JP3561712B2 - 移動体におけるピットカバー開閉装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は移動体におけるピットカバー開閉装置に関し、特にはクレーンその他の移動体に電力を給電するキャブタイヤケーブル或いはトロリ線等の給電体が収納されたピットの上方開口部を覆蓋しているピットカバーを無騒音でスムーズに開閉することにより、移動体の高速化及び高速化に伴う騒音防止に対処することができるピットカバー開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
クレーン等の移動体への給電方法として、一般に固定給電点と移動体との間を前記キャブタイヤケーブルを用いて給電するキャブタイヤケーブル給電方式と、トロリ線と集電子との接触により電力を供給するトロリ線給電方式とがある。キャブタイヤケーブル給電方式では、給電体としてのキャブタイヤケーブルを地上に掘った溝状のピット内に収納しており、一方トロリ線給電方式ではトロリ線を地上に掘った溝状のピット内に架線した状態として収納している。そして、キャブタイヤケーブルやトロリ線の損傷防止とピット内に塵芥が溜まるのを防止して、ピット内の清掃及び各種メンテナンスを容易とするため、常時はピットの上方開口部を複数に分割されたピットカバーで覆蓋する手段が採られている。
【0003】
図9は一般に用いられている橋型クレーンの側面図、図10は同正面図であり、断面I字型のレール1上を夫々前後2基ずつ計4基の走行装置2a,2bが走行してクレーン全体を移動させている。この走行装置2a,2b上の一方側には剛脚3が支持されているとともに他方側には揺脚4が支持されていて、両脚3,4間に橋絡されたガーダー5上にウインチを内蔵するクラブトロリ6が走行可能に配置され、該クラブトロリ6から垂下されたワイヤ7の下端部に吊具8が取り付けられている。9は剛脚3の上方内側に配設された運転台、10はキャブタイヤケーブル巻取ドラムである。
【0004】
また、上記両脚3,4間に橋絡されたガーダー5上にウインチを内蔵するフレームを立設して該フレームから斜め上方にジブを上下動自在に突設し、このジブの先端から垂下されたワイヤの下端部に吊具を取り付けたジブクレーンも知られている。
【0005】
図11はキャブタイヤケーブル巻取ドラム10を拡大して示す側面図、図12は同正面図であり、キャブタイヤケーブル巻取ドラム10の回転軸10aにはスリップリング11が配置され、給電体としてのキャブタイヤケーブル12がケーブル用ガイドローラ13,13に沿って移動して、矢印A,Bに示したようにキャブタイヤケーブル巻取りドラム10に巻取り又は巻戻し可能となっている。
【0006】
従来からピットカバーを開閉する際に、クレーンの走行に応動するスクレーパを用いてピットカバーを直接すくい上げる手段が一般に採用されている。その例をトロリ線給電方式を例として、図13,図14に基づき説明する。図に示すように走行装置2a(2b)の側部に溝状のピット15を設けて該ピット15内にトロリ線14,14を架線し、ピット15の上方開口部には複数に分割された鋼板でなるピットカバー17をピンヒンジ17aを支点として開閉自在に取り付け、走行装置2a,2bの側部に取り付けた集電アーム20と開閉案内板18の移動によってピットカバー17を開閉させる手段が知られている。
【0007】
上記開閉案内板18には、走行方向前後に夫々上り斜面18aと下り斜面18bが形成されていて、ピットカバー17の自由端側に取り付けた車輪19が上り斜面18aを上る時はピットカバー17が押し上げられて開放され、車輪19が下り斜面18bを下る時にピットカバー17が閉止するようになっている。なお、キャブタイヤケーブル給電方式においても同様である。
【0008】
更に、トロリ線給電の場合には、走行範囲全長の地下ピット内にトロリ線を架線し、ピットカバーはキャタピラ式のリンクにフラットシューを取り付けたものを使用し、クレーン側よりアームの先のローラでピットカバーを持ち上げ、その上下方向の隙間から先端に集電子を取り付けたL形アームを差し込む手段も用いられている。
【0009】
