JP3557863B2

JP3557863B2 - Protective film forming apparatus and protective film forming method

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Publication number: JP3557863B2
Application number: JP22409897A
Authority: JP
Inventors: 稔菊地
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1997-08-20
Filing date: 1997-08-20
Publication date: 2004-08-25
Anticipated expiration: 2017-08-20
Also published as: JPH1166647A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円盤状記録媒体上に保護膜を形成する保護膜形成装置及び保護膜形成方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
光磁気記録方式は、磁性材料からなる記録層を部分的にキュリー点または温度補償点以上に昇温させることによって保磁力を小さくし、外部から記録磁界を印加することによって記録層の磁化方向を変化させて情報信号の記録を行う方式である。この光磁気記録方式は、光ファイリングシステムやコンピュータの外部記憶装置、あるいは音響情報、映像情報の記録装置において実用化が進められている。
【０００３】
上記の光磁気記録方式によって記録が行われる光磁気ディスクとしては、例えば、ポリカーボネートのようなプラスチックやガラス等からなる透明基板上に磁性薄膜からなる記録層を形成した光磁気ディスクがある。この記録層は、情報信号が記録される磁性膜や、誘電体膜、反射膜が積層されてなる。ここで、磁性膜は、膜面と垂直方向に磁化容易軸を有するとともに、大きな磁気光学効果を有する。このような磁性膜には、例えば、希土類−遷移金属合金非結晶薄膜等からなる磁性薄膜がある。記録層の最上層に積層される反射膜上には、通常、記録層の腐食防止や傷防止の目的で紫外線硬化樹脂等からなる保護膜が形成されている。
【０００４】
また、光磁気ディスクとしては、上述のような単板構成に限らず、２枚の光磁気ディスクの記録層側又は基板側を対向させて貼り合わせることにより一体化した、両板構成の光磁気ディスクがある。この両板構成の光磁気ディスクは、それぞれの光磁気ディスクの記録層に対して独立の信号が記録されるので、単板構成の光磁気ディスクと比較して記録容量が２倍になる。また、この両板構成の光磁気ディスクは、貼り合わせ面に対して対称の構造となっているので、単板構造の光磁気ディスクと比較して、外部環境の温度や湿度等の変化に対して基板の反り等の変形が生じにくいという利点がある。
【０００５】
この光磁気ディスクに記録する光磁気記録方式としては、大別して光を変調させて信号を記録する光変調方式と、記録磁界を変化させて信号を記録する磁界変調方式とがある。
【０００６】
このうち、磁界変調方式は、信号を記録する際、光を照射した状態で記録磁界を高速で反転させることにより磁性層に信号を記録する方式である。磁界変調方式は、オーバーライトを容易に行うことが可能であるとともに、高記録密度化や高速アクセス等が可能であるために、精力的に研究が進められている。
【０００７】
この磁界変調方式においては、信号の記録時において、記録層に磁界を発生させる磁気ヘッドによって磁界の印加を行う。この磁気ヘッドは、信号を記録する際、高速で反転させる必要があるので、上記の光変調方式のように強磁界を発生させることができない。
【０００８】
ここで、磁気ヘッドによって光磁気ディスクに印加される磁界の大きさは、光磁気ディスクと磁気ヘッドとの距離に反比例する。すなわち、光磁気ディスクに印加される磁界の大きさは、光磁気ディスクと磁気ヘッドとの距離が大きくなるほど小さくなる。したがって、このような磁気ヘッドにおいては、信号を記録する際、光磁気ディスクとの距離を近接させる必要がある。
【０００９】
そのため、単板構成の光磁気ディスクにおいては、光磁気ディスクの一方面にレーザー光を照射する光学ピックアップ装置を配設し、光磁気ディスクの他方面に磁気ヘッドを配設している。
【００１０】
また、両板構成の光磁気ディスクに情報を記録する場合には、光学ピックアップ装置と磁気ヘッドとを一体化して、光磁気ディスクの両面から一体化した光学ピックアップ装置及び磁気ヘッドを配設するようにしている。
【００１１】
なお、この一体化した光学ピックアップ装置及び磁気ヘッドは、レーザー光を基板を介さずに直接記録層に照射させる。このため、光磁気ディスクを構成する基板の材料は、透明材料に限定されず、不透明な基板を使用することができる。したがって、この両板構造の光磁気ディスクは、基板の材料として例えばＡｌを使用することができ、基板の反りを防止することが可能であるという利点も備えている。
【００１２】
上述したように、光磁気ディスクにおいては、単板構成、両板構成の光磁気ディスクがある。これらの光磁気ディスクには、記録層の腐食等を防止するために保護膜が形成されている。この保護膜は、通常、スピンコート法によって形成される。
【００１３】
この保護膜を形成するには、図７に示すように、まず、保護膜が形成されるディスク基板１０１をターンテーブル１０２上に載置し、スピンドルモータによって低速で回転させる。そして、紫外線硬化樹脂１０３をディスク基板の記録領域の内周部に沿って円環状に供給する。そして、ディスク基板を高速で回転することによる遠心力で紫外線硬化樹脂を外周部にまで塗布し、ディスク基板全面にわたって紫外線硬化樹脂の塗膜を形成する。なお、この保護膜の厚さは、後の工程で紫外線が照射された後において充分な保護効果を得るために、約１５μｍに形成される。
【００１４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように、紫外線硬化樹脂がディスク基板の内周部から供給されて形成される保護膜は、ディスク基板の外周部になるほど膜厚が厚くなるという傾向がある。
【００１５】
このスピンコート法によって形成される保護膜の膜厚は、紫外線硬化樹脂の粘度、光磁気ディスクの回転速度、回転時間等の条件によって変化する。しかし、保護膜は、上述のように、ディスク基板の内周部から塗布して、回転速度、回転時間を変化させてディスク基板の全面に亘って均一の膜厚に塗布しようとしても、ディスク基板の外周部において内周部より膜厚が大きくなってしまう。
【００１６】
ここで、紫外線硬化樹脂の粘度を、５００ｃｐｓ，１４０ｃｐｓ，３７ｃｐｓと変化させて保護膜を形成したときの膜厚分布を図８に示す。ここで図８は、縦軸に保護膜の膜厚を示し、横軸にディスク基板の中心からの半径位置を示した図である。また、図８中の特性Ａは、粘度が５００ｃｐｓの紫外線硬化樹脂により保護膜を形成したときの、保護膜の膜厚とディスク基板の中心からの半径位置とを示す実測値である。図８中の特性Ｂは、粘度が１４０ｃｐｓの紫外線硬化樹脂により保護膜を形成したときの、保護膜の膜厚とディスク基板の中心からの半径位置とを示す実測値である。図８中の特性Ｃは、粘度が３７ｃｐｓの紫外線硬化樹脂により保護膜を形成したときの、保護膜の膜厚とディスク基板の中心からの半径位置とを示す実測値である。
【００１７】
この図８に示した保護膜の膜厚とディスク基板の中心からの半径位置との関係についての測定は、ディスク基板を低速で回転させた状態で、ディスク基板の中心から半径１７ｍｍの位置で紫外線硬化樹脂を円環状に供給し、１秒間かけて３０００ｒｐｍまで回転数を上昇させ、３０００ｒｐｍで回転させた状態で８秒間保持した後、紫外線を照射することによって形成した保護膜を測定対象としている。
【００１８】
ここで、粘度が異なる紫外線硬化樹脂を同一条件で塗布して形成される保護膜の膜厚は、粘度の平方根に比例することが知られている。したがって、例えば、粘度が１４０ｃｐｓの紫外線硬化樹脂で形成した保護膜と、粘度が５００ｃｐｓの紫外線硬化樹脂で形成した保護膜とを、同一条件で塗布した場合の膜厚比は理論上、（５００／１４０）^１／２＝１．９となる。また、例えば粘度が３７ｃｐｓの紫外線硬化樹脂で形成した保護膜と、粘度が５００ｃｐｓの紫外線硬化樹脂で形成した保護膜とを、同一条件で塗布した場合の膜厚比は理論上、（５００／３７）^１／２＝３．７になる。
【００１９】
そして、上述の膜厚比に基づいて、粘度が１４０ｃｐｓの紫外線硬化樹脂で形成した保護膜の膜厚分布を１．９倍することによって算出される第１の規格化膜厚分布と、粘度が３７ｃｐｓの紫外線硬化樹脂で形成した保護膜の膜厚分布を３．７倍することによって算出される第２の膜厚分布とを示した図を図９に示す。なお、図９においては、粘度が５００ｃｐｓの紫外線硬化樹脂で保護膜を形成したときの膜厚分布を○で示し、第１の規格化膜厚分布を△で示し、第２の規格化膜厚分布を□で示した。
【００２０】
この図９によれば、第１の規格化膜厚分布、第２の規格化膜厚分布、及び粘度が５００ｃｐｓの紫外線硬化樹脂で保護膜を形成したときの膜厚分布は、ほぼ同一曲線上に載っている。したがって、保護膜の膜厚は、同一条件で形成することによって、粘度の平方根に比例することがわかる。
【００２１】
また、図９より、保護膜を形成する方法として通常行われているスピンコート法では、回転速度、回転時間等の条件を変化させても、所定の膜厚で保護膜を形成しようとすると、ディスク基板の内周部に形成される膜厚と、外周部に形成される膜厚とで、ある決まった値だけ膜厚差が生じてしまうことがわかる。
【００２２】
ここで、保護膜のディスク基板の内周部と外周部とにおける膜厚差は、粘度が低い紫外線硬化樹脂を使用し、ディスク基板の回転時間を長くし、塗布する紫外線硬化樹脂の膜厚をディスク基板の全面において薄くすることにより小さくすることができる。例えば、保護膜は、粘度が３７ｃｐｓの紫外線硬化樹脂を使用し、回転時間を長くし、保護膜全体の膜厚を薄くすることによって、光磁気ディスクの中心から半径２４ｍｍの位置と、半径４０ｍｍの位置とにおいて、膜厚差を約１．５μｍ程度とすることができる。
【００２３】
しかし、保護膜は、膜厚を極端に薄くすると、光磁気ディスクの記録層の腐食等を防止することができなくなるため、最低でも光磁気ディスクの全面において平均１５μｍ程度の膜厚が必要である。このように保護膜の光磁気ディスクの全面における膜厚の平均を１５μｍとすると、上述の条件を変化させても、内周部と外周部とで約５μｍの膜厚差が生じてしまう。
