JP3562961B2 - 破壊工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物、基礎、道路、橋等のコンクリート構造物、採石場、鉱山あるいは落石危険箇所の岩盤や岩石などの破壊対象物を破壊する工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、鉄筋コンクリート構造物などのコンクリート構造物を破壊する場合にはブレーカやスチールボール等を用いて外部から機械的衝撃を与える方法が一般に用いられているが、騒音、振動や粉塵が発生して周辺住民に多大な迷惑をかけることがあった。
また、採石場や鉱山あるいは落石危険箇所の岩盤や岩石などを破壊する場合には削岩機等を用いて外部から機械的衝撃を与える方法や、発破作業による方法が一般に用いられているが、削岩機等を用いる方法は騒音、振動や粉塵が発生して作業者の健康上問題があり、また、発破作業では暴発する危険や破片が広範囲に飛び散るなどの問題点があった。
そこで、このような機械的衝撃によらない破壊方法として、例えば特開昭59−120257号公報や特開昭60−55169号公報には水和膨張性破砕剤をコンクリート破砕部に穿設した孔に充填する方法が開示されている。これらは、CaOを主成分とする水和膨張性破砕剤に水を加えて体積膨張を起こさせ、その膨張圧でコンクリートを破砕しようとするものであるが、CaOと水との化学反応により孔内温度が急激に上昇するために孔の内部気圧が高くなって破砕剤が孔から噴出することがある。しかもこの化学反応速度を制御することは困難であるため、予想外の破砕剤の噴出により作業員が被災するという危険があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来技術における問題点を解決し、作業が簡易かつ安全で、破壊力および破壊速度(破壊時間)の制御が容易であり、しかも部分的な破壊にも適し、鉄筋コンクリート構造物、鉄筋コンクリート構造物以外のコンクリート構造物、採石場や鉱山または落石危険箇所の岩盤あるいは岩石等の破壊に適用できる破壊工法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる従来技術の欠点を解決すべく研究を重ねた結果、次のような知見を得て本発明を完成するに至った。すなわち、破壊対象物に孔を穿設してバックフィルを充填し、複数の陽極酸化性金属体を互いに接触しないように挿入し、該陽極酸化性金属体を二つの群に分け、その一方を直流電源装置の正極に接続し、他方を前記直流電源装置の負極に接続して直流電流を通じると、正極に接続された金属体は陽極となって酸化され、腐食・膨張するので、破壊対象物に強い膨張圧がかかり、鉄筋コンクリート、内部に鉄筋を含まないコンクリート、岩盤あるいは岩石等の破壊対象物を容易、かつ安全に破壊することができる。なお、負極に接続する陽極酸化性金属体の代わりに他の導電体を使用してもよい。また、負極に接続する陽極酸化性金属体の代わりにアルカリ腐食を生じる金属体を使用するか、または正極および負極に接続する両方の陽極酸化性金属体の代わりにアルカリ腐食を生じる金属体を使用して直流電流を通じると、直流電源装置の正極に接続された金属体は陽極酸化され、さらに、直流電源装置の負極に接続された金属体もアルカリ腐食を起こし、双方の金属体が腐食・膨張することになるため、破壊対象物を更に強力に破壊することができる。
【0005】
本発明は前記課題を解決する手段として次の(1)〜(6)の構成を有するものである。
(1)破壊対象物に1または2以上の孔を穿設し、それぞれの孔にイオン導電性のバックフィルを充填し、該バックフィル中に複数の陽極酸化性金属体を互いに接触しないように挿入し、該陽極酸化性金属体を二つの群に分け、一方の群の金属体を直流電源装置の正極に、他方の群の金属体を負極に接続し、両方の群の金属体の間に電流を通じて前記直流電源装置の正極に接続した金属体を腐食・膨張させることによって破壊対象物を破壊することを特徴とする破壊工法。