本願出願人は先に特願2001−368247号により、移動体側から導出した山形アームをピット内に配置するとともに該山形アームの上面に多数個のガイドローラを回転自在に配備し、各ガイドローラの周面に沿って1本のワイヤロープをピットの長手方向に延長して配設したピットカバー開閉装置を提案した。かかる構成によれば、クレーン等の移動体側から導出されたアームがピット内を移動するのに伴ってピット内に配設されたワイヤロープがアームのなだらかな斜面に沿って上方に持ち上げられ、このワイヤロープの動きによってピットカバーがピンヒンジを支点として順次押し上げられてピットの上面開口部がスムーズに開放され、移動体に対してキャブタイヤケーブルから、或いはトロリ線から集電アーム等を用いて給電することができる。そして移動体の移動が継続するのに伴ってワイヤロープがアームのなだらかな斜面に沿って下方に移動してピットカバーの上方開口部が順次閉止されるので、ピットの上方開口部が開放される位置を移動体の走行とともにピットの長手方向に沿って順次移動させることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前記したようにピットカバーを開閉する手段としてクレーン等走行体の走行に応動するスクレーパを用いてピットカバーを直接すくい上げる方法は、該ピットカバーをすくい始める時点でスクレーパとピットカバーとの瞬間的な衝突現象が発生するため、この衝突現象に伴って大きな騒音が発生するという問題とともに該スクレーパとピットカバーの寿命が短いという難点がある。走行体の走行速度が遅い場合には騒音も微量であるため上記手段が使用可能であるが、走行速度が高速になると騒音自体が大きくなり、寿命の低下も著しくなる。
【0011】
そこで、上記スクレーパのすくい上げ角度を緩くしたり、スクレーパとピットカバー間にガイドローラを取り付けて摩擦係数を少なくする手段も考慮されるが、クレーンの走行距離は数百メートルに達するケースもあって必然的にピットカバーも走行距離と同一の長さに設定することが要求され、走行体の走行速度が早くなるほどピットカバーを開閉する速度も早くする必要があるため、走行体の高速化に対処することは困難である。
【0012】
更に図13,図14に示した例の場合でもピットカバー17の自由端側に取り付けた車輪19が上り斜面18aと下り斜面18bに接して転動する際に騒音が発生し、走行速度が高速になると騒音も大きくなるため、前記従来の問題点を解決することはできない。
【0013】
また、出願人が特願2001−368247号により提案したピットカバー開閉装置によれば、移動体側から導出されたアームの移動に伴ってピット内に配設されたワイヤロープがアームの斜面に沿って上下に動くことにより、ピットカバーの上面開口部をスムーズに開閉させることが可能であるが、予めワイヤロープをピットの長手方向に沿って延長して配設する必要があるとともに、ピットカバーの開閉範囲はワイヤロープの長さに限定されるという問題が残っている。
【0014】
そこで本発明は上記の問題点を解決して、簡易な構成によってキャブタイヤケーブルが収納されたピットのピットカバーを無騒音でスムーズに開閉することにより装置の寿命を延長し、しかも特願2001−368247号の開閉装置を改良して移動体の高速化にも容易に対処可能なピットカバー開閉装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、レール上を走行する移動体の走行方向に沿って溝状のピットを形成し、ピット内に給電体を収納するとともに該ピットの上方開口部を複数に分割されたピットカバーを用いて覆蓋し、移動体の走行に応動してピットカバーを順次開閉駆動して給電体から移動体に給電するようにした構成において、移動体側から導出した山形アームをピット内に配置するとともに該山形アームの上面に多数個のガイドローラを回転自在に配備し、各ガイドローラの周面に沿って摩擦係数の高い索条をアームの全周に亘ってエンドレスに配設した移動体におけるピットカバー開閉装置を提供する。
【0016】