【００２４】
ところで、保護膜側からレーザー光を照射することによって記録再生を行う光学ピックアップ装置において、保護膜は、ディスク基板の内周部と外周部において膜厚差が生じていると、レーザー光の波面収差が生じるという問題を生じる。このように、光学ピックアップ装置においては、保護膜の膜厚差により波面収差が生じると、照射されるレーザー光が不安定になり、記録再生特性が劣化するという問題を生じる。
【００２５】
ここで、波面収差Ｗ_４０ｄは、ｎを保護膜の屈折率とし、Δｄを保護膜の膜厚差とし、ＮＡを光学系のレンズの開口数とすると、次の数１に示すような式となる。
【００２６】
【数１】

【００２７】
現行の光磁気ディスクの場合、保護膜の屈折率ｎが１．５８であり、光学系のレーザー波長λが７８０ｎｍ、レンズの開口数ＮＡが０．５である。このような条件において、保護膜の膜厚差△ｄが５μｍであると、数１から波面収差Ｗ_４０ｄは０．１９λ（０．１４８μｍ）となる。
【００２８】
ところで、光磁気ディスクの光学系においては、近年の記録密度向上に伴って、光学系のレーザー波長λを短くするとともに、レンズの開口数ＮＡを大きくすることが行われている。このことは、光学レンズで集光させたレーザー光のスポット径がレーザー光の波長λに比例し、レンズの開口数ＮＡに反比例することによる。
【００２９】
ここで、現在のレーザースポット径は、約１．６μｍであるが、例えばレーザー光の波長を４８０ｎｍ、レンズの開口数ＮＡを０．９とすると、レーザースポット径が０．５μｍとなり、結果として現行の約１／３のレーザースポット径とすることができる。したがって、このような光学系によれば、現行の面記録密度と比較して約９倍の面記録密度とすることができる。
【００３０】
しかしながら、上述した保護膜形成装置により形成された保護膜に、約５μｍ程度の膜厚差が生じていると、上記の数１から算出される波面収差Ｗ_４０ｄが非常に大きくなり、安定した記録再生を行うことができないという問題を生じる。このような光磁気ディスクの光学系において、少なくとも現行と同じ０．１９λ程度に波面収差Ｗ_４０ｄを抑えるためには、保護膜の内周部と外周部とでの膜厚差△ｄを２．９μｍ以下に抑制する必要がある。
【００３１】
また、上述したような保護膜の膜厚差は、上述した光学系によるレーザー光の照射のみならず、磁気ヘッドによる磁界の印加にも影響する。例えば上述した磁界変調方式において使用される磁気ヘッドには、光磁気ディスクの保護膜から数μｍ〜数十μｍ程度の微小な間隙を介して信号の記録を行う浮上型磁気ヘッドや、光磁気ディスクの保護膜を摺動しながら信号の記録を行う摺動型磁気ヘッドがある。このような磁気ヘッドが使用される磁界変調方式においては、保護膜に膜厚差が生じていると、記録層と磁気ヘッドとの間隔が変化することになる。これは、磁界変調方式において、保護膜に膜厚差があると、記録層と磁気ヘッドとの距離がこの膜厚差を反映して不均一となるということである。その結果、図１０に示すように、記録層に印加される磁界の強さにばらつきが生じてしまう。例えば、浮上高さを５μｍとした浮上型磁気ヘッドを用いる場合、保護膜に内周部と外周部とで５μｍの膜厚差があると、印加される磁界の強さは内周部と外周部とで１５Ｏｅ程度異なってしまうという問題を生じる。
【００３２】
そこで、上述したような保護膜の膜厚差を抑制する方法としては、光磁気ディスクを１０００ｒｐｍ以上の回転数で回転させた状態で、光磁気ディスクの表面に塗布された紫外線硬化樹脂に紫外線を照射し、保護膜を形成するという方法がある。しかし、このような方法で形成した保護膜であっても、ディスク基板の内周部と外周部とで膜厚差が生じてしまい、外周部の膜厚が厚くなってしまうという問題がある。この膜厚差を生じてしまう原因としては、紫外線硬化樹脂がスピンコート時において、ディスク基板が回転することによる遠心力と粘性抵抗力とが加わることがあげられる。そして、この紫外線硬化樹脂は、ディスク基板の内周部に供給されて外周部に移動する。ここで、紫外線をディスク基板の外周部から内周部にむかって照射すると、外周部では紫外線硬化樹脂が硬化するが、紫外線が照射されていない内周部では、紫外線硬化樹脂が遠心力により外周部に移動し、徐々に薄くなる。
【００３３】
そして、紫外線が照射されて硬化した外周部は、硬化していない内周部からの紫外線硬化樹脂が供給されるため徐々に厚くなってしまう。つまり、ディスク基板を回転させないで硬化させる場合よりも、内周部と外周部の膜厚差は増加してしまうことになる。
【００３４】
本発明は、上述したような実情に鑑みて提案されたものであり、保護膜を所定の膜厚に形成するとともに、基板全体にわたって均一の膜厚で保護膜を形成することを目的とする。
【００３５】
【課題を解決するための手段】
本発明の保護膜形成装置は、中心孔を有する円盤状記録媒体が載置され、円盤状記録媒体を回転させるターンテーブルと、外周縁部から内周側に次第に厚さを大とするテーパー部が形成されて少なくとも円盤状記録媒体の中心孔を覆う円板部と上記円板部の略中心に配設された中心軸とからなる回転円板とを有する。そして本発明の保護膜形成装置では、上記中心軸が上記ターンテーブルの略中心に形成されている中心穴に挿入されて上記円板部の外周縁部が円盤状記録媒体と接触し、上記円板部の内周側と上記円盤状記録媒体との間には隙間が形成されるようになされており、上記ターンテーブルによって回転駆動される上記円盤状記録媒体及び上記回転円板の中心部に、保護膜材料を供給するとともに延伸して、円盤状記録媒体上に保護膜を形成することを特徴とする。
【００３６】
ターンテーブルは、中心孔を有する円盤状記録媒体を載置し、円盤状記録媒体を回転させる。回転円板は円盤状記録媒体の中心孔を少なくとも覆う。上記円板部の内周側と上記円盤状記録媒体との間には隙間が形成されているため、保護膜材料が円板部と円盤状記録媒体との間に入り込むことがない。
【００３７】
また、本発明の保護膜形成装置は、中心孔を有する円盤状記録媒体が載置され、円盤状記録媒体を回転させるターンテーブルと、外周縁部から内周側に次第に厚さを大とするテーパー部が形成されて少なくとも円盤状記録媒体の中心穴を覆う円板部と、上記円板部の略中心に配設された中心軸とからなる回転円板と、上記中心軸に設けられ気体を噴出する噴出口をと有する。上記ターンテーブルによって回転駆動される上記円盤状記録媒体及び上記回転円板の中心部に、保護膜材料を供給するとともに延伸して、円盤状記録媒体上に保護膜を形成し、そして上記噴出口は、上記回転円板を上記ターンテーブルから取り外すときに上記円板部と上記円盤状記録媒体との間に気体を噴出することを特徴とする。
【００３８】
ターンテーブルは、中心孔を有する円盤状記録媒体を載置し、円盤状記録媒体を回転させる。回転円板は円盤状記録媒体の中心孔を少なくとも覆う。噴出口は上記回転円板を上記ターンテーブルから取り外すときに上記円板部と上記円盤状記録媒体との間に気体を噴出する。上記回転円板を上記ターンテーブルから取り外すときに上記円板部と上記円盤状記録媒体との間に気体を噴出することで、保護膜材料が上記円板部と上記円盤状記録媒体との間に入り込むことがない。
【００３９】
本発明の保護膜形成方法は、中心穴を有する円盤状記録媒体をターンテーブル上に載置し、円盤状記録媒体の中心穴よりも径の大きい円板部を有する回転円板によって、少なくとも円盤状記録媒体の中心穴を覆い、上記ターンテーブルによって回転駆動される上記円盤状記録媒体及び上記回転円板の中心部に、保護膜材料を供給するとともに延伸して、円盤状記録媒体上に保護膜を形成し、上記回転円板を上記ターンテーブルから取り外すときに、円板部と円盤状記録媒体との間に気体を噴出することを特徴とする。
【００４０】
上記回転円板を上記ターンテーブルから取り外すときに、円板部と円盤状記録媒体との間に気体を噴出することで、保護膜材料が円板部と円盤状記録媒体との間に入り込むことがない。
【００４１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【００４２】
本発明により製造される光磁気ディスク１は、いわゆる磁界変調方式により記録再生が行われる光磁気ディスクである。この光磁気ディスク１は、図１に示すように、ディスク基板２上に記録層３が形成され、この記録層３上に保護膜４が形成されてなる。
【００４３】
このような光磁気ディスク１は、記録再生時において、ディスク基板２側に光学ピックアップ装置５が配設され、保護膜４側に磁気ヘッド６が配設される。そして、記録時において、光磁気ディスク１は、光学ピックアップ装置５によりディスク基板２側からレーザー光が照射されるとともに、保護膜４側から磁気ヘッド６により高周波で磁界が印加されることによって、情報信号が記録される。
【００４４】
この光磁気ディスク１は、上述のように、合成樹脂材料からなるディスク基板２と、このディスク基板２上に積層されて、情報信号が記録される記録層３と、この記録層３を保護する保護膜４とが積層されてなる。
【００４５】
ディスク基板２は、数ｍｍ程度の厚さを有する円盤状の透明基板である。このディスク基板２の材料としては、例えばアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂等のプラスチック材料があり、また、ガラス材料でもよい。
【００４６】
記録層３は、ディスク基板２上に形成され、ディスク基板２の中心から半径位置２４ｍｍ〜４０ｍｍの範囲に円環状に形成されている。この記録層３は、第１の誘電体膜と、情報が記録される記録磁性膜と、第２の誘電体膜と、反射膜とが積層されてなる。
【００４７】
記録磁性膜は、膜面に垂直な磁化容易軸を有する非晶質の磁性薄膜で構成されている。また、この記録磁性膜は、磁気光学特性に優れることは勿論、室温にて大きな保磁力を持ち、且つ、２００℃付近にキュリー点を有している。なお、この記録磁性膜は、希土類−遷移金属非晶質薄膜等で構成され、例えばＴｂＦｅＣｏ系非晶質薄膜からなる。この記録磁性膜には、Ｃｒ等の元素を添加してもよい。記録磁性膜にＣｒ等の元素を添加することで記録磁性膜の耐蝕性が向上する。
【００４８】
第１の誘電体膜及び第２の誘電体膜としては、酸化物や窒化物が使用可能であるが、誘電体膜中の酸素が記録磁性膜に悪影響を及ぼすおそれがあることから窒化物が好ましく、酸素、水分子の透過を防止するのに有利であり且つ使用レーザー光を充分透過し得る物質として窒化ケイ素あるいは窒化アルミニウム等が好適である。
【００４９】
