JP3557833B2 - 映像表示装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は投写型ディスプレイの映像表示装置(国際特許分類のH04N 5/74)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年投写型ディスプレイ、特に光書き込み型液晶ライトバルブを用いた映像表示装置が注目されてきている。
【0003】
ここで、光書き込み型の液晶ライトバルブとは、書き込み光によって強度変調させられた読みだし光がライトバルブ内の反射層で反射され、投影される映像投射システムの中核を担うデバイスであり、従来の透過型の液晶プロジェクタと比較して非常に明るくできるという利点がある。
【0004】
図5に上記ライトバルブ1を用いた従来のシステムの構成例を示す。
1は液晶ライトバルブ、2はライトバルブ1を駆動するリセットパルス発生回路、3は書き込み映像光発生装置であり、一般的にはCRTが用いられる。4はCRTからの映像をライトバルブ1上に結像させる役割を行う書き込みレンズ、5はビームスプリッタであり、光の偏光状態の差により、S波を反射させ、P波を透過させる。
【0005】
また、6は読みだし光の光源であり、一般的にはキセノンランプやメタルハライドランプが用いられる。7はスクリーン8上に映像信号を結像させる投射レンズである。
【0006】
次に、上記従来のシステムの動作について述べる。CRT3へ入力された映像信号76は、映像の光信号70となってCRT3から出力され、その空間的な強度分布に対応した電荷をライトバルブ1内に蓄えさせ、反射された読みだし光73の偏光状態を決定する。光源6からは任意の偏光状態の光71が照射されるが、ビームスプリッタ5は先にも述べたように、S波72を反射させ、P波75を透過させる。
【0007】
つまり、ライトバルブ1へ読みだし光72として入射される光はビームスプリッタ5を反射したS波だけとなる。ここで、上記のライトバルブ1の動作と重ね合わせて考えると、書き込み光70の光強度が強い場合、ライトバルブ1の液晶層に読みだし側を基準にしてマイナスの電圧が強くかかった状態となり、反射された読みだし光73は入射されたときのS波の状態からP波に変化するため、ビームスプリッタ5を透過し投射レンズ7を通してスクリーン8上に映し出された映像74は明るいものとなる。
【0008】
逆に、書き込み光70が弱く、ほとんどS波のまま反射された読みだし光73はビームスプリッタ5により再び反射されるため、スクリーン上の映像74は暗いものとなる。
【0009】
なお図示していないが、図5の光学系をダイクロイックミラー等を用いて3個組み合わせ、RGB3色の光を同一スクリーンに照射してカラー映像を表示するシステムもある。
【0010】
ここでライトバルブ1の液晶層の厚みむらや配向のむらがあった場合、ライトバルブ1に対して均一な書き込み光70を照射したとしてもスクリーン上の映像は照度のむらや、色のむらとなってあらわれる。
【0011】
このような液晶を用いた従来の投写型ディスプレイの映像表示装置としては、特開平6−276535号公報に示すようにカメラ等で取り込んだスクリーン上の画像をもとに、画面全体に対して平均化したホワイトバランス調整を行なうものであった。
【0012】
またCRT投射型のディスプレイの映像表示装置としては、例えば特開平5−145956号公報に示すような画面全体のホワイトバランスの調整を行なうものであり、画面上の色のむらに対しても色の傾斜や、二次曲線的な色分布のむらを映像信号にそれらを打ち消す一次、二次曲線をのせる程度の補正であった。
【0013】
これらのむらを補正する方法として、メモリなどに補正値を記憶させておき、ライトバルブ1のむらのある部分を書き込み光70が照射する場合はメモリの内容に応じ補正のかかった映像信号をCRT3に与えることにより、照度、色むらの少ないスクリーン映像を実現する映像表示装置が一般的である。
【0014】
この際、投射された画像情報をもとに二次元的な補正情報を作成し部分的な色むらを補正する構成としては、特願平8−112475号に記載の構成がある。
【0015】
特願平8−112475号に記載の構成について次に図6を用いて簡単に説明する。
【0016】
図6は特願平8−112475号に記載の画像補正装置の電気回路ブロック図である。
【0017】
CRTに映像信号が入ってから以降のシステムとしての動作は前記従来の技術と同様であるので説明は省略する。
【0018】
図6において、投射拡大表示システム10からスクリーン8に投射された映像を撮像装置23で取り込めるように設置されている。撮像装置23で取り込まれた映像情報はマトリクス補正情報作成部21へ送られるように接続されている。
【0019】
11は、マトリクス補正情報作成部21からのマトリクス補正情報41を受けてメモリのアクセス及びデータを作成するメモリコントロール部であり、補正情報保存用メモリ14とフレームメモリ15とにつながっている。
【0020】
フレームメモリ15の出力は補正信号変換部16に入力されている。
補正信号変換部16からは映像信号に重畳する複数の補正波形がつくられ映像回路22へ送られる。
【0021】
映像回路22からの映像信号は投射拡大表示システム10に送られようになっている。
【0022】
以上のように構成された画像補正装置について以下図6を用いてその動作を説明する。