更に具体的な構成として、ピットカバーの一端に設けたピンヒンジを支点として該ピットカバーの開放端を開閉自在に構成する一方、移動体側から導出されてピット内に配置した山形アームの上面に多数個のガイドローラを回転自在に配備し、各ガイドローラの周面に沿って形成したくぼみ内に摩擦係数の高い索条をアームの全周に亘ってエンドレスに配設したことにより、ピンヒンジを支点としてピットカバーを順次索条により押し上げてピットの上面開口部を開放するピットカバー開閉装置の構成にしてある。また、前記索条の長手方向略中央部分下面に、下面がピットの底面に衝接しているとともに上面に前記索条が圧接された索条駆動用ローラを回動自在に配備した構成を提供する。
【0017】
前記山形アームは、中央部分が上方に盛り上がり、周辺部になだらかな斜面が形成された形状とする。前記索条としてゴムベルトを用いるか、アタッチメント付チェーンにゴム紐を装着したベルト、芯線入りのゴムロープもしくはVベルトを用いる。また、前記給電体の支持体にストッパ部材を固定して、該ストッパ部材にピットカバーの開き角度を制限するための押えローラを回転自在に配備してある。給電体としてキャブタイヤケーブル或いはトロリ線を用いる。
【0018】
かかるピットカバー開閉装置によれば、レール上を走行するクレーン等の移動体の移動に伴って該移動体側から導出されたアームがピット内を移動するために、アームの上面に配備されたガイドローラの周面に沿ってエンドレスに配設された摩擦係数の高い索条がアームのなだらかな斜面から中央部分の盛り上がりに沿って回動し、この索条の回動によってピットカバーがピンヒンジを支点として順次押し上げられてピットの上面開口部がスムーズに開放され、該ピットカバーの開放端側がストッパ部材の内側に設けた押えローラに衝接することによって開き角度は最適に制限される。移動が継続するのに伴って索条がアームのなだらかな斜面に沿って下方に移動してピットカバーの上方開口部が順次閉止される。
【0019】
更に前記索条の長手方向略中央部分下面に、下面がピットの底面に衝接しているとともに上面に前記索条が圧接された索条駆動用ローラを回動自在に配備したことにより、ピットの上方開口部がピットカバーで覆蓋されていない個所であってもピットの底面に衝接している索条駆動用ローラが回動するのに伴って索条がエンドレスに回動し、この駆動用ローラの回転速度とアームの移動速度及び索条の移動速度が一致していることによりクレーンの移動に伴う索条の回動は地上側からみて相対的に静止しており、次段のピットカバーと衝接する際に騒音が発生する虞は生じない。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて本発明にかかる移動体におけるピットカバー開閉装置を、キャブタイヤケーブル給電方式で駆動させるクレーンに適用した具体的な実施形態に基づいて説明する。なお前記従来の構成と同一の構成部分には同一の符号を付して説明する。図1は本発明の第1実施例にかかるピットカバー開閉装置をクレーン走行装置に適用した場合の側面図、図2は同正面図、図3は図2の要部拡大図であり、図中の1は地上に設置した断面I字型のレールであって、該レール1上を図示を省略する複数基の走行装置が走行してクレーン全体を移動させている。15は溝状のピットであり、ピット15はレール1に近接した位置にあってレール1と平行に掘削され、該ピット15内に給電体としてキャブタイヤケーブル12が架線された状態として収納されている。10はキャブタイヤケーブル巻取ドラム、13,13はケーブル用ガイドローラである。
【0021】
ピット15内に架線されたキャブタイヤケーブル12の損傷防止とゴミ等の侵入を防止する目的のため、該ピット15の上方開口部は鋼板等でなる複数枚のピットカバー17で覆蓋されている。図2,図3に示すようにピットカバー17はピンヒンジ17aを支点として開閉自在であり、クレーン走行装置の不使用時にはピット15の上方開口部はピットカバー17で覆蓋しておき、使用時にのみピットカバー17を解放してキャブタイヤケーブル巻取ドラム10に対してキャブタイヤケーブル12の巻取り又は巻戻し動作が可能となっている。尚、キャブタイヤケーブル12として導体に電気軟銅線を素線としたより線を使用し、ゴム絶縁の上に丈夫なゴム,プラスチック等の保護被膜を施すことにより、該キャブタイヤケーブル12の屈曲線を大きくとることができるとともに寿命も延長することができる。
【0022】