また、反射膜は、上記第２の誘電体膜との境界でレーザー光を７０％以上反射する高反射率の膜により構成することが好ましく、非磁性金属の蒸着膜が好適である。また、この反射膜は、熱的に良導体であることが望ましく、入手のしやすさ等を考慮すると、アルミニウムが適している。
【００５０】
これらの記録磁性膜、第１の誘電体膜、第２の誘電体膜及び反射膜は、蒸着法やスパッタリング法等の、いわゆる気相メッキ法により形成される。このとき各層の膜厚は任意に設定することができるが、通常は数百〜数千オングストローム程度に設定される。これらの各層の膜厚は、各層単独の光学的性質のみならず、組み合わせによる効果を考慮して決めることが好ましい。これは、例えば記録磁性膜を透過して各層境界で反射した光と多重干渉し、膜厚の組み合わせにより記録磁性膜の実効的な光学特性及び磁気光学特性が大きく変動するためである。
【００５１】
保護膜４は、上述した構成の記録層３上に形成され、例えば紫外線硬化樹脂からなる。この保護膜４は、後述するスピンコート法により形成される。また、この保護膜４は、光磁気ディスク１の全面において、平均膜厚が約１５μｍ以上となるように形成され、光磁気ディスク１の内周部と外周部との膜厚差が約２μｍ以下となっている。また、この保護膜４は、光磁気ディスク１の記録層３上に形成された状態において膜厚を約１５μｍ以上とすることにより、記録層３の腐食を充分に防止することが可能となる。
【００５２】
保護膜４は、記録層３が形成されたディスク基板２上に紫外線硬化樹脂を供給し、このディスク基板２を回転させることにより全面に紫外線硬化樹脂を塗布して形成される。なお、以下の説明において、ディスク基板７は、ディスク基板２上に記録層３が形成されたものを示す。
【００５３】
上述したような光磁気ディスクの保護膜４を形成する保護膜形成装置を図２に示す。この保護膜形成装置は、ノズル８と、ターンテーブル９と、回転円板１０とを有する。
【００５４】
ノズル８は、樹脂供給部１１に接続された樹脂供給管１２の一端部に取り付けられている。このノズル８は、スピンコート時において、ディスク基板７及び回転円板８が回転する略中心点である回転円板１０の真上に配設され、紫外線硬化樹脂１３をディスク基板７及び回転円板１０の回転中心に供給するように出射する。
【００５５】
ターンテーブル９、ディスク基板７、及び回転円板１０の断面図を図３に示す。
【００５６】
ターンテーブル９は、ディスク基板７が載置されるとともに、スピンコート時において、ディスク基板７を図２中のＡ方向に回転させるものである。このターンテーブル９は、例えばスピンドルモータ等の回転駆動手段によってディスク基板７を所定の回転数で回転駆動させる。また、このターンテーブル９は、回転円板１０の中心軸１０ｂが挿入される中心穴９ａが形成されている。
【００５７】
ここで、本発明の保護膜形成装置により保護膜４が形成されるディスク基板７は、外径が８６ｍｍ、厚みｔ_１が１．２ｍｍ、中央孔７ａの直径ｔ_２が１５ｍｍで形成されたディスク基板７である。また、ディスク基板７には、基板を成形した際、スタンパ等の原盤を固定した押さえ部材が転写された押さえ溝７ｂが形成されている。この押さえ溝７ｂは、その外径ｔ_３が３４ｍｍであり、情報信号が記録されるデータ領域より内側に形成される。
【００５８】
回転円板１０は、例えばアルミニウムからなり、ターンテーブル９に載置されたディスク基板７の中心孔７ａを塞ぐとともに、ディスク基板７の内周部を覆う円板部１０ａと、この円板部１０ａの略中心に形成された中心軸１０ｂとからなる。なお、この回転円板１０は、例えば円板部１０ａの厚さｔ_４が３．０ｍｍ、円板部１０ａの直径ｔ_５が３５ｍｍに形成されている。
【００５９】
なお、円板部１０ａによって覆われるディスク基板７の内周部は、情報信号が記録されたデータ領域より内周側を示す。
【００６０】
ターンテーブル９にディスク基板７が載置され、回転円板１０が配設された状態の断面図を図４に示す。
【００６１】
この回転円板１０は、ターンテーブル９の中心穴９ａに対して着脱可能となっている。ディスク基板７に保護膜４をスピンコート法により形成する際、回転円板１０は、ディスク基板７の保護膜４が形成される面側から、中心軸１０ｂをディスク基板７の中心孔７ａ及びターンテーブル９の中心穴９ａに挿入されて固定される。このように、回転円板１０は、ターンテーブル９の中心穴９ａに固定されることによって、円板部１０ａがディスク基板７の中心孔７ａ及び内周部を覆うように配設される。
【００６２】
このように構成された保護膜形成装置は、ディスク基板７の中心孔７ａに挿入される回転円板１０を備えているので、ディスク基板７の中心孔７ａを塞いで紫外線硬化樹脂１３の塗布膜を形成することが可能である。したがって、この保護膜形成装置は、スピンコート時において、ディスク基板７の回転中心から紫外線硬化樹脂１３を供給することができる。
【００６３】
しかし、回転円板１０の円板部１０ａ全体が、ディスク基板７に接していると、スピンコート時において、円板部１０ａとディスク基板７との間に紫外線硬化樹脂１３が入り込み、円板部１０ａのディスク基板７との接触面に紫外線硬化樹脂１３が付着してしまうおそれがある。そして、次のディスク基板に対して保護膜４を形成する際に、回転円板１０をディスク基板上に配設させると、回転円板１０の接触面に付着していた紫外線硬化樹脂１３によりディスク基板の内周部が汚れてしまう。
【００６４】
これは、回転円板１０をターンテーブル９の中心穴９ａから取り外す際に、円板部１０ａとのディスク基板７との接触面に毛細管現象が生じ、紫外線硬化樹脂１３が円板部１０ａのディスク基板７との接触面に入り込んでしまうことによる。さらに、回転円板１０の材料であるアルミニウムの表面張力が、紫外線硬化樹脂１３の表面張力よりも大きいため、紫外線硬化樹脂１３が濡れやすい。
【００６５】
そこで、円板部１０ａの外周縁部には、図５に示すように、テーパー部１０ｃが形成されている。このテーパー部１０ｃは、円板部１０ａの外周縁部から内周側へと次第に厚さが大となるように、ディスク基板７の保護膜形成面と所定の角度θで形成されている。そして、回転円板１０は、上記テーパー部１０ｃの外周縁部がディスク基板７との接触面１０ｄとなり、円板部１０ａの内周側と、ディスク基板７との間には隙間１０ｅが形成されるようになされている。このように円板部１０ａの外周縁部にテーパー部１０ｃを形成して、円板部１０ａとディスク基板７との接触面積を小さくすることで、毛細管現象を防ぐことができる。円板部１０ａとディスク基板７の内周部の接触面側を除いた領域に隙間１０ｅができるため、毛細管現象により紫外線硬化樹脂１３が接触面１０ｄよりも内周側に入り込むことはない。
【００６６】
また、ディスク基板７には押さえ溝７ｂが形成されているため、押さえ溝７ｂに紫外線硬化樹脂１３が溜まってしまうことがある。押さえ溝７ｂに溜まった紫外線硬化樹脂１３が円板部１０ａに付着してディスク基板７を汚してしまう。そのため、円板部１０ａの直径を、この押さえ溝７ｂの外径よりも大きくすることが好ましい。押さえ溝７ｂを円板部１０ａで覆うことで、紫外線硬化樹脂１３が押さえ溝７ｂに溜まり、ディスク基板７を汚すことがなくなる。
【００６７】
また、円板部１０ａのディスク基板７との接触面１０ｄには、紫外線硬化樹脂１３の表面張力よりも、表面張力の小さい材料を配しておくのが好ましい。紫外線硬化樹脂１３よりも表面張力の小さい材料を回転円板１０のディスク基板７との接触面１０ｄに配することにより、紫外線硬化樹脂１３が濡れにくくなる。なお、アルミニウムの表面張力は、約３７ｄｙｎｅ／ｃｍである。一方、本発明の保護膜形成装置で使用される紫外線硬化樹脂１３は、表面張力が約３０ｄｙｎｅ／ｃｍである。
【００６８】
本発明の保護膜形成装置においては、回転円板１０のディスク基板７との接触面１０ｄにフッ素樹脂による加工を施して、回転円板１０のディスク基板との接触面１０ｄの表面張力を約２０ｄｙｎｅ／ｃｍとし、ディスク基板７の表面張力よりも小さくするのが好ましい。このフッ素樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン等が好ましい。
【００６９】
このようにフッ化樹脂による加工を施すことにより、回転円板１０のディスク基板７との接触面１０ｄの表面張力が、通常使用される紫外線硬化樹脂１３の表面張力よりも小さくされているので、表面張力が約２５〜４０ｄｙｎｅ／ｃｍの紫外線硬化樹脂１３を完全にはじき、回転円板１０のディスク基板７との接触面１０ｄに紫外線硬化樹脂１３が付着しにくくなる。
【００７０】
また、上記中心軸１０ｂには、ディスク基板７上に紫外線硬化樹脂１３の塗布膜を形成した後、回転円板１０をターンテーブル９から取り外すときに、気体を中心軸１０ｂ側から外側に噴出させるための少なくとも１個以上の噴出口１４を形成しておくことが好ましい。
【００７１】
このように構成された円板部１０ａを用いた保護膜形成装置においては、ディスク基板７上に紫外線硬化樹脂１３の塗布膜を形成した後、回転円板１０をターンテーブル９から取り外すときに、噴出口１４から気体を外側に向かって噴出するため毛細管現象が生じることはなく、回転円板１０のディスク基板７との接触面側に紫外線硬化樹脂１３が付着することはない。すなわち、次のディスク基板に対して保護膜４を形成する際に、ディスク基板の内周部を汚してしまうことがない。
【００７２】
また、本発明で適用した噴出口１４に限らず、回転円板１０の中心軸１０ｂ側から外側に向かって気体を噴出させる構造であれば、同等の効果が得られる。
【００７３】
次に、上述した保護膜形成装置により、ディスク基板７上に保護膜４を形成する保護膜形成方法について説明する。
【００７４】
この保護膜形成方法は、先ず、図２に示すように、ノズル１０から紫外線硬化樹脂１３を回転円板１０の回転中心に供給する。なお、本発明を適用した保護膜形成方法においては、紫外線硬化樹脂１３の粘度が５００ｃｐｓ程度のものを使用している。そして、ターンテーブル９上にディスク基板７と回転円板１０とを載置した状態でターンテーブル９を約３０ｒｐｍ程度の回転数で回転させる。これにより、このターンテーブル９上に載置されたディスク基板７及び回転円板１０もターンテーブル９と同速度で回転される。このように、約３０ｒｐｍでディスク基板７及び回転円板１０を回転させることにより、ディスク基板７上の全面に紫外線硬化樹脂１３を塗布する。
【００７５】
次に、ターンテーブル９の回転数を１秒間かけて３０００ｒｐｍまで上昇させ、３０００ｒｐｍの回転数で回転している状態を８秒間保持する。このように、３０００ｒｐｍの回転数で回転している状態を８秒間保持することにより、回転円板１０の回転中心に供給された紫外線硬化樹脂１３を、遠心力によりディスク基板７の外周側に広げ、ディスク基板７の全面に紫外線硬化樹脂１３の塗布膜を形成する。
