JP3563506B2 - Pneumatic radial tire - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、空気入りラジアルタイヤにおけるベルト構造の耐久性増強なかでも、トレッドゴム層の溝部の底に対応するベルト構造に沿ってタイヤの幅方向に生起し勝ちなゴム亀裂の進展に起因するトレッドゴム層のはく離防止性能に優れる空気入りラジアルタイヤ、とくに乗用車ないしは小型トラック用の空気入りラジアルタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
空気入りラジアルタイヤ、とりわけ広く多用されている乗用車用空気入りラジアルタイヤに適用されて来たトレッド部の補強のためのベルトは、普通2〜3層のコード交差層からなる。
【0003】
このコード交差層はトレッド部の中央円周を含む平面、換言すればタイヤ赤道面を挟んで、各層のコード、それも多くの場合にスチールコードが互いに交差する向きの配列になるのが一般である。
【0004】
しかし、上記コード交差層からなるベルトでは所望する諸性能、例えば軽量性、耐摩耗性並びに耐久性が充分には得られ難いことから、ベルトを内側の1層のゴム被覆コードからなる傾斜ベルト層とその外側のゴム被覆平行コードからなる、いわゆるキャップ層との異種コード層の積層体により構成することが、下記文献(1)〜(3)にて提案されている。
【0005】
ここでキャップ層についてはそのコードがタイヤ赤道面に対し実質上平行な複数コードの巻付け配列になり、しばしば周回ベルト層とも呼ばれ、この周回ベルト層を構成する複数コードの巻付け配列につき上記のように実質上平行というのは、周回ベルト層が傾斜ベルト層上に位置してその外周を取巻く複数コードの巻付け配列の様相が、つる巻きらせん構造すなわち通常はゴム被覆コード又はゴム被覆により隔てて並べた複数のコード若しくはゴム被覆により隔てて重ねた少数のコードの引揃え束を、コード又は束の幅に対応するリードで巻付けて成る場合とそのほか、周回ベルト層と対応する幅にて準備される横並べコードのゴム被覆帯を、端部突合わせ又は重ね合わせ巻回接合してなる場合とに分かれるところ、つる巻きらせん構造の場合はらせんリードにより僅少な傾斜角度がつくことを意味し、また後者の巻回接合の場合でも製造上不可避な僅少誤差を考慮に入れたことを意味する。
【0006】
文献(1)
電車やモノレール車両などに用いる大型の重荷重用空気入りラジアルタイヤに適用された上記2層よりなる異種コード層の側端部における耐セパレーション性向上を目的として特開昭61−9314号公報には、タイヤ赤道面に対して極く平行に近い僅少なリード角でスパイラル状に配列したコードよりなる主ベルト層のコード弾性率を、3000Kgf /mm以上にすること、そして特開昭62−152904号公報では、同様な主ベルト層のコードを芳香族ポリアミドのような有機繊維それもコード弾性率を2000Kgf /mm以上にすることを開示している。
【0007】
文献(2)
特開平4−163212号公報は乗用車用空気入りラジアルタイヤの高速耐久性とユニフォーミティの向上及び軽量化を目指して、傾斜ベルト層は1層のスチールコード層とし、その外側のキャップ層は中央部で1層、両側部では2層となる芳香族ポリアミドコードのらせん状巻回つまりつる巻きらせん構造とすることを開示している。
【0008】
文献(3)
また米国特許第3973612号明細書では、乗用車空気入りラジアルタイヤの乗り心地性及び耐摩耗性の両性能向上を図るため1層の傾斜コード層をフォールドし傾斜角度を10〜30°の範囲に収め、1層のキャップ層を傾斜角度が0°のテキスタイルコードにより構成することを開示している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
文献(1)〜(3)に関し各特徴を要約したベルト構成になる空気入りラジアルタイヤは、何れも次に述べる点で必要な考慮が払われていない。
【0010】
文献(1)〜(3)に開示された空気入りタイヤは、2層のコード交差層からなるベルトを用いた従来タイヤに比べて、ベルトの幅方向曲げ剛性がより低く、それは僅少なリード角でスパイラル状に配列されたコードよりなる主ベルト層(周回ベルト層)が幅方向剛性に寄与せず、残りの傾斜ベルト層も1層のみであるため、荷重負荷の下での転動時に、トレッドゴム層の溝部周辺での曲げ変形が、従来タイヤとの対比でより大きくなる。そこで走行中に小石それも鋭利なエッジをもつ砕片がトレッドゴム層の溝部に挟み込まれる“石咬み”によって溝部の底で不時に生起するゴム亀裂が曲げ変形の大きいことによって、ゴム亀裂の著しい幅方向進展をもたらすからである。
【0011】
溝部の底の近傍に発生する亀裂の幅方向進展は、トレッドゴム層(単一層)中での亀裂成長に比し異なったゴム材料同志の界面(すなわちトレッドゴム層と、周回ベルト層のコードに隣接するゴム層との界面)でより著しくなり易い。
【0012】
このように溝部の底の近傍で起るゴム亀裂は溝部の隣接相互間にわたる幅方向進展によりトレッドゴムが溝部間にわたってはく離を来す、いわゆるトレッドチャンクを生じるので、とくに高速走行時には甚しく危険な状況を招来する懸念があった。
【0013】
従ってこの発明の目的は、上述のような傾斜ベルト層と周回ベルト層との積層構造のトレッド補強に関して、トレッドゴム層にその溝部の底の近傍で発生し幅方向進展を来すうれいのあるゴム亀裂を適切に抑制するように改良しベルト構造の耐久性能を増強した空気入りラジアルタイヤを提供しようとするところにある。
【0014】