(2)破壊対象物に1または2以上の孔を穿設し、それぞれの孔にイオン導電性のバックフィルを充填し、該バックフィル中に複数のアルカリ腐食を生じる金属体を互いに接触しないように挿入し、該アルカリ腐食を生じる金属体を二つの群に分け、一方の群の金属体を直流電源装置の正極に、他方の群の金属体を負極に接続し、両方の群の金属体の間に電流を通じて双方の金属体を腐食・膨張させることによって破壊対象物を破壊することを特徴とする破壊工法。
(3)破壊対象物に1または2以上の孔を穿設し、それぞれの孔にイオン導電性のバックフィルを充填し、該バックフィル中に陽極酸化性金属体とアルカリ腐食を生じる金属体を互いに接触しないように挿入し、前記陽極酸化性金属体を直流電源装置の正極に接続するとともに、前記アルカリ腐食を生じる金属体を前記直流電源装置の負極に接続し、両方の金属体の間に電流を通じて双方の金属体を腐食・膨張させることによって破壊対象物を破壊することを特徴とする破壊工法。
【0006】
(4)前記破壊対象物に穿設した孔にバックフィルを充填し、前記陽極酸化性金属体および/またはアルカリ腐食を生じる金属体を互いに接触しないように挿入した後、前記孔の入口を封止材で封止することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1つの破壊工法。
(5)前記陽極酸化性金属体が、鉄、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、およびこれらの金属の1種以上を基体とする合金からなる群から選択されるいずれか1種以上であることを特徴とする前記(1)、(3)または(4)のいずれか1つの破壊工法。
(6)前記アルカリ腐食を生じる金属体が、亜鉛、マグネシウム、アルミニウムの金属、およびこれらの金属の1種以上を基体とする合金からなる群から選択されるいずれか1種以上であることを特徴とする前記(2)〜(5)のいずれか1つの破壊工法。
【0007】
本発明で使用する陽極酸化性金属体は電気分解の際に陽極で酸化反応を起こす金属体であり、陽極溶解によって生じた腐食生成物が膨張する特性を有するものであれば問題なく使用でき、その具体例としては鉄、亜鉛、アルミニウム、マグネシウムまたはこれらの金属の1種以上を基体とする合金類を挙げることができる。
また、本発明で使用するアルカリ腐食を生じる金属体はアルカリ域において腐食を生じる金属体であり、その例としては、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カドミウム、インジウム、スズ、ガリウム、ジルコニウム、ベリリウム等またはこれらの金属の1種以上を基体とする合金類を挙げることができるが、コンクリート等の破壊対象物中で陰極として作用した場合の腐食性、電気電導度、人体に対する安全性および経済性等を総合すると、亜鉛、マグネシウム若しくはアルミニウム、またはこれらの金属の1種以上を基体とした合金が本発明に使用するアルカリ腐食を生じる金属体として特に好ましい。
なお、アルカリ腐食を生じる金属体は一般に陽極酸化性金属体でもあり、直流電源装置の正極に接続する金属体として使用できる。
【0008】
本発明の方法においては破壊対象物に穿設した孔にイオン導電性のバックフィルを充填し、該バックフィル中に複数の金属体を互いに接触しないように挿入する。金属体の形状や孔への挿入方法は特に限定されるものではないが、各々の金属体の間にプラスチックス等の絶縁材の板体、網状体などを介在させるようにすれば操作が容易である。なお、この場合、直流電源装置の陽極に接続する金属体と陰極に接続する金属体との間は電気的に完全に絶縁するのではなく、両金属体の間にバックフィルを介して電流が流れるようにしておく(イオン導電性を確保しておく)ことが必要である。
金属体の挿入形式の好ましい例としては、孔のほぼ中央に絶縁材の板状体を挿入し、その両側にそれぞれ円柱を半割りにした形状の金属体を挿入する形、あるいは2枚の前記板状体を断面十字状に組み合わせて孔を4分割し、それぞれの区画に円柱を4分割した形状の金属体を挿入する形などがある。さらにこのような形状で金属体を絶縁材に張り付けて一体としてけば挿入操作がより簡単となる。
【0009】
