JP3561344B2 - サーボ型速度・変位センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、重りの振動を動的に抑制しつつ振動を計測するサーボ型センサに係り、特に、速度と変位とが直接出力され、軽量小型かつ丈夫で、低周波でも作動するサーボ型速度・変位センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
長大橋主塔、高層ビル、橋梁、弾性車体、配管系等の弾性構造物、宇宙構造物のような柔軟構造物の運動や振動を計測或いはフィードバック制御するために、構造物の速度や変位を検出することは不可欠である。
【0003】
例えば、建設中の長大橋主塔は単独で立っているので強風に対して渦励振と呼ばれる揺れを起こす。完成された高層ビルにおいても同様なことが起こる。この揺れによって、作業時の危険性、居住不快感等を起こすところから、最近ではこれらの構造物のアクティブ振動制御技術が普及し始めた。また、高層ビルや橋梁は大地震に対して共振を起こし破壊にいたることがあるので、振動制御技術の導入が検討され始めている。アクティブ振動制御では状態フィードバック、もしくは出力フィードバックと言う方法が採られている。これは、振動制御対象の構造物の適切な複数箇所に取り付けた振動センサからの速度と変位情報に基づいて制御信号を作り、制振装置を制御する方法である。
【0004】
この速度・変位信号を得るために、従来サーボ型加速度計が用いられてきた。これは直接には加速度信号を検出し、この加速度信号を一度積分して速度信号、二度積分して変位信号を得るものであるが、積分することによって加速度信号以外の信号も積分してしまう。例えば、加速度信号を増幅するアンプ類にはドリフト等の直流分があり、この直流分を積分してしまうと、本来の制御目的が達成できないことが起こるという問題があった。この問題を解決するために、速度信号を直接検出するサーボ型速度センサが開発され、この速度信号を一度だけ積分して変位信号を得る方法が採られるようになった。しかし、このサーボ型速度センサは、後に述べる本質的理由によって、小型化が難しく重量が1Kg以上と重くなり、また、衝撃に弱く取り付け方向も制約されると言う種々な問題があった。
【0005】
最近では、大地震に対して橋梁や建物の破壊を防止するためにアクティブ振動制御技術の応用が検討され始めた。この際も速度と変位のセンサが不可欠であるが、衝撃に弱い従来のサーボ型速度センサでは使用できない。また、省エネルギの観点から乗用車の軽量化が求められているが、それに伴って車の振動が増加するために、思い切った軽量化が図れないのが現状である。車体が軽量化すれば弾性車体として取り扱い、アクティブ振動制御技術によってこの問題が解決できるのであるが、ここでも軽量・小型で衝撃に強く、しかも取り付け方向に制約を受けない速度・変位センサが必要であるが、現状ではそのようなセンサが無いために、この技術が実現できない。
【0006】
近未来建設が予定されている宇宙構造物においても、居住性、地上との通信精度向上などの理由で振動制御が重要な課題とされているが、ここでも軽量・小型化されたセンサが命題である。
【0007】
以上に述べたように、現在市販されているサーボ型加速度センサやサーボ型速度センサには種々な問題があり、アクティブ振動制御技術を発展させる上で大きな障害となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来のサーボ型速度センサの速度検出原理を図11によって説明する。センサ本体1の測定面A側からバネ定数kなる支持バネ2で支えられた質量mの重り3がセンサ本体1と重り3の間に挿入された電磁アクチュエータ5によって駆動されるようになっている。ここで、xは重り3の上下動変位、fcはアクチュエータ5の駆動力である。センサ本体1と重り3の間の相対変位信号u−xは、ギャップセンサ4によって検出され増幅アンプによってKaだけ増幅され、コンデンサ(容量Cf)と抵抗器(抵抗Rf)から成る近似微分回路を通って出力電圧Eとなる。この信号がサーボアンプ6によってゲインKcで増幅され電磁アクチュエータ5を駆動する。この関係を信号伝達線図で表したものを図12に示す。これより、測定面の変位信号uに対する出力電圧Eの関係を伝達関数として表すと次のようになる。ここに、sは微分演算子である。
【0009】
【数1】
Figure 0003561344
【0010】