【0023】
図6においてメモリコントロール部11はあらかじめ補正情報保存用メモリ14に記憶されている補正情報を読み出し、且つメモリコントロール部11は、補正情報と、与えられたマトリクス補正情報41をもとに、フレームメモリ15へかき込む補正データを作成して書き出す。
【0024】
メモリコントロール部11により、フレームメモリ15からデータが補正信号として映像信号と同期して出力される。補正信号は補正信号変換部16で映像信号用の補正波形に変換されて出力される。
【0025】
ここでスクリーン8に投射された映像を撮像装置23で取り込めるように設置されている為に、撮像装置23で取り込まれた映像情報はマトリクス補正情報作成部21へ送られる。
【0026】
マトリクス補正情報作成部21は映像情報をもとに2次元マトリクス状の補正情報を作り出しメモリコントロール部11に渡すことができる。
【0027】
従ってスクリーン8の上で部分的な色むらが発生していても、そのむらを補正しうる補正情報を任意に作製することが可能である。
【0028】
そのマトリクス補正情報をもとにフレームメモリ15、補正信号変換部16、を経て映像信号にのせる補正波形とし、映像回路22で実際に映像信号にのせることにより、投射拡大表示システム10によって表示される画像の部分的色むらを補正することが可能となる。
【0029】
また本装置のホワイトバランス調整は外部から入力する映像信号の最小及び最大レベル近傍で行う。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
この映像表示装置においては、特に光書き込み型の投射ディスプレイに対するものでは補正動作を行なう場合、ある階調で発光色(例えばRGB)のバランスをとって補正する。
【0031】
しかしながら上記従来の構成では、ある発光色のスクリーン面上のγ曲線のばらつき等により、補正動作を行なった階調では色むらが無くなるがそれ以外の階調では色のバランスが崩れてしまうことがあるという問題があった。
【0032】
また補正動作を行った階調では色のむらは無いが、各階調間ではホワイトバランスが異なり、色が異なって見えてしまうことがあるという問題があった。
【0033】
また補正にあたって外部の信号源を使用するため信号の切り替えや制御に時間や工数がかかり、結果として調整時間がかかるという問題があった。
【0034】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の映像表示装置は、
入力信号に対する前記スクリーンへの照度のγ値と低階調域の色むら補正をする低信号補正レベル値とから高階調域の色むら補正を行う信号補正レベルを決めることを特徴としたものである。
【0035】
或いは/更に前記課題を解決するために、取り込んだ映像情報をもとに前記補正情報を作成する補正情報作成部と、補正用信号レベル制御部と補正用信号発生部とを備えたことを特徴としたものである。
【0036】
或いは/更に前記課題を解決するために、低階調域の前記補正をする低信号補正レベル値と、高階調域の前記補正を行う信号補正レベルとで、ホワイトバランス調整を行うことを特徴としたものである。
【0037】
或いは/更に前記課題を解決するために、補正用信号発生部を本体内に内蔵していることを特徴としたものである。
【0038】
本発明によれば、投写型ディスプレイの色むらを広い階調にわたって検知限以下に抑えることができ、また迅速に調整工程を行うことが出来る映像表示装置を提供できる。
【0039】
【発明の実施の形態】
本発明は、書き込み光によって入力信号に応じて強度変調させられた読みだし光がライトバルブ内で反射され、スクリーンに投影され、スクリーン上の色或いは/更に照度のむらを補正する映像表示装置において、前記入力信号に対する前記スクリーンへの照度のγ値と低階調域の色むら補正をする低信号補正レベル値とから高階調域の色むら補正を行う信号補正レベルを決めることを特徴とするものであり、さらに、最大入力信号レベルを100%とした場合の高階調域の色むら補正を行う信号補正レベルHH[%]が、入力信号に対するスクリーン照度のγ値γiと、低階調域の色むら補正をする低信号補正レベル値HL[%]とに対し、
HH=(a/(HL+b)+c)γi+d/(HL+e)+f
と言う関係式で表される値を基準値として設定されていることを特徴とするものである。
また本発明は、光書き込み型液晶ライトバルブと、水平、垂直走査することにより前記光書き込み型液晶ライトバルブへの書き込み光を発生させる書き込み映像光発生装置と、前記映像光発生装置を駆動する映像回路と、前記映像回路に設けられる映像信号に演算で補正信号を与える補正演算部と、前記補正演算部に与える前記補正信号を作成するため補正情報を記憶する保存用メモリと、映像信号に対応した補正データを記憶する表示用メモリと、前記表示用メモリの内容の前記補正データを前記補正信号に変換する補正信号変換部と、前記保存用メモリ及び前記表示用メモリの少なくとも一方の内容読み書きとその値を制御するメモリコントロール部と、投射された映像情報を取り込む撮像装置と、前記撮像装置で取り込んだ映像情報をもとに前記補正情報を作成する補正情報作成部と、補正用信号レベル制御部と補正用信号発生部とを備えたことを特徴とするものであり、補正用信号レベル制御部と補正用信号発生部とを備えたことを特徴とするものであり、前記補正信号発生部に対する補正用信号レベル制御を最適に設定出来るという作用を有する。
