ高信頼のデータ解析が行い得る生体磁場計測装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基本的には次のように構成される。
【0008】
(1)第1の発明は、被検者の生体内から発せられる複数位置の磁場を複数の磁気センサを用いて計測する生体磁場計測装置において、
前記複数の磁気センサに対応するチャンネルをディスプレイの画面に表示するチャンネル表示手段と、
前記チャンネル表示手段の中から所望のチャンネルを指定するチャンネル指定手段と、
指定されたチャンネルの計測信号を時間波形として一画面に複数行の時間軸にわたり表示する時間波形表示手段と、を備えてなる。
【0009】
このような構成によれば、複数チャンネルの磁気センサを用いて生体の複数位置の磁場を計測する場合、特に計測データが生体活動に関係して繰り返し表れる時間波形であっても、それをチャンネルを指定して、指定されたチャンネルの時間波形(計測情報)を、一画面に複数行にわたる長時間の時間軸によって連続的により多く観察者に知らせることが可能になる。観察者は、この画面を通して同一チャンネルで繰り返し表れる多数の時間波形同士を互いに較べて観察でき、例えば、この中で、アベレージング処理に適したデータと適しない不良データの選別も可能になる。
【0010】
(2)第2の発明は、生体磁場計測装置において、
前記同様のチャンネル表示手段と、チャンネル指定手段とを有し、さらに、指定されたチャンネルの計測信号を時間波形として一画面に時間軸の長さを任意に設定可能に表示する時間波形表示手段と、
前記時間波形の一部を選択して拡大表示する波形拡大表示手段と、を備えてなることを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、複数チャンネルの中の指定されたチャンネルの計測データを時間波形として一画面に時間軸の長さを任意に設定して表示できるので、一画面で知りたい各チャンネルの時間波形の情報を十分に得ることができ、しかも、その中から、より詳細な情報を知りたい場合に、波形の一部拡大を伴って、その詳細情報を知ることができる。
【0012】
(3)第3の発明は、第1の発明の構成要素に加えて、前記時間軸上に繰り返し表れる特徴的な時間波形の中からアベレージング処理に適した時間波形を選択する波形選択手段と、
選択された時間波形についてアベレージング処理のための演算を実行する演算手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
上記の波形選択手段としては、例えば、画面を通して操作者がアベレージング条件を設定し該アベレージング条件を満足する時間波形を演算により選択する方式と、画面を通して操作者が直接選択する方式のいずれか一方あるいは双方を併用するものが考えられる。
【0014】
このような構成によれば、例えばアベレージング処理の対象となる時間波形が繰り返し表れる心拍等に相当する計測信号である場合において、その計測信号のうちノイズ等の突発的な影響がほとんどない心拍データだけを迅速に選別して、良好なアベレージング処理を実行でき、信頼性の高い生体磁場計測データを提供できる。
【0015】
(4)第4の発明は、生体磁場計測装置において、ディスプレイの画面に表示されている計測磁場データの時間波形上の一点を指定して、その指定された点の磁場強度及び時間を時間波形の画面を通して表示する一点表示手段を備えていることを特徴とする。
【0016】
このような構成によれば、計測磁場データの時間波形の形態のほかに、その一点を指定して、指定された点の磁場強度及び時間を併せて一画面に知ることができ、より詳細な情報を簡単な表示操作によって知ることができる。
【0017】
(5)第5の発明は、生体磁場計測装置において、計測された信号の中の繰り返し表れる特徴的な時間波形のピークとピークとの間の時間間隔を棒グラフにより表示する棒グラフ表示手段を備えてなることを特徴とする。
【0018】
時間軸上に繰り返し表れる特徴的な時間波形のピークは、例えば、心臓磁場データとなる心拍のR波のピーク値である。
【0019】
上記構成によれば、時間波形のピークとピークの間の時間間隔(例えば心拍のR−R間隔)の長短から時間波形の中に不良の時間波形(例えば、ノイズや不整脈)が含まれているか否か知ることができ、この不良データを排除することで、アベレージング処理その他のデータ解析処理の信頼性を高める。また、心拍のR−R間隔等を棒グラフ及びヒストグラムでグラフ化することにより、データ解析機能を拡張させる。
【0020】
(6)第6の発明は、生体磁場計測装置において、前記同様のチャンネル表示手段と、チャンネル指定手段とを有し、さらに、指定されたチャンネルの計測信号を時間波形として一画面に複数行の時間軸にわたり表示する時間波形表示手段と、前記時間軸上に繰り返し表れる特徴的な時間波形のピークとピークとの間の時間間隔を前記時間波形の表示画面中に棒グラフにより表示する棒グラフ表示手段と、を備えてなることを特徴とする。時間軸上に繰り返し表れる特徴的な時間波形のピークは、例えば、心臓磁場データとなる心拍のR波のピーク値である。
【0021】
上記構成によれば、上記(5)同様の作用,効果を得るほかに時間波形のピーク間隔(例えば心拍のR−R間隔)の棒グラフとそれに対応の時間波形を併せて表示するので、棒グラフの部分が時間波形ではどのようになっているが即時に確認できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0023】
