JP3562463B2 - 燃料電池用改質器 - Google Patents

燃料電池用改質器 Download PDF

Info

Publication number
JP3562463B2
JP3562463B2 JP2000343579A JP2000343579A JP3562463B2 JP 3562463 B2 JP3562463 B2 JP 3562463B2 JP 2000343579 A JP2000343579 A JP 2000343579A JP 2000343579 A JP2000343579 A JP 2000343579A JP 3562463 B2 JP3562463 B2 JP 3562463B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
chamber
combustion chamber
combustion
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000343579A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002147716A (ja
Inventor
雅司 的場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2000343579A priority Critical patent/JP3562463B2/ja
Publication of JP2002147716A publication Critical patent/JP2002147716A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3562463B2 publication Critical patent/JP3562463B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/34Indirect CO2mitigation, i.e. by acting on non CO2directly related matters of the process, e.g. pre-heating or heat recovery
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、改質型燃料電池に用いられる改質器の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開2000−63101号公報等には、改質器の始動用燃焼機構において、加熱用燃料を供給するインジェクタおよびインジェクタの周囲から燃焼のための空気を供給する空気ノズルと着火用プラグとを備え、始動時において改質室に連通する燃焼室内で燃料の燃焼を行い、希釈空気と混合させた後に改質触媒部に加熱用燃焼ガスを直接供給するという構成が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例においては、燃焼室への加熱用燃料の供給は、加熱用燃料のインジェクタのみで行い、かつ、燃焼室は画成されていない単一の空間であるという構成になっているため、改質室に未燃の燃料を供給するために燃料を濃くしたい場合、可燃リッチ限界空燃比よりもリーン側でなければ燃焼できず、その際には燃焼ガス温度が高温なため、改質触媒を適正な温度範囲で使用するためには、多量の希釈空気を供給して、燃焼ガス温度を低下させなければならなかった。この場合には、改質触媒での酸化反応の割合が多くなるために、改質触媒の加熱が促進される結果、再び改質触媒の温度が過大となって触媒が失活するという問題があった。
【0004】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、改質器の起動に際して燃焼ガス温度を低下させて改質触媒の耐久性を確保しながらも、短時間で確実に起動させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、炭化水素を含む燃料及び水とからなる原燃料を気化させる蒸発器と、前記原燃料蒸気及び空気を供給して、原燃料の改質を行って改質ガスを生成する改質触媒と、前記改質ガス中のCOを除去した後に燃料電池スタックへ改質ガスを供給するCO除去部と、前記燃料と空気あるいは燃料電池スタックからの排出ガスを燃焼させる燃焼触媒と、起動時に燃料と空気とからなる燃料混合気を燃焼させるとともに、生成した燃焼ガスを前記改質触媒に供給する起動用燃焼器を備える燃料電池用改質器において、
前記起動用燃焼器は、