またとくに周回ベルト層のコード切れ損傷が適切に防止され得るベルト構造の耐久性能増強をも目指すものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明は、少なくとも一対のビードコア間にまたがってトロイド状をなすカーカスのクラウン部外周で、タイヤ赤道面に対し傾斜して延びる多数本のコード又はフィラメントを配列した一層の傾斜ベルト層及び、この傾斜ベルト層上に位置してタイヤ赤道面に対し実質上平行な整列ワイヤの巻付け配列になる少なくとも一層の周回ベルト層を、トレッドゴム層との間に具備する空気入りラジアルタイヤにおいて、周回ベルト層の整列ワイヤがらせん形に形付けされたスチールフィラメントからなり、かつ整列ワイヤの被覆ゴムの体積弾性率が200Kgf /mm2 以上であって、この周回ベルト層に隣接するゴム層又は周回ベルト層の被覆ゴムと上記トレッドゴム層との相接する境界が、トレッドゴム層の少なくとも溝部において凸凹形状を呈する界面よりなることを特徴とするベルト構造の耐久性能を増強した空気入りラジアルタイヤである。
【0016】
ここに凸凹形状が、10mm当り3個以上15個以下の山部又は/及び谷部を有すること、また周回ベルト層に隣接するゴム層の凸凹形状が、トレッドゴム層の溝部の底に比し、トレッドゴム層の陸部に面する部分でより厚いゴムゲージの部分を含むこと、そして傾斜ベルト層のコード又はフィラメントがスチールワイヤからなること、そして傾斜ベルト層のコード又はフィラメントのタイヤ赤道面に対する傾斜角度が15〜45°の範囲であることも包含される。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1(a),(b)にこの発明に従う空気入りラジアルタイヤを、乗用車用と小型トラック用とにそれぞれ適用した事例につき、タイヤ赤道面と直交する、子午線に沿う一般的な断面であらわした。
【0018】
図中1はタイヤの全体を、2,3は図示例ではとくに一対の場合を例示したビードコアを、さらに4にてビードコア2,3間にまたがってトロイド状をなすカーカスを、そして5によりタイヤ赤道面をそれぞれあらわす。
【0019】
カーカス4は慣例に従ってポリエチレンテレフタレート(PET)コードをタイヤ赤道面に対し70〜90°の角度で配置することが好ましく、そのクラウン部外周には、図上で実線で簡略図示したように、タイヤ赤道面5に対し通常15〜45°の傾斜角度で互いに平行して延びる多数本の通常はスチールからなるコード又はフィラメントを配列した一層の傾斜ベルト層6と、やはり簡略に破線で示したが上記の傾斜ベルト層6上に位置してタイヤ赤道面に対し実質上平行な整列ワイヤの巻付け配列になる、図1(a)では1層、同(b)では強度上2層とした周回ベルト層7とを、トレッドゴム層8との間に具備し、9はトレッドゴム層に設けられる溝部である。
【0020】
周回ベルト層7は、らせん形に形付けされたスチールフィラメントからなるワイヤを好ましくは50mm当り15本以上の打込み数となる巻付け配列で用い、その巻付け配列の具体例についてはすでに述べた種々の様相を適宜に活用することができる。
【0021】
ここで、周回ベルト層7の補強を司る整列ワイヤは、スチールモノフィラメント、複数本のスチールフィラメントを撚り合わせたスチールコードまたは複数本のスチールフィラメントを揃えたスチールフィラメント束に、図2にスチールモノフィラメントによる場合を例示したように、らせん形の形付けを施してなる。
【0022】
らせん形の形付けは、スチールモノフィラメント、スチールコードまたはスチールフィラメント束の径dに関し、らせんリードLおよびらせん径Dが、それぞれL≦100dおよび1.3d<D<5.0dの範囲に設定することが好ましい。なぜなら、らせんリードLが100dをこえると、らせん形の形付けによる効果、すなわち、圧縮力を受けたときに局所的に生じるバックリング変形を起こさずに、フィラメントの動きを吸収する、いわゆるばね的効果が減少し、らせん形の形付けを施さない在来のフィラメント又はコードと特性上の区別がなくなり、局所的バックリング変形によるスチールフィラメント切れを抑制することが難しいためであり、L≦80dとすることがより有効である。また、らせん径Dが1.3d以下になると、フィラメントに付加される捩りが強くなって残留応力が増加して破断し易くなり、一方らせん径Dが5.0d以上になると、タイヤの周方向剛性が不足して、特にコーナリングパワーの減少をまねくことになる。
【0023】
なお、らせん形に形付けされたスチールフィラメントがタイヤ子午線に沿う断面に描く形状は、図2(b)に示した真円のほか、図3に示す楕円にすることも、周回ベルト層7の軽量化に有利である。らせん形状を楕円にする場合は、その長径Dを図2(b)におけるらせん径Dと対応させることによって、矩径Dを真円状らせん径Dより小さくできるから、このスチールフィラメントを長径Dが周回ベルト層7の幅方向に沿う配列として、該ベルト層7の厚みを薄くすることが可能である。ここに、楕円状らせん形に形付けしたスチールフィラメントは、らせん径DおよびDが、1.3d<DおよびD<5.0を満足する範囲に設定することが望ましい。
【0024】
溝部9を含めたトレッドゴム層8の拡大断面を図4の(a)〜(d)にて、トレッドゴム層8が、周方向ベルト層7との間のベースゴム層10との複合になる場合について示したがこのベースゴム層10とトレッドゴム層8との界面11〜14、またベースゴム層を欠くときは周方向ベルト層7のコード被覆ゴム(図示を省略)とトレッドゴム層8との同様な界面11〜14を、同図(a)における11のように平滑なままとするのではなく、同図(b)に示した波形(12)、また同図(c)のような段差(13)さらには同図(d)に示す波形・段差併用(14)の如き凸凹形状とする。
【0025】
凸凹形状は波形の場合10mm当り3個以上15個以下、高さ0.3〜0.8mm程度の山部又は/及び谷部を有するものとし、段差については周回ベルト層7に隣接するベースゴム層10がトレッドゴム層8の溝部9の底に比し、トレッドゴム層8の陸部に面してより厚いゴムゲージの部分を含んでこれらの段差が1mm程度せいぜい2mmに及ぶのがのぞましい。
【0026】
一層の傾斜ベルト層6上へ周回ベルト層7を巻付けただけのトレッドゴム補強の場合に起る問題点は前述のとおりで、
・ 特に異なったゴム材料どうしの界面、すなわち、トレッドゴム層と周回ベルト層に隣接したゴム層の界面でトレッドゴム層8の溝部の底に発生した亀裂が進展し易いので、この界面の亀裂の進展を抑制することが重要になる。