図1は本発明の適用対象となる生体磁気計測装置の実施例を示す概略構成図である。
【0024】
本実施例の生体磁気計測装置は、一例として、心臓の磁場分布を計測する心臓磁気計測装置(心磁計)を例示しており、環境磁気雑音の影響を除去するために、生体磁気計測装置は磁気シールドルーム1内に設置される。生体からなる被検体(被検者)2は、通常はベッド3に仰向け状態でその心磁計測が行われるが、うつ伏せなどの状態で計測が行われる場合もある。
【0025】
被検者の生体面(胸部の場合は一般に胸壁に平行な面)はベッド3の面とほぼ平行であるとみなし、そしてこの面は直交座標系(x,y,z)のx−y平面と平行であるものとみなす。実際には、被検者の胸部は曲面であると共に傾いているが、説明を簡単にするためにほぼ平行とする。
【0026】
被検者2の胸部の上方には、冷媒である液体Heで満たされたデュワ4が配置され、デュワ4はSQUID(超伝導量子干渉素子)とそのSQUIDに接続された検出コイルとを含む複数個の磁気センサを収容している。液体Heは磁気シールドルーム1の外部にある自動補給装置5から連続的に補給される。
【0027】
磁気センサの出力は、被検者2から発生して検出コイルにより検出される生体磁場の強度(磁束密度と考えることもできる)と特定の関係をもつ電圧を出力し、その出力がFLL(Flux Locked loop)回路6に入力される。このFLL回路6は、SQUIDの出力を一定に保つように、SQUIDに入力された生体磁場(生体磁気)の変化を帰還コイルを介してキャンセルする(これを磁場ロックと呼ぶ)。その帰還コイルに流した電流を電圧に変換することにより、生体磁場信号の変化と特定の関係にある電圧出力を得ることができる。このように帰還コイルを介して検出する方式を取っているので、微弱の磁場を高感度に検出できる。
【0028】
上記出力電圧は増幅器・フイルタ・増幅器(AFA)7に入力され、その出力はサンプリングされて、A/D変換器7−2によりA/D変換され、計算機8に取り込まれる。
【0029】
計算機8はパーソナルコンピュータからなり、8−1はそのデイスプレイ部、8−2はキーボード、そして8−3はマウスを示す。
【0030】
マウス8−3は画面上でカーソルを移動させて処理対象を選択するのに用いられる。この操作はキーボードを操作することによっても行うことができる。計算機にはプリンタ9が接続されており、ディスプレイ部8−1で表示された内容を出力用紙に配置して出力することができる。プリンタはカラー印刷でも白黒印刷でもよいが、本実施例ではカラー印刷可能なプリンタが接続されている。
【0031】
AFA7の入力ゲイン及び出力ゲインは調整可能であり、また、AFA7は第1の基準周波数以下の周波数信号を通過させるローパスフイルタ、第1の基準周波数よりも低い第2の基準周波数以上の周波数信号を通過させるハイパスフイルタ及び商用電源周波数をカットするノッチフィルタを含む。
【0032】
計算機8は各種の処理を行うことができ、その処理結果はディスプレイ部8−1に表示される。
【0033】
なお、図1で示す計算機8は一実施例を示したものであり、これに限定されるものではない。例えば、タッチパネルを備えたディスプレイを備えたものや、マウスに変えて他の座標指示装置、例えばトラックボールやジョスティック等のポインティングデバイスを使用したものでもよい。また場合によっては公衆電話回線を介して接続される計算機でもよい。
【0034】
SQUIDとしては、例えば一例として直流SQUIDが用いられる。SQUIDに外部磁場が与えられたときに、それに対応する電圧(V)が発生するようにSQUIDには直流バイアス電流(Ibias)が流される。その外部磁場を磁束Φで表すと、VのΦに対する特性曲線すなわちΦ−V特性曲線は周期関数で与えられる。計測に当っては、それに先立って、FLL回路6のオフセット電圧(VOFF)を調整してΦ−V特性曲線の直流電圧をゼロレベルにする操作が行われる。
【0035】
図2は磁気センサの配置構成を示す。磁気センサの検出コイルには生体磁場の接線成分(生体面すなわちx−y平面にほぼ平行な成分)を検出するコイルと生体磁場の法線成分(生体面すなわちx−y平面に直交する成分)を検出するコイルがある。生体磁場の接線成分を検出するコイルとしては、コイル面がx方向及びy方向をそれぞれ向いた2つのコイルが用いられ、また、生体磁場の法線成分を検出するコイルとしてはコイル面がz方向を向いたコイルが用いられる。
【0036】
複数個の磁気センサ20−1〜20−8、21−1〜21−8、22−1〜22−8、23−1〜23−8、24−1〜24−8、25−1〜25−8、26−1〜26−8及び27−1〜27−8は、図2に示されるように、生体面すなわちx−y平面とほぼ平行な面上にマトリックス状に配置される。磁気センサの数は任意であってよいが、図2では、磁気センサのマトリックスは8行8列からなっているから、磁気センサの数は8×8=64である。
【0037】
各磁気センサは、図2に示されるように、その長手方向が生体面すなわちx−y平面に対して垂直な方向(z方向)と一致するように配置される。なお、この一実施例ではベッド面とセンサのX−Y面とを平行にしているが、測定精度を高めるには体に接近させる方が良く、傾けるようにすることができる。但し、被検者である人体は常に動いているので、人体に密着させるとこの動きが検出部を動かし、かえって高精度の検出が困難となる。
【0038】