前記燃料混合気を燃焼させ燃焼ガスを生成する燃焼室と、前記燃焼ガスにより燃料を気化させ気化燃料を生成する気化室と、前記燃焼ガスと気化燃料の混合ガスに空気を混合する混合室と、前記燃焼室および気化室に同時に燃料を供給する一つの燃料噴射弁と、前記燃焼室内で前記燃料混合気を着火する着火手段と、前記燃焼室内に空気を供給する一次空気供給口と、前記混合室内に空気を供給する二次空気供給口とを備え、前記燃料噴射弁は起動用燃焼器の最上流に配置され、前記燃料噴射弁が供給する燃料の量は前記一次空気供給口から供給する空気の量に対して可燃空燃比よりも燃料リッチとなる量とする一方で、前記燃焼室内の混合気は可燃空燃比範囲内の燃料リッチ混合気とし、前記混合ガスを、前記混合室へ流入したときに前記二次空気供給口から空気を混合してから前記混合ガスを前記改質触媒へ供給する。
【0006】
また、第2の発明は、前記第1の発明において、前記起動用燃焼器は、燃料噴射弁と対向した前端を開口するとともに、後端を封止した筒状部材の内周に燃焼室を画成する一方、起動用燃焼器のケーシング内周と筒状部材の間の空間に気化室を画成し、前記燃焼室の後端側に空気を導入する前記一次空気供給口を開口させ、燃焼室内に前記着火手段を配設する。
【0007】
また、第3の発明は、前記第2の発明において、前記筒状部材は、内周の燃焼室と外周の気化室とを連通する小径の貫通孔を形成する。
【0008】
また、第4の発明は、前記第1の発明において、前記起動用燃焼器は、燃料噴射弁と対向した前端を開口するとともに、後端を封止した第2の筒状部材を配設し、この第2の筒状部材の内周に両端を開口した第1の筒状部材を配設して、この第1の筒状部材内周に燃焼室を画成するとともに、前記燃焼室の後端側に前記一次空気供給口を開口させる一方、燃焼室内に前記着火手段を配設し、前記第1の筒状部材外周と第2の筒状部材内周の間の空間に第1の気化室を画成するとともに、起動用燃焼器のケーシング内周と第2の筒状部材外周との間の空間には前記混合室と連通する第2の気化室を画成する。
【0009】
また、第5の発明は、前記第1から第4の発明のいずれかにおいて、前記燃料噴射弁は、全周方向へ均一な円錐状の燃料噴霧を形成する。
【0010】
また、第6の発明は、前記第1から第4の発明のいずれかにおいて、前記燃料噴射弁は、前記燃焼室及び気化室へ向けて複数の方向へ放射状に燃料を噴射する多噴口式で構成される。
【0011】
【発明の効果】
したがって、第1の発明は、起動用燃焼器は、着火手段を備えて燃料リッチ混合ガスを燃焼させる燃焼室と、燃焼室で生成した燃焼ガスにより燃料を気化させる気化室と、所定量の空気を混合させる混合室を備える構成とし、燃焼室および気化室へは起動用燃焼器の最上流に設置する1本の燃料噴射弁によって、全体的に見れば可燃空燃比よりもリッチとなる量の燃料を燃焼室及び気化室に各々所定量分配供給して、燃焼室では可燃限界範囲内の燃料リッチ混合気を生成して燃焼させ、気化室では残りの燃料を気化させる。
【0012】
そして、混合室では改質触媒で所定の反応をさせるために必要な空気を供給して混合ガスを形成して改質触媒に供給する構成なので、1本の燃料噴射弁を用いて全体的に見れば可燃範囲外の燃料リッチ空燃比の燃料混合気を生成するが、燃焼室では可燃限界範囲内の燃料リッチな空燃比の混合気となって、確実に着火させると同時に燃焼温度をNOxが生成する温度以下に抑制でき、気化室では残りの燃料を気化させて燃焼ガス温度を燃料の着火温度以下の温度に低下させることができる。そして、混合室では空気を混合して改質触媒の使用上限温度にまで燃焼ガス温度を低下させるとともに、改質触媒で所定の改質反応を行うのに必要な混合ガスを生成することができるので、二次的に燃料を供給する燃料噴射弁の部品点数の削減と、排気エミッションの低減および改質触媒の耐久性を向上させて、改質型の燃料電池システムの信頼性を向上させることができる。
【0013】
また、第2の発明は、起動用燃焼器のケーシング内周に円筒状部材を配置して、その内周に燃焼室を画成する一方、燃焼室の外周に気化室を画成したため、起動用燃焼器を軸方向に小型化しつつ、気化室に供給する燃料が燃焼することなく所望の空燃比の燃焼ガスを改質触媒に供給することができる。
【0014】
また、第3の発明は、燃焼室は、気化室と連通する小径の貫通孔を備えたため、燃焼室内の燃焼ガスが気化室に入る際に燃焼ガスの炎を消炎すると同時に燃焼ガスが気化室全体に行き渡り、燃料の気化を効率的に行うことができる。
【0015】