この伝達関数において、分子と分母の多項式の関係を周波数特性として模式的に現したものを図13に示す。伝達関数sが支配する領域は60dB/decの勾配でゲインが増加し、sが支配する領域では40dB/dec、sが支配する領域では20dB/dec、1が支配する領域で0dB/decになっている。この20dB/decの領域が速度検出可能範囲である。この範囲が広いほど使用領域が広いことになる。これは分母のsの項が他の項よりも十分大きい場合に満たされる。そのことを仮定すれば次のような近似が成り立つ。
【0011】
【数2】
Figure 0003561344
【0012】
この仮定を満たす係数項は重りの質量mが支持バネのバネ定数kよりも十分に大きく、かつCfRfよりも十分に大きい条件を満たすことが必要である。そのために、重りの質量mを大きくすることと弱いバネ(バネ定数kが小さい)を使うことが必要条件となるのである。その結果、従来のサーボ型速度センサでは、軽量小型に作ることが不可能であり、衝撃に弱いことは避けられない。しかも弱いバネを使うことによって、取り付け位置や方向が水平面に制約され、斜めに取り付けることや垂直面に取り付けることが不可能となり、使用上の大きな制約と限定を受けることになっている。
【0013】
以上のことから本発明で解決すべき課題を列挙すると次のようになる。
【0014】
(1)軽量小型化する。
【0015】
(2)衝撃に強い構造にする。
【0016】
(3)取り付けの制約を受けないようにする。
【0017】
(4)速度と変位を同時に測定できるようにする。
【0018】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、速度と変位とが直接出力され、軽量小型かつ丈夫で、低周波でも作動するサーボ型速度・変位センサを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、振動する対象物にセンサ本体を設置し、このセンサ本体に支持バネを介して重りを振動自在に支持させると共にこの重りの相対変位を検知する検知器を取り付け、この重りの振動を抑制するための電磁アクチュエータを設けると共に、上記変位信号を微分した速度信号と上記変位信号とを上記電磁アクチュエータに帰還するサーボ回路を構成し、上記重りの振動をサーボ制御しているときの上記速度信号及び上記変位信号を対象物の検出速度及び検出変位として出力するようにしたものである。
【0020】
上記サーボ回路は、上記変位信号を上記電磁アクチュエータに正帰還してもよい。
【0021】
上記サーボ回路は、上記変位信号を増幅する出力用増幅器と、この増幅された変位信号を微分する微分回路と、この微分による速度信号を増幅して帰還する速度帰還用増幅器と、上記増幅された変位信号をさらに増幅して帰還する変位帰還用増幅器と、この帰還される変位信号を正入力し上記帰還される速度信号を負入力して加算し上記電磁アクチュエータに出力する加算器とからなってもよい。
【0022】
上記支持バネは、その振動方向に直交する面を有する板バネからなってもよい。
【0023】
上記検知器は、上記センサ本体に設けられ振動方向に直交して上記重りに臨む光源及び受光器からなり、上記重りの表面には変位に応じて光反射量が変化する指標が形成されてもよい。
【0024】
上記検知器は、上記センサ本体に設けられその振動方向より上記重りに臨む光源と、上記重りに設けられ上記光源に対向される受光器とからなってもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1に示されるように、本発明のサーボ型速度・変位センサは、振動する対象物の測定面Aに設置されるセンサ本体1と、このセンサ本体1の測定面A側より立ち上げられた支持バネ2と、この支持バネ2に接続された重り3と、センサ本体1及び重り3間の相対変位を検知する検知器4と、センサ本体1に固定された磁気コア及び重り3に連結された電磁コイルを有し測定面Aに垂直な方向に重り3を負荷として駆動する電磁アクチュエータ5と、変位信号を微分した速度信号と変位信号とを電磁アクチュエータ5に帰還するサーボ回路11とからなる。
【0026】
サーボ回路11は、変位信号を利得Kaで増幅する変位出力用増幅器12と、この増幅された変位信号を微分するべく容量Cfの容量素子及び抵抗Rfの抵抗素子からなる微分回路13と、この微分による速度信号を利得Kcで増幅して帰還する速度帰還用増幅器14と、増幅された変位信号をさらに利得Kpで増幅して帰還する変位帰還用増幅器15と、この帰還される変位信号を正入力し、上記帰還される速度信号を負入力して加算し、その加算結果による駆動信号を電磁アクチュエータ5に出力する加算器16とからなる。
【0027】