図3は磁気センサの各々の、生体磁場の法線成分Bzを検出するセンサの構成を示す。同図において、超伝導線(Ni−Ti線)で作られたコイルはそのコイル面がz方向を向くように配置される。このコイルは互いに逆向きの2つのコイル10及び11の組み合わせからなり、被検者2に近い方のコイル10は検出コイルとされ、遠い方のコイル11は外部磁場雑音を検出する参照コイルとされる。
【0039】
外部磁場雑音は被検者よりも遠い信号源から生じており、したがって、その雑音信号は検出コイル10及び参照コイル11の両方によって検出される。一方、被検者からの磁場信号は微弱であり、したがって、その生体磁場信号は検出コイル10によって検出されるが、参照コイル11はその生体磁場信号にほとんど感応しない。このため、検出コイル10は生体磁場信号と外部磁場雑音信号を検出し、参照コイル11は外部磁場雑音信号を検出するから、両コイルで検出された信号の差をとることによりS/N比の高い生体磁場の計測が可能となる。これらのコイルはSQUID12を実装した実装基板の超伝導線を介してSQUIDの入力コイルに接続され、これによって、検出された生体磁場信号の法線方向の成分BzがSQUIDに伝達される。
【0040】
図4は磁気センサの各々の、生体磁場の接線成分Bx及びByを検出するセンサの構成を示す。同図において、接線方向の生体磁場成分検出用のセンサでは平面コイルが用いられる。すなわち、検出コイル10´及び10″並びに参照コイル11´及び11″は平面コイルからなり、これらは互いにz方向において間隔づけられている第1及び第2の平面にそれぞれ配置される。これらのコイルは法線成分用と同様にSQUID12´及び12″の実装基板の入力コイルに接続される。4角柱の互いに直交する2面に、これらのBx成分検出用のセンサ13及びBy成分検出用のセンサ14が貼付けられ、これによってBx成分及びBy成分を検出し得るセンサが形成される。
【0041】
接線成分Bx、Byについては、これを図4に示される磁気センサを用いて検出する以外に、図3の磁気センサで得られた法線成分Bzをx、yについて偏微分して求めてもよい。この場合は一つの磁気センサで接線成分Bx、Byと法線成分Bzとの両方を検出し、測定することができる。
【0042】
図5は図2で示した磁気センサと被検者2の被計測部である胸部30との位置関係を示す。示されている点は図2に示されるマトリックス上の行と列との交点すなわち被検者2の計測点すなわち計測位置を表す。これらの各計測位置をチャンネルとも呼ぶ。
【0043】
図からわかるように、この実施例では、被検者2の頭部から脚部を結ぶ体軸方向をy方向とし、被検者2の横方向をx方向としている。各磁気センサは1から64までの連続番号および格子上の位置によって識別している。1から64までの連続番号は左上隅にある磁気センサを1(チャンネル)とし、以下右に向かって2、3、4、…となり、右上隅の磁気センサが8チャンネルとなる。続いて2段目左隅の磁気センサから9、10、…となり、2段目右隅の磁気センサが16チャンネルとなる。以下同様にして番号が付与され、右下隅の磁気センサが64チャンネルとなる。また格子上位置で磁気センサを識別する場合にはn行m列と表現する。磁気センサ1ならば1行1列、磁気センサが64チャンネルならば8行8列となる。
【0044】
図1に磁気センサで検出される一心拍分の心磁信号の波形パターンの例を示す。心磁信号の基本的な波形パターンは心電図の波形パターンと対応しており、P波、QRS波、T波を確認することができる。P波は洞結節から発射された刺激波によって心房筋が興奮する過程を、QRS波は左右両心室の興奮過程を、T波は心室の興奮からの回復過程を表している。U波の電気生理学的な意味はまだ十分には解明されておらず、また振幅が小さくて確認できないことが多い。
【0045】
生体からの磁場の計測位置(センサ位置)における信号を演算処理した結果の物理量として、ある時刻の磁束密度、時間区間内の磁束密度を時間で積分した時間積分値、および心臓磁気計測の場合には基準時刻からQRS波のピーク位置時点までの時間である伝播時間などがある。
【0046】
心磁波形値つまり磁束密度が等しい点を結んで作られたマップを等磁線図と呼ぶ。各チャンネルは粗く設定されているので、予め等磁線の間隔つまり磁場強度差を設定して各チャンネル間を直線補間して等磁線を描くことにより、より診断に適した図を作ることができる。
【0047】
心磁波形データは予め定められた時間範囲にわたって積分されてもよい。その時間積分値が等しい点(チャンネル)を結んで作られたマップを時間積分図と呼ぶ。
【0048】
各センサで検出された信号データの時間特性において、時点t1からQRS波のピーク位置時点までの時間を伝播時間と呼び、その伝播時間が等しい点を結んで作られたマップを伝播時間図と呼ぶ。t1時点は更に、QRS波のピーク位置時点を検出し、この時点を基準として決定されてもよい。
【0049】
等磁線図、時間積分図および伝播時間図はセンサの配置されている平面に対応させて再構成されるが、各演算処理による特性量を該平面に垂直な方向に採って3次元マッピングとして再構成することもできる。
【0050】
ここで、本発明の要旨の具体例についての説明を行う。
【0051】
生体磁気信号の計測およびデータ表示解析はすべて計算機8によって実行され、ディスプレイ部8−1、キーボード部8−2、マウス8−3によって操作される。
【0052】
図6は本発明を具体化する装置のブロック構成図である。本例は一例として心磁計を例示しているが、これに限定されず、脳の磁場を計測する脳磁計に適用してもよい。
【0053】
