JP3561008B2 - Method for producing high specific surface area composite oxide - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、触媒、超伝導体、圧電体、センサー、燃料電池の電解質などの用途に利用できる、粒径が小さく、かつ比表面積の大きい複合酸化物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
触媒、センサーなど物質間の相互作用を利用する材料は、その表面における作用点の大小がその特性を左右する。従って、比表面積が大きいほど、大きな活性が期待できる。
【0003】
しかし、従来法である共沈法、蒸発乾固法、粉末混合法などによって得られる複合酸化物の比表面積は、10m2 /g未満であり、充分な値とはいえないため、触媒、センサーに使用した場合に充分な性能が得られないことがあった。これは、従来法で使用する原材料の粒径が、最小でもサブミクロンオーダーという比較的大きいものであるためである。また、粒径が大きいと、複合酸化物を生成するために構成元素が長い距離を拡散しなければならないので高温で焼成を行う必要があり、これがさらに粒を成長させる要因ともなっている。
このため、粒径が小さく、比表面積の大きい複合酸化物を製造する方法が求められており、これまでにも様々な技術が開示されている。
【0004】
例えば、材料を焼成する前に有機物質を混入して、焼成後の粒成長を抑制する方法(特開平2−284649号公報)、金属塩の混合塩の溶液に触媒担体を含浸して担体表面に金属塩を担持させたものに、あらかじめ低温プラズマ処理を施すことにより複合酸化物としてから焼成する方法(特開昭64−67260号公報)などが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の方法では、触媒中に有機分が残存する恐れがあり、また後者の方法では、低温プラズマ処理により粒径の成長は抑えることができるので比表面積の点では優れるが、含浸段階で、各塩の溶解度の違いによって担体上への各塩の析出が不均一となり、また担体上に各塩が固着するため固相反応も起こりにくいので組成の不均一さが解消されず、その結果、触媒の均質性に劣るという問題がある。
本発明は、以上のような技術的課題を背景になされたものであり、従来の技術と比較して、比表面積が大きく、用途範囲も広い、優れた複合酸化物の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記(イ)〜(ニ)工程を含むことからなる、高比表面積複合酸化物の製造方法を提供するものである。
(イ)複合酸化物を構成する金属元素および/または半金属元素以下(「複合酸化物形成用元素」ともいう)と、酸または塩基により選択的に溶出される元素(以下「被溶出元素」ともいう)とから溶融合金を作る第1工程。
(ロ)第1工程で得られた溶融合金を急冷することによって過冷却体を作る第2工程。
(ハ)第2工程で得られた過冷却体から、酸または塩基により選択的に溶出される元素を溶出する第3工程。
(ニ)第3工程で得られた材料を焼成する第4工程。
【0007】
本発明の製造方法により得られる複合酸化物は、下記一般式(I)で表される複合酸化物が好ましい。
La1−x Ax BO 3 ・・・・・(I)
(ただし、式中、AはCa、SrおよびCeの群から選ばれた少なくとも1種であり、BはCr、Mn、Fe、Co、Ni、CuおよびTaの群から選ばれた少なくとも1種であり、0≦X≦0.4である。)
【0008】
以下、本発明を工程毎に詳細に説明する。
(イ)第1工程
本工程は、複合酸化物を構成する金属元素および/または半金属元素と、酸または塩基により選択的に溶出される元素とから溶融合金を作る工程である。
ここで、複合酸化物形成用元素は、本発明により製作することを意図する複合酸化物を構成する元素を用いる。この複合酸化物は、ペロブスカイト型、イルメナイト型、スピネル型、K2 NiF4 型など、どの型の複合酸化物でもよい。
複合酸化物を構成する複合酸化物形成用元素のうち、金属元素としては、周期律表で1A元素、1B元素、2A元素、2B元素、3B元素、3A〜7A元素、8B元素が挙げられるが、好ましくはCr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、La、Nd、Ba、Ca、Sr、Ce、Ta、Ti、Y、Zr、Nb、Pb、Mgである。
【0009】
また、半金属元素は、金属と非金属の性質を兼ね備えた元素であり、例えばB、Si、Ge、As、Sb、Teなどが挙げられる。
これらの金属元素および/または半金属元素は、複合酸化物を構成させるために、2種以上組み合わせて用いられる。
金属元素および/または半金属元素の具体的な組み合わせとしては、触媒材としては、LaとCu、NdとCu、LaとCo、LaとMn、LaとNi、SrとFe、LaとSrとCo、LaとSrとCr、LaとSrとMn、LaとSrとFe、LaとSrとCu、LaとBaとCu、LaとTaとMn、LaとTaとCo、LaとCaとCo、センサー用の良伝導体としては、LaとTi、SrとV、CaとCr、SrとCr、SrとCo、コンデンサ材としては、MgとTi、CaとTi、SrとTi、BaとTi、PbとTi、超伝導体としては、YとBaとCu、LaとSrとCuなどが挙げられる。