本発明のサーボ回路11では、相対変位u−xに比例する電圧eを正帰還して電磁アクチュエータ5を駆動するようになっている。即ち、変位信号がゲイン定数Kpだけ増幅して正帰還され、速度信号がKcだけ増幅して負帰還されて電磁アクチュエータ5を駆動している。なお、この速度信号の負帰還の役割はこのセンサの共振周波数で起こる共振ピークを押さえることにある。その目的でKcの値を適当に定めてやればよい。
【0028】
これを図12に対応して信号伝達線図で現したものが図2である。これから測定面変位uに対する出力信号Eの伝達関数を再び表すと次のようになる。
【0029】
【数3】
Figure 0003561344
【0030】
この式(3)と図12に基づく前述の式(1)との比較で明らかなように、各sの係数項はkが式(4)の等価バネ定数Kに取り変わっている。
【0031】
【数4】
Figure 0003561344
【0032】
このように変位信号の正帰還によって等価バネ定数Kをバネ定数kより減少させる効果が生まれるのである。このことが本発明の大きな特長である。すなわち、正帰還定数を変えることによってKaKpKfをとめどなくkの値に近づけることにより、重りの質量mを小さく保ったままでsの係数項を止めどなく大きくすることが可能となり、式(2)よりも厳密に次の式が成立する。これは出力電圧Eの測定によって測定面Aの速度du/dtが測定できることを示している。
【0033】
【数5】
Figure 0003561344
【0034】
かくて、構造的な剛性は強く保ったままで、小型軽量でありながら極低周波数から高周波数まで測定が可能な速度センサが得られることになり、従来の速度センサが持っていた課題が一気に解決されるのである。
【0035】
次に、変位信号を同時に測定する方法について述べる。測定面の変位信号uに対する相対変位の電圧出力eの伝達関数を表すと次のようになる。
【0036】
【数6】
Figure 0003561344
【0037】
この式も同様にsが支配する領域では次の式で近似される。これはeの測定によって測定面Aの変位uが求まることを示している。このように、図1に示すeとEの端子の信号を測定することにより速度信号と変位信号とを同時に測定できる。
【0038】
【数7】
Figure 0003561344
【0039】
以上のように、本発明によって従来の速度センサが有していた課題は全て解決される。
【0040】
図3は、本発明の速度・変位センサと従来の速度センサとシミュレーションによって比較したものである。横軸は周波数、縦軸は位相と利得である。本発明はKp=75による太線、従来技術は本発明の変位信号の正帰還を小さくしたもので代用し、Kp=1による細線で示す。従来技術では、mとkから成る固有振動数が20Hzに設定されていれば、速度の測定範囲の下限は30Hz付近にあるが、本発明の正帰還を用いると固有振動数は5Hzに下げられ、測定できる下限周波数は7Hz付近にまで広げられている。このように本発明により、測定振動数範囲が低周波数側に広げられる。勿論、さらに正帰還を掛ければ、さらに測定周波数の下限を低くすることができる。
【0041】
図4(a)〜図4(e)には11Hzから800Hzまでの正弦波信号を測定面に与えた時の電圧出力Eの測定結果をシミュレーションによって示す。各図とも、横軸が時間、縦軸が変位と速度である。各周波数で速度信号の位相が進んでおり、振幅も周波数に比例して増加し、速度信号を得ていることを示す。
【0042】
本発明を具体化した実施形態の一例を図5に示す。銅などの導体で作られた重り3は、センサ本体1の垂直壁から張り出し測定面Aにほぼ平行な平行板バネ2aで支持されている。この重り3には駆動コイル51が巻かれており、これが永久磁石52で作られた磁場内を測定面Aに対して垂直に動くようになっている。測定面Aと重り3の間の相対変位は、平行板バネ2aの表面に張られたひずみゲージ4aで検出され、変位出力用増幅器12を通して変位信号として取り出される。また、この信号は微分回路13を経て速度信号に変換される。変位信号は変位帰還用増幅器15でKpだけ増幅され、速度信号は速度帰還用増幅器14でKc増幅される。それぞれの信号は正と負号をつけて加算器16で合成され、制御電流となって駆動コイル51に導かれる。このKpは、式(4)に示した等価バネ定数を適当な値に小さくするように選ぶ。また、Kcの値も共振ピークを押さえるように適当な値に選ぶ。
【0043】
なお、この実施例では相対変位をひずみゲージ2aで検出しているが、光センサや渦電流センサなどの非接触センサで置き換えてもよい。
【0044】