図6に示すように、心臓磁場データ計測手段(SQUID;磁気センサ)601で計測された計測データは、心臓磁気生データファイルに取り込まれた後、種々の画面表示処理部(計測モニタ画面処理部610,時間波形拡大表示処理部605,単一チャンネル時間波形表示処理部606,複数チャンネル時間波形表示処理部607,R−Rヒストグラム表示処理部608,等磁場線図表示処理部609)を表示モード選択手段611で選択することによって所定のデータ表示処理を施された後、表示画面部610に表示される。また、アベレージング処理手段を駆動させることで、計測データ(時間波形)についてアベレージング処理がなされる。ここで、アベレージング処理とは、収集した心臓磁場信号(計測データ)中の各心拍(時間波形)に対して加算平均処理する計算を行い、ノイズを減らした滑らかな波形にする処理のことである。アベレージング処理された計測データは、データファイル604に格納(記憶)され、上記心臓磁気生データファイルに代わって上記した種々の画面表示処理部610,605,606,607,608,609を介して表示可能にしてある。この画面表示処理部610,605〜609,心臓磁気生データファイル602,アベレージング処理部603,心臓磁気アベレージングデータファイル604,表示モード選択手段611は、計算機8で構成される。以下、上記した各画面表示処理部が行なう画面表示処理態様を図7〜図17を参照して説明する。
【0054】
図7は、計測モニタ画面処理部610が実行するデータ表示処理内容の画面であり、心臓磁気の磁場を計測している時に表示される画面(以下、計測画面とする)であり、計測画面の左方ある情報表示領域(表示部)701には、磁場計測対象となる被検者の情報が示される。
【0055】
画面中央は計測モニタ表示領域であり、計測した心磁波形がモニタ表示されている。
【0056】
画面右側には、マウスやキーボード等のカーソル操作で心磁計測に関する種々の条件設定が可能な操作表示領域が形成され、その中の上部には、選択チャンネル領域(チャンネル表示手段)706が形成され、マウス操作等でチャンネルボタン(チャンネル指定手段)705を介して所望のチャンネル例えば1、9、17、25、33、41、49、57のチャンネル番号を指定すると、これらのチャンネルに相当する磁気センサで収集されている磁場信号の時間波形がモニタ表示される。
【0057】
また、一例として、磁場信号の計測時間をサンプリング時間入力ボックス709に60〔sec〕、磁場信号の計測する間隔をサンプリング間隔入力ボックス710に0.5〔msec〕と入力している。また表示スケールの時間をスケール時間入力ボックス711に1000〔msec〕、時間波形の縦軸スケール幅ボックス712に波形の最大値(最大磁束密度)の縦幅10〔pT〕を入力している。
【0058】
これらの条件設定後に、計測開始ボタン707を押すと、計測が開始し計測時間60〔sec〕、サンプリング間隔0.5〔msec〕で収集した磁場信号が図6に示す心臓磁気生データファイル602に格納される。
【0059】
計測が終了した後に、画面上部にあらわれるメニューバー部の全チャンネルボタン713−1を押すと、図8の全チャンネル時間波形表示画面に切り替わる。
【0060】
図8の全チャンネル時間波形表示画面において、全チャンネル時間波形表示領域802には、それぞれチャンネル番号(符号819で示す)に対応する収集した磁場信号の時間波形801が表示されており、全チャンネルの波形が確認できる。
【0061】
時間スケール入力ボックス805の値を変更することにより、各時間波形表示領域802に表示させる時間波形の横軸時間を変更できる。同様に信号スケール入力ボックス806の値を変更することにより、グリッドマップ時間波形表示領域802に表示させたい時間波形の縦軸振幅を変更することができる。
【0062】
一方、図7の計測画面において、計測終了後に、単一チャンネル時間波形表示ボタン713−2を押すと、表示モード選択手段611によって単一チャンネル時間波形表示処理部606が選択され、図9の単一チャンネル時間波形表示画面に切り替わる。時間波形表示処理部(時間波形表示手段)606は、指定された単一チャンネルの計測信号を時間波形として一画面に複数行の時間軸にわたり表示する。
【0063】
図9の単一チャンネル時間波形表示画面にて、右上方には選択チャンネル領域(チャンネル表示手段)906があり、一例としてチャンネルボタン905によりチャンネル番号1を選択した時の時間波形が波形表示領域に複数行にわたって表示され、また、選択ボタン905では該当チャンネルを選択したことが視認できるようにデフォルトで表示されている。波形表示領域にも符号920に示す選択チャンネル表示部が設定されて、1Ch.が表示されている。
【0064】
図9の画面右側の操作表示領域にて、単一チャンネル時間波形表示の横軸スケール時間ボックス908に40〔sec〕が指定されており、複数行(ここでは8行)にわたる単一チャンネル時間波形表示領域926−1〜8には、0〜40〔sec〕の時間波形(計測データ)が表示されている。横軸スケール時間ボックス908は、時間波形を表示する時間軸の長さを任意に設定可能にする手段となる。
【0065】
単一チャンネル時間波形表示領域の1列目926−1には1チャンネルで収集された0〔sec〕〜5.0〔sec〕の時間波形901−1が表示され、2列目926−2には5.0〔sec〕〜10.0〔sec〕の時間波形901−2が表示され、以下同様に5.0〔sec〕単位で8列目926−8まで時間波形が表示される。
【0066】