また、第4の発明は、起動用燃焼器は、内周から燃焼室、第1の気化室、第2の気化室の順に三層構造とし、燃焼室は上流側及び下流側共に開口すると共に、気化室は燃焼室を内包し、かつ下流側を閉じる構成とするため、燃焼ガスは一部が燃焼室から上流側に逆流して最外周の第2の気化室を通って混合室へと流れるが、その他の燃焼ガスは燃焼室を下流側に流れた後に、内側に画成された第1の気化室を逆流し、この際、燃料と燃焼ガスは対向するために相対速度が増して気化促進を図ることにより、起動用燃焼器を小型化にしながらも気化効率を向上できる。
【0016】
また、第5の発明は、前記燃料噴射弁から供給する燃料噴霧は、円錐状に全周方向へ均一に燃料を噴くため、燃焼室および気化室を円管状とすることができ、容易に製作することができる。
【0017】
また、第6の発明は、燃料噴射弁は、前記燃焼室および前記気化室に対して各々所定の複数方向に燃料を噴射する多噴口燃料噴射弁とするために、燃焼室および気化室を円管状としない場合にも、所定方向に所定流量の燃料を確実に供給することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は改質型の燃料電池システムを示し、燃料電池スタック23へ改質ガスを供給する改質器3は、水蒸気を生成する水及び燃料(例えば、メタノール)とからなる原燃料を気化させる蒸発器20からの原燃料蒸気を、改質触媒15(図中ATR)で改質ガスとし、さらに、CO除去部17で改質ガス中のCOを取り除いた後、改質ガスとして燃料電池スタック23のアノード極41へ供給する。なお、改質ガスの一部は切替弁22より触媒燃焼器18のミキサ32へ供給されるように構成されている。
【0020】
一方、燃料電池スタック23のカソード極42には、コンプレッサ1から圧送された空気(酸化剤ガス)が供給される。
【0021】
燃料電池スタック23から排出された排出ガス(アノードガス24、カソードガス25)は、ミキサ32を介して触媒燃焼器18で燃焼して排気ガスとなり、この排気ガスを蒸発器20へ送って加熱し、インジェクタ34、35から噴射されるメタノールと水を気化させる。
【0022】
改質器3の始動時には、起動用燃焼器4でメタノールを燃焼し、この燃焼ガスで改質触媒15を加熱させるのである。
【0023】
すなわち、起動または始動の際には、コンプレッサ1により空気供給路2を介して1次空気を、図2に示す起動用燃焼器4の燃焼室6と連通した1次空気供給口7から供給する。
【0024】
同時に、全体的に見れば可燃空燃比範囲外のリッチ空燃比となる量の燃料(例えば、メタノール)を、燃料噴射弁8により円錐状の噴霧29にて燃焼室6および気化室9の各々に同時に所定割合で供給するとともに、燃焼室6内に配設されて事前に所定時間通電して所定温度に加熱されているグローブラグ10により着火して燃焼ガス12を生成させる。
【0025】
この際、燃焼室6内のガスは、燃焼ガス12の温度がNOxが発生しない温度となる程度のメタノールリッチな空燃比としてある。
【0026】
ここで、起動用燃焼器4の燃焼室6は、図2、図3に示すように、起動用燃焼器4を構成する円筒状のケーシング11内に、燃焼室6を画成する円筒状部材26が同軸的に配設されている。
【0027】
図2において、ケーシング11は、図中左側の端部に燃料噴射弁8を配設しており、他端は改質触媒15と連通する。
【0028】
そして、ケーシング11内に配設された円筒状部材26は、燃料噴射弁8から所定の間隙をおいて固設されており、円筒状部材26は、燃料噴射弁8と対向する図中左側の前端が開口する一方、改質触媒15側の後端(図中右側)が閉じており、この円筒状部材26内に燃焼室6が画成される。
【0029】
燃焼室6を画成した円筒状部材26の外周と、円筒状ケーシング11の内周との間には、環状の気化室9が画成されている。
【0030】
この燃焼室6の後端側には、空気供給路2と連通した1次空気供給口7が開口しており、また、燃焼室6の中央部にはグロープラグ10が配設される。
【0031】
このため、燃焼室6内で生成する燃焼ガス12は、グロープラグ10近傍から燃料噴射弁8へ向かった後、燃焼室6の前端(円筒状部材26の前端)から改質触媒15側へ流出し、Uターンするように気化室9に流入する。
【0032】
この際、燃焼室6に供給されるメタノールは、燃焼ガス12との相対速度が増すため、熱伝達率を向上させて気化を促進でき、この結果、着火性を向上させることができるのである。
【0033】
燃料噴霧29及び燃焼ガス12は、図2において燃料噴射弁8の位置を最上流とし、改質触媒15側を下流とすると、燃焼室6で着火した燃焼ガス12は、一旦上流へ向けて逆流した後に、気化室9へ向けて下流に流れることになる一方、最上流の燃料噴射弁8から噴射される燃料噴霧29は下流へ向けて流れるので、燃焼室6の前端では、逆流する燃焼ガス12と、噴射された燃料噴霧29の相対速度が増大するため、燃料噴霧の気化を促進することができる。
【0034】