・ 界面を進展する亀裂を阻止抑制するには、下記に示す方策が有効である。
(a)界面のみかけ上の長さを長くし、溝部相互間にわたる亀裂進展の距離をかせぐ。亀裂の進展速度はゴムの物性で決定される一定値なので、最終的にトレッドチャンクまでの寿命が伸びるからである。
(b)界面のみかけ上の長さを長くするには界面(境界)を凸凹形状にすればよい。
(c)特に溝部の底の近くに凸凹を設けるのが良い。
(d)一方、溝部の底に発生した亀裂が幅方向に向って成長するのを最初に防御するため異種ゴム界面をタイヤ半径方向に立てる段差を形成する、つまりトレッドゴム層の溝部の底に比しトレッドゴム層の陸部に面する部分でより厚いゴムゲージの部分を設け界面に添って亀裂が進展しにくくなるようにする。このようにしても溝部相互間の界面の長さが長くなるので、亀裂の進展距離をかせぐことができる。つまり溝部相互間でトレッドゴム層のはく離(トレッドチャンク)を生じるまでの寿命が伸びる。
(e)さらに界面のみかけ上の長さを長くするには界面(境界)に細かな凸凹を付加しても良い。
【0027】
トレッドゴム層におけるチャンクアウト発生で最も危険なのは、荷重を受けもつ割合が高いクラウンセンター部領域のチャンクアウトであり、したがってクラウンセンター部への亀裂進展の抑制という面で溝部のセンター側の方に上述のような波形又は段差のような凸凹を設けるのが好ましい。
【0028】
図4(b)に示した波形の凸凹形状は、10mm当り少なくとも3個程度の山部又は谷部であることを要し、より多い分布では亀裂の進展を充分に抑制し易くまた15個をこえて細密にすぎると、平滑表面に近づきやはり効果がない。
段差形式とするときその高さは1mm前後が必要である。
【0029】
周回ベルト層の整列ワイヤの被覆ゴムの体積弾性率が200Kgf /mm以上、好ましくは500Kgf /mm以下とするを要し、より低い体積弾性率ではスチールフィラメントが動き易く、局所的なバックリングによるスチールフィラメント切れを生じるうれいがある一方、より高すぎるときは、ゴムの粘度が上りすぎ押し出し工程での不都合を来す。
【0030】
なおこのバックリングについては、図5に空気入りラジアルタイヤ1の荷重負荷時に、タイヤに作用する力の関係を図解したように、トレッドゴム層8とベルト15とは、タイヤ内圧P1と接地圧P2とでタイヤの半径方向の圧縮力を受け、また、サイド部16の矢印17で示す倒れ込みによってタイヤの幅方向の圧縮力18を受け、さらに、タイヤの接線方向の圧縮力も受ける、全圧縮状態においてゴムの体積弾性率が十分にないと、フィラメントの動きが大きくなり、局所的なバックリングを起こして、スチールフィラメント切れが発生しやすくなるのである。
【0031】
上記被覆ゴムの体積弾性率は、図6(a)に示すように内径dが14mm、高さhが28mmの円筒形空洞をもつ鋼製のジグ19の空洞内にゴム試験片をすき間なく充てんし、このジグ19を図6(b)に示すように引張・圧縮試験器20にセットした上でゴム試験片の上下面に0.6mm/min の速度で荷重Wを負荷し、このときの変位量をレーザ21で測定し、この荷重と変位との関係から算出することとする。
【0032】
【実施例】
この発明を乗用車と小型トラック用とについてそれぞれ、195/65 R14{図1(a)参照}、195/85 R16 12PR{図1(b)参照}の各サイズの空気入りラジアルタイヤとして適用した。
【0033】
何れの場合もカーカス4はポリエチレンテレフタレート(PET)コード(1500d/2)をタイヤ赤道面に対し90°に51.7本/50mmの打込みにて、乗用車用タイヤは1プライ、小型トラックにあっては2プライを配列した。
【0034】
傾斜ベルト層6はコード構造がそれぞれ1×5×0.23mm、1+6×0.28mである複数本のスチールコードをタイヤ赤道面に対し30°の角度に37本/50mm(1×5構造)、24本/50mm(1+6構造)の打込みにて配列した一層とした。
【0035】
周回ベルト層7として、乗用車用タイヤには、直径0.3mmのスチールモノフィラメントにらせん径D:0.7mmまたは0.5mm、D:0.8mmまたは0.6mmおよびらせんリードL:9.5または30mmでらせん形に形付けしたものを打込み数50本/50mmで用い、また小型トラック用タイヤには直径0.6mmのスチールモノフィラメントにらせん径D:0.95または0.75mm、D:1.0または0.85mmおよびらせんリードL:19または60mmでらせん形に形付けしたものと直径0.42mmのスチールフィラメントを2本揃えたフィラメント束にらせん径D:0.95mm、D:1.0mmおよびらせんリードL:19mmでらせん形に形付けしたものを打込み数30本/50mmで用いて、つる巻きらせん構造で配列し、ここに前者の乗用車タイヤの周回ベルト層7の幅を140mm、後者の小型トラック用タイヤについては周回ベルト層7を、幅が100mmと30mmとの2層にて狭幅のものはトレッド中央に位置させた。
【0036】
また、比較として、周回ベルト層に、形付けを施していないスチール/フィラメントを同じ打込み数で用いたタイヤも試作した。
【0037】
何れの場合も図4に示したところに従いトレッドゴム層8とベースゴム層10との界面に凸凹形状と段差との何れか一方又は双方を設け、また周回ベルト層7の被覆ゴムとして体積弾性率を異ならせて、次にのべるトレッドゴムカットドラム試験、耐久性試験に供した。
【0038】
(1)トレッドゴムカットドラム試験
溝部9の底にカッターで深さ約2mm、長さ約5mmのカットを入れた供試タイヤを、JATMA に定められる最大内圧及びその内圧にてJATMA に定められている荷重を負荷し、直径1.7mのドラム試験機にて時速60Km/hで20,000Kmの距離を走行させ、カットが溝部9の相互間にわたってトレッドチャンクアウトに至るかどうかを調べた。
【0039】
(2)耐久性試験