時間波形横軸の時間スケール入力ボックス908に、単一チャンネル波形表示の横軸(時間軸)の最大表示時刻を入力することにより、任意の表示時間幅に変更することができる。本実施例では60〔sec〕で計測したが、時間スケール908が40〔sec〕と入力されており、40〔sec〕分の時間波形が表示されている。表示されていない時間波形を表示させたい場合は、画面下部に設けた横軸スクロールバー925をマウスやキーボードによるカーソル操作で動かすことにより表示させることができる。また、横軸スケール時間ボックス908に60〔sec〕と入力すれば収集した全時間分の時間波形が表示される。
【0067】
縦軸スケールも同様に、時間波形の縦軸スケール幅入力ボックス909に最大波形幅(最大磁束密度)を入力することにより、任意の縦軸磁束密度に変更することができる。
【0068】
図9の単一チャンネル時間波形表示画面において、メニューバー部の複数チャンネル時間波形表示ボタン929を押すと(図7,図8の複数チャンネル時間波形表示ボタンを押してもよい)、表示モード選択手段611が複数チャンネル時間波形表示処理部(時間波形表示手段)607を選択することにより、図10の複数チャンネル時間波形表示画面が開く。
【0069】
図10では、選択チャンネル領域1006のチャンネル選択ボタンのうちチャンネル番号1(1007)とチャンネル番号4(1007−2)の2つのチャンネルが選択されているので、時間波形表示領域1002−1〜4、1003−1〜4は8列であるから、上4列1002−1〜4にチャンネル番号1の時間波形1001が表示され、下4列1003−1〜4にチャンネル番号4の時間波形1001−2が表示される。本実施例ではチャンネル番号1と4の時間波形を選択したが、チャンネル番号はチャンネル選択ボタン1006により任意に選択可能であり、選択されたチャンネル番号の時間波形が表示される。
【0070】
図11は複数チャンネル時間波形表示画面で4つのチャンネルの時間波形を表示したものである。本例では、選択チャンネル領域(チャンネル表示手段)1101の選択ボタンによって、チャンネル番号1、4、40、56の4つのチャンネルが選択されているので、時間波形表示領域1104−1〜2、1105−1〜2、1106−1〜2、1107−1〜2に2列毎に分けられて表示される。時間波形表示領域1104−1〜2にはチャンネル番号1の時間波形1101−1が表示され、1105−1〜2にはチャンネル番号4の時間波形1101−2が表示され、1106−1〜2にはチャンネル番号40の時間波形1101−3が表示され、1107−1〜2にはチャンネル番号56の時間波形1101−4が表示される。複数チャンネル時間波形表示画面の時間波形表示領域は8列あるので一度に8チャンネルまで指定可能である。
【0071】
図9の単一チャンネル時間波形表示画面において、時間波形上901−1〜8にマウス操作などによってポインティングデバイス(一点表示手段)を918のように指し示すことによって、時間波形の点の時間と対応する磁束密度が919のように表示される。これにより時間波形901−1〜8上の任意の点の正確な磁束密度と時間を確認することができる。
【0072】
図9の単一チャンネル時間波形表示画面の下部には、収集した心臓磁場波形の各心拍の最大(R波と呼ばれる中のピーク値)から次の心拍の最大までの時間間隔(R−R間隔と呼ばれる)のR−R間隔(ピーク間隔)棒グラフ表示領域927を設けている。このR−R間隔棒グラフ表示領域927は、単一チャンネル時間波形表示モード時に表示モード選択手段611がR−R間隔ヒストグラム表示処理部(棒グラフ表示手段)608を選択することで、図9の画面中に表れる。表示領域611の横軸はR−R間隔を収集順に示しており、縦軸923にR−R間隔時間を示すことで、各R−R間隔を棒グラフ921であらわしている。
【0073】
R−R間隔棒グラフ921から分かることは、普通人間の心臓の心拍の時間間隔はほぼ一定であるが、被検者の感情の起伏により、このR−R間隔が通常より小さくなったり大きくなったりした場合や、なにか外乱により心臓の磁場ではないノイズが入った場合の信号を見つける目安になる。
【0074】
本実施例では、約13秒付近に外乱と思われる信号波形904が入っており、R−R間隔棒グラフ921の中で符号922がこれを表わしている。この場合、この外乱と思われる信号波形904はアベレージング処理を実行しないようにする(この点については後述する)。
【0075】
R−R間隔棒グラフ表示部927における各棒グラフが時間波形上でどの波形の間隔を表示しているのかを知りたい場合は、知りたいR−R間隔棒グラフ上をカーソル等で指定すると、その指定棒グラフ及びこれに時間波形で対応するR−R間隔(ピーク間隔)の領域に他の時間波形と識別する色(識別色;識別表示手段であり、色に代わり網かけのようなものでもよい)が塗られて表示される。本実施例では922の棒グラフを押して、対応する926の波形領域に識別色が塗られて表示されている状態を示している。
【0076】
図9の単一チャンネル時間波形表示領域926−1〜8内で、902で示すようにマウスなどのポインティングデバイスによって領域を選択し、操作表示領域における波形拡大ボタン928を押すと、表示モード選択手段611が時間波形拡大表示処理部(波形拡大表示手段)605を選択し、この時間波形拡大表示処理部605によって、図12の拡大波形表示画面に切り替わり、選択された領域902内の波形が拡大されて拡大時間波形表示領域1203に時間波形(心拍波形)1202が表示される。縦軸1201は心臓磁場の磁束密度のスケールを示し、横軸1204は時間スケールを示す。
【0077】