バックフィルは金属体どうし間のイオン導電性を確保するため、孔内に充填されるもので芒硝、塩化ナトリウム若しくは粘土のうちのいずれか1種以上と水との混合体、またはモルタルなどのイオン導電性のあるものを使用する。なお、前記説明中においては、孔内に先ずバックフィルを充填しておき、後から金属体を挿入することとしたが、最初に金属体(または金属体と絶縁材)を挿入しておき、後からバックフィルを充填してもよいことはもちろんである。
また、バックフィルは前記金属体の腐食・膨張による圧力を効果的に破壊対象物に伝達する効果もあるが、前記金属体の腐食生成物やバックフィルが破壊対象物の外にはみ出ると腐食・膨張による圧力が十分に破壊対象物にかからないおそれがあるので、このような場合には前記腐食生成物等がコンクリート等の破壊対象物からはみ出るおそれがある部分を封止材を用いて封止するのが好ましく、この封止材として、例えば、モルタルや金属キャップ等を挙げることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明の工法をコンクリート構造物などの破壊対象物の破壊に適用した状態の1例を示す概略断面図である。この破壊対象物に本発明を適用する際は、破壊対象物1にドリル等を用いて適宜穿孔した後、この孔2に、例えば芒硝、塩化ナトリウム、粘土および水を混合したものやモルタル等のイオン導電性のバックフィル7を充填した状態で鉄、亜鉛、マグネシウム若しくはアルミニウムまたはこれらの合金などからなる2本の陽極酸化性金属体3、4を絶縁材6を挟んで互いに接触しないようにして挿入、設置してリード線8a、8bを接続し、更に孔2の入口をモルタルまたは金属キャップなどの封止材5で封止する。なお、絶縁材6の幅は孔2の内径より小さくするか、孔2の上部あるいは下部に絶縁材6のない部分を設けるなどの方法により、両方の陽極酸化性金属体3、4間にイオン導電性を確保しておく。金属体3をリード線8aを介して直流電源装置9の正極に、金属体4をリード線8bを介して直流電源装置9の負極に接続して直流電流を流すと、金属体3は陽極となって酸化されて表面に腐食生成物を蓄積するために、破壊対象物1にはこれらの膨張圧で亀裂が生じ破壊される。
なお、この場合において負極に接続する金属体4は必ずしも陽極酸化性金属体である必要はなく、腐食を生じない金属体やグラファイトなど、任意の導電体を使用することができる。
【0011】
また、前記孔2にバックフィル7を充填した状態で亜鉛、マグネシウム若しくはアルミニウムまたはこれらの合金などからなるアルカリ腐食を生じる金属体3、4を絶縁材6を挟んで互いに接触せず、かつイオン導電性を保持した状態で挿入、設置してリード線8a、8bを接続し、孔2の入口をモルタルまたは金属キャップなどの封止材5で封止して金属体3を直流電源装置9の正極に、金属体4を負極に接続して直流電流を流せば、金属体3は陽極となって酸化され、また、金属体4は陰極となって、例えばAlO やHZnO 2−イオンをつくり、アルカリ環境中で腐食される。この酸化、腐食された金属体3およびアルカリ腐食された金属体4は共に表面に腐食生成物を蓄積するために、前記と同様に破壊対象物1にはこれらの膨張圧で亀裂が生じ破壊される。
【0012】
なお、絶縁材6を挟んで互いに接触せず、かつイオン導電性を保持した状態で挿入された金属体3、4のうち、金属体3に例えば鉄鋼のようなアルカリ腐食性を示さない陽極酸化性金属を用いて直流電源装置9の正極に接続し、金属体4にアルカリ腐食を生じる金属体を使用して負極に接続して直流電流を流しても同様の結果が得られる。
金属体3、4を挿入する孔2の数、穿孔位置、孔径および孔の深さ等は、破壊対象物の構成、破壊個所の大きさ、形状等により適宜設定すればよい。
なお、金属体3、4は必ずしも同じ大きさである必要はなく、適宜一方を大きくした構成とすることもできる。また、金属体3および4はそれぞれ1本とすればよいが、1方または両方を複数本の金属体で構成してもよい。
【0013】
【実施例】
次に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図2に示すように長さ1m、幅50cm、厚さ25cmのコンクリート供試体10を3台製作し、長さ方向の中心線上に約20cm間隔で直径32mm、深さ120mmの孔2を5か所穿設した後、孔2に芒硝、塩化ナトリウム、粘土および水を混合したバックフィル7を充填した。
【0014】
(実施例1)