タイヤ内圧1.0Kgf /cmでJATMA に定められている最大負荷をかけ、8°のスリップアングルで4時間走行させ、その後、このタイヤを分解して周方向ベルト層において、コード切れが発生しているか否かを調査し、耐久性を評価した。試験の結果はまとめて次表に示すが、従来タイヤ1はコード構造が1×5×0.23mmである複数本のスチールコードをタイヤ赤道面5に対し±22°の角度で交差配列になるように積層配置にした2層の傾斜ベルト層によって形成した乗用車用タイヤ、また従来タイヤ2は3層の傾斜ベルト層によってベルトを構成し、すなわち、コード構造が1×5×0.23mmである複数本のスチールコードをタイヤ赤道面5に対し52°の角度で配列した幅が100mmである第1層と、コード構造が1+6×0.28mmである複数本のスチールコードをタイヤ赤道面5に対し+30°の角度で配列した幅が125mmである第2層と、コード構造が1+6×0.28mmであるスチールコードをタイヤ赤道面5に対し−30°の角度で配列した幅が100mmである第3層とを順次積層してなる、小型トラック用タイヤである。
【0040】
【表1】

Figure 0003563506
【0041】
【表2】
Figure 0003563506
【0042】
なお、周回ベルト層の整列ワイヤとして、スチールコードまたはスチールフィラメント束をらせん形に形付けしたものを用いて同様の試験を行ったところ、上記と同様の結果が得られた。
【0043】
【発明の効果】
この発明によればトレッド・ベース間のゴム界面に凸凹及び又は段差を設けることによりトレッドゴム層の溝部の底におけるカットが起因となるトレッドはく離(チャンクアウト)を有効に防止できる。なお加えて周方向ベルト層における被覆ゴムの体積弾性率を200Kgf /mm以上にすることによって、周回ベルト層におけるコード切れを生じにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従う代表的な乗用車用空気入りタイヤ及び小型トラック用空気入りタイヤの断面図である。
【図2】周回ベルト層に用いるスチールフィラメントに施す形付けの説明図である。
【図3】他の形付け形状を示す説明図である。
【図4】この発明の実施形態の説明図である。
【図5】タイヤに荷重を負荷したときトレッドとベルトに作用する力の説明図である。
【図6】ゴムの体積弾性率を測定する方法の説明図である。
【符号の説明】
1 空気入りタイヤ
2,3 ビードコア
4 カーカス
5 タイヤ赤道面
6 傾斜ベルト層
7 周回ベルト層
8 トレッドゴム層
9 溝部
10 ベースゴム層
11,12,13,14 界面
15 ベルト
16 サイド部
18 圧縮力[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a tread which is caused by a rubber crack which is likely to occur in the width direction of the tire along a belt structure corresponding to the bottom of a groove of a tread rubber layer, in particular, while enhancing durability of a belt structure in a pneumatic radial tire. The present invention relates to a pneumatic radial tire having excellent rubber layer exfoliation prevention performance, and more particularly to a pneumatic radial tire for a passenger car or a small truck.
[0002]
[Prior art]
A belt for reinforcing a tread portion applied to a pneumatic radial tire, particularly a widely used pneumatic radial tire for a passenger car, usually includes two to three layers of cord crossings.
[0003]
In general, the cord crossing layers are arranged in a plane including the center circumference of the tread portion, in other words, the cords of the respective layers, and in many cases, the steel cords intersect each other across the tire equatorial plane. is there.
[0004]
However, since it is difficult to obtain desired performances, for example, lightness, abrasion resistance and durability, with the belt made of the above-mentioned cord crossing layer, the belt is made up of an inclined belt layer made of one inner rubber-coated cord. It has been proposed in the following documents (1) to (3) to constitute a laminated body of a different kind of code layer with a so-called cap layer composed of a rubber-coated parallel cord and a so-called cap layer.