横軸1204の時間スケールは、デフォルト902(図9参照)で指定された横軸選択範囲の800〔msec〕となっているが、画面右側の操作表示領域におけるスケール時間入力ボックス1207に任意の時間を入力することにより、任意のスケール幅に変更することができる。縦軸スケールも同様に、時間波形の縦軸スケール幅入力ボックス1208に最大磁束密度を入力することにより、任意の縦軸磁束密度(波形の最大縦幅)に変更することができる。
【0078】
また、横軸時間波形スクロールバー1210を左右に移動させることにより、拡大時間波形表示領域以外の時間での時間波形をみることができる。
【0079】
拡大表示終了ボタン1209を押すと、図12の拡大波形表示画面を終了して、前に表示していた画面に戻るよう設定されている。本実施例では図9の単一チャンネル時間波形表示画面に戻る。
【0080】
図9の単一チャンネル時間波形表示画面において、単一チャンネル時間波形表示領域926−1〜8内で、902で示すようにマウスなどのポインティングデバイスによって領域を選択し、等磁場線図表示ボタン917を押すと、表示モード選択手段611によって等磁場線図表示処理部609が選択され、図16の等磁場線図表示画面に切り替わる。
【0081】
等磁場線図表示処理部609によって、ポインティングデバイス902で選択された範囲の時間波形926が参照チャンネル表示領域1605に表示され、デフォルトで、時間波形926の最初の時刻の等磁場線図1601が表示される。等磁場線図表示時刻設定カーソル1603または、等磁場線図表示時刻入力ボックス1609に表示させたい時刻を入力することにより、任意の時間の等磁場線図が表示される。時間波形スクロールバー1606を左右に動かすことにより、参照チャンネル表示領域1605の中の表示されていない時間波形が表示されるようにしてある。
【0082】
ここで、計測データ(心磁波形)のアベレージング処理について説明する。
【0083】
アベレージング処理は、図8の全チャンネル時間波形表示画面、図9の単一チャンネル時間波形表示画面、図10の複数チャンネル時間波形表示画面において、各操作表示領域のアベレージング条件設定入力ボックスに条件設定を行なうことでアベレージング処理手段(演算手段)603により実行されるが、ここでは、まず、単一チャンネル時間波形表示画面でのアベレージング処理について説明する。
【0084】
図9に示す単一チャンネル時間波形表示画面において、右方に配置してあるアベレージング条件設定入力ボックスに示されている各パラメータは、アベレージング処理を実行する際のパラメータである。
【0085】
パラメータのうち、しきい値912は1心拍の磁束密度の大きさの値を入力し、上限913と下限914は1心拍の最大R波を見つける磁束密度範囲を指定し、1心拍内の下限値914から上限913内に1心拍の最大R波が入っている波形のなかで、しきい値913の値に対応する時間からどのくらい前からアベレージング処理行うを指定するのがオフセット時間1301(図13参照)とよばれ、オフセット入力ボックス911に入力する。
【0086】
アベレージング時間は、アベレージング処理を行う全体の時間のことであり、アベレージング時間入力ボックス910に入力する。本実施例では、アベレージング時間入力ボックス910に800〔msec〕、オフセット時間入力ボックス911に400〔msec〕、しきい値入力ボックス912に6〔pT〕、上限913に9〔pT〕、下限914に7〔pT〕を入力してアベレージング処理を行う。
【0087】
上記のアベレージングの条件(パラメータ)設定後に、メニューバー部のアベレージング波形選択ボタン916を押すと、画面は図13の画面に切り替わって、1303−1〜39で示すようにアベレージングパラメータに一致する波形(アベレージング条件を満足する波形)にそれを示す識別色が塗られて表示され、この識別色の塗られた波形がアベレージング対象の波形となる。
【0088】
符号1304で示す波形の振幅の最大は、約10〔pT〕の波形で、上限入力ボックス1310に入力されている9〔pT〕と下限入力ボックス1311に入力されている7〔pT〕の範囲外なので、アベレージング対象外となる。
【0089】
アベレージング回数はアベレージング対象の波形の数でありアベレージング回数入力ボックス1312に表示される。
【0090】
アベレージング波形の選択は、上記のようにアベレージング条件を設定して演算により選択する方式のほかに、操作者が画面を通して任意に直接選択することも可能であり、1303−1〜39で選択されている波形でアベレージング対象外としたい心拍の選択されている領域を押すことによって色が消えアベレージング対象外となる。また、反対に選択されていない波形の波形(心拍)上をカーソル指定で押すと、押された場所を基準にその前後にかかる範囲を選択された状態の識別表示にする。本実施例では、1303−8のアベレージング対象の心拍波形を押し、これが図14で示すようにアベレージング対象外となる。アベレージング対象心拍波形が1つ減るのであるからアベレージング回数1401は38回と表示される。なお、アベレージング波形選択手段は、上記したようなアベレージング条件を満足する時間波形を演算により選択する方式及び操作者が画面を通して直接選択する方式のいずれか一方だけで構成してもよい。
【0091】
アベレージング実行ボタン1402を押すと、選択されている心拍波形についてアベレージング処理が行われる。その際、他のチャンネルについても図14で選択されている波形と同じ時刻でアベレージング処理される。すなわち、他のチャンネルでも、アベレージング対象外となる波形は同様であるため、画面に表れている波形と同じ時刻でアベレージング処理される。