供試体10のうちの1台には、図2に示すように5個の孔2に直径25.4mm、長さ10cmのアルミニウム合金棒(亜鉛:5重量%、インジウム:0.02重量%、残部:アルミニウム)を半割りにして塩化ビニル板11の両面にそれぞれの半割り片を張り付けて構成した破壊材をそれぞれ挿入した後、孔2の入口をモルタル12で封止し、塩化ビニル板11を挟んで対峙する2つのアルミニウム合金棒の半割り片の一方をリード線8aを介して直流電源装置9の正極に接続して陽極3とし、アルミニウム合金棒の他方の半割り片をリード線8bを介して直流電源装置9の負極に接続して陰極4とした。なお、塩化ビニル板11と孔2の側壁および底面との間には十分な隙間を設け、イオン導電性を保持した。
直流電源装置9からの出力電流を2Aに調整して通電した結果、約2時間35分経過後には全ての孔2から最長約10cmの亀裂が放射状に伸び、約3時間45分経過後にはそれぞれの孔2から伸びた亀裂が隣の孔2から延びたき裂と所々で繋がったので通電を止めた。供試体10をハンマーで軽く叩いたところ、孔2間を結ぶ亀裂に沿ってコンクリート供試体10が真っ二つに割れた。
【0015】
(実施例2)
供試体10のうちの他の1台には、5個の孔2に、それぞれ直径25.4mm、長さ10cmの鋼棒とアルミニウム合金棒(亜鉛:5重量%、インジウム:0.02重量%、残部:アルミニウム)を半割りにして塩化ビニル板11の片面に鋼棒の半割り片を、反対側の面にアルミニウム合金棒の半割り片を張り付けて構成した破壊材をそれぞれ挿入した後、孔2の入口をモルタル12で封止し、前記鋼棒の半割り片をリード線8aを介して直流電源装置9の正極に接続して陽極3とし、アルミニウム合金棒の半割り片をリード線8bを介して直流電源装置9の負極に接続して陰極4とした。なお、塩化ビニル板11と孔2の側壁および底面との間には十分な隙間を設け、イオン導電性を保持した。
実施例1と同様に直流電源装置9からの出力電流を2Aに調整して通電した結果、約2時間10分経過後には全ての孔2から最長約10cmの亀裂が放射状に伸び、約2時間55分経過後にはそれぞれの孔2から伸びた亀裂が隣の孔2から延びたき裂と所々で繋がったので通電を止めた。供試体10をハンマーで軽く叩いたところ、孔2間を結ぶ亀裂に沿ってコンクリート供試体10が真っ二つに割れた。
【0016】
(実施例3)
残りの1つの供試体10については、5個の孔2に直径25.4mm、長さ10cmの鋼棒を半割りにして塩化ビニル板11の両面にそれぞれの半割り片を張り付けて構成した破壊材をそれぞれ挿入した後、孔2の入口をモルタル12で封止し、塩化ビニル板11を挟んで対峙する2つの鋼棒の半割り片の一方をリード線8aを介して直流電源装置9の正極に接続して陽極3とし、他方の鋼棒の半割り片をリード線8bを介して直流電源装置9の負極に接続して陰極4とした。なお、塩化ビニル板11と孔2の側壁および底面との間には十分な隙間を設け、イオン導電性を保持した。
直流電源装置9からの出力電流を2Aに調整して通電した結果、約2時間50分経過後には全ての孔2から最長約10cmの亀裂が放射状に伸び、約4時間35分経過後にはそれぞれの孔2から伸びた亀裂が隣の孔2から延びた亀裂と所々で繋がったので通電を止めた。供試体10をハンマーで軽く叩いたところ、孔2間を結ぶ亀裂に沿ってコンクリート供試体10が真っ二つに割れた。
【0017】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明の工法(1)は、破壊対象物に孔を穿設してバックフィルを充填し、複数の陽極酸化性金属体を互いに接触しないように挿入し、これらの陽極酸化性金属体を二つの群に分け、その一方を直流電源装置の正極に接続し、他方を前記直流電源装置の負極に接続して電圧を印加するように構成されており、直流電流を通じると直流電源装置の正極に接続された金属体は陽極となって酸化され腐食・膨張するので、破壊対象物の破壊速度を通電量で制御できる他、鉄筋コンクリート、内部に鉄筋を含まないコンクリート、岩盤あるいは岩石を容易かつ安全に破壊することができる。