【0040】
また本発明は、書き込み光によって入力信号に応じて強度変調させられた読みだし光がライトバルブ内の反射層で反射され、スクリーンに投影され、スクリーン上の色或いは/更に照度のむらを補正する映像表示装置において、低階調域の前記補正をする低信号補正レベル値と、高階調域の前記補正を行う信号補正レベルとで、ホワイトバランス調整を行うことを特徴とするものである。
さらに本発明は、補正用信号を発生する補正用信号発生部を設けたことを特徴とするものであり、本体への制御で補正用信号レベルを制御できると言う作用を有する。
【0041】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図4を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の映像表示装置の、色むら補正を行う前の、スクリーン上のある点における、色間の照度比率のずれの一例を説明するための説明図である。
【0042】
図1(a)は、入力信号に対するスクリーン照度の変化の例をグラフにして表した例である。三原色RGBのうち、Gを実線で、Rを破線で表している。実際にはGとRとでは全体的な照度比は異なるが図1(a)では簡単のためどちらもほぼ同じになるように縦のスケールを変えている。
【0043】
図1(b)は、図1(a)のGに対するRのずれの比率を表したものである。すなわちGとRとの照度差の絶対値がGの照度に対して何%あるかを示している。従って図1(b)の縦軸の値が大きいほどGR両者間の色バランスが悪く色むら発生原因となる。
【0044】
尚、色のバランスのずれの許容値については、特願平8−112475号にて開示されてしている。
【0045】
また、補正の際にどのような照度を基準に補正すると良いかについては、特願平8−205639号に記載の方法がある。
【0046】
そこで従来例と同様の構成により、例えば図1(a)のHL,HHのようなレベルで補正を行うと、図1(b)に示すようなずれの比率をある程度下げることが出来る。
【0047】
一方、入力信号レベルに対してどのレベルで補正をすれば最適な補正が行えるか、すなわち広範囲の入力信号レベルでずれの比率を小さくできる最適補正レベルについて本発明者らは実験と数値シミュレーションにより検討した。
【0048】
その結果、HLはより低い方が望ましいが、照度0での補正はあり得ないため、実際はHLは、ある程度の照度レベルとなる。そのときの最適HHは、入力信号に対するスクリーン照度のγ値とHLとに依存することが明らかとなった。
【0049】
図2(a)は本発明の映像表示装置における、最適なHHと、HL,γとの関係例を表した図である。図2(a)の関係は簡単な一次式で近似することができ、図2(a)の例ではHH[%]は、入力信号に対するスクリーン照度のγ値γiと、低階調域の色むら補正をする低信号補正レベル値HL[%]とに対し、
HH=−(186/(HL+3.57)+9.3)γi+86+20/HL
と言う式で近似できる。
【0050】
図2(b)は前記近似式によるHHを示したものであり、実使用上ほとんど上記近似式で最適HHを求めることが出来る。
【0051】
ここで、本発明の映像表示装置は、入力信号に対する前記スクリーンへの照度のγ値と低階調域の色むら補正をする低信号補正レベル値とから高階調域の色むら補正を行う信号補正レベルを決めることが出来るように構成したことにより、最適な補正レベルが設定でき、結果として補正後には、広範囲の入力信号レベルでずれの比率を小さくする事が出来る。
【0052】
図3は本発明の映像表示装置の、色むら補正を行った後の、スクリーン上のある点における、色間の照度比率のずれを説明するための説明図である。
【0053】
図3(a)は、図1(a)と同じスクリーン上の点を前記の最適化された補正レベルにて色むら補正を行った後の入力信号に対するスクリーン照度の変化の例をグラフにして表した例である。三原色RGBのうち、Gを実線で、Rを破線で表している。この例の場合図1(a)の状態に対してGをRにあわせる補正を行った。
【0054】
図3(b)は、図3(a)のGに対するRのずれの比率を表したものである。広範囲の入力信号レベルに対して、ずれの比率が非常に低い比率に抑えられている。従って上記の構成でRGB間で且つ2次元的に補正を行うことにより、補正点以外の入力信号レベルにおいても、スクリーン上のどの点であっても色むらを抑えることが出来る。
【0055】
尚、図2の値に対して実際の補正レベルが±10%程度に入っていれば効果の差はあまりなく、実質的に同等といえる。
【0056】
(実施の形態2)
図4は本発明の映像表示装置の、電気回路ブロック図である。
【0057】
CRTに映像信号が入ってから以降のシステムとしての動作は従来の技術と同様であるので説明は省略する。
【0058】
図4において、投射拡大表示システム10からスクリーン8に投射された映像を撮像装置23で取り込めるように設置されている。撮像装置23で取り込まれた映像情報は補正情報作成部21へ送られるように接続されている。
【0059】
11は、補正情報作成部21からの補正情報を受けてメモリのアクセス及びデータを作成するメモリコントロール部であり、補正情報保存用メモリ14とフレームメモリ15とにつながっている。
【0060】
フレームメモリ15の出力は補正信号変換部16に入力されている。
補正信号変換部16からは映像信号に重畳する複数の補正波形がつくられ映像回路22へ送られる。
【0061】
映像回路22からの映像信号は投射拡大表示システム10に送られようになっている。
【0062】
加えて補正用信号発生部26が映像回路22に接続されており、補正用信号発生部26は補正用信号レベル制御部27によって制御が受けられるようになっている。
【0063】
また投射拡大表示システム10は図5に示す従来の構成とほぼ同等である。
以上のように構成された映像表示装置について以下図4を用いてその動作を説明する。
【0064】
図4においてメモリコントロール部11はあらかじめ補正情報保存用メモリ14に記憶されている補正情報を読み出し、且つメモリコントロール部11は、補正情報と、与えられた補正情報をもとに、フレームメモリ15へかき込む補正データを作成して書き出す。
【0065】
メモリコントロール部11により、フレームメモリ15からデータが補正信号として映像信号と同期して出力される。補正信号は補正信号変換部16で映像信号用の補正波形に変換されて出力される。
【0066】
ここでスクリーン8に投射された映像を撮像装置23で取り込めるように設置されている為に、撮像装置23で取り込まれた映像情報は補正情報作成部21へ送られる。
【0067】
スクリーン8に投射される映像は補正用信号発生部26より出力される、ある信号レベルの映像信号で、その信号レベルの値は補正用信号レベル制御部27によって制御される。
【0068】
ここで、上記のような構成によって、補正用信号の信号レベルは自由に制御できるため、補正用信号レベルを最適値に設定することが可能となり、実際に補正動作を行った場合に広範囲の入力信号レベルで補正後の色むらを最小に抑えることが出来る。
【0069】
また、本発明の構成では、補正情報作成部21、撮像装置23、補正用信号発生部26、補正用信号レベル制御部27は各々、本発明の映像表示装置の一部として本体の外部に備えて接続しても同等の機能を発揮することは可能である。
【0070】
一方、補正用信号発生部26を本体内に内蔵していると、補正用信号レベルの制御や補正情報の作成をコンピュータを備えることで実現した場合に、本体へのこれらの制御内容をまとめることができ、結果として迅速に調整工程を行うことが出来るという効果も得ることができる。
【0071】
(実施の形態3)
図3に示すような補正を行ったとしても、本発明の映像表示装置のホワイトバランス調整を従来例に示したような方法で実施してしまうと、ホワイトバランス調整を行った入力信号レベル(例えば100%等)ではバランスがとれるがそれ以外の階調では様々な特性のばらつきにより、ホワイトバランス調整を行った入力信号レベルとの差がでてくる。
【0072】
但しホワイトバランスの調整そのものは映像回路22が持っている一般的なホワイトバランス調整機能で行うことができる。
【0073】
しかし本発明の画像表示装置は図4のように補正用信号の信号レベルを自由に制御できる構成となっているため、ホワイトバランス調整時も調整用の信号レベルを最適値にすることができる。最適な調整用の信号レベルは前記色むら補正の場合と同様に考えることができる。実際に前記最適色むら補正用レベルでホワイトバランス調整を行うと、補正レベルHL,HHから離れた入力レベルでのホワイトバランスも極めて少ないずれに抑えることができることを本発明者らは実際の調整結果より確認できている。
【0074】
従って前記実施の形態1乃至2ではある階調内のスクリーン上の各点間の色差を抑えることができ、本実施の形態により、更に異なる階調間での色の違いを抑えることができる。
【0075】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば補正用信号レベルを任意に制御することができる構成にすることにより、補正用信号レベルを最適化して補正することが可能になり、投写型ディスプレイの部分的色むらやホワイトバランスの階調間のばらつきを広い階調にわたって抑えることの出来る映像表示装置を提供できるなどその効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の動作前の特性を説明する説明図
【図2】本発明の実施の形態1の主幹となる原理を示す説明図
【図3】実施の形態1,3での動作後の特性を説明する説明図
【図4】実施の形態2,3での装置の構成を示した電気ブロック図
【図5】従来のシステムの構成図
【図6】従来の画像補正装置の電気回路ブロック図
【符号の説明】
8 スクリーン
10 投射拡大表示システム
11 メモリコントロール部
14 補正情報保存用メモリ
15 フレームメモリ
16 補正信号変換部
21 補正情報作成部
22 映像回路
23 撮像装置
26 補正用信号発生部
27 補正用信号レベル制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は投写型ディスプレイの映像表示装置(国際特許分類のH04N 5/74)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年投写型ディスプレイ、特に光書き込み型液晶ライトバルブを用いた映像表示装置が注目されてきている。
【0003】
ここで、光書き込み型の液晶ライトバルブとは、書き込み光によって強度変調させられた読みだし光がライトバルブ内の反射層で反射され、投影される映像投射システムの中核を担うデバイスであり、従来の透過型の液晶プロジェクタと比較して非常に明るくできるという利点がある。
【0004】
図5に上記ライトバルブ1を用いた従来のシステムの構成例を示す。
1は液晶ライトバルブ、2はライトバルブ1を駆動するリセットパルス発生回路、3は書き込み映像光発生装置であり、一般的にはCRTが用いられる。4はCRTからの映像をライトバルブ1上に結像させる役割を行う書き込みレンズ、5はビームスプリッタであり、光の偏光状態の差により、S波を反射させ、P波を透過させる。
【0005】
また、6は読みだし光の光源であり、一般的にはキセノンランプやメタルハライドランプが用いられる。7はスクリーン8上に映像信号を結像させる投射レンズである。
【0006】
次に、上記従来のシステムの動作について述べる。CRT3へ入力された映像信号76は、映像の光信号70となってCRT3から出力され、その空間的な強度分布に対応した電荷をライトバルブ1内に蓄えさせ、反射された読みだし光73の偏光状態を決定する。光源6からは任意の偏光状態の光71が照射されるが、ビームスプリッタ5は先にも述べたように、S波72を反射させ、P波75を透過させる。
【0007】
つまり、ライトバルブ1へ読みだし光72として入射される光はビームスプリッタ5を反射したS波だけとなる。ここで、上記のライトバルブ1の動作と重ね合わせて考えると、書き込み光70の光強度が強い場合、ライトバルブ1の液晶層に読みだし側を基準にしてマイナスの電圧が強くかかった状態となり、反射された読みだし光73は入射されたときのS波の状態からP波に変化するため、ビームスプリッタ5を透過し投射レンズ7を通してスクリーン8上に映し出された映像74は明るいものとなる。
【0008】
逆に、書き込み光70が弱く、ほとんどS波のまま反射された読みだし光73はビームスプリッタ5により再び反射されるため、スクリーン上の映像74は暗いものとなる。
【0009】
なお図示していないが、図5の光学系をダイクロイックミラー等を用いて3個組み合わせ、RGB3色の光を同一スクリーンに照射してカラー映像を表示するシステムもある。
【0010】
ここでライトバルブ1の液晶層の厚みむらや配向のむらがあった場合、ライトバルブ1に対して均一な書き込み光70を照射したとしてもスクリーン上の映像は照度のむらや、色のむらとなってあらわれる。
【0011】
このような液晶を用いた従来の投写型ディスプレイの映像表示装置としては、特開平6−276535号公報に示すようにカメラ等で取り込んだスクリーン上の画像をもとに、画面全体に対して平均化したホワイトバランス調整を行なうものであった。
【0012】
またCRT投射型のディスプレイの映像表示装置としては、例えば特開平5−145956号公報に示すような画面全体のホワイトバランスの調整を行なうものであり、画面上の色のむらに対しても色の傾斜や、二次曲線的な色分布のむらを映像信号にそれらを打ち消す一次、二次曲線をのせる程度の補正であった。
【0013】
これらのむらを補正する方法として、メモリなどに補正値を記憶させておき、ライトバルブ1のむらのある部分を書き込み光70が照射する場合はメモリの内容に応じ補正のかかった映像信号をCRT3に与えることにより、照度、色むらの少ないスクリーン映像を実現する映像表示装置が一般的である。
【0014】
この際、投射された画像情報をもとに二次元的な補正情報を作成し部分的な色むらを補正する構成としては、特願平8−112475号に記載の構成がある。
【0015】
特願平8−112475号に記載の構成について次に図6を用いて簡単に説明する。
【0016】
図6は特願平8−112475号に記載の画像補正装置の電気回路ブロック図である。
【0017】
CRTに映像信号が入ってから以降のシステムとしての動作は前記従来の技術と同様であるので説明は省略する。
【0018】
図6において、投射拡大表示システム10からスクリーン8に投射された映像を撮像装置23で取り込めるように設置されている。撮像装置23で取り込まれた映像情報はマトリクス補正情報作成部21へ送られるように接続されている。
【0019】
11は、マトリクス補正情報作成部21からのマトリクス補正情報41を受けてメモリのアクセス及びデータを作成するメモリコントロール部であり、補正情報保存用メモリ14とフレームメモリ15とにつながっている。
【0020】
フレームメモリ15の出力は補正信号変換部16に入力されている。
補正信号変換部16からは映像信号に重畳する複数の補正波形がつくられ映像回路22へ送られる。
【0021】
映像回路22からの映像信号は投射拡大表示システム10に送られようになっている。
【0022】
以上のように構成された画像補正装置について以下図6を用いてその動作を説明する。
【0023】
図6においてメモリコントロール部11はあらかじめ補正情報保存用メモリ14に記憶されている補正情報を読み出し、且つメモリコントロール部11は、補正情報と、与えられたマトリクス補正情報41をもとに、フレームメモリ15へかき込む補正データを作成して書き出す。
【0024】
メモリコントロール部11により、フレームメモリ15からデータが補正信号として映像信号と同期して出力される。補正信号は補正信号変換部16で映像信号用の補正波形に変換されて出力される。