ピットカバー17の開閉機構を以下に説明すると、21はクレーン側から導出されたアームであって、図1に示したように該アーム21は中央部分21aが上方に盛り上がり、周辺部になだらかな斜面21b,21cが形成された山形の形状を有している。このアーム21の上面には多数個の支持板22,22が固定されており、この支持板22,22間に各々ガイドローラ23が回転自在に配備されている。図1に示した例ではアーム21の両端部から上面にかけて計10個のガイドローラ23,23が配備されている。
【0023】
上記各ガイドローラ23,23には、周面に沿ってくぼみ23aが形成されており、このくぼみ23a内に摩擦係数の高い索条24がアーム21の全周に亘ってエンドレスに配設されている。摩擦係数の高い索条24としてゴムベルトが適当であるが、該ゴムベルト以外にもアタッチメント付チェーンにゴム紐を装着したものとか、芯線入りのゴムロープ、Vベルトを用いることができる。なお、29は索条24を緊張させるための索条緊張用ガイドローラである。
【0024】
25はキャブタイヤケーブル12の支持体であって、この支持体25内に前記ケーブル用ガイドローラ13が配置されている。26は支持体25の一端に固定された断面逆L字状のストッパ部材であって該ストッパ部材26の内側に設けた支持板27,27間にピットカバー17の開き角度を制限するための押えローラ28が回転自在に配備されている。
【0025】
かかる構成によれば、レール1上を走行するクレーンが図4のC方向へ移動するのに伴って該クレーン側から導出されたアーム21がピット15内を移動し、アーム21の全周に亘って配設されている索条24が接触しているピットカバー17との摩擦抵抗により、該索条24が同図のD方向へ、即ち、ガイドローラ23の回転とともにアーム21のなだらかな斜面21bから中央部分21aの盛り上がりに沿ってキャタピラと同様にエンドレスに回動する。この索条24の回動により、図5(A)(B)(C)(D)に示したようにピットカバー17がピンヒンジ17aを支点として順次索条24により押し上げられてピット15の上面開口部がスムーズに開放される。この開放時にピットカバー17の開放端側が図3に示すストッパ部材26の内側に設けた押えローラ28に衝接することによって該ピットカバー17の開き角度は最適に制限される。
【0026】
クレーンの移動が継続するのに伴って索条24がアーム21のなだらかな斜面21cに沿って下方に回動移動するので、ピットカバー17がピンヒンジ17aを支点として降下してピット15の上方開口部が順次閉止の状態となる。従ってピット15の上方開口部が開放される位置は、クレーンの走行とともにピット15の長手方向に沿って順次移動する。
【0027】
従ってクレーン走行装置等の不使用時には、ピット15の上方開口部はピットカバー17で覆蓋しておき、使用時にのみピットカバー17を解放して、図1に示すケーブル用ガイドローラ13,13に沿ってキャブタイヤケーブル12をキャブタイヤケーブル巻取りドラム10に巻取り又は巻戻しする操作を行うことができる。
【0028】
上記の第1実施例は、ピット15の全長に亘って上方開口部をピットカバー17で覆蓋している例を想定しているが、実際の工事現場において必ずしもピット15の上方開口部を全てピットカバー17で覆蓋せず、車両等の通行路を確保するためにピット15の必要最小限の個所だけをピットカバー17により選択的に覆蓋して他の個所はピットカバー17を使用しないケースもある。上記第1実施例は索条24がピットカバー17と接触した際の摩擦によって回転移動してピット15の上面開口部を開放、閉止しているため、ピットカバー17で覆蓋されていない個所では索条24が回転せず、次段のピットカバー17と衝接する際に騒音が発生するという問題がある。上記に対処するため、以下に本発明の第2実施例を説明する。
【0029】
図6は本発明にかかるピットカバー開閉装置の第2実施例を示す側面図、図7は同正面図、図8は図7の要部拡大図であり、基本的な構成は第1実施例と一致しているため、図1〜図3に示した構成と同一の構成部分に同一の符号を付して表示してある。この第2実施例では、各ガイドローラ23,23の周面に沿ってエンドレスに配設された索条24の長手方向略中央部分下面に索条駆動用ローラ30を配備したことが特徴的構成となっている。
【0030】