[0005]
Here, as for the cap layer, the cords have a winding arrangement of a plurality of cords substantially parallel to the tire equatorial plane, and are often referred to as a lap belt layer. The term "substantially parallel" means that the winding arrangement of a plurality of cords in which the orbiting belt layer is located on the inclined belt layer and surrounds the outer periphery thereof is formed by a helical spiral structure, that is, usually a rubber-coated cord or rubber coating. A case in which a plurality of separated cords or a bundle of a small number of cords piled up by rubber coating are wound with leads corresponding to the width of the cords or the bundle, and in addition to the width corresponding to the orbiting belt layer Where the rubber-coated strips of the side-by-side cords prepared at the end are butt-butted or overlapped and wound and joined, If means that to get the slight angle of inclination by the helical lead, also means that takes into account the manufacturing unavoidable slight errors even when the latter turns junction.
[0006]
Reference (1)
For the purpose of improving the separation resistance at the side ends of the above-described two-layer heterogeneous code layer applied to a large heavy-load pneumatic radial tire used for a train or a monorail vehicle, JP-A-61-9314 discloses: A cord elastic modulus of a main belt layer composed of cords spirally arranged at a very small lead angle almost parallel to the tire equatorial plane is set to 3000 kgf / mm 2 or more, and JP-A-62-152904. The gazette discloses that a similar cord of the main belt layer is made of an organic fiber such as an aromatic polyamide and has a cord elastic modulus of 2000 kgf / mm 2 or more.
[0007]
Reference (2)
Japanese Unexamined Patent Publication No. Hei 4-163212 discloses that a slant belt layer is made of a single steel cord layer, and an outer cap layer is formed in a central portion in order to improve high-speed durability, uniformity, and reduce weight of a pneumatic radial tire for a passenger car. Discloses that the aromatic polyamide cord has a helical winding, that is, a helical winding structure of two layers on both sides.
[0008]
Reference (3)
In U.S. Pat. No. 3,973,612, in order to improve both ride comfort and wear resistance of a pneumatic radial tire for a passenger car, one inclined cord layer is folded and the inclination angle is set in a range of 10 to 30 degrees. It discloses that one cap layer is constituted by a textile cord having a tilt angle of 0 °.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
Neither of the pneumatic radial tires having a belt configuration that summarizes the features of Documents (1) to (3) has been given necessary consideration in the following points.
[0010]
The pneumatic tires disclosed in Documents (1) to (3) have lower bending stiffness in the width direction of the belt as compared with the conventional tire using a belt having two cord cross layers, which indicates a small lead angle. The main belt layer (circular belt layer) composed of cords arranged in a spiral shape does not contribute to the rigidity in the width direction, and the remaining inclined belt layer is only one layer. Bending deformation around the groove of the tread rubber layer is larger than that of a conventional tire. Therefore, the rubber cracks that occur at the bottom of the groove due to the "stone bite" caused by the small stones, which have sharp edges during the running, are caught in the grooves of the tread rubber layer and the bending deformation is large. This is because it will lead the way.
[0011]
The widthwise growth of the cracks generated near the bottom of the groove is different from the crack growth in the tread rubber layer (single layer) at the interface between different rubber materials (that is, the tread rubber layer and the cord of the orbiting belt layer). At the interface with the adjacent rubber layer).
[0012]
As described above, the rubber crack generated near the bottom of the groove portion is so dangerous that the tread rubber comes off between the groove portions due to the widthwise extension between the adjacent portions of the groove portion, that is, a so-called tread chunk, particularly at high speed running. There were concerns about the situation.
[0013]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a tread reinforcement of a laminated structure of the inclined belt layer and the orbiting belt layer as described above, and a rubber which is generated in the vicinity of the bottom of the groove in the tread rubber layer and has a widthwise extension. An object of the present invention is to provide a pneumatic radial tire in which cracks are appropriately suppressed to improve the durability of a belt structure.
[0014]
It is another object of the present invention to enhance the durability of a belt structure capable of appropriately preventing breakage of cords in a circling belt layer.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to a single inclined belt layer in which a number of cords or filaments extending at an angle to a tire equatorial plane are arranged on the outer periphery of a crown portion of a carcass that forms a toroid over at least a pair of bead cores, A pneumatic radial tire having at least one orbiting belt layer disposed on the belt layer and having a winding arrangement of alignment wires substantially parallel to the tire equatorial plane between the tread rubber layer and the pneumatic radial tire; Wherein the alignment wire comprises a spirally shaped steel filament, and the bulk rubber of the coating rubber of the alignment wire is 200 kgf / mm 2 or more, and the rubber layer or the peripheral belt layer adjacent to the peripheral belt layer adjoin the boundary between the coating rubber and the tread rubber layer, Teisu the Oite uneven at least the groove portion of the tread rubber layer A pneumatic radial tire with enhanced durability of the belt structure, characterized in that consisting of the interface.
[0016]
Here, the uneven shape has 3 to 15 peaks and / or valleys per 10 mm, and the uneven shape of the rubber layer adjacent to the orbiting belt layer is smaller than the bottom of the groove of the tread rubber layer. Including a portion of the rubber gauge that is thicker at the land-facing portion of the tread rubber layer, and that the cord or filament of the inclined belt layer is made of steel wire, and the inclination of the cord or filament of the inclined belt layer with respect to the tire equatorial plane. An angle in the range of 15 to 45 ° is also included.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIGS. 1 (a) and 1 (b) show a general cross section along a meridian perpendicular to the tire equatorial plane, in which the pneumatic radial tire according to the present invention is applied to a passenger car and a light truck, respectively. .