【００７６】
このようにして、ディスク基板７に紫外線硬化樹脂１３の塗布膜を形成した後、次のディスク基板をターンテーブル９に載置するため、回転円板１０の中心軸１０ｂを、ターンテーブル９の中心穴９ａから取り出すことになる。このとき、回転円板１０の周辺縁部に付着した紫外線硬化樹脂１３が、毛細管現象により回転円板１０の接触面側に入り込むのを防ぐため、回転円板１０をターンテーブル９から取り外すときに、噴出口１４から気体を外側に向かって噴出する。このように、噴出口１４から気体を外側に向かって噴出することで、毛細管現象を防ぎ、回転円板１０のディスク基板７との接触面側に紫外線硬化樹脂１３が付着することはない。すなわち、次のディスク基板に対して保護膜を形成する際に、ディスク基板の内周部を汚してしまうことがない。
【００７７】
次に、この紫外線硬化樹脂１３の塗布膜に対して紫外線を照射することにより硬化させ、保護膜４を形成する。
【００７８】
このような保護膜形成方法により形成した保護膜４は、図６に示すような膜厚となる。なお、図６は、横軸にディスク基板７の中心からの半径位置を示し、縦軸にディスク基板７の中心からの半径位置における保護膜４の膜厚を示した図である。また、この図６においては、上述の保護膜形成方法により形成された保護膜の膜厚を●で示し、比較例として、従来の方法でディスク基板を回転させて保護膜を形成したときの計算値を実線で示している。
【００７９】
また、ディスク基板７に形成されている記録層３の範囲は図６に示すように、約２４ｍｍ〜約４０ｍｍである。すなわち、この範囲が保護膜４を形成すべき領域ということである。
【００８０】
この図６によれば、保護膜４の膜厚は、ディスク基板７の半径位置が２４ｍｍ〜４０ｍｍの範囲内において、約１６μｍ程度となっている。また、この保護膜４の膜厚は、半径位置が約２４ｍｍ〜約４０ｍｍの範囲内において、約２．０μｍ以下の膜厚差となっている。
【００８１】
一方、図６中の比較例は、ディスク基板の全域において、内周側から外周側に向かって膜厚が厚くなる傾向にある。また、この比較例によれば、ディスク基板の半径位置が約２４ｍｍ〜約４０ｍｍの範囲内において、ディスク基板の外周部側において、保護膜の膜厚が厚くなっている。
【００８２】
したがって、上述した保護膜形成方法によれば、図６に示すように、記録層３が形成されている範囲内において、約１５μｍ以上の膜厚の保護膜４を形成することができるとともに、ディスク基板の内周側と外周側との膜厚差を約２μｍ以下に抑制した保護膜４を形成することが可能である。
【００８３】
また、この保護膜形成方法では、ディスク基板７の全面において保護膜４の膜厚差が２μｍ以下とすることができるので、レーザー光を保護膜側から入射させても、ディスク基板７の全面において波面収差の誤差が大きくなってしまうような部分がない。すなわち、保護膜４は、例えば、レーザー光を保護膜側から入射する光学装置を用いた場合、レーザー光の波長λを４８０ｎｍとし、ディスク基板７上にレーザー光を集光させるレンズの開口数ＮＡを０．９としたとき、波面収差が０．１９λ以下となるような膜厚差の上限である２．９μｍ以下に形成されている。したがって、このような保護膜４が形成された光磁気ディスクによれば、高密度記録用に設計された光学系を使用して記録再生を行っても、保護膜４の膜厚差による波面収差の誤差が大きくなるようなことはなく、レーザー光を記録層に安定して照射させることが可能である。
【００８４】
また、この保護膜形成方法によれば、光磁気ディスク上に摺動しながら信号の記録を行う磁気ヘッドを使用しても、保護膜４の膜厚差により、光磁気ディスクの表面に対して損傷を与えるようなことはなく、信号の記録を行うことが可能である。また、この保護膜形成方法によれば、光磁気ディスク上の表面と微小間隔を介して浮上する磁気ヘッドを使用して信号の記録を行っても、磁気ヘッドが光磁気ディスクの表面と接触することなく、所定の間隔を保持して信号を記録することができる。ここで、例えば光磁気ディスクと磁気ヘッドとの間隔を５μｍと設定された磁気ヘッドを使用した場合、ディスク基板７の全面において保護膜４の膜厚差が２μｍ以下であれば、磁気ヘッドにより印加される磁界の膜厚差に起因する変化量を±４Ｏｅ以内に抑制することができる。したがって、このような保護膜形成方法によれば、記録層３に対して安定して磁界を印加することができ、光磁気ディスクの全面において記録ビットを安定して形成することができる。
【００８５】
なお、上述した保護膜形成装置及び保護膜形成方法においては、紫外線硬化樹脂がアクリル系紫外線硬化樹脂等、光磁気ディスクの保護膜材料として使用されているものであれば適用可能である。また、この紫外線硬化樹脂の粘度は、例えば、上述した保護膜形成方法において、約５００ｃｐｓ程度のものを使用したが、例えば重合度等を制御して変化させたものを使用してもよい。
【００８６】
また、本発明により保護膜が形成される光磁気ディスクは、基板の片面のみに記録層及び保護膜層を形成した、いわゆる単板構造のものに限らない。すなわち、光磁気ディスクは、単板構成の光磁気ディスクの基板同士を対向させて貼り合わせて一体とした両板構造の光磁気ディスクであってもよい。
【００８７】
この両板構造の光磁気ディスクでは、記録再生時において、両面からレーザー光が照射されるとともに、磁気ヘッドにより磁界が印加される。すなわち、保護膜が形成された記録層が両面に形成されることになる。このような両板構造の光磁気ディスクにおいても、上述したように、光磁気ディスクの内周部と外周部との膜厚差がなく保護膜が形成されることによって、レーザー光の照射及び記録磁界の印加を安定して行うことが可能である。
【００８８】
また、本発明により保護膜が形成される光磁気ディスクは、記録層上に形成された保護膜側からレーザー光を照射して信号の記録再生が行われる光磁気ディスクであってもよい。
【００８９】
上述した保護膜形成装置及び保護膜形成方法は、光磁気ディスクに限らず、例えば、表面に物理的な凹凸が形成されることによって信号が記録されている、再生専用の光ディスク等にも適用可能である。さらに、この保護膜形成装置及び保護膜形成方法においては、広く、磁気ディスクや、光ディスク、相変化型ディスク等、保護膜材料をスピンコート法によって塗布して保護膜が形成される記録媒体であれば適用可能であることは勿論である。
【００９０】
【発明の効果】
本発明では、円盤状記録媒体及び回転円板の回転中心から紫外線硬化樹脂を供給することができる。したがって、円盤状記録媒体の内周部と外周部との膜厚差がなく、全面にわたって均一な保護膜を形成することができる。したがって本発明では、円板状記録媒体の全面にわたって保護膜を均一な厚さで形成することができ、情報の記録又は再生が安定に行われる円盤状記録媒体を実現することができる。
【００９１】
また、本発明では、回転円板の円板部の外縁周部が円盤状記録媒体と接し、円板部の内周部と円盤状記録媒体との間には隙間が形成されている。また、本発明では、回転円板をターンテーブルから取り外す瞬間に円板部の内周部と円盤状記録媒体との間に気体を噴出させる。したがって本発明では、円板部の内周部と円盤状記録媒体との間に紫外線硬化樹脂が入り込んで円板部や円盤状記録媒体を汚すことなく保護膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】光磁気ディスクの記録再生装置の一例を示す断面図である。
【図２】本発明の保護膜形成装置の一例を示す斜視図である。
【図３】ターンテーブル、ディスク基板及び回転円板の一例を示す分解断面図である。
【図４】ターンテーブル上にディスク基板及び回転円板が載置された状態の一例を示す断面図である。
【図５】円板部の外周縁部に形成されているテーパー部の一例を示す図である。
【図６】ディスク基板の半径位置と保護膜の膜厚との関係を示す図である。
【図７】従来の保護膜形成装置により保護膜を形成する様子を示す斜視図である。
【図８】従来の保護膜形成装置を使用し、紫外線硬化樹脂の粘度を変化させたときのディスク基板の半径位置と保護膜の膜厚との関係を示す図である。
【図９】従来の保護膜形成装置を使用し、紫外線硬化樹脂の粘度を変化させたときのディスク基板の半径位置と保護膜の膜厚との関係を示す図である。
【図１０】磁気ヘッドと光磁気ディスクとの距離と、光磁気ディスクに印加される磁界との関係を示す図である。
【符号の説明】
２ディスク基板、３記録層、４保護膜、８ノズル、９ターンテーブル、１０回転円板、１０ａ円板部、１０ｂ中心軸、１０ｃテーパー部、１０ｄ接触面、１０ｅ隙間、１３紫外線硬化樹脂、１４噴出口[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a protective film forming apparatus and a protective film forming method for forming a protective film on a disk-shaped recording medium.
[0002]
[Prior art]
In the magneto-optical recording method, the coercive force is reduced by partially raising the temperature of the recording layer made of a magnetic material to a temperature higher than the Curie point or the temperature compensation point, and the magnetization direction of the recording layer is applied by applying an external recording magnetic field. This is a method of recording an information signal by changing it. This magneto-optical recording method is being put to practical use in an optical filing system, an external storage device of a computer, or a recording device for audio information and video information.