また、気化室9では、流入してくる燃焼ガス12と、燃料噴射弁8より供給されるメタノールとの間で熱交換を行って噴射されたメタノールを気化させることにより、燃焼ガス12の温度をメタノールの着火温度以下に低下させた後に、改質触媒15の前段に設けた混合室13に於いて、2次空気と混合されてさらに温度を低下させる。なお、混合室13には、空気供給路2と連通した2次空気供給口14と、蒸発器20と連通した原燃料供給路45が開口し、起動用燃焼器4からの燃焼ガス12と気化したメタノールが、2次空気と蒸発器20からの原燃料蒸気と混合できるように構成されている。
【0035】
したがって、燃焼ガス12の温度は改質触媒15に損傷を与えることのない温度範囲まで低下させることができ、かつ、改質触媒15で改質反応を行うのに最適な温度とした後に改質触媒15へと供給される。
【0036】
この際、気化室9に於いて、燃焼ガス12の温度は、メタノール発火温度以下に制御されるため、混合室13に於いて2次空気を供給する際に部分的に可燃空燃比となった場合でも、着火することはなく、所定の空燃比、温度とすることができる。
【0037】
そして、改質触媒15では、発熱反応である部分酸化反応により自ら加熱しつつ水素、一酸化炭素を含む改質ガスを生成し、CO除去部17では同様に発熱反応である一酸化炭素の選択酸化反応により自ら加熱し、改質ガスは切替弁22を介して触媒燃焼器18へ供給する。触媒燃焼器18では、改質ガス16中の水素、一酸化炭素、および未燃メタノールをコンプレッサ1から供給する空気により燃焼させて自ら加熱し、生成される排気ガス23により蒸発器20を加熱し、蒸発器20が所定温度以上となった時点で、メタノールと水とからなる原燃料を蒸発器20に供給して気化させた後に改質触媒15に供給し、改質触媒15においては部分酸化反応に加えて水蒸気改質反応を行わせる。
【0038】
またCO除去部17温度が、所定温度となった時点で切替弁22を切り換えて、燃料電池スタック23へ改質ガス16を供給し、燃料電池スタック23からのアノードガス24及びカソードガス25を触媒燃焼器18で燃焼させて、蒸発器20をさらに加熱し、蒸発器20温度が所定温度以上となった時点で起動用燃焼器5へのメタノールおよび空気の供給を停止して起動を完了する。
【0039】
こうして、起動用燃焼器4の燃焼室6および気化室9へは、起動用燃焼器4の最上流に設置する1本の燃料噴射弁8により、全体的に見れば可燃空燃比よりもリッチとなる量の燃料を、燃焼室6及び気化室9に各々所定量分配し、燃焼室6では可燃限界範囲内の燃料リッチ混合気を生成して、1次空気により燃焼させ、気化室9では残りの燃料を気化させる。
【0040】
そして、混合室13では改質触媒15で改質反応をさせるために必要な2次空気を供給して混合ガスを生成し、この混合ガスを改質触媒15に供給する構成としたので、1本の燃料噴射弁8を用いて、全体的に見れば可燃範囲外の燃料リッチな空然比のガスを着火させることが可能となる。
【0041】
また、燃焼室6では可燃限界範囲内の燃料リッチな空燃比のガスを燃焼させることで、燃焼温度をNOxが生成する温度以下に抑制し、気化室9では残りの燃料を燃焼ガス12との熱交換により気化させることで、燃焼ガス12の温度を燃料の着火温度以下の温度に低下させ、混合室13では2次空気を供給して改質触媒15が破損しない温度にまで燃焼ガス温度を低下させるとともに、改質触媒15で所定の改質反応を行うのに必要な混合ガスを生成することができるため、改質反応により起動時間を短縮できると共に、排気エミッションの低減、および改質触媒15の耐久性を向上させることができる。
【0042】
また、起動用燃焼器4のケーシング11内周に円筒状部材26を配置して、その内周に燃焼室6を画成する一方、燃焼室6の外周に気化室9を画成したため、起動用燃焼器4を軸方向に小型化でき、さらに、燃料噴射弁8を1本で構成できるため、部品点数の削減を推進できる。
【0043】
図4は、第2の実施形態を示し、燃焼室6を画成する円筒状部材26の側面に多数の小径の貫通孔27を設けたもので、その他は前記第1実施形態と同様である。
【0044】
貫通孔27は、燃焼室6と気化室9を連通しており、燃焼室6内で着火した燃焼ガス12は、前記第1実施形態のように燃焼室6の前端部(=円筒状部材26の前端)から流出してUターンするように気化室9へ流れ込むものと、貫通孔27から気化室9へ流出するものとに分かれる。貫通孔27は小径のため、燃焼室6内のガスが気化室9へ入る際に、燃焼ガスの炎は消炎される。
【0045】
したがって、燃焼室6の前端部から流出する燃焼ガス12に加えて、貫通孔27を介して燃焼室6から直接気化室9へ流出する燃焼ガス12によって、燃料噴射弁8から噴射されたメタノールの気化をさらに促進することができる。