[0018]
In the drawing, reference numeral 1 denotes the entire tire, reference numerals 2 and 3 denote bead cores which exemplify a pair of cases in particular, further, reference numeral 4 denotes a toroidal carcass extending between the bead cores 2 and 3, and reference numeral 5 denotes the tire equator. Each face is represented.
[0019]
It is preferable that the carcass 4 has a polyethylene terephthalate (PET) cord disposed at an angle of 70 to 90 ° with respect to the tire equatorial plane in accordance with a customary manner. One inclined belt layer 6 having a number of cords or filaments, usually made of steel, extending parallel to one another, usually at an inclination angle of 15 to 45 ° with respect to the surface 5, and also shown in dashed lines, again briefly in dashed lines, The winding belt layer is arranged on the inclined belt layer 6 and has a winding arrangement of aligned wires substantially parallel to the tire equatorial plane. In FIG. 1 (a), there is one layer, and in FIG. 7 and the tread rubber layer 8, and 9 is a groove provided in the tread rubber layer.
[0020]
The orbiting belt layer 7 uses a wire made of a spirally shaped steel filament, preferably in a winding arrangement of 15 or more per 50 mm, and specific examples of the winding arrangement are described above. Can be appropriately utilized.
[0021]
Here, the alignment wire for reinforcing the orbiting belt layer 7 is a steel monofilament, a steel cord in which a plurality of steel filaments are twisted, or a steel filament bundle in which a plurality of steel filaments are aligned. As shown in the example, a spiral shape is applied.
[0022]
The helical shaping is performed with respect to the diameter d of the steel monofilament, the steel cord or the bundle of steel filaments, and the helical lead L and the helical diameter D are set in the range of L ≦ 100d and 1.3d <D <5.0d, respectively. Is preferred. Because, when the helical lead L exceeds 100d, the effect of the helical shaping, that is, the so-called spring-like effect of absorbing the movement of the filament without causing buckling deformation locally occurring when subjected to a compressive force, is caused. This is because the effect is reduced, and there is no distinction in characteristics from conventional filaments or cords that are not subjected to spiral shaping, and it is difficult to suppress breakage of the steel filament due to local buckling deformation. It is more effective to do so. When the helical diameter D is 1.3d or less, the torsion added to the filament is increased, the residual stress is increased, and the filament is easily broken. On the other hand, when the helical diameter D is 5.0d or more, the circumferential direction of the tire is increased. Insufficient stiffness leads to a decrease in cornering power.
[0023]
The shape of the spirally drawn steel filament in the cross section along the meridian of the tire may be not only the perfect circle shown in FIG. 2B but also the ellipse shown in FIG. It is advantageous for weight reduction. If the spiral shape ellipse, by associating it with a spiral diameter D the diameter D 2 in FIG. 2 (b), the since the Nori径D 1 can be made smaller than the true circle spiral diameter D, diameter of the steel filament as an array D 2 is along the width direction of the circumferential belt layer 7, it is possible to reduce the thickness of the belt layer 7. Here, the steel filaments were attached form elliptically spiral, helix diameter D 1 and D 2 are, it is desirable to set the range satisfying 1.3d <D 1 and D 2 <5.0.
[0024]
4 (a) to 4 (d) show enlarged cross sections of the tread rubber layer 8 including the groove portions 9, and the tread rubber layer 8 is combined with the base rubber layer 10 between the tread rubber layer 7 and the circumferential belt layer 7. Although the case is shown, the interface 11 to 14 between the base rubber layer 10 and the tread rubber layer 8, and when the base rubber layer is missing, the cord covering rubber (not shown) of the circumferential belt layer 7 and the tread rubber layer 8 The same interfaces 11 to 14 are not kept smooth as indicated by 11 in FIG. 9A, but the waveforms (12) and 12C shown in FIG. A step (13) and an uneven shape like a waveform / step combination (14) shown in FIG.
[0025]
The uneven shape has a peak or a valley with a height of about 0.3 to 0.8 mm and a height of about 0.3 to 0.8 mm per 10 mm in the case of a waveform. It is preferable that these steps have a thickness of about 1 mm, at most 2 mm, including a portion of a thicker rubber gauge facing the land of the tread rubber layer 8 than the bottom of the groove 9 of the tread rubber layer 8.
[0026]
The problems that occur in the case of tread rubber reinforcement in which the orbiting belt layer 7 is simply wound on one inclined belt layer 6 are as described above.
In particular, a crack generated at the bottom of the groove of the tread rubber layer 8 easily develops at the interface between different rubber materials, that is, at the interface between the tread rubber layer and the rubber layer adjacent to the circling belt layer. It is important to control progress.
・ The following measures are effective to prevent and suppress cracks that propagate at the interface.
(A) The apparent length of the interface is increased to increase the crack propagation distance between the grooves. This is because the crack growth rate is a constant value determined by the physical properties of the rubber, so that the life up to the tread chunk is ultimately extended.
(B) To increase the apparent length of the interface, the interface (boundary) may be made uneven.
(C) In particular, it is preferable to provide unevenness near the bottom of the groove.
(D) On the other hand, in order to first prevent the crack generated at the bottom of the groove from growing in the width direction, a step is formed to raise the interface between different kinds of rubber in the tire radial direction, that is, at the bottom of the groove of the tread rubber layer. By contrast, a thicker rubber gauge is provided at the portion of the tread rubber layer facing the land so that cracks are less likely to develop along the interface. Even in this case, the length of the interface between the grooves becomes long, so that the crack propagation distance can be increased. In other words, the life until the tread rubber layer peels (tread chunk) between the grooves is extended.