[0003]
Examples of the magneto-optical disk on which recording is performed by the above-described magneto-optical recording method include a magneto-optical disk in which a recording layer made of a magnetic thin film is formed on a transparent substrate made of plastic such as polycarbonate or glass. This recording layer is formed by laminating a magnetic film on which an information signal is recorded, a dielectric film, and a reflective film. Here, the magnetic film has an easy axis of magnetization in a direction perpendicular to the film surface and has a large magneto-optical effect. Examples of such a magnetic film include a magnetic thin film made of a rare earth-transition metal alloy amorphous thin film. On the reflective film laminated on the uppermost layer of the recording layer, usually, a protective film made of an ultraviolet curable resin or the like is formed for the purpose of preventing corrosion and damage of the recording layer.
[0004]
Further, the magneto-optical disk is not limited to the single-plate configuration as described above, and may be integrated by bonding two magneto-optical disks with their recording layer side or substrate side facing each other and bonding them together. There is a disk. In the magneto-optical disk of the two-plate configuration, since an independent signal is recorded on the recording layer of each magneto-optical disk, the recording capacity is doubled as compared with the magneto-optical disk of the single-plate configuration. In addition, since the magneto-optical disk having the two-plate configuration has a symmetrical structure with respect to the bonding surface, it is more sensitive to changes in the external environment such as temperature and humidity than a magneto-optical disk having a single-plate structure. Therefore, there is an advantage that deformation such as warpage of the substrate hardly occurs.
[0005]
Magneto-optical recording methods for recording on the magneto-optical disk are roughly classified into an optical modulation method for recording a signal by modulating light and a magnetic field modulation method for recording a signal by changing a recording magnetic field.
[0006]
Among them, the magnetic field modulation method is a method of recording a signal on a magnetic layer by reversing a recording magnetic field at a high speed while irradiating light when recording a signal. The magnetic field modulation method has been energetically studied because overwriting can be easily performed and high recording density and high-speed access are possible.
[0007]
In this magnetic field modulation method, when recording a signal, a magnetic field is applied by a magnetic head that generates a magnetic field in the recording layer. Since the magnetic head needs to be inverted at a high speed when recording a signal, it cannot generate a strong magnetic field as in the above-described optical modulation method.
[0008]
Here, the magnitude of the magnetic field applied to the magneto-optical disk by the magnetic head is inversely proportional to the distance between the magneto-optical disk and the magnetic head. That is, the magnitude of the magnetic field applied to the magneto-optical disk decreases as the distance between the magneto-optical disk and the magnetic head increases. Therefore, in such a magnetic head, when recording a signal, the distance from the magneto-optical disk must be reduced.
[0009]
Therefore, in a magneto-optical disk having a single-plate configuration, an optical pickup device for irradiating a laser beam is provided on one surface of the magneto-optical disk, and a magnetic head is provided on the other surface of the magneto-optical disk.
[0010]
When information is recorded on a magneto-optical disk having a two-plate configuration, the optical pickup device and the magnetic head are integrated, and the optical pickup device and the magnetic head integrated from both sides of the magneto-optical disk are provided. I have to.
[0011]
The integrated optical pickup device and magnetic head directly irradiate the recording layer with laser light without passing through the substrate. For this reason, the material of the substrate constituting the magneto-optical disk is not limited to a transparent material, and an opaque substrate can be used. Therefore, the magneto-optical disk having the two-plate structure has an advantage that, for example, Al can be used as a material of the substrate, and the warpage of the substrate can be prevented.
[0012]
As described above, magneto-optical disks include a single-disk configuration and a double-plate configuration. On these magneto-optical disks, a protective film is formed to prevent corrosion or the like of the recording layer. This protective film is usually formed by a spin coating method.
[0013]
In order to form this protective film, first, as shown in FIG. 7, the disk substrate 101 on which the protective film is formed is placed on a turntable 102 and rotated at a low speed by a spindle motor. Then, the ultraviolet curable resin 103 is supplied in an annular shape along the inner peripheral portion of the recording area of the disk substrate. Then, the ultraviolet curable resin is applied to the outer periphery by centrifugal force generated by rotating the disk substrate at a high speed, and a coating film of the ultraviolet curable resin is formed over the entire surface of the disk substrate. The thickness of the protective film is about 15 μm in order to obtain a sufficient protective effect after being irradiated with ultraviolet rays in a later step.
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
However, as described above, the protective film formed by supplying the ultraviolet curable resin from the inner peripheral portion of the disk substrate tends to be thicker toward the outer peripheral portion of the disk substrate.
[0015]
The thickness of the protective film formed by the spin coating method varies depending on conditions such as the viscosity of the ultraviolet curable resin, the rotation speed of the magneto-optical disk, and the rotation time. However, as described above, even if an attempt is made to apply the protective film from the inner peripheral portion of the disk substrate and apply a uniform film thickness over the entire surface of the disk substrate by changing the rotation speed and rotation time, Is thicker at the outer periphery than at the inner periphery.
[0016]
FIG. 8 shows a film thickness distribution when the protective film is formed by changing the viscosity of the ultraviolet curable resin to 500 cps, 140 cps, and 37 cps. Here, FIG. 8 is a diagram in which the vertical axis indicates the thickness of the protective film and the horizontal axis indicates the radial position from the center of the disk substrate. The characteristic A in FIG. 8 is an actually measured value indicating the thickness of the protective film and the radial position from the center of the disk substrate when the protective film is formed of an ultraviolet curable resin having a viscosity of 500 cps. The characteristic B in FIG. 8 is an actually measured value indicating the thickness of the protective film and the radial position from the center of the disk substrate when the protective film is formed of an ultraviolet curable resin having a viscosity of 140 cps. The characteristic C in FIG. 8 is an actually measured value indicating the thickness of the protective film and the radial position from the center of the disk substrate when the protective film is formed of an ultraviolet curable resin having a viscosity of 37 cps.
[0017]
The measurement of the relationship between the thickness of the protective film and the radial position from the center of the disk substrate shown in FIG. 8 was performed by rotating the disk substrate at a low speed and using ultraviolet light at a position of a radius of 17 mm from the center of the disk substrate. The cured resin is supplied in an annular shape, the rotation speed is increased to 3000 rpm over 1 second, and the rotation is maintained at 3000 rpm for 8 seconds. Then, a protective film formed by irradiating ultraviolet rays is used as a measurement target.
[0018]
Here, it is known that the thickness of a protective film formed by applying ultraviolet curable resins having different viscosities under the same conditions is proportional to the square root of the viscosity. Therefore, for example, when a protective film formed of a UV curable resin having a viscosity of 140 cps and a protective film formed of a UV curable resin having a viscosity of 500 cps are applied under the same conditions, the film thickness ratio is theoretically (500 / 140) ^1/2 = 1.9. Further, for example, when a protective film formed of an ultraviolet curable resin having a viscosity of 37 cps and a protective film formed of an ultraviolet curable resin having a viscosity of 500 cps are applied under the same conditions, the film thickness ratio is theoretically (500/37). ) ^1/2 = 3.7.
[0019]
The first normalized film thickness distribution calculated by multiplying the film thickness distribution of the protective film formed of an ultraviolet curable resin having a viscosity of 140 cps by 1.9 based on the above film thickness ratio, and the viscosity FIG. 9 shows a second film thickness distribution calculated by multiplying the film thickness distribution of the protective film formed of the 37 cps ultraviolet curable resin by 3.7 times. In FIG. 9, the thickness distribution when the protective film is formed of an ultraviolet curable resin having a viscosity of 500 cps is indicated by ○, the first normalized thickness distribution is indicated by Δ, and the second normalized thickness distribution is indicated by Δ. The distribution is indicated by □.
[0020]
According to FIG. 9, the first normalized film thickness distribution, the second normalized film thickness distribution, and the film thickness distribution when the protective film is formed of an ultraviolet curable resin having a viscosity of 500 cps are substantially on the same curve. It is listed in Therefore, it can be seen that the thickness of the protective film is proportional to the square root of the viscosity when formed under the same conditions.
[0021]
Further, from FIG. 9, in the spin coating method which is usually performed as a method for forming the protective film, even if the conditions such as the rotation speed and the rotation time are changed, when the protective film is formed with a predetermined thickness, It can be seen that a difference between the film thickness formed on the inner peripheral portion of the disk substrate and the film thickness formed on the outer peripheral portion is caused by a certain value.
[0022]
Here, the difference in the thickness of the protective film between the inner peripheral portion and the outer peripheral portion of the disk substrate is determined by using a low-viscosity ultraviolet curable resin, increasing the rotation time of the disk substrate, and reducing the thickness of the applied ultraviolet curable resin. The size can be reduced by making the entire surface of the disk substrate thinner. For example, the protective film is made of an ultraviolet curable resin having a viscosity of 37 cps, the rotation time is lengthened, and the thickness of the entire protective film is reduced, so that the position of the radius of 24 mm from the center of the magneto-optical disk and the radius of 40 mm are reduced. The difference in film thickness between the positions can be about 1.5 μm.
[0023]
However, if the thickness of the protective film is extremely small, it becomes impossible to prevent corrosion of the recording layer of the magneto-optical disk, and therefore, the protective film must have an average thickness of about 15 μm on the entire surface of the magneto-optical disk at least. . Assuming that the average thickness of the protective film on the entire surface of the magneto-optical disk is 15 μm, a difference of about 5 μm occurs between the inner peripheral portion and the outer peripheral portion even if the above conditions are changed.
[0024]
By the way, in an optical pickup device that performs recording and reproduction by irradiating a laser beam from the protective film side, the protective film has a wavefront aberration of the laser light when a film thickness difference occurs between an inner peripheral portion and an outer peripheral portion of the disk substrate. Is caused. As described above, in the optical pickup device, when the wavefront aberration occurs due to the difference in the thickness of the protective film, the irradiated laser beam becomes unstable, and the recording / reproducing characteristics deteriorate.
[0025]
Here, the wavefront aberration W _40d When n is the refractive index of the protective film, Δd is the film thickness difference of the protective film, and NA is the numerical aperture of the lens of the optical system, the following equation 1 is obtained.
[0026]
(Equation 1)

[0027]
In the case of the current magneto-optical disk, the refractive index n of the protective film is 1.58, the laser wavelength λ of the optical system is 780 nm, and the numerical aperture NA of the lens is 0.5. Under such conditions, if the thickness difference Δd of the protective film is 5 μm, the wavefront aberration W _40d Is 0.19λ (0.148 μm).
[0028]
By the way, in the optical system of a magneto-optical disk, the laser wavelength λ of the optical system has been shortened and the numerical aperture NA of the lens has been increased with the recent increase in recording density. This is because the spot diameter of the laser light condensed by the optical lens is proportional to the wavelength λ of the laser light and inversely proportional to the numerical aperture NA of the lens.
[0029]
Here, the current laser spot diameter is about 1.6 μm. For example, if the wavelength of the laser beam is 480 nm and the numerical aperture NA of the lens is 0.9, the laser spot diameter becomes 0.5 μm. About 1/3 of the laser spot diameter. Therefore, according to such an optical system, the surface recording density can be approximately nine times as high as the current surface recording density.
[0030]
However, if there is a thickness difference of about 5 μm in the protective film formed by the above-described protective film forming apparatus, the wavefront aberration W calculated from the above equation (1) is obtained. _40d Becomes very large, and stable recording and reproduction cannot be performed. In such a magneto-optical disc optical system, the wavefront aberration W _40d In order to suppress this, it is necessary to suppress the thickness difference Δd between the inner peripheral portion and the outer peripheral portion of the protective film to 2.9 μm or less.
[0031]
Further, the difference in the thickness of the protective film as described above affects not only the irradiation of the laser beam by the optical system described above but also the application of the magnetic field by the magnetic head. For example, a magnetic head used in the above-described magnetic field modulation method includes a floating magnetic head that records a signal from a protective film of a magneto-optical disk through a minute gap of about several μm to several tens μm, and a magneto-optical disk. There is a sliding magnetic head that records a signal while sliding on the protective film. In a magnetic field modulation system using such a magnetic head, if there is a difference in the thickness of the protective film, the distance between the recording layer and the magnetic head changes. This means that in the magnetic field modulation method, if there is a difference in the thickness of the protective film, the distance between the recording layer and the magnetic head becomes non-uniform reflecting the difference in the thickness. As a result, as shown in FIG. 10, the intensity of the magnetic field applied to the recording layer varies. For example, when a flying magnetic head having a flying height of 5 μm is used, if the protective film has a thickness difference of 5 μm between the inner and outer peripheral portions, the intensity of the applied magnetic field becomes larger than that of the inner and outer peripheral portions. There is a problem that the difference is about 15 Oe.
[0032]
Therefore, as a method for suppressing the difference in the thickness of the protective film as described above, ultraviolet light is applied to the ultraviolet-curable resin applied to the surface of the magneto-optical disk while the magneto-optical disk is rotated at a rotation speed of 1000 rpm or more. There is a method of irradiating to form a protective film. However, even with a protective film formed by such a method, there is a problem that a film thickness difference occurs between the inner peripheral portion and the outer peripheral portion of the disk substrate, and the outer peripheral portion becomes thicker. The cause of the film thickness difference is that a centrifugal force and a viscous resistance force due to the rotation of the disk substrate are applied during spin coating of the ultraviolet curable resin. Then, the ultraviolet curable resin is supplied to the inner peripheral portion of the disk substrate and moves to the outer peripheral portion. Here, when ultraviolet rays are irradiated from the outer peripheral portion to the inner peripheral portion of the disk substrate, the ultraviolet curable resin is cured at the outer peripheral portion. Move to the part, gradually thinning.
[0033]
Then, the outer peripheral portion cured by the irradiation of the ultraviolet rays gradually becomes thicker because the ultraviolet curable resin is supplied from the inner peripheral portion which is not cured. That is, the difference in film thickness between the inner peripheral portion and the outer peripheral portion increases as compared with the case where the disk substrate is cured without rotating.
[0034]
The present invention has been proposed in view of the above-described circumstances, and has as its object to form a protective film with a predetermined thickness and to form a protective film with a uniform thickness over the entire substrate.
[0035]
[Means for Solving the Problems]
The protective film forming apparatus according to the present invention includes a turntable on which a disc-shaped recording medium having a central hole is placed, and a turntable for rotating the disc-shaped recording medium, and a tapered section whose thickness gradually increases from the outer peripheral edge to the inner peripheral side. And a rotating disk having a central axis disposed substantially at the center of the disk and covering a central hole of at least the disk-shaped recording medium. In the protective film forming apparatus according to the present invention, the center axis is inserted into a center hole formed substantially at the center of the turntable, and the outer peripheral edge of the disc portion comes into contact with the disc-shaped recording medium, and A gap is formed between the inner peripheral side of the plate portion and the disc-shaped recording medium, and is formed at the center of the disc-shaped recording medium and the rotating disc driven by the turntable. The protective film is formed on the disk-shaped recording medium by supplying and stretching the protective film material.
[0036]
The turntable mounts a disc-shaped recording medium having a center hole and rotates the disc-shaped recording medium. The rotating disk covers at least the center hole of the disk-shaped recording medium. Since a gap is formed between the inner peripheral side of the disc portion and the disc-shaped recording medium, the protective film material does not enter between the disc portion and the disc-shaped recording medium.
[0037]
Further, in the protective film forming apparatus of the present invention, a disc-shaped recording medium having a center hole is placed, and a turntable for rotating the disc-shaped recording medium, and the thickness gradually increases from the outer peripheral edge to the inner peripheral side. A rotating disk having a tapered portion formed at least to cover a central hole of the disk-shaped recording medium, a central axis disposed substantially at the center of the disk portion, and a gas provided at the central axis. And a spout for spouting water. A protective film material is supplied and stretched to the center of the disk-shaped recording medium and the rotating disk that are rotated by the turntable to form a protective film on the disk-shaped recording medium. Is characterized in that when removing the rotating disk from the turntable, gas is ejected between the disk portion and the disk-shaped recording medium.
[0038]
The turntable mounts a disc-shaped recording medium having a center hole and rotates the disc-shaped recording medium. The rotating disk covers at least the center hole of the disk-shaped recording medium. The ejection port ejects gas between the disc portion and the disc-shaped recording medium when the rotating disc is removed from the turntable. By ejecting gas between the disk portion and the disk-shaped recording medium when the rotating disk is removed from the turntable, a protective film material is applied between the disk portion and the disk-shaped recording medium. Never get into it.
[0039]
The method for forming a protective film according to the present invention comprises the steps of: placing a disc-shaped recording medium having a center hole on a turntable; and rotating the disc-shaped recording medium at least by a rotating disc having a disc portion having a diameter larger than the center hole of the disc-shaped recording medium. A protective film material is supplied to the center of the disc-shaped recording medium and the center of the rotating disc, which cover the center hole of the disc-shaped recording medium and driven to rotate by the turntable, and are stretched to protect the disc-shaped recording medium. When a film is formed and the rotating disk is removed from the turntable, gas is ejected between the disk portion and the disk-shaped recording medium.
[0040]
When the rotating disk is removed from the turntable, by blowing gas between the disk portion and the disk-shaped recording medium, the protective film material enters between the disk portion and the disk-shaped recording medium. There is no.
[0041]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0042]
The magneto-optical disk 1 manufactured according to the present invention is a magneto-optical disk on which recording and reproduction are performed by a so-called magnetic field modulation method. As shown in FIG. 1, the magneto-optical disk 1 has a recording layer 3 formed on a disk substrate 2 and a protective film 4 formed on the recording layer 3.
[0043]
In such a magneto-optical disk 1, an optical pickup device 5 is disposed on the disk substrate 2 side and a magnetic head 6 is disposed on the protective film 4 side during recording and reproduction. At the time of recording, the magneto-optical disk 1 is irradiated with laser light from the disk substrate 2 side by the optical pickup device 5 and applied with a magnetic field at a high frequency by the magnetic head 6 from the protective film 4 side, thereby obtaining information. The signal is recorded.
[0044]
As described above, this magneto-optical disk 1 has a disk substrate 2 made of a synthetic resin material, a recording layer 3 laminated on the disk substrate 2 to record information signals, and protects the recording layer 3. The protective film 4 is laminated.
[0045]
The disk substrate 2 is a disk-shaped transparent substrate having a thickness of about several mm. Examples of the material of the disk substrate 2 include a plastic material such as an acrylic resin, a polycarbonate resin, a polyolefin resin, and an epoxy resin, or a glass material.
[0046]
The recording layer 3 is formed on the disk substrate 2 and is formed in an annular shape within a range of a radial position of 24 mm to 40 mm from the center of the disk substrate 2. The recording layer 3 is formed by laminating a first dielectric film, a recording magnetic film for recording information, a second dielectric film, and a reflection film.
[0047]
The recording magnetic film is composed of an amorphous magnetic thin film having an easy axis of magnetization perpendicular to the film surface. In addition, this recording magnetic film has not only excellent magneto-optical properties but also a large coercive force at room temperature and a Curie point at around 200 ° C. The recording magnetic film is composed of a rare earth-transition metal amorphous thin film or the like, for example, a TbFeCo-based amorphous thin film. Elements such as Cr may be added to the recording magnetic film. By adding an element such as Cr to the recording magnetic film, the corrosion resistance of the recording magnetic film is improved.
[0048]
Oxides and nitrides can be used for the first dielectric film and the second dielectric film. However, nitrides may be used because oxygen in the dielectric films may adversely affect the recording magnetic film. Preferably, silicon nitride, aluminum nitride, or the like is suitable as a substance that is advantageous for preventing the permeation of oxygen and water molecules and that can sufficiently transmit the laser light used.
[0049]
In addition, the reflection film is preferably formed of a film having a high reflectance that reflects laser light at 70% or more at the boundary with the second dielectric film, and a nonmagnetic metal vapor-deposited film is preferable. Further, it is desirable that this reflective film is a thermally good conductor, and aluminum is suitable in consideration of availability and the like.
[0050]
The recording magnetic film, the first dielectric film, the second dielectric film, and the reflection film are formed by a so-called vapor phase plating method such as an evaporation method or a sputtering method. At this time, the thickness of each layer can be set arbitrarily, but is usually set to about several hundred to several thousand angstroms. The thickness of each of these layers is preferably determined in consideration of not only the optical properties of each layer alone but also the effects of the combination. This is because, for example, multiple interference occurs with light transmitted through the recording magnetic film and reflected at each layer boundary, and the effective optical characteristics and magneto-optical characteristics of the recording magnetic film greatly vary depending on the combination of film thicknesses.
[0051]
The protective film 4 is formed on the recording layer 3 having the above-described configuration, and is made of, for example, an ultraviolet curable resin. This protective film 4 is formed by a spin coating method described later. The protective film 4 is formed so that the average film thickness is about 15 μm or more over the entire surface of the magneto-optical disk 1, and the thickness difference between the inner and outer peripheral parts of the magneto-optical disk 1 is about 2 μm or less. It has become. When the protective film 4 is formed on the recording layer 3 of the magneto-optical disk 1 and has a thickness of about 15 μm or more, the corrosion of the recording layer 3 can be sufficiently prevented.
[0052]
The protective film 4 is formed by supplying an ultraviolet curable resin onto the disk substrate 2 on which the recording layer 3 is formed, and rotating the disk substrate 2 to apply the ultraviolet curable resin over the entire surface. In the following description, the disk substrate 7 indicates a disk substrate 2 on which the recording layer 3 is formed.
[0053]
FIG. 2 shows a protective film forming apparatus for forming the above-described protective film 4 for a magneto-optical disk. This protective film forming apparatus has a nozzle 8, a turntable 9, and a rotating disk 10.
[0054]
The nozzle 8 is attached to one end of a resin supply pipe 12 connected to the resin supply unit 11. The nozzle 8 is disposed directly above the rotating disk 10 which is a substantially central point at which the disk substrate 7 and the rotating disk 8 rotate during spin coating, and applies the ultraviolet curable resin 13 to the disk substrate 7 and the rotating disk 8. The light is emitted so as to be supplied to the center of rotation 10.
[0055]
FIG. 3 is a cross-sectional view of the turntable 9, the disk substrate 7, and the rotating disk 10.
[0056]
The turntable 9 has the disk substrate 7 placed thereon and rotates the disk substrate 7 in the direction A in FIG. 2 during spin coating. The turntable 9 drives the disk substrate 7 to rotate at a predetermined number of rotations by a rotation driving means such as a spindle motor. The turntable 9 has a center hole 9a into which the center shaft 10b of the rotating disk 10 is inserted.
[0057]
Here, the disk substrate 7 on which the protective film 4 is formed by the protective film forming apparatus of the present invention has an outer diameter of 86 mm and a thickness t. ₁ Is 1.2 mm, the diameter t of the central hole 7a ₂ Is a disk substrate 7 formed of 15 mm. In the disk substrate 7, when the substrate is formed, a pressing groove 7b to which a pressing member fixing a master such as a stamper is transferred is formed. The holding groove 7b has an outer diameter t. ₃ Is 34 mm, and is formed inside the data area where the information signal is recorded.
[0058]
The rotating disk 10 is made of, for example, aluminum, and covers a center hole 7a of the disk substrate 7 placed on the turntable 9, and also covers an inner peripheral portion of the disk substrate 7, and a disk 10a. And a central axis 10b formed substantially at the center of the line. The rotating disk 10 has a thickness t of the disk portion 10a, for example. ₄ Is 3.0 mm and the diameter t of the disk portion 10a ₅ Is formed to 35 mm.
[0059]
The inner peripheral portion of the disk substrate 7 covered by the disk portion 10a is closer to the inner peripheral side than the data area where the information signal is recorded.
[0060]
FIG. 4 is a sectional view showing a state in which the disk substrate 7 is mounted on the turntable 9 and the rotating disk 10 is provided.
[0061]
The rotating disk 10 is detachable from a center hole 9 a of the turntable 9. When the protective film 4 is formed on the disk substrate 7 by the spin coating method, the rotating disk 10 is arranged such that the center axis 10b is aligned with the center hole 7a of the disk substrate 7 and the turn from the surface of the disk substrate 7 where the protective film 4 is formed. It is inserted into the center hole 9a of the table 9 and fixed. As described above, the rotating disk 10 is fixed to the center hole 9 a of the turntable 9 so that the disk portion 10 a covers the center hole 7 a and the inner peripheral portion of the disk substrate 7.
[0062]
Since the protective film forming apparatus configured as described above includes the rotating disk 10 inserted into the center hole 7a of the disk substrate 7, the protective film forming apparatus closes the center hole 7a of the disk substrate 7 and coats the ultraviolet curable resin 13 with the coating film. Can be formed. Therefore, the protective film forming apparatus can supply the ultraviolet curable resin 13 from the center of rotation of the disk substrate 7 during spin coating.
[0063]
However, if the entire disk portion 10a of the rotating disk 10 is in contact with the disk substrate 7, the ultraviolet curable resin 13 enters between the disk portion 10a and the disk substrate 7 during spin coating, and There is a possibility that the ultraviolet curable resin 13 adheres to the contact surface 10a with the disk substrate 7. When the protective film 4 is formed on the next disk substrate, if the rotating disk 10 is disposed on the disk substrate, the disk is cured by the ultraviolet curing resin 13 attached to the contact surface of the rotating disk 10. The inner peripheral portion of the substrate becomes dirty.
[0064]
This is because, when the rotating disk 10 is removed from the center hole 9a of the turntable 9, a capillary phenomenon occurs on the contact surface between the disk portion 10a and the disk substrate 7, and the ultraviolet curable resin 13 is removed from the disk of the disk portion 10a. This is due to entering the contact surface with the substrate 7. Furthermore, since the surface tension of aluminum, which is the material of the rotating disk 10, is larger than the surface tension of the ultraviolet curable resin 13, the ultraviolet curable resin 13 is easily wetted.
[0065]
Therefore, as shown in FIG. 5, a tapered portion 10c is formed on the outer peripheral edge of the disk portion 10a. The tapered portion 10c is formed at a predetermined angle θ with the protective film forming surface of the disk substrate 7 so that the thickness gradually increases from the outer peripheral edge to the inner peripheral side of the disk portion 10a. In the rotating disk 10, an outer peripheral edge of the tapered portion 10c is a contact surface 10d with the disk substrate 7, and a gap 10e is formed between the inner peripheral side of the disk portion 10a and the disk substrate 7. It has been made. By forming the tapered portion 10c at the outer peripheral edge of the disk portion 10a and reducing the contact area between the disk portion 10a and the disk substrate 7, the capillary phenomenon can be prevented. Since a gap 10e is formed in a region excluding the contact surface side between the disk portion 10a and the inner peripheral portion of the disk substrate 7, the ultraviolet curable resin 13 does not enter the inner peripheral side of the contact surface 10d due to a capillary phenomenon.
[0066]
Further, since the pressing groove 7b is formed in the disk substrate 7, the ultraviolet curable resin 13 may accumulate in the pressing groove 7b. The ultraviolet curable resin 13 accumulated in the holding groove 7b adheres to the disk portion 10a and stains the disk substrate 7. Therefore, it is preferable that the diameter of the disk portion 10a be larger than the outer diameter of the holding groove 7b. By covering the holding groove 7b with the disk portion 10a, the ultraviolet curable resin 13 does not accumulate in the holding groove 7b and does not stain the disk substrate 7.
[0067]
It is preferable that a material having a smaller surface tension than the surface tension of the ultraviolet curable resin 13 is disposed on the contact surface 10 d of the disk portion 10 a with the disk substrate 7. By disposing a material having a smaller surface tension than the ultraviolet curable resin 13 on the contact surface 10 d of the rotating disk 10 with the disk substrate 7, the ultraviolet curable resin 13 is less likely to be wet. The surface tension of aluminum is about 37 dyne / cm. On the other hand, the ultraviolet curing resin 13 used in the protective film forming apparatus of the present invention has a surface tension of about 30 dyne / cm.
[0068]
In the protective film forming apparatus of the present invention, the contact surface 10d of the rotating disk 10 with the disk substrate 7 is processed with a fluororesin to reduce the surface tension of the contact surface 10d of the rotating disk 10 with the disk substrate by about 20 dyne. / Cm, and preferably smaller than the surface tension of the disk substrate 7. As the fluororesin, for example, polytetrafluoroethylene is preferable.
[0069]
By performing the processing using the fluorinated resin in this manner, the surface tension of the contact surface 10 d of the rotating disk 10 with the disk substrate 7 is smaller than the surface tension of the normally used ultraviolet curable resin 13. The ultraviolet curable resin 13 having a surface tension of about 25 to 40 dyne / cm is completely repelled, and the ultraviolet curable resin 13 hardly adheres to the contact surface 10 d of the rotating disk 10 with the disk substrate 7.
[0070]
Further, after forming the coating film of the ultraviolet curable resin 13 on the disk substrate 7 on the center shaft 10b, when removing the rotating disk 10 from the turntable 9, gas is ejected outward from the center shaft 10b side. It is preferable to form at least one or more spouts 14 for this purpose.
[0071]
In the protective film forming apparatus using the disk portion 10a configured as described above, after forming the coating film of the ultraviolet curing resin 13 on the disk substrate 7, when removing the rotating disk 10 from the turntable 9, Since the gas is ejected outward from the ejection port 14, no capillary phenomenon occurs, and the ultraviolet curable resin 13 does not adhere to the contact surface side of the rotating disk 10 with the disk substrate 7. That is, when the protective film 4 is formed on the next disk substrate, the inner peripheral portion of the disk substrate is not stained.
[0072]
Further, the present invention is not limited to the ejection port 14 applied in the present invention, and the same effect can be obtained as long as the gas is ejected outward from the center axis 10b side of the rotating disk 10.
[0073]
Next, a method for forming a protective film on the disk substrate 7 by the above-described protective film forming apparatus will be described.
[0074]
In this method of forming a protective film, first, as shown in FIG. 2, an ultraviolet curable resin 13 is supplied from a nozzle 10 to the center of rotation of a rotating disk 10. In the method of forming a protective film according to the present invention, the UV-curable resin 13 having a viscosity of about 500 cps is used. Then, with the disk substrate 7 and the rotating disk 10 placed on the turntable 9, the turntable 9 is rotated at a rotational speed of about 30 rpm. Thus, the disk substrate 7 and the rotating disk 10 placed on the turntable 9 are also rotated at the same speed as the turntable 9. As described above, by rotating the disk substrate 7 and the rotating disk 10 at about 30 rpm, the ultraviolet curing resin 13 is applied to the entire surface of the disk substrate 7.
[0075]
Next, the rotation speed of the turntable 9 is increased to 3000 rpm over 1 second, and the state of rotating at 3000 rpm is maintained for 8 seconds. In this manner, by maintaining the state of rotating at 3000 rpm for 8 seconds, the ultraviolet curable resin 13 supplied to the center of rotation of the rotating disk 10 is spread to the outer peripheral side of the disk substrate 7 by centrifugal force. Then, a coating film of the ultraviolet curing resin 13 is formed on the entire surface of the disk substrate 7.
[0076]
After the coating film of the ultraviolet curing resin 13 is formed on the disk substrate 7 in this manner, the center axis 10b of the rotating disk 10 is moved to the center of the turntable 9 in order to place the next disk substrate on the turntable 9. It will be taken out from the hole 9a. At this time, when the rotating disk 10 is removed from the turntable 9 in order to prevent the ultraviolet curable resin 13 attached to the peripheral edge of the rotating disk 10 from entering the contact surface side of the rotating disk 10 due to capillary action. The gas is ejected outward from the ejection port 14. In this manner, the gas is ejected outward from the ejection port 14 to prevent the capillary phenomenon, and the ultraviolet curable resin 13 does not adhere to the contact surface of the rotating disk 10 with the disk substrate 7. That is, when the protective film is formed on the next disk substrate, the inner peripheral portion of the disk substrate is not stained.