【0046】
なお、貫通孔27の形状は、円形断面やスリット状あるいは扇状に開口するもの等で形成することができる。
【0047】
図5、図6は、第3の実施形態を示し、前記第1実施形態の円筒状部材26の両端を開口した円筒状部材26’に置き換えるとともに、この円筒状部材26’の外周に後端を封止した円筒状部材31を設けて、気化室を気化室9Aと気化室9Bの2つに分割したもので、その他の構成は、前記第1実施形態と同様である。
【0048】
図5、図6に示すように、起動用燃焼器4を構成する円筒状のケーシング11内には、気化室9A、9Bを画成する円筒状部材31(第2の筒状部材)と、この円筒状部材31の内周に配設されて燃焼室6を画成する円筒状部材26(第1の筒状部材)が同軸的に配設されている。
【0049】
図5において、ケーシング11内に配設された円筒状部材31は、燃料噴射弁8から所定の間隙をおいて固設されており、円筒状部材31は、燃料噴射弁8と対向する図中左側の前端が開口する一方、改質触媒15側の後端(図中右側)が閉じており、この円筒状部材31内に両端を開口した円筒状部材26’が配設され、この円筒状部材26の内周に燃焼室6が画成される。なお、1次空気導入口7とグロープラグ10は、燃焼室6内に面して開口、配置される。
【0050】
ここで、図5において、円筒状部材31の全長(図5の左右方向)は、円筒状部材26’よりも大きく、燃料噴射弁8に面した円筒状部材26’、31の前端の軸方向位置は、ほぼ一致するように配置され、円筒状部材26’の後端と円筒状部材31の底部31Aとの間には、所定の間隙が形成される。
【0051】
また、ケーシング11の内周と円筒状部材31の外周との間には気化室9Bが画成され、円筒状部材31の内周と燃焼室6を画成する円筒状部材26’の外周との間には、気化室9A(第1の気化室)が画成される。
【0052】
したがって、燃焼室6の燃焼ガス12は、燃料噴射弁8側の前端から気化室9B(第2の気化室)へ流入するものと、円筒状部材26’の後端から気化室9Aに流入した後、気化室9Aの前端(燃料噴射弁8側の開口部)から気化室9Bへ流入するものに分かれる。
【0053】
したがって、起動用燃焼器4の内周は、燃焼室6、気化室9A、気化室9Bの三層構造となり、燃料噴射弁8から気化室9A、9Bに供給するメタノールは、燃焼室6及び気化室9Aの前端部(燃料噴射弁8側の開口部)から流出する燃焼ガス12に対向して供給されるため、燃焼ガス12との相対速度が増すことにより熱伝達率を向上して気化を促進することができる。
【0054】
なお、図示はしないが、前記第2と同様にして、円筒状部材26’の側面に貫通孔を多数設けてもよい。
【0055】
図7、図8は、第3の実施形態を示し、前記第1実施形態のケーシング11及び筒状部材26を方形断面とし、さらに燃料噴射弁8’を多噴口タイプとしたもので、その他の構成は前記第1実施形態と同様である。
【0056】
図8において、ケーシング11’と筒状部材26”は、それぞれ方形断面で構成され、気化室9’と燃焼室6’も方形断面で画成される。
【0057】
そして、多噴口タイプの燃料噴射弁8’は、メタノールを放射状に噴射し、メタノール噴霧29’は、方形断面の燃焼室6’、気化室9’内でほぼ均一に拡散されて、気化を促進することができる。
【0058】
なお、気化室9’及び燃焼室6’の断面形状は、上記方形に限ることはなく、例えば正方形や三角形とした場合も当然含まれるものであり、またメタノール噴射方向や噴霧29’の数に関しても、本実施例の数に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す燃料電池システムの概略構成図。
【図2】起動用燃焼器及び改質触媒の断面図。
【図3】同じく、図2のA−A矢示断面図。
【図4】第2の実施形態を示し、起動用燃焼器及び改質触媒の断面図。
【図5】第3の実施形態を示し、起動用燃焼器及び改質触媒の断面図。
【図6】同じく、図5のB−B矢示断面図。
【図7】第4の実施形態を示し、起動用燃焼器及び改質触媒の断面図。
【図8】同じく、図7のC−C矢示断面図。
【符号の説明】
1 コンプレッサ
2 空気供給路
3 改質器
4 起動用燃焼器
6 燃焼室
7 1次空気供給口
8 燃料噴射弁
9 気化室
10 グローブラグ
11 ケーシング
12 燃焼ガス
13 混合室
14 2次空気供給口
15 改質触媒
16 改質ガス
17 CO除去部
18 触媒燃焼器
20 蒸発器
22 切替弁
23 燃料電池スタック
24 アノードガス
25 カソードガス
26 円筒状部材
27 貫通孔
29 メタノール噴霧
31 円筒状部材
32 ミキサ
41 アノード極
42 カソード極
45 原燃料供給路