図7,図8に示したように索条駆動用ローラ30はアーム21側に一端が支持された支持板32,32の下端部近傍に回動自在に軸支されており、該索条駆動用ローラ30の下面はピット15の底面に衝接しているとともに該索条駆動用ローラ30の上面には前記索条24が圧接されている。その他の構成は第1実施例と一致している。
【0031】
かかる第2実施例によれば、第1実施例と同様にレール1上をクレーンが走行移動するのに伴って該クレーン側から導出されたアーム21がピット15内を移動し、この時にアーム21の全周に亘って配設されている索条24がピットカバー17に接触していないケースでもピット15の底面に衝接している索条駆動用ローラ30が回動するのに伴って索条24をエンドレスに回動させることができる。従ってピット15の上方開口部が前記ピットカバー17で覆蓋されていなくても索条24が回転することにより、次段のピットカバー17と衝接する際にあっても騒音が発生する虞は生じない。
【0032】
上記の作用を具体的に説明すると、索条駆動用ローラ30の回転速度とアーム21の移動速度及び索条24の移動速度は全て一致しており、クレーンが図4のC方向へ移動するのに伴って索条24が同図のD方向へ回動しているため、地上側からみて索条24は相対的に静止している。従って索条24が選択的に配備されたピットカバー17に対してスムーズに衝接して騒音が発生しないという作用が得られる。又、ピット15の上方開口部がピットカバー17で覆蓋されている個所に進入した場合には前記第1実施例と同様に索条24がガイドローラ23の回転とともにアーム21のなだらかな斜面21bから中央部分21aの盛り上がりに沿ってキャタピラと同様にエンドレスに回動してピットカバー17をピンヒンジ17aを支点として索条24により押し上げ、ピット15の上面開口部をスムーズに開放及び閉止することができる。
【0033】
以上説明した実施例はキャブタイヤケーブル給電方式に関するものであるが、本発明は給電体としてトロリ線を使用するトロリ線と集電子との接触により電力を供給するトロリ線給電方式にも適用することが可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば移動体側から導出した山形アームをピット内に配置するとともに該山形アームの上面に多数個のガイドローラを回転自在に配備し、各ガイドローラの周面に沿って摩擦係数の高い索条をアームの全周に亘ってエンドレスに配設したことにより、索条の回動によってピンヒンジを支点としてピットカバーを順次押し上げて上面開口部をスムーズに開放及び閉止することができるので、従来のスクレーパを用いてピットカバーを直接すくい上げる手段のように瞬間的な衝突現象は発生せず、この衝突に起因する騒音をなくすことができるとともに装置自体の寿命を長くすることができる。
【0035】
また、クレーン等走行体の走行距離は数百メートルに達するケースもあってピットカバーも走行距離と同一の長さに設定することが要求され、従来の手段では走行体の走行速度が遅い場合には騒音も小さい反面、走行体の走行速度が早くなるほど騒音が大きくなるという問題があるが、本発明によれば走行体の走行速度の増加に応じてピットカバーを開閉する速度を早くしても騒音がほとんど発生せず、寿命にも悪影響を及ぼす問題は生じない。
【0036】
また、索条の長手方向略中央部分下面に索条駆動用ローラを回動自在に配備したことにより、ピットの上方開口部が選択的にピットカバーで覆蓋されている工事現場でピットカバーがない個所であってもピットの底面に衝接している索条駆動用ローラが回動するのに伴って索条がエンドレスに回動するとともに駆動用ローラの回転速度とアームの移動速度及び索条の移動速度が一致していることによってクレーンの移動に伴う索条の回動は地上側からみて相対的に静止しているため、ピットカバーと衝接する際に騒音が発生する虞は生じない。
【0037】
従って本発明によれば、簡易な構成によってピットカバーを無騒音でスムーズに開閉することを可能とし、騒音の低減効果と装置自体の寿命を延長する効果とともに移動体の高速化にも容易に対処することができるピットカバー開閉装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のピットカバー開閉装置をクレーン走行装置に適用した第1実施例の側面図。