また、本発明の工法(2)および(3)は破壊対象物に穿設した孔にバックフィルを充填し、複数のアルカリ腐食を生じる金属体を互いに接触しないように挿入し、これらのアルカリ腐食を生じる金属体を2つの群に分け、一方のアルカリ腐食を生じる金属体を直流電源装置の正極に接続するとともに、他方のアルカリ腐食を生じる金属体を前記直流電源装置の負極に接続して電圧を印加するように構成するか、あるいは、破壊対象物に穿設した孔にバックフィルを充填し、陽極酸化性金属体とアルカリ腐食を生じる金属体を互いに接触しないように挿入し、前記陽極酸化性金属体を直流電源装置の正極に接続するとともに、前記アルカリ腐食を生じる金属体を前記直流電源装置の負極に接続して電圧を印加するように構成されており、直流電流を通じると直流電源装置の正極に接続された金属体は陽極となって酸化され腐食・膨張するのに加えて、直流電源装置の負極に接続された金属体は陰極となってアルカリ腐食を起こし膨張するので、破壊対象物の破壊速度を通電量で制御できる他、鉄筋コンクリート、内部に鉄筋を含まないコンクリート、岩盤あるいは岩石をより速く容易かつ安全に破壊することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を破壊対象物に適用した状態の1例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の1実施例を表した俯瞰図である。
【符号の説明】
1 破壊対象物 2 孔 3,4 金属体 5 封止材
6 絶縁材 7 バックフィル 8a,8b リード線
9 直流電源装置 10 コンクリート供試体
11 塩化ビニル板 12 モルタル

Claims (6)

  1. 破壊対象物に1または2以上の孔を穿設し、それぞれの孔にイオン導電性のバックフィルを充填し、該バックフィル中に複数の陽極酸化性金属体を互いに接触しないように挿入し、該陽極酸化性金属体を二つの群に分け、一方の群の金属体を直流電源装置の正極に、他方の群の金属体を負極に接続し、両方の群の金属体の間に電流を通じて前記直流電源装置の正極に接続した金属体を腐食・膨張させることによって破壊対象物を破壊することを特徴とする破壊工法。
  2. 破壊対象物に1または2以上の孔を穿設し、それぞれの孔にイオン導電性のバックフィルを充填し、該バックフィル中に複数のアルカリ腐食を生じる金属体を互いに接触しないように挿入し、該アルカリ腐食を生じる金属体を二つの群に分け、一方の群の金属体を直流電源装置の正極に、他方の群の金属体を負極に接続し、両方の群の金属体の間に電流を通じて双方の金属体を腐食・膨張させることによって破壊対象物を破壊することを特徴とする破壊工法。
  3. 破壊対象物に1または2以上の孔を穿設し、それぞれの孔にイオン導電性のバックフィルを充填し、該バックフィル中に陽極酸化性金属体とアルカリ腐食を生じる金属体を互いに接触しないように挿入し、前記陽極酸化性金属体を直流電源装置の正極に接続するとともに、前記アルカリ腐食を生じる金属体を前記直流電源装置の負極に接続し、両方の金属体の間に電流を通じて双方の金属体を腐食・膨張させることによって破壊対象物を破壊することを特徴とする破壊工法。
  4. 前記破壊対象物に穿設した孔にバックフィルを充填し、前記陽極酸化性金属体および/またはアルカリ腐食を生じる金属体を互いに接触しないように挿入した後、前記孔の入口を封止材で封止することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の破壊工法。
  5. 前記陽極酸化性金属体が、鉄、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、およびこれらの金属の1種以上を基体とする合金からなる群から選択されるいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1、3または4のいずれか1項に記載の破壊工法。
  6. 前記アルカリ腐食を生じる金属体が、亜鉛、マグネシウム、アルミニウムの金属、およびこれらの金属の1種以上を基体とする合金からなる群から選択されるいずれか1種以上であることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の破壊工法。
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