【0092】
アベレージング処理された結果は、図6に示す心臓磁気アベレージングデータファイル604に格納される。アベレージング波形表示ボタン1403を押すことによって、図15のアベレージング波形表示画面に切り替わる。
【0093】
図15のアベレージング波形表示画面において、アベレージング波形表示領域1503−1〜8には、アベレージング処理をした時間波形が表示される。表示する時間波形のチャンネル番号は選択チャンネル(チャンネル表示手段)1505のボタン操作によって任意に選択可能である。本実施例では1504で示す、チャンネル番号1,9,17,25,33,41,49,57が選択されており、1503−1のアベレージング波形表示領域にはチャンネル番号1の波形1502−1が表示され、1503−2のアベレージング波形表示領域にはチャンネル番号9の波形1502−2が表示され、以下同様にチャンネル番号57までの波形が表示される。
【0094】
横軸時間スケール1506、縦軸磁束密度スケール1507は任意の値を入力することによって変更できる。横軸スクロールバー1512を左右に動かすことによって表示されていない時間が表示される。
【0095】
等磁場線図表示ボタン1508を押すと図16に示す等磁場線図画面に切り替わる。
【0096】
図16の等磁場線図表示画面において、時間波形表示領域1605には、本画面を開く前に表示していたアベレージング波形1510が表示される。時間波形表示領域1605に表示する波形のチャンネルは参照チャンネル入力ボックスで入力することにより任意のチャンネルの時間波形を表示することが出来る。等磁場線図表示領域1601には表示時刻入力ボックス1609で指定されている時間の等磁場線図を表示する。表示時刻指定カーソル1603は表示時刻入力ボックス1609に対応する時間の位置上に表示される。
【0097】
R−R間隔ヒストグラム表示ボタンを押すと、R−R間隔ヒストグラム表示処理部608によって図17に示すR−R間隔ヒストグラム表示画面が表示される。本実施例では選択チャンネル(チャンネル表示手段)1703−1のボタンで指定されているチャンネル番号37(1703−2)の時間波形についてのヒストグラムが表示される。600〔msec〕から50〔msec〕間隔でR−R間隔時間の度数を計算し、横軸を50〔msec〕間隔のR−R間隔時間、縦軸を度数として1702のR−R間隔ヒストグラム表示領域に表示される。本実施例では1つのチャンネルのヒストグラムを表示しているが、ヒストグラムの対象チャンネルは選択チャンネル1703−1で指定された複数のチャンネルについても表示可能である。
【0098】
【発明の効果】
第1の発明によれば、複数チャンネルの磁気センサを用いた生体磁場計測装置において、チャンネルを指定して収集した生体磁場信号の時間波形(データ情報量)を長時間表示できるため、多くの情報(例えば心拍波形)を一度に表示でき、操作者のデータ解析作業(例えばアベレージング処理のデータの選択作業)の簡便化,操作の簡略化,視認性の向上を図り得る。
【0099】
第2の発明によれば、さらに、時間軸上の指定した領域の時間波形を拡大表示できるため、その詳細情報を得て異常な信号が入っている場合に迅速に確認できる。
【0100】
第3の発明によれば、アベレージング対象波形を一画面の中で任意に選択し、その選択作業の能率向上を図って信頼性の高いアベレージング処理を保証し、高信頼のデータ解析を行うことができる。
【0101】
第4の発明においても、より詳細な生体磁気計測情報を簡単な表示操作によってしることができる。
【0102】
第5の発明によれば、例えば時間波形のピーク間隔(R−R間隔)を棒グラフおよびヒストグラムでグラフ化することにより、R−R間隔を視覚的に確認でき、データ解析機能を拡張して高信頼の解析を行うことができる。
【0103】
第6の発明によれば、第5の発明同様の効果に加えて、R−R間隔の棒グラフとそれに対応の時間波形を併せて表示するので、棒グラフの部分が時間波形ではどのようになっているが即時に確認でき、データ確認作業の能率向上を図り得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用対象となる生体磁場計測装置の一例を示す概略構成図。
【図2】図1の生体磁場計測装置に用いられる磁気センサの配置構成を示す斜視図。
【図3】図1の生体磁場計測装置において用いられる、磁場の法線成分を検出する磁気センサ単体の斜視図。
【図4】図1の生体磁場計測装置において用いられる、磁場の接線成分を検出する磁気センサ単体の斜視図。
【図5】図1の生体磁場計測装置における磁気センサと被検者の胸部との位置関係を示す図。
【図6】本発明の実施例を示すブロック構成図。
【図7】上記実施例における計測モニタ画面処理で表示される心臓磁場のモニタ画面。
【図8】上記実施例における計測モニタ画面処理で表示される心臓磁場の全チャンネル時間波形表示画面。
【図9】上記実施例における単一チャンネル時間波形表示処理によって表示される、指定された1つのチャンネルの時間波形を表示する画面。
【図10】上記実施例における複数チャンネル時間波形表示処理によって表示される、指定された2つのチャンネルの時間波形を表示する画面。
【図11】上記実施例における複数チャンネル時間波形表示処理によって表示される、指定された4つのチャンネルの時間波形を表示する画面。