【図2】図1の正面図。
【図3】図2の要部拡大図。
【図4】本発明の動作態様を示す要部側面図。
【図5】本発明の動作態様を示す部分的断面図。
【図6】本発明の第2実施例を示す側面図。
【図7】図6の正面図。
【図8】図7の要部拡大図。
【図9】一般に用いられている橋型クレーンの側面図。
【図10】図9の正面図。
【図11】図9の要部を拡大して示す側面図。
【図12】図11の正面図。
【図13】従来のピットカバー開閉装置例を示す要部断面図。
【図14】図13の概略的側面図。
【符号の説明】
1…レール
10…キャブタイヤケーブル巻取ドラム
12…キャブタイヤケーブル
13…ケーブル用ガイドローラ
15…ピット
17…ピットカバー
17a…ピンヒンジ
21…アーム
23…ガイドローラ
23a…くぼみ
24…索条
26…ストッパ部材
28…押えローラ
30…索条駆動用ローラ
整理番号 P3446

Claims (11)

  1. レール上を走行する移動体の走行方向に沿って溝状のピットを形成し、ピット内に給電体を収納するとともに該ピットの上方開口部を複数に分割されたピットカバーを用いて覆蓋し、移動体の走行に応動してピットカバーを順次開閉駆動して給電体から移動体に給電するようにした構成において、
    移動体側から導出した山形アームをピット内に配置するとともに該山形アームの上面に多数個のガイドローラを回転自在に配備し、各ガイドローラの周面に沿って摩擦係数の高い索条をアームの全周に亘ってエンドレスに配設したことを特徴とする移動体におけるピットカバー開閉装置。
  2. レール上を走行する移動体の走行方向に沿って溝状のピットを形成し、ピット内に給電体を収納するとともに該ピットの上方開口部を複数に分割されたピットカバーを用いて覆蓋し、移動体の走行に応動してピットカバーを順次開閉駆動して給電体から移動体に給電するようにした構成において、
    ピットカバーの一端に設けたピンヒンジを支点として該ピットカバーの開放端を開閉自在に構成する一方、移動体側から導出されてピット内に配置した山形アームの上面に多数個のガイドローラを回転自在に配備し、各ガイドローラの周面に沿って形成したくぼみ内に摩擦係数の高い索条をアームの全周に亘ってエンドレスに配設したことにより、ピンヒンジを支点としてピットカバーを順次索条により押し上げてピットの上面開口部を開放することを特徴とする移動体におけるピットカバー開閉装置。
  3. 前記索条の長手方向略中央部分下面に、下面がピットの底面に衝接しているとともに上面に前記索条が圧接された索条駆動用ローラを回動自在に配備したことを特徴とする請求項1又は2に記載の移動体におけるピットカバー開閉装置。
  4. 前記山形アームは、中央部分が上方に盛り上がり、周辺部になだらかな斜面が形成された形状とした請求項1,2又は3に記載の移動体におけるピットカバー開閉装置。
  5. 前記索条としてゴムベルトを用いた請求項1,2,3又は4に記載の移動体におけるピットカバー開閉装置。
  6. 前記索条としてアタッチメント付チェーンにゴム紐を装着したベルトを用いた請求項1,2,3又は4に記載の移動体におけるピットカバー開閉装置。
  7. 前記索条として芯線入りのゴムロープを用いた請求項1,2,3又は4に記載の移動体におけるピットカバー開閉装置。
  8. 前記索条としてVベルトを用いた請求項1,2,3又は4に記載の移動体におけるピットカバー開閉装置。
  9. 給電体の支持体にストッパ部材を固定して、該ストッパ部材にピットカバーの開き角度を制限するための押えローラを回転自在に配備した請求項1,2,3,4,5,6,7又は8に記載の移動体におけるピットカバー開閉装置。
  10. 給電体がキャブタイヤケーブルである請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9に記載の移動体におけるピットカバー開閉装置。
  11. 給電体がトロリ線である請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9に記載の移動体におけるピットカバー開閉装置。
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