JP3562705B2 - 石炭灰の処理方法 - Google Patents

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、火力発電所等から多量に発生する石炭灰を処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
火力発電所から多量に発生する石炭灰は、埋立材として使用されるほか、路床材、盛土材、埋め戻し材、裏込め材などにも転用の可能性が検討されているが、かかる石炭灰を例えば埋立材として使用した場合、雨水の浸透に伴って高アルカリの滲出水が発生し、そのまま放置すれば、アルカリ成分が雨水とともに地下水系に流入するおそれがある。
【0003】
そのため、埋立処分先が例えば産業廃棄物処分場であれば、埋立処分が完了した後も、石炭灰からの滲出水を処分場底面に敷設された集排水構造に集めるとともに、その滲出水のpHが所定の排水基準、例えば5.8〜8.6をクリアするまで滲出水をポンプアップして中和処理し、しかる後に放流することで埋立材からの滲出成分が環境に拡散することがないよう配慮されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる作業は長期間に及ぶことが多く、そのために貴重な土地資源である埋立地の跡地利用が遅れ、若しくは実質的に跡地利用が困難になってしまうという問題を生じていた。
【0005】
また、石炭灰から滲出するアルカリ成分のために植物の生育が阻害され、緑化基盤材や盛土材には転用しにくいなど、他の用途においてもアルカリ成分滲出に起因する問題を生じていた。なお、かかる問題は、石炭灰を遮水構造内に隔離することで解決することはできるものの、遮水構造の構築に別途費用がかかるなど、経済性の低下は免れない。
【0006】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、埋立材や盛土材などへの速やかな転用が可能な石炭灰の処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る石炭灰の処理方法は請求項1に記載したように、石炭灰を埋立材とした埋立地盤に中和剤挿入孔を形成し、該中和剤挿入孔に固体状のアルカリ中和剤を投入するものである。
【0010】
本発明に係る石炭灰の処理方法においては、石炭灰にアルカリ中和剤を添加混合して埋立材、路床材、盛土材、埋め戻し材、裏込め材、緑化基盤材等の土木建築資材を作製する。
【0011】
このようにすると、添加混合されたアルカリ中和剤が石炭灰を中和するので、土木建築資材として速やかに転用することができる。
【0012】
アルカリ中和剤については、石炭灰のアルカリ成分を中和することができるものであれば何でもよく、低濃度の塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、有機酸をはじめ、炭酸水素ナトリウムなども使用可能であるが、該アルカリ中和剤を二酸化炭素としたならば、これを石炭灰に大量に供給したとしても、石炭灰のpHが酸性側に大きく移行することがないため、土壌酸性化による弊害が未然に防止され、緑化基盤材等への転用における懸念がなくなるとともに、余剰二酸化炭素が大気中に放出されても環境上の懸念はほとんどない。また、二酸化炭素の酸性が比較的弱いため、石炭灰から鉄やアルミニウムあるいは重金属が溶出する事態も未然に防止される。
【0013】
アルカリ中和剤の添加形態としては、気体(例えば炭酸ガス)であるか、液体(例えば二酸化炭素溶解液)であるか、固体(例えばドライアイス)であるかは問わない。また、添加方法としては、気体や液体を給気管や給水管等を介して石炭灰中に送り込みこれらを攪拌混合したり、液体や固体、特に細かく粉砕したものを石炭灰に添加して攪拌混合したりといった方法が考えられる。
【0014】
ここで、石炭灰が既に埋立材として埋立地盤を構成している場合には、該埋立地盤に中和剤挿入孔を形成し、該中和剤挿入孔に固体状のアルカリ中和剤、例えばドライアイスを投入することができる。かかる場合においても、上述したと同様の作用効果を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る石炭灰の処理方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0016】
図1は、本実施形態に係る石炭灰の処理方法に従って石炭灰を処理している様子を示したものである。同図でわかるように、本実施形態に係る石炭灰の処理方法においては、火力発電所等で発生した石炭灰2をベルトコンベヤ1で搬送し、これをラインミキサ3に投入するとともに、中和剤タンク4から供給されるアルカリ中和剤としてのガス状の二酸化炭素(炭酸ガス)を該ラインミキサ内に送り込む。
【0017】
このようにすると、送り込まれた炭酸ガスは、石炭灰2から溶出するカルシウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンといったアルカリ土類金属やアルカリ金属イオンといったアルカリ成分を中和する。なお、石炭灰2に多く含まれるカルシウムイオンについては、二酸化炭素との反応によって炭酸カルシウムとなり石炭灰2内に残留するが、かかる炭酸カルシウムは難溶性であるため、後述する土木建築資材への転用を図る際に何の問題も生じない。むしろ、石炭灰2内の間隙に形成されることによって、土木建築資材の透水係数低減及び強度増大を図ることが可能となる。
【0018】
なお、二酸化炭素による中性化では当然ながら水分を必要とするため、石炭灰2の含水比が小さい場合には、必要に応じて炭酸ガスに水蒸気を加えたり、石炭灰2の含水比を高めたりといった処理を適宜行う。
【0019】
ここで、ラインミキサ3内での攪拌混合だけでは中和反応が不十分である場合には、同図破線に沿った工程で示すように、ラインミキサ3からいったん石炭灰2を取り出し、これを養生槽6に入れて中和反応を行わせればよい。
【0020】
ラインミキサ3の送り速度や養生槽6内での静置時間については、石炭灰2のpH変化等を監視しながら随時調整すればよい。
【0021】
次に、ラインミキサ3から直接取り出された、若しくは養生槽6から取り出された石炭灰2を、埋立材、路床材、盛土材、埋め戻し材、裏込め材、緑化基盤材等の土木建築資材7として用いる。
【0022】
次に、本実施形態に係る石炭灰の処理方法による作用効果を実験で確認したので、以下にその概要を説明する。
【0023】
まず、石炭灰1kgに対し、2.5リットルの水と30リットルの炭酸ガス(質量比で約6%)を添加したところ、表1に示すようにpHが変化した。なお、炭酸ガス無添加の場合のpHは12.6であった。
【0024】
【表1】
Figure 0003562705
【0025】
同表でわかるように、pHは顕著に低下し、明瞭な中和効果が認められた。また、排水基準であるpH5.8〜8.6も満足できた。
【0026】
また、石炭灰1kgに対し、1リットルの水と10リットルの炭酸ガス(質量比で約2%)を添加したところ、1日後にはpHが7.5まで低下した。
【0027】
以上説明したように、本実施形態に係る石炭灰の処理方法によれば、石炭灰2中に送り込まれた炭酸ガスが該石炭灰中のカルシウムイオン等と反応して石炭灰2を中和させるので、かかる石炭灰2からアルカリ成分が滲出するおそれがなくなる。そのため、石炭灰2を土木建築資材7として速やかに転用することが可能となる。
【0028】
また、本実施形態に係る石炭灰の処理方法によれば、アルカリ中和剤として二酸化炭素を使用するようにしたので、中和に必要な薬剤コストを低減することができるのみならず、石炭灰2に多量に供給したとしても、該石炭灰のpHが酸性側に大きく移行することがない、具体的にはpHが約5.5以下になることはないので、酸性化による弊害が未然に防止され、緑化基盤材等への転用における懸念がなくなる。
【0029】
また、余剰二酸化炭素が大気中に放出されても環境上の懸念がほとんどないため、集排気手段を備える必要もない。また、二酸化炭素の酸性が比較的弱いため、石炭灰2から鉄やアルミニウムあるいは重金属が溶出する事態も未然に防止することができる。
【0030】
また、本実施形態に係る石炭灰の処理方法によれば、二酸化炭素をガス状、すなわち炭酸ガスとして使用するようにしたので、石炭灰2の含水比上昇を抑制することが可能となり、脱水、気化、乾燥等の後処理が不要となるとともに、その結果として、埋立材、路床材、盛土材、埋め戻し材、裏込め材、緑化基盤材等の土木建築資材7への転用をさらに速やかに行うことが可能となる。
【0031】
本実施形態では、アルカリ中和剤として気体状の二酸化炭素(炭酸ガス)を使用したが、その形態はかかる気体に限るものではなく、炭酸ガスを吹き込んで作製した二酸化炭素溶解液でもよいし、固体、すなわちドライアイス、特に細かく粉砕したものを使用するようにしてもよい。
【0032】
また、本実施形態では、アルカリ中和剤として二酸化炭素を使用したが、アルカリ中和剤としてかかる物質に限定されるものではなく、石炭灰のアルカリ成分を中和することができるものであれば何でもよい。
【0033】
また、本実施形態では、火力発電所等で発生した石炭灰2を中和してから様々な土木建築資材7への転用を図るようにしたが、図2に示すように、石炭灰2が既に埋立材として埋立地盤11を構成している場合には、該埋立地盤に中和剤挿入孔12を形成し、該中和剤挿入孔に固体状のアルカリ中和剤であるドライアイス13を投入するとともに、必要に応じて中和剤挿入孔12に蓋14をすればよい。
【0034】
かかる構成においては、ドライアイス13から昇華した炭酸ガスが埋立材である石炭灰2を通過する間に該石炭灰のアルカリ成分を中和するので、石炭灰2からなる埋立地盤11は、高アルカリ地盤から中性地盤へと速やかに変化する。
【0035】
したがって、埋立地盤11内の中性化を雨水浸透に委ねていた従来に比べ、埋立作業完了後の跡地利用を早期に開始することが可能となるとともに、火力発電所から大量に発生する石炭灰2を埋立地盤の埋立材として積極的に有効利用することが可能となる。また、固体であるドライアイス13を用いることにより、埋立地盤11中の含水比の上昇を防止することも可能となり、水抜き等の後処理も不要となる。なお、二酸化炭素を使用することに関する作用効果については、上述した実施形態と同様であるので、ここではその詳細な説明を省略する。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に係る本発明の石炭灰の処理方法によれば、石炭灰からなる埋立地盤を高アルカリ地盤から中性地盤へと速やかに変化させることが可能となり、埋立地盤内の中性化を雨水浸透に委ねていた従来に比べ、埋立作業完了後の跡地利用を早期に開始することができるとともに、火力発電所から大量に発生する石炭灰を埋立地盤の埋立材として積極的に有効利用することが可能となる。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る石炭灰の処理方法に従って石炭灰を処理している様子を示した概略図。
【図2】変形例に係る石炭灰の処理方法を示した断面図。
【符号の説明】
2 石炭灰
4 アルカリ中和剤が収容された中和剤タンク
7 土木建築資材
11 埋立地盤
13 ドライアイス(アルカリ中和剤)

Claims (1)

  1. 石炭灰を埋立材とした埋立地盤に中和剤挿入孔を形成し、該中和剤挿入孔に固体状のアルカリ中和剤を投入することを特徴とする石炭灰の処理方法。
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