[0077]
Next, the protective film 4 is formed by irradiating the applied film of the ultraviolet-curable resin 13 with ultraviolet rays so as to be cured.
[0078]
The protective film 4 formed by such a protective film forming method has a film thickness as shown in FIG. In FIG. 6, the horizontal axis indicates the radial position from the center of the disk substrate 7, and the vertical axis indicates the thickness of the protective film 4 at the radial position from the center of the disk substrate 7. In FIG. 6, the thickness of the protective film formed by the above-described method for forming a protective film is indicated by ●, and as a comparative example, the calculation is performed when the disk substrate is rotated by a conventional method to form the protective film. The values are shown by solid lines.
[0079]
The range of the recording layer 3 formed on the disk substrate 7 is about 24 mm to about 40 mm as shown in FIG. That is, this range is a region where the protective film 4 is to be formed.
[0080]
According to FIG. 6, the thickness of the protective film 4 is about 16 μm when the radial position of the disk substrate 7 is within the range of 24 mm to 40 mm. The thickness of the protective film 4 has a thickness difference of about 2.0 μm or less when the radial position is within a range of about 24 mm to about 40 mm.
[0081]
On the other hand, in the comparative example in FIG. 6, the film thickness tends to increase from the inner peripheral side to the outer peripheral side in the entire area of the disk substrate. According to this comparative example, when the radial position of the disk substrate is in the range of about 24 mm to about 40 mm, the thickness of the protective film is increased on the outer peripheral side of the disk substrate.
[0082]
Therefore, according to the above-described method for forming a protective film, as shown in FIG. 6, the protective film 4 having a thickness of about 15 μm or more can be formed in the area where the recording layer 3 is formed, and the disk can be formed. It is possible to form the protective film 4 in which the difference in film thickness between the inner peripheral side and the outer peripheral side of the substrate is suppressed to about 2 μm or less.
[0083]
Further, in this method of forming a protective film, the thickness difference of the protective film 4 can be set to 2 μm or less over the entire surface of the disk substrate 7. There is no portion where the error of the wave aberration increases. That is, for example, in the case where an optical device for injecting laser light from the protective film side is used as the protective film 4, the wavelength λ of the laser light is set to 480 nm, and the numerical aperture NA of the lens for condensing the laser light on the disk substrate 7 Is 0.9, the upper limit of the film thickness difference is 2.9 μm or less such that the wavefront aberration is 0.19λ or less. Therefore, according to the magneto-optical disk on which such a protective film 4 is formed, even when recording and reproduction are performed using an optical system designed for high-density recording, the wavefront aberration due to the difference in the film thickness of the protective film 4 is obtained. Does not increase, and it is possible to stably irradiate the recording layer with laser light.
[0084]
Further, according to this method of forming a protective film, even if a magnetic head that records signals while sliding on the magneto-optical disk is used, the thickness of the protective film 4 causes a difference in the surface of the magneto-optical disk. The signal can be recorded without causing any damage. Further, according to this method for forming a protective film, even when a signal is recorded using a magnetic head that floats at a small distance from the surface on the magneto-optical disk, the magnetic head contacts the surface of the magneto-optical disk. Thus, signals can be recorded with a predetermined interval maintained. Here, for example, when a magnetic head in which the distance between the magneto-optical disk and the magnetic head is set to 5 μm is used, if the difference in thickness of the protective film 4 over the entire surface of the disk substrate 7 is 2 μm or less, the magnetic head is applied. The variation caused by the thickness difference of the applied magnetic field can be suppressed within ± 4 Oe. Therefore, according to such a protective film forming method, a magnetic field can be stably applied to the recording layer 3, and recording bits can be stably formed on the entire surface of the magneto-optical disk.
[0085]
The protective film forming apparatus and the protective film forming method described above are applicable as long as the ultraviolet curable resin is used as a protective film material for a magneto-optical disk, such as an acrylic ultraviolet curable resin. The viscosity of the ultraviolet curable resin is, for example, about 500 cps in the above-described method for forming a protective film, but may be changed by controlling the degree of polymerization or the like.
[0086]
Further, the magneto-optical disk on which the protective film is formed according to the present invention is not limited to a so-called single-plate structure in which the recording layer and the protective film layer are formed only on one surface of the substrate. That is, the magneto-optical disk may be a double-plate magneto-optical disk in which the substrates of a single-plate magneto-optical disk are opposed to each other and bonded together.
[0087]
In this magneto-optical disk having a two-plate structure, at the time of recording and reproduction, a laser beam is irradiated from both sides and a magnetic field is applied by a magnetic head. That is, the recording layer on which the protective film is formed is formed on both surfaces. Even in such a magneto-optical disk having a double-plate structure, as described above, since the protective film is formed without a difference in thickness between the inner and outer peripheral portions of the magneto-optical disk, irradiation and recording of laser light can be performed. It is possible to stably apply a magnetic field.
[0088]
Further, the magneto-optical disk on which the protective film is formed according to the present invention may be a magneto-optical disk in which signal recording and reproduction are performed by irradiating a laser beam from the side of the protective film formed on the recording layer.
[0089]
The above-described protective film forming apparatus and protective film forming method are not limited to a magneto-optical disk, and can be applied to, for example, a read-only optical disk or the like in which a signal is recorded by forming physical irregularities on the surface. It is. Furthermore, in the protective film forming apparatus and the protective film forming method, a recording medium, such as a magnetic disk, an optical disk, and a phase change type disk, on which a protective film is formed by applying a protective film material by a spin coating method, is widely used. Of course, it is applicable.
[0090]
【The invention's effect】
In the present invention, the ultraviolet curable resin can be supplied from the center of rotation of the disk-shaped recording medium and the rotating disk. Therefore, there is no difference in film thickness between the inner and outer peripheral portions of the disk-shaped recording medium, and a uniform protective film can be formed over the entire surface. Therefore, according to the present invention, the protective film can be formed with a uniform thickness over the entire surface of the disk-shaped recording medium, and a disk-shaped recording medium in which information is recorded or reproduced stably can be realized.
[0091]
Further, in the present invention, the outer peripheral portion of the disk portion of the rotating disk is in contact with the disc-shaped recording medium, and a gap is formed between the inner peripheral portion of the disc portion and the disc-shaped recording medium. Further, in the present invention, the gas is ejected between the inner peripheral portion of the disk portion and the disk-shaped recording medium at the moment when the rotating disk is removed from the turntable. Therefore, according to the present invention, the protective film can be formed without the ultraviolet curable resin entering between the inner peripheral portion of the disc portion and the disc-shaped recording medium, thereby contaminating the disc portion and the disc-shaped recording medium.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view showing an example of a recording / reproducing apparatus for a magneto-optical disk.
FIG. 2 is a perspective view showing one example of a protective film forming apparatus of the present invention.
FIG. 3 is an exploded sectional view showing an example of a turntable, a disk substrate, and a rotating disk.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing an example of a state where a disk substrate and a rotating disk are mounted on a turntable.
FIG. 5 is a diagram illustrating an example of a tapered portion formed on an outer peripheral edge of a disk portion.
FIG. 6 is a diagram showing a relationship between a radial position of a disk substrate and a thickness of a protective film.
FIG. 7 is a perspective view showing a state where a protective film is formed by a conventional protective film forming apparatus.
FIG. 8 is a diagram showing the relationship between the radial position of a disk substrate and the thickness of a protective film when the viscosity of an ultraviolet curable resin is changed using a conventional protective film forming apparatus.
FIG. 9 is a diagram showing the relationship between the radial position of a disk substrate and the thickness of a protective film when the viscosity of an ultraviolet curable resin is changed using a conventional protective film forming apparatus.
FIG. 10 is a diagram showing a relationship between a distance between a magnetic head and a magneto-optical disk and a magnetic field applied to the magneto-optical disk.
[Explanation of symbols]
2 disk substrate, 3 recording layer, 4 protective film, 8 nozzle, 9 turntable, 10 rotating disk, 10a disk portion, 10b central axis, 10c taper portion, 10d contact surface, 10e gap, 13 ultraviolet curing resin, 14 Spout

Claims

A disc-shaped recording medium having a center hole is placed thereon, and a turntable for rotating the disc-shaped recording medium,
A taper portion gradually increasing in thickness from the outer peripheral edge to the inner peripheral side is formed to cover at least the center hole of the disc-shaped recording medium, and a central axis disposed substantially at the center of the disc portion. And a rotating disk consisting of
In the rotating disk, the central axis is inserted into a center hole formed substantially at the center of the turntable, and the outer peripheral edge of the disk portion comes into contact with a disk-shaped recording medium. A gap is formed between the circumferential side and the disc-shaped recording medium,
A protective film material is supplied and stretched to the center of the disk-shaped recording medium and the rotating disk that are rotated by the turntable to form a protective film on the disk-shaped recording medium. Protective film forming device.

The disc-shaped recording medium, wherein a groove is formed on an inner peripheral side of a recording area where information is recorded, and an outer diameter of the disc is larger than an outer diameter of the groove. Item 2. The protective film forming apparatus according to Item 1.

2. The protective film according to claim 1, wherein the groove portion is a groove formed by transferring a pressing member fixing a substrate forming stamper to the substrate when the substrate of the disk-shaped recording medium is formed by injection molding. Forming equipment.

2. The protective film forming apparatus according to claim 1, wherein the disk-shaped recording medium is irradiated with a laser beam from the protective film side to record and / or reproduce information.

A disc-shaped recording medium having a center hole is placed thereon, and a turntable for rotating the disc-shaped recording medium,
A taper portion gradually increasing in thickness from the outer peripheral edge to the inner peripheral side is formed to cover at least the center hole of the disc-shaped recording medium, and a central axis disposed substantially at the center of the disc portion. A rotating disk consisting of
An ejection port for ejecting a gas, the ejection port being provided on the central axis,
To the center of the disk-shaped recording medium and the rotating disk that is rotationally driven by the turntable, a protective film material is supplied and stretched to form a protective film on the disk-shaped recording medium,
The protective film forming apparatus according to claim 1, wherein the ejection port ejects gas between the disc portion and the disc-shaped recording medium when the rotating disc is removed from the turntable.

Place a disc-shaped recording medium having a center hole on a turntable,
At least the center hole of the disc-shaped recording medium is covered by a rotating disc having a disc portion larger in diameter than the center hole of the disc-shaped recording medium,
To the center of the disk-shaped recording medium and the rotating disk that is rotationally driven by the turntable, a protective film material is supplied and stretched to form a protective film on the disk-shaped recording medium,
A method for forming a protective film, characterized in that a gas is blown out between the disk portion and the disk-shaped recording medium when the rotating disk is removed from the turntable.