Claims (6)

  1. 炭化水素を含む燃料及び水とからなる原燃料を気化させる蒸発器と、
    前記原燃料蒸気及び空気を供給して、原燃料の改質を行って改質ガスを生成する改質触媒と、
    前記改質ガス中のCOを除去した後に燃料電池スタックへ改質ガスを供給するCO除去部と、
    前記燃料と空気あるいは燃料電池スタックからの排出ガスを燃焼させる燃焼触媒と、
    起動時に燃料と空気とからなる燃料混合気を燃焼させるとともに、生成した燃焼ガスを前記改質触媒に供給する起動用燃焼器を備える燃料電池用改質器において、
    前記起動用燃焼器は、
    前記燃料混合気を燃焼させ燃焼ガスを生成する燃焼室と、
    前記燃焼ガスにより燃料を気化させ気化燃料を生成する気化室と、
    前記燃焼ガスと気化燃料の混合ガスに空気を混合する混合室と、
    前記燃焼室および気化室に同時に燃料を供給する一つの燃料噴射弁と、
    前記燃焼室内で前記燃料混合気を着火する着火手段と、
    前記燃焼室内に空気を供給する一次空気供給口と、
    前記混合室内に空気を供給する二次空気供給口とを備え、
    前記燃料噴射弁は起動用燃焼器の最上流に配置され、
    前記燃料噴射弁が供給する燃料の量は前記一次空気供給口から供給する空気の量に対して可燃空燃比よりも燃料リッチとなる量とする一方で、
    前記燃焼室内の混合気は可燃空燃比範囲内の燃料リッチ混合気とし、
    前記混合ガスを、前記混合室へ流入したときに前記二次空気供給口から空気を混合してから前記混合ガスを前記改質触媒へ供給することを特徴とする燃料電池用改質器。
  2. 前記起動用燃焼器は、燃料噴射弁と対向した前端を開口するとともに、後端を封止した筒状部材の内周に燃焼室を画成する一方、起動用燃焼器のケーシング内周と筒状部材の間の空間に気化室を画成し、前記燃焼室の後端側に空気を導入する前記一次空気供給口を開口させ、燃焼室内に前記着火手段を配設したことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用改質器。
  3. 前記筒状部材は、内周の燃焼室と外周の気化室とを連通する小径の貫通孔を形成したことを特徴とする請求項2に記載の燃料電池用改質器。
  4. 前記起動用燃焼器は、燃料噴射弁と対向した前端を開口するとともに、後端を封止した第2の筒状部材を配設し、この第2の筒状部材の内周に両端を開口した第1の筒状部材を配設して、この第1の筒状部材内周に燃焼室を画成するとともに、前記燃焼室の後端側に前記一次空気供給口を開口させる一方、燃焼室内に前記着火手段を配設し、前記第1の筒状部材外周と第2の筒状部材内周の間の空間に第1の気化室を画成するとともに、起動用燃焼器のケーシング内周と第2の筒状部材外周との間の空間には前記混合室と連通する第2の気化室を画成したことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用改質器。
  5. 前記燃料噴射弁は、全周方向へ均一な円錐状の燃料噴霧を形成することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の燃料電池用改質器。
  6. 前記燃料噴射弁は、前記燃焼室及び気化室へ向けて複数の方向へ放射状に燃料を噴射する多噴口式で構成されたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の燃料電池用改質器。
JP2000343579A 2000-11-10 2000-11-10 燃料電池用改質器 Expired - Fee Related JP3562463B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000343579A JP3562463B2 (ja) 2000-11-10 2000-11-10 燃料電池用改質器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000343579A JP3562463B2 (ja) 2000-11-10 2000-11-10 燃料電池用改質器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002147716A JP2002147716A (ja) 2002-05-22
JP3562463B2 true JP3562463B2 (ja) 2004-09-08