(E) To further increase the apparent length of the interface, fine irregularities may be added to the interface (boundary).
[0027]
The most dangerous of the chunk-out in the tread rubber layer is the chunk-out in the crown center area where a high rate of load is applied. It is preferable to provide a waveform such as that described above, or an unevenness such as a step.
[0028]
The uneven shape of the waveform shown in FIG. 4 (b) requires at least about three peaks or valleys per 10 mm. If it is too fine, it approaches a smooth surface, and is still ineffective.
When using the step type, the height needs to be about 1 mm.
[0029]
The bulk elastic modulus of the coating rubber of the alignment wire of the orbiting belt layer needs to be 200 kgf / mm 2 or more, preferably 500 kgf / mm 2 or less. At a lower bulk elastic modulus, the steel filament moves easily and local buckling occurs. On the other hand, if the rubber is too high, the viscosity of the rubber is too high, which causes inconvenience in the extrusion process.
[0030]
Regarding this buckling, as shown in FIG. 5, the relationship between the force acting on the pneumatic radial tire 1 when the tire is loaded and the tread rubber layer 8 and the belt 15 are formed by the tire internal pressure P1 and the ground pressure P2. In the fully compressed state, the tire receives a compressive force in the radial direction of the tire, a compressive force 18 in the width direction of the tire due to the fall of the side portion 16 as indicated by an arrow 17, and a compressive force in the tangential direction of the tire. If the bulk modulus of the rubber is not sufficient, the movement of the filament increases, causing local buckling, and the steel filament is likely to break.
[0031]
As shown in FIG. 6 (a), the bulk elastic modulus of the above coated rubber is such that a rubber test piece is filled without gaps into the cavity of a steel jig 19 having a cylindrical cavity having an inner diameter d of 14 mm and a height h of 28 mm. Then, the jig 19 was set on a tensile / compression tester 20 as shown in FIG. 6 (b), and a load W was applied to the upper and lower surfaces of the rubber test piece at a speed of 0.6 mm / min. The amount of displacement is measured by the laser 21 and calculated from the relationship between the load and the displacement.
[0032]
【Example】
The present invention was applied to pneumatic radial tires of each size of 195/65 R14 {see FIG. 1 (a)}, 195/85 R16 12PR {see FIG. 1 (b)} for passenger cars and light trucks.
[0033]
In any case, the carcass 4 is made by driving a polyethylene terephthalate (PET) cord (1500d / 2) into the light truck by driving 51.7 wires / 50mm at 90 ° with respect to the tire equatorial plane. Arranged two plies.
[0034]
The inclined belt layer 6 is composed of a plurality of steel cords each having a cord structure of 1 × 5 × 0.23 mm, 1 + 6 × 0.28 m, and 37/50 mm (1 × 5 structure) at an angle of 30 ° with respect to the tire equatorial plane. , 24/50 mm (1 + 6 structure).
[0035]
As the orbiting belt layer 7, in a passenger car tire, a steel monofilament having a diameter of 0.3 mm has a spiral diameter D 1 : 0.7 mm or 0.5 mm, D 2 : 0.8 mm or 0.6 mm, and a spiral lead L: 9. A helical shape of 5 or 30 mm is used at a driving number of 50 pieces / 50 mm. For a light truck tire, a 0.6 mm diameter steel monofilament has a helical diameter D 1 : 0.95 or 0.75 mm, D 2 : Spiral diameter D 1 : 0.95 mm, in a filament bundle in which 1.0 or 0.85 mm and spiral lead L: 19 or 60 mm and a steel filament having a diameter of 0.42 mm are aligned. D 2: 1.0 mm and the helix lead L: number of implanted those attached form a spiral with 19 mm 30 yarns / 50 m, and arranged in a helical spiral structure, where the width of the orbital belt layer 7 of the former passenger car tire is 140 mm, and the orbital belt layer 7 is 100 mm and 30 mm for the latter light truck tire. The two layers having a narrow width were positioned at the center of the tread.
[0036]
Further, as a comparison, a tire in which an unshaped steel / filament was used at the same number of shots in the orbiting belt layer was prototyped.
[0037]
In any case, one or both of an uneven shape and a step are provided at the interface between the tread rubber layer 8 and the base rubber layer 10 as shown in FIG. And subjected to the following tread rubber cut drum test and durability test.
[0038]
(1) A test tire in which a cut having a depth of about 2 mm and a length of about 5 mm has been cut with a cutter at the bottom of the tread rubber cut drum test groove 9 is subjected to the maximum internal pressure specified by JATMA and the internal pressure specified by JATMA. The load was applied and the test piece was run at a speed of 60 Km / h for a distance of 20,000 Km on a 1.7 m-diameter drum tester, and it was examined whether or not the cut would lead to a tread chunk out between the groove portions 9.
[0039]
(2) Durability test The maximum load specified in JATMA was applied at an inner pressure of 1.0 kgf / cm 2 , and the tire was run for 4 hours at a slip angle of 8 °. Then, whether or not the cord was broken was investigated, and the durability was evaluated. The results of the test are summarized in the following table. In the conventional tire 1, a plurality of steel cords having a cord structure of 1 × 5 × 0.23 mm are arranged in an intersection at an angle of ± 22 ° with respect to the tire equatorial plane 5. The tire for passenger cars formed by the two inclined belt layers stacked as described above, and the conventional tire 2 form a belt with three inclined belt layers, that is, the cord structure is 1 × 5 × 0.23 mm. A first layer having a width of 100 mm in which a plurality of steel cords are arranged at an angle of 52 ° with respect to the tire equatorial plane 5 and a plurality of steel cords having a cord structure of 1 + 6 × 0.28 mm are mounted on the tire equatorial plane 5. On the other hand, a second layer having a width of 125 mm arranged at an angle of + 30 ° and a steel cord having a cord structure of 1 + 6 × 0.28 mm arranged at an angle of −30 ° to the tire equatorial plane 5 have a width of 1 mm. This is a small truck tire formed by sequentially laminating a third layer having a thickness of 00 mm.
[0040]
[Table 1]
Figure 0003563506
[0041]
[Table 2]
Figure 0003563506
[0042]
When a similar test was performed using a spirally formed steel cord or a bundle of steel filaments as the aligned wires of the orbiting belt layer, the same results as described above were obtained.
[0043]
【The invention's effect】
According to the present invention, by providing the rubber interface between the tread and the base with irregularities and / or steps, tread peeling (chunk out) caused by cutting at the bottom of the groove of the tread rubber layer can be effectively prevented. In addition, by setting the volume elastic modulus of the coating rubber in the circumferential belt layer to 200 kgf / mm 2 or more, it is possible to prevent the cord from being cut in the circumferential belt layer.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a representative pneumatic tire for a passenger car and a pneumatic tire for a light truck according to the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram of shaping applied to a steel filament used for a circling belt layer.
FIG. 3 is an explanatory view showing another shaping shape.
FIG. 4 is an explanatory diagram of the embodiment of the present invention.
FIG. 5 is an explanatory diagram of forces acting on a tread and a belt when a load is applied to a tire.
FIG. 6 is an explanatory diagram of a method for measuring the bulk modulus of rubber.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Pneumatic tire 2, 3 Bead core 4 Carcass 5 Tire equatorial plane 6 Tilt belt layer 7 Circular belt layer 8 Tread rubber layer 9 Groove 10 Base rubber layers 11, 12, 13, 14 Interface 15 Belt 16 Side part 18 Compressive force

Claims (5)

少なくとも一対のビードコア間にまたがってトロイド状をなすカーカスのクラウン部外周で、タイヤ赤道面に対し傾斜して延びる多数本のコード又はフィラメントを配列した一層の傾斜ベルト層及び、この傾斜ベルト層上に位置してタイヤ赤道面に対し実質上平行な整列ワイヤの巻付け配列になる少なくとも一層の周回ベルト層を、トレッドゴム層との間に具備する空気入りラジアルタイヤにおいて、
周回ベルト層の整列ワイヤがらせん形に形付けされたスチールフィラメントからなり、かつ整列ワイヤの被覆ゴムの体積弾性率が200Kgf /mm2 以上であって、この周回ベルト層に隣接するゴム層又は周回ベルト層の被覆ゴムと上記トレッドゴム層との相接する境界が、トレッドゴム層の少なくとも溝部において凸凹形状を呈する界面よりなることを特徴とするベルト構造の耐久性能を増強した空気入りラジアルタイヤ。
A single inclined belt layer in which a number of cords or filaments extending at an angle to the tire equatorial plane are arranged on the outer periphery of the crown portion of the carcass forming a toroid over at least a pair of bead cores, and on the inclined belt layer A pneumatic radial tire having at least one orbiting belt layer located between the tread rubber layer and a winding belt of an alignment wire positioned substantially parallel to the tire equatorial plane,
The wrapping belt layer is composed of a spirally shaped steel filament, and the coating rubber of the arranging wire has a bulk modulus of 200 kgf / mm 2 or more, and a rubber layer or a wrapping layer adjacent to the wrapping belt layer. adjoin the boundary between the coating rubber of the belt layer and the tread rubber layer, a pneumatic with enhanced durability of the belt structure, characterized in that consisting of surfactants exhibiting Oite uneven at least the groove portion of the tread rubber layer Radial tire.
凸凹形状が、10mm当り3個以上15個以下の山部又は/及び谷部を有する、請求項1に記載した空気入りラジアルタイヤ。The pneumatic radial tire according to claim 1, wherein the uneven shape has 3 to 15 peaks and / or valleys per 10 mm. 周回ベルト層に隣接するゴム層の凸凹形状が、トレッドゴム層の溝部の底に比し、トレッドゴム層の陸部に面する部分でより厚いゴムゲージの部分を含む請求項1又は2に記載した空気入りラジアルタイヤ。3. The method according to claim 1, wherein the uneven shape of the rubber layer adjacent to the orbiting belt layer includes a portion of the rubber gauge which is thicker at a portion facing the land portion of the tread rubber layer than at the bottom of the groove of the tread rubber layer. Pneumatic radial tire. 傾斜ベルト層のコード又はフィラメントがスチールワイヤからなる請求項1ないし3のいずれか1項に記載した空気入りラジアルタイヤ。The pneumatic radial tire according to any one of claims 1 to 3, wherein a cord or a filament of the inclined belt layer is made of a steel wire. 傾斜ベルト層のコード又はフィラメントのタイヤ赤道面に対する傾斜角度が15〜45°の範囲である請求項1〜4のいずれか1項に記載した空気入りラジアルタイヤ。The pneumatic radial tire according to any one of claims 1 to 4, wherein an inclination angle of the cord or filament of the inclined belt layer with respect to the tire equatorial plane is in a range of 15 to 45 °.
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