図5の実施形態によって得られた周波数応答を図6(a)、図6(b)に示す。これは、センサ本体1を加振台に取り付け、ランダム加振を行い、加振台変位に対する速度信号を測定してFFT解析装置で解析した結果である。横軸は周波数、縦軸は位相と利得である。ノーマル61,62はセンサ単体、即ちサーボ制御を停止した場合の特性を示し、フィードバック63,64はサーボ制御を行った場合の特性を示す。センサ単体では20Hzにあった固有振動数が変位の正フィードバックによって10Hzに下げられていることが判る。そして、この正帰還によって、このセンサで11Hzから200Hzの範囲で速度が検出できることが判る。なお、100Hz以上で見られる周波数の乱れは平行板バネの高次モードにおける共振であって、本質的な問題ではない。相対変位の測定に用いたひずみゲージに変えて、光センサなどの相対変位を直接測定する方式に置き換えることによってこの問題は無くすることができる。また、このような方式にすれば、さらに変位フードバックを大きく掛けることも容易であり、固有振動数をさらに低周波数に下げることも容易である。
【0045】
さらに、光サーボ系で用いられている光サーボアクチュエータの構造を取り入れれば1Hz以下の低周波数から1KHz以上の高周波数まで測定可能なサーボ型速度・変位センサも実現可能である。
【0046】
図7(a)〜図7(c)は正弦波信号を加振器に与えて測定された速度信号の事例である。各図とも横軸が時間、縦軸が変位(入力)と速度(出力)である。25Hz,50Hz,80Hzと加振周波数を増加するにつれて、加振器の変位信号よりも速度信号の位相が90度進んでおり、また周波数の増加に伴って出力の振幅が増加しており、明らかに速度信号が測定されていることが判る。
【0047】
図5のサーボ型速度・変位センサは、支持バネを弱くする必要がなく、しかも板バネとしたので、センサ本体1の取り付け方向は自由であり、重り3の質量も20gと極めて軽量にできている。勿論、光サーボアクチュエータ並に小型軽量化する事も可能である。
【0048】
次に、他の実施形態を説明する。
【0049】
図8に示されるように、サーボ型速度・変位センサのセンサ本体1は平板状に形成されている。支持バネ2は、センサ本体1上に固定されたL字状部材81の水平腕部82を中空にすることによって形成された平行板バネである。重り3は水平腕部82の先端に収容されている。検知器4は、センサ本体1に設けられ振動方向に直交して水平腕部82の端面83に臨む光源4b及び受光器4cからなり、水平腕部82の端面83には変位に応じて光反射量が変化する指標84が形成されている。この例では、指標84は端面83よりも光反射率の低い、例えば黒塗装による三角形のものであり、底辺から頂点にかけて光反射量が直線的に増加する構成である。検知器4は、この光反射量から変位を知ることができる。検知器4と指標84とは2組設けられており、三角形を互いに逆さにすることによって相補的な動作を得て検知精度を高めるようになっている。2つの検知器4から相対変位信号を取り出すために差動増幅器85が設けられている。電磁アクチュエータ5を構成する永久磁石86は水平腕部82の側面に設けられ、これに対する電磁コイル87はセンサ本体1上に起立させたコイル支持板88に取り付けられている。
【0050】
また、検知器4の異なる構成は、図9に示されるように、光源4dがセンサ本体1の図示されない支持体によって支持されており、振動方向より水平腕部82に臨んでいる。この重りは水平腕部82内部に収容されている。これに対する受光器4eは、水平腕部82表面に設けられ光源4dに対向される。光源4d及び受光器4eは、上下2組設けられている。サーボ型速度・変位センサのその他の各部は図8と同様である。
【0051】
図9の検知器4の動作は、図10(a)に示されるように、水平腕部82が振動することによって光源4d及び受光器4e間の距離が変化し、光量又は周波数の変化から変位が取り出される。
【0052】
また、図10(a)に示されるように、電磁アクチュエータ5は、水平腕部82の両側で、それぞれ永久磁石86の振動を電磁コイル87の磁場で拘束するようになっている。
【0053】
また、図10(b)に示されるように、支持バネ2は、水平腕部82に設けられた中空部91の両端を拡大することによって、支点に近い狭窄部92と重り3に近い狭窄部93とを有している。これらの狭窄部92,93は剛性が弱く、狭窄部92,93間は比較的剛性が強くなっているため、振動時には狭窄部92,93が屈曲し、重り3のある水平腕部82の先端がセンサ本体1との平行を保ちつつ距離を変化させることができる。