【0010】
上記一般式(I)の複合酸化物においては、AとしてCa、SrおよびCeからなる群より選ばれた少なくとも1種を用い、BとしてCr、Mn、Fe、Co、Ni、CuおよびTaからなる群より選ばれた少なくとも1種を用いる。
一般式(I)の複合酸化物において、3価のLaを、2価のCa、Sr、4価のCeで置換することで酸素の格子欠陥が導入され、この格子欠陥により活性の特に大きな触媒となるとともに、ペロブスカイト相が低温で得られるようになる。
また、一般式(I)において、Laと元素Aの元素比の関係は、0≦X≦0.4の範囲である。
ここで、Xが0.4を超えると、主相のペロブスカイト相がLaBO3 からABO3 に変化するために、前記酸素の格子欠陥が減少し、活性が低下する。
【0011】
さらに、被溶出元素としては、Al、Zn、Sn、Gaなどが挙げられるが、好ましくはAlである。
複合酸化物形成元素および被溶出元素は、ボタン状インゴットとして溶製できるものであれば、粉末状、塊状、板状のいずれを用いてもよい。
複合酸化物形成用元素と被溶出元素の割合は、通常、元素比で30/70〜10/90、好ましくは20/80である。
複合酸化物形成用元素の割合が、10元素%未満では溶出後の回収率が低く、、一方30元素%を超えると比表面積が充分大きくならない。
【0012】
この第1工程において、溶融合金を作製するための溶解は、特に限定されるものではないが、好ましくはアーク溶解または高周波溶解などにより行う。
アーク溶解の場合は、例えば5×10−5〜1×10−4Torrまで真空引きしたのち、Ar300〜400Torr雰囲気中にて、アーク電流200〜300Aで溶製する。
高周波溶解の場合は、例えば5×10−5〜1×10−4Torrまで真空引きしたのち、Ar200〜300Torr雰囲気中で溶製する。
【0013】
(ロ)第2工程
本工程は、第1工程で得られた溶融合金を急冷することによって合金成分が均一に分散した過冷却体を作る工程である。
ここで、合金成分が均一に分散した状態には、アモルファス状態も含む。
また、急冷凝固処理の方法として、単ロール法、アトマイズ法などが挙げられる。
単ロール法で行う場合、例えば石英ノズル中で母合金となる複合酸化物形成用元素を高周波溶解し、回転している銅ロール上の溶融合金を噴射して、急冷凝固する。この際の条理条件は、ノズル穴径0.2〜0.3mm、ロール回転数3,000〜4,000rpm、ロール径200〜300mmφ、雰囲気Ar150〜200Torr、噴射圧0.5〜0.8kgfとする。
また、アトマイズ法により行う場合、例えば不活性ガス雰囲気下、グラファイトるつぼ中で母合金を溶解し、ノズルから溶湯を流下させて高圧ガスにより粉砕し、急冷凝固する。この際の条理条件は、例えば冷却ガスHe、ガス圧100kg/cm2 、ノズル穴径1.5mmφである。
単ロール法により得られる素材はリボン状をなし、アトマイズ法により得られる素材は粉状となる。
【0014】
(ハ)第3工程
本工程は、酸または塩基により選択的に溶出される元素を溶出する工程(以下「リーチング」ともいう)である。
リーチングは、酸または塩基の一方よりなる水溶液にリボン状または粉末状の材料を浸漬することにより行う。
ここで用いる酸または塩基の水溶液は、第1工程の被溶出元素を選択的に溶出するものであって、かつ比較的温和な条件で使用できるものがよい。
【0015】
被溶出元素としてZn、Mn、Mgを用いた場合は、酸性水溶液、特に好ましくは硝酸水溶液を用いることができる。
酸性水溶液として硝酸水溶液を用いる場合には、硝酸の濃度は5〜10重量%に、液温は常温に、浸漬時間は3〜10分間とする。
また、被溶出元素としてAl、Zn、Sn、Gaを用いた場合は、塩基性水溶液、特に好ましくはNaOH水溶液を用いることができる。
塩基性水溶液としてNaOHを用いる場合には、NaOHの濃度は5〜20重量%に、液温は50〜60℃に、浸漬時間は5〜30分間とする。
【0016】
リーチングされた溶融合金を、酸性水溶液または塩基性水溶液から取り出し、ろ液中に酸または塩基を構成する金属(例えば、Naイオン)が検出されなくなるまでイオン交換水による洗浄処理を施し、次いで乾燥処理を施す。
リーチングにより、通常、リボン状材料は、粉末状に分解され、その表層は、複合酸化物形成元素の混在層となる。ただし、前記リーチングにおいて、浸漬時間を調節することにより、材料をリボン状または薄片状にすることが可能である。
【0017】
(ニ)第4工程
本工程は、第3工程で得られた材料を焼成し、複合酸化物化する工程である。このため、焼成は大気中もしくは酸素気流中で行う。
焼成条件は、焼成温度500〜900℃、好ましくは550〜650℃、焼成時間は60〜600分、好ましくは300〜400分である。
焼成温度が、500℃未満ではペロブスカイトが生成せず、一方900℃を超えると粒成長により比表面積が減少する。また、焼成時間が、60分未満ではペロブスカイトの生成が不十分となり、一方600分を超えると粒成長により比表面積が減少する。
【0018】
かくて、溶融合金を急冷して凝固することにより、アモルファス状あるいは過飽和固溶体の合金が得られ、これを化学的にリーチングした合金の粒径は、数10nmと非常に細かく、その比表面積も60〜100m2 /gと格段に大きい。このため、これを焼成することにより、高比表面積の複合酸化物が得られる。
【0019】
本発明の方法により得られる複合酸化物は、比表面積増大により反応の律速段階である吸着過程がスムーズに進むようになり、特に低温での触媒活性が向上する。ここで、触媒としては、CHの酸化(燃焼)触媒、排ガスの浄化触媒(NOX など)が挙げられる。本発明の方法により得られる複合酸化物からなる触媒素材としては、例えばLaMnO3 、LaCoO3 、LaNiO3 、La0.8 Sr0.2 CoO3 、La0.8 Ce0.2 CoO3、La0.8 Sr0.2 MnO3 、LaMn0.7 Ta0.3 O3 、La0.8 Sr0.2 CrO3 、La0.8 Sr0.2 FeO3 La1.5 Sr0.5 CuO4 、La1.8 Ba0.2 CuO4 、SrFeO3 などが挙げられる。
【0020】
また、複合酸化物の半導体特性を利用したガスセンサーでは、ガス濃度により材料の抵抗が変化するという特性を用いている。本発明の方法により得られる複合酸化物のように、材料の比表面積が大きくなればガスの吸着点が多くなり、よりセンサーとしてのレスポンス(応答性、感度など)が鋭くなる。本発明により製作できるセンサー材料としては、LaMnO3 、LaCoO3 などが挙げられる。さらに、複合酸化物の結晶粒が微細になると、保持力(Hc)が向上する。その結果、本発明の方法により得られる複合酸化物は、BHmax が向上し、ハード磁石として高特性が得られる。
【0021】
【実施例】
以下に実施例を挙げ、本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、比、%は、特に断らない場合は、元素数基準である。
実施例1〜4は、複合酸化物形成元素として2種の元素を用いた場合であるが、実施例5〜6は実施例1にTa、Caを添加した場合であり、実施例7〜8は、実施例2にSr、Taを添加した場合である。
実施例1〜8
実施例1;La:Co:Al=10:10:80
実施例2;La:Mn:Al=10:10:80
実施例3;La:Cu:Al=7.5:10:82.5
実施例4;Nd:Cu:Al=10:10:80
実施例5;La:Ta:Co:Al=10:3:7:80
実施例6;La:Ca:Co:Al=8:2:10:80
実施例7;La:Sr:Mn:Al=8:2:10:80
実施例8;La:Ta:Mn:Al=10:3:7:80
【0022】
上記の元素および配合処方を用いて、各構成元素を所定の元素比に秤量したのち、アーク溶解にてボタン状のインゴットに溶製した。これを2mm角程度の大きさに粉砕し、石英ノズル中で高周波溶解によって合金の溶湯を調製し、次いで、溶湯に単ロール法を適用した急冷凝固処理を施してリボン状触媒素材を作成した。
単ロール法は、冷却ロールの直径200mm、冷却ロールの回転数4,000rpm、石英ノズルの噴出口寸法 直径0.3mm、溶湯の噴出圧0.4kgf/cm2 、チャンバ内圧力 Ar100Torrで行い、幅1mm、厚さ20〜30μmのリボン材を製作した。
この急冷リボンからAlの選択溶出を行うために、あらかじめ60℃に保っておいた20%NaOH水溶液100mlに、Alの溶解反応によるH2 の発生が停止するまで5〜30分間浸漬した。
このリボン材をイオン交換水を用いて、ろ液からNaイオンが検出されなくなるまで洗浄し、乾燥器で乾燥した。リーチング後、焼成前のリボン材の組成を表1〜7に示す。
これを500、550、600、650、700、750、800、850、900℃で、それぞれ5時間焼成した。
【0023】
この焼成により得られた粉末についてX線回折を行い生成相を調べた。その結果を表1〜7に示す。表中、アモルファスを「amo.」と略記した。
これらによると、従来では高温焼成が必要であったペロブスカイト型複合酸化物を低温で合成することができた。実施例1において、低温でペロブスカイトができていることを証明するX線回折パターンを、図1に示す。
さらに、Ca、Srを添加した場合(実施例6〜7)は、添加しない場合(実施例1〜2)と比較して約50℃前後低い温度でペロブスカイト相が形成された。
【0024】
また、比表面積の測定をBET法で行った。結果を表1〜7に併せて示す。これによると、550〜650℃の焼成により、比表面積は、40m2 /g前後という十分な比表面積の複合酸化物を得ることができた。
さらに、Taを添加した場合(実施例5、実施例8)は、高温で焼成した場合の比表面積の低下が抑制され、その結果、非常に大きな比表面積を持つ複合酸化物を得ることができる。このとき、CoまたはMnに対するTaの置換量は、好ましくは0.1〜0.9、さらに好ましくは0.3〜0.7であり、最も好ましくは0.3〜0.5である。0.1未満では、Taを添加する効果が顕著でなく、一方0.9を超えると、活性成分であるLaBO3 の性質が損なわれるとともに、Taがペロブスカイトの生成を妨げ、第2相が生成するからである。
【0025】
比較例1(LaCoO3 の調製)
(a)共沈法
La(NO3 )3 ・6H2 Oと、Co(NO3 )2 ・6H2 Oをモル比で1:1の割合にして所定量の水に溶解し、10時間攪拌した。次いで、過剰の0.1Nアンモニア水と、30%過酸化水素水を同時に滴下し共沈させ、沈澱物を100℃で乾燥させた。次いで、300℃の空気中で硝酸イオンを分解したのち、さらに大気中700℃で5時間焼成した。
比表面積を、BET法により測定した。焼成後の生成相および比表面積を表1に示す。
【0026】
(b)蒸発乾固法
La(COOCH3 )3 ・1.5H2 Oと、Co(COOCH3 )2 ・4H2 Oを、モル比で1:1にして所定量の水に溶解し、10時間攪拌した。次いで、エバポレータで水を蒸発除去し、300℃の空気中で酢酸塩を分解したのち、大気中800℃で5時間焼成した。
比表面積を、BET法により測定した。焼成後の生成相および比表面積を表1に示す。
【0027】
(c)粉末混合法
La2 O3 と、CoOをモル比で1:2の割合で、ボールミルで混合し(ポット容積0.86リットル、ボール量;5mmφ,10mmφともポット容積の15%、ボール材質 ジルコニア、分散媒 エタノール200ml、混合時間 20時間)、エバポレータでエタノールを蒸発除去し、大気中850℃で5時間焼成した。比表面積を、BET法により測定した。焼成後の生成相および比表面積を表1に示す。
【0028】
比較例2(LaMnO3 の調製)
La2 O3 と、MnO2 をモル比で1:2に混合して、比較例1の(c)粉末混合法に準じて、複合酸化物を作成した。比表面積を、BET法により測定した。焼成後の生成相および比表面積を表2に示す。
【0029】
比較例3(La2 CuO4 の調製)
La(COOCH3 )3 ・1.5H2 Oと、Cu(COOCH3 )2 ・H2 Oをモル比で2:1に混合して、比較例1の(b)蒸発乾固法に準じて、複合酸化物を作成した。比表面積を、BET法により測定した。焼成後の生成相および比表面積を表3に示す。
【0030】
比較例4(Nd2 CuO4 の調製)
Nd(NO3 )3 ・6H2 Oと、Cu(COOCH3 )2 ・H2 Oをモル比で2:1に混合して、比較例1の(b)の蒸発乾固体法に準じて、複合酸化物を作成した。比表面積を、BET法により測定した。焼成後の生成相および比表面積を表4に示す。
【0031】
比較例5(LaSrMnO3 の調整)
La(COOCH3 )・1.5H2 Oと、Sr(COOCH3 )2 ・0.5H2 Oと、Mn(COOCH3 )2 ・4H2 Oをモル比で1:1に混合して、比較例1の(a)の粉末混合法、(b)の蒸発乾固法に準じて、複合酸化物を作成した。焼成後の生成相および比表面積を表6に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】
【表6】
【0038】
【表7】
【0039】
【発明の効果】
本発明の複合酸化物の製造方法は、化学処理をすることにより微細化した材料を用いることにより低温で複合酸化物を合成できるため、非常に比表面積の大きい複合酸化物を得ることを可能にするものである。従って、複合酸化物として優れた性能を発揮することが期待できることから、触媒、超伝導体、圧電体、センサー、燃料電池の電解質など、あらゆる用途において、利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のリーチング後および焼成後の生成相のX線回折パターンである。[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to a method for producing a composite oxide having a small particle size and a large specific surface area, which can be used for applications such as catalysts, superconductors, piezoelectrics, sensors, and electrolytes for fuel cells.
[0002]
[Prior art]
Materials that utilize the interaction between substances, such as catalysts and sensors, have their properties determined by the size of the point of action on the surface. Accordingly, a larger activity can be expected as the specific surface area is larger.
[0003]
However, the specific surface area of the composite oxide obtained by a conventional method such as a coprecipitation method, an evaporation to dryness method, and a powder mixing method is less than 10 m 2 / g, which is not a sufficient value. When used in some cases, sufficient performance could not be obtained. This is because the particle size of the raw material used in the conventional method is relatively large, at least on the order of submicrons. In addition, when the particle size is large, the constituent elements must diffuse over a long distance in order to generate a composite oxide, so that it is necessary to perform calcination at a high temperature, which is a factor for further growing the particles.
For this reason, a method for producing a composite oxide having a small particle size and a large specific surface area is required, and various techniques have been disclosed so far.
[0004]
For example, a method in which an organic substance is mixed before baking the material to suppress grain growth after baking (Japanese Patent Laid-Open No. 2-284649). (See Japanese Patent Application Laid-Open No. 64-67260), for example, a method in which a low-temperature plasma treatment is performed in advance on a material having a metal salt supported thereon to form a composite oxide and then calcined.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the former method, an organic component may remain in the catalyst, and in the latter method, the growth of the particle size can be suppressed by the low-temperature plasma treatment. However, due to the difference in solubility of each salt, the precipitation of each salt on the carrier becomes non-uniform, and the solid phase reaction hardly occurs because each salt is fixed on the carrier, so the non-uniformity of the composition is not eliminated, as a result However, there is a problem that the homogeneity of the catalyst is poor.
The present invention has been made in view of the above technical problems, and provides an excellent method for producing a composite oxide having a large specific surface area and a wide range of applications as compared with conventional techniques. With the goal.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides a method for producing a high specific surface area composite oxide, comprising the following steps (a) to (d).
(A) a metal element and / or a metalloid element or less (hereinafter also referred to as an “element for forming a complex oxide”) constituting a complex oxide and an element selectively eluted by an acid or a base (hereinafter, “elutable element”) The first step of producing a molten alloy from the above.
(B) A second step of rapidly cooling the molten alloy obtained in the first step to form a supercooled body.
(C) a third step of eluting, from the supercooled body obtained in the second step, an element which is selectively eluted by an acid or a base.
(D) A fourth step of firing the material obtained in the third step.
[0007]
The composite oxide obtained by the production method of the present invention is preferably a composite oxide represented by the following general formula (I).
La 1-x A x BO 3 ... (I)
(Where A is at least one member selected from the group consisting of Ca, Sr and Ce, and B is at least one member selected from the group consisting of Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu and Ta. And 0 ≦ X ≦ 0.4.)
[0008]
Hereinafter, the present invention will be described in detail for each step.
(A) First step This step is a step of forming a molten alloy from a metal element and / or a metalloid element constituting the composite oxide and an element selectively eluted by an acid or a base. .
Here, the element for forming the complex oxide used in the present invention is used as the complex oxide forming element. This composite oxide may be any type of composite oxide such as a perovskite type, an ilmenite type, a spinel type, and a K 2 NiF 4 type.
Among the composite oxide forming elements constituting the composite oxide, examples of the metal element include 1A, 1B, 2A, 2B, 3B, 3A to 7A, and 8B in the periodic table. Preferably, they are Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, La, Nd, Ba, Ca, Sr, Ce, Ta, Ti, Y, Zr, Nb, Pb, and Mg.
[0009]
The metalloid element is an element having both the properties of a metal and a nonmetal, and examples thereof include B, Si, Ge, As, Sb, and Te.
These metal elements and / or metalloid elements are used in combination of two or more to form a composite oxide.
As a specific combination of a metal element and / or a metalloid element, as a catalyst material, La and Cu, Nd and Cu, La and Co, La and Mn, La and Ni, Sr and Fe, La and Sr and Co , La and Sr and Cr, La and Sr and Mn, La and Sr and Fe, La and Sr and Cu, La and Ba and Cu, La and Ta and Mn, La and Ta and Co, La and Ca and Co, sensor Good conductors for use are La and Ti, Sr and V, Ca and Cr, Sr and Cr, Sr and Co, and capacitor materials are Mg and Ti, Ca and Ti, Sr and Ti, Ba and Ti, Pb And Ti, and superconductors include Y, Ba, and Cu, La, Sr, and Cu.
[0010]
In the composite oxide of the general formula (I), A is at least one selected from the group consisting of Ca, Sr and Ce, and B is Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu and Ta. At least one selected from the group is used.
Oxygen lattice defects are introduced by replacing trivalent La with divalent Ca, Sr, and tetravalent Ce in the complex oxide of the general formula (I), and the catalyst having particularly large activity due to the lattice defects. And a perovskite phase can be obtained at a low temperature.
In the general formula (I), the relationship between La and the element ratio of the element A is in the range of 0 ≦ X ≦ 0.4.
Here, when X exceeds 0.4, the perovskite phase as the main phase changes from LaBO 3 to ABO 3 , so that the lattice defects of oxygen decrease and the activity decreases.
[0011]
Further, the eluting element includes Al, Zn, Sn, Ga and the like, and is preferably Al.
As the complex oxide forming element and the element to be eluted, any of powder, lump, and plate may be used as long as it can be melted as a button-shaped ingot.
The ratio of the complex oxide forming element and the element to be eluted is usually 30/70 to 10/90, preferably 20/80 in element ratio.
If the ratio of the composite oxide forming element is less than 10 element%, the recovery after elution is low, while if it exceeds 30 element%, the specific surface area does not become sufficiently large.
[0012]
In the first step, melting for producing a molten alloy is not particularly limited, but is preferably performed by arc melting, high-frequency melting, or the like.
In the case of arc melting, for example, after evacuation is performed to 5 × 10 −5 to 1 × 10 −4 Torr, melting is performed with an arc current of 200 to 300 A in an atmosphere of 300 to 400 Torr of Ar.
In the case of high frequency melting, for example, after evacuation to 5 × 10 −5 to 1 × 10 −4 Torr, melting is performed in an Ar atmosphere of 200 to 300 Torr.
[0013]
(B) Second step This step is a step of rapidly cooling the molten alloy obtained in the first step to produce a supercooled body in which alloy components are uniformly dispersed.
Here, the state in which the alloy components are uniformly dispersed includes the amorphous state.
Further, as a method of the rapid solidification treatment, a single roll method, an atomizing method, and the like can be given.
In the case of the single roll method, for example, a complex oxide forming element to be a master alloy is melted by high frequency in a quartz nozzle, and a molten alloy on a rotating copper roll is jetted to be rapidly solidified. The conditions at this time were as follows: nozzle hole diameter 0.2-0.3 mm, roll rotation number 3,000-4,000 rpm, roll diameter 200-300 mmφ, atmosphere Ar 150-200 Torr, injection pressure 0.5-0.8 kgf. I do.
When the atomization method is used, for example, the mother alloy is melted in a graphite crucible under an inert gas atmosphere, the molten metal is allowed to flow down from a nozzle, pulverized by a high-pressure gas, and rapidly solidified. Conditions at this time are, for example, a cooling gas He, a gas pressure of 100 kg / cm 2 , and a nozzle hole diameter of 1.5 mmφ.
The material obtained by the single roll method has a ribbon shape, and the material obtained by the atomization method has a powder shape.
[0014]
(C) Third step This step is a step of eluting an element selectively eluted by an acid or a base (hereinafter also referred to as "leaching").
Leaching is performed by immersing a ribbon or powder material in an aqueous solution comprising one of an acid and a base.
The aqueous solution of an acid or base used here is preferably one that selectively elutes the element to be eluted in the first step and that can be used under relatively mild conditions.
[0015]
When Zn, Mn, or Mg is used as the element to be eluted, an acidic aqueous solution, particularly preferably a nitric acid aqueous solution, can be used.
When a nitric acid aqueous solution is used as the acidic aqueous solution, the concentration of nitric acid is 5 to 10% by weight, the liquid temperature is normal temperature, and the immersion time is 3 to 10 minutes.
When Al, Zn, Sn, or Ga is used as the element to be eluted, a basic aqueous solution, particularly preferably an NaOH aqueous solution can be used.
When NaOH is used as the basic aqueous solution, the concentration of NaOH is 5 to 20% by weight, the liquid temperature is 50 to 60 ° C, and the immersion time is 5 to 30 minutes.
[0016]
The leached molten alloy is taken out of the acidic aqueous solution or the basic aqueous solution, subjected to a washing treatment with ion-exchanged water until no metal (eg, Na ion) constituting an acid or a base is detected in the filtrate, and then dried. Is applied.
By the leaching, the ribbon-shaped material is usually decomposed into a powder, and the surface layer becomes a mixed layer of the complex oxide forming elements. However, in the leaching, the material can be made into a ribbon shape or a flake shape by adjusting the immersion time.
[0017]
(D) Fourth step This step is a step of firing the material obtained in the third step to form a composite oxide. For this reason, firing is performed in the air or in an oxygen stream.
The firing conditions are a firing temperature of 500 to 900 ° C, preferably 550 to 650 ° C, and a firing time of 60 to 600 minutes, preferably 300 to 400 minutes.
If the firing temperature is lower than 500 ° C., no perovskite is generated, while if it exceeds 900 ° C., the specific surface area decreases due to grain growth. Further, if the firing time is less than 60 minutes, perovskite generation becomes insufficient, while if it exceeds 600 minutes, the specific surface area decreases due to grain growth.
[0018]
Thus, by rapidly cooling and solidifying the molten alloy, an amorphous or supersaturated solid solution alloy is obtained, and the chemically leached alloy has a very small particle size of several tens of nanometers and a specific surface area of 60 nm. It is remarkably large at 100100 m 2 / g. Therefore, by firing this, a composite oxide having a high specific surface area can be obtained.
[0019]
The composite oxide obtained by the method of the present invention allows the adsorption process, which is the rate-determining step of the reaction, to proceed smoothly due to the increase in the specific surface area, and particularly improves the catalytic activity at low temperatures. Here, examples of the catalyst include a CH oxidation (combustion) catalyst and an exhaust gas purification catalyst (eg, NO X ). The catalyst material composed of a composite oxide obtained by the process of the present invention, for example LaMnO 3, LaCoO 3, LaNiO 3 , La 0.8 Sr 0.2
[0020]
Further, a gas sensor utilizing the semiconductor characteristics of the composite oxide uses a characteristic that the resistance of a material changes depending on the gas concentration. As in the case of the composite oxide obtained by the method of the present invention, if the specific surface area of the material increases, the number of gas adsorption points increases, and the response (responsiveness, sensitivity, etc.) as a sensor becomes sharper. Examples of the sensor material that can be manufactured according to the present invention include LaMnO 3 and LaCoO 3 . Further, when the crystal grains of the composite oxide are fine, the coercive force (Hc) is improved. As a result, the composite oxide obtained by the method of the present invention has improved BH max and high characteristics as a hard magnet.
[0021]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to Examples, but the present invention is not limited to these Examples.
The ratio and% are based on the number of elements unless otherwise specified.
Examples 1 to 4 are cases in which two kinds of elements are used as complex oxide forming elements, while Examples 5 to 6 are cases in which Ta and Ca are added to Example 1, and Examples 7 to 8 are examples. In the case of Example 2, Sr and Ta were added.
Examples 1 to 8
Example 1; La: Co: Al = 10: 10: 80
Example 2: La: Mn: Al = 10: 10: 80
Example 3; La: Cu: Al = 7.5: 10: 82.5
Example 4; Nd: Cu: Al = 10: 10: 80
Example 5; La: Ta: Co: Al = 10: 3: 7: 80
Example 6: La: Ca: Co: Al = 8: 2: 10: 80
Example 7: La: Sr: Mn: Al = 8: 2: 10: 80
Example 8: La: Ta: Mn: Al = 10: 3: 7: 80
[0022]
Each of the constituent elements was weighed to a predetermined element ratio using the above-mentioned elements and the compounding recipe, and then melted into a button-shaped ingot by arc melting. This was pulverized to a size of about 2 mm square, a molten alloy was prepared by high-frequency melting in a quartz nozzle, and then the molten metal was subjected to rapid solidification treatment using a single roll method to prepare a ribbon-shaped catalyst material.
The single-roll method is performed at a cooling roll diameter of 200 mm, a rotation speed of the cooling roll of 4,000 rpm, a jet diameter of a quartz nozzle of 0.3 mm, a jet pressure of molten metal of 0.4 kgf / cm 2 , a chamber pressure of Ar100 Torr, and a width. A ribbon material having a thickness of 1 mm and a thickness of 20 to 30 μm was produced.
In order to perform selective elution of Al from the quenched ribbon, the ribbon was immersed in 100 ml of a 20% aqueous NaOH solution which had been kept at 60 ° C. for 5 to 30 minutes until the generation of H 2 by the dissolution reaction of Al was stopped.
The ribbon material was washed with ion-exchanged water until no Na ion was detected from the filtrate, and dried in a dryer. Tables 1 to 7 show the composition of the ribbon material after leaching and before firing.
This was baked at 500, 550, 600, 650, 700, 750, 800, 850, and 900 ° C. for 5 hours.
[0023]
The powder obtained by this calcination was subjected to X-ray diffraction to examine the generated phase. The results are shown in Tables 1 to 7. In the table, amorphous is abbreviated as "amo."
According to these, perovskite-type composite oxides which conventionally required firing at high temperature could be synthesized at low temperature. FIG. 1 shows an X-ray diffraction pattern which proves that perovskite is formed at a low temperature in Example 1.
Further, when Ca and Sr were added (Examples 6 and 7), a perovskite phase was formed at a temperature lower by about 50 ° C. than in the case where Ca and Sr were not added (Examples 1 and 2).
[0024]
The measurement of the specific surface area was performed by the BET method. The results are shown in Tables 1 to 7. According to this, by calcination at 550 to 650 ° C., a composite oxide having a specific surface area of about 40 m 2 / g was obtained.
Further, when Ta is added (Examples 5 and 8), a decrease in the specific surface area when firing at a high temperature is suppressed, and as a result, a composite oxide having an extremely large specific surface area can be obtained. . At this time, the substitution amount of Ta with respect to Co or Mn is preferably 0.1 to 0.9, more preferably 0.3 to 0.7, and most preferably 0.3 to 0.5. If it is less than 0.1, the effect of adding Ta is not remarkable, while if it exceeds 0.9, the property of LaBO 3 as an active ingredient is impaired, and Ta impedes the production of perovskite, and the second phase is produced. Because you do.
[0025]
Comparative Example 1 (Preparation of LaCoO 3 )
(A) Coprecipitation method La (NO 3 ) 3 .6H 2 O and Co (NO 3 ) 2 .6H 2 O are dissolved in a predetermined amount of water at a molar ratio of 1: 1 and stirred for 10 hours. did. Next, excess 0.1N aqueous ammonia and 30% aqueous hydrogen peroxide were simultaneously dropped to coprecipitate, and the precipitate was dried at 100 ° C. Next, nitric acid ions were decomposed in air at 300 ° C., and then calcined in air at 700 ° C. for 5 hours.
The specific surface area was measured by the BET method. Table 1 shows the product phase and specific surface area after firing.
[0026]
(B) Evaporation to dryness method La (COOCH 3 ) 3 .1.5H 2 O and Co (COOCH 3 ) 2 .4H 2 O are dissolved in a predetermined amount of water at a molar ratio of 1: 1. Stirred for hours. Next, water was evaporated and removed with an evaporator, and the acetate was decomposed in air at 300 ° C., and then calcined in air at 800 ° C. for 5 hours.
The specific surface area was measured by the BET method. Table 1 shows the product phase and specific surface area after firing.
[0027]
(C) Powder mixing method La 2 O 3 and CoO were mixed by a ball mill at a molar ratio of 1: 2 (pot volume 0.86 liter, ball volume: 15 mm of the pot volume for both 5 mmφ and 10 mmφ, ball Materials: Zirconia, dispersion medium: ethanol 200 ml, mixing time 20 hours), ethanol was removed by evaporation using an evaporator, and the mixture was baked at 850 ° C. for 5 hours in the atmosphere. The specific surface area was measured by the BET method. Table 1 shows the product phase and specific surface area after firing.
[0028]
Comparative Example 2 (Preparation of LaMnO 3 )
La 2 O 3 and MnO 2 were mixed at a molar ratio of 1: 2 to prepare a composite oxide according to the powder mixing method (c) of Comparative Example 1. The specific surface area was measured by the BET method. Table 2 shows the product phase and the specific surface area after firing.
[0029]
Comparative Example 3 (Preparation of La 2 CuO 4 )
La (COOCH 3) 3 · 1.5H and 2 O, Cu (COOCH 3) 2 · H 2 O in a molar ratio of 2: 1 mixture, according to the Comparative Example 1 (b) evaporation to dryness Thus, a composite oxide was prepared. The specific surface area was measured by the BET method. Table 3 shows the product phase and specific surface area after firing.
[0030]
Comparative Example 4 (Preparation of Nd 2 CuO 4 )
Nd (NO 3 ) 3 .6H 2 O and Cu (COOCH 3 ) 2 .H 2 O were mixed at a molar ratio of 2: 1. According to the evaporation dry solid method of (b) of Comparative Example 1, A composite oxide was prepared. The specific surface area was measured by the BET method. Table 4 shows the product phase and specific surface area after firing.
[0031]
Comparative Example 5 (adjustment of LaSrMnO 3 )
La (COOCH 3 ) · 1.5H 2 O, Sr (COOCH 3 ) 2 · 0.5H 2 O, and Mn (COOCH 3 ) 2 .4H 2 O are mixed at a molar ratio of 1: 1 and compared. A composite oxide was prepared according to the powder mixing method of (a) in Example 1 and the evaporation to dryness method of (b). Table 6 shows the product phase and specific surface area after firing.
[0032]
[Table 1]
[0033]
[Table 2]
[0034]
[Table 3]
[0035]
[Table 4]
[0036]
[Table 5]
[0037]
[Table 6]
[0038]
[Table 7]
[0039]
【The invention's effect】
The method for producing a composite oxide according to the present invention makes it possible to synthesize a composite oxide at a low temperature by using a material that has been miniaturized by performing a chemical treatment, thereby making it possible to obtain a composite oxide having a very large specific surface area. Is what you do. Therefore, since it is expected that the composite oxide exhibits excellent performance, it can be used in various applications such as catalysts, superconductors, piezoelectrics, sensors, and electrolytes for fuel cells.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an X-ray diffraction pattern of a product phase after leaching and after firing in Example 1.
Claims (1)
(イ)複合酸化物を構成する金属元素および/または半金属元素と、酸または塩基により選択的に溶出される元素とから溶融合金を作る第1工程。
(ロ)第1工程で得られた溶融合金を急冷することによって過冷却体を作る第2工程。
(ハ)第2工程で得られた過冷却体から、酸または塩基により選択的に溶出される元素を溶出する第3工程。
(ニ)第3工程で得られた材料を焼成する第4工程。A method for producing a high specific surface area composite oxide, comprising the following steps (a) to (d):
(A) A first step of forming a molten alloy from a metal element and / or a metalloid element constituting the composite oxide and an element selectively eluted by an acid or a base.
(B) A second step of rapidly cooling the molten alloy obtained in the first step to form a supercooled body.
(C) a third step of eluting, from the supercooled body obtained in the second step, an element which is selectively eluted by an acid or a base.
(D) A fourth step of firing the material obtained in the third step.
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