【図12】上記実施例における時間波形拡大表示処理によって表示される画面。
【図13】上記実施例におけるアベレージング処理時のアベレージング条件にあった時間波形を選択している表示画面。
【図14】上記実施例におけるアベレージング処理時のアベレージング条件にあった時間波形を選択している表示画面。
【図15】上記実施例におけるアベレージング処理後の時間波形を表示する画面。
【図16】上記実施例における等磁場線図表示処理によって心臓磁場信号の等磁場線図を表示した画面。
【図17】上記実施例におけるR−R間隔ヒストグラム表示処理を行なった後の表示画面。
【図18】心拍波形の説明図。
【符号の説明】
1…磁気シールドルーム、2…被検者、3…ベッド、4…デュワ、5…自動補給装置、6…FLL回路、7…増幅器・フイルター・増幅器、8…計算機、8−1…デイスプレイ部、8−2…キーボード、8−3…マウス、601…心臓磁場計測部(磁気センサ部)、602…心臓磁場生データファイル、603、アベレージング処理部(演算手段)、604…心臓磁場アベレージングデータファイル、605…時間波形拡大表示処理部(波形拡大表示手段)、606…単一チャンネル時間波形表示処理部(時間波形表示手段)、607…複数チャンネル時間波形表示処理部(時間波形表示手段)、R−R間隔ヒストグラム表示処理部(棒グラフ表示手段)、609…等磁場線図表示処理部、610…表示画面部、701…被検者情報表示領域、702,819,920,1102−1〜4,1211,1501…選択チャンネル領域(チャンネル表示手段)、703…計測モニタ時間波形、704…計測モニタ時間波形表示領域。

Claims (10)

  1. 被検者の生体内から発せられる複数位置の磁場を複数の磁気センサを用いて計測する生体磁場計測装置において、
    前記複数の磁気センサに対応するチャンネルをディスプレイの画面に表示するチャンネル表示手段と、
    前記チャンネル表示手段の中から所望のチャンネルを指定するチャンネル指定手段と、
    指定されたチャンネルの計測信号を時間波形として一画面に複数行の時間軸にわたり表示する時間波形表示手段と、を備えてなることを特徴とする生体磁場計測装置。
  2. 前記時間波形を表示する時間軸の長さを任意に設定する時間軸設定手段を備えている請求項1記載の生体磁場計測装置。
  3. 被検者の生体内から発せられる複数位置の磁場を複数の磁気センサを用いて計測する生体磁場計測装置において、
    前記複数の磁気センサに対応するチャンネルをディスプレイの画面に表示するチャンネル表示手段と、
    前記チャンネル表示手段の中から所望のチャンネルを指定するチャンネル指定手段と、
    指定されたチャンネルの計測信号を時間波形として一画面に時間軸の長さを任意に設定可能に表示する時間波形表示手段と、
    前記時間波形の一部を選択して拡大表示する波形拡大表示手段と、を備えてなることを特徴とする生体磁場計測装置。
  4. 被検者の生体内から発せられる複数位置の磁場を複数の磁気センサを用いて計測する生体磁場計測装置において、
    前記複数の磁気センサに対応するチャンネルをディスプレイの画面に表示するチャンネル表示手段と、
    前記チャンネル表示手段の中から所望のチャンネルを指定するチャンネル指定手段と、
    指定されたチャンネルの計測信号を時間波形として一画面に複数行の時間軸にわたり表示する時間波形表示手段と、
    前記時間軸上に繰り返し表れる特徴的な時間波形の中からアベレージング処理に適した時間波形を選択する波形選択手段と、
    選択された時間波形についてアベレージング処理のための演算を実行する演算手段と、を備えて成ることを特徴とする生体磁場計測装置。
  5. 前記波形選択手段は、画面を通して操作者がアベレージング条件を設定し該アベレージング条件を満足する時間波形を演算により選択する方式と、画面を通して操作者が直接選択する方式のいずれか一方あるいは双方により構成される請求項4記載の生体磁場計測装置。
  6. 前記選択した時間波形について選択されたことを識別表示させる識別表示手段を備えている請求項4又は5記載の生体磁場計測装置。
  7. 前記アベレージング処理の対象となる時間波形が心拍に相当する計測信号である請求項4ないし6のいずれか1項記載の生体磁場計測装置。
  8. 被検者の生体内から発せられる複数位置の磁場を複数の磁気センサを用いて計測する生体磁場計測装置において、
    前記複数の磁気センサに対応するチャンネルをディスプレイの画面に表示するチャンネル表示手段と、
    前記チャンネル表示手段の中から所望のチャンネルを指定するチャンネル指定手段と、
    指定されたチャンネルの計測信号を時間波形として一画面に複数行の時間軸にわたり表示する時間波形表示手段と、
    前記時間軸上に繰り返し表れる特徴的な時間波形のピークとピークとの間の時間間隔を前記時間波形の表示画面中に棒グラフにより表示する棒グラフ表示手段と、を備えてなることを特徴とする生体磁場計測装置。
  9. 前記棒グラフの表示領域中から所望の棒グラフを指定すると、指定された棒グラフ及び該指定の棒グラフに対応する時間波形のピーク間隔の箇所を識別できるよう表示する識別表示手段を備える請求項8記載の生体磁場計測装置。
  10. 前記時間軸上に生体活動によって繰り返し表れる特徴的な時間波形のピークが心臓磁場データとなる心拍のR波のピーク値である請求項8又は9記載の生体磁場計測装置。
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