【0054】
また、図10(b)にあっては、センサ本体1とL字状部材81(支持バネ2)とが一体になっている。従って、一体成型が可能となり部材点数が少なくできる。そして、中空部91の大きさを変えるだけで任意のバネ定数が実現できる。
【0055】
【発明の効果】
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
【0056】
(1)重りを支えるバネの剛性をサーボ制御で低下させることにより、極低周波数から高周波数まで速度と変位の信号の測定範囲を拡張させることができる。
【0057】
(2)重りを支えるバネの剛性をサーボ制御で低下させることで固有振動数が低下することを活用して、バネの剛性を衝撃に耐える値に保ちながら重りの質量を軽くすることによって軽量化・小形化を図ることができる。
【0058】
(3)重りを支える支持バネを平行板バネ構造にすることによって、振動方向に直交する方向の強度を増し、取り付け方向の制約を無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すサーボ型速度・変位センサの構成図である。
【図2】図1のサーボ型速度・変位センサの信号伝達線図である。
【図3】本発明及び従来技術の周波数特性を示す特性図である。
【図4】本発明のサーボ型速度・変位センサの測定結果を示す波形図である。
【図5】本発明を具体化した実施形態によるサーボ型速度・変位センサの構成図である。
【図6】図5のサーボ型速度・変位センサによる周波数応答を示す特性図である。
【図7】図5のサーボ型速度・変位センサの測定結果を示す波形図である。
【図8】本発明の他の実施形態によるサーボ型速度・変位センサの構成図である。
【図9】本発明の他の実施形態によるサーボ型速度・変位センサの構成図である。
【図10】図9のサーボ型速度・変位センサの正面図及び側面図である。
【図11】従来のサーボ型速度センサの構成図である。
【図12】図11のサーボ型速度センサの信号伝達線図である。
【図13】従来のサーボ型速度センサの周波数特性を示す特性図である。
【符号の説明】
1 センサ本体
2 支持バネ
3 重り
4 検知器
5 電磁アクチュエータ
11 サーボ回路
12 出力用増幅器
13 微分回路
14 速度帰還用増幅器
15 変位帰還用増幅器
16 加算器

Claims (6)

  1. 振動する対象物にセンサ本体を設置し、このセンサ本体に支持バネを介して重りを振動自在に支持させると共にこの重りの相対変位を検知する検知器を取り付け、この重りの振動を抑制するための電磁アクチュエータを設けると共に、上記変位信号を微分した速度信号と上記変位信号とを上記電磁アクチュエータに帰還するサーボ回路を構成し、上記重りの振動をサーボ制御しているときの上記速度信号及び上記変位信号を対象物の検出速度及び検出変位として出力するようにしたことを特徴とするサーボ型速度・変位センサ。
  2. 上記サーボ回路は、上記変位信号を上記電磁アクチュエータに正帰還することを特徴とする請求項1記載のサーボ型速度・変位センサ。
  3. 上記サーボ回路は、上記変位信号を増幅する出力用増幅器と、この増幅された変位信号を微分する微分回路と、この微分による速度信号を増幅して帰還する速度帰還用増幅器と、上記増幅された変位信号をさらに増幅して帰還する変位帰還用増幅器と、この帰還される変位信号を正入力し上記帰還される速度信号を負入力して加算し上記電磁アクチュエータに出力する加算器とからなることを特徴とする請求項1又は2記載のサーボ型速度・変位センサ。
  4. 上記支持バネは、その振動方向に直交する面を有する板バネからなることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のサーボ型速度・変位センサ。
  5. 上記検知器は、上記センサ本体に設けられ振動方向に直交して上記重りに臨む光源及び受光器からなり、上記重りの表面には変位に応じて光反射量が変化する指標が形成されることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のサーボ型速度・変位センサ。
  6. 上記検知器は、上記センサ本体に設けられその振動方向より上記重りに臨む光源と、上記重りに設けられ上記光源に対向される受光器とからなることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のサーボ型速度・変位センサ。
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