【0025】
ここでスクリーン8に投射された映像を撮像装置23で取り込めるように設置されている為に、撮像装置23で取り込まれた映像情報はマトリクス補正情報作成部21へ送られる。
【0026】
マトリクス補正情報作成部21は映像情報をもとに2次元マトリクス状の補正情報を作り出しメモリコントロール部11に渡すことができる。
【0027】
従ってスクリーン8の上で部分的な色むらが発生していても、そのむらを補正しうる補正情報を任意に作製することが可能である。
【0028】
そのマトリクス補正情報をもとにフレームメモリ15、補正信号変換部16、を経て映像信号にのせる補正波形とし、映像回路22で実際に映像信号にのせることにより、投射拡大表示システム10によって表示される画像の部分的色むらを補正することが可能となる。
【0029】
また本装置のホワイトバランス調整は外部から入力する映像信号の最小及び最大レベル近傍で行う。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
この映像表示装置においては、特に光書き込み型の投射ディスプレイに対するものでは補正動作を行なう場合、ある階調で発光色(例えばRGB)のバランスをとって補正する。
【0031】
しかしながら上記従来の構成では、ある発光色のスクリーン面上のγ曲線のばらつき等により、補正動作を行なった階調では色むらが無くなるがそれ以外の階調では色のバランスが崩れてしまうことがあるという問題があった。
【0032】
また補正動作を行った階調では色のむらは無いが、各階調間ではホワイトバランスが異なり、色が異なって見えてしまうことがあるという問題があった。
【0033】
また補正にあたって外部の信号源を使用するため信号の切り替えや制御に時間や工数がかかり、結果として調整時間がかかるという問題があった。
【0034】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の映像表示装置は、
入力信号に対する前記スクリーンへの照度のγ値と低階調域の色むら補正をする低信号補正レベル値とから高階調域の色むら補正を行う信号補正レベルを決めることを特徴としたものである。
【0035】
或いは/更に前記課題を解決するために、取り込んだ映像情報をもとに前記補正情報を作成する補正情報作成部と、補正用信号レベル制御部と補正用信号発生部とを備えたことを特徴としたものである。
【0036】
或いは/更に前記課題を解決するために、低階調域の前記補正をする低信号補正レベル値と、高階調域の前記補正を行う信号補正レベルとで、ホワイトバランス調整を行うことを特徴としたものである。
【0037】
或いは/更に前記課題を解決するために、補正用信号発生部を本体内に内蔵していることを特徴としたものである。
【0038】
本発明によれば、投写型ディスプレイの色むらを広い階調にわたって検知限以下に抑えることができ、また迅速に調整工程を行うことが出来る映像表示装置を提供できる。
【0039】
【発明の実施の形態】
本発明は、書き込み光によって入力信号に応じて強度変調させられた読みだし光がライトバルブ内で反射され、スクリーンに投影され、スクリーン上の色或いは/更に照度のむらを補正する映像表示装置において、前記入力信号に対する前記スクリーンへの照度のγ値と低階調域の色むら補正をする低信号補正レベル値とから高階調域の色むら補正を行う信号補正レベルを決めることを特徴とするものであり、さらに、最大入力信号レベルを100%とした場合の高階調域の色むら補正を行う信号補正レベルHH[%]が、入力信号に対するスクリーン照度のγ値γiと、低階調域の色むら補正をする低信号補正レベル値HL[%]とに対し、
HH=(a/(HL+b)+c)γi+d/(HL+e)+f
と言う関係式で表される値を基準値として設定されていることを特徴とするものである。
また本発明は、光書き込み型液晶ライトバルブと、水平、垂直走査することにより前記光書き込み型液晶ライトバルブへの書き込み光を発生させる書き込み映像光発生装置と、前記映像光発生装置を駆動する映像回路と、前記映像回路に設けられる映像信号に演算で補正信号を与える補正演算部と、前記補正演算部に与える前記補正信号を作成するため補正情報を記憶する保存用メモリと、映像信号に対応した補正データを記憶する表示用メモリと、前記表示用メモリの内容の前記補正データを前記補正信号に変換する補正信号変換部と、前記保存用メモリ及び前記表示用メモリの少なくとも一方の内容読み書きとその値を制御するメモリコントロール部と、投射された映像情報を取り込む撮像装置と、前記撮像装置で取り込んだ映像情報をもとに前記補正情報を作成する補正情報作成部と、補正用信号レベル制御部と補正用信号発生部とを備えたことを特徴とするものであり、補正用信号レベル制御部と補正用信号発生部とを備えたことを特徴とするものであり、前記補正信号発生部に対する補正用信号レベル制御を最適に設定出来るという作用を有する。
【0040】
また本発明は、書き込み光によって入力信号に応じて強度変調させられた読みだし光がライトバルブ内の反射層で反射され、スクリーンに投影され、スクリーン上の色或いは/更に照度のむらを補正する映像表示装置において、低階調域の前記補正をする低信号補正レベル値と、高階調域の前記補正を行う信号補正レベルとで、ホワイトバランス調整を行うことを特徴とするものである。
さらに本発明は、補正用信号を発生する補正用信号発生部を設けたことを特徴とするものであり、本体への制御で補正用信号レベルを制御できると言う作用を有する。
【0041】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図4を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の映像表示装置の、色むら補正を行う前の、スクリーン上のある点における、色間の照度比率のずれの一例を説明するための説明図である。
【0042】
図1(a)は、入力信号に対するスクリーン照度の変化の例をグラフにして表した例である。三原色RGBのうち、Gを実線で、Rを破線で表している。実際にはGとRとでは全体的な照度比は異なるが図1(a)では簡単のためどちらもほぼ同じになるように縦のスケールを変えている。
【0043】
図1(b)は、図1(a)のGに対するRのずれの比率を表したものである。すなわちGとRとの照度差の絶対値がGの照度に対して何%あるかを示している。従って図1(b)の縦軸の値が大きいほどGR両者間の色バランスが悪く色むら発生原因となる。
【0044】
尚、色のバランスのずれの許容値については、特願平8−112475号にて開示されてしている。
【0045】
また、補正の際にどのような照度を基準に補正すると良いかについては、特願平8−205639号に記載の方法がある。
【0046】
そこで従来例と同様の構成により、例えば図1(a)のHL,HHのようなレベルで補正を行うと、図1(b)に示すようなずれの比率をある程度下げることが出来る。
【0047】
一方、入力信号レベルに対してどのレベルで補正をすれば最適な補正が行えるか、すなわち広範囲の入力信号レベルでずれの比率を小さくできる最適補正レベルについて本発明者らは実験と数値シミュレーションにより検討した。
【0048】
その結果、HLはより低い方が望ましいが、照度0での補正はあり得ないため、実際はHLは、ある程度の照度レベルとなる。そのときの最適HHは、入力信号に対するスクリーン照度のγ値とHLとに依存することが明らかとなった。
【0049】
図2(a)は本発明の映像表示装置における、最適なHHと、HL,γとの関係例を表した図である。図2(a)の関係は簡単な一次式で近似することができ、図2(a)の例ではHH[%]は、入力信号に対するスクリーン照度のγ値γiと、低階調域の色むら補正をする低信号補正レベル値HL[%]とに対し、
HH=−(186/(HL+3.57)+9.3)γi+86+20/HL
と言う式で近似できる。
【0050】
図2(b)は前記近似式によるHHを示したものであり、実使用上ほとんど上記近似式で最適HHを求めることが出来る。
【0051】
ここで、本発明の映像表示装置は、入力信号に対する前記スクリーンへの照度のγ値と低階調域の色むら補正をする低信号補正レベル値とから高階調域の色むら補正を行う信号補正レベルを決めることが出来るように構成したことにより、最適な補正レベルが設定でき、結果として補正後には、広範囲の入力信号レベルでずれの比率を小さくする事が出来る。
【0052】
図3は本発明の映像表示装置の、色むら補正を行った後の、スクリーン上のある点における、色間の照度比率のずれを説明するための説明図である。
【0053】
図3(a)は、図1(a)と同じスクリーン上の点を前記の最適化された補正レベルにて色むら補正を行った後の入力信号に対するスクリーン照度の変化の例をグラフにして表した例である。三原色RGBのうち、Gを実線で、Rを破線で表している。この例の場合図1(a)の状態に対してGをRにあわせる補正を行った。
【0054】
図3(b)は、図3(a)のGに対するRのずれの比率を表したものである。広範囲の入力信号レベルに対して、ずれの比率が非常に低い比率に抑えられている。従って上記の構成でRGB間で且つ2次元的に補正を行うことにより、補正点以外の入力信号レベルにおいても、スクリーン上のどの点であっても色むらを抑えることが出来る。
【0055】
尚、図2の値に対して実際の補正レベルが±10%程度に入っていれば効果の差はあまりなく、実質的に同等といえる。
【0056】
(実施の形態2)
図4は本発明の映像表示装置の、電気回路ブロック図である。
【0057】
CRTに映像信号が入ってから以降のシステムとしての動作は従来の技術と同様であるので説明は省略する。
【0058】
図4において、投射拡大表示システム10からスクリーン8に投射された映像を撮像装置23で取り込めるように設置されている。撮像装置23で取り込まれた映像情報は補正情報作成部21へ送られるように接続されている。
【0059】
11は、補正情報作成部21からの補正情報を受けてメモリのアクセス及びデータを作成するメモリコントロール部であり、補正情報保存用メモリ14とフレームメモリ15とにつながっている。
【0060】
フレームメモリ15の出力は補正信号変換部16に入力されている。
補正信号変換部16からは映像信号に重畳する複数の補正波形がつくられ映像回路22へ送られる。
【0061】
映像回路22からの映像信号は投射拡大表示システム10に送られようになっている。
【0062】
加えて補正用信号発生部26が映像回路22に接続されており、補正用信号発生部26は補正用信号レベル制御部27によって制御が受けられるようになっている。
【0063】
また投射拡大表示システム10は図5に示す従来の構成とほぼ同等である。
以上のように構成された映像表示装置について以下図4を用いてその動作を説明する。
【0064】
図4においてメモリコントロール部11はあらかじめ補正情報保存用メモリ14に記憶されている補正情報を読み出し、且つメモリコントロール部11は、補正情報と、与えられた補正情報をもとに、フレームメモリ15へかき込む補正データを作成して書き出す。
【0065】
メモリコントロール部11により、フレームメモリ15からデータが補正信号として映像信号と同期して出力される。補正信号は補正信号変換部16で映像信号用の補正波形に変換されて出力される。
【0066】
ここでスクリーン8に投射された映像を撮像装置23で取り込めるように設置されている為に、撮像装置23で取り込まれた映像情報は補正情報作成部21へ送られる。
【0067】
スクリーン8に投射される映像は補正用信号発生部26より出力される、ある信号レベルの映像信号で、その信号レベルの値は補正用信号レベル制御部27によって制御される。
【0068】
ここで、上記のような構成によって、補正用信号の信号レベルは自由に制御できるため、補正用信号レベルを最適値に設定することが可能となり、実際に補正動作を行った場合に広範囲の入力信号レベルで補正後の色むらを最小に抑えることが出来る。
【0069】
また、本発明の構成では、補正情報作成部21、撮像装置23、補正用信号発生部26、補正用信号レベル制御部27は各々、本発明の映像表示装置の一部として本体の外部に備えて接続しても同等の機能を発揮することは可能である。
【0070】
一方、補正用信号発生部26を本体内に内蔵していると、補正用信号レベルの制御や補正情報の作成をコンピュータを備えることで実現した場合に、本体へのこれらの制御内容をまとめることができ、結果として迅速に調整工程を行うことが出来るという効果も得ることができる。
【0071】
(実施の形態3)
図3に示すような補正を行ったとしても、本発明の映像表示装置のホワイトバランス調整を従来例に示したような方法で実施してしまうと、ホワイトバランス調整を行った入力信号レベル(例えば100%等)ではバランスがとれるがそれ以外の階調では様々な特性のばらつきにより、ホワイトバランス調整を行った入力信号レベルとの差がでてくる。
【0072】
但しホワイトバランスの調整そのものは映像回路22が持っている一般的なホワイトバランス調整機能で行うことができる。
【0073】
しかし本発明の画像表示装置は図4のように補正用信号の信号レベルを自由に制御できる構成となっているため、ホワイトバランス調整時も調整用の信号レベルを最適値にすることができる。最適な調整用の信号レベルは前記色むら補正の場合と同様に考えることができる。実際に前記最適色むら補正用レベルでホワイトバランス調整を行うと、補正レベルHL,HHから離れた入力レベルでのホワイトバランスも極めて少ないずれに抑えることができることを本発明者らは実際の調整結果より確認できている。
【0074】
従って前記実施の形態1乃至2ではある階調内のスクリーン上の各点間の色差を抑えることができ、本実施の形態により、更に異なる階調間での色の違いを抑えることができる。
【0075】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば補正用信号レベルを任意に制御することができる構成にすることにより、補正用信号レベルを最適化して補正することが可能になり、投写型ディスプレイの部分的色むらやホワイトバランスの階調間のばらつきを広い階調にわたって抑えることの出来る映像表示装置を提供できるなどその効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の動作前の特性を説明する説明図
【図2】本発明の実施の形態1の主幹となる原理を示す説明図
【図3】実施の形態1,3での動作後の特性を説明する説明図
【図4】実施の形態2,3での装置の構成を示した電気ブロック図
【図5】従来のシステムの構成図
【図6】従来の画像補正装置の電気回路ブロック図
【符号の説明】
8 スクリーン
10 投射拡大表示システム
11 メモリコントロール部
14 補正情報保存用メモリ
15 フレームメモリ
16 補正信号変換部
21 補正情報作成部
22 映像回路
23 撮像装置
26 補正用信号発生部
27 補正用信号レベル制御部
Claims (2)
- ライトバルブで反射或いは透過することで入力信号に応じて強度変調させられた光がスクリーンに投影され、スクリーン上の色或いは/更に照度のむらを低階調域の補正用信号のレベル(以降HLと記す)と高階調域の補正用信号のレベル(以降HHと記す)との可変の2点の補正用信号レベルで補正する映像表示装置であって、スクリーンへの照度のγ値をγiとすると、高階調域で補正を行う時の補正用信号レベルである前記HHを所定の値に設定された前記HLと前記γiの値に基づいて決めることを特徴とする、映像表示装置。
- 最大入力信号レベルを100%とした場合の前記H H [%]が前記γiと前記H L [%]とを用いて、
HH=(a/(HL+b)+c)γi+d/(HL+e)+f
と言う関係式で表される値を基準値として設定されていることを特徴とする、請求項1記載の映像表示装置。
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