Family

ID=18817925

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000343579A Expired - Fee Related JP3562463B2 (ja) 2000-11-10 2000-11-10 燃料電池用改質器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3562463B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3700603B2 (ja) 2001-04-06 2005-09-28 日産自動車株式会社 燃料電池システム
JP2004018363A (ja) * 2002-06-20 2004-01-22 Nissan Motor Co Ltd 燃料改質装置
US7410016B2 (en) * 2002-06-24 2008-08-12 Delphi Technologies,Inc. Solid-oxide fuel cell system having a fuel combustor to pre-heat reformer on start-up
JP5962579B2 (ja) * 2013-05-13 2016-08-03 株式会社デンソー 燃焼装置
AT519617B1 (de) * 2017-02-09 2020-11-15 Avl List Gmbh Startbrenner für ein Brennstoffzellensystem
US11233255B2 (en) 2017-02-09 2022-01-25 Avl List Gmbh Starting burner for a fuel cell system
JP7223925B2 (ja) * 2019-05-30 2023-02-17 パナソニックIpマネジメント株式会社 水素生成装置及びその運転方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002147716A (ja) 2002-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7037349B2 (en) Method and apparatus for fuel/air preparation in a fuel cell
KR100599885B1 (ko) 연소기, 연료 개질 장치, 연료 전지 시스템 및 연료 개질시스템을 기동하는 방법
KR100463216B1 (ko) 연료 전지 구동 시스템
US6863522B2 (en) Method for introducing fuel and/or thermal energy into a gas stream
JP2006525484A (ja) NOx排出を低減するための無触媒燃焼器
JP3562463B2 (ja) 燃料電池用改質器
JPH11270808A (ja) 触媒燃焼装置
JP2005214543A (ja) 燃焼装置及び燃料電池に用いられる水素供給装置
CN115451433B (zh) 一种用于燃气轮机燃烧室的燃料喷嘴预混系统
JP5009593B2 (ja) 燃焼装置
JP3632590B2 (ja) 燃料電池システム
JP5525855B2 (ja) 燃焼装置
JP3926749B2 (ja) 異種燃料用燃焼装置
JP3804436B2 (ja) 改質装置
JP2010266160A (ja) 燃焼装置
JP2003074804A (ja) 燃焼装置
JP3946575B2 (ja) エアヒートバーナ
JPH0464802A (ja) 液体燃料燃焼器
JPH1163417A (ja) 2段燃焼器
JP5135123B2 (ja) 燃焼装置
WO2023007929A1 (ja) 燃焼器
JP4051026B2 (ja) 燃料電池に用いられる水素供給装置
JPH0639221Y2 (ja) 炭化水素改質装置用バーナ
JP5508894B2 (ja) 燃焼装置
JP5525756B2 (ja) 燃焼装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040511

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040524

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080611

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090611

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090611

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100611

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110611

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120611

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120611

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees