JP3559682B2 - 横波水平波を用いた超音波探傷装置 - Google Patents

横波水平波を用いた超音波探傷装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、横波水平波を用いた超音波探傷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の超音波探傷試験では専ら横波垂直(以下、単にSVと言う。)波(水平に置かれた試験面に垂直に振動する横波)が用いられてきているが、近年横波水平(以下、単にSHと言う。)波(試験面と平行に水平方向に振動する横波)の基礎的研究が進んできている。
【0003】
SH波の特徴として、
(1)応力腐食割れや疲労割れ等を斜角探傷する場合でも、横波と縦波の間でのモード変換がなく安定している。
【0004】
(2)オーステナイト鋼溶接部の柱状晶による導波効果による超音波の曲がり等もなく、SN比の良い探傷が可能である。
【0005】
(3)従来のSV波では得られない強力な表面波が得られ、表面欠陥の検出性能が画期的に改善される。
【0006】
等があげられ、大きな探傷上の利点があるが、その反面、欠点として、
(1)横波と縦波の間でのモード変換がないため、探触子と試験体面の間も横波いわゆる弾性波で伝達する必要がある。
【0007】
(2)このため、これまで探触子と試験体面の超音波伝達媒質として用いられてきた水,グリセリン,油脂類等では弾性波であるSH波が伝達されず、特殊な粘性の高い物質を用いざるを得ない。
【0008】
(3)粘性の高い接触媒質を用いると、探触子と試験体表面との間隔の制御が難しくて超音波伝達効率の不安定を起こしやすく、且つ走査抵抗も増加して実用出来ない。
【0009】
がある。ため、現在探触子と試験体間の超音波伝達効率の不安定さが解決されずに、実用化されていない。
【0010】
一方、超音波探触子を試験体表面に押し付けて接触させる際には、油圧乃至は空気圧でシリンダを作動させてその作動によって超音波探触子を試験体表面に押し付けている。
【0011】
さらには、その超音波探触子と試験体表面との微少間隙に接触媒質を供給する際には、ポンプによって接触媒質をその微少間隙に強制的に供給する方法が知られている。
【0012】
その様な強制的な接触媒質の供給と超音波探触子のシリンダによる試験体表面への押し付け機構とは、特開平2−2933 号公報に掲載されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
SH波を用いた超音波探傷技術では、上述の欠点のため、現在探触子と試験体間の超音波伝達効率の不安定さが解決されずに、実用化されていない。
【0014】
また、特開平2−2933 号公報に掲載された内容には、SH波を用いた超音波探傷技術での上述の欠点を解消する技術的事項が示されていない。
【0015】
この発明は現在SH波を用いた超音波探傷試験実用化の隘路となっている上記超音波伝達効率の不安定さの課題等を解決することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
第1手段は、試験体表面に横波水平探触子を押し付けるための第1の加圧機構とその間に接触媒質を加圧注入する第2の加圧機構とから構成される横波水平波探触子構造体において、両加圧機構に加圧圧力の調整手段を独立して個々に装備してあることを特徴とする横波水平波を用いた超音波探傷装置であり、各加圧機構の加圧圧力を独立して調整して試験体表面に対する探触子の接触とその隙間への接触媒質の加圧充填状態とを調整して探触子と試験体表面との間隔の制御と試験体表面上の摺動走査とを容易にする作用を有し、その作用を利用すると、探触子を試験表面に十分な力で押し付けることにより、SH波の伝達効率の良い粘性の高い接触媒質であっても迅速にその厚さを均一、かつ薄くのばした接触状態にし、かつこのような押付状態においてもこの微小な間隙に接触媒質を加圧注入により安定して供給し、これら両者の加圧バランスは個々に調整することにより容易にとることが可能で、この調整により、探触子の走査における摺動抵抗の調整も可能である。
【0017】
第2手段は、第1手段において、試験体表面に横波水平波探触子から発生した超音波を伝達する面と前記試験体表面との間の部分に接触媒質を存在させる一定の間隙を設け、接触媒質を加圧注入する第2の加圧機構から接触媒質を受け入れ加圧注入口を前記間隙に結合し、かつその結合部分にテーパを付けてあることを特徴とする横波水平波を用いた超音波探傷装置であり、第1手段による作用に加えて、接触媒質の加圧状態での間隙内への注入が注入口でのテーパ付与による摺動吸い込み効果により円滑に出来、間隙への接触媒質の供給が確実に成されて超音波の伝達効率の変動が少なくなり、安定させることが出来る。
【0018】
第3手段は、第1手段又は第2手段において、試験体表面への横波水平波探触子の摺動部材を加熱する手段を前記横波水平波探触子に装備してあることを特徴とする横波水平波を用いた超音波探傷装置であり、第1手段又は第2手段の作用に加えて、摺動部材を加熱して接触媒質の温度を上げて接触媒質の粘性抵抗を下げ、超音波探触子と試験体表面との摺動抵抗を低減させて探触子の走査を容易にする作用が得られる。
【0019】
第4手段は、第1手段又は第2手段において、試験体表面への横波水平波探触子の被押し付け部分に転動部材を装備してあることを特徴とする横波水平波を用いた超音波探傷装置であり、第1手段又は第2手段による作用に加えて、転動部材が試験体表面を転動することによって探触子と試験体表面との摩擦抵抗が減少して探触子の試験体表面上での走査が円滑に行えるという作用が得られる。
【0020】
第5手段は、第1手段から第4手段までのいずれか一手段において、試験体表面と横波水平波探触子との間に注入した接触媒質をその間から前記横波水平波探触子に装備した接触媒質の回収手段へ導くための接触媒質排出スリットを前記横波水平波探触子に備えてあることを特徴とする横波水平波を用いた超音波探傷装置であり、第1手段から第4手段までのいずれか一手段による作用に加えて、探触子と試験体表面との間隙に注入された接触媒質は接触媒質排出スリットを通って接触媒質の回収手段へ回収され、試験中に試験体表面に残留する接触媒質を少なくして残留した接触媒質による超音波の減衰や疑似信号の発生を低減して探傷試験の安定作用が得られる。
【0021】
第6手段は、第1手段から第5手段までのいずれか一手段において、横波水平波探触子に試験体表面へ押し付けられた摺動除去板を装備してあることを特徴とする横波水平波を用いた超音波探傷装置であり、第1手段から第5手段までのいずれか一手段による作用に加えて、試験体表面に押し付けられた摺動除去板は試験体表面に予め塗布された接触媒質を探触子の走査動作時に掻き取って乃至は掻き均したりして走査する面の状態を接触媒質の不均衡な分布の少ない塗れ状態にまで除去でき、一定の接触媒質の被膜を介して超音波伝達効率の安定化と探触子の走査抵抗の低い状態での安定化をなせる作用が得られる。
【0022】
第7手段は、第1手段から第6手段までのいずれか一手段において、横波水平波探触子に装備された超音波振動子は送信振動子と受信振動子とからなり、前記送信振動子と前記受信振動子とは、前記送信振動子からの超音波振動の送信経路と前記受信振動子の超音波振動受信経路とが試験体の探傷すべき傷の発生想定部で交わる配置にて装備されていることを特徴とする横波水平波を用いた超音波探傷装置であり、第1手段から第6手段までのいずれか一手段による作用に加えて、送信振動子から発せられた超音波振動は試験体の探傷すべき傷の発生想定部で傷があった場合には、その傷で反射して受信振動子に振動エネルギーの高い状態で入射するが、それ以外の部分での反射波は、振動エネルギーが低く受信振動子に感受されないか、されても感受レベルが低くて傷の発生想定部の傷からの反射との識別が行いやすい作用が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態を図1〜図7を用いて説明する。
【0024】
図1は本発明の一実施例に係る試験体を電車の車軸2とし、その車軸2と車輪27とのはめ合部のフレッティング疲労割れ41を傷として検出するための超音波探傷装置の全体構成図である。
【0025】
車軸2に車輪27が締りばめされており、供用期間中に車軸2に発生するフレッティング疲労割れ41は車輪端面から5〜10mmのあたりのフレッティング疲労割れ発生想定部29であると一般にいわれている。
【0026】
このフレッティング疲労割れ発生想定部29での疲労割れを検出するための表面SH波探触子構造体1を搭載して、それを周方向に走査する走査駆動装置28を車軸2に設置して、超音波探傷器30とデータ収録解析装置31にて欠陥信号を収録,解析する。
【0027】
図2は表面SH波探触子構造体1の構造図である。
【0028】
表面SH波を発信する送信振動子3とフレッティング疲労割れ41からの欠陥反射波を受信する受信振動子4とは探傷部位中央で交叉するような配置角度で楔材5に強固に接着されている。
【0029】
この楔材5が試験面に対面する全周辺に、摺動材6が配置されている。
【0030】
楔材5の回転走査方向32側に接触媒質26を供給するスリット23が設けられており、その下端のテーパ状切欠き15を介して、超音波伝達面に付与された一定の微小間隙dに接続されている。
【0031】
この微小間隙dの他端には使用済みの接触媒質を加圧下で排出,回収するための絞り25bが付いたスリット25aが設けられ、回収受け25cに回収している。
【0032】
このように構成された超音波探触子は次のような各加圧機構が接続されている。
【0033】
スリット23の上端部は接触媒質供給孔24を経由して接触媒質26を内包するシリンダ12,ピストン13,ピストン13に付属するOリング14及び加圧ラインから成り立つ加圧接触媒質供給機構に接続されている。
【0034】
その加圧ラインは、圧縮空気源22aとシリンダ12内とを連通するチューブと、そのチューブの途中に設けられて圧縮空気源22aからシリンダ12内への圧力の供給及び供給停止を司る圧縮空気元弁22bと、そのチューブの途中に設けられて圧縮空気源22aからシリンダ12内への供給圧力を調整する圧力調整弁19とから構成されている。
【0035】
楔材5は自在継ぎ手21を介して加圧機構としての加圧シリンダ・ピストン機構と結合し、更に固定部材20により走査駆動装置28に搭載されている。
【0036】
加圧シリンダ・ピストン機構はシリンダ7,ピストン8,シール用Oリング9,10,反力ばね11及びシリンダ上端部に接続された加圧ラインから成り立っている。
【0037】
その加圧ラインは、圧縮空気源22aとシリンダ7内とを連通するチューブと、そのチューブの途中に設けられて圧縮空気源22aからシリンダ7内への圧力の供給及び供給停止を司る圧縮空気元弁22bと、そのチューブの途中に設けられて圧縮空気源22aからシリンダ7内への供給圧力を調整する圧力調整弁18とから構成されている。
【0038】
図3は本発明の一実施例である表面SH波探触子構造体1の走査回転方向側の面に、ばね35a,35b,35cで車軸2の表面に押し付けられた摺動除去板33が取り付けられている。
【0039】
この摺動除去板33は、探触子が走査回転方向へ走査された際には、ばね35a,35b,35cで車軸2の表面に押し付けられ走査摺動面である車軸2の表面にあらかじめ塗布された接触媒質を濡れ状態までにその走査方向に掻き取るように除去乃至は掻き均す作用を果たし、SH波探触子構造体が試験面上を一定の接触媒質皮膜を介してスムースに摺動することを可能とし、またSH波の減衰や擬似超音波信号の発生を防止するのに用いられる。
【0040】
図4は本発明の一実施例である表面SH波探触子構造体1において、探傷試験面と接する摺動材6に走査方向に転動する手段として回転ローラ36a,36bを設置し、図5は同摺動材6の四隅に転動する手段として回転ボール37a,37b,37c,37dを設置し、表面SH波探触子構造体1が探傷試験面を摺動する時の摺動抵抗を転がり抵抗に変えて走査抵抗を減少させるものである。
【0041】
図6は摺動材6に関する他の一実施例であり、摺動材6の車軸2に対向する面には、断熱電気絶縁体38を介して電熱加熱エレメント39を付属した摺動板
40を取り付ける。
【0042】
このような摺動板40を採用すると、摺動板40が電熱加熱エレメント39によって加熱され、車軸2表面上の接触媒質が摺動板と接触して接触媒質の温度が上がり、接触媒質の温度依存による粘度が低下し、走査時の接触媒質との摺動抵抗を減少させる作用が得られる。
【0043】
図7は本発明の一実施例である送信振動子3と受信振動子4を互いにαの角度でV形に対向して配置し、その平面図上の送信超音波ビーム42と欠陥反射超音波ビーム43との各経路の交点がフレッティング疲労割れ発生想定部29で交わるようにした。
【0044】
従って、この実施例での超音波探触子は送受分割型の探触子である。
【0045】
フレッティング疲労割れ41は面状の欠陥であるので送信振動子からの送信超音波ビーム42はその割れ面で反射して、その割れ面で反射した欠陥超音波反射ビーム43は受信振動子4に到達する。
【0046】
一方、車軸2に車輪27を締まりばめで結合したことに基づく擬似欠陥反射波、いわゆる圧入エコー44の主成分は送信振動子3の方向に反射し受信振動子にはその主成分が到達しない。
【0047】
このようにして車輪27を車軸2に圧入したことによる擬似欠陥反射波とフレッティング疲労割れ41からの欠陥反射波との識別が可能となる。
【0048】
以上の発明の一実施例の使用要領について説明する。
【0049】
(1)まず走査駆動装置28を、車軸2と車輪27とのはめあい部でのフレッティング疲労割れ発生想定部29の中心位置が表面SH波探触子構造体1内の送,受それぞれのSH波振動子3,4の面の中心鉛直線のほぼ交点となる車軸位置に設置する。
【0050】
(2)次に表面SH波探触子構造体1の走査試験面である車軸2の表面にあらかじめ接触媒質を薄く塗布しておく。
【0051】
(3)加圧空気元弁22bを開き、圧力調整弁18,19の開度を制御して加圧シリンダ・ピストン機構と接触媒質加圧注入機構へのそれぞれの圧力を調整する。
【0052】
その圧力の調整により、表面SH波探触子構造体1と車軸2の表面との間に存在しているSH波の伝達効率の良い粘性の高い接触媒質を迅速にその厚さを均一、かつ薄くのばした接触状態にし、かつこのような押し付け状態においても表面SH波探触子構造体1と車軸2の表面との間に接触媒質を加圧注入により安定して供給出来る上、表面SH波探触子構造体1の走査における摺動抵抗の調整も圧力のバランスを調整して行う。
【0053】
(4)車軸2の端面45からの反射波を用いて超音波探傷器30の探傷感度を調整する。
【0054】
(5)走査駆動装置28の駆動モータを起動し、表面SH波探触子構造体1を車軸2の周方向に移動させて、表面SH波探触子構造体1を回転走査方向32へ走査する。
【0055】
このときばね35a,35b,35cで車軸2の表面に押し付けられた摺動除去板33で、車軸2の表面の探傷面にあらかじめ塗布された余剰の接触媒質は一様に除去され、探触子構造体1は探傷面上をなめらかに摺動する。
【0056】
超音波の伝達に必要な接触媒質は、接触媒質加圧注入機構のシリンダ12内の接触媒質26が、圧縮空気源22aからの圧力を受けてシリンダ12内を移動するピストン14により、接触媒質供給孔24とスリット23を通って押し出され、図示の流路16,17で超音波伝達面との隙間dに圧入され、隙間d内の接触媒質は接触媒質排出スリット25aを通って絞り25bを経由して接触媒質の回収受け25cに排出されて回収される。
【0057】
(6)走査中にフレッティング疲労割れ41からの欠陥反射超音波ビーム43を受信振動子4が受けたことを超音波探傷器30が検出した場合には、検出データをその検出位置座標と共にデータ収録解析装置31に記録し、検査記録として出力する。
【0058】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、試験体表面に横波水平探触子を押し付けるための第1の加圧機構とその間に接触媒質を加圧注入する第2の加圧機構の加圧圧力の調整を独立して調整できるようにしたから、SH波の伝達効率の良い粘性の高い接触媒質を採用しても、横波水平(SH)波を用いた超音波探傷試験における課題である試験体に対する超音波伝達効率の不安定性と探触子の走査抵抗の増大化を解消できるという効果、及び接触媒質の温度を上げて接触媒質の粘性抵抗を下げ、超音波探触子と試験体表面との摺動抵抗を低減させて探触子の走査を円滑にする効果とが得られる。
【0059】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明による効果に加えて、接触媒質の探触子と試験体表面との間隙内への注入が注入口でのテーパ付与による摺動吸い込み効果により円滑に出来、その間隙への接触媒質の供給が確実になされて超音波の伝達効率の変動が少なくなり、安定させることが出来る。
【0060】
請求項3の発明によれば、試験体表面に横波水平探触子を押し付けるための第1の加圧機構とその間に接触媒質を加圧注入する第2の加圧機構の加圧圧力の調整を独立して調整できるようにしたから、SH波の伝達効率の良い粘性の高い接触媒質を採用しても、横波水平(SH)波を用いた超音波探傷試験における課題である試験体に対する超音波伝達効率の不安定性と探触子の走査抵抗の増大化を解消できるとともに、試験体表面に残留する接触媒質を少なくして残留した接触媒質による超音波の減衰や疑似信号の発生を低減して探傷試験の安定化を図ることが出来る
【0061】
請求項4の発明によれば、請求項3の発明による効果に加えて、接触媒質の探触子と試験体表面との間隙内への注入が注入口でのテーパ付与による摺動吸い込み効果により円滑に出来、その間隙への接触媒質の供給が確実になされて超音波の伝達効率の変動が少なくなり、安定させることが出来るという効果が得られる。
【0062】
請求項5の発明によれば、請求項3又は請求項4の発明による効果に加えて、接触媒質の温度を上げて接触媒質の粘性抵抗を下げ、超音波探触子と試験体表面との摺動抵抗を低減させて探触子の走査を円滑にする効果が得られる。
【0063】
請求項6の発明によれば、請求項3又は請求項4の発明による効果に加えて、探触子と試験体表面との摩擦抵抗が摺動抵抗から転がり抵抗に変わって抵抗が減少し、探触子の試験体表面上での走査が円滑に行えるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による超音波探傷装置を電車の車軸に適用した状態を示した全体図である。
【図2】図1に示した表面SH波探触子構造体の摺動除去板部分を除いた状態の全体図を示しており、(a)図は立面図であり、(b)図は(a)図の左側面図である。
【図3】図1に示した表面SH波探触子構造体に摺動除去板部分を取り付けた状態での全体図を示しており、(a)図は立面図であり、(b)図は(a)図の左側面図である。
【図4】図2に示した表面SH波探触子構造体の車軸表面に対する接触部分の第1の改良案を示した表面SH波探触子構造体の下面図である。
【図5】図2に示した表面SH波探触子構造体の車軸表面に対する接触部分の第2の改良案を示した表面SH波探触子構造体の下面図である。
【図6】図2に示した表面SH波探触子構造体の車軸表面に対する接触部分の第3の改良案を示した表面SH波探触子構造体の車軸表面に対する接触部分の縦断面図である。
【図7】本発明の実施例による超音波探傷装置を電車の車軸に適用した状態での超音波ビームの経路を示した図であり、(a)図はその経路の立面図であり、(b)図はその経路の平面図である。
【符号の説明】
1…表面SH波探触子構造体、2…車軸、3…送信振動子、4…受信振動子、5…楔材、6…摺動材、7,12…シリンダ、8,13…ピストン、9、10…シール用Oリング、11…反力ばね、14…Oリング、15…テーパ状切欠き、16,17…接触媒質圧入ルート、18,19…圧力調整弁、20…固定部材、21…自在継ぎ手、22a…圧縮空気源、22b…圧縮空気元弁、23…スリット、24…接触媒質供給孔、25a…接触媒質排出スリット、25b…絞り、
25c…回収受け、26…接触媒質、27…車輪、28…走査駆動装置、29…フレッティング疲労割れ発生想定部、30…超音波探傷器、31…データ収録解析装置、32…回転走査方向、33…摺動除去板、35a,35b,35c…ばね、36a,36b…回転ローラ、37a,37b,37c,37d…回転ボール、38…断熱電気絶縁体、39…電熱加熱エレメント、40…摺動板、41…フレッティング疲労割れ、42…送信超音波ビーム、43…欠陥反射超音波ビーム、44…圧入エコー、45…車軸端面。

Claims (6)

  1. 試験体表面に横波水平探触子を押し付けるための第1の加圧機構とその間に接触媒質を加圧注入する第2の加圧機構とから構成される横波水平波探触子構造体において、両加圧機構に加圧圧力の調整手段を独立して個々に装備してあること、及び前記試験体表面への前記横波水平波探触子の摺動部材を加熱する手段を前記横波水平波探触子に装備してあることを特徴とする横波水平波を用いた超音波探傷装置。
  2. 請求項1において、試験体表面に横波水平波探触子から発生した超音波を伝達する面と前記試験体表面との間の部分に接触媒質を存在させる一定の間隙を設け、接触媒質を加圧注入する第2の加圧機構から接触媒質を受け入れ加圧注入口を前記間隙に結合し、かつその結合部分にテーパを付けてあることを特徴とする横波水平波を用いた超音波探傷装置。
  3. 試験体表面に横波水平波探触子を押し付けるための第1の加圧機構とその間に接触媒質を加圧注入する第2の加圧機構とから構成される横波水平波探触子構造体において、両加圧機構に加圧圧力の調整手段を独立して個々に装備してあること、及び前記試験体表面と前記横波水平波探触子との間に注入した接触媒質をその間から前記横波水平波探触子に装備した接触媒質の回収手段へ導くための接触媒質排出スリットを前記横波水平波探触子に備えてあることを特徴とする横波水平波を用いた超音波探傷装置。
  4. 請求項3において、試験体表面に横波水平波探触子から発生した超音波を伝達する面と前記試験体表面との間の部分に接触媒質を存在させる一定の間隙を設け、接触媒質を加圧注入する第2の加圧機構から接触媒質を受け入れ加圧注入口を前記間隙に結合し、かつその結合部分にテーパを付けてあることを特徴とする横波水平波を用いた超音波探傷装置。
  5. 請求項3又は請求項4において、試験体表面への横波水平波探触子の摺動部材を加熱する手段を前記横波水平波探触子に装備してあることを特徴とする横波水平波を用いた超音波探傷装置。
  6. 請求項3又は請求項4において、試験体表面への横波水平波探触子の被押し付け部分に転動部材を装備してあることを特徴とする横波水平波を用いた超音波探傷装置。
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